説明

UV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとする一体化した塗料システム、その製造方法及びその使用

(I)(I.1)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない別個の成分少なくとも1つ、及び(I.2)イソシアナート基を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない別個の成分少なくとも1つを含む、隠ぺい顔料を含まず、熱で又は熱及びUV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料システム少なくとも1つ、その際に、成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しないか又は成分(I.1)及び/又は(I.2)の少なくとも1つが、UV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する;並びに(II)隠ぺい顔料及びイソシアナート基を含まず、溶剤及びイソシアナート反応性の官能基を含有する、UV−A線で硬化可能な別個の塗料少なくとも1つを含み;その際にUV−A線で硬化可能な成分は、λ=300〜400nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する無色又は本質的に無色の光開始剤少なくとも1つとの組合せで存在する;一体化した塗料システム、その製造方法及びその使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとする新規の一体化した塗料システムに関する。さらに、本発明は、UV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとする一体化した塗料システムを製造する新規方法に関する。さらに、本発明は、UV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとする新規の一体化した塗料システム及びUV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料をベースとし、新規方法を用いて製造された一体化した塗料システムの、自動車補修塗装における使用に関する。
【0002】
自動車補修塗装の際に、大きな損傷箇所の場合には、通常、車体の損傷した部品は、取り除かれ、かつ全面的に補修塗装される。まさに、新しい及び/又は特に価値の高い自動車の場合に極めて腹立たしい小さな損傷、例えば鍵の引っかき傷又はノック(Rempler)(例えば駐車場境界で)の場合に、しかしこの手法は極めて費用がかかり、かつ損傷の大きさに適合していない。故に、小さな損傷は、好ましくは、部分での自動車−小補修法を用いて取り除かれる。これらの方法は当工業界によりタッチアップ又はスポット補修(Spot-Repair)とも呼ばれる。
【0003】
しかし公知のスポット補修法は多数の欠点を有し、かつ実施するのが困難である。例えば、しばしば、旧塗膜(Originallackierung)上へのクリヤーコート−噴霧ミストの飛散帯域(Auslaufzone)は広すぎ、このことは、補修塗装及び旧塗膜の光学的な適合を困難にする。そのうえ、損傷箇所の周囲の飛散帯域中での旧塗膜上への補修−クリヤー塗膜の劣悪な付着のために、補修−クリヤー塗膜は、剥離しうるか又は割れうる。それにより、旧塗膜のすぐ上に存在する補修−クリヤー塗膜の周りを完全にすら取り囲みうる明らかに目にみえるエッジが生じる。補修塗装は、ついで、光学的に硬い移行帯域のために全体として"貼り付けたパッチ"のように見える。
【0004】
飛散帯域中での剥離又は割れ及び光学的性質の難しい適合の問題を、いわゆるスポットブレンダー(Spotblender)を、未硬化の補修−クリヤー塗膜全体に塗布することによって解決することが試みられてきた。これにより、特に"柔らかい"移行帯域が発生し、かつ旧塗膜の周辺帯域中の補修−クリヤー塗膜の割れが防止される。
【0005】
ここで、独国特許出願公開(DE-A1)第100 43 810号明細書から知られるスポット補修法は、本質的な利点を必然的に伴っていた。例えば、研ぎ時間及び/又は磨き時間は、従来の方法と比較して50%を上回り低下されることができる。生じた補修塗膜は視覚的にもはや旧塗膜から浮き出ない。飛散帯域中の補修−クリヤー塗膜の割れ又は剥離は、もはや観察されない。補修塗装は、当該のスポット補修法が、自動車製造者でのラインでの旧塗膜の部分での自動車−小補修のためにも使用されることができるほど高品質である。高い通過速度に基づいて、それにより、かなりの経済的利点が達成される。
【0006】
しかしながら、公知のスポット補修法の際に使用されるスポットブレンダーは、化学線で、好ましくは紫外線で、特にUV−A線で硬化可能なクリヤーコート材料が使用されるスポット補修法において使用するためには全面的に適していない("化学線"については独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.6、段落[0035]参照)。
【0007】
国際公開(WO)第94/11123号パンフレットからは、
多官能性メラミンアクリラート 6〜10部、
ポリエーテルアクリラートオリゴマー 5〜8部、
エポキシアクリラート 9〜12部、
エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリラート 6〜10部、
イソデシルアクリラート 9〜12部、
アルコール、グリコールエーテル及びアセタートからなる溶剤混合物 40〜60部、
p−フェニルベンゾフェノン 0.6〜1.2部、
ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンコポリマー 0.1〜0.3部及び
ポリシロキサンポリエーテルコポリマー 4〜6部
からなるUV−A線で硬化可能な溶剤含有混合物が知られている。この公知混合物は、耐すり傷性の曇り防止層の製造に利用される。
【0008】
独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 849号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第102 02 565号明細書及び独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書からは、
・ヒドロキシル基含有メタクリラートコポリマー、
・ジペンタエリトリトールペンタアクリラート、
・溶剤、例えば酢酸ブチル、エトキシエチルプロピオナート、メチルイソアミルケトン及びソルベントナフサ(登録商標)、
・Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン;白色粉末;λ=240〜250nm及び320〜335nmで吸収極大)
・BASF Aktiengesellschaft社のLucirin(登録商標) TPO(アシルホスフィンオキシド;帯黄色粉末;λ=380nmで吸収極大)、
・湿潤剤及び
・光安定剤
を含有し、熱及びUV−A線で硬化可能な、すなわちデュアルキュア(Dual-Cure)硬化可能な溶剤含有混合物が知られている。これらの混合物は、専ら、熱及び化学線で(デュアルキュア)硬化可能なクリヤーコート材料の製造に使用され、これらは補修−クリヤーコート材料としても使用されることができる。これらの混合物は、スポット補修法におけるスポットブレンダーとして使用されない。
【0009】
独国特許(DE-C1)第197 09 467号明細書からは、例えば、
・六官能性ウレタンアクリラート、
・ヘキサンジオールジアクリラート及び
・Irgacure(登録商標) 184
を含有し、紫外線で硬化可能な溶剤不含混合物が知られている。これらの混合物は、とりわけ、補修−クリヤーコート材料としても使用される。これらは、スポット補修法におけるスポットブレンダーとして使用されることができない。
【0010】
ポリイソシアナートを硬化剤として含有する多成分系、特に二成分系から製造されるデュアルキュア硬化可能な塗料は、独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第103 00 798号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第102 02 565号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第100 42 152号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第102 04 114号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 847号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 849号明細書又は独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 275号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書から知られている。これらの塗料は、とりわけ、デュアルキュアクリヤーコート材料として、OEM分野における色及び/又は効果を与える多層塗装の製造に使用される。これらの色及び/又は効果を与える多層塗装は、傑出した応用技術的性質を有する。
【0011】
公知のデュアルキュア硬化可能な塗料は、補修−クリヤーコート材料としても使用されることができる。しかしながら、例えば、これらは、この使用において、前記のOEM使用の際に生じない特定の欠点を有する。例えば、小片状の効果顔料、特にアルミニウム効果顔料を含有しているベース塗装を含む多層塗装の補修塗装の場合に、補修塗装中でくもり又はつや消しとなる。これらは、補修−ベースコート層が、OEM使用とは異なり最大60℃で乾燥されることができるに過ぎないので、これらがその後に塗布された補修−クリヤーコート材料によりある程度溶解することに起因されうる。化学線、好ましくは紫外線、特にUV−A線での補修−クリヤーコート層のその後の硬化の間に、補修−クリヤーコート層は収縮する(重合収縮)。それにより、補修−ベースコート層の表面の範囲内に存在する小片状の効果顔料は、収縮するクリヤーコート層により"同伴され"、それによって前記のペイント欠陥が生じる。
【0012】
独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書からは、
・(a)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない成分及び充填剤、(b)ポリイソシアナートを含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない成分、並びに(c)希釈剤を含有する、熱硬化可能な多成分サーフェーサーを製造するための塗料システム、
・(a)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない成分及び少なくとも1つの顔料、(b)ポリイソシアナートを含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない成分、並びに(c)希釈剤を含有する、熱硬化可能な多成分トップコート材料を製造するための塗料システム及び
・(a)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない成分、(b)ポリイソシアナートを含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない成分並びに(c)希釈剤を含有する、熱及び化学線で硬化可能な多成分クリヤーコート材料を製造するための少なくとも1つの塗料システム
を含有する、一体化した塗料システムが知られている。
【0013】
塗料システムの製造のためには、同じポリイソシアナート及び同じ希釈剤が一貫して使用され、それにより、技術的及び経済的な利点がもたらされる。それにもかかわらず、この公知の塗料システムは、補修−クリヤーコート層と補修−ベースコート層との間での界面での小片状の効果顔料の"同伴"の前記で述べた問題を解決することはできなかった。そのうえ、公知の塗料システムは、スポット補修法において使用されることができ、かつその際、クリヤーコート層がUV−A線で硬化されるように設計されていない。補修塗装の飛散帯域中で生じうる問題は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書においては全く話題にされていない。
【0014】
本発明の課題は、UV−A線で硬化可能な塗料をベースとする新規の一体化した塗料システムを提供することである。
【0015】
新規の一体化した塗料システムは、単純な方法で極めて良好に再現可能で製造可能であるべきであり、かつ問題なく貯蔵されることができるべきであり、かつ使用者に、特に塗装工場に、輸送されることができるべきである。
【0016】
特に、前記塗料システムは、ペイント欠陥、例えばくもり及びつや消しを含まない自動車補修塗装の製造に傑出して適しているべきである。
【0017】
しかし、とりわけ、前記塗料システムは、部分での自動車−小補修(スポット補修)に傑出して適しているべきである。
【0018】
これらの使用において、新規の一体化した塗料システムは、スポット補修法における公知のスポットブレンダーの使用及び公知のデュアルキュアクリヤーコート材料の使用と結び付いている前記の問題を解決すべきである。
【0019】
このことは、新規の一体化した塗料システムが、極めて短い時間で研がれる及び/又は磨かれることができ、視覚的にもはや旧塗膜から浮き出ず、飛散帯域中での割れ又は剥離をもはや示さず、かつこれらがラインでの旧塗膜の部分での自動車−小補修にも使用されることができるほど高品質である補修塗装を提供する、特にスポット補修法を実施することを可能にすべきであることを意味する。
【0020】
それに応じて、
(I)(I.1)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない別個の成分少なくとも1つ、及び
(I.2)イソシアナート基を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない別個の成分少なくとも1つ
を含む、隠ぺい顔料を含まず、熱で又は熱及びUV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料システム少なくとも1つ、
その際に、成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しないか又は成分(I.1)及び/又は(I.2)の少なくとも1つが、UV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する;
並びに
(II)隠ぺい顔料及びイソシアナート基を含まず、溶剤及びイソシアナート反応性の官能基を含有する、UV−A線で硬化可能な別個の塗料少なくとも1つ
を含み;
その際にUV−A線で硬化可能な成分は、λ=300〜400nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する無色又は本質的に無色の光開始剤少なくとも1つとの組合せで存在する;
新規の一体化した塗料システムが見出され、この塗料システムは、以下に"本発明による塗料システム"と呼ぶ。
【0021】
さらに、塗料システム(I)の成分(I.1)及び(I.2)並びに塗料(II)を互いに別個に、それらのそれぞれの成分を混合し、生じた混合物を均質化することにより製造される本発明による塗料システムを製造する新規方法が見出され、その後、塗料システム(I)の生じた成分(I.1)及び(I.2)及び塗料(II)はそれらのさらなる使用まで互いに別個に貯蔵される。
【0022】
以下に、本発明による塗料システムを製造する新規方法を、"本発明による方法"と呼ぶ。
【0023】
とりわけ、色及び/又は効果を与える多層塗装中の損傷箇所を補修するための、自動車補修塗装における、本発明による塗料システム及び本発明による方法を用いて製造された本発明による塗料システムの新規使用が見出され、これは以下に"本発明による使用"と呼ぶ。
【0024】
本発明のさらなる対象は詳細な説明から明らかである。
【0025】
技術水準に関連して、本発明の基礎となる課題が本発明による混合物、本発明による方法及び本発明による使用を用いて解決されることができたことは、意外であり、かつ当業者には予測できなかった。
【0026】
特に、本発明による塗料システムが、単純な方法で極めて良好に再現可能で製造可能であり、かつ問題なく貯蔵されることができ、かつ使用者、特に塗装工場に輸送されることができたことは意外であった。
【0027】
特に、本発明による塗料システムは、ペイント欠陥、例えばくもり及びつや消しを含まない自動車補修塗装の製造に傑出して適していた。
【0028】
しかし、とりわけ、本発明による塗料システムは、部分での自動車−小補修(スポット補修)に傑出して適していた。
【0029】
これらの使用において、新規の一体化した塗料システムは、スポット補修法における公知のスポットブレンダーの使用及び公知のデュアルキュアクリヤーコート材料の使用と結び付いていた前記の問題を全面的に解決することができた。
【0030】
それゆえ、新規の一体化した塗料システムは、極めて短い時間で研がれる及び/又は磨かれることができ、視覚的にもはや旧塗膜から浮き出ず、飛散帯域中での割れ又は剥離をもはや示さず、かつラインでの旧塗膜の部分での自動車−小補修にも使用されることができるほど高品質である補修塗装を提供する、特にスポット補修法を実施することを可能にした。
【0031】
本発明による塗料システムは、
(I)(I.1)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない別個の成分少なくとも1つ、特に1つ及び
(I.2)好ましくはポリイソシアナート中に存在する、イソシアナート基を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない別個の成分少なくとも1つ、特に1つ
を含む、隠ぺい顔料を含まず、熱で又は熱及びUV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料システム少なくとも1つ、特に1つ、
その際に、成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しないか又は成分(I.1)及び/又は(I.2)の少なくとも1つ、特に成分(I.1)がUV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する;
並びに
(II)隠ぺい顔料及びイソシアナート基を含まず、溶剤及びイソシアナート反応性の官能基を含有する、UV−A線で硬化可能な別個の塗料少なくとも1つ、特に1つ
を含み;
その際にUV−A線で硬化可能な成分は、λ=300〜400nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する無色又は本質的に無色の光開始剤少なくとも1つ、好ましくは光開始剤少なくとも2つとの組合せで存在する。
【0032】
好ましい一実施態様において、本発明による塗料システムは、
・成分(I.1)及び(I.2)のいずれもUV−A線で硬化可能な成分を有しない塗料システム(I)少なくとも1つ、特に1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ、特に1つ
からなる。
【0033】
好ましい別の実施態様において、本発明による塗料システムは、
・成分(I.1)の少なくとも1つ、特に成分(I.1)1つが、UV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する塗料システム(I)少なくとも1つ、特に1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ、特に1つ
からなる。
【0034】
好ましい第三の実施態様において、本発明による塗料システムは、
・成分(I.1)及び(I.2)のいずれもUV−A線で硬化可能な成分を有しない塗料システム(I)少なくとも1つ、特に1つ、
・成分(I.1)の少なくとも1つ、特に成分(I.1)1つがUV−A線で硬化可能な成分を有する塗料システム(I)少なくとも1つ、特に1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ、特に1つ
からなる。
【0035】
本発明による塗料システムのためには、塗料システム(I)及び塗料(II)中で、技術的に同じ作用を有する成分、例えばUV−A線で活性化可能もしくは硬化可能なそれぞれの成分、光開始剤、有機溶剤、光安定剤又は湿潤剤が物質的に同一である場合が有利である。
【0036】
好ましい第三の実施態様の本発明による塗料システムのためには、さらに、2つの塗料システム(I)中に含まれているポリイソシアナートが物質的に同一である場合が特に有利である。
【0037】
本発明による塗料システムの第一の本質成分は、塗料システム(I)である。
【0038】
塗料システム(I)は、隠ぺい顔料を含まない、すなわち、これから製造されたコーティングが透明であるか又は澄明である。それに応じて、塗料システム(I)は、隠ぺいしない顔料、例えば透明な充填剤又はナノ粒子、特にナノ粒子、又は分子分散した染料を含有していてよい。
【0039】
塗料システム(I)は、専ら熱硬化可能であってよい。その際、熱硬化は、成分(I.1)のイソシアナート反応性の官能基及び成分(I.2)のイソシアナート基を介して行われる。
【0040】
適したイソシアナート反応性の官能基の例は、ヒドロキシル基、チオール基及び第一級及び第二級のアミノ基、特にヒドロキシル基である。
【0041】
イソシアナート反応性の官能基を含有する成分(I.1)を構成するために適した成分の例は、例えば、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書、p.3、段落[0017]ないしp.4、段落[0028]、又は独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.9、段落[0061]ないしp.13、段落[0090]から知られている。
【0042】
さらに、成分(I.1)は、独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.13、段落[0092]及び[0093]、及び独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書、p.4、段落[0038]及び[0039]、及びp.5、段落[0041]〜[0042]及び[0045]〜[0056]に記載された添加剤を含有していてよい。
【0043】
好ましくは、成分(I.2)のイソシアナート基は、ポリイソシアナート、特に常用かつ公知のペイントポリイソシアナート中に存在する。適したポリイソシアナートの例は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書、p.5、[0058]ないしp.6、段落[0064]、又は独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.14、段落[0105]ないしp.15、段落[0106]及びp.15、段落[0108]及び[0109]に記載されている。
【0044】
塗料システム(I)は、熱及びUV−A線で硬化可能であってよい、すなわちデュアルキュア硬化可能であってよい。
【0045】
周知のように、UV−A線は、λ=300〜400nmの波長範囲の紫外線であると理解される。UV−A線に適した光源は、常用かつ公知であり、かつ例えば、独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.17、段落[0128]〜[0130]、又は国際公開(WO)第94/11123号パンフレット、p.2, 35行ないしp.3, 6行、p.3, 10-15行、及びp.8、1-14行に記載されている。
【0046】
UV−A線での硬化性を調節するために、好ましくは、塗料システム(I)の成分(I.1)に、UV−A線で活性化可能でかつそれにより硬化可能な成分少なくとも1つが添加される。
【0047】
UV−A線で硬化可能な成分として、基本的に全ての化合物が考慮に値し、これらは例えば独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書、p.4、段落[0029]〜[0036]に記載されている。
【0048】
好ましくは、UV−A線で硬化可能な成分は、
・UV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも3個、好ましくは少なくとも4個、より好ましくは少なくとも5個及び特に5個及びイソシアナート反応性の官能基少なくとも1個、特に1個を含有する、モノマー(a1)及び
・次のもの:
・UV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個、より好ましくは少なくとも4個及び特に4個を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まないモノマー(a21)及び
・UV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個及び特に3個並びにイソシアナート反応性の官能基少なくとも1個及び特に1個を含有する、モノマー(a22)
からなる混合物(a2)
からなる群から選択される。
【0049】
UV−A線で活性化可能でかつ故に硬化可能な適した反応性の官能基の例は、独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.6、段落[0035]及び[0039]〜[0041]に記載された反応性の官能基である。特にアクリラート基が使用される。
【0050】
適したイソシアナート反応性の官能基の例は、前記のものである。
【0051】
特に好適なモノマー(a1)の一例は、ジペンタエリトリトールペンタアクリラートである。
【0052】
特に好適な混合物(a2)の一例は、ペンタエリトリトールテトラアクリラート(a21)及びペンタエリトリトールトリアクリラート(a22)からなる混合物である。
【0053】
本発明による塗料システムの第二の本質成分は、塗料(II)である。
【0054】
塗料(II)は、隠ぺい顔料及びイソシアナート基を含まない。この塗料(II)は、前記のように、イソシアナート反応性の官能基を含有する。この塗料(II)は、UV−A線で硬化可能である。それゆえ、この塗料(II)はその組成が、塗料システム(I)の成分(I.1)によく似ているが、但し、塗料(II)が、イソシアナート反応性の官能基を好ましくは、専ら前記のUV−A線で硬化可能な成分中に含有し、かつイソシアナート反応性の官能基を含有している前記の1つの成分中に含有しない。
【0055】
本発明による塗料システムのためには、UV−A線で硬化可能な成分が、λ=300〜400nm、好ましくは320〜390nm及び特に340〜380nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する無色又は本質的に無色の光開始剤少なくとも1つとの組合せで使用されることが本質的である。
【0056】
これらの光開始剤は無色である。このことは、それらの物体色が白色であることを意味する(Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart New York, 1998, "Koerperfarben"及び"Unbuntpunkt"参照)。
【0057】
光開始剤は、それにもかかわらず、本質的に無色であってもよい。このことは、これらが低い色度の固有色、例えば極めて弱い黄色の色調を有するが、しかし光開始剤が使用される濃度で、本発明による塗料システム及びこれを用いて製造される補修塗装の変色を引き起こさないことを意味する。
【0058】
光開始剤として、全ての常用かつ公知の光開始剤が考慮に値し、これらは、例えば独国特許出願公開(DE-A1)第103 16 890号明細書、p.6、段落[0035]及び[0036]に、又はRoempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, "Photoinitiatoren"に記載されており、ただしこれらは前記の性質の概要を有する。
【0059】
特に好適な光開始剤の例は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 184)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 651)及びジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(Ciba Spezialitaetenchemie社のDarocur(登録商標) 4265)、特にIrgacure(登録商標) 184及びIrgacure(登録商標) 651の混合物である。
【0060】
光開始剤は、常用かつ公知で、技術水準において推奨される量で使用される。
【0061】
本発明による塗料システムの特に好ましい一実施態様において、塗料(II)は、
(A)前記のUV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つ 1〜50質量%;
(B)前記の光開始剤少なくとも1つ 0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%及び特に0.05〜3質量%;
(C)以下に記載されるような、アルキル基中及び/又はシクロアルキル基中に炭素原子3〜10個を有するアルキルアセタート及び/又はシクロアルキルアセタート少なくとも1つ 10〜70質量%;
(D)以下に記載されるような、アルコキシアルキルアセタート、アルコキシシクロアルキルアセタート、シクロアルコキシアルキルアセタート及び/又はシクロアルコキシシクロアルキルアセタート少なくとも1つ 10〜70質量%;
(E)以下に記載されるような、界面張力を低下させる成分少なくとも1つ 0.01〜5質量%;
(F)以下に記載されるような、分子中に炭素原子1〜6個を有する少なくとも2個のアルキル基を有するアルキル芳香族化合物少なくとも1つ 0〜50質量%;及び
(G)以下に記載されるような、成分(A)〜(F)とは異なる添加剤少なくとも1つ 0〜50質量%
からなる。
【0062】
成分(C)は、アルキル基中及び/又はシクロアルキル基中に炭素原子3〜10個を有するアルキルアセタート及び/又はシクロアルキルアセタートからなる群から選択される。適した成分(C)の例は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 43 810号明細書、3欄、段落[0016]〜[0018]から知られている。特に酢酸ブチルが使用される。
【0063】
成分(c)は、塗料(II)中に10〜70質量%、好ましくは15〜50質量%及び特に20〜45質量%の量で含まれている。
【0064】
成分(D)は、アルコキシアルキルアセタート、アルコキシシクロアルキルアセタート、シクロアルコキシアルキルアセタート及び/又はシクロアルコキシシクロアルキルアセタートからなる群から選択される。適した成分(D)の例は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 43 810号明細書、3欄、段落[0020]ないし4欄、段落[0025]から知られている。特に1−メトキシプロピルアセタートが使用される。
【0065】
成分(D)は、塗料(II)中に10〜70質量%、好ましくは15〜50質量%及び特に20〜45質量%の量で含まれている。
【0066】
成分(E)は、界面張力を低下させる化合物少なくとも1つ、特に湿潤剤少なくとも1つである(このためにはRoempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, "Netzmittel"及び"Verlauf(hilfs)mittel"参照)。適した湿潤剤の例は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 43 810号明細書、4欄、段落[0032]から知られている。特にポリエーテル変性メチルポリシロキサンが使用される。これらは、Borchers社から商標Baysilone(登録商標) OL 44で販売されている。
【0067】
成分(E)は、塗料(II)中に0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%及び特に0.05〜1質量%の量で含まれている。
【0068】
塗料(II)は、成分(F)50質量%までを含有していてよい。成分(F)は、分子中に炭素原子1〜6個を有する少なくとも2個のアルキル基を有するアルキル芳香族化合物からなる群から選択される。適した成分(F)の例は、独国特許出願公開(DE-A1)第100 43 810号明細書、4欄、段落[0027]から知られている。特にキシレンが使用される。好ましくは、成分(F)は、本発明による混合物中に5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%及び特に10〜25質量%の量で含まれている。
【0069】
さらにまた、塗料(II)は、成分(A)〜(F)とは異なる添加剤(G)少なくとも1つを50質量%まで含有していてよい。好ましくは、添加剤(G)は、光安定剤、例えばUV吸収体及び可逆性ラジカルスカベンジャー(HALS);酸化防止剤;ペイントに常用の溶剤;殺生物剤及び熱架橋のための触媒からなる群から選択される。添加剤(G)の使用される量は、故に、添加剤(G)ごとに極めて幅広く変動しうる。
【0070】
好ましくは、熱架橋のための触媒(G)、特に好ましくはイソシアナート基と、イソシアナート反応性の官能基との反応の触媒(G)、極めて特に好ましくは、例えば独国特許出願公開第100 48 670号明細書(A1)、p.5、段落[0043]に記載されているような、リチウム化合物、亜鉛化合物、ビスマス化合物及び/又はスズ化合物、しかし殊にジブチルスズジラウラートが使用される。
【0071】
好ましくは、この触媒(G)は、塗料(II)中に0.01〜2質量%、好ましくは0.03〜1質量%及び特に0.05〜0.5質量%の量で含まれている。
【0072】
この触媒(G)は、これらの量で塗料システム(I)の成分(I.1)中にも含まれていてよく、その際に百分率の記載は成分(I.1)を基準としている。
【0073】
好ましくは、本発明による塗料システムは、本発明による方法を用いて製造される。本発明による方法の場合に、塗料システム(I)の成分(I.1)及び(I.2)並びに塗料(II)は互いに別個に、好ましくは化学線の遮断下に、前記のそれらのそれぞれの成分を混合し、生じた混合物を均質化することにより製造され、その後、塗料システム(I)の生じた成分(I.1)及び(I.2)及び塗料(II)はそれらのさらなる使用まで、好ましくは化学線の遮断下に互いに別個に貯蔵される。その際、好ましくは、常用かつ公知の混合方法及び装置、例えば撹拌釜、アジテータミル、押出機、ニーダー、ウルトラタラックス(Ultraturrax)、インラインディソルバー、スタティックミキサー、マイクロミキサー、歯車分散機(Zahnkranzdispergatorn)、圧力開放ノズル及び/又はマイクロフルイダイザーが使用される。
【0074】
本発明による塗料システムは、それ自体として多数の使用目的に供給されることができる。好ましくは、この塗料システムは、色及び/又は効果を与える多層塗装の製造に、OEM並びに自動車補修塗装、好ましくは自動車補修塗装、特に部分での自動車−小補修(スポット補修)に、使用される。
【0075】
好ましくは、その際、塗料システム(I)は、クリヤーコート材料、特に補修−クリヤーコート材料の製造に使用される。
【0076】
塗料(II)は、本発明による塗料システムの範囲内でそれ自体として多数の使用目的に利用されることができる。
【0077】
しかし、特に、この塗料(II)は、本発明による使用の範囲内で、スポット補修法におけるスポットブレンダーとして又はそのようなスポットブレンダーの製造のために使用される。
【0078】
塗料(II)がスポットブレンダーの製造に使用される場合には、これは、好ましくは塗料(II)と、塗料システム(I)から製造される前記のデュアルキュア−補修−クリヤーコート材料の1つと混合し、かつ生じた混合物を均質化することにより行われ、これは本発明によるスポット補修法におけるスポットブレンダーとして利点を伴って使用されることができる。好ましくは、その際に、塗料システム(I)が使用され、これからその都度使用されるデュアルキュア−補修−クリヤーコート材料が製造される。
【0079】
本発明によるスポット補修法は、次の処理工程:
(1)損傷箇所及びそれらの周囲を清掃する工程、
(2)損傷箇所を研ぎ、かつ改めて清掃する工程、
(3)損傷箇所を場合によりパテ塗りし、研ぎ、かつ清掃する工程、
(4)サーフェーサーを塗布し、かつ生じたサーフェーサー層をフラッシュオフするか、又は選択的にサーフェーサー層を硬化させ、かつ生じたサーフェーサー塗膜を研ぎ、かつ清掃する工程、
(5)ベースコート材料をサーフェーサー層(4)又はサーフェーサー塗膜(4)上に塗布し、生じたベースコート層をフラッシュオフし、かつ場合によりオーバースプレーを除去する工程、
(6)塗料システム(I)から製造される前記のデュアルキュア硬化可能な補修−クリヤーコート材料の少なくとも1つを、ベースコート層(5)上にウェット・オン・ウェット塗布し、かつ生じた補修−クリヤーコート層をフラッシュオフする工程、
(7)スポットブレンダーとしての前記の塗料(II)又は塗料(II)及び塗料システム(I)から得られる補修−クリヤーコート材料から製造されているスポットブレンダーを、補修−クリヤーコート層(6)上に塗布する工程及び
(8)塗布された層(5)、(6)及び(7)並びに場合により(4)を、UV−A線並びに場合により熱で、一緒に硬化する工程
を含む。
【0080】
特殊な問題を解決するために使用されることができる本発明によるスポット補修法の一実施態様において、処理工程(6)において、
(6.1)まず最初に、成分(I.1)及び(I.2)のいずれもUV−A線で硬化可能な成分を有しない塗料システム(I)から製造される前記の補修−クリヤーコート材料の少なくとも1つが、ベースコート層(5)上に塗布され、それにより、熱硬化可能な補修−クリヤーコート層少なくとも1つが生じ、及び
(6.2)成分(I.1)及び/又は(I.2)の少なくとも1つがUV−A線で硬化可能な成分を有する塗料システム(I)から製造される前記の補修−クリヤーコート材料の少なくとも1つが、補修−クリヤーコート層(6.1)上に塗布され、それにより、熱及び化学線で硬化可能な補修−クリヤーコート層少なくとも1つが生じる。
【0081】
本発明によるスポット補修法のためには、ベースコート(5)が、スプレーガンを用いる空気式塗布により、外側から隠ぺいして、すなわち旧塗膜から、内側へ、すなわち損傷箇所の中央の方へ、塗布されることが有利である。
【0082】
塗料の空気式塗布のためには、それ自体として常用かつ公知のスプレーガンが使用されることができる。本発明によれば、それにもかかわらず、常用かつ公知のものよりもより小さなスプレーガンを使用することが有利である。そのような小さい寸法のスプレーガンは、SATA社、Kornwestheimから、商標名SATAミニジェット2 HVLP SR(スポット補修)で入手可能である。
【0083】
清掃し、かつ研ぐためには、、例えば、通常、自動車補修塗装に使用されるような、清掃装置及び清掃液並びに研ぎ装置及び/又は磨き装置が使用されることができる。
【0084】
パテ塗り(3)のためには、常用かつ公知のパテ、特に紫外線で硬化可能なパテ、例えばBASF Coatings AG社のものが使用されることができる。
【0085】
サーフェーサー(4)として、常用かつ公知で水性の及び従来のサーフェーサーが考慮に値し、これらは、例えば、米国特許(US-A)第4,537,926号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 529 335号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 595 186号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 639 660号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第44 38 504号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第43 37 961号明細書、国際公開(WO)第89/10387号パンフレット、米国特許(US-A)第4,450,200号明細書、米国特許(US-A)第4,614,683号明細書又は国際公開(WO)第94/26827号パンフレットに記載されている。紫外線で硬化可能なサーフェーサー(4)も考慮に値する。
【0086】
サーフェーサー(4)は市販製品であり、例えば、BASF Coatings AG社から商標Glasurit(登録商標) 1K-Grundfueller 76-71で販売されている。
【0087】
適した従来の又は水性のベースコート材料(5)の例は、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 089 497号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 256 540号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 260 447号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 297 576号明細書、国際公開(WO)第96/12747号パンフレット、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 523 610号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 228 003号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 397 806号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 574 417号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 531 510号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 581 211号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 708 788号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 593 454号明細書、独国特許出願公開(DE-A1)第43 28 092号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 299 148号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 394 737号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 590 484号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 234 362号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 234 361号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 543 817号明細書、国際公開(WO)第95/14721号パンフレット、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 521 928号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 522 420号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 522 419号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 649 865号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 536 712号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 596 460号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 596 461号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 584 818号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 669 356号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 634 431号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 678 536号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 354 261号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 424 705号明細書、国際公開(WO)第97/49745号パンフレット、国際公開(WO)第97/49747号パンフレット、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 401 565号明細書又は欧州特許(EP)第0 817 684号明細書、5欄、31-45行から知られている。欧州特許出願公開(EP-A1)第0 578 645号明細書に記載された混合系を基礎とするベースコート材料(5)も使用されることができる。
【0088】
ベースコート材料(5)は、市販製品であり、例えばBASF Coatings AG社から、Glasurit(登録商標)標準添加剤352-91を有するGlasurit(登録商標)トップコート−シリーズ55又はGlasurit(登録商標)標準添加剤93-E 3を有するGlasurit(登録商標) トップコート−シリーズ90及び欧州特許出願公開(EP-A1)第0 578 645号明細書によるGlasurit(登録商標) Beispritzlack 90-M5の商標で販売されている。
【0089】
本発明によるスポット補修法の際に塗布される塗料の熱硬化は、特別性を有するのではなく、常用かつ公知の装置、例えば、近赤外及び遠赤外で放射するファンヒータ並びに輻射加熱器を用いて行われる。使用される温度及び加熱の期間は、個々の場合の必要条件、特に熱硬化可能な成分の反応性に依存し、かつ当業者によりその人の一般的な専門知識及び技量に基づいて単純な方法で選択され、かつ調節されることができる。
【0090】
UV−A線での本発明によるスポット補修法の際に塗布される塗料の硬化は同様に特別性を有するのではなく、前記のような、常用かつ公知の光源を用いて行われる。影の帯域は、その際、鏡又は反射板としてのアルミニウム箔を用いて露光されることができる。露光の期間及び照射される線量は、個々の場合の必要条件、特にUV−A線で硬化可能な成分の反応性に依存し、かつ当業者によりその人の一般的な専門知識及び技量に基づいて単純な方法で選択され、かつ調節されることができる。
【0091】
UV−A−光源には、常用かつ公知の方法でフィルターが設けられていてよいので、本発明によるスポット補修法の際に塗布される塗料の硬化は、赤外線、すなわち熱で、及びUV−A線で交互に行われることができる。
【0092】
本発明によるスポット補修法は、直径4〜5cmまでの損傷のスポット補修に特に適している。損傷箇所は、変形、例えばへこみ、引っかき傷又はストーンチップがないべきである。特に、垂直面でのスポット補修が推奨される。水平面の場合に、スポット補修法は有利には、エッジ(15cmまでの距離)の近接範囲内で使用される。
【0093】
本発明による使用及び本発明によるスポット補修法は、極めて短い時間で研がれる及び/又は磨かれることができ、視覚的にもはや旧塗膜から浮き出ず、飛散帯域中での割れ又は剥離をもはや示さず、かつこれらがラインでの旧塗膜の部分での自動車−小補修にも使用されることができるほど高品質である補修塗装を提供する。
【0094】
その際に、本発明による使用及び本発明によるスポット補修法により、小片状のアルミニウム効果顔料を含有する補修−ベース塗装のくもり、つや消し及び類似のペイント欠陥が完全に回避されることができるという結果は完全に意外である。
【0095】
そのうえ、本発明による塗料システム、本発明による方法及び本発明による使用、特に本発明によるスポット補修法のさらなる極めて特別な利点は、補修−クリヤーコート材料中のUV−A線で硬化可能な成分が比較的少量で使用されることができ、その際に、それにもかかわらず塗料(II)との組合せで傑出した結果が達成されることである。
【0096】
実施例
例1
塗料システムの製造
1.1 塗料システム(I)及びこれからの補修−クリヤーコート材料の製造
1.1.1 成分(I.1)
塗料システム(I)の成分(I.1)を、適した撹拌容器中で、化学線の遮断下に、独国特許出願公開(DE-A1)第100 48 670号明細書、製造例1、p.10, 8-22行から公知の熱硬化可能なメタクリラートコポリマー45質量部、ジペンタエリトリトールペンタアクリラート35質量部、酢酸ブチル8質量部、エチルエトキシプロピオナート7.5質量部、Byk(登録商標) 325 0.2質量部及びByk(登録商標) 358 0.5質量部(双方ともByk Chemie社の市販の塗料添加剤)、ジブチルスズジラウラート(10%濃度)0.6質量部、Tinuvin(登録商標) 292 1.0質量部及び Tinuvin(登録商標) 400 1.0質量部(双方ともCiba Spezialitaetenchemie社の市販の光安定剤)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.8質量部(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 184)及び2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.4質量部(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 651)を混合し、生じた混合物を均質化することにより製造した。
【0097】
1.1.2 成分(I.2)
成分(I.2)として、Bayer AG社の市販のポリイソシアナートDesmodur(登録商標) N 3600をベースとし、BASF Coatings AG社の市販の硬化剤Glasurit(登録商標) VOC-Decklack-Haerter kurz 929-31を使用した。
【0098】
1.1.3 希釈剤
塗料システム(I)のための希釈剤として、BASF Coatings AG社の市販の標準添加剤Glasurit(登録商標) Einstellzusatz 352-91を使用した。
【0099】
塗料システム(I)の前記の成分は、化学線の遮断下に貯蔵安定であり、かつ問題なく塗装工場に輸送されることができた。これらは、それらの有利な粘度に基づいて大きな装置出費を伴わずに手で混合されることができた。
【0100】
1.1.4 補修−クリヤーコート
補修−クリヤーコート材料の製造のために、成分(I.1)及び(I.2)を2:1の比で混合し、その後、混合物を希釈剤10%と混合した。
【0101】
生じた補修−クリヤーコート材料は、傑出したポットライフ、傑出した塗布挙動及びダスト乾燥状態までの有利に迅速な乾燥時間を有していた。
【0102】
1.2 塗料(II)の製造
適した撹拌容器中で、化学線の遮断下に、酢酸ブチル36質量部、1−メトキシプロピルアセタート36質量部、キシレン16.4質量部、湿潤剤0.3質量部(Borchers社のBaysilone(登録商標) OL 44、10%濃度)、ジペンタエリトリトールペンタアクリラート10質量部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.1質量部(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 651)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.2質量部(Ciba Spezialitaetenchemie社のIrgacure(登録商標) 184)及びジブチルスズジラウラート(10%濃度)1.0質量部を互いに混合し、生じた混合物を均質化した。
【0103】
塗料(II)は、化学線の遮断下に問題なく貯蔵されることができ、かつ使用者に輸送されることができた。この塗料(II)は、スポット補修法用のスポットブレンダーとして傑出して適していた。
【0104】
例2
部分での自動車−小補修(スポット補修)
ペイント損傷:
補修すべき損傷箇所は、シルバーメタリック塗装された乗用車のドアの4〜5cmの長さの引っかき傷であり、これは鍵により引き起こされたものであり、かつ一部はその下の下地まで達していた。
【0105】
措置:
次に記載された装置、材料及び処理工程を記載された順序で使用した。
【0106】
清掃:
1.Teroson(登録商標)強力スクリーンクリーナーを有するスプレー缶
2.3M社のFinish-Kontrollspray 55535
3.Akzo社のニトロ希釈M600を有するスプレーボトル
4.Putztuecher Kimberley Clark Classic(登録商標)
研ぎ:
Lackpfeile(登録商標)
3M社のSchleifbluete(登録商標) P 1500
パテ塗り:
BASF Coatings AG社のパテ
フラッシュオフ時間:10分/20℃
研ぎ:3M社のSchleifbluete(登録商標) P 1000を有する湿式(スプレーボトル)
マスキング:
紙及び3M社のマスキングテープ。
【0107】
ベースコート:
BASF Coatings AG社の、シルバーメタリック効果を有するGlasurit(登録商標)二層トップコートシリーズ90
スプレーガン:SATAミニジェット2 HVLP SR;吹付け圧:1.5bar
面で広範に隠ぺいし、かつ飛散させて外側から中心へ損傷箇所にスプレーした
フラッシュオフ:各スプレー工程後に2〜3分
ダスト結合布での拭き取り。
【0108】
補修−クリヤーコート:
例1、項目1.1.4による補修−クリヤーコート
スプレーガン:SATAミニジェット2 HVLP SR;吹付け圧:1.5bar
2つのスプレー工程で面で広範に飛散させて外側から中心へ損傷箇所にスプレーした
フラッシュオフ:各スプレー工程後に2〜3分。
【0109】
スポットブレンダー:
例1、項目1.2による塗料(II)
スプレーガン:SATAミニジェット2 HVLP SR;吹付け圧:1.5bar
スポットブレンダーをクリヤーコートの飛散帯域全体にスプレーした。
【0110】
硬化:
連続して:
1.3分間の短波赤外線での熱硬化
2.UV−A線での放射線硬化(線量:4,000mJ/cm2)。
【0111】
生じた補修塗装は、直ちに極めて良好に磨き可能であり、かつ旧塗膜に光学的及び機械的に傑出して適合されていた。くもり、つや消し又はその他のペイント欠陥は観察されることができなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(I)(I.1)イソシアナート反応性の官能基を含有し、イソシアナート基を含まない別個の成分少なくとも1つ、及び
(I.2)イソシアナート基を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まない別個の成分少なくとも1つ
を含む、隠ぺいする顔料を含まず、熱で又は熱及びUV−A線で硬化可能な溶剤含有塗料システム少なくとも1つ、
その際に、成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しないか又は成分(I.1)及び/又は(I.2)の少なくとも1つが、UV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する;
並びに
(II)隠ぺいする顔料及びイソシアナート基を含まず、溶剤及びイソシアナート反応性の官能基を含有する、UV−A線で硬化可能な別個の塗料少なくとも1つ
を含み;
その際にUV−A線で硬化可能な成分は、λ=300〜400nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する無色又は本質的に無色の光開始剤少なくとも1つとの組合せで存在する、一体化した塗料システム。
【請求項2】
一体化した塗料システムが、
・成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しない塗料システム(I)少なくとも1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ
からなる、請求項1記載の一体化した塗料システム。
【請求項3】
一体化した塗料システムが、
・成分(I.1)の少なくとも1つが、UV−A線で硬化可能な成分少なくとも1つを有する塗料システム(I)少なくとも1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ
からなる、請求項1記載の一体化した塗料システム。
【請求項4】
一体化した塗料システムが、
・成分(I.1)及び(I.2)のいずれも、UV−A線で硬化可能な成分を有しない塗料システム(I)少なくとも1つ、
・成分(I.1)少なくとも1つがUV−A線で硬化可能な成分を有する塗料システム(I)少なくとも1つ、及び
・塗料(II)少なくとも1つ
からなる、請求項1記載の一体化した塗料システム。
【請求項5】
成分(I.1)及び塗料(II)中に含まれている、UV−A線で硬化可能な成分が、UV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも3個及びイソシアナート反応性の官能基少なくとも1個を含有するモノマー(a1)、及びUV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも2個を含有し、イソシアナート反応性の官能基を含まないモノマー(a21)及びUV−A線で硬化可能な反応性の官能基少なくとも2個及びイソシアナート反応性の官能基少なくとも1個を含有するモノマー(a22)からなる混合物(a2)からなる群から選択されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項6】
成分(I.1)及び塗料(II)が、物質的に同一のUV−A線で硬化可能な成分を含有する、請求項5記載の一体化した塗料システム。
【請求項7】
モノマー(a1)が、UV−A線で硬化可能な反応性の官能基を少なくとも4個含有する、請求項5又は6記載の一体化した塗料システム。
【請求項8】
モノマー(a21)が、UV−A線で硬化可能な反応性の官能基を少なくとも3個含有する、請求項5から7までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項9】
モノマー(a22)が、UV−A線で硬化可能な官能基を少なくとも3個含有する、請求項5から8までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項10】
光開始剤が、λ=320〜390nmの波長範囲内の少なくとも1つの吸収極大を有する、請求項1から9までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項11】
UV−A線で硬化可能な反応性の官能基が、アクリラート基である、請求項1から10までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項12】
イソシアナート反応性の官能基がヒドロキシル基である、請求項1から11までのいずれか1項記載の一体化した塗料システム。
【請求項13】
塗料システム(I)の成分(I.1)及び(I.2)並びに塗料(II)を互いに別個に、それらのそれぞれの成分を混合し、生じた混合物を均質化することにより製造し、その後、塗料システム(I)の生じた成分(I.1)及び(I.2)及び塗料(II)をそれらのさらなる使用まで互いに別個に貯蔵することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の一体化した塗料システムの製造方法。
【請求項14】
化学線の遮断下に実施する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
色及び/又は効果を与える多層塗装における損傷箇所の補修のための自動車補修塗装における、請求項1から12までのいずれか1項に記載の一体化した塗料システム及び請求項13又は14記載の方法を用いて製造された一体化した塗料システムの使用。
【請求項16】
一体化した塗料システムを、部分での自動車−小補修(スポット補修)において使用する、請求項15記載の使用。
【請求項17】
塗料システム(I)を、補修−クリヤーコート材料の製造に利用する、請求項15又は16記載の使用。
【請求項18】
塗料(II)をスポットブレンダーとして又はその製造に使用する、請求項15から17までのいずれか1項記載の使用。
【請求項19】
塗料(II)をその都度使用される塗料(I)に添加し、その後、生じた混合物をスポットブレンダーとして使用する、請求項18記載の使用。
【請求項20】
次の処理工程:
(1)損傷箇所及びそれらの周囲を清掃する工程、
(2)損傷箇所を研ぎ、かつ改めて清掃する工程、
(3)損傷箇所を場合によりパテ塗りし、研ぎ、かつ清掃する工程、
(4)サーフェーサーを塗布し、生じたサーフェーサー層をフラッシュオフするか、又は選択的にサーフェーサー層を硬化させ、かつ生じたサーフェーサー塗膜を研ぎ、かつ清掃する工程、
(5)ベースコート材料をサーフェーサー層(4)又はサーフェーサー塗膜(4)上に塗布し、生じたベースコート層をフラッシュオフし、かつ場合によりオーバースプレーを除去する工程、
(6)請求項1から12までのいずれか1項記載の塗料システム(I)から製造される補修−クリヤーコート材料の少なくとも1つ、又は請求項13又は14により製造される補修−クリヤーコート材料の少なくとも1つを、ベースコート層(5)上にウェット・オン・ウェット塗布し、かつ生じた補修−クリヤーコート層をフラッシュオフする工程、
(7)スポットブレンダーとしての請求項1から12までのいずれか1項記載の塗料(II)又は請求項13又は14により製造される少なくとも1つの塗料(II)、又は塗料(II)及び塗料システム(I)から得られる補修−クリヤーコート材料から製造されているスポットブレンダーを、補修−クリヤーコート層(6)上に塗布する工程及び
(8)塗布された層(5)、(6)及び(7)並びに場合により(4)を、UV−A線並びに場合により熱で一緒に硬化する工程
を含む、請求項15から19までのいずれか1項記載の使用。
【請求項21】
スポットブレンダーの製造に使用される補修−クリヤーコート材料が、補修−クリヤーコート層(6)に使用される補修−クリヤーコート材料と同じ物質組成を有する、請求項20記載の使用。

【公表番号】特表2008−535952(P2008−535952A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501258(P2008−501258)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050555
【国際公開番号】WO2006/097385
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(390008981)ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト (155)
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings AG
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D−48165 Muenster,Germany
【Fターム(参考)】