説明

[4−(6−フルオロ−7−メチルアミノ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−フェニル]−5−クロロ−チオフェン−2−イル−スルホニルウレア塩、それと関連する形態および方法

本発明は、式(I):


で示される塩の新規スルホニルウレア塩およびその多形体形態を提供する。その種々の形態の化合物は、有効な血小板ADPレセプター阻害剤であり、種々の医薬組成物にて用いることができ、特に循環器疾患、特に血栓症に関連する疾患の予防および/または治療に有効である。本発明はまた、該化合物および形態を製造する方法、および治療的有効量の式(I)の塩またはその医薬的に許容される形態を投与することを特徴とする、哺乳動物における血栓症および血栓症関連病態を予防または治療する方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】


で示される化合物と、ナトリウム、カリウム、カルシウム、L−リジン、アンモニウム、マグネシウム、L−アルギニン、トロメタミン、N−エチルグルカミンおよびN−メチルグルカミンからなる群から選択されるイオンとを含む塩。
【請求項2】
イオンがカルシウムである、請求項1記載の塩。
【請求項3】
イオンがL−リジンである、請求項1記載の塩。
【請求項4】
イオンがアンモニウムである、請求項1記載の塩。
【請求項5】
イオンがマグネシウムである、請求項1記載の塩。
【請求項6】
イオンがL−アルギニンである、請求項1記載の塩。
【請求項7】
イオンがトロメタミンである、請求項1記載の塩。
【請求項8】
イオンがN−エチルグルカミンである、請求項1記載の塩。
【請求項9】
イオンがN−メチルグルカミンである、請求項1記載の塩。
【請求項10】
(i)実質的に図15と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図20に示されるDSCパターンと一致するDSCスキャン
の少なくとも一つにより特徴付けられる結晶固体のフォームCである、式:
【化2】

で示される塩。
【請求項11】
実質的に図15と一致するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶固体のフォームCである、請求項12記載の塩。
【請求項12】
約56℃におけるDSC吸熱開始により特徴付けられる結晶固体のフォームCである、請求項10記載の塩。
【請求項13】
(i)実質的に図21と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図24に示されるDSCパターンと一致するDSCスキャン
の少なくとも一つにより特徴付けられる結晶固体のフォームDである、式:
【化3】

で示される塩。
【請求項14】
実質的に図21と一致するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶固体のフォームDである、請求項13記載の塩。
【請求項15】
約25℃および約132℃にて吸熱事象が開始するDSCにより特徴付けられる結晶固体のフォームDである、請求項13記載の塩。
【請求項16】
(i)実質的に図25と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図29と一致するDSCスキャン
の少なくとも一つにより特徴付けられる結晶固体のフォームAである、式:
【化4】

で示される塩。
【請求項17】
実質的に図25と一致するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶固体のフォームAである、請求項16記載の塩。
【請求項18】
約33℃、97℃および162℃にて吸熱事象が開始するDSCにより特徴付けられる結晶固体のフォームAである、請求項16記載の塩。
【請求項19】
(i)実質的に図30と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図31と一致するTGAスキャン
の少なくとも一つを提供する結晶固体フォームBである、式:
【化5】

で示される塩。
【請求項20】
実質的に図30と一致するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶固体のフォームBである、請求項19記載の塩。
【請求項21】
(i)実質的に図32と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図34と一致するDSCスキャン
の少なくとも一つを提供する、結晶固体のフォームCである、式:
【化6】

で示される塩。
【請求項22】
実質的に図32と一致するX線粉末回折パターンを提供する結晶のフォームAである、請求項21記載の塩。
【請求項23】
約80℃にて吸熱事象が開始するDSCにより特徴付けられる結晶固体のフォームCである、請求項21記載の塩。
【請求項24】
(i)実質的に図37と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図43と一致するDSCスキャン
の少なくとも一つを提供する結晶固体のフォームAである、式:
【化7】

で示される塩。
【請求項25】
実質的に図37と一致するX線粉末回折パターンを提供する結晶形態である、請求項24記載の塩。
【請求項26】
約125℃にて吸熱事象が開始するDSCにより特徴付けられる結晶固体のフォームAである、請求項24記載の塩。
【請求項27】
(i)実質的に図44と一致するX線粉末回折パターン;および
(ii)実質的に図48と一致するDSCスキャン
の少なくとも一つを提供する結晶固体のフォームAである、式:
【化8】

で示される塩。
【請求項28】
実質的に図44と一致するX線粉末回折パターンを提供する結晶のフォームAを有する、請求項24記載の塩。
【請求項29】
約16℃にて吸熱事象が開始するDSCにより特徴付けられる結晶固体のフォームAである、請求項27記載の塩。
【請求項30】
単離形態および精製形態である、請求項1−29のいずれかに記載の塩。
【請求項31】
治療的有効量の請求項1記載の化合物および医薬上許容されるビヒクルまたは担体を含む、医薬組成物。
【請求項32】
組成物中の化合物が少なくとも一つの固体形態である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項33】
組成物が固体経口組成物、錠剤、カプセル、ロゼンジおよび吸入用乾燥粉末からなる群から選択される、請求項32記載の医薬組成物。
【請求項34】
固体経口組成物が錠剤、カプセルまたはロゼンジである、請求項33記載の医薬組成物。
【請求項35】
治療的有効量が哺乳動物における血小板凝集を阻害するのに有効な量である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項36】
血小板凝集が血小板ADP依存性凝集である、請求項35記載の医薬組成物。
【請求項37】
哺乳動物がヒトである、請求項36記載の医薬組成物。
【請求項38】
化合物が血小板ADPレセプターへの[3H]2−MeS−ADP結合の有効な阻害剤である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項39】
組成物が固体経口組成物である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項40】
組成物が錠剤、カプセルまたはロゼンジである、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項41】
組成物がエアロゾルまたは吸入用乾燥粉末である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項42】
組成物が点滴、注射または経皮送達に適した形態である、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項43】
治療的有効量の請求項1記載の化合物およびさらなる治療剤を含む、医薬組成物。
【請求項44】
さらなる治療剤が血栓症、急性心筋梗塞、不安定狭心症、慢性安定狭心症、一過性脳虚血発作、脳卒中、末梢血管疾患、子癇前症/子癇、深部静脈血栓症、塞栓症、播種性血管内凝固症候群および血栓性血小板減少性紫斑病;血管形成、頸動脈血管内膜切除術、CABG(冠動脈バイパス移植)術後、血管移植術、ステント留置、および血管内器具および人工装具の挿入に起因する侵襲的治療後の血栓症と再狭窄の合併症;および遺伝性素因または癌と関連する凝固能高進状態からなる群から選択される病態または障害の治療に有用である、請求項43記載の医薬組成物。
【請求項45】
医薬上許容される担体および治療的有効量の請求項1記載の塩を含む、望ましくない血栓症により特徴付けられる哺乳動物における病態の予防用または治療用医薬組成物。
【請求項46】
式I:
【化9】


で示される塩を製造する方法であって、塩基を式II:
【化10】

II
で示される化合物またはその塩と接触させて式Iの塩を形成させることを特徴とする、方法。
【請求項47】
10℃未満の温度条件にて行うことを特徴とする、請求項46記載の方法。
【請求項48】
式Iの塩が少なくとも50%の収率で得られる、請求項46記載の方法。
【請求項49】
式Iの塩が少なくとも65%の収率で得られる、請求項46記載の方法。
【請求項50】
式Iの塩が少なくとも75%の収率で得られる、請求項46記載の方法。
【請求項51】
式Iの塩がグラムスケールまたはキログラムスケールにて製造される、請求項46記載の方法。
【請求項52】
治療的有効量の請求項1記載の塩を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物における血栓症および血栓症に関連する病態を予防または治療する方法。
【請求項53】
治療的有効量の請求項1記載の成分またはその医薬上許容される塩を処置を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるADP誘発性血小板凝集により少なくとも一部媒介される病態または疾患を予防または治療する方法。
【請求項54】
請求項1記載の塩と血液サンプルとを接触させることを特徴とする、血液サンプルの凝固を阻害する方法。
【請求項55】
哺乳動物が循環器疾患になりやすいか、または罹患している、請求項53記載の方法。
【請求項56】
循環器疾患が急性心筋梗塞、不安定狭心症、慢性安定狭心症、一過性脳虚血発作、脳卒中、末梢血管疾患、子癇前症/子癇、深部静脈血栓症、塞栓症、播種性血管内凝固症候群および血栓性血小板減少性紫斑病;血管形成、頸動脈血管内膜切除術、CABG(冠動脈バイパス移植)術後、血管移植術、ステント、ステント内血栓症、および血管内器具および人工装具の挿入に起因する侵襲的治療後の血栓症と再狭窄の合併症;および遺伝性素因または癌と関連する凝固能高進状態からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項55記載の方法。
【請求項57】
化合物が経口、非経口または局所投与される、請求項52記載の方法。
【請求項58】
化合物が第二治療剤と併用投与される、請求項52記載の方法。
【請求項59】
患者がヒトである、請求項58記載の方法。
【請求項60】
第二治療剤が急性心筋梗塞、不安定狭心症、慢性安定狭心症、一過性脳虚血発作、脳卒中、末梢血管疾患、子癇前症/子癇、深部静脈血栓症、塞栓症、播種性血管内凝固症候群および血栓性血小板減少性紫斑病;血管形成、頸動脈血管内膜切除術、CABG(冠動脈バイパス移植)術後、血管移植術、ステント留置、および血管内器具および人工装具の挿入に起因する侵襲的治療後の血栓症と再狭窄の合併症;および遺伝性素因および癌と関連する凝固能高進状態からなる群から選択される病態または障害の治療に有用である、請求項58記載の方法。
【請求項61】
化合物が抗血小板化合物、抗凝固剤、線維素溶解剤、抗炎症性化合物、コレステロール低下剤、プロトンポンプ阻害剤、降圧薬、セロトニン阻害薬および硝酸塩(すなわちニトログリセリン)からなる群から選択される第二治療剤と併用投与される、請求項58記載の方法。
【請求項62】
第二治療剤がGPIIB-IIIaアンタゴニスト、アスピリン、ホスホジエステラーゼIII阻害剤およびトロンボキサンA2レセプターアンタゴニストからなる群から選択される抗血小板化合物である、請求項61記載の方法。
【請求項63】
第二治療剤がトロンビン阻害剤、クマジン、ヘパリンおよびロベノックス(登録商標)およびfXa阻害剤からなる群から選択される抗凝固剤である、請求項61記載の方法。
【請求項64】
第二治療剤が非ステロイド性抗炎症剤、シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤および関節リウマチ薬からなる群から選択される抗炎症性化合物である、請求項61記載の方法。
【請求項65】
原発性虚血事象に罹患する患者に治療的有効量の請求項1記載の塩を医薬的に許容される担体と一緒に投与することを特徴とする、二次虚血事象の発生を予防する方法。
【請求項66】
原発性および/または二次虚血事象が心筋梗塞、安定性または不安定狭心症、経皮冠動脈インターベンションおよび/またはステント留置後の急性再閉塞、再狭窄、末梢血管バルーン血管形成および/またはステント留置、血栓性脳卒中、一過性脳虚血発作、可逆性虚血性神経障害および間欠性跛行からなる群から選択される、請求項65記載の方法。
【請求項67】
原発性および/または二次虚血事象が血管形成および/またはステントなどの経皮冠動脈インターベンション(PCI)、急性心筋梗塞(AMI)、不安定狭心症(USA)、冠動脈疾患(CAD)、一過性脳虚血発作(TIA)、脳卒中、末梢血管疾患(PVD)、外科手術-冠動脈バイパス、頸動脈血管内膜切除術からなる群から選択される、請求項65記載の方法。
【請求項68】
治療的有効量の請求項1記載の塩を医薬的に許容されるビヒクルまたは担体と混合することを特徴とする、医薬組成物の製造方法。

【公表番号】特表2012−508243(P2012−508243A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535655(P2011−535655)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/063313
【国際公開番号】WO2010/054020
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(506109155)ポートラ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (19)
【Fターム(参考)】