説明

p38インヒビターおよびその使用方法

式(I)[式中、A、B、X、Ar、RおよびRは、本明細書で与えられているいずれかの意味を有している]の化合物は、p38が媒介する様々な障害の処置および予防に有用なp38のインヒビターである。本発明は、p38MAPKおよび関連するp38媒介事象、例えばサイトカイン産生などを阻害する化合物を提供する。本発明は、p38MAPKおよび関連するキナーゼのインヒビター、それらのインヒビターを含有する薬剤組成物、およびこれらのインヒビターを調製するための方法に関係する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中:
XはO、S、SO、SO、NR、C=O、CR7a、C=NOR、C=CHRまたはCHORであり;
Arは5員または6員のアリールまたはヘテロアリール環であり、ここで、該アリールおよびヘテロアリールは、必要に応じて、NH、NHMe、NMe、CHOH、シクロプロピル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、OH、CN、F、Cl、Br I、SCH、OCHおよびOCFから独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
AはH、アミン保護基、C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、=O、=NOR16、NR1617、NR16(C=O)R17、NR16C(=O)NR1718、NR16C(=O)R17、OC(=O)NR1617、CR17=NOR16、SO19、SOR17、SR17、SONR1617、OR16、(C=O)R16、(C=O)OR16、O−(C=O)R16、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、および5員もしくは6員のヘテロアリールもしくはアリール環から独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
BはH、NH、NHMe、NMe、CH、CHOH、シクロプロピル、C−Cアルキル、OH、CN、F、Cl、BrまたはIであり、ここで、該アルキルは、必要に応じて、F、Cl、BrおよびIから独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
はH、C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルキニルであり;
は、
【化2】

であり;
Gは、それが結合されている原子と一緒になって5員から7員までの飽和環または不飽和環を形成しているC−C炭化水素鎖であり、該環は、必要に応じて、1つ以上のR30基で置換されており;
およびR7aは、独立して、HもしくはC−C12アルキルであるか、
あるいは、RおよびR7aは、それらが結合されている炭素と一緒になって、シクロプロピル環を形成しており;
はHまたはMeであり;
15はH、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルであり、ここで、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、C−Cアルキル、オキソ、OH、O−(C−Cアルキル)、S−(C−Cアルキル)、NH−(C−Cアルキル)、N−(C−Cアルキル)、SO−(C−Cアルキル)およびSO−(C−Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で置換されているか、
あるいは、R15は飽和、部分的に不飽和もしくは完全に不飽和の3員から7員までの炭素環またはO、SおよびNから独立して選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を有する複素環であり、ここで、該炭素環および複素環は、必要に応じて、C−Cアルキルを介してラクタム環の窒素に結合されており、そして該炭素環および複素環は、必要に応じて、F、Cl、Br、I、OH、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、O−(C−Cアルキル)、S−(C−Cアルキル)、NH、オキソ、ニトロ、シアノ、C(=O)OH、C(=O)O−(C−Cアルキル)、NH−(C−Cアルキル)およびN−(C−Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
16、R17およびR18は、独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、=O、=NOR21、NR2122、NR21(C=O)R22、NR21C(=O)NR2223、CR22=NOR21SO24、SOR22、SR22、SONR2122、OR21、(C=O)R21、(C=O)OR21、O−(C=O)R21、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、ならびに5員もしくは6員のヘテロアリールもしくはアリール環から独立して選択される1つ以上の基で置換されているか、
あるいは、R16およびR17は、それらが結合されている原子と一緒になって、N、OおよびSから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分的に不飽和の5員〜6員の複素環を形成しており、ここで、該複素環は、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、=O、=NOR21、NR2122、NR21(C=O)R22、NR21C(=O)NR2223、CR22=NOR21SO24、SOR22、SR22、SONR2122、OR21、(C=O)R21、(C=O)OR21、O−(C=O)R21、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、ならびに5員もしくは6員のヘテロアリールもしくはアリール環から独立して選択される1つ以上の基で置換されているか、
あるいは、R17およびR18は、それらが結合されている原子と一緒になって、N、OおよびSから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分的に不飽和の5員〜6員の複素環を形成しており、ここで、該複素環は、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、=O、=NOR21、NR2122、NR21(C=O)R22、NR21C(=O)NR2223、CR22=NOR21SO23、SOR23、SR22、SONR2122、OR21、(C=O)R21、(C=O)OR21、O−(C=O)R21、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、および5員〜6員のヘテロアリールもしくはアリール環から独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
19はC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のC−Cシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のC−Cヘテロシクリル、または5員〜6員のヘテロアリールもしくはアリール環であり、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、必要に応じて、F、Cl、Br、I、CN、=O、=NOR21、NR2122、NR21(C=O)R22、NR21C(=O)NR2223、CR22=NOR21SO23、SOR23、SR22、SONR2122、OR21、(C=O)R21、(C=O)OR21、O−(C=O)R21、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のC−Cシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のC−Cヘテロシクリル、および5員〜6員のヘテロアリールもしくはアリール環から独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
21、R22およびR23は、独立して、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルであり、ここで、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、必要に応じて、F、Cl、BrおよびIから独立して選択される1つ以上の基で置換されており;
24はC−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルであり、ここで、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、必要に応じて、F、Cl、BrおよびIから独立して選択される1つ以上の基で置換されており;そして
それぞれのR30は、独立して、F、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和の3員〜6員の炭素環、6員のアリール環、またはO、SおよびNから独立して選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を有する5員〜6員の複素環であり、ここで、該炭素環、アリール環および複素環は、必要に応じて、C−Cアルキルを介してラクタム環に結合されており、そして該アルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環、アリール環および複素環は、必要に応じて、オキソ、OH、SH、NH、F、Cl、Br、I、CN、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、O−(C−Cアルキル)、S−(C−Cアルキル)、NH−(C−Cアルキル)、SO−(C−Cアルキル)およびSO−(C−Cアルキル)、C(=O)OH、ならびにC(=O)O−(C−C)アルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換されているか、
あるいは、2つの隣接したR30基は、それらが結合されている原子と一緒になって、6員の飽和もしくは部分的に不飽和の炭素環または6員のアリール環を形成している]
を有する化合物、ならびにその鏡像異性体、ジアステレオマー、溶媒和物、代謝産物および塩。
【請求項2】
BがHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XがOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式:
【化3】

の化合物である、請求項1から3までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、構造(i)〜(v):
【化4】

[ここで、構造(i)、(ii)および(iii)は、必要に応じて、1個から4個までのR30基で置換されており、構造(iv)および(v)は、必要に応じて、1個から3個までのR30基で置換されている]
から選択される、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が置換されていない、請求項1から5までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
15がHまたはC−Cアルキルであり、該アルキルが、必要に応じて、1つ以上のOH、F、ClまたはBrで置換されている、請求項1から6までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
15がH、メチルまたはCHCHOHである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Arが、F、Cl、Br、I、OR16またはC−Cアルキルから独立して選択される1つ以上の原子または基で必要に応じて置換されたフェニルであり、該アルキルが、必要に応じて、F、C、BrおよびIから独立して選択される1つ以上の基で置換されている、請求項1から8までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Arが1つ以上のFで置換されたフェニルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Arが2,4−ジフルオロフェニルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
Aが、F、Cl、Br、IおよびOR16から独立して選択される1つ以上の原子または基で必要に応じて置換されたC−Cアルキルである、請求項1から11までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
AがOHおよびFから独立して選択される1つ以上の原子または基で置換されたC−Cアルキルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
Aが、
【化5】

である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が飽和環であり、カルボニルに対してα位のラクタム炭素が、(S)配置にある、請求項1から14までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(2−オキソピペリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(1−メチル−2−オキソピペリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−イソブチル−N−(1−メチル−2−オキソアゼパン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル)−1−イソブチル−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピペリジン−3−イル)−1−イソブチル−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソアゼパン−3−イル)−1−イソブチル−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−N−(2−オキソピペリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミド;および
それらの薬学的に許容可能な塩;
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
(S)−5−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−1−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−インダゾール−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
治療において使用するための、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
p38キナーゼインヒビターとして使用するための医薬の製造における、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項20】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容可能な担体を含む、組成物。
【請求項21】
哺乳動物におけるp38キナーゼ媒介状態を処置する方法であって、該p38キナーゼ媒介状態を処置するのに有効な量で請求項1に記載の化合物を哺乳動物に投与する工程を含む、方法。
【請求項22】
上記p38キナーゼ媒介状態が、炎症性疾患、呼吸器系疾患、自己免疫疾患、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、ウイルス性疾患または神経変性疾患である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
合成化学法により調製される場合の、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物を調製する方法であって、該方法が、
式(II):
【化6−1】

[式中、Zは、OH、または脱離原子もしくは脱離基を表す]
を有する化合物を、式:
【化6−2】

[式中、R8aはRまたはアミン保護基である]
を有する化合物とカップリングさせる工程;
該カップリングさせる工程の後に、あらゆるアミン保護基を取り除き、そして望ましい場合、塩を形成する工程;
を含む、方法。

【公表番号】特表2009−531445(P2009−531445A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−502970(P2009−502970)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【国際出願番号】PCT/US2007/007658
【国際公開番号】WO2007/126871
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】