説明

携帯電話機

【課題】 ユーザのニーズに合った操作性の良い携帯電話機を提供する。
【解決手段】 複数の機能を処理する制御部102と、複数の機能にそれぞれ対応する複数のメニューの画面情報を記憶するメニュー記憶部104と、メニューを含むメニュー画面を表示する第1の表示部106と、複数の機能の中から使用する機能の選択を受け付ける受付部114と、メニュー記憶部104を参照し、選択された機能に対応するメニューの画像情報を取得し、選択された機能に対応するメニューを含むメニュー画面を第2の表示部110に表示させるメニュー表示制御部116と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機に関し、特に、複数の機能を有する携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、周辺技術の進歩に伴い、携帯電話の小型化高機能化にはめざましいものがある。従来の携帯電話は、たとえば、本体前面に設けられた操作部に多数の入力操作キーが配置され、複数のモード切替操作によってキー配置を変更しながら、各種操作を行う。たとえば、特許文献1に記載の携帯情報端末では、図13に示すように、可能な限り少数のキーで直感的かつ確実な入力を可能とし、高齢者などでも使い安くなるような工夫がなされている。同文献の携帯情報端末1は、6つの入力キー4で入力を可能とするために、操作部3は、図14に示す複数のモード毎に設けられた複数のキー配置で入力キー表示部7にキー表示を行い、ユーザのキー操作を受け付ける。入力キー表示部7のキー表示は、入力モード選択キー5をユーザが操作する度に図14に示される順にモードに従って切り替わる。
【特許文献1】特開2003−271295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような高機能化された携帯電話の複雑な機能を全てのユーザが必要としているかと言えば、そうでもなく、携帯電話本来の機能のみ、たとえば、通話のみを利用したいユーザも多数存在する。そのようなユーザにとっては、高機能化に伴う操作の複雑化は、携帯電話の使い勝手を低下させてしまう可能性があった。また、操作性が悪いと誤操作にもつながり兼ねない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、複数の機能を処理する処理部と、
前記複数の機能にそれぞれ対応する複数のメニューの画面情報を記憶するメニュー記憶部と、
前記メニューを含むメニュー画面を表示するメニュー表示部と、
前記複数の機能の中から使用する機能の選択を受け付ける機能選択受付部と、
前記メニュー記憶部を参照し、前記選択された機能に対応する前記メニューの前記画像情報を取得し、前記選択された機能に対応する前記メニューを含むメニュー画面を前記メニュー表示部に表示させるメニュー表示制御部と、
を備えることを特徴とする携帯電話機が提供される。
【0005】
ここで、携帯電話機とは、たとえば、携帯電話、PHSなどを含む携帯型の通信端末である。複数の機能とは、たとえば、直接番号を入力して電話をかけるダイヤル通話機能、アドレス帳から番号を選択して電話をかける機能、メールを送受信する機能、カメラ撮影機能などである。これらの複数の機能のうち、ユーザが選択した機能のメニューのみをメニュー画面に表示させることができる。
【0006】
また、メニューの画面情報とは、たとえば、メニューと対応付けられている機能、すなわちプログラムファイル名や、メニューの識別子、メニューを示すアイコンの画像ファイル名、リストに示されるメニュー名称、あるいはメニューアイコンの画面上での表示位置、リスト上での表示順位、メニュー表示の有無などを含む。また、複数のメニュー画面のメニュー項目の階層構造や画面推移情報なども含むことができる。
【0007】
メニュー画面には、たとえば、各機能を示すアイコンやリストによって、複数の機能に対応するメニューが表示される。メニュー表示部には、メニュー画面や、入力画面などの操作画面、各種情報表示画面、装置の動作や状態画面などが表示される。
【0008】
この発明によれば、ユーザは複数の機能の中から使用する機能のみを選択し、メニュー画面にメニューを表示させるようにカスタマイズすることができるので、ユーザのニーズに合った使い勝手の良い携帯電話機が提供される。
【0009】
上記携帯電話機において、前記機能に対応する前記メニューの前記メニュー画面中の表示位置の指定を受け付ける表示位置指定受付部と、前記表示位置指定受付部が受け付けた前記表示位置を前記メニューに対応付けて記憶するメニュー情報テーブルと、を含み、前記メニュー表示制御部は、前記メニュー情報テーブルを参照し、前記選択された前記機能に対応する前記メニューを前記表示位置に従って前記メニュー画面を生成し、前記メニュー表示部に表示させることができる。
【0010】
この構成によれば、ユーザが指定した位置にメニューを表示させることができるので、ユーザにとって使い易いメニュー画面にカスタマイズでき、使い勝手が向上する。
【0011】
上記携帯電話機において、複数の操作ボタンを含み、該操作ボタンの位置にキー内容を示すキー配置画面を表示するキー表示部と、前記複数の機能毎に少なくとも一つの前記キー配置画面およびキー配置情報を対応付けて記憶するキー配置記憶部と、前記キー配置記憶部を参照し、前記選択された機能に対応する前記キー配置画面を前記キー表示部に表示させるキー表示制御部と、前記操作ボタンの操作を受け付け、前記キー配置記憶部にアクセスし、操作された前記操作ボタンに該当するキーを受け付けるキー受付部と、を備えることができる。
【0012】
この構成によれば、機能毎に操作ボタンのキー配置を変更させることができるので、各機能に必要なキーのみを表示させることができる。これにより、ユーザが必要な操作を視覚的に認識し易いので迷いや誤操作を低減でき、操作性が向上し、利便性の良い携帯電話機が提供される。
【0013】
上記携帯電話機において、前記複数の操作ボタンが配置された透明な操作面を有する操作部を含むことができ、前記キー表示部は、前記操作部の背面に設けられ、前記複数の操作ボタンと同じ配置に表示されるキー配置画面を表示することができる。
【0014】
ここで、キー表示部は、たとえば、液晶表示器である。キー表示部には、状況に応じて変更されるキー配置画面が表示される。このキー表示部に表示されたキー配置画面が、操作部の操作面上に透過して見えるようになっている。
【0015】
この構成によれば、操作部の背面に設けられた液晶表示器に、機能に応じた操作ボタンのキー配置を含むキー配置画面を表示させることができるので、機能に合ったキー配置をその都度表示させることができ、操作が分かりやすく、操作性が向上し、利便性の良い携帯電話機が提供される。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザのニーズに合った操作性の良い携帯電話機が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯電話機100を示す機能ブロック図である。本実施形態の携帯電話機100は、複数の機能を処理する処理部(制御部102およびプログラム記憶部120)と、複数の機能にそれぞれ対応する複数のメニューの画面情報を記憶するメニュー記憶部(メニュー記憶部104)と、メニューを含むメニュー画面を表示するメニュー表示部(第1の表示部106)と、複数の機能の中から使用する機能の選択を受け付ける機能選択受付部(受付部114)と、メニュー記憶部を参照し、選択された機能に対応するメニューの画像情報を取得し、選択された機能に対応するメニューを含むメニュー画面をメニュー表示部に表示させるメニュー表示制御部(メニュー表示制御部116)と、を備える。
【0020】
本実施形態の携帯電話機100は、たとえば、携帯電話、PHSなどを含む携帯型の通信端末である。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、たとえば、携帯電話の構成であるアンテナ、無線通信部、スピーカやマイクなどの音声入出力部、撮像部、メール送受信部などは図示されていない。
【0021】
また、携帯電話機100の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0022】
図1に示すように、携帯電話機100は、制御部102と、メニュー記憶部104と、第1の表示部106と、キーボードパネル108と、第2の表示部110と、キー配置記憶部112と、受付部114と、メニュー表示制御部116と、キー表示制御部118と、プログラム記憶部120と、を備えている。
【0023】
制御部102は、携帯電話機100の各要素とともに装置全体を制御する。また、制御部102は、プログラム記憶部120に格納された複数のプログラムを実行することによって、複数の機能、たとえば、直接番号を入力して電話をかけるダイヤル通話機能、アドレス帳から番号を選択して電話をかける機能、メールを送受信する機能、カメラ撮影機能などに加え、ウェブアクセス機能、スケジュール機能、アラーム機能、電卓機能、辞書機能、ゲーム機能、赤外線通信機能、画像認識機能、ミュージックプレーヤ機能、音声録音機能、各種アプリケーション実行機能などを実現することができる。
【0024】
メニュー記憶部104は、第1の表示部106に表示されるメニューの画面情報を記憶する。ここで、メニューの画面情報とは、たとえば、メニューと対応付けられている機能、すなわちプログラムファイル名や、メニューの識別子、メニューを示すアイコンの画像ファイル名、リストに示されるメニュー名称、あるいはメニューアイコンの画面上での表示位置、リスト上での表示順位、メニュー表示の有無などを含む。また、複数のメニュー画面のメニュー項目の階層構造や画面推移情報なども含むことができる。
【0025】
第1の表示部106は、たとえば液晶表示器であり、複数の機能を実行するとき操作するアイコンなどを含むメニュー画面や、入力画面などの操作画面、各種情報表示画面、携帯電話機100の動作や状態画面などの表示を行う。メニュー画面には、たとえば、各機能を示すアイコンやリストによって、各機能に対応するメニューが表示される。
【0026】
キーボードパネル108は、複数の操作ボタン150が配置された透明な操作面を有する。第2の表示部110は、たとえば、液晶表示器であり、キーボードパネル108の背面に設けられ、複数の操作ボタン150と同じ配置に表示されるキー配置画面を表示する。キーボードパネル108は、第2の表示部110に表示されたキー配置画面が操作面上に透過して見えるようになっている。
【0027】
キー配置記憶部112は、第2の表示部110に表示されるキー配置画面のキー配置情報などを機能毎に記憶する。図2にキー配置記憶部112に記憶されるキー配置テーブル122の構造の一例を示す。キー配置テーブル122には、メニュー画面毎にキー配置が対応付けられている。図1に戻り、受付部114は、ユーザによる携帯電話機100のキーボードパネル108の操作を受け付ける。このとき、受付部114は、現在第2の表示部110に表示されているキー配置画面が何れであるかをキー表示制御部118からの通知により認識し、キー配置を取得し、操作された操作ボタンに対応するキーを取得する。あるいは、受付部114が、直接キー配置テーブル122を参照し、キー表示制御部118から通知された現在表示中のキー配置画面に対応するキーを取得してもよい。
【0028】
メニュー表示制御部116は、第1の表示部106への各種画面の表示を行う。たとえば、メニュー表示制御部116は、メニュー記憶部104を参照し、受付部114が選択した機能のメニューを含むメニュー画面を第1の表示部106に表示する。例として、第1の表示部106には、図3(a)に示す標準メニュー画面130においては、複数の機能に対応するメニューアイコン132(図中、A、B、・・・、Iと示す)が含まれ、表示される。この複数の機能の中からユーザにニーズに応じた機能のみを選択することができる。
【0029】
たとえば、複数の機能の中から機能Aのみが選択された場合、第1の表示部106には、図3(b)に示すように機能Aのメニューアイコン132を一つだけ含むオリジナルメニュー画面140が表示されることとなる。このように、ユーザは複数の機能の中から使用する機能のみを選択し、メニュー画面にメニューを表示させたり、指定した位置にメニューを表示させたりしてメニューを編集することができるので、ユーザにとって使い易いメニュー画面にカスタマイズでき、使い勝手が向上する。
【0030】
図1に戻り、キー表示制御部118は、キー配置記憶部112にアクセスしキー配置テーブル122を参照し、受付部114が選択した機能に対応するキー配置画面をキー表示制御部118に表示させる。たとえば、電話番号を入力する機能の場合、キー表示制御部118は、図2のキー配置テーブル122からメニュー項目B4に対応するキー配置を取得し、図4(a)に示す番号入力キー配置画面152が第2の表示部110に表示される。キーボードパネル108上に、この番号入力キー配置画面152が透けて見えるので、そのキー配置で操作ボタン150が機能することとなる。
【0031】
また、カナ文字入力を行う場合は、キー表示制御部118が図2のキー配置テーブル122からメニュー項目B3に対応するキー配置を取得し、図4(b)に示す文字入力キー配置画面154が第2の表示部110に表示される。さらに、検索またはスクロールなどを行う場合は、キー表示制御部118が図2のキー配置テーブル122からメニュー項目A1に対応するキー配置を取得し、図4(c)に示す移動選択キー配置画面156が第2の表示部110に表示される。このように、第2の表示部110に表示されるキー配置画面を変えることによって、キーボードパネル108の操作ボタン150のキー配置を変更することができる。
【0032】
また、キー表示制御部118は、受付部114が受け付けた操作が何れのキーに対応するのかを、キー配置テーブル122を参照して現在第2の表示部110に表示されているメニュー項目に対応するキー配置から取得し、受付部114に通知する。
【0033】
このように、第2の表示部110の表示を機能に合わせて変更することにより、複数の機能に対応したキーボードパネル108を提供することができる。これにより、ユーザが必要な操作を視覚的に認識し易いので迷いや誤操作を低減でき、操作性が向上する。
【0034】
このように構成された携帯電話機100の動作について、以下に説明する。はじめに、携帯電話機100におけるメニュー編集時の動作について、説明する。図5は、本実施形態の携帯電話機100のメニュー編集時の動作の一例を示すフローチャートである。また、図6は、本実施形態の携帯電話機100のメニュー編集時のメニュー画面およびキー配置画面の一例を示す図である。
【0035】
図7は、本実施形態の携帯電話機100のメニュー情報テーブル200の構造の一例を示す図である。メニュー情報テーブル200は、メニューの識別子である項目名202と、コード番号204と、メニューアイコンの画面上での表示位置206と、メニュー表示の有無や状態を示す表示状態208と、を含む。この他に、メニュー情報テーブル200は、メニューと対応付けられている機能、すなわちプログラムファイル名や、メニューを示すアイコンの画像ファイル名、リストに示されるメニュー名称、リスト上での表示順位、などを含むことができる。さらに、各メニュー項目の階層構造や画面推移情報なども含むことができる。
【0036】
図8は、本実施形態の携帯電話機100におけるメニュー編集によるメニュー情報テーブル200の状態遷移を説明するための図である。以下、図1、および図5乃至図8を用いて説明する。
【0037】
図5に示すように、まず、図1のメニュー表示制御部116が第1の表示部106に図6(a)の標準メニュー画面130を表示する(ステップS11)。また、図1のキー表示制御部118が第2の表示部110に図6(a)のメニュー編集キー配置画面160を表示する。つづいて、ユーザが変更したいメニューをキーボードパネル108の操作ボタン150を操作する。ここでは、「B」キーに該当する操作ボタン150を操作したとする(図6(b)参照)。図1の受付部114がキーボードパネル108の「B」キーに該当する操作ボタン150が操作されたことを受け付ける(ステップS13)。
【0038】
つづいて、図6(c)に示すように、ユーザによる「OFF」キーに該当する操作ボタン150の操作を受付部114が受け付けると(ステップS15のOFF)、図1のメニュー表示制御部116は、第1の表示部106の「B」に該当するメニューアイコン132を反転させて表示する。同時に、メニュー表示制御部116は、図7に示すメニュー情報テーブル200の該当する表示状態208をONからOFFに変更する。これにより、図6(f)に示すようにオリジナルメニュー画面142からメニューBが削除されることとなる(ステップS17)。
【0039】
また、ユーザによる「ON」キーに該当する操作ボタン150の操作を受付部114が受け付けると(ステップS15のON)、メニュー表示制御部116は、第1の表示部106の「E」に該当するメニューアイコン132をブリンク表示や色替えなどの強調表示を行う(図6(d)参照)。この時、第2の表示部110に、「UP」および「DOWN」キーの操作ボタン150が表示され、ユーザがこの操作ボタン150を操作することによって、選択されたメニューアイコン132を移動させることができる。
【0040】
受付部114が、「UP」または「DOWN」キーの操作ボタン150の操作を受け付けると(ステップS19のYES)、ステップS13で選択されているメニューアイコン132を移動させる。たとえば、ここでは、受付部114は、「DOWN」キーの操作を受け付け、図6(e)に示すように、メニュー表示制御部116は、第1の表示部106の「E」に該当するメニューアイコン132の表示位置を一つ右にずらして表示する。同時に、メニュー表示制御部116は、メニュー情報テーブル200のメニュー「E」に該当する表示位置206を変更する(不図示)。これにより、図6(f)に示すオリジナルメニュー画面142において、メニューEの表示位置が右に1つ移動する(ステップS21)。
【0041】
キーボードパネル108の「戻る」キーの操作を受付部114が受け付けると、メニュー変更処理を終了と判断し(ステップS23のYES)、本処理を終了する。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話機100によれば、ユーザは複数の機能の中から使用する機能のみを選択し、メニュー画面にメニューを表示させるようにカスタマイズすることができるので、ユーザのニーズに合った使い勝手が向上する。また、機能毎に操作ボタンのキー配置を変更させることができるので、各機能に必要なキーのみを表示させることができる。これにより、ユーザが必要な操作を視覚的に認識し易いので迷いや誤操作を低減でき、操作性が向上し、利便性の良い携帯電話機が提供される。
【実施例】
【0043】
(実施例1)
本発明の第1の実施例の携帯電話機では、複数の機能の中から、アドレス帳を用いて電話をかける機能のみがユーザによって選択されている。アドレス帳を用いて電話をかける機能のみが選択されているので、図9(a)に示すように、カスタマイズされたメニュー画面300にはアドレス帳アイコン301のみが含まれ、第1の表示部106に表示される。なお、図9は、本実施例の携帯電話機のメニュー構成と画面推移を説明するための図である。
【0044】
はじめに、本実施例の携帯電話機の構成について説明する。図10は、本実施例の携帯電話機のアドレス帳参照および通話機能の構成を示す機能ブロック図である。携帯電話機は、アドレス帳記憶部400(図中、「アドレス帳」と示す)と、キー受付部402と、検索部404と、アドレス帳表示部406と、宛先受付部410と、発信部412と、接続部414と、を含む。
【0045】
アドレス帳記憶部400は、宛先名、電話番号などの宛先情報を含むアドレス帳を記憶する。キー受付部402は、アドレス帳から宛先の電話番号を検索する時のキーの入力を受け付ける。検索部404は、キー受付部402が受け付けた検索キーで、アドレス帳記憶部400のアドレス帳の該当する宛先を検索し、得られた宛先の電話番号などの宛先情報を抽出する。アドレス帳表示部406は、検索部404が抽出した宛先情報を第1の表示部106に表示する。
【0046】
宛先受付部410は、ユーザが直接操作ボタン150を操作して入力した電話番号または、第1の表示部106に表示された宛先情報の電話番号の選択を受け付ける。発信部412は、宛先受付部410が受け付けた電話番号で発信する。接続部414は、基地局と無線通信で携帯電話機を接続し、通信を行う。
【0047】
このように構成された本実施例の携帯電話機の動作について、説明する。図11は、本実施例の携帯電話機の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1、図9乃至図11を用いて説明する。
【0048】
まず、メニュー表示制御部116が図9(a)に示すメニュー画面300を第1の表示部106に表示する(ステップS31)。つづいて、ユーザが、キーボードパネル108の「選択」キーを操作したとき、図1の受付部114が、現在第2の表示部110に表示されているメニュー選択画面302のキー配置に基づいて、「アドレス帳」メニューの選択を受け付ける(ステップS33のYES)。なお、メニューの選択が受け付けられない間(ステップS33のNO)は、ステップS31に戻る。
【0049】
アドレス帳メニューが選択されると(ステップS33のYES)、図9(b)に示すアドレス検索画面310が第1の表示部106に表示され、アドレス検索キー受付画面312が第2の表示部110に表示される(ステップS34)。ここで、ユーザがキーボードパネル108の何れかの操作ボタン150を操作することによって、キー受付部402が検索キーの入力を受け付ける(ステップS35)。
【0050】
ここで、キー受付部402は、第2の表示部110に表示されているアドレス検索キー受付画面312のキー配置に基づいて、操作されたキーを認識する。たとえば、「戻る」キーの操作を受け付けると(ステップS35の戻る)、ステップS31に戻る。一方、「あ」キーなどの操作を受け付けると(ステップS35のYES)、検索部404が、アドレス帳記憶部400にアクセスし、アドレス帳から「あ行」の宛先を検索して抽出する(ステップS37)。
【0051】
抽出された宛先の一覧を示す宛先一覧画面320が第1の表示部106に表示され、宛先選択画面322が第2の表示部110に表示される(ステップS39)。ユーザが、宛先選択画面322の矢印キーに該当する操作ボタン150を操作して、宛先一覧画面320に表示された少なくとも一つの宛先のリストの中から一つの宛先を選択する。宛先選択画面322の「決定」キーをユーザが操作したとき、宛先受付部410が、ユーザが選択した宛先を受け付ける(ステップS41の決定)。ここで、宛先受付部410は、第2の表示部110に表示されている宛先選択画面322のキー配置に基づいて、矢印キーおよび決定キーの操作を認識する。
【0052】
そして、発信先画面330が第1の表示部106に表示され、発信操作画面332が第2の表示部110に表示される。ここで、ユーザが「通話」キーを操作すると(ステップS42の通話)、宛先受付部410が第2の表示部110に表示されている発信操作画面332のキー配置に基づいて、操作を受け付け、発信部412が選択された電話番号を発信し(ステップS43)、接続部414が通信を開始する(ステップS45)。一方、図9(d)において、受付部114が、第2の表示部110に表示されている発信操作画面332のキー配置に基づいて、ユーザによる「編集」キーの操作を受け付けると、編集部(不図示)が宛先を編集し、アドレス帳記憶部400のアドレス帳を更新する。また、受付部114が、ユーザによる「戻る」キーの操作を受け付けと、図9(c)の画面に戻る。
【0053】
通話中は、図9(e)に示すように、通話中画面340が第1の表示部106に表示され、切断操作画面342が第2の表示部110に表示される。ここで、ユーザによる「通話切断」キーの操作を受付部114が受け付けると(ステップS47のYES)、接続部414が通信を切断し(ステップS49)、処理を終了する。ここで、受付部114は、第2の表示部110に表示されている切断操作画面342のキー配置に基づいて、通話切断キーの操作を認識して受け付ける。
【0054】
以上説明したように、本実施例の携帯電話機によれば、ユーザは自分が必要とする機能のみを選択してメニュー画面にメニュー表示させることができるとともに、機能毎に必要なキーのみを操作キーとして表示させることができるので、ユーザが必要な操作を視覚的に認識し易く、迷いや誤操作を低減できる。これにより携帯電話機の操作性が向上する。
【0055】
(実施例2)
本発明の第2の実施例の携帯電話機は、図12に示すキー配置画面を有する。このように、キー配置記憶部112に、キー配置画面を登録するだけで、様々なキー配置を実現できる。キー配置記憶部112には、キー配置画面と、操作ボタンの位置に対応したキー情報を示すキー配置情報と、が記憶される。キー表示制御部118は、キー配置記憶部112にアクセスし、該当するキー配置画面を取得し、第2の表示部110に表示する。また、受付部114は、キーボードパネル108の操作ボタン150の操作を受け付けた場合、キー表示制御部118から表示中のキー配置画面およびキー配置情報を取得し、操作されたキーが何であるかを認識して受け付ける。
【0056】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施形態の携帯電話機のキー配置テーブルの構造の一例を示す図である。
【図3】本実施形態の携帯電話機のメニュー画面の例を示す図である。
【図4】本実施形態の携帯電話機のキー配置画面の例を示す図である。
【図5】本実施形態の携帯電話機のメニュー編集時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の携帯電話機のメニュー編集時のメニュー画面およびキー配置画面の一例を示す図である。
【図7】本実施形態の携帯電話機のメニュー情報テーブルの構造の一例を示す図である。
【図8】本実施形態の携帯電話機におけるメニュー編集によるメニュー情報テーブルの状態遷移を説明するための図である。
【図9】本実施例の携帯電話機のメニュー構成と画面推移を説明するための図である。
【図10】本実施例の携帯電話機のアドレス帳参照および通話機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本実施例の携帯電話機の動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】他の実施例の携帯電話機のキー配置画面を示す図である。
【図13】従来の携帯情報端末のキー配置画面を示す図である。
【図14】図13の従来の携帯情報端末の入力モードの遷移図である。
【符号の説明】
【0058】
100 携帯電話機
102 制御部
104 メニュー記憶部
106 第1の表示部
108 キーボードパネル
110 第2の表示部
112 キー配置記憶部
114 受付部
116 メニュー表示制御部
118 キー表示制御部
120 プログラム記憶部
122 キー配置テーブル
130 標準メニュー画面
132 メニューアイコン
140 オリジナルメニュー画面
142 オリジナルメニュー画面
150 操作ボタン
200 メニュー情報テーブル
400 アドレス帳記憶部
402 キー受付部
404 検索部
406 アドレス帳表示部
410 宛先受付部
412 発信部
414 接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を処理する処理部と、
前記複数の機能にそれぞれ対応する複数のメニューの画面情報を記憶するメニュー記憶部と、
前記メニューを含むメニュー画面を表示するメニュー表示部と、
前記複数の機能の中から使用する機能の選択を受け付ける機能選択受付部と、
前記メニュー記憶部を参照し、前記選択された機能に対応する前記メニューの前記画像情報を取得し、前記選択された機能に対応する前記メニューを含むメニュー画面を前記メニュー表示部に表示させるメニュー表示制御部と、
を備えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯電話機において、
前記機能に対応する前記メニューの前記メニュー画面中の表示位置の指定を受け付ける表示位置指定受付部と、
前記表示位置指定受付部が受け付けた前記表示位置を前記メニューに対応付けて記憶するメニュー情報テーブルと、を含み、
前記メニュー表示制御部は、前記メニュー情報テーブルを参照し、前記選択された前記機能に対応する前記メニューを前記表示位置に従って前記メニュー画面を生成し、前記メニュー表示部に表示させることを特徴とする携帯電話機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の携帯電話機において、
複数の操作ボタンを含み、該操作ボタンの位置にキー内容を示すキー配置画面を表示するキー表示部と、
前記複数の機能毎に少なくとも一つの前記キー配置画面およびキー配置情報を対応付けて記憶するキー配置記憶部と、
前記キー配置記憶部を参照し、前記選択された機能に対応する前記キー配置画面を前記キー表示部に表示させるキー表示制御部と、
前記操作ボタンの操作を受け付け、前記キー配置記憶部にアクセスし、操作された前記操作ボタンに該当するキーを受け付けるキー受付部と、
を備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯電話機において、
前記複数の操作ボタンが配置された透明な操作面を有する操作部を含み、
前記キー表示部は、前記操作部の背面に設けられ、前記複数の操作ボタンと同じ配置に表示されるキー配置画面を表示することを特徴とする携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−211266(P2006−211266A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20191(P2005−20191)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】