説明

映像処理装置と映像処理方法および映像処理プログラム

【課題】コンポジット信号から変換されたコンポーネント信号に生じるドット妨害やクロスカラーなどのノイズを画像サイズが変更された映像においても精度良く除去できるようにする。
【解決手段】入力映像信号を1フレーム単位で遅延させるフレームメモリ3a、3b、3c、3dを直列に接続し、入力映像信号と各フレームメモリで異なるフレーム数遅延された画面内で同じ位置の画素の時間的変化をドット妨害検出部4で検出し、ドット妨害が検出された場合はドット妨害除去部5で除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換した際に発生するノイズ除去を行う映像処理装置と映像処理方法および映像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
映像信号の伝送には、輝度信号と色信号を複合して伝送するコンポジット信号と、輝度信号と色信号を分離したまま伝送するコンポーネント信号によるものがある。従来は、伝送時に使用する周波数帯域が少ないという理由から従来のNTSC(National Television Standards Committee)方式のテレビ放送などではコンポジット信号が使用されてきたが、DVD(Digital Versatile Disk)やデジタル放送などではコンポーネント信号で伝送されるため、コンポジット信号で記録されている映像ソースをDVDに記録したりデジタル放送で放送する場合はコンポーネント信号に変換しなければならない。
【0003】
コンポジット信号をコンポーネント信号に変換する際に輝度信号と色信号を分離する精度が悪いと輝度信号に色信号の成分が残留するドット妨害や、色信号に輝度信号の成分が残留するクロスカラーと呼ばれるノイズが発生する。
【0004】
ドット妨害やクロスカラーを除去する装置としては、例えば色副搬送波の帯域をバンドパスフィルタで抽出し、その後時間軸方向にフィルタ処理を行いドット妨害を検出する特許文献1の装置がある。
【特許文献1】特開2002−325262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の装置では、画素単位の処理を行っていないため、例えば従来のNTSC方式の画像サイズからHDTV(High Definition TeleVision)などで使用される他の画像サイズに変換したコンポーネント信号が入力された場合などにドット妨害やクロスカラーなどのノイズ成分の判別が非常に困難になるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、例えばコンポジット信号から変換した後に画像サイズを変換したコンポーネント信号でもドット妨害やクロスカラーが精度良く除去可能な映像処理装置および処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理装置において、異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出するノイズ検出手段と、前記ノイズ検出手段が検出した前記ノイズを除去するノイズ除去手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項6記載の発明は、コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理方法において、異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出し除去することを特徴としている。
【0009】
請求項9記載の発明は、コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理装置のコンピュータを動作させるための映像処理プログラムにおいて、異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出するノイズ検出ステップと、前記ノイズ検出ステップで検出した前記ノイズを除去するノイズ除去ステップとして前記コンピュータに機能させることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態にかかる映像処理装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる映像処理装置は、異なる時間のコンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいてノイズ検出手段によりノイズを検出し、ノイズ除去手段によりノイズを除去している。
このようにすることにより、異なる時間の単一の画素からノイズ検出、すなわち時間軸方向の変化のみでノイズの検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにノイズの検出が行えさらに除去も行える。
【0011】
また、コンポーネント信号を少なくとも1フレーム以上遅延させる遅延手段を設けてもよい。このようにすることにより、ノイズ検出手段は直接入力されたコンポーネント信号と遅延手段を介して遅延されたコンポーネント信号から同じ画素の変化に基づいてノイズを検出することができるため、異なる時間の単一の画素からノイズ検出することができる。
【0012】
また、ノイズ検出手段は、互いに異なるフレーム数遅延手段により遅延された複数のコンポーネント信号の同じ画素の変化に基づいてノイズを検出してもよい。このようにすることにより、複数のコンポーネント信号の変化で検出することが可能となりノイズ検出が精度良く行える。
【0013】
また、ノイズ検出手段が検出し、ノイズ除去手段によって除去されるノイズはドット妨害およびクロスカラーであってもよい。これらのノイズを除去することによりコンポジット信号から変換したコンポーネント信号の画質が向上する。
【0014】
また、ノイズ検出手段はコンポーネント信号の輝度信号のみを使用してドット妨害を検出すると共にノイズ除去手段もドット妨害を除去してもよい。このようにすることにより、輝度信号のみでドット妨害の検出および除去が行えるので回路規模等が小さくできる。
【0015】
また、ノイズ検出手段はコンポーネント信号の輝度信号と色信号の双方を使用してクロスカラーを検出すると共にノイズ除去手段もクロスカラーを除去してもよい。このようにすることにより、クロスカラー検出の精度が良くなる。
【0016】
また、本発明の一実施形態にかかる映像処理方法は、異なる時間のコンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出し除去する。このようにすることにより、異なる時間の単一の画素からノイズ検出、すなわち時間軸方向の変化のみでノイズの検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにノイズの検出が行えさらに除去も行える。
【0017】
また、コンポーネント信号を少なくとも1フレーム以上遅延させ、直接入力されたコンポーネント信号と、1フレーム以上遅延され入力されたコンポーネント信号の同じ画素の信号の変化に基づいて前記ノイズを検出してもよい。このようにすることにより、ノイズ検出は直接入力されたコンポーネント信号と遅延されたコンポーネント信号から同じ画素の変化に基づいてノイズを検出することができるため、異なる時間の単一の画素からノイズ検出することができる。
【0018】
また、本発明の一実施形態にかかる映像処理プログラムは、異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出するノイズ検出ステップと、ノイズ検出ステップで検出したノイズを除去するノイズ除去ステップとしてコンピュータに機能させている。このようにすることにより、異なる時間の単一の画素からノイズ検出、すなわち時間軸方向の変化のみでノイズの検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにノイズの検出が行えさらに除去も行える。
【実施例1】
【0019】
本発明の第1の実施例にかかる映像処理装置1を図1ないし図4を参照して説明する。映像処理装置1は、図1に示すように映像入力端子2と、フレームメモリ3a、3b、3c、3dと、ドット妨害検出部4と、ドット妨害除去部5と、映像出力端子6とを備えている。
【0020】
映像入力端子2は予めコンポジット信号から輝度信号と色信号に分離したコンポーネント信号のうち輝度信号のみが入力される。
【0021】
遅延手段としてのフレームメモリ3a、3b、3c、3dは、RAM(Random Access Memory)で構成され映像入力端子2から入力されたコンポーネント信号の輝度信号をそれぞれ1フレーム分記憶する。フレームメモリ3a、3b、3c、3dは各々が直列に接続されると共に、各フレームメモリの出力はドット妨害検出部4へ入力されている。各フレームメモリは入力された輝度信号を1フレーム遅延させて出力する。さらに、フレームメモリ3a、3bの出力はドット妨害除去部5へも出力している。すなわち、各フレームメモリによって1〜4フレーム遅延させた輝度信号がドット妨害検出部4に入力され、1〜2フレーム遅延させた輝度信号がドット妨害除去部5へ入力されている。
【0022】
検出手段としてのドット妨害検出部4は、フレームメモリ3a、3b、3c、3dに記憶した輝度信号および映像入力端子2から入力された輝度信号より除去するノイズとしてのドット妨害を検出しドット妨害除去部5へ通知する。
【0023】
ドット妨害検出部4は図2に示すように帯域分離41と、振幅安定度検出42と、位相安定度検出43と、レベル安定度検出44と、ドット妨害判定45とを備えている。
【0024】
帯域分離41は、映像入力端子2および各フレームメモリから画面上の同一位置の画素を読み出し、これらから色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tの周波数成分と入力輝度信号の直流成分を分離し出力する。
【0025】
色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tを図3を参照して説明する。図3は水平軸Hと垂直軸Vと時間軸tから構成されている。図3では各走査線sl1〜sl12はH軸に水平かつV軸に垂直でありt軸方向にはフィールド単位で並んでいる。すなわち、sl1とsl2が同じフィールド、sl3とsl4とsl5が同じフィールド、sl6とsl7が同じフィールド、sl8とsl9とsl10が同じフィールド、sl11とsl12が同じフィールドの走査線となる。各走査線における色副搬送波はV方向およびt方向で隣り合う走査線同士で位相が反転している(例えばsl1とsl2、sl3とsl8)。ここで、例えば走査線sl3と走査線sl8は時間の異なる画面上で同じ位置の走査線であることから、走査線sl3の右端と走査線sl8の右端は時間の異なる画面上の同じ位置の画素であり、この2点の画素における色副搬送波の基準信号scを結んだ波形は色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tとなる。すなわち、上述したsc_tは複数の異なるフレーム(コンポーネント信号)の同じ画素の信号(色副搬送波)の変化を表している。
【0026】
輝度信号は色信号を分離しているので色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tの周波数(fsc_t)成分における振幅の変化などは本来小さいが、振幅などの変動が所定の大きさ以上の場合は輝度信号から色信号を分離する際に分離しきれずに残留してしまった色信号成分、すなわちドット妨害の成分であると言える。すなわち、色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tの周波数(fsc_t)成分を分離し、振幅などの変化を検出することでドット妨害の有無を判定できる。
【0027】
振幅安定度検出42は、帯域分離41で分離したfsc_t成分の振幅が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えた場合はドット妨害判定45へ通知する。
【0028】
位相安定度検出43は、帯域分離41で分離したfsc_t成分の位相の変動が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えない場合はドット妨害判定45へ通知する。
【0029】
レベル安定度検出44は帯域分離41で分離した直流成分のレベルの変動が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えない場合はドット妨害判定45へ通知する。
【0030】
ドット妨害判定45は振幅安定度検出42と位相安定度検出43とレベル安定度検出44の全てから通知があった場合はドット妨害を検出したとしてドット妨害検出信号をドット妨害除去部5へ出力する。
【0031】
ノイズ除去手段としてのドット妨害除去部5はドット妨害検出部4からの検出信号に基づいて映像入力端子2およびフレームメモリ3a、3bから入力された輝度信号からドット妨害を除去し映像出力端子6へ出力する。
【0032】
ドット妨害除去部5は図4に示すように帯域分離51とセレクタ52とを備えている。
【0033】
帯域分離51は映像入力端子2とフレームメモリ3a、3bから入力される輝度信号からfsc_t成分、すなわちドット妨害成分を除いた帯域を出力する。具体的には映像入力端子2とフレームメモリ3a、3bから読み出した画面上の同じ位置の画素に対してこれらの平均値を出力する。
【0034】
セレクタ52はドット妨害検出部4からドット妨害検出信号が入力された場合は帯域分離51からの入力を出力し、ドット妨害検出部4からドット妨害検出信号が入力されない場合は映像入力端子2からの入力を出力する。
【0035】
次に本実施例における映像処理装置1の動作を説明する。映像入力端子2からコンポジット信号をコンポーネント信号に変換した輝度信号を入力する。映像入力端子2に入力された輝度信号はフレームメモリ3aに記憶されると共にドット妨害検出部4およびドット妨害除去部5へも入力される。フレームメモリ3aに1フレーム分記憶した輝度信号は次のフレームがフレームメモリ3aに入力され始めると、フレームメモリ3bに出力されると共にドット妨害検出部4およびドット妨害除去部5へも出力される。フレームメモリ3bに1フレーム分記憶した輝度信号は次のフレームがフレームメモリ3bに入力され始めるとフレームメモリ3cに出力されると共にドット妨害検出部4およびドット妨害除去部5へも出力される。フレームメモリ3cに1フレーム分記憶した輝度信号は次のフレームがフレームメモリ3cに入力され始めるとフレームメモリ3dに出力されると共にドット妨害検出部4へ出力される。フレームメモリ3dに1フレーム分記憶した輝度信号は次のフレームがフレームメモリ3dに入力され始めるとドット妨害検出部4へ出力される。このようにして映像入力端子2から入力される輝度信号をフレームメモリ3aは1フレーム、フレームメモリ3bは2フレーム、フレームメモリ3cは3フレーム、フレームメモリ3dは4フレーム分遅延して輝度信号をドット妨害検出部4に出力している。
【0036】
そして、フレームメモリ3a、3b、3c、3dおよび映像入力端子2から互いに異なるフレーム数遅延され入力される輝度信号の画面上の同一位置の画素をドット妨害検出部4に読み込み、ドット妨害を検出した場合は検出信号をドット妨害除去部5へ出力する。ドット妨害除去部5ではドット妨害検出部4から検出信号が入力された場合はフレームメモリ3a、3bおよび映像入力端子2から入力される輝度信号を基にドット妨害を除去し映像出力端子6より出力する。
【0037】
本実施例によれば、入力されたコンポーネント信号のうち輝度信号のみを用いてフレームメモリで数フレーム遅延させて異なる時間の複数フレームの画面上の同一位置の画素の時間的変化よりドット妨害を検出および除去を行う。すなわち単一画素の時間軸方向からのみドット妨害を検出および除去を行うため、コンポーネント信号に変換後に画像サイズが変更されてもドット妨害の検出および除去が精度良く行うことができる。
【0038】
なお、本実施例においてドット妨害除去部5に入力される信号は映像入力端子2からの信号およびフレームメモリ3a、3bからの信号であったが、それに限らず、フレームメモリ3c、3dからの信号を入力しても良い。すなわち、ドット妨害が除去できるのに必要な複数の信号が入力されていれば良い。
【実施例2】
【0039】
次に、本発明の第2の実施例にかかる映像処理装置1を図5を参照して説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
本実施例における映像処理装置1は、図5に示すようにフレームメモリ3a、3b、3c、3dを直列に接続し、それらの出力をドット妨害検出部4に入力してドット妨害を検出する点は同一であるが、ドット妨害の除去にはノイズ除去手段としてドット妨害除去部5に代わり3次元ノイズリダクション7を用いている。
【0041】
3次元ノイズリダクション7は、画面の時間的変化を検出し変化が少なければ静止、多ければ動きと判断してノイズの除去を行う装置である。フレームメモリ8は3次元ノイズリダクション7がドット妨害以外のノイズ除去を行うために映像データを記憶しておくためのメモリでありRAMで構成されている。
【0042】
3次元ノイズリダクション7を単独で使用すると、静止と判断した場合はノイズ除去の効力を強め、動きと判断した場合はノイズ除去の効力を弱める。通常3次元ノイズリダクション7はフレーム間で画素の平均値をとるなどの方法でノイズの除去を行うので動きが速いとき(フレーム間の変化が大きいとき)は画面にボケや尾引きなどを起こすことがあり効力を落とすように制御することが多い。
【0043】
しかし、ドット妨害の場合はドット妨害成分のために入力映像そのものは静止画であっても3次元ノイズリダクション7が動きとして誤判断してしまうことがある。その場合はノイズ除去が充分に行われなくなってしまう。
【0044】
本実施例はドット妨害の検出までは第1の実施例と同一に行いノイズの除去は3次元ノイズリダクション7で行う。すなわち、ドット妨害検出部4でドット妨害が検出された場合は、3次元ノイズリダクション7へノイズ除去の効力を強くするように制御する信号を出力し、ドット妨害が検出されない場合は、従来の3次元ノイズリダクションと同様の動作を行うように構成することでドット妨害を除去するようにしている。
【0045】
本実施例によれば、入力されたコンポーネント信号のうち輝度信号のみを用いてフレームメモリで数フレーム遅延させて異なる時間の複数フレームの画面上の同一位置の画素の時間的変化よりドット妨害の検出を行い、除去は3次元ノイズリダクションで行うので、従来3次元ノイズリダクション単独では除去が困難だったドット妨害の除去が可能となる。また、単一画素の時間軸方向からのみドット妨害を検出および除去を行うため、コンポーネント信号に変換後に画像サイズが変更されてもドット妨害の検出および除去が精度良く行うことができ、さらに、3次元ノイズリダクションを用いているので実施例1と比較してドット妨害以外のノイズについても除去が可能となるためノイズ除去を行う映像処理装置としての汎用性が高まる。
【実施例3】
【0046】
次に、本発明の第3の実施例にかかる映像処理装置1を図6および図7を参照して説明する。なお、前述した第1、第2の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
本実施例の映像処理装置1は、図6に示すように第2の実施例とは映像入力端子2からは輝度信号に加えて色信号も入力し、ドット妨害検出部4をクロスカラー検出部9に変更した点が異なる。すなわち、本実施例はクロスカラーを検出、除去する映像処理装置1である。
【0048】
ノイズ検出手段としてのクロスカラー検出部9は、フレームメモリ3a、3b、3c、3dに記憶した輝度および色信号からクロスカラーを検出し3次元ノイズリダクション7へ通知する。
【0049】
クロスカラー検出部9は、図7に示すように、帯域分離91、輝度振幅安定度検出92、輝度位相安定度検出93、色振幅安定度検出94、色位相安定度検出95、クロスカラー判定96とを備えている。
【0050】
帯域分離91は、各フレームメモリから画面上の同一位置の画素を読み出し、これらの画素から輝度信号、色信号それぞれに対して色副搬送波の基準信号の所定の画素に対する時間方向の変化sc_tの周波数成分を分離し出力する。
【0051】
輝度振幅安定度検出92は、帯域分離91で分離した輝度信号におけるfsc_t成分の振幅が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えない場合はクロスカラー判定部96へ通知する。
【0052】
輝度位相安定度検出93は、帯域分離91で分離した輝度信号におけるfsc_t成分の位相の変動が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えた場合はクロスカラー判定部96へ通知する。
【0053】
色振幅安定度検出94は、帯域分離91で分離した色信号におけるfsc_t成分の振幅が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えた場合はクロスカラー判定96へ通知する。
【0054】
色位相安定度検出95は、帯域分離91で分離した色信号におけるfsc_t成分の位相の変動が予め設定してある所定の値を超えたか否かを判定している。所定の値を超えない場合はクロスカラー判定96へ通知する。
【0055】
クロスカラー判定96は輝度振幅安定度検出92と輝度位相安定度検出93と色振幅安定度検出94と色位相安定度検出95の全てから通知があった場合はクロスカラーを検出したとしてクロスカラー検出信号を3次元ノイズリダクション7へ出力する。
【0056】
すなわち、輝度振幅安定度検出92、輝度位相安定度検出93、色振幅安定度検出94、色位相安定度検出95の結果からクロスカラーの検出は、輝度信号の画素の変化が少なく、色信号の画素の変化が大きいときはクロスカラーであると判定する。
【0057】
クロスカラーの場合も3次元ノイズリダクション7単体ではクロスカラー成分のために入力映像そのものは静止画であっても3次元ノイズリダクション7が動きとして誤判断してしまうことがある。その場合はノイズ除去が充分に行われなくなってしまう。
【0058】
本実施例はクロスカラーはクロスカラー検出部9で行うが、除去するノイズとしてのクロスカラーの除去は第2の実施例でドット妨害を除去したのと同様に3次元ノイズリダクション7で行う。すなわち、クロスカラー検出部9でクロスカラーが検出された場合は、3次元ノイズリダクション7へノイズ除去の効力を強くするように制御する信号を出力し、クロスカラーが検出されない場合は、従来の3次元ノイズリダクションと同様の動作を行うように構成することでクロスカラーを除去するようにしている。
【0059】
本実施例によれば、入力されたコンポーネント信号の輝度信号と色信号の双方をフレームメモリで数フレーム遅延させて異なる時間の複数フレームの画面上の同一位置の画素の時間的変化よりクロスカラーの検出を行い、除去は3次元ノイズリダクションで行ので、従来3次元ノイズリダクションでは除去が困難だったクロスカラーの除去が可能となる。また、単一画素の時間軸方向からのみクロスカラーを検出および除去を行うため、コンポーネント信号に変換後に画像サイズが変更されてもクロスカラーの検出および除去が精度良く行うことができ、さらに、3次元ノイズリダクションを用いているのでクロスカラー以外のノイズについても除去が可能となるためノイズ除去を行う映像処理装置としての汎用性が高まる。
【実施例4】
【0060】
次に、本発明の第4の実施例にかかる映像処理装置10を図8を参照して説明する。なお、前述した第1ないし第3の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
本実施例の映像処理装置10は図8に示すように3次元ノイズリダクション回路に機能追加を行ってクロスカラーの検出および除去を行えるようにしたものであり、3次元ノイズリダクション7´とフレームメモリ8とを備える。
【0062】
3次元ノイズリダクション7´は輝度動き検出71と、色動き検出72と、クロスカラー検出73と、3次元ノイズリダクション処理74とを備える。
【0063】
輝度動き検出71はコンポーネント輝度信号入力端子2aから入力される輝度信号とフレームメモリ8に記憶した1フレーム前の輝度信号から輝度信号における動きを検出し、検出信号をクロスカラー検出73および3次元ノイズリダクション処理74へ、コンポーネント輝度信号入力端子2aから入力された輝度信号を3次元ノイズリダクション処理74およびフレームメモリ8へそれぞれ出力する。
【0064】
色動き検出72はコンポーネント色信号入力端子2bから入力される色信号とフレームメモリ8に記憶した1フレーム前の色信号から色信号における動きを検出し、検出信号をクロスカラー検出73および3次元ノイズリダクション処理74へ、コンポーネント色信号入力端子2bから入力された色信号を3次元ノイズリダクション処理74およびフレームメモリ8へそれぞれ出力する。
【0065】
ノイズ検出手段としてのクロスカラー検出73は輝度動き検出71および色動き検出72からの動き検出信号が入力され、輝度信号に動きが無く、色信号に動きがある場合はクロスカラー検出として3次元ノイズリダクション処理74に対してノイズ除去の効力を上げるように制御する。
【0066】
ノイズ除去手段としての3次元ノイズリダクション処理74は、輝度動き検出71、色動き検出72およびクロスカラー検出73からの検出信号などに応じて入力された輝度信号および色信号のノイズ除去を行う。
【0067】
遅延手段としてのフレームメモリ8は、コンポーネント輝度信号入力端子2aおよびコンポーネント色信号入力端子2bから入力された輝度信号および色信号を1フレーム分記憶する。
【0068】
本実施例によれば、従来の3次元ノイズリダクション回路にクロスカラー検出73を追加することにより小変更でクロスカラーの検出および除去が可能となる。また、単一画素の時間軸方向からのみクロスカラーを検出および除去を行うため、コンポーネント信号に変換後に画像サイズが変更されてもクロスカラーの検出および除去が精度良く行うことができる。
【0069】
なお、上述した第4の実施例ではクロスカラーを除去していたが、クロスカラー検出73をドット妨害を検出する回路に置き代えればドット妨害の検出も可能である。
【0070】
また、上述した第4の実施例ではフレームメモリ8には1フレーム分の映像を記憶していたが複数フレーム分記憶できるようにすれば、異なる時間の複数の画素数が増えるためより精度良くクロスカラーの除去が行える。
【実施例5】
【0071】
次に、第5の実施例にかかる映像処理プログラムを図9ないし図11を参照して説明する。なお、前述した第1ないし第4の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
上述した第1ないし第4の実施例はハードウェアで構成されていたが、本実施例はコンピュータに実行させるプログラムとなっている。図9にコンピュータのブロック図を、図10にドット妨害を除去する際の動作フローを示す。
【0073】
本実施例の映像処理プログラムを実行する映像処理装置のコンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM103と、映像入力端子2と、映像出力端子6とを備えている。
【0074】
映像処理装置のコンピュータ100は、映像入力端子2か入力されたコンポーネント信号を遅延手段としてのRAM103に書き込み、ROM102に記憶した映像処理プログラムをノイズ検出手段およびノイズ除去手段としてのCPU101で実行することによってドット妨害などのノイズの除去を行い、ノイズが除去された映像は映像出力端子6から出力する。
【0075】
本実施例におけるドット妨害除去動作を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0076】
まず、ステップS1において映像入力端子2から入力されたコンポーネント信号をRAM103に書き込む。
【0077】
次に、ステップS2においてRAM103に書き込んだ映像信号が予めROM102に記憶してある所定のフレーム数溜まったか否かを判断する。所定のフレーム数溜まった場合(YESの場合)はステップS3に進み、溜まっていない場合(NOの場合)はステップS1へ戻る。
【0078】
次に、ステップS3においてRAM103に書き込まれた各フレームの画面上の同じ位置の画素の輝度信号を読み出す。すなわち、異なる時間の複数の同じ画素の信号を読み出す。
【0079】
次に、ノイズ検出ステップとしてのステップS4において各画素の輝度信号の変化が予めROM102に記憶した所定の値以上の変化をしている場合(YESの場合)にはドット妨害と判定しステップS5へ進み、そうでない場合(NOの場合)はステップS6へ進む。
【0080】
次に、ノイズ除去ステップとしてのステップS5において読み出した各画素の輝度信号の平均値を算出することでドット妨害を除去した画素値とし、映像出力端子6より出力しステップS7に進む。
【0081】
ステップS6においては、ドット妨害が検出されなかったのでステップS6から入力された映像(画素値)をそのまま映像出力端子6より出力しステップS7に進む。
【0082】
次に、ステップS7において1フレーム分の全画素に対してステップS5またはステップS6の処理が終了したか否かの判定を行い終了した場合(YESの場合)はステップS8に進み、終了していない場合(NOの場合)はステップS3に戻る。
【0083】
次に、ステップS8において映像入力が終了したか否かの判定を行い、終了した場合(YESの場合)はプログラムを終了し、映像入力が終了していない場合(NOの場合)はステップS1に戻る。
【0084】
次に、クロスカラー除去動作を図11のフローチャートを参照して説明する。
【0085】
クロスカラーを除去する場合も基本的にはドット妨害と同様であり、図11のフローチャートが図10のフローチャートと異なるのはステップS3がステップS3´に、ステップS4がステップS4´に、ステップS5がステップS5´にそれぞれ変更されていることである。
【0086】
ステップS3´はRAM103に書き込まれた各フレームの画面上の同じ位置の画素の輝度信号および色信号を読み出す。すなわち、異なる時間の複数の同じ画素の信号を読み出す。
【0087】
ノイズ検出ステップとしてのステップS4´は各画素の輝度信号の変化が予めROM102に記憶した所定の値以下の変化しかなく、かつ色信号が予めROM102に記憶した所定の値以上の変化であった場合(YESの場合)にはクロスカラーと判定しステップS5´へ進み、そうでない場合(NOの場合)はステップS6へ進む。
【0088】
ノイズ除去ステップとしてのステップS5´は読み出した各画素の色信号の平均値を算出し、その平均値を出力とすることでクロスカラーを除去し映像出力端子6より出力しステップS7に進む。
【0089】
本実施例によれば、実施例1ないし4の映像処理装置をソフトウェアで実行できるようにしたため、専用のハードウェアが必要で無くなり汎用性が高くなる。さらに、図10のフローチャートで示したドット妨害除去と、図11で示したクロスカラー除去を組合せたプログラムを作成すれば、ソフトウェアでドット妨害とクロスカラーの両方の除去が可能となるため汎用性が更に高まる。あるいは、ドット妨害とクロスカラーの除去のうち一方をソフトウェアで行い他方をハードウェアで行うような構成にしても良い。
【0090】
なお、本発明は複数のフレームの単一画素間の変化からノイズの検出を行っているため入力される映像は静止画像が最も精度良くノイズの検出および除去が行えるが、動画であっても字幕など部分的に動きの無い部分に適用可能である。
【0091】
また、上述した第1、第2の実施例のドット妨害除去を行う装置と第3、第4の実施例のクロスカラーを除去する装置を組合せてもよい。例えば第2の実施例と第3の実施例を組合せると、フレームメモリおよび3次元ノイズリダクションは共通でドット妨害検出部とクロスカラー検出部の両方を設ければよく、この場合ドット妨害とクロスカラーの両方の検出と除去が行える。
【0092】
また、コンポーネント信号にクロスカラー成分が含まれていると、その成分が輝度に漏れこんでいる場合があり、ドット妨害検出が反応することがあり、その逆(ドット妨害をクロスカラー検出が反応)の場合もある。したがって、ドット妨害とクロスカラーの両方の検出と除去が行えるようにした場合において、ドット妨害またはクロスカラーのうちいずれかが反応した場合はドット妨害及びクロスカラー両方の除去を行うようにしてもよい。また、ドット妨害及びクロスカラー片方の検出手段しか備えていない場合でも、3次元ノイズリダクションのようにドット妨害およびクロスカラーの両方の除去を行えるノイズ除去手段を備える場合は、ドット妨害検出部またはクロスカラー検出部などの検出手段が反応すればドット妨害及びクロスカラー両方の除去を行うようにしてもよい。これらのようにすることによってより高いノイズ除去効果を期待できる。
【0093】
また、上述の実施例ではフレームメモリを用いていたがフィールドメモリを用いてもよい。また、フレームメモリまたはフィールドメモリは実施例に示した4個に限らず1個以上であれば何個用いてもよい。
【0094】
また、上述の実施例では遅延手段としてフレームメモリを用いたがフレームメモリに限らず遅延回路など時間の異なる同じ画素の変化を検出できる手段であればよい。
【0095】
また、上述した実施例では色を表す信号としてコンポジット信号から輝度成分を取り除いた信号を用いていたが、輝度信号から光の三原色のうち赤と青の成分を差し引いて生成される色差信号(Cb,Cr)でも適用可能である。
【0096】
前述した実施例によれば、以下の映像処理装置と映像処理方法および映像処理プログラムが得られる。
【0097】
(付記1)コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のドット妨害を除去する映像処理装置1において、異なる時間のコンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のドット妨害を検出するドット妨害検出部4と、ドット妨害検出部4が検出したドット妨害を除去するドット妨害除去部5と、を備えることを特徴とする映像処理装置1。
【0098】
この映像処理装置1によれば、異なる時間の単一の画素からドット妨害検出、すなわち時間軸方向の変化のみでドット妨害の検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにドット妨害の検出が行えさらに除去も行える。
【0099】
(付記2)コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のドット妨害を除去する映像処理方法において、異なる時間のコンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のドット妨害を検出し除去することを特徴とする映像処理方法。
【0100】
この映像処理方法によれば、異なる時間の単一の画素からドット妨害検出、すなわち時間軸方向の変化のみでドット妨害の検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにドット妨害の検出が行えさらに除去も行える。
【0101】
(付記3)コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のドット妨害を除去する映像処理装置のコンピュータ100を動作させるための映像処理プログラムにおいて、異なる時間のコンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のドット妨害を検出するステップS4と、ステップS4で検出したドット妨害を除去するステップS5としてコンピュータ100に機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な映像処理プログラム。
【0102】
この映像処理プログラムによれば、異なる時間の単一の画素からドット妨害検出、すなわち時間軸方向の変化のみでドット妨害の検出を行っているので、画像サイズの変更に左右されずにドット妨害の検出が行えさらに除去も行える。
【0103】
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施例にかかる映像処理装置のブロック図である。
【図2】図1に示された映像処理装置のドット妨害検出部のブロック図である。
【図3】色副搬送波の所定の画素に対する時間方向の変化の説明図である。
【図4】図1に示された映像処理装置のドット妨害除去部のブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施例にかかる映像処理装置のブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施例にかかる映像処理装置のブロック図である。
【図7】図6に示された映像処理装置のクロスカラー検出部のブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施例にかかる映像処理装置のブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施例にかかる映像処理装置のコンピュータのブロック図である。
【図10】図9に示された映像処理装置のコンピュータで実行する映像処理プログラムのドット妨害の検出および除去を行う際のフローチャートである。
【図11】図9に示された映像処理装置のコンピュータで実行する映像処理プログラムのクロスカラーの検出および除去を行う際のフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
1 映像処理装置
3a、3b、3c、3d フレームメモリ(遅延手段)
4 ドット妨害検出部(ノイズ検出手段)
5 ドット妨害除去部(ノイズ除去手段)
7 3次元ノイズリダクション(ノイズ除去手段)
9 クロスカラー検出部(ノイズ検出手段)
73 クロスカラー検出(ノイズ検出手段)
74 3次元ノイズリダクション処理(ノイズ除去手段)
100 コンピュータ(映像処理装置のコンピュータ)
101 CPU(ノイズ検出手段、ノイズ除去手段)
103 RAM(遅延手段)
S4 ドット妨害検出(ノイズ検出ステップ)
S5 ドット妨害除去(ノイズ除去ステップ)
S4´ クロスカラー検出(ノイズ検出ステップ)
S5´ クロスカラー除去(ノイズ除去ステップ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理装置において、
異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出するノイズ検出手段と、
前記ノイズ検出手段が検出した前記ノイズを除去するノイズ除去手段と、
を備えることを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記コンポーネント信号を少なくとも1フレーム以上遅延させる遅延手段を備え、
前記ノイズ検出手段は、直接入力された前記コンポーネント信号と、前記遅延手段を介して1フレーム以上遅延され入力された前記コンポーネント信号の同じ画素の信号の変化に基づいて前記ノイズを検出することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記ノイズ検出手段は、前記遅延手段によって互いに異なるフレーム数遅延された複数のコンポーネント信号の同じ画素の信号の変化に基づいて前記ノイズを検出することを特徴とする請求項2記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記ノイズ検出手段が検出し、前記ノイズ除去手段が除去する前記ノイズは、前記コンポジット信号から輝度信号と色信号を分離したことにより生ずるドット妨害およびクロスカラーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記ノイズ検出手段は前記コンポーネント信号の輝度信号のみを使用して前記ドット妨害を検出すると共に前記ノイズ除去手段が該ドット妨害を除去することを特徴とする請求項4記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記ノイズ検出手段は前記コンポーネント信号の輝度信号と色信号の双方を使用して前記クロスカラーを検出すると共に前記ノイズ除去手段が該クロスカラーを除去することを特徴とする請求項4記載の映像処理装置。
【請求項7】
コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理方法において、
異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出し除去することを特徴とする映像処理方法。
【請求項8】
前記コンポーネント信号を少なくとも1フレーム以上遅延させ、直接入力された前記コンポーネント信号と、1フレーム以上遅延され入力された前記コンポーネント信号の同じ画素の信号の変化に基づいて前記ノイズを検出することを特徴とする請求項7記載の映像処理方法。
【請求項9】
コンポジット信号から輝度信号と色信号とが分離されて得られたコンポーネント信号のノイズを除去する映像処理装置のコンピュータを動作させるための映像処理プログラムにおいて、
異なる時間の前記コンポーネント信号の複数の同じ画素の信号に基づいて、該画素のノイズを検出するノイズ検出ステップと、
前記ノイズ検出ステップで検出した前記ノイズを除去するノイズ除去ステップとして前記コンピュータに機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な映像処理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−221407(P2007−221407A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38826(P2006−38826)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】