説明

ω3脂肪酸富化ショートニングおよびナッツバター

本発明は、一定量のω3脂肪酸(n−3 PUFA)を有する組成物と、ショートニング組成物およびナッツバターを製造する方法とに関する。具体的には、一定量のステアリドン酸(SDA)富化ダイズ油を含んでなるショートニング組成物およびナッツバターは、一定量のn−3 PUFAによって改善された栄養価を与えながら、典型的なショートニング組成物およびナッツバターと関連付けられている口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照 本明細書は、その内容全体を参照によって本明細書に援用する、2009年9月30日に出願された米国仮特許公開第61/247,267号明細書の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般に一定量の多価不飽和脂肪酸を有するショートニング組成物、およびこのような組成物を製造する方法に関する。さらに具体的には、本発明は、消費者によって、または工業環境で、一定量のステアリドン酸富化(SDA)ダイズ油を含んでなる食品またはベイクド食品を調製するために使用され得るショートニング組成物またはナッツバターと、組成物を製造する方法とに関する。ショートニング組成物またはナッツバターは、ショートニング組成物またはナッツバター中でのSDA富化ダイズ油の使用を通じて、栄養価が改善されている。SDA富化ショートニングの使用は、ショートニングを含む食品中に一定量のω3多価不飽和脂肪酸(n−3 PUFA)を与える。
【背景技術】
【0003】
最近の食事療法研究は、身体機能および健康改善にとって、特定タイプの脂肪が有益であることを提案している。食餌性脂肪の使用は、多様な治療的および予防的な健康上の利点と関連付けられている。最近の研究は、n−3 PUFA、特にエイコサペンタエン酸(EPA;20:5、n−3)およびドコサヘキサエン酸(DHA;22:6、n−3)などのω−3長鎖多価不飽和脂肪酸(n−3 LC PUFA)に富んだ食物の消費が、血漿トリグリセリドと血圧の低下、および血小板凝集と炎症の減少など、いくつかのマーカーにプラス効果を及ぼすことによって、心血管系死亡を低下させることを実証している。典型的に、n−3 LC PUFAをはじめとするn−3 PUFAは、植物または海産原料に由来する。脂肪性の魚に見られる海産油は、EPAやDHAなどのn−3 PUFAの重要な食事由来供給源である。脂肪性の魚はこれらのn−3 PUFAの最良の起源でありうる一方、多くの人は、このような魚介類の味を好まず、このような魚介類を容易に入手できず、またはこのような魚介類を買う余裕がない。一解決法は、食餌をタラ肝油または魚油カプセルで栄養補給することであるが、多くの人々は大きなカプセル(それぞれ約1g)を摂取するのは困難と感じるので、この解決法の服薬遵守は限定的である。別の解決法は、n−3 PUFA富化魚油を食品に、またはスプレッド、バター、マーガリン、ショートニングまたはナッツバターなどの食品を製造するために使用される成分に、直接添加することである。
【0004】
後者のアプローチの難題は、脂質酸化の結果として生じる不快な魚の風味または魚の匂いを与えることなく、n−3 PUFAの利点を提供することである。目下、どちらもα−リノレン酸(ALA;18:3 n−3)を提供する全脂肪粉末としてまたは油として使用される亜麻に由来する、そして魚油などの海産原料に由来する、またはこの場合は典型的にDHAである、発酵によって生成される陸生藻類に由来する、一定量のn−3 PUFAを含むショートニングが市場に見られる。これらの成分は顕著な量のn−3 PUFAをもたらすが、これらのn−3 PUFA源は典型的に不安定であり、または特に迅速な酸化を被りやすく、典型的に魚臭または塗料臭と記述される不快な異臭を生じる。したがってこれらの起源からのn−3 PUFAを含有する現行の製品では含有レベルは非常に低く、より高い食餌性使用レベルで見られる所望の健康への影響を有するには、一般に不十分である。ベイクド製品やその他の糖菓組成物など、一般に高温およびその他の極端な加工条件のために、ショートニングは幅広い極端な条件に耐えなくてはならない。ショートニング組成物が開発/加工/保存される際に、またはショートニングが消費者によってまたは工業環境でベーキング成分として使用される際に、海産または藻類由来原料に存在する不安定なn−3 PUFAは、高度に望ましくない魚または塗料の異臭および匂いを生じる。したがって次に通常の状態で調製および処理されるショートニング組成物に含めた際に、最終製品中に魚臭または許容できない匂いまたは臭気を生じない、生理学的に顕著な量のn−3 PUFAを含む方法と、得られるショートニング組成物に対する必要性がある。そしてさらに、それが成分として使用される食品に、n−3 PUFAを添加し得るショートニング組成物を有することが所望される。
【0005】
さらにn−3 PUFAを含有する、特定の植物由来食品または栄養補給剤を摂取することが可能である。これらの植物由来n−3 PUFAは、α−リノレン酸(ALA;18:3、n−3)からなることが多い。ALAは酸化を被りやすく、それは「塗料」のような悪臭をもたらす。さらにALAのn−3 LC PUFA(具体的にはEPA)への生物変換は、比較的非効率的である。したがってn−3 LC PUFAへの素早い転換、ならびに食物中での酸化安定性の利点を提供するn−3 PUFAの形態に対する必要性がある。さらにn−3 LC PUFAに容易に代謝される一定量の安定したn−3 PUFAを含める方法と、得られるショートニング組成物に対する必要性がある。前述したように、植物由来のn−3 PUFA(ALA)もまた酸化を被りやすく、極端な加工段階および加工環境に曝された場合、または食物組成物またはベイクド食物組成物中の成分としての引き続く使用中に、不快な塗料臭と味を与え得る。したがって一定量のn−3 PUFAを含み、安定しており、加工段階中、輸送中、および/または使用前および/または消費前の保存中のn−3−PUFAの酸化に起因する魚臭または塗料臭または味を与えない方法と、得られるマーガリンなどのショートニング組成物に対する必要性がある。また一定量のn−3 PUFAを含み、安定しており、加工段階中、輸送中、および/または使用前および/または消費前の保存中のn−3−PUFAの酸化に起因する魚臭または塗料臭または味を与えない方法と、得られるピーナッツバターなどのナッツバターに対する必要性もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一定量のSDA富化ダイズ油を含むショートニング組成物などのショートニング組成物である。ショートニング組成物は、液体、流体、半流体、半固体、または軟質固体食品として広く定義される。n−3 PUFAを含有するSDA富化ダイズ油は、ショートニング組成物に組み込まれると、その他のn−3 PUFA源と比較して、クリーンな風味、より長い貯蔵寿命安定性、最小の酸化、極端な加工条件に曝された際の安定性、消費者によってまたは工業環境でベーキング成分として使用された際の安定性、および栄養価の改善を提供する。さらにSDA富化ダイズ油を添加したショートニング組成物は、ダイズ油などの従来の油からできたショートニング製品と比較して、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能的特性を有するが、栄養価が増大している。
【0007】
さらにショートニング組成物は、レシチンなどの少なくとも1種の安定剤を含んでもよい。ショートニング製品に組み込むために、その他のリン脂質または抗酸化剤などのその他の安定剤をSDA富化ダイズ油と組み合わせ得る。少なくとも1種の安定剤の組み込みは、ダイズ油などの従来の油からできた製品と比較して、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能特性を有するが、栄養価は増大し、保存および貯蔵性がさらに改善されており、ならびに食品中の成分として使用された際に、改善されたベーキング特性を有するショートニング組成物を生じる。
【0008】
本発明はまた、SDA富化ダイズ油と少なくとも1種の安定剤を使用して、典型的なショートニング組成物と比較して栄養価が改善されているが、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能特性を有し、または産業でまたは消費者によって食品を作り出すのに使用されるショートニングに置き換わり得る、ショートニング組成物を製造する方法も対象とする。
【0009】
本発明は、SDA富化ショートニング組成物の加工、組成、最終製品、およびそれを使用する方法を実証し、それは消費者にとって特定の栄養的で有益な性質を有し、保存および貯蔵性が改善されている。しかしショートニング組成物はまた、消費者によって所望される典型的なショートニング組成物に見られるのと同様の味、口当たり、臭い、および風味も有する。
【0010】
本発明は、さらに一定量のSDA富化ダイズ油を含むナッツバターなどのナッツバターに関する。典型的にナッツバターは、スプレッドとして使用される。n−3 PUFAを含有するSDA富化ダイズ油は、ナッツバターに組み込まれると、その他のn−3 PUFA源と比較して、クリーンな風味、より長い貯蔵寿命安定性、最小の酸化、極端な加工条件に曝された際の安定性、消費者によってベーキング成分として使用された際の安定性、および栄養価の改善を提供する。さらにSDA富化ダイズ油を添加したナッツバターは、スプレッドとして使用された際に、ダイズ油などの従来の油からできたナッツバターと比較して、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能的特性を有するが、栄養価が増大している。
【0011】
さらにナッツバター組成物は、レシチンなどの少なくとも1種の安定剤を含んでもよい。ナッツバターに組み込むために、その他のリン脂質または抗酸化剤などのその他の安定剤をSDA富化ダイズ油と組み合わせ得る。少なくとも1種の安定剤の組み込みは、ダイズ油などの従来の油からできた製品と比較して、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能特性を有するが、栄養価は増大し、保存および貯蔵性がさらに改善されており、ならびに食品中の成分として使用された際に、改善されたベーキング特性を有するナッツバターを生じる。
【0012】
さらにナッツバターは、ダイズタンパク質、エンドウ豆タンパク質、乳タンパク質、米タンパク質、コラーゲン、およびそれらの組み合わせなどの一定量のタンパク質を含んでもよい。タンパク質を含有するナッツバターは、少なくとも1種の安定剤を含んでもよい。
【0013】
本発明はまた、SDA富化ダイズ油と少なくとも1種の安定剤を使用して、典型的なナッツバターと比較して栄養価が改善されているが、同様の味、口当たり、匂い、風味、および官能特性を有し、または産業で、または消費者によって食品を作り出すのに使用されるナッツバターに置き換わり得る、ナッツバターを製造する方法も対象とする。
【0014】
本発明は、SDA富化ナッツバターの加工、組成、最終製品、およびそれを使用する方法を実証し、それは消費者にとって特定の栄養的で有益な性質を有し、保存および貯蔵性が改善されている。しかしナッツバターはまた、消費者によって所望される典型的なナッツバターに見られるのと同様の味、口当たり、臭い、および風味も有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングベースのチョコレートチップクッキーの風味、テクスチャ、および後味の感覚性プロファイリングの差を図示する。黒の破線は、識別閾値レベルを示す。
【図2】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングを用いて調製されたチョコレートチップクッキーの消費者受容評価を要約する。
【図3】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングベースのダークチョコレートコンパウンドコーティングバーの風味および後味の感覚性プロファイリングの差を図示する。黒の破線は、識別閾値レベルを示す。
【図4】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングを用いて調製されたダークチョコレートコンパウンドコーティングバーの消費者受容評価を要約する。
【図5】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングベースのレモンデニッシュの風味および後味の感覚性プロファイリングの差を図示する。黒の破線は、識別閾値レベルを示す。
【図6】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングを用いて調製されたレモンデニッシュの消費者受容評価を要約する。
【図7】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングベースのバニラアイシングの風味および後味の感覚性プロファイリングの差を図示する。黒の破線は、識別閾値レベルを示す。
【図8】ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングを用いて調製されたバニラアイシングの消費者受容評価を要約する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、ショートニング組成物またはナッツバターを製造するためにSDA富化ダイズ油を使用する方法と、消費者によって摂取される栄養価が増大されている、または消費者の健康を改善する食品成分としての、得られるショートニング組成物またはナッツバターとに関する。さらに本発明は、一定量のn−3 PUFAを含有するが、消費者が望む典型的なショートニング組成物の口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保つ、栄養価が増大しているショートニング組成物、または栄養強化食品を製造するための成分として使用し得るショートニング組成物を包含する。本発明はまた、一定量のn−3 PUFAを含有するが、消費者が望む典型的なナッツバターの口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保つ、栄養価が増大しているナッツバター、または栄養強化食品を製造するための成分として使用し得るナッツバターも包含する。
【0017】
ショートニング組成物中でのPUFA、特にn−3 PUFAの使用は、典型的にそれらの酸化安定性の欠如によって制限される。ショートニング組成物を製造するための過酷な加工条件のために、そして食品およびベイクド食品を製造するための、産業における、そして消費者によるショートニングの極端な用途のためにn−3 PUFAは酸化される。ショートニングが被らなくてはならない加工条件はn−3 PUFAを容易に酸化させ、ショートニング組成物中または一定量のショートニング組成物を含む食品中に異臭を生じさせる。混合、加工、および包装段階、および保存、輸送、貯蔵寿命、および消費者による調理中に酸化的に安定しているn−3 PUFAのタイプを使用することで、典型的なショートニング組成物が有する口当たり、風味、匂い、およびその他の特徴を保つだけでなく、栄養価が増大しており、その他の食品の作成において成分として使用し得るショートニング組成物が製造される。
【0018】
ナッツバター中でのPUFA、特にn−3 PUFAの使用は、典型的にそれらの酸化安定性の欠如によって制限される。ナッツバターを製造するための過酷な加工条件のために、そして食品およびベイクド食品を製造するための消費者によるナッツバターの極端な用途のためにn−3 PUFAは酸化される。ナッツバターが被らなくてはならない加工条件はn−3 PUFAを容易に酸化させ、ナッツバター中または一定量のナッツバターを含む食品中に異臭を生じさせる。混合、加工、および包装段階および保存、輸送、貯蔵寿命、および消費者による調理中に酸化的に安定しているn−3 PUFAのタイプを使用することで、典型的なナッツバターが有する口当たり、風味、匂い、およびその他の特徴を保つだけでなく、栄養価が増大しており、その他の食品の作成において成分として使用し得るナッツバターが製造される。
【0019】
(I)組成物
(a)ショートニング
本発明の一態様は、一定量のn−3 PUFAを含んでなるショートニング組成物である。n−3 PUFAは、SDA富化ダイズ油の使用を通じてショートニング組成物に組み込まれる。一実施形態では、SDA富化ダイズ油は、国際公開第2008/085840号パンフレットおよび国際公開第2008/085841号パンフレットに記載されるものなどの高レベルのステアリドン酸(SDA)を生成するように改変されたダイズから得られる。ダイズは、米国特許出願公開第2006/0111578号明細書および米国特許出願公開第2006/0111254号明細書に記載される方法と一致する抽出方法に従って処理し得る。別の実施形態では、シャゼンムラサキ(Echium)種、イヌムラサキ(Buglossoides)種をはじめとするがこれに限定されるものではない、SDAが増大しているその他の植物原料から得られる油、およびカシス油を使用し得る。
【0020】
ショートニング組成物は一定量の硬質脂肪原料を含む。硬質脂肪原料は、パーム油、パーム核油、綿実油、ココナッツ油、ヒマワリ油、ダイズ油、高ステアリン酸油などの植物油;ラードおよび獣脂などの全種類の動物性脂肪;およびそれらの組み合わせをはじめとするが、これに限定されるものではない、目下産業で使用されているあらゆる起源からのものであり得る。一実施形態では硬質脂肪原料は、完全水素化低トランス脂肪であり得る。別の実施形態では硬質脂肪原料は、部分的水素化低トランス脂肪であり得る。
【0021】
別の実施形態では、ショートニング組成物は、抗酸化剤などの少なくとも1種の安定剤をさらに含んでもよい。抗酸化剤としては、合成抗酸化剤、天然抗酸化剤、リン脂質、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。抗酸化剤は被酸化性材料を安定化させ、ひいてはその酸化を減少させる。少なくとも1種の安定剤の濃度は、一般にSDA富化ダイズ油の0.01%未満〜約65重量%の範囲である。少なくとも1種の安定剤は、組成物を製造する過程の多様な箇所で添加され得る。少なくとも1種の安定剤をSDA富化ダイズ油に直接添加してもよい。少なくとも1種の安定剤をSDA富化ダイズ油が添加される組成物に添加してもよい。最後に少なくとも1種の安定剤を直接SDA富化ダイズ油に、そしてSDA富化ダイズ油を含有する組成物に添加し得る。適切な抗酸化剤としては、アスコルビン酸およびその塩、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アノキソマー、N−アセチルシステイン、イソチオシアン酸ベンジル、o−、m−またはp−アミノ安息香酸(oはアントラニル酸であり、pはPABAである)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、コーヒー酸、カンタキサンチン、α−カロテン、β−カロテン、β−アポ−カロテン酸、カルノソール、カルバクロール、没食子酸セチル、クロロゲン酸、クエン酸およびその塩、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、p−クマル酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、没食子酸ドデシル、エデト酸、エラグ酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エスクレチン、エスクリン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、没食子酸エチル、エチルマルトール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ユーカリノキ抽出物、オイゲノール、フェルラ酸、フラボノイド(例えばカテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン(EGC)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ポリフェノールエピガロカテキン−3−ガラート)、フラボン(例えばアピゲニン、クリシン、ルテオリン)、フラボノール(例えばダチセチン、ミリセチン、ダエンフェロ)、フラバノン、フラキセチン、フマル酸、没食子酸、ゲンチアナ抽出物、グルコン酸、グリシン、グアヤクゴム、ヘスペレチン、α−ヒドロキシベンジルホスフィン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキノン、N−ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシトリロソール、ヒドロキシ尿素、乳酸およびその塩、レシチン、レシチンシトラート;R−α−リポ酸、ルテイン、リコペン、リンゴ酸、マルトール、5−メトキシトリプタミン、没食子酸メチル、モノグリセリドシトラート;クエン酸モノイソプロピル;モリン、β−ナフトフラボン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、オクチル没食子酸、シュウ酸、クエン酸パルミチル、フェノチアジン、ホスファチジルコリン、リン酸、ホスフェート、フィチン酸、フィチルユビクロメル、ピメント抽出物、没食子酸プロピル、ポリリン酸塩、ケルセチン、trans−レスベラトロール、米糠抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、セージ抽出物、セサモール、シリマリン、シナピン酸、コハク酸、クエン酸ステアリル、シリング酸、酒石酸、チモール、トコフェロール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコフェロール)、トコトリエノール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコトリエノール)、チロソール、バニル酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール(すなわちIonox 100)、2,4−(トリス−3’,5’−bi−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−メシチレン(すなわちIonox 330)、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、ユビキノン、三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、チオジプロピオン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、トリプタミン、チラミン、尿酸、ビタミンKおよび誘導体、ビタミンQ10、小麦胚芽油、ゼアキサンチン、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。一般的な抗酸化剤としては、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、およびローズマリー抽出物が挙げられる。リン脂質としては、レシチンが挙げられるが、これに限定されるものではない。リン脂質は、主鎖、アルコールに付着する負に帯電したリン酸基、および少なくとも1つの脂肪酸を含んでなる。2つの脂肪酸を含んでなるグリセロール主鎖を有するリン脂質は、グリセロリン脂質と称される。グリセロリン脂質の例としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、およびジホスファチジルグリセロール(すなわちカルジオリピン)が挙げられる。スフィンゴシン主鎖を有するリン脂質は、スフィンゴミエリンと称される。リン脂質主鎖にエステル結合を通じて付着する脂肪酸は、長さが12〜22個の炭素である傾向があり、いくつかは不飽和であってもよい。例えばリン脂質は、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2、n−6)、およびαリノレン酸(18:3、n−3)を含有してもよい。リン脂質の2つの脂肪酸は、例えばジパルミトイルホスファチジルコリン、1−ステアリオイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、または1−パルミトイル−2−リノレオイルエタノールアミンなどのように、同一であってもまたは異なっていてもよい。
【0022】
一実施形態では、リン脂質は、ジステアロイルホスファチジルコリンなどの単一精製リン脂質であってもよい。別の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン混合物などの精製リン脂質の混合物であってもよい。なおも別の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリンとホスファチジルイノシトールの混合物、またはホスファチジルコリンとホスファチジルエタノールアミンの混合物など、異なるタイプの精製リン脂質の混合物であってもよい。
【0023】
代案の実施形態では、リン脂質は、レシチンなどのリン脂質の複合混合物であってもよい。レシチンはほぼ全ての生きている生物に見られる。レシチンの商業的供給源としては、ダイズ、米、ヒマワリ種子、鶏卵卵黄、乳脂肪、ウシ脳、ウシ心臓、および藻類が挙げられる。その粗製形態では、レシチンは、リン脂質、糖脂質、トリグリセリド、ステロールと、少量の脂肪酸、炭水化物、およびスフィンゴ脂質の複合混合物である。ダイズレシチンは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジン酸に富む。レシチンは、それが本質的にリン脂質の純粋混合物であるように、脱油され加工されていてもよい。レシチンは、リン脂質をより水溶性にするように変性されていてもよい。変性としては、ヒドロキシル化、アセチル化、およびその中で脂肪酸の1つがホスホリパーゼ酵素によって除去され水酸基で置換される酵素処理が挙げられる。別の実施形態では、レシチンはSDA富化ダイズからの油製造の副産物として製造し得て、したがってレシチン部分がSDA富化ダイズ油と共に使用される製品が製造される。
【0024】
さらに別の代案の実施形態では、リン脂質は、Solae,LLC(St.Louis,MO)によって商品名SOLEC(登録商標)の下に製造されるダイズレシチンであってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油非酵素変性調製品であるSOLEC(登録商標)Fであってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油酵素変性調製品であるSOLEC(登録商標)8160であってもよい。ダイズレシチン約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油ヒドロキシル化調製品であるSOLEC(登録商標)8120であってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油耐熱性調製品であるSOLEC(登録商標)8140であってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する顆粒形態の乾燥脱油調製品であるSOLEC(登録商標)Rであってもよい。
【0025】
少なくとも1種の抗酸化剤とSDA富化ダイズ油の比率は、SDA富化ダイズ油と抗酸化剤調製品の性質に応じて変動する。特に抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の酸化を防止するのに十分な量である。抗酸化剤濃度は、一般にSDA富化ダイズ油の0.01重量%未満〜約65重量%の範囲である。一実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約2重量%〜約50重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約2重量%〜約10重量%の範囲であってもよい。代案の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約10重量%〜約20重量%の範囲であってもよい。さらに別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、被酸化性材料の約20重量%〜約30重量%の範囲であってもよい。なおも別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約30重量%〜約40重量%の範囲であってもよい。別の代案の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約40重量%〜約50重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約15重量%〜約35重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約25重量%〜約30重量%の範囲であってもよい。
【0026】
飲料組成物は、リン脂質でもレシチンでもない少なくとも1つの追加的抗酸化剤を含んでなってもよい。追加的抗酸化剤は、SDA富化ダイズ油をさらに安定化してもよい。抗酸化剤は、天然または合成であってもよい。適切な抗酸化剤としては、アスコルビン酸およびその塩、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アノキソマー、N−アセチルシステイン、イソチオシアン酸ベンジル、o−、m−またはp−アミノ安息香酸(oはアントラニル酸であり、pはPABAである)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、コーヒー酸、カンタキサンチン、α−カロテン、β−カロテン、β−カロテン、β−アポ−カロテン酸、カルノソール、カルバクロール、没食子酸セチル、クロロゲン酸、クエン酸およびその塩、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、p−クマル酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、没食子酸ドデシル、エデト酸、エラグ酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エスクレチン、エスクリン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、没食子酸エチル、エチルマルトール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ユーカリノキ抽出物、オイゲノール、フェルラ酸、フラボノイド(例えばカテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン(EGC)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ポリフェノールエピガロカテキン−3−ガラート)、フラボン(例えばアピゲニン、クリシン、ルテオリン)、フラボノール(例えばダチセチン、ミリセチン、ダエンフェロ)、フラバノン、フラキセチン、フマル酸、没食子酸、ゲンチアナ抽出物、グルコン酸、グリシン、グアヤクゴム、ヘスペレチン、α−ヒドロキシベンジルホスフィン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキノン、N−ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシトリロソール、ヒドロキシ尿素、乳酸およびその塩、レシチン、レシチンシトラート;R−α−リポ酸、ルテイン、リコペン、リンゴ酸、マルトール、5−メトキシトリプタミン、没食子酸メチル、モノグリセリドシトラート;クエン酸モノイソプロピル;モリン、β−ナフトフラボン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、オクチル没食子酸、シュウ酸、クエン酸パルミチル、フェノチアジン、ホスファチジルコリン、リン酸、ホスフェート、フィチン酸、フィチルユビクロメル、ピメント抽出物、没食子酸プロピル、ポリリン酸塩、ケルセチン、trans−レスベラトロール、米糠抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、セージ抽出物、セサモール、シリマリン、シナピン酸、コハク酸、クエン酸ステアリル、シリング酸、酒石酸、チモール、トコフェロール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコフェロール)、トコトリエノール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコトリエノール)、チロソール、バニル酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール(すなわちIonox 100)、2,4−(トリス−3’,5’−bi−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−メシチレン(すなわちIonox 330)、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、ユビキノン、三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、チオジプロピオン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、トリプタミン、チラミン、尿酸、ビタミンKおよび誘導体、ビタミンQ10、小麦胚芽油、ゼアキサンチン、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましい抗酸化剤としては、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、およびローズマリー抽出物が挙げられる。追加的抗酸化剤または抗酸化剤組み合わせの濃度は約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約1重量%の範囲であってもよい。
【0027】
(b)ナッツバター
本発明の一態様は、一定量のn−3 PUFAを含んでなるナッツバターである。n−3 PUFAは、SDA富化ダイズ油の使用を通じてナッツバターに組み込まれる。一実施形態では、SDA富化ダイズ油は、国際公開第2008/085840号パンフレットおよび国際公開第2008/085841号パンフレットに記載されるものなどの高レベルのステアリドン酸(SDA)を生成するように改変されたダイズから得られる。ダイズは、米国特許出願公開第2006/0111578号明細書および米国特許出願公開第2006/0111254号明細書に記載される方法と一致する抽出方法に従って処理し得る。別の実施形態では、シャゼンムラサキ(Echium)種、イヌムラサキ(Buglossoides)種をはじめとするがこれに限定されるものではない、SDAが増大しているその他の植物原料から得られる油、およびカシス油を使用し得る。
【0028】
ナッツバターは一定量の硬質脂肪原料を含む。硬質脂肪原料は、パーム油、パーム核油、綿実油、ココナッツ油、ヒマワリ油、ダイズ油、高ステアリン酸油などの植物油;ラードおよび獣脂などの全種類の動物性脂肪;およびそれらの組み合わせをはじめとするが、これに限定されるものではない、目下産業で使用されているあらゆる起源からのものであり得る。一実施形態では硬質脂肪原料は、完全水素化低トランス脂肪であり得る。別の実施形態では硬質脂肪原料は、部分的水素化低トランス脂肪であり得る。
【0029】
別の実施形態では、SDA富化ダイズからのダイズ粉、または製造業で知られているその他の工程を通じて強化されたSDA富化ダイズ粉を使用し得る。SDA富化ダイズ粉は製造業で知られている典型的な工程に従って製造され、ナッツバターの製造中にSDA富化ダイズ粉を使用して、現行のダイズ粉またはその他の穀物粉および成分を置き換える。得られる製品は、典型的なショートニング組成物の口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保つ、所望の栄養特性があるナッツバターである。
【0030】
ナッツバターは、ダイズタンパク質、エンドウ豆タンパク質、乳タンパク質、米タンパク質、コラーゲン、およびそれらの組み合わせなどの追加量のタンパク質を含んでもよい。タンパク質を含有するナッツバターは、少なくとも1種の安定剤もまた含んでもよい。
【0031】
別の実施形態では、ナッツバターは、抗酸化剤などの少なくとも1種の安定剤をさらに含んでもよい。抗酸化剤としては、合成抗酸化剤、天然抗酸化剤、リン脂質、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。抗酸化剤は被酸化性材料を安定化させ、ひいてはその酸化を減少させる。少なくとも1種の安定剤の濃度は、一般にSDA富化ダイズ油の0.01%未満〜約65重量%の範囲である。少なくとも1種の安定剤は、組成物を製造する過程の多様な箇所で添加され得る。少なくとも1種の安定剤をSDA富化ダイズ油に直接添加してもよい。少なくとも1種の安定剤をSDA富化ダイズ油が添加される組成物に添加してもよい。最後に少なくとも1種の安定剤を直接SDA富化ダイズ油に、そしてSDA富化ダイズ油を含有する組成物に添加し得る。適切な抗酸化剤としては、アスコルビン酸およびその塩、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アノキソマー、N−アセチルシステイン、イソチオシアン酸ベンジル、o−、m−またはp−アミノ安息香酸(oはアントラニル酸であり、pはPABAである)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、コーヒー酸、カンタキサンチン、α−カロテン、β−カロテン、β−アポ−カロテン酸、カルノソール、カルバクロール、没食子酸セチル、クロロゲン酸、クエン酸およびその塩、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、p−クマル酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、没食子酸ドデシル、エデト酸、エラグ酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エスクレチン、エスクリン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、没食子酸エチル、エチルマルトール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ユーカリノキ抽出物、オイゲノール、フェルラ酸、フラボノイド(例えばカテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン(EGC)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ポリフェノールエピガロカテキン−3−ガラート)、フラボン(例えばアピゲニン、クリシン、ルテオリン)、フラボノール(例えばダチセチン、ミリセチン、ダエンフェロ)、フラバノン、フラキセチン、フマル酸、没食子酸、ゲンチアナ抽出物、グルコン酸、グリシン、グアヤクゴム、ヘスペレチン、α−ヒドロキシベンジルホスフィン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキノン、N−ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシトリロソール、ヒドロキシ尿素、乳酸およびその塩、レシチン、レシチンシトラート;R−α−リポ酸、ルテイン、リコペン、リンゴ酸、マルトール、5−メトキシトリプタミン、没食子酸メチル、モノグリセリドシトラート;クエン酸モノイソプロピル;モリン、β−ナフトフラボン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、オクチル没食子酸、シュウ酸、クエン酸パルミチル、フェノチアジン、ホスファチジルコリン、リン酸、ホスフェート、フィチン酸、フィチルユビクロメル、ピメント抽出物、没食子酸プロピル、ポリリン酸塩、ケルセチン、trans−レスベラトロール、米糠抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、セージ抽出物、セサモール、シリマリン、シナピン酸、コハク酸、クエン酸ステアリル、シリング酸、酒石酸、チモール、トコフェロール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコフェロール)、トコトリエノール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコトリエノール)、チロソール、バニル酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール(すなわちIonox 100)、2,4−(トリス−3’,5’−bi−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−メシチレン(すなわちIonox 330)、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、ユビキノン、三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、チオジプロピオン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、トリプタミン、チラミン、尿酸、ビタミンKおよび誘導体、ビタミンQ10、小麦胚芽油、ゼアキサンチン、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。一般的な抗酸化剤としては、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、およびローズマリー抽出物が挙げられる。リン脂質としては、レシチンが挙げられるが、これに限定されるものではない。リン脂質は、主鎖、アルコールに付着する負に帯電したリン酸基、および少なくとも1つの脂肪酸を含んでなる。2つの脂肪酸を含んでなるグリセロール主鎖を有するリン脂質は、グリセロリン脂質と称される。グリセロリン脂質の例としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、およびジホスファチジルグリセロール(すなわちカルジオリピン)が挙げられる。スフィンゴシン主鎖を有するリン脂質は、スフィンゴミエリンと称される。リン脂質主鎖にエステル結合を通じて付着する脂肪酸は、長さが12〜22個の炭素である傾向があり、いくつかは不飽和であってもよい。例えばリン脂質は、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2、n−6)、およびαリノレン酸(18:3、n−3)を含有してもよい。リン脂質の2つの脂肪酸は、例えばジパルミトイルホスファチジルコリン、1−ステアリオイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、または1−パルミトイル−2−リノレオイルエタノールアミンなどのように、同一であってもまたは異なっていてもよい。
【0032】
一実施形態では、リン脂質は、ジステアロイルホスファチジルコリンなどの単一精製リン脂質であってもよい。別の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン混合物などの精製リン脂質の混合物であってもよい。なおも別の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリンとホスファチジルイノシトールの混合物、またはホスファチジルコリンとホスファチジルエタノールアミンの混合物など、異なるタイプの精製リン脂質の混合物であってもよい。
【0033】
代案の実施形態では、リン脂質は、レシチンなどのリン脂質の複合混合物であってもよい。レシチンはほぼ全ての生きている生物に見られる。レシチンの商業的供給源としては、ダイズ、米、ヒマワリ種子、鶏卵卵黄、乳脂肪、ウシ脳、ウシ心臓、および藻類が挙げられる。その粗製形態では、レシチンは、リン脂質、糖脂質、トリグリセリド、ステロールと、少量の脂肪酸、炭水化物、およびスフィンゴ脂質の複合混合物である。ダイズレシチンは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジン酸に富む。レシチンは、それが本質的にリン脂質の純粋混合物であるように、脱油され加工されていてもよい。レシチンは、リン脂質をより水溶性にするように変性されていてもよい。変性としては、ヒドロキシル化、アセチル化、およびその中で脂肪酸の1つがホスホリパーゼ酵素によって除去され水酸基で置換される酵素処理が挙げられる。別の実施形態では、レシチンはSDA富化ダイズからの油製造の副産物として製造し得て、したがってレシチン部分がSDA富化ダイズ油と共に使用される製品が製造される。
【0034】
さらに別の代案の実施形態では、リン脂質は、Solae,LLC(St.Louis,MO)によって商品名SOLEC(登録商標)の下に製造されるダイズレシチンであってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油非酵素変性調製品であるSOLEC(登録商標)Fであってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油酵素変性調製品であるSOLEC(登録商標)8160であってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油ヒドロキシル化調製品であるSOLEC(登録商標)8120であってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する乾燥脱油耐熱性調製品であるSOLEC(登録商標)8140であってもよい。ダイズレシチンは、約97%のリン脂質を含有する顆粒形態の乾燥脱油調製品であるSOLEC(登録商標)Rであってもよい。
【0035】
少なくとも1種の抗酸化剤とSDA富化ダイズ油の比率は、SDA富化ダイズ油と抗酸化剤調製品の性質に応じて変動する。特に抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の酸化を防止するのに十分な量である。抗酸化剤濃度は、一般にSDA富化ダイズ油の0.01重量%未満〜約65重量%の範囲である。一実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約2重量%〜約50重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約2重量%〜約10重量%の範囲であってもよい。代案の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約10重量%〜約20重量%の範囲であってもよい。さらに別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、被酸化性材料の約20重量%〜約30重量%の範囲であってもよい。なおも別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約30重量%〜約40重量%の範囲であってもよい。別の代案の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約40重量%〜約50重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約15重量%〜約35重量%の範囲であってもよい。別の実施形態では、抗酸化剤濃度は、SDA富化ダイズ油の約25重量%〜約30重量%の範囲であってもよい。
【0036】
ナッツバターは、リン脂質またはレシチンでない、少なくとも1種の追加的抗酸化剤を含んでなってもよい。追加的抗酸化剤は、SDA富化ダイズ油をさらに安定化してもよい。抗酸化剤は天然または合成であってもよい。適切な抗酸化剤としては、アスコルビン酸およびその塩、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アノキソマー、N−アセチルシステイン、イソチオシアン酸ベンジル、o−、m−またはp−アミノ安息香酸(oはアントラニル酸であり、pはPABAである)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、コーヒー酸、カンタキサンチン、α−カロテン、β−カロテン、β−アポ−カロテン酸、カルノソール、カルバクロール、没食子酸セチル、クロロゲン酸、クエン酸およびその塩、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、p−クマル酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、没食子酸ドデシル、エデト酸、エラグ酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エスクレチン、エスクリン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、没食子酸エチル、エチルマルトール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ユーカリノキ抽出物、オイゲノール、フェルラ酸、フラボノイド(例えばカテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン(EGC)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ポリフェノールエピガロカテキン−3−ガラート)、フラボン(例えばアピゲニン、クリシン、ルテオリン)、フラボノール(例えばダチセチン、ミリセチン、ダエンフェロ)、フラバノン、フラキセチン、フマル酸、没食子酸、ゲンチアナ抽出物、グルコン酸、グリシン、グアヤクゴム、ヘスペレチン、α−ヒドロキシベンジルホスフィン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキノン、N−ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシトリロソール、ヒドロキシ尿素、乳酸およびその塩、レシチン、レシチンシトラート;R−α−リポ酸、ルテイン、リコペン、リンゴ酸、マルトール、5−メトキシトリプタミン、没食子酸メチル、モノグリセリドシトラート;クエン酸モノイソプロピル;モリン、β−ナフトフラボン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、オクチル没食子酸、シュウ酸、クエン酸パルミチル、フェノチアジン、ホスファチジルコリン、リン酸、ホスフェート、フィチン酸、フィチルユビクロメル、ピメント抽出物、没食子酸プロピル、ポリリン酸塩、ケルセチン、trans−レスベラトロール、米糠抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、セージ抽出物、セサモール、シリマリン、シナピン酸、コハク酸、クエン酸ステアリル、シリング酸、酒石酸、チモール、トコフェロール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコフェロール)、トコトリエノール(すなわちα−、β−、γ−、およびδ−トコトリエノール)、チロソール、バニル酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール(すなわちIonox 100)、2,4−(トリス−3’,5’−bi−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−メシチレン(すなわちIonox 330)、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、ユビキノン、三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、チオジプロピオン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、トリプタミン、チラミン、尿酸、ビタミンKおよび誘導体、ビタミンQ10、小麦胚芽油、ゼアキサンチン、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましい抗酸化剤としては、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、およびローズマリー抽出物が挙げられる。追加的抗酸化剤または抗酸化剤の組み合わせの濃度は、約0.001%〜約5重量%、好ましくは約0.01%〜約1重量%の範囲であってもよい。
【0037】
(II)使用法および組成物を形成するためのプロセス
(a)ショートニング組成物
n−3 PUFA富化ショートニング組成物の製造は、一定量の典型的な硬質脂肪成分または植物油成分をSDA富化ダイズ油に置き換えて、ショートニング組成物を製造することで達成される。別の実施形態では、SDA富化ダイズ油は、用途中の既存の脂肪または油の一部を置き換え得て、または天然状態で低脂肪の製品、またはそのように調合された製品にさらに添加し得る。一実施形態では、SDA富化ダイズ油は、所望のショートニング組成物を製造するのに使用される全硬質脂肪または植物油を置き換える。代案の実施形態では、SDA富化ダイズ油はショートニング組成物中で使用される一定量の硬質脂肪または植物油を置き換えて、製造業で推奨される十分な量のn−3 PUFAを含有する最終製品が製造される。ω−3研究コミュニティ内の一般コンセンサスでは、消費者は約400〜500mg/日のEPA/DHA当量を摂取することとされている(Harris et al.,(2009)J.Nutr.139:804S〜819S)。典型的に消費者は1日4回、100mg/1食分を摂取して、最終的に400mg/日を摂取する。
【0038】
ショートニング組成物は、一般に所望の最終製品次第で形成される。ショートニング組成物は、典型的に使用される脂肪または油成分が、SDA富化ダイズ油によって部分的にまたは完全に置換されること以外は、標準産業レシピに従って製造される。使用されるSDA富化ダイズ油の量は5%〜95%で変動し、最終製品と、最終製品中で所望されるn−3 PUFの栄養価または量に左右される。ショートニング組成物は、SDA富化ダイズ油と硬質脂肪の配合物であり得る。一実施形態ではショートニング組成物は、およそ約5%〜99%の硬質脂肪とおよそ1%〜95%のSDA富化ダイズ油を含み得る。一実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の5%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の10%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の20%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の25%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の30%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の40%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の50%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の60%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の70%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の75%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の80%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の90%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の95%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。
【0039】
別の実施形態では、抗酸化剤などの少なくとも1種の一定量の安定剤がショートニング組成物に添加される。一実施形態では抗酸化剤はレシチンであり、SDA富化ダイズ油と組み合わせられ、ショートニング組成物中のレシチン濃度は、SDA富化ダイズ油の0.01重量%未満〜約65重量%、より典型的にはSDA富化ダイズ油の約15重量%〜約35重量%である。別の実施形態では、ショートニング組成物中のレシチン濃度はSDA富化ダイズ油の約25重量%〜約30重量%である。別の実施形態ではショートニング組成物中で典型的に使用される硬質脂肪または油に加えて、一定量のSDA富化ダイズ油を添加し得る。
【0040】
所望の最終製品に基づいて、一定量のSDA富化ダイズ油、硬質脂肪およびその他の成分を含めた後、次にショートニング組成物を典型的な産業レシピに従って加工する。ショートニング組成物を製造するためには、産業界でショートニング組成物を製造するために典型的に使用されるもの以外のいかなる追加的加工または成分も必要でないが、少なくとも1種の安定剤が含まれてもよい。
【0041】
(b)ナッツバター
n−3 PUFA富化ナッツバターの製造は、一定量の典型的な硬質脂肪成分または植物油成分をSDA富化ダイズ油で置き換えて、ナッツバターを製造することで達成される。別の実施形態では、SDA富化ダイズ油が、用途中の既存の脂肪または油の一部または全部に置き換えられ得て、または天然状態で低脂肪の製品、またはそのように調合された製品にさらに添加し得る。一実施形態では、SDA富化ダイズ油が、所望のナッツバターを製造するのに使用される全硬質脂肪または植物油に置き換えられる。代案の実施形態では、SDA富化ダイズ油がナッツバター製造中に使用される一定量の硬質脂肪または植物油に置き換えられて、製造業で推奨される十分な量のn−3 PUFAを含有する最終製品が製造される。別の実施形態では、ナッツバター中で使用される典型的な量の硬質脂肪または植物油に加えて、SDA富化ダイズ油が添加される。ω−3研究コミュニティ内の一般コンセンサスでは、消費者は約400〜500mg/日のEPA/DHA当量を摂取することとされている(Harris et al.,(2009)J.Nutr.139:804S819S)。典型的に消費者は1日4回、100mg/1食分を摂取して、最終的に400mg/日を摂取する。
【0042】
ナッツバターは、一般に所望の最終製品次第で形成される。ナッツバターは、典型的に使用される脂肪または油成分が、SDA富化ダイズ油によって部分的にまたは完全に置換されること以外は、標準産業レシピに従って製造される。使用されるSDA富化ダイズ油の量は約1%〜100%で変動し、最終製品と、最終製品中で所望されるn−3 PUFの栄養価または量に左右される。ナッツバターは、SDA富化ダイズ油と硬質脂肪の配合物であり得る。一実施形態ではナッツバターは、およそ1%〜100%の硬質脂肪とおよそ1%〜100%のSDA富化ダイズ油を含み得る。一実施形態では、典型的なナッツバターで使用される硬質脂肪または油の5%が、SDA富化ダイズ油に置き換えられる。一実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の5%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の10%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の20%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の25%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の30%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の40%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の50%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の60%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の70%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の75%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の80%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の90%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なショートニング組成物中で使用される硬質脂肪または油の95%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。別の実施形態では、典型的なナッツバター中で使用される硬質脂肪または油の100%がSDA富化ダイズ油に置き換えられる。
【0043】
別の実施形態では、抗酸化剤などの少なくとも1種の一定量の安定剤がナッツバターに添加される。一実施形態では抗酸化剤はレシチンであり、SDA富化ダイズ油と組み合わせられ、ナッツバター中のレシチン濃度は、SDA富化ダイズ油の0.01重量%未満〜約65重量%、より典型的にはSDA富化ダイズ油の約15重量%〜約35重量%である。別の実施形態では、ナッツバター中のレシチン濃度はSDA富化ダイズ油の約25重量%〜約30重量%である。別の実施形態では、ナッツバター中で典型的に使用される硬質脂肪または油に加えて、一定量のSDA富化ダイズ油を添加し得る。
【0044】
さらなる実施形態では、追加量のタンパク質がナッツバターに添加される。タンパク質は、ダイズタンパク質、エンドウ豆タンパク質、乳タンパク質、米タンパク質、コラーゲン、およびそれらの組み合わせをはじめとするが、これに限定されるものではない、ナッツバター中で機能することが知られているあらゆるタンパク質であり得る。ナッツバター中に組み込み得るダイズタンパク質としては、ダイズタンパク質単離物、ダイズタンパク質濃縮物、ダイズ粉、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0045】
(III)食品
(a)ショートニング組成物
本発明のさらなる態様は、典型的なショートニング組成物の口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保ちながら、組み込まれたn−3 PUFAを有して栄養価が増大されたショートニング組成物である。ショートニング組成物は所望の最終製品次第で変動するが、可塑性ショートニング、クリーミングショートニング、ケーキおよびペストリーショートニング、多目的ショートニング、パフペーストリーショートニング、パフペーストリー脂肪、注入可能ショートニング、ドライショートニング、ラード、およびそれらの組み合わせが挙げられる。追加的例としては、商業的および家庭調理で使用され、またはクッキー、生地、焼き菓子、パンなどのベイクド食品、または糖菓、ならびにマーガリンおよびバターなどであるが、これに限定されるものではない食品を製造するのに使用される、あらゆるショートニング製品が挙げられる。
【0046】
(b)ナッツバター
本発明のさらなる態様は、典型的なナッツバターの口当たり、風味、匂い、およびその他の官能的特性を保ちながら、組み込まれたn−3 PUFAを有して栄養価が増大されたナッツバターである。SDA油は、目下知られているあらゆるナッツバターに添加し得る。本発明のナッツバターは、消費者によって直接摂取され得て、またはベイクド製品に組み込まれ、または典型的なナッツバターのようにレシピで使用され得る。
【0047】
定義
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を下で定義する。
【0048】
「n−3 PUFA」という用語は、ω3多価不飽和脂肪酸を指し、ω3長鎖多価不飽和脂肪酸とn−3 LCPUFAを含む。
【0049】
「ステアリドン酸富化ダイズ油」、「SDA富化ダイズ油」、および「SDA油」という用語は、ステアリドン酸で強化されたダイズ油を指す。
【0050】
「ミルク」という用語は、動物性ミルク、植物性ミルク、およびナッツミルクを指す。動物性ミルクは、メスの哺乳類の乳腺によって分泌される白色の流体であり、カゼイン、アルブミン、乳糖、および無機塩の溶液に懸濁された脂肪微小球からなる。動物性ミルクとしては、牛、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ラクダ、ラクダ科動物、ヤク、水牛からのミルクが挙げられるが、これに限定されるものではない。植物性ミルクは、ダイズおよびその他の植物に由来するミルクをはじめとするがこれに限定されるものではない、特定植物に見られるジュースまたは樹液である。ナッツミルクは、種子を潰して、典型的に水である液体と混ぜ合わせて作られるエマルジョンである。ミルクのために使用し得るナッツとしては、アーモンドおよびカシューが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0051】
「乳タンパク質」という用語は、当該技術分野で知られているあらゆる手段によってミルクから抽出されるあらゆる画分をはじめとする、上で定義されるミルク中に含有されるあらゆるタンパク質を指す。乳タンパク質は、乳タンパク質のあらゆる組み合わせをさらに含む。
【0052】
頭字語「SBO」は、実施例で対照として使用されるダイズ油を示す。このようなSBOは、食品産業で使用されるように精製され、混合され、脱臭される。
【0053】
頭字語「HPKO」は、ショートニングの製造において硬質脂肪として使用される水素化パーム核油を示す。
【0054】
「ショートニング」という用語は、製パン用途で使用される動物または植物起源のあらゆる乳化または非乳化脂肪を指す。SDA富化ショートニングという用語は、SDA油を含有するショートニングを指す。
【0055】
「硬質脂肪」という用語は、本明細書での用法では、主に高融点の飽和脂肪酸からなる脂肪を指す。
【0056】
「可塑性ショートニング」という用語は、液体油を保持し、ひいては食品に柔軟性を与える脂肪結晶を有する固形脂肪を指す。
【0057】
「注入可能」または「液体」ショートニングという用語は、液体油中に分散する硬質脂肪または高融点乳化剤の流体懸濁液を指す。
【0058】
「ドライ」または「粉末」または「フレーク」ショートニングという用語は、バルクの量り入れと取り扱いを容易にするこれらの形態にある、高融点凝固食用油製品からなる、ショートニングビーズ、フレークまたは粉末を指す。
【0059】
「スプレッド」という用語は、水および/または乳製品、タンパク質、塩、香味料、着色剤、およびビタミンなどのその他の成分と混合された、脂肪および/または油を指す。
【0060】
「ナッツバター」という用語は、ナッツを砕くことによって作られ、脂肪および/または油をはじめとするその他の成分を含有する、高脂肪スプレッド可能ペーストを指す。ナッツバターとしては、ピーナッツバター、アーモンドバター、チョコレートヘーゼルナッツスプレッド、およびカシューバターが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0061】
「パフペーストリーショートニング」という用語は、幅広い融点範囲と高固形脂肪含量を有して、焼き菓子およびペストリータイプ食品を製造するのに使用されるショートニングを指す。
【0062】
以下の例は、本発明の異なる態様を例証するために本明細書で使用され、本発明をどのように制限することも意図されない。続く実施例で開示される技術は、本発明の実施において良好に機能することが発明者らによって発見された技術を代表することが、当業者によって理解されるであろう。しかし当業者は、本開示に照らして、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、類似または同様の結果をなおも得ながら、開示される特定の実施形態に多数の変更を加え得ることを理解し、したがって応用例で記載されまたは示される全ての事柄は、制限的でなく例証的な意味で解釈される。
【0063】
以下の例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。続く実施例で開示される技術は、本発明の実施において良好に機能することが発明者らによって発見された技術を代表することが、当業者によって理解されるであろう。しかし当業者は、本開示に照らして、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、類似または同様の結果をなおも得ながら、開示される特定の実施形態に多数の変更を加え得ることを理解し、したがって応用例で記載されまたは示される全ての事柄は、制限的でなく例証的な意味で解釈される。
【実施例】
【0064】
実施例1.ショートニング組成物
実施例1は、ショートニング組成物を製造するための詳細なレシピを提供する。実施例1のバリエーションとしては、以下が挙げられる。1)ショートニング組成物中の成分として使用されるSDA富化ダイズ油対普通ダイズ油の量、2)SDA富化ダイズ油または普通のダイズ油の添加前に硬質脂肪が溶解され加熱される温度、および3)成分を合わせる際に使用される混合温度。表1は異なるショートニング配合物の調合物を列挙する。
【0065】
【表1】

【0066】
硬質脂肪(Columbus Foods,Des Plaines,IL)をステンレス鋼容器内で緩慢に溶解し、その温度を20℃から40℃に上昇させた。SDA富化ダイズ油を撹拌しながら緩慢に添加して、温度を20℃〜50℃に5分〜10分間保った、表2。
【0067】
次に撹拌および窒素フラッシュしながら、混合物を5℃〜15℃に冷却した。冷却を窒素流下でステンレス鋼金属容器内において5分間〜10分間実施し、包装した。
【0068】
生成した配合物を4℃〜10℃、10℃〜20℃、および20℃〜30℃で24時間〜48時間調質した。
【0069】
調質後、生成物を冷蔵温度で保存した。
【0070】
【表2】

【0071】
別の実施形態では、Gerstenberg Schroeder(Delavan,WI)を使用して、パーム核油とSDA富化ダイズ油を合わせて、撹拌しながら60℃(140°F)に加熱し、ショートニング配合物をパイロット規模で製造した。
【0072】
次に油混合物を窒素注入供給ポンプを通じて、2台のかき取り表面熱交換器(SSHE)とピン車に通過させた。第1のSSHE温度は22.2℃〜25.6℃(72〜78°F)に設定し、第2のSSHEは14.4℃〜23.3℃(58〜74°F)に設定した。
【0073】
生成物を0.45Kg(1ポンド)プラスチック管に充填し、22℃で24時間〜48時間調質した。
【0074】
次に生成物を4℃で冷蔵した。
【0075】
実施例2.ショートニング配合物の分析および試験
実施例1で製造されたショートニング組成物をいくつかのパラメーターについて分析し試験した。
【0076】
ガスクロマトグラフィーを使用して、ショートニングの脂肪酸プロフィールを判定した。AOCS公定法Ce 1−62(1997)、Ce 2−66、およびCe 1i−07(2007)に従ってガスクロマトグラフィーを実施した。これによって最終ショートニング配合物中に存在する脂肪酸の濃度およびタイプが求められる。表3は、SDAダイズ油ショートニング配合物の脂肪酸プロフィールを示す。
【0077】
【表3】

【0078】
以下はショートニング配合物について実施された試験の例である。
【0079】
固形脂肪含量(SFC)は、パルス法NMR AOCS公定法Cd 16b−93を使用して判定される、標準温度範囲における固形脂肪の実際の%の詳細を提供する。下の表4および5は、それぞれSDAショートニング配合物および対照ショートニング配合物のSFCを示す。
【0080】
【表4】

【0081】
【表5】

【0082】
表6は脂肪および油の不飽和の尺度であるヨウ素価(IV)を示し、これはAOCS公定法Cd 1d−92に従って、1グラムのサンプルあたり吸収されるヨウ素のセンチグラム(cg)数(%吸収ヨウ素)を単位として表される。ヨウ素価は、1グラムのサンプルあたり吸収されたヨウ素のセンチグラム数(%吸収ヨウ素)を単位として表された、表6。
【0083】
過酸化物価は、不飽和脂肪酸の酸化一次産物を判定した。過酸化物価は、AOCS公定法Cd 8b−90に従って、ショートニング配合物中のヒドロペルオキシドの存在を1Kgの脂肪あたりの過酸化物ミリ当量(meq.)で測定することにより判定された、表6。
【0084】
【表6】

【0085】
使用例
本発明のショートニング配合物は、クッキー、パイ皮、焼き菓子、ドーナツ、菓子類、ケーキおよびケーキミックス、アイシング、マーガリン、ビスケット、パン、アイシング、およびクラッカーをはじめとするが、これに限定されるものではない食品調合物中で使用し得る。以下の実施例は、本発明の異なる態様を本明細書で例証するために使用される。実施例は例証的であって、本発明をどのようにも制限するものではない。
【0086】
実施例3.クッキー生地調合物(チョコレートチップクッキー)
以下の実施例は、一定量のSDA富化ショートニングを含有するチョコレートチップクッキーを形成する方法に関する。表7はクッキー配合を提供する。
【0087】
小麦粉、重曹、および塩を小型ボールに入れて30秒間混合し、小麦粉混合物を形成した。グラニュー糖、赤砂糖、チョコレートチップ香料、およびバニラエキスを大型ミキシングボウルに入れて30秒間混合して糖混合物を形成した。
【0088】
ショートニング(ダイズ油対SDA富化ダイズ油)を糖混合物に添加して、90秒間混合した。1個の卵を砂糖およびショートニング混合物に添加して、30秒間混合した。2個目の卵を添加してさらに30秒間混合し、最後に3個目の卵を添加して30秒間混合し、湿潤混合物を形成した。
【0089】
最後に小麦粉混合物を湿潤混合物に添加して、90秒間混合した。チョコレートチップを各15秒間の2回のパルスによって混ぜ入れた。大さじ1杯のクッキー生地混合物を丸め、油をひいていないベーキングシートにのせた。次に予熱した191℃(375°F)オーブン内で、クッキー生地を14分間、またはきつね色になるまで焼いた。
【0090】
ベーキングシートをオーブンから取り出し2分間放置し、その後クッキーを金網台に移して、およそ10分間〜15分間完全に冷ました。
【0091】
【表7】

【0092】
得られたクッキーはn−3 PUFA量が増大していたが、目下市場に出ている典型的なクッキーの味、構造、香味、および口当たりを保っていた。
【0093】
実施例3からのクッキーの脂肪酸プロフィール分析を実施して、結果を表8に提供する。ガスクロマトグラフィーを使用して、ショートニングの脂肪酸プロフィールを判定した。ガスクロマトグラフィーは、AOCS公定法Ce 1−62(1997)、Ce 2−66、およびCe 1i−07(2007)に従って実施された。
【0094】
【表8】

【0095】
実施例4.チョコレートチップクッキーの感覚性プロファイリング
チョコレートチップクッキー中のダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの属性の違いを理解するために、チョコレートチップクッキーについて感覚性記述的分析を実施した。Sensory Spectrum(登録商標)記述的プロファイリング法の訓練を受けた7人のパネリストが28種の風味属性、4種のテクスチャ属性、および3種の後味属性についてサンプルを評価した。各サンプル中で、0=なし/該当なし、および15=非常に強力/高いの15ポイントの尺度で属性を評価した。風味属性の定義を表9に示し、テクスチャ属性の定義は表10に示す。
【0096】
各パネリストには1個のクッキーが提供され、食べるように指示された。サンプルは、単体として二連で提示された。
【0097】
分散分析(ANOVA)を使用してデータを分析し、製品および複製効果を試験した。ANOVAの結果が有意であれば、チューキーのHSD t−検定を使用して平均値の多重比較を実施した。特に断りのない限り、全ての差は95%信頼水準で有意であった。風味属性では、平均値<1.0は、パネリストの全員がサンプル中の属性を感知したのではないことを示唆する。2.0の値は、全ての風味属性について識別閾値と見なされ、それはパネリストが属性を検出しなおも同定できる最小レベルであった。
【0098】
【表9】





【0099】
【表10】

【0100】
表11および12に示すチョコレートチップクッキー中において、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの間には検出可能な差があった。ダイズ油ショートニング(60:40)チョコレートチップクッキーは、バニラ/バニリン芳香、魚臭、硬度、およびパリパリ感(図1)がより高かった。このサンプルはまた、薬品、重曹、および灰様芳香も有した。
【0101】
SDA油ショートニング(60:40)チョコレートチップクッキーは、深煎り(Dar Roasted)芳香、魚臭/池臭複合体、池臭、苦い基本的味覚、凝集性、稠密性、および池臭後味(図1)がより高かった。このサンプルはまた、薬品、重曹、および灰様芳香も有した。
【0102】
ダイズ油ショートニングおよびSDA油ショートニングチョコレートチップクッキーのどちらも識別閾値(2.0)を超える魚臭/池臭を有した。これらの芳香の2.6/2.9の強度は、なおも許容可能である。これらの強度は、塩振りクラッカー中の重曹香の強度をわずかに上回る(表9)。
【0103】
【表11】

【0104】
【表12】

【0105】
実施例5.チョコレートチップクッキーの感覚受容性
ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの感覚的同等性を評価するために、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングに基づく消費者受容性をチョコレートチップクッキーについて分析した。ダイズ油ショートニング(60:40)とSDA油ショートニング(60:40)チョコレートチップクッキーの間で、受容性評価を比較した。
【0106】
サンプルは、SDAインフォームドコンセントに署名することで予備スクリーニングされた、チョコレートチップクッキーの試食をいとわない37人の消費者によって評価された。判定者は9ポイントの快不快受容性尺度を使用した。快不快尺度の範囲は、1が極めて嫌いから、9が極めて好きであり、総合的好み、外観の好み、色の好み、風味の好み、テクスチャの好み、および後味の好みについて使用された。
【0107】
消費者は、1個のクッキーを評価した。サンプルは逐次単項的提示により(1個ずつ)提供された。
【0108】
データはチューキーの有意差(HSD)検定を使用した平均距離を用いて、分散分析(ANOVA)を使用して分析し、パネリストおよびサンプル効果を計上した。
【0109】
総合的好み、外観の好み、色の好み、風味の好み、およびテクスチャの好みについて、ダイズ油ショートニング(60:40)とSDA油ショートニング(60:40)の間で平均スコアに有意差はなかった(図2)。
【0110】
後味の好みについては、ダイズ油ショートニング(60:40)の平均スコアは、SDA油ショートニング(60:40)と比較して顕著に高かった(図2)。しかし後味の好みの差は、全体的好みに影響を及ぼさなかった。
【0111】
実施例6.ダークチョコレートコンパウンドコーティングバー調合物
以下の実施例は、一定量のSDA富化ショートニングを含有するダークチョコレートコンパウンドコーティングバーを形成する方法に関する。
【0112】
ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーは、一定量のダークチョコレートを沸騰水上の温度35℃〜38℃(95°F〜100°F)の大型ボウルに入れることで製造された。表13は成分の詳細な量を提供する。次にショートニングが溶解するまで、一定量のショートニングを溶融ダークチョコレートに添加して、温度を38℃(100°F)に5分間保った。
【0113】
次に混合物を蒸気から取り出して、温度が32℃〜35℃(90°F〜92°F)に達するまで撹拌した。次に混合物をチョコレート型に注いで軽く叩き、溶解した空気を除去して硬化するまでおよそ15分間冷蔵庫に入れて、ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーを形成した。
【0114】
【表13】

【0115】
結果は、PUFA(ω3)量が増大しているが、目下市場に出ている典型的なクッキーの味、構造、香り、および口当たりを保つダークチョコレートコンパウンドコーティングバーであった。製品は45gのダークチョコレートコンパウンドコーティングバー一食分あたり220mg〜531mgのSDAを送達する(表14参照)。
【0116】
ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーの分析を実施して、表14に示す結果を得た。ガスクロマトグラフィーを使用して、ショートニングの脂肪酸プロフィールを測定した。AOCS公定法Ce 1−62(1997)、Ce 2−66、およびCe 1i−07(2007)に従ってガスクロマトグラフィーを実施した。
【0117】
【表14】

【0118】
実施例7.ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーの感覚性プロファイリング
ダークチョコレートコンパウンドコーティングバー中のダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの属性の差を理解するために、ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーについて感覚性の記述的分析を実施した。Sensory Spectrum(商標)記述的プロファイリング法について訓練された7人のパネリストが、21の風味属性および3つの後味属性についてサンプルを評価した。属性は、各サンプル中で、0=なし/該当なし、および15=非常に強い/高い、の15ポイント尺度で評価された。風味属性の定義を表15に示す。
【0119】
各パネリストには2片のダークチョコレートが提供され、食べて風味を評価するように指示された。サンプルは、単体として二連で提示された。
【0120】
分散分析(ANOVA)を使用してデータを分析し、製品および複製効果を試験した。ANOVAの結果が有意であれば、チューキーのHSD t−検定を使用して平均値の多重比較を実施した。特に断りのない限り、全ての差は95%信頼水準で有意であった。風味属性では、平均値<1.0は、パネリストの全員がサンプル中の属性を感知したのではないことを示唆する。2.0の値は、全ての風味属性について識別閾値と見なされ、それはパネリストが属性を検出しなおも同定できる最小レベルであった。
【0121】
【表15】





【0122】
表16に示すダークチョコレートコンパウンドコーティングバー中において、ダイズ油ショートニング(80:20)とSDA油ショートニング(80:20)の間には検出可能な差があった。ダイズ油ショートニングダークチョコレートコンパウンドコーティングバーは、深煎り芳香、脂肪芳香、苦い基本的味、および渋み感覚因子がより高かった(図3)。このサンプルはまた酪酸臭、焦がした果物臭、薬品臭、灰様芳香、および土臭/汚れ臭も有したが、魚臭/池臭または魚臭/池臭後味はなかった。
【0123】
SDA油ショートニング(80:20)ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーは、藁/干し草/黄麻布臭、SWA複合体、カラメル化臭、魚臭/池臭複合体、池臭、および池臭後味(図3)がより高かった。このサンプルは、酪酸臭、焦がした果物臭、薬品臭、および灰様芳香もまた有した。魚臭/池臭は識別閾値(2.0)よりも低かったので、消費者はこのサンプル中のこれらの芳香を検出できなかった。
【0124】
【表16】



【0125】
実施例8.ダークチョコレートコンパウンドコーティングバーの感覚受容性
ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの感覚的同等性を評価するために、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングに基づく消費者受容性をダークチョコレートについて分析した。ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングダークチョコレートの間で、受容性評価を比較した。
【0126】
サンプルは、SDAインフォームドコンセントに署名することで予備スクリーニングされた、ダークチョコレートの試食をいとわない36人の消費者によって評価された。判定者は9ポイントの快不快受容性尺度を使用した。快不快尺度の範囲は、1が極めて嫌いから、9が極めて好きであり、総合的好み、外観の好み、色の好み、風味の好み、テクスチャの好み、および後味の好みについて使用された。
【0127】
消費者は、2片のダークチョコレートを評価した。サンプルは逐次単項的提示により(1個ずつ)提供された。
【0128】
データはチューキーの有意差(HSD)検定を使用した平均距離を用いて、分散分析(ANOVA)を使用して分析し、パネリストおよびサンプル効果を計上した。
【0129】
総合的好み、外観の好み、色の好み、風味の好み、テクスチャの好み、および後味の好みについて、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの間で有意差はなかった(図4)。
【0130】
実施例9.レモンデニッシュペストリー調合物
以下の実施例は、80:20 SDAショートニングを調合物中に組み込むことで、一定量のSDA富化ショートニングを含有するペストリーを形成する方法に関する。
【0131】
以下の表17は調合物を提供する。
【0132】
全乾燥成分をHobartミキサーに入れ、生地フックアタッチメントを使用して速度#1で1分間混合した。
【0133】
卵を軽くをかき混ぜて、ボウルに緩慢に添加して1分間混合した。水、バニラ、および着色剤を緩慢に添加して2分間混合した。
【0134】
別のミキサー内で、ショートニング配合物とバターを滑らかになるまでおよそ5分間混合した。
【0135】
ショートニングバター混合物の3分の1を生地に添加して、緩慢に1分間混合し、その後速度を2に増大して10分間混合した。
【0136】
生地を捏ね鉢に入れて密封し、冷蔵庫に入れて2時間冷蔵した。
【0137】
層状構造:生地を長方形に圧延した。残りの2/3のショートニングを生地の長さの2/3に塗り広げた。三つ折り法を使用して層状構造にした。次に生地を30分間冷蔵した。折りたたみ、圧延、冷蔵をさらに2回繰り返した。
【0138】
生地を2〜4mm(1/8〜3/16インチ)厚さに圧延した。生地を7.6cm(3インチ)の正方形に切断した。正方形を水で洗浄して折りたたみ、生地片を形成した。
【0139】
生地片を35℃(95°F)および相対湿度85%で40分間発酵させた。
【0140】
レモンフィリングをペストリー生地を中心に入れて、ペストリーを204℃(400°F)で11分間焼いた。
【0141】
ペストリーを包装前に10分間冷却した。
【0142】
【表17】

【0143】
実施例10.レモンデニッシュの感覚性プロファイリング
レモンデニッシュ中のダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの属性の差を理解するために、レモンデニッシュについて感覚性の記述的分析を実施した。Sensory Spectrum(商標)記述的プロファイリング法について訓練された6人のパネリストが、20の風味属性および3つの後味属性についてサンプルを評価した。属性は、各サンプル中で、0=なし/該当なし、および15=非常に強い/高い、の15ポイント尺度で評価された。風味属性の定義を表18に示す。
【0144】
各パネリストには1個のレモンデニッシュが提供され、食べるように指示された。サンプルは、単体として二連で提示された。
【0145】
分散分析(ANOVA)を使用してデータを分析し、製品および複製効果を試験した。ANOVAの結果が有意であれば、チューキーのHSD t−検定を使用して平均値の多重比較を実施した。特に断りのない限り、全ての差は95%信頼水準で有意であった。風味属性では、平均値<1.0は、パネリストの全員がサンプル中の属性を感知したのではないことを示唆する。2.0の値は、全ての風味属性について識別閾値と見なされ、それはパネリストが属性を検出しなおも同定できる最小レベルであった。
【0146】
【表18】





【0147】
表19に示すダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングレモンデニッシュの間には、検出可能な差があった。ダイズ油ショートニングレモンデニッシュは酸っぱい基本的味がより高く、いかなる魚臭/池臭芳香もなかった(図5)。
【0148】
SDA油ショートニングレモンデニッシュは、油臭および苦い基本的味がより高かった(図5)。SDA油ショートニングレモンデニッシュもまた、いかなる魚臭/池臭芳香も有さなかった。
【0149】
【表19】

【0150】
実施例11.レモンデニッシュの感覚受容性
ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの感覚的同等性を評価するために、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングに基づく消費者受容性をレモンデニッシュについて分析した。ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングレモンデニッシュの間で、受容性評価を比較した。
【0151】
サンプルは、レモンデニッシュの試食をいとわない50人の消費者によって評価された。判定者は9ポイントの快不快受容性尺度を使用した。快不快尺度の範囲は、1が極めて嫌いから、9が極めて好きであり、総合的好み、外観の好み、色の好み、風味の好み、テクスチャの好み、および後味の好みについて使用された。
【0152】
消費者は、1個のレモンデニッシュを評価した。サンプルは逐次単項的提示により(1個ずつ)提供された。
【0153】
データはチューキーの有意差(HSD)検定を使用した平均距離を用いて、分散分析(ANOVA)を使用して分析し、パネリストおよびサンプル効果を計上した。
【0154】
総合的好みおよび風味の好みについて、SDA油ショートニングレモンデニッシュの平均スコアは、ダイズ油ショートニングレモンデニッシュと比較して有意により高かった(図6)。
【0155】
外観の好み、色の好み、テクスチャの好み、および後味の好みについて、ダイズ油ショートニングレモンデニッシュとSDA油ショートニングレモンデニッシュの間で平均スコアに有意差はなかった(図6)。
【0156】
実施例12.バニラアイシング調合物
以下の実施例は、40:60のSDAショートニングを調合物中に組み込むことで、一定量のSDA富化ショートニングを含有するアイシングを形成する方法に関する。
【0157】
水、レシチン、ステアロイルラクチル酸ナトリウム、およびショートニングを64℃に加熱して2分間混合し、液体混合物を形成した。
【0158】
植物性ショートニングを液体混合物と共にボウルに入れて、ショートニングと液体混合物を低速で5分間混合した。速度#1で混合しながら、4分間かけて砂糖をショートニングおよび液体混合物に緩慢に添加し、さらに4分間速度#2で混合した。バニラおよび二酸化チタンを添加して、速度#2で2分間混合した。次にバニラアイシングを無菌プディングカップに詰めた。
【0159】
表20は、バニラアイシング調合物を示す。
【0160】
【表20】

【0161】
実施例13.バニラアイシングの感覚性プロファイリング
バニラアイシング中のダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの属性の差を理解するために、バニラアイシングについて感覚性の記述的分析を実施した。Sensory Spectrum(商標)記述的プロファイリング法について訓練された9人のパネリストが、21の風味属性および3つの後味属性についてサンプルを評価した。属性は、各サンプル中で、0=なし/該当なし、および15=非常に強い/高い、の15ポイント尺度で評価された。風味属性の定義を表21に示す。
【0162】
各パネリストは蓋付き2オンスカップ中のおよそ1オンスのバニラアイシングを受け取った。サンプルは、単体として二連で提示された。
【0163】
分散分析(ANOVA)を使用してデータを分析し、製品および複製効果を試験した。ANOVAの結果が有意であれば、チューキーのHSD t−検定を使用して平均値の多重比較を実施した。特に断りのない限り、全ての差は95%信頼水準で有意であった。風味属性では、平均値<1.0は、パネリストの全員がサンプル中の属性を感知したのではないことを示唆する。2.0の値は、全ての風味属性について識別閾値と見なされ、それはパネリストが属性を検出しなおも同定できる最小レベルであった。
【0164】
【表21】





【0165】
表21に示すバニラアイシング中において、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの間には検出可能な差があった。ダイズ油ショートニングバニラアイシングは、脂肪複合体がより高く、いかなる魚臭/池臭芳香もなかった(図7)。
【0166】
SDA油ショートニングバニラアイシングは、魚臭/池臭複合体、池臭芳香、および池臭後味がより高かった(図7)。魚臭/池臭芳香は識別閾値(2.0)よりも低かったので、消費者はこのサンプル中のこれらの芳香を検出できなかった。
【0167】
【表22】

【0168】
実施例14.バニラアイシングの感覚受容性
ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングの感覚的同等性を評価するために、ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングに基づく消費者受容性をバニラアイシングについて分析した。ダイズ油ショートニングとSDA油ショートニングバニラアイシングの間で、受容性評価を比較した。
【0169】
サンプルは、バニラアイシングの試食をいとわない50人の消費者によって評価された。判定者は9ポイントの快不快受容性尺度を使用した。快不快尺度の範囲は、1が極めて嫌いから、9が極めて好きであり、総合的好み、色の好み、風味の好み、口当たりの好み、濃さの好み、および後味の好みについて使用された。
【0170】
消費者は、蓋付き2オンスカップ中に提供される1オンスのバニラアイシングを評価した。サンプルは逐次単項的提示により(1個ずつ)提供された。
【0171】
データはチューキーの有意差(HSD)検定を使用した平均距離を用いて、分散分析(ANOVA)を使用して分析し、パネリストおよびサンプル効果を計上した。
【0172】
総合的好み、色の好み、風味の好み、口当たりの好み、濃さの好み、および後味の好みについて、ダイズ油ショートニングバニラアイシングとSDA油ショートニングバニラアイシングの間で平均スコアに有意差はなかった(図8)。
【0173】
実施例15.ナッツバター調合物
これは、落花生、アーモンド、クルミ、カカオ、松の実、ペカン、ピスタチオ、マカダミア、カシュー、ブラジルナッツ、およびヘーゼルナッツなどのナッツ類から調製される全種のバターに言及する。ナッツバターはまた、チョコレートベースのナッツスプレッドなどのデザートベースであり得る。
【0174】
ピーナッツバターの製造においては、落花生を200メッシュスクリーンを通過するサイズに粉砕する。滑らかさ、伸展性、および風味を改善するために、塩、水素化植物油、デキストロース、コーンシロップまたは蜂蜜などのその他の成分を添加する。アスコルビン酸もまた、添加して、ピーナッツバターの栄養価を増強し得る。これらの添加成分量は、10%を超える追加的成分を含有できないというピーナッツバターの米国基準の同一性要件に従って、ピーナッツバターの10%を超えてはならない(21CFR Ch1.§164.150(2008))。
【0175】
ピーナッツバター生産の第1の段階は、大型オーブン内の連続またはバッチプロセスのどちらかによる、落花生のドライローストを伴う。落花生は、それらの水分含量によって判定される煎り終わりまで、160℃(320°F)で加熱する。煎り落花生をオーブンから送風/冷却バットに移し、そこでそれらを30℃(86°F)に冷却して、次に重力分離器に通過させて全ての異物を除去する。次に137℃(280°F)で20分間の水ブランチングによって皮を除去し、皮ならびに苦味成分を含有する落花生の芯を除去する。次に湯通し落花生を48℃(120°F)で6時間風乾する。次に落花生がペーストになるまで二段法で粉砕して、完全な混合を通じて、塩、デキストロース、安定剤、およびSDA油ショートニングを添加し、混合物を65℃で30分間に加熱する。ピーナッツバターを冷却して包装する。
【0176】
本発明を例示的実施形態との関連で説明したが、説明を読めば当業者にとってはその様々な修正は明白であるものと理解される。したがって本明細書で開示される発明は、特許請求の範囲内に入るこのような修正を包含することが意図されるものと理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.一定量のステアリドン酸;および
b.少なくとも1種の安定剤
を含んでなり、一定量のω3脂肪酸を有するショートニング組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1種の安定剤が少なくとも1種の抗酸化剤である、請求項1に記載のショートニング組成物。
【請求項3】
前記ショートニング組成物が、可塑性ショートニング、液体ショートニング、パフペーストリーショートニング、パフペーストリー脂肪、ドライショートニング、ラード、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1および2のいずれか一項に記載のショートニング組成物。
【請求項4】
前記ステアリドン酸が、ステアリドン酸富化ダイズ油である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のショートニング組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1種の安定剤が、合成抗酸化剤、天然抗酸化剤、リン脂質、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のショートニング組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1種の安定剤が、前記ステアリドン酸の約0.01%〜約65重量%の範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のショートニング組成物。
【請求項7】
a.一定量のステアリドン酸;および
b.少なくとも1種の安定剤
を前記ショートニング組成物に添加するステップを含んでなる、ステアリドン酸を使用してショートニング組成物を形成する方法。
【請求項8】
前記ステアリドン酸が、ショートニング組成物中で必要とされる脂肪の約1%〜約95%を構成する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
a.一定量のステアリドン酸富化ショートニング;および
b.少なくとも1種の安定剤
を含んでなり、一定量のω3脂肪酸を有する食物組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1種の安定剤が少なくとも1種の抗酸化剤である、請求項9に記載の食物組成物。
【請求項11】
前記食物組成物が、ベイクド食品、クッキー、生地、焼き菓子、パン、糖菓、マーガリン、バター、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9および10のいずれか一項に記載の食物組成物。
【請求項12】
前記食物組成物の官能的特性が、ステアリドン酸富化ショートニングを含有しない食物組成物の官能特性に匹敵する、請求項9〜11のいずれか一項に記載の食物組成物。
【請求項13】
a.一定量のステアリドン酸;および
b.少なくとも1種の安定剤
を含んでなり、一定量のω3脂肪酸を有するナッツバター。
【請求項14】
前記少なくとも1種の安定剤が少なくとも1種の抗酸化剤である、請求項13に記載のナッツバター。
【請求項15】
ピーナッツバター、アーモンドバター、チョコレートヘーゼルナッツスプレッド、カシューバター、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13および14のいずれか一項に記載のナッツバター。
【請求項16】
前記ステアリドン酸が、ステアリドン酸富化ダイズ油、ステアリドン酸富化ダイズ粉、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13〜15のいずれか一項に記載のナッツバター。
【請求項17】
前記少なくとも1種の安定剤が、合成抗酸化剤、天然抗酸化剤、リン脂質、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13〜16のいずれか一項に記載のナッツバター。
【請求項18】
a.一定量のステアリドン酸;および
b.少なくとも1種の安定剤
をナッツバターに添加するステップを含んでなる、ステアリドン酸を使用してナッツバターを形成する方法。
【請求項19】
前記ステアリドン酸が、前記ナッツバター中で必要とされる脂肪の約1%〜約95%を構成する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
a.一定量のステアリドン酸富化ナッツバター;および
b.少なくとも1種の安定剤
を含んでなり、一定量のω3脂肪酸を有する食物組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−506423(P2013−506423A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532301(P2012−532301)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/050847
【国際公開番号】WO2011/041497
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(504140299)ソレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー (42)
【Fターム(参考)】