説明

うつ病、不安症および認知障害用の5−HT1Bアンタゴニスト組成物

【課題】うつ、不安、及び認知機能のための新規5-HT1Bアンタゴニスト組成物の提供。
【解決手段】本発明は式I


(式中R1は次の式G1またはG2


で示される基である。)
で示されるベンジル(イデン)-ラクタム誘導体およびその製薬上許容しうる塩または光学異性体を、(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; または(c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質および随意に製薬上許容しうる担体と共に、含有する医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンジル(イデン)-ラクタム誘導体を、(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; または(c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質および随意に製薬上許容しうる担体と共に、含有する5-HT1Bアンタゴニスト医薬組成物に、またうつ病、不安症、認知障害、注意欠陥多動障害(ADHD)および併存適応症などの疾患の治療薬または予防薬としての該組成物の使用に、関する。本発明はまた、うつ病、不安症、認知障害、ADHDおよび併存適応症、並びに他の疾病、障害および疾患を患う対象を、哺乳動物特に人間を含めて、治療する方法に関する。該方法は、治療有効量のベンジル(イデン)-ラクタム誘導体と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; および(c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質とを、または治療有効量のベンジル(イデン)-ラクタム誘導体と前記(a)、(b)または(c)とを含有する医薬組成物を、該対象に投与するステップを含む。
【背景技術】
【0002】
欧州特許公開第EP434,561号(1991年6月26日公開)は7-アルキルアルコキシおよびヒドロキシ置換-1-(4-置換-1-ピペラジニル)-ナフタレンに言及している。該化合物は偏頭痛、うつ病、不安症、統合失調症、ストレスおよび疼痛の治療に有用な5-HT1アゴニストおよびアンタゴニストとされている。
欧州特許公開第EP 343,050号(1989年11月23日公開)は有用な5-HT1Aリガンド治療薬としての7-非置換、ハロゲン化およびメトキシ置換-1-(4-置換-1-ピペラジニル)-ナフタレンに言及している。
国際公開第WO 94/21619号(1994年9月29日公開)パンフレットは有用な5-HT1アゴニストおよびアンタゴニストとしてのナフタレン誘導体に言及している。
国際公開第WO 96/00720号(1996年1月11日公開)パンフレットは有用な5-HT1アゴニストおよびアンタゴニストとしてのナフチルエーテルに言及している。
国際公開第WO 97/36867号(1997年10月9日公開)およびWO 98/14433号パンフレット(1998年4月9日公開)は精神治療薬として有用な関連ベンジル(イデン)-ラクタム誘導体に言及している。
欧州特許公開第EP701,819号(1996年3月20日公開)は5-HT1アゴニストおよびアンタゴニストの、5-HT再取り込み阻害物質との併用に言及している。
米国特許第6,380,186号(2002年4月30日発行)明細書はアラルキルおよびアラルキリデンヘテロ環式ラクタムおよびイミドに言及している。
【0003】
国際公開第WO 2005/067973号(2005年7月28日公開)パンフレットはCRFアンタゴニストと5-HT1B受容体アゴニストの併用に言及している。
米国特許出願第2005-0245521A1号(2005年11月3日公開)は新規なベナイル(イデン)-ラクタム誘導体を開示している。
Glennonらは論文“5-HT1D Serotonin Receptors”, Clinical Drug Res. Dev., 22, 25-36 (1991)の中で、有用な5-HT1リガンドとしての7-メトキシ-1-(1-ピペラジニル)-ナフタレンに言及している。
Glennonは論文“Serotonin Receptors: Clinical Implications”, Neuroscience and Behavioral Reviews, 14, 35-47 (1990)の中でセロトニン受容体に関連する薬理効果たとえば食欲抑制、体温調節、心血管/血圧低下作用や、睡眠、精神病、不安症、うつ病、吐き気、嘔吐、アルツハイマー病、パーキンソン病およびハンチントン病などへの効果に言及している。
【0004】
国際公開第WO 95/31988号(1995年11月30日公開)パンフレットはCNS障害たとえばうつ病、全般性不安、パニック障害、広場恐怖症、社会恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、記憶障害、拒食症および過食症、パーキンソン病、遅発性ジスキネジー、内分泌障害たとえば高プロラクチン血症、血管けいれん(特に脳血管けいれん)および高血圧、運動性と分泌の変化が絡む消化管障害、それに性機能障害の治療を目的とした、5-HT1Dアンタゴニストと5-HT1Aアンタゴストの併用に言及している。
G. Maura et al., J. Neurochem, 66 (1), 203-209 (1996)は、5-HT1A受容体選択的または5-HT1A、5-HT1D両受容体選択的アゴニストの投与が、確立された治療法のない多面的症候群であるヒト小脳性運動失調の治療を大幅に改善するかもしれないと述べている。
【発明の開示】
【0005】
発明の要約
本発明は式I
【化1】

(式中
R1は次の式G1またはG2
【化2】

(式中
aは0〜8である;
mは1〜3である;
R6は水素、随意に(C1〜C6)アルコキシまたは1〜3個のフッ素原子を置換基とする(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C4)アルキル)アリールからなる群より選択される(式中アリール基はフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール-(CH2)q-(式中ヘテロアリール基はピリジル、ピリミジル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリルからなる群より選択され、かつqは0、1、2、3または4である)であり、該アリール基およびヘテロアリール基は随意に、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノおよび-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)からなる群より選択される1個または複数個の置換基を有してもよい);
【0006】
各R13は独立に、それぞれG1またはG2のピペラジンまたはピペリジン環の環員炭素のうちの1つからそれぞれG1またはG2のピペラジンまたはピペリジン環の、余った結合手をもつ同じまたは別の環員炭素または環員窒素への、または環構造を有するR6の余った結合手をもつ環員炭素への、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C4)アルキレン架橋である; )
で示される基である;
Xは水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、シアノ、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ、(C1〜C6)アルコキシ、-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)、-CO2R10または-CONR11R12である;
【0007】
各R10、R11およびR12は独立に、水素、(C1〜C4)アルキル、フェニルおよびナフチルより選択されるが、該フェニルまたはナフチルは随意に、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノおよび-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)より独立に選択される1個または複数個の置換基を有してもよい; またはR11とR12は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜4個のヘテロ原子を含んでもよい5〜7員ヘテロアルキル環を形成する;
R3はビニル、C(=O)R (式中RはC1〜C8直鎖または分岐鎖アルキルである)、C3〜C8シクロアルキル、またはアリールであるが、Rはtert-ブチルであるのが好ましい; または
R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0〜3であり、またBは水素、フェニル、ナフチル、または酸素、窒素および硫黄より選択される1〜4個の環員ヘテロ原子を含5〜6員ヘテロアリール環である; ただし該環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができないし、また該フェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環は各々随意に、(C1〜C8)ヒドロキシアルキル、(C1〜C8)アルコキシ-(C1〜C8)アルキル-、(C3〜C8)ヒドロキシシクロアルキル-、(C3〜C8)シクロアルコキシ-、(C1〜C8)アルコキシ-(C3〜C8)シクロアルキル-、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシヘテロシクロアルキル、および(C1〜C8)アルコキシ-ヘテロシクロアルキル (式中各(C3〜C8)シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基は独立に1〜3個の(C1〜C6)アルキルまたはベンジル基を置換基として有してもよい)より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい;
【0008】
Bがフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環であるとき、該環は各々随意にフェニル、ナフチル、および酸素、窒素および硫黄より選択される1〜4個の環員ヘテロ原子を含む5〜6員ヘテロアリール環より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい; ただし該ヘテロアリール環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができないし、また各々独立に選択されるフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール置換基はそれ自体、1〜3個の(C1〜C8)アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル置換基を有してもよいが、ヘテロアリール基の非限定的な例はピリジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドニジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾフリル、フロピリジニル、ピロロピリミジニル、およびアザインドリルである; または
【0009】
Bがフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環であるとき、該環は各々随意に、(a)オルト-COOHをもつ(CH2)tOH (式中tは1、2または3である)から形成されるラクトン; (b) -CONR14R15(式中R14とR15は (C1〜C8)アルキルおよびベンジルより独立に選択されるか、またはR14とR15は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜3個のヘテロ原子を、-CONR14R15基の窒素に加えて、含んでもよい5〜7員ヘテロアルキル環を形成するが、該ヘテロ原子のいずれかが窒素である場合には、該窒素は随意に(C1〜C8)アルキルおよびベンジルを置換基として有してもよい; ただし該環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができない); (c) -(CH2)vNCOR16R17 (式中vは0、1、2または3であり、また-COR16とR17は結合相手の窒素と共に4〜6員ラクタム環を形成する); および(d) -(C1〜C8)NR18R19(式中R18とR19は各々、水素および(C1〜C4)アルキルより独立に選択されるか、またはR18とR19は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜4個のヘテロ原子を含んでもよい4〜7員ヘテロアルキル環を形成する)より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい;
破線は随意の二重結合を表す;
nは1、2または3である。)
で示される5-HT1Bベンジル(イデン)-ラクタム誘導体アンタゴニスト;
その製薬上許容しうる塩または随意の異性体; および
(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; または(c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質;
を含有する医薬組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の詳細な説明
本明細書では特に断らない限り、用語「ハロゲン」および「ハロ」はF、Cl、BrおよびIを包含する。
本明細書では特に断らない限り、用語「アルキル」は直鎖または分岐鎖を有する飽和一価炭化水素基を包含する。アルキル基の非限定的な例はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピルメチレン(-CH2-シクロプロピル)、t-ブチルである。
本明細書では特に断らない限り、用語「アルケニル」は少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するアルキル基(アルキルの定義は前記のとおり)を包含する。アルケニルの非限定的な例はエテニルやプロペニルなどである。
【0011】
本明細書では特に断らない限り、用語「アルキニル」は少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有するアルキル基(アルキルの定義は前記のとおり)を包含する。アルキニル基の非限定的な例はエチニルや2-プロピニルなどである。
本明細書では特に断らない限り、用語「アルコキシ」は「アルキル-O-」を意味する(アルキルの定義は前記のとおり)。「アルコキシ」基の非限定的な例はメトキシやエトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、アリルオキシなどである。
本明細書では特に断らない限り、用語「アルコキシアルキル」は「アルキル-O-アルキル-」を意味する(アルキルの定義は前記のとおり)。
本明細書では特に断らない限り、用語「ヒドロキシアルキル」は「-アルキル-OH」を意味する(アルキルの定義は前記のとおり)。
【0012】
本明細書では特に断らない限り、用語「アルケノキシ」は「アルケニル-O-」を意味する(「アルケニル」の定義は前記のとおり)。
本明細書では特に断らない限り、用語「アルキノキシ」は「アルキニル-O-」を意味する(「アルキニル」の定義は前記のとおり)。
本明細書では特に断らない限り、用語「シクロアルキル」は非芳香族飽和環状アルキル基(アルキルの定義は前記のとおり)を包含する。シクロアルキルの非限定的な例はシクロプロピルやシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルである。「ビシクロアルキル」および「トリシクロアルキル」基は、それぞれ二環および三環からなり、各環が少なくとも1個の炭素原子を共有するような非芳香族飽和環状アルキル基を包含する。「ビシクロアルキル」および「トリシクロアルキル」基はまた、それぞれ二環および三環からなり、一環がアリールまたはヘテロアリールであり、かつ各環が2個の炭素原子を共有するような非芳香族飽和環状アルキル基を包含する。本発明では、また特に断らない限り、ビシクロアルキル基はスピロ基および縮合環基を包含する。ビシクロアルキル基の非限定的な例はビシクロ-[3.1.0]-ヘキシル-、ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタ-1-イル、ノルボルニル、スピロ[4.5]デシル、スピロ[4.4]ノニル、スピロ[4.3]オクチル、スピロ[4.2]ヘプチル、インダン、テラレン(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン)および6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテンなどである。トリシクロアルキル基の例はアダマンタニルである。他のシクロアルキル、ビシクロアルキルおよびトリシクロアルキル基は技術上周知であり、それらはここでの「シクロアルキル」、「ビシクロアルキル」、「トリシクロアルキル」の定義によって包摂される。「シクロアルケニル」、「ビシクロアルケニル」、「トリシクロアルケニル」は各々、炭素環の環員同士をつなぐ1つまたは複数の炭素-炭素二重結合(「環内」二重結合)および/または炭素環の環員と隣接非環員炭素とを結ぶ1つまたは複数の炭素-炭素二重結合(「環外」二重結合)を含む点を除けば、前記のとおりの非芳香族のシクロアルキル、ビシクロアルキルおよびトリシクロアルキル基をいう。シクロアルケニル基の非限定的な例はシクロペンテニルやシクロブテニル、シクロヘキセニルなどである。ビシクロアルケニル基の非限定的な例はノルボルネニルである。シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキルおよびビシクロアルケニル基はまた、1つまたは複数のオキソ基を置換基として有する基を包含する。オキソ基を有するそうした基の例はオキソシクロペンチルやオキソシクロブチル、オキソシクロペンテニル、ノルカンホリルである。他のシクロアルケニル、ビシクロアルケニルおよびトリシクロアルケニル基は技術上周知であり、それらはここでの「シクロアルケニル」、「ビシクロアルケニル」、「トリシクロアルケニル」の定義によって包摂される。
【0013】
本明細書では特に断らない限り、用語「アリール」は芳香族炭化水素から水素1個を除去して誘導される有機基たとえばフェニル(Ph)、ナフチル、インデニル、インダニル、フルオレニルなどを包含する。「アリール」は、少なくとも1個の環が芳香環である縮合環基を包摂する。
【0014】
本明細書では特に断らない限り、用語「ヘテロ環式」および「ヘテロシクロアルキル」は、1つまたは複数のヘテロ原子好ましくは各々O、SおよびNより選択される1〜4個のヘテロ原子を含む非芳香族環式基をいう。「ヘテロビシクロアルキル」基は各環が1個または2個の原子を共有し、かつ少なくとも1つの環がヘテロ原子(O、SまたはN)を含むような非芳香族二環系環式基を包含する。「ヘテロビシクロアルキル」基はまた、一方の環がアリールまたはヘテロアリール環であり、各環が1個または2個の原子を共有し、かつ少なくとも1つの環がヘテロ原子(O、SまたはN)を含むような二環系環式基を包含する。特に断らない限り、本発明では、「ヘテロビシクロアルキル」基はスピロ基および縮合環基を包含する。一実施態様では、ヘテロビシクロアルキルの各環は4個以下のヘテロ原子(すなわち0〜4個のヘテロ原子)を含むが、ただし少なくとも1つの環は少なくとも1つのヘテロ原子を含む。本発明のヘテロ環式基はまた、1つまたは複数のオキソ基を置換基とする環系を包含しうる。非芳香族ヘテロ環式基の例はアジリジニルやアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、ピペラジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピロリニル、インドリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラリル、ピラゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、キノリジニル、キヌクリジニル、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デシル、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノニル、1,4-ジオキサスピロ[4.3]オクチル、1,4-ジオキサスピロ[4.2]ヘプチルである。
【0015】
本明細書では特に断らない限り、「ヘテロアリール」は1つまたは複数のヘテロ原子好ましくはO、SおよびNより選択される1〜4個のヘテロ原子を含む芳香族基をいう。1つまたは複数のヘテロ原子を含む多環式基であって少なくとも1つの環が芳香環であるものは、「ヘテロアリール」基である。本発明のヘテロアリール基はまた、1つまたは複数のオキソ基を置換基とする環系を包含しうる。ヘテロアリール基の例はピリジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、イソインドリル、1-オキソイソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾフリル、フロピリジニル、ピロロピリミジニル、アザインドリルなどである。
本明細書では特に断らない限り、用語「シクロアルコキシ」は「シクロアルキル-O-」(「シクロアルキル」は前記のとおり)を意味する。
本明細書では特に断らない限り、用語「アリールオキシ」は「アリール-O-」(「アリール」は前記のとおり)を意味する。
【0016】
本明細書では特に断らない限り、用語「ヘテロシクロアルコキシ」は「ヘテロシクロアルキル-O-」(「ヘテロシクロアルキル」は前記のとおり)を意味する。
特に断らない限り、炭化水素から誘導される前記の諸々の基は随意に1つまたは複数のハロゲン原子で置換されてもよい(たとえば-CH2F、-CHF2、-CF3、-PhClなど)。
本明細書では特に断らない限り、用語「1個または複数個の置換基」は1個の置換基ないし余った結合手に基づく最大可能個数の置換基をいう。
特に断らない限り、炭化水素から誘導される前記の諸々の基は炭素原子数が1〜約20でもよく(例: C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C20シクロアルキル、3〜20員環ヘテロシクロアルキル; C6〜C20アリール、5〜20員環ヘテロアリールなど)、1〜約15でもよく(例: C1〜C15アルキル、C2〜C15アルケニル、C3〜C15シクロアルキル、3〜15員環ヘテロシクロアルキル; C6〜C15アリール、5〜15員環ヘテロアリールなど)、1〜約12、1〜約8、または1〜約6でもよい。
【0017】
前記化合物類より誘導される前記の基は、それが可能であれば、C結合型、N結合型のいずれでもよい。 たとえばピロールから誘導される基はピロール-1-イル(N結合型)でもピロール-3-イル(C結合型)でもよい。前記名称の基はまた諸々の可能な互変異性体を包摂する。
【0018】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; また(C3〜C8)ヒドロキシシクロアルキル-および(C1〜C8)アルコキシ-(C3〜C8)シクロアルキル-置換基の(C3〜C8)シクロアルキル部分はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルより選択される)で示される化合物に関連する。
【0019】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; また前記1〜3個の随意置換基の、原子数4〜8のヘテロシクロアルキル部分はテトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、チオモルホリニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、オキセタニルおよびテトラヒドロフラニルより選択される)で示される化合物に関連する。
【0020】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; またアルコキシヘテロシクロアルキル部分はテトラヒドロピラノキシ、テトラヒドロフラノキシ、オキセタノキシ、アゼチジノキシ、ピロリジノキシおよびピペリジノキシより選択される)で示される化合物に関連する。
【0021】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; また前記1〜3個の随意置換基の、5員または6員ヘテロアリール環はピリジル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルより選択される)で示される化合物に関連する。
【0022】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; また-CONR14R15のR14およびR15基は結合相手の窒素と共に、ピペリジン、N-(C0〜C6)アルキルピペラジンおよびモルホリンより選択される5〜6員ヘテロアルキル環を形成する。
【0023】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; また-(CH2)vNCOR16R17(式中vは1である)置換基の-COR16およびR17基は結合相手の窒素と共に5員または6員ラクタム環を形成する)で示される化合物に関連する。
【0024】
本発明はまた、式I(式中R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0であり、またBはフェニルまたはナフチルである; またラクトンはオルト-COOH置換基によって-CH2OH置換基から形成される)で示される化合物に関連する。
【0025】
本発明の医薬組成物を構成する式I化合物の具体例は次のとおりであるが、下記化合物のうちいずれか1つを個別に、または下記化合物の任意の組み合わせを一括して、包含する:
3-[5-フルオロ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0026】
1-[3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(2-メトキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-メトキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0027】
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-(2-ピペラジン-1-イル)-ベンジル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-(2-ピペラジン-1-イル)-ベンジル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル)-フェニル]-3-(2-ピペラジン-1-イル)-ベンジル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-フェニル]-3-(2-ピペラジン-1-イル)-ベンジル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-(2-ピペラジン-1-イル)-ベンジル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジリデン]-ピロリジン-2-オン;
【0028】
3-[5-フルオロ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[5-メチル-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[5-メチル-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
【0029】
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[5-メトキシ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[5-メトキシ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0030】
1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピペリジン-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピペリジン-2-オン;
【0031】
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(2-オキソ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニル]-ピペリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(3-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソベンゾフラン-5-イル)-ピペリジン-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-ピペリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(3-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
【0032】
3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
3-[5-フルオロ-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
【0033】
3-[2-(2,5-ジメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0034】
1-[5-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-オキサゾール-4-イル-フェニル)-ピペリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-ピラゾール-1-イル-フェニル)-ピペリジン-2-オン;
1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-オキサゾール-5-イル-フェニル)-ピペリジン-2-オン;
【0035】
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(1-メチル-ピペラジン-4-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル)-フェニル]-3-[2-(1-メチル-ピペラジン-4-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(1-メチル-ピペラジン-4-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(1-メチル-ピペラジン-4-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
およびそれらの製薬上許容しうる塩ならびに光学異性体。
【0036】
本発明の医薬組成物を構成する式I化合物の光学異性体の具体例は下記化合物のうちいずれか1つを個別に、または下記化合物の任意の組み合わせを一括して、包含する:
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
【0037】
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0038】
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(R)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
【0039】
(R)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
【0040】
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
【0041】
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(S)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
【0042】
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
(S)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
【0043】
(S)-3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
およびそれらの製薬上許容しうる塩。
【0044】
式I化合物の合成方法はたとえば参照によりその全体が開示される米国特許出願第11/083,188号(2005年3月17日出願; 2005年11月3日公開、公開番号US 2005-0245521A1)明細書で述べられている方法でもよい。前記化合物および他の5-HT1Bアンタゴニストの活性を測定する方法は米国特許第6,380,186号明細書で開示されている。
【0045】
式I化合物はキラル中心を有し、従って種々の鏡像異性体が存在しても、よい。本発明は諸々の鏡像異性体、ジアステレオマーおよび他の立体異性体を式I化合物の可能な諸々の互変異性体、それらのラセミ体および他の混合体と共に、包含する。
【0046】
本発明はまた、人間を含む哺乳動物のうつ病、不安症、不安症を伴ううつ病、気分変調、心的外傷後ストレス障害、パニック恐怖症、強迫性障害(OCD)、トゥーレット症候群を併存症とするOCD、境界性人格障害、睡眠障害、精神病、発作、運動異常、ハンチントン病またはパーキンソン病の症状群、痙縮、てんかん発作の抑制、脳虚血、拒食症、失神型めまい発作、運動低下症、頭蓋外傷、薬物依存、早漏、気分および食欲障害を伴う月経前症候群(PMS)、炎症性腸疾患、摂食行動の調節、炭水化物渇望の阻止、黄体後期不快気分障害、禁煙付随症状、パニック障害、双極性障害、睡眠障害、時差ぼけ、認知機能障害、高血圧症、過食症、肥満、心不整脈; ニコチン、タバコ、アルコール、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、オピオイドまたはコカイン依存または中毒より選択される薬物依存および中毒; 病的賭博、抜毛症、頭痛、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)、精神病、ハンチントン舞踏病、遅発性ジスキネジー、運動過剰症、失読症、統合失調症、多発性梗塞性認知症、てんかん、アルツハイマー型老人性認知症(AD)、パーキンソン病(PD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)およびトゥーレット症候群より選択される障害または疾患を治療するための医薬組成物であって、式I化合物または製薬上許容しうるその塩と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質と、随意に製薬上許容しうる担体とを含有する医薬組成物に関する。
【0047】
本発明はまた、人間を含む哺乳動物の前記障害または疾患の治療方法であって、そうした治療を必要とする哺乳動物に、組み合わせるとそうした障害または疾患の治療に有効な量の式I化合物またはその製薬上許容しうる塩と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質とを、投与するステップを含む治療方法に関する。
【0048】
本発明はまた、哺乳動物の前記障害または疾患の治療用の医薬組成物であって、有効な5-HT1B受容体アンタゴニストである式I化合物と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質、それに随意に製薬上許容しうる担体とを含有する医薬組成物に関する。
【0049】
本発明はまた、哺乳動物の前記障害または疾患の治療方法であって、そうした治療を必要とする哺乳動物に、組み合わせるとそうした障害または疾患の治療に有効な量の、有効な5-HT1B受容体アンタゴニストである式I化合物と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質とを投与するステップを含む治療方法に関する。
【0050】
選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI)は求心性ニューロンによるセロトニンの再取り込みを阻害する働きがある。技術上周知のSSRIの非限定的な例はセルトラリン(Zoloft(登録商標))、フルオキセチン(Prozac(登録商標))、フルボキサミン(Luvox(登録商標))、パロキセチン(Seroxat(登録商標); Paxil(登録商標))、シタロプラム(Celexa(登録商標))、d,l-フェンフルラミン(Redux(登録商標))、フェモキセチン、トラゾドン、セリクラミン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、インダルピン、インデロキサジン、ミルナシプラン、シブトラミン、ジメルジン、ノルフルオキセチン、エスシタロプラム(Lexapro(登録商標))、ダポキセチン、ネファゾドン(Serxone(登録商標))、トラゾドン(Desyrel (登録商標))および上記SSRIの類似体、誘導体、プロドラッグおよび製薬上許容しうる塩である。好ましいSSRIはフルオキセチン、セルトラリンまたはシブトラミンである。
【0051】
前記SSRIのいくつかに関する合成方法と開示文献は次のとおりである: フェモキセチン−米国特許第3,912,743号明細書; フルオキセチン−米国特許第4,314,081号明細書; フルボキサミン−米国特許第4,085,225号明細書; インダルピン−米国特許第4,064,255号明細書; インデロキサジン−米国特許第4,109,088号明細書; ミルナシプラン−米国特許第4,478,836号明細書; パロキセチン−米国特許第3,912,743号または第4,007,196明細書; セルトラリン−米国特許第4,536,518号明細書; シブトラミン−米国特許第4,929,629号明細書; ジメルジン−米国特許第3,928,369号明細書。以上の明細書は参照によりここに開示される。
【0052】
アルファ-2-デルタ受容体(A2D)リガンドはヒト・カルシウムチャンネルA2Dサブユニットの任意のサブタイプに結合する任意の分子である。カルシウムチャンネルA2Dサブユニットは以下の文献などで開示されている多数の受容体サブユニットを含む: N.S. Gee, J.P. Brown, V.U. Dissanayake, J. Offord, R. Thurlow, and G.N. Woodruff, J-Biol-Chem 271 (10):5768-76, 1996 (タイプ1); Gong, J. Hang, W. Kohler, Z. Li, and T-Z. Su, J. Membr. Biol. 184 (1):35-43, 2001 (タイプ2および3); E. Marais, N. Klugbauer, and F. Hofmann, Mol. Pharmacol. 59 (5): 1243-1248, 2001 (タイプ2および3); N. Qin, S. Yagel, M.L. Momplaisir, E.E. Codd, and M.R. D’Andrea, Mol. Pharmacol. 62 (3): 485-496, 2002 (タイプ4)。別名はGABA類似体である。本発明にとって有用であるA2Dリガンドの非限定的な例はガバペンチン(Neurontin(登録商標))、プレガバリン、ビガバトリン、バクロフェンなどである。技術上周知のGABAアゴニストの例はムシモール、プロガビド、リルゾール、バルプロ酸、チアガビン(Gabitril(登録商標))、ラモトリジン(Lamictal(登録商標))、フェニトイン(Dilantin(登録商標))、カルバマゼピン(Tegretol(登録商標))、トピラメート(Topamax(登録商標))、および前記のうち任意のA2Dリガンドの類似体、誘導体、プロドラッグおよび製薬上許容しうる塩である。
【0053】
本発明用のさらに別のA2Dリガンド例は以下の文献で一般的または具体的に開示されている化合物、およびその類似体、誘導体、プロドラッグ、それに製薬上許容しうる塩である: 米国特許第4,024,175号明細書(特にガバペンチン); 欧州特許公開第EP641330号明細書(特にプレガバリン); 米国特許第5,563,175号明細書、国際公開第WO 9733858号、WO 9733859号、WO 9931057号、WO 9931074号、WO 9729101号、WO 02085839号の各パンフレット(特に[(1R,5R,6S)-6-アミノメチル-ビシクロ[3.2.0]ヘプタ-6-イル]酢酸); 国際公開第WO 9931075号パンフレット(特に3-(1-アミノメチル-シクロヘキシルメチル)-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オンおよびC-[1-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)-シクロヘプチル]-メチルアミン; 国際公開第WO 9921824号パンフレット(特に(3S,4S)-(1-アミノメチル-3,4-ジメチル-シクロペンチル)-酢酸); 国際公開第WO 190052号およびWO 0128978号パンフレット(特に(1α,3α,5α)(3-アミノメチル-ビシクロ[3.2.0]ヘプタ-3-イル)-酢酸; 欧州特許公開第EP 0641330号明細書、国際公開第WO 9817627号、WO 0076958号の各パンフレット(特に(3S,5R)-3-アミノメチル-5-メチル-オクタン酸); 国際出願PCT/IB03/00392号明細書(特に(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-ヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-ノナン酸および(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-オクタン酸); 欧州特許公開第EP 1178034号および1201240号明細書、国際公開第WO 9931074号、WO 03000642号、WO 0222568号、WO 0230871号、WO 0230881号、WO 02100392号、WO 02100347号、WO 0242414号、WO 0232736号およびWO 00228881号の各パンフレット。
【0054】
本発明の好ましいA2Dリガンドの例はガパペンチン、プレガバリン、[(1R,5R,6S)-6-(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプタ-6-イル]酢酸、3-(1-アミノメチル-シクロヘキシルメチル)-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オン、C-[1-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)-シクロヘプチル]-メチルアミン、(3S,4S)-(1-アミノメチル-3,4-ジメチル-シクロペンチル)-酢酸、(1α,3α,5α)(3-アミノメチル-ビシクロ[3.2.0]ヘプタ-3-イル)-酢酸、(3S,5R)-3-アミノメチル-5-メチル-オクタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-ヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-ノナン酸および(3S,5R)-3-アミノ-5-メチル-オクタン酸、またはその製薬上許容しうる塩である。
【0055】
副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストはCRFの存在の有害効果を阻害または無効化する作用を有する化合物をいう。周知のように、CRFは下垂体-副腎皮質系を強く刺激し、また機能不全状態では、人間やペットを含めた動物がストレス環境にさらされたときに観察されるものと本質的に同じ行動、心理および内分泌反応を引き起こす。従って、CRFアンタゴニストはある種のストレス性疾患たとえば記憶喪失、気分変動、うつ病、高血圧などの改善に有効であることが知られている。
【0056】
本発明には任意のCRFアンタゴニストを使用してよい。その非限定的な例は米国特許第4,605,642号および5,063,245号明細書; 国際公開第WO 95/33750号、WO 95/34563号、WO 94/13661号、WO 94/13644号、WO 94/13643号、WO 94/13676号、WO 94/13677号、WO 95/33727号、WO 98/05661号、WO 98/08847号およびWO 98/08846号の各パンフレット; 欧州特許公開第EP 78277号およびEP 773023号明細書で開示されている。また、下記の明細書およびパンフレットで開示されているものも包含される: EP 576350; EP 659747; EP 812831; WO 95/10506; WO 96/35689; WO 96/39400; WO 97/00868; WO 97/14684; WO 97/29109; WO 97/29110; WO 97/35539; WO 97/35580; WO 97/35864; WO 97/44038; WO 97/45421; WO 98/03510; WO 98/08821; WO 98/11075; WO 98/15543; WO 98/21200; WO 98/27066; WO 98/29397; WO 98/29413; WO 98/42699; WO 98/35967; WO 98/42706; WO 98/45295; WO 98/47874; WO 98/47903; WO 98/51312; WO 99/01454; WO 99/01439; WO 99/10350; WO 99/12908; WO 99/00373; WO 99/38868; WO 99/51597; WO 99/51599; WO 99/40089; WO 99/51598およびWO 99/51600。また、以下の明細書でも開示されている: 米国特許第5,109,111号; 第5,132,111号; 第5,245,009号; 第5,464,847号; 第5,493,006号; 第5,510,458号; 第5,644,057号; 第5,663,292号; 第5,668,145号; 第5,705,646号; 第5,712,303号および第5,723,608号。これらの化合物のうちの若干の合成に関する追加情報は、ある種の中間物の合成について開示している国際公開第WO 96/39388号パンフレットに見られる。以上の特許文献はすべて全体が、参照によりここに開示される。
【0057】
一態様では、CRFアンタゴニストは式II
【化3】

で示される化合物、またはその立体異性体、製薬上許容しうる塩またはプロドラッグであるが、式中
Yは-NR22R23、-OR22、-CR22R24R24、-C(O)R22、-S(O)mR22、-NR22C(O)R23または-NR22S(O)rR23より選択される;
rは0、1または2である;
Arはアリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換へテロアリールより選択される;
【0058】
R20、R21および各R24はハロゲン、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)rRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)rNRaRa、-NRaS(O)rRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、- C(O)ORa、- C(S)ORaまたは- OC(O)ORaより独立に選択される;
R22とR23はRa、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール、置換アリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただしR22またはR23のうちの少なくとも一方はヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルであるものとする;
【0059】
各Raは、随意に1〜5個のRt、-ORt、-S(O)rRt、NRtRt、オキソ(=O)、チオン(=S)、フェニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルを置換基として有するH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただし前記のフェニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルはRtより独立に選択される1〜5個の置換基を随意に有してもよい;
各RtはH、ハロゲン、-NO2、-NH2、-OH、-SH、-CN、-C(O)NH2、-C(O)-NHアルキル、-C(O)Nアルキルアルキル、-Oアルキル、NHアルキル、Nアルキルアルキル、-S(O)rアルキル、SO2NH2、SO2NHアルキル、SO2Nアルキルアルキル、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただし前記のフェニル、ベンジル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは随意にアルキルまたはハロゲンを置換基として有してもよい; また
アリールはフェニルかナフチルのいずれかである。
【0060】
好ましい式II化合物は式IIa
【化4】

で示される化合物またはその製薬上許容しうる塩であるが、式中
R25はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、C(O)C1〜C6アルキル、C(O)C1〜C6アルケニルまたはC(O)C1〜C6アルキニルである;
R26はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニルまたはC1〜C6アルキニルである;
R27はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、ハロゲン、OC1〜C6アルキル、OC1〜C6アルケニルまたはOC1〜C6アルキニルである;
R28はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、ハロゲン、OC1〜C6アルキル、OC1〜C6アルケニル、OC1〜C6アルキニルまたはNR30R31である;
R29はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニルまたはC1〜C6アルキニルである;
R30は水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニルまたはC1〜C6アルキニルである; また
R31は水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルケニルまたはC1〜C6アルキニルである。
式II化合物はキラル中心を有し、従って種々の鏡像異性体が存在しても、よい。本発明は諸々の鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体を、式I化合物の可能な諸々の互変異性体、それらのラセミ体および他の混合体と共に、包含する。
【0061】
式I化合物と組み合わせて使用してよい活性物質には、以上の特定活性物質の他に、5-HT2Aアンタゴニスト、アルファ2アンタゴニストおよび5-HT2Cアゴニスト/アンタゴニストなどがある。
【0062】
任意の5-HT2Aを式I化合物と組み合わせて使用してよい。その非限定的な例は米国特許出願第US20050119253号明細書で開示されているPipamperone(登録商標)、Fananserin(登録商標)、ORG 5222、ミルタゼピン(Remeron(登録商標))、 Zotepine(登録商標)、Olanzepine(登録商標)、Clozapine(登録商標)、S16924、S18327、Amperozide(登録商標)、Sertindole(登録商標)、MDL 100.907、Tiospirone(登録商標)、Fluspirilene(登録商標)、オカペリドン、Risperidone(登録商標)、Ziprasidone(登録商標)などである。
【0063】
任意のアルファ2アンタゴニストを式I化合物と組み合わせて使用してよい。その非限定的な例は米国特許出願第US20050074772号明細書で開示されているヨヒンビン、プラゾシン、Arc 239、ラウオルシン(rauwolscine)、イダゾキサン、ミルタゼピン(Remeron(登録商標))、トラゾリン、フェントラミンなどである。
【0064】
任意の5-HT2Cアゴニスト/アンタゴニストを式I化合物と組み合わせて使用してよい。その非限定的な例は米国特許出願第US20030032636号明細書で開示されているケタンセリン、SB 242084、SB 206553、SB 243213、SB 228356、リタンセリン、デラムシクラン、ミルタゼピン、ミアンセリン、セルチンドール、YM 35 992、Ro 60-0795、Org 38457、Org 12962、EGIS 8465およびRS 102221などである。
【0065】
本発明はまた、人間を含む哺乳動物のうつ病、不安症、不安症を伴ううつ病、気分変調、心的外傷後ストレス障害、パニック恐怖症、強迫性障害(OCD)、トゥーレット症候群を併存症とするOCD、境界性人格障害、睡眠障害、精神病、発作、運動異常、ハンチントン病またはパーキンソン病の症状群、痙縮、てんかん発作の抑制、脳虚血、拒食症、失神型めまい発作、運動低下症、頭蓋外傷、薬物依存、早漏、気分および食欲障害を伴う月経前症候群(PMS)、炎症性腸疾患、摂食行動の調節、炭水化物渇望の阻止、黄体後期不快気分障害、禁煙付随症状、パニック障害、双極性障害、睡眠障害、時差ぼけ、認知機能障害、高血圧症、過食症、肥満、心不整脈; ニコチンまたはタバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、オピオイドまたはコカイン依存または中毒より選択される薬物依存および中毒; 病的賭博、抜毛症、頭痛、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)、精神病、ハンチントン舞踏病、遅発性ジスキネジー、運動過剰症、失読症、統合失調症、多発性梗塞性認知症、てんかん、アルツハイマー型老人性認知症(AD)、パーキンソン病(PD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)およびトゥーレット症候群より選択される障害または疾患を治療するための医薬組成物であって、式I化合物または製薬上許容しうるその塩と、(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質と、随意に製薬上許容しうる担体とを含有する医薬組成物に関する。
【0066】
本発明はまた、人間を含む哺乳動物の前記障害または疾患の治療方法であって、そうした治療を必要とする哺乳動物に、式I化合物またはその製薬上許容しうる塩と より選択される少なくとも1つの活性物質と、随意に製薬上許容しうる担体とを、投与するステップを含む治療方法に関する。
【0067】
本発明はまた、哺乳動物の前記障害または疾患の治療用の医薬組成物であって、有効な5-HT1B受容体アンタゴニストである式I化合物と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質と、随意に製薬上許容しうる担体とを含有する医薬組成物に関する。
【0068】
本発明はまた、哺乳動物の前記障害または疾患の治療方法であって、そうした治療を必要とする哺乳動物に、組み合わせるとそうした障害または疾患の治療に有効な量の、有効な5-HT1B受容体アンタゴニストである式I化合物と(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; (c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質と、随意に製薬上許容しうる担体とを投与するステップを含む治療方法に関する。
【0069】
本明細書では、用語「うつ病」はうつ病性障害たとえば単一エピソードまたは反復性の大うつ病性障害、および気分変調性障害、抑うつ神経症と神経病性うつ病; 拒食症、体重減少、不眠症と早朝覚醒、および精神運動抑制などを含むメランコリー型うつ病; 食欲亢進、過眠症、精神運動性興奮(または被刺激性)、不安症および恐怖症、季節性感情障害、または双極性障害または躁うつ病たとえば双極I型障害、双曲II型障害および気分循環性障害を含む非定型うつ病(または反応性うつ病)など包含する。
【0070】
用語「うつ病」に包摂される他の気分障害の例は早発型または晩発型の、非定型の特徴を伴うまたは伴わない気分変調性障害; 早発型または晩発型の、抑うつ気分を伴うアルツハイマー型認知症; 抑うつ気分を伴う血管性認知症; アルコール、アンフェタミン、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静剤、睡眠剤、抗不安薬等の物質によって誘発される不安障害; うつ病型の統合失調感情障害; および抑うつ気分を伴う適応障害などである。
【0071】
本明細書では、用語「不安症」は不安障害たとえば広場恐怖症を伴うまたは伴わないパニック障害、パニック障害の既往歴を欠く広場恐怖症、特定恐怖症たとえば特定動物恐怖症、社会恐怖症、強迫性障害、ストレス障害たとえば心的外傷後ストレス障害および急性ストレス障害、全般性不安障害などを包含する。
【0072】
「全般性不安障害」は一般に、長期(6か月以上)にわたる過度の不安または心配であり、ほぼ毎日症状を伴うものをいう。そうした不安と心配は抑えるのが困難であり、また不穏状態、疲れ易さ、集中困難、被刺激性、筋肉緊張、睡眠障害を伴う場合もある。
「パニック障害」は、少なくとも1か月間にわたる持続的な再発不安を伴う反復性パニック発作の存在をいう。「パニック発作」はある限られた時間にわたり突発的な激しい不安や恐怖に見舞われることをいう。パニック発作の間は、個人により動悸、冷や汗、振戦、息切れ、胸痛、吐き気、めまいなどのような多様な症状が現れよう。パニック障害は広場恐怖症を伴う場合も伴わない場合もある。
【0073】
「恐怖症」は広場恐怖症、特定恐怖症、社会恐怖症を包含する。「広場恐怖症」は、そこからの脱出が困難であるまたはみっともないような、またはパニック発作に見舞われたら助けが得られそうもないような、場所または状況に身を置くことへの不安を特徴とする。「特定恐怖症」は、恐れる物または状況によって引き起こされる臨床的に有意な不安を特徴とする。特定恐怖症には次のような亜型がある: 動物または昆虫をきっかけとする動物型; 自然環境内の事物たとえば嵐、高所または水をきっかけとする自然環境型; 血や傷を目にすることまたは注射や他の侵襲的な医療処置を見るまたは受けることをきっかけとする血液-注射-外傷型; 特定の状況たとえば公共輸送機関、トンネル、橋、エレベーター、飛行・走行または閉鎖空間をきっかけとする状況型; および恐怖が他の刺激をきっかけとする他の亜型。特定恐怖症は単純恐怖症ともいう。「社会恐怖症」はある種の社会的または行為的場面にさらされることによって引き起こされる臨床的に優位な不安を特徴とする。社会恐怖症は社会不安障害ともいう。
【0074】
用語「不安症」に包摂される他の不安障害の例はアルコール、アンフェタミン、カフェイン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静剤、睡眠剤、抗不安薬等の物質によって誘発される不安障害、および不安症を伴うまたは混合型の不安症+うつ病を伴う適応障害である。
【0075】
式I化合物と活性物質(SSRI、A2D、CRF)の投与経路は経口、経皮(たとえばパッチの使用による)、経鼻、舌下、直腸、注射または局所のいずれでもよい。好ましいのは経皮および経口投与である。一般に、活性物質がSSRI好ましくはセルトラリンであれば、その用量は通常約0.01〜約100 mg/kg-体重/日であり、好ましくは約0.1〜約10 mg/kg/日である。活性物質がCRFであれば、その用量は約0.1〜約500 mg/kg/日である。活性物質がA2Dであれば、その用量は約5〜約2000 mg/kg/日である。式I化合物もまた、少なくとも1つの活性物質と組み合わせて同じ組成物または別の組成物として投与されるが、その用量は約0.001〜約100 mg/kg/日、好ましくは約0.01〜約30 mg/kg/日、なお好ましくは約0.01〜約10 mg/kg/日である。にもかかわらず、個別治療対象の体重や疾患、該薬物への反応、さらには選択される製剤の種類、投与期間および間隔などに応じた変動があってもよい。前記範囲の下限を下回る日用量のほうがより適切な場合もあろうし、また前記範囲を超える日用量を使用しても、数回分に分割して投与する限り、有害な副作用を何ら伴わない場合もあろう。
【0076】
式I化合物と活性物質は単独で、または製薬上許容しうる担体または希釈剤と組み合わせて、前記いずれかの経路で投与することができる。特に式I化合物と活性物質は多様な剤形で投与することができるが、たとえば製薬上許容しうる多様な不活性担体と組み合わせて、錠剤、カプセル剤、経皮パッチ、薬用ドロップ、トローチ剤、薬用キャンディー、散剤、スプレー剤、クリーム剤、軟膏(salves、ointments)、座剤、ゼリー剤、ゲル剤、ペースト剤、ローション剤、水性懸濁剤、注射液、エリキシル剤、シロップ剤などの剤形としてよい。そうした担体の例は固体希釈剤または増量剤、滅菌水性媒体、各種の非毒性有機溶媒などである。また、経口製剤には甘味料、香味料を適宜加えてよい。一般にそうした製剤中の式I化合物と活性物質の含量は約0.5〜約90重量%である。
【0077】
経口投与には、種々の添加物たとえば微結晶セルロースやクエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、グリシンなどを含有する錠剤を、種々の崩壊剤たとえばでんぷん(好ましくはコーンスターチ、片栗粉、タピオカスターチ)やアルギン酸、ある種の複合ケイ酸塩、それに造粒用結合剤たとえばポリビニルピロリドンやショ糖、ゼラチン、アカシアガムなどと共に使用してよい。打錠には、他にステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルクなどのような滑沢剤を使用してもよい。類似の固形組成物はゼラチンカプセルの充填剤として使用してもよい。これとの関連で好ましい材料の例は乳糖またはラクトース、それに高分子量のポリエチレングリコールである。経口投与用として水性懸濁剤および/またはエリキシル剤が望ましい場合には、活性成分を希釈剤たとえば水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、およびそれらの種々の組み合わせと共に、種々の甘味料または香味料、着色料、それに必要ならば乳化剤および/または懸濁化剤と混合してもよい。
【0078】
注射投与には、式I化合物と活性物質のごま油または落花生油溶液または水性プロピレングリコール溶液を使用することができる。水溶液は必要ならば適宜(好ましくはpH 8超に)緩衝化し、また希釈液は予め等張にしておくのがよい。こうした水溶液は静脈内注射用に好適である。油性溶液は関節内、筋肉内および皮下注射用に好適である。これらの注射液の滅菌条件下での調製は技術上周知の標準調剤手法によって楽に行われる。
式I化合物と活性物質は局所投与することも可能であり、これはクリーム剤、パッチ剤、ゼリー剤、ゲル剤、ペースト剤、軟膏などの使用により、標準薬剤実務に従って行うことができる。
【0079】
前記のうちいずれかの疾患を有する対象の治療への式I化合物と活性物質の併用に関しては、式I化合物は単独で、または製薬上許容しうる担体と組み合わせて、前記いずれかの経路で投与することができるが、そうした投与は単回投与、頻回投与のいずれでもよい。特に活性複合剤の投与には多様な剤形が可能である。すなわち製薬上許容しうる種々の不活性担体と組み合わせて、錠剤、カプセル剤、薬用ドロップ、トローチ剤、薬用キャンディー、散剤、スプレー剤、水性懸濁剤、注射液、エリキシル剤、シロップ剤などの剤形としてよい。そうした担体の例は固体希釈剤または増量剤、滅菌水性媒体、および各種の非毒性有機溶媒などである。さらに、そうした経口製剤には一般的なタイプの医薬品添加物としての甘味料、香味料を適宜加えてよい。一般にそうした製剤中の式I化合物と活性物質の含量はそれぞれ約0.5〜約90重量%、すなわち必要な単位量投与を実現するに足る量である。
【0080】
前記疾患の治療を目的として平均的な成人男性に経口、注射、直腸または舌下投与する式I化合物の投与単位あたり含量は約0.01mg〜約2000mg好ましくは約0.1mg〜約200mgであり、たとえばその1〜4回分を日用量とすることができる。
前記疾患の治療を目的として平均的な成人男性に経口、注射または舌下投与する組成物中の活性物質の投与単位あたり含量は約0.1mg〜約2000mg好ましくは約1mg〜約200mgであり、たとえばその1〜4回分を日用量とすることができる。
【0081】
前記疾患の治療を目的として平均的な成人男性に経口、注射または舌下投与する組成物中の式I化合物に対する活性物質の用量比は約0.00005〜約20,000好ましくは約0.25〜約2,000である。
【0082】
平均的な成人男性の前記疾患の治療を目的としたエアゾル複合剤は、各定量または定噴霧量のエアゾルが約0.01μg〜約2000mgの、好ましくは約1μg〜約200mgの式I化合物と活性物質を含有するように設定するのが好ましい。投与は1日数回たとえば2、3、4または8回行うことができ、1回につきたとえば1、2または3定量のエアゾルが投与されるようにする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

(式中
R1は次の式G1またはG2
【化2】

(式中
aは0〜8である;
mは1〜3である;
R6は水素、随意に(C1〜C6)アルコキシまたは1〜3個のフッ素原子を置換基とする(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C4)アルキル)アリールからなる群より選択される(式中アリール基はフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール-(CH2)q-(式中ヘテロアリール基はピリジル、ピリミジル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリルからなる群より選択され、かつqは0、1、2、3または4である)であり、該アリール基およびヘテロアリール基は随意に、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノおよび-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)からなる群より選択される1個または複数個の置換基を有してもよい);
各R13は独立に、それぞれG1またはG2のピペラジンまたはピペリジン環の環員炭素のうちの1つからそれぞれG1またはG2のピペラジンまたはピペリジン環の、余った結合手をもつ同じまたは別の環員炭素または環員窒素への、または環構造を有するR6の余った結合手をもつ環員炭素への、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C4)アルキレン架橋である; )
で示される基である;
Xは水素、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、シアノ、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ、(C1〜C6)アルコキシ、-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)、-CO2R10または-CONR11R12である;
各R10、R11およびR12は独立に、水素、(C1〜C4)アルキル、フェニルおよびナフチルより選択されるが、該フェニルまたはナフチルは随意に、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノおよび-SOt(C1〜C6)アルキル(式中tは0、1または2である)より独立に選択される1個または複数個の置換基を有してもよい; またはR11とR12は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜4個のヘテロ原子を含んでもよい5〜7員ヘテロアルキル環を形成する;
R3は-(CH2)gBであるが、式中gは0〜3であり、またBは水素、フェニル、ナフチル、または酸素、窒素および硫黄より選択される1〜4個の環員ヘテロ原子を含5〜6員ヘテロアリール環である; ただし該環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができないし、また該フェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環は各々随意に、(C1〜C8)ヒドロキシアルキル、(C1〜C8)アルコキシ-(C1〜C8)アルキル-、(C3〜C8)ヒドロキシシクロアルキル-、(C3〜C8)シクロアルコキシ-、(C1〜C8)アルコキシ-(C3〜C8)シクロアルキル-、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシヘテロシクロアルキル、および(C1〜C8)アルコキシ-ヘテロシクロアルキル (式中各(C3〜C8)シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基は独立に1〜3個の(C1〜C6)アルキルまたはベンジル基を置換基として有してもよい)より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい;
Bがフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環であるとき、該環は各々随意にフェニル、ナフチル、および酸素、窒素および硫黄より選択される1〜4個の環員ヘテロ原子を含む5〜6員ヘテロアリール環より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい; ただし該ヘテロアリール環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができないし、また各々独立に選択されるフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール置換基はそれ自体、1〜3個の(C1〜C8)アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル置換基を有してもよい; または
Bがフェニル、ナフチルまたはヘテロアリール環であるとき、該環は各々随意に、(a)オルト-COOHよって(CH2)tOH (式中tは1、2または3である)から形成されるラクトン; (b)-CONR14R15(式中R14とR15は (C1〜C8)アルキルおよびベンジルより独立に選択されるか、またはR14とR15は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜3個のヘテロ原子を、-CONR14R15基の窒素に加えて、含んでもよい5〜7員ヘテロアルキル環を形成するが、該ヘテロ原子のいずれかが窒素である場合には、該窒素は随意に(C1〜C8)アルキルおよびベンジルを置換基として有してもよい; ただし該環は2個の隣接酸素原子または2個の隣接硫黄原子を含むことができない); (c) -(CH2)vNCOR16R17 (式中vは0、1、2または3であり、また-COR16とR17は結合相手の窒素と共に4〜6員ラクタム環を形成する); および(d) -(C1〜C8)NR18R19(式中R18とR19は各々、水素および(C1〜C4)アルキルより独立に選択されるか、またはR18とR19は結合相手の窒素と共に、窒素、硫黄および酸素より選択される0〜4個のヘテロ原子を含んでもよい4〜7員ヘテロアルキル環を形成する)より独立に選択される1〜3個の置換基を有してもよい;
破線は随意の二重結合を表す;
nは1、2または3である。)
で示される5-HT1Bベンジル(イデン)-ラクタム誘導体アンタゴニスト;
その製薬上許容しうる塩または随意の異性体; および
(a)選択的セロトニン再取り込み阻害物質(SSRI); (b)アルファ-2-デルタ(A2D)リガンド; または(c)副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストより選択される少なくとも1つの活性物質;
を含有する医薬組成物。
【請求項2】
R3は(CH2)gB(gは0であり、またBはフェニルおよびピリジルより選択される)である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(C3〜C8)ヒドロキシシクロアルキル-、(C3〜C8)シクロアルコキシ-または(C1〜C8)アルコキシ-(C3〜C8)シクロアルキル-置換基の(C3〜C8)シクロアルキル部分はシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルより選択される請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
1〜3個の随意置換基の、原子数4〜8のヘテロシクロアルキル部分はテトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、オキセタニルおよびテトラヒドロフラニルより選択される請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
1〜3個の随意置換基の5〜6員ヘテロアリール環はピリジル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリルおよびオキサジアゾリルより選択される請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
式I化合物は次の化合物群より選択される請求項1に記載の組成物:
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
およびそれらの製薬上許容しうる塩ならびに光学異性体。
【請求項7】
式I化合物は次の化合物群より選択される請求項1に記載の組成物:
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(R)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
(R)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(R)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(6-モルホリン-4-イル-ピリジン-3-イル)-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-メトキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(R)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(S)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(4-ヒドロキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-フェニル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-6'-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3,4,5,6-テトラヒドロ-[1,3']ビピリジニル-2-オン;
(S)-3-[2-フルオロ-6-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-((3R,5S)-3,4,5-トリメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-エチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[6-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-ピリジン-3-イル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[6-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-3-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロブチル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[5-(1-ヒドロキシ-シクロペンチル)-ピリジン-2-イル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピロリジン-2-オン;
(S)-1-[4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-フェニル]-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-ピペリジン-2-オン;
(S)-3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)-フェニル]-ピロリジン-2-オン;
およびそれらの製薬上許容しうる塩。
【請求項8】
活性物質は選択的セロトニン再取り込み阻害物質である請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
選択的セロトニン再取り込み阻害物質はセルトラリン、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、d,l-フェンフルラミン、フェモキセチン、トラゾドン、セリクラミン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、インダルピン、インデロキサジン、ミルナシプラン、シブトラミン、ジメルジン、ノルフルオキセチン、エスシタロプラム、ダポキセチン、ネファゾドン、トラゾドンおよびそれらの類似体、誘導体、プロドラッグおよび製薬上許容しうる塩より選択される請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
活性物質はアルファ-2-デルタ(A2D)リガンドである請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
A2Dリガンドはガバペンチン、プレガバリン、ビカバトリン、バクロフェン、ムシモール、プロガビド、リルゾール、バルプロ酸、チアガビン、ラモトリジン、フェニトイン、カルバマゼピン、トピラメート、およびそれらの類似体、誘導体、プロドラッグおよび製薬上許容しうる塩からなる群より選択される請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
活性物質は副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニストである請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
CRFアンタゴニストは式II
【化3】

(式中
Yは-NR22R23、-OR22、-CR22R24R24、-C(O)R22、-S(O)mR22、-NR22C(O)R23または-NR22S(O)rR23より選択される;
rは0、1または2である;
Arはアリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換へテロアリールより選択される;
R20、R21および各R24はハロゲン、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)rRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)rNRaRa、-NRaS(O)rRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、- C(O)ORa、- C(S)ORaまたは- OC(O)ORaより独立に選択される;
R22とR23はRa、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール、置換アリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただしR22またはR23のうちの少なくとも一方はヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルであるものとする;
各Raは、随意に1〜5個のRt、-ORt、-S(O)rRt、NRtRt、オキソ(=O)、チオン(=S)、フェニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルを置換基として有するH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただし前記のフェニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルはRtより独立に選択される1〜5個の置換基を随意に有してもよい;
各RtはH、ハロゲン、-NO2、-NH2、-OH、-SH、-CN、-C(O)NH2、-C(O)-NHアルキル、-C(O)Nアルキルアルキル、-Oアルキル、NHアルキル、Nアルキルアルキル、-S(O)rアルキル、SO2NH2、SO2NHアルキル、SO2Nアルキルアルキル、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルより独立に選択されるが、ただし前記のフェニル、ベンジル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは随意にアルキルまたはハロゲンを置換基として有してもよい; また
アリールはフェニルかナフチルのいずれかである。)
で示される化合物、またはその立体異性体、製薬上許容しうる塩またはプロドラッグである請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
うつ病、不安症、不安症を伴ううつ病、気分変調、心的外傷後ストレス障害、パニック恐怖症、強迫性障害(OCD)、トゥーレット症候群を併存症とするOCD、境界性人格障害、睡眠障害、精神病、発作、運動異常、ハンチントン病またはパーキンソン病の症状群、痙縮、てんかん発作の抑制、脳虚血、拒食症、失神型めまい発作、運動低下症、頭蓋外傷、薬物依存、早漏、気分および食欲障害を伴う月経前症候群(PMS)、炎症性腸疾患、摂食行動の調節、炭水化物渇望の阻止、黄体後期不快気分障害、禁煙付随症状、パニック障害、双極性障害、睡眠障害、時差ぼけ、認知機能障害、高血圧症、過食症、肥満、心不整脈; ニコチンまたはタバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、オピオイドまたはコカイン依存または中毒より選択される薬物依存および中毒; 病的賭博、抜毛症、頭痛、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)、精神病、ハンチントン舞踏病、遅発性ジスキネジー、運動過剰症、失読症、統合失調症、多発性梗塞性認知症、てんかん、アルツハイマー型老人性認知症(AD)、パーキンソン病(PD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)およびトゥーレット症候群より選択される哺乳動物の障害または疾患の治療に使用するための医薬組成物であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物を含む医薬組成物。
【請求項15】
うつ病、不安症、不安症を伴ううつ病、気分変調、心的外傷後ストレス障害、パニック恐怖症、強迫性障害(OCD)、トゥーレット症候群を併存症とするOCD、境界性人格障害、睡眠障害、精神病、発作、運動異常、ハンチントン病またはパーキンソン病の症状群、痙縮、てんかん発作の抑制、脳虚血、拒食症、失神型めまい発作、運動低下症、頭蓋外傷、薬物依存、早漏、気分および食欲障害を伴う月経前症候群(PMS)、炎症性腸疾患、摂食行動の調節、炭水化物渇望の阻止、黄体後期不快気分障害、禁煙付随症状、パニック障害、双極性障害、睡眠障害、時差ぼけ、認知機能障害、高血圧症、過食症、肥満、心不整脈; ニコチンまたはタバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、オピオイドまたはコカイン依存または中毒より選択される薬物依存および中毒; 病的賭博、抜毛症、頭痛、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)、精神病、ハンチントン舞踏病、遅発性ジスキネジー、運動過剰症、失読症、統合失調症、多発性梗塞性認知症、てんかん、アルツハイマー型老人性認知症(AD)、パーキンソン病(PD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)およびトゥーレット症候群より選択される哺乳動物の障害または疾患を治療する方法であって、そうした障害または疾患の治療に有効な量の、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物を、そうした治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法。

【公開番号】特開2007−63278(P2007−63278A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−233563(P2006−233563)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】