説明

アクチュエータ

【課題】小型のアクチュエータを提供することを課題とする。
【解決手段】トルクリミッタ装置は、モータ11の出力軸11aと共に回転し、凹凸が形成されたモータ側プレート53と、スピンドル13と共に回転し、モータ側プレート53の回転軸と同軸上に設けられ、回転軸方向にモータ側プレート53と相対移動することによりモータ側プレート53の凹凸と係脱可能な凹凸が形成されたスピンドル側プレート59と、モータ側プレート53の凹凸とスピンドル側プレート59の凹凸とが係合する方向に付勢する付勢部材61とからなり、モータ側プレート53の凹凸、スピンドル側プレート59の凹凸は、係合時、モータ側プレート53、スピンドル側プレート59が回転しようとすると、モータ側プレート53と、スピンドル側プレート59とを回転軸に沿って離反させる分力が発生する斜面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周面におねじが形成されたスピンドルと、該スピンドルのおねじに螺合するナット部材とを有するアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
アクチュエータを用いた車両のドアの開閉装置において、アクチュエータ停止時(非通電時)に、人手でドアを開閉すると、アクチュエータの駆動部を破損する恐れがある。よって、アクチュエータの駆動部とドアとの間にクラッチを設けることがある。このクラッチは、電磁コイルを用い、アクチュエータへの通電時にはアクチュエータの駆動部からドアへのトルクの伝達を行い、アクチュエータへの非通電時にはアクチュエータの駆動部とドアとの間のトルク伝達の遮断を行う電磁クラッチ部を有している。更に、この電磁クラッチ部とドアとの間には、アクチュエータへの非通電時にドアの閉方向への移動を許容する一方向クラッチ部も設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載されたアクチュエータでは、電磁コイルが必要であるので、コストが高くなる問題点がある。
【0004】
よって、アクチュエータの駆動部とドアとの間に多板式のトルクリミッタを設け、アクチュエータ非通電時に、ドアからアクチュエータ駆動部へある一定以上のトルクが入力された時には、ドアからアクチュエータ駆動部へのトルクの伝達を遮断するようにしたものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2004-100309号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多板式のトルクリミッタは、スリップデバイス間に発生する摩擦でトルクの伝達を行うので、大きなトルクを伝達する場合には、スリップデバイス間の接触面積を広くする必要がある。具体的には、スリップデバイスの面積を広くしたり、スリップデバイスの枚数を増やしたりする。
【0007】
よって、アクチュエータの径が大きくなったり、アクチュエータの全長が長くなったりして、アクチュエータが大型化する問題点がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、小型のアクチュエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する発明は、モータと、周面に雄ねじが形成され、前記モータにより回転するスピンドルと、前記スピンドルの雄ねじに螺合し、前記スピンドルの回転軸を中心とした回転が禁止されたナット部材と、前記モータの出力軸と前記スピンドルとの間に設けられたトルクリミッタ装置と、を有し、前記トルクリミッタ装置は、前記モータの出力軸と共に回転し、回転軸と直交する面に、凹凸が形成されたモータ側回転伝達部材と、前記スピンドルと共に回転し、前記モータ側回転伝達部材の回転軸と同軸上に設けられ、回転軸と直交する面に、前記回転軸方向に前記モータ側回転伝達部材と相対移動することにより前記モータ側回転伝達部材の凹凸と係脱可能な凹凸が形成されたスピンドル側回転伝達部材と、前記モータ側回転伝達部材の凹凸と前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸とが係合する方向に付勢する付勢部材と、を有し、前記モータ側回転伝達部材、前記スピンドル側回転伝達部材のうち少なくとも一方の回転伝達部材を前記回転軸に沿って移動可能に設けると共に、前記モータ側回転伝達部材の凹凸、前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸は、係合時、前記モータ側回転伝達部材、前記スピンドル側回転伝達部材が相対回転しようとすると、前記モータ側回転伝達部材と、前記スピンドル側回転伝達部材とを前記回転軸に沿って離反させる分力が発生する斜面を有することを特徴とするアクチュエータである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、トルクリミッタ装置は、モータ側回転伝達部材と、スピンドル側回転伝達部材と、付勢部材との3つの部品でなることにより、多板式のトルクリミッタ装置に比べ小型である。よって、アクチュエータを小型化することができる。
【0011】
また、付勢部材の付勢力、斜面の傾斜角度を変えることで、伝達可能なトルク値を自由に変えることができる。よって、アクチュエータの汎用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置を説明する部分断面図である。
【図2】第1実施形態のアクチュエータの全体構成を説明する図である。
【図3】第1実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置の作動を説明する部分断面図である。
【図4】図1のモータ側プレート、スピンドル側プレートの斜視図である。
【図5】減速装置、トルクリミッタ装置の分解斜視図である。
【図6】第1実施形態のアクチュエータが設けられた車両を説明する図である。
【図7】第2実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置を説明する部分断面図である。
【図8】第2実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置の作動を説明する部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
[構成]
(全体構成)
図面を用いて本発明の第1実施形態を説明する。
【0014】
最初に、図6を用いて本実施形態のアクチュエータが設けられた車両の説明を行う。図において、本実施形態のアクチュエータ1は、一端部がボデー3に取り付けられ、他端部がボデー3に対して開閉可能に設けられたバックドア5に取り付けられている。そして、アクチュエータ1が進退することにより、バックドア5の開閉が行われるようになっている。
【0015】
次に、図2を用いて、本実施形態のアクチュエータの全体構成を説明する。図において、アクチュエータ1は内筒7と、内筒7が嵌合し、内筒7に対して軸方向に移動可能に設けられた外筒9とを有している。
【0016】
内筒7内には、駆動部としてのモータ11と、モータ11によって回転駆動されるスピンドル13と、モータ11の出力軸の回転を減速する減速装置15と、モータ11の出力軸とスピンドル13との間に設けられたトルクリミッタ装置17とが設けられている。本実施形態のトルクリミッタ装置17は、スピンドル13からモータ11の出力軸へ過大なトルクが伝達された際に伝達を遮断すると共に、過電圧によりモータ11の出力軸からスピンドル13へ過大なトルクが伝達された際にも伝達を遮断するものである。また、スピンドル13の周面には、おねじ21が形成されている。
【0017】
外筒9の端面(アクチュエータ1の他端部側の端面)の内壁面には、内周面にスピンドル13のおねじ21が螺合するめねじ23が形成された円筒状のナット部材25が設けられている。また、外筒9の先端面の外面側には、バックドア5への取り付け用の球状の連結部27が形成されている。尚、図示しないが、内筒7の端面(アクチュエータ1の一端部側の端面)にも、ボデー3への取り付け用の球状の連結部が形成されている。
【0018】
更に、スピンドル13の周面を巻回するスプリング29が設けられている。このスプリング29の一方の端部は、内筒7の内周面に形成されたつば部7aを押接し、他方の端部は外筒9の端面を押接している。本実施形態では、このスプリング29は、バックドア5を開く際の、アシストスプリングとして機能する。
【0019】
次に、図1、図4、図5を用いて減速装置15とトルクリミッタ装置17との説明を行う。図1は第1実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置を説明する部分断面図、図4は図1のモータ側プレート、スピンドル側プレートの斜視図、図5は減速装置、トルクリミッタ装置の分解斜視図である。
【0020】
(減速装置15)
図1、図5を用いて説明する。内筒7の内部には、内歯歯車31が設けられている。この内歯歯車31は、一方の端面が開放面となり、内周面に内歯31aが形成された有底円筒状で、内筒7の内周面に固定されている。
【0021】
モータ11の出力軸11aは、スピンドル13と同軸上に配置され、内歯歯車31の底面に設けられた穴31bを挿通し、内歯歯車31内に延出している。この出力軸11aの先端には、内歯歯車31内に位置する第1太陽歯車33が設けられている。
【0022】
内歯歯車31内には、第1太陽歯車33と隣接して円板状の第1キャリア35が配置されている。この第1キャリア35の第1太陽歯車33側の面には、同一円周上に設けられ、第1太陽歯車33と内歯歯車31の内歯31aとに噛合する複数(本実施形態では3つ)の第1遊星歯車37が回転可能に設けられている。そして、内歯歯車31、第1太陽歯車33、第1キャリア35は、それらの軸心はすべて同一軸(図5においてOで示す軸)上にあるように配置され、第1の遊星歯車機構が構成されている。
【0023】
よって、モータ11が回転駆動され、出力軸11a、第1太陽歯車33が回転すると、内歯歯車31の内歯31a、第1太陽歯車33に噛合する第1遊星歯車37は、自転しながら、第1太陽歯車33の周りを公転し、第1遊星歯車37が設けられた第1キャリア35は、入力側である第1太陽歯車33の回転より減速されて回転する。
【0024】
第1キャリア35の第1太陽歯車33側の面と反対側の面の回転中心上には、第1キャリア35と共に回転する第2太陽歯車43が設けられている。第2太陽歯車43と隣接して円板状の第2キャリア45が配置されている。この第2キャリア45の第2太陽歯車43側の面には、同一円周上に設けられ、第2太陽歯車43と内歯歯車31の内歯31aとに噛合する複数(本実施形態では3つ)の第2遊星歯車47が回転可能に設けられている。そして、内歯歯車31、第2太陽歯車43、第2キャリア45は、それらの軸心はすべて同一軸(図5においてOで示す軸)上にあるように配置され、第2の遊星歯車機構が構成されている。
【0025】
よって、第2太陽歯車43が回転すると、内歯歯車31の内歯31a、第2太陽歯車43に噛合する第2遊星歯車47は、自転しながら、第2太陽歯車43の周りを公転し、第2遊星歯車47が設けられた第2キャリア45は、入力側である第2太陽歯車43の回転より減速されて回転する。
【0026】
第1遊星歯車機構と、第2遊星歯車機構とにより、減速装置15は構成されている。
【0027】
また、内歯歯車31の開放面には、第2キャリア45の軸方向の移動を禁止する円環状のキャップ49が設けられる。第2キャリア45の第2太陽歯車43側の面と反対側の面の回転中心上には、出力軸51が設けられている。この出力軸51の周面には、セレーションまたはスプライン51aが形成されている。
【0028】
(トルクリミッタ装置17)
図1、図4、図5を用いて説明する。
【0029】
減速装置15の出力軸51側には、モータ側プレート(回転伝達部材)53が配置される。このモータ側プレート53の出力軸51側の中央部には、出力軸51が嵌合する穴53aが形成されている。穴53aの内面には、出力軸51のセレーションまたはスプラインが嵌合するセレーションまたはスプラインが形成され、出力軸51とモータ側プレート53とは一体となって回転する。
【0030】
スピンドル13は、周面におねじ21が形成された本体部13aと、本体部13aに連設された第1中径部13bと第1中径部13bに連設された小径部13cと、小径部13cに連設された第2中径部13dとからなっている。
【0031】
第1中径部13bは、軸受け55の内輪に嵌合している。この軸受け55の外輪55aは内筒7の内周に設けられている。そして、この軸受け55により、スピンドル13の基端部側は回転可能に支持されている。
【0032】
小径部13cには、Eリング57が嵌合している。
【0033】
第2中径部13dの周面には、セレーション(またはスプライン)が形成されている。
【0034】
減速装置15のスピンドル13側には、スピンドル側プレート(回転伝達部材)59が配置される。このスピンドル側プレート59のスピンドル13側には、円筒部59bが形成されている。この円筒部59bの内面には、スピンドル13の第2中径部13dのセレーション(またはスプライン)が嵌合するセレーション(またはスプライン)59aが形成され、スピンドル13とスピンドル側プレート59とは一体となって回転する共に、スピンドル側プレート59はスピンドル13に沿って移動可能となっている。
【0035】
モータ側プレート53のスピンドル側プレート59と対向する面(回転軸と直交する面)には、クラウン歯車形状(三角歯形状)の歯53c(凹凸)が円周方向に等間隔で形成されている。
【0036】
スピンドル側プレート59のモータ側プレート53と対向する面(回転軸と直交する面)には、モータ側プレート53の歯53cと噛み合うクラウン歯車形状(三角歯形状)の歯59c(凹凸)が円周方向に等間隔で形成されている。
【0037】
歯53c、歯59cの形状を更に説明すると、歯53c、歯59cの山の頂上の角部が形成するラインL1、谷の底の角部が形成するラインL2は、各プレートの回転中心から周方向に放射状に延び、山の頂上と谷の底との間には斜面53d、53e、59d、59eが形成されている。
【0038】
また、スピンドル側プレート59の脚部59bを巻回するようにスプリング61が配置される。このスプリング61の一方の端部は、Eリング57に押接し、他方の端部はスピンドル側プレート59に押接している。よって、このスプリング61は、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとが係合する方向に付勢する付勢部材として機能する。
【0039】
よって、歯53cと歯59cとが係合したモータ側プレート53とスピンドル側プレート59とが、回転軸を中心に回転しようとすると、押接状態にある斜面53d、59e、または斜面53e、59dには、スピンドル側プレート59をモータ側プレート53に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生するようになっている。
【0040】
内筒7内には、スピンドル側プレート59の移動を検出するスイッチ63が設けられている。このスイッチ63は、モータ側プレート53に係合しているスピンドル側プレート59が、スプリング61の付勢力に抗してスピンドル13に沿って移動し、係合が解除された時点で応動するように設けられている。
【0041】
尚、本実施形態において、「係合が解除された時点」とは、スピンドル側プレート59がモータ側プレート53に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反する方向に移動し、スピンドル側プレート59の歯59cの山の頂上が、モータ側プレート53の歯53cの山の頂上に乗り上げ、前記分力が発生しなくなる時点をいう。
【0042】
[作動]
図1、図2、図3を用いて説明する。
【0043】
(バックドアから規定値未満のトルクが伝達された場合)
図1、図2を用いて説明する。
【0044】
スプリング61の付勢力により、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとが係合している。
【0045】
モータ11の停止状態で、バックドア5から開方向あるいは閉方向のトルクが伝達されると、スピンドル13及びトルクリミッタ装置17のスピンドル側プレート59には、正方向あるいは逆方向のトルクが伝達される。一方、モータ側プレート53は、大きな減速比を有する減速装置15が接続されているので、大きなブレーキ力が作用し、回転しにくくなっている。この時、押接状態にある斜面53d、59e、または斜面53e、59dには、スピンドル側プレート59がモータ側プレート53に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生する。しかし、この分力よりスプリング61の付勢力が大きくなるように設定されており、スピンドル側プレート59はモータ側プレート53に対してスピンドル13に沿って離反せず、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとの係合は解除されない。よって、バックドア5から伝達されたトルクは、モータ11の出力軸11aへ伝達され、手動でバックドアの開閉が行われる。
【0046】
そして、モータ11を駆動すると、出力軸11aの回転は、減速装置15で減速され、トルクリミッタ装置17のモータ側プレート53に伝達される。スプリング61の付勢力により、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとは係合している。よって、モータ側プレート53が回転すると、スピンドル側プレート59も共に回転し、スピンドル13も回転する。
【0047】
アクチュエータ1の外筒9はバックドア5に取り付けられているので、自転(スピンドル13の回転軸を中心とする回転)が禁止されている。また、外筒9に設けられたナット部材25もスピンドル13の回転軸を中心とする回転が禁止されている。よって、スピンドル13が回転すると、ナット部材25、ナット部材25が設けられた外筒9はスピンドル13に沿って移動し、バックドア5の開閉が行われる。
【0048】
(バックドアから規定値以上のトルクが伝達された場合)
図2、図3を用いて説明する。
【0049】
スプリング61の付勢力により、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとが係合している。
【0050】
モータ11の停止状態で、バックドア5から開方向あるいは閉方向のトルクが伝達されると、スピンドル13及びトルクリミッタ装置17のスピンドル側プレート59には、正方向あるいは逆方向のトルクが伝達される。一方、モータ側プレート53は、大きな減速比を有する減速装置15が接続されているので、大きなブレーキ力が作用し、回転しにくくなっている。この時、押接状態にある斜面53d、59e、または斜面53e、59dには、スピンドル側プレート59がモータ側プレート53に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生する。そして、この分力がスプリング61の付勢力より大きい場合、スピンドル側プレート59は、回転しながら、モータ側プレート53より離反する方向に移動する。そして、スピンドル側プレート59の歯59cの山の頂上が、モータ側プレート53の歯53cの山の頂上に乗り上げ、係合が解除される。係合が解除されると、スイッチ63が応動し、前記分力は発生しなくなる。
【0051】
そして、スピンドル側プレート59が更に回転し、スピンドル側プレート59の歯59cの山の頂上が、モータ側プレート53の歯53cの山の頂上を越えると、スプリング61の付勢力より、スピンドル側プレート59はモータ側プレート53に接近し、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとが再び係合する。そして、斜面53dと、斜面59eとが押接、または斜面53eと、斜面59dとが押接する。すると、斜面53d、59eあるいは斜面53e、59dには、スピンドル側プレート59がモータ側プレート53に対してスピンドル13に沿って離反させる分力が発生し、スピンドル側プレート59の歯59cの山の頂上が、モータ側プレート53の歯53cの山の頂上に乗り上げる。乗り上げると、スイッチ63が応動し、前記分力は発生しなくなる。
【0052】
このように、スピンドル側プレート59のみが回転し、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとの係合→係合解除、スイッチ63の応動→モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとの係合という作動を繰り返し、バックドア5に作用したトルクは、モータ11の出力軸11aへ伝達されない。
【0053】
本実施形態では、アクチュエータ1のモータ11としてホール素子を有したDCモータやステッピングモータを用い、バックドア5の開閉の位置決め制御を行っている。そして、スイッチが応動した場合、位置決め制御ができなくなったと判断し、次回アクチュエータ1を作動させる際に、まずバックドア5を位置決め制御の原点位置、即ち、バックドア5を全閉あるいは全開状態まで駆動し、位置決め制御を再開するようにしている。
【0054】
尚、本実施形態では、モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとは、円周方向に等間隔で形成されているので、スピンドル13が所定角度回転すると、スイッチ63は規則的に応動する。よって、スピンドル13の回転方向あるいはバックドア5の回転方向を検出するセンサを設けることにより、バックドア5がどの方向にどれだけ回転したかが分かるので、位置決め制御の補正を行うことも可能である。
【0055】
[効果]
このような構成によれば、以下のような効果が得られる。
【0056】
(1) トルクリミッタ装置17は、モータ側プレート53と、スピンドル側プレート59と、スプリング61との3つの部品でなることにより、アクチュエータを小型化できる。
【0057】
また、スプリング61の付勢力、モータ側プレート53の歯53cの斜面53d、斜面53eの傾斜角度、スピンドル側プレート59の歯59cの斜面59d、斜面59eの傾斜角度を変えることで、伝達を遮断するトルク値を自由に変えることができる。よって、アクチュエータの汎用性が向上する。
【0058】
(2) モータ側プレート53の歯53cとスピンドル側プレート59の歯59cとの係合解除を検出するスイッチ63を設けたことにより、モータ11停止時にバックドア5が開閉されても、バックドア5の位置決め制御が確実に行える。
【0059】
<第2実施形態>
[構成]
(全体構成)
図7−図8を用いて本発明の第2実施形態を説明する。図7は第2実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置を説明する部分断面図、図8は第2実施例のアクチュエータの減速装置、トルクリミッタ装置の作動を説明する部分断面図である。
【0060】
本実施形態と第1実施形態との相違点は、減速装置とトルクリミッタ装置とであり、他の部分は同一である。よって、同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0061】
(減速装置、トルクリミッタ装置)
図7を用いて説明する。内筒7の内部には、ケース101が設けられている。このケース101は、スピンドル側13側の端面が開放面となった有底円筒状で、内筒7の内周面に固定されている。
【0062】
ケース101内には、モータ側プレート(回転伝達部材)105とスピンドル側プレート(回転伝達部材)107とが設けられている。モータ側プレート105は、モータ11側の端面が開放面となった有底円筒状で、内面には内歯105aが形成され、ケース101内で回転可能に設けられている。スピンドル側プレート107は、スピンドル13側の端面が開放面となった有底円筒状で、内面には内歯107aが形成され、ケース101内で回転可能に設けられている。
【0063】
モータ側プレート105の底部105bの外面(回転軸と直交する面)には、クラウン歯車形状(三角歯形状)の歯105c(凹凸)が円周方向に等間隔で形成されている。
【0064】
スピンドル側プレート107の底部107bの外面(回転軸と直交する面)には、モータ側プレート105の歯105cと噛み合うクラウン歯車形状(三角歯形状)の歯107c(凹凸)が円周方向に等間隔で形成されている
歯105c、歯107cの形状は、第1実施形態の歯53c、歯59cと同じで、歯105c、歯107cの山の頂上の角部が形成するライン、谷の底の角部が形成するラインは、各プレートの回転中心から周方向に放射状に延び、山の頂上と谷の底との間には斜面が形成されている。
【0065】
モータ側プレート105の底部105bの中央部には穴105dが形成されている。また、スピンドル側プレート107の底部107bの中央部には穴107dが形成されている。
【0066】
ケース101内には、スピンドル側プレート107の開放面を覆う円柱状のリングプレート109が配置される。このリングプレート109は、ケース101内を軸方向に移動可能に設けられ、スピンドル側プレート107側の面の中央部には、スピンドル側プレート107の開放面に嵌合する凸部109aが形成されている。また、リングプレート109のスピンドル側プレート107側の面の周縁は、スピンドル側プレート107の開放面側の端面に当接している。リングプレート109の軸受け55側の面には、リングプレートの109の中心軸を中心とする穴109cが形成されている。この穴109cの周りには、円環状の溝109bが形成されている。
【0067】
そして、一端部がEリング57に押接し、他方の端部はリングプレート109の溝109bの底部に押接するスプリング111が設けられている。このスプリング111は、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとが係合する方向に付勢する付勢部材として機能する。
【0068】
モータ11の出力軸11aは、スピンドル13と同軸上に配置され、ケース101の底面に設けられた穴101aを挿通し、モータ側プレート105内に延出している。この出力軸11aの先端には、モータ側プレート105内に位置する第1太陽歯車121が設けられている。
【0069】
モータ側プレート105内には、第1太陽歯車121と隣接して円板状の第1キャリア123が配置されている。この第1キャリア123の第1太陽歯車121側の面には、同一円周上に設けられ、第1太陽歯車121とモータ側プレート105の内歯105aとに噛合する複数(本実施形態では2つ)の第1遊星歯車125が回転可能に設けられている。そして、モータ側プレート105の内歯105a、第1太陽歯車121、第1キャリア123は、それらの軸心はすべて同一軸上にあるように配置され、第1の遊星歯車機構が構成されている。
【0070】
ここで、モータ11が回転駆動されると、出力軸11aに設けられた第1太陽歯車121が回転する。スプリング111の付勢力により、モータ側プレート105の歯105c、スピンドル側プレート107の歯107の歯107cとは噛み合っているので、モータ側プレート105がケース101内で自転するには、大きな力が必要である。
【0071】
よって、第1太陽歯車121が回転すると、モータ側プレート105の内歯105a、第1太陽歯車121に噛合する第1遊星歯車125は、自転しながら、第1太陽歯車121の周りを公転し、第1遊星歯車125が設けられた第1キャリア123は、入力側である第1太陽歯車121の回転より減速されて回転する。
【0072】
第1キャリア123の第1太陽歯車121側の面と反対側の面の回転中心上には、モータ側プレート105の穴105d、スピンドル側プレート107の穴107dを挿通し、スピンドル側プレート107内に位置する軸部123aが形成されている。この軸部123aの先端部側には、周面に歯が形成された第2太陽歯車123bが形成されている。この第2太陽歯車123bの歯先円の径は、軸部123aの径より若干小さく設定されている。第2太陽歯車123bと隣接して円板状の第2キャリア127が配置されている。この第2キャリア127の第2太陽歯車123b側の面には、同一円周上に設けられ、第2太陽歯車123bとスピンドル側プレート107の内歯107aとに噛合する複数(本実施形態では2つ)の第2遊星歯車129が回転可能に設けられている。そして、スピンドル側プレート107の内歯107a、第2太陽歯車123b、第2キャリア127は、それらの軸心はすべて同一軸にあるように配置され、第2の遊星歯車機構が構成されている。尚、第2太陽歯車123bの基部側(軸部123a側)には、第2遊星歯車129に当接する円環状のリング124が嵌合している。
【0073】
スプリング111の付勢力により、モータ側プレート105の歯105c、スピンドル側プレート107の歯107cとは噛み合っているので、スピンドル側プレート107がケース101内で自転するには、大きな力が必要である。
【0074】
よって、第2太陽歯車123bが回転すると、スピンドル側プレート107の内歯107a、第2太陽歯車123bに噛合する第2遊星歯車129は、自転しながら、第2太陽歯車123bの周りを公転し、第2遊星歯車129が設けられた第2キャリア127は、入力側である第2太陽歯車123bの回転より減速されて回転する。
【0075】
第1遊星歯車機構と、第2遊星歯車機構とにより、本実施形態の減速装置は構成されている。
【0076】
第2キャリア127の第2太陽歯車123b側の面と反対側の面には、リングプレート109の穴109cに嵌合する突部127aが形成されている。この突部127aには、スピンドル13の第2中径部13dが嵌合する穴127bが形成されている。穴127bの内面には、スピンドル13の第2中径部13dのセレーション(またはスプライン)が嵌合するセレーション(またはスプライン)が形成され、スピンドル13とスピンドル側プレート107とは一体となって回転する。
【0077】
また、歯105cと歯107cとが係合したモータ側プレート105とスピンドル側プレート107とが、回転軸を中心に回転しようとすると、押接状態にある歯の斜面には、スピンドル側プレート107をモータ側プレート105に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生するようになっている。
【0078】
内筒7内には、スピンドル側プレート107の移動を検出するスイッチ151が設けられている。このスイッチ151は、モータ側プレート105に係合しているスピンドル側プレート107が、スプリング111の付勢力に抗してスピンドル13に沿って移動し、係合が解除された時点で応動するように設けられている。
【0079】
尚、本実施形態において、「係合が解除された時点」とは、スピンドル側プレート107がモータ側プレート105に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反する方向に移動し、スピンドル側プレート107の歯107cの山の頂上が、モータ側プレート105の歯105cの山の頂上に乗り上げ、前記分力が発生しなくなる時点をいう。
【0080】
[作動]
図7、図8を用いて説明する。
【0081】
(バックドアから規定値未満のトルクが伝達された場合)
図7を用いて説明する。
【0082】
スプリング111の付勢力により、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとが係合している。
【0083】
モータ11の停止状態で、バックドア5から開方向あるいは閉方向のトルクが伝達されると、スピンドル13及び第2キャリア127には、正方向あるいは逆方向のトルクが伝達される。一方、第2太陽歯車123bは、第1遊星歯車機構を介し停止しているモータ11の出力軸11aに接続されているので、大きなブレーキ力が作用し、回転しにくくなっている。よって、第2遊星歯車129は自転しながら第2太陽歯車123bの周りを公転しようとし、スピンドル側プレート107は回転しようとする。
【0084】
この時、噛合状態にあるモータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの斜面には、スピンドル側プレート107がモータ側プレート105に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生する。しかし、この分力よりスプリング111の付勢力が大きくなるように設定されており、スピンドル側プレート107はモータ側プレート105に対してスピンドル13に沿って離反せず、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの係合は解除されない。
【0085】
バックドア5から伝達されたトルクは、モータ11の出力軸11aへ伝達され、手動でバックドアの開閉が行われる。
【0086】
一方、モータ11を駆動すると、出力軸11aの回転は、第1遊星歯車機構、第2遊星歯車機構でなる減速装置で減速され、スピンドル13へ伝達される。
【0087】
アクチュエータ1の外筒9はバックドア5に取り付けられているので、自転(スピンドル13の回転軸を中心とする回転)が禁止されている。また、外筒9に設けられたナット部材25もスピンドル13の回転軸を中心とする回転が禁止されている。よって、スピンドル13が回転すると、ナット部材25、ナット部材25が設けられた外筒9はスピンドル13に沿って移動し、バックドア5の開閉が行われる。
【0088】
(バックドアから規定値以上のトルクが伝達された場合)
図8を用いて説明する。
【0089】
スプリング111の付勢力により、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとが係合している。
【0090】
モータ11の停止状態で、バックドア5から開方向あるいは閉方向のトルクが伝達されると、スピンドル13及び第2キャリア127には、正方向あるいは逆方向のトルクが伝達される。一方、第2太陽歯車123bは、第1遊星歯車機構を介し停止しているモータ11の出力軸11aに接続されているので、大きなブレーキ力が作用し、回転しにくくなっている。また、モータ側プレート105の内歯105aは、第1遊星歯車機構の第1遊星歯車125に噛合しているので、モータ側プレート105は回転しにくくなっている。よって、第2遊星歯車129は自転しながら第2太陽歯車123bの周りを公転しようとし、スピンドル側プレート107は回転しようとする。
【0091】
この時、噛合状態にあるモータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの斜面には、スピンドル側プレート107がモータ側プレート105に対してスピンドル(回転軸)13に沿って離反させる分力が発生する。そして、この分力がスプリング111の付勢力より大きい場合、スピンドル側プレート107はモータ側プレート105に対してスピンドル13に沿って離反する方向に移動する。そして、スピンドル側プレート107の歯107cの山の頂上が、モータ側プレート105の歯105cの山の頂上に乗り上げ、係合が解除される。係合が解除されると、スイッチ151が応動し、前記分力は発生しなくなる。
【0092】
そして、スピンドル側プレート107が更に回転し、スピンドル側プレート107の歯107cの山の頂上が、モータ側プレート105の歯105cの山の頂上を越えると、スプリング111の付勢力より、スピンドル側プレート107はモータ側プレート105に接近し、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとが再び係合する。そして、これらの歯の斜面同士が押接する。すると、斜面には、スピンドル側プレート107がモータ側プレート105に対してスピンドル13に沿って離反させる分力が発生し、スピンドル側プレート107の歯107cの山の頂上が、モータ側プレート105の歯105cの山の頂上に乗り上げる。乗り上げると、スイッチ151が応動し、前記分力は発生しなくなる。
【0093】
このように、スピンドル側プレート107のみが回転し、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの係合→係合解除、スイッチ151の応動→モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの係合という作動を繰り返し、バックドア5から伝達されたトルクは、モータ11の出力軸11aへ伝達されない。
【0094】
よって、モータ側プレート105、スピンドル側プレート107、スプリング111とで、スピンドル13からモータ11の出力軸11aへ過大なトルクが伝達された際に、伝達を遮断するトルクリミッタ装置が構成されている。
【0095】
本実施形態では、アクチュエータ1のモータ11としてホール素子を有したDCモータやステッピングモータを用い、バックドア5の開閉の位置決め制御を行っている。そして、スイッチが応動した場合、位置決め制御ができなくなったと判断し、次回アクチュエータ1を作動させる際に、まずバックドア5を位置決め制御の原点位置、即ち、バックドア5を全閉あるいは全開状態まで駆動し、位置決め制御を再開するようにしている。
【0096】
尚、本実施形態では、モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとは、円周方向に等間隔で形成されているので、スピンドル13が所定角度回転すると、スイッチ151は規則的に応動する。よって、スピンドル13の回転方向あるいはバックドア5の回転方向を検出するセンサを設けることにより、バックドア5がどの方向にどれだけ回転したかが分かるので、位置決め制御の補正を行うことも可能である。
【0097】
[効果]
このような構成によれば、以下のような効果が得られる。
【0098】
(1) トルクリミッタ装置は、モータ側プレート105、スピンドル側プレート107、スプリング111との3つの部品でなることにより、アクチュエータを小型化できる。
【0099】
また、スプリング111付勢力、モータ側プレート105の歯105cの斜面の傾斜角度、スピンドル側プレート107の歯107cの斜面の傾斜角度を変えることで、伝達を遮断するトルク値を自由に変えることができる。よって、アクチュエータの汎用性が向上する。
【0100】
(2) モータ側プレート105の歯105cとスピンドル側プレート107の歯107cとの係合解除を検出するスイッチ151を設けたことにより、モータ11停止時にバックドア5が開閉されても、バックドア5の位置決め制御が確実に行える。

本発明は、上記実施形態に限定するものではない。第1実施形態、第2実施形態において、バックドア5から過大なトルクが伝達された場合、スピンドル側プレートが移動するようにしたが、モータ側プレートが移動するようにしてもよいし、モータ側プレート、スピンドル側プレートの両方が移動するようにしてもよい。
【0101】
更に、第1実施形態、第2実施形態では、回転が禁止されたナット部材と、ナット部材に螺合し、回転駆動されるスピンドルで、バックドアを開閉するようにしたが、回転が禁止されたスピンドルと、スピンドルに螺合し、回転駆動されるナット部材で、バックドアを開閉するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0102】
11 モータ
11a 出力軸
13 スピンドル
53 モータ側プレート
59 スピンドル側プレート
61 スプリング(付勢部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
周面に雄ねじが形成され、前記モータにより回転するスピンドルと、
前記スピンドルの雄ねじに螺合し、前記スピンドルの回転軸を中心とした回転が禁止されたナット部材と、
前記モータの出力軸と前記スピンドルとの間に設けられたトルクリミッタ装置と、
を有し、
前記トルクリミッタ装置は、
前記モータの出力軸と共に回転し、回転軸と直交する面に、凹凸が形成されたモータ側回転伝達部材と、
前記スピンドルと共に回転し、前記モータ側回転伝達部材の回転軸と同軸上に設けられ、回転軸と直交する面に、前記回転軸方向に前記モータ側回転伝達部材と相対移動することにより前記モータ側回転伝達部材の凹凸と係脱可能な凹凸が形成されたスピンドル側回転伝達部材と、
前記モータ側回転伝達部材の凹凸と前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸とが係合する方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記モータ側回転伝達部材、前記スピンドル側回転伝達部材のうち少なくとも一方の回転伝達部材を前記回転軸に沿って移動可能に設けると共に、
前記モータ側回転伝達部材の凹凸、前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸は、係合時、前記モータ側回転伝達部材、前記スピンドル側回転伝達部材が相対回転しようとすると、前記モータ側回転伝達部材と、前記スピンドル側回転伝達部材とを前記回転軸に沿って離反させる分力が発生する斜面を有することを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】
前記回転軸に沿って移動可能に設けられた前記モータ側回転伝達部材、前記スピンドル側回転伝達部材のうち少なくとも一方の回転伝達部材が、前記回転軸に沿って他方の回転伝達部材と離反する方向に移動し、前記モータ側回転伝達部材の凹凸と前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸との係合が解除されたことを検出するスイッチを設けたことを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記モータ側回転伝達部材の凹凸、前記スピンドル側回転伝達部材の凹凸は、クラウン歯車形状であることを特徴とする請求項1または2記載のアクチュエータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−90402(P2013−90402A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227572(P2011−227572)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(590001164)シロキ工業株式会社 (610)
【Fターム(参考)】