説明

アトルバスタチン4−(ニトロキシ)ブチルエステルおよび脂質低下剤を含む組成物

本発明は、アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルおよび低脂血症、とりわけ、 エゼチミブおよびフェノフィブラートを含む組成物に関する。本発明は、コレステロール低下剤として、免疫抑制特性、抗酸化剤、抗血栓および抗炎症活性、内皮機能に対する効果を有する薬剤として、そして急性冠不全症候群、発作、アテローム性動脈硬化症、神経変性障害、例えばアルツハイマー病およびパーキンソン病、ならびに自己免疫性疾患例えば多発性硬化症を治療および/または予防のためのそれらの使用も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステル(NO−アトルバスタチン)および脂質低下剤、とりわけ、エゼチミブおよびフェノフィブラートを含む組成物に関する。
【0002】
本発明は、コレステロール低下剤として、免疫抑制特性、抗酸化剤、抗血栓および抗炎症活性、内皮機能に対する効果を有する薬剤として、および急性冠不全症候群、発作、アテローム性動脈硬化症、神経変性障害、例えばアルツハイマー病およびパーキンソン病、ならびに自己免疫性疾患、例えば多発性硬化症を治療および/または予防するための薬剤としてのそれらの使用にも関する。
【背景技術】
【0003】
高脂血症、すなわち、トリグリセライドまたはコレステロールの上昇した値は、アテローム性動脈硬化症およびアテローム性動脈硬化症が関連した状態、例えば冠動脈性心疾患、虚血性脳血管障害および末梢血管疾患の主な原因である。
【0004】
スタチン類は、高脂血症を治療するために最も効果的で、かつ最良の容認された薬剤である。スタチン類は、コレステロール生合成における律速段階であり、初期に触媒作用を及ぼす酵素であるHMG-CoA (3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルコエンザイムA)レダクターゼの拮抗阻害剤である。これらの薬剤は、トリグリセライド値を低減させ、また高比重リポタンパク質コレステロール値、(HDL-C)値を高めるためにも示された[P.O. Bonettiら、European Heart Journal (2003) 24、225-248]。
【0005】
さらに、脂質異常症を治療するために現在使用されている非−スタチンコレステロール血中濃度低下剤、例えばナイアシン、胆汁酸金属イオン封鎖剤、フィブリン酸誘導体類、ミクロソームトリグリセライド輸送タンパク(MTP)の阻害剤、食事性および胆汁性コレステロール吸収阻害剤、アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤類の、種々のクラスがある。
【0006】
エゼチミブは、アゼチジオンをベースにしたコレステロール吸収阻害剤であり、コレステロールの腸管吸収をブロックし、血漿全コレステロール値および低比重リポタンパク(LDL)値の低下に帰結する。
【0007】
フェノフィブラートは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPARα)に対して作用するフィブリン酸誘導体である。それは心臓血管疾患のリスクがある患者のコレステロール値を下げるために、主として用いられる。他のフィブラートと同様に、それはLDL値と超低密度リポタンパク質(VLDL)値の両方を下げ、そして高比重リポタンパク質(HDL)値を上げ、トリグリセライド値を下げる。
【0008】
今回、フェノフィブラートが、副作用、例えば、胃腸障害、皮膚障害、筋骨格障害および神経障害を有することが報告された(Martindale、第33版、第889頁)。最も一般的なエゼチミブ療法に関連する薬物の副作用は、頭痛および下痢を含む。
【0009】
国際公報WO 2004/105754号は、アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルの製造方法ならびにその治療的使用を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、上記の疾患の治療のために好適であり、治療に現在使用されている薬剤よりもより効果的であるさらなる薬剤を見出すことは、本発明の1つの目的であった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
とりわけ、(a) アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルならびに(b) 脂質低下剤を含む組成物が、強い抗炎症、抗血栓および抗血小板活性を示し、コレステロール値およびトリグリセライド値を下げるため、HDL-C値を上げるため、ならびに急性冠不全症候群、発作、末梢血管疾患、例えば末梢の虚血および内皮機能不全、例えば糖尿病患者における血管合併症に関連する全ての障害およびアテローム性動脈硬化症を治療または予防するために使用され得ることが認められた。それらは神経変性疾患および自己免疫性疾患、例えばアルツハイマー病およびパーキンソン病、ならびに多発性硬化症を治療するためにも使用されるべきである。
【0012】
意外にも、本発明の併用が、NO−アトルバスタチンと比べてより良好な脂質プロファイルを有し、肝臓由来および血管壁由来の炎症性指標ならびに炎症性サイトカインに対して最も良好な効果を示すことが見出された。
【0013】
さらに、以下に定義しているように該併用は、脂質低下剤の投与量の低減およびその結果としての望まれない副作用の低減を導き得る対応する薬剤単独よりも、より良好な効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
したがって、本発明は:
(a) アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステル;
および
(b) ナイアシン、フィブリン酸誘導体類、胆汁酸金属イオン封鎖剤、MTP阻害剤、食事性および胆汁性コレステロール吸収阻害剤、ACAT阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、コレステロールエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、カンナビノイド-1受容体遮断薬、アポリポタンパク質(apo) A-I、apoA-I-様ペプチド、アンチセンス薬、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺レセプターアゴニストおよび前駆タンパク質変換酵素スブチリンケキシンタイプ9 (PCSK9)阻害剤からなる群から選択される脂質低下剤
を含む組成物に関する。
【0015】
前記フィブリン酸誘導体類は、例えばゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シプロフィブラートおよびベザフィブラートを含む。
胆汁酸金属封鎖剤類は、例えば、コレスチラミン、コレスチポールおよびコレセベラムを含む。
【0016】
前記MTP阻害剤類は、例えば:
1) 構造:
【化1】

を有するBMS-20138:
【0017】
2) 構造:
【化2】

を有するCP-346086:
【0018】
3) (2S)-2-シクロペンチル-2-[4-[(2,4-ジメチル-9H-ピリド[2,3-b]インドール-9-イル)メチル]フェニル]-N-[(lS)-2-ヒドロキシ-l-フェニルエチルエタンアミドであるインプリタミド;
【0019】
4) 国際公開公報WO 03/072532号に記載され、ジエチル 2-(2-[3-ジメチルカルバモイル-4 [(4'トリフルオロメチルビフェニル-2-カルボニル)アミノ]フェニル]アセトキシメチル)-2-フェニル マロネートであるJTT-130;および
【0020】
5) [(3-メトキシ-2-[(4-トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾイル)アミノ]-l,2,3,4-テトラヒドロ-2-イソキノリンカルボキシレートであるSLX 4090
を含む。
【0021】
前記食事性および胆汁性コレステロール吸収阻害剤類は、例えばエゼチミブを含む。
【0022】
前記ACAT阻害剤類は、例えば:
1) スルファミン酸 [[2,4,6-トリス(l-メチルエチル)フェニル]アセチル]-2,6-ビス (l-メチルエチル)フェニル エステルであるアバシマイブ(CI-1011);
2) (lS,2S)-2-[3-(2,2-ジメチルプロピル)-3-ノニルウレイド]シクロヘキサン-1-イル 3-[(4R)-N-(2,2,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサン-4-カルボニル)アミノ]プロピオネートであるF-1394;
【0023】
3) 式:
【化3】

を有するアゼチジノン Sch 48461;
【0024】
4) 式:
【化4】

を有するアゼチジノン Sch 58053
を含む。
【0025】
スクアレン合成酵素阻害剤は、例えばラパキスタットを含む。
前記CETP阻害剤は、例えば:
1) 式:
【化5】

を有するJTT-705;
【0026】
2) 式:
【化6】

を有するアナセトラピブ;
【0027】
3) 式:
【化7】

を有するトルセトラピブ
を含む。
【0028】
カンナビノイド-1受容体遮断薬は、例えば、式:
【化8】

を有するリモナバントを含む。
【0029】
ApoA-I-様ペプチドは、例えばD4F (Circulation 2004;110:1701-1705)を含む。
アンチセンス薬は、例えばアポリポタンパク質B-100阻害剤、例えばミポメルセンを含む。
【0030】
PPAR α/γアゴニスト類は、例えばチアゾリジンジオン類、例えばロシグリタゾン、ピオグリタゾンおよびトログリタゾンを含む。
PCSK9阻害剤類は、例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤類(Journal of Lipid Research 48;2007: 763-767)を含む。
【0031】
好ましい組成物は:
(a) アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステル;
および
(b) エゼチミブおよびフェノフィブラートから選択される脂質低下剤
を含む。
【0032】
NO−アトルバスタチンの一般的合成は、国際公開公報WO 2004/105754号(実施例7)に記載されている。
前記組成物の一部としての(a)および(b)の両化合物は、それらの、通常の1日用量でまたは好ましくは有効量以下の量で、同時にまたは逐次的に投与され得る。
【0033】
本発明による組成物において、アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルの量は、5〜100 mgの範囲内であり、エゼチミブまたはフェノフィブラートの量は、それぞれ1〜50 mgもしくは10〜200 mgの範囲内である。
患者に投与されるべき本発明の組成物の量は、当業者に公知の異なる因子、例えば、患者の体重、投与経路、または疾病の重さに依存して変化する。
【0034】
投与の好適な経路は、経口、静脈内、腹腔内、経皮的、鞘内、筋肉内、鼻腔内、経粘膜的、皮下または直腸内投与を含むが、これらに制限されるものではない。
さらなる態様において、本発明の併用は、当業者に公知の方法に従った医薬的に許容な賦形剤との処方の開発である。
【実施例】
【0035】
実験の部
方法1
雌性のAPOE * 3 Leidenマウス(14〜16週齢、体重20〜25 g) 60匹を4週間、半合成西洋型食事を摂食させ、NO−アトルバスタチン(4.3 mg/体重kgもしくは0.0036重量% )、エゼチミブ (0.1 mg/体重kgもしくは0.000083 重量%)、フェノフィブラート (1 mg/体重kgもしくは0.00083 重量%)および4 週間NO−アトルバスタチンとエゼチミブまたはフェノフィブラートとの併用を用いるか、あるいは用いずに逐次的に処置した。この期間の後、NO−アトルバスタチンおよびフェノフィブラートで単独処置または併用処置した全群におけるNO−アトルバスタチンの濃度は、3倍 (各々13 mg/体重kgもしくは0.0108 重量%および3 mg/体重kgもしくは0.0025 重量%)に高められていた。それぞれの処置期間の最後に、示した脂質パラメーターおよび炎症パラメーターのために採血し、屠殺時において肝臓および血漿/血清を採取した。
【0036】
上昇した血漿値、コレステロール値およびトリグリセライド値を示すAPOE* 3 Leiden遺伝子導入マウスは、リポタンパク質値の大きさのVLDL/LDLに主として限られる。この動物モデルは、血漿リポタンパク質値、リポタンパク質プロファイル、(スタチン類、フィブラート類などのような)脂質低下剤に対するその反応性に関してヒトの状況の代表として実績があった。
【0037】
結果
1.1. 血漿ALT値
肝機能の尺度としてのアラニントランスアミナーゼ(ALT)は、Boehringer Reflotron systemの分光光度アッセイを用い保存資料において測定した。
表1のデータは、対象マウスと比較すると、フェノフィブラート単独で処置したマウスが、t=4 週間 (+43 %)およびt=8 週間 (+60 %)において上昇したALT値を示したことを示している。NO−アトルバスタチンとフェノフィブラートとの併用は、フェノフィブラート単独により誘発された上昇を逆転させた。その上、NO−アトルバスタチンと、フェノフィブラートもしくはエゼチミブとの併用は、8週間後のNO−アトルバスタチン処置と比較して、それぞれ20%および30%のALT値の減少に帰結した。
【0038】
1.2. 血漿コレステロール
全血漿コレステロールは、ロッシュ(Roche)製の「Chol R1」キットを用いて決定した。
そのデータを表2に記載する。NO−アトルバスタチン(−21%および−34%)、エゼチミブ(−25%および−35%)、フェノフィブラート(効果無しおよび−28%)、NO−アトルバスタチン+ エゼチミブ(−46%および−59%)ならびにNO−アトルバスタチン+フェノフィブラート(−34%および−60%)は、それぞれ処置の4および8週間後に血漿コレステロール値を低下させた。NO−アトルバスタチンとエゼチミブとの併用処置は、4週間および8週間後のNO−アトルバスタチン単独処置に比べ32%および38%の血漿コレステロール値の減少に帰結した。NO−アトルバスタチンとフェノフィブラートとの併用処置は、8 週間後のNO−アトルバスタチン単独処置に比べて39%の血漿コレステロール値の減少に帰結した。
【0039】
1.3. 血漿トリグリセライド
トリグリセライド値を、ロッシュ製「トリグリセライド GPO-PAP」キットを用い決定した。
表3におけるデータは、t=8 週間における対照群と比べて有意に血漿トリグリセライドを41%減少した。
フェノフィブラートとの併用におけるNO−アトルバスタチンは、8 週間後のNO−アトルバスタチン単独処置に比べて有意に50%の血漿トリグリセライドを減少した。
【0040】
1.4. Pセレクチン値
炎症マーカーとしての付着分子であるPセレクチンは、市販のエライサ(Elisa)キットを用いて決定された。
フェノフィブラートとの併用におけるNO−アトルバスタチン処置の8 週間後に、NO−アトルバスタチン処置マウスに比べてPセレクチン値が26%減少した。データを表4に記載する。
【0041】
方法2
雌性のAPOE * 3 Leidenマウス(11〜13週齢、体重20〜25 g) 56匹を4週間、半合成西洋型食事を摂食させ、NO−アトルバスタチン(13.0 mg/体重kgもしくは0.0108 重量%)、エゼチミブ (6週迄、0.1 mg/体重kgもしくは0.000083 重量%および6〜12週は0.3 mg/体重kgもしくは0.000249 重量%)および12 週間NO−アトルバスタチンとエゼチミブとの併用を用いるか、あるいは用いずに逐次的に処置した。t=0、t=4、t=8およびt=12の時点で、示した脂質パラメーターおよび炎症パラメーターの測定のために採血し、屠殺時において血清、心臓、胸部大動脈および肝臓を採取した。大動脈基部における病変の数および病変していない部分の数を測定した。
【0042】
結果
2.1. 病変の数
病変の数は、NO−アトルバスタチン/エゼチミブ併用群において、対照群と比べて56%(p<0.05)、NO−アトルバスタチン単独群と比べて47%(p<0.05)顕著に減少した。NO−アトルバスタチンまたはエゼチミブ単独処置は、対照群と比べて病変の数に影響を及ぼさなかった(表5)。切断面当たりの病変の数は、絶対値(平均±SD)として提示されている。
【0043】
2.2. 病変していない部分
表6におけるデータは、病変していない部分の数が、NO−アトルバスタチン/エゼチミブ併用群において、対照群に比べて4.1倍(p<0.001)およびNO−アトルバスタチン単独群に比べて2.0倍(p=0.001)顕著に上昇したことを示す。エゼチミブでの処置は、病変していない部分の数に影響を及ぼさなかった。
【0044】
大動脈基部における病変していない部分の数は、個々(群当たりn=12)に数を数え、かつ全ての定量化した部分の百分率として計算した (平均 ± SD)。
表5および6におけるデータは、エゼチミブ単独処置が、アテローム性動脈硬化症の進行に影響を及ぼさなかったことを示す。NO−アトルバスタチン単独は、病変部位におけるアテローム性動脈硬化症を減少させた。NO−アトルバスタチン/エゼチミブ併用は、病変の数の減少、病変していない部分の数の増加ならびに低減された病変部位および相対的に少ない重篤な病変への傾向により反映されているように、NO−アトルバスタチン単独処置よりアテローム性動脈硬化症を軽減させた。
【0045】
【表1】

値は、群あたりn≧9マウスの保存した血漿における測定に基づく絶対値である。
【0046】
【表2】

値は、群当たりn≧9の絶対値であり、かつ平均 ± 標準偏差(SD)である。
* :対照に対してp<0.05; # :NO−アトルバスタチンに対して p< 0.05
【0047】
【表3】

値は、群当たりn≧9の絶対値であり、かつ平均 ± 標準偏差(SD)である。
* :対照に対してp<0.05; # :NO−アトルバスタチンに対して p< 0.05
【0048】
【表4】

値は、群当たりn≧9の絶対値であり、かつ平均 ± 標準偏差(SD)である。
* :対照に対してp<0.05; # :NO−アトルバスタチンに対して p< 0.05
【0049】
【表5】

* :対照に対してp<0.05; # :NO−アトルバスタチンに対して p< 0.05
【0050】
【表6】

* 標準に対してp<0.05;# NO−アトルバスタチンに対してp<0.05

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステル;
および
(b) 脂質低下剤
を含む組成物。
【請求項2】
前記脂質低下剤が、ナイアシン、フィブリン酸誘導体類、胆汁酸金属イオン封鎖剤、ミクロソームトリグリセライド輸送タンパク(MTP)阻害剤、食事性および胆汁性コレステロール吸収阻害剤、アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、コレステロールエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、カンナビノイド-1受容体遮断薬、アポリポタンパク質(apo) A-I、apoA-I-様ペプチド、アンチセンス薬、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)アゴニスト、甲状腺レセプターアゴニストおよび前駆タンパク質変換酵素スブチリンケキシンタイプ9 (PCSK9)阻害剤からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記脂質低下剤が、フィブリン酸誘導体ならびに食事性および胆汁性コレステロール吸収阻害剤からなる群から選択される請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記脂質低下剤が、フェノフィブラートおよびエゼチミブからなる群から選択される請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルの量が5〜100 mgの範囲内であり、エゼチミブの量が1〜50 mgの範囲内である請求項5に記載の組成物。
【請求項6】
アトルバスタチン 4-(ニトロキシ)ブチルエステルの量が5〜100 mgの範囲内であり、フェノフィブラートの量が10〜200 mgである請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
抗炎症、抗血栓および抗血小板活性を有する薬剤を製造するための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【請求項8】
コレステロール値およびトリグリセライド値を低減させるため、および/またはHDL-C値を上昇させるための薬剤を製造するための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【請求項9】
急性冠不全症候群、発作、末梢血管疾患および内皮機能不全に関する全ての障害を治療するために用いられる薬剤を製造するための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【請求項10】
末梢の虚血、糖尿病患者における血管合併症およびアテローム性動脈硬化症を治療するための請求項9に記載の組成物の使用。
【請求項11】
神経変性疾患および自己免疫疾患を治療するために用いられ得る薬剤を製造するための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【請求項12】
アルツハイマー病、パーキンソン病および多発性硬化症を治療するための請求項11に記載の組成物の使用。
【請求項13】
抗炎症、抗血栓および抗血小板活性を有する薬剤としての使用のための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項14】
コレステロール値およびトリグリセライド値を低減させるためおよび/またはHDL-C値を上昇させるための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項15】
急性冠不全症候群、発作、末梢血管疾患および内皮機能不全に関する全ての障害を治療する方法における使用のための請求項1〜6に記載の組成物。
【請求項16】
末梢の虚血、糖尿病患者における血管合併症およびアテローム性動脈硬化症を治療する方法における使用のための請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
神経変性疾患および自己免疫疾患を治療する方法における使用のための請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項18】
アルツハイマー病、パーキンソン病および多発性硬化症を治療する方法における使用のための請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の組み合わせおよび医薬的に許容な担体を含む医薬組成物。
【請求項20】
経口、静脈内、腹腔内、経皮的、鞘内、筋肉内、鼻腔内、経粘膜的、皮下または直腸内投与のための適当な形態にある請求項19に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2011−521992(P2011−521992A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512062(P2011−512062)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055981
【国際公開番号】WO2009/147009
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(398034032)ニコックス エス エイ (36)
【住所又は居所原語表記】Taissounieres HB4,1681 route des Dolines−BP313,06560 Sophia Antipolis−Valbonne,France
【Fターム(参考)】