アドザイムおよびその使用法
アドレス部分と触媒ドメインとを含む、「アドザイム」と名付けられた、薬剤としておよび他の目的に有用な、新規のタンパク質構築物のファミリーが開示される。好ましいアドザイムは、メソトリプシンを基とした触媒ドメインを有するものである(機能的な断片、誘導体、変異体、相同体、および/またはこれらの安定化された突然変異を含む)。もう一つの好ましいアドザイムは、タンパク質足場に基づいたターゲティング部分を有するものであり、このようなタンパク質は、免疫グロブリン様の折り畳みを有する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含むアドザイム:
(a)標的基質のタンパク質分解を触媒するメソトリプシン触媒ドメイン;および、
(b)標的基質と結合するターゲティング部分。
【請求項2】
アドザイムが融合タンパク質である、請求項1記載のアドザイム。
【請求項3】
融合タンパク質が組換え核酸によってコードされる同時翻訳融合タンパク質である、請求項2記載のアドザイム。
【請求項4】
アドレスドメインがリンカーのないメソトリプシン触媒ドメインに直接連結されている、請求項2記載のアドザイム。
【請求項5】
アドレスドメインが構造をもたないペプチドによってメソトリプシン触媒ドメインに連結されている、請求項2記載のアドザイム。
【請求項6】
構造をもたないペプチドが複数のグリシンおよびセリンアミノ酸を含み、かつ15〜50アミノ酸の間の長さを有する、請求項5記載のアドザイム。
【請求項7】
構造をもたないペプチドがSer4GlyまたはSerGly4またはGlySer4またはGly4Ser柔軟なポリペプチドリンカーの1つまたは複数の繰り返しを含む、請求項5記載のアドザイム。
【請求項8】
メソトリプシン触媒ドメインがアドレスドメインに対して、N末端に位置する、請求項5記載のアドザイム。
【請求項9】
メソトリプシン触媒ドメインが、ヒト・メソトリプシン・ポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項10】
メソトリプシン触媒ドメインがSEQ ID NO:45のアミノ酸配列を含む、請求項9記載のアドザイム。
【請求項11】
メソトリプシン触媒ドメインがSEQ ID NO:と、1つまたは複数の保存的アミノ酸変化においてのみ異なるアミノ酸配列を含む、請求項9記載のアドザイム。
【請求項12】
ターゲティング部分が抗体またはこれらの抗原結合部位を含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項13】
ターゲティング部分がモノクローナル抗体、FabおよびF(ab)2、scFv、重鎖可変領域、並びに軽鎖可変領域からなる群より選択される、請求項1記載のアドザイム。
【請求項14】
ターゲティング部分が免疫グロブリン様の足場を含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項15】
免疫グロブリン様の足場がFN3足場である、請求項14記載のアドザイム。
【請求項16】
ターゲティング部分が{Adnectin足場競合物の一覧}からなる群より選択される足場を含む請求項1記載のアドザイム。
【請求項17】
アドザイムの効力が、メソトリプシン触媒ドメインまたはターゲティング部分単独よりも少なくとも5倍高い、請求項1記載のアドザイム。
【請求項18】
触媒効率がメソトリプシン触媒ドメイン単独のものよりも少なくとも10倍高い、請求項1記載のアドザイム。
【請求項19】
アドザイムが自己触媒型タンパク質分解に耐性である、請求項1記載のアドザイム。
【請求項20】
アドザイムが、被検者に投与される溶液中のアドザイムの濃度とほぼ同等のアドザイム濃度にて自己触媒型タンパク質分解に耐性である、請求項19記載のアドザイム。
【請求項21】
基質が受容体リガンドであり、かつターゲティング部分が該リガンドの同族受容体のリガンド結合ドメインを含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項22】
基質がポリペプチドホルモン、成長因子、および/またはサイトカインである、請求項1記載のアドザイム。
【請求項23】
請求項1記載のアドザイムと薬学的に有効な担体とを含む薬学的製剤。
【請求項24】
アドザイムの自己触媒的なタンパク質分解が阻害されるように製剤化された、請求項23の薬学的製剤。
【請求項25】
プロテアーゼドメインの可逆的阻害剤をさらに含む、請求項23記載の薬学的製剤。
【請求項26】
可逆的阻害剤がヒト患者に投与するのに安全である、請求項25記載の薬学的製剤。
【請求項27】
請求項2記載のアドザイムをコードする核酸。
【請求項28】
基質ポリペプチドの活性を阻害するための、第二の融合タンパク質に結合された第一の融合タンパク質を含む免疫グロブリン融合複合体であるアドザイムであって、第一の融合タンパク質は、免疫グロブリン重鎖の定常部分と基質ポリペプチドの少なくとも1つのペプチド結合のタンパク分解性の切断を触媒するメソトリプシン触媒ドメインとを含み、および第二の融合タンパク質は、免疫グロブリン重鎖の定常部分と該基質ポリペプチド上のアドレス部位と結合するターゲティングドメインとを含み、ここで該ターゲティングドメインおよび該プロテアーゼドメインは、互いに関して分離しており、かつ異種である、アドザイム。
【請求項29】
潜在性自己触媒的部位に1つまたは複数のアミノ酸配列変化を含む安定化されたメソトリプシンであって、該変化が該メソトリプシンの触媒活性を実質的に減弱させないメソトリプシン。
【請求項30】
潜在性自己触媒的部位がArgまたはLysを含む、請求項29の安定化されたメソトリプシン。
【請求項31】
潜在性自己触媒的部位がK98、R122、K159、およびK193の1つまたは複数を含む、請求項30記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項32】
変化がK98Q、R122H、K159Q、およびK193Aの1つまたは複数を含む、請求項31記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項33】
明らかな活性が野生型メソトリプシンよりも少なくとも約3倍高い、請求項29記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項34】
少なくとも約2日、好ましくは約3、4、5、6、10日またはそれ以上の期間にわたって実質的に同じ活性を保持する、請求項29記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項35】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシンをコードするポリヌクレオチド。
【請求項36】
請求項35記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項37】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシン、請求項35記載のポリヌクレオチド、または請求項36記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項38】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシンに由来する触媒ドメインを含むアドザイム。
【請求項39】
請求項38記載のアドザイムをコードするポリヌクレオチド。
【請求項40】
請求項39記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項41】
請求項38記載のアドザイム、請求項39記載のポリヌクレオチド、または請求項40記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項42】
以下を含むアドザイム:
(a)標的基質の不活性化を触媒する触媒ドメイン;および、
(b)標的基質と結合する、FN3足場に基づいたターゲティング部分。
【請求項43】
アドザイムが融合タンパク質である、請求項42記載のアドザイム。
【請求項44】
融合タンパク質が組換え核酸によってコードされる同時翻訳融合タンパク質である、請求項43記載のアドザイム。
【請求項45】
アドレスドメインがリンカーを伴わずにメソトリプシン触媒ドメインに直接連結されている、請求項43記載のアドザイム。
【請求項46】
アドレスドメインが構造をもたないペプチドによってメソトリプシン触媒ドメインに連結されている、請求項43記載のアドザイム。
【請求項47】
構造をもたないペプチドが複数のグリシンおよびセリンアミノ酸を含み、かつ15〜50のアミノ酸の間の長さを有する、請求項46記載のアドザイム。
【請求項48】
構造をもたないペプチドがSer4GlyまたはSerGly4またはGlySer4またはGly4Ser柔軟なポリペプチドリンカーの1つまたは複数の繰り返しを含む、請求項46記載のアドザイム。
【請求項49】
触媒ドメインがアドレスドメインに対して、N末端に位置する、請求項43記載のアドザイム。
【請求項50】
触媒ドメインがプロテアーゼドメインを含む、請求項42記載のアドザイム。
【請求項1】
以下を含むアドザイム:
(a)標的基質のタンパク質分解を触媒するメソトリプシン触媒ドメイン;および、
(b)標的基質と結合するターゲティング部分。
【請求項2】
アドザイムが融合タンパク質である、請求項1記載のアドザイム。
【請求項3】
融合タンパク質が組換え核酸によってコードされる同時翻訳融合タンパク質である、請求項2記載のアドザイム。
【請求項4】
アドレスドメインがリンカーのないメソトリプシン触媒ドメインに直接連結されている、請求項2記載のアドザイム。
【請求項5】
アドレスドメインが構造をもたないペプチドによってメソトリプシン触媒ドメインに連結されている、請求項2記載のアドザイム。
【請求項6】
構造をもたないペプチドが複数のグリシンおよびセリンアミノ酸を含み、かつ15〜50アミノ酸の間の長さを有する、請求項5記載のアドザイム。
【請求項7】
構造をもたないペプチドがSer4GlyまたはSerGly4またはGlySer4またはGly4Ser柔軟なポリペプチドリンカーの1つまたは複数の繰り返しを含む、請求項5記載のアドザイム。
【請求項8】
メソトリプシン触媒ドメインがアドレスドメインに対して、N末端に位置する、請求項5記載のアドザイム。
【請求項9】
メソトリプシン触媒ドメインが、ヒト・メソトリプシン・ポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項10】
メソトリプシン触媒ドメインがSEQ ID NO:45のアミノ酸配列を含む、請求項9記載のアドザイム。
【請求項11】
メソトリプシン触媒ドメインがSEQ ID NO:と、1つまたは複数の保存的アミノ酸変化においてのみ異なるアミノ酸配列を含む、請求項9記載のアドザイム。
【請求項12】
ターゲティング部分が抗体またはこれらの抗原結合部位を含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項13】
ターゲティング部分がモノクローナル抗体、FabおよびF(ab)2、scFv、重鎖可変領域、並びに軽鎖可変領域からなる群より選択される、請求項1記載のアドザイム。
【請求項14】
ターゲティング部分が免疫グロブリン様の足場を含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項15】
免疫グロブリン様の足場がFN3足場である、請求項14記載のアドザイム。
【請求項16】
ターゲティング部分が{Adnectin足場競合物の一覧}からなる群より選択される足場を含む請求項1記載のアドザイム。
【請求項17】
アドザイムの効力が、メソトリプシン触媒ドメインまたはターゲティング部分単独よりも少なくとも5倍高い、請求項1記載のアドザイム。
【請求項18】
触媒効率がメソトリプシン触媒ドメイン単独のものよりも少なくとも10倍高い、請求項1記載のアドザイム。
【請求項19】
アドザイムが自己触媒型タンパク質分解に耐性である、請求項1記載のアドザイム。
【請求項20】
アドザイムが、被検者に投与される溶液中のアドザイムの濃度とほぼ同等のアドザイム濃度にて自己触媒型タンパク質分解に耐性である、請求項19記載のアドザイム。
【請求項21】
基質が受容体リガンドであり、かつターゲティング部分が該リガンドの同族受容体のリガンド結合ドメインを含む、請求項1記載のアドザイム。
【請求項22】
基質がポリペプチドホルモン、成長因子、および/またはサイトカインである、請求項1記載のアドザイム。
【請求項23】
請求項1記載のアドザイムと薬学的に有効な担体とを含む薬学的製剤。
【請求項24】
アドザイムの自己触媒的なタンパク質分解が阻害されるように製剤化された、請求項23の薬学的製剤。
【請求項25】
プロテアーゼドメインの可逆的阻害剤をさらに含む、請求項23記載の薬学的製剤。
【請求項26】
可逆的阻害剤がヒト患者に投与するのに安全である、請求項25記載の薬学的製剤。
【請求項27】
請求項2記載のアドザイムをコードする核酸。
【請求項28】
基質ポリペプチドの活性を阻害するための、第二の融合タンパク質に結合された第一の融合タンパク質を含む免疫グロブリン融合複合体であるアドザイムであって、第一の融合タンパク質は、免疫グロブリン重鎖の定常部分と基質ポリペプチドの少なくとも1つのペプチド結合のタンパク分解性の切断を触媒するメソトリプシン触媒ドメインとを含み、および第二の融合タンパク質は、免疫グロブリン重鎖の定常部分と該基質ポリペプチド上のアドレス部位と結合するターゲティングドメインとを含み、ここで該ターゲティングドメインおよび該プロテアーゼドメインは、互いに関して分離しており、かつ異種である、アドザイム。
【請求項29】
潜在性自己触媒的部位に1つまたは複数のアミノ酸配列変化を含む安定化されたメソトリプシンであって、該変化が該メソトリプシンの触媒活性を実質的に減弱させないメソトリプシン。
【請求項30】
潜在性自己触媒的部位がArgまたはLysを含む、請求項29の安定化されたメソトリプシン。
【請求項31】
潜在性自己触媒的部位がK98、R122、K159、およびK193の1つまたは複数を含む、請求項30記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項32】
変化がK98Q、R122H、K159Q、およびK193Aの1つまたは複数を含む、請求項31記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項33】
明らかな活性が野生型メソトリプシンよりも少なくとも約3倍高い、請求項29記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項34】
少なくとも約2日、好ましくは約3、4、5、6、10日またはそれ以上の期間にわたって実質的に同じ活性を保持する、請求項29記載の安定化されたメソトリプシン。
【請求項35】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシンをコードするポリヌクレオチド。
【請求項36】
請求項35記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項37】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシン、請求項35記載のポリヌクレオチド、または請求項36記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項38】
請求項29〜34のいずれか1項記載の安定化されたメソトリプシンに由来する触媒ドメインを含むアドザイム。
【請求項39】
請求項38記載のアドザイムをコードするポリヌクレオチド。
【請求項40】
請求項39記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項41】
請求項38記載のアドザイム、請求項39記載のポリヌクレオチド、または請求項40記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項42】
以下を含むアドザイム:
(a)標的基質の不活性化を触媒する触媒ドメイン;および、
(b)標的基質と結合する、FN3足場に基づいたターゲティング部分。
【請求項43】
アドザイムが融合タンパク質である、請求項42記載のアドザイム。
【請求項44】
融合タンパク質が組換え核酸によってコードされる同時翻訳融合タンパク質である、請求項43記載のアドザイム。
【請求項45】
アドレスドメインがリンカーを伴わずにメソトリプシン触媒ドメインに直接連結されている、請求項43記載のアドザイム。
【請求項46】
アドレスドメインが構造をもたないペプチドによってメソトリプシン触媒ドメインに連結されている、請求項43記載のアドザイム。
【請求項47】
構造をもたないペプチドが複数のグリシンおよびセリンアミノ酸を含み、かつ15〜50のアミノ酸の間の長さを有する、請求項46記載のアドザイム。
【請求項48】
構造をもたないペプチドがSer4GlyまたはSerGly4またはGlySer4またはGly4Ser柔軟なポリペプチドリンカーの1つまたは複数の繰り返しを含む、請求項46記載のアドザイム。
【請求項49】
触媒ドメインがアドレスドメインに対して、N末端に位置する、請求項43記載のアドザイム。
【請求項50】
触媒ドメインがプロテアーゼドメインを含む、請求項42記載のアドザイム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公表番号】特表2007−525997(P2007−525997A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501994(P2007−501994)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/006976
【国際公開番号】WO2005/085430
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(506298127)アドネクサス セラピューティクス インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/006976
【国際公開番号】WO2005/085430
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(506298127)アドネクサス セラピューティクス インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
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