説明

アルデヒドをベースとする補助界面活性剤

本発明は、C〜C−アルデヒドと、多価アルコール、アミン、チオールまたはカルボン酸の縮合反応により製造される環式補助界面活性剤に関する。前記界面活性剤は、明細書中に記載されている式IとIIに相当し、家庭用洗剤、家庭用洗浄剤、ボディー洗浄剤およびボディーケア剤において使用するのが適切である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルデヒドと、ヒドロキシル、ジオール、アミノおよびカルボキシル官能性のグループからの少なくとも1つの更なる官能性を有するアルコールとの縮合生成物に関する。
【0002】
界面活性剤は、その分子構造が疎水性部分と親水性部分とを有するいわゆる両親媒性分子である。この特性により、界面活性剤は、界面フィルムと、いわゆるミセルを形成することができる。この場合に、これは水溶液中で形成され、種々の形態(球体、棒状、円板)を取ることができる界面活性剤からの集合体である。ミセルは、特定の濃度、いわゆる臨界のミセル形成濃度(KMK)以上で形成される。さらに、両親媒性分子は、疎水相と親水相の間で界面フィルムを形成し、従って例えば乳化性または発泡性を生じるという特性がある。
【0003】
補助界面活性剤も同様に両親媒性特性を有するが、単独でミセルと界面フィルムを形成できるほど十分ではない。しかしながら、これらは界面活性剤の間に挿入され、これらから形成される構成物、例えば、ミセルまたは界面中で両親媒性物質(界面活性剤と補助界面活性剤)の充填密度を増大させる。これにより、臨界ミセル形成濃度と表面張力の他に、界面活性剤水溶液と、例えば油のような非極性物質との間の界面張力が低下するので、ミクロエマルションが形成されるまでこれらの物質用の界面活性剤系の吸収能が増大する。その結果、より高い溶解能と乳化性、より高い洗浄能ならびにエマルションと泡の高い安定性が生じる。補助界面活性剤を使用する場合には、著しく低い界面活性剤濃度でも既にミセルを形成することができる。
【0004】
補助界面活性剤を使用することによる更なる効果、ならびにこれにより強化される両親媒性物質の凝集傾向は公知である。これは、一方では球状のミセルから不均斉なミセル会合への凝集変換である。このミセルの構造変換は、特に希釈溶液中でミセル含有溶液のレオロジーに作用する。同時に、フェーズダイアグラムの形で液晶構造が低濃度へ移動する。これにより、高い密閉密度を有するゲル相の有利な形成を見ることができる。その結果、通常は著しく高い濃度で漸く観察される層状のミセル構造が、<10質量%の濃度でも既に生じる。もう1つの興味深い現象は、公知の液晶ゲル相のほかに、有利な用途特性を有する新たな超格子の形成である。この場合に、特に興味深いのは、海綿状を形成し、かつミクロエマルションに似た特性を有する小胞相ならびにいわゆるL相である。これらは、希釈濃度範囲で粘度を調節するために有用である。
【0005】
先行技術からは、補助界面活性剤として適切な多くの化合物もしくは化合物クラスが公知である。
【0006】
〜C10−アルコールは、有利な特性を有しているが、しかしその独特な香りゆえに頻繁に使用されることがない。
【0007】
エトキシ化低級アルコール、例えば、エトキシ化低級ラウリルアルコールエトキシレート、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルまたはプロピレングリコールブチルエーテルは、界面活性剤系で改善された乳化性能または泡安定性を生じることができるが、しかし高いアニオン性界面活性剤含量を有する界面活性剤の調製には、ヘッド基の極性が小さすぎる。
【0008】
脂肪酸エタノールアミンは、例えば、粘度を調節するためにシャンプーで使用される。しかし、これらはニトロサミンを形成する疑いがある。
【0009】
G.J.Smithは、Seifen, Oelen, Fette, Wachse,105(1979, 319ページ以下と345ページ以下)で、アルキルアミンオキシドを種々の用途で補助界面活性剤として使用することを記載している。これもニトロサミンを含有する疑いがある。また、費用のかかる製造技術によれば、これを大幅に減らすことができる。
【0010】
アミンオキシドと同様に、他の双生イオン界面活性剤、例えば、スルホ−またはカルボキシルアンモニオ−ベタインを補助界面活性剤として使用することができる。これらの生成物の場合には、ゲル相の形成が極めて弱く作られる。その代わりに、相応する界面活性剤混合物の皮膚刺激を下げるという利用上の利点もある。
【0011】
WO98/00418は、アルキレンカーボネートとそれらの補助界面活性剤としての使用を開示している。
【0012】
これまでに公知の用途では、使用される補助界面活性剤:界面活性剤の割合が、用途に応じて約1:20〜1:2を変動する。例えばアルキルアミンオキシドのような若干の場合には、補助界面活性剤は高濃度でもよい。
【0013】
本発明は、前記の欠点を有さず、特に改善された価格性を示し、ならびに環境に適合し、ヒトへの危険性がない、補助界面活性剤として適切な化合物を提供することに課題の根底をなす。
【0014】
前記課題は、一般式
【0015】
【化1】

[式中、記号X、Y、ZおよびR〜R13は以下の意味を有する:
は、水素または線状または分枝の、置換または非置換のC〜C29−アルキル基である、または線状または分枝の、置換または非置換のC〜C29−アルケニル基であり、その際、アルキル鎖またはアルケニル鎖中の1個以上の炭素原子は、−O−、−NR14、−C(O)NR15−、または−S−と置換することができ、−O−O−および−S−S−を除く;
は、水素または−CHであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に、次のものから成る置換基のグループ:H;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC
【0016】
【化2】

ならびに鎖の任意の箇所で、−OH;−SH;−CN;NR1617;−OR22のグループからの置換基を1〜4個有する、または−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0017】
【化3】

のグループから1〜2個の置換基を有することができるC〜C−アルキル基から選択され、または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:H;−CN;−NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換されていてよいC
【0018】
【化4】

ならびに、鎖の任意の箇所で、−OH;−SH;−CN;NR1617;OR22のグループから1〜4個の置換基を有する、または−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0019】
【化5】

のグループからの置換基を1〜2個有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
14は、線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
15は、水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
18は、C〜C−アルキル基とエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択され;
19、R20は、相互に独立にR16、R17と同じ意味を有し;
21は、C〜C−アルキル基または−Cであり;
22は、C〜C10−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)、ブチレンオキシ基−(CO−)、および少なくとも2個の前記の基をブロックコポリマーまたはランダムコポリマーの形で有し、かつ全部で最大15個のアルキレンオキシ単位を有するアルキレンオキシ基のグループから選択される;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にO、SまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり、
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
pは1〜15の整数であり;
qは1〜15の整数であり:
rは1〜15の整数であり;
sは1〜15の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない。]
の環式アルデヒド誘導体により解決された。
【0020】
式IとIIの化合物は、通常の当業者に公知の洗剤調製物および洗浄剤調製物中で、とりわけ補助界面活性剤として使用するために適切である。
【0021】
式IとIIの化合物の製造は、アルデヒドと多価化合物との縮合により行われ、これらの官能基は、ヒドロキシ性、チオール性、カルボキシ性および第一アミノ官能性および第二アミノ官能性のグループから選択される。同じまたは異なっていてよい少なくとも2個の官能基は、多官能性化合物中に存在しなくてはならない。
【0022】
使用すべきアルデヒドは、線状または分枝の脂肪族C〜C30−アルデヒドであり、有利にはC〜C18−アルデヒドである。これらのアルデヒドは、0〜2.5、有利に0.2〜1.6の平均分枝度を有する。この場合に、分枝度は−1と定義される(分子あたりのメチル基の数)。カルボニル官能性と結合するアルデヒドの脂肪族鎖の基は、式IとII中の基Rに相当するため、前記の基も相応する分枝度を有する。アルキル鎖は、さらに補助界面活性剤として分子の適性を高める置換基を更に有することができるが、これらの置換基は少なくとも不利に影響することはない。このような置換基は、当業者に公知である。アルキル鎖に更なる置換基が何も存在しないのが有利である。使用可能なアルデヒドの例には、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、テトラデカナールおよびヘキサデカナールが含まれる。前記の全てのアルデヒドから、非分枝のn型も、分枝の異性体も使用できる。一般的には、所望の平均分枝度を有する使用アルデヒドの異性体混合物が使用される。
【0023】
種々の炭素数のアルデヒドの混合物を使用し、生じた生成物混合物を補助界面活性剤として使用することも可能である。これらの実施態様は、本発明の要求に沿って有利である。この場合に、C12−/C14−アルデヒドから成る混合物を使用するのが有利である。
【0024】
さらに、いわゆるGuerbet−アルデヒドおよびそれらの不飽和類似物の使用も発明の要求に沿って有利である。ここでは、2位に分枝を有するアルデヒドである。例として、2−エチルヘキサナール、2−エチルヘキセ−2−エナール、2−プロピルヘキサナール、2−プロピルヘプタナール、2−プロピルヘプテ−2−エナール、2−ブチルオクタナール、2−ブチルオクテ−2−エナール、2−ペンチルノナナールおよび2−ペンチルノネ−2−エナールが含まれる。飽和アルデヒドが有利である。
【0025】
アルデヒドと反応すべき多官能性出発物質は、以下に記載する物質である。
【0026】
ポリオール:
少なくとも2個のヒドロキシル官能性、有利には2〜5個のヒドロキシ官能性、特に2〜4個のヒドロキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ポリオールが適切である。ヒドロキシ官能性の他に、さらに、−SH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0027】
【化6】

から選択される官能基が存在していてもよい。
【0028】
適切なポリオールの例には、グリセリン、酒石酸、酒石酸ジエチルエステル、トリメチロールプロパン、フルクトース、シクロヘキサンジオール、サッカロース、テトラヒドロキシブタンが含まれる。
【0029】
アルカノールアミン:
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性とヒドロキシ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アルカノールアミンが適切である。さらに最大4個のヒドロキシ官能性またはアミノ官能性が存在でき、有利にはアルカノールアミンは1個のアミノ官能性を有する。次のグループ:−SH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0030】
【化7】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0031】
適切なアルカノールアミンの例には、トリメチロールメチルアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、ジプロパノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、例えば、サルコシン、セリンおよびトレオニンが含まれる。
【0032】
チオール:
1個のチオール官能性と1個のヒドロキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−チオールが適切である。さらに4個のヒドロキシル官能性またはチオール官能性が存在できる。有利にはチオールは正確に1個のSH−官能性を有する。次のグループ:−OH;−SH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0033】
【化8】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0034】
適切なチオールの例は、メルカプトエタノール、メルカプト−乳酸、メルカプトグリコール酸、チオサリチル酸、メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、システイン、N−アセチルシステイン、3−メルカプトプロピオン酸、ペニシラミン、ジチオスレイトールである。
【0035】
ヒドロキシカルボン酸:
1個のヒドロキシ官能性と1個のカルボキシ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ヒドロキシカルボン酸が適切である。さらに4個のヒドロキシ官能性またはカルボン酸官能性が存在できる。有利には分子は、1つのカルボキシル官能性を有する。次のグループ:−SH;−CN;NR1617;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0036】
【化9】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0037】
適切なヒドロキシカルボン酸の例には、乳酸、クエン酸、グリコール酸、酒石酸、グリセリン酸、リンゴ酸およびサリチル酸が含まれる。
【0038】
ジアミン:
2〜6個の第一または第二アミノ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ジアミンが適切である。有利には、ジアミンは2〜4個の第一または第二アミノ官能性を有する。さらに、次のグループ:−OH;−SH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【0039】
【化10】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0040】
適切なジアミンの例には、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N−アミノプロピルエチレンジアミン(N−アミン)およびN,N'−ビス(アミノプロピル)−エチレンジアミン(Nアミン)、ヒドロキシエチルエチレンジアミンが含まれる。
【0041】
アミノチオール:
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性およびチオール官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アミノチオールが適切である。有利には、使用されるアミノチオールは、1つの第一または第二アミノ官能性と、1つのチオール官能性を有する。さらに、次のグループ:−OH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C、ならびに
【0042】
【化11】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0043】
例として、システインおよびチロシンおよびメルカプトプロピルアミンが含まれる。
【0044】
アミノ酸
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性とカルボキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アミノ酸が適切である。有利には、本発明により使用されるアミノ酸は、1つの第一または第二アミノ官能性を含有する。例として、イミノニ酢酸HN(CHCOH)およびエチレンジアミン三酢酸、ならびにアミノ酸であるアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンおよびN−ホスホノメチルグリシンが含まれる。
【0045】
ジチオール:
少なくとも2個のチオール官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ジチオールが適切である。有利には、ジチオールは、2個のチオール官能性を有する。さらに、次のグループ:−OH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素は置換基により置換されていてよい−C、ならびに
【0046】
【化12】

から選択される更なる置換基が存在していてよい。
【0047】
本発明により使用される式IとIIの補助界面活性剤中に存在できるアルキレンオキシ置換基(例えば、R22の定義を参照)は、純粋なエチレンオキシ−、プロピレンオキシ−またはブチレンオキシ−置換基であることができる。ブチレンオキシ−置換基の場合には、1−ブテン、2−ブテンまたはイソブテンから由来するものであることができる。ブチレンオキシ−置換基礎のグループの範囲内で有利なものは、1−ブテンから由来する基−(CHCH(C)−O)である。これらの置換基は、例えば、ランダムオリゴマー/ポリマーとして、またはブロックコポリマーとして、エチレンオキシ−、プロピレンオキシ−またはブチレンオキシ−単位から成る混合物であることもできる。前記のアルキレンオキシ置換基は、純粋なエチレンオキシ基であるか、または末端基の閉じたエチレンオキシ基であるのが有利である。
【0048】
アルキレンオキシ置換基を含有する個々の化合物が存在する場合には、これらは明細書中にあげられた量で、整数の量のアルキレンオキシ単位を含有する。アルキレンオキシ置換基との種々の化合物の混合物が存在する場合には、これはアルキレンオキシ置換基の量が平均して整数ではない混合物であることが頻繁である。
【0049】
−Cは、フェニル基を意味する。
【0050】
記号X、YおよびZの1個以上、置換基R〜R13の1個以上ならびに記号l、mおよびnの1個以上が以下の意味を有する一般式IおよびIIの分子が有利である:
は、線状または分枝のC〜C17−アルキル基、または線状または分枝のC〜C17−アルケニル基であるのが適切であり、その際、アルキル鎖中の1個以上の炭素原子は、OまたはNR14と置換されていてもよく、−O−O−を除く。
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に次のグループ:
−H;−C(O)OH;−C(O)OR18
【0051】
【化13】

ならびに、鎖の任意の箇所で、−OH;−CN;NR1617;−OR22から成るグループからの置換基を1個または2個有するか、または−C(O)OH;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C;および
【0052】
【化14】

のグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択される。
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、−H;−NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18
【0053】
【化15】

ならびに、鎖の任意の箇所で、−OH;−CN;NR1617;−OR22から成るグループからの置換基を1個または2個有するか、または−C(O)OH;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C;および
【0054】
【化16】

から成るグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択される、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
14は、線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
18は、C〜C−アルキル基とエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択され;
22は、C〜C−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)、ブチレンオキシ基−(CO−)ならびに混合アルキレンオキシ基から成るグループから選択され;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にOまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
pは1〜15の整数であり;
qは1〜10の整数であり:
rは1〜10の整数であり;
sは1〜10の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない。
【0055】
この場合に、全部の置換基R〜R13ならびに記号X、YおよびZならびにl、mおよびnの1個以上が上記の意味を有するのが有利である。
【0056】
さらに、記号X、Y、Zおよびl、m、nならびに置換基R〜R13の1個以上が以下の意味を有する式IとIIの化合物がより有利である:
は、線状または分枝のC〜C17−アルキル基、または線状または分枝のC〜C17−アルケニル基であり;
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に次のグループ:
−H;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;−NR1617;−OR22から成るグループからの置換基を1個または2個有するか、または−C(O)OHと
【0057】
【化17】

のグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択される;または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、−H;−NR1617;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;NR1617から成るグループからの置換基を1個または2個を有するか、または−C(O)OHと
【0058】
【化18】

から成るグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択される、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
22は、C〜C−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)、ブチレンオキシ基−(CH−CH(C)O−)ならびに混合アルキレンオキシ基から成るグループから選択され;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にOまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
qは1〜10の整数であり:
rは1〜10の整数であり;
sは1〜10の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない。
【0059】
この場合に、全部の置換基R〜R13ならびに記号X、YおよびZならびにl、mおよびnの1個以上が上記の意味を有するのが有利である。
【0060】
さらに、記号X、Y、Zおよびl、m、nの1個以上、ならびに置換基R〜R13の1個以上が以下の意味を有する式IとIIの化合物がより有利である:
は、線状または分枝のC〜C21−アルキル基、または線状または分枝のC〜C21−アルケニル基であり;
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に次のグループ:
−H;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;NR1617;−OR22から成るグループからの置換基を1個または2個有するか、または−C(O)OHタイプの置換基1個を有することができるC〜C−アルキル基から選択される;または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:−H;−NR1617;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;NR1617から成るグループからの置換基を1個または2個有するか、または−C(O)OHタイプの置換基1個を有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
22は、C〜C−アルキル基およびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択され;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にO、SまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
qは3〜8の整数であり:
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない。
【0061】
この場合に、置換基R〜R13の全てならびに記号X、YおよびZならびにl、mおよびnが上記の意味を有するのが有利である。
【0062】
特に次の化合物が有利である:
【0063】
【化19】

2−(1−エチル−ペンチル)−[1,3]ジオキソラン−4−オン(1)
【0064】
【化20】

3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチルジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(2)
【0065】
【化21】

7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジノニル−ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(3)
【0066】
【化22】

2−(1−エチル−ペンチル)−4,4−ジ(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン(4)
【0067】
【化23】

4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ノニル−オキサゾリジン(5)
並びに
2−(1−プロピル−ヘキシル)4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−オキサゾリジン(6);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ドデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(7);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(テトラデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(8);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ウンデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(9);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(トリデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(10);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ドデシル−オキサゾリジン(11);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−テトラデシル−オキサゾリジン(12);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ウンデシル−オキサゾリジン(13);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−トリデシル−オキサゾリジン(14);
2−(1−プロピルヘキシル)−[1,3]−ジオキソラン−4−オン(15);
【0068】
【化24】

2−(1−プロピルヘキセニル)−[1,3]ジオキソラン−4−オン(16)
【0069】
【化25】

7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(1−プロピルヘキセニル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(17)
【0070】
【化26】

4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−(1−プロピルヘキセニル)−オキサゾリジン(18)
が有利である。
【0071】
同様に、(9)と(10)から成る混合物、(13)と(14)から成る混合物、(7)と(8)から成る混合物、(11)と(12)から成る混合物も本発明の最も有利な実施態様の対象である。
【0072】
同様に、本発明の最も有利な実施態様は、3〜10個のエチレンオキシド単位を有する化合物(1)〜(18)の付加物ならびにこれらの混合物である。本発明と関連する“混合物”という用語は、種々の量のエチレンオキシド単位を有する化合物(1)〜(18)の付加物の混合物および種々の化合物(1)〜(18)のエチレンオキシド付加物の混合物であると解釈される。
【0073】
本発明のさらなる対象は、一般式IとIIの化合物ならびにこれらから由来する、有利には上記のような化合物の補助界面活性剤としての使用である。
【0074】
本発明による補助界面活性剤として使用される式IとIIの化合物は、一般的に当業者に公知の縮合反応により製造される。アルデヒドと、これと反応させるべき物質、または上記の物質グループから選択される物質混合物は、場合により、適切な酸の存在で、例えばトルエン、クロロホルムまたは塩化メチレンのような溶剤中で相互に反応させる。酸としては、通常の当業者に公知の気体状、液体または固体の形のルイス酸とブレンステッド酸を使用するのが適切である。例として、HCl、硫酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸−ピリジニウム塩および酸性イオン交換体、例えば、Amberlyst(R)15およびセルドライト・レッド(Serdolit Red)が含まれる。二者択一的に、溶剤中に溶解させることができるアルデヒドには、反応させるべき出発物質が加えられる。これは、特に水溶液として反応混合物に添加できるヒドロキシカルボン酸が好ましい場合である。縮合の際に生じる水は、蒸留により分離するのが有利である。溶剤を用いずに操作するのが有利である。溶剤を使用する場合には、例えば、水循環器(Wasserauskreiser)を用いて共沸蒸留により水を分離することができる。
【0075】
本発明によれば、補助界面活性剤として使用される式IとIIの物質は、工業用、研究機関用または家庭用の洗剤および洗浄剤、ならびにいわゆるボディーケア分野、すなわちボディー洗浄剤およびボディーケア剤で使用するのが適切である。
【0076】
さらなる用途は以下のものである:
− 湿潤剤、特に印刷業用、
− 化粧品、製剤学的調製物および植物保護調製物。適切な植物保護調製物は、例えば、EP-A-0050228に記載されている。植物保護剤は通常さらなる内容物が存在していてもよい。
− 塗料、被覆剤、染料、顔料調製物ならびに塗料−フィルム工業での接着剤
− 革用脱脂剤
− 均染剤のような繊維工業用の調製物または紡糸用の調製物
− 繊維加工および紙・パルプ工業用の助剤
− 金属精錬および電気分野のような金属加工
− 食糧産業
− 水処理および飲料水製造
− 発酵
− 鉱物精製および粉塵制御
− 建築助剤
− 乳化重合および分散液の製造
− 冷却および滑剤。
【0077】
洗剤は、固体、液体、ゲル状またはペースト状の形で存在する。固体の形で存在する材料には、粉末と圧縮粉、例えば、顆粒ならびに錠剤のような成形物が含まれる。
【0078】
洗剤は、調製物の全体量に対して、式Iおよび/またはIIの少なくとも1つの物質を0.1〜40質量%、特に0.5〜30質量%、とりわけ1〜20質量%含有する。さらなる成分は、以下に引用してある。
【0079】
洗剤調製物は、界面活性剤、ベース剤、芳香剤、染料、複合ビルダー、ポリマーのような通常の内容物ならびにその他の内容物を含有している。一般的な調製物は、例えば、WO01/32820に記載されている。種々の用途に適切な更なる内容物は、EP-A-0620270、WO95/27034、EP-A-0681865、EP-A-0616026、EP-A-0616028、DE-A-4237178およびUS5340495に例示的に記載されている。
【0080】
本発明の意味の洗剤は、一般的に、程度に差はあるが、屈曲性材料を洗濯するため、有利には天然、合成または半合成繊維材料を含有するもの、またはこれから成るもの、従って、一般的には少なくとも部分的に繊維特性を有するものを洗濯するために使用される。繊維含有材料または繊維から成る材料は、原則的に利用する形または製造および加工の際に生じる形で存在することができる。例えば、繊維は無秩序にフロックまたは粗積みの形、または秩序立ったフィラメント、紡ぎ糸、より糸の形、または表面形成された形、例えば、フリース、ローデン素材またはフェルト、織物、メリヤスのように考えられる限りの結合の種類で存在することができる。
【0081】
繊維原料または繊維は、任意の加工段階であることができ、天然のタンパク質繊維またはセルロース繊維、例えば、ウール、絹、木綿、サイザル繊維、麻、ヤシ皮繊維または合成繊維、例えば、ポリエステル、ポリアミドまたはポリアクリルニトリル繊維であることができる。
【0082】
本発明による補助界面活性剤を含有する洗剤は、裁断パイルまたは非裁断パイルを有する裏貼りしたじゅうたんのような繊維含有材料を洗浄するためにも使用できる。
【0083】
洗剤の組成は、従来技術から当業者が周知のような種々の目的に合わせるのが有利である。このために、従来技術から公知のあらゆる目的に相応する助剤および添加剤を洗剤に加えることができる。
【0084】
洗剤には、本発明による補助界面活性剤の他に、例えば、以下のものが存在できる:
− ビルダーおよび補助ビルダー(Cobuilder)、例えば、ポリホスフェート、ゼオライト、ポリカルボキシレート、ホスホネートまたは複合形成物
− イオン性界面活性剤、例えば、アルコールスルフェート/−エーテルスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、および他のアルコールスルフェート/−エーテルスルフェート
− 非イオン性界面活性剤、アルコールアルコキシレート、例えば、アルキルアミンアルコキシレート、アルキルポリグルコシド
− 蛍光増白剤
− 色移り防止剤、例えば、モル質量8000〜70000のポリビニルピロリドン、1:10〜2:1のモノマーのモル比で、モル質量8000〜70000を有するビニルイミダゾール/ビニルピロリドン−コポリマーならびにモル質量8000〜70000を有するポリ−4−ビニルピリジン−N−オキシド
− 増量剤、例えば、硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウム
− よごれ剥離剤
− 被膜形成阻害剤
− 漂白剤、例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩および漂白活性剤、例えば、テトラアセチルエチレンジアミンならびに漂白安定剤を含有する漂白系
− 香料/香油
− 消泡剤、例えば、シリコーン油
− 酵素、例えば、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ
− アルカリ供与体、例えば、溶解性アルカリケイ酸塩、例えば、ペンタナトリウムメタケイ酸塩、炭酸ナトリウム。
【0085】
液体洗剤中では、付加的に溶剤、例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−プロピレングリコール、ブチルグリコールなどを使用することができる。
【0086】
錠剤の形の洗剤中では、付加的に錠剤補助剤、例えば、1000g/mol以上のモル質量を有するポリエチレングリコール、ポリマー分散液ならびに錠剤放散剤、例えば、セルロース誘導体、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ポリアクリレートまたはクエン酸のような酸と炭酸水素ナトリウムから成る組合せを使用できる。可能な内容物の詳細なリストは、以下に挙げられている。
【0087】
多くの場合に、本発明により使用される補助界面活性剤は、他の補助界面活性剤と、または両性界面活性剤、例えばアルキルアミンオキシドと、またはベタインと組み合わせるのが有利である。
【0088】
非イオン性界面活性剤の他のクラスは、アルキル鎖中に6〜22個、有利に10〜18個の炭素原子を有するアルキルポリグリコシドである。これらの化合物は、大抵は1〜20個、有利に1.1〜5個のグルコシド単位を有する。
【0089】
非イオン性界面活性剤の他のクラスは、一般構造
【0090】
【化27】

[式中、Bは、C〜C22−アルキルであり、Bは、水素またはC〜C−アルキルであり、Dは5〜12個の炭素原子と少なくとも3個のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシアルキル基である。]
のN−アルキルグルカミドである。
有利にはBは、C10〜C18−アルキルであり、Bは、CHであり、DはCまたはC−基である。例えば、このような化合物は、還元性アミノ糖をC10〜C18−カルボン酸の酸クロリドでアシル化することにより得られる。
【0091】
さらに、該当する非イオン性界面活性剤は、WO-A95/11225から公知の一般式
【0092】
【化28】

[式中、
は、C〜C21−アルキル基またはアルケニル基を表し、
は、C〜C−アルキル基を表し、
は、C〜C−アルキレンを表し、
yは、2〜3の数字を表し、
xは1〜6の値を表す]
の末端基が閉じた脂肪酸アミドアルコキシレートである。
【0093】
このような化合物の例は、式HN−(CH−CH−O)−Cのn−ブチルトリグリコールアミンとドデカン酸メチルエステルとの反応性生物または式HN−(CH−CH−O)−CのエチルテトラグリコールアミンとC〜C18−飽和脂肪酸メチルエステルの市販混合物との反応生成物である。
【0094】
さらに、非イオン性界面活性剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシド(BASF社のPluronic(R)商標とTetronic(R)商標)、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、N−アルコキシ−またはN−アリールオキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドのようなポリヒドロキシ脂肪酸誘導体、またはポリアルコキシ脂肪酸誘導体、脂肪酸アミドエトキシレート、特に末端基の閉じたもの、ならびに脂肪酸アルカノールアミドアルコキシレートから成るブロックコポリマーが適切である。
【0095】
付加的な非イオン性界面活性剤(“Niotenside”)は、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤中に、有利には0.01〜30質量%、特に0.1〜25質量%の量で、とりわけ0.5〜20質量%の量で存在する。
【0096】
付加的に、個々の非イオン性界面活性剤または種々のNiotensideの組み合わせを使用することができる。非イオン性界面活性剤は、1つのクラスからのみ、特にアルコキシ化C〜C22−アルコールだけが使用されるが、種々のクラスからの界面活性剤混合物も使用される。
【0097】
適切なアニオン性界面活性剤は、例えば、8〜22個、有利に10〜18個の炭素原子を有する脂肪族アルコールの脂肪族アルコールスルフェート、C12〜C18−アルコールスルフェート、ラウリルスルフェート、セチルスルフェート、ミリスチルスルフェート、パルミチルスルフェート、ステアリルスルフェートおよび硬脂アルコールスルフェートである。
【0098】
さらに適切なアニオン性界面活性剤は、スルフェート化したエトキシ化C〜C22−アルコール(アルキルエーテルスルフェート)もしくはそれらの溶解塩である。これらの種類の化合物は、例えば、まずC〜C22−アルコール、有利にC10〜C18−アルコール、例えば、脂肪族アルコールをアルコキシ化し、かつ引き続きアルコキシ化生成物をスルフェート化することにより製造することができる。アルコキシ化には、有利にエチレンオキシドが使用され、その際、アルコール1モル当たり、1〜50、有利に1〜20molのエチレンオキシドが使用される。アルコールのアルコキシ化には、プロピレンオキシドのみ、場合によりブチレンオキシドを用いて実施することができる。さらに、エチレンオキシドとプロピレンオキシド、またはエチレンオキシドとブチレンオキシド、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとブチレンオキシドを含有するアルコキシ化C〜C22−アルコールが適切である。アルコキシ化C〜C22−アルコールは、エチレンオキシド−、プロピレンオキシド−ブチレンオキシド単位をブロックの形またはランダムな分布で含有できる。アルコキシ化触媒の種類に応じて、広いもしくは狭いアルキレンオキシドの同種分布を有するアルキルエーテルスルフェートが得られる。
【0099】
さらに適切なアニオン性界面活性剤は、C〜C24−アルカンスルホネート、有利にC10〜C18−アルカンスルホネートのようなアルカンスルホネートならびに飽和および/または不飽和C〜C24−カルボン酸のNa塩およびK塩のような石鹸である。
【0100】
さらに適切なアニオン性界面活性剤は、線状C〜C20−アルキルベンゼンスルホネート(“Las”)、有利に線状C〜C13−アルキルベンゼンスルホネートおよび線状C〜C13−アルキルトルエンスルホネートである。
【0101】
さらにアニオン性界面活性剤として、C〜C24−オレフィンスルホネートおよびC〜C24−ジスルホネート(これは、アルケン−およびヒドロキシアルカンスルホネートもしくは−ジスルホネートから成る混合物であることができる)、アルキルエステルスルホネート、スルホン化ポリカルボン酸、アルキルグリセリンスルホネート、脂肪酸グリセリンエステルスルホネート、アルキルフェノールポリグリコールエーテルスルフェート、約20〜約50個の炭素原子を有するパラフィンスルホネート(天然源のパラフィンまたはパラフィン混合物をベースとする)、アルキルホスフェート、アシルイソチオネート、アシルタウレート、アシルメチルタウレート、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸またはこれらの半エステルまたは半アミド、アルキルスルホコハク酸またはこれらのアミド、スルホコハク酸のモノエステルおよびジエステル、アシルサルコシネート、スルホン化アルキルポリグルコシド、アルキルポリグリコールカルボキシレートならびにヒドロキシアルキルサルコシネートが適切である。
【0102】
アニオン性界面活性剤は、洗剤中に、有利には塩の形で添加される。前記塩中の適切なカチオンは、ナトリウム、カリウムおよびリチウムおよびアンモニウム塩、例えばヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩およびトリ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩のようなアルカリ金属イオンである。
【0103】
アニオン性界面活性剤は、本発明による補助界面活性剤を含有する洗剤中で、30質量%まで、例えば、0.1〜30質量%、とりわけ1〜25質量%、特に3〜10質量%の量で存在する。C〜C20−線状アルキルベンゼンスルホネート(LAS)を併用する場合には、通常15質量%まで、特に10質量%までの量が使用される。
【0104】
個々のアニオン性界面活性剤または種々のアニオン性界面活性剤の組み合わせを使用できる。1つのクラスからのみ、例えば、脂肪族アルコールスルフェートのみ、またはアルキルベンゼンスルホネートのみから成るアニオン性界面活性剤が使用できるが、種々のクラスからの界面活性剤混合物、例えば、脂肪族アルコールスルフェートとアルキルベンゼンスルホネートから成る混合物も使用できる。
【0105】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する界面活性剤混合物は、通常、カチオン性界面活性剤、例えば、C〜C16−ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルコキシジメチル−アンモニウム塩または長鎖アルキル基を有するイミダゾリチウム塩と、通常は25質量%までの量、有利に1〜15質量%の量で組み合わせることができ、かつ/または両性界面活性剤、例えば、第二または第三アミンの誘導体、例えば、C〜C18−アルキルベタインまたはC〜C15−アルキルスルホベタインまたはアルキルアミドベタインまたはアルキルジメチルアミンオキシドのようなアミンオキシドと、15質量%までの量、有利に1〜10質量%の量で組み合わせることができる。
【0106】
さらに、WO99/19435に記載されているようなカチオン性界面活性剤を使用することができる。
【0107】
一般的に、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する混合物は、ビルダー(金属イオン封鎖剤)、例えば、ポリホスフェート、ポリカルボキシレート、ホスホネート、錯体形成剤、例えば、メチルグリシン二酢酸およびそれらの塩、ニトリロ三酢酸およびそれらの塩、エチレンジアミン四酢酸およびそれらの塩ならびに場合により補助ビルダーと組み合わせることができる。
【0108】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する混合物と組み合わせるために適切なビルダー物質は、以下に列挙されている:
適切な無機ビルダーは、とりわけイオン交換特性を有する全ての結晶質または非晶質のアルミノケイ酸塩、例えば、特にゼオライトである。種々のタイプのゼオライト、特にNaの形、またはこれらのNaが部分的に他のカチオン、例えば、Li、K、Ca、Mgまたはアンモニウムと置換されている形のゼオライトA、X、B、P、MAPおよびHSが適切である。適切なゼオライトは、例えば、US-A-4604224に記載されている。
【0109】
ビルダーとして適切な結晶質ケイ酸塩は、例えば、二ケイ酸塩または層状ケイ酸塩、例えば、δ−NaSi、またはβ−NaSiである。ケイ酸塩は、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の形で使用でき、有利には、Na−ケイ酸塩、Li−ケイ酸塩およびMg−ケイ酸塩として使用できる。ポリマー構造を有するメタケイ酸ナトリウムのような非晶質ケイ酸塩、または非晶質ニケイ酸塩も同様に使用可能である。
【0110】
カーボネートをベースとする適切な無機ビルダー物質は、カーボネートと炭酸水素塩である。これらは、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の形で使用できる。Na−カーボネート、Li−カーボネートおよびMg−カーボネートもしくは炭酸水素塩、特に 炭酸ナトリウムおよび/または炭化水素ナトリウムを使用するのが有利である。
【0111】
通常は、無機ビルダーとして使用されるホスフェートは、アルカリオルトホスフェート、および/またはアルカリオルトポリホスフェート、例えば、ペンタナトリウムトリホスフェートである。前記のビルダー成分は、個別または相互の混合物の形で使用できる。
【0112】
さらに、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤に、補助ビルダーを添加するのが多くの場合に有利である。適切な物質の例は、以下に列挙されている:
有利な1実施態様では、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、無機ビルダーの他に、有機補助ビルダーを低分子量のオリゴマーもしくはポリマーカルボン酸、特にポリカルボン酸、またはホスホン酸もしくはそれらの塩、特にNa塩もしくはK塩の形で0.05〜20質量%、特に1〜10質量%含有する。
【0113】
有機補助ビルダーとして適切な低分子量のカルボン酸またはホスホン酸は、例えば、以下のものである;
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノ−トリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸)のようなホスホン酸;
〜C20−ジカルボン酸、−トリカルボン酸および−テトラカルボン酸、例えば、コハク酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸およびC〜C16−アルキル基もしくは−アルケニル基を有するアルキルコハク酸およびアルケニルコハク酸;
〜C20−ヒドロキシカルボン酸、例えば、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルタール酸、クエン酸、ラクトビオン酸およびサッカロースモノカルボン酸、ジカルボン酸およびトリカルボン酸;
アミノポリカルボン酸、例えば、二トリロ三酢酸、β−アラニン二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、セリン二酢酸、イソセリン二酢酸、アルキルエチレンジアミントリアセテート、N,N−ビス(カルボキシメチル)グルタミン酸、エチレンジアミンジコハク酸およびN−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、メチルグリシン二酢酸およびエチルグリシン二酢酸。
【0114】
有機の補助ビルダーとして適切なオリゴマーまたはポリマーカルボン酸は、例えば以下のものである:
例えば、EP-A451508およびEP-A396303に記載されているようなオリゴマレイン酸:
不飽和C〜C−ジカルボン酸のコポリマーおよびターポリマー、その際、コモノマーとしてグループ(i)に記載されているモノエチレン性不飽和モノマーを95質量%までの量で、グループ(ii)を60質量%までの量で、グループ(iii)を20質量%までの量で組み込み重合させることができる。
【0115】
この場合に不飽和C〜C−ジカルボン酸として、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸が適切である。マレイン酸が有利である。
【0116】
グループ(i)には、モノエチレン性不飽和C〜C−モノカルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびビニル酢酸が含まれる。グループ(i)からは、アクリル酸とメタクリル酸を使用するのが有利である。
【0117】
グループ(ii)には、モノエチレン性不飽和C〜C22−オレフィン、C〜C−アルキル基を有するビニルアルキルエーテル、スチレン、C〜C−カルボン酸のビニルエステル、(メタ)アクリルアミドおよびビニルピロリドンが含まれる。グループ(ii)からは、C〜C−オレフィン、C〜C−アルキル基を有するビニルアルキルエーテル、酢酸ビニルおよびビニルプロピオネートを使用するのが有利である。
【0118】
グループ(ii)のポリマーがビニルエステルを組み込み重合して含有している場合には、部分的または完全に加水分解されたビニルアルコール−構造単位が存在することができる。適切なコポリマーとターポリマーは、例えば、US-A3887806ならびにDE-A4313909から公知である。
【0119】
グループ(iii)には、C〜C−アルコールの(メタ)アクリルエステル、(メタ)アクリルニトリル、C〜C−アミンの(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミドおよびN−ビニルイミダゾールが含まれる。
【0120】
有機補助ビルダーとして、モノエチレン性不飽和C〜C−モノカルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびビニル酢酸、特にアクリル酸とメタクリル酸のホモポリマーも適切である。
【0121】
ジカルボン酸のコポリマー、たとえば、質量比が10:90〜95:5のマレイン酸とアクリル酸のコポリマー、特に、モル質量1000〜150000を有する質量比が30:70〜90:10のものが有利である。
【0122】
質量比が10(マレイン酸):90(アクリル酸+ビニルエステル)〜95(マレイン酸):10(アクリル酸+ビニルエステル)のマレイン酸、アクリル酸およびC〜C−カルボン酸のビニルエステルからなるターポリマー(その際、アクリル酸:ビニルエステルの質量比は、30:70〜70:30の範囲内で変化することができる)。
【0123】
モル比40:60〜80:20のマレイン酸とC〜C−オレフィンとのコポリマー(ここで、50:50のモル比のマレイン酸とエチレン、プロピレンまたはイソブテンのコポリマーが有利である)。
【0124】
低分子量の炭水化物または水素化された炭水化物をベースとする不飽和カルボン酸のグラフトポリマー(US-A 5227446, DE-A4415623およびDE-A4313909参照)も、同様に有機補助ビルダーとして適切である。
【0125】
この場合に適切な不飽和カルボン酸は、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびビニル酢酸ならびにグラフト成分に対して40〜95質量%の量でグラフト重合されたアクリル酸とマレイン酸の混合物である。
【0126】
変性のために、グラフト成分に対して、付加的に30質量%までの更なるモノエチレン性不飽和モノマーを組み込み重合して存在させることができる。適切な変性モノマーは、上記のグループ(ii)と(iii)のモノマーである。
【0127】
グラフトのベースとして、分解ポリサッカリド、例えば、酸または酵素により分解されたデンプン、イヌリンまたはセルロース、卵白加水分解物および還元(加水分解または水和アミノ化)分解ポリサッカリド、例えば、マンニット、ソルビット、アミノソルビットおよびN−アルキルグルカミンが適切であり、ならびにM=5000までのモル質量を有するポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド−ブロックコポリマーもしくはエチレンオキシド/ブチレンオキシドもしくはエチレンオキシド/プロピレンオキシド/ブチレンオキシド−ブロックコポリマーおよび1価または多価のアルコキシ化C〜C22−アルコール(US-A-5756456参照)が適切である。
【0128】
有機補助ビルダーとして適切なポリグリオキシル酸は、例えば、EP-B-001004、US-A-5399286、DE-A-4106355およびEP-A-656914に記載されている。ポリグリオキシル酸の末端基は種々の構造を有することができる。
【0129】
有機補助ビルダーとして適切なポリアミドカルボン酸と変性ポリアミドカルボン酸は、例えば、EP-A-454126、EP-B-511037、WO-A-94/01486およびEP-A-581452から公知である。
【0130】
有機補助ビルダーとして、特にポリアスパラギン酸、またはアスパラギン酸と、更なるアミノ酸、C〜C25−モノカルボン酸または−ジカルボン酸および/またはC〜C25−モノアミンまたは−ジアミンとの共縮合物が使用される。リン含有の酸の中で製造され、C〜C22−モノカルボン酸または−ジカルボン酸で、もしくはC〜C22−モノアミンまたは−ジアミンで変性されたポリアスパラギン酸を使用するのが特に有利である。
【0131】
さらに有機補助ビルダーとして、イミノジコハク酸、オキシジコハク酸、アミノポリカルボキシレート、アルキルポリアミノカルボキシレート、アミノポリアルキレンホスホネート、ポリグルタメート、疎水性変性クエン酸、例えば、アガリシン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、N−アシルエチレンジアミントリアセテート、例えば、ラウロイルエチレンジアミン三酢酸およびEDTA−硬脂アミド(Talgamid)のようなエチレンジアミン四酢酸のアルキルアミドが適切である。
【0132】
さらに、酸化デンプンも有機補助ビルダーとして使用できる。
【0133】
さらに適切な(補助)ビルダーは、WO99/19435に記載されている。
【0134】
もう1つの有利な実施態様では、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、無機構成物、アニオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤の他に、WO97/19159に記載されているようなグリシン−N,N−二酢酸誘導体を0.5〜20質量%、特に1〜10質量%含有している。
【0135】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤に、漂白剤、例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩および場合により漂白活性剤、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン+漂白安定剤ならびに場合により漂白触媒から成る漂白系を添加することも有効である。
【0136】
この場合には、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、付加的に0.5〜30質量%、特に5〜27質量%、とりわけ10〜23質量%の漂白剤を、過カルボン酸塩の形、例えば、ジペルオキソドデカンジカルボン酸、フタルイミド過カルボン酸またはモノペルオキソフタル酸または−テレフタル酸の形で、無機塩への過酸化水素の付加物、例えば、過ホウ酸ナトリウム−一水和物、過ホウ酸ナトリウム−四水和物、カルボン酸ナトリウム−過水和物またはリン酸ナトリウム−過水和物、有機化合物への過酸化水素の付加物、例えば、尿素−過水和物、または無機ペルオキソ塩の付加物、例えば、アルカリ金属過硫酸塩、またはアルカリ金属ペルオキソニ硫酸塩の形で含有し、場合により0〜15質量%、有利に0.1〜15質量%、特に0.5〜8質量%の漂白活性剤と組み合わせて含有する。
【0137】
漂白活性剤として次のものが適切である:
− ポリアシル化糖、例えば、ペンタアセチルグルコース;
− アシルオキシベンゼンスルホン酸およびそれらのアルカリ金属塩とアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム−p−ノナノイルオキシベンゾスルホネートまたはナトリウム−p−ベンジルオキシベンゼンスルホネート;
−N,N‐ジアシル化およびN,N,N',N'−テトラアシル化アミン、例えば、N,N,N',N'−テトラアセチルメチレンジアミンおよび−エチレンジアミン(TAED)、N,N−ジアセチルアニリン、N,N−ジアセチル−p−トルイジンまたは1,3−ジアセチル−5,5−ジメチルヒダントインのような1,3−ジアシル化ヒダントイン;
− N−アルキル−N−スルホニルカーボンアミド、例えば、N−メチル−N−メシルアセタミドまたはN−メチル−N−メシルベンズアミド;
− N−アシル化環式ヒドラジド、アシル化トリアゾールまたはウラゾール、例えば、モノアセチルマレイン酸ヒドラジド;
− O,N,N−三置換性ヒドロキシルアミン、例えば、O−ベンゾイル−N,N−スクシニルヒドロキシルアミン、O−アセチル−N,N−スクシニルヒドロキシルアミンまたはO,N,N−トリアセチルヒドロキシルアミン;
− N,N'−ジアシルスルフリルアミド、例えば、N,N'−ジメチルN,N'−ジアセチルスルフリルアミドまたはN,N'−ジエチル−N,N'−ジプロピオニルスルフリルアミド;
− アシル化ラクタム、例えば、アセチルカプロラクタム、オクタノイルカプロラクタム、ベンゾイルカプロラクタムまたはカルボニルビスカプロラクタム;
− アントラニル誘導体、例えば、2−メチルアントラニルまたは2−フェニルアントラニル;
− トリアシルシアヌレート、例えば、トリアセチルシアヌレートまたはトリベンゾイルシアヌレート;
− オキシムエステルおよびビスオキシムエステル、例えば、O−アセチルアセトンオキシムまたはビスイソプロピルイミノカーボネート;
− 無水カルボン酸、例えば、無水酢酸、無水安息香酸、m−クロロ無水安息香酸または無水フタル酸;
− エノールエステル、例えば、イソプロペニルアセテート;
− 1,3−ジアシル−4,5−ジアシルオキシ−イミダゾリン、例えば、1,3−ジアセチル−4,5‐ジアセトキシイミダゾリン;
− テトラアセチルグリコールウリルおよびテトラプロピオニルグリコールウリル;
− ジアシル化2,5−ジケトピペラジン、例えば、1,4−ジアセチル−2,5−ジケトピペラジン;
− アンモニウム置換ニトリル、例えば、N−メチルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフェート;
− プロピレンジウレアと2,2−ジメチルプロピレンジウレアのアシル化生成物、例えば、テトラアセチルプロピレンジウレア;
− α−アシルオキシポリアシルマロンアミド、例えば、α−アセトキシ−N,N'−ジアセチルマロンアミド;
− ジアシル−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、例えば、1,5‐ジアセチル−2,4‐ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン;
− アルキル基、例えば、メチルまたは芳香族基、例えば、フェニルを2位に有するベンズ−(4H)1,3−オキサジン−4−オン;
− DE-A-10148577に記載されているようなカチオンニトリル。
【0138】
漂白剤と漂白活性剤から成る漂白系は、場合により更に漂白触媒を含有することができる。適切な漂白触媒は、例えば、US-A5360569とEP-A453003に記載されているような四級化イミンとスルホンイミンである。特別に作用する漂白触媒は、例えば、WO−A94/21777に記載されているマンガン錯体である。このような化合物を洗剤中で使用する場合に、多くとも1.5質量%までの量、特に0.5質量%までの量で加え、極めて活性なマンガン錯体の場合には、0.1質量%までの量で加える。さらに適切な漂白触媒については、WO99/19435に記載されている。
【0139】
さらに使用可能なアリールアミドペルアルカン酸をベースとする漂白系は、EP-A-0325288とEP-A-0490409に記載されている。
【0140】
漂白安定剤
これは、微量の重金属を吸収、結合または錯化できる添加物である。本発明により使用可能な漂白安定作用を有する添加物の例は、ポリアニオン性化合物、例えば、ポリホスフェート、ポリカルボキシレート、ポリヒドロキシポリカルボキシレート、完全または部分的に中和されたアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としての、特に比較的に弱い漂白安定剤である中性Na塩またはMg塩としての溶解性ケイ酸塩である。本発明により使用可能な強力な漂白安定剤は、錯体形成剤であり、例えば、酸または部分的にもしくは完全に中和されたアルカリ金属塩の形のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、メチルグリシンニ酢酸(MGDA)、β−アラニンニ酢酸(ADA)、エチレンジアミン−N,N'−ジスクシネート(EDDS)ならびに、ホスホネート、例えば、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネートまたはヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である。錯体形成剤は、そのナトリウム塩の形で使用するのが有利である。
【0141】
記載された漂白剤、漂白活性剤、場合により漂白触媒から成る漂白系の他に、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤には、酵素的過酸化水素放出を用いる系の使用または光学活性漂白系の使用も可能である(例えばUS4033718参照)。
【0142】
一連の用途に関して、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、酵素を含有するのが有効である。洗剤中で使用される有利な酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびセルラーゼである。酵素のうち、既成の酵素の0.1〜1.5質量%、特に有利に0.2〜1.0質量%の量が添加される。適切なプロテアーゼは、例えば、サビナーゼとエスペラーゼである。適切なリパーゼは、例えばリポラーゼである。適切なセルラーゼは、例えばセルザイムである。漂白系を活性化するためのペルオキシダーゼの使用も可能である。個々の酵素または種々の酵素の組合せを使用することもできる。場合により、本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、酵素安定剤、例えば、カルシウムプロピオネート、ナトリウムホルミエートまたはホウ酸またはそれらの塩および/または酸化防止剤を含有することができる。
【0143】
洗剤の成分は原則的に当業者に公知である。上記と下記のリストは、適切な公知成分の例示的断片としてのみ好適な成分を再現したものである。
【0144】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、これまでに挙げた主成分の他に、さらに以下の通常の添加物を、このために通常の量で含有することができる:
公知の分散剤、例えば、ナフタリンスルホン酸縮合物またはポリカルボキシレート、汚れ運び剤、汚れ剥離剤、例えば、ポリエーテルエステル、被膜形成阻害剤、pH−調整化合物、例えば、アルカリもしくはアルカリ供与体(NaOH、KOH、ペンタメタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム)または酸(塩酸、リン酸、アミド硫酸、クエン酸)緩衝系、例えば、アセテートまたはホスフェート緩衝液、イオン交換剤、芳香剤、染料、色あせ防止剤、光学(蛍光)増白剤、色移り防止剤、例えば、ポリビニルピロリドン、殺生剤、例えば、イソチアゾリノンまたは2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、溶解媒介物もしくは可溶化剤としてのヒドロトロープ化合物、例えば、クメンスルホネート、トルエンスルホネート、短鎖脂肪酸、尿素、アルコールまたはリン酸アルキル/−アリールエステル、泡を安定化または沈めるための泡制御剤、例えば、シリコーン油、皮膚保護剤および腐食保護剤、殺菌化合物または系、例えば、クロロまたは次亜塩素酸を放出するもの、例えば、ジクロロイソシアヌレートまたはヨウ素含有の強化剤および増量剤ならびに工程剤。
【0145】
色あせ防止剤および汚れ剥離ポリマー
洗剤に適切な汚れ剥離ポリマーおよび/または色あせ防止剤は、次のものである:
エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコールを有するポリエチレンオキシドと芳香族ジカルボン酸または芳香族と脂肪族ジカルボン酸から成るポリエステル;
二価および/または多価アルコールを有する一方の末端基が閉じたポリエチレンオキシドとジカルボン酸から成るポリエステル。
【0146】
このようなポリエステルは、例えば、US-A3557039、GB-A1154730、EP-A-185427、EP-A-241984、EP-A-241985、EP-A-272033およびUS-A5142020から公知である。
【0147】
さらに適切な汚れ剥離ポリマーは、ポリアルキレンオキシドをベースとするビニルエステルおよび/またはアクリルエステルの両性グラフトポリマーまたはコポリマー(US-A4746456、US-A4846995、DE-A3711299、US-A4904408、US-A4846994およびUS-A4849126参照)または変性セルロース、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースである。
【0148】
色移り防止剤
色移り防止剤として、例えば、モル質量15000〜100000を有するビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリドンおよび4−ビニルピリジン−N−オキシドのホモポリマーおよびコポリマー、ならびにこれらのモノマーをベースとする細かい架橋ポリマーが使用される。このようなポリマーの使用は公知である(DE-B-2232353、DE-A-2814287、DE-A-2814329およびDE-A-4316023参照)。
【0149】
適切なポリビニルピリジンベタインは、例えば、Tai, Formulating Detergents and Personal Care Products, AOCS Press, 2000, 113ページに記載されている。
【0150】
家庭での織物洗濯用洗剤および洗浄剤中で使用する他に、本発明により使用可能な洗剤組成物は、産業用の織物洗濯および産業用の洗浄の分野でも使用可能である。一般的には、これらの適用分野では、過酢酸が漂白剤として使用され、これは洗浄液の水溶液として添加される。
【0151】
織物洗剤における使用
本発明により使用される通常の粉末状または顆粒状の完成洗剤は、例えば、次の組成を有する:
− 少なくとも1つのアニオン性および/または非イオン性界面活性剤0.5〜50質量%、有利に5〜30質量%、但し、本発明による補助界面活性剤を除く、
− 少なくとも1つの無機ビルダー0.5〜60質量%、有利に15〜40質量%、
− 少なくとも1つの有機補助ビルダー0〜20質量%、有利に0.5〜8質量%、
− 無機漂白剤2〜35質量%、有利に5〜30質量%、
− 漂白活性剤0.1〜20質量%、有利に0.5〜10質量%、場合により他の漂白活性剤との混合物の形で、
− 漂白触媒0〜1質量%、有利に多くとも0.5質量%まで、
− ポリマーの色移り防止剤0〜5質量%、有利に0〜2.5質量%、
− プロテアーゼ0〜1.5質量%、有利に0.1〜1.0質量%、
− リパーゼ0〜1.5質量%、0.1〜1.0質量%、
− 汚れ剥離ポリマー0〜1.5質量%、有利に0.2〜1.0質量%、
100%まで通常の助剤および随伴物および水を添加する。
【0152】
洗剤中で使用される無機ビルダーは、有利には炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ゼオライトAおよびPならびに非晶質および結晶質のケイ酸ナトリウムならびに層状ケイ酸塩である。
【0153】
洗剤中で使用される有機補助ビルダーは、アクリル酸/マレイン酸−コポリマー、アクリル酸/マレイン酸/ビニルエステル−ターポリマーおよびクエン酸である。
【0154】
有利には、洗剤中で使用される無機漂白剤は、過ホウ酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウム−過水和物である。
【0155】
有利には、洗剤中で使用されるアニオン性界面活性剤は、線状および簡単に分枝したアルキルベンゼンスルホネート(LAS)、脂肪族アルコールスルフェート/エーテルスルフェートおよび石鹸である。
【0156】
有利には、洗剤中で使用される酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよびセルラーゼである。市販の酵素からは、調製酵素の0.05〜20質量%、有利に0.2〜1.5質量%の一般な量が洗剤に添加される。適切なプロテアーゼは、例えば、サビナーゼ、デサザイム(Desazym)およびエスペラーゼである。適切なリパーゼは、例えば、リポラーゼである。適切なセルラーゼは、例えばセルザイムである。
【0157】
有利には、洗剤中で使用される色あせ防止剤と汚れ剥離剤は、重量比1.2:1〜3.0:1でモル質量2500〜8000のポリエチレンオキシドにグラフトした酢酸ビニルのグラフトポリマー、モル質量750〜5000のポリエチレンオキシドとテレフタル酸とエチレンオキシドから成る、モル質量3000〜25000のポリエチレンテレフタレート/オキシエチレンテレフタレート(ポリエチレンテレフタレート:ポリオキシエチレンテレフタレートのモル比8:1〜1:1)、ならびにDE-A-4403866によるブロック重縮合物である。
【0158】
有利には、洗剤中で使用される色移り防止剤は、モル質量5000以上の溶解性NVP−ホモポリマーおよび/またはビニルピロリドンコポリマーおよびビニルイミダゾールコポリマーである。
【0159】
洗剤は、頻繁に固体、粉末の形で存在し、かつ良好な流動性、投与性および溶解性を付与し、かつ硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウムのようなケーキングや塵を防止する、一般に通常の増量剤を付加的に含有する。
【0160】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する粉末状または顆粒状の洗剤は、60質量%までの無機増量剤を含有できる。しかし、洗剤は増量剤を少なく含有する方が有利であり、20質量%まで、特に有利には8質量%までだけの増量剤を含有する。
【0161】
本発明により使用される補助界面活性剤を含有する洗剤は、300〜1200、特に500〜950g/lの範囲内の種々の嵩密度を有することができる。典型的な圧縮粉洗剤は、一般的に高い嵩密度を有し、顆粒形成を示す。圧縮粉洗剤と超圧縮粉洗剤ならびに押出物は、>600g/lの嵩密度を有する。これらは、ますます重要性を増している。
【0162】
これらを液状で使用する場合には、水性ミクロエマルション、エマルションまたは溶液として存在する。液体洗剤では、付加的な溶剤、例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−プロピレングリコール、またはブチレングリコールを使用することができる。
【0163】
ゲル状の洗剤に場合には、付加的に増粘剤、例えば、ポリサッカリドおよび/または弱く架橋したポリカルボキシレート(例えば、Goodrich社のCarbopol(R))を使用できる。
【0164】
錠剤型の洗剤の場合には、幾つかの例を挙げるに過ぎないが、付加的に錠剤補助剤、例えば、モル質量>1000g/molのポリエチレングリコール、ポリマー分散液、および錠剤崩壊剤、例えば、セルロース誘導体、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ポリアクリレートまたは酸からなる組合せ、例えば、クエン酸+炭酸水素ナトリウムが必要である。
【0165】
本発明のさらなる対象は、洗剤を製造する際の混合物の使用である。
【0166】
“洗浄剤”という用語は、本発明に関連して、皮膚表面を洗浄するために使用される一般的な調製物であると解釈される。これらは、液体、ゲル、ペーストとして存在するか、または固体としても存在する。固形形に含まれる材料には、粉末と圧縮粉、例えば、顆粒および成形物、錠剤のようなものが含まれる。例として、手で洗う食器用洗剤、食器洗浄器用洗剤、金属脱脂剤、ガラス洗浄剤、床用洗浄剤、多目的洗浄剤、高圧洗浄剤、アルカリ洗浄剤、酸性洗浄剤、スプレー脱脂剤、酪農用洗浄剤、椅子張り用洗浄剤、プラスチック洗浄剤および浴槽洗浄剤が含まれる。これらは、全体の調製物に対して、式Iおよび/またはIIの少なくとも1つの物質を0.01〜40質量%、有利に0.1〜25質量%含有する。さらなる成分を以下に引用する。
− 上記の“洗剤”で記載したようなイオン性界面活性剤、例えば、アルコールスルフェート/アルコールエーテルスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、スルホスクシネート。
− 上記の“洗剤”で記載したような非イオン性界面活性剤、例えば、アルコールアルコキシレート、アルキルアミンアルコキシレート、アルキルアミドエトキシレート、アルキルポリグリコシド。
− 上記の“洗剤”で記載したような両性界面活性剤、例えば、アルキルアミンオキシド、ベタイン。
− 上記の“洗剤”で記載したようなビルダー、例えば、ポリホスフェート、ポリカルボキシレート、ホスホネート、複合ビルダー、例えば、メチルグリシン二酢酸およびそれらの塩、ニトリロ三酢酸およびそれらの塩、エチレンジアミン四酢酸およびそれらの塩。
− 上記の“洗剤”で記載したような分散剤、例えば、ナフタリンスルホン酸縮合物、ポリカルボキシレート。
− pH調整化合物、例えば、アルカリ(NaOH、KOH、ペンタメタケイ酸ナトリウム)または酸(塩酸、リン酸、アミド硫酸、クエン酸)
− 酵素、例えば、リパーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、
− 芳香剤
− 染料
− 上記の“洗剤”で記載したような殺生剤、例えば、イソチアゾリノン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール。
− 上記の“洗剤”で記載したような過ホウ酸塩、過炭酸塩などのような漂白剤と、テトラアセチルエチレンジアミンのような漂白活性剤と漂白安定剤から成る漂白系。
− 可溶化剤、例えば、クメンスルホネート、トルエンスルホネート、短鎖脂肪酸、リン酸アルキル/−アリールエステル
− 溶剤、例えば、短鎖アルキルオリゴグリコール、例えば、ブチルグリコール、ブチルジグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、芳香族溶剤、例えば、トルエン、キシレン、N−アルキルピロリジン、アルキレンカーボネート。
【0167】
皮膚表面用の洗浄剤の成分は、原則的に当業者に公知である。上記のリストは、単に例示的な成分の一部である。
【0168】
皮膚表面用の洗浄剤は、次のものに限定されるわけではないが、通常は水性であり、かつミクロエマルション、エマルションまたは溶液の形で存在する。
【0169】
固体、粉末状の形で存在する場合には、付加的に増量剤、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウムなどを使用することができる。
【0170】
錠剤の形の洗浄剤は、数例を挙げるに過ぎないが、付加的に錠剤補助剤、例えば、モル質量>1000g/molのポリエチレングリコール、ポリマー分散液など、および錠剤崩壊剤、例えば、セルロース誘導体、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ポリアクリレートまたは酸からなる組合せ、例えば、クエン酸+炭酸水素ナトリウムが必要である。
【0171】
ボディーケア分野からの製品は、例えば、シャンプー、シャワージェルおよびバスジェル、シャワーローションおよびバスローション、リップスティックおよびケア特性および/またはコンディショニング特性を有する化粧品調製物、例えば、スタイリング製品である。例としては、ヘアフォーム、ヘアジェル、ヘアスプレーまたは後処理剤、例えば、ヘアトニック、ローション、トリートメントリンス、トリートメントパック、枝毛用液、髪補修剤、“ホットオイルトリートメント”、シャンプー、液体石鹸、ケアクリーム、整髪剤、髪染め剤およびパーマ液である。ボディーケア製品中で使用する場合には、式IおよびIIの物質は、界面活性剤混合物の生理学的刺激作用が緩和され、粘膜が保護されるという利点を有する。
【0172】
本発明を以下の実施例で詳説する。
例1
3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチル−ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール
エチルヘキサナール0.55mol、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン0.25molおよびアンバーリスト15 0.25gを室温で混合した。反応混合物を500mbarで100℃まで温めた。生じた水を3時以内に留去した。引き続き、室温まで冷却させ、ろ過した。反応搬出物は、さらに精製することなく使用できた。
【0173】
例2
3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチル−ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール
反応は、蒸留装置中で行った。2−エチルヘキサナール256g(2.0mol)をトリス−ヒドロキシメチルアミノメタン121g(1.0mol)と室温で一緒に合わせた。引き続き、500mbarの圧力で100℃まで加熱した。
【0174】
500mbar/100℃での1時間後に、蒸留物が留出しなくなるまで圧力を250mbarまで下げた。生じた蒸留物は2相であった。エチルヘキサナール含有の相は、反応混合物中に戻し、新たに500barおよび100℃で1時間撹拌した。生成物は、さらに精製することなく使用できた。
【0175】
例3
2−(1−エチル−ペンチル)4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−オキサゾリジン
2−エチルヘキサナール1.5mol、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン1.5molおよびアンバーリスト15 1.5gを室温でトルエン300mlと混合した。新たな水が回収されなくなるまで、3時間にわたり出発物質を水滴分離機中で沸騰させた。引き続き、室温まで冷却させ、ろ過し、溶剤を真空で蒸発させた。生成物はさらに精製することなく使用できた。
【0176】
例4
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ドデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール/7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(テトラデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール
C13/C15−アルデヒド混合物0.85mol、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン0.39molおよびアンバーリスト15 0.4gを室温で混合した。反応混合物を500mbarで100℃まで加熱した。得られた水を3時間以内に留去した。引き続き、室温まで冷却させ、ろ過した。反応搬出物はさらに精製することなく使用できた。
【0177】
例5
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ドデシル−オキサゾリジン/4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−テトラデシルオキサゾリジン
C13/C15−アルデヒド混合物1.5mol、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン1.5molおよびAmberlyst(R)15 1.5gを室温でトルエン300mlと混合した。新たな水が回収されなくなるまで、出発物質を3時間,水滴分離機中で沸騰させた。引き続き、室温まで冷却させ、ろ過し、溶剤を真空で蒸発させた。生成物はさらに精製することなく使用できた。
【0178】
例6
2−(1−エチルペンチル)−[1,3]−ジオキソラン−4−オン
2−エチルヘキサナール0.50mol(64.1g)とAmberlyst(R)15 0.3gを室温でクロロホルム150mlに添加した。水循環器を、クロロホルム50mlで満たし、反応混合物を還流(93℃)するまで加熱した。乳酸(90%水溶液)0.5mol(50.0g)をゆっくり滴加し、HO19mlが分離されるまで還流で撹拌した。引き続きAmberlyst(R)15を濾別し、生成物を蒸留により精製した。
【0179】
例7
手で洗う食器用洗剤
Lutensit(R) ALBN50 (BASF社、アルキルベンゼンスルフェート、50%濃度)30質量%、Lutensol(R)A07(BASF社、C13/15、アルコールエトキシレート、7エチレンオキシド、100%濃度)10質量%、3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチル−ジヒドロオキサゾロ[3,4-c]オキサゾール3質量%を含有しているモデル調製物を、種々の量のLutensol(R)A3N(BASF社、C12,14−アルコールエトキシレート、3EO、100%濃度)と混合した。生じた混合物をウベローデ粘度計、スピンドル3、せん断速度3 s−1で試験した。平行試験では、反応性生物をMazox(R)LDA(ラウリルアミンオキシド、100%濃度、BASF社製)と水に代えて相応する界面活性剤混合物を試験した。結果は、表にまとめられている。粘度の増大は、本発明による生成物の場合に最も顕著であった。
【0180】
【表1】

【0181】
例8
手で洗う食器用洗剤
3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチル−ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール含有の泡安定性
Lutensit(R)ALBN50(アルキルベンゼンスルフェート、50%濃度)30質量%、Lutensol(R)A07(C13/15、アルコールエトキシレート、7エチレンオキシド、100%濃度)10質量%、3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチル−ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール3質量%およびLutensol A3N(C12,14−アルコールエトキシレート、3EO、100%濃度)3質量%を、2質量%の界面活性剤まで希釈した。ビーカー(5リットル容量、2リットルまで満たす)中で、これらの界面活性剤溶液を撹拌することにより泡と混合した。安定した状態になったときに、泡が消えるまで新鮮なオリーブ油を滴加した。このために必要な油の量は、泡の安定性の指標である。平行試験では、反応性生物をMazox(R) LDA(ラウリルアミンオキシド、100%濃度)と水に代えて相応する界面活性剤混合物を試験した。結果は、表にまとめられている。
【0182】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式
【化1】

[式中、記号X、Y、ZおよびR〜R13は以下の意味を有する:
は、水素または線状または分枝の、置換または非置換のC〜C29−アルキル基である、または線状または分枝の、置換または非置換のC〜C29−アルケニル基であり、その際、アルキル鎖またはアルケニル鎖中の1個以上の炭素原子は、−O−、−NR14、−C(O)NR15−、または−S−と置換することができ、−O−O−および−S−S−を除く;
は、水素または−CHであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に、次のものから成る置換基のグループ:H;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC
【化2】

ならびに鎖の任意の箇所で、−OH;−SH;−CN;NR1617;−OR22のグループからの置換基を1〜4個有する、または−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化3】

のグループからの置換基を1〜2個有することができるC〜C−アルキル基から選択され、または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:H;−CN;−NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換されていてよいC
【化4】

ならびに、鎖の任意の箇所で、−OH;−SH;−CN;NR1617;OR22のグループからの置換基を1〜4個有する、または−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化5】

のグループからの置換基を1〜2個有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
14は、線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
15は、水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
18は、C〜C−アルキル基とエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択され;
19、R20は、相互に独立にR16、R17と同じ意味を有し;
21は、C〜C−アルキル基または−Cであり;
22は、C〜C10−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)、ブチレンオキシ基−(CO−)、および少なくとも2個の前記の基をブロックコポリマーまたはランダムコポリマーの形で有し、かつ全部で最大15個のアルキレンオキシ単位を有するアルキレンオキシ基のグループから選択される;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にO、SまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり、
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
pは1〜15の整数であり;
qは1〜15の整数であり:
rは1〜15の整数であり;
sは1〜15の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない。]
の環式アルデヒド誘導体。
【請求項2】
記号X、Y、Zの1個以上または全て、置換基R〜R13の1個以上または全て、ならびに記号l、mおよびnの1個以上が以下の意味を有する:
は、線状または分枝のC〜C17−アルキル基である、または線状または分枝のC〜C17−アルケニル基であり、その際、アルキル鎖中の1個以上の炭素原子はOまたはNR14と置換することができ、−O−O−を除く;
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に、次のグループ:−H;−C(O)OH;−C(O)OR18
【化6】

ならびに鎖の任意の箇所で、−OH;−CN;NR1617;OR22のグループからの置換基を1個または2個有する、または−C(O)OH;1個以上の水素が置換されていてよい−C、ならびに
【化7】

のグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:−H;−NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18
【化8】

ならびに、鎖の任意の箇所で、−OH;−CN;NR1617;−OR22のグループから1または2個の置換基を有する、または−C(O)OH;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化9】

から成るグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、独立にR、R、RまたはRと同じ意味を有し;
14は、線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
18は、C〜C−アルキル基とエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択され;
22は、C〜C−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)およびブチレンオキシ基−(CO−)ならびに混合アルキレンオキシ基から成るグループから選択される;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にOまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
pは1〜15の整数であり;
qは1〜10の整数であり:
rは1〜10の整数であり;
sは1〜10の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
記号X、Y、Zおよびl、m、nの1個以上または全て、ならびに置換基R〜R13の1個以上または全てが以下の意味を有する:
は、線状または分枝のC〜C17−アルキル基である、または線状または分枝のC〜C17−アルケニル基であり;
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に、次のグループ:−H;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;−NR1617;−OR22のグループからの置換基を1個または2個有する、または−C(O)OH;および
【化10】

のグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択される;または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:−H;−NR1617、−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;NR1617のグループからの置換基を1個または2個有する、または−C(O)OHと
【化11】

のグループからの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択され;
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、R、R、RまたはRと同じ意味を有し;
16とR17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
22は、C〜C−アルキル基、アシル基−C(O)R23から成るグループおよびエチレンオキシ基−(CH−CHO−)、プロピレンオキシ基−(CH(CH)− CHO−)、ブチレンオキシ基−(CHCH(C)−O−)−ならびに混合アルキレンオキシ基のグループから選択される;
23は、C〜C18−アルキル基であり;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にOまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
qは1〜10の整数であり:
rは1〜10の整数であり;
sは1〜10の整数であり;
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
記号X、Y、Zおよびl、m、nの1個以上または全てが以下の意味を有する:
は、線状または分枝のC〜C21−アルキル基である、または線状または分枝のC〜C21−アルケニル基である;
は、−Hであり;
、R、RおよびRは、相互に独立に、次のグループ:−H、−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で−OH;−NR1617;−OR22のグループからの置換基を1個または2個有する;または−C(O)OHタイプの置換基を1個有することができるC〜C−アルキル基から選択され;または
置換基のペアR、RとR、Rのうち1つは、=Oであり;
、R、RおよびR10は、相互に独立に、次のグループ:−H;−NR1617;−C(O)OH;および鎖の任意の箇所で、−OH;NR1617のグループからの置換基を1個または2個有する、または−C(O)OHタイプの置換基1個を有することができるC〜C−アルキル基から選択され、
11は、独立にRと同じ意味を有し;
12は、独立にRと同じ意味を有し;
13は、R、R、RまたはRと同じ意味を有し;
16、R17は、相互に独立に水素または線状または分枝のC〜C−アルキル基であり;
22は、C〜C−アルキル基とエチレンオキシ基−(CH−CHO−)から成るグループから選択される;
XとYは、式IとIIの場合には、相互に独立にO、SまたはNR24であり、Zは式IIの場合には、Nであり;
24は、水素またはC〜C−アルキル基であり;
l、mおよびnは、相互に独立に0または1であり;
qは3〜8の整数であり:
その際、式IまたはIIの化合物の使用アルデヒドから由来しない脂肪族部分は、X、Yが=Oで、R、RまたはR、Rが=Oの場合に、少なくとも2個の炭素原子を有し、その他の全ての場合には、少なくとも3個の炭素原子を有さなくてはならない、請求項1から3までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物としての、
2−(1−エチル−ペンチル)−[1,3]−ジオキソラン−4−オン(1);
3,5−ビス−(1−エチル−ペンチル)−7a−ヒドロキシメチルジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(2);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ノニル)ジヒドロオキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(3);
2−(1−エチル−ペンチル)4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−オキサゾリジン(4);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ノニル−オキサゾリジン(5);
2−(1−プロピル−ヘキシル)4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−オキサゾリジン(6);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ドデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(7);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(テトラデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(8);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(ウンデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(9);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(トリデシル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(10);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ドデシル−オキサゾリジン(11);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−テトラデシル−オキサゾリジン(12);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ウンデシル−オキサゾリジン(13);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−トリデシル−オキサゾリジン(14);
2−(1−プロピルヘキシル)−[1,3]−ジオキソラン4−オン(15);
2−(1−プロピルヘキセニル)−[1,3]−ジオキソラン4−オン(16);
7a−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(1−プロピルヘキセニル)−ジヒドロ−オキサゾロ[3,4−c]オキサゾール(17);
4,4−ジ(ヒドロキシメチル)−2−(1−プロピルヘキセニル)−オキサゾリジン(18);
(7)と(8)の混合物;
(11)と(12)の混合物;
(9)と(10)の混合物;
(13)と(14)の混合物;
3〜10個のエチレンオキシド単位を有する物質(1)〜(18)の付加物ならびにこれらの混合物。
【請求項6】
置換基Rは、0〜2.5、有利に0.2〜1.6の平均分枝度を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
場合により適切な酸の存在で、その都度アルデヒドまたはアルデヒド混合物と、これと反応すべき少なくとも2個の同じもしくは2個の異なる、ヒドロキシル、ジオール、カルボキシルおよび第一および第二アミノ官能性から選択される官能基を含有している多価化合物または多価化合物の混合物とを、自体公知の縮合反応で相互に反応させる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の化合物の製法。
【請求項8】
液体または固体の形の、自体公知のルイス酸またはブレンステッド酸、有利には硫酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸−ピリジニウム塩または酸性イオン交換体を使用する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
アルデヒドとして、平均分枝度0〜2.5、有利に0.2〜1.6を有する線状または分枝の脂肪族C〜C30−アルデヒド、有利にC〜C18−アルデヒドを使用する、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
多官能性化合物として、次のグループからの化合物が選択される:
少なくとも2個のヒドロキシル官能性、有利に2〜5個のヒドロキシル官能性、特に2〜4個のヒドロキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ポリオール、その際、ヒドロキシル官能性の他に、さらに、次のグループ:−SH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化12】

から選択される官能基が存在していてもよい;
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性とヒドロキシ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アルカノールアミン、その際、さらに最大4個のヒドロキシル官能性またはアミノ官能性が存在することができ、有利には、1個のアミノ官能性、および次のグループ:−SH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化13】

から選択される更なる置換基が存在していてもよい;
1個のチオール官能性と1個のヒドロキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−チオール、その際、さらに4個のヒドロキシル官能性またはチオール官能性が存在でき、有利にはチオールは1個のSH−官能性を有し、かつ次のグループ:−OH;−SH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化14】

から選択される更なる置換基が存在していてよい;
ヒドロキシル官能性とカルボキシル官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ヒドロキシカルボン酸、ここで、さらに4個のヒドロキシ官能性またはカルボキシル官能性が存在でき、有利には分子は、1つのカルボキシル官能性を有し、かつ次のグループ:−SH;−CN;NR1617;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよいC、ならびに
【化15】

から選択される更なる置換基が存在していてよい;
2〜6個の第一または第二アミノ官能性、有利には、2〜4個の第一または第二アミノ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ジアミン、さらに、次のグループ:−OH;−SH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C、ならびに
【化16】

から選択される更なる置換基が存在していてよい;
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性とチオール官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アミノチオール、有利には、使用されるアミノチオールは、1つの第一または第二アミノ官能性と、1つのチオール官能性を有し、かつ次のグループ:−OH;−CN;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C、ならびに
【化17】

から選択される更なる置換基が存在していてよい;
少なくとも1個の第一または第二アミノ官能性とカルボキシル官能性を有する、有利には1個の第一または第二アミノ官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−アミノ酸、
少なくとも2個のチオール官能性、有利には2個のチオール官能性を有する線状および分枝の脂肪族C〜C−ジチオール、かつ、次のグループ:−OH;−CN;NR1617;−C(O)OH;−C(O)OR18;−C(O)NR1920;−OSO;−SO−;−OPO2−;OPO(OR21;−OR22;1個以上の水素が置換基により置換されていてよい−C、ならびに
【化18】

から選択される更なる置換基が存在していてよい、請求項7から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
ポリオールとして、グリセリン、酒石酸、酒石酸ジエチルエステル、トリメチロールプロパン、フルクトース、シクロヘキサンジオール、サッカロース、テトラヒドロキシブタンを使用し、アルカノールアミンとして、トリメチロールメチルアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、ジプロパノールアミン、アミノ糖を使用し、チオールとしてメルカプトエタノール、メルカプト−乳酸、メルカプトグリコール酸、チオサリチル酸、メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、システイン、N−アセチルシステイン、3−メルカプトプロピオン酸、ペニシラミンを使用し、ヒドロキシカルボン酸として、乳酸、クエン酸、グリコール酸、酒石酸、グリセリン酸、リンゴ酸、サリチル酸を使用し、ジアミンとして、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N−アミノプロピルエチレンジアミン(N−アミン)、N,N'−ビス(アミノプロピル)−エチレンジアミン(Nアミン)、ヒドロキシエチルエチレンジアミンを使用し、アミノチオールとして、システイン、チロシン、メルカプトプロピルアミンを使用し、アミノ酸として、イミノ二酢酸HN(CHCOH)、エチレンジアミン三酢酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンおよびN−ホスホノメチルグリシンを使用する、請求項7から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の物質またはこれらの混合物の補助界面活性剤としての使用。
【請求項13】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を含有している手で洗う食器用洗剤、家庭用洗浄剤、ボディー洗浄剤またはボディーケア剤。
【請求項14】
固体、液体、ゲル状またはペースト状の形、有利には粉末、圧縮粉、顆粒、錠剤またはゲルとしての、請求項13に記載の洗剤。
【請求項15】
調製物の全体量に対して、請求項1から6までのいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を0.1〜40質量%、特に0.5〜30質量%、とりわけ1〜20質量%含有している、請求項13または14に記載の洗剤。
【請求項16】
液体、ゲル状または固体の形、有利に液体、ゲル、粉末または圧縮粉としての請求項13に記載の家庭用洗浄剤。
【請求項17】
手で洗う食器用洗剤、食器洗浄器用洗剤、金属脱脂剤、ガラス洗浄剤、床用洗浄剤、多目的洗浄剤、高圧洗浄剤、アルカリ洗浄剤、酸性洗浄剤、スプレー脱脂剤、酪農用洗浄剤、椅子張り用洗浄剤、プラスチック洗浄剤および浴槽洗浄剤の形の、請求項16に記載の家庭用洗剤。
【請求項18】
全体の調製物に対して、請求項1から5までのいずれか1項に記載の少なくとも1つの物質を0.01〜40質量%、有利に0.1〜25質量%含有している、請求項16または17に記載の家庭用洗浄剤。
【請求項19】
シャンプー、シャワージェルまたはバスジェル、シャワーローションまたはバスローション、リップスティック、ケア特性および/またはコンディショニング特性を有する化粧品調製物、またはスタイリング製品、特に液体石鹸、ケアクリーム、ヘアフォーム、ヘアジェル、ヘアスプレーまたは後処理剤、ヘアトニック、ローション、トリートメントリンス、トリートメントパック、枝毛用液、髪補修剤、“ホットオイルトリートメント”、整髪剤、髪染め剤またはパーマ液の形のボディー洗浄剤またはボディーケア剤。

【公表番号】特表2006−501198(P2006−501198A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−522481(P2004−522481)
【出願日】平成15年7月17日(2003.7.17)
【国際出願番号】PCT/EP2003/007766
【国際公開番号】WO2004/009564
【国際公開日】平成16年1月29日(2004.1.29)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【Fターム(参考)】