説明

インクジェット記録装置

【課題】 メインタンクとインクジェットヘッド間にサブタンクを備える記録装置の大型化を抑えると共にインクジェットヘッド内で発生する気泡の除去を達成する記録装置を提供する。
【解決手段】 メインタンクとインクジェットヘッド間に配置されたサブタンクを備えるインクジェット記録装置において、サブタンク内の空気圧を調整する圧力調整手段にチューブポンプを使用し、流路の開閉をするバルブを使用しないようにし、さらに、サブタンク内を多孔質部材によって、インク流入部、インク流出部、外気連通部の3つの空間に仕切りインク及び気体は必ず多孔質部材を介して移動する構成としたインクジェット記録装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置、特にインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は特開2003−182104号公報に示されるように、作画のためにインクを吐出するインクジェットヘッドと前記インクジェットヘッドより高い位置にサブタンクを設け、サブタンク内を強制的に減圧ポンプにより減圧するとともに、スピードコントローラを設け、圧力センサでサブタンクの圧力を感知し、所定圧力値を超えた場合には、スピードコントローラにより外気を導入してサブタンク内を所定圧力に保つシステムが開示されていた。また、インクジェットプリンタでは、インク色毎にインクジェットヘッドが備わるため、サブタンクはインク色毎に持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−182104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし従来の技術では、作画可能な状態を維持するために圧力調整ポンプを減圧側にしか調整できないため、個々のサブタンクをインクジェットヘッドより高い位置に配置する必要があり、装置の設計的な制約になってしまい、インクジェットヘッドを保持するキャリッジを偏重化させてしまい、キャリッジを支持しキャリッジを主走査方向に可動にするY軸レールの剛性UPにつながり、装置の重量化、巨大化せざるを得ない事態にしてしまうことに繋がる。また、従来の技術においては、充填作業に正圧ポンプを用いるため、サブタンクに溜まったインクをヘッドに初期充填するためには、サブタンク内を正圧ポンプにより加圧させてヘッド先端よりインクを吐出させていた。しかし、インクのような粘性の液体がインクジェットヘッドの持つ直径が数10μmのインク吐出口を通過するにはかなりの抵抗となりサブタンクからインクジェットヘッドまでのインクの流速が低下するために、サブタンクからインクジェットヘッドのインク吐出口にあるフィルターや、屈曲した流路、その他の流路にトラップされた気泡は、インクと共にインクジェットヘッド外に放出されること無くヘッド内に滞留し、時にインクを吐出させるためにインクに吐出エネルギーを与えるインク圧力室内に溜まり、インクの吐出不良を起こさせてしまうという問題を引き起こす原因になる。
【0005】
この問題を解決するため本発明者は、単色または複数の色のインクを吐出させるインクジェットヘッドを保持し主走査方向に移動させるキャリッジ外の印刷機本体に配置された長時間の印字を可能とするための各色に応じたメインタンクと、キャリッジにあり、メインタンクより供給されヘッド背圧を+100mmAq以下から−300mmAq以上の範囲内、好ましくは−50mmAq以下から−100mmAq以上の範囲内に維持しながらヘッド毎に対応するインクを独立に保持しインクジェットヘッドに連通した第1の連通口を有するサブタンクとを備え、サブタンクはメインタンクとサブタンクとを繋ぎインク供給可能せしめるインク供給チューブの連通口となる第2の連通口を有しインク供給チューブの経路の中間、または端部にメインタンクからサブタンクへインクを供給するためのインク供給ポンプ、インク供給チューブにメインタンクとサブタンクとのインクの連通と遮断を可能にするバルブ機構、さらに第1の連通口よりも高い位置に複数の第3の連通口が設けられ第3連通口のそれぞれに繋がり他端が外気と連通している圧力調整チューブ、圧力調整チューブの少なくとも1本は圧力調整チューブの中間または端部に位置しサブタンク内の空気圧を背圧に調整するための加圧ポンプ及び外気との連通と遮断を可能にする外気連通バルブ、また圧力調整チューブの少なくとも1本は減圧ポンプ及び外気との連通と遮断を可能にするための外気連通バルブ、サブタンク内、または圧力調整チューブの一部に設けられサブタンク内の空気圧を検出するための検出手段を設け、サブタンクに正圧に調整することも出来るようにした。
【0006】
さらに、インクジェットヘッドが待機状態、あるいはメンテナンス状態の時に、インクジェットヘッドのインク吐出口の乾燥防止、異物の侵入防止のために密閉が可能なキャップ機構を有しており、キャップ機構にはインク吐出口からインク吸引可能な吸引機能と、密閉構造から解除可能なエア導入バルブ機構を有するメンテナンスユニットを設け、インク充填時には、インクジェットヘッドからサブタンク、あるいはそれよりも上流の連通した部分を負圧にして、インクジェットヘッドからサブタンクまたはさらに上流までの領域を真空またはそれに近い状態(30kPa以下)にさせてからインク充填を開始できるようにしたインクジェット記録装置を提案した。
【0007】
しかし、発明者が提案した発明では、特開2003−182104号公報で解決できないインクジェットヘッド内で発生する気泡の除去を達成できるが、インク供給チューブの途中経路に供給ポンプと、サブタンクとのインクの連通と遮断を可能にするバルブ機構が必要になる。さらにサブタンク内の圧力を調整するために複数の圧力調整チューブを設け、加圧ポンプ及び外気との連通と遮断を可能にする外気連通バルブ、また圧力調整チューブの少なくとも1本は減圧ポンプ及び外気との連通と遮断を可能にするための外気連通バルブが必要になりインク供給機構、および圧力調整機構が複雑になり製品コストのアップに繋がってしまう。また、記録装置自体も大型化してしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述課題を解決するため、単色または複数の色のインクを吐出させるインクジェットヘッドを保持し主走査方向に移動させるキャリッジ外の記録装置本体に配置された長時間の印字を可能とするための各色に応じたメインタンクと、キャリッジにあり、メインタンクより供給されヘッド背圧を+100mmAq以下から−300mmAq以上の範囲内に維持しながらヘッド毎に対応するインクを独立に保持しインクジェットヘッドに連通した第1の連通口を有するサブタンクとを備え、サブタンクはメインタンクとサブタンクとを繋ぎインク供給可能せしめるインク供給チューブの連通口となる第2の連通口を有しインク供給チューブの経路の中間、または端部にメインタンクからサブタンクへインクを供給するためのインク供給ポンプにチューブの一部分を剛体で押しつぶしながらインクの流れ方向に移動させ、チューブの復元力でポンプ効果を果たすいわゆるチューブポンプを備え、常にチューブの一部をつぶしていることにより、バルブの効果も持たせることによりバルブ機構を省いた。さらに第1の連通口よりも高い位置に第3の連通口が設けられ第3連通口の繋がり他端が外気と連通している圧力調整チューブの途中にもチューブポンプを設けることにより、剛体を加圧方向に移動させることで加圧させ、減圧方向に移動させることで減圧させる圧力調整実現した。よって前述の発明では加圧ポンプと減圧ポンプをそれぞれ必要としたが兼用することができる。また外気との連通と遮断を可能にする外気連通バルブもチューブポンプのチューブをつぶすことで実現したので省くことができる。またサブタンク内、または圧力調整チューブの一部に設けられサブタンク内の空気圧を検出するための検出手段を設け、検出結果によりチューブポンプの回転方向と回転時間を制御するようにした。
【0009】
さらに、インクジェットヘッドが待機状態、あるいはメンテナンス状態の場合に、インクジェットヘッドのインク吐出口の乾燥防止、異物の侵入防止のために密閉が可能なキャップ機構を有しており、キャップ機構にはインク吐出口からインク吸引可能な吸引機能と、密閉構造から解除可能なエア導入バルブ機構を有するメンテナンスユニットを設け、インク充填時には、インクジェットヘッドからサブタンク、あるいはそれよりも上流の連通した部分を負圧にして、インクジェットヘッドからサブタンクまたはさらに上流までの領域を真空またはそれに近い状態(30kPa以下)にさせてからインク充填を開始できるようにした。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、インク供給ポンプとしてチューブポンプを用いることにより開閉バルブを省きインク供給系を簡略化できる。また、圧力調整用ポンプとしてチューブポンプを用いることにより加圧用ポンプと減圧用ポンプの双方を1つのポンプで兼用化させ、さらに外気開閉バルブもチューブポンプで兼用させることで圧力調整機構を簡略化させた。
【0011】
さらに、サブタンクからインクジェットヘッドに至るまでの経路の隅々にインクを行き渡らせることができ、気泡の滞留を防止することが出来る。
【0012】
さらに圧力調整チューブの圧力調整ポンプとサブタンクとの間に位置し、サブタンクの空気圧と同圧の空気を一定量貯留できるエアバッファを備えることにより、サブタンク内でインク消費やインク供給の際のサブタンク内でのインク高さの変化による急激な背圧の変化を緩和させることが出来、常に安定した印字を続けることが可能になる。
【0013】
さらに、複数の色のインクを吐出するインクジェット記録装置において、全色または任意の色の前記エアバッファを連通させることにより、減圧ポンプ、加圧ポンプ、外気連通バルブを兼用化させることができ、流路の簡略化、コストダウン化を実現できる。
【0014】
インクジェットヘッドのメンテナンスには、吸引機構によるインク吸引動作と加圧ポンプによる吐き出し動作のいずれかを選択的に行えるようにしたので、インクジェットヘッド信頼性を向上させることが出来る。
【0015】
さらに、サブタンクの第2の連通口より低い高さに第4の連通口を設け、メインタンクとサブタンクとを繋ぎメインタンクに排出可能せしめるインク循環チューブを有しインク循環チューブの経路の中間、または端部にメインタンクからサブタンクへインクを供給するためのインク循環ポンプ、インク循環チューブにメインタンクとサブタンクとのインクの連通と遮断を可能にするバルブ機構を設けたことにより、定期的にインクを循環させることで分散している顔料等の沈降を防止することが出来る。
【0016】
さらに、サブタンクには、第1の連通口と第2の連通口と第3の連通口の間に介在し、少なくとも第1の連通口を有する空間と第2第3の連通口を有する空間とに仕切る、毛細管効果を有する多孔質の壁を有しており、インク供給チューブから供給されるインクとともに送られてくる気泡を多孔質の壁に滞留させることにより、インクジェットへの流入を防止することが出来る。
【0017】
さらにサブタンクには、多孔質の壁に少なくても2箇所を隔たれ、少なくとも壁の1つは重力方向に対して下面となっている空間のインクの残量を検知する手段を有しており、下面にある多孔質の高さを超えたインクの残量を検出することによりヘッドとともに主走査方向に移動したときに振動で起こる液面の高さの変動を防止して正確に前記サブタンク内のインク残量を検出することが出来る。
【0018】
さらにサブタンクには、インクジェットヘッドに一定の温度に維持されたインクを供給するための加熱、および保温が可能なヒータ機能を有しており温度依存性のあるインクも常に同一条件でインクを前記インクジェットヘッドに供給することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る記録装置のインク、エアの流路系のブロック図である。
【図3】本発明の実施形態のインク吸引構造のブロック図である。
【図4】本発明の実施形態の記録装置に用いるエアバッファの概略図である。
【図5】本発明の実施形態のエアバッファを共通化したときの概略図である。
【図6】本発明の実施形態のサブタンクの概略図である。
【図7】本発明の実施形態のサブタンクの循環径路を持つ場合の概略図である。
【図8】本発明の実施形態のサブタンク内のインク残量検出方法を示す第1例の図である。
【図9】本発明の実施形態のサブタンク内のインク残量検出方法を示す第2例の図である。
【図10】本発明の実施形態のサブタンク内のインク残量検出方法を示す第3例の図である。
【図11】本発明の実施形態のサブタンクの外観図である。
【図12】本発明の実施形態の循環径路を持つ場合の流路系のブロック図である。
【図13】本発明の実施形態で実施しているチューブポンプの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
先ず記録装置の全体について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る記録装置の構成を示す斜視図である。インクジェット記録装置9は、図1に示すように、一点鎖線で示されたシート状あるいは板状の記録媒体8を搬送し、インクジェット方式によって、記録媒体8の表面に画像データに応じた画像や文字などを記録する。記録媒体8は、紙、布、ポリエステルやPVCなどの合成樹脂製のシートなどである。
【0021】
インクジェット記録装置9は、モータの回転駆動を受けて回転する搬送ローラと、この搬送ローラを加圧するローラの加圧ローラユニット11を備えている。この搬送ローラと加圧するローラとの間に記録媒体8を挟み込み、これらローラの回転によって搬送される。
【0022】
この加圧ローラユニット11の搬送方向下流には、記録媒体8を支持するプラテン6が設けられている。このプラテン6は、キャリッジ1に搭載されたインクジェットヘッドによって記録媒体8に印字記録する箇所となっている。インクボックス3には、インクジェットヘッドに供給するインクの入ったインクカートリッジが挿抜可能に収納されている。キャリッジ1は直線状のYレール4に沿って往復走査する。また、このプラテン6の下には、このプラテン6を加熱するためのヒータが設けられている。このヒータによって、プラテン6が加熱され、さらに記録媒体8が加熱され、記録媒体8に吐出されたインクの定着を促進する。さらに、プラテン6の下流にはペーパガイド7が設けられ、記録媒体8はこのペーパガイド7に沿って搬送され、出力される事になる。ケーブルベア2は、その内部にインクを供給するインク供給チューブ、圧力調整チューブ等が含まれており、キャリッジが主走査方向に移動する際に上述のチューブを滑らかに屈曲させながら移動することができるようになっている。キャップ機構5は、待機時にインクジェットヘッドの乾燥を防止するための密封、またインクジェットヘッドにインクを充填するときのインクの吸引、インクジェットヘッド内部に異物や気泡が入ってしまったときにインクとともに異物等の吸引、などをすることができる。キャップ機構5は、記録媒体の搬送経路外に配置されている。
【0023】
次にインク供給系について図1と図2に基づいて説明する。図2は、本発明の実施形態のインク供給系とエアによる圧力調整系、すなわちインク、エアの流路系をブロック図で示したものである。
【0024】
インクジェット記録装置9には、記録媒体8にインク吐出面を対峙させてインク滴を吐出して記録を行うインクジェットヘッド14と、インクジェットヘッド14へインクを供給するサブタンク20とを収容するキャリッジ1と、このキャリッジ1に連結する搬送ベルト(図示せず)と、この搬送ベルトを移動させる駆動プーリ(図示せず)と従動プーリ(図示せず)と、この駆動プーリを回転駆動させる駆動モータ(図示せず)と、記録媒体8の搬送方向(副走査方向)に直交する方向(主走査方向)へキャリッジ1の走査を案内するガイドレール15、さらにガイドレール15を全長に渡って支持するYレール4が備わっている。Yレール4は、アルミの押し出し材または、板金の角材などにより生成され、キャリッジ1の主走査方向への走行時の振動による記録媒体8とインクジェットヘッド14間距離の変動や、キャリッジ1の重みによる記録媒体8とインクジェットヘッド14間距離の変動を極力抑制できる様な剛性が確保されている。
【0025】
また、インクジェットヘッド14に供給するインクはインクカートリッジ30に蓄えられている。インクカートリッジ30は交換可能なカートリッジ式のインク容器で図1に示すインクボックス3に収納されインクがなくなると交換する。
【0026】
サブタンク20はインク供給チューブ16の一端に接続され、インク供給チューブ16の他端はインクカートリッジ30に接続されている。インク供給チューブ16はインク供給ポンプ31を動作させることでインクカートリッジ30からサブタンク20へインクを供給する。サブタンク20については後述する。
【0027】
インク供給チューブ16の経路の中間にはインクカートリッジ30からサブタンク20へインクを供給するためのインク供給ポンプ31が設けられサブタンク20のインクが所定量以下になった時には、インク供給ポンプ31を駆動してインクを供給させる。インク供給ポンプ31はインク供給チューブ16の端部に配置してもよい。サブタンク20とインクジェットヘッド14はヘッドチューブ21で接続されている。インク供給ポンプ31は後述するチューブポンプを用いている。チューブポンプは常にチューブの一部を剛体で押しつぶしているためチューブを閉塞させることができる。これにより、インクの逆流防止が可能で、逆流防止のための逆止弁や電磁弁を不要にできる。
【0028】
また、サブタンク20には、ヘッドチューブ21がつながる第1の連通口10よりも重力方向に高い位置に第3の連通口13が圧力調整口として設けられ、圧力調整チューブ18が繋がっている。また、サブタンク20にはインク供給チューブ16がつながる第2の連通口12が設けられている。
【0029】
さらに圧力調整チューブ18の他端には圧力調整ポンプ33が設けられている。圧力調整ポンプ33の位置は、圧力調整チューブ18の端部でなく中間でも良い。さらに圧力調整チューブ18上の圧力調整ポンプ33とサブタンク20との間には、少なくても1個の圧力調整用の圧力センサ19が付いており、サブタンク20内の気圧が設定値よりも高い時には圧力調整ポンプ33を減圧方向に稼動させ、逆に気圧が設定値よりも低いときには加圧方向に稼動させ、常にインクジェットヘッド14のインク安定吐出に必要な背圧を維持できるようになっている。
【0030】
さらに圧力調整ポンプ33としてはインク供給ポンプ31と同様にチューブポンプを利用しているが常にチューブの一部を剛体でつぶしているため外気との遮断が可能で電磁弁を必要としなくなる。
【0031】
インクジェットヘッド14、サブタンク20、インクカートリッジ30およびインク供給チューブ16、圧力調整チューブ18、さらにその各チューブに接続されるインク供給ポンプ31、圧力センサ19は、インクの色毎に設けられている。
【0032】
また、図4に示すように、サブタンク20と圧力調整ポンプ33の間にエアバッファ37を設けても良い。エアバッファ37はサブタンク20内の急激な圧力変動を緩和させる働きがある。キャリッジ1上の載せられるサブタンク20の容積にはキャリッジ1の駆動条件や装置の外形により制限を受け大きな容積を取るのは困難になる。またサブタンク20内のインクは、インクカートリッジ30のインクが切れてからどのくらい印字できるかを決める要因になるため、印刷装置の使いやすさを考えると出来るだけサブタンク20内に大量のインクを抱えた方が有利になる。このような諸事情からエアの占める体積が減るとインクの増減に因る体積変動がサブタンク20内の圧力変動に大きく効くため頻繁に圧力調整ポンプ33が加圧と減圧を切り替え作動し追従しきれずサブタンク20内の圧力変動が大きくなってしまうことがあるが、上述のようにエアバッファ37を設けるとインクの変動体積に対してエアの占める体積は大きいため圧力変動を小さく抑えることが可能になる。エアバッファ37内の圧力を圧力センサ19で検出すれば、圧力変動および振動が小さくなるので圧力値の正確性が向上する。
【0033】
また、図4においては、エアバッファ37を1つの色に対して1つのエアバッファ37でつなぐ図としているが、これに限ったものではない。図5に示すように複数の色を共通のエアバッファ37でつないでもかまわない。
【0034】
図5では、4個のインクジェットヘッド14a、14b、14c、14dと対になるサブタンク20a、20b、20c、20dとを共通のエアバッファ37に連結させることにより圧力調整機構の簡略化を実現している。すなわち共通のエアバッファ37に少なくとも1個の圧力調整ポンプ33があればインクジェットヘッド14a、14b、14c、14dの背圧は等しく維持することができるのでさらに圧力調整機構を単純化させることができる。さらに、エアバッファ37内の圧力を圧力センサ19で検出させれば圧力センサ19の数も減らすことが可能である。サブタンク20a、20b、20c、20dは夫々に対応したインクカートリッジ30a、30b、30c、30d、インク供給チューブ16a、16b、16c、16d、インク供給ポンプ31a、31b、31c、31d、圧力調整チューブ18a、18b、18c、18dが設けられている。
【0035】
次に、サブタンク20について説明する。図6は、本発明の実施形態の記録装置のサブタンクの垂直方向に割った時の断面図である。サブタンク20の働きは、インク供給チューブ16内のインクがキャリッジ1の主走査方向の動きにあわせて伸縮を繰り返したときに発生するインクの圧力変動をインクジェットヘッド14に伝えることを防止し、サブタンク20内で作られた安定した圧力をインクジェットヘッド14に与えるためのもので、インクを一時的に貯蔵する為に、大まかに言うと外枠20a、断面方向を覆う側板20bから構成される。これら外枠20aと側板20bの部品構成は、さまざまな構造と加工方法が考えられる。例えば、外枠20aと両側の側板20bのうちの一方をアルミダイキャストや一体プラスチック成形で構成し、他一枚の側板20bを後からのねじ止めまたは溶着等で密閉構造を作り上げる方法、外枠20aをアルミまたプラの押し出し材で構成し、両側の側板20bをねじ止めや溶着して密閉構造を作り上げるなどの方法などが考えられ、1つに限るものではない。本実施形態では、図6、図11に示すように、外枠20aをアルミの押し出し材とし、両サイドをアルミの側板20bで挟み込む構成にした。フレーム24は、外枠20aの内壁に固定されおり、フレーム24には、外枠20aに沿ってねじ穴が設けてあり、ねじ25を用いて側板20bをフレーム24に固定し、さらに側板20bによって外枠20aの両面を挟み込むよう締め付けることが出来る。このとき外枠20aと両面に取り付ける側板20bの間には、図示しないゴムなどのパッキンを挟み込むことにより、サブタンク20内部の密閉性が確保されるようになっている。本実施形態では約120mlの密閉空間が得られるように作られている。このサブタンク20にはインクジェットヘッド14に連通する第1の連通口が備えられ、その第1の連通口はヘッドチューブ21の一端と繋がっている。ヘッドチューブ21の他端はインクジェットヘッド14のインク供給口に繋がっている。また、インク供給チューブ16と連通しインク供給口となる第2の連通口が設けられている。この第2の連通口は供給時の泡立ちを防ぐためサブタンク20内部の底面に近いところにあることが望ましく、設計上天上部に第2の連通口を設けるならば、サブタンク20内に管を伸ばして底面近くでインクを垂らす構造が望ましい。さらに、サブタンク20には第3の連通口が設けられている。第3の連通口は圧力調整チューブ18に接続されている。第3の連通口はサブタンク20の鉛直方向の上部に設けられている。
【0036】
次に、サブタンク内部に含まれる部材について説明する。サブタンク20内部には第1の連通口と第2の連通口と第3の連通口の間に介在し、少なくとも第1の連通口を有する空間45と、第2の連通口を有する空間と、第3の連通口を有する空間とに仕切る毛細管効果を有する多孔質部材26が存在する。多孔質部材26と外枠20aと側板20bによって、それぞれの空間が構成される。これはインク供給チューブ16から排出される泡や気泡がインクジェットヘッド14につながる第1の連通口に流入するのを防ぐとともに、主走査方向にキャリッジが移動したときにサブタンク20内のインクの液面がゆれサブタンク20内に圧力変動が起こり第1の連通口に伝わることを防いでいる。またサブタンク20内のインクの移動の障害となり急激なインクの移動およびそれに伴う圧力変動を防止でき、インクジェットヘッド14に対して安定的にインクを供給できる。
【0037】
また、このサブタンク20には図6に示すとおりインクの残量を検出する機構が設けられている。この残量検出方法は少なくとも多孔質部材26に下方を含む少なくとも2方を囲まれた空間の液面を見る事を特徴としている。液面の高さに応じて浮沈するフロート22が特定の位置に達すると動作するマイクロスイッチ23を用いている。ここで、好ましくは下側および左右の3方向を囲まれた空間の液面を見ることである。この目的は、前述のキャリッジ1の主走査方向への移動時起きる液面の変動を極力押さえできるだけ正確にインク残量を検出するためである。またサブタンク20内のインク残量を所定範囲内にしておくことで、インク残量に応じた圧力変動を抑制することができる。すなわち空気が多いときの空気圧の変化速度と空気の少ないときの空気圧の変化速度の差を小さくすることでインクの吐出への影響を抑えることができる。そのため、インク残量の管理は重要であり、正確なインク残量に応じて制御する必要がある。
【0038】
検出方法としては、図8(a)、図8(b)に示すフロート22がインク100の液面とともに上下するのをマイクロスイッチ23などの検出手段で検出する方法がある。
【0039】
また、図9(a)、図9(b)に示すようにフロート22の内部に磁石27を埋め込み、その磁石の変動を磁気センサ28で検出する方法がある。さらには、図10(a)、図10(b)に示すようにフロート22を用いずに直接液面の高さをフォトインタラプタ29で読み取るなどの方法がある。これらのような検出手段で液面の位置を検出し、サブタンク20内の残量を検出する検出方法はこれに限ったものでは無く、多孔質部材26で囲まれた空間のインクの液面を検出できる方法であれば対応可能であることはいうまでも無いが、どのような方法にせよ、例えばキャリッジ1の移動に伴う液面の変動など、インク100の液面の変動は極力抑える必要がある。
【0040】
さらに図7に示すようにサブタンク20は、第4の連通口を設け循環チューブ40を接続し、サブタンク20内のインクをインクカートリッジ30に戻す構造をとることもできる。この場合に第1の連通口と第4の連通口は空間45に開口し、他の連通口とは多孔質部材26区切られている。インクジェットヘッド14に近い位置からインクを循環させ、サブタンク20内にインクが留まらないようにしている。
【0041】
また、図12に示すように、循環チューブ40は第4の連通口17と接続され、この循環チューブ40の他端または経路上には循環ポンプ38が設けられ、サブタンク20のインクをインクカートリッジ30へと戻すことが可能になっている。この機構はインク中に分散している顔料などの粒子が沈殿してしまうようなインクの場合に有効で、たとえば待機中にキャリッジ1が停止しているときに循環ポンプ38を駆動させサブタンク20内のインクをインクカートリッジ30に回収することができ、さらに供給ポンプ31を駆動させインクをインクカートリッジ30とサブタンク20との間で循環させインクの沈降を防止させることが出来る。循環ポンプ38にはダイヤフラムポンプやピストンポンプが利用されるが、ポンプの構造によっては逆流防止のための電磁弁39が必要になる。また、チューブポンプを使って電磁弁を省くことも可能である。
【0042】
さらに図11では、サブタンク20の外周に、ヒータ43が設けられサブタンク内のインク温度を一定の温度範囲に調整している。この目的は、高粘度のインクを使用する時に有効でインクの温度を上げ下げして一定の温度にすることによりヘッドに供給するインクの粘度を一定の範囲にすることができ、インクの吐出安定性を確保することや吐出するためのインクジェットヘッド14の駆動方法の簡略化、広い温度範囲の外部環境への対応性を広げる効果がある。外部にヒータ43を設ける場合には熱伝導性のよいアルミやステンレスなどの金属の材質をサブタンク20の外壁20a、20bの材質に選んだ方が良いのは言うまでも無い。
【0043】
さらに図1、図3および図4に示す様に、インクジェットプリンタ9は、インクジェットヘッド14が待機状態、あるいはメンテナンス状態の場合にインクジェットヘッド14のインク吐出口の乾燥防止、異物の侵入防止のために密閉が可能なキャップ機構5を有しており、キャップ機構5にはインクジェットヘッド14のインク吐出口を密閉するキャップ50と、廃液チューブ54を介してインク吐出口からインクを吸引し廃液タンク52に送る吸引ポンプ51と、バルブチューブ55を介して密閉状態から解除させることができるエア導入バルブ機構53を有するメンテナンスユニットを設けている。インクをインクジェットヘッド14に充填するときには、まず吸引ポンプ51も稼動させインクジェットヘッド14、サブタンク20、インク供給チューブ16内を負圧にさせる。さらにインク供給ポンプ31を稼動させサブタンク20にインクを供給させることによりインクの流れを加速させる。インクの流れを加速させることによりインク供給経路内に滞留しがちな気泡を一緒に流しインクジェットヘッド14より排出させることが目的である。次にサブタンク20内に設けたインク残量検出方法によりサブタンク20内に一定量のインクが溜まった時点で、インク供給ポンプ31および吸引ポンプ51を停止させインク充填を完成させる。
【0044】
従来例で示しているインク供給システムの場合、サブタンク内にインクをためてサブタンクにエアで加圧することによりヘッド内にインクを送り出している。しかし、この場合サブタンクからインクジェットヘッドのインク吐出口にあるフィルターや、屈曲した流路、その他の流路にトラップされた気泡は、インクと共にインクジェットヘッド外に放出されること無くヘッド内に滞留し、時にインクを吐出させるためにインクに吐出エネルギーを与えるインク圧力室内に留まりインクの吐出不良を起こさせてしまう、または停滞している気泡が流路を塞ぎインクが流れなくなるという問題を引き起こす原因になる。
【0045】
本実施形態では、インクジェットヘッド14のメンテナンスでインクジェットヘッド14よりインクを排出させる場合には、インク供給ポンプ31によってインクを吐き出すか、吸引ポンプ51でインクを吸いだすのかを選択できるようにした。すなわち、インクジェットヘッド14にゴミつまり防止や図示しないワイプ動作時すなわち通常のクリーニング時には供給ポンプ31によりインクを加圧させインクを押し出すことによりクリーニングを完成させる。しかし、メディア8のジャムを起こしてメディア8とインクジェットヘッド14とを激しく接触させてしまった場合などには、インクジェットヘッド14内にエアが混入してしまい吐出不良が起こってしまうことがある。このような場合にはインクジェットヘッド14のノズル側から吸引ポンプ51により吸引を行いインクジェットヘッド14内の気圧を下げてインクに流速を持たせてエアを巻き込みながらインクジェットヘッド14外に排出させるのである。このように供給ポンプ31と吸引ポンプ51をクリーニングモードにより使い分けることにより効果的にインクジェットヘッド14のクリーニングを完成させることができる。
【0046】
エア導入バルブ53は、インクを吸い出した後にキャップ50内に残るインクを排出させるために必要でこのバルブが無いとキャップ機構5はいつまでも、ヘッドからインクを吸い続けてしまい、インク吸引後にノズルのメニスカス形成が出来なくなってしまう。
【0047】
次にチューブポンプについて図13を用いて説明する。チューブポンプはインクジェット方式の記録装置や医療機器に使われている一般的なポンプで本発明で使用しているポンプも同様である。
【0048】
ポンプケース60には、ポンプ駆動軸64と同芯の円弧上の曲面60aが設けられ、曲面60aに沿ってチューブローラ62とともに、ポンプチューブ65を侠持している。チューブローラ62はポンプ駆動軸64に回転可能に支持された円盤61の外周近傍にピン63により回転可能に支持された剛体で、チューブローラ62の外周でポンプチューブ65を押しつぶしながら円盤61の回転とともに円運動を行うことができる。チューブローラ62は少なくとも円盤61に2個以上備えられており、少なくても1個は常にチューブローラを押しつぶしてポンプチューブ65内に流す流体を遮断することができるようになっている。ポンプチューブ65の材質はプラスチックチューブやゴムチューブなど弾性のあるチューブがよい。ポンプ駆動軸64は図示しない駆動モータに連結しており駆動モータの回転方向に合わせて正転および逆転が可能である。したがって、インク供給ポンプ31として使用する場合に駆動方向に一方向に固定してインクカートリッジ30からサブタンク20にインクが流れるように組み込めばよい。また、圧力調整ポンプ33として使用する場合には圧力調整チューブ18の途中または端部に設置して加圧するときにはエアを送り込む方向に駆動モータを回転させ、減圧するときにはエアを吸い取る方向に駆動モータを回転させればよい。外気に繋がっている圧力調整チューブ18は、ポンプチューブ65の一部が常に押しつぶされているので外気を遮断することができる。圧力調整チューブ18が動作しないときは外気を遮断することができサブタンク内を密閉しておくことができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、サブタンクを有するインクジェットプリンタなどの記録装置に利用できる。
【符号の説明】
【0050】
1 キャリッジ
5 キャップ機構
14 インクジェットヘッド
16 供給チューブ
18 圧力調整チューブ
19 圧力センサ
20 サブタンク
22 フロート
23 マイクロスイッチ
26 多孔質部材
27 磁石
28 磁気センサ
29 フォトインタラプタ
30 インクカートリッジ
31 供給ポンプ
33 圧力調整ポンプ
38 循環ポンプ
50 キャップ
51 吸引ポンプ
53 エア導入バルブ機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインタンクから供給されるインクを吐出させるインクジェットヘッドと、前記メインタンクから前記インクジェットまでの経路の途中に配置され、前記インクジェットヘッドに連通する第1の連通口と前記メインタンクに連通する第2の連通口と前記第1の連通口よりも高い位置に設けられ内部の空気圧を可変する圧力調整手段に連通する第3の連通口を備えるサブタンクと、前記インクジェトヘッドを搭載し主走査方向に移動するキャリッジと、を有し、前記圧力調整手段によって前記インクジェットヘッドにおける背圧を+100mmAq以下から−300mmAq以上の範囲内に維持させるために前記空気圧を可変するインクジェット記録装置において、
前記圧力調整手段は、内部に配置された弾性チューブの一部を剛体により押しつぶしながら前記剛体を移動せしめることにより前記弾性チューブ内の空気を移動させると共に前記弾性チューブを閉塞させるチューブポンプであり、
前記サブタンクは、前記第1の連通口と前記第2の連通口と前記第3の連通口との間に介在し、前記第1の連通口を有する空間と前記第2の連通口を有する空間と前記第3の連通口を有する空間とに仕切る毛細管現象を生じさせる多孔質部材の壁と、
前記第3の連通口を有する空間を形成する前記壁の一部に鉛直方向に凹部を有し、該凹部における前記インクの液面の位置を検出する液面検出手段と、を備え、
前記インクジェット記録装置は、さらに前記空気圧を検出する気圧検出手段を有し、
前記液面検出手段の検出結果に基づいて前記サブタンク内に所定量の前記インクを格納すると共に前記気圧検出手段で検出した前記空気圧に基づいて前記サブタンクの前記空気圧を可変することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記サブタンクと前記圧力調整手段の間に配置され、前記サブタンク内の圧力変動を抑制するエアバッファをさらに有し、前記検出手段は、前記エアバッファの圧力を検出し、該検出した圧力を前記サブタンク内の圧力とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記インクジェットヘッドと前記サブタンクは複数の色のインク夫々に対応して設けられ、前記エアバッファは複数の前記サブタンクと接続され、該接続された前記サブタンクの前記空気圧を同じにすることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記インクジェットヘッドのインク吐出口を密閉するキャップと、
前記インク吐出口が前記キャップによって密閉された状態の場合に前記インク吐出口から前記インクを吸引する吸引手段と、
前記サブタンクと前記メインタンクの間に配置され、前記メインタンクから前記サブタンクにインクを供給するポンプと、
を有し、
前記インクジェットヘッドにインクを充填する場合に、前記インク吐出口を前記キャップで密閉した状態の場合に前記吸引手段で前記インクを吸引すると共に前記ポンプで前記インクを前記メインタンクから前記サブタンクに供給すると共に前記サブタンクから前記インクジェットヘッドに前記インクを供給することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記サブタンクは前記第2の連通口より低い高さの位置に第4の連通口を有し、
前記インクジェットプリンタは、さらに前記メインタンクと前記第4の連通口を接続し、前記第4の連通口から前記メインタンクに前記インクを排出可能せしめるインク循環チューブと、前記インク循環チューブ内の前記インクを前記メインタンクに排出させるポンプと、前記インク循環チューブを閉じて前記サブタンクから前記メインタンクへの前記インクの移動を停止可能にするバルブと、前記メインタンクから前記サブタンクに前記インクを移動させる供給ポンプと、を有し、前記メインタンクと前記サブタンク間を前記インクが循環することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記サブタンクには、前記インクジェットヘッドに供給する前記インクを一定の温度に維持するヒータを有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−218302(P2012−218302A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86663(P2011−86663)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ケーブルベア
【出願人】(395003187)株式会社セイコーアイ・インフォテック (173)
【Fターム(参考)】