説明

インダニル化合物を含有する医薬組成物

【課題】カルシウム受容体拮抗作用を示し、かつ安全性が高く経口投与が可能な医薬組成物の提供。
【解決手段】一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩を含有する医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルシウム感知受容体(calcium−sensing receptor:CaSR、以下、単にカルシウム受容体と称することがある)拮抗作用を有する化合物を含有する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
骨は、自らの形態変化や血中カルシウム濃度の維持のため、常に形成と吸収を繰り返し再構築を行う動的な器官として知られている。正常な骨では骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収とは平衡関係にあり、骨量は一定に保たれている。一方、骨形成と骨吸収との平衡関係が崩れると、骨粗鬆症などの骨代謝異常になる(非特許文献1、2)。
【0003】
骨代謝を調節する因子としては、全身性のホルモンや局所性のサイトカインが数多く報告されており、それらの因子の共同作用により骨の形成と維持が営まれている(非特許文献1、3)。加齢による骨組織の変化としては、骨粗鬆症の発症が広く知られているが、その発症機構は性ホルモンの分泌低下やそのレセプター異常、骨局所におけるサイトカイン発現の変動、老化遺伝子の発現、破骨細胞や骨芽細胞の分化あるいは機能不全など多岐にわたっており、加齢による単純な生理現象として理解するのは困難である。原発性骨粗鬆症はエストロゲンの分泌低下による閉経後骨粗鬆症と加齢による老人性骨粗鬆症に大別されているが、その発症機構の解明と治療薬開発の為には、骨吸収と骨形成の調節機構についての基礎的研究の進展が必須である。
【0004】
破骨細胞は、造血幹細胞に由来する多核の細胞であり、骨との接着面に塩素イオンと水素イオンを放出することによって、細胞と骨の接着面の間隙を酸性化すると共に酸性プロテアーゼであるカテプシンKなどを分泌する(非特許文献4)。この結果、骨基質蛋白質およびリン酸カルシウムの分解が惹起され、血中へのカルシウム動員が起こる。
【0005】
正常な哺乳動物の血清カルシウム濃度は、厳格に約9〜10mg/dl(約2.5mM)に維持されている(カルシウムホメオスタシス)。副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)は、カルシウムホメオスタシスの維持に中心的な役割を果たすホルモンであり、血中Ca2+濃度が低下すると副甲状腺からのPTH分泌が直ちに促進される。このようにして分泌されたPTHは、骨においては骨吸収を促進することにより血中へCa2+を動員し、腎臓においては、遠位尿細管でのCa2+の再吸収を促進することにより血中Ca2+濃度を上昇させる働きを有している。
【0006】
PTHはヒトや動物に間歇投与すると骨量を増加させることが知られており、骨粗鬆症治療薬として既に臨床応用されている。動物実験においても甲状腺/副甲状腺摘出ラットにウシPTH(1−84)を持続投与すると大腿骨の海綿骨の骨形成と骨吸収がともに亢進し正味の骨量が減少するが、皮下に間歇投与すると骨吸収の亢進は見られず骨形成のみが亢進し、骨量が増加することが報告されている(非特許文献5)。また、卵巣摘出ラットに術後4週目から15週間、ヒトPTH(1−34)を間歇投与すると、投与開始後5週目から10週目まで骨形成の亢進と骨吸収の抑制が認められ、骨量が疑似手術群の約2倍まで増加することが報告された(非特許文献6)。この報告は、PTHは骨粗鬆症モデルの骨量減少を予防するだけではなく、骨量減少が既に顕著に起こった動物に対しても骨量の回復効果を有することを示唆している。
【0007】
PTH製剤は閉経後骨粗鬆症患者を対象とした臨床試験で顕著な骨折率低下効果が確認されている骨粗鬆症治療薬であるが、生物製剤であるが故のデメリットを有している。すなわち、投与手段として注射を採用しなければならず、多くの患者にとっては苦痛を伴うという問題が残っている。従って、血中のPTH濃度を間歇的に上昇させ得る経口投与可能な薬剤の開発が待ち望まれている。
【0008】
カルシウム受容体は主に副甲状腺細胞に発現しているG蛋白質共役型受容体であり、血中Ca2+濃度を感知してPTH分泌を調節している(非特許文献7)。ヒトカルシウム受容体は1078個のアミノ酸で構成され、副甲状腺以外にも、腎臓、甲状腺C細胞、脳、骨髄細胞での発現が報告されている。カルシウム受容体はリガンドであるCa2+と結合すると、G蛋白と共役してホスホリパーゼCを活性化し、イノシトール3リン酸の産生、細胞内Ca2+濃度の上昇をもたらし、その結果、PTHの分泌が抑制される(非特許文献8)。
【0009】
一方、インダニル基を有する化合物としては、特許文献1に示すような化合物が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO2004/047751 (US 2006058391)
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Endocrinological Review,(1992)13,p66-80
【非特許文献2】Principles of Bone Biology, Academic Press, New York,(1996)p87-102
【非特許文献3】Endocrinological Review,(1996)17,p308-332
【非特許文献4】American Journal of Physiology,(1991)260,C1315-C1324
【非特許文献5】Endocrinology,1982,110,506-512
【非特許文献6】Endocrinology,1993,132,823-831
【非特許文献7】Brown,E.M.、「Homeostatic mechanisms regulating extracellular and intracellular calcium metabolism in the parathyroids」、(US)、Raven press,1994,19
【非特許文献8】Nature,1993,366,575-580
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
カルシウム受容体拮抗作用を示し、かつ安全性が高く経口投与が可能な新規な医薬組成物を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
カルシウム受容体の活性化を阻害する薬剤、即ちカルシウム受容体に拮抗する薬剤は副甲状腺細胞からのPTH分泌を促進させ、生体内における血中PTH濃度を上昇させることが期待される。その際、血中PTH濃度の上昇が持続的で無く一過性の上昇であるならば、PTHの間歇投与と同様に骨量を増加させる効果が期待できると考えられる。
【0014】
「カルシウム受容体拮抗作用を有する」とは、細胞外Ca2+により誘発される1つまたはそれ以上のカルシウム受容体活性を減少させることを意味する。
すなわち本発明は、
(1)一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩を含有する医薬組成物である。
【0015】
【化1】

【0016】
[式中、各置換基は以下のように定義される。
A:単結合、C1−C6アルキレン基又はRで置換されていてもよいフェニレン基
:水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
D:単結合、酸素原子又は硫黄原子
2a及びR2b:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
3a及びR3b:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
及びR:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子又はC1−C6アルキル基を示し、
あるいは、R及びRは、結合して、C2−C6アルキレン基
:ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
m:0−6の整数
Z:カルボキシ基又はカルボキシ基の等価基(−SONHR、テトラゾリル基等)]
本発明として、好適には、以下に示す態様がある。
(2)
が、水素原子又はメチル基である、(1)記載の医薬組成物。
(3)
2a及びR2bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基である、(1)又は(2)記載の医薬組成物。
(4)
3a及びR3bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基である、(1)−(3)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(5)
及びRが、メチル基である、(1)−(4)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(6)
及びRが、エチレン基である、(1)−(4)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(7)
mが、0又は1である、(1)−(6)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(8)
mが、2−4である、(1)−(6)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(9)
Aが単結合である、(1)−(8)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(10)
Dが単結合である、(1)−(9)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(11)
Zが、カルボキシ基である、(1)−(10)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(12)
が、メチル基又はエチル基である、(1)−(11)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【0017】
(13)
以下の化合物群から選択される化合物又はその薬理上許容される塩を含有する医薬組成物。
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド、
4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノイック アシッド、
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド、
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド、
5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−クロロ−6−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}プロピル]−6−メトキシフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−エトキシフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロ−6−メトキシフェニル}プロパノイック アシッド
(14)
カルシウム受容体アンタゴニストとして用いるための、(1)−(13)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(15)
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患を治療又は予防するために用いるための、(1)−(13)から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
(16)
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患が、副甲状腺機能低下症;骨肉腫;歯周疾患;骨折性治癒;変形性関節症;リウマチ様関節炎;パジェット病;悪性腫瘍および骨折性治癒に付随する体液性高カルシウム血症;又は;骨粗鬆症である、(15)記載の医薬組成物。
(17)
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患が、骨粗鬆症である、(15)記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0018】
本発明の医薬組成物は、異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患、例えば副甲状腺機能低下症、骨肉腫、歯周疾患、骨折性治癒、変形性関節症、リウマチ様関節炎、パジェット病、悪性腫瘍および骨折性治癒に付随する体液性高カルシウム血症および骨粗鬆症の治療又は予防に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明について説明する。
一般式(I)を有する化合物として、好適には、以下の置換基の組合せを有する化合物である。
A及びDが、単結合であり、
2a及びR2bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基であり、
3a及びR3bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基であり、
及びRが、メチル基又はエチレン基であり、
が、メチル基又はエチル基であり、
Zが、カルボキシ基であり、
mが、2−4である。
【0020】
一般式(I)を有する化合物として、さらに好適には、実施例に記載の化合物である。
「ハロゲン原子」とは、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、好適には、フッ素原子である。
「C1−C6アルキル基」とは、炭素数1乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基であり、好適には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基又はt−ブチル基であり、さらに好適には、メチル基である。
「C1−C6アルコキシ基」とは、上記C1−C6アルキル基に酸素原子が結合した基であり、好適には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基又はt−ブトキシ基であり、さらに好適には、メトキシ基である。
「ハロゲノC1−C6アルキル基」とは、上記C1−C6アルキル基にハロゲン原子が置換した基であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基等があり、好適には、トリフルオロメチル基である。
「ハロゲノC1−C6アルコキシ基」とは、上記C1−C6アルコキシ基にハロゲン原子が置換した基であり、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロエトキシ基、ジフルオロエトキシ基、トリフルオロエトキシ基等があり、好適には、トリフルオロメトキシ基である。
「C2−C6アルキレン基」とは、炭素数2乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖アルキレン基であり、好適には、エチレン基又はプロピレン基であり、さらに好適には、エチレン基である。
【0021】
「治療」とは、病気又は症状を治癒させること又は改善させること或いは症状を抑制させることを意味する。
【0022】
「その薬理上許容される塩」とは、医薬として使用することができる塩を示す。化合物では、酸性基または塩基性基を有する場合に、塩基又は酸と反応させることにより、塩基性塩又は酸性塩にすることができるので、その塩を示す。
【0023】
化合物の薬理上許容される「塩基性塩」としては、好適には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;N−メチルモルホリン塩、トリエチルアミン塩、トリブチルアミン塩、ジイソプロピルエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチルピペリジン塩、ピリジン塩、4−ピロリジノピリジン塩、ピコリン塩のような有機塩基塩類又はグリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり、好適には、アルカリ金属塩である。
【0024】
化合物の薬理上許容される「酸性塩」としては、好適には、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり、最も好適には、ハロゲン化水素酸塩である。
化合物又はその薬理上許容される塩は、大気中に放置したり又は再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となったりする場合があり、そのような各種の水和物、溶媒和物及び結晶多形の化合物も包含する。
【0025】
化合物、その塩又はそれらの溶媒和物は、置換基の種類や組み合わせによって、シス体、トランス体等の幾何異性体、互変異性体又はd体、l体等の光学異性体等の各種異性体が存在し得るが、化合物は、特に限定していない場合はそれら全ての異性体、立体異性体及びいずれの比率のこれら異性体及び立体異性体混合物をも包含するものである。これらの異性体の混合物は、公知の分割手段により分離することができる。
【0026】
化合物は、ラベル体、すなわち、化合物の1又は2以上の原子を同位元素(例えば、H、H、13C、14C、35S等)で置換した化合物も含まれる。
【0027】
また、化合物の薬理上許容されるプロドラッグも包含される。薬理上許容されるプロドラッグとは、加水分解により、若しくは、生理学的条件下で、化合物のアミノ基、水酸基、カルボキシ基等に変換し得る基を有する化合物であり、このようなプロドラッグを形成する基としては、Prog. Med.、第5巻、2157-2161ページ、1985年や、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻、分子設計163−198ページに記載の基である。当該プロドラッグとして、より具体的には、化合物に、アミノ基が存在する場合には、そのアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、そのアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等である)等を挙げることができ、化合物に、水酸基が存在する場合には、その水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例えば、その水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等である。)等を挙げることができる。また、化合物に、カルボキシ基が存在する場合には、そのカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、そのカルボキシ基がエチル エステル化、フェニル エステル化、カルボキシメチル エステル化、ジメチルアミノメチル エステル化、ピバロイルオキシメチル エステル化、エトキシカルボニルオキシエチル エステル化、アミド化又はメチルアミド化された化合物等である。)等が挙げられる。
【0028】
また、化合物の官能基をいわゆる等価基で置き換えた化合物も包含する。いわゆる等価基としては、例えば、The Practice of Medicinal Chemistry (Camille Georges Wermuth, Academic Press, 1996)に記載されている。特に、カルボキシ基の等価基としては、The Practice of Medicinal Chemistryの215−217ページに記載されている。
【0029】
(製造法)
化合物は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、各種の公知の合成法を適用して製造することができる。公知の方法としては、例えば、「ORGANIC FUNCTIONAL GROUP PREPARATIONS」、第2版、ACADEMIC PRESS,INC.、1989年、「Comprehensive Organic Transformations」、VCH Publishers Inc.、1989年等に記載された方法がある。
その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料ないし中間体の段階で適当な保護基で保護、又は当該官能基に容易に転化可能な基に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。
このような官能基としては、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシ基等があり、それらの保護基としては、例えば、T.W. Greene及びP.G. Wuts著、「Protective Groups in Organic Synthesis(第3版、1999年)」に記載の保護基があり、これらの反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法によれば、当該置換基を導入して反応を行った後、必要に応じて保護基を除去、あるいは所望の基に転化することにより、所望の化合物を得ることができる。
また、化合物のプロドラッグは、上記保護基と同様に、原料ないし中間体の段階で特定の基を導入し、あるいは得られた化合物を用いて、反応を行うことで製造できる。反応は、通常のエステル化、アミド化、脱水、水素添加等、当業者により公知の方法を適用することにより行うことができる。
以下に化合物の製造方法について述べる。ただし、製造方法は、下記の方法に何ら限定されるものではない。
【0030】
A法
【化2】

【0031】
[上記式中、
及びRは、それぞれ上記R2a又はR2b及びR3a又はR3bと同意義を示し、
、R、Z、mは、上記と同意義を示し、Rは、C1−C6アルキル基を示し、
、Lは、置換反応の際の脱離基を示し、
PGcは、カルボキシ基又はカルボキシ基の等価基の保護基を示す。]
【0032】
A−1工程は:
置換安息香酸である化合物(a−1)とN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩を用いて、化合物(a−2)を製造する方法であり、Kunishima et al.の方法(Tetrahedron 1999,55,13159−13170)に準じて製造することができる。
A−2工程:
化合物(a−2)とグリニャール試薬を用いて、化合物(a−3)のようなケトンを製造する工程である。
A−3工程:
ケトンを還元して化合物(a−3)を化合物(a−4)に変換する工程である。
A−4工程:
化合物(a−4)と化合物(a−5)をカップリングさせて、化合物(a−6)を製造する工程である。
A−2工程からA−4工程は、WO02/14259の40ページに記載方法に準じて行うことができる。より詳細には、A−2工程は、WO02/14259の49ページに記載の実施例23、工程2に準じて行うことができる。A−3工程は、WO02/14259の66ページに記載の実施例21、工程1に準じて行うことができる。A−4工程は、WO02/14259の50ページに記載の実施例1、工程2に準じて行うことができる。
A−5工程:
化合物(a−6)と化合物(a−7)とのカップリング反応により化合物(a−8)を製造する工程である。
A−6工程:
化合物(a−8)と化合物(a−9)とのカップリング反応により化合物(a−10)を製造する工程である。
A−7工程
化合物(a−10)の保護基を脱保護することによって化合物(a−11)を製造する工程である。
A−5工程からA−7工程は、WO04/106280の61ページに記載の反応例に準じて行うことができる。より詳細には、A−5工程は、WO04/106280の67ページ記載の実施例1の工程2に準じて行うことができる。A−6工程は、WO04/106280の68ページ記載の実施例1の工程4に準じて行うことができる。A−7工程は、WO04/106280の68ページ記載の実施例1の工程5に準じて行うことができる。
【0033】
B法
【化3】

【0034】
[上記式中、
、R、R、R、R、Z、PGc、mは、上記と同意義を示す。]
B−1工程:
化合物(a−10)を還元して、化合物(b−1)を製造する工程である。
B−2工程:
化合物(b−1)の保護基を脱保護することによって化合物(b−2)を製造する工程である。
B−1工程は、WO2005/077886の16ページ記載の実施例2に準じて行うことができる。B−2工程は、上述の第7工程と同様に行うことができる。
【0035】
C法
【化4】

【0036】
[上記式中、
、R、R、R、R、R、Z、L、PGc、mは、上記と同意義を示し、Lは、置換反応の際の脱離基を示す。]
【0037】
C−1工程:
化合物(c−1)のカルボン酸又はその等価基を保護基で保護する工程である。
C−2工程:
カップリング反応により、ホウ素エステルである化合物(c−3)を製造する工程である。
C−3工程:
化合物(c−3)と化合物(a−6)から触媒によるカップリング反応によって化合物(c−4)を製造する工程である。
C−4工程:
化合物(c−4)と化合物(a−9)とをエポキサイド上での置換反応によりカップリングさせることによって化合物(c−5)を製造する工程である。
C−5工程:
化合物(c−5)の保護基を脱保護することによって化合物(c−6)を製造する工程である。
C−1工程からC−5工程は、WO2004/094362の77ページ記載の反応例に準じて行うことができる。より詳細には、C−1工程は、WO2004/094362の99ページ記載の実施例1−1工程2に準じて行うことができる。C−2工程及びC−3工程は、WO2004/094362の100ページ記載の実施例1−1工程3に準じて行うことができる。C−4工程は、WO2004/094362の103ページ記載の実施例1−1工程8に準じて行うことができる。C−5工程は、WO2004/094362の103ページ記載の実施例1−1工程9に準じて行うことができる。
化合物(a−9)は、WO01/53254の15ページ記載の反応例及び23ページ記載の実施例1に準じて行うことができる。
化合物(d−2)は、以下のD法で製造することができる。
【0038】
D法
【化5】

【0039】
[上記式中、
は、上記と同意義を示す。]
【0040】
D−1工程:
WO98/05651に記載の化合物(d−1)を用いて、J.Org.Chem.2002,67,3965−3968に記載の方法に準じて行うことができる。
【0041】
E法
【化6】

【0042】
[上記式中、
、R、R、R、R、Z、L、PGc、mは、上記と同意義を示す。]
【0043】
E法は、B法と同様に化合物(b−2)を製造する方法である。
E−1工程:
B−1工程と同様の方法で、還元反応を行って化合物(a−8)から化合物(e−1)を製造する工程である。
E−2工程:
A−6工程と同様の方法で、カップリング反応を行って化合物(b−1)を製造する工程である。
E−3工程:
B−2工程と同様の方法で、保護基の脱保護を行って化合物(b−2)を製造する工程である。
【0044】
F法は、化合物の製造中間体である化合物(a−3)’を製造する方法である。
F法
【化7】

【0045】
[式中、R、Lは、上記と同意義を示し、R’は、C1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルキル基を示し、PGhは、水酸基の保護基を示す。]
【0046】
F−1工程:
化合物(f−1)の水酸基の保護基を脱保護して化合物(f−2)を製造する工程である。
F−2工程:
化合物(f−2)の水酸基をアルキル化試薬と反応させて、化合物(a−3)’を製造する工程である。
【0047】
G法は、化合物の製造中間体である化合物(a−1)を製造する方法である。
G法
【化8】

【0048】
[式中、R、L、PGcは、上記と同意義を示し、Xは、ハロゲン基を示す。]
【0049】
G−1工程:
化合物(g−1)に対してパラジウム触媒の存在下、CO挿入反応を行って化合物(g−2)を製造する工程である。
G−2工程:
化合物(g−2)のアミノ基を脱離基に変換して化合物(g−3)を製造する工程である。
G−3工程:
化合物(g−3)のカルボキシ基の保護基を脱保護することによって化合物(a−1)を製造する工程である。
【0050】
H法は、化合物の製造中間体である化合物(a−3)’’を製造する方法である。
H法
【化9】

【0051】
[式中、R、Lは、上記と同意義を示す。]
【0052】
H−1工程:
化合物(h−1)に対してパラジウム触媒の存在下、有機スズ化合物を反応させることによって化合物(h−2)を製造する工程である。
H−2工程:
上述のG−2工程と同様に反応を行うことによって化合物(a−3)’’を製造する工程である。
【0053】
I法は、化合物の製造中間体である化合物(a−3)を製造する方法である。
I法
【化10】

【0054】
[式中、R、R、Lは、上記と同意義を示す。]
【0055】
I−1工程:
化合物(a−1)のカルボキシ基を還元して化合物(i−1)を製造する工程である。
I−2工程:
化合物(i−1)の水酸基を酸化してアルデヒドとすることにより化合物(i−2)を製造する工程である。
I−3工程:
化合物(i−2)に対してグリニャール試薬を反応させることによって化合物(i−3)を製造する工程である。
I−4工程:
化合物(i−3)の水酸基を酸化してケトンとすることにより化合物(a−3)を製造する工程である。
【0056】
J法は、化合物の製造中間体である化合物(a−4)’を製造する方法である。
J法
【化11】

【0057】
[式中、R、Lは、上記と同意義を示す。]
【0058】
J−1工程:
化合物(i−2)のアルデヒド基に有機亜鉛試薬を反応させて化合物(a−4)’を製造する工程である。
【0059】
K法
【化12】

【0060】
[式中、R、R、R、R、R、m、Z、PGc、PGh、PGa、Xは、上記と同意義を示し、Alkylは、C1−C6アルキル基を示す。]
【0061】
K−1工程:
化合物(b−1)の2級水酸基及びアミノ基を保護して、化合物(k−1)を製造する工程である。
K−2工程及びK−3工程:
化合物(k−1)を段階的にアルキル化する工程であり、化合物(k−3)を製造する工程である。
K−4工程:
化合物(k−3)の保護基を脱保護することによって化合物(k−4)を製造する工程である。
【0062】
L法
【化13】

【0063】
[式中、R、R、R、R、R、Z、PGc、PGh、PGaは、上記と同意義を示す。]
【0064】
L−1工程:
化合物(l−1)に対してパラジウム触媒の存在下、有機スズ化合物を反応させることにより化合物(l−2)を製造する工程である。
L−2工程:
化合物(l−2)に対してヒドロホウ素化−酸化反応等を行うことにより1級水酸基を導入して化合物(l−3)を製造する工程である。
L−3工程:
化合物(l−3)の1級水酸基に基づいて、エーテル化反応を行ってカルボキシ基等を導入することにより化合物(l−4)を製造する工程である。
【0065】
上記の方法で製造された化合物は、公知の方法、例えば、抽出、沈殿、蒸留、クロマトグラフィー、分別再結晶、再結晶等により単離、精製することができる。
【0066】
また、一般式(I)を有する化合物又は製造の中間体が不斉炭素を有する場合には光学異性体が存在する。これらの光学異性体は、適切な塩と再結晶する分別再結晶(塩分割)やカラムクロマトグラフィー等の常法によって、それぞれの異性体を単離、精製することができる。ラセミ体から光学異性体を分割する方法の参考文献としては、J.Jacquesらの、「Enantiomers,Racemates and Resolution,John Wiley And Sons,Inc.」を挙げることができる。
【0067】
化合物又はその薬理上許容される塩は、異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患、例えば副甲状腺機能低下症、骨肉腫、歯周疾患、骨折性治癒、変形性関節症、リウマチ様関節炎、パジェット病、悪性腫瘍および骨折性治癒に付随する体液性高カルシウム血症および骨粗鬆症の治療又は予防に有用である。
【0068】
化合物又はその薬理上許容される塩を哺乳動物(特にヒト)に投与する場合には、全身的又は局所的に、経口又は非経口で投与することができる。
本発明の医薬組成物は、投与方法に応じて適当な形態を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法によって製造できる。
【0069】
経口用の医薬組成物の形態としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等が挙げられる。これら形態の医薬の調製は、添加剤として通常用いられている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、膨潤剤、膨潤補助剤、コーティング剤、可塑剤、安定剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、保存剤、緩衝剤、希釈剤、湿潤剤等から必要に応じて適宜選択したものを用いて、常法に従って行うことができる。
【0070】
非経口用の医薬組成物の形態としては、注射剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、点眼剤、点鼻剤、座剤、吸入剤等が挙げられる。これら形態の医薬の調製は、添加剤として通常用いられている安定化剤、防腐剤、溶解補助剤、保湿剤、保存剤、抗酸化剤、着香剤、ゲル化剤、中和剤、溶解補助剤、緩衝剤、等張剤、界面活性剤、着色剤、緩衝化剤、増粘剤、湿潤剤、充填剤、吸収促進剤、懸濁化剤、結合剤等から必要に応じて適宜選択したものを用いて、常法に従って行うことができる。
【0071】
一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の投与量は、症状、年齢、体重、組み合わせて投与する薬剤の種類や投与量等によって異なるが、通常、一般式(I)を有する化合物の換算量で、成人一人(体重約60kgとして)一回につき0.001mg〜1000mgの範囲で、全身的又は局所的に、一日一回から数回、経口又は非経口投与されるか、或いは一日1時間〜24時間の範囲で静脈内に持続投与されるのが好ましい。
【0072】
さらに、本発明の医薬組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じ、その他の有効成分を併用して用いることができる。
【0073】
本発明には、本発明化合物又はその薬理上許容される塩を投与することを特徴とする前記疾患の防止方法及び/又は治療方法も含まれる。
【0074】
さらに、本発明には、前記医薬組成物を製造するための本発明化合物、その薬理上許容される塩の使用も含まれる。
【0075】
製剤例1(散剤)
化合物 5g、乳糖 895gおよびトウモロコシデンプン 100gをブレンダーで混合することにより、散剤を得る。
製剤例2(顆粒剤)
化合物5g、乳糖 865gおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 100gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 300gを加えて練合する。これを押し出し造粒機を用いて造粒し、乾燥して顆粒剤を得る。
製剤例3(錠剤)
化合物5g、乳糖 90g、トウモロコシデンプン 34g、結晶セルロース 20gおよびステアリン酸マグネシウム 1gをブレンダーで混合した後、錠剤機で打錠することにより、錠剤を得る。
【0076】
(試験例1)
細胞内カルシウム上昇を指標としたカルシウム感知受容体(CaSR)に対する阻害活性の評価
ヒトカルシウム感知受容体(CaSR)を安定発現するように形質転換したCHO細胞(CHO/hCaSR)を用いて、細胞外カルシウム濃度を高めた際に誘導される細胞内カルシウム上昇が、被験化合物によりどれだけ抑制されたかを指標とすることにより、CaSRアンタゴニスト活性を評価した。
CHO/hCaSRを、10%ウシ胎児血清を含むF12培地(インビトロジェン社製)で2×10細胞/mlに調製したものを384穴プレートに50μl/穴まき、COインキュベーター中で一晩培養した。培養上清を完全に除去し、蛍光細胞内カルシウム指示薬であるCalcium 3(モレキュラーデバイス社製)を含むアッセイバッファー(20mM HEPES, 2.5mM probenecid含有HBSS(Ca、Mg不含)、pH7.4)を25μl/穴添加し、COインキュベーター中で1時間静置した。なおCalcium 3は、FLIPR Calcium 3 Assay Kit(モレキュラーデバイス社製)に添付のプロトコールに従って調製した。一時間静置後、被験化合物をアッセイバッファーで2.1〜20,000nM(終濃度1.05〜10,000nM)となるように濃度調製した溶液を25μl/穴添加し、COインキュベーター中で15分間静置した。次にアッセイバッファーで8.1nM(終濃度2.7nM)となるように調製したCaCl溶液を25μl/穴添加し、惹起される細胞内Ca上昇(蛍光強度)を、蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR、モレキュラーデバイス社製)を用いて経時的に測定した。得られたデータから、CaCl溶液を添加する前の蛍光強度と、CaCl溶液添加後の最大蛍光強度との差を計算し、被験化合物の50%阻害濃度(IC50)を算出した。
【0077】
本試験において、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、16、17、18、21、22、23、25、26、27、29、30、31低極性、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、58、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、85の化合物は、IC50 1.1μg/ml以下の阻害活性を示した。
【0078】
(試験例2)
ラットを用いたPTH分泌促進作用の評価
一晩絶食させた10〜14週齢雌性F344ラット(日本チャールス・リバー)を、エーテル麻酔下で頚静脈より採血して投与前血清を調製した。続いて被験化合物を溶媒(5%DMA含有0.5%メチルセルロース水溶液)を用いて3mg/5ml/kgの用量で経口投与した。被験化合物の投与5、15、30、60、120、240分後にエーテル麻酔下で頚静脈採血を行い、血清を調製した。血清中のPTH濃度を、ラットIntact PTH ELISAキット(Immutopics社製)を用いて測定した。
【0079】
本試験において、実施例1、2、3、4、5、7、8、9、11、13、14、17、18、21、22、23、26、27、29、33、35、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、52、53、60、61、62、63、66、67、69、70、71、73、75、76、78の化合物は、0分時100pg/ml以下の血清中PTH濃度を、15分乃至30分後に400pg/ml以上に上昇させ、240分後には200pg/ml以下に低下させた。
具体的な結果を表1及び2に示した。
【0080】
【表1】

【0081】
【表2】

【実施例】
【0082】
実施例1
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
(1a)メチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロプ−2−エノエート
WO2004/106280に記載のメチル (2E)−3−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート(342mg,1.30mmol)、WO01/53254に記載の1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−アミン(234mg,1.24mmol)及び過塩素酸リチウム(79mg,0.74mmol)のトルエン(12mL)混合液を、室温で16時間攪拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)にて抽出した後、有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで洗浄後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、206mgの標記化合物(収率37%)を無色油状物として得た。
【0083】
(1b)メチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノエート
実施例1(1a)で得られたメチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロプ−2−エノエート(206mg,0.46mmol)のエタノール(4.6mL)溶液に、10%パラジウム−炭素(Wet、50wt%、100mg)を加え、常圧で3時間水素添加した。反応液をセライト濾過し、エタノールで洗浄後、減圧下にて溶媒を留去し、209mgの標記化合物(定量的)を無色油状物として得た。
【0084】
(1c)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
実施例1(1b)で得られたメチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノエート(209mg,0.46mmol)のテトラヒドロフラン(1.38mL)及びメタノール(1.38mL)の混合溶液に、2N−水酸化ナトリウム水溶液(0.69mL,1.38mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水(10mL)を加え、次いで1N−塩化水素水溶液(1.38mL)を加えた後、酢酸エチル(10mL×2)にて抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、178mgの標記化合物(収率88%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0085】
実施例2
4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノイック アシッド
(2a)メチル (3E)−4−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)ブト−3−エノエート
アルゴン雰囲気下、WO2004/094362に記載の(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン(1.00g,3.89mmol)、メチル ブト−3−エノエート(497μL,4.67mmol)、酢酸パラジウム(II)(44mg,0.19mmol)、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン(59mg,0.19mmol)及びトリエチルアミン(0.65mL,4.67mmol)のアセトニトリル(10mL)混合液を、加熱還流下3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷した後、セライト濾過しアセトニトリルで洗浄後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、246mgの標記化合物(収率23%)を黄色油状物として得た。
【0086】
(2b)メチル (3E)−4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブト−3−エノエート
実施例2(2a)で得られたメチル (3E)−4−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)ブト−3−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率18%)を淡黄色油状物として得た。
【0087】
(2c)メチル 4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノエート
実施例2(2b)で得られたメチル (3E)−4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブト−3−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率81%)を無色油状物として得た。
【0088】
(2d)4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノイック アシッド
実施例2(2c)で得られたメチル 4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率59%)を淡褐色アモルファス状物質として得た。
【0089】
実施例3
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド
(3a)メチル 2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシレート
WO2004/094362に記載のメチル 3−メチル−2’−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}ビフェニル−4−カルボキシレートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率37%)を無色油状物として得た。
【0090】
(3b)2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド
実施例3(3a)で得られたメチル 2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシレートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率54%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0091】
実施例4
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
(4a)(1R)−1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)エタノール
(+)−B−クロロジイソプロピノカンフェイルボラン(8.46g,26.4mmol)をテトラヒドロフラン(150mL)に溶解して−20℃に冷却後、US2007/167506に記載の1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)エタノン(4.30g,20.3mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液をゆっくり滴下し18時間攪拌した。ジエタノールアミン(6.38g,60.8mmol)を加えて反応液を室温まで放冷した後、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、n−ヘキサン(100mL)を加え析出した固体をろ去後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、4.30gの標記化合物(収率99%,95.6%ee)を白色固体として得た。
【0092】
(4b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例4(4a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)エタノール(2.00g,9.30mmol)及び3−ニトロベンゼンスルホン酸(R)−グリシジル(3.13g,12.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(45mL)に溶解し、水素化ナトリウム(608mg,含量55%,14.0mmol)を加え室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、1.51gの標記化合物(収率60%)を無色油状物として得た。
【0093】
(4c)エチル (2E)−3−(2−メチル−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}−6−メチルフェニル)プロプ−2−エノエート
実施例4(4b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン(1505mg,5.57mmol)、エチル プロプ−2−エノエート(910μL,8.36mmol)、酢酸パラジウム(II)(126mg,0.56mmol)、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン(170mg,0.56mmol)及び炭酸カリウム(1537mg,11.1mmol)をプロピオニトリル−水(2:1)混合溶液(27.5mL)に懸濁させ、加熱還流下5時間攪拌した。反応液を室温まで放冷した後、Millicup(登録商標)、ミリポア社製)−LHを用いて濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、1025mgの標記化合物(収率63%)を淡黄色油状物として得た。
【0094】
(4d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例4(4c)で得られたエチル (2E)−3−(2−メチル−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率37%)を無色油状物として得た。
【0095】
(4e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノエート
実施例4(4d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率95%)を無色油状物として得た。
【0096】
(4f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
実施例4(4e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率87%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0097】
実施例5
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
(5a)(1R)−1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)エタノール
WO2001/049649に記載の1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%,95.3%ee)を無色油状物として得た。
【0098】
(5b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例5(5a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率57%)を無色油状物として得た。
【0099】
(5c)エチル (2E)−3−(3−メチル−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
実施例5(5b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率51%)を淡黄色油状物として得た。
【0100】
(5d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例5(5c)で得られたエチル (2E)−3−(3−メチル−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0101】
(5e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノエート
実施例5(5d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率92%)を無色油状物として得た。
【0102】
(5f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
実施例5(5e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率84%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0103】
実施例6
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
(6a)(1R)−1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)エタノール
J.Org.Chem.1960,25,1016−1020に記載の1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率96%,95.4%ee)を無色油状物として得た。
【0104】
(6b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例6(6a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率66%)を無色油状物として得た。
【0105】
(6c)エチル (2E)−3−(4−メチル−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
実施例6(6b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−5−メチルフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率78%)を淡黄色油状物として得た。
【0106】
(6d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例6(6c)で得られたエチル (2E)−3−(4−メチル−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0107】
(6e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノエート
実施例6(6d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率84%)を無色油状物として得た。
【0108】
(6f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
実施例6(6e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率87%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0109】
実施例7
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
(7a)(1R)−1−(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)エタノール
Tetrahedron Lett.1995,36,881−884に記載の1−(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%,96.3%ee)を無色油状物として得た。
【0110】
(7b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例7(7a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率55%)を無色油状物として得た。
【0111】
(7c)エチル (2E)−3−(2−フルオロ−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
実施例7(7b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率85%)を淡黄色油状物として得た。
【0112】
(7d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例7(7c)で得られたエチル (2E)−3−(2−フルオロ−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率75%)を無色油状物として得た。
【0113】
(7e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノエート
実施例7(7d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率85%)を無色油状物として得た。
【0114】
(7f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
実施例7(7e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0115】
実施例8
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
(8a)(1R)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)エタノール
WO2008/025509に記載の1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%,95.6%ee)を無色油状物として得た。
【0116】
(8b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例8(8a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率58%)を無色油状物として得た。
【0117】
(8c)エチル (2E)−3−(3−フルオロ−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
実施例8(8b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率78%)を淡黄色油状物として得た。
【0118】
(8d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例8(8c)で得られたエチル (2E)−3−(3−フルオロ−6−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率96%)を無色油状物として得た。
【0119】
(8e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノエート
実施例8(8d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率86%)を無色油状物として得た。
【0120】
(8f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
実施例8(8e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率89%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0121】
実施例9
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
(9a)(1R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エタノール
1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率96%,95.7%ee)を無色油状物として得た。
【0122】
(9b)(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン
実施例9(9a)で得られた(1R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率77%)を無色油状物として得た。
【0123】
(9c)エチル (2E)−3−(4−フルオロ−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
実施例9(9b)で得られた(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率54%)を淡黄色油状物として得た。
【0124】
(9d)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエート
実施例9(9c)で得られたエチル (2E)−3−(4−フルオロ−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0125】
(9e)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノエート
実施例9(9d)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率76%)を無色油状物として得た。
【0126】
(9f)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
実施例9(9e)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率79%)を白色固体として得た。
【0127】
実施例10
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド
(10a)1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン
2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(2.50g,9.29mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.18g,12.1mmol)、N−メチルモルホリン(2.1mL,18.6mmol)及び4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム クロリド(3.78g,12.1mmol)のアセトニトリル(45mL)混合液を室温で18時間攪拌した。反応溶液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣に1N−塩化水素水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をテトラヒドロフラン(90mL)に溶解し、−20℃にてメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(0.93M)(13.0mL,12.1mmol)を加えた後、室温にて18時間攪拌した。反応液を1N−塩化水素水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、1.27gの標記化合物(収率44%)を無色油状物として得た。
【0128】
(10b)(1R)−1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール
実施例10(10a)で得られた1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%,97.5%ee)を無色油状物として得た。
【0129】
(10c)(2R)−2−({(1R)−1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}メチル)オキシラン
実施例10(10b)で得られた(1R)−1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率55%)を無色油状物として得た。
【0130】
(10d)エチル (2E)−3−[2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}−6−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エノエート
実施例10(10c)で得られた(2R)−2−({(1R)−1−[2−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}メチル)オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率25%)を淡黄色油状物として得た。
【0131】
(10e)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロプ−2−エノエート
実施例10(10d)で得られたエチル (2E)−3−[2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}−6−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率82%)を無色油状物として得た。
【0132】
(10f)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノエート
実施例10(10e)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率87%)を無色油状物として得た。
【0133】
(10g)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド
実施例10(10f)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率96%)を白色固体として得た。
【0134】
実施例11
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド
(11a)1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン
2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)安息香酸を用いて、実施例10(10a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率84%)を無色油状物として得た。
【0135】
(11b)(1R)−1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール
実施例11(11a)で得られた1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノンを用いて、実施例4(4a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%,94.7%ee)を無色油状物として得た。
【0136】
(11c)(2R)−2−({(1R)−1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}メチル)オキシラン
実施例11(11b)で得られた(1R)−1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノールを用いて、実施例4(4b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率70%)を無色油状物として得た。
【0137】
(11d)エチル (2E)−3−[2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エノエート
実施例11(11c)で得られた(2R)−2−({(1R)−1−[2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}メチル)オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率83%)を無色油状物として得た。
【0138】
(11e)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロプ−2−エノエート
実施例11(11d)で得られたエチル (2E)−3−[2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率98%)を無色油状物として得た。
【0139】
(11f)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノエート
実施例11(11e)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率97%)を無色油状物として得た。
【0140】
(11g)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド
実施例11(11f)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率97%)を白色アモルファス状物質として得た。
【0141】
実施例12
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド
(12a)1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロパンアミン
WO1998/005651に記載の2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアセトニトリル(157mg,1.00mmol)、エチルマグネシウムブロミド(3Mジエチルエーテル溶液、0.67mL,2.00mmol)、テトライソプロポキシチタン(0.33mL,1.10mmol)及びトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体(0.25mL,2.00mmol)を用いて、J.Org.Chem.2002,67,3965に記載された方法と同様に反応を行い、124mgの標記化合物(収率66%)を白色固体として得た。
【0142】
(12b)メチル 2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル−3−メチルビフェニル−4−カルボキシレート
実施例12(12a)で得られた1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロパンアミンを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率28%)を無色油状物として得た。
【0143】
(12c)2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド
実施例12(12b)で得られたメチル 2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル−3−メチルビフェニル−4−カルボキシレートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率93%)を白色固体として得た。
【0144】
実施例13
5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノイック アシッド
(13a)エチル (4E)−5−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)ペント−4−エノエート
WO2004/094362に記載の(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}オキシラン及びエチル ペント−4−エノエートを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率82%)を無色油状物として得た。
【0145】
(13b)エチル (4E)−5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペント−4−エノエート
実施例13(13a)で得られたエチル (4E)−5−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)ペント−4−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率100%)を無色油状物として得た。
【0146】
(13c)エチル 5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノエート
実施例13(13b)で得られたエチル (4E)−5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペント−4−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率90%)を無色油状物として得た。
【0147】
(13d)5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノイック アシッド
実施例13(13c)で得られたエチル 5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率96%)を無色アモルファス状物質として得た。
【0148】
実施例14
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
(14a)エチル (2E)−3−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート
WO2004/094362に記載の(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率95%)を黄色油状物として得た。
【0149】
(14b)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]プロプ−2−エノエート
実施例14(14a)で得られたエチル (2E)−3−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエート及び実施例12(12a)で得られた1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロパンアミンを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率39%)を無色油状物として得た。
【0150】
(14c)エチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノエート
実施例14(14b)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率39%)を無色油状物として得た。
【0151】
(14d)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
実施例14(14c)で得られたエチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノエートを用いて、実施例1(1c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(定量的)を無色アモルファス状物質として得た。
【0152】
実施例1−14に記載の化合物の構造式と物理化学的データを以下に示す。
【0153】
【表3】

【0154】
【表4】

【0155】
【表5】

【0156】
【表6】

【0157】
【表7】

【0158】
【表8】

【0159】
【表9】

【0160】
【表10】

【0161】
【表11】

【0162】
【表12】

【0163】
【表13】

【0164】
実施例の化合物を製造するための中間体として以下に示す化合物を製造した。その製造は、実施例4の製造工程に準じて行った。すなわち、以下に記載の実施例4(4a)−2であれば、実施例4(4a)の工程に準じて製造を行ったものである。その他の化合物も枝番が付されている場合には、それぞれ基になる実施例の工程に準じて製造を行ったことを示す。
【0165】
【表14】

【0166】
【表15】

【0167】
【表16】

【0168】
【表17】

【0169】
【表18】

【0170】
【表19】

【0171】
【表20】

【0172】
【表21】

【0173】
【表22】

【0174】
【表23】

【0175】
【表24】

【0176】
【表25】

【0177】
【表26】

【0178】
【表27】

【0179】
【表28】

【0180】
【表29】

【0181】
【表30】

【0182】
【表31】

【0183】
【表32】

【0184】
【表33】

【0185】
【表34】

【0186】
以下に示す実施例の化合物は、先に記載の実施例1−14に記載の工程に準じて製造を行った。実施例15−68では、例えば、実施例1の製造工程1(a)、1(b)、1(c)のように、(1)カップリング反応、(2)オレフィンの水素添加、(3)エステルの加水分解の順番に製造を行った。
【0187】
【表35】

【0188】
【表36】

【0189】
【表37】

【0190】
【表38】

【0191】
【表39】

【0192】
【表40】

【0193】
【表41】

【0194】
実施例31
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド及び3−{2−[(1S)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
(31c)
実施例31(31b)で得られたエチル 3−[2−(1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル)−3−フルオロフェニル]プロパノエート(115mg, 0.25mmol)をテトラヒドロフラン−メタノール−水の4:1:1混合溶液(1mL)に溶解し、4N−水酸化ナトリウム水溶液(62μL, 0.25mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。1N−塩化水素水溶液(0.25mmol)を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をジオールシリカゲル(昭光サイエンティフィック株式会社)カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)にて精製し、53mgの3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド(低極性、収率46%)及び44mgの3−{2−[(1S)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド(高極性、収率39%)をそれぞれ無色アモルファス状物質として得た。
【0195】
【表42】

【0196】
【表43】

【0197】
【表44】

【0198】
【表45】

【0199】
【表46】

【0200】
【表47】

【0201】
【表48】

【0202】
【表49】

【0203】
【表50】

【0204】
【表51】

【0205】
【表52】

【0206】
【表53】

【0207】
【表54】

【0208】
【表55】

【0209】
【表56】

【0210】
【表57】

【0211】
【表58】

【0212】
【表59】

【0213】
以下に示す実施例の化合物は、先に記載の実施例1−14に記載の工程に準じて製造を行った。実施例1−68では、例えば、実施例1の製造工程1(a)、1(b)、1(c)のように、(1)カップリング反応、(2)オレフィンの水素添加、(3)エステルの加水分解の順番に製造を行ったが、実施例69−80では、(1)オレフィンの水素添加、(2)カップリング反応、(3)エステルの加水分解の順番に製造を行っていることだけが異なっている。
【0214】
【表60】

【0215】
【表61】

【0216】
【表62】

【0217】
【表63】

【0218】
実施例81
(2R)−1−[(2S)−2−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)ピロリジン−1−イル]−3−[(1R)−1−{2−[2−(2H−テトラゾール−5−イル)エチル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オール
(81a)5−エテニル−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル−2H−テトラゾール
WO2009/10530に記載の5−エテニル−2H−テトラゾール(5.85g、60.9mmol)、[2−(クロロメトキシ)エチル](トリメチル)シラン(12.9mL、73.1mmol)および炭酸カリウム(16.8g、122mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解し、窒素雰囲気下、室温で22時間攪拌した。反応液に酢酸エチル/ヘキサン(1:1、V/V)および水を加え分液し、水層を酢酸エチル酢酸エチル/ヘキサン(1:1、V/V)にて抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)にて精製し、6.31gの標記化合物(収率46%)を無色油状物として得た。
【0219】
(81b)5−[(E)−2−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)エテニル]−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾール
実施例81(81a)で得られた5−エテニル−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル−2H−テトラゾールを用いて、実施例4(4c)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率88%)を黄色油状物として得た。
【0220】
(81c)(2R)−1−{[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−3−[(1R)−1−{2−[(E)−2−(2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾール−5−イル)エテニル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オール
実施例81(81b)で得られた5−[(E)−2−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)エテニル]−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾールを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(定量的)を無色油状物として得た。
【0221】
(81d)(2R)−1−{[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−3−[(1R)−1−{2−[2−(2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾール−5−イル)エチル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オール
実施例81(81c)で得られた(2R)−1−{[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−3−[(1R)−1−{2−[(E)−2−(2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾール−5−イル)エテニル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オールを用いて、実施例1(1b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0222】
(81e)(2R)−1−{[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−3−[(1R)−1−{2−[2−(2H−テトラゾール−5−イル)エチル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オールギ酸塩
実施例81(81d)で得られた(2R)−1−{[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−3−[(1R)−1−{2−[2−(2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−2H−テトラゾール−5−イル)エチル]フェニル}エトキシ]プロパン−2−オール(580mg、0.977mmol)をテトラヒドロフラン(4.0mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフロリドの1.0M−テトラヒドロフラン溶液(3.22mL、3.22mmol)を加え、45℃で27時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、減圧下にて溶媒を留去した後、酢酸エチルと1N−塩化水素水溶液を加えて中和し、酢酸エチルにて抽出した後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣を逆相HPLC(カラム:Develosil(NOMURA CHEMICAL)28mmX10cm; 流速:25mL/min; 移動相:0.1%ギ酸水溶液:0.1%ギ酸アセト二トリル溶液、55:45、V/V)にて精製し、170mgの標記化合物(収率34%)を無色アモルファス状物質として得た。
【0223】
実施例82
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}−2,2−ジメチルプロパノイック アシッド
(82a)メチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}プロパノエート
実施例1(1b)で得られたメチル 3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノエート(557mg,1.23mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液にカルボニルジイミダゾール(398mg,2.46mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(14.7mg,0.12mmol)を加え、50℃で26時間撹拌した。反応終了後、反応液を酢酸エチルで希釈し、1N−塩化水素水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=65/35)にて精製し、493mgの標記化合物(収率84%)を無色油状物として得た。
【0224】
(82b)メチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}−2−メチルプロパノエート
−78℃にてジイソプロピルアミン(0.028mL,0.20mmol)に、n−ブチルリチウムの2.69M−ヘキサン溶液(0.74mL,0.20mmol)を加え15分撹拌し、無水テトラヒドロフラン(0.2mL)を加え、さらに−78℃で5分撹拌した。次いで実施例82(82a)で得られたメチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}プロパノエート(48mg,0.10mmol)のテトラヒドロフラン(0.2mL)溶液を加え、−78℃で15分撹拌した後、ヨウ化メチル(0.013mL,0.20mmol)を加え−78℃で1.25時間撹拌した。反応終了後、室温まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=7/3)にて精製し、29.6mgの標記化合物(収率60%)を無色油状物として得た。
【0225】
(82c)メチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}−2,2−ジメチルプロパノエート
−78℃にてジイソプロピルアミン(0.07mL,0.50mmol)に、n−ブチルリチウムの2.69M−ヘキサン溶液(0.19mL,0.50mmol)を加え、20分撹拌した。これに無水テトラヒドロフラン(0.5mL)を加え、−78℃で15分撹拌した。次いで実施例82(82b)で得られたメチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}−2−メチルプロパノエート(245mg,0.50mmol)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加え、−78℃で1時間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.14mL,2.28mmol)を加え、室温で22時間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=75/25)にて精製し、207mgの標記化合物(収率82%)を淡黄色油状物として得た。
【0226】
(82d)3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}−2,2−ジメチルプロパノイック アシッド
実施例82(82c)で得られたメチル 3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}−2,2−ジメチルプロパノエート(206mg,0.41mmol)のメタノール(3mL)溶液に50%水酸化カリウム水溶液(1.5mL)を加え100℃で26時間撹拌した。反応終了後、6N−塩化水素水溶液を加え中和し、水で希釈した後、酢酸エチルで抽出し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=85/15)にて精製し、112mgの標記化合物(収率59%)を白色固体として得た。
【0227】
実施例83
(2−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}エトキシ)アセティック アシッド
(83a)(2R)−1−[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}プロパン−2−オール
WO2004/106280に記載の(2R)−2−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}オキシランを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0228】
(83b)(5R)−5−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
実施例83(83a)で得られた(2R)−1−[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}プロパン−2−オールを用いて、実施例82(82a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率94%)を油状物として得た。
【0229】
(83c)(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−{[(1R)−1−(2−エテニルフェニル)エトキシ]メチル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
実施例83(83b)で得られた(5R)−5−{[(1R)−1−(2−ブロモフェニル)エトキシ]メチル}−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(1.12g,2.38mmol)を1,4−ジオキサン(25mL)に溶解し、トリブチル(ビニル)すず(1.04mL,3.57mmoL)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(277mg,0.24mmol)を加え100℃で16時間攪拌した。反応液を室温まで放冷した後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、970mgの標記化合物(収率97%)を無色油状物として得た。
【0230】
(83d)(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−({(1R)−1−[2−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エトキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
実施例83(83c)で得られた(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−{[(1R)−1−(2−エテニルフェニル)エトキシ]メチル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン(970mg,2.32mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、0℃にて9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナンの0.5M−テトラヒドロフラン溶液(5.56mL,2.78mmol)を加え、室温に昇温した後16時間攪拌した。反応溶液を再び0℃に冷却し、1N−水酸化ナトリウム水溶液(10mL)及び30%過酸化水素水(10mL)を加え4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/3)にて精製し、800mgの標記化合物(収率79%)を無色油状物として得た。
【0231】
(83e)エチル (2−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}エトキシ)アセテート
実施例83(83d)で得られた(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−({(1R)−1−[2−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エトキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(371mg,0.82mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶解し、0℃にてロジウムジアセテートダイマー(36mg,0.082mmol)及びエチルジアゾアセテート(128μL, 1.23mmol)を加え1.5時間攪拌した。反応液にエタノールを加え反応を停止し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、298mgの標記化合物(収率68%)を無色油状物として得た。
【0232】
(83f)(2−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}エトキシ)アセティック アシッド
実施例83(83e)で得られたエチル (2−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}エトキシ)アセテート(298mg,0.56mmol)をメタノール−水の1:1混合溶液(8mL)に溶解し、水酸化カリウム(3.33g,50.5mmol)を加え、16時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し、10N−塩化水素水溶液(50.5mmol)を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をジオールシリカゲル(昭光サイエンティフィック株式会社)カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=15/1)にて精製し、165mgの標記化合物(収率63%)を無色アモルファス状物質として得た。
【0233】
実施例84
{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}アセティック アシッド
(84a){2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}アセティック アシッド
実施例83(83d)で得られた(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−({(1R)−1−[2−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エトキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(200mg,0.46mmol)をアセトニトリル−水の2:1混合溶液(4mL)に溶解し、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル(36mg,0.23mmol)及びヨードベンゼンジアセテート(589mg,1.83mmol)を加え室温で16時間攪拌した。反応液に1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=3/7)にて精製し、121mgの標記化合物(収率59%)を無色油状物として得た。
【0234】
(84b){2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}アセティック アシッド
実施例84(84a)で得られた{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}アセティック アシッドを用いて、実施例83(83f)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率31%)を無色アモルファス状物質として得た。
【0235】
実施例85
(3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロポキシ)アセティック アシッド
(85a)エチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロプ−2−エノエート
実施例14(14a)で得られたエチル (2E)−3−(2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロプ−2−エノエートを用いて、実施例1(1a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率92%)を無色油状物として得た。
【0236】
(85b)(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−({(1R)−1−[2−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]エトキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
実施例85(85a)で得られたエチル (2E)−3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロプ−2−エノエート(710mg,1.53mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、カルボニルジイミダゾール(497mg,3.07mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(18mg,0.15mmol)を加え、50℃で5時間撹拌した。反応液を室温まで放冷した後、1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をエタノール(20mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素(Wet、50wt%、70mg)を加え水素雰囲気下、室温で9時間激しく攪拌した。反応液をセライト濾過し、エタノールで洗浄後、減圧下にて溶媒を留去した。次いで残渣をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、メタノール(1mL)及び水素化ホウ素ナトリウム(116mg,3.06mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/3)にて精製し、548mgの標記化合物(三工程、収率79%)を無色油状物として得た。
【0237】
(85c)エチル (3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}プロポキシ)アセテート
実施例85(85b)で得られた(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−5−({(1R)−1−[2−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]エトキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オンを用いて、実施例83(83e)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率72%)を無色油状物として得た。
【0238】
(85d)(3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロポキシ)アセティック アシッド
実施例85(85c)で得られたエチル (3−{2−[(1R)−1−({(5R)−3−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メトキシ)エチル]フェニル}プロポキシ)アセテートを用いて、実施例83(83f)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率83%)を無色アモルファス状物質として得た。
【0239】
実施例81−85に記載の化合物の構造式と物理化学的データを以下に示した。なお、枝番が付されている化合物は、対応する基となっている番号の化合物と同様の方法で製造されたことを示す。すなわち、参考例1(1a)−2は、参考例1(1a)と同様の方法で製造されたことを示す。
【0240】
【表64】

【0241】
【表65】

【0242】
【表66】

【0243】
【表67】

【0244】
(参考例)
参考例1
1−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)エタノン
(1a)2−ブロモ−N,3−ジメトキシ−N−メチルベンズアミド
2−ブロモ−3−メトキシ安息香酸(14.2g、61.5mmol)をアセト二トリル(250mL)に溶解し、そこへ4−メチルモルホリン(13.5mL、123mmol)、N−メトキシメタンアミン塩酸塩(7.19g、73.8mmol)および4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリン−4−イウム クロリド(20.4g、73.8mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液に1N−塩化水素水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、85:15−25:75、V/V)にて精製し、16.8gの標記化合物(定量的)を無色油状物として得た。
【0245】
(1b)1−(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)エタノン
窒素雰囲気下、参考例1(1a)で得られた2−ブロモ−N,3−ジメトキシ−N−メチルベンズアミド(16.8g、61.5mmol)をテトラヒドロフラン(300mL)に溶解し、0℃にてメチルマグネシウムブロミドの1.0M−テトラヒドロフラン溶液(123mL、123mmol)を滴下した。滴下後、反応液を室温まで昇温し15時間攪拌した。反応液に酢酸エチル及び1N−塩化水素水を加え分液し、水層を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−60:40、V/V)にて精製し、12.7gの標記化合物(収率90%)を無色油状物として得た。
【0246】
(1c)1−(2−ブロモ−3−ヒドロキシフェニル)エタノン
窒素雰囲気下、参考例1(1b)で得られた1−(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)エタノン(30.5g、229mmol)を塩化メチレン(500mL)に溶解し、−80℃でトリブロモフォスフィンの1.0M−ジクロロメタン溶液(293mL、293mmol)を5時間かけて滴下し、滴下後−40℃で17時間攪拌した。次いで、反応液を−80℃に冷却した後、メタノール(500mL)を滴下し、滴下後−40℃に昇温し3時間攪拌した。反応液を室温まで昇温し、溶液が緑色に変化するまで溶媒を減圧下で留去し、エタノールを加え、酢酸エチル/ヘキサン(1:1、V/V)で抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−55:45、V/V)にて精製し、13.5gの標記化合物(収率47%)を無色油状物として得た。
【0247】
(1d)1−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)エタノン
窒素雰囲気下、参考例1(1c)で得られた1−(2−ブロモ−3−ヒドロキシフェニル)エタノン(6.50g、30.2mmol)および炭酸カリウム(8.36g、60.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)に溶解し、室温で10分攪拌した。次いでヨウ化エチル(3.14mL、39.3mmol)を加え、さらに21時間攪拌した。反応液に酢酸エチル/ヘキサン(1:1、V/V)および水を加え分液し、水層を酢酸エチル/ヘキサン(1:1、V/V)にて抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−85:15、V/V)にて精製し、4.89gの標記化合物(収率67%)を無色油状物として得た。
【0248】
参考例2
1−[2−ブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]エタノン
参考例1(1c)で得られた1−(2−ブロモ−3−ヒドロキシフェニル)エタノン(6.50g、30.2mmol)およびヨウ化銅(I)(2.51g、13.2mmol)をアセトニトリル(150mL)に溶解し、次いでジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸(50.0g、281mmol)を55℃に温めながらアセトニトリル(50mL)に溶解した溶液を、1時間30分かけて滴下した。滴下後、反応液を55℃で3時間攪拌した後、反応液を室温に冷却し、水を加え酢酸エチル/ヘキサン(2:1、V/V)にて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル、100:0−75:25、V/Vおよび塩基性シリカゲル、へキサン:酢酸エチル、100:0−50:50、V/V)にて精製し、1.53gの標記目的化合物(収率18%)を無色油状物として得た。
【0249】
参考例3
1−(2−ブロモ−5−フルオロ−3−メトキシフェニル)エタノン
(3a)2−ブロモ−4−フルオロ−6−メトキシアニリン
4−フルオロ−2−メトキシアニリン(8.25g,58.5mmol)を塩化メチレン(200mL)に溶解し、−78℃にてN−ブロモこはく酸イミド(11.4g,64.3mmol)を加え2時間攪拌後、さらに0℃にて1.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、4.80gの標記化合物(収率37%)を無色油状物として得た。
【0250】
(3b)1−(2−アミノ−5−フルオロ−3−メトキシフェニル)エタノン
参考例3(3a)で得られた2−ブロモ−4−フルオロ−6−メトキシアニリン(4.80g,21.8mmol)の1−4−ジオキサン(200mL)溶液に、トリブチル(1−エトキシビニル)すず(11.1mL,32.7mmol)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2.52g,2.18mmol)を加え100℃で16時間攪拌した。反応液を室温に放冷後、1N−塩化水素水溶液(100mL)を加え2時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、1N−水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、2.80gの標記化合物(収率70%)を黄色固体として得た。
【0251】
(3c)1−(2−ブロモ−5−フルオロ−3−メトキシフェニル)エタノン
実施例3(3b)で得られた1−(2−アミノ−5−フルオロ−3−メトキシフェニル)エタノン(2.66g,14.2mmol)を10%臭化水素水溶液(22mL)に懸濁させ、9%亜硝酸ナトリウム水溶液(11mL,14.4mmol)を0℃にてゆっくり滴下した。反応液を0℃にて1時間攪拌後、臭化銅(I)(2.24g,15.7mmol)を47%臭化水素水溶液(15mL)に溶解した溶液を加え、110℃にて2時間加熱還流した。反応液を室温に放冷後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、2.15gの標記化合物(収率61%)を淡黄色固体として得た。
【0252】
参考例4
1−(2−ブロモ−3−フルオロ−4−メチルフェニル)エタノン
(4a)6−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルアニリン
2−フルオロ−3−メチルアニリンを用いて参考例3(3a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率60%)を淡赤色固体として得た。
【0253】
(4b)2−フルオロ−3−メチルアニリン
参考例4(4b)で得られた6−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルアニリン(9.00g,44.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドとメタノールの1:1混合液(130mL)に溶解し、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体(10.8g,13.2mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(23mL,132.3mmol)を加え、一酸化炭素雰囲気下、85℃にて2時間激しく攪拌した。反応液を室温に放冷した後、酢酸エチル及び水を加え、Millicup(登録商標)−LHを用いて濾過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、5.70gの標記化合物(収率71%)を無色固体として得た。
【0254】
(4c)2−ブロモ−3−フルオロ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンザミド
参考例4(4b)で得られた2−フルオロ−3−メチルアニリン(5.70g,31.1mmol)をアセトニトリル(75mL)に溶解し、0℃にて亜硝酸t−ブチル(4.85mL)および臭化銅(II)(7.65g,34.3mmol)を加えた後、65℃にて2時間攪拌した。室温に放冷した後、1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をテトラヒドロフラン−メタノール−水の4:1:1混合溶液(200mL)に溶解し、水酸化リチウム・1水和物(1.38g,33.0mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。1N−塩化水素水溶液を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をアセトニトリル(200mL)に溶解し、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.80g,39.0mmol)、N−メチルモルホリン(6.6mL,60.0mmol)及び4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム クロリド(12.2g,39.0mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣に1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2)にて精製し、5.58gの標記化合物(収率65%)を無色油状物として得た。
【0255】
(4d)1−(2−ブロモ−3−フルオロ−4−メチルフェニル)エタノン
参考例4(4c)で得られた2−ブロモ−3−フルオロ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンザミドを用いて、参考例3(3b)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率92%)を無色油状物として得た。
【0256】
参考例5
1−(2−ブロモ−3−クロロフェニル)ブタン−1−オン
(5a)(2−ブロモ−3−クロロフェニル)メタノ−ル
2−ブロモ−4−クロロ安息香酸(5.0g,21.24mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の0.99M−テトラヒドロフラン溶液(32.2mL,21.24mmol)を加えた後、室温で4時間攪拌した。反応液を減圧下にて溶媒を留去した後、氷冷下にて水(50mL)を徐々に加えた。得られた混合物をジクロロメタン(50mL×2)にて抽出した後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、4.73gの標記化合物(定量的)を白色固体として得た。
【0257】
(5b)2−ブロモ−3−クロロベンズアルデヒド
参考例5(5a)で得られた(2−ブロモ−3−クロロフェニル)メタノ−ル(4.73g,21.24mmol)の塩化メチレン(120mL)溶液に、1,1,1−トリス(アセトキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3−(1H)−オン(10.8g,25.49mmol)を氷冷下にて加えた後、室温で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL)と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(30mL)の混合液を加え、室温で0.5時間攪拌した。得られた混合物をジクロロメタン(90mL×2)にて抽出した後、有機層を合わせ無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、4.36gの標記化合物(収率94%)を白色固体として得た。
【0258】
(5c)1−(2−ブロモ−3−クロロフェニル)ブタン−1−オ−ル
アルゴン雰囲気下、n−プロピルマグネシウムクロリドの2.0M−ジエチルエ−テル溶液(12.42mL,24.93mmol)に、塩化亜鉛(0.68g、4.97mmol)を加えた後、室温で攪拌した。0.5時間攪拌後、氷冷下にて参考例5(5b)で得られた2−ブロモ−3−クロロベンズアルデヒド(4.36g,19.87mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を滴下した。氷冷下で2時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を加えた。得られた混合物を酢酸エチル(20mL×2)で抽出した後、有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、3.23gの標記化合物(収率62%)を黄色油状物として得た。
【0259】
(5d)1−(2−ブロモ−3−クロロフェニル)ブタン−1−オン
参考例5(5c)で得られた1−(2−ブロモ−3−クロロフェニル)ブタン−1−オ−ルを用いて、参考例5(5a)に記載した方法と同様に反応を行い、標記化合物(収率 94%)を黄色油状物として得た。
【0260】
参考例6
(1R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパン−1−オール
Chirality,2005,17,476−480を参考に、1−[(S)−(2−メトキシフェニル){[(1S)−1−フェニルエチル]アミノ}メチル]−2−ナフト−ル(0.38g、0.99mmol)のトルエン(5ml)溶液に、氷冷下にてジエチル亜鉛の1.06M−ヘキサン溶液(18.6ml、19.7mmol)を滴下した後、室温にて1時間攪拌した。攪拌後、氷冷下にて2−ブロモ−5−フルオロベンズアルデヒド(2.0g、9.85mmol)を加え、室温にて16時間攪拌した。反応液に1N−塩化水素水溶液を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、1.81gの標記化合物(収率79%)を透明油状物質として得た。
【0261】
参考例7
1−ブロモ−2−[(1R)−1−シクロプロピルエチル]ベンゼン及び1−ブロモ−2−[(1S)−1−シクロプロピルエチル]ベンゼン
2−ブロモベンズアルデヒド(3.00g,16.2mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、室温にてシクロプロピルマグネシウムブロミドの1M−テトラヒドロフラン溶液(19mL,19.0mmol)を加え3時間攪拌した。反応液に1N−塩化水素水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=7/3)にて精製し、3.00gの標記化合物を無色油状ラセミ体混合物として得た。ラセミ体混合物をを超臨界液体クロマトグラフィー(カラム:CHIRALPAK AD−H,2×25cm; 移動相:10%MeOH in CO; 流速;20ml/min)にて光学分割し、標記化合物1−ブロモ−2−[(1R)−1−シクロプロピルエチル]ベンゼンを1.22g(RT:8.5min,収率33%)及び標記化合物1−ブロモ−2−[(1S)−1−シクロプロピルエチル]ベンゼンを1.20g(RT:12.5min,収率33%)を、それぞれ無色油状物として得た。
【0262】
参考例8
エチル 3−(5−クロロ−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)プロパノエート
実施例4(4c)−15で得られたエチル (2E)−3−(5−クロロ−2−{(1R)−1−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]エチル}フェニル)アクリレート(822mg,2.65mmol)をエタノール(25mL)に溶解し、ロジウム/アルミナ(246mg)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧下にて溶媒を留去し816mgの標記化合物(収率99%)を無色油状物として得た。
【0263】
以下に、参考例で製造した化合物の構造式と物理化学的データを示した。
【0264】
【表68】

【0265】
【表69】

【0266】
【表70】

【0267】
【表71】

【0268】
【表72】

【0269】
【表73】

【0270】
【表74】

【0271】
【表75】

【0272】
【表76】

【0273】
【表77】

【0274】
【表78】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩を含有する医薬組成物。
【化1】


[式中、各置換基は以下のように定義される。
A:単結合、C1−C6アルキレン基又はRで置換されていてもよいフェニレン基
:水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
D:単結合、酸素原子又は硫黄原子
2a及びR2b:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
3a及びR3b:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
及びR:それぞれ同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子又はC1−C6アルキル基を示し、
あるいは、R及びRは、結合して、C2−C6アルキレン基
:ハロゲン原子、シアノ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルキル基又はハロゲノC1−C6アルコキシ基
m:0−6の整数
Z:カルボキシ基又は−SONHR又はテトラゾリル基
:水素原子又はC1−C6アルキル基]
【請求項2】
が、水素原子又はメチル基である、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
2a及びR2bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基である、請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
3a及びR3bが、それぞれ同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基である、請求項1−3から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項5】
及びRが、メチル基である、請求項1−4から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項6】
及びRが、エチレン基である、請求項1−4から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項7】
mが、0又は1である、請求項1−6から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項8】
mが、2−4である、請求項1−6から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項9】
Aが単結合である、請求項1−8から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項10】
Dが単結合である、請求項1−9から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項11】
Zが、カルボキシ基である、請求項1−10から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項12】
が、メチル基又はエチル基である、請求項1−11から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項13】
以下の化合物群から選択される化合物又はその薬理上許容される塩を含有する医薬組成物。
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド、
4−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ブタノイック アシッド、
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−メチルフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}プロパノイック アシッド、
2’−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−3−メチルビフェニル−4−カルボキシリック アシッド、
5−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}ペンタノイック アシッド、
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメチル)シクロプロピル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−メチルフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−5−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−フルオロフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−クロロ−6−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−メチルプロパン−2−イル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]フェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}プロピル]−6−メトキシフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−6−エトキシフェニル}プロパノイック アシッド
3−{2−[(1R)−1−{[(2R)−3−{[2−(2,3− ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}エチル]−4−フルオロ−6−メトキシフェニル}プロパノイック アシッド
【請求項14】
カルシウム受容体アンタゴニストとして用いるための、請求項1−13から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項15】
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患を治療又は予防するために用いるための、請求項1−13から選択されるいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項16】
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患が、副甲状腺機能低下症;骨肉腫;歯周疾患;骨折性治癒;変形性関節症;リウマチ様関節炎;パジェット病;悪性腫瘍および骨折性治癒に付随する体液性高カルシウム血症;又は;骨粗鬆症である、請求項15記載の医薬組成物。
【請求項17】
異常な骨またはミネラルの恒常性に付随する疾患が、骨粗鬆症である、請求項15記載の医薬組成物。

【公開番号】特開2012−17321(P2012−17321A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127056(P2011−127056)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】