説明

ウェハ型温度計、温度測定装置、熱処理装置および温度測定方法

【課題】この発明は、使用温度範囲が広く、2次電池などのように充電を不要にできるウェハ型温度計、温度測定装置、熱処理装置および温度測定方法を提供する。
【解決手段】温度測定用ウェハ1の上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に複数の温度センサ21,22…2nと、温度センサ21,22…2nが配置された領域外に太陽電池51,52…5nを配置し、太陽電池51,52…5nから処理回路4に電流を供給し、複数の温度センサ21,22…2nの出力信号を処理回路4により温度データに変換して外部に無線で送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばウェハを加熱する加熱板あるいは冷却する冷却板の温度を測定するウェハ型温度計、温度測定装置、熱処理装置および温度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィー工程においては、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」)の表面にレジスト液を塗布した後の加熱処理(プリベーキング)や、パターンの露光を行った後の加熱処理(ポストエクスポージャーベーキング)、各加熱処理後に行われる冷却処理などの種々の熱処理が、例えばウェハを所定温度に維持した加熱・冷却装置により行われている。
【0003】
図8は、従来の加熱・冷却装置60の縦断面図であり、図9は図8の線A−Aに沿う横断面図である。
【0004】
図8おいて、加熱・冷却装置60の筐体90内には、冷却用の冷却板61と加熱用の加熱板62が並べられて設けられている。冷却板61および加熱板62は、厚みのある円盤状に形成されている。冷却板61には、図示しない例えばペルチェ素子等が内蔵されており、冷却板61を所定温度に冷却することができる。
【0005】
また、冷却板61の下方には、ウェハを冷却板61上に載置する際に、ウェハを支持して昇降させるための昇降ピン63が設けられている。この昇降ピン63は、昇降駆動機構64により上下に移動自在であり、冷却板61の下方から冷却板61を貫通し、冷却板61上に突出できるように構成されている。
【0006】
一方、加熱板62には、ヒータ65と加熱板温度センサ62aが内蔵されており、加熱板62の温度は、コントローラ66が加熱板温度センサ62aの検出温度に基づいて、ヒータ65の発熱量を制御することによって設定温度に維持される。加熱板62の下方には、冷却板61と同様に昇降ピン67と昇降駆動機構68とが設けられており、この昇降ピン67によって、ウェハを加熱板62上に載置自在になっている。
【0007】
また、図9に示すように冷却板61と加熱板62との間には、ウェハを加熱板62に搬送し、またウェハを加熱板62から冷却板61に搬送するための搬送装置69が設けられている。加熱・冷却装置60の筐体90の冷却板61側には、ウェハを加熱・冷却装置60内に搬入出するための搬送口70が設けられている。
【0008】
この搬送口70には、加熱・冷却装置60内の雰囲気を所定の雰囲気に維持するためのシャッタ71が設けられている。シャッタ71に対向するように搬送アーム80が設けられており、シャッタ71が開かれたときに、この搬送アーム80によりウェハが搬送口70から加熱・冷却装置60内に搬送され、搬送装置69により加熱板62上に搬送される。
【0009】
このような加熱・冷却装置60を用いて、加熱板62上に載置される処理用ウェハの温度分布を事前に測定して加熱板62上での温度特性を把握し、その結果に基づいて適宜補正して、加熱板62上のウェハを均一に加熱することが重要である。従来そのような加熱板62上の処理用ウェハの温度分布を測定するために、ウェハ型温度計を用いて、処理用ウェハの処理前にウェハの温度分布を把握し、処理用ウェハの温度分布を修正するようにしていた。
【0010】
ウェハ型温度計は、温度測定用ウェハ上を複数の領域に区分し、それぞれの領域に温度センサを配置するとともに送信装置を配置して構成される。各温度センサで検出したデータを無線で送信し、加熱・冷却装置60内あるいは外に受信装置を設けて、無線で送信されたデータを受信する。送信装置はA/D変換回路と、メモリと、送信回路とを含む。しかし、A/D変換回路は、温度が上昇すると変換精度が悪くなるという特性を有しているため、150℃くらいまでの温度の測定は可能であっても、250℃まで温度が上昇する雰囲気中では使用することができない。
【0011】
そこで、特開2007−178253号公報(特許文献1)には、温度測定用ウェハに、その周囲にナノクリスタルシリコン(nc−Si)層からなる断熱材で収納室を形成し、収納室内にA/D変換回路と、メモリと、送信回路とを収納するようにしたウェハ型温度計について記載されている。
【特許文献1】特開2007−178253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、温度測定用ウェハは、その厚みが3mm以下であり、ナノクリスタルシリコン(nc−Si)層からなる断熱材で収納室を形成するのは非常に困難であり、コストも高くなってしまう。一方、最近では、素子材料の改良などにより、250℃くらいの温度雰囲気下においても動作可能なA/D変換回路やメモリや送信回路が出現してきている。このため、A/D変換回路やメモリや送信回路を収納室に収納する必要がなくなってきており、A/D変換回路やメモリや送信回路を薄膜化して、温度測定用ウェハ上に配置したり、温度測定用ウェハ自体にA/D変換回路やメモリや送信回路を形成したりすることも可能になってきている。
【0013】
しかしながら、A/D変換回路やメモリや送信回路を動作させるためには、電源が必要になる。しかし、例えば、150℃以上あるいは−100℃のような広い温度範囲での使用に対応できる薄膜電池がなく、ウェハ型温度計の適用温度の範囲が電池の使用可能温度で制限されてしまう。また、乾電池や充電可能な2次電池を断熱構造の収納室に収納して使用することが考えられるが、電池の交換や充電などを行う必要がある。
【0014】
そこで、この発明の目的は、使用温度範囲が広く、電池交換や2次電池などのような充電を不要にできるウェハ型温度計、温度測定装置、熱処理装置および温度測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明のウェハ型温度計は、ウェハと、ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、ウェハに設けられ、複数の温度センサの出力信号を温度データに変換するための変換手段と、ウェハに設けられ、変換手段によって変換された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、ウェハに設けられ、外部からの光に応答して変換手段およびウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子とを備える。
【0016】
光電変換素子は、外部からの光を受光して変換手段やウェハデータ送信手段に電流を供給できるので、外部からの電源供給や電池交換や充電作業などを不要にできる。
【0017】
好ましくは、光電変換素子は、外部からの光が照射される位置に対応して1個設けられる。
【0018】
予め定める位置で外部からの光が受光されるため、ウェハ型温度計に複数の光電変換素子を設ける必要がなくなる。
【0019】
好ましくは、光電変換素子は、それぞれが異なる位置に複数設けられる。
【0020】
光電変換素子が複数設けられるため、いずれかの光電変換素子により外部の光を受光して発電できる。
【0021】
好ましくは、変換手段と、ウェハデータ送信手段と、光電変換素子とは、ウェハの温度センサが配置された領域を除いた領域に設けられる。
【0022】
変換手段と、ウェハデータ送信手段と、光電変換素子の配置された領域を除いた領域に温度センサが配置されるため、ウェハの全域のそれぞれにおける温度の測定が可能になる。
【0023】
好ましくは、変換手段は、薄膜集積回路によって形成されており、光電変換素子は、変換手段上に配置される。
【0024】
変換手段上に光電変換素子が配置されるため、光電変換素子をウェハ上に単独で配置する場合に比べてスペースを少なくできる。
【0025】
好ましくは、ウェハ型温度計は、ウェハに設けられ、変換手段およびウェハデータ送信手段に流す電流を一定にするための定電圧回路を含む。
【0026】
定電圧回路から電流が供給されるため、動作が安定する。
【0027】
好ましくは、ウェハ型温度計は、ウェハに設けられ、外部からのデータを受信するウェハデータ受信手段を含む。
【0028】
ウェハデータ受信手段を設けたため、外部から送られる温度データの測定命令などのデータが受信可能になる。
【0029】
この発明の他の局面によれば、ウェハ型温度計を用いて温度を測定する温度測定装置であって、ウェハ型温度計は、ウェハと、ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、ウェハ上に設けられ、複数の温度センサの出力信号を温度データに変換して処理するための変換手段と、ウェハ上に設けられ、変換手段によって処理された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、ウェハに設けられ、光に応答して変換手段およびウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子と、ウェハデータ送信手段から送信された温度データを外部で受信するための外部データ受信手段とを備える。
【0030】
ウェハ型温度計は、光を受光して、測定した温度データを送信するため、外部から電源を供給する必要がなくなる。
【0031】
好ましくは、ウェハ型温度計は、外部からのデータを受信するウェハデータ受信手段を含み、外部には、ウェハデータ受信手段にデータを送信する外部データ送信手段が設けられる。
【0032】
外部から温度の測定の開始が命令された後、温度測定の開始が可能になる。
【0033】
好ましくは、外部データ受信手段により受信した温度データを記録する記録手段が外部に備えられる。
【0034】
温度データが記録されるため、温度の変化を容易に追跡できる。
【0035】
この発明のさらに他の局面は、処理室内で処理用ウェハを加熱処理または冷却処理する熱処理手段の温度を、ウェハ型温度計を用いて測定可能な熱処理装置に関する。ウェハ型温度計は、ウェハと、ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、ウェハ上に設けられ、複数の温度センサの出力信号を温度データに変換して処理するための変換手段と、ウェハ上に設けられ、変換手段によって処理された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、ウェハに設けられ、光に応答して変換手段およびウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子とを含み、処理室は、光電変換素子に光を照射するための第1の光源を備える。
【0036】
ウェハ型温度計は、第1の光源を備えているので、ウェハ型温度計を用いて処理室内で温度の測定が可能になる。
【0037】
好ましくは、熱処理装置は、ウェハデータ送信手段から送信される温度データを受信する外部データ受信手段と、外部データ受信手段で受信された温度データに基づいて、熱処理手段の温度を制御する温度制御手段とを備える。
【0038】
外部データ受信手段によって温度データが受信されるため、熱処理手段の温度が所望の温度になるように制御できる。
【0039】
好ましくは、加熱室は、光電変換素子に光を照射する、第1の光源とは異なる第2の光源を含む。
【0040】
加熱室にも第2の光源を設けているので、加熱室においても温度の測定が可能になる。
【0041】
好ましくは、処理室は、熱処理手段として、処理用ウェハを冷却処理する冷却板を含み、第1の光源は、冷却板の上方に設けられて、光電変換素子に光を照射する。
【0042】
光電変換素子は、冷却処理中においても光を受けて発電するので、温度測定が可能になる。
【0043】
好ましくは、第1および第2の光源は、400nmないし600nmの波長域の光を照射する。
【0044】
第1および第2の光源が、400nmないし600nmの波長域の光のみを照射することにより、第1および第2の光源を点灯した状態で処理用ウェハを処理しても、例えばレジストが露光してしまうことがない。
【0045】
好ましくは、ウェハ型温度計は、信号を受信するためのウェハデータ受信手段を含み、処理室は、ウェハ型温度計のウェハデータ送信手段またはウェハデータ受信手段との間でデータを送受信するための処理室データ送受信手段を備える。
【0046】
温度データの送信が命令された後、送信されてくる温度データが受信される。
【0047】
この発明のさらに他の局面は、処理用ウェハを加熱処理また冷却処理する熱処理手段の温度を、ウェハ型温度計を用いて測定する温度測定方法に関する。ウェハ型温度計は、複数の温度センサと光電変換素子とを含み、温度測定方法は、熱処理手段にウェハ型温度計を配置する工程と、ウェハ型温度計の光電変換素子に光を照射する工程と、ウェハ型温度計で熱処理手段の温度を測定する工程と、光電変換素子から供給される電力に基づいて、測定された温度のデータを送信する工程とを含む。
【0048】
光がウェハ型温度計に照射され、光電変換素子で受光されて発電されるため、外部から電源を供給することなく、温度センサで温度を測定して送信することができる。
【0049】
温度データを送信する工程においては、温度データを送信するための命令を受けたことに応じて、温度データを送信する。
【0050】
温度データの送信の要求に応じて、温度データの送信が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
図1はこの発明の一実施形態のウェハ型温度計を示す外観図である。
【0052】
図1において、ウェハ型温度計10は、後述の図6に示す熱処理手段として作動する加熱板62あるいは冷却板61上に載置される処理用ウェハの温度分布を事前に検出して加熱板62あるいは冷却板61上での温度特性を把握し、その結果に基づいて適宜補正して、加熱板62あるいは冷却板61上の処理用のウェハを均一に加熱あるいは冷却する温度を測定するために設けられている。
【0053】
ウェハ型温度計10は、温度測定用ウェハ1と、温度センサ21,22…2nと、処理回路4と、光電変換素子として作動する太陽電池51,52…5nとを含む。温度測定用ウェハ1は複数の領域に区分されており、各領域に温度センサ21,22…2nが分布して配置されている。各温度センサ21,22…2nは、例えば、熱電対や測温抵抗体(RTD)などの温度変化を検出できる素子であればどのようなものでも適用でき、配線3を介して処理回路4に接続されている。
【0054】
なお、温度センサ21,22…2nは、温度測定用ウェハ1の表面に密封して埋め込むことにより、高温ガス雰囲気下において劣化するのを防止できる。温度センサ21,22…2nは、例えば、0.05〜0.01℃の精度で、温度測定用ウェハ1の例えば32〜64箇所における面内の温度を測定する。温度センサ21,22…2nを温度測定用ウェハ1の表面に配置すれば、表面温度の測定が可能になる。
【0055】
処理回路4は、例えば薄膜の集積回路で形成されており、温度測定用ウェハ1の各温度センサ21,22…2nが配置された領域を除いた領域に配置されるか、あるいは温度測定用ウェハ1上に薄膜の集積回路を直接形成してもよい。処理回路4は、各温度センサ21,22…2nの出力値であるアナログ信号をデジタル信号に変換し、外部に温度データを無線で送信する。太陽電池51,52…5nは、温度測定用ウェハ1の各温度センサ21,22…2nが配置された領域を除いた領域に配置され、外部からの光に応答して、処理回路4に電流を供給する。より好ましくは、太陽電池51のみを処理回路4上に配置してもよい。
【0056】
各温度センサ21,22…2nをウェハ全体の分散した領域に配置することにより、ウェハ全体の領域から均一に温度の測定が可能になる。複数の太陽電池51,52…5nを設けることにより、光源がウェハ型温度計10の真上に設けられている場合に限らず、光源からの光がウェハ型温度計10の一部の領域に照射されていない場合や、光源からの光をウェハ型温度計10にスキャンして照射する場合であっても、太陽電池51,52…5nのいずれかにより外部の光源からの光を受光して発電することが可能になり、電源が遮断されるおそれを少なくできる。
【0057】
なお、温度測定用ウェハ1上に照射される光の位置が予め定められている場合には、その位置に対応して少なくとも1個の太陽電池のみを設けるようにすれば、太陽電池を配置するためのスペースを小さくできる。
【0058】
図2は太陽電池51,52…5nの分光感度特性を示す図である。太陽電池51,52…5nとしては、透明電極の間にpn接合を挟んで構成され、シリコン系、化合物系、有機系、単結晶、アモルファスなど種々のものを使用できる。図2に示した分光感度特性は、500〜850nmの可聴域の周波数の範囲内で平坦な特性を示している。より好ましくは、400nm〜600nmの範囲内の光を受光できる太陽電池は効率が最もよいので好ましい。
【0059】
図3は図1に示した処理回路4を示すブロック図である。図3において、図1に示した温度センサ21,22…2nの出力信号は、アンプ31,32…3nに入力されて増幅され、A/Dコンバータ41に与えられる。A/Dコンバータ41は、温度センサ21,22…2nの出力信号であるアナログ信号をパラレルなデジタルデータに変換して出力する。変換されたデジタルデータは、データバッファ42を介してデータ転送回路43に与えられる。
【0060】
データ転送回路43は、デジタルデータを温度データとしてメモリ44に転送する。メモリ44は、例えば不揮発性メモリからなり、各温度センサ21,22…2nで検出された温度データを記憶する。メモリ44に温度データを記憶しておくことにより、要求されたときにいつでも温度データの送信が可能になる。アンプ31,32…3nと、A/Dコンバータ41と、データバッファ42と、データ転送回路43と、メモリ44と、クロック発生回路48は、変換手段を構成する。
【0061】
ウェハデータ送信手段あるいはウェハデータ受信手段として作動する送受信回路46にはアンテナ47が接続されており、送受信回路46は外部からの命令信号を受信してコントローラ45に出力する。コントローラ45は命令信号を受信すると、メモリ44に記憶している温度データを読出して、送受信回路46からアンテナ47を介して外部へ無線で送信する。無線で送信する場合に、短距離無線通信規格の1つの例として、Zig Beeを使用すればよい。なお、光通信を使用することも可能であるが、光通信は指向性があるので無線通信の方が好ましい。
【0062】
クロック発生回路48は、クロック信号を発生して、A/Dコンバータ41やデータ転送回路43などに供給する。太陽電池51,52…5nで発電された電圧は定電圧回路49に与えられる。定電圧回路49は、太陽電池51,51…5nで発電された電圧を一定電圧に定電圧化して各回路に電流を供給する。電圧を定電圧化することにより、処理回路4の動作を安定にできる。
【0063】
なお、図3に示した処理回路4は、太陽電池52…5nを除いた領域で薄膜集積回路上に形成される。
【0064】
図4は、図1に示したウェハ型温度計10を加熱・冷却装置60aに配置して温度を測定する例を示す概念図であり、図5は図4に示した第1の光源の外観斜視図である。
【0065】
図4において、加熱・冷却装置60aは、従来例で説明した加熱・冷却装置60とほぼ同様にして構成されており、その内部でウェハの加熱処理および冷却処理が行われる。熱処理装置として作用する筐体60b内には、従来例で説明した冷却板61が配置されており、加熱板62は図示を省略している。筐体60bの天井部には、第1のアンテナ11aと、光源あるいは第1の光源として作動する第1の光源16aとが配置されている。図4では、第1のアンテナ11aと第1の光源16aとを別個に設けた例を示しているが、第1の光源16aの周りに第1のアンテナ11aを配置してもよい。
【0066】
第1の光源16aは、第1のアンテナ11aに隣接して配置されており、図5に示すように、白熱ランプや発光ダイオードなどの光素子161を多数配置して構成されるが、1個の光素子を設けるだけでもよい。第1の光源16aは、コントローラ15によって点灯,非点灯が制御される。より好ましくは、ウェハ型温度計10によって温度を測定するときにのみ、第1の光源16aが点灯される。
【0067】
実際の半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィー工程においては、処理用ウェハの表面にレジスト液を塗布した後の加熱処理や、パターンの露光を行った後の加熱処理、各加熱処理後に行われる冷却処理などの種々の熱処理時には、第1の光源16aは消灯される。これは、第1の光源16aを点灯したままであると、ウェハ表面のレジスト膜が露光してしまうからである。ただし、第1の光源16aの発光波長が400nm以上であればレジストを露光することがないので、図5に示すように、第1の光源16aの前に光学フィルタ162を設けて発光波長のうち400nm〜600nm以外の光を除去するようにすれば、第1の光源16aを常時点灯していても問題はない。なお、第1の光源16aとして、400nm〜600nmの波長の光のみを発光するものを用いれば、光学フィルタ162を設ける必要はない。
【0068】
第1のアンテナ11aは、例えば導体を渦巻き状に巻回したコイルなどで構成される。外部データ送信手段、外部データ受信手段あるいは処理室データ送受信手段として作動する送受信回路12は、第1のアンテナ11aを介して、ウェハ型温度計10に温度データを送信するための命令信号を送信する。第1のアンテナ11aは、ウェハ型温度計10から無線で送信された温度データを捕らえて送受信回路12に与える。送受信回路12は、受信したデータをロガー13に与える。ロガー13は、受信したデータをサンプリング時間ごとにサンプリングして時系列のデータにし、その時系列のデータに基づいて、例えば平均値や偏差値などの数値加工を行って表示するとともに、温度データをコンピュータ14に出力する。
【0069】
コンピュータ14には、図示しない加熱板と冷却板61の設定温度Tと、算出した温度データに基づいて、加熱板と冷却板61との温度を調節するための補正値を算出するプログラムが組み込まれている。コンピュータ14は、送受信回路12から温度データを受け取ると、例えば自動的にプログラムを実行し、一定のアルゴリズムにしたがって補正値を算出して、温度データを内部メモリなどに記録する記録手段として作動する。コントローラ15は、ウェハ型温度計10と同じ温度特性を有する図示しない温度センサで測定された温度に基づいて、加熱板のヒータあるいは冷却板61に内蔵されているペルチェ素子(図示せず)を制御する温度制御手段として作動する。
【0070】
図6は、この発明の一実施形態のウェハ型温度計10を用いて加熱板62と冷却板61の温度を測定する一例を説明するための図である。図4では冷却板61のみを示していたのに対して、図6は加熱板62と冷却板61とを含んで示している。図6(A)は、筐体60c内の加熱室として作動するチャンバー70内で加熱板62上にウェハ型温度計10を載置した例を示す。図6(B)は、筐体60c内のチャンバー70のチャンバーカバー71を開いてウェハ型温度計10を載置した冷却板61を出し入れする例を示す。図6(C)は、冷却板61上にウェハ型温度計10を載置し、冷却温度を測定する例を示す。
【0071】
冷却板61と加熱板62には、従来例で説明した昇降駆動機構が設けられているが、図示を省略している。加熱板62はチャンバー70内に配置されており、チャンバー70の加熱板62上には開閉可能なチャンバーカバー71が設けられている。
【0072】
冷却板61と加熱板62との間の筐体60cの天井部には、第1のアンテナ11aと第1の光源16aとが配置され、チャンバー70には第2のアンテナ11bと第2の光源16bが配置されている。第2の光源16bは、図5に示した第1の光源16aと同様に構成される。第1のアンテナ11aと第1の光源16aは、ウェハ型温度計10が冷却板61上にあるときおよびウェハ型温度計10を冷却板61からチャンバー70に出し入れするときに動作し、第2のアンテナ11bと第2の光源16bは、ウェハ型温度計10がチャンバー70内にあるときおよびウェハ型温度計10を冷却板61からチャンバー70に出し入れするときに動作する。
【0073】
第1のアンテナ11aと第1の光源16aとを加熱板62の真上に設けていないので、第1のアンテナ11aと第1の光源16aの温度上昇を避けることができる。チャンバーカバー70には、図示しないが電波の透過窓が形成されている。なお、第1のアンテナ11aおよび第2のアンテナ11bは、200℃以上の高熱に耐える特性を有する金属材料で形成されている。
【0074】
冷却板61は、ウェハを加熱板62と冷却板61との間で搬送する機能を有しており、従来例で説明したような搬送装置69は設けられていない。しかし、冷却板61にウェハを搬送する機能を持たせることなく、搬送装置69を別途設けてもよい。また、図4に示した送受信回路12と、コンピュータ14と、コントローラ15は、加熱板62から離れた図示しない常温雰囲気中に置かれている。
【0075】
図7はこの発明の一実施形態の温度測定動作を説明するためのフローチャートである。
【0076】
次に、図3ないし図7を参照して、ウェハ型温度計10を用いて、加熱温度および冷却温度を測定する動作について説明する。
【0077】
コンピュータ14は、温度測定を行う前に、図7に示すステップ(図示ではSPと省略する。)SP1において、加熱板62を設定温度、例えば150℃に加熱しておき、ウェハを加熱処理できる状態にしておく。そして、従来例で説明した搬送アーム80により、ウェハ型温度計10を筐体60cの図6(A)に示す左側開口部から搬入し、ステップSP2において、チャンバーカバー71を開いて、ウェハ型温度計10を加熱板62上に搬送する。
【0078】
ウェハ型温度計10の加熱板62への搬送は図示しないセンサにより検知され、その検知信号が図4に示すコンピュータ14に与えられる。コンピュータ14は、ステップSP3において、ウェハ型温度計10が筐体60c内に搬送されたかどうかを判別しており、搬送されたことを判別すると、ステップSP4において、領域をアライメントして、ウェハ型温度計10の筐体60c内における向きなどの位置を特定する。
【0079】
ステップSP5において、図6(B)に示すように、チャンバー70内の第2の光源16bを点灯する。コンピュータ14は、ステップSP6において、チャンバーカバー71を閉じ、ステップSP7において、送受信回路12を介してウェハ型温度計10に対して、加熱温度データの出力命令信号を送信する。
【0080】
ウェハ型温度計10の太陽電池51,52…5nは、第2の光源16bからの光を受光して発電し、電圧を定電圧回路49に供給する。定電圧回路49は、太陽電池51,52…5nからの電圧を一定にして各回路に電流を供給する。送受信回路46はアンテナ47を介して加熱温度データの出力命令信号を受信し、その出力命令信号をコントローラ45に与える。
【0081】
ウェハ型温度計10は、各温度センサ21,22…2nが、加熱板62の対応する部分の温度を測定し、測定信号をアンプ31,32…3nに与えて増幅する。増幅された測定信号は、A/Dコンバータ41によりデジタル値の温度データに変換される。この温度データは、データバッファ42を介してデータ転送回路43によりメモリ44に転送される。メモリ44は測定された温度データを記憶する。コントローラ45は、加熱温度データの出力命令信号に応じて、メモリ44から温度データを読出し、その温度データを送受信回路46によってアンテナ47を介して送信する。
【0082】
送信された温度データは、チャンバー70の第2のアンテナ11bを介して、送受信回路12によって受信されて、コンピュータ14に出力される。コンピュータ14は、ステップSP8において、加熱温度の温度データを受信するまで待機しており、温度データを受信すると、ステップSP9において、図6(B)に示すようにチャンバーカバー71を開くとともに第1の光源16aを点灯する。
【0083】
ステップSP10において、冷却板61によってウェハ型温度計10をチャンバー70から取出してチャンバーカバー71を閉じることにより、ウェハ型温度計10は、図6(A)に示すチャンバー70内から、図6(B)に示す状態を経て、図6(C)に示すようにチャンバー70外に移動する。ウェハ型温度計10をチャンバー70内からチャンバー70外に取出す過程においても、第1の光源16aと、第2の光源16bが点灯しているので、処理回路4は温度の測定動作を継続することができる。
【0084】
ステップSP11において、冷却板61を冷却する。冷却板61を冷却することにより、加熱板62で加熱された冷却板61上のウェハ型温度計10が冷却される。太陽電池51,52…5nは、第1の光源16aからの光を受けて電圧を発生するので、処理回路4は温度センサ21,22…2nが測定した冷却後の温度データをメモリ44に記憶する。
【0085】
コンピュータ14は、冷却板61を冷却した後、ステップSP12において、冷却温度データの出力命令信号を出力する。この出力命令信号は、送受信回路12から第1のアンテナ11aを介して、ウェハ型温度計10のアンテナ47から送受信回路46によって受信される。処理回路4のコントローラ45は、送受信回路46が命令信号を受信すると、メモリ44に記憶している冷却後の温度データを読出し、送受信回路46からアンテナ47を介して外部へ送信する。
【0086】
コンピュータ14は、ステップSP13において、冷却後の温度データを受信するまで待機しており、送受信回路12が第1のアンテナ11aを介して温度データを受信したことを判別すると、ステップSP14において、ウェハ型温度計10を筐体60cから排出し、第1の光源16aと第2の光源16bとを消灯する。
【0087】
上述のごとく、この実施形態によれば、ウェハ型温度計10に温度センサ21,22…2nと、太陽電池51,52…5nとを配置し、筐体60c内に第1の光源16aを配置し、チャンバー71に第2の光源16bを配置したので、外部から電源を供給することなく、ウェハ型温度計10を加熱板62で加熱し、冷却板61で冷却したときのそれぞれの温度データを無線により外部へ出力することができる。
【0088】
しかも、太陽電池51,52…5nを使用することにより、使用温度範囲を広くでき、例えば200℃の高温化においても温度測定が可能になり、2次電池などのように充電をする必要がないので、取扱いが容易になる。なお、ウェハ型温度計10で測定された温度データは、実際に処理される処理用ウェハでは温度センサ21,22…2nなどの実装品が実装されていないので、温度センサ21,22…2n等の実装品がないものとしてキャリブレーションされる。
【0089】
上述の説明では、加熱後の温度データと、冷却後の温度データとを測定するようにしたが、加熱する過程の温度データや、加熱後冷却していく過程の温度データを測定するようにしてもよい。
【0090】
上述の説明では、第1の光源16aと、第2の光源16bとをコンピュータ14の指令により、点灯,消灯を制御するようにしたが、これに限ることなく、図5に示したフィルタ162を第1の光源16aの前に配置しておけば、処理ウェハの処理時においても点灯しっぱなしにしてもよい。
【0091】
上述の説明では、筐体60c内に第1のアンテナ11aを設け、チャンバー70上に第2のアンテナ11bを設けるようにしたが、筐体60c内に第1の光源16aを配置し、チャンバーカバー71内に第2の光源16bのみを配置しておき、第1のアンテナ11aを筐体60c外に配置してもよい。
【0092】
図6(A)〜(C)に示した第1の光源16aは、筐体60c内でウェハ型温度計10に光を照射できる位置であれば、設置場所は特に問わない。また、筐体60c内のいずれかの固定された位置から光をスキャンして照射するようにしてもよい。
【0093】
なお、上述の測定方法の説明では、加熱温度と冷却温度の両方を測定するようにしたが、いずれか一方のみを測定するようにしてもよい。
【0094】
また、処理回路4の送受信回路46は送信機能のみを有し、外部に設けられている送受信回路12は受信機能のみを有するようにし、処理回路4は外部からの命令に関係なく温度データを送信して外部で受信するように構成してもよい。
【0095】
さらに、図6に示した筐体60cを複数上下に配置して、それぞれの冷却板61と加熱板62の温度を同時に測定できるようにしてもよい。
【0096】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0097】
この発明のウェハ型温度計、温度測定装置、熱処理装置および温度測定方法は、加熱・冷却装置における冷却板や加熱板上に載置されるウェハの温度を測定するのに利用される。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】この発明の一実施形態のウェハ型温度計を示す外観図である。
【図2】太陽電池の分光感度特性を示す図である。
【図3】図1に示した処理回路を示すブロック図である。
【図4】図1に示したウェハ型温度計を加熱・冷却装置に配置して温度を測定する例を示す図である。
【図5】図4に示した光源の外観斜視図である。
【図6】この発明の一実施形態のウェハ型温度計を用いて加熱板と冷却板の温度を測定する一例を説明するための図である。
【図7】この発明の一実施形態の温度測定動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来の加熱・冷却装置の縦断面図である。
【図9】図8の線A−Aに沿う横断面図である。
【符号の説明】
【0099】
1 温度測定用ウェハ、10 ウェハ型温度計、47 アンテナ、11a 第1のアンテナ、11b 第2のアンテナ、12,46 送受信回路、13 ロガー、14 コンピュータ、15,45 コントローラ、16a 第1の光源 16b 第2の光源、21,22…2n 温度センサ、31,32…3n アンプ、41 A/Dコンバータ、42 データバッファ、43 データ転送回路、44 メモリ、48 クロック発生回路、49 定電圧回路、51,52…5n 太陽電池、60b,60c 筐体、61 冷却板、62 加熱板、70 チャンバー、71 チャンバーカバー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハと、
前記ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、
前記ウェハに設けられ、前記複数の温度センサの出力信号を温度データに変換するための変換手段と、
前記ウェハに設けられ、前記変換手段によって変換された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、
前記ウェハに設けられ、外部からの光に応答して前記変換手段および前記ウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子とを備える、ウェハ型温度計。
【請求項2】
前記光電変換素子は、外部からの光が照射される位置に対応して1個設けられる、請求項1に記載のウェハ型温度計。
【請求項3】
前記光電変換素子は、それぞれが異なる位置に複数設けられる、請求項1に記載のウェハ型温度計。
【請求項4】
前記変換手段と、前記ウェハデータ送信手段と、前記光電変換素子とは、前記ウェハの前記温度センサが配置された領域を除いた領域に設けられる、請求項1から3のいずれかに記載のウェハ型温度計。
【請求項5】
前記変換手段は、薄膜集積回路によって形成されており、
前記光電変換素子は、前記変換手段上に配置される、請求項1から3のいずれかに記載のウェハ型温度計。
【請求項6】
前記ウェハに設けられ、前記変換手段および前記ウェハデータ送信手段に流す電流を一定にするための定電圧回路を含む、請求項1から5のいずれかに記載のウェハ型温度計。
【請求項7】
前記ウェハに設けられ、外部からのデータを受信するウェハデータ受信手段を含む、請求項1から6のいずれかに記載のウェハ型温度計。
【請求項8】
ウェハ型温度計を用いて温度を測定する温度測定装置であって、
前記ウェハ型温度計は、
ウェハと、
前記ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、
前記ウェハ上に設けられ、前記複数の温度センサの出力信号を温度データに変換して処理するための変換手段と、
前記ウェハ上に設けられ、前記変換手段によって処理された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、
前記ウェハに設けられ、光に応答して前記変換手段および前記ウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子と、
前記ウェハデータ送信手段から送信された温度データを外部で受信するための外部データ受信手段とを備える、温度測定装置。
【請求項9】
前記ウェハ型温度計は、外部からのデータを受信するウェハデータ受信手段を含み、さらに
前記ウェハデータ受信手段に外部からデータを送信する外部データ送信手段を含む、請求項8に記載の温度測定装置。
【請求項10】
前記外部データ受信手段により受信した温度データを記録する記録手段を備える、請求項8または9に記載の温度測定装置。
【請求項11】
処理室内で処理用ウェハを加熱処理または冷却処理する熱処理手段の温度を、ウェハ型温度計を用いて測定可能な熱処理装置であって、
前記ウェハ型温度計は、
ウェハと、
前記ウェハ上面を複数の領域に区分し、区分された各領域に配置された複数の温度センサと、
前記ウェハ上に設けられ、前記複数の温度センサの出力信号を温度データに変換して処理するための変換手段と、
前記ウェハ上に設けられ、前記変換手段によって処理された温度データを外部に送信するウェハデータ送信手段と、
前記ウェハに設けられ、光に応答して前記変換手段および前記ウェハデータ送信手段に電流を流す光電変換素子とを含み、
前記処理室は、前記光電変換素子に光を照射するための第1の光源を備える、熱処理装置。
【請求項12】
前記ウェハデータ送信手段から送信される温度データを受信する外部データ受信手段と、
前記外部データ受信手段で受信された温度データに基づいて、前記熱処理手段の温度を制御する温度制御手段とを備える、請求項11に記載の熱処理装置。
【請求項13】
前記加熱室は、前記光電変換素子に光を照射する、前記第1の光源とは異なる第2の光源を含む、請求項11または12に記載の熱処理装置。
【請求項14】
前記処理室は、前記熱処理手段として、前記処理用ウェハを冷却処理する冷却板を含み、
前記第1の光源は、前記冷却板の上方に設けられて、前記光電変換素子に光を照射する、請求項11または12に記載の熱処理装置。
【請求項15】
前記第1および第2の光源は、400nmから600nmの波長域の光を照射する、請求項13または14に記載の熱処理装置。
【請求項16】
前記ウェハ型温度計は、信号を受信するためのウェハデータ受信手段を含み、
前記処理室は、前記ウェハ型温度計の前記ウェハデータ送信手段または前記ウェハデータ受信手段との間でデータを送受するための処理室データ送受信手段を備える、請求項11から15のいずれかに記載の熱処理装置。
【請求項17】
処理用ウェハを加熱処理また冷却処理する熱処理手段の温度を、ウェハ型温度計を用いて測定する温度測定方法であって、
前記ウェハ型温度計は、複数の温度センサと光電変換素子とを含み、
前記熱処理手段に前記ウェハ型温度計を配置する工程と、
前記ウェハ型温度計の光電変換素子に光を照射する工程と、
前記ウェハ型温度計で前記熱処理手段の温度を測定する工程と、
前記光電変換素子から供給される電力に基づいて、前記測定された温度のデータ
を送信する工程とを含む、温度測定方法。
【請求項18】
前記温度データを送信する工程は、前記温度データを送信するための命令を受けたことに応じて、前記温度データを送信する、請求項17に記載の温度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−244174(P2009−244174A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92594(P2008−92594)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】