説明

エアゾール容器の小分け噴射装置

【課題】 エアゾール容器を用いて持続性を確保できるとともに、効力を劣化させることのないエアゾール容器の小分け噴射装置を提供すること。
【解決手段】 エアゾール容器10のステム11に嵌合されるアクチュエータ本体21の噴射口23から内部に噴射される内容物を噴射規制部材25に当てることで小分け室24外への噴射を規制して小分け室24内に内容物を貯めるようにする。
これにより、内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続効果を高めるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止するようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はエアゾール容器の小分け噴射装置に関し、芳香成分などを劣化させることなく長期間持続させることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来から芳香剤、消臭剤、忌避剤、殺虫剤などには、種々のタイプのものが使用されており、長期間にわたる持続効果を目的としたものと即時効果を目的としたものに大別される。
【0003】
長時間にわたる持続効果を目的とした芳香剤などでは、例えば図7に示すように、液状の芳香剤をボトル状の容器1に入れ、キャップ2に取り付けたろ紙3などを引き上げた状態にすることで、ろ紙3を介して芳香剤成分を蒸散させるようにしている。
【0004】
また、即時効果を目的とした芳香剤などでは、芳香剤成分と噴射剤とをエアゾール容器に充填してエアゾール製品とし、ステムに取り付けた押しボタンやノズルなどのアクチュエータを操作することで芳香剤成分を噴射剤の圧力で噴射させるようにする。
【0005】
ところが、前者のボトル状の容器のキャップを開け、ろ紙などを介して芳香剤成分などを蒸散させるものでは、使用開始から時間が経過するとともに、芳香剤としての効果が劣化するようになり、後者のエアゾール容器に充填したものでは、即時効果はあるものの、持続効果を得ることができない。
【0006】
そこで、エアゾール容器を用いながら持続効果を得ることができるようにしたものが提案されており、例えば特許文献1には、図8に示すように、エアゾール容器4のステム5に、噴射された芳香成分を吸着し通気性のある材料のドーム状の芳香ヘッド6を取り付けることで、芳香ヘッド6の空間部分に内容物を噴射させて内面に吸着させ、吸着した芳香成分を徐々に蒸散させるようにしている。
【0007】
また、特許文献2には、図9に示すように、エアゾール容器4のステム5に空洞型の貯留室7を取り付け、貯留室7に形成した揮散用出口8を形成することで、ステム5から噴射される芳香材成分の一部を直接外部に噴射するとともに、貯留室7内に貯留させ、徐々に揮散させるようにしている。
【0008】
さらに、特許文献2の即時効果と持続効果を目的としたものに類似したものが特許文献3〜5にも開示されている。
【特許文献1】特開昭61−146267号公報
【特許文献2】特開2000−262933号公報
【特許文献3】特開2003−82338号公報
【特許文献4】特開2003−238321号公報
【特許文献5】特開2004−91452号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、これらいずれのエアゾール容器の噴射装置でも芳香ヘッド6内の空間や貯留室7内に噴霧された状態で貯留できるものの、ボトル状の容器に入れた芳香剤などと比べるとその持続時間が相当短いという問題がある。
【0010】
一方、ボトル状の容器のものでは、長時間の持続性はあるもののその効力が次第に劣化するという問題がある。
【0011】
この発明はかかる従来技術の有する課題を解決するためになされたもので、エアゾール容器を用いて持続性を確保できるとともに、効力を劣化させることのないエアゾール容器の小分け噴射装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来技術の有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、エアゾール容器のステムに嵌合されステムを介して内容物を噴射する噴射口を備えるとともに、この噴射口の外側を囲んで小分けされた内容物を貯める小分け室を備え、かつ噴射操作がなされるアクチュエータ本体と、このアクチュエータ本体の前記噴射口と対向して設けられ噴射される内容物の小分け室外への噴射を規制する噴射規制部材とで構成されてなることを特徴とするものである。
【0013】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器のステムに嵌合されるアクチュエータ本体の噴射口から内部に噴射される内容物を噴射規制部材に当てることで小分け室外への噴射を規制して小分け室内に内容物を貯めるようにしており、内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続効果を高めるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止するようにしている。
【0014】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、請求項1記載の構成に加え、前記アクチュエータ本体に、前記小分け室の天井部を覆って蒸散孔が形成された天板部材を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、アクチュエータ本体の小分け室の天井部を覆って蒸散孔が形成された天板部材を設けるようにしており、一層確実に小分けできるようになるとともに、蒸散孔で蒸散する量などを調整できるようにしている。
【0016】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、請求項1または2記載の構成に加え、前記エアゾール容器のマウンテンカップに支持筒部材を連結する一方、この支持筒部材に前記アクチュエータ本体の一端部を傾動操作可能に連結してなることを特徴とするものである。
【0017】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器のマウンテンカップに支持筒部材を連結する一方、この支持筒部材にアクチュエータ本体の一端部を傾動操作可能に連結するようにしており、アクチュエータ本体を連結部を支点にてこ式に操作でき、小さな力で操作できるなどより操作性を向上するようにしている。
【0018】
また、この発明の請求項4記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記噴射規制部材を、前記小分け室の天井部に設けた吸液蒸散部材で構成したことを特徴とするものである。
【0019】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、小分け室の天井部に吸液蒸散部材を設けて噴射規制部材としており、この吸液蒸散部材によっても確実に小分けできるようになるとともに、蒸散する量などを調整できるようにしている。
【0020】
さらに、この発明の請求項5記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記ステムに連結されるバルブ機構を、チルト型バルブあるいはプッシュダウン型バルブとして構成したことを特徴とするものである。
【0021】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、ステムに連結されるバルブ機構が、チルト型バルブあるいはプッシュダウン型バルブのいずれであっても内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続効果を高めるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止できるようになる。
【0022】
また、この発明の請求項6記載のエアゾール容器の小分け噴射装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、前記エアゾール容器の内容物を、芳香剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤などの液体成分と、LNG、DMEなどの液化ガスあるいはCO2、N2などの圧縮ガスによる噴射剤成分とで構成してなることを特徴とするものである。
【0023】
このエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器の内容物を、芳香剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤などの液体成分と、LNG、DMEなどの液化ガスあるいはCO2、N2などの圧縮ガスによる噴射剤成分とで構成することで、内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続効果を高めるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止できるようになる。
【発明の効果】
【0024】
この発明の請求項1記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器のステムに嵌合されるアクチュエータ本体の噴射口から内部に噴射される内容物を噴射規制部材に当てることで小分け室外への噴射を規制して小分け室内に内容物を貯めるようにしたので、内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続時間を大幅に長くできるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止することができる。
【0025】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、アクチュエータ本体の小分け室の天井部を覆って蒸散孔が形成された天板部材を設けるようにしたので、一層確実に小分けすることができるとともに、蒸散孔で蒸散する量などを調整することもできる。
【0026】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器のマウンテンカップに支持筒部材を連結する一方、この支持筒部材にアクチュエータ本体の一端部を傾動操作可能に連結したので、アクチュエータ本体を連結部を支点にてこ式に操作することができ、小さな力で操作できるなど一層操作性を向上することができる。
【0027】
また、この発明の請求項4記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、小分け室の天井部に吸液蒸散部材を設けて噴射規制部材としたので、この吸液蒸散部材によっても確実に小分けすることができるとともに、通気性を変えることなどで蒸散する量などを調整することもできる。
【0028】
さらに、この発明の請求項5記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、ステムに連結されるバルブ機構が、チルト型バルブあるいはプッシュダウン型バルブのいずれであっても内容物を液状のまま小分けした状態とし、ミスト状の場合に比べ持続時間を大幅に長くできるとともに、小分けすることを繰り返すことで効力の劣化を防止することができる。
【0029】
また、この発明の請求項6記載のエアゾール容器の小分け噴射装置によれば、エアゾール容器の内容物を、芳香剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤などの液体成分と、LNG、DMEなどの液化ガスあるいはCO2、N2などの圧縮ガスによる噴射剤成分とで構成することで、このような内容物に適用して液状のまま小分けすることができ、ミスト状の場合に比べ芳香、消臭、忌避、防虫などの効力の持続時間を大幅に長くできるとともに、小分けすることを繰り返すことで、効力の劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図4はこの発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の一実施の形態にかかり、図1は概略平面図、図2は概略縦断面図、図3は小分け操作状態の概略縦断面図、図4は使用状態の概略縦断面図である。
【0031】
このエアゾール容器の小分け噴射装置20が設けられるエアゾール容器10では、例えばバルブ機構として図示しないチルト型バルブが備えられ、ステム11を横方向に傾けることでバルブを開閉して内容物を噴射することができるようになっている。
【0032】
このエアゾール容器の小分け噴射装置20では、ステム11に嵌合連結されるアクチュエータ本体21を備えており、上端部が開口された底付きの円筒状に形成され、底部の中央下方に突き出してステム連結部22が形成されるとともに、エアゾール容器10の内容物をアクチュエータ本体21内に噴射する噴射口23が形成してある。
【0033】
このアクチュエータ本体21は、底付き円筒部分が内容物を小分けして貯める小分け室24とされ、例えば芳香剤の液体成分を貯めることができるように、噴射口23と対向する上方に噴射規制部材として湾曲した噴射規制板25とこれを支える4本の支柱部26とが設けられ、エアゾール容器10から噴射口23を介して噴射される内容物を噴射規制板25に当て、支柱部26の間から側方に噴射させてアクチュエータ本体21外に噴射せずにアクチュエータ本体21の小分け室24内に貯めることができるようにしてある。
【0034】
そして、このアクチュエータ本体21の上端開口部に天板部材としての蓋体27が嵌合され、蓋体27に形成した複数の蒸散孔28から小分け室24内に貯められた液体成分を蒸散させることができるようにしてある。
【0035】
このようなアクチュエータ本体21は、エアゾール容器10のマウンテンカップ12に嵌合連結される円筒状の支持筒部材29の上端内周部に配置され、アクチュエータ本体21の一端部である下端外周部と支持筒部材29の上端内周部とが連結されてヒンジ部30とされ、アクチュエータ本体21のヒンジ部30と対角位置の他端部である上端外周部に扇形状の操作部31が側方に突き出して形成してある。
【0036】
これにより、図3に示すように、アクチュエータ本体21の操作部31を押し下げることで、ヒンジ部30を支点としててこ式に傾けることができ、エアゾール容器10内の内容物を小分け室24内に噴射させて貯めることができる。
【0037】
このように構成したエアゾール容器の小分け噴射装置20は、例えば内容物として芳香剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤などの液体成分と、LNG、DMEなどの液化ガスあるいはCO2、N2などの圧縮ガスによる噴射剤成分とが充填されたエアゾール容器10に装着して使用する。
【0038】
そして、このエアゾール容器の小分け噴射装置20の使用に際しては、図3に示すように、アクチュエータ本体21の操作部31を押し下げることで、ヒンジ部30を支点としててこ式にアクチュエータ本体21を傾け、エアゾール容器10内の内容物をステム11から噴射口23を介して小分け室24内に噴射させる。
【0039】
すると、噴射された内容物は噴射規制板25に当たり、支柱部26の間から側方に噴射されてアクチュエータ本体21外に噴射されずにアクチュエータ本体21の小分け室24内に貯まる。
【0040】
そして、所定量の内容物が小分け室24に貯まったとことで、手を離して放置して使用状態とする。
【0041】
この使用状態では、図4に示すように、内容物が液状のまま小分け室24内に貯められ、蓋体27の複数の蒸散孔28から液体成分を蒸散させる。
【0042】
そして、小分け室24内の内容物がなくなったら、再びアクチュエータ本体21の操作部31を操作して小分け室24にエアゾール容器10から内容物を小分けすることを繰り返す。
【0043】
このようなエアゾール容器の小分け噴射装置20によれば、内容物を液状のまま小分け室24内に貯めることができるので、従来のミスト状のまま貯めたり、ミスト状のものを吸着させて貯める場合に比べ、芳香、消臭、忌避、防虫などの効力の持続時間を大幅に長くできるとともに、小分けする操作を繰り返すことで、効力の劣化を防止して使用することができる。
【0044】
また、蓋体27の蒸散孔28の個数や大きさを変えることで、内容物の蒸散量や蒸散時間を調整することができる。
【0045】
次に、この発明の他の一実施の形態について、図5により説明するが、すでに説明した上記実施の形態と同一部分ついては、同一記号を記し説明を省略する。
【0046】
このエアゾール容器の小分け噴射装置20Aでは、アクチュエータ本体21の噴射口23から小分け室24に噴射される内容物を外部に噴射させないようにする噴射規制部材が異なる構成とされ、噴射規制板25および支柱部26に代えて小分け室24の天井部を塞ぐ蓋体27の内側に吸液蒸散部材32が設けてある。
【0047】
この吸液蒸散部材32は、エアゾール容器10の内容物が噴射された場合に、これを当てて直接外部に噴射させず、しかも通気性を有して芳香剤などの有効成分を蒸散させることができるもので、例えばフェルト類、スポンジ類、紙類などが用いられる。
なお、他の構成は、すでに説明したものと同一となっている。
【0048】
このようなエアゾール容器の小分け噴射装置20Aでも、同様に、使用に際しては、アクチュエータ本体21の操作部31を押し下げることで、ヒンジ部30を支点としててこ式にアクチュエータ本体21を傾け、エアゾール容器10内の内容物をステム11から噴射口23を介して小分け室24内に噴射させると、噴射された内容物は小分け室24の天井部の吸液蒸散部材32に当たってアクチュエータ本体21外に噴射されずにアクチュエータ本体21の小分け室24内に貯めることができる。
【0049】
これにより、このエアゾール容器の小分け噴射装置20Aでも、内容物を液状のまま小分け室24内に貯めることができるので、従来のミスト状のまま貯めたり、ミスト状のものを吸着させて貯める場合に比べ、芳香、消臭、忌避、防虫などの効力の持続時間を大幅に長くできるとともに、小分けする操作を繰り返すことで、効力の劣化を防止して使用することができる。
【0050】
また、吸液蒸散部材32の通気性を厚さや密度などで変えることで、内容物の蒸散量や蒸散時間を調整することができる。
【0051】
次に、この発明のさらに他の一実施の形態について、図6により説明するが、すでに説明した上記第一の実施の形態と同一部分ついては、同一記号を記し説明を省略する。
このエアゾール容器の小分け噴射装置20Bでは、アクチュエータ本体21をより簡単な構造としたもので、支持筒部材29にヒンジ部30を介して連結し、操作部31を押し下げててこ式に操作するのに代え、これら支持筒部材29、ヒンジ部30および操作部31を省略し、アクチュエータ本体21だけで構成し、そのステム連結部22をステム11に嵌合することでエアゾール容器11に支持するようにしてある。
【0052】
したがって、アクチュエータ本体21をステム11のバルブ機構に応じてプッシュダウン型バルブの場合には、押し下げるようにし、また、チルト型バルブの場合には、傾けるように操作することで、ステム11から噴射口23を介して噴射される内容物を小分け室24内に貯めることができる。
【0053】
このエアゾール容器の小分け噴射装置20Bによれば、構造を簡素化することができるとともに、使用材料を減らすことで安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の一実施の形態にかかる概略平面図である。
【図2】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の一実施の形態にかかる概略縦断面図である。
【図3】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の一実施の形態にかかる小分け操作状態の概略縦断面図である。
【図4】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の一実施の形態にかかる使用状態の概略縦断面図である。
【図5】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置の他の一実施の形態にかかる概略縦断面図である。
【図6】この発明のエアゾール容器の小分け噴射装置のさらに他の一実施の形態にかかる小分け操作状態の概略縦断面図である。
【図7】従来のボトル状容器の芳香剤の使用状態の概略正面図である。
【図8】従来のエアゾール容器の芳香剤の噴射装置の概略縦断面図である。
【図9】従来の他のエアゾール容器の芳香剤の噴射装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
【0055】
10 エアゾール容器
11 ステム
12 マウンテンカップ
20、20A、20B エアゾール容器の小分け噴射装置
21 アクチュエータ本体
22 ステム連結部
23 噴射口
24 小分け室
25 噴射規制板(噴射規制部材)
26 支柱部(噴射規制部材)
27 蓋体(天板部材)
28 蒸散孔
29 支持筒部材
30 ヒンジ部
31 操作部
32 吸液蒸散部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾール容器のステムに嵌合されステムを介して内容物を噴射する噴射口を備えるとともに、この噴射口の外側を囲んで小分けされた内容物を貯める小分け室を備え、かつ噴射操作がなされるアクチュエータ本体と、
このアクチュエータ本体の前記噴射口と対向して設けられ噴射される内容物の小分け室外への噴射を規制する噴射規制部材とで構成されてなることを特徴とするエアゾール容器の小分け噴射装置。
【請求項2】
前記アクチュエータ本体に、前記小分け室の天井部を覆って蒸散孔が形成された天板部材を備えたことを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器の小分け噴射装置。
【請求項3】
前記エアゾール容器のマウンテンカップに支持筒部材を連結する一方、この支持筒部材に前記アクチュエータ本体の一端部を傾動操作可能に連結してなることを特徴とする請求項1または2記載のエアゾール容器の小分け噴射装置。
【請求項4】
前記噴射規制部材を、前記小分け室の天井部に設けた吸液蒸散部材で構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾール容器の小分け噴射装置。
【請求項5】
前記ステムに連結されるバルブ機構を、チルト型バルブあるいはプッシュダウン型バルブとして構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール容器の小分け噴射装置。
【請求項6】
前記エアゾール容器の内容物を、芳香剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤などの液体成分と、LNG、DMEなどの液化ガスあるいはCO2、N2などの圧縮ガスによる噴射剤成分とで構成してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアゾール容器の小分け噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−102623(P2006−102623A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292395(P2004−292395)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【出願人】(000222129)東洋エアゾール工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】