説明

オリゴエステルを含む添加剤および生成物

【課題】オリゴエステル、および添加剤の製造のためのそれらの使用に関する。
【解決手段】オリゴエステルを含有する添加剤および/またはオリゴエステル自体は、医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品、たとえばシャンプーおよびコンディショナーの処方に使用することができる。コンディショニング性、長期直接性、および/またはUV保護性を付与することができる多目的添加剤の製造に特に有用であるオリゴエステルおよびオリゴエステル混合物製造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2002年1月31日に出願された米国特許仮出願第60/353,477
号明細書、2002年1月31日に出願された米国特許仮出願第60/353,669号
明細書、および2002年2月1日に出願された米国特許仮出願第60/353,540
号明細書の利益を主張し、これらすべてを引用することにより本明細書の一部をなすもの
とする。
【背景技術】
【0002】
第4級化合物、すなわち「クワット(quat)」は多くの種類が知られており、これ
らは多くの分野で使用されている。クワットは非常に有用な化合物となりうる。しかし、
ある種のクワットはあまり環境に優しくない。これらのクワットは非常にゆっくりと分解
し、環境汚染の原因となりうる。これらは反応性窒素種を有するため、以前には認識され
ていなかった活性を有しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エステル結合を含有するエステルクワットなどの他のクワットは、はるかに容易に分解
するが、はるかに環境に優しい。しかし、エステルクワットは、比較的狭いpH、一般に
酸性範囲のpHでのみ安定となることが多い。さらに、エステルクワットは比較的有効性
(subatntivity)が低い場合があり、すなわち洗浄、入浴、または水泳などの活動中に毛
髪または皮膚から容易に除去されうる。したがって明らかに、改良された環境的性質、改
良された有効性、および一般により高い第4級活性または1分子当たりでより多くの第4
級基を有する化合物が非常に望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、本明細書では化合物または分子と称される場合もある多数の組成物、ならび
にこのような化合物の混合物に関する。これらすべてはオリゴエステルであり、1つの共
通構造、すなわちオリゴエステル主鎖を共通に有する。本発明によるオリゴエステル主鎖
は、プロトン化および/または第4級化されることが可能な窒素を含有することが好まし
いジオールフラグメントと、二酸(diacid)フラグメントとで構成される。二酸フラグメ
ントも、プロトン化および/または第4級化されることが可能な窒素を含んでよい。好ま
しくは、オリゴエステル主鎖中で二酸フラグメントおよびジオールフラグメントが互いに
交互に配列する。二酸フラグメントはエステル基またはエステル結合を介してジオールフ
ラグメントに結合しているため、本発明の化合物はポリエステルまたはオリゴエステルと
考えることができる。実際、本発明のオリゴエステルは、主鎖内部または主鎖に沿ってこ
のようなエステル基またはエステル結合を少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個、
より好ましくは少なくとも4個含む主鎖を有する。さらに、本発明のオリゴエステル主鎖
は、プロトン化または第4級化されることが可能な少なくとも2個の窒素原子をその構造
内部に含むことが好ましい。これらは好ましくは、第3級窒素、すなわち、水素以外、最
も好ましくは窒素、酸素、炭素、または硫黄との少なくとも3つの結合を有する窒素であ
る。
【0005】
オリゴエステル主鎖は、2種類以上のジオールおよび/または二酸から誘導されるフラ
グメントを含んでもよい。しかしより好ましくは、オリゴエステル主鎖は、ジオールから
誘導される1種類のフラグメントと、二酸から誘導される1種類のフラグメントが繰り返
し配置したものを含む。ジオールから誘導される1つのフラグメントと二酸から誘導され
る1つのフラグメントがエステル結合によって「構造単位」を形成しており、本発明のオ
リゴエステルは少なくとも2つの異なる構造単位から形成される主鎖を含むことが好まし
く、いずれにせよ個々の構造単位内のジオールおよび二酸は互いに同種または異種である
。本発明によるオリゴエステルは、各末端が同じ基、たとえば両方がカルボキシル基また
は両方がヒドロキシ基となるように、追加のジオールフラグメントまたは二酸フラグメン
ト(構造単位の実質的半分)を含んでもよい。より好ましくは、本発明のオリゴエステル
は少なくとも3つの構造単位を含み、さらにより好ましくは約3個〜約100個の構造単
位を含む。さらにより好ましくは、本発明のオリゴエステルは、3個〜約50個のサブユ
ニット、さらにより好ましくは3個〜25個のサブユニットを有する。これらも、前述の
ように追加の二酸またはジオールフラグメントを有することができる。言い換えると、本
発明のオリゴエステルは少なくとも2つの構造単位を有し、分子量が約100,000以
下であり、より好ましくは50,000以下であり、最も好ましくは25,000以下で
ある。
【0006】
オリゴエステル主鎖は、個々の二酸およびジオール、それぞれの基、さらにはより小さ
なオリゴエステルの間の反応によって形成することができる。次に、窒素基のプロトン化
、主鎖中の窒素への基の付加による第3級または第4級窒素の形成などによって、オリゴ
エステルを誘導体化して、種々の誘導体化オリゴエステルを得ることができる。
【0007】
ジオールフラグメントおよび/または二酸フラグメントの一部またはすべては、構造単
位または主鎖が構成される前にあらかじめ誘導体化、置換、またはエステル化された二酸
および/またはジオールから誘導されてもよく、たとえば、二酸から誘導されるフラグメ
ントは二酸、ジエステル、二酸二ハロゲン化物、無水物などから誘導されてもよく、ジオ
ールから誘導されるフラグメントはエステル化または第4級化されたジオールなどから誘
導されてもよいことを理解すべきである。これらの反応の例としては、二酸およびジオー
ルの間の反応、ジエステルおよびジオールの間の反応、二酸ハロゲン化物およびジオール
の間の反応、ならびに無水物およびジオールの間の反応などが挙げられる。
【0008】
本発明の好ましい態様によると、本発明のオリゴエステルは1個以上の窒素原子を含む
。好ましくは、この窒素原子は、アミン基の一部である。このアミン基は第1級、第2級
、第3級、または第4級であってよい。好ましくは、アミン基は第3級または第4級であ
り、最も好ましくは、オリゴエステルは第4級アミン基を含む。特に好ましい実施形態で
は、オリゴエステル主鎖中のアミンは官能化されてクワットを形成する。アミン基は、ジ
オールフラグメントの一部またはすべての部分、二酸フラグメントの一部またはすべての
部分、あるいはその両方であってよい。好ましくは、アミン基はジオールフラグメントの
一部である。より好ましくは、アミン基は各構造単位の一部である。しかし、アミン基が
一部の構造単位のみの一部となることも考慮される。したがって、5つの構造単位を有す
るオリゴエステルの2つの構造単位中の2つのジオールは、誘導体化された場合に第4級
基または「クワット」となる窒素原子を含有し、他の3つのジオールはジオールの2つの
アルコール官能基の間にアルキル基以外は有さなくてもよい。明らかであるが、アミンジ
オールの順序は不規則であってよく、あるいはオリゴエステルの主鎖を構成する構造単位
の連続の内部で所望の位置に配置されてもよい。
【0009】
本発明によるオリゴエステルは医薬品、パーソナルケア製品、および化粧品中の添加剤
として有用である。本発明のオリゴエステル、特に誘導体化されていない主鎖で構成され
るオリゴエステルは、増粘剤、乳化剤、増量剤などとして有用となりうる。ジオールフラ
グメントおよび二酸フラグメントを含有する誘導化されていないオリゴエステル主鎖は、
パーソナルケア製品、化粧品、および医薬品に有用となる多数の非常に有用な分子を生成
するための中間体として使用することができる。主鎖の構造および誘導体化の方法に依存
して、この重要な種類の化合物の性質を調整および適応させることができる。
【0010】
オリゴエステルの主鎖中の窒素原子は、第2級または第3級のアミンまたは窒素に通常
付加することができるあらゆる基で誘導体化することができる。このようなものとしては
、限定するものではないが、ラクトン、エポキシ、クロロ酢酸などのハロゲン脱離基を有
する化合物、過酸化物(アミンオキシドを生成するため)、シロキサンなどが挙げられる
。本発明の一態様による好ましい誘導体化されたオリゴエステルの一種は、オリゴエステ
ル主鎖と、主鎖の窒素原子に結合するUV保護分子構造、基、部分等とを含有するUV保
護オリゴエステルを提供する。より好ましい実施形態では、本発明は、第4級化された窒
素原子を好ましくはオリゴエステル主鎖内部にさらに含むUV保護オリゴエステルクワッ
トを提供する。好ましい実施形態では、UV保護基は、主鎖中の窒素分子からクワットを
生成するために使用される誘導体化基である。あるいは、UV保護基は、エステル結合ま
たはエーテル結合を介してエンドキャップとして主鎖に結合してもよいし、あるいは架橋
性分子を介して主鎖中の窒素に結合してもよい。
【0011】
本明細書に記載されるオリゴエステルは、オリゴエステル主鎖内部にアルコキシ基を含
むこと(またはアルコキシル化)によって改質することができる。言い換えると、主鎖の
ジオールフラグメントは1つ以上のアルコキシ基を含んでもよい。このようなアルコキシ
ル化されたジオールフラグメントは、アルコキシ非含有ジオールをアルコキシル化し、続
いてこれを主鎖の生成に使用することによって主鎖に導入することもできるし、他のあら
ゆる通常の手段によって生成することもできる。アルコキシル化されたオリゴエステルは
、希望するなら続いて誘導体化してもよい。
【0012】
アルコキシル化された主鎖を有するオリゴエステルは、ほぼ中性のpH、ならびに弱塩
基性および弱酸性のpHで配合し維持することができることを、本発明者らは発見した。
このようなオリゴエステルは、4を超え9未満のpHで配合し維持することができる。従
来技術のエステル組成物および特にエステルクワットは、4を超えるpHにおいて一般に
不安定であり、このような生成物を特にシャンプーおよび化粧品で使用することが非常に
困難となる。主鎖中にアルコキシ基を有するオリゴエステルは、中性pH、弱酸性pH、
または弱塩基性pH、たとえばpH4〜9における配合で従来のエステルクワットの代わ
りに使用することができる。
【0013】
好ましくは、本発明によるオリゴエステルの主鎖は、ヒドロキシ基(−OH)または同
様の官能基、カルボキシ含有基、たとえば(−C(O)OH)、エステル基−C(O)O
R、エーテル基などが末端基となる。主鎖がヒドロキシ末端、カルボキシル末端、または
その両方のいずれの場合でも、末端官能基は誘導体化することができる。したがって、末
端ヒドロキシ基、カルボキシ基、またはその両方は「エンドキャップ」されてもよい。た
とえば、末端ヒドロキシ基を有するオリゴエステルは、カルボキシ含有反応性基、たとえ
ばカルボキシル基−C(O)OH、エステル基−C(O)OR、またはその他の好適な基
を有する所望の化合物でエステル化することによってエンドキャップしてもよい。同様に
、カルボキシ末端オリゴエステルは、ヒドロキシ基またはその他の好適な反応性官能基を
有する所望の化合物でエステル化することによってエンドキャップしてもよい。エーテル
基を形成してもよい。エンドキャップは水素またはメチル基などの単純なものであっても
よいし、あるいはポリリシノレエートから誘導される基などの大型で複雑なものであって
もよい。後者(および高い疎水性部分を有する他の同様の化合物)は、たとえば毛髪およ
び/または皮膚のコンディショニングなどオリゴエステル全体の性質の改善に寄与するこ
とができる。したがって、本発明のこの態様による化合物は、毛髪および皮膚のコンディ
ショナーとして特に有用となるオリゴエステルの生成に使用することができる。疎水性が
高いため(アルキル鎖の大きさと関連があると考えられる)、多くの場合このような化合
物は、より長時間洗い落とされずに毛髪または皮膚上に残留する。
【0014】
これらの有利な特徴は、容易に兼ね備えることができ、ジオールフラグメント、二酸フ
ラグメント、およびアルコキシ基を含む繰り返し単位で構成されるエンドキャップされた
オリゴエステル、たとえば、ほぼ中性、弱塩基性、および弱酸性のpHにおいて安定であ
り、同時に効果的なコンディショニングが可能となるエンドキャップされたオリゴエステ
ルを得ることができる。これによって、エステルクワットの安定性を維持するために必要
なより酸性側のpHでは一般に配合することができない製品であるシャンプーと併用する
ことが可能なコンディショナーを製造することができる。
【0015】
本発明の特に好ましい態様はオリゴエステルクワットである。本発明のオリゴエステル
の第4級基は、正に帯電した第4級窒素または「クワット」が形成されるように第4の基
と反応するアミン窒素を含む主鎖から構成されることができる。オリゴエステルクワット
を生成するために本発明に従って使用することができる第4級化基としては、医薬品、パ
ーソナルケア製品、および化粧品用のクワットの生成に従来使用されてきた第4級化基を
挙げることができる。しかし、これらの基としては、たとえば、UV吸収剤またはUV−
保護基として機能しうる基を挙げることもできる。この場合も、これらの特徴を1つの分
子で兼ね備えることができる。したがって、たとえば、効果的なコンディショニング性を
付与するための基でエンドキャップされ、UV吸収性を付与する基で第4級化され、さら
に中性pHでの安定性を付与するためにオリゴエステル主鎖内部がアルコキシル化された
オリゴエステルクワットが考慮される。本発明のオリゴエステルは、医薬品、パーソナル
ケア製品、および医薬品の配合物の一部として、このような製品の従来の成分と従来の方
法で混合、混和、または反応させることによって使用することができる。好ましい態様に
よると、本発明は、特に、皮膚および/または毛髪に使用されるシャンプー、コンディシ
ョナー、石けん、日焼け止め、およびこれらの組み合わせなどの製品に関する。
【0016】
本発明は、本発明のオリゴエステルを含有し、本発明により製造された種々の医薬品、
化粧品、またはパーソナルケア製品を局所適用することによって哺乳動物、特にヒトなど
の患者を治療する方法にも関する。これらは、医薬品に関する従来方法で適用され、局所
適用は、経皮パッチ、クリーム、ゲル、およびその他の従来の局所適用のみならず、坐剤
、鼻孔用スプレー、吸入器、浣腸などを使用する鼻腔および副鼻孔、気管および食道、さ
らには肺、ならびに口、直腸、または膣中に見られる粘膜などの他の粘膜への適用も含ん
でいる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例2により生成したオリゴエステルのゲル浸透クロマトグラフィー(「GPC」)を使用したクロマトグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ある範囲が記載されている場合、その範囲内にあるあらゆるデータ点、ならびにその上
限点または下限点も含まれることを理解されたい。
【0019】
本発明の目的のため、本明細書で使用される種々の用語は以下の用に定義される。
【0020】
「化合物」は1種類の区別可能な物質であり、たとえば同一の化学構造の分子である。
「化合物」は、異なる化学構造を有する分子の混合物ではない。オリゴエステルの混合物
は、2種類以上の異なるオリゴエステル分子の混合物である。この混合物は一般に、その
混合物のすべての他の単独のオリゴエステルと比べて最も高い比率でその混合物中に存在
するオリゴエステルによって識別される。
【0021】
x〜Cyと記載される置換パターンは、x個の炭素原子からy個の炭素原子までの範囲
を取りうる炭素鎖を有する置換基を定義するものであり、Cx〜Cy基と記載される場合も
ある。この点に関して、範囲の記載は、記載の範囲の内側、ならびにその範囲の上限およ
び下限の各長さの炭素鎖含んでいる。たとえば、「C1〜C8」と記載される置換パターン
は、両端の値を含めた1〜8個の炭素原子を有するすべての炭素鎖を包含している。
【0022】
本発明によるオリゴエステルは好ましくは、構造式IおよびIIを有する構造単位を有
する。
【化1】


Sは2以上の整数であり、より好ましくは2〜100の間、さらにより好ましくは3〜
50の間、最も好ましくは3〜25の整数であり、これはオリゴエステル主鎖中の構造単
位の数である。この数は、オリゴエステルの各末端が同じ種類のフラグメントとなるよう
にするために使用する場合がある追加のジオールフラグメントまたは二酸フラグメントは
含んでいない。Xは0または1である。
【0023】
OB−D−EOはジオールフラグメントである。OBおよびEOは式−CH2−Oを有
することができるが、OBおよびEOは、単なる例であるが−CHCl−O−または−C
HCH3−O−が得られるように置換されることもできる。
【0024】
Dは、1〜50個の炭素原子、好ましくは1〜40個の炭素原子、さらにより好ましく
は1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換
のアルキル基またはアルキレン基であってよい。したがって、Dは1〜50個の炭素原子
、好ましくは1〜40個の炭素原子、さらにより好ましくは1〜18個の炭素原子を有す
る飽和または不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換の脂肪族基であってよい。また
Dは、6〜40個の炭素原子、好ましくは6〜35個の炭素原子を有するアリール基、フ
ェニルアリール基、アルキルアリール基、またはナフタレン基などの芳香族基であっても
よい。Dが芳香族基である場合、Dは、好ましくは6〜18個の炭素原子、より好ましく
は6、10、または14個の炭素原子を有する芳香核を含んでよい。Dは、4〜35個の
炭素を有するシクロヘキサンなどの環状アルカンであってもよい。DはSiR12、シロ
キサン、またはポリシロキサンであってもよい。
【0025】
好ましくは、Dは、窒素、硫黄、またはケイ素などの1つ以上のヘテロ原子であるかこ
れを含んでよく、より好ましくは窒素、−NR3−、NR10−、−N+310−であるか
これを含んでよい。Dは、1つ以上の内部置換、たとえば−(CR12p−NR3−(C
45r−、および(CR12p−S−(CR45r、および−(CR12p−NH
−(CR45rを有してもよい。
【0026】
内部置換は、主鎖内部にある外部領域ペンダント置換である。S、SO、SiR12
シロキサン、またはポリシロキサンによる内部置換も好ましい。内部置換の代わりにまた
はこれに加えて、Dは、主鎖中の1つ以上の原子がハロゲン、炭素、酸素、窒素、硫黄、
またはSiを含有する1つ以上の基で置換される1つ以上の外部置換を有してもよい。こ
のようなものとしては、−OH、OR11、−NH2、−NHR11、NR1112、SO、S
2が挙げられる。内部置換の非限定的な例は、−(CH23−NH−(CH22−、お
よび−(CH23−S−(CH22−であり、内部置換および/または外部置換の非限定
的な例としては、−(CH23−N+CH3(CH221CH3−(CH22−、−(CH2
3−NCH3−(CH22−、およびCH2+24OH(CH3)−CH2−CH(CH
3)−が挙げられる。
【0027】
ジオールフラグメント−OB−D−EO−の非限定的な例としては、
【化2】


【化3】


が挙げられる。
【0028】
ジオールフラグメント−OB−D−EO−は対称アミン−ジオールであるかまたはこれ
より誘導されることが好ましい。本発明において有用な特に好ましいジオールとしては、
ネオペンチルグリコール、ビスフェノール類、レゾルシノール、メチルジエタノールアミ
ン、ベンジルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミン、セチルジエタノールア
ミン、ステアリルジエタノールアミン、エルシルジエタノールアミン、およびベヘニルジ
エタノールアミンが挙げられる。
【0029】
Fは、二酸フラグメントの一部であり、少なくとも1つの原子であり、1〜60個の炭
素原子、好ましくは1〜40個の炭素原子、最も好ましくは2〜18個の炭素原子を有す
る飽和または不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換のアルキルまたは基またはアル
キレン基であることが好ましい。したがって、Fは、1〜60個の炭素原子、好ましくは
1〜40個の炭素原子、さらにより好ましくは2〜18個の炭素原子を有する飽和または
不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換の脂肪族基であってもよい。またFは、6〜
60個の炭素原子、好ましくは6〜35個の炭素原子を有するアリール基、フェニルアリ
ール基、アルキルアリール基、またはナフタレン基などの芳香族基であってもよい。Fが
芳香族基である場合、Fは、好ましくは6〜18個の炭素原子、より好ましくは6、10
、または14個の炭素原子を有する芳香核を含んでよい。Fは、4〜35個の炭素を有す
るシクロヘキサンまたはその誘導体などの環状アルカンであってもよい。Fは、Dに関し
て議論したような内部置換および/または外部置換を有してもよい。この二酸は、たとえ
ば無水物であってもよいし、またはこれから誘導されてもよい。本発明による特に好まし
い二酸としては、アゼリエク酸(Azeliec acid)、マロン酸、ピメリン酸、セバシン酸、
スベリン酸、コハク酸、フタル酸、およびC36ダイマー酸(CAS番号61788−8
9−4)が挙げられる。
【0030】
最も好ましくは、式IおよびIIのオリゴエステルのジオールフラグメントおよび二酸
フラグメントの少なくとも一方の中のDまたはFの少なくとも一方は、その主鎖中にアミ
ン基を含む。好ましくは、主鎖中の複数のDおよび/または複数のFの少なくとも10%
はアミン窒素を含み、より好ましくは少なくとも約30%、最も好ましくは少なくとも約
50%がアミン窒素を含む。最も好ましくは、式IおよびIIのジオールおよび二酸の各
構造単位中の複数のDおよび複数のFの少なくとも1つがアミン窒素を含む。
【0031】
Dおよび/またはFは構造
【化4】


式中、nは1〜100である。
を有することもできる。
【0032】
1、R2、R3、R4、R5、R11、およびR12は独立して、水素、アルキル基、または
アルキレン基、またはアルコキシ基であってよく、飽和または不飽和、直鎖または分岐、
置換または未置換であって、1〜60個の炭素原子、好ましくは1〜24個の炭素原子を
有してもよく、6〜40個の炭素原子、好ましくは8〜35個の炭素原子を有するアリー
ル基、フェニルアリール基、アルキルアリール基、またはナフタレン基などの芳香族基、
4〜35個の炭素を有するシクロヘキサンなどの環状アルカンであってもよい。Dおよび
Fに関して説明したような内部置換および/または外部置換も可能である。
【0033】
pおよびrは独立して、0〜50、より好ましくは2〜20である。
【0034】
式IIのOJおよびOKは式III
【化5】


を有するアルコキシ基であり、式中、mおよびnnは整数であり、R8およびR9は、同種
または異種であり、水素、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐、飽和または不飽
和、置換または未置換の低級アルキル基であってよい。好ましくは、mは2であり、好ま
しくはR8およびR9の一方は−CH3であり、R8およびR9基の残りの方がHである。し
たがって、式IIIの構造を有する好ましいアルコキシ基は−OCH(CH3)CH2−ま
たは−CH(CH3)CH2O−である。より好ましくは1〜6であるmは、この例では2
である。鎖中に2つ以上のアルコキシ基が存在する場合、あらゆる構造の順序を使用して
よい。したがって、これらは不規則な順序であってもよく、複数のブロックで配列しても
よく、あるいは互いに交互のパターンで配列してもよい。より好ましくは、式IIIのア
ルコキシ基は、構造[O(CH22−]nn−[OCH(CH3)CH2−]nnであり、式中
、[O(CH22−]はエトキシ基であり、[OCH(CH3)CH2−]はプロポキシ基
である。好ましくは、mは1〜6であり、より好ましくは2〜3であり、nnは、0〜1
00であり、より好ましくは1〜40であり、最も好ましくは1〜20である。先の例で
は、mは2であり、nnも2であった。
【0035】
後述の式(A)および(B)は、本発明のオリゴエステルの特に好ましい群に関するも
のである。種々の基は、文字p、v、f、およびgとともに上付き数字によって表されて
おり、式IおよびIIと関連してこれ以前および本明細書の別の場所で使用されるような
下付き数字では表されていないことに注意されたい。式(A)および(B)のオリゴエス
テルは、式IおよびIIに関して前述したオリゴエステルの好ましい実施形態と考えられ
る。式(A)および(B)と関連するすべての基または置換基が特定される範囲において
、これらは式IおよびIIにおいて下付きで修飾された基および関連する文字を使用して
前述した対応する基の範囲外にあるが、このような基は補足的なものであると見なされる
。式Iと類似した好ましい式は、式(A)
【化6】


である。
【0036】
好ましい実施形態では、Dは、構造:
【化7】


または−S−、あるいはそれらの組み合わせを有し、
BおよびEは、同種または異種であってよく、これらは独立して、構造
【化8】


または
【化9】


を有し;
【化10】


は二酸フラグメントであり、前記オリゴエステルの各二酸フラグメントにおいて、これは
同種または異種であってよく、式中のFは構造
【化11】


または
【化12】


を有し、
1およびR2は、同種または異種であってよく、これらは独立して、水素、C1〜C24
アルキル、C1〜C24アルキルヒドロキシ、ハロゲン化C1〜C24アルキル、アリール、C
1〜C24アリールアルキル、C1〜C24アルキルアリール、C1〜C8アルコキシ、ブロモ、
クロロ、フルオロ、ヨード、C1〜C24アルキルカルボキシ、またはヒドロキシであり、
3は独立して、C1〜C30アルキル、C1〜C30アルキルヒドロキシ、アリール、C1
30アルキルアリール、またはC1〜C6アルコキシであり;
4およびR5は独立して、水素、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルヒドロキ
シであり;
6、R7、R8、およびR9は独立して、水素、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロゲン化
アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードであり;
qは、アルキル、アルコキシ、アリールアルキル、アルキルアリール、フルオロ、ブ
ロモ、クロロ、アセトキシ、アルキルアセトキシ、アリールアセトキシ、カルボキシ、ア
ルキルカルボキシ、ヒドロキシ、およびアルコキシヒドロキシからなる群より選択される
第4級化置換基である。これらの好ましい実施形態では、aは、構造単位(A)の正電荷
を表しており、0〜10の範囲であり;
pは、D、E、B、およびFについて同種または異種であってよく、独立に1〜40の
範囲であり;
vは、E、B、およびFについて同種または異種であってよく、独立に1〜40の範囲
であり;
fは、E、B、およびDについて同種または異種であってよく、独立に1〜10の範囲
であり;
gは、E、B、およびDについて同種または異種であってよく、独立に1〜10の範囲
であり;
kは0または1である。
【0037】
同様に、式(B)は、アルコキシ化されたオリゴエステルであり、これは式IIの好ま
しい実施形態であり、
【化13】


−OKおよびJO−を除いたすべての基は式(A)と関連して定義されたものと同様であ
り、−OKおよびJO−は、同種または異種であってよく、これらは構造
【化14】


の単位をm個有するアルコキシスペーサーであり、
nは1〜6の範囲であり;
mは1〜300の範囲である。
これらの両方は、第4級化されてもよく、適切な数の対イオンと会合してもよい。
好ましい一実施形態では、本発明は、ジオールまたは保護されたジオール
【化15】


と、二酸または保護された二酸
【化16】


あるいは反応性カルボキシ化合物
【化17】


との間の反応生成物を提供し、式中、Q1およびQ2は、同種または異種であってよく、こ
れらは好ましくは水素または反応性ヒドロキシ保護基であり、Q5およびQ6は、同種また
は異種であってよく、これらは好ましくは水素、アルキル基、または反応性カルボキシ保
護基であり、Q3およびQ4は、好ましくはクロリドおよびブロミドなどのハライドであり
、B、E、O、およびXは、式(I)および(II)に関連して先に定義されたものであ
る。D1は、前出の定義のDと同じものであってもよいし、あるいは異なるものであって
、前述の反応生成物の誘導体化によってD1をDに転化することができるものであっても
よい。F1は、前出の定義のFと同じものであってもよいし、あるいは異なるものであっ
て、反応生成物の誘導体化によってF1をFに転化することができるものであってもよい

【0038】
この反応生成物の例としては、
【化18】


および
【化19】


などのオリゴエステルが挙げられる。
【0039】
別の好ましい実施形態では、本発明は、アルコキシル化ジオールまたは保護されたアル
コキシル化ジオール
【化20】


と、二酸または保護された二酸
【化21】


あるいは反応性カルボキシ化合物
【化22】


との間の反応生成物を提供し、式中のQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、B、E、K、J、
O、D1、F1,およびXは前述の定義の通りである。
【0040】
この反応生成物の例としては、
【化23】


および
【化24】


などのアルコキシル化オリゴエステルが挙げられる。
【0041】
ジオールフラグメントのみ、ジオールフラグメントおよび二酸フラグメントの両方、ま
たは二酸フラグメントのみが末端となるオリゴエステルを有すると望ましい場合があるこ
とに注意すべきである。次に、結果として得られたオリゴエステルは、前述したように誘
導体化および/または脱保護することができる。
【0042】
これらの保護基は、エンドキャップなど鎖のさらなる延長を防止する基であってもよい
。説明のため、オリゴエステルが二酸フラグメントおよびジオール(またはアルコキシル
化ジオール)フラグメントで構成されると仮定し、式(I)および(II)を参照すると
、2つの二酸フラグメントがオリゴエステルの末端となる場合は、使用されるエンドキャ
ップはどちらもGであってよく、両方ともアルコールである場合は、エンドキャップはど
ちらもAであってよい。エンドキャップGはH、OH、R6、またはOR6であり、エンド
キャップAはHまたはR7である。したがって、Aおよび/またはGが水素およびアルキ
ルではない場合、Aはカルボキシル末端基であり、Gはアルコールが末端となる。R6
よびR7は独立して、疎水性であることが好ましいキャッピング基またはエンドキャップ
基であり、たとえば、4〜36個の炭素を有する置換または未置換の脂肪アルコールおよ
び脂肪酸であり、たとえば、ベヘン酸、エルカ酸、カプリン酸、オレイン酸、リノール酸
、イソステアリン酸、リシノール酸、およびそれらの誘導体、たとえば12−ヒドロキシ
ステアレート、およびポリリシノレエート、たとえば構造:
【化25】


および
【化26】


を有するものが挙げられる。
【0043】
6およびR7はR1、前述の例のような最大36個の炭素の脂肪酸基を有するジグリセ
リドであってもよく、ペンタエリスリトールの脂肪酸またはアルコール誘導体などであっ
てもよい。AおよびGは構造:
【化27】


および/または
【化28】


を有してもよい。
【0044】
本発明による各オリゴエステルの主鎖中のジオールフラグメントおよび二酸フラグメン
トの数は、変動させることができ、多数の要因に依存する。特に、そのような要因として
は、極性、粘度などの最終組成物に望まれる性質、置換の程度および種類、使用されるエ
ンドキャップの種類、組成物がクワット基を含むかどうか、どのようなクワット基が望ま
しくなるか、最終用途(コンディショナー中に使用される主鎖)などが挙げられる。しか
し一般に、少なくとも2つのジオールフラグメントおよび2つの二酸フラグメントが存在
し、一方が最大50個、他方が51個存在することができる。フラグメントは同種または
異種であってよい。
【0045】
主鎖中に使用されるジオールのすべてではないが一部をアルコキシル化することができ
る。たとえば、式Iのある構造単位は、式IIのある構造単位と反応させることができる
。実際に、これらをブロックまたは交互配列のパターンで反応させることができる。
【0046】
同様に、本発明による主鎖を形成する場合、たとえば、ジオールおよびアルコキシル化
ジオールと、二酸との間の共縮合反応(たとえば、共縮合は1モルのジオール、1モルの
アルコキシル化ジオール、および2モルの二酸を含んでよい)によって、フラグメント−
OB−Dx−EO−、OK−OB−DxEO−、−OB−Dx−EO−JO、およびOK−
OB−Dx−EO−JOを含む主鎖を有するオリゴエステルの混合物が得られる。これら
のフラグメントは、主鎖中に、不規則、複数ブロック、またはその他の形態で分布するこ
とができる。ジオールのOH基の両方ではなく一方のみをアルコキシル化することも可能
であり、それを本発明のオリゴエステル中に使用することができる。また、異なるオリゴ
エステル間のエステル交換反応も可能である。
【0047】
さらに、2種類以上のアルコキシ基、および2つ以上の同種の基を、連続するエステル
カルボキシル基と、主鎖中の基Eおよび/またはBと結合する酸素との間に配置すること
ができる。たとえば、基EおよびBと結合する酸素と、隣接するエステルのカルボキシル
基との間にある本発明のオリゴエステルの主鎖の一部は、構造:−CH2O−[アルコキ
シA]5−[アルコキシB]−[アルコキシC]−[アルコキシB]3O−CO−を有する
ことができる。
【0048】
この例では、各ジオール(主鎖がジオールフラグメントで終了する場合を除く)で、1
0単位のアルコキシA、8単位のアルコキシB、および2単位のアルコキシCが存在する

【0049】
10は、第4級アミンまたは「クワット」を生成するために従来使用されてきた基であ
る。第4級化基としては、限定するものではないが、アルキル、アルコキシ、アリールア
ルキル、アルキルアリール、ブロモおよびクロロなどのハロゲン、アセトキシ、アルキル
アセトキシ、アリールアセトキシ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、ヒドロキシ、およ
びアルコキシヒドロキシが挙げられる。これらの基は、ベンジル誘導体、δ−グルコノラ
クトン誘導体類(有用な保湿剤)、または酸化剤から誘導される置換基を含んでよい。実
際は、R10は、特に第2級窒素、より好ましくは第3級窒素、または別のヘテロ原子に付
加させるために有用なあらゆる基であってよい。このようなものとしては、アミンオキシ
ドを生成するための過酸化物、酢酸塩化物、エピクロロヒドリンおよび亜硫酸水素塩の反
応生成物、エポキシ基を含むシロキサンなどの使用が挙げられる。実際、R10は、架橋性
分子またはスペーサーであってもよく、これらは窒素に結合することができ、エポキシま
たはハロゲンなどの基を含む第2の化合物を含有するか、この第2の化合物の作用に影響
されやすいかであり、そのため架橋によって第4級窒素を延長した基と結合させることが
できる。この過程は、実施例3におけるポリクオタニウム59の生成で説明している。エ
ピクロロヒドリンは、オリゴエステル主鎖およびシンナミドプロピルジメチルアミンの間
に架橋を形成する。
【0050】
10は、UV活性部分またはUV保護基であるRuvと記載される基を含んでもよい。あ
る群の原子または分子の一部が、電磁スペクトルの紫外領域にある電磁波を吸収または妨
害することがきれば、そのような群の原子または分子の一部はUV活性部分と見なされる
。たとえば、Ruvは、UVスペクトル領域中で励起するのに好適な量子化された量の分子
エネルギーを有するあらゆる有機部分であってよい。また、このような有機部分を含有す
る化合物は、たとえば、UV線をこのような化合物に照射することによって暗所で観察す
ることができる。特に有用な部分は、UVAおよび/またはUVBスペクトル領域におけ
る電磁放射線を吸収する。
【0051】
本発明のオリゴエステルクワットは、化粧品およびパーソナルケア製品、特にヘアケア
製品および日焼け防止製品に有用である。本発明のエステル含有オリゴエステル中にUV
活性Ruvを使用することによって、種々の化粧品およびパーソナルケア製品中のこれらの
化合物の日焼け防止性能を改善することができる。これらの化合物は、コーミングおよび
柔軟性の改善などの第4級化合物の従来のヘアコンディショニング特性と、日光による損
傷から毛髪および皮膚を保護するために有用なUV吸収性および/または遮断性、良好な
毛髪および皮膚付着性、ならびにヘアスタイリングの利点とを兼ね備えている。本発明を
特定の理論によって束縛する意図はないが、このクワットのコンディショニングおよび付
着性能は、正に帯電した窒素原子の存在と関連があり、日焼け防止性能はRUV基の存在に
起因し、ヘアスタイリングの利点はこの化合物のポリマー特性によって得られると考えら
れる。これらの理由から、本発明の本発明のオリゴエステルクワットは、日焼け防止成分
を含むヘアコンディショナーおよびコンディショニングシャンプーに特に有用である。こ
のような製品においては、これらの化合物は、日焼け防止成分のみとして使用することが
できる。同様に、本発明の任意の化合物は、従来およびその他の1種類以上の別の日焼け
止め剤、成分、または材料と併用することができる。
【0052】
多くの公知の日焼け止め剤とは対照的に、本発明のオリゴエステルクワット、および本
発明の他の多くのオリゴエステルは、毛髪に対して良好な付着性を示し、そのため毛髪上
に残留して日焼け止め機能が発揮される。同時に、これらの化合物は、日焼け防止の目的
を意図していない製品および配合物中で有効ヘアコンディショニング成分としてもなお使
用可能である。
【0053】
好ましくは、UV活性部分RUVおよびR10は、共役および非共役の種々の組み合わせの
多重結合(たとえば二重および/または三重結合)および/または芳香族系を有するある
群の原子または分子の一部を含む。好ましい例としては、アミノベンゾエート系
【化29】


(式中、R’およびR”の例としては、水素、メチル、メトキシ、エチル、および従来の
UV吸収性化合物中のアミノベンゾエート系の一部として知られる他の基が挙げられ、−
NR’R’は好ましくはパラ位に存在する)、およびシンナメート系
【化30】


(式中、R”’の例としては、水素、メチル、メトキシ、および従来のUV吸収性化合物
中のシンナメート系の一部として知られる他の基が挙げられる)が挙げられる。特に好ま
しい例としては、p−アミノベンゾエート系
【化31】


およびシンナメート系
【化32】


が挙げられる。
【0054】
これらの群の原子は、共役多重結合および芳香環が形成されるように配置している。本
発明を特定の理論によって束縛しようとする意図はないが、このような共役がUV吸収性
/遮断性に寄与しているものと考えられる。
【0055】
好ましくは、UV活性部分RUVは、化粧品および/またはパーソナルケア製品において
日焼け防止成分として使用すると好適な化合物から誘導される基を含む。このような化合
物の非限定的な例としては、p−アミノ安息香酸(PABA)、ジメチルPABA、ベン
ゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベン
ゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、メトキシシンナメート、
エチルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、ホモサレート、アントラ
ニル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メトキシ桂皮酸オクチル、
サリチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、ト
リエタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデン)−ショウノウ、アボ
ベンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸が挙げられる。
【0056】
本発明による配合物は、R10が本明細書で定義されるUV活性化合物から誘導されるオ
リゴエステルクワットが、本発明のオリゴエステルクワット;R10が本明細書で定義され
るUV活性化合物から誘導される他のオリゴエステルクワット;および/または本明細書
に記載されるUV活性化合物と混合されたものを含んでよいことに注意されたい。UV保
護性を調整するために、R10は、混合物の別のクワットのR10とは異なるものであってよ
いし、あるいはある構造単位と隣の構造単位とで異なっていてもよい。このようなUV活
性化合物としては、限定するものではないが、前述の化合物、ならびに日焼け止め剤、お
よび米国特許第6,190,645号(引用することにより本明細書の一部をなすものと
する)に記載される日焼け止め組成物のシンナミドアルキルアミノ第4級が挙げられる。
したがって、本発明による日焼け止め製品は、たとえば、クワット部分の生成にシンナミ
ドアルキルアミノ第4級基を使用して生成されるオリゴエステルクワット、およびオリゴ
エステル主鎖とは反応しない同一のシンナミドアルキルアミノ第4級化合物、ならびに他
のUV活性化合物から製造することができる。
【0057】
本発明によるオリゴエステルがクワットまたはその他の帯電した化学種(プロトン化さ
れた窒素基など)である場合、一般に各イオン種と関連する対イオンが存在する。クワッ
トに関しては、対イオンはアニオンである。アニオン対イオンとしては、限定するもので
はないが、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン
、メチル硫酸イオン、メタンベンジルスルホン酸イオン、リン酸イオン、亜硝酸イオン、
硝酸イオン、カルボン酸イオン、またはそれらの混合物が挙げられる。脂肪酸も対イオン
として使用することができる。塩化物イオン、メチル硫酸イオン、または塩化物イオンお
よびメチル硫酸イオンの混合物が好ましい。
【0058】
単に説明のみを目的として、以下のさらに別の図について検討する。式IVは、一般式
を示しており、さらに、基OB、D、EO、基F、エンドキャップAおよびGを含む二酸
基、ならびにアルコキシ基OKおよびJOの間の関係も示している。式Vは、このような
基のそれぞれについて特定の置換を有する同じ化合物を示している。
【0059】
説明のために、式IまたはIIによる共通のオリゴエステル主鎖をそれぞれ共有する以
下の構造について検討する。
【化33】

【0060】
式IVおよびVは式IIの構造の主鎖を有する。式Vにおいて、AはCH3であり、ア
ルコキシ基OKおよびJOはそれぞれ−OCH(CH3)CH2−O(CH24−である。
この式において、nは、先に定義されたnnと類似のものであって2であり、mは、第1
のアルコキシ基では2であり、第2のアルコキシ基では4である。第1のアルコキシ単位
中の1つのR8が−CH3であることを除けば、R8およびR9はそれぞれHである。OBお
よびOEはそれぞれ−OCH2−であり、DはCH2+CH3((CH221CH3)−CH
2CHCH2OH−である。Xは1であり、pは1であり、R1およびR2の両方はHである
。R3は−CH3であり、R10は−(CH221−CH3である。rは2であり、第1の場合
、R4およびR5はすべてHである。第2の場合、R4はHであり、R5は−CH2OHであ
る。Fは−CH2CH(C25)−C24−である。Gは−OCH2CH3である。
【0061】
前述したように、本発明のオリゴエステル、特にその主鎖は、ジオールと、二酸、ジエ
ステル、無水物、または二酸ハロゲン化物との間の反応によって生成されることが好まし
い。このような反応によって生成される特定のオリゴエステル化合物は、このような化合
物が実際にはこのような反応によって生成されるか、任意の別の方法で生成されるかとは
無関係に本発明の範囲内にあることを理解されたい。しかし、このような縮合反応によっ
て、所与の平均分子量および分子量分布(Mw/Mn)を有するオリゴエステルのオリゴ
マー混合物を生成することができる。狭い分子量分布および広い分子量分布の両方を得る
ことができる。本発明によるオリゴエステルの性質は、混合物が存在するのであれば、混
合物の性質に依存しうるものと理解されたい。このような混合物、ならびにそれらを使用
して製造される医薬品、パーソナルケア製品、および化粧品の性質は、個別のオリゴエス
テルの選択によって調整できるだけでなく、オリゴエステルの特定の混合物の選択、また
は混合物中に選択されるオリゴエステルの量の調整によっても調整することができること
を理解されたい。本明細書で使用される場合、個々のオリゴエステルについて言及する場
合、化合物だけではなく、所望の分子量および/または分子量分布を有する混合物などの
混合物も意図される。希望するなら種々の分画のオリゴエステルを分離および/または精
製して、別々に使用することができる。あらゆる分離精製方法を使用することができる。
【0062】
平均分子量および分子量分布の制御は、本出願の一部として含まれ、引用することによ
り本明細書の一部をなすものとする種々の論文、特許、およびその他の刊行物などに記載
される方法などの、重合技術分野で公知のあらゆる方法によって実施することができる。
たとえば、初期縮合反応の後、反応混合物を再加熱および/または減圧下で加熱すること
によって、より高分子量のオリゴエステルを得ることができる。また、カルボキシ末端お
よびヒドロキシ末端化合物を連続的に加えて鎖長を延長することができる。また、連続す
る縮合反応で調製された後で複数の主鎖を結合させることができる。同様の異なる繰り返
し単位を有する主鎖を使用し、この方法で結合させることができる。
【0063】
混合物の問題に戻ると、種々の公知の技術によって、比較的純粋なオリゴエステル、ま
たはオリゴエステルの汚染物質が比較的少ないオリゴエステルを生成することができるこ
とが分かる。たとえば、構造[DA]−[DA]−[DA]−[DA]−D(式中、「D
」はジオールを意味し、「A」は二酸を意味する)のオリゴエステルの生成に関心がある
と仮定する。この特定のオリゴエステルは、それぞれが角括弧で示される4個の構造単位
と、ヒドロキシ基またはヒドロキシ官能基がオリゴエステル末端となるような追加のジオ
ールとを含む。このオリゴエステルは、2モルの二酸と1モルのジオールを反応させて構
造ADAを有する分子を生成することによって生成することができる。実質的には、この
分子は両末端が酸官能基で終了しているので、1モルのこの材料を、さらに2モルのジオ
ールと反応させることで、分子DADADを生成することができる。化学量論的に過剰の
Dを加え、他の同様の反応部位が存在しないと、比較的高い比率で所望の生成物を生成す
ることができる。この分子は実質的にジオールである。次に、1モルのこのジオールを2
モルの二酸と反応させると、構造ADADADAを生成することができる。次に、1モル
のこの二酸を2モルのジオールと反応させると、最終的な所望の構造を生成することがで
きる。主要のオリゴエステル、たとえば、混合物中に生成されるすべてのオリゴエステル
の中で最も高い比率で存在するオリゴエステルは、所望の構造単位数(この例では4個)
を有するオリゴエステルであるべきである。
【0064】
比較的短い分子、または全体的に高い均質性または純度が必要な分子の場合、このよう
な手順が有用で望ましい場合がある。しかし、これらの手順は大規模な工業的用途、特に
、より大きなオリゴエステルを生成する場合には実用的でない場合がある。一般に、上記
オリゴエステルを生成する場合、5個のジオールフラグメントが望まれ、4個の酸フラグ
メントが望まれるため、5を4で割って、二酸1モル当たりに1.25モルのジオールが
必要であることが分かる。これらすべてが一般的な反応器に供給され、予測可能な終点に
ほぼ到達するまで反応が行われる。これによって、種々の大きさのオリゴエステルの混合
物が得られる。この場合には4個の構造単位および追加のジオールフラグメントである望
ましい鎖長から、使用される材料のモル比が決定され、次にこれより最終オリゴエステル
の大きさが決定される。この概念によるオリゴエステルを生成するために使用することが
できる公知の他の方法が多数存在する。さらに、溶媒、温度、触媒および他の公知の装置
の使用を調整することで、転化率を向上させることができる。これによって、混合物中の
オリゴエステルの種類数が減少するか、または所望の長さおよび構造のオリゴエステルの
比率が増加する。
【0065】
前述のようなより小さなサブユニットを生成することによってオリゴエステルを生成す
ることも可能であり、続いてこれらのオリゴエステルを選択的に保護することによって、
これらを、同じまたは異なる構造、大きさ、および組成の他のオリゴエステルとカップリ
ングさせて、さらに延長された鎖を生成することができる。ヒドロキシ末端オリゴエステ
ルを生成し、続いて前述の条件下でこれらをジカルボン酸とさらに反応させることもでき
る。この逆も可能であり、その場合は、カルボキシ末端オリゴエステルをジオールと反応
させる。
【0066】
本発明の目的では、特定の主鎖構造を有する特定のオリゴエステルについて言及する場
合、たとえば、それらは純粋であるか混合物の一部であるかのいずれかの特定の構造を意
味することが分かるであろう。しかし、ほとんどの場合、本発明によるオリゴエステルの
生成は、精製が行われない限り、混合物が生成されることを理解されたい。このような混
合物では、一般に主要分画の構造によってその名称が決定される。図1は、実施例2によ
り生成された混合物のゲル浸透分離から得られるクロマトグラムである。孔径500Åお
よび1,000Åのスチレン−ジビニルベンゼンGPCカラム(300×7.8mm、5
μM)を使用し、移動相としてテトラヒドロフラン(THF)を1mL/分で使用した。
検出は屈折率によって行い、最初にポリエチレンオキシド標準物質によって較正を行った
。このクロマトグラムから、最大値が2,845であることが分かる。この数値、および
重量平均分子量(Mw=2703)は、ヒドロキシル価41によって示される湿式分析に
よる測定とよく一致した。これらすべての数値は、主要分画、したがって1種類の最も多
量に存在するオリゴエステルが、実施例2の表題化合物、すなわち4個の構造単位および
追加のオキシル化ジオールからなるPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミ
ンアジペートオリゴマーである構造を示している。
【0067】
これは望ましい化合物であり、使用した出発材料の比率は、表題化合物の生成を希望し
たことに基づいて予測した。したがって、標準的なUSP方法に基づいたヒドロキシル価
の計算、およびゲル浸透クロマトグラフィーの使用などの日常的な方法を使用して、混合
物中の主要オリゴエステルによって希望する構造単位数、鎖長、分子量などが実現された
ことを確認することができる。
【0068】
さらに、実際的な方法として、特に、オリゴエステルが同じ基本構造の繰り返し構造単
位を含む場合、主要分画の性質は、1個または2個多い、あるいは1個または2個少ない
構造単位を有するオリゴエステルの性質と非常に類似するであろう。確実に、本発明にし
たがって生成される場合、混合物は特定のオリゴエステルの特定の主要分画を含むだけで
なく、混合物中に含まれる全オリゴエステル種の少なくとも約25%、好ましくは少なく
とも約50%が、所望のオリゴエステルの±2個の構造単位の範囲内に収まる。しかし、
便宜的に、特定の混合物を区別するために特定のオリゴエステルが使用される場合、たと
えば、混合物中の全オリゴエステルの主要分画が最大量で存在するものと見なされる。
【0069】
一般に、過剰のジオールが使用される場合、結果として得られる主鎖はヒドロキシ末端
となる。同様に、過剰の二酸が使用される場合は、主鎖はカルボキシ末端となる。所望の
二酸またはジオールが約10〜20モル%過剰であれば、この結果に常に影響を与えるの
に十分であると考えられる。より長いおよび/またはより高分子量のオリゴエステルが望
まれる場合、等モル量の二酸およびジオールが使用され、重合過程全体でこの等モル比が
維持される。また、より短いおよび/またはより低分子量のオリゴエステルが望まれる場
合は、縮合が完了する前に適切な反応停止剤を加えて反応を停止させることができる。好
適な反応停止剤としては、限定するものではないが、エンドキャップ化合物が挙げられる

【0070】
オリゴエステルの非限定的な例としては、誘導体化されていないことを示すため「主鎖
オリゴエステル」と称される以下のものが挙げられる。
【化34】


これはたとえば、アルコキシル化ジエタノールメチルアミンと、アジピン酸またはアジピ
ン酸ジメチルとの縮合によって生成することができ、式中、Za1は水素、または
【化35】


であり、Za2は水素、ヒドロキシ、または
【化36】


であり、S1は好ましくは2〜20の間で変動し、より好ましくは3〜8の間で変動する
。本明細書に記載される反応条件下では、ジヒドロキシ末端オリゴエステル1のS1の平
均は5になると考えられる。
オリゴエステルの別の非限定的な例はオリゴエステル(2):
【化37】


であり、これはたとえば、ジエタノールメチルアミンと、式
【化38】


の分岐二酸またはそのジエステルとの縮合によって生成することができ、式中、Zb1は水
素または
【化39】


であり、Zb2は水素、ヒドロキシ、または
【化40】


であり、S2は好ましくは2〜20の間で変動し、より好ましくは3〜8の間で変動する
。本明細書に記載される反応条件下では、ジヒドロキシ末端オリゴエステル2のS2の平
均は5になると考えられる。
【0071】
オリゴエステルの別の非限定的な例はオリゴエステル(3):
【化41】


であり、これはたとえば、アルコキシル化ジエタノールメチルアミンと、主鎖オリゴエス
テル(2)に関して示される分岐二酸またはジエステルとの縮合によって生成することが
でき、式中、Zc1は水素または
【化42】


であり、Zc2は水素、ヒドロキシ、または
【化43】


であり、ここでS3は好ましくは2〜20の間で変動し、より好ましくは3〜8の間で変
動する。本明細書に記載される反応条件下では、ジヒドロキシ末端主鎖オリゴエステル3
のS3の平均は5になると考えられる。
【0072】
オリゴエステルの別の非限定的な例はオリゴエステル(4):
【化44】


であり、これはたとえば、ジエタノールメチルアミンとアジピン酸またはアジピン酸のジ
エステルとの縮合によって生成することができ、式中、Zd1は水素または
【化45】


であり、Zd2は水素、ヒドロキシまたは
【化46】


であり、S4は好ましくは2〜20の間で変動し、より好ましくは3〜8の間で変動する
。本明細書に記載される反応条件下では、ジヒドロキシ末端主鎖オリゴエステル4のS4
の平均は5になると考えられる。
【0073】
主鎖オリゴエステルの他の非限定的な例としては、
【化47】


(これはたとえば、ジエタノールメチルアミンおよび3−メチル−ペンタンジオールとア
ジピン酸との共縮合によって生成することができ、式中、X1は1〜10であってよく、
x2は1〜10であってよく、x3は0〜9であってよい);
オリゴエステル(6):
【化48】


(これはたとえば、マロン酸メチルアミンと3−メチル−3−(p−ジメチルアミノベン
ジル)−ペンタンジオールの等モル縮合によって生成することができる);
オリゴエステル(7):
【化49】


(これはたとえば、フタル酸と、過剰のアルコキシル化ジメタノールアミンとの縮合によ
って生成することができる);および
オリゴエステル(8):
【化50】


(これはたとえば、プロポキシル化1,6−ジエチルベンジルジオールとN−メチル−N
’,N”−ビス−α−カルボキシエチルアミンとの等モル縮合によって生成することがで
きる)が挙げられる。
【0074】
本発明のオリゴエステルは、好ましい4級化などの誘導化を行うことによって、オリゴ
エステルクワットなどの誘導体化オリゴエステルを得ることができる。式IまたはIIの
誘導体化オリゴエステルの非限定的な例としては、以下に示すオリゴエステルクワット(
1)〜(6)が挙げられる。
【化51】


(式中、AおよびGは、ポリリシノレエートから誘導される基であり、構造:
【化52】


を有する);
【化53】


【化54】


(式中、AおよびGは構造:
【化55】


を有するポリ12−ヒドロキシステアレートから誘導される基である);および
【化56】


(式中、AおよびGは、化合物(5)と関連して定義されたものと同じである)。
【0075】
式IまたはIIによる構造を有する誘導体化オリゴエステルのさらに別の例としてはオ
リゴエステル(7)〜(11)が挙げられる。
【化57】


【化58】


【化59】

【0076】
式(I)または(II)によるオリゴエステルのさらに別の非限定的な例としては化合
物(12)〜(18)が挙げられる。
【化60】


【化61】


【化62】

【0077】
本発明による主鎖中の窒素原子に結合したUV保護基を有するオリゴエステルのさらに
別の実施形態を以下に示す。これらの実施形態における命名では、上付き修飾されたR基
、m、n、x、およびzを参照するように変更されていることに注意されたい。これらの
実施形態は、前出の式IおよびIIと関連して前述したものの範囲内となることを意図し
ている。式VI〜IXに示される上付き修飾されたR基、またはその他の基の定義が式I
〜Vと関連する対応する基よりも広くなる限り、これらをともに考慮すべきであり、これ
らは互いに単に補足的なものとなる。
【0078】
一実施形態において、本発明は、式(VI):
【化63】


の1種類以上の化合物を提供し、式中、R1およびR2は、同種または異種であってよく、
これらは独立して、水素、C1〜C60アルキル、構造
【化64】


の基(式中、R7は水素またはC1〜C60アルキルである)、または構造
【化65】


の基(式中、R8は水素またはC1〜C60アルキルである)であり;
3、R5、およびR6は独立して、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、または
水素であり;
4は構造
【化66】


の基(式中、R9は水素、C1〜C60アルキル、−OH、C1〜C20アルコキシ、またはク
ロロおよびブロモなどのハロゲン化物である)であり;
UVは、部分(A)〜(D)に関して前述したUV活性部分であり;
Yは塩形成性アニオンであり、たとえば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオ
ン、フッ化物イオン、硫酸イオン、メチル硫酸イオン、メタンベンジルスルホン酸イオン
、リン酸イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、またはそれらの混合物
であり、好ましくは塩化物イオン、メチル硫酸イオン、または塩化物イオンおよびメチル
硫酸イオンの混合物であり;
−(CHxn−、−(CHxm−、および−(CHxaは、直鎖または分岐、飽和また
は不飽和のアルキル基またはアルキレン基であり、式中、
好ましくは、xは1〜2の間で変動できるか、またはmまたはnが2以上である場合に
は0となることができ;
好ましくは、nは1〜10の間で変動することができ、好ましくは1〜3の間で変動す
ることができ、より好ましくはnは2であり;
好ましくは、mは1〜10の間で変動することができ、好ましくは2〜8の間で変動す
ることができ、より好ましくはmは4であり;
好ましくは、aは0〜10の間で変動することができ、好ましくは1〜5の間で変動す
ることができ、より好ましくはaは1であり;
好ましくは、zは2〜100の間で変動することができ、より好ましくはzは3〜25
である。
【0079】
好ましくは、UV活性部分RUVは構造
【化67】


を有し、式中、−(CHxb−は、直鎖または分岐、飽和または不飽和のアルキル基また
はアルキレン基であり、式中のbは1〜10の間で変動することができ、好ましくは1〜
5の間で変動することができ、より好ましくは、bは3であり;R10は6員芳香環を含有
する置換または未置換、飽和または不飽和の基である。より好ましくは、−C(O)−R
10またはR10は、化粧品および/またはパーソナルケア製品中に日焼け防止成分として使
用すると好適な化合物から誘導される。このような化合物の例としては、p−アミノ安息
香酸(PABA)、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベ
ンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、
メトキシシンナメート、エチルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、
ホモサレート、アントラニル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メ
トキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾー
ル−5−スルホン酸、トリエタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデ
ン)−ショウノウ、アボベンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸が挙げられ
る。
【0080】
より好ましくは、R10は構造
【化68】


または
【化69】


を有し、式中、R11は水素、低級アルキル、ハロゲン化物、またはメトキシである。
【0081】
好ましくは、R1およびR2は独立して、水素または基
【化70】


(式中、R7は好ましくは水素である)であり;より好ましくはR1およびR2の両方が水
素であるか、あるいはR1およびR2の両方が
【化71】


である。
【0082】
好ましくは、R3、R5、およびR6は、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシまた
は水素である。
【0083】
好ましくは、R4は基
【化72】


(式中、R9は−OH、低級アルキル、水素、ハロゲン化物、またはメトキシであり、x
は2であり、aは1〜2の間で変動する)であり;より好ましくはR4
は構造
【化73】


を有する。
【0084】
式(VI)の好ましい化合物においては、部分RUVは構造
【化74】


のシンナミドアルキルアミノ基であり、式中、R11は水素、−NH2、NO2、CH3O−
、(CH32N−、または(C252N−である。より好ましくは、R11は水素である

【0085】
式(VI)のより好ましい化合物は式(VII)を有し:
【化75】


式中、R11は水素または低級アルキルであり、mは1〜20の間で変動し、Yはメチル硫
酸イオン、塩化物イオン、またはそれらの混合物であり、zは3〜8の間で変動する。
【0086】
式(VII)の化合物の好ましい一変形においては、R1およびR2はどちらも水素であ
る。別の好ましい変形においては、R1およびR2の両方が、構造
【化76】


を有する基である。さらに別の好ましい変形においては、R1およびR2の一方が水素であ
り、R1およびR2の他方が
【化77】


である。
【0087】
別の実施形態では、本発明は、式(VIII):
【化78】


の1種類以上の化合物を提供し、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9
、R10、R11、およびRUV、−(CHxn−、−(CHxm−、−(CHxa、X、m、
n、a、b、z、およびYは、式(I)と関連して前述したものと同じであり);
12およびR13は、同種または異種であってよく、これらは独立して、1〜6個の炭素
原子を有する直鎖または分岐、飽和または不飽和、置換または未置換の低級アルキル基で
あり、好ましくはR12およびR13はどちらも基−CH(CH3)CH2−であり;
アルコキシル化部分R12OおよびR13Oは、互いに任意の構造的順序で存在し、したが
って不規則、複数のブロック、または互いに交互のパターンで存在することができ;
より好ましくは、アルコキシル化部分R12Oおよび/またはR13Oのそれぞれは、構造
[O(CH22−]または[OCH(CH3)CH2−]を有し、ここで[O(CH22
]はエトキシ基であり、[OCH(CH3)CH2−]はプロポキシ基であり;
Nは0〜100の範囲であり、好ましくは0〜40の範囲であり、より好ましくは0〜
3の範囲であり;
Mは0〜100の範囲であり、好ましくは0〜40の範囲であり、より好ましくは0〜
3の範囲であり;
NおよびMの合計は0〜200の範囲であり、好ましくは0〜20の範囲であり、より
好ましくは0〜10の範囲である。
【0088】
式(III)のより好ましい化合物においては、RUVは構造
【化79】


のシンナミドアルキルアミノ基であり、式中、R14およびR15は、同種または異種であり
、これらは独立して、水素、−NH2、NO2、CH3O−、または(CH32N−である
。最も好ましくは、R14およびR15はどちらも水素である。
【0089】
したがって、式(VIII)のより好ましい化合物は、式(IX):
【化80】


を有し、R14およびR15は前出の定義の通りであり、mは1〜5の間で変動し、Yはメチ
ル硫酸イオン、塩化物イオン、またはそれらの混合物であり、zは4〜6の間で変動する
。式(IX)の化合物の好ましい一変形においては、R1およびR2はどちらも水素である
。別の好ましい変形においては、R1およびR2の両方が構造
【化81】


を有する基である。さらに別の好ましい変形においては、R1およびR2の一方が水素であ
り、R1およびR2のもう一方が
【化82】


である。特に好ましい実施形態においては、基NR456UVを省略することができる
か、または式IおよびIIと関連して特定された1つ以上の基およびR10で置き換えるこ
とができる。R3は、先に定義されているR3で置き換えることができる。これらの構造は
、オリゴエステルの各末端で適切な末端官能基と反応可能である本明細書に記載されるあ
らゆる基でエンドキャップすることができる。
【0090】
本発明の利点の1つは、アルキル化された式IおよびIIの分子、およびアルキル化さ
れていない式IおよびIIの分子の両方は、非常に安価で容易に入手可能な出発材料から
生成することができ、縮合反応などの公知の反応によって生成することができることであ
る。このため、コストの制御が容易であり、特定の調合または用途に分子を特化すること
ができる。調製は、当業者に公知のあらゆる方法にしたがって実施することができる。こ
れらの化合物の調製に有用な合成経路の1つを、例として化合物(3)を使用して説明す
る。混合物などの種々の生成物は、異なる出発材料および試薬を使用してこの経路で得る
ことができることが理解できるであろう。
【0091】
オリゴエステル(3)の主鎖を生成するため、ステップ1Aはジエタノールメチルアミ
ンおよびアジピン酸の間の縮合反応である。
【化83】

【0092】
この縮合は、アジピン酸のカルボキシル基によるジエタノールメチルアミンのヒドロキ
シ基のエステル化を介して進行する。この過程で従来の触媒を使用することができ、溶媒
は不要である。溶媒が使用される場合、ヘキサン、トルエン、キシレンなどの非水性非極
性有機溶媒を一般に含む。副生成物として生成される水は、ディーン−スターク(Dea
n−Stark)トラップを使用して、または特に溶媒が使用されない場合は窒素スパー
ジャーおよび冷却器を使用して除去することができる。水の除去を促進するために減圧を
使用することもできる。反応温度は慣習的に150〜220℃の間の範囲である。両方の
反応物質が2官能性であるため、この反応によって交互に配列した主鎖構造が形成され、
これが所望の最終オリゴマーの主鎖を形成する。ステップ1Aの主鎖は、希望に応じて誘
導体化することができるし、他の化合物の調製に使用することもできる。ジエタノールメ
チルアミンおよびアジピン酸の相対比率を選択することによって、末端基が決定される。
たとえば、十分に過剰のアジピン酸の存在下では、主鎖オリゴマー(4)はカルボキシ末
端となる。ヒドロキシ末端が望ましい(前述したように)場合は、代わりに過剰のジエタ
ノールメチルアミンが使用される。
【0093】
独立して、化合物(3)の側鎖または第4級化基の合成を、桂皮酸およびN,N’−ジ
メチルアミノ−(n−プロピル)−アミンの反応(ステップ1B):
【化84】


から開始することができる。これは、米国特許第5,633,403号に記載される方法
を使用して実施することもでき、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
ステップ1Bの生成物は、カルボキシル化第3級アミン中間体であり、次にこれをステッ
プ2Bでエピクロロヒドリン(スパン短縮分子(span abridging molecule)であり、こ
れより塩化物脱離基が得られ、これは主鎖上の窒素と反応することができる)と反応させ
て反応性クロロクワット中間体が得られる。
【化85】

【0094】
最終合成ステップは、ステップ1Aおよび2Bの生成物間の反応であり、ステップ2:
【化86】


において化合物(3)が得られる。
【0095】
1モルのオリゴエステルには、5モルのR10基(クワットの生成に使用)が必要である
ことに注意されたい。本発明のアルコキシル化オリゴエステルの調製は、非アルコキシル
化化合物の調製と非常に類似した方法で実施することができる。合成経路の主な違いは、
予備アルキル化ステップ1AA:
【化87】


が存在することである。
【0096】
ステップ1AAでは、アルコキシル化メチルアミン(プロポキシル化および/またはエ
トキシル化されて示されている)ジエタノールが生成され、次にこれを縮合反応に使用し
て主鎖オリゴエステルを生成することができる。プロピレンオキシドを使用することが好
ましい。
【0097】
以下の反応図式は、ジプロポキシル化ジエタノールメチルアミンおよびアジピン酸の間
の縮合反応を示している。
【化88】

【0098】
次にこの主鎖について、希望するなら、エンドキャップ、第4級化などの誘導体化を行
うことができる。
【0099】
別のオリゴエステルを次のように調製することができる。
【化89】

【0100】
オリゴエステルの所望の主鎖が上記のように形成され、所望の数の構造単位が互いにつ
ながった後、たとえば以下のように誘導体化することができる。
【化90】

【0101】
この場合も、オリゴエステル主鎖1モル当たりに複数モルのR10が必要である。主鎖オ
リゴエステルおよびクロロクワットの間の反応生成物が化合物(8)である。反応性クロ
ロクワットは、ステップ1A〜1Cに示すようにして生成することができる。
【0102】
本発明のオリゴエステルのクワットは、本明細書に記載されるように独特の性質を有す
るため、特別な場合を表している。原料としてのクワット、およびそれらを含む最終生成
物の重要な性質の1つは、いわゆるカチオン活性であり、これは物質、生成物などの中の
正電荷の濃度を評価するものである。
【0103】
本発明によるオリゴエステルは、前述したように最大約100個の構造単位を含む。こ
の場合も、これに加えて、各末端に特定の官能基を付与するために追加のジオールまたは
二酸が存在してもよい。しかし、より好ましくは、構造単位の数は約2〜約50の間の範
囲であり、より好ましくは約3〜約25である。分子量に関しては、主鎖構造、ならびに
ペンダント基およびエンドキャップが高い可変性を有するため、分子量を広範囲で変動可
能なことは理解できるであろう。しかし、一般に、100,000単位未満の分子量が好
ましく、好ましくは約50,000未満が好ましく、より好ましくは約25,000分子
量単位未満が好ましい。混合物が関連する場合、これは主要分画の最も多量のオリゴエス
テルが所望の構造単位数および/または分子量を有することを意味する。
【0104】
カチオン活性は、本発明のオリゴエステルクワットに関して議論するためには、従来の
クワットと同様に適切である。カチオン活性は、当業者に容易に理解できるいくつかの方
法によって測定することができる。このような方法の1つは、ラウリル硫酸ナトリウムな
どのアニオン材料の標準液を使用する。この材料を、クワットのカチオンが完全に錯形成
するまで(終点)、クワットを含有する溶液に加える。終点は、電位差滴定、または変色
指示薬を使用することによって測定することができる。
【0105】
標準的な試験は、通常は溶媒に溶解したクワットを、ラウリル硫酸ナトリウム標準液で
終点に到達するまで滴定することを含む。同時継続中で本願と同じ譲受人に譲渡された米
国特許出願公開第09/438,631号明細書(引用することにより本明細書の一部を
なすものとする)に記載されるように、終点到達後、カチオン活性は、式:
【数1】


に従って計算することができる。式中:
mL=アニオン材料のmL数
N=使用した溶液の規定度
MW=分析したクワットの当量分子量
S.wt.=試料重量(単位g)
【0106】
カチオン活性の測定方法に関するさらなる情報は、W.シェンプ(Schempp)お
よびH.T.トラウ(Trau),Wochenblatt fur Papierfa
brikation 19,1981,726〜732ページ、またはJ.P.フィッシ
ャー(Fischer)およびK.レーア(Lohr),有機コーティング科学技術、巻
B(Organic Coatings Science Technology,Vo
lume B),227〜249ページ,マーセル・デッカー・インコーポレイテッド(
Marcel Dekker,Inc.)1986年4月)を参照することができ、これ
らの記載内容全体を、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0107】
カチオン活性はカチオン種の適切な尺度であるが、本発明によるすべてのオリゴエステ
ルがカチオン性であるわけではない。したがって一般には、請求する材料の量を他の用語
を使用して記述することがより適切である。オリゴエステルが、完全に純粋な形態で生成
または販売されることはまれである。1種類の化合物でも混合物の一部でも、これらは一
般に、薬学的に許容されるまたは化粧品的に許容される担体として機能することが好まし
い溶媒を含む添加剤として存在する。すべてまたは実質的にすべての溶媒を除去すること
が可能であるので、オリゴエステルの比率の条件は一般にはあまり重要ではない。しかし
、溶媒と混合する場合、オリゴエステルは、得られる添加剤中に、添加剤の少なくとも約
0.10重量%の量、より好ましくは添加剤の少なくとも約5重量%の量、および最も好
ましくは添加剤の少なくとも約20重量%の量で存在すべきである。溶媒が存在する場合
、オリゴエステルは最大約99.0%存在することができる。より典型的には、最大約9
5%の量、さらにより典型的には約75%以下の量で存在する。この場合の溶媒担体の有
効量は、オリゴエステルを可溶化するのに十分な量であり、これらは固溶体の形態であっ
てよく、より取り扱いを便利にするためにこれをフレーク化可能なにすることができるこ
とを理解されたい。フレーク化可能なクワットの溶媒は、共溶媒として脂肪アルコールを
含むことが多い。一般にこれは、オリゴエステルを含有添加剤製品中の溶媒量が、約1重
量%〜約99.9重量%の範囲、または好ましくは約5重量%〜約95重量%となること
を意味する。しかしより典型的には、配合物の80%以下が溶媒である。しかし最も好ま
しくは、溶媒量は最小限にされる。
【0108】
このような添加剤が医薬品および化粧品の配合に使用される場合、その量は、多数の要
因、特に最終製品の全体の組成、およびオリゴエステルの役割に依存して変動する。オリ
ゴエステルが単にコンディショニングに使用される場合、ある量が必要となりうる。オリ
ゴエステルがUV保護性の付与にも使用される場合は、さらに別の量が必要となりうる。
さらに、添加剤中に使用されるオリゴエステルの濃度に依存して、添加剤全体の量の調整
が必要となりうる。20%の溶媒を含有する添加剤と、60%の溶媒を含有する添加剤の
同じ体積では、明らかに大きく異なる量のオリゴエステルが存在する。したがって、それ
ぞれの場合で、使用されるオリゴエステルの意図する量が同じであっても、使用される添
加剤量は大きく異なる場合がある。さらに、オリゴエステルの使用量に関して上限は一般
に存在しない。通常は、コストが唯一制限の要因となる。当然ながら、ある時点でオリゴ
エステルの使用量によって収穫逓減が生じうる。下限はより重要となることが多い。一般
に、最終配合物(医薬品、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め、化粧品など)の
少なくとも約0.05重量%が、本明細書で定義されるオリゴエステル添加剤または混合
物となる。より好ましくは少なくとも約0.5重量%の本発明のオリゴエステルが使用さ
れ、より好ましくは少なくとも約1重量%のオリゴエステルを使用することができる。一
般に、配合物の約50重量%以下、より好ましくは配合物の25重量%以下のオリゴエス
テル材料が使用される。
【0109】
高いカチオン活性を有する濃縮形態の未処理のクワット(クワット原料)が固溶体また
は半固溶体、あるいは分散体として提供されることが望ましい。特定の理論によって束縛
しようとするものではないが、配合に加えられる所与のクワットまたはクワット混合物の
所望の量は、クワット原料のカチオン活性により測定できると考えられる。高いカチオン
活性を有するクワット原料は、同じ所望のクワット量が得られながら、より小さな空間を
占有するので輸送効率が優れている。さらに、高いカチオン活性を有することに加え、商
業的な取り扱いおよび保管が容易となることでも、未処理クワットの製造は望ましい。た
とえば、より低温で溶融する未処理クワットは、クワットの分解が最小限となり、エネル
ギー効率が改善される。この目的のため、未処理クワットはフレーク化または錠剤化が可
能であることが好ましい。
【0110】
したがって、本発明は、オリゴエステル、およびオリゴエステル混合物、たとえばオリ
ゴエステルクワット、オリゴエステルクワットの混合物、1種類以上のオリゴエステルお
よび1種類以上の本発明のオリゴエステルクワットの混合物、ならびにオリゴエステルと
他の従来の活性物質および添加剤との混合物を含有する組成物も提供する。オリゴエステ
ルおよびオリゴエステルクワットおよび従来のエステルおよび/またはクワットは好適な
担体中で、濃縮形態、多くの場合、固体、溶液、または懸濁液の形態で混合することがで
きる。しかし、オリゴエステルクワットおよび非オリゴエステルクワットの混合物の場合
には、溶媒または担体を使用する場合も使用しない場合もある。好ましい担体または溶媒
は、薬学的または化粧品的に許容され、そのような用途で使用または認識されている担体
または溶媒である。好ましい溶媒としては、イソプロピルアルコール、SDA−40、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、種々の脂肪アルコール、およびそれらの混合
物が挙げられる。このような場合、担体およびオリゴエステルの組み合わせを添加剤と呼
ぶことができ、オリゴエステルは添加剤の約0.1重量%〜約99重量%の量で存在する
ことができる。
【0111】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(1)は、カチオン活性が約70
%のブチレングリコール溶液として提供される。オリゴエステル(1)の調製は、実施例
15および16に示されている。オリゴエステル(1)の好ましい平均分子量は約570
0である。オリゴエステル(1)はアニオン界面活性剤と相溶性であり、pH約4.5〜
約8において配合物中で安定である。
【0112】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(2)は、カチオン活性が約40
%の、フレーク化または錠剤化が可能なステアリルアルコール中の固体として提供される
。対応する主鎖オリゴエステルの調製は実施例11に示されている。オリゴエステル(2
)の好ましい平均分子量は約3500である。オリゴエステル(2)は、アニオン界面活
性剤と相溶性ではないと考えられ、pH約3.5〜pH約4において配合物中で安定であ
る。
【0113】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(4)は、カチオン活性が約60
%のブチレングリコール溶液として提供される。オリゴエステル(4)の調製は実施例3
および4に示されている。オリゴエステル(4)の好ましい平均分子量は約4000であ
る。オリゴエステル(4)はアニオン界面活性剤と相溶性であり、pH約4.5〜約8に
おいて配合物中で安定である。
【0114】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(5)は、カチオン活性が約70
%のブチレングリコール溶液として提供される。対応する主鎖オリゴエステルの調製は実
施例14に示されている。オリゴエステル(5)の好ましい平均分子量は約5700〜6
000である。オリゴエステル(5)はアニオン界面活性剤と相溶性であり、pH約4.
5〜pH約8において配合物中で安定である。
【0115】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(6)は、カチオン活性が約40
%の、フレーク化または錠剤化が可能なステアリルアルコール中の固体として提供される
。オリゴエステル(5)の調製は実施例8に示されている。オリゴエステル(6)の好ま
しい平均分子量は約4700である。オリゴエステル(6)は、アニオン界面活性剤と相
溶性ではないと考えられ、pH約3.5〜約4において配合物中で安定である。
【0116】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(7)は、カチオン活性が約60
%のブチレングリコール溶液として提供される。オリゴエステル(7)の好ましい平均分
子量は約4250である。オリゴエステル(7)は、pH約4.5〜pH約8において配
合物中で安定であり、アニオン界面活性剤と相溶性ではないと考えられる。オリゴエステ
ル(7)は、カチオン活性が約35%の、フレーク化または錠剤化が可能なステアリルア
ルコール中の固体としても提供することができる。オリゴエステル(7)の調製は実施例
10および13に示されている。
【0117】
好ましくは、クワット原料の形態で、オリゴエステル(17)は、カチオン活性が約7
5%のジプロピレングリコール溶液として提供される。オリゴエステル(17)の調製は
実施例17に示されている。
【0118】
好ましくは、本発明のオリゴエステルクワット、および本発明のオリゴエステルクワッ
トを含む混合物は、フレーク化または錠剤化が可能であり、高いクワットカチオン活性を
有する。クワットのカチオン活性は、第4級窒素化合物に起因するカチオン活性である。
本発明のクワット原料の好ましい全クワットカチオン活性は、10%を超え、好ましくは
20%を超え、より好ましくは35%を超え、さらにより好ましくは50%を超える。す
なわち添加剤としてである。
【0119】
前述したように、式IまたはIIによる好ましいオリゴエステルの共通構造はオリゴエ
ステル主鎖である。直前に述べたように、主鎖は多くの独特の方法で誘導体化および官能
化を行うことができ、それによって、特に医薬品、化粧品、およびパーソナルケアの分野
で関心があり有用な性質を有する原料が得られる。特に、鎖長、繰り返し構造単位の数お
よび種類、ジオールまたは二酸の置換、主鎖中のアミン窒素の位置および種類、ならびに
アルコキシ基などの導入を調節することによって、主鎖の性質を変更することができる。
前述したように、アルコキシ基はこれらの組成物、特に本発明によるオリゴエステルクワ
ットを安定化する作用を示し、そのため約4〜9の間のpHにおいて組成物が安定となる

【0120】
性質および有用性の別の変化は、特に、異なるエンドキャップまたは末端基、および異
なる外部置換の使用、および/または特定の材料を使用したクワットの生成によって実現
することができる。本発明による特に好ましいものは、約4〜約9の間のpHで安定であ
る配合物、毛髪又は皮膚のコンディショニングに有用な化合物、UV保護の付与および皮
膚の柔軟化に有用な化合物である。本発明のオリゴエステルの一部は、アニオン界面活性
剤と相溶性である(たとえば透明シャンプー系を濁らせない)。本発明による他のオリゴ
エステルは、フェニルジメチコーンと同等以上の比較的高い屈折率を有する。たとえば、
塩化ベンジルのクワットを使用すると、毛髪に顕著なつやを与えるのに十分高い屈折率が
得られる。たとえば、オリゴエステル(17)は屈折率が1.49であると思われる。
【0121】
これらの利点の2つ以上を提供することができる本発明によるオリゴエステルが特に好
ましい。したがって、たとえば特定のオリゴエステルはUV吸収性材料を有するクワット
であって、同時にエンドキャップを配合して非常に高いコンディショニング性を提供する
ことができる。主鎖にアルコキシ基を有するオリゴエステルを使用することによって、こ
れらと同じ配合物を中性pHで安定化させることができる。したがって、本発明による特
定のオリゴエステル添加剤は、シャンプーに混入されるように配合することができ、それ
によって粘度増加、コンディショニング性、および紫外線からの保護が得られる。
【0122】
別の態様によると、本発明は、1種類以上の本発明のオリゴエステルを含む種々の医薬
品、化粧品および/またはパーソナルケア製品の形態の組成物も提供する。このような組
成物は、ローション、ゲル、スプレー、クリームなどの毛髪および/または皮膚用の日焼
け止め組成物、ハンドクリーナー、浴用組成物、サンタンオイル、制汗性組成物、香水お
よびオーデコロン、コールドクリーム、プレシェーブ、消臭剤、医薬品(軟膏、クリーム
、ローション、ゲル、処理粉末、点鼻スプレー、包帯への添加剤、またはパッチなどの経
皮薬物適用具)、皮膚保湿剤、フェイシャルクレンザー、クレンジングクリーム、スキン
ジェル、シャンプー、ヘアコンディショナー(洗い流されるものと毛髪上に残留するもの
の両方のコンディショナー)、リンス、クリームリンス、洗剤、メーキャップ製品、パー
マ製品、リップスティック、マスカラ、ほお紅、ファンデーション、ルージュ、ムース、
スプレー、スタイリングジェル、ポリッシュおよびネイルコンディショナーなどのナイル
ケア製品、ならびに染料およびヘアカラー製品であってよい。本発明の好ましい最終製品
組成物は、ヒトの毛髪を扱うためのシャンプーやコンディショナーなどの組成物である。
【0123】
本発明による最終生成物の性質は、特に、使用されるオリゴエステルの種類、1種類の
オリゴエステルが使用されるかまたは本発明の別のオリゴエステルと混合されるか、使用
される本発明によるオリゴエステルの量、ならびに追加成分の種類および量などの多くの
パラメータに影響を与える。たとえば、局所医薬品では、着色剤を省略すると望ましい場
合もある。しかし、毛髪染料、ネイルポリッシュ、またはほお紅では、たとえば、顔料、
染料、または着色料、あるいは適用中または適用後にある時間経過した後に発色する材料
が特に意図されうる。毛髪染料中の顔料の種類および量は、ほお紅中の顔料の種類および
量と大きく異なることがある。
【0124】
本発明による医薬品、化粧品、およびパーソナルケア製品は一般に、薬学的または化粧
品的に許容可能な溶媒と、少なくとも2つの構造単位を有するオリゴエステルであって、
各構造単位がエステル結合によって互いに結合したジオールフラグメントおよび二酸フラ
グメントを有し、前記フラグメントの少なくとも1つが第3級または第4級窒素原子を含
有し、前記構造単位は、前記エステル結合および前記第3級または第4級窒素原子を通っ
て延在する主鎖を規定し、前記オリゴエステルが、前記オリゴエステルおよび前記溶媒の
合計重量を基準にして約0.01重量%〜99.0重量%の量で存在するオリゴエステル
と、意図する用途で効果的な量で使用される少なくとも1種類の有効成分または追加成分
とを含む。当業者であれば、同じ種類および機能の既存の配合物中での機能的に類似した
化合物の使用を近似した量で本発明のオリゴエステルを既存の配合物中に容易に代用する
ことができる。たとえば、コンディショニングシャンプーにおいては、本発明のオリゴエ
ステル配合物は、従来含まれていたコンディショニング剤の一部または全部と置き換える
ことができる。しかし、この場合の有効成分または追加成分は、洗髪に使用される界面活
性剤である。したがって、界面活性剤の量は、この場合の「意図する用途」に適合するよ
うに決定されるべきである。所与の配合物において、本発明のオリゴエステルを従来のコ
ンディショナーと1対1で置き換えると不十分なコンディショニング性が得られるのであ
れば、十分な追加のコンディショニング性を、従来技術を使用して得るために必要なオリ
ゴエステル量を決定することは、比較的簡単で通常の問題である。同様に、配合物の目的
の1つまたは「意図する用途」が皮膚または毛髪用の日焼け止め製品として機能すること
であり、主鎖の第4級窒素と結合した基の1つとしてUV活性化合物の誘導体を使用して
生成されたオリゴエステルクワットがUV吸収剤として使用されるのであれば、その使用
量は所望の皮膚保護因子すなわち「SPF」を付与する量となる。このようなオリゴエス
テルクワット混合物に従来のUV吸収クワットを使用または使用せずにUV保護が実現さ
れる場合、各成分の量は、全体的に所望のSPFを有する配合物が得られるような量であ
る。所望のSPF値を得るために使用される量は、得られるSPFだけではなく、それぞ
れの相対コスト、相対的な入手しやすさ、配合しやすさ、付与されうるその他の好都合な
性質(すなわち、あるオリゴエステルクワットが特に良好なコンディショナーでもあり、
コンディショングが望ましい)などの影響も受ける。この場合、有効物質または添加剤は
、従来のUV吸収材料、またはクリーム、ローション、またはゲルベースであってよく、
それらの有効量は、あるSPF因子を得るために必要であるか、本発明のオリゴエステル
を好都合かつ安定に維持するパーソナルケア製品として有用なクリーム、ゲル、またはロ
ーションが形成するために必要であるかのいずれかの量である。本発明のオリゴエステル
を含む医薬品の場合、有効成分または追加成分の量は医薬有効成分の量を意味し、治療的
または医学的に有用な量で使用されるべきである。
【0125】
意図する用途における医薬品の有効量は非常に広範囲で変動しうるが、一般には配合物
の約0.1〜約75重量%の間が医薬有効物質となりうる。化粧品およびパーソナルケア
製品の場合の意図する用途で効果的な量で使用される少なくとも1種類の有効成分または
追加成分は、本明細書に記載されるそのような量の界面活性剤、コンディショナー、担体
、顔料などを意味する。
【0126】
1種類以上の本発明のオリゴエステルを含む本発明による医薬品、化粧品、またはパー
ソナルケア化合物または製品は、一般に約0.05重量%〜約50重量%の間の前記オリ
ゴエステルまたはオリゴエステル混合物を含む。より好ましくは、オリゴエステル量は、
最終製品の約0.5重量%〜約50重量%の範囲であり、さらにより好ましくは約1重量
%〜約25重量%の範囲である。しかし、特定の製品の種類、およびアルコキシル化され
た主鎖、クワット、または本明細書に記載される主鎖オリゴエステルの他の変形または誘
導体の1種類の使用においては、異なるオリゴエステル量が好ましい場合もあることが分
かるであろう。
【0127】
本発明によるオリゴエステルまたはその混合物を含む最終製品は、液体、軟膏、ローシ
ョン、スプレー、ゲル、クリーム、エマルジョン、フォーム、ペースト、および固体の形
態であってよく、透明または不透明であってよく、局所用製剤などの水性配合物または非
水性配合物として配合することができるが、これらには限定されない。好ましくは、この
ような最終製品は、水中、または水および好適な二次溶媒の混合物中の分散液または溶液
である。好適な溶媒としては、種々の低級アルカノールおよびグリコール類が挙げられる
。1〜4個の炭素原子を有する低級アルカノールが本発明での使用に好適であり、2〜3
個の炭素原子を有する低級アルカノールが好ましい。3〜8個の炭素原子を有するグリコ
ールが本発明での使用に好適であり、3〜6個の炭素原子を有するグリコールが好ましい
。好適な低級アルカノールおよびグリコールの例としては、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1
,2−および1,3−プロパンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
【0128】
水、ならびに水および溶媒の混合物などの溶媒の総量は、組成物の最大約98重量%、
好ましくは組成物の約20重量%〜約90重量%、より好ましくは組成物の約50重量%
〜約90重量%とすることができる。しかしこの場合も、製品の性質に応じて異なる量の
溶媒が好ましくなる場合もある。水と二次溶媒との混合物が使用される場合、この二次溶
媒は組成物中の水の最大90重量%、好ましくは約25重量%〜約80重量%の量で存在
してよい。
【0129】
オリゴエステル以外に、本発明の配合物は、従来またはその他の両方の種々の有効成分
および追加成分を含んでよい。当然ながら、成分の混入の決定、ならびに特定の有効成分
および追加成分の選択は、個別の用途および製品配合物に依存する。また、「有効」成分
と「追加」成分の間の区分は人為的なものであり、個別の用途および製品の種類に依存す
る。ある用途または製品で「有効」成分である物質が、別の用途または製品で「追加成分
」であってもよいし、その逆であってもよい。
【0130】
したがって、本発明の組成物は、組成物が適用される対象、たとえば毛髪または皮膚に
ある利点を付与する1種類以上の有効成分を含んでよい。このような有効成分としては、
洗浄剤、ヘアコンディショニング剤、スキンコンディショニング剤、整髪剤、ふけ防止剤
、育毛促進剤、香料、日焼け止め化合物、顔料、モイスチャライザー、フィルム形成剤、
湿潤剤、α−ヒドロキシ酸類、ヘアカラー、メーキャップ剤、洗剤、増粘剤、乳化剤、防
腐剤、消臭有効物質、および界面活性剤などの1種類以上の物質を挙げることができる。
これらは、皮膚への浸透または透過を促進する物質、または限定するものではないが、コ
ルチステロイド、鎮痛薬、抗炎症剤、抗生物質、麻酔薬などの局所用医薬品を含んでもよ
い。これらすべては従来量および/または承認量で使用することができる。
【0131】
有効成分の選択は、所望の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品の性質に依存す
る。一般に有効成分は、そして場合により他の添加剤は、種々の形態で混入することがで
きる。これらは、液体または固体の形態で混入することができる。固体は、結晶または非
晶質、粒状、粉末、粒子などであってよい。しかし、このような添加剤はマイクロカプセ
ル化したり、微粒子の形態にすることもできる。
【0132】
本発明のオリゴエステル組成物および/または混合物と製品中で併用することができる
有効成分または追加成分の一種は、1種類以上の非イオン界面活性剤、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、およびそれらの混合
物を含む界面活性剤である。クレンザーまたはシャンプー中の界面活性剤は、有効物質で
なることができる。別の配合物では、これは乳化剤となることができ、したがって追加物
質である。本発明の組成物と併用することができる界面活性剤の一部については、マカッ
チャン(McCutcheon)の洗剤および乳化剤(Detergents and
Emulsifiers),(1986)、米国特許第5,151,210号明細書、米
国特許第5,151,209号明細書、米国特許第5,120,532号明細書、米国特
許第5,011,681号明細書、米国特許第4,788,006号明細書、米国特許第
4,741,855号明細書、米国特許第4,704,272号明細書、米国特許第4,
557,853号明細書、米国特許第4,421,769号明細書、米国特許第3,75
5,560号明細書を参照されたい。これらすべての記載内容全体を、引用することによ
り本明細書の一部をなすものとする。
【0133】
種々のパーソナルケア製品、特にコンディショナーおよびシャンプーなどのヘアケア製
品に使用すると好適なカチオン界面活性剤としては、式
【化91】


の第4級アンモニウムカチオン界面活性剤が挙げられ、式中、Xおよびaは前出の定義の
通りであり、Q1はC12〜C22アルキル、C12〜C22アルキルアミドC1〜C6アルキレン
、C12〜C22アルキルヒドロキシであり、Q2はC12〜C22アルキル、C12〜C22アルキ
ルアミドC1〜C6アルキレン、C12〜C22アルキルヒドロキシ、ベンジル、またはC1
6アルキルであり、Q3およびQ4は独立して、C1〜C6アルキルまたはベンジルである

【0134】
好適な第4級アンモニウム界面活性剤の例としては、セチルアンモニウムクロリド、セ
チルアンモニウムブロミド、ラウリルアンモニウムクロリド、ラウリルアンモニウムブロ
ミド、ステアリルアンモニウムクロリド、ステアリルアンモニウムブロミド、セチルジメ
チルアンモニウムクロリド、セチルジメチルアンモニウムブロミド、ラウリルジメチルア
ンモニウムクロリド、ラウリルジメチルアンモニウムブロミド、ステアリルジメチルアン
モニウムクロリド、ステアリルジメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニ
ウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルジメチルアンモ
ニウムクロリド、ステアリルジメチルセチルジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジ
セチルアンモニウムクロリド、ジセチルアンモニウムブロミド、ジラウリルアンモニウム
クロリド、ジラウリルアンモニウムブロミド、ジステアリルアンモニウムクロリド、ジス
テアリルアンモニウムブロミド、ジセチルメチルアンモニウムクロリド、ジセチルメチル
アンモニウムブロミド、ジラウリルメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルメチルアン
モニウムブロミド、ジステアリルメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルア
ンモニウムクロリド、ジステアリルメチルアンモニウムブロミド、およびそれらの混合物
が挙げられる。
【0135】
さらなる第4級アンモニウム塩としては、C12〜C22アルキルがタロー脂肪酸またはコ
コナツ脂肪酸から誘導される第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらのタローおよび
ココナツ源から誘導される第4級アンモニウム塩の例としては、ジタロージメチルアンモ
ニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素化タロー
)ジメチルアンモニウムクロリド、ジ(水素化タロー)ジメチルアンモニウムアセテート
、ジタロージプロピルアンモニウムホスフェート、ジタロージメチルアンモニウムニトレ
ート、ジ(ココナッツアルキル)ジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ココナッツアルキ
ル)ジメチルアンモニウムブロミド、タローアンモニウムクロリド、ココナッツアンモニ
ウムクロリド、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ステアラ
ミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、ステアラミドプロピルジメチル(ミリ
スチルアセテート)アンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルセテアリルア
ンモニウムトシレート、ステアラミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド、ステアラ
ミドプロピルジメチルアンモニウムラクテート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0136】
より好ましい第4級アンモニウム界面活性剤は、ジラウリルジメチルアンモニウムクロ
リド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジミリスチルジメチルアンモニウム
クロリド、ジパルミチルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニ
ウムクロリド、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ステアラ
ミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、ステアラミドプロピルジメチル(ミリ
スチルアセテート)アンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルセテアリルア
ンモニウムトシレート、ステアラミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド、ステアラ
ミドプロピルジメチルアンモニウムラクテート、およびそれらの混合物である。
【0137】
[脂肪族アミン]
本発明の組成物は、第1級、第2級、および第3級C12〜C22アミンの塩も含んでよい
。このような好適なアミンの例としては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ジエチ
ルアミノエチルステアラミド、ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン
、トリ(デシル)アミン、エチルステアリルアミン、エトキシル化ステアリルアミン、ジ
ヒドロキシエチルステアリルアミン、およびアラキジルベヘニルアミンが挙げられる。好
適なアミン塩としては、ハロゲン塩、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、
およびアルキル硫酸塩が挙げられる。このような塩としては、ステアリルアミンヒドロク
ロリド、ソイアミンクロリド、ステアリルアミンホルメート、N−タロープロパンジアミ
ンジクロリド、およびステアラミドプロピルジメチルアミンシトレートが挙げられる。本
発明の組成物に有用なあるカチオンアミン界面活性剤が米国特許第4,275,055号
明細書に開示されており、これを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0138】
[アミドアミン]
本発明の組成物は、クローダ・インコーポレイテッド(Croda Inc.)に譲渡
された米国特許出願公開第09/409,203号明細書(引用することにより本明細書
の一部をなすものとする)などに開示されるアミノアミド類を含んでもよい。さらに別の
好適なカチオン界面活性剤は、マカッチャン(McCutcheon)の洗剤および乳化
剤(Detergents & Emulsifiers)(M.C.パブリッシング・
カンパニー(M.C.Publishing Co.)1979);米国特許第3,15
5,591号明細書、米国特許第3,929,678号明細書、米国特許第3,959,
461号明細書、米国特許第4,387,090号明細書に開示されており、これらの記
載内容を、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。カチオン界面活性剤が
使用される場合、本発明の組成物中に存在するカチオン界面活性剤の量および性質は、組
成物の性質に依存する。最終製品中、カチオン界面活性剤の総量は、製品組成物の重量の
0.1重量%〜約40重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、さらによ
り好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の間で変動させることができる。しかし、製品
の性質によっては、異なる量のカチオン界面活性剤が好ましい場合もある。
【0139】
本発明の組成物は、種々の非イオン界面活性剤を含んでもよい。特に好適な非イオン界
面活性剤は、C8〜C30アルコールと糖またはデンプンポリマーとの縮合生成物である。
これらの化合物は、式(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フル
クトース、マンノース、およびガラクトースなどの糖部分であり、nは約1〜約1000
の整数であり、RはC8〜C30アルキルである。R基が誘導されうる好適なC8〜C30アル
コールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコールなどが挙げられる。これ
らの界面活性剤の具体例としては、デシルポリグルコシドおよびラウリルポリグルコシド
が挙げられる。
【0140】
その他の好適な非イオン界面活性剤としては、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成
物(すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル)が挙げられる。これらの材料は、
一般式RCO(X)nOHを有し、式中、RはC10〜C30アルキルであり、Xは−OCH2
CH2−(エチレンオキシドから誘導される)または−OCH2CHCH3−(プロピレン
オキシドから誘導される)であり、nは約1〜約200の整数である。
【0141】
さらに別の好適な非イオン界面活性剤は、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(
すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドジエステル)であり、式RCO(X)nOOCR
を有し、式中、RはC10〜C30アルキルであり、Xは−OCH2CH2−(エチレンオキシ
ドから誘導される)または−OCH2CHCH3−(プロピレンオキシドから誘導される)
であり、nは約1〜約200の整数である。
【0142】
さらに別の非イオン界面活性剤は、アルキレンオキシドと脂肪アルコールの縮合生成物
(すなわち、脂肪アルコールのアルキレンオキシドエーテル)であり、一般式R(X)n
OR’を有し、式中、RはC10〜C30アルキルであり、nは約1〜約200の整数であり
、R’はHまたはC10〜C30アルキルである。
【0143】
さらに別の非イオン界面活性剤は、式RCO(X)nOR’を有する化合物であり、式
中、RおよびR’はC10〜C30アルキルであり、Xは−OCH2CH2−(エチレンオキシ
ドから誘導される)または−OCH2CHCH3−(プロピレンオキシドから誘導される)
であり、nは約1〜約200の整数である。
【0144】
アルキレンオキシドから誘導される非イオン界面活性剤の例としては、セテス(cet
eth)−1、セテス−2、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテレス(ce
teraeth)−2、セテレス6、セテレス−10、セテレス−12、ステアレス(s
teareth)−1、ステアレス−2、ステアレス−6、ステアレス−10、ステアレ
ス−12、PEG−2ステアレート、PEG4ステアレート、PEG6ステアレート、P
EG−10ステアレート、PEG−12ステアレート、PEG−20グリセリルステアレ
ート、PEG−80グリセリルタロエート、PPG−10グリセリルステアレート、PE
G−30グリセリルココエート、PEG−80グリセリルココエート、PEG−200グ
リセリルタロエート、PEG−8ジラウレート、PEG−10ジステアレート、およびそ
れらの混合物が挙げられる。
【0145】
さらに別の有用な非イオン界面活性剤としては、たとえば、米国特許第2,965,5
76号、米国特許第2,703,798号、および米国特許第1,985,424号(こ
れらの記載内容を引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に開示されるポ
リヒドロキシ脂肪酸アミドが挙げられる。
【0146】
非イオン界面活性剤が使用される場合、それらの量は、配合物、使用されている任意の
界面活性剤の残りの成分(存在する場合)および種類によって変動する。一般に、本発明
により使用すると有用な非イオン界面活性剤量は、最終配合物の0.1重量%〜約40重
量%、より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、さらにより好ましくは約0.5重
量%〜約2重量%の間で変動させることができる。しかし前述したように、製品の性質に
よっては、異なる量の非イオン界面活性剤が好ましい場合もある。
【0147】
本発明の組成物は、種々のアニオン界面活性剤を含んでもよい。好適なアニオン界面活
性剤のいくつかの例は米国特許第3,929,678号明細書に開示されており、引用す
ることにより本明細書の一部をなすものとする。好適なアニオン界面活性剤のさらなる例
としては、アルコイルイセチオネート、およびアルキルエーテルサルフェートが挙げられ
る。
【0148】
アルコイルイセチオネートは、一般に式RCO−OCH2CH2−SO3Mを有し、式中
、RはC10〜C30アルキルであり、Mは水溶性カチオンであり、たとえばアンモニウム、
ナトリウム、カリウムまたはトリエタノールアミンなどである。好適なイセチオネートの
例としては、アンモニウムココイルイセチオネート、ナトリウムココイルイセチオネート
、ナトリウムラウロイルイセチオネート、ナトリウムステアロイルイセチオネート、およ
びそれらの混合物が挙げられる。本明細書での使用に好ましいものは、アンモニウムココ
イルイセチオネート、ナトリウムココイルイセチオネート、およびそれらの混合物である

【0149】
アルキルエーテルサルフェートは一般に式ROSO3MおよびRO(C24O)xSO3
Mを有し、式中、RはC10〜C30アルキルであり、xは約1〜約10の間で変動し、Mは
水溶性カチオンであり、たとえばアンモニウム、ナトリウム、カリウムまたはトリエタノ
ールアミンなどである。
【0150】
さらに別の好適な種類のアニオン界面活性剤は、C8〜C30カルボン酸のアルカリ金属
塩および式R1−SC3M(式中、R1はC8〜C30アルキル、好ましくはC12〜C22アルキ
ルであり、Mは陽イオンである)のアルキルスルホネートであり、たとえば、スクシナメ
ート、およびC12〜C24オレフィンスルホネートおよびカルボキシレートが挙げられる。
【0151】
イオン界面活性剤が使用される場合、それらの量は、配合物、存在するなら、使用され
ている任意の界面活性剤の残りの成分および種類によって変動する。一般に、本発明によ
り使用すると有用なイオン界面活性剤量は、最終配合物の0.1重量%〜約40重量%、
より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、さらにより好ましくは約0.5重量%〜
約2重量%の間で変動させることができる。しかし前述したように、製品の性質によって
は、異なる量のイオン界面活性剤が好ましい場合もある。
【0152】
本発明の組成物は、双性イオン界面活性剤および両性界面活性剤を含んでもよい。好適
な両性界面活性剤および双性イオン界面活性剤は、たとえば、モノ−またはジ−C8〜C2
4第2級および第3級アミンの誘導体であり、たとえば、アルキルイミノアセテート、カ
ルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、およびホスホネートであ
り、たとえば、式RN(CH2mCO22およびRNH(CH2mCO2Mのイミノジア
ルカノエートおよびアミノアルカノエートであり、式中、mは1〜4の間で変動し、Rは
8〜C30アルキル、好ましくはC12〜C22アルキルであり、MはH、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属アンモニウム、またはアルカノールアンモニウムである。
【0153】
その他の好適な両性界面活性剤および双性イオン界面活性剤は、イミダゾリウム誘導体
およびアンモニウム誘導体である。このような両性界面活性剤の好適な例としては、3−
ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナト
リウム、N−アルキルタウリン、N−高級アルキルアスパラギン酸、およびコアミドプロ
ピルPG−ジモニウムクロリドホスフェートが挙げられる。好適な両性界面活性剤および
双性イオン界面活性剤のさらなる例は、米国特許第2,658,072号明細書、米国特
許第2,438,091号明細書、および米国特許第2,528,378号明細書を参照
されたい。これらを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0154】
さらに別の好適な両性界面活性剤および双性イオン界面活性剤はベタイン類である。好
適なベタイン類の例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチ
ルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルα−カルボキシエチルベタイン、セチル
ジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒ
ドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピ
ル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、ラ
ウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタイン、ココジメチル
スルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチ
ルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタ
イン、およびアミドベタイン類、およびアミドスルホベタイン類、オレイルベタイン、お
よびコカミドプロピルベタインが挙げられる。
【0155】
本発明の組成物は、式
【化92】


の第4級アンモニウム組成物を含んでもよく、式中、Xおよびaは前出の定義の通りであ
り、Q1はC12〜C22アルキル、C12〜C22アルキルアミドC1〜C6アルキレン、C12
22アルキルヒドロキシであり、Q2はC12〜C22アルキル、C12〜C22アルキルアミド
1〜C6アルキレン、C12〜C22アルキルヒドロキシ、ベンジル、またはC1〜C6アルキ
ルであり、Q3およびQ4は独立にC1〜C6アルキルまたはベンジルである。これらのクワ
ットは単独で使用することもできるし、本発明のオリゴエステルクワットと併用すること
もできる。したがって、本発明による配合物は、オリゴエステル、オリゴエステルクワッ
ト、および従来のクワットを含むことができる。
【0156】
好適な第4級アンモニウム化合物の例としては、セチルアンモニウムクロリド、セチル
アンモニウムブロミド、ラウリルアンモニウムクロリド、ラウリルアンモニウムブロミド
、ステアリルアンモニウムクロリド、ステアリルアンモニウムブロミド、セチルジメチル
アンモニウムクロリド、セチルジメチルアンモニウムブロミド、ラウリルジメチルアンモ
ニウムクロリド、ラウリルジメチルアンモニウムブロミド、ステアリルジメチルアンモニ
ウムクロリド、ステアリルジメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウ
ムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウム
クロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルジメチルアンモニウ
ムクロリド、ステアリルジメチルセチルジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジセチ
ルアンモニウムクロリド、ジセチルアンモニウムブロミド、ジラウリルアンモニウムクロ
リド、ジラウリルアンモニウムブロミド、ジステアリルアンモニウムクロリド、ジステア
リルアンモニウムブロミド、ジセチルメチルアンモニウムクロリド、ジセチルメチルアン
モニウムブロミド、ジラウリルメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルメチルアンモニ
ウムブロミド、ジステアリルメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロリド、ジステアリルメチルアンモニウムブロミド、およびそれらの混合物が挙
げられる。
【0157】
別の第4級アンモニウム塩としては、C12〜C22アルキルがタロー脂肪酸またはココナ
ツ脂肪酸から誘導される第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらのタローおよびココ
ナツ源から誘導される第4級アンモニウム塩の例としては、ジタロージメチルアンモニウ
ムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素化タロー)ジ
メチルアンモニウムクロリド、ジ(水素化タロー)ジメチルアンモニウムアセテート、ジ
タロージプロピルアンモニウムホスフェート、ジタロージメチルアンモニウムニトレート
、ジ(ココナッツアルキル)ジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ココナッツアルキル)
ジメチルアンモニウムブロミド、タローアンモニウムクロリド、ココナッツアンモニウム
クロリド、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ステアラミド
プロピルエチルジモニウムエトサルフェート、ステアラミドプロピルジメチル(ミリスチ
ルアセテート)アンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルセテアリルアンモ
ニウムトシレート、ステアラミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド、ステアラミド
プロピルジメチルアンモニウムラクテート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0158】
より好ましい第4級アンモニウム組成物は、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド
、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジミリスチルジメチルアンモニウムクロ
リド、ジパルミチルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウム
クロリド、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ステアラミド
プロピルエチルジモニウムエトサルフェート、ステアラミドプロピルジメチル(ミリスチ
ルアセテート)アンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルセテアリルアンモ
ニウムトシレート、ステアラミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド、ステアラミド
プロピルジメチルアンモニウムラクテート、およびそれらの混合物である。
【0159】
本発明の第4級アンモニウム組成物(オリゴエステルから調製されたもの以外)が存在
する場合、これらはあらゆる望ましい量で使用することができ、この量は最終配合物の目
的、およびその全体の組成などの前述の要因に依存する。しかし、これらの第4級アンモ
ニウム組成物は、最終組成物の約0〜約50重量%の量、好ましくは約0.1〜約25重
量%の量、より好ましくは約1〜約10重量%の量で存在することができる。本明細書に
記載の第4級アンモニウム化合物が本発明のオリゴエステルクワットと併用される場合に
は、これらの量が減少することもあるが、場合によっては、一方の存在は、使用される他
方の量に全く影響しない。
【0160】
本発明の組成物は、第1級、第2級、および第3級C12〜C22アミンの塩も含んでよい
。このような好適なアミンの例としては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ジエチ
ルアミノエチルステアラミド、ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン
、トリ(デシル)アミン、エチルステアリルアミン、エトキシル化ステアリルアミン、ジ
ヒドロキシエチルステアリルアミン、およびアラキジルベヘニルアミンが挙げられる。好
適なアミン塩としては、ハロゲン塩、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、
およびアルキル硫酸塩が挙げられる。このような塩としては、ステアリルアミンヒドロク
ロリド、ソイアミンクロリド、ステアリルアミンホルメート、N−タロープロパンジアミ
ンジクロリド、およびステアラミドプロピルジメチルアミンシトレートが挙げられる。本
発明の組成物に有用なカチオンアミン界面活性剤が米国特許第4,275,055号明細
書に開示されており、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0161】
本発明の組成物は、クローダ・インコーポレイテッドに譲渡された米国特許出願公開第
09/409,203号明細書(引用することにより本明細書の一部をなすものとする)
などに開示されるアミノアミドを含んでもよい。脂肪族アミンおよび/またはアミドアミ
ンの量は、前述の第4級アンモニウム化合物と同じ条件下で一般に変動する。
【0162】
両性界面活性剤が使用される場合、それらの量は、配合物、使用されている任意の界面
活性剤の残りの成分(存在する場合)および種類によって変動する。一般に、本発明によ
り使用すると有用な両性界面活性剤の量は、最終配合物の0.1重量%〜約40重量%、
より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、さらにより好ましくは約0.5重量%〜
約2重量%の間で変動させることができる。しかし、前述したように、製品の性質によっ
ては、異なる量の両性界面活性剤が好ましい場合もある。
【0163】
UV保護を付与するためには、多種の日焼け止め化合物を本発明の組成物と併用すると
好適である。組成物の性質に依存するが、日焼け止め化合物は、組成物の最大約40重量
%の量、好ましくは約1%〜約30%の量で加えてよい。しかし、組成物の性質によって
好ましい量は変動しうる。たとえば、シャンプーまたはコンディショナーの形態の最終製
品組成物の場合、好適な日焼け止め剤は、組成物の約40重量%の量で混入してよく、好
ましくは組成物の約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5〜約5重量%
の量で混入してよい。これには、使用されるオリゴエステル中に存在するUV保護基の量
は含まれていない。
【0164】
日焼け止めは、シャンプー、いわゆる「リーブイン」コンディショナーを含むコンディ
ショナー、ヘアスプレー、毛髪および/または皮膚の日やけ止めを特に意図したローショ
ン、ゲル、スプレーなどの製品の形態であってよい。
【0165】
好適な日焼け止め化合物としては、たとえばp−アミノ安息香酸、その塩およびその誘
導体、アントラニレート、サリチレート、桂皮酸誘導体、ジヒドロキシ桂皮酸誘導体、ト
リヒドロキシ桂皮酸誘導体、炭化水素、ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトフェノ
ン、ナフトールスルホネート、ジヒドロキシ−ナフトール酸およびその塩、クマリン誘導
体、ジアゾール類、キニン塩、キノリン誘導体、ヒドロキシ−またはメトキシ−置換ベン
ゾフェノン、尿酸およびビロ尿酸(vilouric acid)類、タンニン酸およびその誘導体、
ヒドロキノン、アミノベンゾエート、サリチレート、フェルル酸(ferrulic acid)誘導
体、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸類、ベンゾフェノンスルホン酸類、チオクト
酸誘導体、油溶性シンナメート、およびベンゾフェノン類が挙げられる。その他の好適な
日焼け止め化合物は、セガリン(Segarin)ら,化粧品の科学技術(Cosmetics
Science and Technology)、VIII章、189ページ以降を
参照されたい。これを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0166】
特に好適な日焼け止め化合物の具体例としては、p−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシ
ル、4,4’−t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、p−アミノ安息香酸オクチルジメチル、ジガロイルトリオレエート、2
,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、エチル−4−ビス(ヒドロキシプロ
ピル)−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレート、2−エチルヘキシルサリチレート、p−アミノ安息香酸グリセリル、3,3
,5−トリメチルシクロヘキシルサリチレート、メチルアントラニレート、p−ジメチル
−アミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘ
キシル、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、2−(p−ジメチル−アミ
ノフェニル)−5−スルホニクベンゾオキサゾ酸、p−アミノ安息香酸、ベンゾフェノン
−1、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン
−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン
−12、メトキシシンナメート、アボベンゾン、p−アミノ安息香酸エチルジヒドロキシ
プロピル、p−アミノ安息香酸グリセリル、アントラニル酸メチル、オクトクリレン、p
−アミノ安息香酸オクチルジメチル、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、酸
化亜鉛、二酸化チタン、レッドペトロラタム(red petrolatum)が挙げられる。
【0167】
本発明の一実施形態においては、本発明のオリゴエステル、さらにより好ましくは、1
つ以上のRUV基を含むオリゴエステルクワットが、他のUV活性化合物、または他のUV
活性化合物を含む配合物と混合または混和される。これらの他のUV活性化合物の非限定
的な例としは上記化合物のすべてが挙げられ、好ましくはp−アミノ安息香酸(PABA
)、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−
4、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、メトキシシンナ
メート、エチルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、ホモサレート、
アントラニル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メトキシ桂皮酸オ
クチル、サリチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホ
ン酸、トリエタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデン)−ショウノ
ウ、アボベンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸が挙げられる。これらは前
述の他の日焼け止め添加剤に関して前述した量で使用することができる。
【0168】
本発明の組成物は、脂肪、ワックス、脂質、シリコーン類、炭化水素、脂肪アルコール
、および種々の溶媒物質などの1種類以上の皮膚軟化化合物を含んでもよい。皮膚軟化剤
の量は、その用途に依存する。最終製品組成物では、皮膚軟化剤は、組成物の最大50重
量%の量、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約20重量%の量、より好ましくは約0
.5重量%〜約10重量%の量で混入される。
【0169】
好適な皮膚軟化剤の例としては、C830カルボン酸のC830アルキルエステル、C8
30カルボン酸のC16ジオールモノエステルおよびジエステル、C830カルボン酸の
モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリド、C830カルボン酸のコレステ
ロールエステル、コレステロール、および炭化水素が挙げられる。これらの材料の例とし
ては、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピ
ル、パルミチン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、C1215アルコールベン
ゾエート、マレイン酸ジエチルヘキシル、PPG−14ブチルエーテル、PPG−2ミリ
スチルエーテルプロピオネート、リシノール酸セチル、コレステロールステアレート、コ
レステロールイソステレート、コレステロールアセテート、ホホバ油、カカオバター、シ
アバター、ラノリン、ラノリンエステル、鉱油、ペトロラタム、ならびに直鎖および分岐
のC16〜C30炭化水素が挙げられる。
【0170】
直鎖または分岐鎖の脂肪C8〜C30アルコール、たとえばステアリルアルコール、イソ
ステアリルアルコール、エテニルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコール
、およびそれらの混合物も有用である。別の好適な皮膚軟化剤の例は米国特許第4,91
9,934号明細書に開示されており、引用することにより本明細書の一部をなすものと
する。
【0171】
他の好適な皮膚軟化剤は、種々のアルコキシル化エーテル、ジエーテル、エステル、ジ
エステル、およびトリメステルである。好適なアルコキシル化エーテルの例としては、P
PG−10ブチルエーテル、PPG−11ブチルエーテル、PPG−12ブチルエーテル
、PPG−13ブチルエーテル、PPG−14ブチルエーテル、PPG−15ブチルエー
テル、PPG−16ブチルエーテル、PPG−17ブチルエーテル、PPG−18ブチル
エーテル、PPG−19ブチルエーテル、PPG−20ブチルエーテル、PPG−22ブ
チルエーテル、PPG−24ブチルエーテル、PPG−30ブチルエーテル、PPG−1
1ステアリルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、PPG−10オレイルエーテ
ル、PPG−7ラウリルエーテル、PPG−30イソセチルエーテル、PPG−10グリ
セリルエーテル、PPG−15グリセリルエーテル、PPG−10ブチレングリコールエ
ーテル、PPG−15ブチレングリコールエーテル、PPG−27グリセリルエーテル、
PPG−30セチルエーテル、PPG−28セチルエーテル、PPG−10セチルエーテ
ル、PPG−10ヘキシレングリコールエーテル、PPG−15ヘキシレングリコールエ
ーテル、PPG−10 1,2,6−ヘキサントリオールエーテル、PPG−15 1,
2,6−ヘキサントリオールエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0172】
アルコキシル化ジエーテルの例としては、PPG−10 1,4−ブタンジオールジエ
ーテル、PPG−12 1,4−ブタンジオールジエーテル、PPG−14 1,4−ブ
タンジオールジエーテル、PPG−2 ブタンジオールジエーテル、PPG−10 1,
6−ヘキサンジオールジエーテル、PPG−12 1,6−ヘキサンジオールジエーテル
、PPG−14 ヘキサンジオールジエーテル、PPG−20 ヘキサンジオールジエー
テル、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましくはPPG−10 1,4−ブタンジ
オールジエーテル、PPG−12 1,4−ブタンジオールジエーテル、PPG−10
1,6−ヘキサンジオールジエーテル、およびPPG−12 ヘキサンジオールジエーテ
ル、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0173】
好適なアルコキシル化ジエステルおよびトリエステルの例は、クローダ・インコーポレ
イテッドに譲渡された米国特許第5,382,377号明細書、米国特許第5,455,
025号明細書、および米国特許第5,597,555号明細書に開示されており、これ
らを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0174】
好適な脂質の例としては、C2〜C62ヒドロキシ酸の、C8〜C20アルコールモノソルビ
タンエステル、C8〜C20アルコールソルビタンジエステル、C8〜C20アルコールソルビ
タントリエステル、C8〜C20アルコールスクロースモノエステル、C8〜C20アルコール
スクロースジエステル、C8〜C20アルコールスクローストリエステル、およびC8〜C20
脂肪アルコールエステルが挙げられる。特に好適な脂質の具体例は、ジイソステアリン酸
ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソ
ルビタン、ラウリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、セ
スキオレイン酸ソルビタン、エスキステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、
トリイオステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸オルビ
タン、スクロースココエート、スクロジラウレート、ジステアリン酸スクロース、ラウリ
ン酸スクロース、ミリスチル酸スクロース、オレイン酸スクロース、パルミチン酸スクロ
ース、リシノール酸スクロース、ステアリン酸スクロース、トリベヘン酸スクロース、ト
リステアリン酸スクロース、乳酸ミリスチル、乳酸ステアリル、乳酸イソステアリル、乳
酸セチル、乳酸パルミチル、乳酸ココイル、およびこれらの混合物である。
【0175】
他の好適な皮膚軟化剤としては、鉱油、ペトロラタム、コレステロール、ジメチコン、
ジメチコノール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、アジ
ピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、リシノー
ル酸セチル、ジステアリン酸ソルビタン、ジラウリン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビ
タン、ラウリン酸ソルビタン、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、イソス
テアリル乳酸ナトリウム、ラウリルピドレート、ステアリン酸ソルビタン、ステアリルア
ルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、PPG−14ブチルエーテル、PP
G−15ステアリルエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0176】
本発明の組成物は、種々の乳化剤を含んでもよい。本発明の最終製品組成物中には、乳
化剤は、組成物の最大約10重量%の量、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%が含ま
れてよい。好適な乳化剤の例としては、ステアラミドプロピルPG−ジモニウムクロリド
ホスフェート、ステアラミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、ステアラミド
プロピルジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムクロリド、ステアラミドプロピ
ルジメチルセテアリルアンモニウムトシレート、ステアラミドプロピルジメチルアンモニ
ウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアンモニウムラクテート、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコシス(polypropyleneglycocis)
、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0177】
本発明の組成物は、ふけ防止剤を含んでもよい。好適なふけ防止剤の例としては、ジン
クピリチオン、硫黄、および硫化セレンが挙げられる。
【0178】
本発明の組成物は、毛髪用酸化/還元剤を含んでもよい。好適な毛髪用酸化/還元剤の
例としては、過酸化水素、過ホウ酸塩、チオグリコール酸塩、および過硫酸塩が挙げられ
る。
【0179】
本発明の組成物は、種々の増粘剤、たとえば架橋したアクリレート、非イオンポリアク
リルアミド、キサンタンガム、グアーガム、ゲランガムなど、ポリアルキルシロキサン、
ポリアリールシロキサン、およびアミノシリコーンなどを含んでもよい。本発明の最終製
品組成物中に、増粘剤は、組成物の最大約10重量%の量、好ましくは約0.2重量%〜
約5重量%の量で含まれてよい。
【0180】
好適な増粘性ケイ素化合物の具体例としては、ポリジメチルシロキサン、フェニルシリ
コーン、ポリジエチルシロキサン、およびポリメチルフェニルシロキサンが挙げられる。
好適なケイ素化合物の一部は、欧州特許出願95,238号明細書および米国特許第4,
185,017号明細書に記載されており、これらを引用することにより本明細書の一部
をなすものとする。本発明の組成物は、シリコーンポリマー材料を含んでもよく、それに
よって毛髪のスタイルの維持およびコンディショニングの利点が得られる。このような材
料は米国特許第4,902,499号明細書に記載されており、これを引用することによ
り本明細書の一部をなすものとする。
【0181】
本発明の組成物は、加水分解した動物タンパク質のヘアコンディショング剤を含んでも
よい。クローダ・インコーポレーテッドは、市販材料の例を商標クロテインQ−RTM(
Crotein Q−RTM)で販売している。その他の例としては、尿素、グリセロー
ル、およびプロポキシル化グリセロールが挙げられ、たとえば、米国特許第4,976,
953号明細書に開示されるものが挙げられ、引用することにより本明細書の一部をなす
ものとする。
【0182】
本発明の組成物は、毛髪に適用することで整髪の利点が得られるヘアセッティング剤を
含んでもよい。ヘアセッティングポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー
などであってよい。本明細書でのポリマーの説明の便宜上、ポリマー中に存在するモノマ
ー単位をモノマーと呼び、これらモノマーからポリマーを誘導することができる。モノマ
ーはイオン性(たとえばアニオン性、カチオン性、両性、双性イオン性)でも非イオン性
でもよい。アニオン性モノマーの例としては、不飽和カルボン酸モノマー、たとえばアク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸半エステル、イタコン酸、フマル酸、お
よびクロトン酸;不飽和多塩基酸無水物、たとえば無水コハク酸、無水フタル酸などと、
ヒドロキシル基含有アクリレートおよび/またはメタクリレート、たとえばヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート
などとの半エステル;スルホン酸基を有するモノマー、たとえばスチレンスルホン酸、ス
ルホエチルアクリレートおよびメタクリレートなど;リン酸基を有するモノマー、たとえ
ば酸性ホスホオキシエチルアクリレートおよびメタクリレート、3−クロロ−2−酸ホス
ホオキシプロピルアクリレートおよびメタクリレートなどが挙げられる。
【0183】
カチオン性モノマーの例としては、アクリル酸またはメタクリル酸と、アルキル中に1
〜5個の炭素原子を有するトリアルキルアミンの第4級化エピハロヒドリン生成物とから
誘導されるモノマー、たとえば(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロリドおよび(メタ)アクリルオキシプロピル−トリエチルアンモニウムブロミド;メ
タクリル酸またはメタクリルアミドと、C1〜C6アルキル基を有するジアルキルアルカノ
ールアミンとから誘導されるメタクリル酸のアミン誘導体またはメタクリルアミドのアミ
ン誘導体、たとえばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、またはジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
【0184】
両性モノマーの例としては、前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体または(メタ)
アクリルアミドのアミン誘導体、たとえばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの、モノクロロ酢酸カリウム、モノブロ
モプロピオン酸ナトリウム、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノクロロ
酢酸のトリエタノールアミン塩などのハロゲン化脂肪酸塩による、双性イオン性誘導体;
ならびにプロパンスルトンで改質した前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体または(
メタ)アクリルアミドのアミン誘導体が挙げられる。
【0185】
非イオン性モノマーの例は、C1〜C24アルコール、たとえばメタノール、エタノール
、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノ
ール、1−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ペ
ンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、t−ブタ
ノール、シクロヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、3−ヘプタノール、ベンジ
ルアルコール、2−オクタノール、6−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘ
キサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキ
サノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカ
ノール、のアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、スチレン;クロロスチレン
;ビニルエステル、たとえば酢酸ビニル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;アクリロニトリ
ル;α−メチルスチレン;t−ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサジエン;エチ
レン;プロピレン;ビニルトルエン;アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキ
シエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート;アリルアクリレ
ート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートおよびメタクリレート、オレ
イルアクリレートおよびメタクリレート、ベンジルアクリレートおよびメタクリレート、
テトラヒドロフルフリルアクリレートおよびメタクリレート、エチレングリコールジ−ア
クリレートおよび−メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ−アクリレートおよ
び−メタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、
n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、メチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、お
よびそれらの混合物である。
【0186】
アニオン性整髪用ポリマーの例は、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、酢酸ビニ
ルと、クロトン酸と、α−分岐飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル、たとえばネ
オデカン酸ビニルとのターポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリ
マー、アクリル酸またはメタクリル酸を含有するアクリル系コポリマーおよびターポリマ
ーである。
【0187】
カチオン性整髪用ポリマーの例は、アミノ官能性アクリレートモノマー、たとえば低級
アルキルアミノアルキルアクリレート、またはメタクリレートモノマー、たとえばジメチ
ルアミノエチルメタクリレートと、相溶性モノマー、たとえばN−ビニルピロリドン、ま
たはアルキルメタクリレート、たとえばメチルメタクリレートおよびエチルメタクリレー
ト、およびアルキルアクリレート、たとえばメチルアクリレートおよびブチルアクリレー
トとのコポリマーである。
【0188】
本発明の組成物は、広範囲にわたる他の成分も含んでよい。化粧品およびパーソナルケ
ア産業で一般的に使用される好適な他の成分の一部は、CTFA化粧品成分便覧(CTF
A Cosmetic Ingredient Handbook)(第2版、1992
年)に記載されており、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。これらの
成分は、従来通りの量で使用される。
【0189】
たとえば、本発明の組成物は、1種類以上の、吸収剤、ニキビ防止剤、制汗剤、凝結防
止剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、ふけ防止剤、収斂剤、バインダー、緩衝剤、生物学
的添加剤、緩衝物質、増量剤、キレート剤、化学的添加剤、カップリング剤、コンディシ
ョナー、着色剤、化粧品用収斂剤、化粧品用殺生剤、変性剤、医薬用収斂剤、洗剤、分散
剤、外用鎮痛薬、フィルム形成剤、起泡剤、芳香成分、湿潤剤、角質溶解薬、乳白剤、p
H調整剤、防腐剤、噴射剤、タンパク質、レチノイド、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚
漂白剤、スキンコンディショニング剤(湿潤剤、その他の成分、および潜在成分)、皮膚
鎮静剤、皮膚治療薬、軟化剤、可溶化剤、潤滑剤、浸透剤、可塑剤、塩、精油、およびビ
タミン類を含んでもよい。使用される場合、それぞれの量は製品に依存して非常に広範囲
の間で変動させることができる。しかし、これらは一般に従来通りの量で使用される。し
たがって、たとえば、シャンプーが一般に約0.1〜5重量%の間の芳香成分が使用され
るのであれば、1種類以上の本発明のオリゴエステルを使用して配合されるシャンプーに
一般に使用される量もこれと同じとなる。しかし一般に、これらそれぞれの使用量は50
重量%未満であり、より好ましくは25重量%以下である。
【0190】
好適なpH調整剤の例としては、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、およびア
ミノメチルプロパノール、およびそれらの混合物が挙げられる。pH調整剤が最終製品組
成物中に存在する場合、その量は組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約
0.1重量%〜約2重量%で変動させてよい。
【0191】
好適なフィルム形成剤の例としては、グリセリン/ジエチレングリコールミリステート
コポリマー、グリセリン/ジエチレングリコールアジペートコポリマー、PVM/MAコ
ポリマーのエチルエステル、PVP/ジメチコニルアクリレート/ポリカルバミル/ポリ
グリコールエステル、およびそれらの混合物が挙げられる。フィルム形成剤が最終製品組
成物中に存在する場合、その量は組成物の約0.1重量%〜約15.0重量%、好ましく
は組成物の約0.1重量%〜約2.5重量%で変動させてよい。
【0192】
好適なビタミンの例としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、レチノイン酸、
レチノール、およびレチノイドが挙げられる。
【0193】
好適なニキビ防止薬の例としては、ゾルシノール、硫黄、サリチル酸、エリスロマイシ
ン、亜鉛、および過酸化ベンゾイルが挙げられる。
【0194】
好適な皮膚漂白または淡色化剤の例としては、ヒドロキノン、およびコウジ酸が挙げら
れる。芳香剤、顔料、着色剤などの好適な審美性成分の例としては、パンテノールおよび
誘導体(たとえばエチルパンテノール)、アロエベラ、パントテン酸およびその誘導体、
丁字油、メントール、ショウノウ、ユーカリ油、オイゲノール、メンチルラクテート、ウ
ィッチヘーゼル蒸留物、アラントイン、ビサボロール、およびグリシルリチン酸二カリウ
ムが挙げられる。
【実施例1】
【0195】
PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンの調製
1356.09g(11.38モル)のN−メチル−N,N−ジエタノールアミンを、
窒素流入口が取り付けられ乾燥させた撹拌加圧容器に投入した。触媒量(15g)の40
%KOH水溶液を加えた。この容器に窒素をパージし、110℃まで加熱した。1時間減
圧した。混合物をさらに125〜130℃まで加熱した。2643.91g(45.52
モル)のプロピレンオキシドを加えた後、反応混合物をさらに3時間撹拌して、反応が終
了するまで進行させた。反応の進行は、試薬の取り込みと容器内の圧力測定によって監視
した。反応混合物を100〜105℃まで冷却し、約1時間減圧した。KOH触媒を中和
するために、14.1gの50%次亜リン酸を加えた。冷却後、PPG−4−N−メチル
−N,N−ジエタノールアミンが得られ、外観は粘稠黄色液体であり、塩基価は160.
5mgKOH/gであった。
【実施例2】
【0196】
PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマーの調製
機械的撹拌装置、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、1714.
70g(4.906モル)の実施例1のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノール
アミンおよび585.3g(4.00モル)のアジピン酸を投入し、4.6gの次亜リン
酸触媒を加えた。混合物を220〜225℃まで加熱し、窒素雰囲気下で撹拌しながら6
〜8時間維持して、ヒドロキシル末端オリゴマーを得た。この反応過程は、酸価の低下を
測定することによって監視した。酸価が<7となってから反応を停止した。得られた生成
物のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペート(ヒドロキシル末
端オリゴマー)の外観は黄色粘稠液体であり、ヒドロキシル価が41、塩基価が117で
あった。
【0197】
実施例2の生成物のヒドロキシル価に基づいて分子量を計算すると2736.58であ
った。(56100/41)×2=2736.58。
【0198】
この生成物についてGPCによる試験を行うと、重量平均分子量Mwが2703である
ことが分かった。図1を参照されたい。
【実施例3】
【0199】
ポリ(N−ヒドロキシポリオキシプロピルエチル)N−アジピル−ポリ−オキシプロピル
)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−シンナミドプロピルジメチルアンモニウム
クロリド)メタンスルホネートの調製。ポリクオタニウム59および1,3−ブタンジオ
ールまたはブチレングリコールあるいはクローダソルブ(CRODASORB)UV−H
PPとしても知られる。
【0200】
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、6
65.53g(1.40モル)の実施例2のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノ
ールアミンアジペートオリゴマー、および240.43g(2.67モル)の1,3−ブ
タンジオールを加えた。反応混合物を30〜35℃に維持しながら、131.89g(1
.37モル)のメタンスルホン酸(MSA)をゆっくり加えて、アミンを中和した。この
反応は、反応混合物の酸価および塩基価を経時で測定することによって監視した。PPG
−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマーのメタンスルホン
酸塩が生成してから、120.51g(1.30モル)のエピクロロヒドリンを投入した
。反応温度を85〜90℃まで上昇させ、窒素ブランケット下で撹拌しながらさらに6時
間維持した。反応は酸価の低下によって監視した。酸価が安定してから、541.63g
(1.6105モル)のシンナミドプロピルジメチルアミンを投入した(シンナミドプロ
ピルジメチルアミンは米国特許第5,633,403号明細書の実施例1に開示されるよ
うに調製した)。反応混合物を85〜90℃で6時間撹拌し、塩基価の低下を監視した。
塩基価の低下が安定してから、流動性を高めるために、活性が64〜68%となるまで生
成物を水で希釈した。得られた生成物[ポリ(N−ヒドロキシポリオキシプロピルエチル
)N−アジピル−ポリ−オキシプロピル)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−シ
ンナミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド)メタンスルホネート]は粘稠黄色液体
として得られた。
【実施例4】
【0201】
ポリ(N−ヒドロキシポリオキシプロピルエチル)N−アジピル−ポリ−オキシプロピル
)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−シンナミドプロピルジメチルアンモニウム
クロリド)クロリドの調製
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、3
24.2g(0.68モル)の実施例2のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノー
ルアミンアジペートオリゴマーを加え、窒素雰囲気下で40℃まで加熱した。67.7g
(0.689モル)の37%活性塩酸をゆっくりと加えた。すべての塩酸を加えた後、混
合物を50〜55℃で1時間反応させた。反応は、反応混合物の酸価の上昇を経時で測定
することによって監視した。PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジ
ペートオリゴマーの塩酸塩が生成してから(塩基価および酸価の測定で確認)、62.5
g(0.675モル)のエピクロロヒドリンを投入した。すべてのエピクロロヒドリンを
加えてから、反応温度を75〜80℃まで上昇させた。次に容器の内容物を75〜80℃
で4時間反応させた。反応は酸価および塩基価によって監視した。酸価および塩基価が安
定してから、275.4g(0.82モル)のシンナミドプロピルジメチルアミン(米国
特許第5,633,403号明細書に開示されるように調製した)を加えた。反応温度を
85〜90℃まで上昇させ、反応混合物を6時間維持し、塩基価の低下によって監視を行
った。塩基価が安定化してから、生成物を270.2g(15モル)の脱イオン水で65
%活性まで希釈した。得られた生成物のポリ(N−ヒドロキシポリオキシプロピルエチル
)N−アジピル−ポリ−オキシプロピル)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−シ
ンナミドプロピルジメチルアンモニウムクロリド)クロリドは、室温での外観が透明黄色
粘稠液体であった。
【実施例5】
【0202】
高分子量オリゴエステルの調製
実施例2の材料のより高いMWのオリゴエステルを調製した。清浄であり乾燥した撹拌
加圧容器に窒素スパージャーを取り付けたものに、1143.33g(0.549モル)
の実施例2のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマ
ー、256.67g(0.448モル)のUnidyme14(商標)(アリゾナ・ケミ
カル・カンパニー(Arizona Chemical Co.)製)、および2.1g
の50%次亜リン酸を投入した。内容物を窒素スパージャー下で220〜225℃まで加
熱した。220〜225℃に到達してから、30mmHgまで16〜20時間減圧して、
ヒドロキシル末端オリゴマーを生成させた。減圧中、反応の進行は酸価の減少によって監
視した。酸価が7mgKOH未満となった時点に反応が終了したと見なした。得られた生
成物はヒドロキシル価が5mgKOHの粘稠性コハク色液体であった。
【0203】
ヒドロキシル価に基づいて、この生成物の平均分子量を計算すると22440となった
:(56100/5)×2=22440。
【実施例6】
【0204】
N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマー(非アルコキシル化)の
調製
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、8
40.75g(7.06モル)のN−メチル−N,N−ジエタノールアミンを加え、およ
び859.25g(5.88モル)のアジピン酸を投入し、触媒量(バッチ投入量の0.
2%)の50%の次亜リン酸を投入した。反応混合物を180℃まで徐々に加熱した。こ
の反応は、反応混合物の経時の酸価およびヒドロキシル価によって監視し、酸価が<6.
0となった時点で反応を停止させた。得られた生成物のN−メチル−N,N−ジエタノー
ルアミンアジペートオリゴマーはヒドロキシル価48.7、塩基価252、酸価5.5で
あり、外観は黄色粘稠液体であった。
【実施例7】
【0205】
N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマーのジ−ポリ(12−ヒド
ロキシステアレート)エステル(エンドキャップされた)の調製
実施例6に記載のように調製した885.58g(0.384モル)のN−メチル−N
,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマー、および米国特許第3,778,287
号明細書に記載されるように調製した1114.42gの(0.768モル)のポリ(1
2−ヒドロキシステレート)の混合物を、機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素
流入口を取り付けた四口フラスコに投入した。触媒量の次亜リン酸(50%溶液3g)を
加え、反応混合物を180〜200℃まで加熱し、20時間維持した。反応の進行は酸価
によって追跡した。酸価が安定してから、生成物を冷却し、その結果、N−メチル−N,
N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマーのジ−ポリ(12−ヒドロキシステレート
)エステルが、コハク色粘稠液体の形態で酸価が5.1の主生成物として得られた。
【実施例8】
【0206】
セチルジメチルアミン(モノアルキルアミン)、およびN−メチル−N,N−ジエタノー
ルアミンアジペートオリゴマーのジ−ポリ(12−ヒドロキシステアレート)エステル(
エンドキャップされたオリゴエステル)の第4級化硫酸ジメチルクワットの混合クワット
系の生成
機械的撹拌装置、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、182.3
7g(0.354モル)の実施例7のN−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペー
トオリゴマーのジ−ポリ(12−ヒドロキシステアレート)、121.58g(0.44
6モル)のセチルジメチルアミン、および600g(2.2モル)のステアリルアルコー
ルを加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で75℃まで加熱し、96.05g(0.76モ
ル)の硫酸ジメチルを滴下した。DMS添加後、反応を75〜80℃で1時間維持し、酸
価、塩基価により監視を行った。塩基価が安定化してから、最終生成物は40%の全クワ
ット活性を有し、外観はオフホワイトのフレーク化可能な蝋状固体であり、塩基価は2.
4mgKOHであった。
【実施例9】
【0207】
PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンのダイマー酸オリゴマー(Hモル
のプロピレンオキシドでアルコキシル化)
機械的撹拌装置、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、512.4
2g(1.46モル)の実施例1のPPG−4−N−メチル−N,N,−ジエタノールア
ミンを投入し、687.58g(1.1968モル)のダイマー脂肪酸(アリゾナ・ケミ
カルズ(Arizona Chemicals)のUnidyme(登録商標)14)、
および1.8gの50%次亜リン酸を投入した(2つのオレイン脂肪酸分子からC36二酸
が生成)。混合物を徐々に220〜225℃まで加熱し、窒素雰囲気下で撹拌しながら1
0時間維持して、ヒドロキシル末端オリゴマーを生成させた。反応の進行は、反応混合物
の酸価およびヒドロキシル価を経時で測定することによって監視した。酸価が4〜2mg
付近で停止してから、反応混合物を冷却した。得られたポリエステルポリアミンは、主生
成物として生成し、外観は黄色粘稠液体であり、酸価3.7mgKOH/gおよびヒドロ
キシル価31.7であった。
【実施例10】
【0208】
セチルジメチルアミン、およびPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンの
ダイマー酸オリゴマーの混合硫酸ジメチルクワットの生成
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、2
51.5g(0.3モル)の実施例2のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノール
アミンおよびダイマー酸オリゴマー、142g(0.487モル)のセチルジメチルアミ
ン、および720g(2.67モル)のステアリルアルコールを投入した。反応混合物を
75〜80℃まで加熱し、96.3g(0.763モル)の硫酸ジメチルをゆっくり加え
た。続いて、反応を75〜80℃で1時間維持し、塩基価によって監視を行った。塩基価
が安定した後、最終生成物は全クワット活性が40%となり、外観はオフホワイトのフレ
ーク化可能な蝋状固体であり、塩基価は1.5〜2mgKOHであった。
【実施例11】
【0209】
N−メチル−N,N−ジエタノールアミンダイマー酸オリゴマー(非アルコキシル化)
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、3
50g(2.937モル)のN−メチル−N,N−ジエタノールアミン、および1350
g(2.467モル)のC18不飽和ダイマー脂肪酸を加えた。触媒量(0.2%)の次
亜リン酸を加え、その混合物を徐々に180℃まで加熱し、窒素雰囲気下で10時間撹拌
しながら維持して、ヒドロキシル末端オリゴマーを生成させた。反応の進行は、反応混合
物の酸価およびヒドロキシル価を経時で測定することによって監視した。4〜2mg付近
で停止してから、反応混合物を冷却した。得られたポリエステルポリアミンは、主生成物
として生成し、外観は黄色粘稠液体であり、酸価3mgKOH/gおよびヒドロキシル価
36.6であった。
【実施例12】
【0210】
セチルジメチルアミン、およびN−メチル−N,M−ジエタノールアミンダイマー酸オリ
ゴマーの混合された硫酸ジメチルクワットの調製
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、4
57.9g(0.799モル)の実施例11のN−メチル−N,N−ジエタノールアミン
ダイマー酸オリゴマー、305.3g(1.12モル)のセチルジメチルアミン、および
1500g(5.56モル)のステアリルアルコールを加えた。反応混合物を窒素雰囲気
下で65〜70℃まで加熱し、136.8g(1.877モル)の硫酸ジメチルをゆっく
り加えた。すべての硫酸ジメチルを加えてから、反応を75〜80℃で40分維持し、塩
基価の低下を監視した。塩基価が安定した後、最終生成物の全クワット活性は40%とな
り、外観はオフホワイトのフレーク化可能な蝋状固体であり、塩基価は2mgKOHであ
った。
【実施例13】
【0211】
PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンダイマー酸オリゴマーの硫酸ジメ
チルクワット
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、589.
63(0.7357モル)の実施例9のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノール
アミンのダイマー酸オリゴマー、および400g(4.44モル)の1,3−ブタンジオ
ールを加えた。混合物を窒素雰囲気下で65〜70℃まで加熱し、85.37g(0.6
8モル)の硫酸ジメチルをゆっくり加えた。反応混合物を70〜75℃で1時間撹拌し、
塩基価によって監視を行った。塩基価が安定してから、反応を停止させた。最終生成物の
クワット活性は62%となり、外観は粘稠黄色液体であり、酸価4.5mgKOHおよび
塩基価1.8mgKOHであった。
【実施例14】
【0212】
ジ−ポリ(12−ヒドロキシステアレート)エステルPPG−4−N−メチル−N,N−
ジエタノールアミンアジペートオリゴマー(エンドキャップおよびアルコキシル化された

機械的撹拌装置、冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに、4
23.33g(0.309モル)の実施例2のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタ
ノールアミンアジペートオリゴマー、および876.67(0.6188モル)のポリ−
12−ヒドロキシステアレート(この調製は米国特許第3,778,287号明細書に記
載されている)を加えた。触媒量(バッチ投入量の0.15重量%)の50%次亜リン酸
を加え、反応混合物を200℃まで加熱し、窒素スパージャー下で20時間維持した。反
応中に、水を留去した。反応の進行は、酸価(AV)の低下によって追跡した。AVが安
定してから、反応を停止させ、反応物を冷却した。得られたPPG−4−N−メチル−N
,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマーのジ[ポリ(12−ヒドロキシステアレ
ート)]エステルはコハク色粘稠液体であり、酸価5.4および塩基価51.9であった

【実施例15】
【0213】
ジ−ポリリシノレエートエステルPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミン
アジペートオリゴマー(エンドキャップおよびアルコキシル化がされた)
299.14g(0.142モル)のPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノール
アミンアジペートオリゴマー(ヒドロキシル価が53.4mgKOHであり実施例2に記
載の方法と同様の方法で調製した)、および4.86g(0.285モル)のポリリシノ
レエート(酸価が39.85mgKOHであり、1973年12月11日の米国特許第3
,778,287号明細書に記載されるように調製した)の混合物を、機械的撹拌装置、
冷却器、温度計、および窒素流入口を取り付けた四口フラスコに投入した。バッチ投入量
の0.15重量%の50%次亜リン酸触媒を反応混合物に加え、混合物を200〜220
℃まで加熱し、窒素スパージャー下で16時間維持した。反応は、酸価およびヒドロキシ
ル価によって監視した。この結果、粘稠性のコハク色液体の形態のジ−ポリリシノレエー
トポリPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペート前駆体が主生成
物として得られた。
【実施例16】
【0214】
ジ−ポリリシノレエートエステルPPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミン
アジペートオリゴマー硫酸ジメチルクワット
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、窒素流入口、および滴下漏斗を取り付けた四口フラ
スコに、637.58g(0.55モル)の実施例15のジ−ポリリシノレエートポリP
PG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペート前駆体を投入し、300
g(3.33モル)の1,3−ブタンジオールを加えた。混合物を窒素雰囲気下で65〜
70℃まで加熱し、15分間十分に混合した。62.42g(0.495モル)の硫酸ジ
メチルを加えた。DMS添加速度によって反応温度を制御し、75℃未満に維持した。す
べての硫酸ジメチルを加えてから、65〜70℃で1時間反応させた。反応は、酸価およ
び塩基価によって監視した。得られた生成物のクワット活性は70%であり、塩基価は2
.9mgKOHであり、外観は粘稠黄色液体であった。
【実施例17】
【0215】
PPG−4−N−メチル−N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマー塩化ベンジ
ルクワット
機械的撹拌装置、冷却器、温度計、窒素流入口、および滴下漏斗を取り付けた四口フラ
スコに、298.13g(0.621モル当量)の実施例2のPPG−4−N−メチル−
N,N−ジエタノールアミンアジペートオリゴマー、および125gのジプロピレングリ
コールを投入した。混合物を65まで加熱し、76.87g(0.607モル)の塩化ベ
ンジルをゆっくり加えた。反応混合物の温度を次にゆっくり90℃まで上昇させた。反応
の進行は塩基価の低下によって監視した。最終生成物の外観は粘稠黄色液体であり、塩基
価6.5およびクワット活性75.8%であった。
【実施例18】
【0216】
高SPF日焼け止めローション
この高SPF日焼け止めローションは、長時間持続するUV保護が得られ、優れた耐水
性を有する。これはBFグッドリッチより入手可能なUVB吸収剤のサリチル酸オクチル
を使用している。
【0217】
【表1】

【0218】
調製手順
A部:Carbopol(登録商標)Ultrez(商標)10ポリマーおよびMet
hocel(登録商標)E4Mを温かい脱イオン水(40〜50℃)中に分散させる。ポ
リマーが分散してからは混合速度を低下させる。
均一になってから、他のA部成分を加え、均一になるまで混合する。
B部:最初にB部の4つの成分を独立した容器中に移す。オキシベンゾンが溶解するま
で加熱混合を行う。
B部を45℃まで冷却する。Pemulen(登録商標)TR−2をB部中に分散させ
、十分分散するまで混合する。
激しく撹拌しながら、B部をA部に加える。20分間、または滑らかで粒のない分散体
が見られるまで混合する。
AMP−95(登録商標)をバッチに加え、滑らかな生成物が得られるまで混合する。
Avalure(商標)AC 118および芳香剤をバッチに加える。均一になるまで
混合する。
【実施例19】
【0219】
シャンプー
【表2】

【0220】
調製手順
A部:Carbopol(登録商標)ETC(商標)2020を温かい脱イオン水に分
散させる。
混合速度を低下させて20分間混合する。
NaOH(18%)で部分的に中和する。
30分間または均一になるまで混合する。
B部:Hi−Care(登録商標)1000を副容器中で分散させる(注意:ポリマー
はまだ膨潤していない)。
EDTA二ナトリウムを加える。ポリマーが膨潤してから、B部をA部に加える(注意
:膨潤が始まる前に加えない場合は、B部は非常に濃厚になる)。均一になるまで混合す
る。
C部:8%のStandapol(登録商標)、およびすべてのJordapon(登
録商標)をメインバッチに加える。空気の取り込みを避けるためゆっくり混合する。
副容器中で、以下の成分:Finsolv(登録商標)EMG、ビタミンE、セチルア
ルコール、およびジメチコーンを75℃で溶融させる。
7%のStandapol(登録商標)を溶融油相に加え、均一になるまで651Cで
加熱し続ける。Miranol(登録商標)ウルトラを副油相に加え、温度を維持する。
副油相/界面活性剤相をメインバッチに加える。
均一になるまで混合する。混合しすぎないこと。
混合しながら以下の成分を順に加える。Phenonip(登録商標)、芳香剤、およ
び着色剤。
実施例2の化合物を使用してpHを6.1〜6.5に調整する。
【実施例20】
【0221】
日焼け止めローション
【表3】

【0222】
手順:A相を混合し75℃に加熱する。別の容器中で、B相を75℃に加熱する。撹拌
しながらA相をB相に加え、撹拌を続けながら40℃に冷却する。C相を加えて25℃ま
で冷却する。
【実施例21】
【0223】
カチオン性日焼け止めローション
【表4】

【0224】
手順:A相を混合し75℃に加熱する。別の容器中で、B相を75℃に加熱する。撹拌
しながらA相をB相に加え、撹拌を続けながら40℃に冷却する。C相を加えて25℃ま
で冷却する。
【実施例22】
【0225】
保湿ローション
【表5】

【0226】
手順:B相のカルボポル941を混合しながら水に加える。75〜80℃に加熱し、ポ
リエステルポリアミンを加える。A相の成分を1つにまとめ、混合しながら75〜80℃
に加熱する。混合しながらB相をA相に加え、40℃まで冷却する。混合しながらC相を
加え、所望の充填温度まで冷却する。
【実施例23】
【0227】
ヘアコンディショナー
【表6】

【0228】
手順:A相を混合し75℃に加熱する。別の容器中で、B相を75℃に加熱する。撹拌
しながらA相をB相に加え、撹拌を続けながら40℃に冷却する。C相を加えて25℃ま
で冷却する。
【実施例24】
【0229】
コンディショニングシャンプー
【表7】

【0230】
手順:A相を混合し60℃に加熱する。B相を加え、25℃に冷却しながら撹拌を続け
る。
【実施例25】
【0231】
UV保護性を有するコンディショニングシャンプー
【表8】

【0232】
手順:A相を混合し60℃に加熱する。B相を加え、25℃に冷却しながら撹拌を続け
る。
【実施例26】
【0233】
改善された毛髪のつやおよびUV保護性のためのシャンプー
【表9】

【0234】
手順:A相を混合し60℃に加熱する。B相を加え、25℃に冷却しながら撹拌を続け
る。
【実施例27】
【0235】
制汗スティック
【表10】

【0236】
手順:A部の成分を混合し60〜65℃に加熱する。混合しながら50〜55℃まで冷
却する。空気の混入を避けるため注意しながらB部を加える。所望の充填温度まで冷却す
る。
【実施例28】
【0237】
透明消臭スティック
【表11】

【0238】
手順:A部の成分を1つにまとめ、高速で撹拌しながら70〜80℃まで温度を上昇さ
せる。この温度に到達してから5〜10分間撹拌を続け、B部をゆっくりと加え始め、5
〜10分かけて加える。型に注ぎ込む。
【実施例29】
【0239】
クローダソルブUV−HPPを含有するUV保護性コンディショニングスプレー
UV保護性コンディショニングスプレーは以下の内容物を有する。
【表12】

【0240】
手順:混合しながらすべての成分を次々に加える。10%クエン酸水溶液でpH5.5
に調整する。
【実施例30】
【0241】
クローダソルブUV−HPPを使用したUV保護性シャンプー
UV保護性シャンプーは以下の内容物を有する。
【表13】

【0242】
手順:混合しながらすべての成分を次々に加える。10%クエン酸溶液でpH5.5に
調整する。
【実施例31】
【0243】
PEG−2,PPG−4ステアリルアミンの調製
清浄であり乾燥した撹拌タンク容器に窒素スパージャーを取り付けたものに、1530
.69g(4.172モル当量)のPEG−2ステアリルアミン、および5.56gの4
5%水酸化カリウム溶液を投入した。この容器に窒素をパージし、110℃まで加熱した
後、30mmHgまで1時間減圧した。減圧から1時間後、バッチを130℃まで加熱し
、内圧が40〜45psigに維持されるように一定速度で、気泡が発生するように96
9.31g(16.689モル当量)のプロピレンオキシドを容器に送り込んだ。すべて
のプロピレンオキシドを加えた後、一定圧力でバッチを反応させ、1時間減圧した。最終
生成物は、曇ったコハク色の液体であり、塩基価92.9およびヒドロキシル価288.
5であった。
【実施例32】
【0244】
PEG−2,PPG−4ステアリルアミンアジペートオリゴマーの調製
清浄であり乾燥した撹拌タンク容器に窒素スパージャーを取り付けたものに、1670
.07g(2.766モル当量)の実施例4のPEG−2 PPG−4ステアリルアミン
、329.93g(2.258モル当量)のアジピン酸、および3gの50%次亜リン酸
を投入した。このバッチを220〜225℃まで加熱し、30mmHgに10〜12時間
減圧して、ヒドロキシル末端オリゴマーを生成させた。この間、反応の進行は酸価の低下
によって監視した。酸価が7mgKOH未満となった時点で反応が完了したと見なした。
生成物は粘稠性のコハク色液体であり、ヒドロキシル価32.4および塩基価78.6で
あった。
【実施例33】
【0245】
PEG−2,PPG−4ステアラルアンモニウムメトサルフェートアジペートオリゴマー
の調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、310.98g(0.434モル当量)
の実施例5のPEG−2 PPG−4ステアリルアミンアジペートオリゴマー、および1
92.49gの1,3−ブタンジオールを投入した。滴下漏斗を使用して、46.53g
(0.369モル当量)の硫酸ジメチルを15〜20分かけて加え、この間、温度は70
〜80℃の間に維持した。硫酸ジメチルの添加終了後、バッチを70〜80℃でさらに1
時間反応させ、その後生成物の塩基価をチェックした。この塩基価が6mgKOH未満と
なったときに反応が終了したと見なした。最終生成物は透明液体でありカチオン活性が6
7.7%であった。
【実施例34】
【0246】
混合ダイマー酸/アジピン酸のPPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミンオ
リゴエステルの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、および蒸留器具が取り付けられた清浄で
あり乾燥した四口丸底フラスコに、247.25g(0.704モル当量)の実施例1の
PPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、51.40g(0.352モル
当量)のアジピン酸、および201.35 g(0.352モル当量)のC36ダイマー
酸(アリゾナ・ケミカル・カンパニーのUnidyme14(商標))を投入する。この
反応混合物を窒素雰囲気下で220〜225℃まで加熱し、酸価の低下によって監視を行
う。酸価が7未満になったときに反応が完了したと見なす。
【実施例35】
【0247】
混合ダイマー酸およびアジピン酸のPPG−4 N−メチル−N,N−ジメタノールアミ
ンオリゴエステルのメトサルフェートクワットの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、259.82g(0.375)の実施例
7のPPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミンダイマー酸/アジペートオリ
ゴマー、および199.98gの1,3−ブタンジオールを投入する。滴下漏斗を使用し
て、40.21g(0.319モル当量)の硫酸ジメチルを15〜20分かけて加え、こ
の間温度を70〜80℃の間に維持する。硫酸ジメチルの添加終了後、バッチを70〜8
0℃でさらに1時間反応させ、その後生成物の塩基価をチェックする。この塩基価が6m
gKOH未満となったときに反応が終了したと見なす。
【実施例36】
【0248】
PEG−2,PPG−4ステアラルミンオキシドアジペートオリゴマーの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、310.98g(0.434モル当量)
の実施例5のPEG−2,PPG−4ステアリルアミンアジペートオリゴマー、および1
92.49gの1,3−ブタンジオールを投入する。滴下漏斗を使用して、25g(0.
369モル当量)の50%過酸化水素を15〜20分かけて加え、この間温度を70〜8
0℃の間に維持する。過酸化水素を添加した後、バッチを70〜80℃でさらに1時間反
応させ、その後には反応が終了したと見なす。得られた生成物は、オリゴマー主鎖に沿っ
てアミンオキシド官能基を含有する。
【実施例37】
【0249】
PEG−2,PPG−4ステアラルミンアジペートオリゴマーの混合硫酸ジメチルクワッ
トおよびアミンオキシドの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、310.98g(0.434モル当量)
の実施例5のPEG−2,PPG−4ステアリルアミンアジペートオリゴマー、および1
92.49gの1,3−ブタンジオールを投入する。滴下漏斗を使用して、25.2g(
0.20モル当量)の硫酸ジメチルを15〜20分かけて加え、この間温度を70〜80
℃の間に維持する。さらに1時間反応させ、続いて8.1g(0.119モル当量)の5
0%過酸化水素を15〜20分かけて加え、この間温度を70〜80℃の間に維持する。
過酸化水素の添加後、バッチを70〜80℃でさらに1時間反応させ、その後には反応が
終了したと見なす。得られた生成物は、オリゴマー主鎖に沿ってクワットおよびアミンオ
キシド官能基の混合物を含有する。
【実施例38】
【0250】
3−ジメチルアミノプロピルグルコンアミドの調製
米国特許第4,038,294号明細書の実施例4に記載されるようにして3−ジメチ
ルアミノプロピルグルコンアミドを調製した。
【実施例39】
【0251】
3−ジメチルアミノプロピルグルコンアミドペンダント基を含有する混合ダイマー酸およ
びアジピン酸のPPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミンオリゴエステルの
クワットの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、259.82g(0.375モル当量)
の実施例7のPPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミンダイマー酸/アジペ
ートオリゴマー、および0.199.98gの1,3−ブタンジオールを投入する。滴下
漏斗を使用して、29.6g(0.30モル当量)の37%HClを加え、続いて27.
75g(0.30モル当量)のエピクロロヒドリン、および(0.30モル当量)の実施
例11の3−ジメチルアミノプロピルグルコンアミドを加えた。塩基価が安定するまで、
反応混合物を70〜80℃で撹拌する。得られた生成物は、オリゴエステルオリゴクワッ
トであり、ペンダント3−ジメチルアミノプロピルグルコンアミド側鎖を有する。
【実施例40】
【0252】
メトキシシランペンダント基を含有する混合ダイマー酸およびアジピン酸のPPG−4
N−メチル−N,N−ジエタノールアミンオリゴエステルのクワットの調製
撹拌装置、窒素スパージャー、温度プローブ、還流冷却器、および滴下漏斗が取り付け
られた清浄であり乾燥した四口丸底フラスコに、259.82g(0.375モル当量)
の実施例7のPPG−4 N−メチル−N,N−ジエタノールアミンダイマー酸/アジペ
ートオリゴマー、および0.199.98gの1,3−ブタンジオールを投入する。滴下
漏斗を使用して、29.6g(0.30モル当量)の37%HClを加え、続いて70.
9g(0.30モル当量)の3−グリシドキシ−プロピルメトキシシラン(ダウ・コーニ
ングの製品Z−6040)を加える。酸価が安定するまで、この反応混合物を70〜80
℃で撹拌する。得られた生成物は、オリゴエステルオリゴクワットであり、ペンダントト
リメトキシシラン側鎖を有する。
【0253】
特定の実施形態を参照しながら本明細書において本発明を説明してきたが、これらの実
施形態は、本発明の原理および用途の単なる例であることを理解されたい。したがって、
添付の請求項によって定義される本発明の意図および範囲から逸脱することなく、例示的
実施形態に対する多数の修正が可能であり、その他の配置を考案することができることを
理解されたい。
【産業上の利用可能性】
【0254】
本発明は、化学製品製造、医薬品および化粧品およびパーソナルケア産業の分野に関す
る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品のための添加剤であって、
a)薬学的または化粧品的に許容可能な溶媒と、
b)少なくとも2つの構造単位を含むオリゴエステルであって、各構造単位が、互いに
エステル結合で結合したジオールフラグメントおよび二酸フラグメントを有し、前記フラ
グメントの少なくとも1つが第3級または第4級窒素原子を含有するオリゴエステルと、
を含み、
前記構造単位が、前記エステル結合および前記第3級または第4級窒素原子を介して伸
びる主鎖を規定し、
前記オリゴエステルが、前記添加剤の約0.01重量%〜99.0重量%の量で存在す
る添加剤。
【請求項2】
前記オリゴエステルが約5〜約95重量%の量で存在する請求項1の添加剤。
【請求項3】
前記オリゴエステルが約20〜約95重量%の量で存在する請求項2の添加剤。
【請求項4】
前記オリゴエステルが約2〜約100個の構造単位を含む請求項1の添加剤。
【請求項5】
前記オリゴエステルが約2〜約50個の構造単位を含む請求項4の添加剤。
【請求項6】
前記オリゴエステルが約3〜約25個の構造単位を含む請求項5の添加剤。
【請求項7】
エステル結合を介して前記構造単位の1つと結合する少なくとも1つの追加のジオール
フラグメントまたは二酸フラグメントをさらに含む請求項1の添加剤。
【請求項8】
少なくとも1つの第3の構造単位をさらに含む請求項1の添加剤。
【請求項9】
前記オリゴエステルの分子量が約100,000以下である請求項1の添加剤。
【請求項10】
前記オリゴエステルの分子量が約50,000以下である請求項9の添加剤。
【請求項11】
前記オリゴエステルの分子量が約25,000以下である請求項10の添加剤。
【請求項12】
第3級または第4級窒素原子を含有する前記少なくとも1つの前記フラグメントが前記
ジオールフラグメントである請求項1の添加剤。
【請求項13】
前記ジオールフラグメントの前記それぞれが第3級または第4級窒素原子を含む請求項
12の添加剤。
【請求項14】
前記少なくとも10%の前記ジオールフラグメントが第3級または第4級窒素原子を含
む請求項12の添加剤。
【請求項15】
前記第3級または第4級窒素原子の少なくとも1つが、水素、ハロゲン、1〜60個の
炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換であってよいア
ルキル基、アルキレン基、またはアルコキシ基、6〜40個の炭素原子を有する置換また
は未置換の芳香族、4〜35個の炭素原子を有する置換または未置換の環状アルカン、あ
るいは置換または未置換の2〜40個の炭素原子を有するアリールアルキル基、アルキル
アリールアセトキシ基、アルキルアセトキシ基、アリールアセトキシ基、カルボキシ基、
アルキルカルボキシ基、ヒドロキシ基、またはアルコキシヒドロキシ基、アミンオキシド
、シロキサン、およびδ−グルコノラクトン誘導体を含む1つ以上の基で置換されている
請求項1の添加剤。
【請求項16】
前記少なくとも1つの前記第3級または第4級窒素原子がUV活性部分で置換されてい
る請求項1の添加剤。
【請求項17】
前記UV活性部分UV活性部分が、桂皮酸、p−アミノ安息香酸(PABA)、ベンゾ
フェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾ
フェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、メトキシシンナメート、エ
チルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、ホモサレート、アントラニ
ル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メトキシ桂皮酸オクチル、サ
リチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、トリ
エタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデン)−ショウノウ、アボベ
ンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸からなる群より選択されるUV吸収性
化合物から誘導される請求項16の添加剤。
【請求項18】
少なくとも1つの前記ジオールフラグメントに結合してその一部を形成する、少なくと
も1つのアルコキシ基をさらに含む請求項1の添加剤。
【請求項19】
前記アルコキシ基が、少なくとも1つの前記ジオールフラグメントと、少なくとも1つ
の前記二酸フラグメントとの間で結合する請求項18の添加剤。
【請求項20】
複数のアルコキシフラグメントをさらに含み、各前記ジオールフラグメントが、2つの
アルコキシフラグメントと結合し、二酸フラグメントと結合する各ジオールフラグメント
が、アルコキシ基および二酸フラグメントの間で形成されるエステル結合を介して結合す
る請求項18の添加剤。
【請求項21】
前記オリゴエステルのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端に結合する少なくとも1つ
のエンドキャップをさらに含む請求項1の添加剤。
【請求項22】
前記オリゴエステルのそれぞれのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端と結合する2つ
のエンドキャップをさらに含む請求項21の添加剤。
【請求項23】
前記エンドキャップが、H、OH、R6、OR6、またはR7であり、式中、R6およびR
7は独立して、4〜36個の炭素を有する置換または未置換の脂肪アルコールおよび/ま
たは脂肪酸である疎水性基R1、最大36個の炭素の脂肪酸基を有するジグリセリド、ペ
ンタエリスリトールの脂肪酸またはアルコール誘導体であり、あるいは以下の構造
【化1】


および/または
【化2】


を有してよく、式中、R1、R2、R3、n、およびpは前出の定義の通りである請求項2
1の添加剤。
【請求項24】
前記エンドキャップが12−ヒドロキシステアレートまたはポリリシノレエートである
請求項23の添加剤。
【請求項25】
前記溶媒が、アルコール類、グリコール類、脂肪酸、およびそれらの混合物からなる群
より選択され請求項1に記載の添加剤。
【請求項26】
薬学的または化粧品的に許容可能な溶媒と、少なくとも2つの構造単位を含むオリゴエ
ステルであって、各構造単位が、互いにエステル結合で結合したジオールフラグメントお
よび二酸フラグメントを有し、前記フラグメントの少なくとも1つが第3級または第4級
窒素原子を含有し、前記構造単位が、前記エステル結合および前記第3級または第4級窒
素原子を介して伸びる主鎖を規定し、前記オリゴエステルが、前記オリゴエステルおよび
前記溶媒の合計重量を基準にして約0.01重量%〜99.0重量%の量で存在する、オ
リゴエステルと、意図する用途で有効な量で使用される少なくとも1種類の活性成分また
は追加成分とを含む医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項27】
ローション、ゲル、スプレー、クリームなど、ハンドクリーナー、浴用組成物、サンタ
ンオイル、制汗性組成物、香水、オーデコロン、コールドクリーム、プレシェーブ、消臭
剤、処理粉末、点鼻スプレー、包帯、経皮薬物適用具、皮膚保湿剤、フェイシャルクレン
ザー、クレンジングクリーム、スキンジェル、シャンプー、ヘアコンディショナー、リン
ス、クリームリンス、洗剤、メーキャップ製品、パーマ製品、リップスティック、マスカ
ラ、ほお紅、ファンデーション、ルージュ、ムース、スプレー、スタイリングジェル、ネ
イルポリッシュ、ネイルコンディショナー、染料、またはヘアカラー製品の形態で提供さ
れる請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項28】
前記オリゴエステルが、前記オリゴエステルおよび前記溶媒の合計重量を基準にして約
5〜約95重量%の量で存在する請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製
品。
【請求項29】
前記オリゴエステルが、前記オリゴエステルおよび前記溶媒の合計重量を基準にして約
20〜約95重量%の量で存在する請求項28の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア
製品。
【請求項30】
前記オリゴエステルが約2〜約100個の構造単位を含む請求項26の医薬品、化粧品
、またはパーソナルケア製品。
【請求項31】
前記オリゴエステルが約2〜約50個の構造単位を含む請求項30の医薬品、化粧品、
またはパーソナルケア製品。
【請求項32】
前記オリゴエステルが約3〜約25個の構造単位を含む請求項31の医薬品、化粧品、
またはパーソナルケア製品。
【請求項33】
エステル結合を介して前記構造単位の1つと結合する少なくとも1つの追加のジオール
フラグメントまたは二酸フラグメントをさらに含む請求項26の医薬品、化粧品、または
パーソナルケア製品。
【請求項34】
少なくとも1つの第3の構造単位をさらに含む請求項26の医薬品、化粧品、またはパ
ーソナルケア製品。
【請求項35】
前記オリゴエステルの分子量が約100,000以下である請求項26の医薬品、化粧
品、またはパーソナルケア製品。
【請求項36】
第3級または第4級窒素原子を含有する前記少なくとも1つの前記フラグメントが前記
ジオールフラグメントである請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項37】
前記少なくとも10%の前記ジオールフラグメントが第3級または第4級窒素原子を含
む請求項36の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項38】
前記第3級または第4級窒素原子の少なくとも1つが、水素、ハロゲン、1〜60個の
炭素原子を有する飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐、置換もしくは未置換であって
よいアルキル基、アルキレン基、またはアルコキシ基、6〜40個の炭素原子を有する置
換もしくは未置換の芳香族、4〜35個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の環状ア
ルカン、あるいは置換もしくは未置換の2〜40個の炭素原子を有するアリールアルキル
基、アルキルアリールアセトキシ基、アルキルアセトキシ基、アリールアセトキシ基、カ
ルボキシ基、アルキルカルボキシ基、ヒドロキシ基、またはアルコキシヒドロキシ基、ア
ミンオキシド、シロキサン、およびδ−グルコノラクトン誘導体を含む1つ以上の基で置
換されている請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項39】
前記少なくとも1つの前記第3級または第4級窒素原子がUV活性部分で置換されてい
る請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項40】
前記UV活性部分が、桂皮酸、p−アミノ安息香酸(PABA)、ジメチルPABA、
ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、
ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、メトキシシンナメー
ト、エチルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、ホモサレート、アン
トラニル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メトキシ桂皮酸オクチ
ル、サリチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸
、トリエタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデン)−ショウノウ、
アボベンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸からなる群より選択されるUV
吸収性化合物から誘導される請求項39の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項41】
少なくとも1つの前記ジオールフラグメントに結合してその一部を形成する、少なくと
も1つのアルコキシ基をさらに含む請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア
製品。
【請求項42】
複数のアルコキシフラグメントをさらに含み、各前記ジオールフラグメントが、2つの
アルコキシフラグメントに結合し、二酸フラグメントに結合する各ジオールフラグメント
が、アルコキシ基および二酸フラグメントの間で形成されるエステル結合を介して結合す
る請求項41の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項43】
前記医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品のpHが約4〜約9の範囲である請求
項41の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項44】
前記オリゴエステルのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端に結合する少なくとも1つ
のエンドキャップをさらに含む請求項26の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品

【請求項45】
前記オリゴエステルのそれぞれのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端と結合する2つ
のエンドキャップをさらに含む請求項44の医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品

【請求項46】
意図する用途に有効な量で使用される前記少なくとも1種類の有効成分または追加成分
が、医薬活性化合物、UV吸収剤、芳香剤、顔料、染料、毛髪または皮膚コンディショナ
ー、洗浄剤、ヘアスタイリング剤、ふけ防止剤、育毛促進剤、香水、日焼け止め化合物、
顔料、保湿剤、フィルム形成剤、湿潤剤、α−ヒドロキシ酸類、ヘアカラー、メーキャッ
プ剤、洗剤、増粘剤、乳化剤、防腐剤、消臭物質、界面活性剤、皮膚への浸透または透過
を促進する物質、皮膚軟化剤、乳化剤、湿潤剤、柔軟剤、潤滑剤、浸透剤、可塑剤、分散
剤、増粘剤、保存料、緩衝剤、キレート剤、起泡剤、カップリング剤、タンパク質、塩、
および油を含み、これらすべては従来量および/または承認量で使用される請求項26の
医薬品、化粧品、またはパーソナルケア製品。
【請求項47】
少なくとも2つの構造単位であって、各構造単位が、エステル結合によって互いに結合
するジオールフラグメントおよび二酸フラグメントを有し、少なくとも1つの前記フラグ
メントが第3級または第4級窒素原子を含有する構造単位を含み、前記構造単位が、前記
エステル結合および前記第3級または第4級窒素原子を介して伸びる主鎖を規定するオリ
ゴエステル。
【請求項48】
約2〜約100個の構造単位をさらに含む請求項47のオリゴエステル。
【請求項49】
約2〜約50個の構造単位を有する請求項48のオリゴエステル。
【請求項50】
約3〜約25個の構造単位を有する請求項49のオリゴエステル。
【請求項51】
エステル結合を介して前記構造単位の1つと結合する少なくとも1つの追加のジオール
フラグメントまたは二酸フラグメントをさらに含む請求項47のオリゴエステル。
【請求項52】
少なくとも1つの第3の構造単位をさらに含む請求項47のオリゴエステル。
【請求項53】
重量平均分子量が約100,000以下である請求項47のオリゴエステル。
【請求項54】
重量平均分子量が約50,000以下である請求項53のオリゴエステル。
【請求項55】
重量平均分子量が約25,000以下である請求項54のオリゴエステル。
【請求項56】
第3級または第4級窒素原子を含有する前記少なくとも1つの前記フラグメントが前記
ジオールフラグメントである請求項47のオリゴエステル。
【請求項57】
前記ジオールフラグメントのそれぞれが第3級または第4級窒素原子を含む請求項56
のオリゴエステル。
【請求項58】
少なくとも10%の前記ジオールフラグメントが第3級または第4級窒素原子を含む請
求項56のオリゴエステル。
【請求項59】
前記第3級または第4級窒素原子の少なくとも1つが、水素、ハロゲン、1〜60個の
炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分岐、置換または未置換であってよいア
ルキル基、アルキレン基、またはアルコキシ基、6〜40個の炭素原子を有する置換また
は未置換の芳香族、4〜35個の炭素原子を有する置換または未置換の環状アルカン、あ
るいは置換または未置換の2〜40個の炭素原子を有するアリールアルキル基、アルキル
アリールアセトキシ基、アルキルアセトキシ基、アリールアセトキシ基、カルボキシ基、
アルキルカルボキシ基、ヒドロキシ基、またはアルコキシヒドロキシ基、アミンオキシド
、シロキサン、およびδ−グルコノラクトン誘導体を含む1つ以上の基で置換されている
請求項47のオリゴエステル。
【請求項60】
前記少なくとも1つの前記第3級または第4級窒素原子がUV活性部分で置換されてい
る請求項47のオリゴエステル。
【請求項61】
前記UV活性部分UV活性部分が、桂皮酸、p−アミノ安息香酸(PABA)、ベンゾ
フェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾ
フェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−12、メトキシシンナメート、エ
チルジヒドロキシプロピル−PABA、グリセリルPABA、ホモサレート、アントラニ
ル酸メチル、オクトクリレン、オクチルジメチルPABA、メトキシ桂皮酸オクチル、サ
リチル酸オクチル、PABA、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、トリ
エタノールアミンサリチレート、3−(4−メチルベンジリデン)−ショウノウ、アボベ
ンゾン、および2,6−ジカルボキシナフタレン酸からなる群より選択されるUV吸収性
化合物から誘導される請求項60のオリゴエステル。
【請求項62】
少なくとも1つの前記ジオールフラグメントに結合してその一部を形成する、少なくと
も1つのアルコキシ基をさらに含む請求項47のオリゴエステル。
【請求項63】
前記アルコキシ基が少なくとも1つの前記ジオールフラグメントと、少なくとも1つの
前記二酸フラグメントとの間で結合する請求項62のオリゴエステル。
【請求項64】
複数のアルコキシフラグメントをさらに含み、各前記ジオールフラグメントが、2つの
アルコキシフラグメントと結合し、二酸フラグメントと結合する各ジオールフラグメント
が、アルコキシ基および二酸フラグメントの間で形成されるエステル結合を介して結合す
る請求項62のオリゴエステル。
【請求項65】
前記オリゴエステルのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端に結合する少なくとも1つ
のエンドキャップをさらに含む請求項47のオリゴエステル。
【請求項66】
前記オリゴエステルのそれぞれのヒドロキシ末端またはカルボキシ末端と結合する2つ
のエンドキャップをさらに含む請求項65のオリゴエステル。
【請求項67】
前記エンドキャップが、H、OH、R6、OR6、またはR7であり、式中、R6およびR
7は独立して、4〜36個の炭素を有する置換または未置換の脂肪アルコールおよび/ま
たは脂肪酸である疎水性基R1、最大36個の炭素の脂肪酸基を有するジグリセリド、ペ
ンタエリスリトールの脂肪酸またはアルコール誘導体であり、あるいは以下の構造
【化3】


および/または
【化4】


を有してよく、式中、R1、R2、R3、n、およびpは前出の定義の通りである請求項6
5のオリゴエステル。
【請求項68】
前記エンドキャップが12−ヒドロキシステアレートまたはポリリシノレエートである
請求項67のオリゴエステル。
【請求項69】
前記疎水性部分が、C10〜C300アルキル、ポリリシリシノレエート、および12−ヒ
ドロキシステアレートからなる群より選択される請求項65のオリゴエステル。
【請求項70】
少なくとも一部の前記ジオールフラグメントが構造的に互いに異なる請求項47のオリ
ゴエステル。
【請求項71】
少なくとも一部の前記二酸フラグメントが構造的に互いに異なる請求項47のオリゴエ
ステル。
【請求項72】
前記第3級または第4級窒素原子が、前記構造単位の前記二酸フラグメントの内部にあ
る請求項47のオリゴエステル。
【請求項73】
前記オリゴエステルが、二酸またはその反応性誘導体とN−ジオールとの縮合によって
生成される請求項47のオリゴエステル。
【請求項74】
前記二酸が、アジピン酸、アゼリエク酸、マロン酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリ
ン酸、コハク酸、フタル酸、およびC36ダイマー酸(CAS番号61788−89−4
)からなる群より選択される請求項47のオリゴエステル。
【請求項75】
前記N−ジオールが、N−メチル−N,N−ジエタノール、N−エチル−N,N−ジエ
タノール、N−メチル−N,N−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノー
ル類、レゾルシノール、メチルジエタノールアミン、ベンジルジエタノールアミン、ラウ
リルジエタノールアミン、セチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、
エルシルジエタノールアミン、およびベヘニルジエタノールアミンからなる群より選択さ
れる請求項47のオリゴエステル。
【請求項76】
前記窒素原子が、第3級窒素原子のN−アルキル化によって生成された第4級窒素原子
である請求項47のオリゴエステル。
【請求項77】
前記少なくとも1つのオリゴエステルの前記構造単位が、構造式IまたはII:
【化5】


を有し、OB−D−EOはジオールフラグメントであり、前記オリゴエステルの各ジオー
ルフラグメントと同種または異種であってよく、OK−OB−D−EO−JOはジオール
フラグメントであり、1つ以上のアルコキシ基を含み、各ジオールフラグメントと同種ま
たは異種であってよく、
【化6】


は二酸フラグメントであり、前記オリゴエステルの各二酸フラグメントと同種または異種
であってよく、Sは2〜100の間である請求項47のオリゴエステル。
【請求項78】
少なくとも1つのジオールフラグメントが窒素以外のヘテロ原子を含む請求項47のオ
リゴエステル。
【請求項79】
少なくとも1つのジオールフラグメントが窒素以外のヘテロ原子を含む請求項48のオ
リゴエステル。



【図1】
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【公開番号】特開2010−174014(P2010−174014A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−30168(P2010−30168)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【分割の表示】特願2003−563486(P2003−563486)の分割
【原出願日】平成15年1月31日(2003.1.31)
【出願人】(501130785)クローダ,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】