説明

オリゴ糖アルドン酸類およびそれらの局所使用

【課題】内因性および/または外因性加齢ならびに外因性要因類により起される変化または損傷に関連するものを含む、さまざまな化粧容態および疾患の一般的ケアに、ならびに治療および予防に;口腔および膣粘膜の一般的ケア、ならびに疾患および容態の治療および予防に;口腔および歯肉病の一般的口腔ケア、ならびに治療および予防に;そして皮膚の創傷治癒に使用できる組成物の提供。
【解決手段】下記一般式で表されるオリゴ糖アルドン酸類を含む組成物。R(CHOR(CHCOOR(式中、RおよびRは独立に、Hまたは、炭素数1〜25個の飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;mは2〜11の整数であり;nは0〜9の整数であり;Rは、Hおよび、1〜9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に選択されるが少なくとも一つのRは炭水化物である。)

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物を含む組成物、および内因性および外因性の加齢に関連する変化、および日光、放射線、大気汚染、風、寒さ、暑さ、湿気、化学薬品、煙、および喫煙のような外因性因子が原因の変化または傷害に対する使用を含む、化粧ならびに皮膚科適用、粘膜および皮膚紅斑、炎症または内部または外部要因による反応の低減化および鎮静化、創傷治癒、および皮膚、毛髪、爪、口腔ならびに膣粘膜のケアに対する、前記組成物の使用に関する。
【従来の技術】
【0003】
「治療剤の局所作用を亢進する添加物(Additives Enhancing Topical Actions of Therapeutic Agents)」というタイトルで1986年12月23日に出願した、当出願人らの米国特許出願シリアル番号第06/945,680号、および関連出願、中でも、米国特許第5,665,776号,第5,389,677号,および第5,422,370号として発行されたものの中で、当該物質と組合わせてヒドロキシ酸を用いることによって、化粧剤または医薬剤の治療効果を亢進するための組成物および方法を、当出願人らは説明し、クレームした。開示されたヒドロキシモノカルボン酸類の一般的構造は、オリゴ糖アルドン酸類について本出願に記載されたものと同様に見えるかもしれない。R分子の位置が目立つ違いである。この出願は、「n=0およびm=1または1より多い場合、ヒロドキシモノカルボン酸
はアルドン酸とも呼ばれ、その名称は炭水化物アルドースに由来し、アルドース中のアルデヒド基のカルボキシル基への酸化により、アルドン酸へ酸化される可能性がある」ことを開示した。しかし該出願は、ある炭水化物が、あるアルドン酸に化学的にリンクする可能性を、開示または示唆していない。それ故、その出願は、オリゴ糖アルドン酸を開示または示唆していない。
【0004】
「2-ヒドロキシカルボン酸および関連化合物を含む組成物、および皮膚科学的老化
の徴候を軽減するための方法(Compositions Comprising 2−Hydroxycarboxylic Acids and Related Compounds, and Methods for Alleviating the Signs of Dermatological Aging)」というタイトルで1991年4月10日に出願した、当出願人の関連米国特許出願シリアル番号第07/683,437号、および関連出願、および中でも米国特許第5,547,988号,第5,554,597号,および第5,561,158号として発行されたものの中で、当出願人は、内因性および外因性加齢または外因性要因が原因の、皮膚、毛髪および爪の徴候を含む、老化の徴候の軽減または改善用の、2-ヒドロキシカルボン酸を含む局所組成物の使
用を、記載し、そしてクレームした。その出願中で開示された多くの化合物のうち、オリゴ糖アルドン酸であるラクトバイオン酸(lactobionic acid)をリストしてある。
【0005】
このほど当出願人らは、オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物が群として、内因性および外因性加齢に関連するもの、ならびに外因性要因による変化および傷害を含む、さまざまな美容容態および皮膚疾患の治療および予防に多くの恩恵をもたらすことを、発見した。また、オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物は、皮膚創傷の治療;紅斑、炎症または過敏の低減化または鎮静化;鼻腔、口腔および膣粘膜の一般的ケアならびに疾患およ
び症状の治療および予防;および一般的口腔ケアおよび口腔および歯肉疾患の治療および予防にも、多くの恩恵をもたらす。
【0006】
さらに当出願人らは、オリゴ糖アルドン酸類が、水と結合することおよび水とゲルマトリックスの形成を含む、予想外の物理化学的性質をもつことも、発見した。加えて、本出願で開示したオリゴ糖アルドン酸類は抗酸化性物質である。さらに、皮膚、爪および毛髪内でのオリゴ糖アルドン酸由来の有益作用には、グリコサミノグリカン類(GAGs)により提供されるものを含むと予測される。それは、オリゴ糖アルドン酸類とGAGsとの基本的な化学構造の類似性、および両者ともに水とゲルマトリックスを形成するという事実とに、よるものである。皮膚内部におけるGAGsの典型的な有益効果および機能は、(i)ナトリウムおよびカリウムイオンのようなポリ陽イオンおよび陽イオンと結合して、保水力を高めること、および(ii)コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニンおよび他のタンパク質との特異的相互作用で、皮膚の緊張度を安定化することを、含む。
[発明が解決しようとする課題]および[課題を解決するための手段]
従って、ある種の化粧容態および皮膚疾患の治療および予防に有用であり、そして皮膚、毛髪、爪、口腔および膣粘膜の一般的ケア、および口腔および歯肉疾患に有用な、方法および組成物を提供することが本発明の目的である。
【0007】
このほど当出願人らは、オリゴ糖アルドン酸類が、皮膚、毛髪、爪、;口腔、鼻腔および膣粘膜に対して、保護ならびに治癒効果をもつことを、発見した。当該オリゴ糖アルドン酸類は、グリセルバイオン酸類、エリスロバイオン酸類、スレオバイオン酸類、リボバイオン酸類、アラビノバイオン酸類、キシロバイオン酸類、リキソバイオン酸類、アロバイオン酸類、アルトロバイオン酸類、グルコバイオン酸類、マンノバイオン酸類、グロバイオン酸類、イドバイオン酸類、ガラクトバイオン酸類、タロバイオン酸類、アロヘプトバイオン酸類、アルトロヘプトバイオン酸類、グルコヘプトバイオン酸類、マンノヘプトバイオン酸類、グロヘプトバイオン酸類、イドヘプトバイオン酸類、ガラクトヘプトバイオン酸類およびタロヘプトバイオン酸類を含む。
【0008】
オリゴ糖アルドン酸類を含む組成物は、一般的ケア、粘膜および皮膚紅斑、炎症、内的または外的要因による反応の低減化および鎮静化、化粧容態および皮膚科適応ならびに内因性加齢に伴う変化の化粧および臨床徴候、または日光、放射線、大気汚染、風、寒さ、湿気、暑さ、化学薬品、煙、および喫煙のような外因性要因による傷害の治療、治癒および予防を含む、皮膚、毛髪、爪;口腔および膣粘膜の治療および治癒に、有益かつ有効である。
【0009】
一般的ケア、粘膜および皮膚紅斑、炎症または内的または外的因子が原因の過敏の低減化および鎮静化、皮膚、毛髪、爪;鼻腔、口腔および膣粘膜の治療および治癒、および化粧容態および皮膚科適用ならびに内因性の加齢に伴う変化の化粧および臨床徴候、または日光、放射線、大気汚染、風、寒さ、湿気、暑さ、化学薬品、煙、および喫煙のような外因性因子が原因の傷害の治療、治癒および予防は、汚れた、刺激された、充血した、不健康な、傷害を受けた、あるいは異常な粘膜、皮膚、毛髪、爪、鼻腔、耳腔または膣の状態;口腔および歯肉疾患;角化傷害、皮膚成分の合成または修復の欠陥、および内因性および外因性加齢に伴う皮膚、爪および毛髪の変化を、含んでもよい。それらの状態および症状は、皮膚、爪および毛髪の乾燥;乾皮症;魚鱗癬;手掌および足蹠の過角化症;皮膚、爪および毛髪の平滑でなく粗い表面;ふけ;ダリエ病;慢性単純性苔癬;表皮剥脱;アクネ(にきび);仮性毛包炎;湿疹;乾癬;かゆみ症;いぼ;ヘルペス(疱疹);老人斑;ほくろ;メラニン沈着;汚れた皮膚;まだらの皮膚;過角化症;色素沈着過剰皮膚;コラーゲン、グリコサミノグリカン類、プロテオグリカン類およびエラスチンの合成異常または減少ならびに真皮におけるそれらの成分の含量減少;蜂巣炎;ひきつり;皮膚のすじ
;小すじ;しわ;皮膚、爪板および毛髪の薄化;光老化の弾力繊維症による皮膚肥厚、皮膚、爪および毛髪の弾性、弾力性、復元性の消失または低減;皮膚、爪および毛髪の潤滑さおよび光沢の不足;弛んで年寄りじみた皮膚、爪および毛髪;爪および毛髪の脆さや割れを、含む。
【0010】
またオリゴ糖アルドン酸類は、皮膚の創傷治癒に;過敏あるいは充血した皮膚に;皮膚活性化に;皮膚、毛髪および爪の清浄化に;皮膚および爪のコンディショニングに;外因性要因からの保護に;口漱ぎに;抗酸化剤、トナー、清浄剤、湿潤剤、軟化剤、保護剤、ファウンデーションメークアップ、ビューティマスク、フェースパウダー、ルージュ、カバーアップ、口べに、アイメークアップ、歯みがき、口漱ぎ剤、日焼け製剤、石鹸製剤、および他の局所製剤としての使用に、有益である。
【発明の実施の形態】
【0011】
1. オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物
オリゴ糖アルドン酸は、アルドン酸に化学的に連結された炭水化物をもつアルドン酸と定義してもよい。アルドン酸自身を含む炭水化物単量体の総数は2から10の範囲である。アルドン酸は、炭水化物の酸化された形と説明してもよい。例えば、グルコン酸は、アルデヒド基のカルボキシル基への酸化によってグルコースから得られる。オリゴ糖アルドン酸は1から10のアルドン酸ユニットから構成されてもよいが、好ましい化合物類は、1アルドン酸ユニットおよび1から9の炭水化物単量体を含む。アルドン酸自身を含む炭水化物単量体の総数が2、3、4、5、6、7、8、9および10の場合、それらのオリゴ糖アルドン酸類はそれぞれ、アルドバイオン酸、アルドトリオン酸、アルドテトラオン酸、アルドペンタオン酸、アルドヘキサオン酸、アルドヘプタオン酸、アルドオクタオン酸、アルドノナオン酸およびアルドデカオン酸と呼んでもよい。最も好ましいのはアルドビオン酸である。前駆体オリゴ糖の名前が分かっていれば、その名称を接頭語として使ってもよい。例えば、ラクトバイオン酸はラクトースから、マルトバイオン酸はマルトースから、セロバイオン酸はセロビオースから、イソマルトバイオン酸はイソマルトースから、ゲンチオバイオン酸はゲンチオビオースから、そしてラミナラバイオン酸はラミナラビオースから誘導される。あるいは、グリセルバイオン酸、エリスロバイオン酸、キシロバイオン酸、マンノバイオン酸およびグルコヘプタバイオン酸のように、特定のアルドン酸の名称を使ってもよい。
【0012】
三つの炭素原子をもつ最小のアルドン酸はグリセリン酸で、グリセルアルデヒドから得られる。1から9の単量体をもつ炭水化物を、グリセリン酸の2位または3位の炭素に
ある二つの水酸基の一つに化学的に結合させて、オリゴ糖アルドン酸を生成させてもよい。一つの炭水化物単量体がグリセリン酸に結合した場合、その化合物をグリセルバイオン酸と呼んでもよい。
【0013】
エリスロン酸(erythronic acid)およびスレオン酸(threonic acid)は、4炭素原子をもち、酸化過程によって、それぞれエリスロース(erythrose)およびスレオース(threose)から得ることが可能である。1から9の単量体をもつ炭水化物は、アルドン酸の2位、3位または4位の炭素にある三つの水酸基の一つに化学的に結合させてもよい。一つの炭水化物単量体を該アルドン酸に付着させた場合、生じる化合物はエリスロバイオン酸またはスレオバイオン酸と呼んでもよい。
【0014】
リボン酸、アラビオン酸、キシロン酸およびリキソン酸は、5炭素原子をもち、酸化過程によって、それぞれリボース、アラビノース、キシロースおよびリキソースから得ることが可能である。1から9の単量体をもつ炭水化物は、アルドン酸の2位、3位、4位または5位の炭素にある四つの水酸基の一つに化学的に結合させてもよい。一つの炭水化
物単量体を該アルドン酸に付着させた場合、生じる化合物はリボバイオン酸、アラビノバイオン酸、キシロバイオン酸またはリキソバイオン酸と呼んでもよい。
【0015】
アロン酸、アルトロン酸、グルコン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸,ガラクトン酸およびタロン酸は、6炭素原子をもち、酸化によって、それぞれアロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトースおよびタロースから得ることが可能である。1から9の単量体をもつ炭水化物は、アルドン酸の2位、3位、4位、5位または6位の炭素にある五つの水酸基の一つに化学的に結合させてもよい。一つの炭水化物単量体を該アルドン酸に付着させた場合、生じる化合物はアロバイオン酸、アルトロバイオン酸、グルコバイオン酸、マンノバイオン酸、グロバイオン酸、イドバイオン酸、ガラクトバイオン酸またはタロバイオン酸と呼んでもよい。
【0016】
アロヘプトン酸、アルトロヘプトン酸、グルコヘプトン酸、マンノヘプトン酸、グロヘプトン酸、イドヘプトン酸、ガラクトヘプトン酸およびタロヘプトン酸は、7炭素原子をもち、酸化によって、それぞれアロヘプトース、アルトロヘプトース、グルコヘプトース、マンノヘプトース、グロヘプトース、イドヘプトース、ガラクトヘプトースおよびタロヘプトースから得ることが可能である。1から9の単量体をもつ炭水化物は、アルドン酸の2位、3位、4位、5位、6位または7位の炭素にある六つの水酸基の一つに化学的に結合させてもよい。一つの炭水化物単量体を該アルドン酸に付着させた場合、生じる化合物はアロヘプトバイオン酸、アルトロヘプトバイオン酸、グルコヘプトバイオン酸、マンノヘプトバイオン酸、グロヘプトバイオン酸、イドヘプトバイオン酸、ガラクトヘプトバイオン酸またはタロヘプトバイオン酸と呼んでもよい。
【0017】
グルコースのような普通の炭水化物単量体は、アルデヒド基(第1炭素位)および五つの水酸基をもつのに対して、フルクトースはケト基(第2炭素位)および五つの水酸基を含む。多くの炭水化物単量体は、そのアルデヒド基またはケト基と、該分子の4位または5位炭素にある水酸基の一つとの間に、5員環(フラノース)または6員環(ピラノース)を形成する。元の官能基のところに新たに形成された水酸基(アノマー水酸基)は二つの異性体をもつ:その水酸基の位置が下向きか上向きかによって、アルファまたはベータアノマーという。二糖類は、二つのアノマー水酸基間の(非還元性二糖)、または第2単量体の一つのアノマー水酸基および第1単量体の水酸基の一つとの間の(還元性二糖)、1分子の水を除去することにより、二つの単糖類(炭水化物単量体)から普通は生成される。フルクトースおよびグルコースから生成されたスクロースのような非還元性二糖はアルドン酸へ酸化できないが、二つのグルコース分子から生成されたマルトースのような還元性二糖はマルトバイオン酸への酸化が可能である。3から10の単量体を含むオリゴ糖類は、二糖類の場合と同様な仕方で、生成が可能である。別の例として、四糖類は二つの二糖類から生成することも可能である。
【0018】
二つの炭水化物単量体間の化学結合は、異なる炭素位置で可能なので、多数の異なるオリゴ糖が生成する可能性がある。同じことはオリゴ糖アルドン酸類についても言える。例えば、二糖類のマルトースとセロビオースは、いずれも二つのグルコースから、第2グルコースのアノマー水酸基と第1グルコース分子の4位炭素にある水酸基との間の結合に
より、形成される。相違は、マルトースがアルファアノマーで、セロビオースがベータアノマーなだけである。これら二つの二糖類がアルドン酸に酸化された場合にも、同じことが言える。マルトバイオン酸とセロバイオン酸との唯一の相違は、前者がアルファで、後者がベータアノマーなだけである。
【0019】
バイオン酸類へ変換可能な多くの二糖類は、グリセルビオース類、エリスロビオース類、スレオビオース類、リボビオース類、アラビノビオース類、キシロビオース類、リキソビオース類、アロビオース類、アルトロビオース類、グルコビオース類、マンノビオー
ス類、グロビオース類、イドビオース類、タロビオース類、アロヘプトビオース類、アルトロヘプトビオース類、グルコヘプトビオース類、マンノヘプトビオース類、グロヘプトビオース類、イドヘプトビオース類、ガラクトヘプトビオース類、タロヘプトビオース類、マルトース、イソマルトース、ラクトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラミナリビオース、コジビオース、メリビオース、ニゲロース、ルチノースおよびソフォロースを、含む。バイオン酸類は、これらの二糖類から次亜ヨウ素酸塩、臭素水または酵素での酸化過程により、得ることが可能である。
【0020】
本発明に従って、オリゴ糖アルドン酸類の一般構造は、次のように表すことが可能である:

(CHOR(CHCOOR

ここで、RおよびRは独立に、Hまたは1から25個の炭素原子をもつ、飽和または
不飽和の、直鎖または分岐鎖または環状の、アルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり;
は独立にHまたは各(CHOR)中に1から9の単量体をもついずれかの炭水化物から選択され、そして少なくとも一つのRは炭水化物である。例えば、m=5の場合、五つのRのうちの一つが炭水化物で、残る四つのRがHであってもよい;
炭素原子に付いているHは,I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SH,または1から9個の炭素原子をもつ飽和または不飽和の、直鎖または分岐鎖または環状の
、アルキル、アラルキルまたはアリール基で置換されてもよく;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルをもっても、またそれらで置換されて
もよい;
OH基のHは、アセチル(CHCO)、プロパノイル(CHCHCO)、オクタノイル[CH(CHCO]、オクタデカノイル[CH(CH16CO]、エイコサノイル[CH(CH18CO]、テトラエイコサノイル[CH(CH22CO]、ベンジル(CCO)基のような2から25個の炭素原子をもつアシル基により置換されてもよい。
【0021】
本発明に従うオリゴ糖アルドン酸類は、異性体D,L,DLまたは非異性体の型、飽和または不飽和の、直鎖または分岐鎖または環状の型、遊離酸、エステル、ラクトン、有機または無機アルカリとの塩または部分塩の型で存在してもよい。
【0022】
好ましいオリゴ糖アルドン酸類は2から6の炭水化物単量体を含み、そしてさらに好ましいものは2から3の炭水化物単量体を含み、そして最も好ましいオリゴ糖アルドン酸類は、二つの炭水化物単量体を含む。その最も好ましいオリゴ糖アルドン酸類は、二つの炭水化物単量体を含むバイオン酸と称してもよい。該バイオン酸では、二つの炭水化物単量体間の化学結合は、どの炭素位置であってもよい。好ましい結合は、第1単量体の1位の炭素以外のいずれかの位置と、第2単量体のアノマー炭素との間のものである。加えて、第2単量体が第1単量体に結合する場合、アルファおよびベータ異性体のような二つのア
ノマー異性体が生じる可能性があるので、多数のバイオン酸の存在が考えられる。例えば、グルコバイオン酸は、マルトバイオン酸およびセロバイオン酸を含む。
【0023】
例として、いくつかのオリゴ糖アルドン酸類の化学構造を下記に図示する:
【化1】


オリゴ糖アルドン酸ラクトン類は、それらのアルドン酸類から、カルボキシル基と水酸基の一つとの間の分子内環化による1モルの水を除去することにより、通常は得られる。普通のラクトン類は、5または6員環より成る。ラクトン型の例は、ラクトバイオノラクトン、マルトバイオノラクトン、イソマルトバイオノラクトン、セロバイオノラクトン、キトバイオノラクトン、ゲンチオバイオノラクトン、グルコバイオノラクトン、ガラクトバイオノラクトン、マンノバイオノラクトン、リボバイオノラクトン、コジバイオノラクトン、キシロバイオノラクトン、アラビノバイオノラクトン、ニゲロバイオノラクトン、ラミナラバイオノラクトン、マルトトリオノラクトン、イソマルトトリオノラクトン、キトトリオノラクトン、セロトリオノラクトン、ゲンチオトリオノラクトン、マルトテトラオノラクトン、セロテトラオノラクトンおよびキトテトラオノラクトンを含む。
【0024】
エステル型の例は、メチルラクトバイオネート、エチルラクトバイオネート、プロピルラクトバイオネート、ベンジルラクトバイオネート、メチルマルトバイオネート、エチルマルトバイオネート、プロピルマルトバイオネート、ベンジルマルトバイオネート、メチルセロバイオネート、エチルセロバイオネート、プロピルセロバイオネートおよびベンジルセロバイオネートを含む。
【0025】
アシル型の例は、アセチルラクトバイオン酸、アセチルマルトバイオン酸およびアセチルセロバイオン酸を含む。
アシルおよびエステル両型の例は、アセチルラクトバイオン酸メチル、エチルまたはプロピルエステル;アセチルマルトバイオン酸メチル、エチルまたはプロピルエステル;アセチルセロバイオンメチル、エチルまたはプロピルエステルを含む。
【0026】
当該発明の一つの実施態様では、該発明に従うオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物の群は、本明細書で論考する化合物の群であるが、ただしラクトバイオン酸を除く。当該発明のもう一つの実施態様では、該発明に従うオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物の群は、本明細書で論考する化合物の群であるが、ただしラクトバイオン酸およびそれらの塩類、ラクトン類を除く。
【0027】
オリゴ糖アルドン酸類は、アルドバイオン酸、アルドトリオン酸、アルドテトラオン酸、アルドペンタオン酸、アルドヘキサオン酸、アルドヘプタオン酸、アルドオクタオン酸、アルドノナオン酸およびアルドデカオン酸のような炭水化物単量体の数に従って群に分類してもよい。好ましい群はアルドバイオン酸からアルドヘキサオン酸で、より好ましい群はアルドバイオン酸からアルドテトラオン酸で、そして最も好ましい群はアルドバイオン酸およびアルドトリオン酸である。
【0028】
さまざまな炭水化物単量体および二つの単量体間の異なる結合位置のため、多くの異なるアルドバイオン酸類およびアルドトリオン酸類が存在する。例えば、グリセルアルデヒド(第2単量体)とグリセリン酸からつくられる最小分子のグリセルバイオン酸(6炭素原子)でさえ、そのグリセリン酸の2位または3位の炭素に結合する二つの異なるグリセルバイオン酸がある。またグリセルバイオン酸類は、2位または3位の炭素でグリセリン酸に結合したさまざまな第2単量体類も含む。それらの第2単量体は、エリスロース、スレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アローズ、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、6-デオ
キシマンノース、2-デオキシアミノグルコースおよびフコースを含む。いくつかの代表
的なオリゴ糖アルドン酸類は次ぎのものを含む:
(i) アルドバイオン酸類(バイオン酸類)
これらのバイオン酸類は、アルドン酸に結合した一つの炭水化物単量体から成り、そしてグリセルバイオン酸類、エリスロバイオン酸類、スレオバイオン酸類、リボバイオン酸類、アラビノバイオン酸類、キシロバイオン酸類、リキソバイオン酸類、アロバイオン酸類、アルトロバイオン酸類、グルコバイオン酸類、マンノバイオン酸類、グロバイオン酸類、イドバイオン酸類、ガラクトバイオン酸類、タロバイオン酸類、アロヘプトバイオン酸類、アルトロヘプトバイオン酸類、グルコヘプトバイオン酸類、マンノヘプトバイオン酸類、グロヘプトバイオン酸類、イドヘプトバイオン酸類、ガラクトヘプトバイオン酸類、タロヘプトバイオン酸類、キトバイオン酸類、ヒアロバイオウロン酸類、ヒアロウロバイオン酸類、コンドロシン類、コンドロシンバイオン酸類、セロバイオウロン酸類およびセロウロバイオン酸類を含む。
【0029】
例として、グルコバイオン酸類は、ラクトバイオン酸、イソラクトバイオン酸、マルトバイオン酸、セロバイオン酸、ゲンチオバイオン酸およびラミナラバイオン酸を含む。すべてこれらのバイオン酸類は、異なるまたは同じ位置を介して、グルコン酸に結合した同一または異なる炭水化物単量体から形成される。他のの個別に命名されたバイオン酸類は、メリバイオン酸、ニゲロバイオン酸、ルチノバイオン酸、ソフォロバイオン酸およびコジバイオン酸を含む。
【0030】
(ii) アルドトリオン酸類(トリオン酸類)
これらのトリオン酸類は、アルドン酸に一緒にまたは別々に結合した二つの炭水化物単量体から成り、そしてグリセルトリオン酸類、エリスロトリオン酸類、スレオトリオン酸類、リボトリオン酸類、アラビノトリオン酸類、キシロトリオン酸類、リキソトリオン
酸類、アロトリオン酸類、アルトロトリオン酸類、グルコトリオン酸類、マンノトリオン酸類、グロトリオン酸類、イドトリオン酸類、ガラクトトリオン酸類、タロトリオン酸類、アロヘプトトリオン酸類、アルトロヘプトトリオン酸類、グルコヘプトトリオン酸類、マンノヘプトトリオン酸類、グロヘプトトリオン酸類、イドヘプトトリオン酸類、ガラクトヘプトトリオン酸類、タロヘプトトリオン酸類、キトトリオン酸類、ヒアロトリオウロン酸類、ヒアロウロトリオン酸類、コンドロシントリオン酸類、セロトリウロン酸類およびセロウロトリオン酸類を含む。
【0031】
(iii) その他のオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物
高分子量をもつアルドン酸類は、アルドン酸に一緒にまたは別々に結合した三つから九つの炭水化物単量体から成り、そしてアルドテトラオン酸類、アルドペンタオン酸類、アルドヘキサオン酸類、アルドヘプタオン酸類、アルドオクタオン酸類、アルドノナオン酸類およびアルドデカオン酸類を含む。雑多なあるいは関連するアルドン酸類は、上記の一般構造では容易に表せないものや、上記の構造に含まれるもの、または上記の一般構造で表せるものも、表せないものもあるが、ウロン酸に結合した炭水化物のように、分子中に別の官能基をもつものを、含む。キチン、キトサン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリンなどのように、硫酸基、リン酸基、硝酸基、アミノ基、アセトアミノ基などが、HまたはOHで置換し、置換オリゴ糖アルドン酸類を形成することもある。
【0032】
2. オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物の局所使用
(i) オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物
本明細書に記載されたオリゴ糖アルドン酸または関連化合物を含む組成物は、多くの有益な作用および広範な用途がある。それらの組成物は、一つまたは一つ以上のオリゴ糖アルドン酸または関連化合物を含んでもよい。
【0033】
該発明の一つの側面に従えば、それらの組成物は、一般的ケア;湿潤化;乾いた皮膚;皮膚および粘膜の刺激または炎症の軽減化または鎮静化、または化学薬品のような外的因子が原因の皮膚または粘膜の刺激または炎症の治療または予防;皮膚平滑化およびかゆい皮膚のために;ならびに内因性および/または外因性の加齢に関連するものを含む、さまざまな化粧容態および皮膚科面の疾患、ならびに外因性要因が原因の変化または傷害の治療および予防のために、使用可能である。好ましい実施態様では、前記組成物は、内因性および/または外因性加齢に関連する皮膚、毛髪および爪の変化、および日光、放射線、大気汚染、風、寒さ、湿気、暑さ、化学薬品、煙、および喫煙のような外因性の要因が原因の変化または損傷、のために使用可能である。加えて、本発明の該組成物は、皮膚創傷の治療、例えば、皮膚の切傷、裂傷、破傷、火傷、破裂、およびその他の創傷の治癒を助けるのに、使用可能である。
【0034】
当該発明の別の側面に従えば、それらの組成物は、口腔、鼻腔および膣粘膜の一般的ケア、ならびに疾患および容態の治療および予防に、使用可能である。例えば、該組成物は、汚れた、不健康な、傷害を受けた、刺激された、あるいは異常な口腔、鼻腔または膣の粘膜、および歯肉の疾患のケアおよび治療に使用可能である。
【0035】
当該発明のなお別の側面に従えば、それらの組成物は、一般的な口腔ケア、ならびに口腔および歯肉の疾患の治療および予防にも、使用可能である。
加齢関連の皮膚変化に関しては、それらの変化の基になるものについは、米国特許第4,603,146号(Kligman)に記載されている。特に、加齢に関連する皮膚変化の基になる原因は、年令の進行に伴う表皮および真皮における変化についての次の要約を読めば、さらに容易に理解できるだろう。
【0036】
年令およびヒトの日光や他の環境損傷への曝露が増加するにつれて、細胞は分裂速度
が遅くなる(自己再生力の低下)。細胞は、サイズや形が顕著に不規則になり、汚れも目立つ;下から上への整頓性(極性)が失われる。表皮の厚みが減少する(萎縮症)。個々の細胞としてでなく、大きな群または塊で、細胞が脱落(剥脱)するために、水分の消失および化学物質の浸透の障壁になる角質層が異常になり、荒れ、鱗状化および乾燥をもたらす。表面で落剥する角質化した死細胞への、生きた表皮細胞の秩序正しい転換が失われ、すなわち分化が損なわれる。異常な分化は、異常な表皮増殖あるいは腫瘍の病巣を多数生じさせることになり、そのうち最も頻発し、重大なのが紫外線角化症である。長年経過すると、それらは、基底細胞癌および鱗状細胞癌と呼ばれる明白な皮膚癌へ転換することがある。色素産生細胞(メラノサイト)も変化して、扁平で黒い増殖体(悪性ほくろ)を形成し、それが悪性黒色腫へ進行することがある。
【0037】
通常、日光傷害を受けた顔の皮膚では、真皮の繊維をつくる細胞が、加齢と共に小さくまた少なくなる。コラーゲン繊維が多量に失われ、皮膚に弛みが生じ、伸び易くなる;弾性繊維が異常になるため、皮膚は、一旦伸ばされると、直ぐには元に戻らない。繊維状成分が皮膚の容積の90%以上を占めており、そのうちの95%がコラーゲンなので、それらの繊維、特にコラーゲンの分解が、しわ、たるみ、および弾力性の消失の主因である。
【0038】
加えて、小血管は、壁が薄くなり、拡張し、破裂することも多い。それにより脈管性供給が危なくなる。
内因性加齢および外因性要因による傷害に関連する爪および毛髪の変化は、毛髪および爪板の薄化;光沢や艶の不足、および毛髪と爪のでこぼこな表面;毛髪および爪の脆さや裂け易さ;毛髪および爪の柔軟性、反発力、および弾力性の減少を含む。
【0039】
加齢皮膚の徴候に対する従来の取扱いは、化粧品の使用、ならびにフェノール、トリクロロ酢酸、および他の化学剥離剤、および形成外科などのような医療処置であった。そうした医療処置は費用がかさみ、重大な副作用を伴う危険性があり、そしてその措置は、根底にある老化プロセスに何ら意味のある改変をせずに、皮膚の化粧的外観を変えるだけである。
【0040】
本発明の組成物の皮膚、毛髪または爪への局所適用は、内因性および/または外因性加齢および外因性要因に関連するものを含む、また皮膚、毛髪および爪への前記の変化を特徴とするものも含む、さまざまな化粧容態および皮膚疾患に有益である。典型的適応症は、角質化の乱れ、皮膚成分の合成欠陥、および皮膚、爪および毛髪の加齢に関連する変化;および、皮膚、爪および毛髪の乾燥または放任;乾皮症;魚鱗癬、手掌および足蹠の過角化症;皮膚、爪および毛髪の平滑でない粗い表面;ふけ;ダリエ病;慢性単純性苔癬;表皮剥脱;にきび;仮性毛包炎;過敏;皮膚病;湿疹;乾癬;頭部および皮膚のかゆみ;かゆみ症;いぼ;ヘルペス;老人斑;ほくろ;メラニン沈着;汚れた皮膚;まだらの皮膚;過角化症;色素沈着過剰皮膚;コラーゲン、グリコサミノグリカン類、プロテオグリカン類およびエラスチンの合成異常または減少ならびに真皮におけるそれらの成分の含量減少;ひきつり;皮膚のすじ;小すじ;しわ;光老化の弾力繊維症による皮膚肥厚;皮膚、爪および毛髪の反発力、弾力性および復元性の消失または低減;皮膚、爪および毛髪の潤滑性および光沢の不足;たるんで年寄りじみた皮膚、爪毛髪;爪および毛髪の脆さや割れ;およびその他の局所的容態および適応症を含むそれらの適応症とを、特徴とする。
【0041】
(ii) 配合組成物
加えて、一つまたは一つ以上のオリゴ糖アルドン酸または関連化合物を含む組成物は、相乗効果を高めるかつくり出すために、化粧品、医薬品または他の局所製剤を含む組成物中へ組み入れてもよい。
【0042】
当該発明の本側面に従って、本発明の組成物は、無関係な化粧品または医薬品の治療効果を増やすために、一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物を含んでもよい。オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類から成る当該群から選択された少なくとも一つの化合物を、上記の利用のいずれかのために、化粧品または医薬品を含む組成物中へ取込んでもよい。そうした取込みは、単なる相加効果でない増大された治療効能をもたらすことが認められている。
【0043】
大部分の医薬剤は、その治療効果を、標的組織中のそれらの受容体とまず相互作用することにより、発揮する。多くの薬剤受容体は、酵素類、細胞膜成分または細胞のある種の成分ような機能性巨大分子である。その特異的受容体分子に対する薬剤の結合親和性または相互作用性質は、該薬剤の化学構造により親密に支配される。大部分の医薬剤は、当発明のオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類とは化学的に相違しているので、それぞれの受容体分子は相違するはずで、従って、薬理作用および治療効果も違うはずである。そうした状況下で、オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物がある医薬剤を含む組成物中へ取込まれる場合、次の二つの結果の一つが起ると思われる:
(a)いずれの作用にも増強や本質的な変化がない。この場合、全体的な臨床作用は混合作用であろう、すなわち、該医薬剤単独による作用に、該オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物単独による作用が混合したもの。またこの場合には、該医薬剤とその受容体との間の相互作用は、オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物の存在によって影響されたり、妨害されたりはしない。また、該オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物は、該医薬剤のその受容体分子に対する結合親和性または相互作用を助けたり、増強することもない。そのような配合組成物による臨床結果は、単なる混合作用であろう。
【0044】
(b)いずれかの作用における増幅治療作用または治療作用の実質的損失。この場合、該医薬剤とその受容体分子との相互作用は、オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物の存在により、正または負に影響される。正の効果の点から見ると、該オリゴ糖アルドン酸および/または関連化合物は、より優れたそしてより有効な補酵素として働き、該薬品製剤に対する該受容体分子の親和性を増加するか、またはその受容体分子に対する当該薬剤のよりよい結合の傷害物を破壊し、そして妨害物を除去するかによって活性化因子として、例えば、天然阻害剤の除去による酵素活性化により、増幅作用を発揮すると思われる。これらの場合はすべて、全体的な臨床結果は、いずれかの作用だけからは予測できない拡大治療効果によるであろう。
【0045】
負の効果の点から見ると、オリゴ糖アルドン酸または関連化合物は、該医薬剤のその受容体分子に対する結合親和性を妨害するか、減少するかで、すなわち競合剤または阻害剤として作用する。そうした場合、全体的な臨床結果は、これもいずれかの作用だけからは予測できない、治療効果の実質的低減または完全消失によるはずである。
【0046】
今のところ、オリゴ糖アルドン酸による化粧品製剤または皮膚科製剤の治療作用における相乗効果または予想外の増加効果に関与する正確な機構はわからない。次のものは、それに関連する観察である。
【0047】
(1)浸透増強によるのではない。
オリゴ糖アルドン酸を取込んだ化粧剤または皮膚科製剤の治療効果の亢進および実質的な増加は、単にその局所剤の皮膚への浸透増加によるのではなく、また単純な相加効果または配合効果によるのでもない。
【0048】
(2)治療非応答性からの再活性化
タキフィラキシー(速成耐性)またはいわゆる「薬剤耐性」は、乾癬、湿疹などの局
所治療のためのコルチコステロイドまたは他の薬剤療法で、よく起る。連続して局所使用の場合、多くの患者がコルチコステロイド類に対するタキフィラキシーを起し、浸透を亢進するために密封包帯をしても、病巣は、局所的に塗布したコルチコステロイド組成物に対して、もはや応答しないことが非常によくある。該薬剤に対するそうした耐性の正確な性質は不明である。提案されている仮説の一つは、皮膚中のコルチコステロイド類に対する受容体分子(類)の有効含量が、当該薬剤の連続的な日常使用のために、減少したか、あるいは完全に消滅したというものである。しかし、該受容体含量が実際に低いのか、受容体分子の活性部位が阻害剤により被覆されているのかは、わからない。
【0049】
タキフィラキシーがコルチコステロイド単独治療で起った場合、オリゴ糖アルドン酸をそのコルチコステロイド組成物に組入れれば、該薬剤耐性の根絶が期待できる。望むなら、オリゴ糖アルドン酸だけを含む組成物を、コルチコステロイド治療と交互に適用してもよい。
【0050】
(3)反跳悪化の根絶
コルチコステロイド類のようなある種の薬剤の連続使用に伴うよく知られた副作用の一つは、その治療を中断すると、該疾患が反跳悪化することである。コルチコステロイド類の抗炎症性質は、当該疾患の免疫発現を抑制することにあると、考えられてきた。該疾患過程が根絶されたり、本質的に修飾されたりはしたいが、川の水がダムで堰き止められるように、堰き止められているに過ぎない。治療の中断は、ダムを除去するようなものである。
【0051】
コルチコステロイド類で見られる反跳悪化を防ぐには、コルチコステロイドを含む組成物中へオリゴ糖アルドン酸を組込むか、コルチコステロイドと交互にオリゴ糖アルドン酸を使用することである。
【0052】
(4)副作用の予防または根絶
コルチコステロイドの連続局所使用に伴う他のよく知られる副作用は、当該皮膚の薄化および萎縮である。そうした副作用を防ぐには、オリゴ糖アルドン酸を、コルチコステロイドを含む組成物中へ取込むか、コルチコステロイドと交互に使用すればよい。
【0053】
ほとんどの場合で、化粧剤および医薬剤の治療作用は、オリゴ糖アルドン酸または関連化合物を該組成物へ取込めば、増幅されることがわかった、すなわち、上記の結果(b)が観察される。
【0054】
オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類により作動する可能性がある化粧剤および医薬剤は、老人斑、角化症およびしわを改善または根絶するもの;局所鎮痛薬および麻酔薬;抗にきび薬;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤;抗ウイルス剤;抗ふけ剤;抗皮膚炎剤;抗ヒスタミン剤;抗痒み剤;抗吐剤;抗動揺病薬;抗炎症剤;抗過角化症剤;抗発汗剤;抗乾癬剤;抗脂漏剤;毛髪コンディショナーおよびヘアトリートメント;抗老化および抗しわ剤;日よけおよび遮光剤;皮膚明輝剤;脱色素剤;ビタミン類;コルチコステロイド類;日焼け薬;湿潤剤;ホルモン類;レチノイド類;歯肉病薬または口腔ケア剤;局所心臓血管剤;うおのめ、べんち(仮骨)、いぼ取り薬;脱毛剤;および他の皮膚科薬剤を含む。
【0055】
化粧剤および医薬剤のいくつかの例は、アクロベート、アシクロビル、アセチルサリチル酸、アダパレン、アルブテロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミナクリン、アミノ安息香酸(PABA)、アミノカプロン酸、アミノサリチル酸、アミトリプチリン、アンスラリン、アスコルビン酸,アスコリルパリメート、アトロピン、アゼライン酸、バシトラシン、
ベメグリド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ベタメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾンバレレート、ブロムフェニラミン、ブピバケイン、ブトコナゾール、カルシポトリエン、ショウノウ(樟脳)、カプサイシン、過酸化カルバミド、キトサン、クロルヘキシジン、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、シクロピロックス、クレマスチン、クリンダマイシン、クリオキノール、クロベタゾールプロピオネート、クロトリマゾール、コールタール、クロモリン、クロタミトン、シクロセリン、デヒドロエピアンドロステロン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミン、ドキシピン、ドキシルアミン、ダイクロニン、エコナゾール、エリスロマイシン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、5-フルオロウラシル、グリセオフルビン、グアイフェネシン、ハロプロジ
ン、ヘキシルレゾルシノール、ホモサレート、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン21-アセテート、ヒドロコルチゾン17-バレレート、ヒドロコルチゾン17-ブチレート、
過酸化水素、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、イブプロフェン、イクタムモール、イミキモド、インドメタシン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、コジン酸、リドカイン、メクリジン、メクロサイクリン、メントール、メピバケイン、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミノサイクリン、ミノキシジル、モノベンゾン、ムピロシン、ナフチフィン、ナプロセン、ネオマイシン、ニスタチン、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オキシベンゾン、オキシコナゾール、オキシメタゾリン、パジメート オー、ペルメスリン、フェニラミン、フェノール、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、ピペロニルブトキシド、ポドフィリン、ポドフィロックス、ポビドンヨウ素、プラモキン、プリロカイン、プロカイン、プロメタジンプロピオネート、プロプラノロール、シュードエフェドリン、ピレスリン、ピリラミン、レゾルシノール、レチナール、13−シス レチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、レチニル酢酸、レチニルパルミチン酸、サリチルアミド、サリチル酸、亜硫酸セレン、けつ岩タール、サルコナゾール、硫黄、スルファジアジン、タザロテン、テルビナフィン、テルコナゾール、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン、チモール、チオコナゾール、トルナフテート、トリアムシノロン二酢酸、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、トリクロサン,トリプロリジン、ウンデシレニン酸、尿素、ビタミンE酢酸、木タール、ピリチオン亜鉛である。
【0056】
一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類と組合せてもよい化粧剤またはその他の製剤の別の例は、ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物を含む。ヒドロキシ酸類の例は、ヒドロキシモノカルボン酸類、ヒドロキシジカルボン酸類、2-ヒドロキシカルボン酸類、他のヒドロキシカルボン酸類、2-ケトカルボン酸類および関連化合物類を含む。例えば、米国特許第5,422370号,第5,547,988号,第5,470,880号,および第5,385,938号を参照されたい。該ヒドロキシ酸類は、遊離酸、エステル、ラクトンとして、有機塩基または無機アルカリとの塩の形で、および立体異性体類として存在してもよい。ヒドロキシ酸類の代表的事例は、グリコール酸、マンデリン酸、乳酸、トロピン酸、メチル乳酸、酒石酸、クエン酸、グルクロン酸、リボン酸、グルコノラクトン、リボノラクトン、ジコリルグリコレート、ラクチルラクテート、トリ乳酸およびポリ乳酸を含む。
【0057】
一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい化粧剤または他の製剤のさらに別の例は、フェニルアルファアシルオキシアルカノイン酸類およびそれらの誘導体を含む。これらの化合物は、遊離酸、塩の形で、または立体異性体類として存在してもよい。例えば、米国特許第5,258,391号および第5,643,949号を参照されたい。その種の化合物の代表例は、ジフェニルアルファアセトキシ酢酸、フェニルアルファアセトキシ酢酸、フェニルアルファメチルアルファアセトキシ酢酸、フェニルアルファアセトキシプロパノイン酸、および2-フェニルベータアセトキ
シプロパノイン酸を含む。
【0058】
一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい化粧剤または他の製剤のなお別の例は、N-アセチルアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連N-アセチル化合物類を含む。これらの化合物は、遊離酸、ラクトン、ま
たは塩の形で、または立体異性体類として存在してもよい。例えば、1999年1月8日
出願の米国特許出願シリアル番号第09/227,213号を参照されたい。その種の化合物の代表例は、N-アセチルグルコサミンおよびN-アセチルプロリンを含む。
【0059】
本発明に従う組成物が、一般的ケア、湿潤化、乾いた皮膚、皮膚の平滑化およびかゆい皮膚のために、ならびに内因性および/または外因性加齢に関連する、ならびに外因性要因による変化または傷害に関連するものを含む、さまざまな化粧容態および皮膚疾患の治療および予防のために、使われる場合、一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい適切な化粧剤または他の製剤の例は:ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物類;フェニルアルファアシルオキシアルカノイン酸類およびそれらの誘導体類N-アセチルアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連N-
アセチル化合物類;老人斑、角化症、およびしわの改善または根絶するもの;局所鎮痛薬および麻酔薬;抗にきび剤;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤;抗ウイルス剤;抗ふけ剤;抗皮膚炎剤;抗ヒスタミン剤;抗かゆみ剤;抗嘔吐剤;抗乗り物酔い薬;抗炎症剤;抗過角化症剤;抗発汗剤;抗乾癬剤;抗脂漏剤;アストリンジェント(収斂薬)、清浄剤;毛髪コンディショナー類およびヘアトリートメント剤;抗老化および抗しわ剤;日よけおよび遮光剤;皮膚光沢剤;脱色素剤;ビタミン類;コルチコステロイド類;日焼け薬;ホルモン類;レチノイド類;局所心臓血管剤;うおのめ、べんち、いぼ除去剤;および他の皮膚科薬剤を含む。
【0060】
化粧剤および医薬剤の若干の事例は、アクロベート、アシクロビル、アセチルサリチル酸、アダパレン、アルブテロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミナクリン、アミノ安息香酸(PABA)、アミノカプロン酸、アミノサリチル酸、アミトリプチリン、アンスラリン、アスコルビン酸、アスコリルパリメート、アトロピン、アゼライン酸、バシトラシン、ベメグリド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ベタメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾンバレレート、ブロムフェニラミン、ブピバケイン、ブトコナゾール、カルシポトリエン、樟脳、カプサイシン、過酸化カルバミド、キトサン、クロルヘキシジン、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、シクロピロックス、クレスマチン、クリンダマイシン、クリオキノール、クロベタゾールプロピオネート、クロトリマゾール、コールタール、クロモリン、クロタミトン、シクロセリン、デヒドロエピアンドロステロン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミン、ドキシピン、ドキシルアミン、ダイクロニン、エコナゾール、エリスロマイシン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、5-
フルオロウラシル、グリセオフルビン、グアイフェネシン、ハロプロジン、ヘキシルレゾルシノール、ホモサレート、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン21-アセテート、ヒ
ドロコルチゾン17-バレレート、ヒドロコルチゾン17-ブチレート、過酸化水素、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、イブプロフェン、イクタムモール、イミキモド、インドメタシン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、コジン酸、リドカイン、メクリジン、メクロサイクリン、メントール、メピバケイン、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミノサイクリン、ミノキシジル、モンベンゾン、ムピロシン、ナフチフィン、ナプロセン、ネオマイシン、ニスタチン、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オキシベンゾン、オキシコナゾール、オキシメタゾリン、パジメート オー、ペルメスリン、フェニラミン、フェノール、フェニルエフリン、フェニルプパノールアミン、ピペロニルブトキシド、ポドフィリン、ポドフィロックス、ポビドンヨウ素、プラモキシン、プリロカイン、プロカイン、プロメ
タゾンプロピオネート、プロプラノロール、シュードエフェドリン、ピレスリン、ピリラミン、レゾルシノール、レチナール、13−シス レチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、レチニル酢酸、レチニルパルミチン酸、サリチルアミド、サリチル酸、亜硫酸セレン、けつ岩タール、サルコナゾール、硫黄、スルファジアジン、タザロテン、テルビナフィン、テルコナゾール、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン、チモール、チオコナゾール、トルナフテート、トリアムシノロン二酢酸、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、トリクロサン、トリプロリジン、ウンデシレニン酸、尿素、ビタミンE酢酸、木タール、およびピリチオン亜鉛である。適切な化粧剤および医薬剤の他の例は、当業者には周知である。
【0061】
本発明に従う組成物を、一般的ケア、口腔および膣粘膜の疾患および容態の治療および予防のために、使用する場合、一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい適切な化粧剤または他の製剤の例は、ヒドロキシ酸類、ケト酸類;フェニルアルファアシルオキシアルカノイン酸類およびそれらの誘導体類Nーアセチルーアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連Nーアセチル化合物類;局所
鎮痛薬および麻酔薬;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤、抗ウイルス剤;抗ヒスタミン剤;抗かゆみ剤;抗嘔吐剤;抗乗り物酔い剤、抗炎症剤、ビタミン類;コルチコステロイド類;ホルモン類;および歯肉病および口腔ケア製剤を含む。
【0062】
化粧剤および医薬剤の若干の事例は、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、グリセオフルビン、エコナゾール、メトロニダゾール、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、プラモキン、リドカイン、メピバカイン、モノベンゾン、アンスラリン、コールタール、ベンゾカイン、過酸化ベンゾイル、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン、メクロサイクリン、ヒドロキノンモノエーテル、ミノサイクリン、ナプロセン、イブプロフェン、テオフィリン、クリモリン、アルブテロール、レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチナール、レチノイン酸、13−シス レチノイン酸、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン21-アセテート、ヒドロコルチゾ
ン17-バレレート、ヒドロコルチゾン17-ブチレート、ベタメタゾンバレレート、ベタメサゾンジプロピオネート、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノニド、クロベタゾール、プロピオネート、過酸化ベンゾイル、コジン酸、クロタミトン、プロプラノロール、プロメタジン、サリチル酸、ビタミンEおよびビタミンE酢酸である。適切な化粧剤および医薬剤の他の例は、当業者に周知である。
【0063】
本発明に従う組成物を、一般的口腔ケア、ならびに口腔および歯肉疾患の治療および予防に使用する場合、一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい適切な化粧剤または他の製剤は、ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物類;フェニルアルファアシルオキシアルカノイン酸類およびそれらの誘導体類Nーアセチルーアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連Nーアセチル化合物類;
鎮痛薬および麻酔薬;抗カビ剤;抗ウイルス剤;抗炎症剤;ビタミン類;および他の歯肉病または口腔ケア製剤類である。
【0064】
化粧剤および医薬剤の若干の事例は、トリクロサン、フッ化ナトリウム、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、硫酸亜鉛、クロルヘキシジン、クロルヘキシジンおよびジグルコネートである。
【0065】
本発明に従う組成物を、皮膚創傷の治療に、例えば皮膚の切り傷、裂傷、擦過傷、火傷、破裂、および他の創傷の治癒の助けに、使用する場合、一つまたは一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類と組合せてもよい適切な化粧剤または他の製剤類の例は、ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物類;フェニルアルファアシルオキシアルカノイン酸類およびそれらの誘導体類Nーアセチルーアルドサミン類、Nーアセチルア
ミノ酸類および関連Nーアセチル化合物類;鎮痛薬および麻酔薬;創傷清浄剤;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤、抗ウイルス剤、抗炎症剤、皮膚光輝剤、脱色素剤;ビタミン類;火傷救助剤;およびコルチコステロイド類を含む。
【0066】
(iii) 分子複合体および徐放性組成物類
オリゴ糖アルドン酸を含む処方は通常、3.0以下のpHをもち、そしてその組成物は、さらに低いpHまたは非制御の放出および皮膚の角質層への酸の浸透のために、反復して局所塗布すると、アトピー性または敏感なタイプのヒト皮膚を刺激することがある。オリゴ糖アルドン酸は、アルカリと緩衝系および/または複合剤と分子複合体を形成し、得られる組成物はつぎの属性をもつことがわかった:(1)簡単かつ単純な方法で処方できる、(2)処方物の全pHを3.0以上に上げる、(3)該組成物中に緩衝系ができる、(4)敏感な皮膚にも刺激はなく、滲みることもごく少ない、(5)皮膚への活性成分の制御放出または徐放が可能、そして(6)治療効能が持続する。中和、一部中和、塩形成、緩衝化または複合化のために使われる物質は、無機または有機アルカリ、または両性でもよい。
【0067】
アルカリは、溶液で7.0以上のpHを示す物質と定義される。普通の無機アルカリは、例えば、水酸化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸または重炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびカリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、アルミニウム、亜鉛、およびリチウムから形成されるアルカリ類などを含む。普通の有機アルカリ類は、アミン類、ヒドロキシルアミン類、イミン類、グアニジン類、アミンオキシド類、アルカノールアミン類、アルコキシル化アミン類および、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アミノブタノール、アミノエチルプロパンジオール、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、イソプロピルアミン、メチルエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピレントリアミン、グルカミン、N-メチルグルカミン、モルフ
ォリン、トロメタミン、コカミン類、ソイアミン類、オレアミン類、ステアラミン類、クオテルニウム類など、のようなアルキルアミドアルキルアミン類である。該組成物中の緩衝系は二つの分子種より成る;すなわち、無機または有機アルカリによらず、オリゴ糖アルドン遊離酸およびオリゴ糖アルドネート陰イオンである。
【0068】
オリゴ糖アルドン酸との分子複合剤は、両性または非両性物質であってもよい。複合剤のモル比は1より多くてもよいが、好ましくは1以下で、そして最も好ましい比は0.
1から0.5である。定義からして該両性物質は、分子中に酸性および塩基性の官能基を両方もつはずで、溶液中では酸としてもまたアルカリとしても行動できる。無機両性物質は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛のようないくつかの金属酸化物を含む。しかし好ましい両性系は、有機両性物質より成る。有機両性物質の分子は、カルボキシル基、リン酸基およびスルホン基から選択された少なくとも一つの酸性官能基、およびアミノ基、イミノ基およびグアニド基からの少なくとも一つの塩基性官能基から成るはずである。有機両性物質の事例は、アミノ酸類、ペプチド類、ポリペプチド類、タンパク質類、およびグリシン、アルギニン、リシン、システイン、プロリン、グルタミン、トリプトファン、アスパラギン、チロシン、オルニチン、シトルリン、クレアチン、ヒスチジンおよびカナバニンのような関連化合物を含む。
【0069】
両性系では、該分子複合体は複数のイオン分子種より成る。例えば、三重イオン複合体が、1モルのオリゴ糖アルドン酸(1反応基をもつ)と、1モルのグリシン(二つの官能基をもつ)から形成され、そして四重イオン複合体がアルギニンまたはリシン(三つの官能基をもつ)とから形成されるであろう。その分子複合体イオン類の正電荷と負電荷と間のイオン性の結合および力により、皮膚へのオリゴ糖アルドン酸の放出および浸透は、
穏やかで、至適速度に制御されるだろう。このように、該徐放系は、意図する治療効果を損なわずに、皮膚刺激を軽減または除去可能である。
【0070】
非両性複合剤は、オリゴ糖アルドン酸と分子複合体および/または塩を形成できる有機アミン類、ポリアミン類、ヒドロキシルアミン類、イミン類、グアニジン類、アミンオキシド類、アルカノールアミン類、アルコキシル化アミン類、アルキルアミドアルキルアミン類、アミノ酸エステル類、アミノ酸アミド類、アミノ糖類、アミノアルジトール類、アミノサイクリトール類、脂肪アミン類、イミダゾリン類などを含む有機アルカリ類である。複合剤の分子量は50から10,000の間でよいが、好ましい範囲は10から600である。いくつかの複合剤の例は、クレアチニン、グリシンエチルエステル、アルギニンエチルエステル、リシンメチルエステル、プロリンエチルエステル、シトルリンベンジルエステル、グリシンアミド、アルギニンアミド、プロリンアミド、リシンアミド、グルカミン、メチルグルカミン、グルコサミン類およびグルコシルアミン類、他のグリコサミン類およびグリコシルアミン類、アミノイノシトール類、キトサン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドエチルジエタノールアミン、4級アンモニウム水酸化物を含む。
【0071】
(iv) 抗酸化性質
抗酸化物は酸化を防止または阻止できる物質と定義できる。大部分のオリゴ糖アルドン酸は、カルボキシル基の近くに二つまたは二つより多くの水酸基をもつので、抗酸化性化合物である。その抗酸化性質は、次のテストのいずれか一つ:(a)アントラリン(anthralin)(b)ヒドロキノン(c)バナナの皮、の空気酸化の防止または減退を利用して容易に決定できる。新しく調製したアントラリンの溶液またはクリームは、鮮黄色で、空気酸化されたものは褐色または黒色である。ヒドロキノンの溶液またはクリームは、無色または白色で、空気酸化されたものは褐色または黒色である。新たに剥かれたバナナの皮は、淡黄色の色調で、酸化されたものは渋色、濃渋色、褐色から黒褐色である。
【0072】
例えば、対照実験で、中性または酸性pHの5mlの水を含む50mmプラスチックペトリ皿中の、1x2cmサイズに切った新しいバナナの皮は、室温で6時間以内に色調が黄白色から渋色に、そしてつぎの24から72時間で濃渋色に変化した。新しいバナナの皮を同じ条件下で、5mlの0.1Mラクトバイオン酸を含む皿に置いたところ、そのバナナの皮は24時間黄白色のままで、72時間後に色調が渋色に変化した。上記のテストはラクトバイオン酸が抗酸化物質であることを示している。アントラリンおよびヒドロキノンテスト法を用いても、ラクトバイオン酸が中程度の抗酸化剤であることが確かめられた。
【0073】
(v) ゲルマトリックス形成
アルファヒドロキシ酸およびポリヒドロキシ酸と異なり、オリゴ糖アルドン酸は、その水溶液を室温で蒸発させると、ゲルマトリックスを形成できる。得られる透明なゲルは、ある量の水を保持して、清澄なゲルマトリックスを形成する。水分保持量は個々のオリゴ糖アルドン酸に依存する。ゲルマトリックス調製物の例を下記に提供する。
【0074】
オリゴ糖アルドン酸と水との間のゲルマトリックスの形成は、皮膚、粘膜、毛髪および爪に対する他のさまざまな有益作用に加えて、湿潤化、鎮静化、治癒および徐放作用もつことがわかった。皮膚、爪および毛髪内でのオリゴ糖アルドン酸からの有益作用は、グリコサミノグリカン類(GAGs)によりもたらされるものを含むと考えられる。これは、オリゴ糖アルドン酸類とGAGsとの基本的化学構造の類似性、および両者ともに水とゲルマトリックスを形成する事実とによる。皮膚内でのGAGsの典型的な有益作用および機能は、(i)ナトリウムおよびカリウムのようなポリ陽イオン類および陽イオン類と
結合して、水分保持を亢進する、そして(ii)コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニンおよび他のタンパク質類と特異的に相互作用して、皮膚の張りを安定化することを、含む。
【0075】
3. 化粧および治療組成物の一般的調製
(i) 一般的調製
当該発明のオリゴ糖アルドン酸または関連化合物を含む組成物は、溶液、ゲル、ローション、クリーム、軟膏、シャンプー、スプレー、スティック、パウダー、マスク、マウスリンスまたはウオッシュ、膣用ゲルまたは調製物、または皮膚、爪、毛髪、口腔粘膜、膣粘膜、口内または歯肉に対する使用に許容できる他の形で、処方可能である。
【0076】
溶液組成物を調製するには、当該発明の少なくとも一つのオリゴ糖アルドン酸または関連化合物を、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、および/または他の局所的に許容できる担体から調製された溶液に溶解する。単一オリゴ糖アルドン酸または関連化合物の濃度、または該組成物が一つより多いオリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類を含む組成物の場合、全オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類の合計濃度は、全組成物の重量の0.01から99.9%の範囲が可能であるが、好ましい濃度は全組成物の重量の0.1から50%であり、さらに好ましい濃度は全組成物の重量の0.5から25%である。当該発明の意図する実施態様は、該全組成物の重量の0.1%から0.2%,0.2%から0.3%,0.3%から0.4%,0.4%から0.5%,0.5%から0.6%,0.6%から0.7%,0.7%から0.8%,0.8%から0.9%,0.9%から1%,1%から2%,2%から3%,3%から4%,4%から5%,5%から6%,6%から7%,7%から8%,8%から9%,9%から10%,10%から14%,14%から18%,18%から22%,22%から26%,26%から30%,30%から35%,35%から40%,40%から45%,45%から50%,50%から60%,60%から70%,70%から80%,80%から90%、そして90%から99.9%の範囲を含む。
【0077】
ローション、クリームまたは軟膏の形で局所組成物を調製するには、オリゴ糖アルドン酸または関連化合物類をまず水、エタノール、プロピレングリコール、および/またはもう一つの担体に溶解し、得られた溶液を所望の基剤または製薬的に許容できる担体と混合して、ローション、クリームまたは軟膏をつくる。該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物類の濃度は、上記と同じである。
【0078】
当該発明の局所組成物は、ゲルまたはシャンプーの形に処方することも可能である。典型的なゲル組成物は、オリゴ糖アルドン酸または関連化合物を含む溶液へ、キトサン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリクオーターニウム類(polyquaterniums)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボマー(carbomer)、またはアンモニア化グリチルリチン酸(ammoniated glycyrrhizinate)のようなゲル化剤の添加により処方する。該ゲル化剤の好ましい濃度は、全組成物の重量の0.1から4%の範囲でよい。シャンプーの調製では、オリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類をまず水またはプロピレングリコールに溶解し、そして得られた溶液をシャンプー基剤と混合する。ゲルまたはシャンプーの形で使われるオリゴ糖アルドン酸の濃度は上記と同じである。
【0079】
相乗効果用の組合せ(配合)組成物を調製するには、化粧剤、医薬剤または他の局所製剤を上記組成物のいずれかに、溶解または混合により処方し、組込む。
当該発明のオリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類の送達用の組成物のその他の形は、当業者により容易にブレンド、調製または処方される。
【0080】
(ii) ゲルマトリックス調製物類
アルファヒドロキシ酸およびポリヒドロキシ酸と異なり、オリゴ糖アルドン酸はゲルマトリックスを形成できる。オリゴ糖アルドン酸を含む溶液が蒸発を受けると、ゲルマトリックスが皮膚、毛髪、爪または粘膜上に形成可能である。
【0081】
一例で、オリゴ糖アルドン酸を含む水溶液を室温で蒸発させると、ゲルマトリックスができる。このようにして得られる透明なゲルは、ある量の水を保持し、清澄なゲルマトリックスを生成する。水分保持の量は、個々のオリゴ糖アルドン酸に依存する。例えば、マルトバイオン酸1gをビーカー中で水1mlに溶解し、このようにして得た溶液を室温で放置した。24時間後に最初の水分の50%が蒸発し、48時間後に57%が、72時間後に60%が蒸発したが、72時間以降はそれ以上の水の蒸発は全く認められないか、ごく僅かであった。得られた清澄なゲルフィルムは、マルトバイオン酸と複合した水を29%含有していた。同様に、ラクトバイオン酸は14%の水分子をもつ清澄なゲルマトリックスを形成し、そしてセロバイオン酸は7%の水分子をもつ透明なゲルを形成した。オリゴ糖アルドン酸と水との間のゲルマトリックスの形成は、皮膚、粘膜、毛髪および爪に対する他のさまざまな有益作用に加えて、鎮静化、治癒および徐放効果をもつことがわかった。
【実施例】
【0082】
下記は、本発明の処方および他の側面の具体的実施例である。それらの実施例は、選択した化合物および処方だけを利用しているが、下記の例は説明のためで、それに限定されるものではないことを、理解する必要がある。それ故、前記オリゴ糖アルドン酸類または関連化合物類のいずれでも、下記実施例中で本発明の教示に従って、置換可能である。
【0083】
実施例1
オリゴ糖アルドン酸のゲルマトリックス形成を決定するための典型的な実験は、次のように行えばよい。
【0084】
マルトバイオン酸1gを直径3.6cmおよび高さ3.6cmのビーカー中で水1mlに溶解し、得られた溶液を20-25℃の室温に放置し、水をゆっくり蒸発させた。2
4時間後に当初の水の50%が、48時間後に57%が、72時間後に60%がそして96時間後に60.5%が蒸発した。72時間後に清澄な連続性のゲルフィルムが形成し、それは、顕微鏡下の観察およびその物理的特徴からの決定により確認された。こうして得られた連続透明フィルムは、重量比で71%のマルトバイオン酸および29%の水から成り、マルトバイオン酸と水分子との複合ゲルマトリックスとして形成された。
【0085】
同じ条件で、清澄な連続性のゲルフィルムが、ラクトバイオン1gおよび水1mlから形成した。このように得られた連続性フィルムは、重量比で86%のラクトバイオン酸および14%の水から成り、ラクトバイオン酸分子と水分子との複合ゲルマトリックスとして形成した。
【0086】
同じ実験で、清澄な連続性ゲルフィルムがセロバイオン酸1gおよび水1mlから形成
した。こうして得られた連続性フィルムは、重量比で93%のセロバイオン酸および7%の水から成り、セロバイオン酸分子および水分子間の複合ゲルマトリックスとして形成した。
【0087】
同じ条件および実験で、グルコン酸はいかなる形のゲルマトリックスも形成しなかった。
実施例2
オリゴ糖アルドン酸の抗酸化剤性質は、アントラリンテスト法を用いて次のように決定可能である。
【0088】
ジトラノール(dithranol)としても知られるアントラリンは、黄色の粉末で、適切な抗酸化剤なしにアントラリンを含む組成物は、室温でも化学的に不安定である。例えば、水中油型クリーム中で0.05%のアントラリンは、室温24時間で色調が黄色から灰色に変り、48時間で該クリームは褐色になった。無水条件下で、重量比で白色ワセリン2部および鉱油1部で調製された0.05%アントラリン軟膏は、室温24時間
以内に色調が鮮黄色から灰黄色に変り、そして該軟膏は12日後に褐色になった。
【0089】
上記の観察に基づき、0.4%アントラリンを含む水中油型クリームに、既知の抗酸化剤を添加または無添加のものを、正のまたは担体対照として使用した。試験物質または抗酸化剤の終濃度は0.1Mであった。抗酸化剤無添加の対照クリームは色調が24時間以内に黄色から灰色に変ったが、既知抗酸化剤(ビタミンCまたはシュウ酸)添加の正の対照クリームおよびラクトバイオン酸、マルトバイオン酸またはセロバイオン酸を含有する試験クリームは、24時間以内に変色しないことがわかった。これらの結果は、抗酸化物質として、前記バイオン酸類がビタミンCおよびシュウ酸にほぼ匹敵することを示した。
【0090】
実施例3
オリゴ糖アルドン酸の抗酸化剤性質は、以下のようにヒドロキノンテスト法を利用しても決定することが可能である。1、4-ジヒドロキシベンゼンとしても知られるヒドロ
キノンは白色粉末で、適切な抗酸化剤なしにヒドロキノンを含む組成物は、室温でも化学的に不安定である。例えば、水中油型クリーム中の2%ヒドロキノンは色調が室温で2時間以内に白色から灰色に変り、そして該クリームは、48時間以内に淡褐色に、72時間後には暗褐色になった。同一試験条件下で、2%ヒドロキノンおよび0.4M濃度の既知抗酸化剤(ビタミンC,クエン酸、N-アセチルシステイン)、マルトバイオン酸、ラク
トバイオン酸またはセロバイオン酸を含むクリームは、5日後にも変色しなかった。これらの結果は、前記バイオン酸類が抗酸化物質として、ビタミンC、クエン酸およびN-ア
セチルシステインにほぼ匹敵することを示した。
【0091】
実施例4
オリゴ糖アルドン酸の抗酸化剤性質は、次のようにバナナの皮テスト法を用いて決定してもよい。
【0092】
2x2cmのサイズに切られた新鮮な熟したバナナの皮は、外側が淡い黄色の色調をもつ。これらの新たに切られたバナナの皮は、空気に曝したり、50mmプラスチックペトリ皿中で抗酸化剤を添加しない水溶液に浸すと、3時間以内に急速に色調が黄色から渋色に変り、24時間以内に濃渋色に、そして72時間後には黒褐色に変った。ビタミンC、クエン酸またはN-アセチルシステインのような正の対照を含む試験物質を0.1M濃
度として調製し、そして各試験皿に5mlの試験溶液を入れた。2x2cmのサイズに新
たに切られたバナナの皮を、既知の抗酸化剤および担体対照を含む5mlの試験溶液に各々pH7.0および4.0で浸漬した。水だけに浸したバナナの皮は、色調が4時間以内に黄色から渋色に変化したが、マルトバイオン酸またはラクトバイオン酸を含む溶液中ではバナナの皮は変色しなかった。同じ結果は、既知抗酸化物質;ビタミンC、クエン酸およびN-アセチルシステインについても、見られた。これらの結果は、該バイオン酸類が
抗酸化物質であることを示した。
【0093】
実施例5
毛髪、頭皮、爪または皮膚への局所使用、創傷治癒への使用、または口腔または膣粘
膜の一般的ケアに適切で、オリゴ糖アルドン酸を含む、典型的な溶液組成物は、次のように処方可能である。
【0094】
(a)50%マルトバイオン酸水溶液は、50gのマルトバイオン酸を50mlの水に溶解して調製した。この溶液10gを、容積比でエタノール40容、水40容およびプロピレングリコール20容から調製した担体90mlと混合した。該組成物は、pH3.1で、5%のマルトバイオン酸を含んでいた。
【0095】
(b)25%セロバイオン酸水溶液は、セロバイオン酸25gを75mlの水に溶解して調製した。この溶液40gを、容積比でエタノール40容、水40容およびプロピレングリコール20容から調製した担体60mlと混合した。該組成物は、pH3.5で、10%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0096】
(c)ラクトバイオン酸0.5gを、容積比で水40容、エタノール40容およびプロピレングリコール20容から調製した溶液99.5ml中に溶解した。該組成物は、pH2.6で、0.5%のラクトバイオン酸を含んでいた。
【0097】
10%のラクトバイオン酸を含むpH1.9の溶液組成物は、水50ml,エタノール20mlおよびプロピレングリコール20ml中に溶解した10gのラクトバイオン酸から処方した。25%のラクトバイオン酸を含むpH2.1の溶液組成物は、50%ラクトバイオン酸水溶液50gおよび十分量のエタノールで、100mlの全容量とし、処方した。
【0098】
実施例6
毛髪、頭皮または身体洗浄用の、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的なシャンプー組成物類は、下記のように処方可能である。
【0099】
50%マルトバイオン酸水溶液10gをシャンプー基剤90gと均一に混合した。該組成物は、pH2.9で、5%のマルトバイオン酸を含んでいた。
25%セロバイオン酸水溶液20gをシャンプー基剤80gと均一に混合した。該組
成物は、pH3.9で、5%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0100】
ラクトバイオン酸10gを20mlの水に溶解し、得られた溶液をシャンプー基剤70gと均一に混合した。該組成物は、pH2.6で、10%のラクトバイオン酸を含んでいた。
【0101】
実施例7
化粧または皮膚科適用、または爪、皮膚または粘膜の一般的ケア用の、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的なクリーム組成物は、下記のように処方可能である。
【0102】
50%マルトバイオン酸水溶液50gを水中油型基剤50gと混合した。該組成物は、pH1.7で、25%のマルトバイオン酸を含んでいた。
25%セロバイオン酸水溶液20gを水中油型基剤80gと混合した。該組成物は、pH3.3で、5%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0103】
ラクトバイオン酸2gを18mlの水に溶解し、得られた溶液を、クリーム基剤80gまたは市販の親水性軟膏と均一に混合した。このように処方された白色クリームは、pH2.2で、2%のラクトバイオン酸を含んでいた。
【0104】
10%のラクトバイオン酸を含み、pH1.7のクリーム組成物は、ラクトバイオン
酸10g、水10mlおよびクリーム基剤80gから処方した。
18%のラクトバイオン酸を含み、pH1.8のクリーム組成物は、ラクトバイオン酸54%水溶液33.3gおよびクリーム基剤66.7gから処方した。
【0105】
27%のラクトバイオン酸を含み、pH1.7のクリーム組成物は、ラクトバイオン酸54%水溶液50gおよびクリーム基剤50gから処方した。
実施例8
化粧または皮膚科適用、創傷治癒のため、または毛髪、頭皮、爪、皮膚、口腔または膣粘膜の一般的ケアのために、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的なゲル組成物類は、下記のように処方可能である。
【0106】
マルトバイオン酸50%水溶液20gをゲル基剤80gと均一に混合した。該組成物は、pH2.9で、10%のマルトバイオン酸を含んでいた。
セロバイオン酸6gを水18mlに溶解し、得られた溶液をゲル基剤76gと混合した。該組成物は、pH3.9で、6%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0107】
ラクトバイオン酸54%水溶液9.3gをゲル基剤90.7gと均一に混合した。このように処方されたゲル組成物は、pH3.0で、5%のラクトバイオン酸を含んでいた。
【0108】
実施例9
化粧または皮膚科適用、創傷治癒用、または爪、皮膚、口腔または膣粘膜の一般的ケアのために、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的な水中油型組成物類は、下記のように処方可能である。
【0109】
マルトバイオン酸50%水溶液20gを水中油型基剤80gと均一に混合した。このように処方された水非洗浄性組成物は10%のマルトバイオン酸を含んでいた。
セロバイオン酸25%水溶液20gを水中油型基剤80gと均一に混合した。このように処方された水非洗浄性組成物は5%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0110】
実施例10
爪、または皮膚例えば顔の、化粧または皮膚科適用のための、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的なマスク組成物類は、下記のように処方可能である。
【0111】
マルトバイオン酸50%水溶液16gをマスク基剤84gと均一に混合した。このように処方されたマスク組成物は、8%のマルトバイオン酸を含んでいた。
セロバイオン酸25%水溶液36gをマスク基剤64gと均一に混合した。このように処方されたマスク組成物は、8%のセロバイオン酸を含んでいた。
【0112】
実施例11
爪、頭皮、毛髪、皮膚、口腔または膣粘膜の感染に対する抗カビ剤と組合せて、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的な相乗作用組成物は、下記のように処方可能である。
【0113】
ラクトバイオン酸10gを、水40ml,エタノール40mlおよびプロピレングリコール20mlから調製した溶液90ml中に溶解した。このように処方された組成物は、10%のラクトバイオン酸を含み、爪または頭皮のコンディショナーに使用された。
【0114】
カビの感染に対しては、ラクトバイオン酸10gおよびクロトリマゾール2gを、水60ml,エタノール20mlおよびプロピレングリコール20mlから調製された溶液の88mlに溶解した。このように処方された組成物は、pH3.3で、10%のラクト
バイオンおよび2%のクロトリマゾールを含み、そして爪、頭皮、毛髪、皮膚、口腔または膣粘膜のカビ感染症の治療に適していた。
【0115】
実施例12
湿疹、乾癬または炎症性皮膚病に対するコルチコステロイドと組合せて、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的な相乗作用組成物は、下記のように処方可能である。
【0116】
ラクトバイオン酸5gを10mlの水に溶解し、そしてヒドロコルチゾン17-バレ
レート0.2gを10mlの温プロピレングリコールに溶解した。このように調製された二つの溶液を、74.8gのクリーム基剤または市販の親水性軟膏に加え、均一に混合した。このように処方された白色クリームは、5%のラクトバイオン酸および0.2%のヒドロコルチゾン17-バレレートを含んでいた。
【0117】
実施例13
抗にきび剤と組合せて、オリゴ糖アルドン酸を含む典型的な相乗作用組成物は、下記のように処方可能である。
【0118】
ラクトバイオン酸54%水溶液11gおよびサリチル酸2gを、エタノール70mlおよびプロピレングリコール30mlから調製した溶液87mlに溶解し、混合した。このように処方された相乗作用組成物は、pH3.1で、6%のラクトバイオン酸および2%のサリチル酸を含んでいた。
【0119】
実施例14
加齢に関連する皮膚の変化に関する研究の一つで、皮膚の厚さをマイクロメーターカリパスで次ぎのように測定した:
皮膚を2x6cm金属ヒンジで掴んだ;ヒンジの内面は滑りを防ぐために金剛砂布でコートしてあり、被験者が嫌がる限界まで手動で締付けた。その二葉のヒンジの厚みを含む全皮膚の2層を合せた厚さを、マイクロメーターカリパスで測定した。ヒンジ二葉の厚さを差引き、全皮膚2層の実際の厚さを求めた。治療部位について3回の測定を行い、平均値を皮膚の厚さの計算に用いた。
【0120】
実施例15
女性被験者、56才、水7容とプロピレングリコール3容から調製した22%ラクトバイオン酸溶液を、1日2回左前腕に4週間局所適用した。4週間後、右前腕は依然たる
んで、比較的痩せており、そして皮膚は比較的荒れて、乾燥していた。それに対し、左前腕は、ずっとしっかりし、太っており、皮膚は滑らかで柔らかく、乾燥していなかった。皮膚の厚さは、右前腕では変化がなかったのに対して、左前腕は、前記実施例に記載のマイクロメーターカリパスにより測定した皮膚の厚さが12%増加していた。これらの結果は、ラクトバイオン酸が、さまざまな化粧および皮膚科適用に局所的に有効で、有益なことを示した。
【0121】
実施例16
男性被験者、66才、慢性アトピー性湿疹およびかゆみ性乾燥皮膚、湿疹および乾燥皮膚病巣のかゆい皮膚の領域に、マルトバイオン酸17%クリームを1日2回、2週間局
所適用した。局所適用1週間以内に、治療皮膚はなめらかになり、乾燥やかゆみも軽減し
た。マルトバイオン酸による局所治療2週間後には、湿疹病巣は著しく改善された。
【0122】
実施例17
女性被験者、59才、前腕に薄片状の乾燥皮膚容態を伴う乾皮症、マルトバイオン酸5%油中水型クリームを1日2回、2週間局所適用した。2週間後、前腕はなめらかで、
柔らかくなり、そして乾燥皮膚容態は完全に消失した。
【0123】
実施例18
男性被験者、60才、指先に下爪皮から伸びる長さ2-3mmの2本の亀裂(切れ目
)あり、ラクトバイオン酸10%水中油型クリームを1日2回、1週間局所適用した。他の亀裂は担体対照で治療した。その対照部位は治癒せず、痛みも変らないのに対し、該活性クリームで治療した皮膚は急速に治癒し、局所適用数日後には痛みが消失した。該活性クリームによる1週間の局所治療後、当該皮膚亀裂は完全に治癒したが、対照部位は元のま
まであった。この結果は、該オリゴ糖アルドン酸が、皮膚の創傷治癒の促進に局所的に有効なことを示した。
【0124】
実施例19
両性系でのオリゴ糖アルドン酸の分子複合体を含む典型的な組成物は、次のように処方可能である。
【0125】
ラクトバイオン酸7.2g(0.02モル)を水14.4mlに溶解した結果、33.3%の活性成分を含むその溶液はpH1.9であった。その溶液に、L-アルギニン0
.88g(0.005モル)を撹拌しながら添加し、該溶液のpHの上昇で示されるように、分子複合体を形成させた。その複合化反応は、溶液のpHが上昇しなくなることで示されるように、完了した。該溶液の最終pHは3.4で、そして該溶液は、十分量の油中水型クリームと混合し、重量で100gの全組成物を作製した。このように処方された水非洗浄性クリームは、7.2%ラクトバイオン酸および0.88%L-アルギニンの分子
複合体を含んでいた。
【0126】
実施例20
皮膚光輝剤と組合せたオリゴ糖アルドン酸の分子複合体を含む典型的な相乗作用組成物は、次のように処方可能である。
【0127】
マルトバイオン酸50%水溶液14.4gを7.2mlの水で希釈して得た溶液は、pH1.6であった。L-リシン1.16gを添加し、pHの3.3への上昇に示される
ように、分子複合体を形成させた。別の容器中で、ヒドロキノン2gとコジン酸1gとを温プロピレングリコール12gに溶解し、この溶液と、前記分子複合体溶液とを一緒に、水中油型クリームと混和し、重量で100gの全組成物を作製した。このように処方された相乗作用クリームは、7.2%マルトバイオン酸および1.2%L-リシンの分子複合
体中に、2%ヒドロキノンおよび1%コジン酸を含んでいた。
【0128】
実施例21
ビタミンAおよびビタミンEを含む典型的な相乗作用組成物は、次のように処方される。
【0129】
セロバイオン酸3gを水16mlおよびプロピレングリコール4mlに溶解し、その溶液にL-アルギニン0.4gを撹拌しながら添加して、両性複合体を形成させた。この
複合体およびレチニルアセテート2gおよびトコフェリルアセテート2gを、水中油型クリームと混合し、重量で100gの全組成物を作製した。このように処方された両性組成物は、pH5.5で、3%セロバイオン、2%ビタミンAおよび2%ビタミンEを含んでいた。この組成物はさまざまな化粧および皮膚科適用に局所的に有効である。
【0130】
実施例22
ラクトバイオン酸50%水溶液10gを60mlの水と10mlのプロピレングリコールで希釈して得た溶液は、pH2.1であった。容積比で8容の水および2容のプロピ
レングリコールで調製されたL-アルギニン5%溶液20gを添加して、3.3へのpH
の上昇に示されるように、両性系の分子複合体を形成させた。このように処方された組成物は、1%L-アルギニンとともに分子複合体中に5%ラクトバイオン酸を含んでいた。
【0131】
男性被験者、67才、歯磨きの際に出血する慢性歯肉病あり、上記バイオン酸複合体組成物を、うがい溶液として口腔接触時間少なくとも1分間、毎日2回使用した。その後3
0分間、飲食物は取らなかった。該バイオン酸組成物によるそうした口腔処置の1週間後
、歯肉の出血は停止し、歯磨きの際にも目立たなくなった。この結果は、該オリゴ糖アルドン酸が、歯肉病の治療に有効または有益なことを示唆している。
【0132】
実施例23
ラクトバイオン酸50%水溶液10gを水中油型基剤80gと均一に混合して得たクリームはpH2.5であった。容積比で8容の水および2容のポリエチレングリコールから調製されたL-アルギニン5%溶液10gを添加し、3.1へのpHの上昇に示される
ように、両性系の分子複合体を形成させた。このように処方された組成物は、0.5%L-アルギニンとともに分子複合体中に5%ラクトバイオン酸を含んでいた。
【0133】
女性被験者、60才、乾燥膣粘膜をもつ、上記バイオン酸クリームを、該粘膜の患部に1日2回局所適用した。局所適用1週間後、膣粘膜の乾燥状態は完全に消失し、粘膜はなめらかで、湿った状態になった。この結果は、該オリゴ糖アルドン酸が、乾燥膣粘膜の局所治療に治療的に効果があることを示唆している。
【0134】
実施例24
ラクトバイオン酸54%水溶液30gを水中油型基剤60gと均一に混合した。このように調製されたクリームはpH2.0で、18%のラクトバイオン酸を含んでいた。
【0135】
男性被験者、66才、シャワーを浴びるたびに、陰嚢および会陰部に持続性のかゆみあり、上記バイオン酸クリームを、当該皮膚の患部に局所的に適用。該クリームの局所適用後、かゆみは直ちに停止した。この結果は、該オリゴ糖アルドン酸が、高齢者のかゆみまたは原因不明のかゆみの局所治療に治療的に有効あるいは有益なことを示唆している。
【0136】
実施例25
消毒済み22ゲージ針を外科用ニードルホルダーの口にはめ、76才の健常男性被験者のアルコールでふいた左前腕に、長さ1cm幅0.5cmの線状傷を2本作った。それらの傷は脱脂綿で湿気を取った。蒸留水中に0.9%の塩化ナトリウムを含む対照溶液を一つの傷に適用し、蒸留水中に2%のラクトバイオン酸を含む試験溶液をもう一つの傷に適用した。両傷は3M Tegadermテープで5日間被覆した。1週間後、対照傷に
は上皮形成はなかったが、試験傷は上皮が再生し、治癒していた。紅斑は、両皮膚部位から9日後に消失した。
【0137】
これらの試験結果は、バイオン酸が、創傷治癒の改善に局所的に有効なことを示した。
実施例26
消毒済み4mm皮膚生検パンチを用い、76才の健常男性被験者のアルコールでふいた左前腕に、深さ0.5mmの円形傷を二つ作った。それらの傷は脱脂綿で湿気を取った。蒸留水中に0.9%の塩化ナトリウムを含む対照溶液を一つの円形傷に適用し、蒸留水中に2%ラクトバイオン酸を含む試験溶液をもう一つの円形傷に適用した。両傷は3M Tegadermテープで5日間被覆した。1週間後、対照傷には上皮形成はなかったが
、試験傷は上皮が再生し、治癒していた。紅斑は、両皮膚部位から9日後に消失した。
【0138】
これらの試験結果は、バイオン酸が創傷治癒の改善に局所的に有効なことを示した。
実施例27
女性被験者、60才は、20%非中和グリコール酸クリームの局所適用後、顔に接触皮膚炎または紅斑を発症した。5%部分中和ラクトバイオン酸クリームを顔の左側に、対照クリームを右側に適用した。顔の右側は紅斑が存続したが、左側の皮膚は、24時間に3回ラクトバイオン酸クリームを適用したところ、相当改善し、紅斑は目立たなくなった。
【0139】
これらの結果は、バイオン酸が、外部要因による皮膚刺激を減少するのに局所効果があることを示した。
実施例28
男性被験者、67才、アルカリ石鹸を使って熱いシャワーを浴びると、両腿に急性紅斑を発症する過敏な皮膚をもつ。3%部分中和マルトバイオン酸クリームを左腿に、対照クリームを右腿に適用した。右腿では紅斑とかゆみが持続していたが、マルトバイオン酸クリームの局所適用後数分以内に、紅斑とかゆみが消失した。
【0140】
これらの結果は、バイオン酸が、外部要因による皮膚刺激の減少に局所効果があることを示した。
本明細書に記載された発明は、その精神またはその必須の特徴から逸脱せずに、他の特定の形で具体化が可能である。従って、既に記載された特定の実施態様は、本発明の範囲の例示的なもので、それらに限定されるものではないと、考えるべきである。さらに、米国仮出願シリアル番号第60/141,624号を含むすべての特許または特許出願の開示、および上に引用したすべての刊行物は、個々に引例により組入れたと同程度に全体として引例により本明細書にわざわざ組入れてある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)許容可能な担体または基剤および(B)オリゴ糖アルドン酸類(oligosaccharide aldonic acids)および関連化合物類、およびそれらの異性体または非異性体、遊離酸、エステル、塩、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、および直鎖または分岐鎖、または環状の形から成る群から選択される少なくとも一つの化合物を、含む組成物であって、
そこでの当該オリゴ糖アルドン酸が下式をもち:
(CHOR(CHCOOR
そこで、
およびRは独立に、Hまたは、1から25個の炭素原子をもつ、飽和または不飽
和、直鎖または分岐鎖または環状の形のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9;
は、Hおよび、1から9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に
選択され、そこでの少なくとも一つのRは炭水化物であり;
炭素原子に結合するHは、I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SHまたは1から9個の炭素原子をもつ、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状の形の
アルキル、アルコキシル、アラルキルまたはアリール基により選択的に置換され;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルを選択的にもつか、またはそれらで選
択的に置換され;そして
OH基のHは、2から25個の炭素原子をもつアシル基により選択的に置換され、
そしてそこでの当該オリゴ糖アルドン酸がラクトバイオン酸ではない、組成物。
【請求項2】
化粧病態または皮膚科疾患を治療または予防するための組成物の使用であって、当該組成物が、(A)許容可能な担体または基剤および(B)オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類、およびそれらの異性体または非異性体、遊離酸、エステル、塩、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、および直鎖または分岐鎖、または環状の形から成る群から選択される少なくとも一つの化合物を含み、
そこでの当該オリゴ糖アルドン酸が下式をもち:
(CHOR(CHCOOR
そこで、
およびRは独立に、Hまたは、1から25個の炭素原子をもつ、飽和または不飽
和、直鎖または分岐鎖または環状の形のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9;
は、Hおよび、1から9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に
選択され、そこでの少なくとも一つのRは炭水化物であり;
炭素原子に結合するHは、I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SHまたは1から9個の炭素原子をもつ、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状の形の
アルキル、アルコキシル、アラルキルまたはアリール基により選択的に置換され;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルを選択的にもつか、またはそれらで選
択的に置換され;そして
OH基のHは、2から25個の炭素原子をもつアシル基により選択的に置換され、
そしてそこでの当該オリゴ糖アルドン酸がラクトバイオン酸ではない、組成物の使用。
【請求項3】
口腔または膣粘膜の疾患または病態の一般的ケアまたは治療または予防のための、または皮膚創傷を治療するための、組成物の使用であって、当該組成物が、(A)許容可能な
担体または基剤および(B)オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類、およびそれらの異性体または非異性体、遊離酸、エステル、塩、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、および直鎖または分岐鎖、または環状の形から成る群から選択される少なくとも一つの化合物を含み、
そこでの当該オリゴ糖アルドン酸が下式をもち:
(CHOR(CHCOOR
そこで、
およびRは独立に、Hまたは、1から25個の炭素原子をもつ、飽和または不飽
和、直鎖または分岐鎖または環状の形のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9;
は、Hおよび、1から9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に
選択され、そこでの少なくとも一つのRは炭水化物であり;
炭素原子に結合するHは、I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SHまたは1から9個の炭素原子をもつ、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状の形の
アルキル、アルコキシル、アラルキルまたはアリール基により選択的に置換され;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルを選択的にもつか、またはそれらで選
択的に置換され;そして
OH基のHは、2から25個の炭素原子をもつアシル基により選択的に置換される、組成物の使用。
【請求項4】
請求項1の組成物であって、化粧品または医薬品をさらに含む、組成物。
【請求項5】
請求項2または3の組成物であって、そこでの当該組成物が化粧品または医薬品をさらに含む、組成物。
【請求項6】
請求項1の組成物であって、無機または有機のアルカリ、または両性物質をさらに含む、組成物。
【請求項7】
請求項2または3の組成物であって、そこでの当該組成物が無機または有機のアルカリ、または両性物質をさらに含む、組成物。
【請求項8】
請求項3の組成物であって、そこでの当該皮膚創傷が、皮膚の切傷、裂傷、破傷、火傷、および刺傷から成る群から選択される、組成物。
【請求項9】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、2から6の炭水化物単量体類を含む、組成物。
【請求項10】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、2から3の炭水化物単量体類を含む、組成物。
【請求項11】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、2つの炭水化物単量体類を含む、組成物。
【請求項12】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環
状の形が、ラクトバイオノラクトン(lactobionolactone)、マルトバイオノラクトン(maltobionolactone)、イソマルトバイオノラクトン(isomaltobionolactone)、セロバイオノラクトン(cellobionolactone)、キトバイオノラクトン(chitobionolactone)、ゲンチオバイオノラクトン(gentiobionolactone)、グルコバイオノラクトン(glucobionolactone)、ガラクトバイオノラクトン(galactobionolactone)、マンノバイオノラクトン(mannobionolactone)、リボバイオノラクトン(ribobionolactone)、コウジバイオノラクトン(kojibionolactone)、キシロバイオノラクトン(xylobionolactone)、アラビノバイオノラクトン(arabinobionolactone)、ニゲロバイオノラクトン(nigerobionolactone)、ラミナラビノバイオノラクトン(laminarabinobionolactone)、マルトトリオノラクトン(maltotrionolactone)、イソマルトトリオノラクトン(isomaltotrionolactone)、キトトリオノラクトン(chitotrionolactone)、セロトリオノラクトン(cellotrionolactone)、ゲンチオトリオノラクトン(gentiotrionolactone),マルトテトラオノラクトン(maltotetraonolactone)、セロテトラオノラクトン(cellotetraonolactone)、およびキトテトラオノラクトン(chitotetraonolactone)から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項13】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、グリセルバイオン酸類(glycerbionicacids)、エリスロバイオン酸類(erythrobionicacids)、スレオバイオン酸類(threobionic acids)、リボバイオン酸類(riobionic acids)、アラビノバイオン酸類(arabinobionic acids)、キシロバイオン酸類(xylobionic acids)、リキソバイオン酸類(lyxobionic acids)、アロバイオン酸類(allobionic acids)、アルトロバイオン酸類(altrobionic acids)、グルコバイオン酸類(glucobionic acids)、マンノバイオン酸類(mannobionic acids)、グロバイオン酸類(gulobionic acids)、イドバイオン酸類(idobionic acids)、ガラクトバイオン酸類(galactobionic acids)、タロバイオン酸類(talobionic acids)、アロヘプトバイオン酸類(alloheptobionic acids)、アルトロヘプトバイオン酸類(altroheptobionic acids)、グルコヘプトバイオン酸類(glucoheptobionic acids)、マンノヘプトバイオン酸類(mannoheptobionic acids)、グロヘプトバイオン酸類(guloheptobionic acids)、イドヘプトバイオン酸類(idoheptobionic acids)、ガラクトヘプトバイオン酸類(galactoheptobionic acids)、タロヘプトバイオン酸類(taloheptobionic acids)、キトバイオン酸類(chitobionic acids)、ヒアロバイオウロン酸類(hyalobiouronic acids)、ヒアロウロバイオン酸類(hyalourobionic acids)、コンドロシン類(chondrosines)、コンドロシンバイオン酸類(chondrosinbionic acids)、セロバイオウロン酸類(cellobiouronic acids)、およびセロウロバイオン酸類(cellourobionic acids)から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項14】
請求項13の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物、ま
たはその異性体または非異性体、遊離酸、塩、エステル、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、イソラクトバイオン酸(isolactobionic acid)、マルトバイオン酸(maltobionic acid)、イソマルトバイオン酸(isomaltobionic acid)、セロバイオン酸(cellobionic acid)、ゲンチオバイオン酸(gentiobionic acid)、ラミナラバイオン酸(laminarabionic acid)、メリバイオン酸(melibionic acid)、ニゲロバイオン酸(nigerobionic acid)、ルチノバイオン酸(rutinobionic acid)、ソフォロバイオン酸(sophorobionic acid)、およびコウジバイオン酸(kojibionic acid)から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項15】
請求項13または14の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物、またはその異性体または非異性体、遊離酸、塩、エステル、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、アロバイオン酸類、アルトロバイオン酸類、アラビノバイオン酸類、セロバイオン酸、ガラクトバイオン酸類、ゲンチオバイオン酸、グルコバイオン酸類、イドバイオン酸類、イソラクトバイオン酸、イソマルトバイオン酸、コウジバイオン酸、ラミナラバイオン酸、リキソバイオン酸類、マルトバイオン酸、マンノバイオン酸類、メリバイオン酸、ニゲロバイオン酸、リボバイオン酸類、ルチノバイオン酸、ソフォロバイオン酸、タロバイオン酸類、キシロバイオン酸類、およびそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項16】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、グリセルトリオン酸類(glycertrionic acids)、エリスロトリオン酸類(erythrotrionic acids)、スレオトリオン酸類(threotrionic acids)、リボトリオン酸類(ribotrionic
acids)、アラビノトリオン酸類(arabinotrionic acids)、キシロトリオン酸類(xylotrionic acids)、リキソトリオン酸類(lyxotrionic acids)、アロトリオン酸類(allotrionic acids)、アルトロトリオン酸類(altrotrionic acids)、グルコトリオン酸類(glucotrionic acids)、マンノトリオン酸類(mannotrionic acids)、グロトリオン酸類(gulotrionic acids)、イドトリオン酸類(idotrionic acids)、ガラクトトリオン酸類(galactotrionic acids)、タロトリオン酸類(talotrionic acids)、アロヘプトトリオン酸類(alloheptotrionic acids)、アルトロヘプトトリオン酸類(altroheptotrionic acids)、グルコヘプトトリオン酸類(glucoheptotrionic acids)、マンノヘプトトリオン酸類(mannoheptotrionic acids)、グロヘプトトリオン酸類(guloheptotrionic acids)、イドヘプトトリオン酸類(idoheptotrionic acids)、ガラクトヘプトトリオン酸類(galactoheptotrionic acids)、タロヘプトトリオン酸類(taloheptotrionic acids)、キトトリオン酸類(chitotrionic acids)、ヒアロトリウロン酸類(hyalotriouronic acids)、ヒアロウロトリオン酸類(hyalourotrionic acids)、コンドロシントリオン酸類(chondrosintrionic acids)、セロトリオウロン酸類(cellotriouronic acids)およびセロウロトリオン酸類(cellourotrionic acids)から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項17】
請求項1から7の組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸、またはその異性体、遊離酸、エステル、塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、アルドテトラオン酸類(aldotetraonic acids)、アルドペンタオン酸類(aldopentaonic acids)、アルドヘキサオン酸類(aldohexaonic acids)、アルドヘプタオン酸類(aldoheptaonic acids)、アルドオクタオン酸類(aldooctaonic acids)、アルドノナオン酸類(aldononaonic acids)、およびアルドデカオン酸類(aldodecaonic acids)から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項18】
請求項2の組成物であって、そこでの当該化粧病態または皮膚科疾患が、角質化の乱れ、皮膚成分の合成欠陥、および皮膚、爪、および毛髪の高齢化に関連する変化、そして、皮膚、爪、および毛髪の乾燥または弛み;乾皮症(xerosis);魚鱗癬(ichthyosis);手掌および足蹠の過角化症(hyperkeratoses);皮膚、爪および毛髪の平滑でなく粗い表面;ふけ;ダリエ病(Darier’s disease);慢性単純性苔癬(lichen simplex chronicus);角化症(keratoses);にきび;仮性毛包炎(pseudofolliculitis
barbae);湿疹;乾癬(psoriasis);頭皮および皮膚のかゆみ;かゆみ症(pruritus);いぼ;ヘルペス;老人斑;ほくろ;メラニン沈着;汚れた皮膚;過角化症;色素沈着過剰皮膚;コラーゲン、グリコサミノグリカン類、プロテオグリカン類およびエラスチンの合成の異常または減少ならびに真皮におけるそれらの成分の含量減少;ひきつり;皮膚の筋;小すじ;しわ;皮膚、爪板および毛髪の薄化;光老化の弾力繊維症(elastosis)による皮膚肥厚;皮膚、爪および毛髪の反発性、弾力性、復元性の消失または低減;皮膚、爪および毛髪の潤滑性および光沢の不足;弛んで年寄りじみた皮膚、爪および毛髪;および爪および毛髪の脆さや割れ、を含むそれらの指標、から成る群から選択される、組成物。
【請求項19】
請求項4または5の組成物であって、そこでの当該化粧剤、医薬剤、または他の局所剤が、老人斑、角化症およびしわを改善または根絶する薬剤;局所鎮痛剤および麻酔剤;抗にきび剤;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤;抗ウイルス剤;抗ふけ剤;抗皮膚炎剤;抗ヒスタミン剤;抗かゆみ剤;抗吐き気剤;抗乗り物酔い薬;抗炎症剤;抗過角化症剤;抗発汗剤;抗乾癬剤;抗脂漏剤;ヘアコンディショナーおよびヘアトリートメント剤;抗老化および抗しわ剤;日よけおよび遮光剤;美肌剤;脱色素剤;ビタミン類;コルチコステロイド類;日焼け薬;ホルモン類;レチノイド類;局所心臓血管剤;ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物類;フェニルアルファアシルオキシアルカン酸類(phenyl alpha acyloxyalkanoic acids)およびそれらの誘導体類;およびN-アセチルアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連N-アセチル化合
物類から成る群から選択される、組成物。
【請求項20】
請求項4または5の組成物であって、そこでの当該化粧剤または医薬剤が、アクロベート(aclovate)、アシクロビル(acyclovir)、アセチルサリチル酸、アダパレン(adapalene)、アルブテロール(albuterol)、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、アマンタジン(amantadine)、アミナクリン(aminacrine)、アミノ安息香酸(PABA),アミノカプロン酸、アミノサリチル酸、アミトリプチリン(amitriptyline)、アントラリン(anthralin)、アスコルビン酸、アスコリルパリメート(ascoryl palimate)、アトロピン(atropine)、アゼライン酸、バシトラシン、ベメグリド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(beclomethasone dipropionate)、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾ
イル、ジプロピオン酸ベタメタゾン(betamethasone dipropionate)、吉草酸ベタメタゾン(betamethasone valerate)、ブロムフェニラミン(brompheniramine)、ブピバカイン(bupivacaine)、ブトコナゾール(butoconazole)、カルシポトリエン(calcipotriene)、ショウノウ(樟脳)、カプサイシン、カルバミドパーオキシド(carbamide peroxide)、キトサン、クロルヘキシジン(chlorhexidine)、クロロキシレノール(chloroxylenol)、クロルフェニラミン(chlorpheniramine)、シクロピロックス(ciclopirox)、クレマスチン(clemastine)、クリンダマイシン(clindamycin)、クリオキノール(clioquinol)、プロピオン酸クロベタゾール(clobetasol propionate)、クロトリマゾール(clotrimazole)、コールタール、クロモリン(cromolyn)、クロタミトン(crotamiton)、サイクロセリン(cycloserine)、デヒドロエピアンドロステロン、デスオキシメタゾン(desoximetasone)、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、ドキシピン(doxypin)、ドキシルアミン(doxylamine)、ジクロニン(dyclonine)、エコナゾール(econazole)、エリスロマイシン、エストラジオール、エチニルエストラジオール(ethinyl estradiol)、フルオシノニド(fluocinonide)、フルオシノロンアセトニド(fluocinolone acetonide)、5-フルオロウラシル、グリセオフルビン(griseofulvin)、グアイ
フェネシン(guaifenesin)、ハロプロギン(haloprogin)、ヘキシルレゾルシノール、ホモサラート(homosalate)、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン21-酢酸塩、ヒドロコルチゾン17-吉草酸塩、ヒドロコルチゾン17-酪
酸塩、過酸化水素、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン(hydroxyzine)、イブプロフェン(ibuprofen)、イクタモール(ichthammol)、イミキモド(imiquimod)、インドメタシン、ケトコナゾール(ketoconazole)、ケトプロフェン(ketoprofen)、コウジ酸(kojic acid)、リドカイン(lidocaine)、メクリジン(meclizine)、メクロサイクリン(meclocycline)、メントール、メピバカイン(mepivacaine)、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、メトロニダゾール(metronidazole)、ミコナゾール(miconazole)、ミノサイクリン(minocycline)、ミノキシジル(minoxidil)、モノベンゾン(monobenzone)、ムピロシン(mupirocin)、ナフチフィン(naftifine)、ナプロキセン(naproxen)、ネオマイシン(neomycin)、ナイスタチン(nystatin)、メトキシ桂皮酸オクチル(octyl methoxycinnamate)、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン(oxybenzone)、オキシコナゾール(oxiconazole)、オキシメタゾリン(oxymetazoline)、パジメート O(padimate O)、ペーメスリン(permethrin)、フェニラミン(pheniramine)、フェノール、フェニレフリン(phenylephrine)、フェニルプロパノールアミン、ピペロニルブトキシド(piperonyl butoxide)、ポドフィリン(podophyllin)、ポドフィロックス(podofilox)、ポビドンヨウ素(povidone iodine)、プラモキシン(pramoxine)、プリロカイン(prilocaine)、プロカイン(procaine)、プロピオン酸プロメタジン(promethazine propionate)、プロプラノロール(propranolol)、プソイドエフェドリン(pseudoephedrine)、ピレトリン(pyrethrin)、ピリラミン(pyrilamine)、レゾルシノール、レチナール、13−シスレチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、サリチルアミド、サリチル酸、亜硫酸セレン、頁(けつ)岩タール、スルコナゾール(sulconazole)、硫黄、サファジアジン(sulfadiazine)
、タザロテン(tazarotene)、テルビナフィン(terbinafine)、テルコナゾール(terconazole)、テトラカイン(tetracaine)、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン(tetrahydrozoline)、チモール、チオコナゾール(tioconazole)、トルナフタート(tolnaftate)、トリアムシノロン二酢酸(triamcinolone diacetate)、トリアムシノロンアセトニド(triamcinolone acetonide)、トリアムシノロンヘキサアセトニド(triamcinolone hexacetonide)、トリクロサン(triclosan)、トリプロリジン(triprolidine)、ウンデシレン酸(undecylenic acid)、尿素、酢酸ビタミンE、木タール、ピリチオン亜鉛(zinc pyrithione)、グリコール酸、乳酸、メチル乳酸、4-ヒドロキシマンデル酸(4−hydroxy−mandelic a
cid)、マンデル酸(mandelic acid)、グルコノラクトン、N-アセチ
ルグコサミン、N-アセチルプロリン、フェニル2-アセトキシエタン酸およびジフェニル2-アセトキシエタン酸、から成る群から選択される、組成物。
【請求項21】
請求項6または7の組成物であって、そこでの当該無機アルカリが、水酸化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびカリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、アルミニウム、亜鉛、およびリチウムから形成されるアルカリ類、から成る群から選択される、組成物。
【請求項22】
請求項6または7の組成物であって、そこでの当該有機アルカリが、アミン類、ヒドロキシルアミン類、イミン類、グアニジン類、アミンオキシド類、アルカノールアミン類、アルコキシル化アミン類、アルキルアミドアルキルアミン類、有機アミン類、ポリアミン類、ヒドロキシルアミン類、アミノ酸エステル類、アミノ酸アミド類、アミノ糖類、アミノアルジトール類、アミノサイクリトール類、脂肪アミン類、およびイミダゾリン類から成る群から選択される、組成物。
【請求項23】
請求項6または7の組成物であって、そこでの当該有機アルカリが、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アミノブタノール、アミノエチルプロパンジオール、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、イソプロピルアミン、メチルエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピレントリアミン、グルカミン、N-メチル
グルカミン、モルフォリン、トロメタミン、コカミン類、ソヤミン類、オレアミン類、ステアラミン類、クアテルニウム類、クレアチニン、グリシンエチルエステル、アルギニンエチルエステル、リシンメチルエステル、プロリンエチルエステル、シトルリンベンジルエステル、グリシンアミド、アルギニンアミド、プロリンアミド、リシンアミド、グルカミン、メチルグルカミン、グルコサミン類およびグルコシルアミン類、他のグリコサミン類およびグリコシルアミン類、アミノイノシトール類、キトサン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエタノールアミン、および4級水酸化アンモニウムから成る群から選択される、組成物。
【請求項24】
請求項6または7の組成物であって、そこでの当該両性体が、アミノ酸類、ペプチド類、ポリペプチド類、タンパク質類および関連化合物類から成る群から選択される、組成物。
【請求項25】
請求項6または7の組成物であって、そこでの当該両性体が、グリシン、アルギニン、リシン、システイン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、アスパラギン、チロシン、オルニチン、シトルリン、クレアチン、クレアチニン、およびトリプトファンから成る群から選択される、組成物。
【請求項26】
皮膚および爪の一般的治療、および皮膚、爪および毛髪の乾燥;乾皮症;魚鱗癬;手掌および足蹠の過角化症;皮膚、爪および毛髪の平滑でなく粗い表面;ふけ;ダリエ病;慢性単純性苔癬;角化症;にきび;仮性毛包炎;湿疹;乾癬;かゆみ症;いぼ;ヘルペス;老人斑;ほくろ;メラニン沈着;汚れた皮膚;まだらの皮膚;過角化症;色素沈着過剰皮膚;ひきつり;爪板および毛髪の薄化;爪および毛髪の脆さや割れ;から成る指標から選択される化粧病態または皮膚科疾患の局所的治療または予防;皮膚創傷の創傷治癒および治療;口腔、歯肉および膣粘膜の一般的ケアならびに疾患および病態の治療および予防のための、ラクトバイオン酸を含む組成物の使用。
【請求項27】
請求項26の組成物であって、局所鎮痛剤および麻酔剤;抗細菌剤;抗酵母剤;抗カビ剤;抗ウイルス剤;抗ふけ剤;抗皮膚炎剤;抗ヒスタミン剤;抗かゆみ剤;抗吐き気剤;抗乗り物酔い薬;抗炎症剤;抗過角化症剤;抗発汗剤;抗乾癬剤;抗脂漏剤;ビタミン類;コルチコステロイド類;日焼け薬;ホルモン剤;レチノイド類;創傷治癒剤;口腔および膣ケアまたは治療剤;歯肉病治療またはケア剤;ヒドロキシ酸類、ケト酸類および関連化合物類;フェニルアルファアシルオキシアルカン酸類およびそれらの誘導体類;およびN-アセチルアルドサミン類、N-アセチルアミノ酸類および関連N-アセチル化合物類、
から成る群から選択される作用物質をさらに含む、組成物。
【請求項28】
請求項27の組成物であって、そこでの当該作用物質が、アクロベート、アシクロビル、アセチルサリチル酸、アダパレン、アルブテロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミナクリン、アミノ安息香酸(PABA),アミノカプロン酸、アミノサリチル酸、アミトリプチリン、アントラリン、アスコルビン酸、アスコリルパリメート、アトロピン、アゼライン酸、バシトラシン、ベメグリド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブロムフェニラミン、ブピバカイン、ブトコナゾール、カルシポトリエン、ショウノウ(樟脳)、カプサイシン、カルバミドパーオキシド、キトサン、クロルヘキシジン、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、シクロピロックス、クレマスチン、クリンダマイシン、クリオキノール、プロピオン酸クロベタゾール、クロトリマゾール、コールタール、クロモリン、クロタミトン、サイクロセリン、デヒドロエピアンドロステロン、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミン、ドキシピン、ドキシルアミン、ジクロニン、エコナゾール、エリスロマイシン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、5-フルオロウラシル、グリセオフルビン、グアイフェネシン
、ハロプロギン、ヘキシルレゾルシノール、ホモサラート、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン21-酢酸塩、ヒドロコルチゾン17-吉草酸塩、ヒドロコルチゾン17-酪酸塩
、過酸化水素、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、イブプロフェン、イクタモール、イミキモド、インドメタシン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、コウジ酸、リドカイン、メクリジン、メクロサイクリン、メントール、メピバカイン、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミノサイクリン、ミノキシジル、モノベンゾン、ムピロシン、ナフチフィン、ナプロキセン、ネオマイシン、ナイスタチン、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン、オキシコナゾール、オキシメタゾリン、パジメート O、ペーメスリン、フェニラミン、フェノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピペロニルブトキシド、ポドフィリン、ポドフィロックス、ポビドンヨウ素、プラモキシン、プリロカイン、プロカイン、プロピオン酸プロメタジン、プロプラノロール、プソイドエフェドリン、ピレトリン、ピリラミン、レゾルシノール、レチナール、13−シスレチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、サリチルアミド、サリチル酸、亜硫酸セレン、頁(けつ)岩タール、スルコナゾール、硫黄、サファジアジン、タザロテン、テルビナフィン、テルコナゾール、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリ
ン、チモール、チオコナゾール、トルナフタート、トリアムシノロン二酢酸、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、トリクロサン、トリプロリジン、ウンデシレン酸、尿素、酢酸ビタミンE、木タール、ピリチオン亜鉛、グリコール酸、乳酸、メチル乳酸、マンデル酸、4-ヒドロキシマンデル酸、グルコノラクトン、N-アセチルグコサミン、N-アセチルプロリン、フェニル2-アセトキシエタン酸およびジフェニル2-アセトキシエタン酸、から成る群から選択される、組成物。
【請求項29】
請求項26の組成物であって、そこでの当該ラクトバイオン酸が遊離酸、エステル、塩、部分塩、またはラクトンである、組成物。
【請求項30】
皮膚、毛髪、爪または粘膜上にゲルマトリックスを形成するための組成物の使用であって、当該組成物が、オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類、およびそれらの異性体または非異性体、遊離酸、エステル、塩、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、および直鎖または分岐鎖、または環状の形、から成る群から選択される少なくとも一つの化合物を含み、
そこでの当該オリゴ糖アルドン酸が下式をもち:
(CHOR(CHCOOR
そこで、
およびRは独立に、Hまたは、1から25個の炭素原子をもつ、飽和または不飽
和、直鎖または分岐鎖または環状の形のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9;
は、Hおよび、1から9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に
選択され、そこでの少なくとも一つのRは炭水化物であり;
炭素原子に結合するHは、I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SHまたは1から9個の炭素原子をもつ、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状の形の
アルキル、アルコキシル、アラルキルまたはアリール基により選択的に置換され;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルを選択的にもつか、またはそれらで選
択的に置換され;そして
OH基のHは、2から25個の炭素原子をもつアシル基により選択的に置換され;
当該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物の水溶液を調製すること、そして当該溶液が、ゲルマトリックスを形成するまで、蒸発を受けられるようにすることを含む、組成物の使用。
【請求項31】
請求項30で請求される組成物であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物、またはそれらの異性体または非異性体、遊離酸、塩、エステル、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、アロバイオン酸類、アルトロバイオン酸類、アラビノバイオン酸類、セロバイオン酸類、ガラクトバイオン酸類、ゲンチオバイオン酸、グルコバイオン酸類、グロバイオン酸類、イドバイオン酸類、イソラクトバイオン酸、イソマルトバイオン酸、コウジバイオン酸、ラクトバイオン酸、ラミナラバイオン酸、リキソバイオン酸類、マルトバイオン酸、マンノバイオン酸類、メリバイオン酸、ニゲロバイオン酸、リボバイオン酸類、ルチノバイオン酸、ソフォロバイオン酸、タロバイオン酸類、キシロバイオン酸類、およびそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、組成物。
【請求項32】
(A)許容可能な担体または基剤および(B)オリゴ糖アルドン酸類および関連化合物類、およびそれらの異性体または非異性体、遊離酸、エステル、塩、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、および直鎖または分岐鎖、または環状の形から成る群から選択される少なくとも一つの化合物を含む抗酸化剤であって、
そこでの当該オリゴ糖アルドン酸が下式をもち:
(CHOR(CHCOOR
そこで、
およびRは独立に、Hまたは、1から25個の炭素原子をもつ、飽和または不飽
和、直鎖または分岐鎖または環状の形のアルキル、アラルキルまたはアリール基であり;
mは2、3、4、5、6、7、8、9、10または11;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9;
は、Hおよび、1から9個の単量体をもつ任意の炭水化物から成る群から独立に
選択され、そこでの少なくとも一つのRは炭水化物であり;
炭素原子に結合するHは、I,F,Cl,Br,NH,NHCOCH,SHまたは1から9個の炭素原子をもつ、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖または環状の形の
アルキル、アルコキシル、アラルキルまたはアリール基により選択的に置換され;
,R,ORまたはHは、CHO,COOH、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、または1から5個の炭素原子をもつ低級アルコキシルを選択的にもつか、またはそれらで選
択的に置換され;そして
OH基のHは、2から25個の炭素原子をもつアシル基により選択的に置換される、抗酸化剤。
【請求項33】
請求項32で請求される抗酸化剤であって、そこでの当該オリゴ糖アルドン酸または関連化合物、またはそれらの異性体または非異性体、遊離酸、塩、エステル、部分塩、ラクトン、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖、または環状の形が、アロバイオン酸類、アルトロバイオン酸類、アラビノバイオン酸類、セロバイオン酸、ガラクトバイオン酸類、ゲンチオバイオン酸、グルコバイオン酸類、グロバイオン酸類、イドバイオン酸類、イソラクトバイオン酸、イソマルトバイオン酸、コウジバイオン酸、ラクトバイオン酸、ラミナラバイオン酸、リキソバイオン酸類、マルトバイオン酸、マンノバイオン酸類、メリバイオン酸、ニゲロバイオン酸、リボバイオン酸類、ルチノバイオン酸、ソフォロバイオン酸、タロバイオン酸類、キシロバイオン酸類、およびそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも一つのメンバーである、抗酸化剤。

【公開番号】特開2011−140499(P2011−140499A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43174(P2011−43174)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【分割の表示】特願2005−74658(P2005−74658)の分割
【原出願日】平成12年6月28日(2000.6.28)
【出願人】(502004249)
【出願人】(502004250)
【Fターム(参考)】