説明

オートフォーカス用固体撮像装置

【課題】 2つの撮像領域の読み出しを高速化し、かつ半導体プロセス工程において出力回路の相対精度を上げる位相差検出型のオートフォーカス用固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 光電変換素子を有する画素がそれぞれ複数配列された基準部と参照部の撮像領域から成り、位相差検出型オートフォーカスを行う固体撮像装置において、前記基準部と参照部から出力される信号を個別のチャンネルの出力回路に出力し、前記各出力回路は、互いに隣接して配置される。各出力回路は、定電圧源又は定電流源が共通に接続され、また、基準部又は参照部の一方に配列された遮光画素の黒レベル信号を出力する回路として兼用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相差検出型オートフォーカス(AF)を行う固体撮像装置に関し、特にデジタルカメラ又はアナログ(銀塩)カメラ等に用いられるオートフォーカス用固体撮像装置(AFセンサ)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、従来のカメラに用いられる位相差検出方式と呼ばれるオートフォーカス用の焦点検出装置を示す図である(下記特許文献1参照)。
【0003】
同図において、カメラの撮影レンズ502により被写体1を撮影する。基準部光束と参照部光束の2つの被写体光束が、撮影レンズ502の2つの部分に各々入射し、コンデンサレンズ503及びセパレータレンズ504を経て複数の光電変換素子が一列に配置された固体撮像装置としての受光素子505の基準部506と参照部507とに結像する。上記セパレータレンズ504上の2つの領域の被写体に対する視差により、それぞれの像がずれるので、このずれ量を検出して、撮影レンズ502の位置を前後に移動させることにより、結像した2つの被写体像の像間隔が所定の値になり合焦状態となる。
【0004】
一方、カメラ本体の画像を得るための固体撮像装置として、従来、例えば、下記特許文献2や下記特許文献3のように同一半導体基板上に形成された画素領域を複数に分割し、画素からの出力信号を順次又は同時に読み出す手段が、デジタルカメラやデジタルカムコーダ用の撮像素子において提案されていた。
【0005】
図6は、上記従来の本体の画像を得るための固体撮像装置を示す図である。
【0006】
同図において、画素605はフォトダイオード等の光電変換素子を有し、これらを2次元状に配列することで被写体を撮像する撮像領域を形成している。前記撮像領域は水平方向又は垂直方向に複数配置され、分割方法は例えば、下記特許文献3では上下(垂直方向)左右(水平方向)に等しく4分割しており、赤(R)、青(B)、緑1(G1)、緑2(G2)の色フィルタ用に分割している。垂直方向に複数に配列された画素に対してパルス信号を垂直方向に駆動させるための垂直シフトレジスタ606a,606bを有する。
【0007】
610aは、R撮像領域601、G1撮像領域602に配列されている画素605から読み出された電荷等を蓄積するラインメモリ、610bは、G2撮像領域603、B撮像領域604に配列されている画素605から読み出された電荷等を蓄積するラインメモリ、611c〜611fは、それぞれラインメモリ610a,610bに保持された電荷等のうちR撮像領域601、G1撮像領域602、G2撮像領域603、B撮像領域604からの読み出されたものを順次外部の処理回路へ出力する水平シフトレジスタである。
【0008】
ここで、R撮像領域601に配列されている画素605から読み出されて、ラインメモリ610aで蓄積されている増幅信号は、水平シフトレジスタ611cで生成される制御信号に応じて処理回路へ出力される。G1撮像領域602に配列されている画素605から読み出されて、ラインメモリ610aで蓄積されている増幅信号は、水平シフトレジスタ611dで生成される制御信号に応じて処理回路へ出力される。
【0009】
同様に、G2撮像領域603に配列されている画素605からの信号は、水平シフトレジスタ611eで生成される制御信号に応じて処理回路へ出力され、B撮像領域604に配列されている画素605からの信号は、水平シフトレジスタ611fで生成される制御信号に応じて処理回路へ出力される。
【0010】
全ての画素605に対して、2つの垂直シフトレジスタ606a,606bと4つの水平シフトレジスタ611c〜611fとを備えることによって、各撮像領域601〜604の対応する位置に配置されている画素605から読み出された各電荷等を処理回路へ出力する際に、並列に出力され時間差が生じないようにしている。
【0011】
このように、少なくとも縦方向の撮像領域の信号は同時に並列に出力されるが、通常、撮像領域が例えば画素ピッチが5μmとして水平方向に640画素、垂直方向に480画素配列されていると、隣接する撮像領域は3.2mm間隔又は2.4mm間隔で配列されることとなり、出力回路の配置も遠く離されて配置される。
【特許文献1】特開平11−337815号公報
【特許文献2】特開平05−022667号公報
【特許文献3】特開2002−135795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来の位相差検出型オートフォーカスを行うオートフォーカス用固体撮像装置においては、ライン型のセンサで構成されることが多く、ライン型のオートフォーカス用固体撮像装置は構成される画素数が少なかった。このため、光電変換信号を、上記従来のカメラ本体の画像を得るための固体撮像装置のようにわざわざ複数のチャンネルを設けて並列に読み出すことがなかった。そのため撮像領域の分割方法についても言及されたことはなかった。更に、画素数が増大した場合に高速で読み出すためには1ライン毎1画素毎の読出しとなるため限界があった。特にエリア型のオートフォーカス用固体撮像装置においてはライン型と比較して著しく画素数が増大しているために大きな課題となっていた。
【0013】
従来のように複数の出力回路を互いに遠く離されて配置された場合、出力信号のチャンネル間の精度が問題となり実用化できなかった。
【0014】
特に、位相差検出型のオートフォーカスセンサは、撮像領域の基準部と参照部とのペア性が重視され、画素配置だけではなく信号ラインの引き回しも基準部と参照部とで同じように配置しなければならない。従来のエリア型の撮像素子ように複数の出力回路を互いに遠く離されて配置された場合、出力信号のチャンネル間の精度が問題となり実用化できなかった。
【0015】
また、仮に並列に読み出すための複数の出力回路を設置したとしても増幅回路を駆動させるための消費電流が問題となり実用化できなかった。
【0016】
そこで、本発明は、位相差検出型のオートフォーカス用固体撮像装置において、2つの撮像領域の読み出しを高速化し、かつ半導体プロセス工程において出力回路の相対精度を上げることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するため、本発明のオートフォーカス用固体撮像装置は、光電変換素子を有する画素がそれぞれ複数配列された基準部と参照部の撮像領域から成り、位相差検出型オートフォーカスを行う固体撮像装置において、前記基準部と参照部から出力される信号を個別のチャンネルの出力回路に出力し、前記各出力回路は、互いに隣接して配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、撮像領域を基準部と参照部とに2分割し、それぞれの読出しチャンネルとして出力回路を個別に設けることによって、2チャンネルで同時に読み出すことが可能となり画像信号の読出しに要する時間が1/2となって高速化することができた。また、2つの出力回路を隣接配置することで、出力回路に必要なバイアス線を共通化でき、低消費電力、高精度なAFセンサが実現できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
始めに、本発明における実施の形態の概要を述べる。
【0020】
オートフォーカス用固体撮像装置において、位相差検出によりオートフォーカスを行うための撮像領域が基準部(以下、「A像領域」)と参照部(以下、「B像領域」)とに分割され、撮像領域は光電変換を行う光電変換素子で構成された複数の画素から成り、画素は水平方向又は垂直方向に配列されている。実施形態1では、複数の画素が水平方向及び垂直方向に配列されたエリア型であり、実施形態2では、一方向に配列されたライン型である。
【0021】
実施形態1においては、撮像領域における画素から出力された光電変換信号を読み出したい所望の列を選択するための水平駆動回路を具備し、光電変換信号を垂直方向へ転送するための垂直転送回路と、垂直転送回路を順次駆動するための垂直シフトレジスタを具備する。水平駆動回路、垂直転送回路及び水平シフトレジスタは少なくとも分割された撮像領域に対応する数だけ具備している。
【0022】
複数の水平駆動回路は順次又は並列に駆動することを特徴とする。複数の垂直シフトレジスタは順次又は並列に駆動することを特徴とする。A像領域に対応する垂直転送回路から出力された信号を増幅し出力するための出力回路(A像用)とB像領域に対応する垂直転送回路から出力された信号を増幅し出力するための出力回路(B像用)とを具備することを特徴とする。
【0023】
また、両実施形態とも、撮像領域における遮光画素は面積縮小のためA像領域又はB像領域の一方にのみ配列されている。
【0024】
更に、出力回路に一定電圧を供給するためのバイアス回路が少なくとも1つ備えられ、バイアス回路から一定電圧を供給するためのバイアス線は、A像用出力回路とB像用出力回路とで共通化されている。また、A像用出力回路とB像用出力回路とは半導体プロセス工程において相対精度を上げるのに有利なように互いに隣接して配置される。
【0025】
[実施形態1]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明における実施形態1のエリア型センサを示す模式図である。
【0027】
同図において、オートフォーカス用固体撮像装置は、CMOSプロセス等によって同一半導体基板上に形成されている。101及び102はフォトダイオード等の光電変換素子で構成される画素120を含む撮像領域である。画素は2次元的なアレイに配置されており、位相差検出をしてオートフォーカスを行うための撮像領域101はA像領域(基準部)、撮像領域102はB像領域(参照部)とに分割されている。A像領域において複数の画素によって光電変換された信号は中央を境に2分割して水平に左方向及び右方向へ読み出すための水平駆動回路103,104を具え、互いに独立に制御できる垂直シフトレジスタ111,112によって駆動される垂直転送回路107,108とを具えている。黒レベル信号出力のために遮光されたOB(Optical Black)画素はA像領域に水平方向に配列されている。
【0028】
また、B像領域において複数の画素によって光電変換された信号は中央を境に2分割して水平に左方向及び右方向へ読み出すための水平駆動回路105,106を具え、互いに独立に制御できる垂直シフトレジスタ113,114によって駆動される垂直転送回路109,110とを具えている。
【0029】
次に動作について説明する。被写体からの光信号を画素120によって光電変換する。簡略化のために画素は3×4のアレイに配置しているが、実際には更に多くの数の画素で構成されている。水平駆動回路105,106によって列の駆動を選択することができ、所望の列の光電変換信号が出力される。いまA像領域における所望の列を水平駆動回路103によって選択した場合、前記所望の列の画素信号が水平方向へ左側に出力される。垂直シフトレジスタ111によって読み出したい開始の領域(行)を選択し、順次垂直転送回路107に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路107を介して出力される。
【0030】
また、A像領域において前記選択した列とは別の列を水平駆動回路104によって選択した場合は、選択した列の画素信号が水平方向へ右側に出力され、垂直シフトレジスタ112によって垂直シフトレジスタ111とは異なった領域の読み出したい開始の領域を選択し、順次垂直転送回路108に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路108を介して出力される。このとき垂直シフトレジスタ111と垂直シフトレジスタ112とは同時には動作しない。
【0031】
一方、B像領域における所望の列を水平駆動回路105によって選択した場合、所望の列の画素信号が水平方向へ左側に出力され、垂直シフトレジスタ113によって読み出したい開始の領域を選択し、順次垂直転送回路109に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路109を介して出力される。また、B像領域において前記選択した列とは別の列を水平駆動回路106によって選択した場合は、選択した列の画素信号が水平方向へ右側に出力され、垂直シフトレジスタ114によって読み出したい開始の領域を選択し、順次垂直転送回路110に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路110を介して出力される。
【0032】
このとき垂直シフトレジスタ113と垂直シフトレジスタ114とは同時には動作しないが、垂直シフトレジスタ111と垂直シフトレジスタ113とは同時に動作し、垂直シフトレジスタ112と垂直シフトレジスタ114とは同時に動作する。
【0033】
A像領域から垂直転送回路107を介して出力された信号はA像用出力回路116によって増幅されて出力端子118から出力される。また、A像領域から垂直転送回路108を介して出力された信号もA像用出力回路116によって増幅されて出力端子118から出力される。
【0034】
一方、B像領域から垂直転送回路109を介して出力された信号は、B像用出力回路117によって増幅されて出力端子119から出力される。また、B像領域から垂直転送回路110を介して出力された信号もB像用出力回路117によって増幅されて出力端子119から出力される。
【0035】
いま、A像領域から垂直転送回路107を介して出力された信号がA像用出力回路116によって増幅されて出力端子118から1チャンネル出力されている。それと同時にB像領域から垂直転送回路109を介して出力された信号はB像用出力回路117によって増幅されて出力端子119から1チャンネル出力されて読み出された。A像領域の出力信号とB像領域の出力信号とを同時に2チャンネルで読み出すことができたため、読出し時間が1/2に短縮され高速化することができた。
【0036】
図2は、出力回路116及び出力回路117を構成する増幅回路の模式図である。
【0037】
A像用出力回路116とB像用出力回路117とは相対的な精度が要求されるため同じ回路配置構成である。Vinに入力された信号を演算増幅器opamp1でバッファし、容量Cに電荷信号として蓄積する。CLMPパルスでオン又はオフするMOSトランジスタを介して一定電圧Vref基準でクランプした信号に演算増幅器opamp2を用いてR及びRによってゲイン(R+R)/R倍された増幅信号をVoutから出力するものである。
【0038】
一定電圧Vrefは、図1におけるバイアス回路115において発生させ、バイアス線121によってA像用出力回路116とB像用出力回路117とに供給される。これらの出力回路116,117各々に必要な一定電圧を発生させるためのバイアス回路と一定電圧を供給させるためのバイアス線を共通化することで低消費電力化することができた。更に、これらの出力回路116,117とを互いに隣接して配置することで製造における相対ばらつきが小さく抑えられて高精度な出力を得ることができた。
【0039】
黒レベル出力するためのOB画素(遮光画素)信号出力はA像領域から出力される。OB信号が出力されるタイミングでスイッチ122がオンし、前記スイッチ122を介して前記OB画素信号はA像用出力回路116及びB像用出力回路117に入力される。それぞれの出力回路で前記OB画素信号は増幅されて出力端子118及び出力端子119より出力される。OB画素信号出力を兼用することによって片方のOB画素配列が不要となり、チップ面積が縮小することができた。
【0040】
なお、本実施形態においては、A像領域とB像領域の各々を2分割したエリアとしているが、各領域を1つのエリアとして回路構成してもよい。
【0041】
[実施形態2]
図3は、本発明の実施形態2におけるライン型センサを示す模式図である。
【0042】
同図において、オートフォーカス用固体撮像装置は、CMOSプロセス等によって同一半導体基板上に形成されている。301及び302はフォトダイオード等の光電変換素子で構成される画素313を含む撮像領域である。画素は1次元的なライン状に配置されており、位相差検出をしてオートフォーカスを行うための撮像領域301はA像領域(基準部)、撮像領域302はB像領域(参照部)とに分割されている。A像領域において複数の画素によって光電変換された信号は、垂直シフトレジスタ305によって駆動される垂直転送回路303とを具えている。また、B像領域において複数の画素によって光電変換された信号は、垂直シフトレジスタ306によって駆動される垂直転送回路304とを具えている。
【0043】
次に動作について説明する。被写体からの光信号を画素313によって光電変換する。簡略化のために画素は1×4のラインに配置しているが、実際には更に多くの数の画素で構成されている。いま、A像領域における画素から光電変換された画素信号が出力されるとして、垂直シフトレジスタ305によって読み出したい開始の領域(行)を選択し、順次垂直転送回路303に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路303を介して出力される。一方、B像領域において複数の画素によって光電変換された信号は、垂直シフトレジスタ306によって読み出したい開始の領域を選択し、順次垂直転送回路304に読出しパルスを出力し、画素信号が順次垂直転送回路304を介して出力される。このとき垂直シフトレジスタ305と垂直シフトレジスタ306とは同時に動作する。
【0044】
A像領域から垂直転送回路303を介して出力された信号はA像用出力回路309によって増幅されて出力端子311から出力される。一方、B像領域から垂直転送回路304を介して出力された信号はB像用出力回路310によって増幅されて出力端子312から出力される。いま、A像領域から垂直転送回路303を介して出力された信号がA像用出力回路309によって増幅されて出力端子311から1チャンネル出力されている。それと同時にB像領域から垂直転送回路304を介して出力された信号はB像用出力回路310によって増幅されて出力端子312から1チャンネル出力されて読み出された。A像領域の出力信号とB像領域の出力信号とを同時に2チャンネルで読み出すことができたため、読出し時間が1/2に短縮され高速化することができた。
【0045】
A像用出力回路309及びB像用出力回路310を構成する増幅回路は実施形態1と同様であり、模式図も図2示す通りである。A像用出力回路309とB像用出力回路310とは相対的な精度が要求されるため同じ回路配置構成である。Vinに入力された信号を演算増幅器opamp1でバッファし、容量Cに電荷信号として蓄積する。CLMPパルスでオン又はオフするMOSトランジスタを介して一定電圧Vref基準でクランプした信号に演算増幅器opamp2を用いてR及びRによってゲイン(R+R)/R倍された増幅信号をVoutから出力するものである。
【0046】
一定電圧Vrefは、図3におけるバイアス回路308において発生させ、バイアス線314によってA像用出力回路309とB像用出力回路310とに供給される。これらの出力回路309,310各々に必要な一定電圧を発生させるバイアス回路と一定電圧を供給するためのバイアス線を共通化することで低消費電力化することができた。更に、これらの出力回路309,310を互いに隣接して配置することで製造における相対ばらつきが小さく抑えられて高精度な出力を得ることができた。
【0047】
なお、本実施形態においても、黒レベル出力するためのOB画素が、例えばA像領域の先頭3bitに配置される。
【0048】
[実施形態3]
図4は、本発明を用いたTTL−SIR(Through The Lens―2次結像位相差検出)型オートフォーカスシステムを搭載した一眼レフカメラの光学系概略図を示す図である。
【0049】
同図において、40は被写体像をフィルム上やイメージセンサ上に一時結像させるための撮影レンズ、41はファインダスクリーン42へ光を反射させるためのクイックリターンミラーであり、光を数10%透過するハーフミラーとなっている。43はAF系へ光を導くためのサブミラー、44は本発明のオートフォーカス用固体撮像装置、45はAFセンサ上に被写体像を再結像させるための二次結像レンズ(メガネレンズ)、46はAFセンサ44へ光を導く反射ミラー、47はフォーカルプレーンシャッタ、48はフィルム又はイメージセンサ、49は光線の主軸を示している。
【0050】
本実施形態において、実施形態1又は実施形態2に記載のオートフォーカス用固体撮像装置を用いることで、従来以上のオートフォーカススピードを有する一眼レフカメラの実現が可能となった。
【0051】
本実施形態はアナログカメラ、デジタルカメラを問わず、TTL−SIR型AFカメラであれば、本発明が適用できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態1におけるエリア型センサを示す模式図
【図2】本発明の実施形態1における出力回路ブロックを構成する回路図
【図3】本発明の実施形態2におけるライン型センサを示す模式図
【図4】本発明の実施形態3におけるオートフォーカスシステムを搭載した一眼レフカメラの光学系概略図
【図5】従来のカメラに用いられる位相差検出方式と呼ばれるオートフォーカス用の焦点検出装置を示す図
【図6】従来の本体の画像を得るための固体撮像装置を示す図
【符号の説明】
【0053】
101,102…撮像領域
103,104,105,106…水平駆動回路
107,108,109,110…垂直転送回路
111,112,113,114…垂直シフトレジスタ
115…バイアス回路
116…A像用出力回路
117…B像用出力回路
118…A像用出力端子
119…B像用出力端子
121…バイアス配線
122…スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換素子を有する画素がそれぞれ複数配列された基準部と参照部の撮像領域から成り、位相差検出型オートフォーカスを行う固体撮像装置において、前記基準部と参照部から出力される信号を個別のチャンネルの出力回路に出力し、前記各出力回路は、互いに隣接して配置されることを特徴とするオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項2】
前記各出力回路は、定電圧源又は定電流源が共通に接続されることを特徴とする請求項1に記載のオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項3】
前記各出力回路は、基準部又は参照部の一方に配列された遮光画素の黒レベル信号を出力する回路として兼用されることを特徴とする請求項1に記載のオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項4】
前記複数の画素は、ラインセンサ又はエリアセンサとして配列されていることを特徴とする請求項1に記載のオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項5】
前記複数の画素は、エリアセンサとして配列された基準部と参照部の各撮像領域において、水平駆動回路、垂直転送回路及び垂直シフトレジスタが接続されていることを特徴とする請求項4に記載のオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項6】
前記複数の画素は、ラインセンサとして配列された基準部と参照部の各撮像領域において、垂直転送回路及び垂直シフトレジスタが接続されていることを特徴とする請求項4に記載のオートフォーカス用固体撮像装置。
【請求項7】
請求項1〜6に記載のオートフォーカス用固体撮像装置を具備することを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−285013(P2006−285013A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106208(P2005−106208)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】