説明

カセット組立体駆動手段及び方法

検体測定システムと共に用いるカセット組立体を提供すること。
【課題】本発明のカセット組立体は、複数の試験センサを保持し、ハブに対して回転可能なディスク部を備える。かかるカセット組立体は、カセット組立体が検体測定システムの外部にある時にはディスク部とハブとの相対的回転運動をロックして、検体測定システムに取付けられるとかかる運動を可能にする。
【解決手段】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、「試験センサ送給機構及び使用方法」と題する2004年9月30日に出願された、参照によりその全開示内容が本明細書に援用される、米国仮出願第60/615,555号の優先権を主張する。
本発明は、広義には、流体サンプル内の検体濃度測定装置に関するものである。本発明は、具体的には、試験装置と共に用いて複数の試験センサなどをかかる試験装置に機能的に提供するカセット組立体に関する。本発明はまた、かかるカセット組立体の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体液(例えば、血液、間質液(ISF)、尿)等の流体中の検体又は指示薬(例えば、グルコース、HbAIc、ラクテート、コレステロール)を測定する測定システムは、通常、使い捨ての試験センサを使用する。測定システムに対象とする検体又は指示薬に対応する特定の試験センサを挿入すると、測定システム内部で測定システムの測定回路と物理的又は電気的に接続できる。この後、サンプルを試験センサに供給すると、サンプル内の検体又は指示薬の数量を示す測定結果が得られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
試験センサを測定システムに挿入する工程は、しばしば手作業で行われ、測定システムの使用者が試験センサを薬瓶又は格納容器から測定システムの連結器注入口まで運ぶ必要のある場合が多い。試験センサを格納する薬瓶は、試験センサの有効性を維持するために必要な制御された雰囲気を供給している。したがって、測定システムの使用者は、測定を行う都度、薬瓶を開き、試験センサを取り出し、薬瓶を再び封じる必要がある。この工程は、使用する薬瓶と測定システムの種類によっては、時間を要し、手間のかかることがあり、結果として試験手順を劣悪化し、及び/又は試験結果を不正確にすることもある。
【0004】
上述の測定システムの改良形として、測定システム内の試験センサに脱着可能であり、交換可能なカセット又はカートリッジを用いたものがある。この改良型では、測定を行う前に使用者が試験センサを薬瓶から連結器に手作業で運ぶ手間はなくなっている。試験片を、ある種の手動で作動するシステムを用いて、カートリッジから少なくとも試験位置まで直接搬送できる。この種のシステムは、使用者がサンプルをその上に付着させられるように、試験片の一部を測定器ケース外側に配置できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、検体測定システムと共に用いるカセット組立体を提供する。本発明のカセット組立体は、一般的に、複数の試験センサを保持できるディスク部と、ディスク部が中心として回転するハブを備える。本発明の一態様において、カセット組立体は、カセット組立体が検体測定システムの外部にある時、ハブとディスク部との相対的回転運動を防止できるロック機構を備える。かかるシステムに取付けると、ロック機構は解除され、ディス部は、ハブに対して回転可能になる。このようにして、カセット組立体内に配置された試験センサを駆動装置によって連続して割出し、測定システムに供給できるようになる。
【0006】
本発明のカセット組立体は、カセット組立体が検体測定システム等から取外された際に次に利用可能な試験センサの検体測定システムに対する位置を保持又は記憶することができるキャップを備える。例えば、カセット組立体のハブは検体測定システムと合うようにしてもよい。このようにしてカセット組立体は、その試験センサの一部を使用して検体測定システムから取外した後、再び検体測定システムの取外し時と同様の相対位置に戻すことができる。即ち、カセット組立体が駆動装置に戻ると、次に使用可能な試験センサをシステムがアクセスできるようになっている。こうして、不要な試験センサを保持したり、使用済みの試験センサを再使用したり、或いは次に利用可能な試験センサを探すといった手間を最小限にする。更に、本発明のカセット組立体は、反転防止機能を備えてもよい。かかるカセット組立体は、ハブに対して送給方向へは回転できるが反対方向には回転できないディスク部を備える。したがって、試験に使用した後、ディスク部に戻って格納され、後で破棄すべき試験センサが再使用される可能性を最小限にするか、或いは回避できる。かかるカセット組立体は、例えば、ディスク部の歯と係合できるハブと一体となった爪を有してもよい。ディスク部が送給方向に回転する際、爪は歯との係合を解除して回転可能にできる。ディスク部が反対方向に回転しようとすると、爪は歯と係合した状態を保ち、かかる回転を防止する。このようにして、爪と歯は歯止め機構のように機能する。更に、上述のロック機能は、かかるカセット組立体に組み込むこともできる。例えば、爪の係合解除を阻止または停止して、ディスク部の送給方向への回転を防止できる。
【0007】
本発明の一態様は、検体測定システムと共に用いるカセット組立体を提供する。当該カセット組立体は、ディスク部と、ハブと、ロック機構とを備える。ディスク部は、複数の試験センサを保持し、ハブを中心として回転できる。ロック機構はハブ及びディスク部と一体で、ハブとディスク部との相対的回転運動を防止する第1の状態と、ハブとディスク部との相対的回転運動を可能とする第2の状態を選択的にとりうる。本発明の他の態様は、検体測定システムと共に用いる電子チップを有するカセット組立体を提供する。カセット組立体はディスク部と、ハブと、ロック機構とを備える。ディスク部は、複数の試験センサを保持し、ハブを中心として回転できる。ロック機構はハブとディスク部と一体で、ハブとディスク部との相対的回転運動を防止する第1の状態と、ハブとディスク部との相対的回転運動を可能とする第2の状態を選択的にとりうる。ハブに組み込む電子チップとして、メモリモジュール、スマートチップ等が挙げられる。
【0008】
本発明の他の態様は、カセット組立体を検体測定システムから取外した際に検体測定システムに対するカセット組立体の試験センサの位置を保持する方法を提供する。当該方法は、ディスク部とハブを備えたカセット組立体を取付けた検体測定システムを用意するステップであって、ディスク部がハブに対して回転可能な保存位置に試験センサを有するステップと、カセット組立体を検体測定システムから取外すステップと、ディスク部とハブとの相対的回転位置をロックする、カセット組立体のロック機構をかけるステップとを含んでなる。
【0009】
本発明の他の態様は検体測定システムを提供する。一般的に、検体測定システムは、カセット組立体と、アームと、キャリッジとを備える。カセット組立体は、複数の試験センサを供給する、ハブに回転可能に取付けられたディスク部を備える。アームはハブを中心として回動可能であり、カセット組立体のディスク部の歯と駆動して係合可能な歯を有する。キャリッジはカセット組立体のディスク部に割出し(index)を行う第1運動とその後の第2運動とを行うようになっており、キャリッジの第1運動時にアームと係合でき、キャリッジの第2運動時にアームとの係合を解除できる係合部を有する。
【0010】
本発明の更に他の態様は、検体測定システムにおいてカセットを割出す方法を提供する。当該方法は、回転可能なカセットを用意するステップと、カセットの歯を拡張部を有する爪と係合するステップと、キャリッジを爪の拡張部の端部に向かう第1の方向へ駆動するステップと、キャリッジが第1の方向へ駆動されている際に爪の拡張部の端部をキャリッジの傾斜部でガイドするステップと、キャリッジを第1の方向と反対の第2の方向へ駆動して、爪の拡張部の端部をキャリッジと係合するステップと、キャリッジを第2の方向へ駆動して、カセットを爪で割出しするステップとを含んでなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1及び図2を参照して本発明の代表的な割出し機構100について説明する。割出し機構100は、測定システム(図示されてない)と一体となって、試験センサ、試験片、デバイス等の割出し可能な消耗品を測定システムに供給できる。かかる測定システムとして、例えば、血液中のグルコースなど体液サンプル内の検体を測定するために使用する検査器等が挙げられる。
【0012】
割出し機構100は一般的に、複数の試験センサを測定システムに送出するカセット組立体562と、カセット組立体562を脱着可能に装着し、測定システムに対して割出しを行うカセット組立体562の駆動機能を有する駆動装置102を有する。図1は、例えば、カセット組立体562が駆動装置102に対して動作位置に取付けられた状態を示し、図2は、カセット組立体562が駆動装置102から取外された状態を示す。以下により詳細に説明するが、図1の取付け位置において、駆動装置102によって試験センサはカセット組立体562から連続して割出され、この試験センサは更に測定システムに送出されるようになっている。カセット組立体562には、カセット組立体562が試験センサの割出しを行う送給方向と反対の方向に回転をして使用済みの試験センサが再使用されることを防止する、反転防止機能も備えている。図2の取外し位置において、カセット組立体562は、次に使用可能な試験センサの駆動装置102に対する位置を保持又は記憶できる特長を有する。このようにしてカセット組立体562は、その試験センサの一部が、使用された後に再び駆動装置102の取出し時に存在した場所と同様の場所に戻ると、その試験センサを駆動装置102から取り除けるようになっている。即ち、カセット組立体562は駆動装置102に戻ると、測定システムが次に利用可能な試験センサにアクセスできるようになっている。これは、不用な試験センサを保持したり、使用済みの試験センサを再使用したり、或いは次に利用可能な試験センサを探すといった可能性を最小限にする。カセット組立体562について図3から図5を参照してより詳細に説明する。図4に示すように、カセット組立体562は、複数の試験センサをチャンバ634に保管して保持するディスク部563を備える。本発明によると、カセット組立体562は更に、ディスク部563の駆動装置102に対する位置を固定できるロック機構565を備える。
【0013】
図示されるように、ディスク部563は、ロック機構565を受容する中央開口部560を有する。図4に示すように、ロック機構565は、ハブ550と、ストッパ576と、スプリング582と、キャップ584とを有する。ロック機構565をディスク部563に取付ける際、ハブ550のボス553を開口部560に配置する。同様に、ディスク部563に取付ける際、ストッパの耳578がボス553のスロット579と摺動可能に係合するように、ストッパ576をハブ550の中央開口部564に配置する。更にスプリング582を、スプリング582がストッパ576の空洞580内に少なくとも部分的に収容され、ストッパ576の壁部581とキャップ584の面585との間に格納されるように、配置する。更に、キャップ584を、アーム583の開口部587がハブ550のボス553の突起586と係合するように配置する。取付け時、アーム583は撓み、パチンといって嵌合する。
【0014】
ディスク部563の中央開口部560には、ハブ550をディスク部563に取付けると、ロック機構565のハブ550に設けられた爪558と係合する複数の歯577が形成されている。爪558は、カセット組立体562を駆動装置110に取付け、ディスク部563を駆動して、試験センサを割出す際に、ハブ550に対して撓み、爪558が係合する特定の歯の上を越えることができる。歯577と爪558は一方向にのみ回転できるように設計されているため、歯止め機構のように機能する。即ち、爪558は、ディスク部563が一方向(割出し方向)に回転する際には撓み、係合している歯577の上を越えることができるが、反対方向には撓まないため、反転防止機能を実現する。この爪558の屈曲動作の概略を図9に示し、以下、より詳細に説明する。カセット組立体562を駆動装置110に取付けた状態では、ストッパ576は、図7に示すように、駆動装置102の支柱部590によってスプリング582に抗して爪558から押出されることに留意されたい。反対に、図5及び図8に示すように、カセット組立体562が駆動装置102から取外されると、ストッパ576はスプリング582により押圧され、耳578はハブ550のボス553のスロット579に沿って底部へ延伸する。ストッパ576はこの位置で、図8に示すように、爪558の内側への撓みを防止する。このようにストッパ576が位置すると、爪558は撓んで歯577上を越えることができなくなるため、カセット組立体562を駆動装置110から取外すと、ハブ50とディスク部563との間の相対的な回転運動は阻止される。
【0015】
図3に示すように、カセット組立体562を構成するロック機構565のハブ550は、好ましくはハブ550のD字型凹部領域に形成された受容部575を有する。受容部575は、同様にD字型である、図2に示す駆動装置102のキー部591と係合するように設計されており、図示されたボス、即ち突起部を具備する。カセット組立体562を駆動装置102に取付ける際、キー部591を受容部575内に装着する。受容部575及びキー部591の形状から、ロック機構565のハブ550は、常に駆動装置102に対して駆動装置102と同じ方向に配置されることになる。このように構成されたロック機構565が実行するロック機能との組合せにより、カセット組立体562は、駆動装置102から取外しても、駆動装置102に対して従前と同様の位置に後で再び取付けることが可能となる。
【0016】
ディスク部563は又、円形経路上に配置され、駆動装置110と係合可能で、使用時にはディスク部563を駆動する、複数の駆動用歯614を有する。更に、複数の割出し用歯630が駆動用歯614に対して同心円状に形成され、ディスク部563をそれぞれの割出し位置で位置合わせするように機能する。図示されるように、駆動用歯614の歯636は、駆動装置110と係合できない埋込歯を有する。歯636は、割出し機構100が、ダミーチャンバ(チャンバ634と類似しているが中空ではない)の配置された位置にカセット組立体562のディスク部563が位置することを阻止するように機能する。中空でない、即ち満たされたチャンバは、円周状のホイルシール等を取付ける際に位置を示す目印となる。このようにして構成された割出し機構100における本発明の駆動及び割出し態様について図10から図27を参照してより詳細に説明する。
【0017】
本発明の割出し機構100の概略を図10から図27を参照して説明する。図10から図13はそれぞれ、割出し機構100の概略上面図であって、それぞれ使用時に変遷する種々な構成部材の位置と状態を示している。更に図16から図27は割出し機構100の概略側面図である。一般的に、割出し機構100は、割出し機構100を用いる測定システムが有するモータ(図示されてない)等の駆動装置により移動するアーム602と、ワイヤ604とキャリッジ606とを備える。アーム602は、カセット組立体562のディスク部563の下面618で駆動用歯614と係合する近端部608、遠端部610及び爪612を有する。アーム602は測定部との境界部588(図2を参照)を形成し、アーム602の近端部608において支柱部590と回動可能に取付けられている。ワイヤ604は両端に、それぞれ約90度に湾曲した第1端部620と第2端部622を有する(図14参照)。ワイヤ604の第1端部620はアーム602の遠端部610に取付けられている。以下より詳細に説明するが、ワイヤ604の第2端部622はキャリッジ606のカム面624(図15に示す)に沿って移動する。
【0018】
図10から図13及び図15から図27を参照して、本発明の割出し用カセット組立体562の一連の動作工程について説明する。使用時、試験センサ130を連結器626によってカセット組立体562から取外し、試験位置に移動する。試験センサ130を使用後、キャリッジ606はカセット組立体562に向かって駆動され、連結器626はカセット組立体562へ移動する。キャリッジ606がカセット組立体562に向かって移動すると、ワイヤ604の第2端部622は位置Aから位置Bへキャリッジ606の傾斜面623の経路上を移動する(図10、図15から図17を参照)。使用済み試験センサ130が連結器626によってカセット組立体562に戻る状態を図11に示す。この時点で、ワイヤ604は図18に示す着接面625上に載置する。キャリッジ606がカセット組立体562から離れると、アーム602によってワイヤ604の第2端部622は着接面625に沿って引かれ、溝627に落ち、そこでキャリッジ606とD点で係合し、今度はワイヤ604によってアーム602が引かれるようになる(図12、図15及び図19参照)。こうしてアーム602は回動し、アーム602の爪612とカセット組立体562の下面618の駆動用歯614が係合することによって、カセット組立体562は回転又は割出しを行う(図20及び図21参照)。同時に、スプリング荷重のかかったピン628は、次の割出し用歯630へ移動し、次の未使用の試験センサ130を適当な位置に配置して、連結器626によってカセット組立体562のディスク部563から抽出できるようにする。次にキャリッジ606は再びカセット組立体562の方向へ、ワイヤ604の第2端部622がE点の溝627からほぼ開放されるまで移動し、アームスプリング632からのバイアスを受けて、アーム602がその初期の位置に戻れるようになる(図13、図15、図22から図24参照)。この工程で、アーム602の爪612は撓み、駆動用歯614の上を越えて次の歯617へ移動できる(図23参照)。爪612はアームスプリング632からのバイアスにより歯617と係合する(図24参照)。キャリッジ606が継続してカセット組立体562の方向へ移動すると、ワイヤ604はF点においてキャリッジ606から完全に解除される(図15及び図25)。キャリッジ606はカセット組立体562から離れ、ワイヤ604はG点に位置し、ワイヤ604のスプリング荷重により面629に対向する力がワイヤ604に印加されるようになる。キャリッジ606は移動し続け、ワイヤ604のスプリング荷重によりワイヤはキャリッジの先端部631の周りを移動して位置Aに戻る(図15、図26及び図27参照)。
【0019】
図28及び図29はそれぞれ、本発明の他の代表的なカセット組立体136の分解斜視図である。カセット組立体136は、使い捨てで交換可能な試験センサを測定システムに供給できる。カセット組立体136は、下面242と、上面244と、ディスク部246と、歯車248と、ハブ250と、好ましくは、メモリモジュール252又はスマートチップ等を備える。例えば、複数の試験センサの較正コードなどを含む試験センサ特定情報は、ディスク部246内に格納されている。かかる試験センサ特定情報の格納形式として、参照によりその全開示内容が本明細書に援用される、国際出願第GB04/004321号(2005年5月6日にWO 2005/040793号パンフレットとして公開;LifeScan社代理人整理番号DDI 5008)に記載された、視覚的可読フォーマット(例えば、表示)、機械可読フォーマット(例えば、バーコード又はホイートストンブリッジ回路)又はRFIDタグ(radio frequency identity tag)等が可能である。しかしながら、情報は、好ましくは、読取り専用メモリ(ROM)又は、例えば、EEPROM(electronically erasable programmable read only メモリ)等の書換え可能メモリなどのメモリモジュール252に保存する。EEPROMに保存する情報は、較正コードの他に、カートリッジを識別する独自の番号、カートリッジ内の試験センサの数、カートリッジの有効期限、較正係数、許容可能な性能範囲及びその他の関連情報を含んでもよい。
【0020】
ハブ250はカセット開口部254内に、ディスク部246に対して脱着可能に配置でき、しかも回転可能にロックできる。当業者には公知のように、メモリモジュール252は、例えば、エポキシ接着剤又は熱融着接着剤などの接着グルーによりハブ250の面300に恒久的に接着することが好ましい。測定システムに挿入すると、メモリモジュール252を取付けたハブ250は、カセット組立体136からロック解除され回転可能になる。一旦ロック解除されると、メモリモジュール252及びハブ250は、カセット組立体136が取付けられた測定システムに対して固定され、以下により詳細に説明するが、ディスク部246が回転自在である間、カセット組立体136は測定システムに対して読出す方向に適切に保たれる。
【0021】
図30に、本発明の代表的な実施の形態のカセット組立体136のディスク部246の斜視図を示す。ディスク部246は、使用者が測定システムに配置するために受け取る状態で示されている。図示されるように、ディスク部246は、円筒形状であり、下面256、上面(図示されてないが、通常は下面256に対向して位置する)、内面260、カセット開口部254、底部ホイル被覆264及び上部ホイル被覆266を有する。絶対乾燥の環境を保ち、汚染を防止するため、底部ホイル被覆264と上部ホイル被覆266は、例えば、ヒールシール工程など、当業者に公知の工程により密封することが好ましい。図31は、図30に示すディスク部246の分解図である。ディスク部246は更に本体部270を有する。本体部270は、好ましくは、約20枚から50枚の試験センサ130を収納するように設計されており、図示されるように、独立したチャンバ278毎に好ましくは1枚の試験センサ130が入るようになっている。本体部270は、好ましくは、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの射出成形可能な硬質プラスチックで作られ、当業者には公知のワンショット射出成形により一体として成形する。当業者には公知であるが、必要に応じて乾燥剤を本体部270に添加できる。本体部270は、下面272、上面274、それぞれ開口部280有する放射状に離間した複数のチャンバ278及び複数の湾入部282を備える。参照によりその全開示内容が本明細書に援用される、米国仮出願第60/516,252号(LifeScan社代理人整理番号DDI 5016)にその一例を記載したが、チャンバ278は、好ましくは、試験センサ130全体を保持するように製造される。各チャンバ278の幅は、近端部138がディスク部のチャンバ開口部280の方向に延在し、指示薬窓152がほぼカセット開口部254の方向へ延在する、試験センサ30が第1長手側を下にした(即ち「端部を下にした」又は垂直に立った)状態で脱着可能に保持できる十分な寸法である(図31参照)。試験センサ130がその向きを「端部を下にした」状態で、試験センサ130の表面が本体部270の上面及び下面272、274に対してほぼ垂直の場合を例に挙げて説明したが、他の向きも想定されることは言うまでもない。
【0022】
図32は、本発明の代表的な実施の形態のカセット組立体136の上部ホイル被覆266の斜視図である。上部ホイル被覆266は、好ましくは、例えば、熱融着接着剤を用いる工程など、当業者には公知の任意の工程により本体部270と接着した一枚のホイルを含む。既述の工程により、上部ホイル被覆266に、本体部270のそれぞれの湾入部282と嵌合して恒久的に接着する形状に分布した湾入部268を形成し、上部ホイル被覆266を本体部270にぴったり合うように成形する。
【0023】
図33及び図34はそれぞれ、下部及び上部ホイル被覆264、266を除いた、本体部270の下面272及び上面274の斜視図である。下面272には、第1放射状孔284、第2放射状孔286及び第3放射状孔288が形成されている。上面274には、第4放射状孔290及び第5放射状孔292が形成されている。放射状孔284、286、288、290、292は、製造後、本体部270を金型から開放するように機能する。本体部270には、本体部270を形成するために用いる製造パラメータ又は技術に応じて、所望の形状で、任意の数の孔又は開口部などを形成してもよい。
【0024】
図35は、本体部270中央に形成された開口部254を示すディスク部246の斜視図である。本体部270の内面276には、複数の軸方向スロット294と内部棚部296が形成されている。軸方向スロット294は、好ましくは本体部270の内面276内に等間隔に離間している。内部棚部296は、好ましくは本体部270の下面272に位置する。
【0025】
図36は、本発明のカセット組立体136のハブ250の斜視図である。ハブ250は、近端部298、遠端部300、(爪のように機能する)スロット係合機能部302、304を有する柔軟性又は可撓性アームと、2つの対向するハブ保持クリップ306、308を有する。本実施の形態において、スロット係合機能部302、304及びハブ保持クリップ306、308は、好ましくは、約90度で放射状に離間している。ハブ250は、好ましくは、円筒形状で、本体部270のカセット開口部254内に確実に嵌合するために十分な寸法である。ハブ250の遠端部300は、好ましくは長方形形状であり、メモリモジュール252(図28及び図29参照)全体を内部に保持するために十分な寸法である。
【0026】
図37は、カセット組立体136内に係合し、ロック機能を実行しているハブ250の断面図である。係合時、軸方向スロット係合機能部302、304及びハブ保持クリップ306、308はそれぞれ、本体部270の対向する2つの軸方向スロット294内、内部棚部296上に脱着可能に保持される。このため、機能部302、304は爪のように機能し、スロット294は歯のように機能する。測定システムと係合している間、ハブ250は、測定システムの空洞146内で本体部270が回転することを防止しつつ、本体部270内に格納された次の未使用センサに関する機械的記憶を保持して、測定システムからカセット組立体136を取外せるようにする。かかる機械的記憶は、カセット組立体136を測定システムから取外した後、再び測定システムに挿入しても、測定システム作動時には次の未使用の試験センサがチャンバ278から取外せるようにする。ハブ250とカセット組立体136を再び挿入する際、メモリモジュール252は測定システムに対して読出し方向に適切に保たれる。
【0027】
図38は、係合解除、即ちロック解除時の状態のハブ250の断面図である。カセット組立体136は、ハブ250をカセット組立体136のカセット開口部254内に再び接続しなければ測定システムから取外すことはできない。利用可能な試験センサの一部を使用後、カセット開口部254内にハブ250を再び係合してハブ250とカセット組立体136を再接続すると、ハブ240とカセット組立体136の相対角度位置は変更して、ロックされる。初期の相対角度位置がわかれば、測定システムを取外してから再び挿入した後の送給済み試験センサ130の数は、カセット組立体136自体から測定システムによって特定できる。このように、ハブ軸方向スロット係合機能部302、304は、機能部302、304を内側に押すことによって、本体部内面軸方向スロット294(スロット294は内側に向いたギヤと見ることができる)から係合解除され、機械的記憶が実現する。ハブ軸方向スロット係合機能部302、304は、ハブ遠端部300に柔軟に装着される。測定システムは、ハブ軸方向スロット係合機能部302、304を内方向に押圧するハブ解除機能部310、312を備える。ハブ保持クリップ306、308は、カセット組立体136とハブ250を常時保持する(パチンと嵌合する)。ハブ軸方向スロット係合機能部302、304が内側に押圧されると、ハブ250を固定した状態で、ハブ保持クリップ306、308が本体部270のほぼ円形の内部棚部296に沿って摺動することにより、カセット組立体136が、ハブ250及び測定システムに対して回転可能となる。こうして、内部棚部296は、ハブ保持クリップ306、308を越えて移動する。
【0028】
図39は、本発明の他の代表的な実施の形態のカセット351と係合したハブ350の斜視図である。図40に示すように、ハブ350は、本体部352、近端部354、遠端部356、爪358及びタング360を有する。ハブ350は、好ましくは円筒形状であり、カセット351(図39参照)内に確実に嵌合するために十分な寸法である。ハブ350は、必要に応じて、カセット351と一体構造であってもよいし、或いは共に成形してもよい。爪358は、本体部352に柔軟に装着される。爪358の第1端部362は、本体部352に柔軟に取付けられる。爪358の第2端部364は、カセット351内の歯370の間の溝368と係合し(図39参照)、カセット351内に位置する次の未使用の試験センサ130の機械的記憶を保持しながらも、カセット351を測定システムから取外せるようにする、突出部366を有する。
【0029】
図41は、カセット351と係合し、又はカセット351をロックしながら、測定システムから部分的に取外されたハブ350の断面図である。ハブ350が係合している際、カセット351は、測定システム内で一方向にのみ回転可能であることが好ましい。タング360は、爪358に対して押圧され(図43参照)、突起366は、歯370間の溝368に係合する(図39参照)。爪358が溝368と係合すると、カセット351の位置は、測定システムから取外された際に保持される。カセット351が測定システムに挿入されて戻ると、次の未使用の試験センサ130が使用に適した方向に配置される。
【0030】
カセット351から係合解除、即ちロック解除されたハブ350の断面図を図42に示す。ハブを係合解除する際、利用可能な試験センサの一部を送給するためにカセット351が既に使用されている場合がある。この場合、カセット351は、チャンバ278の所定の開口部280に対するその初期位置から、開口部280一つ分の角度間隔だけ回転した第2の位置へ回転させる。こうして、カセット351内にハブを再係合してハブ350とカセット351とを連結すると、ハブ350とカセット351の相対角度位置が変更してロックされるようになる。相対角度位置の初期値がわかるのであれば、カセット組立体136を測定システムから取外し、続いて測定システムに再び挿入した後の送給済み試験センサ130の数は、カセット組立体136自体から測定システムによって特定できる。こうした形態の機械的記憶は、測定システムのアーム372を用いてタング360をハブ350の遠端部356の方向へ押圧することにより、爪358(図44参照)を溝368(歯370は内側に向いたギヤと見ることができる)から係合解除して、実施される。タング360をハブ350の遠端部356方向へ押圧すると、カセット351は、ハブ350に対して回転可能となる。図45から図54に、本発明の他の代表的な実施の形態における、ハブ450と、ハブ450を取付けて使用することができる代表的な測定システム700を示す。図45は、測定システムへの挿入に備えて自身にハブ450を係合させたロック状態の構成のカセット452の斜視図である。明確にするため、図45において測定システム700を構成する上部ケース455は取外して示している。以下により詳細に説明するが、ハブ450と係合する支柱部453が測定システム700に備えられている。上部ケース455は内面457にハブ45と係合する軸受456を取付けている(図46参照)。
【0031】
図47に示すように、ハブ450は、キャップ458、スプリング460及びリテーナ462、必要に応じて更にプラグ464を有する。組立てられたハブ450は、カセット452の開口部465と脱着可能に係合する。ハブ450は、好ましくは、円筒形状で、カセット452内に確実に嵌合するために十分な寸法である。ハブ450は、必要に応じて、カセット452と共に成形してもよい。図48に示すように、キャップ458は、リップ468を有する遠端部466と、測定システム700の支柱部453と係合する近端部470と、キー溝476が形成された突出部474を有する本体部472とを有する。キー溝476には、測定システム700の支柱部453が係合する。支柱部453は、必要に応じて、T字型形状(図49参照)でもよく、基部454に取付けられる。キャップ458は更に、カセット452上面の少なくとも2つの湾入部480と係合する少なくとも2つの歯478を有する。スプリング460は、円筒形状の突出部474を包囲するように配設される。リテーナ462は、キャップ458の近端部470に固定して取付けられ、突出部474を包囲するスプリングを保持する。プラグ464をカセット452の下面457に固定し、ハブ450に対する意図的、或いは不意の改竄を起こりにくくしている。
【0032】
図50に、カセット452を測定システム700から取外したロック位置のキャップ458の状態を示す。この位置において、歯478はカセット452上面の湾入部480と係合し、キャップ458の回転を防止してキー溝476の位置を維持する。このようにして、本発明によると各歯478は爪のように機能し、湾入部480は歯のように機能する。カセット452を測定システム700に戻して配置する場合、キー溝476は、測定システムに対して一つの方向、即ち、カセット452を取外した位置でのみ嵌合するようになっている。図51に示すように、キー溝476には、支柱部453が係合する。図52は、カセット452を測定システム700に挿入し戻すことによって、キャップ458のキー溝476と支柱部453が係合し、キャップ458が押圧され、歯478が湾入部480から係合解除された状態を示す図である。この状態で、カセット452は、測定システム700内の移動手段(例えば、図54に示すモータ482及び複数の歯車484)により、次に利用可能な未使用の試験センサへ移動できるようになる。測定システム700の上部ケース455が閉じると、軸受456は下方向の力をカセット452に与えカセット452を所定の位置に保持する(図53参照)。
【0033】
以上、本発明について複数の実施の形態を参照して説明した。本明細書中で確認した特許又は特許出願は参照によりその全開示内容が本明細書に援用され、本明細書の一部を構成する。上記の詳細な説明と実施例は、理解を明確にするためものに過ぎず、発明の技術的範囲を限定するものではない。当業者には、本発明の範囲を逸脱せずに実施の形態を変更できることは明らかである。本発明の範囲はここに記載した構造体に限定されることはく、特許請求の範囲の文言により説明される構造体と、それらと等価の構成を含むものであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の特長、態様及び長所は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び図面を参照してより理解される。
【図1】測定システムに割出し可能な試験センサの供給源を備えた本発明の代表的なカセット組立体と駆動装置を有する代表的な割出し機構の部分破断斜視図。
【図2】図1に示す割出し機構の部分破断斜視図であって、カセット組立体が駆動装置から取外された状態を示す図。
【図3】図1及び図2に示す本発明の割出し機構のカセット組立体の斜視図であって、カセット組立体のディスク部の歯と係合する爪を有するロック機構の詳細を示す図。
【図4】図3に示すカセット組立体の分解斜視図であって、複数の試験センサを保持する複数のチャンバを有するディスク部と、駆動装置が取外された場合にロック機構のハブに対するカセット組立体のディスク部の回転位置をロックするために用いることができるロック機構を示す図。
【図5】図2及び図3に示すカセット組立体の部分破断斜視図
【図6】図2に示す割出し部の断面図であって、駆動装置を取外した状態でロック機構によりロックされたカセット組立体を示す図。
【図7】図1に示す割出し部の断面図であって、駆動装置を取付けた状態でロック機構によるロックが解除されたカセット組立体を示す図。
【図8】図3に示すカセット組立体のロック機構の爪の概略図であって、ロック機構のストッパにより、爪が撓んでロック機構のハブに対してディスク部が回転することを防止するロック位置にある状態を示す図。
【図9】図3に示すカセット組立体のロック機構の爪の概略図であって、ロック機構のストッパにより、爪が撓みディスク部の歯を越えることによりロック機構のハブに対してディスク部が回転することが可能となるロック解除位置にある状態を示す図。
【図10】連結器を有するキャリッジを具備した本発明の割出し機構の概略図であって、連結器が試験センサの一部をカセット組立体のディスク部内へ搬送しており、キャリッジが割出し用ワイヤと係合し、カセット組立体のディスク部を割出すようにアームを連結器に対して回動できる状態を示す図。
【図11】図10に示す割出し機構の概略図であって、連結器が、試験センサをカセット組立体のディスク部内に完全に挿入した位置にある状態を示す図。
【図12】図11に示す割出し機構の概略図であって、キャリッジにより連結器が後退してカセット組立体のディスク部から離れ、アームとキャリッジを接続する割出し用ワイヤによってアームが回動して、カセット組立体のディスク部を割出している状態を示す図。
【図13】図12に示す割出し機構の概略図であって、カセット組立体のディスク部が図11に示すディスク部の位置へ移動したアームによって割出された状態を示す図。
【図14】図10から図13に示す割出し機構の割出し用ワイヤの斜視図。
【図15】図10から図13に示す本発明の割出し機構を構成するキャリッジのカム面の概略図であって、キャリッジが少なくとも割出し動作時に割出し用ワイヤが移動する経路と、ワイヤが取り得る一連の位置(A−G)を示す図。
【図16】図10に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが割出し用ワイヤに対して中立位置又はホーム位置にある状態を示す図。
【図17】図16に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが割出し用ワイヤに向かう第1の方向に移動しており、割出し用ワイヤがキャリッジの傾斜面上を上っている状態を示す図。
【図18】図17に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第1の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤがキャリッジ上部の着接面に到達した状態を示す図。
【図19】図18に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが第1の方向とは反対の第2の方向に移動し、割出し用ワイヤがキャリッジの溝により捕捉された状態を示す図。
【図20】図19に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第2の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤが、カセット組立体のディスク部の第1の歯と係合する爪を引き、ディスク部が部分的に割出しを行っている状態を示す図。
【図21】図20に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第2の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤが、カセット組立体のディスク部の第1の歯と係合する爪を引いて、ディスク部が完全に割出しをした状態を示す図。
【図22】図21に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが、スプリングからのスプリング荷重を少なくとも部分的に受けて第1の方向に沿って移動し、爪が撓み、カセット組立体のディスク部の第1の歯の上を越える状態を示す図。
【図23】図22に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第1の方向に沿って移動し、爪がカセット組立体のディスク部の第1の歯と隣接する第2の歯と係合した状態を示す図。
【図24】図23に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第1の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤがキャリッジの溝から部分的に解除された状態を示す図。
【図25】図24に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第1の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤがキャリッジの溝から解除された状態を示す図。
【図26】図25に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが更に第1の方向に沿って移動し、割出し用ワイヤがキャリッジのガイド面によりガイドされ、キャリッジが第1の方向へ継続して移動することにより、割出し用ワイヤが後に傾斜面と係合できるようになった状態を示す図。
【図27】図26に示す割出し機構の概略側面図であって、キャリッジが割出し用ワイヤに対して図16に示す中立位置に戻り、カセット組立体のディスク部が割出し機構によって割出しされて進んだ状態を示す図。
【図28】ロック機構を有する本発明の他の代表的なカセット組立体の分解斜視図。
【図29】図28に示すカセット組立体の斜視図であって、組み立てられた状態を示す図。
【図30】図28及び図29に示すカセット組立体のディスク部の斜視図。
【図31】図30に示すカセット組立体のディスク部の分解図。
【図32】図31に示すディスク部のホイル被覆の斜視図。
【図33】図31に示すディスク部の本体部を上方から見た斜視図。
【図34】図31に示すディスク部の本体部を下方から見た斜視図。
【図35】カセットのディスク部の斜視図であって、本発明のロック機構と係合する複数のロック用スロットが形成された開口部を示す図。
【図36】図28に示すカセット組立体のロック機構を構成するハブの斜視図。
【図37】図35に示すディスク部と係合する図36にハブの断面図であって、本発明によるロック状態を示す図。
【図38】図35に示すディスク部と係合解除した図36にハブの断面図であって、本発明による、割出し部に取付けられてロック解除状態を示す図。
【図39】本発明の他の代表的な実施の形態のロック機構のカセット組立体のディスク部と係合したハブの斜視図。
【図40】図39に示すハブの斜視図であって、図39に示すカセット組立体のディスク部の歯と係合できる爪を示す図。
【図41】図39に示すカセット組立体の断面図であって、割出し部から取外され、本発明によるロック状態のカセット組立体のディスク部と係合するハブを示す図。
【図42】図39に示すカセット組立体の断面図であって、割出し部に装着され、本発明によるロック解除状態でカセット組立体のディスク部と係合解除したハブを示す図。
【図43】図40に示すハブの上面図であって、本発明のロック位置にある状態を示す図。
【図44】図40に示すハブの上面図であって、ハブのタングが引き上げられ、爪がタングの下方へ屈曲可能な本発明のロック解除位置にある状態を示す図。
【図45】本発明の他の代表的な実施の形態の測定システムの第1のハウジング部とカセット組立体の斜視図であって、測定システムの第2のハウジング部が取外された状態を示す。
【図46】図45に示す測定システムの第2のハウジング部の斜視図であって、カセット組立体と対比した図。
【図47】図45に示すカセット組立体の分解図であって、本発明のロック用ハブを示す図。
【図48】図47に示す本発明のハブの斜視図。
【図49】図48に示す本発明のハブと係合可能な支柱部の斜視上面図。
【図50】図45に示すハブの概略断面図であって、本発明の測定システムから取外したロック位置にある状態を示す図。
【図51】図45に示すハブの概略断面図であって、本発明の測定システムに取付けた状態を示す図。
【図52】図45に示すハブの概略断面図であって、本発明の測定システムに取付けたロック解除位置にある状態を示す図。
【図53】図52に示すハブの概略断面図であって、ハブに対して位置された測定システムの蓋を示す図。
【図54】測定システムの部分断面図であって、図45に示す本発明のカセットとハブが係合した状態を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体測定システムと共に用いるカセット組立体であって、当該カセット組立体は、
複数の試験センサを保持できるディスク部と、前記ディスク部がハブを中心として回転できる該ハブと、
前記ハブと前記ディスク部と一体で、前記ハブと前記ディスク部との相対的回転運動を防止する第1の状態と、前記ハブと前記ディスク部との相対的回転運動を可能とする第2の状態を選択的にとりうるロック機構とを含んでなるカセット組立体。
【請求項2】
前記ハブがディスク部の歯と解除可能に係合できる爪を有する、請求項1記載のカセット組立体。
【請求項3】
前記ディスク部が複数の歯を有する、請求項2記載のカセット組立体。
【請求項4】
更に、前記ハブの前記爪と前記ディスク部の前記複数の歯を含む反転防止機構を有する、請求項3記載のカセット組立体。
【請求項5】
前記第1の状態において前記ロック機構、前記爪が移動して前記歯と係合解除できないように、前記爪に対して移動可能な可動部を有する、請求項2記載のカセット組立体。
【請求項6】
前記可動部が前記ハブとは異なる可動要素を有する、請求項5記載のカセット組立体。
【請求項7】
前記可動部が前記ハブに対して屈曲して移動可能な前記ハブのアームを有する、請求項5記載のカセット組立体。
【請求項8】
前記ディスク部が複数の試験センサを有する、請求項1記載のカセット組立体。
【請求項9】
検体測定システムと組み合わせた、請求項1記載のカセット組立体。
【請求項10】
前記カセット組立体が前記検体測定システムに取付けられると、前記ロック機構が、前記検体測定システムによる駆動によって前記ディスク部が前記ハブに対して回転できる第2の状態をとる、請求項9記載の検体測定システムと組み合わせたカセット組立体。
【請求項11】
検体測定システムと共に用いるカセット組立体であって、当該カセット組立体は、
複数の試験センサを保持できるディスク部と、前記ディスク部がハブを中心として回転できる該ハブと、
前記ハブと前記ディスク部と一体で、前記ハブと前記ディスク部との相対的回転運動を防止する第1の状態と、前記ハブと前記ディスク部との相対的回転運動を可能とする第2の状態とを選択的にとりうるロック機構と、
前記ハブに組み込まれた電子チップとを含んでなるカセット組立体。
【請求項12】
前記電子チップがメモリモジュールを有する、請求項11記載のカセット組立体。
【請求項13】
前記ディスク部が複数の試験センサを有する、請求項12記載のカセット組立体。
【請求項14】
前記メモリモジュールが前記複数の試験センサに関する情報を有する、請求項13記載のカセット組立体。
【請求項15】
カセット組立体を検体測定システムから取出す際、前記検体測定システムに対する前記カセット組立体の試験センサの位置を保持する方法であって、当該方法は、
ディスク部とハブを備え、前記ディスク部が前記ハブに対して回転可能な保存位置に試験センサを有するカセット組立体を取付けた検体測定システムを用意するステップと、
前記カセット組立体を前記検体測定システムから取外すステップと、
前記ディスク部と前記ハブとの相対的回転位置をロックする、前記カセット組立体のロック機構をかけるステップとを含んでなる方法。
【請求項16】
前記ハブの歯と前記ディスク部の歯とを係合するステップを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記爪が前記ディスク部の前記歯との係合から解除できないように、前記ハブの前記爪に対してストッパを配置するステップを含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記カセット組立体を取外すステップと、前記カセット組立体のロック機構をかけるステップの後、前記カセット組立体を前記検体測定システムに再び挿入するステップを含む、請求項15記載の方法。
【請求項19】
複数の試験センサを供給する、ハブに回転可能に取付けられたディスク部を有するカセット組立体と、
前記ハブを中心として回動可能で、前記カセット組立体の前記ディスク部の歯と駆動して係合できる爪を有するアームと、
前記カセット組立体のディスク部に割出しを行う第1運動とその後の第2運動とを行い、第1運動時に前記アームと係合でき、前記第2運動時に前記アームとの係合を解除できる係合部を有するキャリッジとを含んでなる検体測定システム。
【請求項20】
前記キャリッジが、該キャリッジの連結部が前記カセット組立体の前記ディスク部の試験センサと係合できる位置へ駆動可能である、請求項19記載のシステム。
【請求項21】
前記爪が、前記アームに対して撓める前記アームの拡張部を有する、請求項19記載のシステム。
【請求項22】
第1端で前記アームと連結し、第2端で前記キャリッジと係合可能なワイヤを含む、請求項19記載のシステム。
【請求項23】
前記係合部が、前記キャリッジが前記ワイヤに対して移動する際に前記ワイヤの第2端を前記係合部の溝へガイドする傾斜部を有する、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
検体測定システムにおいてカセットを割出す方法であって、当該方法は、
回転可能なカセットを用意するステップと、
前記カセットの歯を拡張部を有する爪と係合するステップと、
キャリッジを前記爪の前記拡張部の端部に向かう第1の方向へ駆動するステップと、
前記キャリッジが前記第1の方向へ駆動されている際に前記爪の前記拡張部の前記端部を前記キャリッジの傾斜部を用いてガイドするステップと、
前記キャリッジを前記第1の方向と反対の第2の方向へ駆動して、前記爪の前記拡張部の前記端部を前記キャリッジと係合するステップと、
前記キャリッジを前記第2の方向へ駆動して、前記カセットを前記爪で割出しするステップとを含んでなる方法。
【請求項25】
前記カセットを割出した後、前記キャリッジを前記第1の方向へ駆動することによって前記爪の前記拡張部を前記キャリッジから係合解除するステップを含む、請求項24記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【公表番号】特表2008−514949(P2008−514949A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534116(P2007−534116)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/IB2005/004022
【国際公開番号】WO2006/059232
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(502328710)ライフスキャン・スコットランド・リミテッド (70)
【住所又は居所原語表記】Beechwood Park North,Inverness IV2 3ED
【Fターム(参考)】