説明

カム式流体吐出装置

【課題】 単一の駆動部と、2つのカム部からなる単一のカムメカニズムとを用いてプランジャの回転および往復移動を正確に具現することによって漏出することなく定量の流体を吐出することができ、プランジャの上下移動量を調節して流体の吐出量を簡単に調節できる流体吐出装置を提供する。
【解決手段】 本発明の一実施形態によるカム式流体吐出装置はハウジングに回転可能に設けられたシャフトとシャフトに回転可能に配置された第1カム部および第2カム部とを含むカムメカニズムと、カムメカニズムの一側に配置され、第1カム部との連動によって上下に回動可能な上下往復駆動部と、上下往復駆動部の回動によって下向移動可能であり、カムメカニズムの第2カム部によって回転可能に構成されるプランジャ部と、プランジャ部の下部に配置され、プランジャ部の上下移動によって流体の流入および吐出がなされプランジャ部の回転運動によって流体の流入ポートおよび排出ポートが開閉するノズルユニットとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吐出装置に関するものであって、単一の駆動部と、2つのカム部からなる単一のカムメカニズムとを用いてプランジャの回転および往復移動を正確に具現することにより、漏出することなく定量の流体を吐出することができ、また吐出量を簡単に調節できるカム式流体吐出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、電子部品産業ではLEDの機能性発光体、超微粒クリーム半田、接着剤などのような流体を設定された量で吐出するための装置が開発され用いられている。
【0003】
このような流体吐出装置のうちの一つであるプランジャ式流体吐出装置の一般的な構造が図10に示されている。
【0004】
プランジャ式流体吐出装置はハウジング1、ハウジング1内に配置されたシリンダ2、シリンダ2内で上下往復運動および回転運動をするプランジャ4、そして、シリンダ2の下端に装着されたノズル機構5を備える。
【0005】
図に示していない駆動部によりプランジャ4は下死点から上昇し、そのときシリンダ2の一側に形成された流路の吸込口2−1とプランジャ4に形成されたノッチ部4−1が対応して流体が吸込口2−1に流入する。
【0006】
プランジャ4が上死点に到達するまでプランジャ4は回転しそのノッチ部4−1がシリンダ2の吸込口2−1と対応しない。従ってシリンダ2の流路内への流体の流入はなされない。このとき、シリンダ2の流路の吐出口2−2もプランジャ4のノッチ部4−1と対応しない(即ち、流体の流入完了)。
【0007】
その後、プランジャ4の回転によってプランジャ4のノッチ部4−1はシリンダ2の流路の吐出口2−2と対応し(図10の状態)、プランジャ4の下降によってシリンダ2の流路内の流体は押され吐出口2−2を介してシリンダ2の下端に装着されたノズル機構5を通じて吐出され始める。プランジャ4が下死点に到達するまで流体の吐出は続く。このとき、プランジャ4のノッチ部4−1とシリンダ2の吸込口2−1は対応しない状態を維持する。
【0008】
プランジャ4が下死点に到達するとき、流体の吐出は完了し、プランジャ4のノッチ部4−1とシリンダ2の吐出口2−2は対応しない。その後、プランジャ4が上昇および回転して上記で説明した流体の流入および吐出が繰り返し行なわれる。
【0009】
このようなプランジャ式流体吐出装置は流体の流動を制御する弁が構成要素に含まれないという特徴がある。弁がないということは弁による変動要因を除去することができ理想的な状態で流体を移送、吐出させることが可能である。
【0010】
また、図10に示す構造を有するプランジャ式流体吐出装置は、多様な種類の流体を変質させ得るポンプが要求されないという利点がある。
【0011】
しかし、プランジャ式流体吐出装置において、プランジャは連続的回転をしているため吸込完了および吐出完了が瞬間的に行われなければならない。このような状態ではシリンダの流路内にある流体が吸込口および吐出口を通じて漏出するおそれがある。特に、吐出量を増加させるために高い圧力で流体を吐出させる場合、このような流体の漏出量は無視できない。
【0012】
このような問題を解決するために2つの駆動部を用いてプランジャを回転および往復移動させる構造が用いられているが、このような構造は2つの駆動部を用いるため装置内における構成要素の空間的配置が難しく、また製造費用が高くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006−308105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、単一の駆動部と、2つのカム部からなる単一のカムメカニズムとを用いてプランジャの回転および往復移動を正確に具現することによって、漏出することなく定量の流体を吐出できるカム式流体吐出装置を提供することをその目的とする。
【0015】
また、本発明はプランジャの上下移動量を調節できるように構成され、流体の吐出量を簡単に調節できるカム式吐出装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施形態によるカム式流体吐出装置は、ハウジングに回転可能に設けられたシャフトとシャフトに回動可能に配置された第1カム部および第2カム部とを含むカムメカニズムと、カムメカニズムの一側に配置され、第1カム部との連動によって上下回動可能な上下往復駆動部と、上下往復駆動部の回動によって上下移動可能であって、カムメカニズムの第2カム部によって回転可能に構成されるプランジャ部と、プランジャ部の下部に配置され、プランジャ部の上下移動によって流体の流入および吐出がなされ、プランジャ部の回転運動によって流体の流入ポートおよび排出ポートが開閉するノズルユニットとを含む。
【0017】
カムメカニズムを構成する第1カム部はシャフトに配置された円筒状本体および本体の外周面に形成された単一のグルーブを含んでもよい。グルーブは本体の断面の中心を通る直径の両終端に対応する領域にそれぞれ形成された上死点および下死点と、上死点と下死点をそれぞれ連結する2つの曲線部とを含む。
【0018】
上下往復駆動部はグルーブ内に収容されるローラを含んでおり第1カム部の回転に伴って上下往復駆動部が下向回動および上向回動を繰り返す。
【0019】
上下往復駆動部はハウジングに中心軸を中心に回動可能に装着され、第1カム部のグルーブ内に収容されたローラが装着されたリンク部材と、第2終端部がリンク部材に回動可能に装着され、第1終端部はハウジングに回動可能に装着されたプレートとを含んでもよい。このような構造によって、カムメカニズムの第1カム部の回転に伴ってリンク部材は中心軸を中心に回動し、プレートはリンク部材の回動によって第2終端部を中心に回動してプランジャ部を上下移動させる。
【0020】
リンク部材は、側面に装着された中心軸によってハウジングに回動可能にそれぞれ固定された第1および第2リンクと、第1リンクと第2リンクを連結する連結リンクと、連結リンクの先端から延びて内側面にはローラが装着された延長リンクとを含んでもよい。
【0021】
上下往復駆動部はリンク部材に対するプレートの位置を調節する長さ調節ユニットをさらに含んでもよい。この長さ調節ユニットはプレート駆動部と、プレート駆動部の駆動軸が収容され一端がプレートに固定されたケーシングとを含む。駆動軸の外周面とケーシングの内周面とに形成された螺旋部の作用によって駆動軸の駆動に伴いケーシングはリンク部材またはプレート駆動部に向かって移動する。プレートの第1終端部に設けられたヒンジ軸の両終端部はハウジングに形成されたガイドグルーブ内に移動可能に位置する。第2終端部に設けられたヒンジ軸の両終端部はリンク部材の第1および第2リンクに形成されたガイドグルーブ内にそれぞれ移動可能に位置する。長さ調節ユニットのケーシングの移動によってリンク部材はハウジングのガイドグルーブと第1および第2リンクのガイドグルーブとに沿って移動する。
【0022】
プランジャ部はケーシング内に垂直移動および回転可能に配置されたシャフトと、シャフトの下端に結合したカプラと、プランジャ部のカプラの下端に固定されケーシングの空間を分離する分離部材と、プランジャ部のシャフトの下端に固定され、分離部材を貫通してノズルユニット内における流体の流入および吐出がなされるようにし流入ポートおよび排出ポートを開閉させるプランジャと、分離部材の下部にプランジャを取り囲むように配置され下向移動したプランジャを戻すスプリングとを含んでもよい。
【0023】
シャフトの上端には平面球面ベアリングが装着されてもよい。この平面球面ベアリングの平面部は上下往復駆動部のプレートの下部面と接触し、平面球面ベアリングの球面部はプランジャ部のシャフトの上端面に形成された球面に支持される。
【0024】
プランジャの下端部には側面を一定の深さ、幅および長さ(高さ)に切り欠いたノッチ部が形成されており、このノッチ部を通じてノズルユニット内において流体が流入および吐出し、また流入ポートおよび排出ポートが開閉してもよい。
【0025】
流体が吐出されるノズルユニットはプランジャ部のケーシングの下端に設置されたブロックと、ブロックの下端に結合したノズルとを含んでもよい。ブロックは内部にプランジャ部のプランジャが収容される空間を有し、内部空間の両側にはブロックの内部空間とそれぞれ連通する流入ポートおよび排出ポートがそれぞれ形成され、流入ポートは外部の流体貯蔵部と連結し、排出ポートはノズルと連結する。
【0026】
カム式流体吐出装置はカムメカニズムとプランジャ部との間に配置され、カムメカニズムの第2カム部の回転力をプランジャ部のプランジャに選択的に伝達する動力伝達部をさらに含んでもよい。
【0027】
動力伝達部はハウジングに回転可能に装着されたシャフトおよび動力伝達部のシャフトに装着され、カムメカニズムの第2カム部と連動する動力伝達部材を含んでもよい。動力伝達部材は中央部に動力伝達部のシャフトが貫通する円板状プレートと、円板状プレートに回転可能にそれぞれ固定された多数の第1ローラおよび多数の第2ローラとを含み、ローラは同一の角度間隔を有する。このような動力伝達部材と連動するカムメカニズムの第2カム部は動力伝達部のシャフトに所定の間隔を有して装着された第1円板状プレートおよび第2円板状プレートを含む。第1円板状プレートはその外周面が動力伝達部の第1ローラの外周面に対応し、第2円板状プレートはその外周面が動力伝達部の第2ローラの外周面に対応する。各円板状プレートは外周面から突出して動力伝達部材の対応ローラ間の空間に進入することのできる半球状の突出部がそれぞれ形成されている。
【0028】
このような動力伝達部とカムメカニズムの第2カム部の構成によって、上下往復駆動部のローラが第1カム部のグルーブの上死点および下死点に位置するとき、第2カム部の各円板状プレートの外周面が動力伝達部材の対応ローラの外周面に対応して第2カム部の回転力がプランジャ部に伝達されない。
【発明の効果】
【0029】
このような本発明による流体吐出装置は、単一の駆動部と、2つのカム部を備える単一のカムメカニズムとを用いてプランジャの回転および往復移動を正確に具現することによって漏出することなく定量の流体を吐出することができる。
【0030】
また、リンク部材に対するプレートの長さを容易に調節できる構造によって、対象物に応じて流体の吐出量を簡単に調節できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態による流体吐出装置の正断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の線A−Aに沿う断面図である。
【図4】図1のプランジャが上昇した状態を示す図面である。
【図5】図1のプランジャが下降した状態を示す図面である。
【図6】プランジャとノズルの関係を概略的に示す図面である。
【図7】プランジャとノズルの関係を概略的に示す他の図面である。
【図8】プランジャとノズルの関係を概略的に示す他の図面である。
【図9】プランジャとノズルの関係を概略的に示す他の図面である。
【図10】一般的なプランジャ式流体吐出装置の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下で、本発明の実施形態による流体吐出装置を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の一実施形態による流体吐出装置の正断面図である。図2は図1の平面図である。図3は図1の線A−Aに沿う断面図である。
【0034】
本発明の実施形態による流体吐出装置を構成する各構成要素は駆動部が装着されたハウジング内に配置される。
【0035】
流体吐出装置は、シャフト101と、シャフト101に連結して回転する第1カム部110および第2カム部120を含むカムメカニズム100と、カムメカニズム100の第1カム部110に連動する上下往復駆動部200と、カムメカニズム100の第2カム部120に連動する動力伝達部300と、上下往復駆動部200と動力伝達部300によって上下往復移動および回転するプランジャ部400と、プランジャ部400の下端に配置されたノズルユニット(図1〜図5には示さず、図6〜図9の500)とを含む。
【0036】
各構成要素の構成および機能を区分して説明する。
【0037】
<カムメカニズム100>
カムメカニズム100はシャフト101と、シャフト101の外周面にそれぞれ装着(または形成)された第1カム部110および第2カム部120とを含む。
【0038】
シャフト101はベアリングB等を介してハウジング10に回転可能に装着され、その一終端はハウジング10の外部に装着された第1駆動部20の駆動軸に連結する。
【0039】
シャフト101の下部外周面には第1カム部110が装着される。第1カム部110は円筒状の本体111と本体の外周面に形成された単一のグルーブ112とを含む。グルーブ112は本体111の向かい合う領域(即ち、断面の中心を通る直径の両終端に対応する領域)にそれぞれ形成された上死点Tおよび下死点Lと、上死点と下死点をそれぞれ連結する2つの曲線部とを含む。
【0040】
第2カム部120は第1カム部110の下部に装着(形成)される。第2カム部120は円筒状部材であって、図1には便宜上第2カム部120が箱状に示されているが、図3にその構成が細部にわたって示されている。
【0041】
第2カム部120はシャフト101に装着された第1および第2円板状プレート121、122からなる。第1および第2円板状プレート121、122は上下に所定の間隔を有し、外周面には半径方向に突出した2つの突出部121A、121B、122A、122Bがそれぞれ形成されている。
【0042】
各円板状プレート121、122の2つの突出部121A、121B、122A、122Bは所定の角度間隔を有し、その外周面が半球形状を有している。
【0043】
このような構造を有する第2カム部120は後述する動力伝達部300と連動することができ第1駆動部20の回転力をプランジャ部400に選択的に伝達する。
【0044】
<上下往復駆動部200>
上下往復駆動部200はカムメカニズム100の一側に配置され、ハウジング10にベアリングなどによって回動可能に装着されたリンク部材210と、リンク部材210に回動可能に装着されたローラ240と、リンク部材210に水平移動可能に装着されたプレート220と、プレート220を水平移動させる第2駆動部230とを含む。
【0045】
リンク部材210は側面に装着された中心軸215、216によってハウジング10に回動可能にそれぞれ固定された第1および第2リンク211、212と、第1リンク211と第2リンク212を連結する連結リンク219とを含む。連結リンクの一側の先端には延長リンク213が形成され、この延長リンク213の内側面にローラ240が回転可能に装着されている。
【0046】
このローラ240はカムメカニズム100の第1カム部110に形成されたグルーブ112内に位置する。従って、シャフト101による第1カム部110の回転に伴って、ローラ240はグルーブ112内で第1カム部110のグルーブ112の上死点Tと下死点Lの高さの差だけ上下移動を繰り返し、結局、リンク部材210は中心軸215、216を中心に左側部および右側部(図2基準)が互いに反対方向に上下移動する。
【0047】
リンク部材210の第1および第2リンク211、212の内面には長手方向に沿って延びる線状のガイドグルーブ211−1、212−1がそれぞれ形成されている。
【0048】
所定の面積を有するプレート220は両終端部に第1および第2ヒンジ軸221、222がそれぞれ装着されている。第2終端部に装着された第2ヒンジ軸222の両終端部はリンク部材210の第1および第2リンク211、212の内面に形成されたガイドグルーブ211−1、212−1内に収容されている。プレート220の第1終端部に装着された第1ヒンジ軸221の両終端部は、ハウジング10の両側内面にプレート220と並んでそれぞれ形成されたガイドグルーブ11内に位置する。
【0049】
プレート220の両終端部にそれぞれ装着された第1および第2ヒンジ軸221、222の両終端部は、リンク部材210とハウジング10に形成されたガイドグルーブ211−1、212−1、11内で直線移動および回転運動ができるように、例えば、ローラ221−1、221−2、222−1、222−2が装着されている。従って、プレート220はリンク部材210およびハウジング10に対して回動(ヒンジ)運動が可能である。
【0050】
プレート220の第1終端部は長さ調節ユニットに連結している。長さ調節ユニットはハウジング10に装着された第2駆動部230と、第2駆動部230の駆動軸232が挿入され一端がプレート220に連結される(図2に示す通り、プレート220の外部に露出した第1ヒンジ軸221にヒンジ運動可能に連結される)ケーシング231とを含む。
【0051】
駆動軸232の外周面とケーシング231(駆動軸が挿入される領域)の内周面には螺旋部が形成されている。従って、駆動軸232の回転に伴って螺旋部の作用によってケーシング231はリンク部材210に向かって、または第2駆動部230に向かって移動し、結局、プレート220はリンク部材210とハウジング10に形成されたガイドグルーブ211−1、212−1、11に沿って直線移動することができる。
【0052】
<動力伝達部300>
図1に示す通り動力伝達部300はカムメカニズム100の側部に、そして上下往復駆動部200の下部に配置される。
【0053】
図3は図1に示すカムメカニズム100、動力伝達部300および後述するプランジャ部400の関係を明確に示す図面であって、動力伝達部300の細部構成を共に示す。
【0054】
動力伝達部300はハウジング10にベアリングBを介して回転可能に装着されたシャフト310とシャフト310に装着(または形成)された動力伝達部材320とを含む。この動力伝達部材320はカムメカニズム100の第2カム部120と連動する。
【0055】
動力伝達部材320は中央部にシャフト310が貫通する円板状プレートと、円板状プレートに回転可能に固定された所定の高さの第1ローラ321A、321B、321Cおよび第2ローラ322A、322B、322Cとを含む。
【0056】
3つの第1ローラ321A、321B、321Cと3つの第2ローラ322A、322B、322Cは交互に配置され、また3つの第1ローラ321A、321B、321Cと3つの第2ローラ322A、322B、322Cはそれぞれ同一の角度間隔を有する。
【0057】
第1ローラ321A、321B、321Cは、その高さが第2ローラ322A、322B、322Cの高さより大きい(理解を助けるために、平面図である図3においては低い高さを有する第2ローラ322A、322B、322Cを点線で示した)。このような構造において、第1ローラ321A、321B、321Cはカムメカニズム100の第2カム部120を構成する第1円板状プレート121と対応し、第2ローラ322A、322B、322Cはカムメカニズム100の第2カム部120を構成する第2円板状プレート122と対応する。
【0058】
第1ローラ321A、321B、321Cの外周面は第2カム部120の第1円板状プレート121の外周面に対応し、第2ローラ322A、322B、322Cの外周面も第2カム部120の第2円板状プレート122と対応する。
【0059】
第2カム部120の第1円板状プレート121の外周面に形成された2つの突出部121A、121Bは第1ローラ321A、321B、321Cの間の空間に進入することができる。同様に、第2カム部120の第2円板状プレート122の外周面に形成された2つの突出部122A、122Bは第2ローラ322A、322B、322Cの間の空間に進入することができる。
【0060】
このような構成を有する動力伝達部300の動力伝達部材320とカムメカニズム100の第2カム部120の間の動力伝達過程を図1および図3を通じて説明する。
【0061】
第1駆動部20によってカムメカニズム100のシャフト101が回転すると、第2カム部120の第1および第2円板状プレート121、122が回転する。このとき、第1および第2円板状プレート121、122の外周面が動力伝達部材320の第1ローラ321A、321B、321Cおよび第2ローラ322A、322B、322Cの外周面とそれぞれ対応する場合、動力伝達部材320は回転しない。
【0062】
カムメカニズム100を構成する第2カム部120の第1円板状プレート121(回転している状態である)に形成された2つの突出部121A、121Bのうちいずれか一つ(例えば、121A)が2つの第1ローラ(例えば、321A、321B)の間の空間に進入すると、動力伝達部材320は回転する。
【0063】
その後、続いて回転する第2カム部120の第2円板状プレート122(回転している状態である)に形成された2つの突出部122A、122Bのうちのいずれか一つ(例えば、122A)が2つの第2ローラ(例えば、322A、322B)の間の空間に進入すると、動力伝達部材320は続けて回転する。
【0064】
カムメカニズム100のシャフト101の回転に伴って第2カム部120の第1円板状プレート121(回転している状態である)に形成された突出部122Aが2つの第1ローラ322A、322Bの間の空間から抜け出、また第2カム部120の第2円板状プレート122(回転している状態である)に形成された突出部122Aが2つの第2ローラ322A、322Bの間の空間から抜け出る。
【0065】
この状態では第1ローラ321A、321B、321Cの外周面が第2カム部120の第1円板状プレート121の外周面に対応し、第2ローラ322A、322B、322Cの外周面も第2カム部120の第2円板状プレート122の外周面と対応するため、カムメカニズム100のシャフト101の回転にもかかわらず動力伝達部材320は回転しない。
【0066】
カムメカニズム100のシャフト101の回転に伴って第2カム部120の第1円板状プレート121(回転している状態である)に形成された他の突出部121Bが2つの第1ローラ間の空間に進入し、続いて回転する第2カム部120の第2円板状プレート122に形成された他の突出部122Bが2つの第2ローラ間の空間に進入することによって動力伝達部材320は回転する。
【0067】
このような過程によって動力伝達部材320の回転および停止が繰り返し行われる。
【0068】
動力伝達部材320の円板状プレートの外周面には第1歯車部323が形成されている。
【0069】
<プランジャ部400>
プランジャ部400は動力伝達部300の側部に、そして上下往復駆動部200の下部に配置される。
【0070】
プランジャ部400はケーシング410内に垂直移動および回転可能に配置されたシャフト420と、シャフト420の外周面に装着(形成)された第2歯車部430と、シャフト420の下端に結合したカプラ470と、カプラ470の下端部に固定されたプランジャ440とを含む。
【0071】
シャフト420の外周面に装着された第2歯車部430は動力伝達部300の第1歯車部323と噛み合い、プランジャ440の下端には後述するノズルユニット500が配置される。
【0072】
カプラ470の下端にはケーシング410の空間を分離する分離部材460が固定されており、プランジャ440はこの分離部材460を貫通する。分離部材460の下部空間にはプランジャ440を取り囲むスプリング450が配置されている。
【0073】
シャフト420の上端には平面球面ベアリング480が設けられている。平面球面ベアリング480の平面部は上下往復駆動部200のプレート220の下部面と接触し、球面部はシャフト420の上端面に形成された半球状の凹部面421に支持されている。
【0074】
図6〜図9に示す通り、プランジャ440の下端部には側面を一定の深さ、幅および長さ(高さ)に切り欠いたノッチ部411が形成されている(ノッチ部の機能は後述することにする)。
【0075】
<ノズルユニット500>
図4および図5は本発明の一実施形態による流体吐出装置における上下往復駆動部の作動状態を示す図面であって、便宜上ハウジングの一部を除去した状態の図面である。
【0076】
図4および図5に示すプランジャ部400の下部にはノズルユニット500が配置されている。なお、図4および図5にはノズルユニットが示されておらず、図6〜図9にノズルユニットが示されている。
【0077】
ノズルユニット500はプランジャ部400のケーシング410の下端に固定されたブロック510と、ブロック510の下端に結合したノズル530とを含む。ブロック510は内部に(流体と共に)プランジャ部400のプランジャ440が収容される内部空間(図6における520)と、内部空間520の両側にそれぞれ形成され内部空間520と連通する流入ポート521および排出ポート522とを含む。
【0078】
流入ポート521は外部の流体貯蔵部と連結し、排出ポート522はブロック510の下端に結合したノズル530と連結する。
【0079】
このように構成された本発明の一実施形態による流体吐出装置の全体的な作動および各要素の機能を各図面を通じて説明する。
【0080】
図4は図1のプランジャが上昇した状態を示す図面であり、図5は図1のプランジャが下降した状態を示す図面である。図6〜図9は本発明の一実施形態による流体吐出装置の作動の順にプランジャとノズルの関係を概略的に示す図面である。
【0081】
一方、以下の説明において「左側」、「右側」、「上部」および「下部」などの方向に関する用語は、便宜上各図面を基準に使用している。
【0082】
図5に示す状態、即ち上下往復駆動部200のリンク部材210に固定されたローラ240がカムメカニズム100の第1カム部110のグルーブ112内の上死点Tに位置した状態では、プランジャ部400のプランジャ440の下端がノズルユニット500のブロック510の内部空間520の底面に近接し、またプランジャ440のノッチ部411はブロックに形成された流入ポート521および排出ポート522に対応しない(図9の状態)。
【0083】
<流体流入過程>
カムメカニズム100のシャフト101の回転による第1カム部110の回転に伴って上下往復駆動部200のリンク部材210に装着されたローラ240がカムメカニズム100の第1カム部110のグルーブ112内における下死点Lに到達すると、リンク部材210の右側部(図1基準)は第1カム部110の上死点Tと下死点Lの高さの差だけ下向移動(回動)する一方、中心軸215、216を中心に(プレート220と連結する)左側部は上向移動(回動)する。
【0084】
これとともに、リンク部材210と連結するプレート220も第2ヒンジ軸222を中心に上向(回動)移動する。このようにプレート220が上向移動するとき、プレート220によってプランジャ部400のケーシング410内で圧縮されていたスプリング450は復元し、スプリング450の復元力によってプランジャ部400のシャフト420およびプランジャ440は上向移動する。
【0085】
一方、上記の過程が進行している間、カムメカニズム100の第2カム部120は第1カム部110と同一に回転する。ここで、動力伝達部300の動力伝達部材320の第1歯車部323と噛合状態を維持しているプランジャ部400の第2歯車部430は第2カム部120の回転力の伝達を選択的に受ける。
【0086】
即ち、動力伝達部300の構造および作動に関して既に説明した通り、カムメカニズム100の第2カム部120および動力伝達部300の動力伝達部材320の構造によって動力伝達部材320は回転および停止を繰り返す。
【0087】
ここで、プランジャ部400のシャフト420が上向移動するとき、動力伝達部材320は停止状態にあること、即ち、プランジャ部400のシャフト420が回転しないことが望ましい。
【0088】
上記のようなプランジャ部400のシャフト420の上昇によってプランジャ440の下端部に形成されたノッチ部411はノズルユニット500のブロック510に形成された流入ポート521と対応し、これに伴い、流体は上向移動によってプランジャ440が抜け出たブロック510の内部空間520に流入する(図4および図6の状態)。
【0089】
その後、カムメカニズム100の第1カム部110が継続して回転しても上下往復駆動部200のリンク部材210に装着されたローラ240がカムメカニズム100の第1カム部110の上死点と下死点を連結するグルーブ112内に位置する。従ってリンク部材210とプレート220の高さは著しく変化しない。
【0090】
しかし、動力伝達部300の動力伝達部材320が回転することによってカムメカニズム100の第2カム部120(継続的に回転)の回転力の伝達を受けるプランジャ部400のシャフト420は回転する。従ってプランジャ部400のプランジャ440に形成されたノッチ部411はノズルユニット500のブロック510に形成された排出ポート522に向かって回転する(図7の状態)。
【0091】
<流体吐出過程>
カムメカニズム100の第1カム部110が継続して回転するに伴い上下往復駆動部200のリンク部材210のローラ240がカムメカニズム100の第1カム部110の上死点Tに到達すると、リンク部材210の右側部(図1基準)は第1カム部110の上死点Tと下死点Lの高さの差だけ上向移動(回動)した状態になる一方、中心軸215、216を中心に左側部は下向移動(回動)した状態となる。
【0092】
リンク部材210と連結するプレート220も第2ヒンジ軸222を中心に下向(回動)移動する。プレート220の下向移動によってプレート220と接触するプランジャ部400のシャフト420が下降し、これと同時にケーシング410内でスプリング450は圧縮される。
【0093】
上記の過程が進行している間、カムメカニズム100の第2カム部120は第1カム部110と同様に回転するが、プランジャ部400のシャフト420が下向移動するとき、動力伝達部材320は停止状態にあること、即ち、プランジャ部400のシャフト420が回転しないことが望ましい。
【0094】
上記のようなプランジャ部400のシャフト420の下向移動によってプランジャ440の下端部に形成されたノッチ部411はノズルユニット500のブロック510に形成された排出ポート522と対応する。これと同時に、ブロック510の内部空間520に存在する流体は下向移動するプランジャ440によって加圧され排出ポート522を通じてノズル530に流動した後、外部に吐出される(図5および図8の状態)。
【0095】
第1駆動部20の継続的な駆動によるカムメカニズム100の作動によって上記のような流体流入過程および流体吐出過程が繰り返され、これにより流体は対象物に継続的に吐出される。
【0096】
プランジャ部400のプランジャ440が上向および下向移動するときプランジャ440が回転しないようにするためには、上下往復駆動部200のリンク部材210に装着されたローラ240がカムメカニズム100の第1カム部110の上死点および下死点に進入するとき、カムメカニズム100の第2カム部120の第1および第2円板状プレート121、122が第1および第2ローラ321A、321B、322A、322Bの外周面に対応するように第1および第2円板状プレート121、122に形成された突出部121A、121B、122B、122Bを配置しなければならない。
【0097】
以上の通り作動する本発明の一実施形態による流体吐出装置の細部の機能を各図面を通じて説明する。
【0098】
本発明の一実施形態による流体吐出装置において、図1に示す通り上下往復駆動部200のプレート220の底面に対応するプランジャ部400のシャフト420の上端には平面球面ベアリング480が装着されている。
【0099】
平面球面ベアリング480の平面部は上下往復駆動部200のプレート220の下部面と接触しており、球面部はシャフト420の上端面に形成された半球状の凹部面421に支持されている。
【0100】
上記で説明した通り、上下往復駆動部200のリンク部材210と連結するプレート220は第2ヒンジ軸222を中心に上向および下向回動し、この過程でプレート220は傾斜した状態を維持する。一方、プレート220と接触するプランジャ部400のシャフト420は垂直直線移動する。
【0101】
平面球面ベアリング480によって垂直直線移動するプランジャ部400のシャフト420とヒンジ運動をするプレート220は常に面接触状態を維持することができ、これによりプレート220の回動力(下向移動力)はプランジャ部400のシャフト420に正確に伝達される。
【0102】
本発明において、ノズルユニット500のブロック510の内部空間520に流入する流体の量はプランジャ部400のプランジャ440の上下移動距離に比例する。即ち、プランジャ440の上向移動量が大きいほどノズルユニット500のブロック510の内部空間520に流入する流体の量は増加する。
【0103】
リンク部材210の中心軸215、216とプランジャ部400のシャフト420の中心との間の間隔(図2のD)が常に一定であり、またリンク部材210の左側部(プレート220と対応する部分)が常に同一の角度で上下回動する条件において、プランジャ440の上下移動量は回動時のプレート220の傾斜角度に比例する。即ち、プレート220の傾斜角度が大きいということはプレート220の底面に接触するプランジャ部400のシャフト420の上向垂直移動量が大きいということを意味する。
【0104】
リンク部材210の左側部が常に同一の角度で上下回動する条件において、プレート220の第2ヒンジ軸222とリンク部材210の中心軸215、216との間の距離が長いほどリンク部材210の回動によるプレート220の傾斜角度は大きい。
【0105】
従って、ノズルユニット500のブロック510の内部空間520に流入する流体の量を増加させるためにはプレート220の第2ヒンジ軸222とリンク部材210の中心軸215、216との間の距離を長くすることが望ましい。反対に、プレート220の第2ヒンジ軸222とリンク部材210の中心軸215、216との間の距離が増加するときノズルユニット500のブロック510の内部空間520に流入する流体の量は増加する。
【0106】
流体が吐出される対象物に応じて1回に吐出される流体の量を調節しなければならない。このために本発明では上下往復駆動部200のリンク部材210に対するプレート220の位置を調節できる長さ調節ユニットを採択した。
【0107】
長さ調節ユニットを構成する第2駆動部230を作動させて駆動軸232を第1方向に回転させると、駆動軸232の外周面とケーシング231の内周面とに形成された螺旋部の相互作用によってプレート220はリンク部材210とハウジング10に形成されたガイドグルーブ211−1、212−1、11に沿ってリンク部材210に向かって移動する。従って、プレート220の第2ヒンジ軸222とリンク部材210の中心軸215、216との間の距離が減少してプランジャ440の上向移動距離が減少(即ち、流体流入量が減少)する。
【0108】
反対に、第2駆動部230の駆動軸232を第2方向に回転させると、プレート220はリンク部材210とハウジング10に形成されたガイドグルーブ211−1、212−1、11に沿って第2駆動部230に向かって移動する。結果的に、プレート220の第2ヒンジ軸222とリンク部材210の中心軸215、216との間の距離が増加してプランジャ440の上向移動距離が増加することによって流体流入量が増加する。
【0109】
このように本発明では長さ調節ユニットによって吐出される流体の量を簡単に調節できる。
【0110】
一方、プランジャ部400では、シャフト420の下端にカプラ470が装着され、このカプラ470にプランジャ440が固定されている。上記で説明した通り流体はプランジャ440に形成されたノッチ部411を通じてノズル530に供給される。従って、長時間使用時、流体の通路が形成されたノズル530およびプランジャ440を交換または洗浄する必要がある。
【0111】
プランジャ440の交換/洗浄時、他の部材と結合/連結しているシャフト420全体を交換せずにカプラ470のみを分離してプランジャ440を交換/洗浄することによって交換/洗浄工程を簡単に行うことができる。
【0112】
本発明を実施形態を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な実施形態が可能であるということを理解できるはずである。
【0113】
例えば、上記説明では動力伝達部材320には3つの第1ローラ321A、321B、321Cと3つの第2ローラ322A、322B、322Cが交互に配置され、カムメカニズム100の第2カム部120が2つの第1および第2円板状プレート121、122からなることを示して説明したが、動力伝達部材320には同一の条件で3つの第1ローラ321A、321B、321Cのみが配置され、カムメカニズム100の第2カム部120は単一の円板状プレート(例えば、121)からなってもよい。
【符号の説明】
【0114】
10:ハウジング
11:ガイドグルーブ
100:カムメカニズム
101:シャフト
110:第1カム部
111:本体
112:グルーブ
120:第2カム部
121:第1円板状プレート
121A、121B:突出部
122:第2円板状プレート
122A、122B:突出部
200:上下往復駆動部
210:リンク部材
211:第1リンク
211−1:ガイドグルーブ
212:第2リンク
212−1:ガイドグルーブ
213:延長リンク
220:プレート
221:第1ヒンジ軸
221−1、221−2:ローラ
222:第2ヒンジ軸
222−1、222−2:ローラ
230:第2駆動部
240:ローラ
300:動力伝達部
310:シャフト
320:動力伝達部材
321A、321B、321C:第1ローラ
322A、322B、322C:第2ローラ
323:第1歯車部
400:プランジャ部
410:ケーシング
411:ノッチ部
420:シャフト
421:半球状凹部面
430:第2歯車部
440:プランジャ
450:スプリング
460:分離部材
470:カプラ
480:平面球面ベアリング
500:ノズルユニット
510:ブロック
520:内部空間
521:流入ポート
522:排出ポート
530:ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに回転可能に設けられたシャフトと、前記シャフトとともに回転可能な第1カム部および第2カム部とを含むカムメカニズムと、
前記カムメカニズムの一側に配置され、前記第1カム部との連動によって上下に回動可能な上下往復駆動部と、
前記上下往復駆動部の回動によって上下移動可能で、前記カムメカニズムの前記第2カム部によって回転可能に構成されるプランジャ部と、
前記プランジャ部の下部に配置され、前記プランジャ部の上下移動によって流体の流入および吐出がなされ前記プランジャ部の回転運動によって流体の流入ポートおよび排出ポートが開閉するノズルユニットと、
を備えるカム式流体吐出装置。
【請求項2】
前記第1カム部はシャフトに配置された円筒状の本体と前記本体の外周面に形成されたグルーブとを含み、
前記グルーブは前記本体の断面の中心を通る直径の両終端に対応する領域にそれぞれ形成された上死点および下死点と、上死点と下死点をそれぞれ連結する2つの曲線部とを含み、
前記上下往復駆動部は前記グルーブ内に収容されるローラを含み前記第1カム部の回転に伴って前記上下往復駆動部が下向回動および上向回動を繰り返す、請求項1に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項3】
前記上下往復駆動部は、
前記ハウジングに中心軸を中心に回動可能に装着され、前記第1カム部の前記グルーブ内に収容されたローラが装着されたリンク部材と、
第2終端部が前記リンク部材に回動可能に装着され、第1終端部は前記ハウジングに回動可能に装着されたプレートとを含み、
前記第1カム部の回転に伴って前記リンク部材は中心軸を中心に回動し、
前記プレートは前記リンク部材の回動によって前記第2終端部を中心に回動して前記プランジャ部を上下移動させる、請求項2に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項4】
前記リンク部材は、
側面に装着された中心軸によって前記ハウジングに回動可能にそれぞれ固定された第1および第2リンクと、
前記第1リンクと前記第2リンクを連結する連結リンクと、
前記連結リンクの先端から延び内側面には前記ローラが装着された延長リンクとを含む、請求項3に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項5】
前記上下往復駆動部は前記リンク部材に対する前記プレートの位置を調節する長さ調節ユニットをさらに含み、
前記長さ調節ユニットはプレート駆動部と、前記プレート駆動部の駆動軸が収容され一端が前記プレートに固定されたケーシングとを含み、
前記駆動軸の外周面と前記ケーシングの内周面とに形成された螺旋部の作用によって前記駆動軸の駆動に伴い前記ケーシングは前記リンク部材または前記プレート駆動部に向かって移動し、
前記プレートの前記第1終端部に設けられたヒンジ軸の両終端部は前記ハウジングに形成されたガイドグルーブ内に移動可能に位置し、
前記第2終端部に設けられたヒンジ軸の両終端部は前記リンク部材の第1および第2リンクに形成されたガイドグルーブ内にそれぞれ移動可能に位置し、
前記長さ調節ユニットの前記ケーシングの移動によって前記リンク部材は前記ハウジングの前記ガイドグルーブと前記第1および第2リンクの前記ガイドグルーブとに沿って移動する、請求項4に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項6】
前記プランジャ部は、
ケーシング内に垂直移動および回転可能に配置されたシャフトと、
前記シャフトの下端に結合したカプラと、
前記プランジャ部の前記カプラの下端に固定され前記ケーシングの空間を分離する分離部材と、
前記プランジャ部の前記カプラの下端に固定され前記分離部材を貫通して前記ノズルユニット内における流体の流入および吐出がなされるようにし、前記流入ポートおよび前記排出ポートを開閉させるプランジャと、
前記分離部材の下部に前記プランジャを取り囲むように配置され下向移動した前記プランジャを戻すスプリングとを含む、請求項1に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項7】
前記プランジャ部の前記シャフトは上端に平面球面ベアリングが装着され、
前記平面球面ベアリングの平面部は上下往復駆動部のプレートの下部面と接触し、
前記平面球面ベアリングの球面部は前記プランジャ部の前記シャフトの上端面に形成された半球状の凹部面に支持される、請求項6に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項8】
前記プランジャの下端部には側面を一定の深さ、幅および長さ(高さ)に切り欠いたノッチ部が形成されており、前記ノッチ部を通じて前記ノズルユニット内において流体が流入および吐出し、また前記流入ポートおよび前記排出ポートが開閉する、請求項6に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項9】
前記ノズルユニットは前記プランジャ部の前記ケーシングの下端に設置されたブロックと前記ブロックの下端に結合したノズルとを含み、
前記ブロックは内部に前記プランジャ部の前記プランジャが収容される内部空間を有し、
前記内部空間の両側には前記ブロックの前記内部空間とそれぞれ連通する前記流入ポートおよび前記排出ポートがそれぞれ形成され、
前記流入ポートは外部の流体貯蔵部と連結し、前記排出ポートは前記ノズルと連結する、請求項7に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項10】
前記カムメカニズムと前記プランジャ部との間に配置され前記カムメカニズムの前記第2カム部の回転力を前記プランジャ部の前記プランジャに選択的に伝達する動力伝達部をさらに含む、請求項1に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項11】
前記動力伝達部は前記ハウジングに回転可能に装着されたシャフトと、前記動力伝達部の前記シャフトに装着され前記カムメカニズムの前記第2カム部と連動する動力伝達部材とを含み、
前記動力伝達部材は中央部に前記動力伝達部の前記シャフトが貫通する円板状プレートと、前記円板状プレートに回転可能に固定された多数のローラとを含み、前記ローラは同一の角度間隔を有し、
前記第2カム部は前記ハウジングの前記シャフトに装着され、外周面が前記動力伝達部の前記ローラの外周面に対応する円板状プレートを含み、
前記円板状プレートは外周面から突出して前記動力伝達部材の前記ローラ間の空間に進入可能な半球状の突出部を含み、
前記上下往復駆動部の前記ローラが前記第1カム部の前記グルーブの前記上死点および前記下死点に位置するとき、前記第2カム部の前記円板状プレートの外周面が前記動力伝達部材の前記ローラの外周面に対応して前記第2カム部の回転力が前記プランジャ部に伝達されない、請求項10に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項12】
前記動力伝達部は前記ハウジングに回転可能に装着されたシャフトと、前記動力伝達部の前記シャフトに装着され前記カムメカニズムの前記第2カム部と連動する前記動力伝達部材とを含み、
前記動力伝達部材は中央部に前記動力伝達部の前記シャフトが貫通する円板状プレートと、前記円板状プレートに回転可能にそれぞれ固定された多数の第1ローラおよび多数の第2ローラとを含み、前記ローラは同一の角度間隔を有し、
前記第2カム部は前記ハウジングの前記シャフトに所定の間隔を有して装着された第1円板状プレートおよび第2円板状プレートを含み、
前記第1円板状プレートはその外周面が前記動力伝達部の前記第1ローラの外周面に対応し、
前記第2円板状プレートはその外周面が前記動力伝達部の前記第2ローラの外周面に対応し、
前記各円板状プレートは外周面から突出して前記動力伝達部材の前記対応ローラ間の空間に進入可能な半球状の突出部をそれぞれ含み、
前記上下往復駆動部の前記ローラが前記第1カム部の前記グルーブの前記上死点および前記下死点に位置するとき、前記第2カム部の前記各円板状プレートの外周面が前記動力伝達部材の前記対応ローラの外周面に対応して前記第2カム部の回転力が前記プランジャ部に伝達されない、請求項10に記載のカム式流体吐出装置。
【請求項13】
前記動力伝達部の、前記動力伝達部材を構成する前記円板状プレートは外周面に歯車部が形成され、
前記プランジャ部の前記シャフトの外周面には前記動力伝達部材の前記円板状プレートに形成された前記歯車部と噛み合う歯車部が形成される、請求項11又は12に記載のカム式流体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−96405(P2013−96405A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−194211(P2012−194211)
【出願日】平成24年9月4日(2012.9.4)
【出願人】(512230030)
【氏名又は名称原語表記】HAN,Hyung Soo
【住所又は居所原語表記】Tower Palace B−5502,467 Dogok−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】