説明

カードレス決済システム、カードレス決済方法、及び記録媒体

【課題】カードを使用せずにATMからの出金を可能とし、且つ、セキュリティレベルの高いカードレス決済システムを提供する。
【解決手段】このカードレス決済システム100は、携帯電話(携帯端末)15に備えられた表示部に表示された画像16を読取る読取部を少なくとも有するATM(現金自動預け払い機)14と、携帯電話15と通信を行なうウェブサーバ(情報提供手段)12と、携帯電話15について登録された利用者固有のID、パスワード、メールアドレス、生年月日、携帯電話固有識別番号により構成される属性情報が記録された顧客DB(顧客データベース)11と、現金の払い出しの制御を司る管理サーバ1と、を備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードレス決済システムに関し、さらに詳しくは、カードの盗難及び紛失に起因して発生し得る第三者による不正使用を防止するために、カードを使用せずに金銭の決済を可能としたカードレス決済システムと、その決済方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、キャッシュカードを持参していれば現金を所持しなくても、ATM(現金自動預け払い機:Automated Teller Machine)により出金することが可能となっており、キャッシュカードの利用頻度が高まっている。しかし、キャッシュカードは、紛失や盗難に起因して他人に不正使用される可能性が高くリスクが大きい。また、紛失、盗難の際には、キャッシュカードの使用停止の手続や警察への届出等の煩わしい手続が必要となる。そこで、キャッシュカードに代わる手段により、キャッシュカードを持ち歩かなくても出金が可能で、且つセキュリティレベルの高いシステムが要望されている。
特許文献1には、1回限り使用可能なバーコードを顧客が携帯電話で入力した取引金額と共にホストコンピュータに登録すると共に、そのバーコードを予約した顧客の携帯電話に送信して保存させ、顧客がATMで取引を行う際、ATMに備えたバーコードリーダで携帯電話からバーコードを読取り、そのバーコードをホストコンピュータに登録したバーコードと照合して、一致した場合予約した金額の取引を実行する自動取引システムについて開示されている。
特許文献2には、顧客の口座情報を有するホストコンピュータと、顧客の携帯電話からの入力情報をカード情報管理センタに送信するWebサーバと、顧客の取引に関する情報を管理し、Webサーバからの顧客の申込情報とホストコンピュータの顧客の既存の、取引口座の口座情報をもとにカード情報を生成するカード情報管理センタと、新規の口座開設の通知とカード情報を携帯電話に送信する送信サーバと、携帯電話から前記カード情報を取得するカード情報取得手段を備え、取得したカード情報により取引処理を行う自動取引装置について開示されている。
【特許文献1】特開2007−241359公報
【特許文献2】特開2007−272378公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に開示されている従来技術は、1回限り使用可能な認証情報を予め携帯電話に記憶しておくため、正規の利用者が使用前に携帯電話を紛失したことに気付かなかった場合、その携帯電話を入手した第三者に比較的容易にATMを利用して不正に出金されてしまうといった問題がある。
また、特許文献2に開示されている従来技術は、カード情報を予め携帯電話に記憶しておくため、特許文献1と同様に第三者による不正使用を防止することができない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、携帯端末のブラウザ又はアプリケーションを利用して受信した顧客の属性情報が、予め顧客情報データベースに登録された属性情報と一致すると、この顧客を特定する識別番号を発行し、イメージ化して携帯端末に送信し、利用者は受信した識別番号をATMが備える読取部により読取らせて、識別番号と入力部から入力した属性情報により本人であることを認証されることにより、カードを使用せずにATMからの出金を可能とし、且つ、セキュリティレベルの高いカードレス決済システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、携帯端末に備えられた表示部に表示された画像を読取る読取部を少なくとも有する現金自動預け払い機と、前記携帯端末と通信を行なう情報提供手段と、前記携帯端末について登録された利用者固有のID、パスワード、メールアドレス、生年月日、携帯端末固有識別番号により構成される属性情報のうちの少なくとも一つが記録された顧客データベースと、現金の払い出しの制御を司る管理サーバと、を備えたカードレス決済システムであって、前記管理サーバは、前記情報提供手段を介して前記携帯端末から受信した前記利用者に係る属性情報の一部又は全部が、前記顧客データベースに予め登録された属性情報の一部又は全部と一致したことを確認すると、該利用者を特定する識別番号を発行し、該識別番号をイメージ化して前記携帯端末に送信し、該携帯端末にイメージ化された識別番号を表示部に表示させ、前記現金自動預け払い機の前記読取部によりイメージ化された該識別番号が読取られ、該読取られた前記表示部に表示された識別番号と前記属性情報に基づいて本人であることを認証すると、前記現金自動預け払い機により現金を出金することを許容することを特徴とする。
本発明のカードレス決済システムは、少なくとも携帯端末に備えられた表示部の画像を読取る読取部を有する現金自動預け払い機と、携帯端末と通信を行なう情報提供手段と、属性情報が記録された顧客データベースと、現金の払い出しの制御を司る管理サーバと、を備えている。そして、管理サーバは、情報提供手段を介して携帯端末から受信した属性情報が、顧客データベースに予め登録された属性情報と一致したことを確認すると、この顧客を特定する識別番号を発行し、イメージ化して携帯端末に送信し、読取部により読取られた識別番号と入力部に入力された属性情報に基づいて本人であることを認証すると、現金自動預け払い機により現金を出金することを可能とするシステムである。従って、本発明のシステムにおいては、キャッシュカードを持ち歩く必要が無くなり、且つ、セキュリティレベルを高めたカードレス決済システムを提供することができる。
請求項2は、前記携帯端末はブラウザ又はアプリケーションを利用して前記利用者の属性情報を送信することを特徴とする。
携帯端末はブラウザを利用してウェブページから情報の入力が可能である。また、携帯端末が備えたアプリケーションを利用することも可能である。本発明では、ブラウザ又はアプリケーションを利用して、情報提供手段に属性情報を送信する。これにより、顧客の事情に即した利用手段を選択することができる。
【0005】
請求項3は、前記管理サーバは、前記携帯端末から前記情報提供手段を介して入力された属性情報を受信する顧客情報受信手段と、受信した属性情報の一部又は全部が、前記顧客データベースに予め登録された属性情報と同一の顧客の属性情報であるか否かを照合する属性情報照合手段と、該属性情報照合手段により照合した結果、同一の顧客の属性情報であると判定された場合に、前記識別番号を発行する識別番号発行手段と、発行された該識別番号を前記顧客データベースに記録する情報更新手段と、発行された該識別番号のイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、生成されたイメージデータを前記携帯端末に送信するイメージデータ送信手段と、前記現金自動預け払い機の読取部により読取られた該識別番号と入力された属性情報を受信する識別番号等受信手段と、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客に係る情報であるか否かを前記顧客データベースにより照合する識別番号照合手段と、照合の結果、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であると判定された場合に、前記現金自動預け払い機での出金制限を解除する出金制限解除手段と、を備えたことを特徴とする。
管理サーバには、複数の手段が夫々ソフトウェアにより動作する各ステップを備えている。例えば、顧客情報受信手段は、携帯端末から情報提供手段を介して入力された属性情報を受信する動作を実行する。また、属性情報照合手段は、受信した属性情報の一部又は全部が、前記顧客データベースに予め登録された属性情報と同一の顧客の属性情報であるか否かを照合する。このように各手段がソフトウェアにより動作され、全ての手段を管理サーバが統括制御している。これにより、管理サーバは、全ての動作の流れを統括して管理することができる。
【0006】
請求項4は、前記現金自動預け払い機は、前記読取部により読取った画像中に含まれる識別番号に係る情報を抽出する識別番号抽出手段と、前記属性情報の入力を受け付ける属性情報受付手段と、抽出された前記識別番号と属性情報を前記管理サーバに送信する送信手段と、前記出金制限解除手段により出金制限が解除されたときに入力に応じた金額の出金を実行する出金手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明の現金自動預け払い機は、本来の機能に加えて、携帯端末に備えられた表示部の画像を読取る読取部を備えている。そして読取部により読取られた画像に含まれる識別番号に係る情報を抽出する識別番号抽出手段と、現金自動預け払い機に備えられた入力部から入力された属性情報を受け付ける属性情報受付手段と、識別番号と属性情報を管理サーバに送信する送信手段と、出金制限が解除されると、入力に応じた金額の出金を実行する出金手段と、を備えている。これにより、携帯端末の画像から識別番号情報を抽出して出金の可否を実行するので、キャッシュカードを使用することなく現金の払い出しを行なうことができる。
【0007】
請求項5は、前記管理サーバは、前記現金自動預け払い機により出金が実行されると、発行された前記識別番号を無効とすることを特徴とする。
本発明では、出金が実行されると、再び同じ識別番号による二重の出金が実行されないように、識別番号を無効とする。これにより、同じ識別番号による不正な出金を未然に防止することができる。
請求項6は、前記管理サーバは、前記イメージデータ送信手段によりイメージデータを前記携帯端末に送信してから所定の時間が経過すると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする。
正規の顧客が識別番号を受信して出金するまでの間に、携帯端末を紛失したり盗難に遭うことが考えられる。識別番号を発行してから所定の時間経過すると自動的にこの識別番号による出金を無効とすることにより、更にセキュリティのレベルを高くすることができる。これにより、携帯端末の紛失、盗難に対して実害(出金)の発生を未然に防止することができる。
【0008】
請求項7は、前記管理サーバは、前記携帯端末から指定の電話番号に通話され、該携帯端末が有する電話番号が前記顧客データベースに記録され、且つ前記携帯端末から予め指定されたメールアドレスに当該システムを使用する旨のデータがメール送信され、送信した前記携帯端末のメールアドレスが前記顧客データベースに記録されている場合に、該メールアドレスにURLを通知し、前記携帯端末から該URLへアクセスすることで該携帯端末に表示されるウェブページを介して前記属性情報の一部又は全部の入力を可能とすることを特徴とする。
利用者がブラウザを利用する場合、携帯端末から指定の電話番号に通話する。管理サーバはその電話番号が予め登録されている顧客か否かを判断する。次に携帯端末から指定のメールアドレスに当該システムを使用する旨のデータをメールする。管理サーバは、電話番号とメールアドレスから予め登録されている顧客か否かを判断して、登録済みの顧客であれば、そのメールアドレスにURLを通知する。利用者は、このURLへアクセスすることで、情報提供手段を介して属性情報の入力が可能となる。
URLの送付に際し、メール送信のみの処理とした場合、利用者が過去に使用していたメールアドレスを悪意の第三者が取得し、金融機関への変更連絡前に利用者本人に成りかわるなど、セキュリティ上の課題が残る。そこで、本発明では、メール送信だけでなく電話の通話による確認を行い、セキュリティを向上させている。これにより、許可された利用者のみにURLを使用することが許可され、不正なアクセスを排除することができる。
【0009】
請求項8は、前記イメージデータ生成手段は、バーコード、又は二次元コードをイメージデータとして生成することを特徴とする。
イメージデータは、それを見ることで内容が確認できる場合、イメージデータが不正に作成されシステムが悪用される等の懸念が生じる。そこで本発明では、バーコード、又は二次元コードをイメージデータとして生成する。これにより、セキュリティレベルを更に高くすることができる。なお、二次元コードについては、スタック式、QRコード(商標登録)等のマトリックス式のいずれであってもよい。
請求項9は、前記読取部はバーコードリーダであることを特徴とする。
携帯端末の表示部は液晶画面で構成されている場合が多い。その液晶画面に表示されたバーコード、又は二次元コードを読取るには、非接触の読取り方法が適している。本発明は、バーコードリーダを使用する。これにより、非接触で携帯端末の画像を容易に読むことができる。
【0010】
請求項10は、前記管理サーバは、顧客情報受信手段が、携帯端末からウェブサーバを介して入力された属性情報を受信するステップと、属性情報照合手段が、受信した属性情報の一部又は全部が同一の顧客の属性情報であるか否かを照合するステップと、識別番号発行手段が、前記属性情報照合手段により照合した結果、同一の顧客の属性情報であると判定された場合に、識別番号を発行するステップと、情報更新手段が、発行された識別番号を顧客データベースに記録するステップと、イメージデータ生成手段が、発行された識別番号のイメージデータを生成するステップと、イメージデータ送信手段が、生成されたイメージデータを前記携帯端末に送信するステップと、識別番号等受信手段が、現金自動預け払い機の読取部により読取られた識別番号と入力部より入力された属性情報を受信するステップと、識別番号照合手段が、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であるか否かを前記顧客データベースにより照合するステップと、出金制限解除手段が、照合の結果、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であると判定された場合に、前記現金自動預け払い機での出金制限を解除するステップと、を備えたことを特徴とする。
本発明は、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項11は、前記管理サーバは、前記現金自動預け払い機により出金が実行されると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする。
本発明は、請求項5と同様の作用効果を奏する。
【0011】
請求項12は、前記管理サーバは、前記イメージデータ送信手段によりイメージデータを前記携帯端末に送信してから所定の時間が経過すると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする。
本発明は、請求項6と同様の作用効果を奏する。
請求項13は、前記管理サーバは、前記携帯端末から所定のメールアドレスにメールが送信され、送信されたメールのメールアドレスが前記顧客データベースに記録されている場合に、該メールアドレスにURLを通知し、前記携帯端末から該URLへアクセスすることで該携帯端末に表示されるウェブページを介して前記属性情報の一部又は全部の入力を許可することを特徴とする。
本発明は、請求項7と同様の作用効果を奏する。
請求項14は、請求項10乃至13の何れか一項に記載の決済方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたプログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
本発明の決済方法をコンピュータが制御可能なOSに従ってプログラミングすることにより、そのOSを備えたコンピュータであれば同じ処理方法により制御することができる。そして、決済プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、管理サーバは、情報提供手段を介して携帯端末から受信した属性情報が、顧客データベースに予め登録された属性情報と一致したことを確認すると、この顧客を特定する識別番号を発行し、イメージ化して携帯端末に送信し、現金自動預け払い機の読取部により読取られた識別番号と入力部に入力された属性情報に基づいて本人であることを認証すると、現金自動預け払い機により現金を出金することを可能とするシステムであるので、キャッシュカードを持ち歩く必要が無くなり、且つ、セキュリティレベルの高いカードレス決済システムを提供することができる。
また、ブラウザ又はアプリケーションを利用して、情報提供手段に属性情報を送信するので、顧客の事情に即した利用手段を選択することができる。
また、管理サーバには、複数の手段が夫々ソフトウェアにより動作する各ステップを備え、各手段がソフトウェアにより動作され、全ての手段を管理サーバが統括制御しているので、管理サーバは、全ての動作の流れを統括して管理することができる。
【0013】
また、本発明の現金自動預け払い機は、本来の機能に加えて、携帯端末に備えられた表示部の画像を読取る読取部を備えている。そして読取部により読取られた画像に含まれる識別番号を抽出する識別番号抽出手段と、現金自動預け払い機に備えられた入力部から入力された属性情報を受け付ける属性情報受付手段と、識別番号と属性情報を管理サーバに送信する送信手段と、出金制限が解除されると、入力に応じた金額の出金を実行する出金手段と、を備えているので、携帯端末の画像から識別番号を抽出して出金の可否を判定し、出金を実行することにより、キャッシュカードを使用することなく現金の払い出しを行なうことができる。
また、出金が実行されると、再び同じ識別番号による二重の出金が実行されないように、発行された識別番号を無効とするので、同じ識別番号による不正な出金を未然に防止することができる。
また、識別番号を発行してから所定の時間経過すると自動的にこの識別番号による出金を無効とするので、携帯端末の紛失、盗難に対して実害(出金)の発生を未然に防止することができる。
【0014】
また、電話番号とメールアドレスにより承認された利用者のみにURLが通知され、このURLへアクセスすることで、ウェブページを介して属性情報の入力が可能となるので、第三者による利用者への成りかわりや、URLへの不正なアクセスを排除することができる。
また、バーコード、又は二次元コードをイメージデータとして生成するので、セキュリティレベルを更に高くすることができる。
また、識別番号を読取るときに、バーコードリーダを使用するので、非接触で携帯端末の画像を容易に読むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明に係るカードレス決済システムのシステム構成を示す図である。このカードレス決済システム100は、携帯電話(携帯端末)15に備えられた表示部に表示された画像16(特許第2938338号公報の図1より引用)を読取る読取部20を少なくとも有するATM(現金自動預け払い機)14と、携帯電話15と通信を行なうウェブサーバ(情報提供手段)12と、携帯電話15について登録された利用者固有のID、パスワード、メールアドレス、生年月日、携帯電話固有識別番号により構成される属性情報のうちの少なくとも一つが記録された顧客DB(顧客データベース)11と、現金の払い出しの制御を司る管理サーバ1と、を備えて構成されている。
即ち、本実施形態のカードレス決済システム100は、少なくとも携帯電話15に備えられた表示部の画像を読取る読取部20を有するATM14と、携帯電話15と通信を行なうウェブサーバ12と、属性情報が記録された顧客DB11と、現金の預け払いの制御を司る管理サーバ1と、を備えている。そして、管理サーバ1は、ウェブサーバ12を介して携帯電話15から受信した属性情報が、顧客DB11に予め登録された属性情報と一致したことを確認すると、この顧客を特定する識別番号を発行し、イメージ化して携帯電話15に送信し、読取部20により読取られた識別番号と属性情報に基づいて本人であることを認証すると、ATM14により現金を出金することを可能とするシステムである。従って、本発明のカードレス決済システム100においては、キャッシュカードを持ち歩く必要が無くなり、且つ、セキュリティレベルを高めたカードレス決済システムを提供することができる。
【0016】
また、管理サーバ1は、携帯電話15からウェブサーバ12を介して入力された属性情報を受信する顧客情報受信手段3と、受信した属性情報の一部又は全部が、顧客DB11に予め登録された同一の顧客の属性情報であるか否かを照合する属性情報照合手段6と、属性情報照合手段6により照合した結果、同一の顧客の属性情報であると判定された場合に、識別番号を発行する識別番号発行手段7と、発行された識別番号を顧客DB11に記録する情報更新手段5と、発行された識別番号のイメージデータを生成するイメージデータ生成手段8と、生成されたイメージデータを携帯電話15に送信するイメージデータ送信手段4と、ATM14の読取部20(図2参照)により読取られた識別番号とATM14の入力部(図示せず)に入力された属性情報を受信する識別番号等受信手段3aと、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であるか否かを顧客DB11により照合する識別番号照合手段9と、照合の結果、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であると判定された場合に、ATM14での出金制限を解除する出金制限解除手段10と、各手段の同期を制御する制御部2と、を備えて構成されている。尚、識別番号等受信手段3aは、顧客情報受信手段3により実行しても構わない。尚、本実施形態におけるイメージデータ生成手段8は、QRコードをイメージデータとして生成するものとする。但し、特にQRコードに限定する必要はなく、一次元のバーコードや他のコードでも構わない。
即ち、管理サーバ1には、複数の手段が夫々ソフトウェアにより動作する各ステップを備えている。例えば、顧客情報受信手段3は、携帯電話15からウェブサーバ12を介して入力された属性情報を受信する動作を実行する。また、属性情報照合手段6は、受信した属性情報の一部又は全部が、顧客DB11に予め登録された同一の顧客の属性情報であるか否かを照合する。このように各手段がソフトウェアにより動作され、全ての手段を管理サーバ1が統括制御している。これにより、管理サーバ1は、全ての動作の流れを統括して管理することができる。
【0017】
次に、本カードレス決済システム100の概略動作について管理サーバを中心に説明する。管理サーバ1は、ウェブサーバ12を介して携帯電話15から受信した利用者に係る属性情報の一部又は全部が、顧客DB11に予め登録された属性情報の一部又は全部と一致したことを確認すると、利用者を特定する識別番号を発行し、イメージ化して携帯電話15に送信する。利用者は携帯電話15の表示部にイメージ化された識別番号を表示させ、読取部20により読取られた表示部に表示された識別番号と、入力部に入力された属性情報に基づいて本人であることを認証すると、ATM14により現金を出金することを許容する。
図2は本発明に係るカードレス決済システムを構成するATMの機能ブロックを示す図である。ATM14は、携帯電話15の表示部に表示されたイメージデータを読取る読取部20と、読取部20により読取られたイメージデータに含まれる識別番号を抽出する識別番号抽出手段22と、入力部(図示せず)からの属性情報の入力を受け付ける属性情報受付手段23と、抽出された識別番号と属性情報を管理サーバ1に送信する送信手段24と、管理サーバ1の出金制限解除手段10により出金制限が解除されると、入力に応じた金額の出金を実行する出金手段25と、各手段の同期を制御する制御部21と、を備えて構成されている。
【0018】
即ち、本実施形態のATM14は、本来の機能(現金の預け払い機能)に加えて、携帯電話15に備えられた表示部の画像を読取る読取部20を備えている。そして読取部20により読取られたイメージデータ(QRコード)に含まれる識別番号を抽出する識別番号抽出手段22と、ATM14に備えられた入力部から入力された属性情報を受け付ける属性情報受付手段23と、識別番号と属性情報を管理サーバ1に送信する送信手段24と、出金制限が解除されると、入力に応じた金額の出金を実行する出金手段25と、を備えている。これにより、携帯電話15に表示されたイメージデータから識別番号を抽出して出金の可否を判定し、出金が実行され、キャッシュカードを使用することなく現金の払い出しを行なうことができる。
また、携帯電話15の表示部は液晶画面で構成されている場合が多い。その液晶画面に表示されたイメージデータを読取るには、非接触の読取り方法が適している。本実施形態は、読取部20としてバーコードリーダを使用する。これにより、非接触で携帯電話15のイメージデータを容易に読むことができる。
【0019】
図3、図4は携帯電話のブラウザを利用して本発明のカードレス決済システムを稼働させた場合の動作を説明するフローチャートである。図1、図2を参照して説明する。まず図3を参照する。ブラウザを利用する場合、まず、予め指定された電話番号に携帯電話15から電話をかけて(S19)、発信者番号をIVRで受け付けて顧客DB11との照合を行なう(S20)。その後、携帯電話15から予め指定されたメールアドレスへメール送信する(S1)。これにより、携帯電話15の利用者が予め登録されている利用者であることを管理サーバ1が認証して、登録しているメールアドレスへURLを明記したメールを自動返信する(S2)。利用者はURLをクリックして認証ページへ進む(S3)。そして、予め登録したパスワード32(図6参照)と生年月日35(図6参照)を入力して(S4)、送信する(S5)。このとき携帯電話固体識別番号37(図6参照)が併せて送信される。管理サーバ1は、それらの情報を顧客情報受信手段3により受信し、属性情報照合手段6により顧客DB11に登録された属性情報と照合する(S6)。照合の結果、顧客DB11に登録された属性情報と一致しない場合(S7でNO)、不一致が所定回数以上かをチェックし(S22)、所定回数に達していなければ(S22でNO)、再度の入力を要求して(S21)、ステップS4に戻る。ステップS22で所定回数に達していれば(S22でYES)出金制限解除手段10により出金を制限して出金を不能とする(S23)。そして金融機関へ自動的に連絡が伝わり、金融機関から利用者へ本人確認の問い合わせを実施する(S24)。本人であることが確認されると、ロック解除申請方法を案内して(S25)、図4のステップS18に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S18)。
一方、ステップS7で照合の結果、顧客DB11に登録された属性情報と一致した場合(S7でYES)、識別番号発行手段9により当該顧客の識別番号36(図6参照)が発行され(S8)、情報更新手段7により顧客DB11に識別番号が記録される(S9)。そして、イメージデータ生成手段8により、発行された識別番号がイメージデータ(QRコード)として生成され、イメージデータ送信手段4によりイメージデータが利用者の携帯電話15へ送信され、携帯電話15の表示部にQRコードを表示する(S10)。
【0020】
以下、図4を参照する。QRコードを確認した利用者は、ATM設置の読取部(バーコードリーダ)20でQRコードを読取らせて(S11)、続けてパスワードを入力するとATMの属性情報受付手段23により受け付けられる(S12)。QRコードはATM14の識別番号抽出手段22により識別番号が抽出され、送信手段24により管理サーバ1に送信される。管理サーバ1では、識別番号等受信手段3aにより受信した識別番号とパスワードが識別番号照合手段9により顧客DB11の内容(図6参照)と照合されて一致するか否かがチェックされる(S13)。照合の結果、一致しなかった場合(S13でNO)、パスワードを再度入力する場合は(S26でYES)ステップS12に戻り、パスワードを入力しない場合は(S26でNO)、ステップS18に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S18)。
【0021】
一方、ステップS13で一致すると(S13でYES)、QRコードの受信が初回か否かをチェックする(S14)。初回であれば(S14でYES)、次にQRコードを表示してから所定の時間が経過したか否かをチェックする(S15)。所定時間内であれば(S15でYES)、利用者はATM14の入力部から出金額を入力する(S16)。管理サーバ1はその金額が適正であれば、出金制限解除手段10により出金を許可する信号をATM14に送信して、ATM14はその信号により出金手段25から出金額を出金して(S17)、情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S18)。尚、ステップS14でQRコードの読み取りが初回で無い場合(S14でNO)、或いはS15でQRコードの表示から所定の時間が経過していた場合(S15でNO)は、それぞれエラーとなって(S27)、ステップS18に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S18)。
即ち、利用者がブラウザを利用する場合、携帯電話15から指定の電話番号に通話する。管理サーバ1はその電話番号が予め登録されている顧客か否かを判断する。次に携帯電話15から指定のメールアドレスに当該システムを使用する旨のデータをメールする。管理サーバ1は、電話番号とメールアドレスから予め登録されている顧客か否かを判断して、登録済みの顧客であれば、そのメールアドレスにURLを通知する。利用者は、このURL(ウェブページ)へアクセスすることで、ウェブサーバ12を介して属性情報の入力が可能となる。これにより、電話番号とメールアドレスにより承認された利用者のみにURLが通知され、許可された利用者のみにURLを使用することが許可されるため、不正なアクセスを排除することができる。
【0022】
図5は携帯電話が備える(予めダウンロードされた)アプリケーションを利用して本発明のカードレス決済システムを稼働させた場合の動作を説明するフローチャートである。図1、図2を参照して説明する。利用者はカードレス決済システムを稼働させる場合、携帯電話15が備えるアプリケーションを起動する(S30)。そして、予め登録したパスワードと生年月日を入力して(S31)、送信する(S32)。このとき携帯電話固体識別番号が併せて送信される。管理サーバ1はそれらの情報を顧客情報受信手段3により受信し、属性情報照合手段6により顧客DB11に登録された属性情報と照合する(S33)。照合の結果、顧客DB11に登録された属性情報と一致しない場合(S34でNO)、不一致が所定回数以上かをチェックし(S47)、所定回数に達していなければ(S47でNO)、再度の入力を要求して(S46)、ステップS31に戻る。ステップS47で所定回数に達していれば(S47でYES)、出金制限解除手段10により出金を制限して出金を不能とする(S48)。そして金融機関へ自動的に連絡が伝わり、金融機関から利用者へ本人確認の問い合わせを実施する(S49)。本人であることが確認されると、ロック解除申請方法を案内して(S50)、ステップS45に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S45)。
【0023】
一方、ステップS34で照合の結果、顧客DB11に登録された属性情報と一致した場合(S34でYES)、識別番号発行手段9により当該顧客の識別番号が発行され(S35)、情報更新手段7により顧客DB11に識別番号が記録される(S36)。そして、イメージデータ生成手段8により、発行された識別番号がイメージデータ(QRコード)として生成され、イメージデータ送信手段4によりイメージデータが利用者の携帯電話15へ送信され、携帯電話15の表示部にQRコードを表示する(S37)。
QRコードを確認した利用者は、ATM設置の読取部(バーコードリーダ)20でQRコードを読取り(S38)、続けてパスワードを入力するとATMの属性情報受付手段23により受け付けられる(S39)。QRコードはATM14の識別番号抽出手段22により識別番号が抽出され、送信手段24により管理サーバ1に送信される。管理サーバ1では、識別番号等受信手段3aにより受信した識別番号とパスワードが識別番号照合手段9により顧客DB11の内容と照合されて一致するか否かがチェックされる(S40)。照合の結果、一致しなかった場合(S40でNO)、パスワードを再度入力する場合は(S51でYES)ステップS39に戻り、パスワードを入力しない場合は(S51でNO)、ステップS45に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S45)。
【0024】
一方、ステップS40で一致すると(S40でYES)、QRコードの受信が初回か否かをチェックする(S41)。初回であれば(S41でYES)、次にQRコードを表示してから所定の時間が経過したか否かをチェックする(S42)。所定時間内であれば(S42でYES)、利用者はATM14の入力部から出金額を入力する(S43)。管理サーバ1はその金額が適正であれば、出金制限解除手段10により出金を許可する信号をATM14に送信して、ATM14はその信号により出金手段25から出金額を出金して(S44)、情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S45)。尚、ステップS41でQRコードの読み取りが初回で無い場合(S41でNO)、或いはS42でQRコードの表示から所定の時間が経過していた場合(S42でNO)は、それぞれエラーとなって(S52)、ステップS45に進んで情報更新手段5により顧客DB11を更新する(S45)。
即ち、携帯電話15にはブラウザを利用してウェブページから情報の入力が可能である。また、携帯電話15が備えたアプリケーションを利用することも可能である。本実施形態では、ブラウザ又はアプリケーションを利用して、ウェブサーバ12に属性情報を送信する。これにより、顧客の事情に即した利用手段を選択することができる。
【0025】
また、顧客による出金が実行されると、携帯電話15から入力した識別番号は不要となる。そこで本実施形態では、出金が実行されると、再び同じ識別番号による二重の出金が実行されないように、その識別番号を無効とする。尚、発行された識別番号を顧客DB11から削除するようにしても構わない。これにより、同じ識別番号による不正な出金を未然に防止することができる。
また、正規の顧客が識別番号を受信して出金するまでの間に、携帯電話15を紛失したり盗難に遭うことが考えられる。識別番号を発行してから所定の時間経過すると自動的にこの識別番号による出金を無効とすることにより、更にセキュリティのレベルを高くすることができる。尚、発行された識別番号を顧客DB11から削除するようにしても構わない。これにより、携帯電話15の紛失、盗難に対して実害(出金)の発生を未然に防止することができる。
また、イメージデータは一見しただけで内容が確認できないことが好ましい。そこで本実施形態では、QRコードをイメージデータとして生成する。これにより、セキュリティレベルを更に高くすることができる。
【0026】
図6は本発明のカードレス決済システムに備えられた顧客DBの記録内容の一例を示す図である。顧客DB11には、例えば、各顧客の氏名30、顧客を特定するID31、顧客が指定するパスワード32、顧客が所有する携帯電話のメールアドレス33、携帯電話の電話番号34、顧客の生年月日35、認証された場合に顧客に送信する識別番号36、携帯電話が独自に備えている携帯電話固体識別番号37等が記録されている。尚、これ以外の情報を記録するようにしても構わない。
例えば、氏名30が「○○○○」の場合は、ID31は「00001」、パスワード32は「****」、メールアドレス33は「・・・@・・co.jp」、電話番号34は「090−****−****」、生年月日35は「S50.1.1」、識別番号36は「****」、携帯電話固体識別番号37は「***/****/****」と記録される。以下、同様にして各顧客の属性情報と識別番号36が記録される。尚、識別番号は、毎出金時に発行され、識別番号が情報として埋め込まれたイメージデータが顧客の携帯電話に表示される。
【0027】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態のカードレス決済システムを構成する各機能をそれぞれプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、コンピュータに搭載したCD−ROMドライブのような媒体駆動装置にこのCD−ROM等を装着して、これらのプログラムをコンピュータのメモリあるいは記憶装置に格納し、それを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
尚、プログラムを格納する記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
【0028】
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することによって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等を介して接続されたサーバコンピュータの記憶装置にプログラムを格納しておき、インターネット等を通じて他のコンピュータに転送することもできる。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
尚、コンピュータでは、可搬型の記録媒体上のプログラム、または転送されてくるプログラムを、コンピュータに接続した記録媒体にインストールし、そのインストールされたプログラムを実行することによって上述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るカードレス決済システムのシステム構成を示す図である。
【図2】本発明に係るカードレス決済システムを構成するATMの機能ブロックを示す図である。
【図3】携帯電話のブラウザを利用して本発明のカードレス決済システムを稼働させた場合の動作を説明するフローチャート(その1)である。
【図4】携帯電話のブラウザを利用して本発明のカードレス決済システムを稼働させた場合の動作を説明するフローチャート(その2)である。
【図5】携帯電話が備えるアプリケーションを利用して本発明のカードレス決済システムを稼働させた場合の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明のカードレス決済システムに備えられた顧客DBの記録内容の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
1 管理サーバ、2 制御部、3 顧客情報受信手段、4 イメージデータ送信手段、5 情報更新手段、6 属性情報照合手段、7 識別番号発行手段、8 イメージデータ生成手段、9 識別番号照合手段、10 出金制限解除手段、11 顧客DB、12 ウェブサーバ、13 ネットワーク、14 ATM、15 携帯電話、16 QRコード、20 読取部、21 制御部、22 識別番号抽出手段、23 属性情報受付手段、24 送信手段、25 出金手段、100 カードレス決済システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末に備えられた表示部に表示された画像を読取る読取部を少なくとも有する現金自動預け払い機と、
前記携帯端末と通信を行なう情報提供手段と、
前記携帯端末について登録された利用者固有のID、パスワード、メールアドレス、生年月日、携帯端末固有識別番号により構成される属性情報のうちの少なくとも一つが記録された顧客データベースと、
現金の払い出しの制御を司る管理サーバと、
を備えたカードレス決済システムであって、
前記管理サーバは、前記情報提供手段を介して前記携帯端末から受信した前記利用者に係る属性情報の一部又は全部が、前記顧客データベースに予め登録された属性情報の一部又は全部と一致したことを確認すると、該利用者を特定する識別番号を発行し、該識別番号をイメージ化して前記携帯端末に送信し、該携帯端末にイメージ化された識別番号を表示部に表示させ、前記現金自動預け払い機の前記読取部によりイメージ化された該識別番号が読取られ、該読取られた前記表示部に表示された識別番号と前記属性情報に基づいて本人であることを認証すると、前記現金自動預け払い機により現金を出金することを許容することを特徴とするカードレス決済システム。
【請求項2】
前記携帯端末はブラウザ又はアプリケーションを利用して前記利用者の属性情報を送信することを特徴とする請求項1に記載のカードレス決済システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、前記携帯端末から前記情報提供手段を介して入力された属性情報を受信する顧客情報受信手段と、
受信した属性情報の一部又は全部が、前記顧客データベースに予め登録された属性情報と同一の顧客の属性情報であるか否かを照合する属性情報照合手段と、
該属性情報照合手段により照合した結果、同一の顧客の属性情報であると判定された場合に、前記識別番号を発行する識別番号発行手段と、
発行された該識別番号を前記顧客データベースに記録する情報更新手段と、
発行された該識別番号のイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、
生成されたイメージデータを前記携帯端末に送信するイメージデータ送信手段と、
前記現金自動預け払い機の読取部により読取られた該識別番号と入力部から入力された属性情報を受信する識別番号等受信手段と、
受信した識別番号と属性情報が同一の顧客に係る情報であるか否かを前記顧客データベースにより照合する識別番号照合手段と、
照合の結果、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であると判定された場合に、前記現金自動預け払い機での出金制限を解除する出金制限解除手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のカードレス決済システム。
【請求項4】
前記現金自動預け払い機は、前記読取部により読取った画像中に含まれる識別番号に係る情報を抽出する識別番号抽出手段と、前記属性情報の入力を受け付ける属性情報受付手段と、抽出された前記識別番号と属性情報を前記管理サーバに送信する送信手段と、前記出金制限解除手段により出金制限が解除されたときに入力に応じた金額の出金を実行する出金手段と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のカードレス決済システム。
【請求項5】
前記管理サーバは、前記現金自動預け払い機により出金が実行されると、発行された前記識別番号を無効とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のカードレス決済システム。
【請求項6】
前記管理サーバは、前記イメージデータ送信手段によりイメージデータを前記携帯端末に送信してから所定の時間が経過すると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のカードレス決済システム。
【請求項7】
前記管理サーバは、前記携帯端末から指定の電話番号に通話され、該携帯端末が有する電話番号が前記顧客データベースに記録され、且つ前記携帯端末から予め指定されたメールアドレスに当該システムを使用する旨のデータがメール送信され、送信した前記携帯端末のメールアドレスが前記顧客データベースに記録されている場合に、該メールアドレスにURLを通知し、前記携帯端末から該URLへアクセスすることで該携帯端末に表示されるウェブページを介して前記属性情報の一部又は全部の入力を可能とすることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のカードレス決済システム。
【請求項8】
前記イメージデータ生成手段は、バーコード、又は二次元コードをイメージデータとして生成することを特徴とする請求項3に記載のカードレス決済システム。
【請求項9】
前記読取部はバーコードリーダであることを特徴とする請求項1又は2に記載のカードレス決済システム。
【請求項10】
前記管理サーバは、顧客情報受信手段が、携帯端末からウェブサーバを介して入力された属性情報を受信するステップと、
属性情報照合手段が、受信した属性情報の一部又は全部が同一の顧客の属性情報であるか否かを照合するステップと、
識別番号発行手段が、前記属性情報照合手段により照合した結果、同一の顧客の属性情報であると判定された場合に、識別番号を発行するステップと、
情報更新手段が、発行された識別番号を顧客データベースに記録するステップと、
イメージデータ生成手段が、発行された識別番号のイメージデータを生成するステップと、
イメージデータ送信手段が、生成されたイメージデータを前記携帯端末に送信するステップと、
識別番号等受信手段が、現金自動預け払い機の読取部により読取られた識別番号と入力された属性情報を受信するステップと、
識別番号照合手段が、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であるか否かを前記顧客データベースにより照合するステップと、
出金制限解除手段が、照合の結果、受信した識別番号と属性情報が同一の顧客の情報であると判定された場合に、前記現金自動預け払い機での出金制限を解除するステップと、を備えたことを特徴とするカードレス決済方法。
【請求項11】
前記管理サーバは、前記現金自動預け払い機により出金が実行されると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする請求項10に記載のカードレス決済方法。
【請求項12】
前記管理サーバは、前記イメージデータ送信手段によりイメージデータを前記携帯端末に送信してから所定の時間が経過すると、発行された識別番号を無効とすることを特徴とする請求項10に記載のカードレス決済方法。
【請求項13】
前記管理サーバは、前記携帯端末から指定の電話番号に通話され、該携帯端末が有する電話番号が前記顧客データベースに記録され、且つ前記携帯端末から所定のメールアドレスにメール送信され、送信されたメールアドレスが前記顧客データベースに記録されている場合に、該メールアドレスにURLを通知し、前記携帯端末から該URLへアクセスすることで該携帯端末に表示されるウェブページを介して前記属性情報の一部又は全部の入力を許可することを特徴とする請求項10に記載のカードレス決済方法。
【請求項14】
請求項10乃至13の何れか一項に記載のカードレス決済方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたプログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−245272(P2009−245272A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92524(P2008−92524)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(595078415)プロミス株式会社 (99)
【Fターム(参考)】