説明

ガイド装置、および画像形成装置

【課題】転写手段と定着手段との間において記録用紙の搬送を案内する技術に関し、折り曲げ線と平行な方向に沿って搬送される記録用紙に折り目ズレが発生することを防止し得るガイド装置、および画像形成装置を提供する。
【解決手段】ガイド装置100は、搬送方向と平行な折り曲げ線に沿って折り曲げて形成されたフラップ部を備え定着部80から送り出される封筒90の下面96を支持するガイド板120と、ガイド板との間においてフラップ部を押さえ付ける押さえガイド部110と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録用紙の搬送を案内するガイド装置、および当該ガイド装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に画像形成装置による記録用紙の印刷は、転写手段によってトナーが転写された記録用紙を定着ローラを備える定着手段へ搬送し、定着手段においてトナーを定着させることによって行われている。
【0003】
画像形成装置による印刷対象として、例えば、封筒のような特殊な用紙が選択されることがある。封筒は、薄紙などの普通紙とは異なり、フラップ部といわれる折り曲げられた部分が形成されている。封筒が定着ローラへ進入する際、フラップ部に浮き(フラップ部と記録用紙本体との間の開き)が生じていると、定着ローラの圧接によるフラップ部のズレおよびフラップ部のズレに伴う記録用紙の折り目ズレが発生し、見栄えの悪い記録用紙が排紙されてしまう。特許文献1には、定着ローラの手前にガイドローラーを配置し、ガイドローラーによって封筒の表裏両面を挟持させてフラップ部にめくれが発生することを防止する技術が開示されている。
【0004】
ところで、封筒への印刷は、フラップ部を形成する折り曲げ線と平行な方向に沿って搬送される封筒に対して行われる場合と、直交する方向に沿って搬送される封筒に対して行われる場合とがある。例えば、特許文献1に示されるように、折り曲げ線と直交する方向に沿って封筒が搬送され、かつ折り曲げの起点側を先頭にして封筒がガイドローラーへ進入させられる場合は、フラップ部に浮きが生じていたとしても、浮きが小さい部位から大きい部位にかけて順次挟持されながら搬送されるため、ガイドローラーによる挟持ガイドが機能し、折り目ズレの発生が抑えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−8892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、折り曲げ線と平行な方向に沿って封筒を搬送させる場合は、フラップ部のズレが生じ易い側方側から封筒がガイドローラーへ進入させられる。この際、ガイドローラーによって封筒を挟持すると、定着ローラへ封筒を進入させる場合と同様に、フラップ部のズレが容易に発生し得る。このため、搬送を案内するために配置されたガイドローラーの圧接によって封筒に折り目ズレが招かれ、見栄えの悪い封筒が排紙されてしまうという問題が生じてしまう。
【0007】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、転写手段と定着手段との間において記録用紙の搬送を案内する技術に関し、折り曲げ線と平行な方向に沿って搬送される記録用紙に折り目ズレが発生することを防止し得るガイド装置、および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0009】
(1)トナー像を転写する転写手段からトナー像を定着する定着手段への記録用紙の搬送を案内するガイド装置であって、搬送方向と平行な折り曲げ線に沿って折り曲げて形成された折り曲げ部を備え前記定着手段から送り出される前記記録用紙の下面を支持するガイド板と、前記ガイド板との間において前記折り曲げ部を押さえ付ける押さえガイド部と、を有するガイド装置。
【0010】
(2)前記押さえガイド部は、前記記録用紙に当接させられ前記記録用紙の搬送移動に従動して回転する押し付け部材を有する、上記(1)のガイド装置。
【0011】
(3)前記折り曲げ部は、前記記録用紙の画像が形成される上面側へ折り曲げて形成されており、前記押し付け部材は、搬送方向と交差する方向における前記折り曲げ部の幅寸法よりも小さな幅寸法で前記折り曲げ部に対して当接させられる、上記(2)のガイド装置。
【0012】
(4)前記押し付け部材は、前記記録用紙に点接触させられる複数の突出部を有し、前記ガイド板と前記突出部とによって前記記録用紙が連続的に挟持されながら搬送される、上記(2)または上記(3)のガイド装置。
【0013】
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つのガイド装置と、前記記録用紙にトナー像を転写する転写手段と、前記記録用紙に前記トナー像を定着させる定着手段と、を有する画像形成装置。
【0014】
(6)前記折り曲げ部が形成された前記記録用紙に対するトナー像の形成を行う折り曲げ用紙モードを受け付ける受け付け部と、前記ガイド板と前記押さえガイド部とによる前記折り曲げ部の押さえ付け、および押さえ付け状態の解除を切り替える切り替え手段と、前記ガイド装置の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記受け付け部が前記折り曲げ用紙モードを受け付けた場合に、前記切り替え手段を動作させて前記記録用紙の前記折り曲げ部を押さえ付ける、上記(5)の画像形成装置。
【0015】
(7)前記折り曲げ部が前記記録用紙の下面側または上面側のいずれに折り曲げて形成されているかを認識する認識部をさらに有し、前記制御部は、前記認識部が前記折り曲げ部が上面側に形成されていると認識したときに、前記切り替え手段を動作させて前記記録用紙の前記折り曲げ部を押さえ付ける、上記(6)の画像形成装置。
【0016】
(8)前記ガイド板による前記記録用紙の支持角度を調整自在な角度調整手段をさらに有し、前記制御部は、前記折り曲げ部の押さえ付けを行う場合に、前記角度調整手段を動作させて、前記転写手段の出口と前記定着手段の入口とを結ぶ直線経路に沿って前記記録用紙が搬送されるように前記支持角度を変化させる、上記(6)または上記(7)の画像形成装置。
【発明の効果】
【0017】
上記構成のガイド装置および画像形成装置によれば、記録用紙は、転写手段と定着手段との間において折り曲げ線と平行な方向に沿って搬送される際、ガイド板によって下面が支持され、かつ押さえガイド部によってガイド板との間で折り曲げ部が押さえ付けられる。このため、記録用紙の折り曲げ部に浮きが生じている場合においても、定着手段が備える定着ローラへの進入時に記録用紙に折り目ズレが発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図2は、本発明の画像形成装置に係る要部であるガイド装置を示す概略構成図であって、図2(A)は、ガイド装置のガイド機能を動作させる前の状態を示す図、図2(B)は、ガイド装置のガイド機能を動作させた後の状態を示す図である。
【図3】ガイド装置が備える押し付け部材によって封筒を押さえ付ける部位を示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の角度調整手段の機能を説明するための模式図であって、図4(A)は、角度調整手段によって支持角度を調整せずに封筒を撓ませて搬送している状態を示す斜視図、図4(B)は、角度調整手段によって支持角度を調整して封筒を撓ませずに搬送している状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の画像形成装置の一実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図6】本発明の画像形成装置に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0020】
以下、本発明の画像形成装置1及び画像形成方法の実施の形態例(以下、本例という。)について、図1〜図6を参照して説明する。各図において共通の部材には、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0021】
まず、画像形成装置1の構成例について、図1を参照して説明する。
【0022】
図1は、本例の画像形成装置1を示す全体構成図である。
【0023】
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真方式により用紙に画像を形成するものであり、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の4色のトナーを重ね合わせるタンデム形式のカラー画像形成装置である。この画像形成装置1は、原稿搬送部10と、用紙収納部20と、画像読取部30と、画像形成部40と、中間転写ベルト50と、2次転写部70(転写手段に相当する)と、定着部80(定着手段に相当する)とを有している。
【0024】
原稿搬送部10は、原稿Gをセットする原稿給紙台11と、複数のローラ12とを有している。原稿搬送部10の原稿給紙台11にセットされた原稿Gは、複数のローラ12によって、画像読取部30の読取位置に1枚ずつ搬送する。画像読取部30は、原稿搬送部10により搬送された原稿Gの画像を読み取って、画像信号を生成する。
【0025】
用紙収納部20は、装置本体の下部に配置されており、記録用紙Sのサイズに応じて複数設けられている。この記録用紙Sは、給紙部21により給紙されて搬送部23に送られ、搬送部23によって転写位置である2次転写部70に搬送される。また、用紙収納部20の近傍には、手差部22が設けられている。この手差部22からは、例えば、用紙収納部20に収納されていないサイズの用紙やタグを有するタグ紙、OHPシート、封筒等の特殊紙が転写位置へ送られる。
【0026】
画像読取部30と用紙収納部20の間には、画像形成部40と中間転写ベルト50が配置されている。画像形成部40は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナー像を形成するために、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kを有する。
【0027】
第1の画像形成ユニット40Yは、イエローのトナー像を形成し、第2の画像形成ユニット40Mは、マゼンダのトナー像を形成する。また、第3の画像形成ユニット40Cは、シアンのトナー像を形成し、第4の画像形成ユニット40Kは、ブラックのトナー像を形成する。これら4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは第1の画像形成ユニット40Yについて説明する。
【0028】
第1の画像形成ユニット40Yは、ドラム状の感光体41と、感光体41の周囲に配置された帯電部42と、露光部43と、現像部44と、クリーニング部45とを有している。感光体41は、不図示の駆動モータによって反時計回りに回転する。帯電部42は、感光体41に電荷を与え感光体41の表面を一様に帯電する。露光部43は、原稿Gから読み取られた画像データに基づいて、感光体41の表面に対して露光操作を行い感光体41上に静電潜像を形成する。
【0029】
現像部44は、感光体41に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させる。これにより、感光体41の表面は、イエローのトナー像が形成される。なお、第2の画像形成ユニット40Mの現像部44は、感光体41にマゼンタのトナーを付着させ、第3の画像形成ユニット40Cの現像部44は、感光体41にシアンのトナーを付着させる。そして、第4の画像形成ユニット40Kの現像部44は、感光体41にブラックのトナーを付着させる。
【0030】
感光体41上に付着したトナーは、転写材の一例を示す中間転写ベルト50に転写される。クリーニング部45は、感光体41の表面に残留している現像剤を除去する。
【0031】
中間転写ベルト50は、無端状に形成されており、不図示の駆動モータで感光体41の回転方向とは逆方向の時計回りに回転する。中間転写ベルト50における各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kの感光体41と対向する位置には、1次転写部51が設けられている。この1次転写部51は、中間転写ベルト50にトナーと反対の極性を印加させることで、感光体41上に形成されたトナー像を中間転写ベルト50に転写させる。
【0032】
そして、中間転写ベルト50が回転することで、中間転写ベルト50の表面には、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kで形成されたトナー像が順次転写される。これにより、中間転写ベルト50上には、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのトナー像が重なり合いカラー画像が形成される。
【0033】
中間転写ベルト50の近傍で、かつ搬送部23の下流には、2次転写部70が配置されている。2次転写部70は、記録用紙Sを挟持搬送する一対のローラによって構成されており、搬送部23によって送られてきた記録用紙Sを中間転写ベルト50側に押圧する。そして、2次転写部70は、搬送部23によって送られてきた記録用紙S上に中間転写ベルト50に形成されたカラー画像を転写する。
【0034】
2次転写部70の下流側には、定着部80が設けられている。定着部80は、記録用紙Sを挟持搬送する上ローラ82および下ローラ83からなる一対のローラと、一対のローラ82、83に循環可能に巻き付けられた定着ベルト85と、記録用紙Sに熱を加える加熱ローラ84とによって構成されており、記録用紙Sに転写されたトナー像を加圧・加熱して定着させる。
【0035】
2次転写部70と定着部80との間には、記録用紙Sの搬送を案内するガイド装置100が配置されている。ガイド装置100の詳細については、後述する。
【0036】
定着部80の下流には、切換ゲート24が配置されている。切換ゲート24は、定着部80を通過した記録用紙Sの搬送路を切り替える。すなわち、切換ゲート24は、片面画像形成におけるフェースアップ排紙を行う場合に、記録用紙Sを直進させる。これにより、記録用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。また、切換ゲート24は、片面画像形成におけるフェースダウン排紙及び両面画像形成を行う場合に、記録用紙Sを下方に案内する。
【0037】
フェースダウン排紙を行う場合は、切換ゲート24によって記録用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転して上方に搬送する。これにより、記録用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。
【0038】
両面画像形成を行う場合は、切換ゲート24によって記録用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転し、再給紙路27により再び転写位置へ送られる。また、一対の排紙ローラ25の下流側に、例えば、記録用紙Sに対してステープル処理等を行う後処理装置を配置してもよい。
【0039】
次に、図2〜図4を参照して、ガイド装置100について説明する。
【0040】
図2は、ガイド装置100の機能を説明するための概略構成図であり、図3は、ガイド装置100が備える押し付け部材111によって封筒90を押さえ付ける部位を示す平面図であり、図4は、ガイド装置100が備える角度調整手段150の機能を説明するための模式図である。
【0041】
ガイド装置100によって搬送が案内される記録用紙Sには、例えば、フラップ部(折り曲げ部に相当する)93と称される記録用紙の一部が折り曲げられた部分を備える封筒90が挙げられる。図3、図4に示すように、搬送対象としての封筒90は、封筒本体部91と、封筒本体部91の長辺に沿う折り曲げ線92に沿って折り曲げて形成されたフラップ部93とを有する。本例においては、2次転写部70と定着部80との間において、折り曲げ線92が搬送方向(各図において矢印Aで示す)と平行となるように封筒90を搬送する。また、フラップ部93は、画像が形成される上面94側へ折り曲げて形成する。封筒90の上面94においてフラップ部93が重ねられていない部分は、画像が形成される画像形成領域95をなしている。
【0042】
図2に示すように、ガイド装置100は、2次転写部70から定着部80へ送り出される封筒90の下面96を支持するガイド板120と、ガイド板120との間においてフラップ部93を押さえ付ける押さえガイド部110と、押さえガイド部110の押さえ付け動作を駆動するための第1駆動モータ134と、ガイド板120の支持角度を変更するための第2駆動モータ154とを有している。
【0043】
ガイド板120は、2次転写部70の出口71から送りだされた封筒90が支持可能な平板状の板材から構成されている。封筒90は、ガイド板120によって下面96が支持された状態でガイド板120上を滑らせるように搬送させられる。ガイド板120を構成する材料は、記録用紙Sを支持し得る限りにおいて特に制限はなく、例えば、金属材料などによって構成することができる。
【0044】
押さえガイド部110は、封筒90に当接させられる押し付け部材111を有している。押し付け部材111は軸状部材112によって回転自在に軸止されている(図3を参照)。このため、封筒90に押し付け部材111を当接させた状態で封筒90を搬送させると、押し付け部材111が封筒90の搬送移動に従動して回転する。
【0045】
図3に示ように、例えば、フラップ部93の幅方向に2個の押し付け部材111を並設させることが可能である。押し付け部材111間の距離は、特に制限されるものではないが、図示例にあっては、1cm程度の間隔を空けて設置している。また、押し付け部材111はフラップ部93の幅方向に移動自在に構成されており、例えば、封筒90の折れ目から1cm離れた位置、封筒90の折れ目から2cm離れた位置に押し付け部材111をそれぞれ押し付けさせるなどして押し付け位置を適宜変更することが可能になっている。
【0046】
押し付け部材111は、ローラ本体部113と、ローラ本体部113の外表面に形成され封筒90に点接触させられる複数の突出部115とを有する拍車によって構成されている。突出部115が封筒90に接触することによって突出部115の先端とガイド板120との間で封筒90が挟持される。したがって、封筒90は、複数の突出部115とガイド板120とによって連続的に挟持されながら搬送される。
【0047】
押し付け部材111を構成する材料には特に制限はないが、封筒90をガイド板120に対して押し付ける際、封筒90に付与される引っ張り力が軽減されるように、例えば、樹脂等の弾性材料を選択することが好ましい。また、突出部115の形状や個数は特に限定されるものではなく、封筒90を挟持搬送し得る限りにおいて適宜変更することが可能である。
【0048】
押し付け部材111は、搬送方向と交差する方向におけるフラップ部93の幅寸法W1よりも小さな幅寸法W2でフラップ部93に対して当接させられる。フラップ部93の押さえ付けを行う際に、封筒90の上面94側に形成されたフラップ部93から押し付け部材111がはみ出すことを防止するためである。図示例にあっては、2つの押し付け部材111を並設しているが、2つの押し付け部材111が押し付けられる合計の幅寸法W2を、フラップ部93の幅寸法W1よりも小さくしている。
【0049】
押し付け部材111は、支持部材130を介して画像形成装置1に組み付けている。支持部材130は、画像形成装置1に固定される第1部材131と、先端側に押し付け部材111が取り付けられた第2部材132と、第1部材131に対して第2部材132を軸止する回転軸133とを有している。
【0050】
回転軸133および回転軸133の回転動作を駆動する第1駆動モータ134は、ガイド板120と押し付け部材111とによるフラップ部93の押さえ付け、および押さえ付け状態の解除を切り替える切り替え手段140を構成する。
【0051】
第1駆動モータ134は、回転軸133の回転動作を駆動して封筒90に対する押し付け部材111の接近、離反移動を行う。図2(B)に示すように、押し付け部材111が封筒90に接近して当接させられると、ガイド板120と押し付け部材111とによってフラップ部93の押さえ付けが行われる。一方、図2(A)に示すように、押し付け部材111が封筒90から十分に離反させられると、封筒90と押し付け部材111との当接が解除される。これにより、ガイド板120と押し付け部材111とによるフラップ部93の押さえ付けが解除される。
【0052】
押し付け部材111の設置位置や封筒90に対して押し付け部材111を押し付ける位置は、特に制限されるものではないが、定着部80への進入時に封筒90のフラップ部93に浮きが生じることを効果的に防止するために、例えば、定着部80の入口81近傍に押し付け部材111を設置し、封筒90の先端部分を少なくとも押さえ付けるように構成されていることが好ましい。
【0053】
押し付け部材111の接近、離反移動は、後述する制御部としてのCPU101によって第1駆動モータ134の動作を制御して行われる。また、移動量の調整は、回転軸133の回転量を制御することによって行われる。なお、第1駆動モータ134には、公知の電気モータなどを使用することが可能である。
【0054】
封筒90に対する押し付け部材111の接近、離反移動は、回転軸133による回転動作を利用した形態に限られず、例えば、第2部材132にアクチュエータなどの公知の駆動源を組み込み、押し付け部材111全体を封筒90に対して進退動作させる形態などを採用することも可能である。
【0055】
画像形成装置は、装置全体の小型化や、装置内の少スペース化を図るために、2次転写部と定着部との間の距離を短縮化させた設計がなされることがある。比較的大きな用紙サイズの記録用紙を搬送する場合は、記録用紙の後端側が2次転写部のローラに挟み込まれ、同時に、記録用紙の先端側が定着部のローラに挟み込まれることがある。このような場合、記録用紙が引っ張られ、印刷画像にズレが生じることがある。印刷画像にズレが生じることを防止する方法として、2次転写部のローラおよび定着部のローラのそれぞれの回転速度を一定に調整する動作制御を行う方法を採用し得るが、回転速度を検知するためのセンサを備えさせたり、装置の動作制御対象を増加させたりすることが必要になるため、装置構成の簡素化の観点から好ましくない。そこで、2次転写部および定着部の間において記録用紙を撓ませて搬送することによって、記録用紙が2次転写部のローラおよび定着部のローラの両方に同時に挟み込まれることを防止する方法が採用されることがある。
【0056】
図2(A)に示すガイド装置100においては、記録用紙を撓ませて搬送するために、ガイド板120の傾斜角度θが20°程度に予め設定されている。2次転写部70の出口71から送りだされた記録用紙は、出口71よりも下方に配置されたガイド板120によって支持される。この際、記録用紙の先端側は自重によって垂れ下がった状態になる。記録用紙の先端がガイド板120に到達すると、ガイド板120に沿って記録用紙は撓ませられた状態で搬送される。ここで、普通紙を搬送する場合は特に問題は生じないが、封筒90を撓ませて搬送すると、図4(A)に示すように、撓みに伴ってフラップ部93に浮きが生じ、封筒90に折り目ズレが発生してしまう虞がある。このため、本例の画像形成装置1にあっては、普通紙の搬送時には記録用紙を撓ませて搬送することを可能にし、封筒90の搬送時には記録用紙を撓ませずに搬送することを可能にする角度調整手段150が備えられている。
【0057】
角度調整手段150は、ガイド板120による封筒90の支持角度を調整自在に設けられている。角度調整手段150は、ガイド板120を画像形成装置1に対して軸止する回転軸153と、回転軸153の回転動作を駆動する第2駆動モータ154とによって構成している。なお、第2駆動モータ154には、公知の電気モータなどを使用することが可能である。
【0058】
図2(B)および図4(B)に示すように、封筒90が搬送される場合、第2駆動モータ154が回転軸153の回転動作を駆動してガイド板120の支持角度を変化させる。具体的には、2次転写部70の出口71と定着部80の入口81とを結ぶ直線経路(図2中において破線で示す)に沿って封筒90が搬送されるように支持角度が変化させられる。なお、角度調整手段150の動作は、後述する制御部としてのCPU101によって第2駆動モータ154の動作を制御して行われる。
【0059】
次に、図5を参照して、本例の画像形成装置1の各部のハードウェア構成について説明する。
【0060】
図5は、本例の画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。
【0061】
図5に示すように、画像形成装置1は、例えばCPU(中央演算処理装置)101と、CPU101が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)102と、CPU101の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)103と、を有する。さらに、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)104と、操作表示部105を有する。なお、ROM102としては、通常電気的に消去可能なプログラマブルROMが用いられる。
【0062】
CPU101は、制御部の一例であり、ROM102、RAM103、HDD104及び操作表示部105にそれぞれシステムバス107を介して接続され、装置全体を制御する制御部として機能する。また、CPU101は、画像読取部30、画像処理部35、画像形成部40、給紙部21にそれぞれシステムバス107を介して接続されている。
【0063】
HDD104は、画像読取部30で読み取って得た原稿画像の画像データを記憶したり、出力済みの画像データ等を記憶したりする。操作表示部105は、液晶表示装置(LCD)又は有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイからなるタッチパネルである。この操作表示部105は、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。さらに、操作表示部105は、複数のキーを備え、ユーザのキー操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付けて入力信号を出力する。
【0064】
画像読取部30は、原稿画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。例えば、カラー原稿を読み取る場合は、一画素当たりRGB各10ビットの輝度情報をもつ画像データを生成する。画像読取部30によって生成された画像データや、画像形成装置1に接続された外部装置の一例を示すPC(パーソナルコンピュータ)120から送信される画像データは、画像処理部35に送られ、画像処理される。画像処理部35は、受信した画像データをアナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮等の処理を行う。
【0065】
例えば、画像形成装置1でカラー印刷を実行する場合、画像読取部30等によって生成されたR・G・Bの画像データを画像処理部35における色変換LUTに入力する。そして、画像処理部35は、R・G・BデータをY・M・C・Bkの画像データに色変換する。そして、色変換した画像データに対して、階調再現特性の補正、濃度補正LUTを参照した網点などのスクリーン処理、あるいは細線を強調するためのエッジ処理などを行う。
【0066】
画像形成部40は、画像処理部35によって画像処理された画像データを受け取り、記録用紙上に画像を形成する。
【0067】
PC120は、ユーザから印刷モードを受け付ける受け付け部として機能する。画像形成装置1によってフラップ部93を有する封筒90に対して印刷を行う場合には、ユーザが封筒モード(折り曲げ用紙モード)を選択する。なお、封筒モードの選択は、例えば、PC120のディスプレイ上に表示された封筒モード選択画面においてユーザが入力作業を行うことによって受け付けられる。ユーザによる封筒モードの選択は、例えば、操作表示部105を介して行うことも可能である。
【0068】
封筒モードが選択された場合、PC120は、フラップ部93が封筒90の下面96側または上面94側のいずれに折り曲げて形成されているかということに関する折り曲げ情報の取得を行う。折り曲げ情報は、例えば、PC120のディスプレイ上に折り曲げ情報をユーザから受け付けるための受け付け画面を表示させ、ディスプレイを介してユーザが入力した内容に基づいて取得される。PC120は、封筒90に関する折り曲げ情報以外にも封筒90の形状情報の入力をユーザから受け付ける。形状情報は、例えば、封筒90の搬送方向に沿う長辺または短辺の長さ、封筒90の搬送方向に直交する方向における長辺または短辺の長さ、フラップ部93の位置等に関する情報である。なお、ユーザによる折り曲げ情報および形状情報の入力は、例えば、操作表示部105を介して行うことも可能である。
【0069】
PC120は、印刷ジョブ、封筒モードの選択結果、折り曲げ情報、形状情報等を、システムバス107を介してCPU101、RAM103に送信する。封筒90に関する各情報を認識する認識部としてのCPU101およびRAM103は、PC120から印刷ジョブや各種情報を受信すると、画像形成装置1による各処理を開始させる。
【0070】
本例の画像形成装置1においては、各トレーから送り出される普通紙および手差部22から送り出される封筒90に対して印刷を行うが、封筒90に対して印刷が行われる場合に選択的に押さえ付け動作が行われるように切り替え手段140の動作が制御させられる。フラップ部93の浮きが生じ得ない普通紙に対して押さえ付け動作が行われ、普通紙に紙シワ等が生じることを防止するためである。
【0071】
また、本例においては、フラップ部93が上面94側に形成されている場合に押さえ付け動作が行われるように切り替え手段140の動作が制御させられる。フラップ部93が下面96側に形成されている場合には、フラップ部93がガイド板120に当接しながら搬送されるため、フラップ部93の浮きが比較的生じにくい。したがって、フラップ部93の浮きが生じにくい場合には押さえ付けを行わず、封筒90に紙シワ等が招かれることを防止している。さらに、押さえ付け動作が行われる場合、すなわち、搬送される記録用紙が封筒90の場合には、角度調整手段150を動作させて封筒90を撓ませることなく搬送させている。普通紙を撓ませて搬送することを可能にし、かつ封筒90を撓ませることなく搬送することを可能にすることによって、画像形成装置1全体の小型化および装置内の少スペース化を実現しつつ、封筒90のフラップ部93に浮きが生じることを防止する機能を画像形成装置1に付加することを可能にしている。
【0072】
外部装置としてPC120を用いた例を説明したが、これに限定されるものではなく、外部装置は、例えばファクシミリ装置等その他各種の装置を用いることができる。また、封筒90の折り曲げ情報および封筒90の形状情報はユーザの入力操作に基づいて取得される例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、画像形成装置1にセンサなどの検知手段を設置し、センサの検知結果に基づいて各種情報を取得する形態を採用することもできる。
【0073】
次に、図6を参照して、本例の画像形成装置1の動作について説明する。この動作は、画像形成装置1が行う画像形成方法とそれをコンピュータに実現させるための一連のプログラムとして見ることができる。
【0074】
図6は、本例の画像形成装置1における画像形成の動作を示すフローチャートである。
【0075】
図6に示すように、PC120または操作表示部105を操作して、CPU101に対してプリントスタートの指令を行う(ステップS1)。この際、PC120または操作表示部105を介して印刷モードの入力が受け付けられる(ステップS2)。また、印刷モードに封筒90モードが選択された場合、封筒90の折り曲げ情報および封筒90の形状情報の入力が受け付けられる。
【0076】
CPU101は、画像形成装置1の各部を動作制御し、印刷処理を実行させる(ステップS3)。CPU101は、印刷モードに封筒モードが選択されており、かつフラップ部93が上面94側に折り曲げられていると認識した場合、押し付け部材111を封筒90のフラップ部93に押し付ける動作を行う。押し付け動作を行う際は、封筒90が直線経路に沿って搬送されるように角度調整手段150を動作させて支持角度の調整を行う。
【0077】
図2(B)を参照して、封筒90は2次転写部70と定着部80との間において折り曲げ線92と平行な方向に沿って搬送される際、ガイド板120によって下面96が支持され、かつ押さえガイド部110によってガイド板120との間でフラップ部93が押さえ付けられる。このため、封筒90のフラップ部93に浮きが生じることが防止され、定着部80への進入時に封筒90に折り目ズレが発生することが防止される。
【0078】
押し付け部材111はフラップ部93に当接させられると、封筒90の搬送移動に従動して回転する。押し付け部材111の当接時に封筒90に対して付与される引っ張り力が軽減されるため、封筒90は搬送経路に沿って円滑に搬送される。また、図3に示すように、押し付け部材111の幅寸法をフラップ部93の幅寸法よりも小さく形成しているため、押し付け部材111が封筒90の画像形成領域95にはみ出すことがない。したがって、押し付け部材111による押さえ付けを行う場合においても、画像形成領域95が狭められることがない。
【0079】
ガイド装置100による封筒90の搬送を案内する動作が適切に行われ、普通紙や封筒90に対する印刷が正常に終了すると、一連のプリント処理が終了する。
【0080】
次に、本例の画像形成装置1と比較例の画像形成装置との比較実験について説明する。
【0081】
比較実験では、ガイド装置100を備えた本例の画像形成装置1と、ガイド装置を備えない比較例の画像形成装置において、下記に示す条件のもと印刷処理を実行した。なお、本発明の定着器の構成等は以下に示すものに限定されるものではない。
【0082】
<定着器の構成>
本例および比較例ともに以下の構成である。(1)上ローラ:外径φ40、ゴム厚7.5mm、ゴム硬度JIS−A40度。(2)下ローラ:外径φ50、ゴム厚2mm、ゴム硬度JIS−A10度。(3)加熱ローラ:外径φ52、表層はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティング。(4)定着ベルト:内径φ80、基体はPI(ポリイミド)で構成、表層はソフトPFAチューブで構成。また、定着温度条件は、上ローラの温度を200℃とし、下ローラの温度を130℃とした。
【0083】
<封筒の形状>
以下の2種類の封筒に対して実験を行った。(1)封筒A:外形サイズ105mm×241mm(SupremeX社製)、(2)封筒B:外径サイズ133mm×184mm(Domtar社製)。各封筒は、画像が形成される上面側にフラップ部が形成されている。封筒通紙方向は、フラップ部を形成する折り曲げ線が搬送方向と平行となるように設定した。また、本例においては、角度調整手段150によってガイド板120の支持角度を調整し、封筒はガイド板120上において撓ませずに搬送させた。
【0084】
表1に比較実験の結果を示す。表1において、記号「○」はフラップ部の折り目ズレが発生してないことを示し、記号「×」はフラップ部の折り目ズレが発生したことを示している。表1に示すように、本例においてはフラップ部の折り目ズレを生じさせることなく定着部に通紙させることができたのに対し、比較例においてはフラップ部の折り目ズレが発生してしまうという結果になった。
【0085】
【表1】

【0086】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することが可能である。
【0087】
本例においては、搬送方向と平行な折り曲げ線92に沿って折り曲げて形成されたフラップ部93を備える封筒90を搬送対象として示した。しかしながら、ガイド装置100による搬送を案内する機能は、搬送方向と平行な折り曲げ線に沿って折り曲げられた折り曲げ部を少なくとも備えた記録用紙に対して広く発揮させることができる。このため、ガイド装置100が適用される記録用紙は、封筒のみに特に限定されるものではなく、一部が折り曲げられた普通紙などを搬送対象として選択することも可能である。
【0088】
また、本例においては、搬送対象となる封筒90には、封筒本体部91の長辺に沿う折り曲げ線92に沿って折り曲げられたもの例示したが、例えば、封筒本体部の短辺に沿う折り曲げ線に沿って折り曲げて形成されたフラップ部を有する封筒を選択することも可能である。
【0089】
また、本例においては、2個の押し付け部材111を並設した例を示したが、押し付け部材111の個数は特に制限されるものではなく、適宜増減させることが可能である。ただし、フラップ部93が上面94側に形成される場合は、画像形成領域95が狭められることを防止するために、フラップ部93の幅方向W1よりも押し付け部材が押し付けられる合計の幅寸法が小さくなるように設計を行うことが好ましい。なお、フラップ部の幅方向に複数個の押し付け部材を並設した形態を示したが、例えば、フラップ部の長さ方向に複数個の押し付け部材を並設させた形態を採用することも可能である。
【0090】
また、本例においては、封筒90の搬送移動に従動して回転するローラによって構成された押し付け部材111によって封筒90を押さえ付ける形態を示したが、封筒の押さえ付けは、2次転写部と定着部との間においてフラップ部を押さえ付ける機能が発揮される限りにおいて適宜変更することが可能である。例えば、無端状のベルトなどを押し付け部材として採用することができる。また、例えば、従動回転しない形態の押し付け部材として、封筒が定着部に進入させられる直前に封筒のフラップ部を断続的に押さえ付けさせ、フラップ部に浮きが生じることを防止する押圧部材などを採用することも可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 画像形成装置、
70 2次転写部(転写手段)、
71 2転写部の出口、
80 定着部(定着手段)、
81 定着部の入口、
82 上ローラ、
83 下ローラ、
84 加熱ローラ、
85 定着ベルト、
90 封筒(記録用紙)、
91 封筒本体部、
92 折り曲げ線、
93 フラップ部(折り曲げ部)、
94 封筒の上面、
95 画像形成領域、
96 封筒の下面、
100 ガイド装置、
110 押さえガイド部、
111 押し付け部材、
113 ローラ本体部、
115 突出部、
120 ガイド板、
140 切り替え手段、
150 角度調整手段、
S 記録用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を転写する転写手段からトナー像を定着する定着手段への記録用紙の搬送を案内するガイド装置であって、
搬送方向と平行な折り曲げ線に沿って折り曲げて形成された折り曲げ部を備え前記定着手段から送り出される前記記録用紙の下面を支持するガイド板と、
前記ガイド板との間において前記折り曲げ部を押さえ付ける押さえガイド部と、を有するガイド装置。
【請求項2】
前記押さえガイド部は、前記記録用紙に当接させられ前記記録用紙の搬送移動に従動して回転する押し付け部材を有する請求項1に記載のガイド装置。
【請求項3】
前記折り曲げ部は、前記記録用紙の画像が形成される上面側へ折り曲げて形成されており、
前記押し付け部材は、搬送方向と交差する方向における前記折り曲げ部の幅寸法よりも小さな幅寸法で前記折り曲げ部に対して当接させられる、請求項2に記載のガイド装置。
【請求項4】
前記押し付け部材は、前記記録用紙に点接触させられる複数の突出部を有し、
前記ガイド板と前記突出部とによって前記記録用紙が連続的に挟持されながら搬送される、請求項2または請求項3に記載のガイド装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のガイド装置と、
前記記録用紙にトナー像を転写する転写手段と、
前記記録用紙に前記トナー像を定着させる定着手段と、を有する画像形成装置。
【請求項6】
前記折り曲げ部が形成された前記記録用紙に対するトナー像の形成を行う折り曲げ用紙モードを受け付ける受け付け部と、
前記ガイド板と前記押さえガイド部とによる前記折り曲げ部の押さえ付け、および押さえ付け状態の解除を切り替える切り替え手段と、
前記ガイド装置の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記受け付け部が前記折り曲げ用紙モードを受け付けた場合に、前記切り替え手段を動作させて前記記録用紙の前記折り曲げ部を押さえ付ける、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記折り曲げ部が前記記録用紙の下面側または上面側のいずれに折り曲げて形成されているかを認識する認識部をさらに有し、
前記制御部は、前記認識部が前記折り曲げ部が上面側に形成されていると認識したときに、前記切り替え手段を動作させて前記記録用紙の前記折り曲げ部を押さえ付ける、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ガイド板による前記記録用紙の支持角度を調整自在な角度調整手段をさらに有し、
前記制御部は、前記折り曲げ部の押さえ付けを行う場合に、前記角度調整手段を動作させて、前記転写手段の出口と前記定着手段の入口とを結ぶ直線経路に沿って前記記録用紙が搬送されるように前記支持角度を変化させる、請求項6または請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−237815(P2012−237815A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105463(P2011−105463)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】