ガス分離型シャワーヘッド
【課題】効率的なエネルギーを印加することのできるガス分離型シャワーヘッドを提供する。
【解決手段】本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと、前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと、複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)であって、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと、を備える。
【解決手段】本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと、前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと、複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)であって、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造工程に用いられるシャワーヘッドに関し、より詳細には、2以上のガスが分離されて供給されるガス分離型シャワーヘッド(Gas separation type shower head)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ALD工程やCVD工程のような半導体製造工程は、半導体ウエハーを支持するためのヒーター機能を含むチャック(Shaft)と工程に要するガスを噴射するシャワーヘッドとを備えるチャンバーの内部で行われる。
【0003】
一般のCVD工程を例に挙げると、蒸着されるべき物質を含む前駆体が、シャワーヘッドを通じて、気体の状態にチャンバーの内部に噴射されると、チャンバーの内部では、化学反応が起きて蒸着が行われる。しかしながら、このような工程では、化学反応のために、チャンバーの内部の温度を極めて高く保持しなければならないので、工程効率が落ちるというデメリットがある。
【0004】
これを解決するために、近年には、PE-CVD(Plasma Enhanced CVD)装置が多く用いられているが、上記したPE-CVDは、通常のCVD装置とは異なり、プラズマを用いて反応ガスを活性化させた状態で工程を進むことによって、通常のCVD装置よりも更に低い工程温度で工程を進めるというなどの種々のメリットがある。
【0005】
このようなPE-CVD工程の代表的な例が、窒化膜(SiN)蒸着工程である。通常、窒化膜は、蒸着に要する反応ガスをチャンバーの内部に注入し、所望の圧力と略600℃以下の基板温度とが設定されると、注入されたガスをRFパワーを用いてプラズマ状態に分解し、基板上に蒸着することになり、このとき、前記反応ガスとしては、SiH4及びNH3が用いられる。したがって、PE-CVD装置によってウエハーに蒸着された窒化膜は、水素成分を一定量以上含んでいるが、水素成分がトランジスタ素子の内部に入り込むようになると、素子特性が低下するという問題点がある。
【0006】
このような問題点を解決するために、従来には、上記した反応ガスの組成比(SiH4/NH3)を調節して、水素含有量を最小化した窒化膜を得ようとする努力があったが、このような方法だけでは、水素含有量を十分に減少させるには限界がある。
【0007】
一般的なシャワーヘッドは、反応ガスが供給される前に予めイオン化された状態になった上でシャワーヘッドに供給されたり、シャワーヘッドから噴射された上でチャンバーの内部でイオン化される。
【0008】
予めイオン化された場合は、シャワーヘッドを通過しながら再びイオンが再結合することがあるというデメリットがあり、シャワーヘッドから噴射された上で、チャンバーの内部でイオン化される場合は、イオン化のために、大きいエネルギーをチャンバーの内部に供給すると、基板などが損傷を受ける恐れがある。
【0009】
また、従来の2以上のガスが噴射されるシャワーヘッドは、2以上のガスが別々に噴射されることから、混合の均一度が落ちるデメリットがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が達成しようとする技術的課題は、水素含有量を最小化することができ、マルチプルブロックスタック構造を有するシャワーヘッドでありながら、異質性のガスでも共通の噴射口を具備して適用可能な工程の多様性と工程の効率性とを高めることのできるガス分離型シャワーヘッドを提供することにある。
【0011】
また、中空電極により高いプラズマ密度を得るし、これによって、効率よく基板の洗浄、表面処理または蒸着ができるガス分離型シャワーヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;複数のホールを備え、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが、前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、前記第1のガスと第2のガスとが前記ガス噴射モジュールへ噴出される前記ガス分離モジュールの下部の高さは、可変である。
【0013】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの他の一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)として、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備える。
【0014】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの更に他の一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散され、前記第1のガス及び前記第2のガスの少なくとも1つは、イオン化されるガス分離モジュールと;複数のホールを備え、前記第1のガス及び前記第2のガスが前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、前記ガス噴射モジュールの少なくとも一部は、絶縁体である。
【発明の効果】
【0015】
上述の如く、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、異質的な2つまたはそれ以上のガスが必要な工程または設備に適用され得るし、2以上のガスがチャンバー内の処理領域に均一に供給されるというメリットがある。
【0016】
また、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、複数の噴出部の位置によって、2以上のガスが混合される位置を選択することができ、ガス等の混合度及びプラズマ反応を調節できるというメリットがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下では、本発明の具体的な実施例を、図面を参照して詳細に説明することにする。
【0018】
図1は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの一実施例を示したもので、図1に示されたガス分離型シャワーヘッド100は、ガス供給モジュール110、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130を備える。
【0019】
ガス供給モジュール110は、第1のガスAと第2のガスBとが分離されて供給される。第1のガスAと第2のガスBとの分離供給のために、ガス供給モジュール110は、互いに隔離された外側供給管110aと内側供給管110bとを備える。図1を参照すれば、第1のガスAは、外側供給管110aに供給され、第2のガスBは、内側供給管110bに供給される。
【0020】
ガス分離モジュール120は、ガス供給モジュール110に供給された第1のガスA及び第2のガスBが分離されて分散される。第1のガスAと第2のガスBとの分離分散のために、ガス分離モジュールは、ガス供給モジュール110の外側供給管110aと繋がれた第1の分散領域120aと、内側供給管110bと繋がれた第2の分散領域120bとを備える。図1を参照すれば、第1のガスAは、第1の分散領域120aで分散され、第2のガスBは、第2の分散領域120bで分散される。
【0021】
第1の分散領域120aは、一つの領域により構成されており、第2の分散領域120bは、第1の分散領域120aの下部に位置し、複数の区域に分割されている。第2の分散領域120bの分割された複数の区域に第2のガスBを万篇無く分散するために、ガス分配板(図2の210)が備えられていることが望ましい。
【0022】
第2の分散領域120bの分割された複数の区域は、各区域間、すなわち各区域の外部表面間に一定の空間がある。そして、各区域の下部には、複数の噴出部125bが形成されている。
【0023】
図2は、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との立体的な断面を示す図である。
【0024】
図2を参照すれば、第2のガスBは、複数の噴出部125bを通じて、ガス噴射モジュール130に噴出され、第1のガスAは、第1の分散領域120aから第2の分散領域120bの各区域の外部空間を通過して、複数の噴出部125bのそれぞれを取り囲む空間125aを通じて、ガス噴射モジュール130に噴出される。
【0025】
第1のガスA及び第2のガスBがガス噴射モジュール130に噴出されるガス分離モジュール120の下部の高さは、可変であり、これは、複数の噴出部125bの端の高さによって決められる。
【0026】
複数の噴出部125bは、その端が、ガス噴射モジュール130の最上部よりも高い位置にあることができ、また、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間に位置するように形成されることができる。
【0027】
図3及び図4は、複数の噴出部125bの端の位置を表す。
【0028】
複数の噴出部125bの端の高さに従って、第1のガスAと第2のガスBとが混合される領域(Mixing Zone)150が変わる。
【0029】
複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部よりも高い位置にある場合は、シャワーヘッド内において、第1のガスAと第2のガスBとが混合される領域150を広げることができる。反対に、複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間の高さに位置する場合は、第1のガスAと第2のガスBとの混合を遅らせながら、各ガスの原形をそれだけ一層保持できる。
【0030】
図7から図11で示したように、複数の噴出部125bは、様々な形状に具現できる。もし、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味するとすれば、複数の噴出部125bは、典型的な形態であるa=b=c(図7)のような形であってもよく、あるいは、端が広がるa=b<c(図8)とa<b=c(図10)のような形であってもよく、また、端が狭まる形であるa>b=c(図9)とa=b>c(図11)のような形であってもよい。
【0031】
結局、複数の噴出部125bの形状と複数の噴出部125bの端の高さとは、工程目的によって決められる。
【0032】
ガス噴射モジュール130は、複数のホール135を備える。ガス分離モジュール120で分離分散された第1のガスA及び第2のガスBは、複数のホール135を通じて共通にチャンバーの内部に噴射される。
【0033】
もちろん、工程目的によって、第1のガスAと第2のガスBとを同時にチャンバーの内部に噴射する事もでき、順次噴射することもできる。第1のガスAと第2のガスBとは、異質的なものであっても、ガス噴射モジュール130で初めて混合されるので、予め混合される場合に比べて、ガス噴射モジュール130にパワーを印加する場合、第1のガスAと第2のガスBとの原形を最大限長い間保持してイオン化を遅らせることができ、したがって、イオン化の効率を高めることができる。
【0034】
複数のホール135も、複数の噴出部125bと同様に、図12から図20に示したように、様々な形状に具現できる。ホール135の形状は、ガス噴射モジュール130の形状と反対であるため、ガス噴射モジュール130の形状で説明できる。
【0035】
もし、dは、ガス噴射モジュール130の最上部の幅、eは、ガス噴射モジュール130の中央部の幅、fは、ガス噴射モジュール130の最下部の幅を意味するとすれば、ホール135は、噴射幅が一定の形であるd=e=f(図12)のように形成されてもよく、あるいは、噴射幅が広がる形であるd>e>f(図13及び図19)とd=e>f(図15)のように形成されてもよく、あるいは、噴射幅が狭める形であるd<e<f(図14及び図20)、d<e=f(図16)とd=f<e(図17及び図18)のように形成されてもよい。
【0036】
また、図13と図19、図14と図20、そして、図17と図18で示したように、ホールの形状は、角があるように、又は、角がなく、丸みがある(rounding)ように具現できる。
【0037】
したがって、工程目的によって、図7から図11に示された複数の噴出部125bの形状と、図12から図20に示されたホール135の形状との組み合わせで、第1のガスAと第2のガスBとの様々な形態の噴射が可能である。
【0038】
工程目的によって、第1のガスA又は第2のガスBのうちの一つのガスをイオン化したり、あるいは、第1のガスA及び第2のガスBを共にイオン化するためには、ガス分離モジュール120及び前記ガス噴射モジュール130の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加される。
【0039】
イオン化のためのパワーは、DC(Direct Current)パワー、RF(Radio Frequency)パワー、マイクロウエーブ(Microwave)パワーのいずれかが用いられる。
【0040】
特に、イオン化のためのパワーがRFパワーである場合、そのパワーは、一つの周波数を有するパワーであってもよく、また、2つ以上の異なる周波数が混合されたパワーであってもよい。一例として、ガス分離モジュール120にイオン化のためのパワーを印加する場合、13.56MHzの単一周波数を有するパワーを印加する事もでき、また、13.56MHzと370KHzとの混合周波数を有するパワーを印加することもできる。
【0041】
第1のガスAと第2のガスBとを共にイオン化しながら、イオン化される前の第1のガスAと第2のガスBとの原形を最大限保持するためには、ガス噴射モジュール130にパワーを印加することが望ましい。この場合、ガス噴射モジュール130は、複数のホール135を備える中空電極(Multi Hollows Cathode)になる。パワーが印加されると、ガス分離モジュール120で分離分散された第1のガスA及び第2のガスBが、複数のホール135でイオン化され、共通にチャンバーの内部に噴射される。
【0042】
パワーは、ガス噴射モジュール130の一つの支点(point)に印加されることもできるが、シャワーヘッドの大きさが大きくなるに従って、パワーは、ガス噴射モジュール130の複数の支点に印加されることができる。
【0043】
複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間の高さにある場合、ガス噴射モジュール130に、第1のガスA及び第2のガスBのイオン化のためのパワーを印加すると、複数の噴出部125bの内部において、第2のガスBはイオン化されることができる。すなわち、第2のガスBは、複数の噴出部125bを通過しながら、中空電極になるガス噴射モジュール130で生じるプラズマにより、複数の噴出部125bの内部空間に電子が印加され、第2のガスBがイオン化されることができる。
【0044】
ガス分離モジュール120で第1のガスAをイオン化するためには、第1の分散領域120aにパワーが印加されることが必要である。この場合、第1の分散領域120aの内部壁は、導電体が望ましい。
【0045】
一方、ガス分離モジュール120で第2のガスBをイオン化するためには、第2の分散領域120bの各区域に、パワーが印加されることが必要である。このために、第2の分散領域120aのそれぞれの区域の内部壁を導電体により構成することができる。また、ガス分配板210を導電体により構成することができる。この場合、ガス分配板210の上下には、絶縁体(図示せず)が形成されることが望ましい。
【0046】
ガス分離モジュール120で第1のガスAと第2のガスBとを共にイオン化させる場合、特に、第1のガスAと第2のガスBとのイオン化エネルギーが異なる場合、第1のガスAのイオン化のための第1の分散領域120aに印加されるパワーと、第2のガスBのイオン化のための第2の分散領域120b又はガス分配板210に印加されるパワーとは、異なってもよい。
【0047】
図2に示したように、第2の分散領域120bの外部壁220を絶縁体により構成すると、第1の分散領域120aにパワーを印加しても、第2の分散領域120bには影響を与えなく、第2の分散領域120bにパワーを印加しても、第1の分散領域120aには影響を与えない。
【0048】
ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との間に絶縁体リング(図21の2130)が存在する場合は、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130とを電気的に絶縁できる。この場合、一つのモジュールにイオン化のためのパワーを印加しても、他のモジュールには、絶縁体リング(図21の2130)により電気的な影響が及ばなくなる。
【0049】
したがって、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド100は、工程目的によって、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との特定の位置にパワーを印加できる。
【0050】
ガス分離型シャワーヘッド100のどこにもパワーを印加しない場合は、第1のガスAと第2のガスBとの原形をそのまま保持できるので、ガスのイオン化を伴わないALD工程や、Thermal CVD工程に適用が可能である。
【0051】
ALD工程の場合、第1のガスAと第2のガスBとを交互に供給して反応を誘導できる。
【0052】
Thermal CVD工程の場合、ガスが混合される区間が長いと、パーティクル(particles)が生じ得るし、中間で反応が終結する現象が生じ得る。したがって、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド100を用いると、第1のガスAと第2のガスBとが混合される区間を最小化できるので、工程効率を高めることができる。
【0053】
図5は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの他の一実施例を示すものである。
【0054】
図5を参照すれば、ガス分離型シャワーヘッド500のガス噴射モジュール130は、絶縁体510により構成されている。そして、ガス分離モジュール120で第1のガスAと第2のガスBの少なくとも一つのガスがイオン化される。
【0055】
ガス噴射モジュール130が、絶縁体510により構成されると、絶縁体を通じてプラズマの影響を遮断できるので、チャンバーの内部の半導体基板とヒーターなどへのプラズマによる影響を最小化することができる。
【0056】
絶縁体510は、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)のようなセラミックやテフロン(Teflon)(登録商標)のような高分子になり得るし、セラミックと高分子との複合体であることもできる。
【0057】
図6は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの更に他の一実施例を示すものである。
【0058】
図6を参照すれば、ガス噴射モジュール130は、上板610と下板620とが結合された様子を表す。
【0059】
上板610は、絶縁体であり、プラズマを遮断する役割を果たし、下板620は、アルミニウム(Al)のような導電体であり、パワーに対するグラウンドの役割を果たす。
【0060】
図5と図6に示された実施例では、第1のガスAと第2のガスBの少なくとも一つのガスのために、ガス分離モジュール120にパワーが印加される。図1に示された実施例で説明したように、前記第1の分散領域120a、前記第2の分散領域120b、及びガス分配板210の少なくとも一つに、イオン化のためのパワーが印加される。
【0061】
結局、図5と図6に示されたガス分離型シャワーヘッド500、600は、シャワーヘッドの下部に絶縁体が含まれるに従って、シャワーヘッドの噴射表面にプラズマの影響が極めて微弱になるので、シャワーヘッドに近づけて位置する半導体基板などの損傷を最小化することができる。
【0062】
図21は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド2100において、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130の両方にパワー2110、2120が印加されることを示すものである。
【0063】
このとき、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110の周波数と、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120の周波数とは、異なってもよい。
【0064】
ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との間に絶縁体リング2130が備えられていると、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110は、ガス噴射モジュール130に影響を与えなく、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120は、ガス分離モジュール120に影響を与えないので、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130の相互間でパワーの影響を遮断できる。
【0065】
ガス噴射モジュール130は、チャンバー内の半導体基板に近付いているので、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120は、相対的に低い周波数を有する。一方、第1のガスAと第2のガスBとの主なイオン化は、ガス分離モジュール120で行われるので、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110は、相対的に高い周波数を有する。
【0066】
以上に、本発明に関する技術思想を、添付の図面と共に述べましたが、これは、本発明の好適な実施例を例示的に説明したものであり、本発明を限定するものではない。また、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、誰でも本発明の技術的思想の範疇を逸脱しない範囲内において、様々な変形及び摸倣が可能であることは、明らかな事実である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係るガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図2】ガス分離モジュールとガス噴射モジュールとの立体的な断面を示す図である。
【図3】複数の噴出部の端の位置を示す図である。
【図4】複数の噴出部の端の位置を示す図である。
【図5】絶縁体であるガス噴射モジュールが適用されたガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図6】絶縁体と導電体とが結合されたガス噴射モジュールが適用されたガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図7】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図8】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図9】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図10】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図11】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図12】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図13】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図14】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図15】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図16】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図17】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図18】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図19】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図20】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図21】ガス分離モジュール及びガス噴射モジュールの両方にパワーが印加されることを示す図である。
【符号の説明】
【0068】
100 シャワーヘッド
110 ガス供給モジュール
110a 外側供給管
110b 内側供給管
120 ガス分離モジュール
120a 第1の分散領域
120b 第2の分散領域
125b 噴出部
130 ガス噴射モジュール。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造工程に用いられるシャワーヘッドに関し、より詳細には、2以上のガスが分離されて供給されるガス分離型シャワーヘッド(Gas separation type shower head)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ALD工程やCVD工程のような半導体製造工程は、半導体ウエハーを支持するためのヒーター機能を含むチャック(Shaft)と工程に要するガスを噴射するシャワーヘッドとを備えるチャンバーの内部で行われる。
【0003】
一般のCVD工程を例に挙げると、蒸着されるべき物質を含む前駆体が、シャワーヘッドを通じて、気体の状態にチャンバーの内部に噴射されると、チャンバーの内部では、化学反応が起きて蒸着が行われる。しかしながら、このような工程では、化学反応のために、チャンバーの内部の温度を極めて高く保持しなければならないので、工程効率が落ちるというデメリットがある。
【0004】
これを解決するために、近年には、PE-CVD(Plasma Enhanced CVD)装置が多く用いられているが、上記したPE-CVDは、通常のCVD装置とは異なり、プラズマを用いて反応ガスを活性化させた状態で工程を進むことによって、通常のCVD装置よりも更に低い工程温度で工程を進めるというなどの種々のメリットがある。
【0005】
このようなPE-CVD工程の代表的な例が、窒化膜(SiN)蒸着工程である。通常、窒化膜は、蒸着に要する反応ガスをチャンバーの内部に注入し、所望の圧力と略600℃以下の基板温度とが設定されると、注入されたガスをRFパワーを用いてプラズマ状態に分解し、基板上に蒸着することになり、このとき、前記反応ガスとしては、SiH4及びNH3が用いられる。したがって、PE-CVD装置によってウエハーに蒸着された窒化膜は、水素成分を一定量以上含んでいるが、水素成分がトランジスタ素子の内部に入り込むようになると、素子特性が低下するという問題点がある。
【0006】
このような問題点を解決するために、従来には、上記した反応ガスの組成比(SiH4/NH3)を調節して、水素含有量を最小化した窒化膜を得ようとする努力があったが、このような方法だけでは、水素含有量を十分に減少させるには限界がある。
【0007】
一般的なシャワーヘッドは、反応ガスが供給される前に予めイオン化された状態になった上でシャワーヘッドに供給されたり、シャワーヘッドから噴射された上でチャンバーの内部でイオン化される。
【0008】
予めイオン化された場合は、シャワーヘッドを通過しながら再びイオンが再結合することがあるというデメリットがあり、シャワーヘッドから噴射された上で、チャンバーの内部でイオン化される場合は、イオン化のために、大きいエネルギーをチャンバーの内部に供給すると、基板などが損傷を受ける恐れがある。
【0009】
また、従来の2以上のガスが噴射されるシャワーヘッドは、2以上のガスが別々に噴射されることから、混合の均一度が落ちるデメリットがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が達成しようとする技術的課題は、水素含有量を最小化することができ、マルチプルブロックスタック構造を有するシャワーヘッドでありながら、異質性のガスでも共通の噴射口を具備して適用可能な工程の多様性と工程の効率性とを高めることのできるガス分離型シャワーヘッドを提供することにある。
【0011】
また、中空電極により高いプラズマ密度を得るし、これによって、効率よく基板の洗浄、表面処理または蒸着ができるガス分離型シャワーヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;複数のホールを備え、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが、前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、前記第1のガスと第2のガスとが前記ガス噴射モジュールへ噴出される前記ガス分離モジュールの下部の高さは、可変である。
【0013】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの他の一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)として、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備える。
【0014】
前記技術的課題を達成するために、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの更に他の一実施例は、第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散され、前記第1のガス及び前記第2のガスの少なくとも1つは、イオン化されるガス分離モジュールと;複数のホールを備え、前記第1のガス及び前記第2のガスが前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、前記ガス噴射モジュールの少なくとも一部は、絶縁体である。
【発明の効果】
【0015】
上述の如く、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、異質的な2つまたはそれ以上のガスが必要な工程または設備に適用され得るし、2以上のガスがチャンバー内の処理領域に均一に供給されるというメリットがある。
【0016】
また、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドは、複数の噴出部の位置によって、2以上のガスが混合される位置を選択することができ、ガス等の混合度及びプラズマ反応を調節できるというメリットがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下では、本発明の具体的な実施例を、図面を参照して詳細に説明することにする。
【0018】
図1は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの一実施例を示したもので、図1に示されたガス分離型シャワーヘッド100は、ガス供給モジュール110、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130を備える。
【0019】
ガス供給モジュール110は、第1のガスAと第2のガスBとが分離されて供給される。第1のガスAと第2のガスBとの分離供給のために、ガス供給モジュール110は、互いに隔離された外側供給管110aと内側供給管110bとを備える。図1を参照すれば、第1のガスAは、外側供給管110aに供給され、第2のガスBは、内側供給管110bに供給される。
【0020】
ガス分離モジュール120は、ガス供給モジュール110に供給された第1のガスA及び第2のガスBが分離されて分散される。第1のガスAと第2のガスBとの分離分散のために、ガス分離モジュールは、ガス供給モジュール110の外側供給管110aと繋がれた第1の分散領域120aと、内側供給管110bと繋がれた第2の分散領域120bとを備える。図1を参照すれば、第1のガスAは、第1の分散領域120aで分散され、第2のガスBは、第2の分散領域120bで分散される。
【0021】
第1の分散領域120aは、一つの領域により構成されており、第2の分散領域120bは、第1の分散領域120aの下部に位置し、複数の区域に分割されている。第2の分散領域120bの分割された複数の区域に第2のガスBを万篇無く分散するために、ガス分配板(図2の210)が備えられていることが望ましい。
【0022】
第2の分散領域120bの分割された複数の区域は、各区域間、すなわち各区域の外部表面間に一定の空間がある。そして、各区域の下部には、複数の噴出部125bが形成されている。
【0023】
図2は、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との立体的な断面を示す図である。
【0024】
図2を参照すれば、第2のガスBは、複数の噴出部125bを通じて、ガス噴射モジュール130に噴出され、第1のガスAは、第1の分散領域120aから第2の分散領域120bの各区域の外部空間を通過して、複数の噴出部125bのそれぞれを取り囲む空間125aを通じて、ガス噴射モジュール130に噴出される。
【0025】
第1のガスA及び第2のガスBがガス噴射モジュール130に噴出されるガス分離モジュール120の下部の高さは、可変であり、これは、複数の噴出部125bの端の高さによって決められる。
【0026】
複数の噴出部125bは、その端が、ガス噴射モジュール130の最上部よりも高い位置にあることができ、また、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間に位置するように形成されることができる。
【0027】
図3及び図4は、複数の噴出部125bの端の位置を表す。
【0028】
複数の噴出部125bの端の高さに従って、第1のガスAと第2のガスBとが混合される領域(Mixing Zone)150が変わる。
【0029】
複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部よりも高い位置にある場合は、シャワーヘッド内において、第1のガスAと第2のガスBとが混合される領域150を広げることができる。反対に、複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間の高さに位置する場合は、第1のガスAと第2のガスBとの混合を遅らせながら、各ガスの原形をそれだけ一層保持できる。
【0030】
図7から図11で示したように、複数の噴出部125bは、様々な形状に具現できる。もし、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味するとすれば、複数の噴出部125bは、典型的な形態であるa=b=c(図7)のような形であってもよく、あるいは、端が広がるa=b<c(図8)とa<b=c(図10)のような形であってもよく、また、端が狭まる形であるa>b=c(図9)とa=b>c(図11)のような形であってもよい。
【0031】
結局、複数の噴出部125bの形状と複数の噴出部125bの端の高さとは、工程目的によって決められる。
【0032】
ガス噴射モジュール130は、複数のホール135を備える。ガス分離モジュール120で分離分散された第1のガスA及び第2のガスBは、複数のホール135を通じて共通にチャンバーの内部に噴射される。
【0033】
もちろん、工程目的によって、第1のガスAと第2のガスBとを同時にチャンバーの内部に噴射する事もでき、順次噴射することもできる。第1のガスAと第2のガスBとは、異質的なものであっても、ガス噴射モジュール130で初めて混合されるので、予め混合される場合に比べて、ガス噴射モジュール130にパワーを印加する場合、第1のガスAと第2のガスBとの原形を最大限長い間保持してイオン化を遅らせることができ、したがって、イオン化の効率を高めることができる。
【0034】
複数のホール135も、複数の噴出部125bと同様に、図12から図20に示したように、様々な形状に具現できる。ホール135の形状は、ガス噴射モジュール130の形状と反対であるため、ガス噴射モジュール130の形状で説明できる。
【0035】
もし、dは、ガス噴射モジュール130の最上部の幅、eは、ガス噴射モジュール130の中央部の幅、fは、ガス噴射モジュール130の最下部の幅を意味するとすれば、ホール135は、噴射幅が一定の形であるd=e=f(図12)のように形成されてもよく、あるいは、噴射幅が広がる形であるd>e>f(図13及び図19)とd=e>f(図15)のように形成されてもよく、あるいは、噴射幅が狭める形であるd<e<f(図14及び図20)、d<e=f(図16)とd=f<e(図17及び図18)のように形成されてもよい。
【0036】
また、図13と図19、図14と図20、そして、図17と図18で示したように、ホールの形状は、角があるように、又は、角がなく、丸みがある(rounding)ように具現できる。
【0037】
したがって、工程目的によって、図7から図11に示された複数の噴出部125bの形状と、図12から図20に示されたホール135の形状との組み合わせで、第1のガスAと第2のガスBとの様々な形態の噴射が可能である。
【0038】
工程目的によって、第1のガスA又は第2のガスBのうちの一つのガスをイオン化したり、あるいは、第1のガスA及び第2のガスBを共にイオン化するためには、ガス分離モジュール120及び前記ガス噴射モジュール130の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加される。
【0039】
イオン化のためのパワーは、DC(Direct Current)パワー、RF(Radio Frequency)パワー、マイクロウエーブ(Microwave)パワーのいずれかが用いられる。
【0040】
特に、イオン化のためのパワーがRFパワーである場合、そのパワーは、一つの周波数を有するパワーであってもよく、また、2つ以上の異なる周波数が混合されたパワーであってもよい。一例として、ガス分離モジュール120にイオン化のためのパワーを印加する場合、13.56MHzの単一周波数を有するパワーを印加する事もでき、また、13.56MHzと370KHzとの混合周波数を有するパワーを印加することもできる。
【0041】
第1のガスAと第2のガスBとを共にイオン化しながら、イオン化される前の第1のガスAと第2のガスBとの原形を最大限保持するためには、ガス噴射モジュール130にパワーを印加することが望ましい。この場合、ガス噴射モジュール130は、複数のホール135を備える中空電極(Multi Hollows Cathode)になる。パワーが印加されると、ガス分離モジュール120で分離分散された第1のガスA及び第2のガスBが、複数のホール135でイオン化され、共通にチャンバーの内部に噴射される。
【0042】
パワーは、ガス噴射モジュール130の一つの支点(point)に印加されることもできるが、シャワーヘッドの大きさが大きくなるに従って、パワーは、ガス噴射モジュール130の複数の支点に印加されることができる。
【0043】
複数の噴出部125bの端が、ガス噴射モジュール130の最上部と最下部との間の高さにある場合、ガス噴射モジュール130に、第1のガスA及び第2のガスBのイオン化のためのパワーを印加すると、複数の噴出部125bの内部において、第2のガスBはイオン化されることができる。すなわち、第2のガスBは、複数の噴出部125bを通過しながら、中空電極になるガス噴射モジュール130で生じるプラズマにより、複数の噴出部125bの内部空間に電子が印加され、第2のガスBがイオン化されることができる。
【0044】
ガス分離モジュール120で第1のガスAをイオン化するためには、第1の分散領域120aにパワーが印加されることが必要である。この場合、第1の分散領域120aの内部壁は、導電体が望ましい。
【0045】
一方、ガス分離モジュール120で第2のガスBをイオン化するためには、第2の分散領域120bの各区域に、パワーが印加されることが必要である。このために、第2の分散領域120aのそれぞれの区域の内部壁を導電体により構成することができる。また、ガス分配板210を導電体により構成することができる。この場合、ガス分配板210の上下には、絶縁体(図示せず)が形成されることが望ましい。
【0046】
ガス分離モジュール120で第1のガスAと第2のガスBとを共にイオン化させる場合、特に、第1のガスAと第2のガスBとのイオン化エネルギーが異なる場合、第1のガスAのイオン化のための第1の分散領域120aに印加されるパワーと、第2のガスBのイオン化のための第2の分散領域120b又はガス分配板210に印加されるパワーとは、異なってもよい。
【0047】
図2に示したように、第2の分散領域120bの外部壁220を絶縁体により構成すると、第1の分散領域120aにパワーを印加しても、第2の分散領域120bには影響を与えなく、第2の分散領域120bにパワーを印加しても、第1の分散領域120aには影響を与えない。
【0048】
ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との間に絶縁体リング(図21の2130)が存在する場合は、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130とを電気的に絶縁できる。この場合、一つのモジュールにイオン化のためのパワーを印加しても、他のモジュールには、絶縁体リング(図21の2130)により電気的な影響が及ばなくなる。
【0049】
したがって、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド100は、工程目的によって、ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との特定の位置にパワーを印加できる。
【0050】
ガス分離型シャワーヘッド100のどこにもパワーを印加しない場合は、第1のガスAと第2のガスBとの原形をそのまま保持できるので、ガスのイオン化を伴わないALD工程や、Thermal CVD工程に適用が可能である。
【0051】
ALD工程の場合、第1のガスAと第2のガスBとを交互に供給して反応を誘導できる。
【0052】
Thermal CVD工程の場合、ガスが混合される区間が長いと、パーティクル(particles)が生じ得るし、中間で反応が終結する現象が生じ得る。したがって、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド100を用いると、第1のガスAと第2のガスBとが混合される区間を最小化できるので、工程効率を高めることができる。
【0053】
図5は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの他の一実施例を示すものである。
【0054】
図5を参照すれば、ガス分離型シャワーヘッド500のガス噴射モジュール130は、絶縁体510により構成されている。そして、ガス分離モジュール120で第1のガスAと第2のガスBの少なくとも一つのガスがイオン化される。
【0055】
ガス噴射モジュール130が、絶縁体510により構成されると、絶縁体を通じてプラズマの影響を遮断できるので、チャンバーの内部の半導体基板とヒーターなどへのプラズマによる影響を最小化することができる。
【0056】
絶縁体510は、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)のようなセラミックやテフロン(Teflon)(登録商標)のような高分子になり得るし、セラミックと高分子との複合体であることもできる。
【0057】
図6は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッドの更に他の一実施例を示すものである。
【0058】
図6を参照すれば、ガス噴射モジュール130は、上板610と下板620とが結合された様子を表す。
【0059】
上板610は、絶縁体であり、プラズマを遮断する役割を果たし、下板620は、アルミニウム(Al)のような導電体であり、パワーに対するグラウンドの役割を果たす。
【0060】
図5と図6に示された実施例では、第1のガスAと第2のガスBの少なくとも一つのガスのために、ガス分離モジュール120にパワーが印加される。図1に示された実施例で説明したように、前記第1の分散領域120a、前記第2の分散領域120b、及びガス分配板210の少なくとも一つに、イオン化のためのパワーが印加される。
【0061】
結局、図5と図6に示されたガス分離型シャワーヘッド500、600は、シャワーヘッドの下部に絶縁体が含まれるに従って、シャワーヘッドの噴射表面にプラズマの影響が極めて微弱になるので、シャワーヘッドに近づけて位置する半導体基板などの損傷を最小化することができる。
【0062】
図21は、本発明に係るガス分離型シャワーヘッド2100において、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130の両方にパワー2110、2120が印加されることを示すものである。
【0063】
このとき、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110の周波数と、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120の周波数とは、異なってもよい。
【0064】
ガス分離モジュール120とガス噴射モジュール130との間に絶縁体リング2130が備えられていると、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110は、ガス噴射モジュール130に影響を与えなく、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120は、ガス分離モジュール120に影響を与えないので、ガス分離モジュール120及びガス噴射モジュール130の相互間でパワーの影響を遮断できる。
【0065】
ガス噴射モジュール130は、チャンバー内の半導体基板に近付いているので、ガス噴射モジュール130に印加されるパワー2120は、相対的に低い周波数を有する。一方、第1のガスAと第2のガスBとの主なイオン化は、ガス分離モジュール120で行われるので、ガス分離モジュール120に印加されるパワー2110は、相対的に高い周波数を有する。
【0066】
以上に、本発明に関する技術思想を、添付の図面と共に述べましたが、これは、本発明の好適な実施例を例示的に説明したものであり、本発明を限定するものではない。また、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、誰でも本発明の技術的思想の範疇を逸脱しない範囲内において、様々な変形及び摸倣が可能であることは、明らかな事実である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係るガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図2】ガス分離モジュールとガス噴射モジュールとの立体的な断面を示す図である。
【図3】複数の噴出部の端の位置を示す図である。
【図4】複数の噴出部の端の位置を示す図である。
【図5】絶縁体であるガス噴射モジュールが適用されたガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図6】絶縁体と導電体とが結合されたガス噴射モジュールが適用されたガス分離型シャワーヘッドを示す図である。
【図7】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図8】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図9】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図10】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図11】複数の噴出部の様々な形状を示す図である。
【図12】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図13】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図14】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図15】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図16】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図17】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図18】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図19】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図20】複数のホールの様々な形状を示す図である。
【図21】ガス分離モジュール及びガス噴射モジュールの両方にパワーが印加されることを示す図である。
【符号の説明】
【0068】
100 シャワーヘッド
110 ガス供給モジュール
110a 外側供給管
110b 内側供給管
120 ガス分離モジュール
120a 第1の分散領域
120b 第2の分散領域
125b 噴出部
130 ガス噴射モジュール。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備え、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが、前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、
前記第1のガスと第2のガスとが前記ガス噴射モジュールへ噴出される前記ガス分離モジュールの下部の高さは、可変であることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項2】
前記ガス分離モジュールと前記ガス噴射モジュールとを電気的に絶縁するための絶縁体リングを、更に備えることを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項3】
前記ガス分離モジュール及び前記ガス噴射モジュールの少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項4】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項3に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項5】
前記ガス分離モジュール及び前記ガス噴射モジュールの両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記ガス分離モジュールに印加されるパワーと前記ガス噴射モジュールに印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項3に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項6】
前記ガス分離モジュールに印加されるパワーは、前記ガス噴射モジュールに印加されるパワーよりも高い周波数を有することを特徴とする請求項5に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項7】
前記複数のホールは、
d=e=f、d>e>f、d<e<f、d=e>f、d<e=f及びd=f<e(ここで、dは、ホールの最上部の幅、eは、ホールの中央部の幅、fは、ホールの最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項8】
前記複数のホールは、
角のある形状または丸みのある(rounding)形状に形成されることを特徴とする請求項7に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項9】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの前記区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部を備えることを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項10】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項11】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項10に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項12】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記第1の分散領域に印加されるパワーと前記第2の分散領域に印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項10に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項13】
前記第2の分散領域には、
前記分割された複数の区域に、前記第2のガスを万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項14】
前記第1の分散領域、前記第2の分散領域及び前記ガス分配板の少なくとも1つにパワーが印加されることを特徴とする請求項13に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項15】
前記ガス分配板にパワーが印加される場合、前記ガス分配板の上部と下部とには、絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項14に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項16】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項17】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部よりも高い位置にあることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項18】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部と最下部との間の位置にあることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項19】
前記複数の噴出部は、
a=b=c、a=b<c、a>b=c、a<b=c及びa=b>c(ここで、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項20】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)であって、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備えることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項21】
前記ガス分離モジュールと前記ガス噴射モジュールとを電気的に絶縁するための絶縁体リングを、更に備えることを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項22】
前記ガス噴射モジュールに、前記第1のガス及び前記第2のガスのイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項20又は21に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項23】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項24】
前記ガス噴射モジュールの複数の位置に前記パワーが印加されることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項25】
前記パワーは、
DC(Direct Current)パワー、RF(Radio Frequency)パワー、及びマイクロウエーブ(Microwave)パワーのいずれかであることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項26】
前記複数のホールの各々は、
d=e=f、d>e>f、d<e<f、d=e>f、d<e=f及びd=f<e(ここで、dは、ホールの最上部の幅、eは、ホールの中央部の幅、fは、ホールの最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項27】
前記複数のホールは、
角のある形状または丸みのある(rounding)形状に形成されることを特徴とする請求項26に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項28】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部を備えることを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項29】
前記第2の分散領域には、
前記第2のガスを前記複数の区域に万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項30】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項31】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部よりも高い位置にあることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項32】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部と最下部との間の位置にあることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項33】
前記中空電極によるプラズマによって、前記複数の噴出部を通過する前記第2のガスがイオン化されることを特徴とする請求項32に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項34】
前記複数の噴出部は、
a=b=c、a=b<c、a>b=c、a<b=c及びa=b>c(ここで、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項35】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散され、前記第1のガス及び前記第2のガスの少なくとも1つは、イオン化されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備え、前記第1のガス及び前記第2のガスが前記複数のホールを通って共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、
前記ガス噴射モジュールの少なくとも一部は、絶縁体であることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項36】
前記絶縁体は、
セラミック、高分子、及び、セラミックと高分子との複合体のいずれかであることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項37】
前記ガス噴射モジュールは、
絶縁体のみから構成されていることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項38】
前記ガス噴射モジュールは、
上板と下板とが結合された構造であり、
上板は、絶縁体であり、下板は、グラウンドのための導電体であることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項39】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部と;を備えることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項40】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項41】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項40に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項42】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記第1の分散領域に印加されるパワーと前記第2の分散領域に印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項40に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項43】
前記第2の分散領域には、
前記第2のガスを前記複数の区域に万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項44】
前記第1の分散領域、前記第2の分散領域及び前記ガス分配板の少なくとも1つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項43に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項45】
前記ガス分配板にパワーが印加される場合、前記ガス分配板の上部と下部とには、絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項44に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項46】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項1】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備え、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが、前記複数のホールを通じて共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、
前記第1のガスと第2のガスとが前記ガス噴射モジュールへ噴出される前記ガス分離モジュールの下部の高さは、可変であることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項2】
前記ガス分離モジュールと前記ガス噴射モジュールとを電気的に絶縁するための絶縁体リングを、更に備えることを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項3】
前記ガス分離モジュール及び前記ガス噴射モジュールの少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項4】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項3に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項5】
前記ガス分離モジュール及び前記ガス噴射モジュールの両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記ガス分離モジュールに印加されるパワーと前記ガス噴射モジュールに印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項3に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項6】
前記ガス分離モジュールに印加されるパワーは、前記ガス噴射モジュールに印加されるパワーよりも高い周波数を有することを特徴とする請求項5に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項7】
前記複数のホールは、
d=e=f、d>e>f、d<e<f、d=e>f、d<e=f及びd=f<e(ここで、dは、ホールの最上部の幅、eは、ホールの中央部の幅、fは、ホールの最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項8】
前記複数のホールは、
角のある形状または丸みのある(rounding)形状に形成されることを特徴とする請求項7に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項9】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの前記区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部を備えることを特徴とする請求項1に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項10】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項11】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項10に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項12】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記第1の分散領域に印加されるパワーと前記第2の分散領域に印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項10に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項13】
前記第2の分散領域には、
前記分割された複数の区域に、前記第2のガスを万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項14】
前記第1の分散領域、前記第2の分散領域及び前記ガス分配板の少なくとも1つにパワーが印加されることを特徴とする請求項13に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項15】
前記ガス分配板にパワーが印加される場合、前記ガス分配板の上部と下部とには、絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項14に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項16】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項17】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部よりも高い位置にあることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項18】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部と最下部との間の位置にあることを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項19】
前記複数の噴出部は、
a=b=c、a=b<c、a>b=c、a<b=c及びa=b>c(ここで、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項9に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項20】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備える中空電極(multi hollows cathode)であって、前記分離分散された第1のガスと第2のガスとが前記複数のホールでイオン化され、共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備えることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項21】
前記ガス分離モジュールと前記ガス噴射モジュールとを電気的に絶縁するための絶縁体リングを、更に備えることを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項22】
前記ガス噴射モジュールに、前記第1のガス及び前記第2のガスのイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項20又は21に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項23】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項24】
前記ガス噴射モジュールの複数の位置に前記パワーが印加されることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項25】
前記パワーは、
DC(Direct Current)パワー、RF(Radio Frequency)パワー、及びマイクロウエーブ(Microwave)パワーのいずれかであることを特徴とする請求項22に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項26】
前記複数のホールの各々は、
d=e=f、d>e>f、d<e<f、d=e>f、d<e=f及びd=f<e(ここで、dは、ホールの最上部の幅、eは、ホールの中央部の幅、fは、ホールの最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項27】
前記複数のホールは、
角のある形状または丸みのある(rounding)形状に形成されることを特徴とする請求項26に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項28】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部を備えることを特徴とする請求項20に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項29】
前記第2の分散領域には、
前記第2のガスを前記複数の区域に万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項30】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項31】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部よりも高い位置にあることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項32】
前記複数の噴出部は、
その端が、前記ガス噴射モジュールの最上部と最下部との間の位置にあることを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項33】
前記中空電極によるプラズマによって、前記複数の噴出部を通過する前記第2のガスがイオン化されることを特徴とする請求項32に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項34】
前記複数の噴出部は、
a=b=c、a=b<c、a>b=c、a<b=c及びa=b>c(ここで、aは、噴出部の最上部の幅、bは、噴出部の中央部の幅、cは、噴出部の最下部の幅を意味する。)のいずれか一つの形状を有することを特徴とする請求項28に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項35】
第1のガスと第2のガスとが分離されて供給されるガス供給モジュールと;
前記供給された第1のガスと第2のガスとが分離分散され、前記第1のガス及び前記第2のガスの少なくとも1つは、イオン化されるガス分離モジュールと;
複数のホールを備え、前記第1のガス及び前記第2のガスが前記複数のホールを通って共通に噴射されるガス噴射モジュールと;を備え、
前記ガス噴射モジュールの少なくとも一部は、絶縁体であることを特徴とするガス分離型シャワーヘッド。
【請求項36】
前記絶縁体は、
セラミック、高分子、及び、セラミックと高分子との複合体のいずれかであることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項37】
前記ガス噴射モジュールは、
絶縁体のみから構成されていることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項38】
前記ガス噴射モジュールは、
上板と下板とが結合された構造であり、
上板は、絶縁体であり、下板は、グラウンドのための導電体であることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項39】
前記ガス分離モジュールは、
前記第1のガスが分散され、一つの領域に構成されている第1の分散領域と;
前記第1の分散領域の下部に位置し、前記第2のガスが分散され、複数の区域に分割されている第2の分散領域と;
各々前記第2の分散領域のそれぞれの区域の下部に形成され、前記第2のガスが噴出される複数の噴出部と;を備えることを特徴とする請求項35に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項40】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の少なくとも一つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項41】
前記イオン化のためのパワーは、
単一周波数を有するパワーまたは混合周波数を有するパワーであることを特徴とする請求項40に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項42】
前記第1の分散領域及び前記第2の分散領域の両方にイオン化のためのパワーが印加される場合、前記第1の分散領域に印加されるパワーと前記第2の分散領域に印加されるパワーとは、異なる周波数を有することを特徴とする請求項40に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項43】
前記第2の分散領域には、
前記第2のガスを前記複数の区域に万篇無く分散するためのガス分配板が備えられていることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項44】
前記第1の分散領域、前記第2の分散領域及び前記ガス分配板の少なくとも1つにイオン化のためのパワーが印加されることを特徴とする請求項43に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項45】
前記ガス分配板にパワーが印加される場合、前記ガス分配板の上部と下部とには、絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項44に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【請求項46】
前記第1のガスは、
前記第1の分散領域から前記第2の分散領域のそれぞれの区域の外部空間を通って、前記複数の噴出部のそれぞれを取り囲む空間へ噴出されることを特徴とする請求項39に記載のガス分離型シャワーヘッド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2007−191792(P2007−191792A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−1033(P2007−1033)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(507008758)オット カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(507008758)オット カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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