説明

ガス検出装置

【課題】ガス濃度に対して高い検出精度が要求される場合に温度センサを設けることなく、周囲温度を正確に検出して温度補償を行うことができるガス検出装置を提供すること。
【解決手段】ガスの濃度を検出してセンサ出力を生成するガスセンサ1と、ガスセンサ1に、ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化する電圧を供給する電圧源12と、ガスセンサ1に流れる電流を検出する電流検出手段16と、電圧源12より低レベル時の電圧が供給されている間に検出された電流値を判定し、電流値とガスセンサの周囲温度とセンサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段20cと、温度情報信号に基づいて、センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段20dとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス検出装置に関し、特に、温度補償について改善されたガス検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
還元性ガスのガス漏れ警報器または不完全燃焼ガス用警報器のガスセンサとして、接触燃焼式ガスセンサや半導体式ガスセンサが数多く利用されている。
【0003】
図1は、現在多く利用されている半導体式ガスセンサの構造を示す。半導体式ガスセンサ1は、酸化錫(SnO2 )等の金属酸化物を主体に形成され、ガスが存在した場合に抵抗変化を示す感ガス体1aと、白金(Pt)等の金属抵抗体で形成されたコイル等からなり、感ガス体1aを加熱するヒーター1bと、ヒーター1bからセンサ外部に導出されたヒーター電極1b1および1b2と、感ガス体1aの抵抗変化を検出するためのセンサ電極1cとを有する。
【0004】
基本的に、都市ガスやLPGガス等の可燃性ガス(還元性ガス)を検出する場合、ガスセンサの素子温度を、300〜500℃程度の高温に加温することが必要であり、それぞれヒーターによる加熱を行い使用されている。また、不完全燃焼時に発生する一酸化炭素等の不完全燃焼ガスを検出するためには、素子温度を100℃以下の低温に加温して使用されている。
【0005】
すなわち、半導体式ガスセンサは、それぞれ検出するガスに対し、より最適な素子温度に加温する必要があると共に、周囲温度の変化に対しても変動する特性を持っている。
【0006】
したがって、周囲温度に対する補正を行うために、たとえば特開2000−193623号公報(特許文献1)に開示されているように、半導体式ガスセンサをもったガス検出装置において、周囲温度を検出するためのNTCサーミスタや測温抵抗体等の温度センサを装置内に設置し、その温度センサの情報と予め計測されているガスセンサの周囲温度との関係により、周囲温度に対する補正を行い、使用されている。
【特許文献1】特開2000−193623号公報([0021]、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、100ppm程度の、ガス濃度に対して高い検出精度が要求される場合、サーミスタや測温抵抗体等の温度センサでは、周囲温度を正確に検出することが難しいという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、ガス濃度に対して高い検出精度が要求される場合に温度センサを設けることなく、周囲温度を正確に検出して温度補償を行うことができるガス検出装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、ガス雰囲気中に設置された状態で前記ガスの濃度を検出してセンサ出力を生成するガスセンサと、前記ガスセンサを動作させる電圧であって、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化する電圧を供給する電圧源と、前記ガスセンサに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電圧源より前記低レベル時の電圧が供給されている間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、感ガス体、該感ガス体を加熱するヒーター、および感ガス体の抵抗変化を取り出すためのセンサ電極を有する半導体式ガスセンサと、前記ヒーターに、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化するヒーター電圧を供給するヒーター電源と、前記センサ電極に間欠的に一定レベルのプレート電圧を供給するプレート電源と、前記ヒーターに前記高レベル時のヒーター電圧が供給されかつ前記プレート電源から前記プレート電圧が前記センサ電極に供給されている間にセンサ出力を検出するセンサ出力検出手段と、前記ヒーターに流れるヒーター電流を検出する電流検出手段と、前記ヒーターに前記低レベル時のヒーター電圧が供給されかつ前記センサ電極に前記プレート電圧が供給されていない間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記半導体式ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、ガス雰囲気中に設置された状態で前記ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するセンサ素子を有し、前記ガスの濃度を検知してセンサ出力を生成する接触燃焼式ガスセンサと、前記センサ素子に、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化する電圧を供給する電圧源と、前記センサ素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記センサ素子に前記低レベル時の電圧が供給されている間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記接触燃焼式ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のガス検出装置において、前記電圧の低レベルは、前記ガスと異なる種類のガスの濃度を検出するためのレベルになっていることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2記載のガス検出装置において、前記電流検出手段は、前記ヒーターの温度係数より充分に小さい温度係数を有する固定抵抗器であることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項3記載のガス検出装置において、前記電流検出手段は、前記センサ素子の温度係数より充分に小さい温度係数を有する固定抵抗器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、ガスセンサとは別部品である温度センサを用いることなく、周囲温度を示す温度情報信号を入手することができる。また、温度情報信号は、ガスセンサのガス検出期間以外の期間に入手されるので、周囲温度を正確に検出することができる。また、入手した温度情報信号に基づいて、センサ出力を精度良く温度補償したガス濃度データを生成することができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、半導体式ガスセンサとは別部品である温度センサを用いることなく、周囲温度を示す温度情報信号を入手することができる。また、温度情報信号は、半導体式ガスセンサのガス検出期間以外の期間に入手されるので、周囲温度を正確に検出することができる。また、入手した温度情報信号に基づいて、半導体式ガスセンサのセンサ出力を精度良く温度補償したガス濃度データを生成することができる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、接触燃焼式ガスセンサとは別部品である温度センサを用いることなく、周囲温度を示す温度情報信号を入手することができる。また、温度情報信号は、接触燃焼式ガスセンサのガス検出期間以外の期間に入手されるので、周囲温度を正確に検出することができる。また、入手した温度情報信号に基づいて、接触燃焼式ガスセンサのセンサ出力を精度良く温度補償したガス濃度データを生成することができる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、ガスセンサとは別部品である温度センサを用いることなく、周囲温度を示す温度情報信号を入手することができる。また、温度情報信号は、ガスセンサのガス検出期間以外の期間に入手されるので、周囲温度を正確に検出することができる。また、入手した温度情報信号に基づいて、センサ出力を精度良く温度補償した2種類のガスに関するガス濃度データを生成することができる。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、電流検出手段における周囲温度の影響を軽減して、周囲温度を正確に検出することができる。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、電流検出手段における周囲温度の影響を軽減して、周囲温度を正確に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
(第1実施形態)図2は、本発明の第1実施形態に係るガス検出装置の回路図である。図2において、ガス検出装置10は、半導体式ガスセンサ1を用いており、プレート電源11、電圧源としてのヒーター電源12、プレート電圧印加部13、ヒーター電圧印加部14、センサ出力検出手段としてのセンサ出力検出部15、電流検出手段としての電流検出部16、およびマイクロコンピュータ(CPU)20を含む。
【0023】
プレート電圧印加部13は、npn型のトランジスタQ1からなる。トランジスタQ1のコレクタは、プレート電源11に接続され、エミッタは、センサ出力検出部15を構成する検出抵抗R8を介して、ガスセンサ1のセンサ電極1cに接続されている。
【0024】
ヒーター電圧印加部14は、npn型のトランジスタQ2、pnp型のトランジスタQ3、オペアンプOP1、抵抗R1〜R7およびスイッチSW1からなる。
【0025】
トランジスタQ2のコレクタは、抵抗R1を介してヒーター電源12に接続され、エミッタは、電流検出部16を構成する検出抵抗R9を介して、ガスセンサ1のヒーター1bのヒーター電極に接続されている。
【0026】
抵抗R1とトランジスタQ2の接続点と設置間には、抵抗R2およびR3とスイッチSW1の直列回路と、抵抗R4、R5およびR6の直列回路と、トランジスタQ3のエミッタが接続されている。トランジスタQ3のベースは、抵抗R2と抵抗R3の接続点に接続され、コレクタは、抵抗R4と抵抗R5の接続点に接続されている。
【0027】
オペアンプOP1の非反転入力端子は、抵抗R5と抵抗R6の接続点に接続され、反転入力端子は、電流検出部16の検出抵抗R9とガスセンサ1のヒーター1bのヒーター電極の接続点に接続され、出力端子は、抵抗R7を介してトランジスタQ2のベースに接続されている。
【0028】
CPU20は、プレート電圧制御部20aと、電圧切替制御部20bと、温度情報信号生成手段としての電流検出判定部20cと、ガス濃度データ生成手段としてのセンサ出力判定部20dとを有し、プレート電源11から電源電圧が供給される。
【0029】
プレート電圧制御部20aは、プレート電圧制御信号を出力して、プレート電圧印加部13のトランジスタQ1のベースに印加する。電圧切替制御部20bは、電圧切替制御信号を出力して、ヒーター電圧印加部14のスイッチSW1をオン/オフ制御する。なお、スイッチSW1は、アナログ電子スイッチやリレーを用いることができる。電流検出判定部20cは、ヒータ1bに流れるヒーター電流を、電流検出部16の検出抵抗R9の両端に発生する電圧降下として検出し、その大きさを判定する。センサ出力判定部20dは、センサ出力検出部15を構成する検出抵抗R8を流れるプレート電流により、検出抵抗R8の両端に発生する電圧降下として検出されたセンサ出力の大きさを判定する。
【0030】
次に、上述の構成を有するガス検出装置の動作について、説明する。ガス検出装置の使用時、ヒーター電圧印加部14は、ガスセンサ1のヒーター1bに、高レベル(Hi)と低レベル(Lo)の2段階にパルス的に交互にレベル変化するヒーター電圧を印加する。
【0031】
すなわち、スイッチSW1が、CPU20の電圧切替制御部20bから供給される電圧切替制御信号でオンになるように制御されると、トランジスタQ3がオン状態となり、抵抗R4を短絡する。それにより、オペアンプOP1の非反転入力端子に抵抗R5およびR6による分圧電圧が入力され、トランジスタQ2がオン状態になり、反転入力端子に接続された検出抵抗R9とガスセンサ1のヒータ1bのヒーター電極の接続点電位、すなわちヒーター電圧が、抵抗R5およびR6による分圧電圧に等しくなり、Hiレベルとなる。
【0032】
一方、スイッチSW1が、CPU20の電圧切替制御部20bから供給される電圧切替制御信号でオフになるように制御されると、トランジスタQ3がオフ状態となる。それにより、オペアンプOP1の非反転入力端子に抵抗R4およびR5と抵抗R6による分圧電圧が入力され、反転入力端子に接続された検出抵抗R9とガスセンサ1のヒータ1bのヒーター電極の接続点電位、すなわちヒーター電圧が、抵抗R4およびR5と抵抗R6による分圧電圧に等しくなり、Loレベルとなる。
【0033】
電流検出部16は、ヒーター1bに流れる電流を検出し、電流検出判定部20cは、電流検出部16で検出された電流値の大きさを判定し、予め求められてCPU20のメモリ(図示しない)に記憶されている、この電流値と半導体式ガスセンサ1の周囲温度とセンサ出力との相関関係を示すルックアップテーブルを参照し、これに基づいて、判定された電流値の大きさに対応する温度を示す温度情報信号を生成する。
【0034】
たとえば、ヒーター1bが白金(Pt)で構成されている場合、Pt線のみでは、3920ppm/℃の温度係数を持つが、ヒーター1bの周りには、感ガス体1aが形成されており、Pt線単体より温度係数は小さくなる。このヒーター1bの温度係数は、感ガス体1aのサイズ等によっても異なるが、約3000ppm/℃程度となり、この温度係数により周囲温度を示す温度情報を読み取ることが可能である。
【0035】
ただし、下記のような問題もあり、正確に温度情報を読み取ることが難しい。
(1)感ガス体1aは触媒であり、還元性ガスに対しては、非常に強い酸化作用を持つため、検知しようとするガスが雰囲気に存在すると、その反応熱によりヒーター1b抵抗が上昇し、正確な温度情報を読み取れなくなってしまう。
(2)ガスセンサ1として感ガス体1aの抵抗変化を計測するため、図2に示すように、感ガス体1aに対しても当然ながら、プレート電圧印加部13により一定電圧であるプレート電圧を印加し、検出抵抗R8の両端電位を基に感ガス体1aの抵抗変化を計測している。清浄空気中では問題はないが、還元性ガス中では感ガス体1aの抵抗が低抵抗化し、ジュール発熱が発生し、ヒーター1bの抵抗が上昇し、正確な温度情報を読み取れなくなってしまう。
【0036】
上述の問題に鑑み、ガスセンサ1のヒーター1bに使用されている金属抵抗体の温度係数を利用して正確に周囲温度を示す温度情報を検出する駆動条件を、図3のタイミングチャートで示す。
【0037】
ガスセンサ1のヒーター1bには、定期的に検出するために、ガス濃度をより選択的に計測できる高温度に加温される。たとえば、検知対象ガスがメタンやブタン等の還元性ガスであれば、450℃程度に、水素等であれば、350℃程度に加温される。しかしながら、この加温状態を常時保持し、かつ感ガス体1aの抵抗変化を計測するためのプレート電圧を常時印加しては、上述の問題が発生する。
【0038】
そこで、図3(A)に示すように、ヒーター電圧は、検知対象ガス、たとえば還元性ガスを検出できる高温度に加温するための一定の高レベル電圧(Hi)と、検知対象ガスが存在する場合でもその濃度を検出しない温度、すなわち、感ガス体1aで触媒反応を起こさない温度まで下げるための一定の低レベル電圧(Lo)とにパルス的に交互に所定周期でレベル変化する電圧として、ヒーター1bに印加される。
【0039】
それにより、ガスセンサ1の感ガス体1aの温度は、図3(B)に示すように、400℃前後の高温となる高温期間と、100℃以下の低温となる低温期間とで推移する。
【0040】
また、プレート電圧は、ヒーター電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わる直前に、図3(C)のセンサ出力計測タイミングに示すように、CPU20のプレート電圧制御部20aからHiレベルとなるプレート電圧制御信号を供給してトランジスタQ1をオフ状態からオン状態に切り替えることにより、プレート電源11からガスセンサ1のセンサ電極1cに印加される。それにより流れるプレート電流が、センサ出力検出部15の検出抵抗R8で検出され、センサ出力としてセンサ出力判定部20dに取り込まれる。
【0041】
一方、ヒーター電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わった後、感ガス体1aの温度が十分に冷却されたら、プレート電圧は印加せず、図3(D)の温度情報計測タイミングに示すように、ヒーター電圧がLoレベルになっている間であって温度情報計測タイミング信号Hiで示される期間に、電流検出判定部20cは、電流検出部16の検出抵抗R9によりヒーター電流を計測してその電流値を取り込み、ヒーター1bの抵抗を検出する。
【0042】
ヒーター1bの抵抗値を計測する温度に関しては、基本的には感ガス体1aの能力にもよるが、ヒーター1bでの加熱温度が低温期間で100℃以下であれば、周囲温度に対してPt線を用いた場合、ヒーター1bの温度係数約3000ppm/℃に基づく抵抗変化がヒーター電流値で計測され、計測されたヒーター電流値に基づいて、十分、温度補償のための温度情報が得られる。
【0043】
なお、電流検出部16の検出抵抗R9として、ヒーター1bの温度係数約3000ppm/℃程度に対して充分に小さい温度係数、たとえば、この第1実施形態では100ppm/℃以下(好適には、数10ppm/℃以下)の温度係数を持つ固定抵抗器が使用される。このような固定抵抗器を用いることにより、検出抵抗R9自体で発生する周囲温度の変化による抵抗変化率は、ヒーター1bの周囲温度の変化による抵抗変化率に対して十分に小さい値となり、ヒーター電流検出の精度への周囲温度の影響をほとんど与えないようにすることができる。
【0044】
そして、センサ出力判定部20dは、電流検出判定部20cで生成された温度情報信号に基づいて、判定されたプレート電流値(すなわち、センサ出力)に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成する。なお、センサ出力検出部15の検出抵抗R8も、検出抵抗R9と同等の温度係数を持つ固定抵抗器を使用することによって、センサ出力検出の精度への周囲温度の影響をほとんど与えないようにすることができる。
【0045】
このように、本発明の第1実施形態によれば、半導体式ガスセンサ1のヒーター1bに使用されている金属抵抗体の温度係数を基に、温度情報を入手し、ガスセンサのセンサ出力の温度補償を精度良く行うことが可能である。したがって、従来より使用していた温度センサを用いることなく、ヒーター1bの金属抵抗体の温度係数を温度センサの情報として流用することによって、ガスセンサの精度の良い温度補償が可能なガス検出装置を構築することが可能となる。
【0046】
(第2実施形態)上述した第1実施形態では、ガス検出装置は、還元性ガスを検知できるように構成されているが、以下に説明する第2実施形態では、還元性ガスと不完全燃焼ガスとを検知できるように構成される。第2実施形態では、ガス検出装置の構成は、図2に示す第1実施形態と同一であるが、図4のタイミングチャートに示すように駆動条件が異なっている。
【0047】
ガスセンサ1のヒーター1bには、メタン等の還元性ガスと一酸化炭素等の不完全燃焼ガスを定期的に検出するためのヒーター電圧が印加される。すなわち、図4(A)に示すように、ヒーター電圧は、還元性ガスを検出できる高温度に加温するための一定の高レベル電圧(Hi)と、還元性ガスを検出しないが還元性ガスと種類の異なるガス、たとえば不完全燃焼ガスを検出するための一定の低レベル電圧(Lo)とにパルス的に交互に所定周期でレベル変化する電圧として、ヒーター1bに印加される。
【0048】
それにより、ガスセンサ1の感ガス体1aの温度は、図4(B)に示すように、400℃前後の高温となる高温期間と、100℃程度の低温となる低温期間とで推移する。
【0049】
また、プレート電圧は、ヒーター電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わる直前とヒーター電圧がLoレベルからHiレベルに切り替わる直前に、図4(C)のセンサ出力計測タイミングに示すように、CPU20のプレート電圧制御部20aからHiレベルとなるプレート電圧制御信号を供給してトランジスタQ1をオフ状態からオン状態に切り替えることにより、プレート電源11からガスセンサ1のセンサ電極1cに印加される。それにより流れるプレート電流が、センサ出力検出部15の検出抵抗R8で検出され、センサ出力としてセンサ出力判定部20dに取り込まれる。
【0050】
一方、ヒーター電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わった後、感ガス体1aの温度が十分に冷却されたら、プレート電圧は印加せず、図4(D)の温度情報計測タイミングに示すように、ヒーター電圧がLoレベルになっている間であって温度情報計測タイミング信号Hiで示される期間に、電流検出判定部20cは、電流検出部16の検出抵抗R9によりヒーター電流を計測してその電流値を取り込み、ヒーター1bの抵抗を検出する。
【0051】
それにより、第1実施形態と同様に、ヒーター1bの温度係数に基づく抵抗変化がヒーター電流値によって計測され、計測されたヒーター電流値に基づいて、十分、温度補償のための温度情報が得られる。
【0052】
そして、センサ出力判定部20dは、電流検出判定部20cで生成された温度情報信号に基づいて、高温期間において判定されたプレート電流値(すなわち、センサ出力)に対する温度補償を行って還元性ガスのガス濃度データを生成し、低温期間において判定されたプレート電流値(すなわち、センサ出力)に対する温度補償を行って不完全燃焼ガスのガス濃度データを生成する。
【0053】
このように、本発明の第2実施形態によれば、半導体式ガスセンサ1のヒーター1bに使用されている金属抵抗体の温度係数を基に、温度情報を入手し、還元性ガスおよび不完全燃焼ガスに対応するセンサ出力の温度補償を精度良く行うことが可能である。したがって、従来より使用していた温度センサを用いることなく、ヒーター1bの金属抵抗体の温度係数を温度センサの情報として流用することによって、ガスセンサの精度の良い温度補償が可能なガス検出装置を構築することが可能となる。
【0054】
(第3実施形態)上述した第1および第2実施形態では、ガス検出装置は、半導体式ガスセンサを用いているが、本発明は、以下に第3実施形態として説明するように接触燃焼式ガスセンサを用いることもできる。
【0055】
図5は、本発明の第3実施形態に係るガス検出装置の回路図である。図5において、ガス検出装置10は、接触燃焼式ガスセンサ19を用いており、電圧源としての駆動電源17、駆動電圧印加部18、センサ出力検出部15、電流検出部16およびCPU20を含む。
【0056】
接触燃焼式ガスセンサ19は、ガスの雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検知するセンサ素子19aを有する。センサ素子19aは、たとえば、20〜50μmの線径を有する白金(Pt)抵抗線を巻回してコイル形状を形成し、このコイルの周囲にパラジウム−アルミナ等の触媒を塗布した後焼成して、100メッシュ程度の二重金網を被せて形成されている。
【0057】
駆動電圧印加部18は、図2のヒーター電圧印加部と同一構成になっており、npn型のトランジスタQ2、pnp型のトランジスタQ3、オペアンプOP1、抵抗R1〜R7およびスイッチSW1からなる。
【0058】
トランジスタQ2のコレクタは、抵抗R1を介して駆動電源17に接続され、エミッタは、電流検出部16を構成する検出抵抗R9を介して、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aに接続されている。
【0059】
抵抗R1とトランジスタQ2の接続点と設置間には、抵抗R2およびR3とスイッチSW1の直列回路と、抵抗R4、R5およびR6の直列回路と、トランジスタQ3のエミッタが接続されている。トランジスタQ3のベースは、抵抗R2と抵抗R3の接続点に接続され、コレクタは、抵抗R4と抵抗R5の接続点に接続されている。
【0060】
オペアンプOP1の非反転入力端子は、抵抗R5と抵抗R6の接続点に接続され、反転入力端子は、電流検出部16の検出抵抗R9と接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aの接続点に接続され、出力端子は、抵抗R7を介してトランジスタQ2のベースに接続されている。
【0061】
CPU20は、電圧切替制御部20bと、電流検出判定部20cと、センサ出力判定部20dとを有し、駆動電源17から電源電圧が供給される。
【0062】
電圧切替制御部20bは、電圧切替制御信号を出力して、駆動電圧印加部18のスイッチSW1をオン/オフ制御する。なお、スイッチSW1は、アナログ電子スイッチやリレーを用いることができる。電流検出判定部20cは、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aに流れる電流を、検出抵抗R9の両端に発生する電圧降下として検出し、その大きさを判定する。センサ出力判定部20dは、センサ出力を、センサ素子19aの抵抗変化によりセンサ素子19aの両端に発生する電圧降下として検出し、センサ出力の大きさを判定する。
【0063】
次に、上述の構成を有する図5のガス検出装置の動作について、図6に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。ガス検出装置の使用時、駆動電圧印加部18は、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aに、高レベル(Hi)と低レベル(Lo)の2段階にパルス的に交互にレベル変化するヒーター電圧を印加する。
【0064】
電流検出部16は、センサ素子19aに流れる電流を検出し、電流検出判定部20cは、電流検出部16で検出された電流値の大きさを判定し、予め求められてCPU20のメモリ(図示しない)に記憶されている、この電流値と接触燃焼式ガスセンサ19の周囲温度とセンサ出力との相関関係を示すルックアップテーブルを参照し、これに基づいて、判定された電流値の大きさに対応する温度を示す温度情報信号を生成する。
【0065】
図6(A)に示すように、駆動電圧は、検知対象ガス、たとえば還元性ガスを検出できる高温度に加温するための一定の高レベル電圧(Hi)と、還元性ガスが存在する場合でもその濃度を検出しない温度、すなわち、触媒反応を起こさない温度まで下げるための一定の低レベル電圧(Lo)とにパルス的に交互に所定周期でレベル変化する電圧として、センサ素子19aに印加される。
【0066】
それにより、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aの温度は、図6(B)に示すように、400℃前後の高温となる高温期間と、100℃以下の低温となる低温期間とで推移する。
【0067】
また、図6(C)のセンサ出力計測タイミングに示すように、駆動電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わる直前に、センサ素子19aの両端の電圧降下が検出され、センサ出力としてセンサ出力判定部20dに取り込まれる。
【0068】
一方、駆動電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わった後、センサ素子19aの温度が十分に冷却されたら、図6(D)の温度情報計測タイミングに示すように、駆動電圧がLoレベルになっている間であって温度情報計測タイミング信号Hiで示される期間に、電流検出判定部20cは、電流検出部16の検出抵抗R9により、センサ素子19aを流れる電流を計測してその電流値を取り込む。それにより、センサ素子19aの温度係数に基づく抵抗変化が電流値で計測され、計測された電流値に基づいて、十分、温度補償のための温度情報が得られる。
【0069】
そして、センサ出力判定部20dは、電流検出判定部20cで生成された温度情報信号に基づいて、センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成する。
【0070】
このように、本発明の第3実施形態によれば、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aの温度係数を基に、温度情報を入手し、ガスセンサのセンサ出力の温度補償を精度良く行うことが可能である。したがって、従来より使用していた温度センサを用いることなく、センサ素子19aの温度係数を温度センサの情報として流用することによって、ガスセンサの精度の良い温度補償が可能なガス検出装置を構築することが可能となる。
【0071】
(第4実施形態)上述した第3実施形態では、ガス検出装置は、接触燃焼式ガスセンサを用いて還元性ガスを検知できるように構成されているが、以下に説明する第4実施形態では、還元性ガスと不完全燃焼ガスとを検知できるように構成される。第4実施形態では、ガス検出装置の構成は、図5に示す第1実施形態と同一であるが、図7のタイミングチャートに示すように駆動条件が異なっている。
【0072】
接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aには、メタン等の還元性ガスと一酸化炭素等の不完全燃焼ガスを定期的に検出するための駆動電圧が印加される。すなわち、図7(A)に示すように、駆動電圧は、還元性ガスを検出できる高温度に加温するための一定の高レベル電圧(Hi)と、還元性ガスを検出しないが還元性ガスと種類の異なるガス、たとえば不完全燃焼ガスを検出するための一定の低レベル電圧(Lo)とにパルス的に交互に所定周期でレベル変化する電圧として印加される。
【0073】
それにより、センサ素子19aの温度は、図7(B)に示すように、400℃前後の高温となる高温期間と、100℃程度の低温となる低温期間とで推移する。
【0074】
また、図7(C)のセンサ出力計測タイミングに示すように、駆動電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わる直前とLoレベルからHiレベルに切り替わる直前に、センサ素子19aの両端の電圧降下が検出され、センサ出力としてセンサ出力判定部20dに取り込まれる。
【0075】
一方、駆動電圧がHiレベルからLoレベルに切り替わった後、センサ素子19aの温度が十分に冷却されたら、図7(D)の温度情報計測タイミングに示すように、駆動電圧がLoレベルになっている間であって温度情報計測タイミング信号Hiで示される期間に、電流検出判定部20cは、電流検出部16の検出抵抗R9によりセンサ素子19aを流れる電流を計測してその電流値を取り込む。それにより、第3実施形態と同様に、センサ素子19aの温度係数に基づく抵抗変化が電流値によって計測され、計測された電流値に基づいて、十分、温度補償のための温度情報が得られる。
【0076】
そして、センサ出力判定部20dは、電流検出判定部20cで生成された温度情報信号に基づいて、高温期間において判定されたセンサ出力に対する温度補償を行って還元性ガスのガス濃度データを生成し、低温期間において判定されたセンサ出力に対する温度補償を行って不完全燃焼ガスのガス濃度データを生成する。
【0077】
このように、本発明の第4実施形態によれば、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aの温度係数を基に、温度情報を入手し、還元性ガスおよび不完全燃焼ガスに対応するセンサ出力の温度補償を精度良く行うことが可能である。したがって、従来より使用していた温度センサを用いることなく、センサ素子19aの温度係数を温度センサの情報として流用することによって、ガスセンサの精度の良い温度補償が可能なガス検出装置を構築することが可能となる。
【0078】
なお、接触燃焼式ガスセンサは、通常、センサ素子以外に、センサ素子と同一構造でガスに対して不感処理が施された温度補償用素子を備えているが、本発明の第3および第4実施形態では、接触燃焼式ガスセンサ19のセンサ素子19aの温度係数を利用して温度情報信号を得ているので、温度補償用素子は不要であり、接触燃焼式ガスセンサの構造が簡単で安価となる利点がある。
【0079】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0080】
たとえば、本発明は、ある一定レベルの温度係数を持った、ヒーター材料等の材料を使用したガスセンサ全てに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】半導体式ガスセンサの構造を示す略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るガス検出装置の回路図である。(第1実施形態)
【図3】本発明の第1実施形態に係るガス検出装置における駆動条件を説明するタイミングチャートである。(第1実施形態)
【図4】本発明の第2実施形態に係るガス検出装置における駆動条件を説明するタイミングチャートである。(第2実施形態)
【図5】本発明の第3実施形態に係るガス検出装置の回路図である。(第3実施形態)
【図6】本発明の第3実施形態に係るガス検出装置における駆動条件を説明するタイミングチャートである。(第3実施形態)
【図7】本発明の第4実施形態に係るガス検出装置における駆動条件を説明するタイミングチャートである。(第4実施形態)
【符号の説明】
【0082】
1 半導体式ガスセンサ
1a 感ガス体
1b ヒーター
1c センサ電極
10 ガス検出装置
11 プレート電源
12 ヒーター電源(電圧源)
15 センサ出力検出部(センサ出力検出手段)
16 電流検出判定部(電流検出手段)
17 駆動電源(電圧源)
19 接触燃焼式ガスセンサ
19a センサ素子
20 マイクロコンピュータ(CPU)
20c 電流検出判定部(温度情報信号生成手段)
20d センサ出力判定部(ガス濃度データ生成手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、
ガス雰囲気中に設置された状態で前記ガスの濃度を検出してセンサ出力を生成するガスセンサと、
前記ガスセンサを動作させる電圧であって、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化する電圧を供給する電圧源と、
前記ガスセンサに流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電圧源より前記低レベル時の電圧が供給されている間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、
前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、
を備えたことを特徴とするガス検出装置。
【請求項2】
ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、
感ガス体、該感ガス体を加熱するヒーター、および感ガス体の抵抗変化を取り出すためのセンサ電極を有する半導体式ガスセンサと、
前記ヒーターに、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化するヒーター電圧を供給するヒーター電源と、
前記センサ電極に間欠的に一定レベルのプレート電圧を供給するプレート電源と、
前記ヒーターに前記高レベル時のヒーター電圧が供給されかつ前記プレート電源から前記プレート電圧が前記センサ電極に供給されている間にセンサ出力を検出するセンサ出力検出手段と、
前記ヒーターに流れるヒーター電流を検出する電流検出手段と、
前記ヒーターに前記低レベル時のヒーター電圧が供給されかつ前記センサ電極に前記プレート電圧が供給されていない間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記半導体式ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、
前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、
を備えたことを特徴とするガス検出装置。
【請求項3】
ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検出するガス検出装置であって、
ガス雰囲気中に設置された状態で前記ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するセンサ素子を有し、前記ガスの濃度を検知してセンサ出力を生成する接触燃焼式ガスセンサと、
前記センサ素子に、前記ガスの濃度を検出するための一定の高レベルと、前記ガスの濃度を検出しない一定の低レベルとにパルス的に交互にレベル変化する電圧を供給する電圧源と、
前記センサ素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記センサ素子に前記低レベル時の電圧が供給されている間に前記電流検出手段で検出された電流値を判定し、前記電流値と前記接触燃焼式ガスセンサの周囲温度と前記センサ出力との予め求められた相関関係に基づいて、周囲温度を示す温度情報信号を生成する温度情報信号生成手段と、
前記温度情報信号生成手段で生成された前記温度情報信号に基づいて、前記センサ出力に対する温度補償を行ってガス濃度データを生成するガス濃度データ生成手段と、
を備えたことを特徴とするガス検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のガス検出装置において、
前記電圧の低レベルは、前記ガスと異なる種類のガスの濃度を検出するためのレベルになっている
ことを特徴とするガス検出装置。
【請求項5】
請求項2記載のガス検出装置において、
前記電流検出手段は、前記ヒーターの温度係数より充分に小さい温度係数を有する固定抵抗器である
ことを特徴とするガス検出装置。
【請求項6】
請求項3記載のガス検出装置において、
前記電流検出手段は、前記センサ素子の温度係数より充分に小さい温度係数を有する固定抵抗器である
ことを特徴とするガス検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−201055(P2006−201055A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−13745(P2005−13745)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】