説明

ガス漏れ検出方法及びガス流通システム

【課題】ガス通路に閉空間を形成してガス漏れを検出するにあたり、ガス漏れ検出精度を向上させる。
【解決手段】複数の配管部材51・52がシール部材53を介して接続されてなるガス通路20と、ガス通路20の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成する閉空間形成手段と、閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ判定手段40と、を備えたガス流通システム1である。ガス漏れ判定手段40は、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように閉空間内の測定用ガスを放出し、閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス漏れ検出方法及びガス流通システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)の電気化学反応により電力を発生させる燃料電池システムが提案され、実用化されている。かかる燃料電池システムのようなガス流通システムにおいては、反応ガス用のガス通路におけるガス漏れを迅速かつ正確に検知することが非常に重要である。
【0003】
このため、近年においては、燃料電池システムのガス通路の所定箇所に、燃料ガスを内在させて閉空間を形成し、この閉空間内の圧力を検出することにより燃料ガスの漏れを検知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。かかる技術においては、閉空間の時間経過に対する圧力低下率が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定している。
【特許文献1】特開2006−86025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料電池システムのガス通路は、Oリング等のシール部材を介して複数の配管部材が接続されて構成されている。このような配管部材の接続部分を含む箇所(シール部材を含む箇所)に閉空間を形成した場合には、配管部材の接続部分に間隙が存在することがある。このように配管部材の接続部分に間隙が存在する場合においても、閉空間内の圧力が高いと、閉空間内の圧力により外方に押し付けられ変形したシール部材が間隙を閉塞し、閉空間の気密性が維持されることがある。
【0005】
しかし、配管部材の接続部分に間隙が存在する場合において、閉空間内の圧力が低下すると、シール部材を外方に押し付ける力が弱まるため、間隙がシール部材により充分に閉塞されずにガス漏れが発生するという事態が起こり得る。このような閉空間内の圧力低下に起因するガス漏れについては、前記した特許文献1に記載された技術を採用しても検出することができなかった。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ガス通路に閉空間を形成してガス漏れを検出するにあたり、ガス漏れ検出精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した問題を解決するため、本発明に係るガス漏れ検出方法は、複数の配管部材がシール部材を介して接続されてなるガス通路の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成し、この閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ検出方法であって、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように閉空間内の測定用ガスを放出し、閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定する圧力変化速度判定工程を備えるものである。
【0008】
かかる構成を採用すると、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させることにより、シール部材を外方に押し付ける力を弱め、配管部材の接続部分の間隙がシール部材により充分に閉塞されない状態を意図的に作り出すことができる。そして、閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合に、配管部材の接続部分の間隙からガス漏れが発生したものと判定することができる。従って、閉空間内の圧力が低下することに起因するガス漏れを正確に検出することが可能となる。
【0009】
前記ガス漏れ検出方法において、閉空間内に内在する測定用ガスを放出することなく閉空間内の所定時間における圧力変化量を測定し、この圧力変化量が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定する圧力変化量判定工程を備え、この圧力変化量判定工程を、圧力変化速度判定工程に先立って実施することができる。
【0010】
また、本発明に係るガス流通システムは、複数の配管部材がシール部材を介して接続されてなるガス通路と、このガス通路の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成する閉空間形成手段と、閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ判定手段と、を備えたガス流通システムであって、ガス漏れ判定手段は、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように閉空間内の測定用ガスを放出し、閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定するものである。
【0011】
かかる構成を採用すると、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させることにより、シール部材を外方に押し付ける力を弱め、配管部材の接続部分の間隙がシール部材により充分に閉塞されない状態を意図的に作り出すことができる。そして、閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合に、配管部材の接続部分の間隙からガス漏れが発生したものと判定することができる。従って、閉空間内の圧力が低下することに起因するガス漏れを正確に検出することが可能となる。
【0012】
前記ガス流通システムにおいて、ガス通路の上流側及び下流側に配置された一対の弁を有し、これら一対の弁を閉鎖することにより閉空間を形成する閉空間形成手段を採用することができる。また、かかる閉空間形成手段を採用した場合には、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように下流側の弁の開度を調整することができる。
【0013】
このようにすれば、ガス流通システムを稼働させるために設置された弁を利用して閉空間を形成することができるため、構成を簡略化することが可能となる。しかも、下流側の弁の開度を調整することにより閉空間内の圧力を一定速度で低下させることができるため、閉空間内の圧力が低下することに起因するガス漏れを正確に検出することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ガス通路に閉空間を形成してガス漏れを検出するにあたり、ガス漏れ検出精度を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るガス流通システムの構成について説明する。なお、本実施形態においては、ガス流通システムとして、燃料電池車両に搭載される燃料電池システム1を例示することとする。
【0017】
燃料電池システム1は、燃料電池10、燃料電池10に接続された燃料ガス供給流路20を含む燃料ガス供給系統、図示されていない酸化ガス供給系統、システム全体を統合制御する制御部40等を備えている。燃料電池10は、複数の単電池を積層してなるスタック構造を備えており、例えば、固体高分子電解質型燃料電池等から構成されている。
【0018】
燃料ガス供給系統は、燃料電池10に燃料ガスを供給する経路上に配設されたガス配管やバルブ等を総称するものであり、燃料ガス供給源30や燃料ガス供給流路20を含んで構成される。燃料ガス供給源30は、例えば、高圧水素タンク又は水素貯蔵タンク等の水素貯蔵源や、改質原料を水素リッチガスに改質する改質器等によって構成される。
【0019】
燃料ガス供給流路20は、燃料ガス供給源30から放出される燃料ガスを燃料電池10のアノード極に導くためのガス通路であり、図1に示すように、上流から下流にかけてタンクバルブ21や水素供給バルブ22が各々配設されている。タンクバルブ21や水素供給バルブ22は、燃料電池10に対して燃料ガスを供給し又は遮断するための弁であり、制御部40から伝送される制御信号によって駆動制御される。また、燃料ガス供給流路20には、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ23が配設されている。圧力センサ23は、燃料ガス供給流路20のタンクバルブ21と水素供給バルブ22との間に形成される空間の燃料ガス供給圧を検出する。
【0020】
制御部40は、燃料電池システム1の燃料ガス供給流路20に閉空間を形成する閉空間形成手段として機能するとともに、形成した閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ判定手段として機能する。燃料ガス供給流路20は、前記したように、配管、バルブ、圧力センサ等の多数の配管部材を接続することで構成されている。これらの配管、バルブ、圧力センサ等の多数の配管部材に故障や損傷等が存在すると、その故障や損傷等が存在する部位から燃料ガスが漏出するガス漏れが生じる。制御部40は、そのような燃料ガスのガス漏れを検出して、警告や表示等を行うように構成されている。
【0021】
ところで、本実施形態における燃料ガス供給流路20は、図1に示すように、ガス通路を構成する配管部材が弾性シール部材を介して接続された配管接続部50を有している。図2は、配管接続部50の拡大断面図である。図2に示すように、配管接続部50においては、一方の配管部材51の継ぎ手部51aと他方の配管部材52の継ぎ手部52aとが、継ぎ手部51aに設けられた弾性シール用溝51b内にOリング等の弾性シール部材53を配置して当接固定することで接合されている。配管接続部50においては、弾性シール部材53が、一方の配管部材51の弾性シール用溝51bの内表面及び他方の配管部材52の継ぎ手部52aの一部に密着することにより気密性が確保されている。
【0022】
燃料電池システム1の稼働時には、配管部材51、52からなるガス通路の内部空間には燃料ガスが加圧状態で充填されている。そのため、図2(A)に示すように、弾性シール部材53は内部空間側から加圧されて変形し、一方の配管部材51の弾性シール用溝51bの内表面及び他方の配管部材52の継ぎ手部52aの一部に強く圧接された状態となっている。その際、弾性シール部材53が圧接された部位では、比較的微細な漏洩間隙54が存在していたとしても、弾性シール部材53が強く圧接されることにより、十分に気密に閉塞されている。
【0023】
ところが、配管部材51、52からなるガス通路の内部空間の圧力が低下すると、図2(B)に示すように、弾性シール部材53の弾性シール用溝51b内における配置位置や形状等が変化し、弾性シール部材53により漏洩間隙54が十分に閉塞できなくなる。そのような場合、配管部材51、52の内部空間内の圧力が再度上昇しても、漏洩間隙54が閉塞されず、ガス漏れが生じることがある。
【0024】
このため、本実施形態における制御部40は、このようなガス通路の内部空間の圧力低下に起因して生じるガス漏れをも検出して、警告や表示等を行えるように構成されている。
【0025】
制御部40は、ガス漏れ検知を行う際に、タンクバルブ21及び水素供給バルブ22等の弁を制御して開閉することにより、燃料ガス供給流路20内に閉空間を形成することができるようになっている。これらの弁も、本発明における閉空間形成手段の一実施形態に相当する。制御部40は、各閉空間を形成する際に、各閉空間内に測定用ガスを内在させる。測定用ガスは、ガス漏れを検出するために使用するガスであり、本実施形態では燃料ガスを用いている。燃料ガスを閉空間に内在させるには、稼働時に供給されている燃料ガスを、各バルブを閉塞することで、そのまま使用することが可能である。
【0026】
また、制御部40は、閉空間内の測定用ガスの圧力を圧力センサ23で検出し、この検出値に基づいてガス漏れ判定を行う。本実施形態においては、ガス漏れを検出する際、各閉空間内に測定用ガスを留めながら圧力を測定することができるだけでなく、各閉空間内の測定用ガスを放出させながら圧力を測定することができるようになっている。また、ガス漏れを検出する間に、閉空間内の圧力が略一定速度で低下するように(単位時間当りの圧力低下分が略一定となるように)測定用ガスを放出することができるようになっている。そして、制御部40は、圧力センサ23で検出した閉空間内の圧力の情報を処理することで、燃料ガス供給流路20に形成された閉空間のガス漏れの判定を実行するように構成されている。
【0027】
次に、図3及び図4を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1のガス漏れ検出方法について説明する。
【0028】
なお、本実施形態におけるガス漏れ検出方法においては、まず、圧力変化量を判定する工程群S110(図3)を実施し、かかる工程群S110においてガス漏れが検出されない場合に、より高精度にガス漏れを検出可能な圧力変化速度を判定する工程群S120(図4)を実施する。S110は本発明における圧力変化量判定工程に相当するものであり、S120は本発明における圧力変化速度判定工程に相当するものである。
【0029】
ガス漏れ判定を行う前に、制御部40は、図3に示すように、燃料ガス供給流路20のタンクバルブ21及び水素供給バルブ22を閉塞して、測定用ガスである燃料ガスが所定の圧力で内在された状態の閉空間を形成する(閉空間形成工程:S100)。具体的には、制御部40は、タンクバルブ21及び水素供給バルブ22を開いて燃料ガス供給流路20に燃料ガスを供給した状態としておく(ガス供給工程:S101)。そして、制御部40は、圧力センサ23を用いて圧力値を検出し、検出値がガス漏れ検出処理可能な所定値以上であるか判定し(適正圧力判定工程:S102)、タンクバルブ21及び水素供給バルブ22を閉弁する(閉弁工程:S103)。
【0030】
このように閉空間が形成された後、制御部40は、図3に示すような工程群S110を実施してガス漏れ判定を行う。
【0031】
具体的には、制御部40は、閉空間を形成してから所定時間t1が経過したか否かを判定し(第1経時判定工程:S111)、所定時間t1が経過したものと判定した場合に、圧力センサ23を用いて圧力値を検出し、記憶する(検出値記憶工程:S112)。次いで、制御部40は、閉空間を形成してから所定時間t2(>t1)が経過したか否かを判定し(第2経時判定工程:S113)、所定時間t2が経過したものと判定した場合に、圧力センサ23を用いて圧力値を検出する。次いで、制御部40は、所定時間t1経過時の圧力値と所定時間t2経過時の圧力値との差(圧力変化量)を算出する(圧力変化量算出工程:S114)。
【0032】
次いで、制御部40は、各閉空間における圧力変化量が所定量(所定の閾値)以下であるか否かを判定し(圧力変化量判定工程:S115)、圧力変化量が所定量以下であると判定した場合には、工程群S110においてはガス漏れがないものと判定し、次の工程群S120(図4)に移行する。一方、制御部40は、圧力変化量判定工程S115において、圧力変化量が所定量を超えるものと判定した場合には、ガス漏れがあるものと判定して、次の工程群S120を経ることなく、ガス漏れ判定を終了する。
【0033】
工程群S110においてガス漏れがないものと判定した制御部40は、図4に示すような工程群S120を実施してガス漏れ判定を行う。
【0034】
具体的には、制御部40は、まず、閉空間を構成しているタンクバルブ21及び水素供給バルブ22のうち、下流側の水素供給バルブ22を僅かに開放し、閉空間に内在している燃料ガスを徐々に下流側に放出させる(ガス放出工程:S121)。そして、制御部40は、燃料ガスの放出期間中に、閉空間内の圧力値を所定時間毎に繰り返し検出し、記憶する(検出値記憶工程:S122)。圧力値の検出はより多く短い間隔で行われるのがよい。
【0035】
また、制御部40は、圧力値の検出及び記憶を繰り返す間、先に検出し記憶した圧力値と後に検出し記憶した圧力値とに基づいて、閉空間内の圧力の経時的変化を演算し、その結果を記憶する(圧力変化演算工程:S123)。圧力の経時的変化は、適宜の方法で演算可能であるが、本実施形態においては、単位時間当りの圧力変化量(圧力変化速度)を演算し、この差を記憶している。
【0036】
そして、制御部40は、圧力変化速度判定工程S124において、圧力変化速度が所定量(所定の閾値)を超えるものと判定した場合には、図2(B)に示すように閉空間内の圧力低下に起因して弾性シール部材53による漏洩間隙54の閉塞が不十分となり、新たなガス漏れが発生したものと判定し、ガス漏れ判定を終了する。一方、制御部40は、圧力変化速度判定工程S124において、圧力変化速度が所定量以下であると判定した場合には、工程群S120においてもガス漏れがないものと判定し、ガス漏れ判定を終了する。
【0037】
以上説明した実施形態においては、閉空間内の圧力を略一定速度で低下させることにより、弾性シール部材53を外方に押し付ける力を弱め、配管部材51、52の接続部分の間隙54が弾性シール部材53により充分に閉塞されない状態を意図的に作り出すことができる。そして、閉空間内の圧力変化速度が所定量を超える場合に、配管部材51、52の接続部分の間隙54からガス漏れが発生したものと判定することができる。従って、閉空間内の圧力が低下することに起因するガス漏れを正確に検出することが可能となる。
【0038】
また、以上説明した実施形態においては、システムを稼働させるために設置された弁(タンクバルブ21及び水素供給バルブ22)を利用して閉空間を形成することができるため、構成を簡略化することが可能となる。しかも、下流側の弁(水素供給バルブ22)の開度を調整することにより閉空間内の圧力を一定速度で低下させることができるため、閉空間内の圧力が低下することに起因するガス漏れを正確に検出することが可能となる。
【0039】
なお、以上の実施形態においては、燃料ガス供給系統のガス通路についてのガス漏れ検出を行う場合に本発明を適用した例を示したが、酸化ガス供給系統のガス通路についてのガス漏れ検出を行う場合においても同様に本発明を適用することが可能である。
【0040】
また、以上の実施形態においては、本発明に係るガス流通システムの例として燃料電池システムを挙げたが、複数の配管部材がシール部材を介して接続されてなるガス通路の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成し、この閉空間のガス漏れ判定を行なうように構成された他のガス流通システムにも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池システム(ガス流通システム)の構成図である。
【図2】図1に示した燃料電池システムの燃料ガス供給流路を構成する配管部材の接続部位を示す断面図である。
【図3】図1に示した燃料電池システムの圧力変化量判定工程を示すフローチャートである。
【図4】図1に示した燃料電池システムの圧力変化速度判定工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1…燃料電池システム(ガス流通システム)、10…燃料電池、20…燃料ガス供給流路(ガス通路)、21…タンクバルブ(弁、閉空間形成手段)、22…水素供給バルブ(弁、閉空間形成手段)、40…制御部(閉空間形成手段、ガス漏れ判定手段)、51・52…配管部材、53…弾性シール部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配管部材がシール部材を介して接続されてなるガス通路の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成し、この閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ検出方法であって、
前記閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように前記閉空間内の測定用ガスを放出し、前記閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定する圧力変化速度判定工程を備える、
ガス漏れ検出方法。
【請求項2】
前記閉空間内に内在する測定用ガスを放出することなく前記閉空間内の所定時間における圧力変化量を測定し、この圧力変化量が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定する圧力変化量判定工程を備え、
前記圧力変化速度判定工程に先立って前記圧力変化量判定工程を実施する、
請求項2に記載のガス漏れ検出方法。
【請求項3】
複数の配管部材がシール部材を介して接続されてなるガス通路と、このガス通路の内部に測定用ガスを内在させて閉空間を形成する閉空間形成手段と、前記閉空間のガス漏れ判定を行なうガス漏れ判定手段と、を備えたガス流通システムであって、
前記ガス漏れ判定手段は、前記閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように前記閉空間内の測定用ガスを放出し、前記閉空間内の圧力変化速度が所定の閾値を超える場合にガス漏れが発生したものと判定するものである、
ガス流通システム。
【請求項4】
前記閉空間形成手段は、前記ガス通路の上流側及び下流側に配置された一対の弁を有し、前記一対の弁を閉鎖することにより前記閉空間を形成するものである、
請求項3に記載のガス流通システム。
【請求項5】
前記閉空間形成手段は、前記閉空間内の圧力を略一定速度で低下させるように前記下流側の弁の開度を調整するものである、
請求項4に記載のガス流通システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−256552(P2008−256552A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99507(P2007−99507)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】