説明

ガス遮断装置

【課題】導管に誤って空気が混入することでガス遮断装置が異常と判定し、一旦ガス通路を閉栓しても、異常状態が復旧したかを自動的に検出して開栓すること。
【解決手段】流量検出部11、流量算出部12、異常流量判定部13、弁駆動部14、弁15、センサ異常判定部16、積算停止判定部17、積算停止表示部18、積算部19とを備え、センサ異常判定部16が異常判定条件と合致して異常成立時に出力する弁閉信号Cにより弁15がガス通路を閉栓して保安性を担保し、センサ異常信号Eにより積算停止判定部17が一過性の異常なガスの状態を改善するのに必要な第一の所定期間を計時し、第一の所定期間経過後に弁開信号Hを出力して弁15がガス通路を開栓することで、一旦ガスが使えなくなった状態から自動復旧することが可能となりガスユーザとガス供給の開栓作業者の両方の利便性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガス遮断装置が測定条件想定外の異常状態を検出するとガス通路を閉栓し、その後自動復旧を行うことでガス通路を開栓させるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のガス遮断装置は、特許文献1に記載するような構成として先行技術文献に記載されている。
【0003】
図11は、特許文献1に記載された従来のガス遮断装置を示すものである。
【0004】
図11に示すように、従来のガス遮断装置は流量検出部1、流量算出部2、異常流量判定部3、弁駆動部4、弁5、復帰入力部6、異常バイパス部7、センサ異常判定部8、積算バイパス部9、積算部10から構成され、以下にその役割を記載する。
【0005】
流量検出部1ではガス通路内を通過するガス流量に対応して流量信号aを出力する。流量算出部2では流量検出部1の流量信号aを用いて流量bを算出する。異常流量判定部3は流量算出部2の流量bを受け取ると予め保持している判定値と比較し異常であれば弁閉信号cを出力する。
【0006】
弁駆動部4は異常流量判定部3の弁閉信号cまたは復帰入力部6の弁開信号eあるいはセンサ異常判定部8の弁閉信号cを受け取ると弁駆動信号dを出力する。弁5は弁駆動部4の弁駆動信号dを受け取るとガス通路を開栓または閉栓する。復帰入力部6は外部より復帰入力を受け付けると弁開信号eを出力する。
【0007】
異常バイパス部7は異常流量判定部3の弁閉信号cまたは復帰入力部6の弁開信号eを受け取ると任意の時間(例えば、ガス種と異なる気体が均一化するまでの10分間としても良いし、無条件に1時間等に設定してもよい)バイパス信号fを出力する。
【0008】
センサ異常判定部8は異常バイパス部7からのバイパス信号fがなければ流量検出部1の流量信号aが予め定められた異常条件(例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が上下限値に張り付く場合など)に合致するかどうかの異常判定を実施し異常成立時にのみ弁閉信号cを出力する。異常バイパス部7からのバイパス信号fがあれば予め定められた異常条件の判定を停止する。
【0009】
積算バイパス部9は異常流量判定部3の弁閉信号cまたは復帰入力部6の弁開信号eを受け取ると任意の時間、流量算出部2の流量bの出力を停止する。積算部10は積算バイパス部9からの流量bを受け取ると流量bを積算して保持するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−147430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記従来の構成では、センサ異常判定部8は異常バイパス部7からのバイパス信号fがなければ流量検出部1の流量信号aが予め定められた異常条件に合致するかどうかの異常判定を実施し異常成立時にのみ弁閉信号cを出力することで、流量検出部1からのガス遮
断装置が弁を開閉栓したとき発生する可能性のある一過性の異常な流量信号aの出力を排除することができ、異常な流量信号aに基づくセンサ異常判定を回避するようにしている。
【0012】
これは、熱量転換時やガス遮断装置の設置・交換時などに、空気が混入して不均一なガスの層が出来ると超音波の伝搬が均一になっている時と異なる伝わり方となるために、現在使用しているガス種と異なってしまうことで、流量信号aが測定条件想定外の流量を示す可能性があるためである。
【0013】
超音波式ガス遮断装置の流量計測は、上流側から下流側と下流側から上流側とセンサの送受信を切替、伝搬時間Tの差から流速を求める構成になっている。すなわち、発信側のセンサから出力された超音波を受信側では図10(a)に示すような波形として取得し、振幅がVのレベルを3波目が超えその後に初めてゼロクロスする時点(t1)を計測点とし、計測開始点(t0)からの時間を伝搬時間Tとして測定している。このため波形全体が適正な大きさでなければ異常な流速を算出することとなる。
【0014】
この適正な波形をつくるために波形の最大ピークをVH、VLの間に入るように都度受信回路の増幅部(図示せず)のゲイン補正し、波形の3波目が常に初めてVのレベルを超えるようにしている。従って、ゲイン補正が想定外の変動(ゲインの上げ下げが追従できないくらい変化した場合や、上下限値に張り付いた場合等で適正な波形が得られないような場合)を必要とされたときに計測した流速が異常(例えば、2波目や4波目で初めてVのレベルを超えた場合や、全ての波形のピークがVのレベルを超えない場合等)となる可能性があったためである。
【0015】
しかしながら、一過性の異常な状態で測定条件想定外な流量となるのは特許文献1で記載している期待される効果である熱量転換時やガス遮断装置の設置・交換時のガス供給する作業者がガス遮断装置に対して操作や工事を実施しているときだけではない。図9に示すようにガス(図示せず)を使用するユーザ宅37に、ガスを供給するために地中に埋設されている導管32に事故や自然災害、工事ミス等によって大量の空気(エアー31)等が誤って混入すると、導管32からガスを使用するユーザ宅37に引き込まれている枝管(上流側配管33)を経由してガス遮断装置34にエアー31が流入するため、一過性(ガス種と異なる気体が均一化するまでの間)の異常な不均一なガスの層が形成される可能性がある。
【0016】
すなわち、導管32にエアー31が誤って混入された場合、混入場所(P1の箇所)から下流にある(例えば、導管32内の矢印の方向)ユーザ宅37でガス機器36が使用されると、下流側の圧力が下がるため結果エアー31が下流側に移動して行くことになるので、連鎖的に混入場所よりも下流側にあるユーザ宅37で一過性の異常な不均一なガスの層が形成され、広範囲な地域で異常状態となり一斉にガス遮断装置34が閉栓するという課題を有していた。
【0017】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ガス供給の作業者を介すことなく自動的に開栓するガス遮断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記従来の課題を解決するために、本発明のガス遮断装置は、安全性を担保するために一旦ガス遮断装置は閉栓するが、一過性の異常なガスの状態が均一化するまでに必要とされる時間経過後に自動的に開栓する積算停止判定部や、一過性の異常なガスの状態であったものが均一化することで異常状態が改善されたかを判定するセンサ異常判定部や、異常状態を検出した時点でガス遮断装置よりも下流側に設置されているガス機器にパージ信号
を出力することで強制的に燃焼(ガス機器にガスを消費させることでガス遮断装置内に流入したエアーを移動させる)させるパージ指示部を備えたものである。
【0019】
これによれば、パージ指示部で、まずガス機器の強制燃焼により流量検出部に流入したエアーを下流側に押し流すことができる。しかしながら導管に混入したエアーが大量の場合にはパージ量によっては不均一なガスの層をすべて押し流すことができない場合がある。その場合は一旦ガス遮断装置は閉栓し、その後気体が均一化するまでに必要とされる時間が経過したあと、あるいは一過性の異常なガスの状態であったものが均一化することで異常状態が改善されたことを検出した時点でガス遮断装置がガス供給の作業者が行う復旧作業を要さずに自動的に開栓させることができるようになる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のガス遮断装置は、導管に事故や自然災害、工事ミス等によって大量のエアーが誤って混入したことで、一過性の異常な状態となり広範囲でガス遮断装置が閉栓しても自動的に開栓することで、ガス供給の作業者がガスを使用するユーザ宅を一軒一軒回って開栓作業を行う必要がなくなるためガス供給の作業者の大幅な作業軽減が図れ、さらにユーザ宅に作業者が訪れて開栓処置することでユーザが再びガスを使えようになるまでに要する待ち時間を大幅に短縮することができ、安全性と利便性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1におけるガス遮断装置の機能ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるプログラムフローチャート
【図3】本発明の実施の形態2におけるガス遮断装置の機能ブロック図
【図4】本発明の実施の形態2におけるプログラムフローチャート
【図5】本発明の実施の形態3におけるガス遮断装置の機能ブロック図
【図6】本発明の実施の形態3におけるプログラムフローチャート
【図7】本発明の実施の形態4におけるガス遮断装置の機能ブロック図
【図8】本発明の実施の形態4におけるプログラムフローチャート
【図9】ガス遮断装置と周辺の配置関連図
【図10】(a)超音波信号の受信波形図、(b)異常判定と異常解除判定の方法を説明する図
【図11】従来のガス遮断装置の機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0022】
第1の発明は、ガス通路内を通過するガス流量に対応した流量信号を出力する流量検出部と、前記流量信号に基づいて流量を算出する流量算出部と、前記流量を受け取ると予め保持している異常判定条件と比較し異常であれば弁閉信号を出力する異常流量判定部と、前記異常流量判定部で異常と判定した場合、弁閉信号とセンサ異常信号を出力するセンサ異常判定部と、前記センサ異常信号を受け取ると第一の所定期間の計時を開始し、前記第一の所定期間が経過したときに弁開信号を出力する前記積算停止判定部と、前記ガス通路を閉栓または開栓する弁と、前記弁閉信号を受け取ると前記弁を閉栓する駆動信号を出力し、前記弁開信号を受け取ると前記弁を開栓する弁駆動信号を出力する弁駆動部と、前記流量の積算する積算部と、を備えたものである。
【0023】
これによれば、前記センサ異常判定部が異常判定を行い異常と判断すると前記弁がガス通路を閉栓し、さらに、前記積算停止判定部が一過性の異常なガスの状態が改善するまでに必要とされる期間を計時して第一の所定期間が経過すると自動的に開栓するとともに、前記積算停止表示部によって一旦閉栓してから自動的に開栓するまでの間の自動復旧の待ち状態であることを表示することが可能となり、利便性と安全性を両立させることができ
る。
【0024】
第2の発明は、特に第1の発明において、前記センサ異常判定部は、前記第一の所定期間の計時中に、前記流量信号があらかじめ定められた前記異常解除条件に合致した場合、センサ異常解除信号を出力し、前記積算停止判定部は、前記センサ異常解除信号を受け取った時に前記弁開信号を出力するようにしたことで、前記センサ異常判定部が一旦異常を検出して異常成立したあと、異常解除条件と合致した場合、第一の所定期間の経過を待たずに異常状態が解除され次第自動復旧するものである。
【0025】
第3の発明は、特に第1または2の発明において、前記センサ異常判定部は、前記流量信号が予め定められた異常判定条件に合致した場合、第二の所定期間の計時を開始し、第二の所定期間計時中に少なくとも1回以上の前記異常判定条件との否合致と合致を繰り返し検出した場合、センサ異常と判断し、報知することで、一過性の異常なガスの状態ではないため自動復旧ができなかったことを報知して警告するものである。
【0026】
第4の発明は、特に第1から3のいずれか1つの発明において、前記センサ異常判定部は、前記流量信号が予め定められた異常判定条件に合致した場合、前記弁閉信号と前記センサ異常信号を出力する前にパージ信号を出力してガス遮断装置の下流側に設置されているガス機器を強制運転した後、再度、前記異常判定条件に合致した時に前記弁閉信号と前記センサ異常信号を出力するようにしたことで、前記弁閉信号と前記センサ異常信号を出力する前に異常と判断するに至った一過性の異常なガスを前記流量検出部から下流側に移動させることで現在使用しているガスに戻ったか否かを判定することが可能となり、強制的に一過性の異常なガスの状態を改善し不必要な閉栓と開栓を行うことを防止するものである。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるガス遮断装置の機能ブロック図を示すものである。
【0029】
図1において、実施の形態1のガス遮断装置は流量検出部11、流量算出部12、異常流量判定部13、弁駆動部14、弁15、センサ異常判定部16、積算停止判定部17、積算停止表示部18、積算部19とから構成され、以下にその役割を記載する。
【0030】
流量検出部11は、ガス通路内を通過するガス流量に対応して定期的(例えば、1秒毎でも良いし、1分毎でもよい)に流量信号A(例えば、ガス通路内に対向した超音波センサを取り付け超音波の伝播時間の違いからガス流量を検知してもよい)を出力する。
【0031】
流量算出部12は、流量検出部11の流量信号Aに基づいて流量B(例えば、予め保持している流量信号Aに対する重み付けを持たせた係数を流量信号Aに掛けて流量Bを算出してもよい。単独の流量信号Aから流量Bを求めても良いし、複数の流量信号Aから平均した流量Bを求めてもよい)を算出する。
【0032】
異常流量判定部13は、流量算出部12の流量Bを受け取ると予め保持している判定値(例えば、ガス遮断装置が許容している最大通過ガス流量でもよいし、少量のガス流量が継続して流れ続けて許容時間を超えた場合でもよい)と比較し異常であれば弁閉信号Cを出力し、異常でなければ弁閉信号Cは出力しない。
【0033】
弁駆動部14は、異常流量判定部13またはセンサ異常判定部16の弁閉信号Cや、あるいは積算停止判定部17の弁開信号Hを受け取ると弁駆動信号D(例えば、弁15を開栓または閉栓するように駆動させる信号)を出力する。
【0034】
弁15は、弁駆動部14の弁駆動信号Dを受け取るとガス通路を閉栓または開栓する。
【0035】
センサ異常判定部16は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施し、異常成立時に弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力し、異常否成立時は弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力しない。
【0036】
なお、異常判定条件としては、流量信号Aを直接比較する異常判定値の他に、例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が上下限値に張り付く場合などを一回で判定してもよいし、複数回連続するようにしてもよい。また、複数回連続判定を実施する場合は第三の所定期間を設け、1分毎等のタイミングで実施するようにしてもよい。
【0037】
積算停止判定部17は、センサ異常判定部16のセンサ異常信号Eを受け取ると第一の所定期間(例えば、一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善するまでの時間として10分間や無条件に1時間としてもよい)の計時を開始し、第一の所定期間の計時中は積算停止信号Fと積算停止表示信号Gを出力し、第一の所定期間が経過したときに弁開信号Hを出力する。
【0038】
積算部19は、積算停止判定部17の積算停止信号Fがあれば流量算出部12の流量Bの積算を停止して、一過性の異常なガスの状態に基づいてガス遮断装置が計数している積算値を誤積算しないようにし、積算停止信号Fがなければ流量算出部12の流量Bの積算を行う。
【0039】
積算停止表示部18は積算停止判定部17の積算停止表示信号Gがあれば積算停止中の表示(例えば、一過性の異常なガスの状態を検出してガス通路を閉栓してから、第一の所定期間が経過し開栓するまでの期間中を通してLEDの点灯やLCDによる記号や文字の表示等により報知してもよいし、ガス通路の閉栓状態または開栓状態に合わせた表示をLEDやLCD等で表示してもよい。またLCDに第一の所定期間の経過時間または所定期間が終了するまでの残時間を表示しても同様の効果が得られる)を行い、積算停止表示信号Gがなければ積算停止中の表示は行わない。
【0040】
以上のように、本実施の形態においては、センサ異常判定部16が異常判定を行い異常と判断すると弁15がガス通路を閉栓し、さらに積算部19が積算を停止してガス遮断装置が計数しているガス使用量の誤積算を防止することが可能となる。さらに積算停止判定部17が一過性の異常なガスの状態が改善するまでに必要とされる期間を計時して第一の所定期間が経過すると自動的に開栓するとともに、積算停止表示部18によって一旦閉栓してから自動的に開栓するまでの間の自動復旧の待ち状態であることを表示することができる。
【0041】
なお、開栓時には、下流側のガス機器が解放状態のままである等により発生する可能性があるガス漏れがないかをガス圧力の変動等により判定し、ガス漏れを検出するとガス通路を開栓状態のままにしてはいけないので、再度ガス通路を閉栓し自動復旧を停止するようにしてもよい。
【0042】
すなわち、図9においてガス(図示せず)を使用するユーザ宅37にガスを供給する導管32が事故や自然災害または工事ミスにより誤ってP1の箇所でエアー31が混入した
場合、エアー31が導管32の中を下流側(矢印の方向)に移動してくるとユーザ宅37に本来はガスを引き込むための上流側配管33の入り口(P2の箇所)からP3の箇所を経由してガス遮断装置34にエアー31が流入してくることとなる。
【0043】
ガス遮断装置34の計量検出部11(P4の箇所)でガスとエアー31が不均一に混合すると不均一でガスの層が出来、均一になっている時と超音波の伝搬が異なる伝わり方となるため測定条件想定外の流量となり、センサ異常判定部16で予め定められた異常判定条件と合致し弁閉信号Cを出力することでガス通路が閉栓され保安が担保される。閉栓後、第一の所定期間に至るまでの時間を掛けてガスとエアー31が混合され徐々に均一に混ざっていくため、やがて不均一なガスとエアー31の層がなくなることとなる。
【0044】
以上より、第一の所定期間経過後に開栓することでガス供給の作業者(図示せず)がユーザ宅37を一軒一軒回ってガス遮断装置34の開栓作業(復旧作業)をすることなく、ガス遮断装置34が自動的に復旧させることができるようになる。
【0045】
図2に実施の形態1のプログラムフローチャートを処理S01から処理S15にて示す。今、処理開始から処理終了までのフローはインターバルカレンダ等により周期的に処理されるものとする。また、プログラム起動時には期間カウンタは0に、異常期間中はリセット状態に初期化されているものとする。
【0046】
流量検出部11において処理S01は、ガスユーザのガスの使用に対応した流量信号A(例えば、ガス通路内に対向した超音波センサを取り付け超音波の伝播時間の違いから算出したガス流量に基づく信号)を定期的(例えば、1秒毎、或いは1分毎)に出力して処理S02に移行する。
【0047】
センサ異常判定部16において処理S02は、既に異常と判定済みであれば処理S11に移行し、既に異常と判定済みでなければ処理S03へ移行する。
【0048】
センサ異常判定部16において処理S03は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施し、異常判定条件と合致していると判断した場合は処理S08へ移行し、異常判定条件と合致していないと判断した場合は処理S04へ移動する。
【0049】
なお、異常判定条件としては、流量信号Aを直接比較する異常判定値の他に、例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が設定された上下限値に張り付く場合などを一回で判定してもよいし、定期的(例えば、1分毎)に判定し複数回連続して継続する場合に異常と判定してもよい。
【0050】
流量算出部12において処理S04は、流量信号Aから予め保持している流量信号Aに対する重み付けを持たせた係数を流量信号Aに掛けて流量Bを求め処理S05に移行する。なお、流量Bは、複数計測で得られる流量信号Aを平均して求めてもよい。
【0051】
積算部19において処理S05は、流量Bを積算して保持し処理S06へ移行する。
【0052】
異常流量判定部13において処理S06は、流量Bと予め保持している異常判定条件(例えば、ガス遮断装置が許容している最大通過ガス流量でもよいし、少量のガス流量が継続して流れ続けて許容時間を超えた場合でもよい)と比較し異常と判断したときは処理S07に移行し、異常と判断しないときは処理を終了する。
【0053】
弁駆動部14において処理S07は、弁を駆動しガス通路を閉栓して処理を終了する。
【0054】
センサ異常判定部16において処理S08は、積算停止判定部17の第一の所定期間の期間カウンタをクリア(0にする)し処理S09へ移行する。処理S09は異常判定条件が合致し一過性の異常なガスの状態を検出してガス通路を閉栓してから、第一の所定期間が経過し開栓するまでの状態であることを示す異常期間中をセットして処理S10へ移行する。
【0055】
積算停止表示部18において処理S10は、積算停止中の表示(例えば、一過性の異常なガスの状態を検出してガス通路を閉栓してから、第一の所定期間が経過し開栓するまでの期間中を通してLEDの点灯やLCDによる記号や文字の表示等により報知してもよいし、ガス通路の閉栓状態または開栓状態に合わせた表示をLEDやLCD等で表示してもよい。またLCDに第一の所定期間の経過時間または所定期間が終了するまでの残時間を表示しても同様の効果が得られる)を行い処理S07へ移行する。
【0056】
積算停止判定部17において処理S11は、第一の所定期間(例えば、一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善するまでの時間として10分間や無条件に1時間としてもよい)をカウントして処理S12へ移行する。処理S12は第一の所定期間が経過していれば処理S13へ移行し、第一の所定期間が経過していなければ処理を終了する。処理S13は異常期間中の状態をリセットして処理S14へ移行する。
積算停止表示部18において処理S14は、積算停止中の表示を消灯して処理S15へ移行する。
【0057】
弁駆動部14において処理S15は、弁を駆動しガス通路を開栓して処理を終了する。
【0058】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2におけるガス遮断装置の機能ブロック図を示すものである。
【0059】
図3において、実施の形態2のガス遮断装置は流量検出部11、流量算出部12、異常流量判定部13、弁駆動部14、弁15、センサ異常判定部16、積算停止判定部17、積算停止表示部18、積算部19とから構成され、センサ異常判定部16から積算停止判定部17にセンサ異常解除信号Iを出力する以外は実施の形態1と同一のため説明は省略する、以下にセンサ異常判定部16と積算停止判定部17の役割を記載する。
【0060】
図10(b)は、センサ異常判定部16における流量信号Aの異常判定と異常解除判定を模式的に説明する図で、流量信号A(異常判定対象値)が、異常判定成立値以下になった場合に異常と判定し、異常解除成立値以上になった場合に異常を解除することを示している。
【0061】
そして、センサ異常判定部16は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施し、異常成立時に弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力した後も異常判定を継続して実施し異常判定条件に合致しなくなり、図10(b)の異常解除成立値を超えて異常状態が解除されるとセンサ異常解除信号Iを出力する。
【0062】
なお、異常判定条件としては、流量信号Aを直接比較する異常判定値の他に、例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が設定された上下限値に張り付く場合などを一回で判定してもよいし、定期的(例えば、1分毎)に判定し複数回連続して継続する場合に異常と判定してもよい。
【0063】
積算停止判定部17は、センサ異常判定部16のセンサ異常信号Eを受け取ると第一の所定期間(例えば、モデル実験等で導き出された一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善するまでの時間として10分間や無条件に1時間としてもよい)の計時を開始し、第一の所定時間の計時中またはセンサ異常判定部16のセンサ異常解除信号Iを受け取るまでは積算停止信号Fと積算停止表示信号Gを出力し、第一の所定期間が経過するかまたはセンサ異常解除信号Iを受け取った時に弁開信号Hを出力する。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、センサ異常判定部16が一旦異常を検出して異常成立したあと、第一の所定期間が経過する前に異常判定条件と合致しなくなり異常状態が解除され次第自動復旧するものである。
【0065】
すなわち、図9においてガス遮断装置34よりも下流側にある下流側配管35内に残っているガス(図示せず)とガス遮断装置34に到達する前にガスとエアー31がある程度混ざっていた場合、その混ざり具合によっては一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善するまでの時間は、モデル実験等で導き出された一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善するまでの時間よりも短縮できる可能性がある。
【0066】
短縮できる時間は導管32に誤ってエアー31が混入した場所(P1の箇所)とユーザ宅37までの距離および導管32と上流側配管33の設置状況(曲がり具合や曲がる箇所数等々)や混入してからのガス遮断装置34に至るまでの経過時間等々により異なることが予想できるため、異常成立後も異常判定を継続して実施し異常判定条件に合致しなくなるのを監視することで、早期に自動復旧することができるようになる。
【0067】
なお、異常判定条件に合致するか否かの判定は、合致と否合致を頻繁に繰り返さないようにして判定を実施するために図10(b)に示すようにヒステリシス(異常判定成立値と異常解除成立値)を設けて異常判定対象値と比較する場合がある。このとき、異常解除成立値の設定内容によっては一過性の異常なガスの状態が均等にまざりあって改善しているようになっていても、第一の所定期間内に異常解除成立値を超え異常状態が解除する条件が成立していない場合もある。しかし、このときは第一の所定期間経過後に弁開信号Hが出力することで自動的に復旧することができるようになる。
【0068】
以上のように、本実施の形態においてはセンサ異常判定部16が一旦異常を検出して異常成立したあと、第一の所定期間が経過する前に異常判定条件と合致しなくなり異常状態が解除されたと判定するとセンサ異常解除信号Iを出力して自動復旧させることができる。
【0069】
図4に実施の形態2のプログラムフローチャートを処理S01から処理S16にて示す。但し、実施の形態1のプログラムフローチャートと同一番号のものは同じ処理のため説明を省略するが、処理S12は第一の所定期間が経過していなければ処理を終了するのではなく処理S16へ移行するものとする。今、処理開始から処理終了までのフローはインターバルカレンダ等により周期的に処理されるものとする。
【0070】
センサ異常判定部16において処理S16は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常解除条件に合致し、異常状態が解除されると処理S13へ移行し、異常判定条件に合致していれば処理を終了する。異常解除条件としては、異常解除成立値を少なくとも1回以上超えた場合としても良い。
【0071】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3におけるガス遮断装置の機能ブロック図を示すものである。
【0072】
図5において、実施の形態3のガス遮断装置は流量検出部11、流量算出部12、異常流量判定部13、弁駆動部14、弁15、センサ異常判定部16、積算停止判定部17、積算停止表示部18、積算部19、警告表示部20とから構成され、センサ異常判定部16と警告表示部20以外は実施の形態2と同一のため説明は省略する、以下にセンサ異常判定部16と警告表示部20の役割を記載する。
【0073】
センサ異常判定部16は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施し、異常成立時に弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力し、異常否成立時は弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力しない。
【0074】
なお、異常判定条件としては、流量信号Aを直接比較する異常判定値の他に、例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が上下限値に張り付く場合などを一回で判定してもよいし、複数回連続するようにしてもよい。また、複数回連続判定を実施する場合は第三の所定期間を設け、例えば、1分毎等のタイミングで実施するようにしてもよい。
【0075】
異常判定条件に合致して異常成立したあと第二の所定期間(例えば、1時間)の計時を開始し、この第二の所定期間計時中に少なくとも1回以上(例えば、連続3回)の異常判定条件との否合致と合致を繰り返し検出した場合にセンサ異常警告表示信号Jを出力する。
【0076】
警告表示部20は、センサ異常判定部16のセンサ異常警告表示信号Jを受け取ると警告表示(例えば、LEDの点灯やLCDによる記号や文字の表示等により警告してもよい)を行う。
【0077】
すなわち、図9においてガス遮断装置34が閉栓すると、ガス遮断装置34を境に上流側配管33のP3(〜P4)の箇所と下流側配管35(P4〜)P5の箇所において、各々の箇所でガス(図示せず)とエアー31が均一になろうと混ざり合いが始まることとなる。しかしながら、第一の所定期間経過等でガス遮断装置34が開栓したときP3とP5はガスとエアー31の混ざり具合が異なる可能性がある。このため開栓と同時にP3とP5の混じり合ったガスの状態によっては、再び不均一なガスの層が形成されて超音波の伝搬が均一になっている時と異なる伝わり方となり異常状態が発生する可能性がある。しかしながら、第二の所定期間中(例えば、1時間)に少なくとも1回以上(例えば、3回)連続して自動復旧に失敗した場合は、本来は不均一なガスが複数回の自動復旧中を行っている間に混ざり合って解消されるべきものが解消されないため、もはや一過性の異常状態ではなくガス遮断装置34側に異常と判断するような故障等が発生している可能性があることを考慮し警告表示を行うものである。
【0078】
以上のように、本実施の形態においては、センサ異常判定部16が異常判定条件との否合致と合致を繰り返し検出することでセンサ異常警告表示信号Jを出力し、ガス遮断装置内の流量検出部11に異常がある可能性があり、一過性の異常なガスの状態ではないため自動復旧ができなかったことを警告表示することができる。
【0079】
図6に実施の形態3のプログラムフローチャートを処理S01から処理S26にて示す。但し、実施の形態2のプログラムフローチャートと同一番号のものは同じ処理のため説明を省略するが、スタート後は処理S17へ移行し、処理S03は異常判定条件と合致していると判断した場合は処理S08へ移行するのではなく処理S23へ移行するものとする。今、処理開始から処理終了までのフローはインターバルカレンダ等により周期的に処理されるものとする。また、プログラム起動時には連続期間と連続回数は0に、連続期間
中はリセット状態に初期化されているものとする。
【0080】
センサ異常判定部16において処理S17は、第二の所定期間であることを示す少なくとも1回以上(例えば、連続3回)の異常判定条件との否合致と合致を繰り返していることを計数している連続期間中か否かを判定し、連続期間中でなければ処理S01へ移行し、連続期間中であれば処理S18へ移行する。
【0081】
処理S18は連続期間(例えば、第二の所定期間を1時間としてもよい)を計時して処理S19へ移行する。処理S19は連続期間が経過していなければ処理S01へ移行し、経過していれば処理S20へ移行する。
【0082】
処理S20は連続期間中に発生した1回以上の異常判定条件との否合致と合致の繰り返し回数である連続回数をクリア(0にする)し処理S21へ移行する。処理S21は連続期間中をリセットし処理S22へ移行する。処理S22は連続期間をクリア(0にする)し処理S01へ移行する。
【0083】
処理S23は、連続回数を計数して処理S24へ移行する。処理S24は連続回数が所定回数に達していれば処理S25へ移行し、達していなければ処理S26へ移行する。
【0084】
警告表示部20において処理S25は、警告表示(例えば、LEDの点灯やLCDによる記号や文字の表示等により警告してもよい)を行い処理S26へ移行する。
【0085】
センサ異常判定部16において処理S26は、連続期間中をセットして処理S08へ移行する。
【0086】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4におけるガス遮断装置の機能ブロック図を示すものである。
【0087】
図7において、実施の形態4のガス遮断装置は流量検出部11、流量算出部12、異常流量判定部13、弁駆動部14、弁15、センサ異常判定部16、積算停止判定部17、積算停止表示部18、積算部19、パージ指示部21とから構成され、センサ異常判定部16とパージ指示部21以外は実施の形態2と同一のため説明は省略する、以下にセンサ異常判定部16とパージ指示部21の役割を記載する。
【0088】
センサ異常判定部16は、流量検出部11の流量信号Aが予め定められた異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施して異常判定条件に合致した場合、少なくとも1回以上のパージ信号Kを出力させたあと再度異常判定条件に合致するか否かの異常判定を実施し再度異常が成立した時に弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力し、異常否成立時は弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力しない。
【0089】
このパージ信号Kの出力は、ガス機器がガス遮断装置以降の下流側配管内のガスを一掃する量をパージできるなら1回行い、少量ずつ様子を見ながらパージと異常判定を繰り返す方法なら複数回に分けて行うことで、ガス遮断装置34の下流側に設置されているガス機器36を強制運転する。強制運転とすては、ガス遮断装置よりも下流側の屋外に設置されている給湯器を強制燃焼させてもよいし、屋内に設置されているガス機器や専用のパージ装置を設けて空タンク内や可能であれば大気中にパージしてもよい。
【0090】
なお、異常判定条件としては、流量信号Aを直接比較する異常判定値の他に、例えば、連続でセンサからの信号がない場合や、ゲイン補正の値が上下限値に張り付く場合などを
一回で判定してもよいし、複数回連続するようにしてもよい。また複数回連続判定を実施する場合は第三の所定期間を設け、例えば1分毎等のタイミングで実施するようにしてもよい。
【0091】
パージ指示部21は、パージ信号Kを受け取ると外部のガス機器に強制燃焼の指示を与える。指示の方法としては、有線や無線を用いて強制燃焼のトリガー信号を与えてガス機器側で所定の時間安定して燃焼するまでパージ制御させても良いし、一定期間の信号を与えて一定期間中は強制燃焼させるようにしてもよい。
【0092】
すなわち、図9においてガス遮断装置34よりも下流側にあるユーザ宅37内に設置されているガス機器36(例えば、屋外に設置されている給湯器)を強制燃焼させることで、ガス遮断装置34内の流量検出部11にある(P4の箇所)の一過性の異常なガスをP5以降の箇所に押し流すことで(P6の箇所まで押し流し、ガス機器に強制燃焼させる方が望ましい)異常な状態から強制的に脱却させるように試みることが可能となる。
【0093】
以上のように、本実施の形態においては、弁閉信号Cとセンサ異常信号Eを出力する前に異常と判断するに至った一過性の異常なガスを流量検出部11から下流側に移動させることで現在使用しているガスに戻ったか否かを判定することが可能となり、強制的に一過性の異常なガスの状態を改善し不必要な閉栓と開栓を行うことを防止することができる。
【0094】
図8に実施の形態4のプログラムフローチャートを処理S01から処理S30にて示す。但し、実施の形態2のプログラムフローチャートと同一番号のものは同じ処理のため説明を省略するが、処理S03は異常判定条件と合致していると判断した場合は処理S08へ移行するのではなく処理S27へ移行し、処理S15は処理を終了するのではなく処理S30へ移行するものとする。今、処理開始から処理終了までのフローはインターバルカレンダ等により周期的に処理されるものとする。またプログラム起動時にはバージ済はリセット状態に初期化されているものとする。
【0095】
センサ異常判定部16において処理S27は、パージ済か否かを判定してパージ済であれば処理S08へ移行し、パージ済でなければ処理S28へ移行する。
【0096】
パージ指示部21において処理S28は、ガス機器に強制燃焼の指示を与えて処理S29へ移行する。処理S29はパージ済をセットして処理を終了する。
【0097】
積算停止判定部17において処理S30は、パージ済をリセットして処理を終了する。
【0098】
従って、深夜から明け方にかけて行った道路工事により導管が誤って傷つけられ、その後エアーが混入した状態で導管が修理された場合、従来は一過性の異常なガスの状態になるとユーザ宅のガス遮断装置がガス通路を閉栓したままになっていた為、ユーザが朝になって朝食の用意やシャワー等によりガス機器を使用しようとしたときに初めて、ガス機器が動作しないことに気づくことになり、その結果、道路工事を行った周辺地域一帯から一斉にガス供給者に開栓を要求する通報が電話等で行われることが危惧されたが、本実施の形態1〜4では、ガス遮断装置に自動復旧機能を搭載させることにより、異常状態を検出して一旦閉栓しても自動的に復旧してガス通路を開栓しているため、朝起きていつものようにガス機器が正常に使えるようになっているので、ユーザが異常状態になっていたことを認識する可能性を低減させることができる。
【0099】
この結果、安全性を担保した上で、ガス供給者側とユーザ側の両方において利便性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、本発明にかかるガス遮断装置は一過性のガスの異常なガスの状態を強制的に改善することが可能となるので、ガスを水等に置き換えれば、水道メータ等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0101】
11 流量検出部
12 流量算出部
13 異常流量判定部
14 弁駆動部
15 弁
16 センサ異常判定部
17 積算停止判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス通路内を通過するガス流量に対応した流量信号を出力する流量検出部と、
前記流量信号に基づいて流量を算出する流量算出部と、
前記流量を受け取ると予め保持している異常判定条件と比較し異常であれば弁閉信号を出力する異常流量判定部と、
前記異常流量判定部で異常と判定した場合、弁閉信号とセンサ異常信号を出力するセンサ異常判定部と、
前記センサ異常信号を受け取ると第一の所定期間の計時を開始し、前記第一の所定期間が経過したときに弁開信号を出力する積算停止判定部と、
前記ガス通路を閉栓または開栓する弁と、
前記弁閉信号を受け取ると前記弁を閉栓する駆動信号を出力し、前記弁開信号を受け取ると前記弁を開栓する弁駆動信号を出力する弁駆動部と、
前記流量の積算する積算部と、
を備えたガス遮断装置。
【請求項2】
前記センサ異常判定部は、前記第一の所定期間の計時中に、前記流量信号があらかじめ定められた異常解除条件に合致した場合、センサ異常解除信号を出力し、
前記積算停止判定部は、前記センサ異常解除信号を受け取った時に前記弁開信号を出力するようにしたことを特徴とした請求項1記載のガス遮断装置。
【請求項3】
前記センサ異常判定部は、前記流量信号が予め定められた異常判定条件に合致した場合、第二の所定期間の計時を開始し、第二の所定期間計時中に少なくとも1回以上の前記異常判定条件との否合致と合致を繰り返し検出した場合、センサ異常と判断し、報知することを特徴とした請求項1または2記載のガス遮断装置。
【請求項4】
前記センサ異常判定部は、前記流量信号が予め定められた異常判定条件に合致した場合、前記弁閉信号と前記センサ異常信号を出力する前にパージ信号を出力してガス遮断装置の下流側に設置されているガス機器を強制運転した後、再度、前記異常判定条件に合致した時に前記弁閉信号と前記センサ異常信号を出力するようにしたことを特徴とした請求項1〜3記載のいずれか1項に記載のガス遮断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−107798(P2012−107798A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256558(P2010−256558)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】