説明

ガラス加工装置

【課題】ガラス基板を2枚張り合わせて作製したパネルを製品サイズのパネルに分割する簡略化、少スペース化がはかれた加工装置を提供する。
【解決手段】ブレイク手段607を、従来のバー型ガラス基板分断手段からホイール型の、回転押圧型ガラス基板分断手段にすることを特徴とすることにより、ガラス基板をスクライブする手段602と分断する手段607の2種類を合わせ持つ構造にすることが出来、1台でスクライブ処理、ブレイク処理の両方を行うことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶パネル、無機発光パネル、有機発光パネルなど、2枚のガラス基板を張り合わせて作製されているパネルを分断、加工するためのガラス加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネル、有機発光パネル、無機発光パネルなどは、シール剤を用いて2枚のガラス基板を所定のギャップで貼り合わせて形成されている。これらのパネルを製品サイズに分割するためにはガラススクライバーにてスクライブラインを刻み、上下を反転させてスクライブラインの直上からブレイクマシンにて押圧し、ガラスを僅かながらV字形状に湾曲させることにより、スクライブ時に生じた垂直クラックをさらに成長させて分断(ブレイク)する。この処理を表裏に行うことにより、製品サイズに分割することができ、個々の表示装置として提供される。
その装置構成と動作を図4〜図8を用いて説明する。なお、同じ装置の同じ部分は図が異なっていても同じ番号を用いることとする。
【0003】
給材ステージ101よりパネルが第1ガラススクライバー102のステージTS1上に搬送され、真空吸着によりステージTS1上に吸引固定される。パネルに形成されているアライメントマークを、2台のCCDカメラ203で認識して、パネルの位置ずれの検出を行い、ステージTS1の位置、角度の修正が行われる。チップホルダー301が取り付けられた、スクライブヘッド202が下降してきて、所定圧で押圧したまま、スクライブヘッド202をガイドレール201に沿って移動させることにより、パネルの第1ガラス基板G1にX方向のスクライブラインSX1が刻まれ、スクライブヘッド202が上昇する。その後、第1ガラススクライバー102のステージTS1が90度回転し、ガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。スクライブヘッド202が下降して、所定圧を押圧したまま、スクライブヘッド202をガイドレール201に沿って移動させることにより、パネルの第1ガラス基板G1にY方向のスクライブラインSY1が刻まれスクライブヘッド202が上昇する。
【0004】
第1ガラススクライバー102により、スクライブラインSX1、SY1が刻まれたパネルは、反転機103により上下が反転され、第1ブレイクマシン104のステージTB1上にセットされ、真空吸着によりステージTB1上に吸引固定される。パネルに形成されているアライメントマークを、2台のCCDカメラ402で認識して、パネルの位置ずれの検出を行い、テーブルTB1の位置、角度の修正が行われる。そして、ブレイクバー403の直下に第1ガラス基板G1のX方向のスクライブラインSX1がくるようにステージTB1を移動して、第2ガラス基板G2の上方からブレイクバー403を下降させることにより、第1ガラス基板G1がスクライブラインSX1の箇所で分断される。第1ブレイクマシン104のステージTB1が90度回転して、ガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。ブレイクバー404の直下に第1ガラス基板G1のY方向のスクライブラインSY1がくるようにステージTB1を移動して、第2ガラス基板G2の上方からブレイクバー404を下降させることにより、第1ガラス基板G1がスクライブラインSY1の箇所で分断される。
【0005】
つづいてパネルは中間テーブル105を経由して第2スクライバー106のステージTS2にセットされ、真空吸着によりステージTS2上に吸引固定される。パネルに形成されているアライメントマークを、2台のCCDカメラ203で認識して、パネルの位置ずれの検出を行い、テーブルTS2の位置、角度の修正が行われる。チップホルダー301が取り付けられた、スクライブヘッド202が下降してきて、所定圧で押圧したまま、スクライブヘッド202をガイドレール201に沿って移動させることにより、パネルの第2ガラス基板G1にX方向のスクライブラインSX2が刻まれスクライブヘッド202が上昇する。その後、第2ガラススクライバー106のステージTS2が90度回転し、ガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。その後、スクライブヘッドが下降して、所定圧で押圧したまま、スクライブヘッド202をガイドレール201に沿って移動させることにより、パネルの第2ガラス基板G2にY方向のスクライブラインSY2が刻まれスクライブヘッド202が上昇する。
【0006】
第2ガラススクライバー106により、スクライブラインSX2、SY2が刻まれたパネルは、反転機103により上下が反転され、第2ブレイクマシン107のステージTB2にセットされ、真空吸着によりステージTB2上に吸引固定される。パネルに形成されているアライメントマークを、2台のCCDカメラ203で認識して、パネルの位置ずれの検出を行い、テーブルTB2の位置、角度の修正が行われる。そして、ブレイクバー403の直下に第2ガラス基板G2のX方向のスクライブラインSX2がくるようにステージTB2を移動して、第1ガラス基板G1の上方からブレイクバー403を下降させることにより、第2ガラス基板G2がスクライブラインSX2の箇所で分断される。第2ブレイクマシン107のステージTB2が90度回転して、ガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。ブレイクバー403の直下に第2ガラス基板G2のY方向のスクライブラインSY2がくるようにステージTB2を移動して、第1ガラス基板G1の上方からブレイクバー403を下降させることにより、第2ガラス基板G2がスクライブラインSY2の箇所で分断されることにより、製品サイズのパネルに分断され、除材ステージ108に搬送される。
【0007】
以上がガラス基板を2枚張り合わせて作製されるパネルを分断する場合の通常の分断工程となるが、これらの分断工程をより簡便に行うために、様々な装置及び分断方法が提案されてきている。(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−238542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ガラス基板を2枚張り合わせて作製したパネルを製品サイズのパネルに分割するためには、スクライブ、ブレイクの作業を第1ガラス基板、第2ガラス基板それぞれに行う必要があり、スクライバー、ブレイクマシンを各2台、反転機が2台、中間テーブルを設置する必要があり、装置の設置スペースや作業スペースを広い範囲で確保する必要がある。当然、設備コストも高くついてしまう。
【0010】
また、これら従来のスクライブ、ブレイクを同一の装置にそのまま搭載しようとしても、スクライブとブレイクは各々の動作機構が全く異なるため(横方向への圧力を加えながらの移動(スクライブ)と縦方向への殴打(ブレイク))、結局はスクライバーとブレイクマシン両方の機構を1つの箱の中にいれただけのものとなってしまう。そのため、同一装置にするための意義も希釈されてしまっていた。
【0011】
さらに、ブレイク時のブレイクバーによる殴打によりガラス表面に傷や汚染が生じ、ゴミなどの影響により配線などのショート、断線、素子の破壊などが考えられる。
【0012】
従って、本発明は、上述した課題を解決出来るパネルの加工方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の装置は、スクライブされたガラス基板に圧力を加え分断する手段を、従来のバー型ガラス基板分断手段からホイール型の、回転押圧型ガラス基板分断手段にすることを特徴とする。
【0014】
これにより、ガラス基板をスクライブする手段と分断する手段の2種類を合わせ持つ構造にすることが出来、1台でスクライブ処理、ブレイク処理の両方を行うことが出来る。
【0015】
さらに、回転押圧型のガラス基板分断手段とすることで、スクライブを行うための機構をそのまま分断に応用することが可能であるので、装置の簡略化、少スペース化がはかれ、その上装置そのもののコストダウンも可能となる。
【0016】
また、1度に大きな力をかける必要がないためブレイク時に発生していたガラス表面の傷や汚染を低減ことができ、配線のショート、断線、素子の破壊などを防ぐことが出来る。
【0017】
また、本発明はブレイク時に使用する、ブレイク用シートの供給と回収を行うロボットを備え、パネルを反転させるための反転機構の付いたロボットを備えることを特徴とする。
【0018】
これにより、1台でパネルの両面に対してスクライブ処理、分断処理の両方を行ことが可能となり、所望のパネルサイズに分断することが出来る。
【発明の効果】
【0019】
以上のことから、スクライブされたガラス基板に圧力を加え分断する手段を、従来のバー型ガラス基板分断手段からホイール型の、回転押圧型ガラス基板分断手段にすることで、ガラス基板をスクライブする手段と分断する手段の2種類を合わせ持つ構造にすることが出来、1台でスクライブ処理、ブレイク処理の両方を行うことが出来るため、機械の設置面積を小さくすることが可能となり、設備コストの削減となる。さらに、回転押圧型のガラス基板分断手段とすることで、スクライブを行うための機構をそのまま分断に応用することが可能であるので、装置の簡略化、しいては装置そのもののコストダウンも可能となる。また、1度に大きな力をかける必要がないためブレイク時に発生していたガラス表面の傷や汚染を低減ことができ、配線のショート、断線、素子の破壊などを防ぐことが出来る。
【0020】
さらに、本発明はブレイク時に使用する、ブレイク用シートの供給と回収を行うロボットを備え、パネルを反転させるための反転機構の付いたロボットを備えることで、1台でパネルの両面に対してスクライブ処理、分断処理の両方を行ことが可能となり、機械の設置面積を小さくすることができ、設備コストの削減につながる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】液晶パネル、有機発光パネル、無機発光パネルを加工する本発明のワーク加工装置を示した正面図
【図2】液晶パネル、有機発光パネル、無機発光パネルを加工する本発明のワーク加工装置を示した上面図
【図3】液晶パネル、有機発光パネル、無機発光パネルを加工する本発明のワーク加工装置を示した詳細図
【図4】従来の液晶パネル、有機発光パネル、無機発光パネルに対する従来の加工装置及び加工状況を示した図
【図5】図4のワーク加工装置に用いたスクライバーの全体を示した斜視図
【図6】図4のワーク加工装置に用いたスクライバーを示した詳細図
【図7】図4のワーク加工装置に用いたブレイクマシンの全体を示した斜視図
【図8】図4のワーク加工装置に用いたブレイクマシンを示した正面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
[実施の形態1]
本発明に係る2枚のガラス基板を貼り合わせて形成されたパネルを分断するためのガラス加工装置の実施形態を基本的な動作の順を追って図面に基づき説明する。(図1〜図3)
【0023】
給材ステージ601より第1ガラス基板と第2ガラス基板の2枚のガラス基板を貼り合わせて形成されたパネルが給材ロボット610のアームに真空吸着されてステージ605の押し上げピン上に水平状態で供給される。給材ロボット610のアームの真空吸着が解除され、パネルが押し上げピン上に設置され、給材ロボット610のアームは原点に戻る。続いて、押し上げピンが下降して、パネルがステージ605上にセットされ、真空吸着によりステージ605上に吸引固定される。
【0024】
続いて、パネルの第1ガラス基板上に左右対称に形成されているアライメントマークを2台のCCDカメラ604で認識してアライメントマークの位置ずれの検出を行い、ステッピングモーターにてステージの位置、角度の修正を行う。
次に、チップホルダー803が取り付けられたスクライブヘッド602を所望の位置に圧縮空気にて下降させ、設定した圧力で押圧したまま、スクライブヘッド602をガイドレール608に沿って移動させることにより第1ガラス基板のX方向にスクライブラインが刻まれ、その後スクライブヘッド602が上昇する。
続いてステージ605が90度回転し、ガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。チップホルダー803が取り付けられたスクライブヘッド602が圧縮空気で下降し、設定した圧力を押圧したまま、スクライブヘッド602をガイドレール608に沿ってに移動させることにより第1ガラス基板のY方向にスクライブラインが刻まれスクライブヘッド602が上昇する。ステージ605上への真空吸着が解除され、押し上げピンにより、パネルがステージ605上から押し上げられる。
【0025】
次に、装置後方に備えてあるパネル反転用ロボット703のアームがステージ605とパネルの間に伸びてきて、押し上げピンにより持ち上げられているパネルを持ち上げた時に真空吸着がONになり、パネル反転用ロボット703のアーム上でパネルを吸引固定する。そして、パネル反転用ロボット703のアームが反転し、パネルの上下を反転させる。
【0026】
パネルの上下を反転させている間に、装置左側面に備えてあるブレイク用シート置き場702から、装置左側面に備えてあるブレイクシート供給、回収用ロボット701が、ブレイク用シートをステージ605上にセットする。その後、反転されたパネルが押し上げピン上に水平状態で供給され、パネル反転用ロボット703のアームの真空吸着が解除され、パネル反転用ロボット703のアームは原点に戻る。そして押し上げピンが下降することにより、パネルはステージ605上にセットされ、真空吸着によりステージ605上に吸引固定される。
【0027】
パネルの第1ガラス基板上に左右対称に形成されているアライメントマークを2台のCCDカメラ604で認識してアライメントマークの位置ずれの検出を行い、ステッピングモーターにてステージ605の位置、角度の修正を行う。圧縮空気によりブレイクヘッド607を下降させ、第1ガラス基板に刻まれたX方向のスクライブラインの真上を第2ガラス基板側から、設定した圧力を押圧したまま、ブレイクヘッド607をガイドレール608に沿って移動させることにより、第1ガラス基板G1のX方向のスクライブラインのみがスクライブ箇所で分断され、ブレイクヘッド607が上昇する。
続いて、ステージ605が90度回転してガイドラインの方向がパネルに対し、X軸方向からY軸方向に入れ替わる。その後、ブレイクヘッド607が下降して、第1ガラス基板に刻まれたY方向のスクライブラインの真上を第2ガラス基板側から、設定した圧力を押圧したまま、ガイドレール608に沿って移動し、第1ガラス基板のY方向のスクライブラインがスクライブ箇所で分断さる。続いてブレイクヘッド607が上昇し、真空吸着が解除され、パネルは押し上げピンにより、ステージ605上から押し上げられる。
【0028】
第1ガラス基板のブレイク終了後、装置後方に備えてあるパネル反転用ロボット703のアームがステージ605とパネルの間に伸びてきて、押し上げピンにより持ち上げられているパネルを持ち上げる。そして、パネル反転用ロボット703のアームの真空吸着がONになり、パネルを吸引固定し、パネルをステージ605上から持ち上げる。
【0029】
パネル反転用ロボット703がパネルを持ち上げている間に、装置左側面に備えてあるブレイク用シート供給、回収用ロボット701が、ステージ605上に伸びてきて、ブレイク時にステージ605にセットされていた、ブレイク用シートを回収し、テーブル605にブレイク用シートを戻し、原点に戻る。その後、持ち上げられていたパネルが押し上げピン上に水平状態で供給され、パネル反転用ロボット703のアームの真空吸着が解除され、パネル反転用ロボット703のアームは原点に戻る。続いて押し上げピンが下降して、パネルがステージ605上にセットされ、真空吸着によりステージ605上に吸引固定される。
【0030】
パネルの第1ガラス基板上に左右対称に形成されているアライメントマークを2台のCCDカメラ604で認識してアライメントマークの位置ずれの検出を行い、ステッピングモーターにてステージ605の位置、角度の修正を行う。チップホルダー803が取り付けられたスクライブヘッド602を所望の位置に圧縮空気にて下降させ、設定した圧力で押圧したまま、スクライブヘッド602をガイドレール608に沿って移動させることにより第2ガラス基板のX方向にスクライブラインが刻まれ、その後スクライブヘッド602が上昇する。
続いてステージ605が90度回転して、ガイドラインのパネルに対する方向がX軸方向からY軸方向に入れ替わる。チップホルダー803が取り付けられたスクライブヘッド602が圧縮空気で下降し、設定した圧力で押圧したまま、スクライブヘッド602をガイドレール608に沿って移動させることにより第2ガラス基板のY方向にスクライブラインが刻まれ、スクライブヘッド602が上昇する。ステージの真空吸着が解除され、押し上げピンにより、パネルがステージ605上から押し上げられる。
【0031】
装置後方に備えてあるパネル反転用ロボット703のアームがステージ605とパネルの間に伸びてきて、押し上げピンにより持ち上げられているパネルを持ち上げる。そして真空吸着がONになり、パネルを吸引固定し、パネル反転用ロボット703のアームが反転することにより、パネルの上下を反転させる。
【0032】
パネル反転用ロボット703がパネルの上下を反転させている間に、装置左側面に備えてあるブレイク用シート供給、回収用ロボット701が、装置左側面に備えてあるブレイク用シート置き場702から、ブレイク用シートをステージ605上にセットする。その後、反転されたパネルがパネル反転用ロボット703により押し上げピン上に水平状態で供給され、パネル反転用ロボット703のアームの真空吸着が解放され、パネル反転用ロボット703のアームは原点に戻る。押し上げピンが下降して、パネルがステージ605上にセットされ、真空吸着によりステージ605上に吸引固定される。
【0033】
パネルの第1ガラス基板上に左右対称に形成されているアライメントマークを2台のCCDカメラ604で認識してアライメントマークの位置ずれの検出を行い、ステッピングモーターにてステージ605の位置、角度の修正を行う。圧縮空気によりブレイクヘッド607を下降させ、第2ガラス基板に刻まれたX方向のスクライブラインの真上を第1ガラス基板側から、設定した圧力を押圧したまま、ブレイクヘッド607をガイドレール608に沿って移動させることにより、第2ガラス基板のX方向のスクライブラインがスクライブ箇所で分断され、ブレイクヘッド607が上昇する。ステージ605が90度回転して、パネルに対するガイドラインの方向がX軸方向からY軸方向に入れ替わる。その後ブレイクヘッド607を下降させて、第2ガラス基板に刻まれたY方向のスクライブラインの真上を第1ガラス基板側から、設定した圧力を押圧したまま、ガイドレール608に沿って移動させることにより、第2ガラス基板のY方向のスクライブラインSがスクライブ箇所で分断され、ブレイクヘッド607が上昇する。ステージ605の真空吸着が解除され、除材ロボット609のアームがステージ605とパネルの間に伸びてきて、パネルに接したところで真空吸着がONになり,除材ロボット609のアーム上で吸引固定されたまま、除材ステージ606に搬送され、除材ステージ606上で除材ロボット609のアームの真空吸着が解除され、パネルが所望のサイズに分断される。
【0034】
前記工程フローでは、A面スクライブ→A面ブレイク→B面スクライブ→B面ブレイクの基本的な処理の順番で説明を行ったが、この工程フローにかかわらず、A面スクライブ→B面スクライブ→A面ブレイク→B面ブレイク、A面スクライブ→B面スクライブ→B面ブレイク→A面ブレイクなど、スクライブ処理、ブレイク処理の順番を任意に設定することが出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクライブヘッドを有するスクライブ手段と、
ブレイクヘッドを有する分断手段と、
2枚のガラス基板を貼り合わせて形成されたパネルが供給されるステージと、
前記パネルの裏表を反転させる手段と、
ブレイク用のシートを前記ステージ上に供給すると共に前記シートを回収する機構を有し、
前記分断手段は回転押圧式の分断手段であり、
前記ステージ上で前記2枚のガラス基板それぞれにスクライブラインを刻むと共に前記2枚のガラス基板それぞれを分断するものであることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項2】
請求項1において、前記ブレイクヘッドはブレイクホイールが取り付けられていることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項3】
ガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動するスクライブヘッドと、
前記ガイドレールに沿って移動するブレイクヘッドと、
2枚のガラス基板を貼り合わせて形成されたパネルが供給されるステージと、
前記パネルの裏表を反転させる手段と、
ブレイク用のシートを前記ステージ上に供給すると共に前記シートを回収する機構を有し、
前記ブレイクヘッドはブレイクホイールが取り付けられたものであり、
前記ステージ上で、前記スクライブヘッドを所定の圧力で押圧しながら前記ガイドレールに沿って移動させることにより前記2枚のガラス基板それぞれにスクライブラインを刻むと共に、前記ブレイクヘッドを所定の圧力で押圧しながら前記ガイドレールに沿って移動させることにより前記2枚のガラス基板それぞれを分断するものであることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、
前記シートを回収する機構は、
前記ガラス基板にスクライブラインを刻んだ後、前記反転させる手段により前記ガラス基板の裏表を反転させている間に前記シートを前記ステージ上に供給し、
前記ガラス基板の分断後、前記反転させる手段により前記ガラス基板を持ち上げている間に前記ステージ上の前記シートを回収するものであることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項5】
スクライブ手段と、
分断手段を有し、
前記分断手段は回転押圧式の分断手段であることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項6】
ガラス基板により形成されたパネルを分割するためのガラス加工装置であって、
スクライブ手段と、
分断手段と、
前記パネルの裏表を反転させる手段を有し、
前記分断手段は回転押圧式の分断手段であることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項7】
ガラス基板により形成されたパネルを分割するためのガラス加工装置であって、
スクライブ手段と、
分断手段と、
前記パネルの裏表を反転させる機構と、
ブレイク用のシートを供給する機構を有し、
前記分断手段は回転押圧式の分断手段であることを特徴とするガラス加工装置。
【請求項8】
ガラス基板により形成されたパネルを分割するためのガラス加工装置であって、
スクライブ手段と、
分断手段と、
前記パネルを反転させる機構と、
ブレイク用のシートを供給するための機構と、
前記ブレイク用のシートを回収するための機構を有し、
前記分断手段は回転押圧式の分断手段であることを特徴とするガラス加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−92010(P2012−92010A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246174(P2011−246174)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【分割の表示】特願2003−32527(P2003−32527)の分割
【原出願日】平成15年2月10日(2003.2.10)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】