説明

キーシート及びそれを備えたキーユニット

【課題】 導電性キートップのある狭ピッチタイプのキーシートを用いたキーユニットを備えた携帯電話機等の機器がその導電性キートップの操作により機器内部の電子部品に静電破壊が生じることを防止する。
【解決手段】 マスクシート(:遮光板)40を導電性材料、例えばステンレス鋼(SUS)等で構成し、マスクシート40に導電性キートップ50L、50R、基準電位配線膜8の表面と常に接触するスプリング部分44L、44R及び46を設け、マスクシート40自身がそのキートップ50L、50Rに誘導された静電気を配線基板2の基準電位電極8aに誘導する誘導路を成すように形成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器類、例えば携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等の照光式のキーシート及びそれを備えたキーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等の電子機器に用いられるキーシートとして、キートップ等が所定の光源(例えば発光ダイオードからなる)により照光されるものが多い。周囲が暗い場所でもキーを容易に視認でき、操作が容易になると言う利点があるためである。
【0003】
ところで、照光式のキーシートとして、各隣接キートップ間に、例えば携帯電話機等のケースが介在する一般的なタイプと、隣接キートップ間にケースが介在せず、例えば0.3mm以下という極めて狭い間隔のみが介在する狭ピッチタイプとがあり、小型であって多くのキーを高い密度で配置した機器、例えば小型携帯電話機には、狭ピッチタイプのキーシートが用いられる(特願2006−013232)。
【0004】
図4はそのような狭ピッチタイプのキーシートを配線基板上に配置したキーユニットの従来例を示す断面図である。
図面において、100は配線基板で、図示しない配線膜や図面に現れない光源(例えば発光ダイオードからなる)及び内部にスイッチが配置されたメタルドーム(例えばステンレス/SUS鋼からなる)102を表面に有する。
104はキーパッド106、106、・・・・とでキーベース107を構成する補強板で、例えばポリカーボネート等の透明樹脂或いは金属で構成され、キーパッド106が配置される複数のキーパッド配置孔104a、104a、・・・を有する。
【0005】
キーパッド106、106、・・・は補強板104の各キーパッド配置孔104a、104a、・・・内に納まり、そのキーパッド106、106、・・・の外側面にてそのキーパッド配置孔104a、104a、・・・の内側面に固着され、その補強板104によってキーベース107として必要な機械的強度が得られるよう補強される。
108は上記キーベース(特に、補強板104が透明樹脂製の場合)107上に配置された遮光性のマスクシート(:遮光板)であり、後述する各隣接キートップ(110・110)間の下方にあたる領域を占有して遮光するものであり、遮光性フィルム或いは金属薄板からなる。
【0006】
110はキートップで、キーパッド106の台座部分106a上面に固定されている。106bは押し子部分である。キートップは、一般にはポリカーボネート等の透明樹脂からなるが、デザイン、美感等の観点から金属から成るもの或いは表面に金属メッキを施したものもある。
【特許文献1】特願2006−013232
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図4に示すキーシートにおいても、キートップ110が金属からなる場合、或いはキートップ110の表面に金属がメッキされている場合、そのキーシートを組み込んだ機器、例えば携帯電話機等を使用する際に、静電破壊(ESD)が生じるという問題があった。
【0008】
即ち、キートップ110は、上述したように透明樹脂からなるものが多いが、一部のキートップをデザイン、美感等の観点から金属からなるもの或いは表面に金属メッキを施し、携帯電話機等のデザイン、美感等を向上させるという要請が強くなりつつある。
そして、そのような要請に応えた携帯電話機等においては、全体或いは表面部が金属で構成されそれゆえ導電性を有するキートップ(そのように導電性を有するキートップを本明細書において「導電性キートップ」ということとする。)をユーザーが操作すると必然的にそのユーザーに誘起した静電気がその導電性キートップに誘導され、その電位が高くなり、静電破壊が生じ、携帯電話機等の内部の電子部品、例えばIC(半導体集積回路)、LSI(大規模集積回路)、VLSI(超大規模集積回路)等が破壊されてしまうおそれがあった。
【0009】
本発明は、このような問題を解決すべく為されたものであり、少なくとも一部のキートップが導電性キートップである狭ピッチタイプのキーシート或いはそれを用いたキーユニットを備えた機器、例えば携帯電話機等がその導電性キートップの操作により機器内部の電子部品に静電破壊が生じることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、キーシートのマスクシート(:遮光板)に導電性キートップの表面部と常に接触する部分を設け、マスクシートがそのキートップに誘導された静電気を配線基板の基準電位電極に誘導する誘導路を有するように形成してなる。
そして、キーシートを配線基板に組み込んでキーユニットを構成しだときにそのマスクシートと、基準電位電極との間にも電気的導通が生じるようにする。
その電気的導通状態は、例えば、マスクシートを曲折して弾性を帯び得る部分を形成し、その部分を導電性キートップ、基準電位電極に連なる基準電位配線膜に弾接することにより維持されるようにする。
【0011】
そして、そのマスクシートは、全体が金属で形成されて導電性を有するものであっても良いし、樹脂等の絶縁性基板の表面に選択的に配線膜を形成し、その配線膜により導電性キートップと配線基板の基準電位配線膜との間を電気的に接続するようにしたものであっても良いし、マスクシートの一部を絶縁性材料で形成し、他の部分を導電性材料で形成し、その導電性材料で形成した部分により導電性キートップと配線基板の基準電位配線膜との間を電気的に接続するようにしたものであっても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、マスクシート(:遮光板)に導電性キートップの表面部と常に接する部分を設け、更には、配線基板の基準電位電極に連なる配線膜と常に接する部分を設けたので、そのマスクシートが配線基板の基準電位電極に静電気を誘導する誘導路を成す。
従って、導電性キートップがユーザーにより操作されて静電気が誘導されると、その静電気はマスクシートによる誘導路を経由して配線基板の基準電位電極に誘導される。
従って、キートップに静電気が蓄積してその電位が異常に高くなり、マスクシートを用いた例えば携帯電話機等の機器内部の電子部品、例えばIC等が静電破壊することを防止することができる。
特に、マスクシートとして全体が金属から成るものを用いた場合には、導電性キートップに印加された静電気のみならず、樹脂製のキートップに印加された静電気をも配線基板の基準電位電極へ誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態は、基本的には、マスクシート(:遮光板)に導電性キートップの表面部と常に接する部分を設け、更には配線基板の基準電位電極に連なる配線膜と常に接する部分も設け、マスクシートがそのキートップに誘導された静電気を配線基板の基準電位電極に誘導する誘導路を有するようにしたものであるが、マスクシートは、金属薄板、例えばステンレス鋼(SUS)からなる薄板が一つの好適例である。というのは、導電性を有するので、自身が配線基板の基準電位電極への静電気の誘導路になりうる上に、適宜な形状、例えばV字状或いは逆V字状若しくはU字状に曲折されて適度な弾性を帯び得るようにできるからである。
【0014】
しかし、マスクシートを、樹脂等の絶縁性基板(例えばフレキシブル絶縁基板)の上に選択的に配線膜を形成し、この配線膜により導電性キートップと配線基板の基準電位配線膜との間を電気的に接続するように構成しても良いし、マスクシートの一部を絶縁性材料により形成し、他の部分を導電性材料で形成し、この導電性材料で形成した部分により導電性キートップから基準電位配線膜に至る静電気の誘導路を構成するようにしても良い。
要するに、マスクシートは、隣接キートップ間の間隙下にて遮光するとと共に、導電性キートップと配線基板の基準電位配線膜との間の静電気の誘導路を有すれば、どのような態様であっても良い。後述する第1の実施例では、マスクシートは全体が金属、具体的にはステンレス鋼により形成されており、第2の実施例では、マスクシートは絶縁性基板の上に配線膜を形成し、その配線膜が導電性キートップと配線基板の基準電位配線膜との間の静電気の誘導路を成すようになっている。
【0015】
尚、導電性キートップ、キートップ全体を金属(例えばステンレス鋼/SUS)等導電性材料により形成したものであっても良いが、樹脂で形成したものの表面に金属(例えば銀等)をメッキしたものであっても良い。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明を図示実施例に基いて詳細に説明する。
図1及び図2(A)、(B)は本発明の第1の実施例(:実施例1)のキーユニットを示すものであり、図1はキーユニットの分解斜視図、図2(A)はキーユニットをマスクシートの導電性キートップ側スプリング部分及び配線膜側スプリング部分が位置するA−A線(図1参照)で切断した断面図、図2(B)は導電性を有しない通常のキートップの存在する部分を示す断面図である。
【0017】
2は配線基板であり、表面には内部に図示を省略した電極対からなるスイッチを内蔵するメタルドーム4、4、・・・及び光源を成す発光ダイオード(LED)6、6、・・・と配線膜8が形成されている。
上記メタルドーム4、4、・・・のうち、4Lは後述する導電性キートップ(50L)がユーザーにより押されたときその導電性キートップ(50L)に押されて内部のスイッチがオンするメタルドームであり、4Rは後述するキートップ(50R)がユーザーにより押されたときそのキートップ(50R)に押されて内部のスイッチがオンするメタルドームである。
【0018】
10はそのメタルドーム4、4、・・・を配線基板2に固定するフィルムが固着された領域(破線で示す)であり、このフィルムは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、薄いので、図2(A)、(B)では便宜上図示を省略する。また、このフィルムで覆われた破線で示す領域10内の配線膜8は図面に現れず、その領域10外の本発明の本質に係る基準電位(アース)配線膜8及び基準電位(アース)電極8aのみ図面に現れる。
20はキーベースで、補強板22と、この補強板22に形成された所定形状の各孔24、24、・・・内に固定されたキーパッド26、26、・・・とにより構成されている。補強板22は例えばポリカーボネート(PC)等の透明樹脂からなり、各キーパッド26、26、・・・は例えばシリコーンゴムや熱可塑性エラストマー等からなる。
【0019】
40はキーベース20上に配置されたマスクシート(:遮光板)であり、且つ、静電気を誘導する誘導経路としての役割も果たすべく、導電性材料、例えばステンレス鋼(SUS)により形成されている。42、42、・・・はマスクシート40に形成された台座部分逃げ孔で、後述する各キートップ(50、50、・・、50L、50R)に対応して設けられ、そのキートップ(50、50、・・、50L、50R)が接着されたキーパッド26の台座部分を通す。
44L、44Rはマスクシート40に形成された導電性キートップ側スプリング部分で、後述する導電性キーヘッド(50L、50R)と弾接するように設けられている。このスプリング部分44L、44Rはマスクシート40にコ字状に切欠を設け、そのコ字状の切欠に囲まれた部分を起こし、逆V字状に折り曲げることにより形成されている。
【0020】
46はマスクシート40の後端部に突起を形成し、その突起を上記基準電位配線膜8に弾接するようにV字状に曲折することにより形成された配線膜側スプリング部分である。
50、50、・・・はキートップで、上記各キーパッド26、26、・・・の台座部分に接着されている。これ等キートップ50、50、・・・は、次に述べる導電性キートップ50L、50Rを除き、例えばポリカーボネート(PC)或いはポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明樹脂からなり、例えば天面加飾タイプ或いは裏面加飾タイプの表示が形成されているが、その表示の構造等の詳細な図示、説明は本発明の本質に拘わらないので省略する。
【0021】
50L、50Rは導電性キートップで、金属光沢が生じて装飾的効果が得られるように、例えば全体がステンレス鋼(SUS)からなる。尚、キートップを例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)或いはポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂により形成し、表面に金属、例えば銀等をメッキする等して金属光沢が得られるようにしても良い。このように、キートップ50L、50Rは金属光沢が得られるように全体を金属により形成されている或いは表面を金属で構成されているので導電性を有しているのである。
この導電性キートップ50L、50Rはその裏面にマスクシート40のスプリング部分44、44が弾接せしめられている。導電性キートップ50Lは押す操作をされるとキーパッド26Lを介してメタルドーム4Lを押してその内部のスイッチをオンにし、導電性キートップ50Rは押す操作をされるとキーパッド26Lを介してメタルドーム4Rを押してその内部のスイッチをオンにする。
【0022】
尚、上記各キートップ50、50、・・・、50L、50Rと上記キーベース20と上記マスクシート40によってキーシート60が構成され、このキーシート60と配線基板2によってキーユニット62が構成される。
この実施例においては、導電性キートップ50L、50Rは常に裏面に導電性材料である例えばステンレス鋼(SUS)からなるマスクシート40の導電性キートップ側スプリング部分44、44と弾接し、そのマスクシート40の配線膜側スプリング部分46は常に配線基板2の表面の基準電位配線膜8と弾接しており、この基準電位(アース)配線膜8は基準電位電極(アース)8aに接続されている。
従って、そのマスクシート40自身が配線基板2の基準電位電極8aに静電気を誘導する誘導路を成すので、導電性キートップ50L、50Rがユーザーにより操作されて静電気が誘導されると、その静電気はマスクシート40自身を経由して配線基板2の基準電位電極8aに誘導される。
【0023】
依って、その導電性キートップ50L、50Rに静電気が蓄積してその電位が異常に高くなり、本キーユニットを用いた例えば携帯電話機等の機器内部の電子部品、例えばIC等が静電破壊することを防止することができる。
特に、本実施例によれば、マスクシート40は全体が金属から成るので、樹脂製のキートップ50、50、・・・上に印加された静電気も基準電位電極8aに誘導することができる。
【実施例2】
【0024】
図3(A)、(B)は本発明の第2の実施例(:実施例2)のキーユニットを示すもので、(A)はマスクシートの斜視図、(B)はキーユニットをマスクシートの導電性キートップ側スプリング部分及び配線膜側スプリング部分が位置するA−A線[図2(A)参照]で切断した断面図である。
本実施例は、マスクシートを遮光性を有する絶縁性基板の表面に選択的に配線膜を形成したもので構成した点では図1、2に示した第1の実施例とは相違するがそれ以外の点では共通し、斜視図としては第1の実施例と相違する唯一の部材であるマスクシートのみを図示し、図1、2と共通する部分についてはその図1で使用した符号をそのまま使用し、詳細な説明を省略し、相違する点について、新たな符号を付し、詳細な説明を行う。
【0025】
41は本実施例のキーユニットに用いるマスクシートで、例えば絶縁性樹脂からなる基板43の表面に配線膜48を選択的に形成したものからなる。この基板43の形状は、図1に示した第1の実施例のマスクシート40と略同じであるが、配線膜側スプリング部分72がV字状ではなく、U字状に下側へ折り返した形状を有する点でのみ相違する。
そして、絶縁性基板43上に選択的に形成された配線膜48は、導電性キートップ側スプリング部分70Lと70R同士をむすび、更に、その導電性キートップ側スプリング部分70Rと配線側スプリング部分72とを結ぶように形成されている。
【0026】
このマスクシート41は、配線膜48が導電性キーヘッド側スプリング部分70L、70Rにて導電性キートップ50L、50Rと常に接触し、配線膜側スプリング部分72にて配線基板2の基準電位配線膜8と常に接触するので、ユーザーの操作により導電性キートップ50L、50Rに静電気が誘導されても、その静電気はマスクシート41を構成する配線膜48により基準電位配線膜8に、更には基準電位電極8aに誘導される。
従って、その導電性キートップに静電気が蓄積してその電位が異常に高くなり、本キーユニットを用いた例えば携帯電話機等の機器内部の電子部品、例えばIC等が静電破壊することを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、電子機器類、例えば携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等の照光式のキーシート及びそれを備えたキーユニットに広く産業上の利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は本発明の第1の実施例のキーユニットの分解斜視図である。
【図2】(A)は上記実施例のキーユニットを、マスクシートの導電性キートップ側スプリング部分及び配線膜側スプリング部分が位置するA−A線(図1参照)で切断した断面図、(B)は導電性を有しない通常のキートップの存在する部分を示す断面図である。
【図3】(A)は本発明の第2の実施例のキーユニットに用いるマスクシートを示す斜視図、(B)はそのキーユニットを、マスクシートの導電性キートップ側スプリング部分及び配線膜側スプリング部分が位置するA−A線[図3(A)参照)]で切断した断面図である。
【図4】背景技術を示すキーユニットの断面図である。
【符号の説明】
【0029】
2・・・配線基板、4、4L、4R・・・メタルドーム、
8・・・基準電位配線膜、8a・・・基準電位電極(アース)、
20・・・キーベース、22・・・補強板、26・・・キーパッド、
40・・・マスクシート(:遮光板)、41・・・マスクシート、
43・・・絶縁板、44L、44R・・・導電性キートップ側スプリング部分、
46・・・配線膜側スプリング部分、48・・・絶縁板上の配線膜、
50・・・キートップ、50L、50R・・・導電性キーベース、
60・・・キーシート、62・・・キーユニット、
70L、70R・・・導電性キートップ側スプリング部分、
72・・・配線膜側スプリング部分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキーパッド配置用孔が形成された補強板とその各キーパッド配置用孔の内周面に固定された複数のキーパッドからなるキーベースと、
少なくとも表面部が導電性材料で構成された導電性キートップを少なくとも含み上記各キーパッド上に固定された複数のキートップからなり、この各隣接キートップ間に空隙のみ介在するように配置されたキートップ群と、上記各隣接キートップ間下方に位置して遮光するように上記キーベース上に配置されたマスクシートと、
を備えたキーシートであって、
上記マスクシートは、上記導電性キートップの表面部と常に接する部分を有し、そのキートップに印加された静電気を基準電位電極に誘導する誘導路を有している
ことを特徴とするキーシート。
【請求項2】
前記マスクシートの前記キートップの金属で構成された表面部と接する部分が曲折されて、常に接する状態が弾接により維持されるようにされた
ことを特徴とする請求項1記載のキーシート。
【請求項3】
前記マスクシートが導電性材料からなり、そのマスクシート自身が前記誘導路を成している
ことを特徴とする請求項1又は2記載のキーシート。
【請求項4】
前記マスクシートが絶縁性基板とその表面に選択的に形成された配線膜からなり、この配線膜が前記誘導路を成している
ことを特徴とする請求項1又は2記載のキーシート。
【請求項5】
複数のキーパッド配置用孔が形成された補強板とその各キーパッド配置用孔の内周面に固定された複数のキーパッドからなるキーベースと、少なくとも表面部が導電性材料で構成された導電性キートップを少なくとも含み上記各キーパッド上に固定された複数のキートップからなり、この各隣接キートップ間に空隙のみ介在するように配置されたキートップ群と、上記各隣接キートップ間下方に位置して遮光するように上記キーベース上に配置されたマスクシートを備えたキーシートを、上記キートップ群の各キートップに対応してその裏面のキーパッドの押し子に押されてオン、オフされるスイッチを表面に有し、更に基準電位配線膜を備えた配線基板上に配置したキーユニットであって、
上記マスクシートは、上記導電性キートップの表面部と常に接する部分を有し、上記配線膜の基準電位配線膜と接する部分を有し、少なくともその導電性キートップの表面部と常に接する部分から配線膜の基準電位配線膜と接する部分に至るところにそのキートップに印加された静電気を基準電位電極に誘導する誘導路を有している
ことを特徴とするキーユニット。
【請求項6】
前記マスクシートの前記キートップの金属で構成された表面部と接する部分が曲折されて、常に接する状態が弾接により維持されるようにされた
ことを特徴とする請求項5記載のキーユニット。
【請求項7】
前記マスクシートが導電性材料からなり、そのマスクシート自身が前記誘導路を成している
ことを特徴とする請求項5又は6記載のキーシート。
【請求項8】
前記マスクシートが絶縁性基板とその表面に選択的に形成された配線膜からなり、この配線膜が前記誘導路を成している
ことを特徴とする請求項5又は6記載のキーシート。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−294246(P2007−294246A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121184(P2006−121184)
【出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【出願人】(390001487)サンアロー株式会社 (58)
【Fターム(参考)】