説明

クレーンの旋回ビーム衝突防止装置

【課題】簡単な構成で、旋回ビームの先端の衝突を確実に防止するクレーンの旋回ビーム衝突防止装置を提供する。
【解決手段】クレーンの旋回ビーム衝突防止装置は、旋回ビームにおける先端部12aの上面に設けられた吊持台20と、先端部12aの直上に配置され、吊持台20から吊りロッド42を介して吊持され、任意の方向に揺動可能な囲繞枠部材30と、囲繞枠部材30の揺動を検出するスプリングロッド型のリミットスイッチ70とを備え、囲繞枠部材30は水平面内にて、先端部12aの周囲を囲む形状をなす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は旋回ビームを備えたクレーンに係わり、特に旋回ビームの衝突を防止するうえで好適した旋回ビーム衝突防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のクレーンは水平面内にて旋回可能な旋回ビームを備え、この旋回ビームにフック等の吊具を有する巻上装置が設けられ、この巻上装置を使用して吊荷作業が可能となっている(特許文献1,2)。
また、この種のクレーンの中には旋回ビームが水平方向に走行可能にされているものもあり、この場合、吊荷の作業領域が大幅に拡大される。
【特許文献1】実開平6-23988号公報
【特許文献2】特開2004-161460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したタイプのクレーンは建屋内に設置されていることから、旋回ビームの旋回や走行をなす際には、建屋内の壁への旋回ビームの衝突、つまり、その先端部の衝突を避けなければならない。
上述した旋回ビームの衝突を避けるために、旋回ビームの先端部に光電センサ等からなる近接センサを配置し、近接センサが壁を検出したとき、旋回ビームの運動を停止させることが考えられる。
【0004】
しかしながら、旋回ビームは水平面内での旋回のみならず、水平方向に走行することから、このような旋回ビームの運動を全てカバーするには、旋回ビームにおける先端部の正面及び両側面のそれぞれに近接センサを取り付ける必要がある。
また、建屋における壁のレイアウトが複雑であって、袋小路状のスペース内に旋回ビームを進入させるような場合、近接センサが検出すべき壁までの距離を一定としても、近接センサの検出感度にばらつきがあると、壁に対して旋回ビームの先端部を不所望に衝突させてしまうことにもなり、これを避けるには近接センサにおける検出感度の調整に多大な手間がかかる。
【0005】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成で旋回ビームの衝突を確実に防止することができるクレーンの旋回ビーム衝突防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明は、水平面に沿う旋回及び水平方向への走行を含む運動が可能な旋回ビームと、この旋回ビームに設けられ、吊荷作業を行う巻上装置とを備えたクレーンにおいて、本発明の旋回ビーム衝突防止装置は、旋回ビームの先端部にこの先端部から旋回ビームの運動方向に突出した状態で設けられ、周辺部材に衝突したとき、この衝突に伴う変化を示す衝突感知体と、この衝突感知部材の変化を検出し、この検出信号を出力する単一の検出器とを備える(請求項1)。
【0007】
上述の請求項1の衝突装置によれば、旋回ビームの運動中、旋回ビームの先端部に先立ち、周辺部材に対して衝突感知体が衝突すると、この衝突に伴う衝突感知体の変化が単一の検出器により検出され、この検出器から検出信号が出力される。それ故、このような検出信号の出力を受け、旋回ビームの運動停止が可能となる。
具体的には、衝突感知体は、旋回ビームにおける先端部の直上方位置に配置され、平面視でみて先端部を囲む囲繞枠部材と、この囲繞枠部材が周辺部材に衝突したとき、旋回ビームの先端部に対する囲繞枠部材の変位を前記変化として許容すべく、囲繞枠部材を旋回ビームの先端部に支持させる支持手段とを含むことができる(請求項2)。
【0008】
好ましくは、支持手段は、旋回ビームの先端部から上方に突出し、囲繞枠部材を貫通する吊持体と、この吊持体から囲繞枠部材を揺動自在に吊持する複数の吊りロッドと有する(請求項3)。
請求項2,3の衝突防止装置によれば、旋回ビームの運動中、周辺部材に囲繞枠部材が衝突すると、囲繞枠部材は吊りロッドを介して揺動し、この揺動が検出器により検出される。
【0009】
更に好ましくは、支持手段は、衝突以外の囲繞枠部材の揺動を阻止する一方、衝突に起因した揺動を許容する振れ止め要素を更に有し(請求項4)、この振れ止め要素は、吊持体と囲繞枠部材とを接続する弾性変形可能なロッド部材である(請求項5)。具体的には、このようなロッド部材として、密着コイルばねを使用することができる。
請求項4,5の衝突防止装置によれば、旋回ビームの運動中、振れ止め要素は囲繞枠部材の不用意な揺動を防止する。
【0010】
一方、上述した検出器にはスプリングロッド型のリミットスイッチを使用でき(請求項6)、この場合のリミットスイッチは常閉型であるのが望ましい(請求項7)。
スプリングロッド型のリミットスイッチは囲繞枠部材が何れの方向に揺動しても、この揺動を検出し、そして、リミットスイッチに故障が発生しても、リミットスイッチは囲繞枠部材が揺動したときと同様な検出信号を出力する。
【0011】
更に、本発明の衝突防止装置は、旋回ビームの両側にそれぞれ設けられ、囲繞枠部材と旋回ビームの基端側との間を旋回ビームに沿って張り渡された衝突感知索状体を更に含むことができる(請求項8)。
旋回ビームの運動中、衝突感知索状体が周辺部材に接触すると、衝突感知索状体は撓んで囲繞枠部材を引っ張り、検出器を作動させる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1〜5のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置は、旋回ビームの先端部に設けた衝突感知体の変化、つまり、囲繞枠部材の変位を単一の検出器により検出するだけの簡単な構成で、旋回ビームの衝突を確実に防止でき、しかも、検出器の誤作動をも防止される。
請求項6,7の衝突防止装置は検出器として、スプリングロッド型のリミットスイッチを使用しているので、囲繞枠部材が何れの方向に揺動しても、この揺動を確実に検出でき、しかも、常閉型であるからフェールセーフ機能をも発揮する。
【0013】
請求項8の衝突防止装置は衝突感知索状体を更に備えているので、旋回ビームの先端部のみならず、その両側面の衝突をも確実に防止可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1及び図2は一実施例の旋回ビーム衝突防止装置が適用されるクレーンを示し、このクレーンは建屋内に設置される。
クレーンは一対の横行レール2を備え、これら横行レール2は互いに平行にして水平方向に延びている。図1でみて、横行レール2の両端は左右の走行レール4に走行車輪6を介して支持されており、これら走行レール4は横行レール2と直交する方向に互いに平行にして水平に延びている。従って、横行レール2は走行レール4に沿う方向(図2中の矢印X方向)に往復走行可能である。
【0015】
一対の横行レール2にはトロリー8が備えられており、このトロリー8は横行レール2に沿う方向(図1及び図2中の矢印Y方向)に往復走行可能である。トロリー8は横行レール42の下方に延びる垂下ジブ10を有しており、この垂下ジブ10の下端に旋回ビーム12が取り付けられている。従って、旋回ビーム12もまた横行レール2に沿う方向に往復動つまり走行可能となっている。
【0016】
図1から明らかなように、旋回ビーム12はその基部が垂下ジブ10に支持された状態で水平に延びており、そして、その基端部を中心に水平面内にて旋回可能となっている。図2中の1点鎖線Aは、旋回ビーム12が旋回されたとき、その先端部の旋回軌跡を示す。
また、旋回ビーム12はガイドレールとしても構成されており、このガイドレールに一対の巻上装置14が取り付けられている。各巻上装置14はフック16を有し、ガイドレールつまり旋回ビーム12に沿って往復移動可能である。
【0017】
図3は旋回ビーム12の先端部12aを拡大して示し、この先端部12aに旋回ビーム12の衝突防止装置18が備えられている。なお、図3中、参照符号Wは建屋内の壁の1つを示す。
衝突防止装置18の詳細は図4〜図6に示されており、これらの図を参照しながら衝突防止装置18について以下に説明する。
【0018】
図4に示されているように、旋回ビーム12の先端部12aにはその上面に吊持体としての矩形形状をなす吊持台20を備え、この吊持台20は先端部12の上面から突出している。具体的には、吊持台20はその四隅に配置された脚22を有し、これら脚22のうち、旋回ビーム12の先端面側及び基端側の2本ずつの脚22はこれらの上端同士が前後の横桁24を介して互いに連結されているとともに、旋回ビーム12の長手方向に離間する脚22もまたこれらの上端同士が縦桁26を介して互いに連結されている。更に、縦桁26同士はその中央にて水平な連結板28により互い連結されている。
【0019】
一方、先端部12aの直上には衝突感知体としての囲繞枠部材30が水平に配置されており、この囲繞枠部材30は外枠32を有する。外枠32は棒材を図5に示すような略台形形状に曲成して得られ、吊持台20、つまり、その4本の脚22を外側から囲み、そして、旋回ビーム12の先端部12aから前方及び左右のそれぞれに突出している。
また、外枠32内には2本の内枠34が配置されており、これら内枠34は旋回ビーム12の横断方向に互いに平行にして延びる棒材からなり、外枠32の左右の側辺部32sを互いに連結し、外枠32の補強をなす。なお、図5から明らかなように内枠34が吊持台2の脚22を避けて配置されていることは言うまでもない。
【0020】
外枠32には4つの下側ブラケット36が取り付けられており、これら下側ブラケット36は外枠32の前辺部32f及び後辺部32rのそれぞれに2個ずつ、外枠32の幅方向に互いに離間して配置されている。
各下側ブラケット36は外枠32の内方に向けて水平に突出し、その先端部にピン孔を有し、このピン孔の軸線は旋回ビーム12の横断方向に水平に延びている。なお、具体的には、各下側ブラケット36は二股状をなす。
【0021】
一方、図4から明らかなように前述した吊持台20の上部には下側ブラケット38に対応する上側ブラケット40がそれぞれ設けられており、これら上側ブラケット40は、吊持台20の前後の横桁24に2個ずつ取り付けられている。各上側ブラケット40は外枠32に向けて水平に突出し、その二股状をなす先端部に下側ブラケット36のピン孔と同様なピン孔を有する。
【0022】
互い対応する下側及び上側ブラケット38,40は吊りロッド42を介して互いに連結され、これら吊りロッド42は吊持台20に対して囲繞枠部材30を吊持する。具体的には、各吊りロッド42はその上端及び下端に上下のブラケット40,38のピン孔に合致するピン孔をそれぞれ有し、互いに合致させたピン孔に水平ピン44を差し込むことで、下側及び上側ブラケット38,40に連結されている。
【0023】
図6に吊りロッド42の詳細を示すように、吊りロッド42はその上下に連結リンク46をそれぞれ有し、これら連結リンク46に水平ピン44のためのピン孔48がそれぞれ形成されている。
上下のリンク46には連結ピン50を介して中継リンク52がそれぞれ連結されており、これら上下の中継リンク52は互いに逆向きにU字形状をなす。ここで、連結ピン50の軸線がピン孔48、即ち、水平ピン44の軸線と直交していることに留意すべきである。更に、上下の中継リンク52は螺子ロッド54及びナット56により互いに連結され、この螺子ロッド54はその上端部及び下端部に左螺子及び右螺子をそれぞれ有する。
【0024】
囲繞枠部材30が吊持台20から上述した吊りロッド42を介して吊持されていれば、囲繞枠部材30は、吊りロッド42の上側の水平ピン44を中心として、旋回ビーム12の長手方向、即ち、図4中の矢印Bの方向に揺動可能であり、また、吊りロッド42の上側又は下側の連結ピン50を中心して、旋回ビーム12の横断方向、即ち、図5中の矢印Cの方向にも揺動可能である。
【0025】
更に、図4に示されるように吊持台20は、連結板28の前縁及び後縁から垂下された取付プレート58,60を更に有する。取付プレート58には水平な上側規制プレート62が取り付けられており、この上側規制プレート62は連結板28の下方に配置されている。更に、囲繞枠部材30の一方の内枠34には水平な下側規制プレート64が連結され、この下側規制プレート64は上側規制プレート62の下方に位置した前側部分64aと、取付プレート60の下方に位置した後側部分64bとを有し、これら前側及び後側部分64a,64bは内枠34により区分されている。
【0026】
上側及び下側規制プレート62,64には孔(図示しない)が貫通して形成され、これら孔は互いに同軸上に配置されている。そして、上側及び下側規制プレート62,64の孔には、振れ止め要素として、例えば密着コイルばね66が挿通されている。即ち、密着コイルばね66は上側及び下側規制プレート62,64を貫通し、その上端がばね座68を介して連結板28の下面に固定されている。
【0027】
上述した密着コイルばね66は囲繞枠部材30の不用意な揺動を阻止する弾性ロッドであるが、密着コイルばね66の代わりに弾性変形なゴム等のロッドを使用してもよい。
更に、取付プレート60には検出器として、常閉型のリミットスイッチ70が取り付けられている。このリミットスイッチ70はスプリングロッド72を有し、スプリングロッド72は下側規制プレート64に向けて垂下され、そして、下側規制プレート64の後側部分64bを貫通している。即ち、後側部分64bにはスプリングロッド72を挿通させる孔73(図5参照)が形成され、後側部分64bはスプリングロッド72のためのストライカとして機能する。
【0028】
上述した衝突防止装置18によれば、前述したように囲繞枠部材30が密着コイルばね66に抗し、旋回ビーム12の長手方向(矢印B)及び/又は旋回ビーム12の横断方向(矢印C)の何れの方向に揺動しても、前述したストライカとしての下側規制プレート64の後側部分64bは、リミットスイッチ70のスプリングロッド72を作動させ、リミットスイッチ70にオフ信号を出力させる。
【0029】
それ故、旋回ビーム12が前述した横行レール2に沿って走行したり、又は、その基端部を中心に旋回したりするような旋回ビーム12の運動中、旋回ビーム12の先端部12aが建屋の壁(図3中の参照符号W参照)に近接し過ぎ、この壁に前述した囲繞枠部材30、つまり、その外枠32の何れの位置にて衝突しても、囲繞枠部材30はその衝突方向に確実に揺動する。そして、この揺動は前述したように単一のリミットスイッチ70により確実に検出され、リミットスイッチ70から出力されるオフ信号が旋回ビーム12の運動を停止させる停止信号として使用される。
【0030】
従って、囲繞枠部材30が壁に衝突した時点で、旋回ビーム12の運動を直ちに停止させることができるから、旋回ビーム12の先端部12aを壁と直接に衝突させることなく、先端部12aを壁に近接して位置付けることができ、巻上装置14を使用した吊荷作業の作業領域を大幅に拡大することができる。
また、リミットスイッチ70は常閉型であるから、リミットスイッチ70自体の故障やリミットスイッチ70の給電回路が断線しても、リミットスイッチ70からのオフ信号と同様な信号を得ることができるから、このような状況にあっては旋回ビーム12の運動を不能にすることができ、フェールセーフの点でも優れたものとなる。
【0031】
本発明は上述の一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
図7の衝突防止装置18は、旋回ビーム12の両側にワイヤ等の衝突感知索状体74をそれぞれ備えており、これら衝突感知索状体74の一端は囲繞枠部材30に連結され、そして、その他端は張出ロッド76の先端に連結されている。この張出ロッド76は旋回ビーム12の基端から側方に張り出している。従って、衝突感知索状体74は囲繞枠部材30から張出ロッド76に亘り、旋回ビーム12に沿って張り渡されている。また、旋回ビーム12には、囲繞枠部材30側に張出ロッド76と同様な張出ロッド78を備えており、衝突感知索状体74は張出ロッド78を摺動自在に通過している。
【0032】
上述のした衝突感知索状体74が備えられていれば、旋回ビーム12の旋回中、一方の側の衝突感知索状体74が図7中に示すように壁Wに衝突すると、衝突感知索状74は壁Wに押圧されて撓み、囲繞枠部材30を揺動させる。このような揺動でも、単一のリミットスイッチ70はその揺動を検出し、旋回ビーム12の運動は直ちに停止される。
また、一実施例では密着コイルばね66や弾性ロッドを示したが、これらに代えて、前述した吊りロッド42に囲繞枠部材30の揺動に対する摩擦抵抗要素を内蔵させ、この摩擦抵抗要素を振れ止め要素してもよい。
【0033】
更に、本発明の衝突防止装置は、囲繞枠部材30とリミットスイッチ70との組み合わせを使用したが、これに限らず、本発明は、衝突感知体として壁との衝突により内部の圧力が変化する囲繞バッグと、この囲繞バッグ内の圧力を検出する圧力センサとの組み合わせでも実現可能であり、衝突感知体と検出器には種々の組み合わせが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の衝突防止装置が適用されるクレーンを示した概略側面図である。
【図2】図1のクレーンの概略平面図である。
【図3】図1の旋回ビームの先端を示した拡大図である。
【図4】図3の衝突防止装置を具体的に示した断面図である。
【図5】図4の囲繞枠部材を示した平面図である。
【図6】図3の吊りロッドを拡大して示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図7】変形例の衝突防止装置を示した概略平面図である。
【符号の説明】
【0035】
12 旋回ビーム
14 巻上装置
16 フック
20 吊持台(吊持体)
30 囲繞枠部材(衝突感知体)
42 吊りロッド(支持手段)
66 密着コイルばね(振れ止め要素)
70 リミットスイッチ(検出器)
74 衝突感知索状体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平面に沿う旋回及び水平方向への走行を含む運動が可能な旋回ビームと、この旋回ビームに設けられ、吊荷作業を行う巻上装置とを備えたクレーンにおいて、
前記旋回ビームの先端部にこの先端部から前記旋回ビームの運動方向に突出した状態で設けられ、周辺部材に衝突したとき、この衝突に伴う変化を示す衝突感知体と、
前記衝突感知部材の前記変化を検出し、この検出信号を出力する単一の検出器と
を具備したことを特徴とするクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項2】
前記衝突感知体は、
前記旋回ビームにおける先端部の直上方位置に配置され、平面視でみて前記先端部を囲む囲繞枠部材と、
前記囲繞枠部材が前記周辺部材に衝突したとき、前記先端部に対する前記囲繞枠部材の変位を前記変化として許容すべく、前記囲繞枠部材を前記先端部に支持させる支持手段と
を含むことを特徴とする請求項1に記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項3】
前記支持手段は、
前記旋回ビームの先端部から上方に突出し、前記囲繞枠部材を貫通する吊持体と、
前記吊持体から前記囲繞枠部材を揺動自在に吊持する複数の吊りロッドと
を有することを特徴とする請求項2に記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項4】
前記支持手段は、前記衝突以外の前記囲繞枠部材の揺動を阻止する一方、前記衝突に起因した揺動を許容する振れ止め要素を更に有することを特徴とする請求項3に記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項5】
前記振れ止め要素は、前記吊持体と前記囲繞枠部材とを接続する弾性変形可能なロッド部材であることを特徴とする請求項4に記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項6】
前記検出器は、スプリングロッド型のリミットスイッチであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項7】
前記リミットスイッチは常閉型であることを特徴とする請求項6に記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。
【請求項8】
前記旋回ビームの両側にそれぞれ設けられ、前記囲繞枠部材と前記旋回ビームの基端側との間を前記旋回ビームに沿って張り渡された衝突感知索状体を更に含むことを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載のクレーンの旋回ビーム衝突防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−150201(P2008−150201A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−342607(P2006−342607)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】