説明

グリーンシート及びその製造方法

【課題】マイクロ超高容量積層型セラミックコンデンサに用いられ、誘電体の厚さを減らしてグリーンシートの横面での波形欠陥がないグリーンシートを提供する。
【解決手段】基材フィルム110上に離型層120を形成し、該離型層120の中央及び両端における表面エネルギーが異なるように表面エネルギーを変化させ、該離型層120にグリーンシート層130を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型セラミックコンデンサに用いられるグリーンシート及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンのように非常に小さな大きさに高容量の電子器機を組み込むためには、単位面積当たり多量のチップが必要になった。このような需要に伴ってマイクロ超高容量積層型セラミックコンデンサの開発が進められている。
【0003】
積層型セラミックコンデンサを小型化且つ高容量化するためには、単位体積当りの容量が増加されなければならない。単位体積当りの容量を増加させる方法には、誘電体パウダの誘電率を高める方法、誘電体の厚さを減らす方法、内部電極のカバリッジ(Coverage)を高める方法などが挙げられる。
【0004】
誘電体の薄膜化は、グリーンシートの薄膜化によって可能である。該グリーンシートは、シリコン(Si)がコートされた基材(PET film)上に塗布された積層型セラミックコンデンサ製造用スラリが乾燥しながら作られる。超薄膜グリーンシートの成形のために、スラリの粘度が低くなるか、またはSiのコートされた基材の表面エネルギーが低くならなければならない。しかし、このような条件にて乾燥をする時、グリーンシートの両横面の波形欠陥(wave defects)などがたくさん生ずることになる。該波形欠陥(Side wave defects)は、グリーンシートの横面の浮き立ち、エッジ剥離などの原因になる。
【0005】
積層型セラミックコンデンサ製造用スラリは、スラリ製造工程において誘電体パウダ、溶剤、分散剤及びバインダを混合、分散させて製造される。成形工程で分散したスラリを基材上のSi離型層に塗布した後に乾燥してグリーンシートを製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−306344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
薄膜グリーンシート(2μm以下)の製造のために、スラリは高い分散性を維持すると共に、乾燥があまり速くなく、またダイヘッド(Die Head)の加工度を考慮してスラリの固形分が低くなければならない。そのため、該スラリの粘度も低くなるようになる。該スラリの固形分及び粘度が減少するにつれて、該スラリの乾燥収縮率は増加するようになる。また、基材上に形成されたSi離型層の表面エネルギーがスラリの表面エネルギーより小さいため、該スラリの塗布及び乾燥の際に、グリーンシートの両側に波形欠陥が多数現われるようになる。
【0008】
図1は、既存の工法で作られたグリーンシート、Si離型層、基材フィルムを上から見た上面図及びその断面図を示す。基材フィルム10上の全面にかけてSi離型層20がコートされている。そのため、グリーンシート層30はSi離型層20上のみ存在するようになる。これによって、グリーンシートの両面の接触角が90度より大きくなって、波形欠陥50が生じることになる。このようなグリーンシートの横面の欠陥は、後続の工程である印刷及び積層工程においてエッジ剥離、浮き立ちなどの原因になる。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであって、その目的は、マイクロ超高容量積層型セラミックコンデンサに用いられ、誘電体の厚さを減らしてグリーンシートの横面での波形欠陥がないグリーンシートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、グリーンシートの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を解決するために、本発明の実施形態によるグリーンシートは、基材フィルム、離型層及びグリーンシート層が順次に積層された構造を有し、前記離型層は、中央及び両端における表面エネルギーが異なる。
【0011】
前記離型層の表面エネルギーは、中央では低く、両端では高く調節されることを特徴とする。
【0012】
前記離型層は、両端に表面処理層が形成される。
【0013】
前記離型層の両端での表面処理層は、グリーンシート層の切断部から基材フィルムの終端まで形成される。
【0014】
前記離型層の表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いる。
【0015】
前記グリーンシート層及び前記離型層に形成された表面処理層間の接触角は、90度未満であることが望ましい。
【0016】
また、上記目的を解決するために、本発明の他の好適な実施形態によるグリーンシートの製造方法は、基材フィルム上に離型層を形成する工程と、前記離型層の表面エネルギーを変化させる工程と、前記離型層にグリーンシート層を形成する工程とを含む。
【0017】
前記離型層の表面エネルギーの変化は、前記離型層の両端に表面処理層を形成することによって行われる。
【0018】
前記離型層の表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いる。
【0019】
前記プラズマ処理は、離型層の両端で選択的に行われる。
【0020】
前記異物挿入は、物理的手段を離型層の両端に加えて表面改質させる工程である。
【0021】
前記有機溶剤処理は、トルエン、エチルアルコール、n−ブタノール及びアセトンからなる群より選ばれるいずれか一つ以上の溶媒を用いて表面改質させる工程である。
【0022】
前記離型層の中央での表面エネルギーは低く、その両端での表面エネルギーは高い。
【0023】
前記グリーンシート層において、表面エネルギーの低い部分は全て塗布され、表面エネルギーの高い部分は部分的にまたは全面的に塗布される。
【0024】
前記グリーンシート層の切断部の幅が、表面エネルギーの低い部分の幅と同じまたは小さいことが望ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、離型層の両端を表面改質させて、離型層の中央及び両端における表面エネルギーが異なるように調整することによって、離型層の両端での高い表面エネルギーによってグリーンシートの波形欠陥の問題を解決することができる。よって、グリーンシートのスリム化を通じてスラリの固形分及び粘度を所望の程度に調節可能で誘電体の薄膜化が可能である。このような薄膜の誘電体を用いて、単位体積当りの容量を増加させ、マイクロ超高容量積層型セラミックコンデンサに多様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】従来グリーンシートフィルムの上面図及び断面図である。
【図2】(a)及び(b)よりなり、(a)は本発明の一実施形態による離型層の表面処理過程を示す断面図、(b)は(a)での表面処理後の表面処理層を含むグリーンシート構造の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による、グリーンシートフィルムの上面図及び断面図である。
【図4】実施例及び比較例による、グリーンシートフィルムでSi離型層の接触角の測定結果である。
【図5】実施例及び比較例による、グリーンシートフィルムでシリコン離型層のFT−IR測定による構造変化を示す図面である。
【図6】実施例及び比較例による、グリーンシートフィルムで波形欠陥の発生有無が認められる写真である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好適な実施の形態は図面を参考にして詳細に説明する。
【0028】
次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されることができるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化されることができる。本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0029】
本発明は、マイクロ超高容量積層型セラミックコンデンサに要求される単位体積当りの容量を増加させる方法であって、グリ−ンシートの薄膜化によって誘電体の厚さを減らすためのことである。
【0030】
そのため、本発明によるグリーンシートは、基材フィルム、離型層及びグリーンシート層が順次に積層された構造を有し、該離型層は、中央及び両端における表面エネルギーが異なるようにした。すなわち、該離型層において中央での表面エネルギーは低く、両端での表面エネルギーは高く調節したことに特徴がある。
【0031】
これは、前記基材フィルム上に形成された離型層の表面エネルギーが、グリーンシート層の形成のためのスラリの表面エネルギーより小さいため、該スラリの塗布後乾燥の際に、グリーンシートの両横に波形欠陥が多数現われるという問題を解決するために、該離型層の両端と中央とでの表面エネルギーを異なるように調節したのである。
【0032】
本発明では、離型層の片面で中央及び両端における表面エネルギーが異なるように差を与えるために、該離型層の両端を表面改質させた表面処理層を形成する。すなわち、表面改質によって離型層を活性化して表面エネルギーを高めることができる。
【0033】
前記離型層の表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いてもよく、これに限定するものではない。例えば、離型層の両端での表面エネルギーを高めることができる方法なら、如何なるものを用いてもよい。
【0034】
前記離型層の両端での表面処理層は、グリーンシート層の切断部から基材フィルムの終端まで形成される。基材フィルム上に離型層が形成され、該離型層上にグリーンシート層が形成される時、該グリーンシート層は、該離型層の全面にかけて形成されなく、該離型層の両端から一定の間隔離間される位置までグリーンシート層が形成される。また、該グリーンシートを該グリーンシート層の塗布面から一定間隔離間されて切断され積層される。
【0035】
したがって、本発明による離型層の両端での表面処理層は、該グリーンシート層の切断部から基材フィルムの終端まで形成される。この場合、前記グリーンシート層及び前記離型層に形成された表面処理層間の接触角は、90度未満で維持される。すなわち、基材の両面にて離型層の表面エネルギーが高い場合、グリーンシートの両面での接触角は90度より小さくなる。すなわち、生成されたグリーンシートは基材の両面での高い表面エネルギーによって該基材に堅く貼り付けられるようになって、接着力が増加する。
【0036】
ここで、グリーンシートが印刷される面、すなわち離型層の中央部分は、表面エネルギーが低い状態で維持されなければならないことに注意されたい。即ち、該グリーンシートが印刷される面は、積層工程で剥離後積層されるため、下地の離型層での表面エネルギーが低くなければならない。一方、グリーンシートの両面は、剥離されることなく、該離型層に竪く貼り付けて工程の際にエッジ剥離されないように維持されなければならない。
【0037】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態によるグリーンシートの製造方法を詳記する。まず、基材フィルムを準備し、該基材フィルム上に離型層を形成する工程と、該離型層の表面エネルギーを変化させる工程と、該離型層にグリーンシート層を形成する工程とを含む。
【0038】
前記基材フィルムは、ポリエチレンテレフタレートから成るのが望ましく、これに限定するものではない。例えば、該基材フィルムの厚さは通常のグリーンシートに用いられる程度のものなら構わない。
【0039】
また、前記基材フィルム上に形成される離型層の材料は、シリコンが望ましく、これに限定するものではない。
【0040】
前記離型層の両端に形成される表面処理層に対する表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いてもよく、これに限定するものではない。例えば、離型層の表面を改質させて表面エネルギーを増加させることができる方法なら如何なるものでもよい。
【0041】
前記表面処理方法のうち、プラズマ処理では、前記離型層の両端のみに選択的に表面改質されるように調節する必要がある。ロール−ツ−ロール方式に基づくコーティング過程において、そのコーティング速度が非常に早いため該両端のみにプラズマ処理するのが易しくない。よって、該離型層の両端の選択的な領域のみに表面処理層が形成されるように調節するのが重要である。前記プラズマ処理によってプラズマラジカルが生成され、これによって離型層の両端での結合エネルギーが増加することになる。そのため、表面エネルギーを高めると、印刷及び積層の際、ロールをパスする時該両端で浮き立つような波形欠陥を無くすことができる。
【0042】
プラズマ処理の条件は、使うプラズマ装置によって変わるため、該条件によって本発明の波形欠陥の発生有無が決まることではない。ただ、離型層の両端の選択的な領域でプラズマ処理が可能なら、プラズマ処理の条件及び装置はこれに限定するものではない。
【0043】
前記有機溶剤処理は、トルエン、エチルアルコール、n−ブタノール及びアセトンからなる群より選ばれるいずれか一つ以上の溶媒を離型層に塗布した後、乾燥して、該離型層の表面を改質させる方法である。
【0044】
また、前記異物挿入は、物理的手段を離型層の両端に加えて表面改質させる方法である。該物理的手段は、前記有機溶剤以外の他の異物を意味し、物理的な圧力を加えることができるものなら如何なるものでもよい。
【0045】
続いて、図2の(a)及び(b)は各々、プラズマ処理を用いて離型層の表面を改質する過程を示す断面図である。基材フィルムであるPETフィルム110上に該基材フィルムの幅と等しくシリコン離型層120を形成し、該離型層120の両端にプラズマ処理を施して表面処理層140a、140bを形成する。
【0046】
前述のように、離型層の両端を表面改質させることによって、図3のように本発明による離型層120は、中央での表面エネルギーは低く、両端での表面エネルギーは高く調節し、表面エネルギーが異なる面が片面に位置すると共に、両端での表面エネルギーの調節をすることによって波形欠陥の発生を防止することができる。
【0047】
前述のように、表面エネルギーの異なる面を有する離型層120上に、グリーンシート層130を塗布する。該グリーンシート層130を構成するスラリの組成は、誘電体パウダ、溶剤、分散剤及びバインダを混合分散して設けられ、スラリ組成の詳細は、これに限定するものではない。
【0048】
前述のように、離型層120の両端に表面処理層140a,140bを設けることによって、グリーンシート層130及び離型層120に形成された表面処理層140a、140b間の接触角は、90度未満で維持することができる。
【0049】
グリーンシート層130において、表面エネルギーの低い離型層120の中央は全て塗布され、表面エネルギーの高い離型層120の両端は部分的にまたは、全面的に塗布される。表面エネルギーの低い中央は、積層の際に剥離されるべきであるため、表面エネルギーが低くなければならない。
【0050】
グリーンシート層の切断面の幅は、表面エネルギーの低い離型層の中央の幅と同じまたは小さく形成されることが望ましい。すなわち、グリーンシート層の切断面が離型層より内方に形成されることが望ましい。
【0051】
以下、実施例、比較例及び実験例を挙げて、本発明を詳しく説明することにする。
<実施例1〜4>
【0052】
PET基材フィルム上にシリコン離型層を形成し、該シリコン離型層の両端にプラズマ処理を施して表面処理層を形成した。該離型層上にスラリ組成物を塗布してグリ−ンシート層を形成した。
【0053】
該プラズマ処理は、実施例1〜4において、各々7kV−5m/min、7kV−10m/min、14kV−5m/min、14kV−10m/minのように条件を異にして実施した。
<比較例1>
【0054】
離型層の両端に対してプラズマ処理する過程を経らないで、前述の実施形態1の過程を経ってグリーンシートを製造した。
<実験例1>:接触角の変化
【0055】
実施例1〜4及び比較例によって製造されたグリーンシートのプラズマ処理によるSi離型層において、蒸溜水の接触角(contact angle)の変化を観察した。その結果を図4に示す。
【0056】
図4に示すように、プラズマ処理しなかった比較例の場合、接触角が90度よりずっと大きい100度になることが分かる。しかし、離型層の両端をプラズマ処理した本発明によるグリーンシートは、グリーンシート層及び離型層の両端での表面処理層間の接触角が90度未満に著しく低くなったことが認められた。特に、プラズマに露出した時間とプラズマのパウダとが増加するほど、接触角はさらに小くなることが認められた。
<実験例2>:FT−IR測定
【0057】
実施例1〜4及び比較例によって製造されたグリーンシートのプラズマ処理によるシリコン離型層の構造変化をFT−IR(Fourier Transformer−Infrared Spectroscopy)で観察した。その結果を図5に示す。
【0058】
プラズマ処理前(比較例)とプラズマ処理を行った実施例1〜4とのSi離型層の構造は、ほとんど変化がないことが認められた。すなわち、本発明において、シリコン離型層の両端を表面改質しても、離型層の構造はそのまま維持することが認められた。
<実験例3>:波形欠陥の有無測定
【0059】
比較例及び実施例1によって製造されたグリーンシートのプラズマ処理前後の表面改質による波形欠陥の発生有無を観察した。その結果を各々図6の(a)及び(b)に示す。
【0060】
図6の(a)に示すように、従来のような構造を有する比較例の場合、グリーンシートの波形欠陥が非常に深刻なことが分かる。
【0061】
これに対して、シリコン離型層を表面改質した本発明の実施例1の場合は、図6の(b)に示すように、離型層の両端での表面エネルギーが高くなり、グリーンシートの波形欠陥が発生されないことが認められた。
【0062】
従って、本発明によれば、プラズマなどの処理によってSi離型層の表面での表面エネルギーを高めることによって、薄膜グリーンシートの両側に存在する波形欠陥を無くして、印刷及び積層工程で現われるエッジ剥離、スクリーン破れなどの問題を解決することができることを分かる。
【0063】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0064】
10 基材フィルム
20 Si離型層
30 グリーンシート層
110 PETフィルム
120 離型層
130 グリーンシート層
140a、140b 表面処理層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルム、離型層及びグリーンシート層が順次に積層された構造を有し、前記離型層は、中央及び両端における表面エネルギーが異なるグリーンシート。
【請求項2】
前記離型層の表面エネルギーは、中央では低く、両端では高い請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項3】
前記離型層は、両端に表面処理層が形成される請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項4】
前記離型層の両端での表面処理層は、前記グリーンシート層の切断部から前記基材フィルムの終端まで形成される請求項3に記載のグリーンシート。
【請求項5】
前記離型層の表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いる請求項3に記載のグリーンシート。
【請求項6】
前記グリーンシート層及び前記離型層に形成された表面処理層間の接触角は、90度未満である請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項7】
基材フィルム上に離型層を形成する工程と、
前記離型層の中央及び両端における表面エネルギーが異なるように表面エネルギーを変化させる工程と、
前記離型層にグリーンシート層を形成する工程
とを含むグリーンシートの製造方法。
【請求項8】
前記離型層の表面エネルギーの変化は、前記離型層の両端に表面処理層を形成することによってなされる請求項7に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項9】
前記離型層の表面処理は、プラズマ処理、異物挿入及び有機溶剤処理のうちの少なくともいずれか一つを用いる請求項8に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項10】
前記プラズマ処理は、前記離型層の両端で選択的に行われる請求項9に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項11】
前記異物挿入は、物理的手段を離型層の両端に加えて表面改質させることによって行われる請求項9に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項12】
前記有機溶剤処理は、トルエン、エチルアルコール、n−ブタノール及びアセトンからなる群より選ばれるいずれか一つ以上の溶媒を用いて表面改質させる請求項9に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項13】
前記離型層の中央での表面エネルギーは低く、両端での表面エネルギーは高い請求項7に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項14】
前記グリーンシート層において、表面エネルギーの低い部分は全て塗布され、表面エネルギーの高い部分は部分的にまたは全面的に塗布される請求項7に記載のグリーンシートの製造方法。
【請求項15】
前記グリーンシート層の切断部の幅が、表面エネルギーの低い部分の幅と同じまたは小さい請求項7に記載のグリーンシートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−144034(P2012−144034A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142777(P2011−142777)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】