説明

ケラチン物質を洗浄するための組成物及び該組成物を使用した化粧学的な処置方法

【課題】ケラチン物質、特に毛髪及び/又は皮膚を洗浄するための、改善された化粧料組成物を提供するものである。
【解決手段】水;少なくとも1種のオキシエチレン化ソルビタンエステル;オキシエチレン化ソルビタンエステル以外の脂肪エステル、アミノシリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種のオイル;少なくとも1種のアニオン性界面活性剤;及び少なくとも1種の両性又は双性イオン性界面活性剤を含むマイクロエマルションからなる、ケラチン物質を洗浄するための、化粧料組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン物質、特に毛髪及び/又は皮膚を洗浄するための、改善された化粧料組成物に係り、またこの組成物は、水、及び脂肪エステル及びアミノシリコーン、並びにこれらの混合物から選択される少なくとも1種のオイルとを主成分とする、マイクロエマルションの形状にある。
本発明は、またこのような組成物を使用した、化粧学的処置方法にも係る。
【背景技術】
【0002】
ケラチン物質を洗浄するための、多くの組成物が、公知技術に記載されている。
即ち、特許出願FR 2,804,020は、少なくとも1種の洗浄用界面活性剤、及び10以下のモル数のオキシエチレンによってオキシエチレン化された、少なくとも1種のソルビタンの脂肪酸エステルを含有する洗浄用組成物、特にシャンプーを開示している。
US 6,153,569は、透明なシャンプー組成物を開示しており、この組成物は、作業性(良好な発泡力、及び適用の容易さ)及び改善されたコンディショニング力両者を持つ。これらの組成物は、アミノシリコーン、少なくとも1種の洗浄性アニオン性界面活性剤、少なくとも1種の増泡剤、少なくとも1種のpH調節剤、少なくとも1種の増粘剤及び水で構成されるマイクロエマルションを含む。
【0003】
特許出願EP 453,238は、温和なシャンプー組成物を開示しており、この組成物は、その発泡力が改善されている。これら組成物は、水性媒体中に、8〜25質量%なる範囲の、以下から成る界面活性剤混合物を含有している:
− アニオン性界面活性剤;
− リン含有ベタイン以外の、両性界面活性剤;及び
− 少なくとも8なるHLB値を持つ、オキシアルキル又はグリコシルノニオン性界面活性剤。
特許出願WO 02/05758は、自己-発泡性のクレンジング組成物を開示しており、このものは、その発泡力及び適用の容易さが改善されている。この組成物は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤、少なくとも1種の両性界面活性剤及び場合により少なくとも1種のノニオン性界面活性剤を含む界面活性剤混合物と組合せた、少なくとも1種の自己-発泡剤を含む。この組成物は、また一種又はそれ以上のカチオン性コンディショニング剤、例えばカチオン性セルロース誘導体、カチオン性グアー誘導体、及びジアリルジメチルアンモニウムクロリド誘導体及びコポリマーを含むことも可能である。
【0004】
特許CA 1,077,849は、目を刺激する恐れが低下し、発泡力(泡容積及び安定性)が改善された、洗浄性組成物及びシャンプーを開示している。これらの組成物は、特定の界面活性ベタイン、アニオン性界面活性剤、及び水溶性のポリオキシエチレン誘導体から成るノニオン性界面活性剤及び疎水性塩基を含み、ここで該ベタインの量と、該アニオン性界面活性剤の量との間のモル比は、0.9/1〜1.1/1なる範囲にある。
特許出願WO 03/057,185は、皮膚及び毛髪のケア、又はクレンジング用の、化粧学的又は皮膚科学的な組成物を開示しており、該組成物は、柔軟性と良好なクレンジング力とを組合わせている。これら組成物は、アルキルポリグリコシド、アルキル(エーテル)硫酸、ポリエチレングリコールソルビタンエステル及びアルキルシトレートスルホサクシネートを含有する、アニオン性及びノニオン性界面活性剤の相乗的組合せに基いている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来技術に記載されているこれらの組成物は、幾つかの欠点を有している。特に、最も効果的なシャンプーは、その希釈された製品が目の領域に流れてきた際に、その目に刺激を及ぼす恐れがあり、この現象は、子供においてしばしば起る。さらに、これら組成物の多くは、敏感な皮膚を持つ個人の場合には、赤変、痒み又は刺激等の不快な反応を引起す。
他方、従来技術において提案された温和な組成物は、特に柔軟性及び毛髪に関しては櫛通り性、滑らかさ及び軽快さに関連して、不十分な化粧学的な諸特性を持つ。
【課題を解決するための手段】
【0006】
今や、本発明者等は、驚いたことに、幾つかのオイル(アミノシリコーン及び/又は脂肪酸)及び特定の界面活性剤の組合せを含むマイクロエマルションを使用することによって、優れた化粧学的諸特性をも併せ持つ、特別に温和な洗浄組成物を処方できることを見出した。
従って、本発明の組成物は、皮膚及び頭皮における不快な反応を減じ、かつ優れたレベルの、目に対する許容度を持つことができる。並行して、これらの組成物は、良好な作業性及び優れた化粧学的諸特性、特に柔軟性の点で、及び毛髪に関しては、柔軟性に加えて、櫛通り性、滑らかさ及び軽快性を持つ。
従って、本発明の課題の一つは、ケラチン物質を洗浄するための化粧料組成物を提供することにあり、該化粧料組成物は、
− 水、
− 少なくとも1種のオキシエチレン化ソルビタンエステル、
− オキシエチレン化ソルビタンエステル以外の脂肪エステル、及びアミノシリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種のオイル、
− 少なくとも1種のアニオン性界面活性剤、及び
− 少なくとも1種の両性又は双性イオン性界面活性剤
を含むマイクロエマルションからなる。
【0007】
本発明のもう一つの課題は、該組成物を使用する、化粧学的な処置方法である。
本発明の他の課題及び特徴、局面及び利点は、以下の説明及び例を読むことによりより一層明確となるであろう。
本発明の組成物は、水及びオイルを主成分とする、マイクロエマルションの状態にある。
公知の如く、「マイクロエマルション(microemulsion)」なる用語は、真のエマルションを表すものではないが、オイルで膨潤したミセルの、熱力学的に安定な、透明溶液である。換言すれば、該オイルは、一種又はそれ以上の界面活性剤の存在下で、水中に溶解している。この「マイクロエマルション」なる用語は、特に「コロイド及び界面科学の辞典(Dictionary of Colloid and Surface Science)」, Paul Becher, マルセルデッカー社(Marcel Dekker Inc.), 1990, p.102において定義されている。
好ましくは、レーザー粒度測定法によって測定した、該オイル粒子の数平均径は、100nm又はそれ以下、好ましくは50nm又はそれ以下、及びさらに好ましくは20nm又はそれ以下である。
【0008】
これらのマイクロエマルションは、ナノエマルションとは区別され、後者において、該オイル粒子は、同程度の大きさの初期粒子サイズを持つが、熱力学的には不安定であり、その製造のためには、多大な量のエネルギーを投入する必要があり、またこれらは時間の経過に伴って変化する傾向がある。
本発明のマイクロエマルションは、半透明又は透明な外観、好ましくは透明な外観を持つ。
この透明性は、可視領域における吸収スペクトロメータ(例えば、パーキンエルマー(Perkin Elmer)から入手できるラムダ(Lambda) 14スペクトロメータ又は島津製作所(Shimadzu)から入手できるUV2101PC)によって、700nmにおける透過率を測定することによって、決定することができる。この測定は、希釈されていない組成物について行われる。そのブランクは、蒸留水について測定される。
【0009】
本発明の組成物は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上及びさらに一層好ましくは94%以上の透過率を持つ。好ましくは、この透過率は、96〜100%なる範囲にある。
本発明によるマイクロエマルションは、特に、必要な場合には、該処方物の透過率を改善するために、溶媒を含むことができる。
これら溶媒は、好ましくは以下に列挙する群から選択される:
− C1-C8の低級アルコール、例えばエタノール;
− グリコール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、及び4〜16及び好ましくは8〜12個のエチレンオキシド単位を含む、ポリエチレングリコール。
本発明の組成物は、脂肪エステル(オキシエチレン化ソルビタンエステルを除く)及びアミノシリコーン、及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1種のオイルを含む。
【0010】
好ましくは、本発明で使用する脂肪エステルは、室温(20〜30℃)にて液体であり、また25℃にて、水中に0.1質量%又はこれを越える濃度にて溶解しない程度に、水に不溶であるエステルであり、即ち該エステルは、これらの条件下において、透明な等方性溶液を生成しない
使用することが好ましい脂肪エステルは、式:RaCOORb(ここで、Raは、3〜30個、好ましくは6〜24個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、場合によりヒドロキシル化された、飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基を表し、またRbは1〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和炭化水素を基本とする鎖を表す)で表される少なくとも1種のエステルを含む。
好ましくは、該脂肪エステル中の全炭素原子数は、10以上である。好ましくは、該脂肪エステル中の全炭素原子数は、100以下であり、好ましくは80以下であり、またより好ましくは50以下である。
【0011】
特に列挙することのできる例は、オクチルドデシルベヘネート、イソセチルベヘネート、イソセチルラクテート、イソステアリルラクテート、リノレニルラクテート、オレイルラクテート、イソステアリルオクタノエート、イソセチルオクタノエート、デシルオレエート、イソセチルイソステアレート、イソセチルラウレート、イソセチルステアレート、イソデシルオクタノエート、イソデシルオレエート、イソノニルイソノナノエート、イソステアリルパルミテート、ミリスチルイソステアレート、オクチルイソノナノエート、2-エチルヘキシルイソノナノエート、オクチルイソステアレート、オクチルドデシルエルケート、イソプロピルパルミテート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルデシルパルミテート、分岐アルキルミリステート、例えばイソプロピルミリステート、t-ブチルミリステート又は2-オクチルデシルミリステート、ヘキシルイソステアレート、ブチルイソステアレート、イソブチルステアレート、2-ヘキシルデシルラウレートを包含する。
同様に使用できる脂肪エステルは、C4-C22ジ-又はトリカルボン酸と、C1-C22アルコールとのエステル及びモノ-、ジ-又はトリ-カルボン酸と、C2-C26ジ-、トリ-、テトラ-又はペンタ-ヒドロキシアルコールとのエステルを包含する。
【0012】
特に列挙できるものは、以下の通りである:ジイソプロピルセバケート、ジイソプロピルアジペート、ジイソステアリルアジペート、オクチルドデシルステアロイルステアレート、ペンタエリスリチルテトライソノナノエート、ペンタエリスリチルテトライソステアレート、トリイソプロピルシトレート、トリイソステアリルシトレート、トリオクチルドデシルシトレート。
特に好ましい態様では、本発明の組成物は、イソプロピルパルミテート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルデシルパルミテート、分岐アルキルミリステート(例えば、イソプロピルミリステート、t-ブチルミリステート又は2-オクチルデシルミリステート)、ヘキシルイソステアレート、ブチルイソステアレート、イソブチルステアレート、2-ヘキシルデシルラウレート、イソノニルイソノナノエート、イソステアリルネオペンタノエート及びトリデシルネオペンタノエート、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪エステルを含む。
より一層好ましくは、本発明の組成物は、イソプロピルミリステート及びイソステアリルネオペンタノエート、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪エステルを含む。
【0013】
本発明による組成物は、少なくとも1種のアミノシリコーンから選択されるオイルを含むことができる。該用語「アミノシリコーン」とは、少なくとも1種の第一、第二又は第三アミン又は四級アンモニウム基を含む、任意のシリコーンを表す。従って、該アミノシリコーンとしては、以下に列挙するものを含むことができる:
a) 以下の式(A)に相当するポリシロキサン:
【0014】
【化1】

【0015】
ここで、x'及びy'は、一般的に重量平均分子量を、約5,000〜500,000なる範囲とするような、分子量に依存する整数であり、
【0016】
b) 以下の式(B)に相当するアミノシリコーン:
R'aG3-a-Si(OSiG2)n-(OSiGbR'2-b)m-O-SiG3-a-R'a (B)
ここで、
Gは同一又は異なっていてもよく、水素原子又はフェニル基、OH、C1-C8アルキル基、例えばメチル基又はC1-C8アルコキシ基、例えばメトキシ基を表し、
aは同一又は異なっていてもよく、数値0又は1〜3なる範囲内の整数、特に0を表し、
bは、0又は1、特に1を表し、
m及びnは、これらの和(n+m)が、特に1〜2000なる範囲にあり、とりわけ50〜150なる範囲にあるような数値であり、可能ならば、nは0〜1999なる範囲の数値及び特に49〜149なる範囲の数値を表し、またmは、可能ならば、1〜2000なる範囲の数値及び特に1〜10なる範囲の数値を表し、
R'は同一又は異なっていてもよく、式:-CqH2qL(ここで、qは、2〜8なる範囲の数値であり、Lは、以下に列挙する基からなる群から選択される、場合により4級化されたアミノ基であり:
【0017】
-NR”-Q-N(R”)2
-N(R”)2
-N+(R”)3A-;
-N+H(R”)2A-;
-N+H2(R”)A-;
-N(R”)-Q-N+R”-H2A-;
-NR”-Q-N+(R”)2HA-;
-NR”-Q-N+(R”)3A-
ここで、R"は、水素原子、フェニル、ベンジル、又は飽和で一価の炭化水素を基本とする基、例えば1〜20個の炭素原子を持つアルキル基を表し、Qは、式:CrH2r(ここで、rは、2〜6なる範囲、及び好ましくは2〜4なる範囲の整数である)で表される、直鎖又は分岐した基を表し、またA-は、ハライドイオン、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素イオンを表す。
【0018】
この定義に相当する一群のアミノシリコーンは、以下の式(C)に対応する、「トリメチルシリルアモジメチコン(amodimethicone)」として知られているシリコーンによって表される:
【0019】
【化2】

【0020】
ここで、n及びmは、上に与えられた意味を持つ(式Bを参照)。
このようなポリマーは、例えば特許出願EP-A-95238に記載されている。
【0021】
この定義に相当する他の一群のアミノシリコーンは、以下の式(D)又は(E)で表されるシリコーンによって代表される:
【0022】
【化3】

【0023】
ここで、m及びnは、これらの和(n+m)を、特に1〜1000なる範囲、とりわけ50〜250なる範囲及びより具体的には100〜200なる範囲の値とし得るような数値であり、
可能ならば、nは0〜999なる範囲の数値、特に49〜249なる範囲の数値及びより具体的には125〜175なる範囲の数値を表し、またmは、可能ならば、1〜1000なる範囲の数値、特に1〜10なる範囲の数値及びより具体的には1〜5なる範囲の数値を表し、
R1、R2及びR3は同一又は異なっていてもよく、ヒドロキシル基又はC1-C4アルコキシ基を表し、これらの基R1〜R3の少なくとも一つは、アルコキシ基を表す。
好ましくは、該アルコキシ基は、メトキシ基である。
該ヒドロキシ基/アルコキシ基のモル比は、好ましくは0.2:1〜0.4:1なる範囲、及び好ましくは0.25:1〜0.35:1なる範囲及びより具体的には0.3:1に等しい。
【0024】
該シリコーンの重量平均分子量は、好ましくは2,000〜1,000,000なる範囲及びより一層好ましくは3,500〜200,000なる範囲にあり;
【化4】

【0025】
ここで、p及びqは、これらの和(p+q)を、特に1〜1000なる範囲、とりわけ50〜350なる範囲及びより具体的には150〜250なる範囲の値とし得るような数値であり、
可能ならば、pは0〜999なる範囲の数値、特に49〜349なる範囲の数値及びより具体的には159〜239なる範囲の数値を表し、またqは、可能ならば、1〜1000なる範囲の数値、特に1〜10なる範囲の数値及びより具体的には1〜5なる範囲の数値を表し、
R1及びR2は、夫々異なっており、ヒドロキシル基又はC1-C4アルコキシ基を表し、これらの基R1及びR2の少なくとも一つは、アルコキシ基を表す。
好ましくは、該アルコキシ基は、メトキシ基である。
該ヒドロキシ基/アルコキシ基のモル比は、一般に1:0.8〜1:1.1なる範囲、及び好ましくは1:0.9〜1:1なる範囲及びより具体的には1:0.95に等しい。
該シリコーンの重量平均分子量は、好ましくは2,000〜200,000なる範囲、より好ましくは5,000〜100,000なる範囲及びより具体的には10,000〜50,000なる範囲内にある。
【0026】
これらのアミノシリコーンの重量平均分子量は、ポリスチレン等価物を標準物質として、室温にて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。使用するカラムは、μスチラゲル(styragel)カラムである。溶離液はTHFであり、また流量は1ml/分である。THF中にシリコーン0.5質量%を含む溶液、200μlを注入する。検出は、屈折率測定及びUV-測定法によって行う。
構造(D)又は(E)を持つこれらのシリコーンに相当する、市販の製品は、その組成物において、式(D)又は(E)で示されるものとは異なる構造を持つ、1又はそれ以上の他のアミノシリコーンを含むことができる。
構造(D)のアミノシリコーンを含有する製品は、ベルシル(BelsilTM) ADM652なる名称の下に、ワッカー社(Wacker)により市販されている。
構造(E)のアミノシリコーンを含有する製品は、フルード(Fluid) WR1300TMなる名称の下に、ワッカー社により市販されている。
これらのアミノシリコーンを使用する場合、一つの特別に有利な態様は、これらを、水中油型エマルションとして使用することを含む。この水中油型エマルションは、1種又はそれ以上の界面活性剤を含むことができる。
【0027】
該界面活性剤は、任意の特性を持つものであり得るが、好ましくはカチオン性及び/又はノニオン性のものである。
このエマルション中のシリコーン粒子の数平均サイズは、一般に3〜500nmなる範囲内にある。
好ましくは、特に式(E)で示されるアミノシリコーンとしては、5〜60nmなる範囲(境界を含む)及びより特定的には10〜50nmなる範囲(境界を含む)の平均粒径を持つ、マイクロエマルションが使用される。
従って、フィニッシュ(Finish) CT96ETMなる名称、又はSLM28020TMなる名称の下に、ワッカー社により市販されている、式(E)で示されるアミノシリコーンマイクロエマルションを、本発明に従って使用できる。
好ましくは、該アミノシリコーンは、本発明による該シリコーンを2%(活性物質)含有する組成物で処理した毛髪の、水に対する接触角を、90度〜180度なる範囲(境界を含む)及び好ましくは90度〜130度なる範囲(境界を含む)とするように選択される。
【0028】
この接触角を測定するために、該アミノシリコーンを、好ましくは該アミノシリコーン又は該アミノシリコーンエマルション用の溶媒(特に、該シリコーンの親水性に依存して、ヘキサメチルジシロキサン又は水)に溶解するか、又は分散させる。
好ましくは、式(D)又は(E)で示される該アミノシリコーンを含有する本発明の組成物は、該組成物で処理した毛髪の、水に対する接触角を、90度〜180度なる範囲(境界を含む)及び好ましくは90度〜130度なる範囲(境界を含む)とするようなものである。
この接触角の測定は、毛髪を蒸留水に浸漬することに基く。毛髪を蒸留水に浸漬し、かつ毛髪を取り出す際に、水が該毛髪に及ぼす力を評価することからなる。このようにして測定したこの力は、該水と該毛髪の表面との間の接触角θと、直接的に関連している。該毛髪は、該接触角θが、0〜90度なる範囲(境界を含む)にある場合には、親水性であるといわれ、またこの角度が90度〜180度なる範囲(境界を含む)にある場合には、疎水性であるといわれる。
【0029】
このテストは、同一の条件下で漂白され、次いで洗浄された毛髪の房について行う。
各1gの毛髪の房を、径75mmの結晶生成皿に入れ、次いで該テスト処方物5mLで均一に覆う。このように、該房を15分間室温にて維持し、30秒間蒸留水で濯ぐ。この排液した房を、完全に乾燥するまで風乾する。
各々を評価するために、上記と同一の処理を行った、10本の毛髪を分析する。高精度の微量秤に取り付けられた各サンプルを、蒸留水で満たした容器に、その端部を介して浸漬する。カーンインスツルメンツ(Cahn Instruments)から入手した、このDCA(動的接触角分析装置(Dynamic Contact Angle Analyzer))の秤は、水が毛髪に及ぼす力の測定を可能とする。
並行して、該毛髪の周長(p)を、顕微鏡下での観察により測定する。
【0030】
10本の毛髪に関する平均の湿潤力及び該分析された毛髪の断面積は、以下の式に従って、水と該毛髪との間の接触角を決定することを可能とする:
f=p*Γlv*cosθ
ここで、fは、ニュートン(N)単位で表した湿潤力であり、pは、メートル(m)単位で表した、該毛髪の周長であり、Γlvは、J/m2で表した、水の液体/蒸気界面における張力であり、またθは接触角である。
ワッカーから入手した製品SLM 28020の、12%水分散液(即ち、2%アミノシリコーン)は、上記テストによれば、接触角93度を与える。
ワッカーから入手した製品ベルシル(Belsil) ADM 652の、2%ヘキサメチルジシロキサン分散液(即ち、2%アミノシリコーン)は、上記テストによれば、接触角111度を与える。
【0031】
この定義に対応する、もう一つの群のアミノシリコーンは、以下の式(F)によって表されるものである:
【0032】
【化5】

【0033】
ここで、m及びnは、これらの和(n+m)を、特に1〜2000なる範囲、及びとりわけ50〜150なる範囲の値とし得るような数値であり、可能ならば、nは0〜1999なる範囲の数値、及び特に49〜149なる範囲の数値を表し、またmは、可能ならば、1〜2000なる範囲の数値、及び特に1〜10なる範囲の数値を表し;
Aは、4〜8個の炭素原子、及び好ましくは4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキレン基を表す。この基は、好ましくは直鎖である。
これらアミノシリコーンの重量平均分子量は、好ましくは2,000〜1,000,000なる範囲及びより一層特定的には3,500〜200,000なる範囲にある。
これらのアミノシリコーンの重量平均分子量は、ポリスチレン等価物を標準物質として、室温にて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。使用するカラムは、μスチラゲル(styragel)カラムである。溶離液はTHFであり、また流量は1ml/分である。THF中にシリコーン0.5質量%を含む溶液、200μlを注入する。検出は、屈折率測定及びUV-測定法によって行う。
本発明によれば、該アミノシリコーンの25℃における粘度は、特に25,000cSt(mm2/s)を越え、好ましくは30,000〜200,000cSt(mm2/s)なる範囲内にあり、またより好ましくは30,000〜150,000cSt(mm2/s)なる範囲内にある。
【0034】
これらのアミノシリコーンは、好ましくは0.4 meq/g以下、好ましくは0.001〜0.2 meq/gなる範囲及びより好ましくは0.01〜0.1 meq/gなる範囲のアミン価を持つ。
該アミン価は、化合物1g当たりのアミンのミリ当量数である。この数値は、着色された指示薬を用いた滴定により、又は電位差滴定法によって、全く公知の方法で測定される。
これらのアミノシリコーンを使用する場合、特に有利な一つの態様は、これらを水中油型エマルションとして使用する。この水中油型エマルションは、一種又はそれ以上の界面活性剤を含むことができる。
これらの界面活性剤は、如何なる特性を持つものでもよいが、好ましくはカチオン性及び/又はノニオン性界面活性剤である。
このエマルション中の該シリコーン粒子の数平均サイズは、一般に3〜500nmなる範囲、好ましくは5〜300nmなる範囲、より好ましくは10〜275nmなる範囲、より一層好ましくは150〜275nmなる範囲内にある。
この式に対応するシリコーンは、例えばダウコーニング(Dow Corning)社から入手できる、DC2-8299カチオニックエマルション(Cationic Emulsion)である。
【0035】
この定義に従うさらに別のアミノシリコーン群は、以下の式(G)で表されるものである:
【化6】

【0036】
ここで、m及びnは、これらの和(n+m)を、特に1〜2000なる範囲、及びとりわけ50〜150なる範囲の値とし得るような数値であり、可能ならば、nは0〜1999なる範囲の数値、及び特に49〜149なる範囲の数値を表し、またmは、可能ならば、1〜2000なる範囲の数値、及び特に1〜10なる範囲の数値を表し;
Aは、4〜8個の炭素原子、及び好ましくは4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキレン基を表す。この基は、好ましくは分岐した基である。
これらアミノシリコーンの重量平均分子量は、好ましくは500〜1,000,000なる範囲及びより一層特定的には1,000〜200,000なる範囲にある。
これらのアミノシリコーンの重量平均分子量は、ポリスチレン等価物を標準物質として、室温にて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。使用するカラムは、μスチラゲル(styragel)カラムである。溶離液はTHFであり、また流量は1ml/分である。THF中にシリコーン0.5質量%を含む溶液、200μlを注入する。検出は、屈折率測定及びUV-測定法によって行う。
本発明によれば、該アミノシリコーンの25℃における粘度は、特に500cSt(mm2/s)を越え、好ましくは1,000〜200,000cSt(mm2/s)なる範囲内にあり、またより好ましくは1,500〜10,000cSt(mm2/s)なる範囲内にある。
好ましくは、これらのアミノシリコーンは、0.4 meq/g以下、好ましくは0.5〜3 meq/gなる範囲及びより好ましくは0.5〜1 meq/gなる範囲のアミン価を持つ。
該アミン価は、化合物1g当たりのアミンのミリ当量数である。この数値は、着色された指示薬を用いた滴定により、又は電位差滴定法によって、全く公知の方法で測定される。
【0037】
これらのアミノシリコーンを使用する場合、特に有利な一つの態様は、これらを水中油型エマルションとして使用する。この水中油型エマルションは、一種又はそれ以上の界面活性剤を含むことができる。
これらの界面活性剤は、如何なる特性を持つものでもよいが、好ましくはカチオン性及び/又はノニオン性界面活性剤である。
このエマルション中の該シリコーン粒子の数平均サイズは、一般に3〜500nmなる範囲、好ましくは5〜300nmなる範囲、より好ましくは10〜275nmなる範囲、より一層好ましくは150〜275nmなる範囲内にある。
この式に対応するシリコーンは、例えばダウコーニング(Dow Corning)社から入手できるDC2-8566アミノフルード(Amino Fluid)である。
【0038】
c) 以下の式(H)に相当するアミノシリコーン:
【化7】

【0039】
ここで、
R5は、1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基、及び特にC1-C18アルキル又はC2-C18アルケニル基、例えばメチル基を表し、
R6は、SiC結合を介して、Siと結合した、二価の炭化水素を基本とする基、特にC1-C18アルキレン基又は二価のC1-C18、例えばC1-C8アルキレンオキシ基を表し、
Q-は、ハライドイオン、特に塩素イオン又は有機酸塩(酢酸塩等)等のアニオンであり、
rは、2〜20なる範囲、及び特に2〜8なる範囲の平均統計値であり、
sは20〜200なる範囲、及び特に20〜50なる範囲の平均統計値である。
このようなアミノシリコーンは、特にUS 4,185,087に記載されている。
【0040】
d) 以下の式(I)で表される四級アンモニウムシリコーン:
【化8】

【0041】
ここで、
R7は同一又は異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基、及び特にC1-C18アルキル基、C2-C18アルケニル基又は5又は6個の炭素原子を含むリング、例えばメチルを表し、
R6は、SiC結合を介して、Siと結合した、二価の炭化水素を基本とする基、特にC1-C18アルキレン基又は二価のC1-C18、例えばC1-C8アルキレンオキシ基を表し、
R8は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基、及び特にC1-C18アルキル基、C2-C18アルケニル基又は基:-R6-NHCOR7を表し、
X-は、ハライドイオン、特に塩素イオン、又は有機酸塩(酢酸塩等)等のアニオンであり、
rは、2〜200なる範囲及び特に5〜100なる範囲の平均統計値である。
これらシリコーンは、例えば特許出願:EP-A-0,530,974に記載されている。
【0042】
e) 以下の式(J)で表されるアミノシリコーン:
【化9】

【0043】
ここで、
R1、R2、R3及びR4は同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基又はフェニル基を表し、
R5は、C1-C4アルキル基又はヒドロキシル基を表し、
nは、1〜5なる範囲の整数であり、
mは、1〜5なる範囲の整数であり、
またここで、xは、該化合物のアミノ価を、0.01〜1 meq/gなる範囲内の値とするように選択される。
【0044】
f) (XY)i型のポリオキシアルキレン化アミノシリコーン;ここでXは、ポリシロキサンブロックであり、またYは、少なくとも1つのアミノ基を含むポリオキシアルキレンブロックであり、これは好ましくは以下の一般式(K)で表される繰返し単位からなり:
[SiMe2-O-(SiMe2O)xSiMe2-R-N(H)-R'-O-(C2H4O)a-(C3H6O)b-R'-N(H)-R-] (K)
ここで、
aは、1あるいはそれ以上の整数、好ましくは5〜200なる範囲、及びより一層具体的には5〜100なる範囲の整数であり、
bは、0〜200なる範囲、好ましくは4〜200なる範囲及びより一層具体的には5〜100なる範囲の整数であり、
xは、1〜10,000なる範囲、及びより一層具体的には10〜5,000なる範囲内の整数であり、
Rは同一又は異なっていてもよく、炭素-珪素結合を介して隣接する珪素原子及び窒素原子と結合した二価の有機基を表し、
R'は同一又は異なっていてもよく、炭素-酸素結合を介して隣接する酸素原子及び窒素原子と結合した二価の有機基を表す。
【0045】
Rは、好ましくは、場合により一種又はそれ以上のヘテロ原子、例えば酸素原子を含む、C2-C12の炭化水素を基本とする基である。より具体的には、Rは、エチレン基、直鎖又は分岐プロピレン基、直鎖又は分岐ブチレン基又は基:-CH2CH2CH2OCH(OH)CH2-を表す。
R'は、好ましくは、場合により一種又はそれ以上のヘテロ原子、例えば酸素原子を含む、C2-C12の炭化水素を基本とする基である。より具体的には、R'は、二価のアルキレン基、例えばエチレン基、直鎖又は分岐プロピレン基若しくは直鎖又は分岐ブチレン基を表す。
該シロキサンブロックは、一般的に該シリコーンの全質量を基準として、一般に50〜95モル%なる範囲、及びより具体的には70〜85モル%なる範囲を占める。
【0046】
該アミン含有率は、一般に30%ジプロピレングリコール溶液におけるコポリマーの0.02〜0.5 meq/gなる範囲及びより具体的には0.05〜0.2 meq/gなる範囲にある。
該式(K)で表されるシリコーンの重量平均分子量は、好ましくは5,000〜1,000,000なる範囲及びより一層特定的には10,000〜200,000なる範囲にある。
この式(K)によって特に意図されているシリコーンは、OSI社によってブランド名:シルソフト(Silsoft) A-843オルガノシリコーンコポリマー(Organosilicone Copolymer)の下で市販されているものである。
本発明で使用するのに好ましい該アミノシリコーンは、上記式(A)及び(B)で表されるもの及びこれらの混合物である。本発明で使用するのに特に好ましい該アミノシリコーンは、上記式(A)〜(G)で表されるもの及びこれらの混合物である。
CTFA名(2000)に従って、アモジメチコン及びトリメチルシリルアモジメチコンとして知られる該シリコーンを、より好ましく使用することができる。
【0047】
好ましくは、該シリコーンオイルは、アミノメチルイミノイソブチル基を含む、ポリジメチルシロキサンを包含する。このような製品は、例えばダウコーニング社から、DC2-8566アミノフルード(Amino Fluid)なる名称の下で市販されている。
本発明の組成物は、好ましくは該組成物の全質量に対して、少なくとも0.01質量%なる量のオイルを含む。該組成物は、好ましくは該組成物の全質量に対して、0.01〜20質量%なる範囲、より好ましくは0.1〜10質量%なる範囲、さらに一層好ましくは0.2〜5質量%なる範囲、及びよい一層良好には0.5〜3質量%なる範囲の量でオイルを含有する。
本発明の課題とする該組成物は、また少なくとも1種のオキシエチレン化ソルビタンエステルを含む。
【0048】
この目的のために利用することのできる該化合物は、特に1〜50個のエチレンオキシド単位を含む、C8-C30脂肪酸モノエステル及びソルビタンのポリエステルの、オキシエチレン化誘導体を含むことができる。4〜20個のエチレンオキシド単位を含む、C12-C24脂肪酸モノエステル及びソルビタンのポリエステルの、オキシエチレン化誘導体を、好ましく使用することができる。
【0049】
このような化合物は、またポリソルベートとしても知られている。これらは、特にユニケマ(Uniqema)社によってツイーン(Tween)なる名称の下で、市販されている。例えば、以下のようなものを例示することができる:ツイーン(Tween) 21なる名称の下で市販されている4 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレート、ツイーン(Tween) 20なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレート、ツイーン(Tween) 40なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノパルミテート、ツイーン(Tween) 60なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノステアレート、ツイーン(Tween) 61なる名称の下で市販されている4 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノステアレート、ツイーン(Tween) 65なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタントリステアレート、ツイーン(Tween) 80なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノオレエート、ツイーン(Tween) 81なる名称の下で市販されている5 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノオレエート、及びツイーン(Tween) 85なる名称の下で市販されている20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタントリオレエート。
【0050】
本明細書の説明において、及び周知の様式において、「X OEを含む化合物」とは、1分子当たりX個のオキシエチレン単位を含む、オキシエチレン化された化合物を意味する。
好ましくは、該オキシエチレン化されたソルビタンエステルの脂肪酸は、飽和脂肪酸である。
該好ましいソルビタンエステルは、4 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレート、20 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレート、及びこれらの混合物である。特に好ましいソルビタンエステルは、4 OEによってオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレートである。
好ましい一態様において、本発明の組成物は、4 OEでオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレートと20 OEでオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレートとの混合物を含む。
【0051】
本発明の組成物は、有利には、該組成物の全質量に対して、総量で、少なくとも0.5質量%のオキシエチレン化されたソルビタンエステルを含んでいる。この組成物は、好ましくは、該組成物の全質量に対して、総量で、0.5〜20質量%なる範囲、より好ましくは2〜15質量%なる範囲及びより一層好ましくは4〜10質量%なる範囲の量で、オキシエチレン化されたソルビタンエステルを含んでいる。
4 OEでオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレートが存在する場合、本発明による組成物は、好ましくは2〜10質量%なる範囲の量で、この化合物を含む。
20 OEでオキシエチレン化されているソルビタンモノラウレートが存在する場合、本発明による組成物は、好ましくは1〜3質量%なる範囲の量で、この化合物を含む。
【0052】
本発明の組成物は、また少なくとも1種のアニオン性界面活性剤をも含む。
本発明の組成物において使用できる、該アニオン性界面活性剤は、特に塩、とりわけナトリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩又はマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えば以下のような型のものから選択される:アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルアミノエーテル硫酸、アルキルアリールポリエーテル硫酸、硫酸モノグリセライド;アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、アシルザルコシネート及びアシルグルタメート。これら化合物全ての該アルキル基及びアシル基は、6〜24個の炭素原子を含むものであり、また該アリール基は、好ましくはフェニル又はベンジル基を表す。
また、C6-24アルキル及びポリグリコシド-ジカルボン酸のモノエステル、例えばアルキルグリコシドシトレート、ポリアルキルグリコシドタルタレート及びポリアルキルグリコシドスルホサクシネート、アルキルスルホサクシネート、アシルイセチオネート及びN-アシルタウレートを使用することも可能であり、ここでこれら化合物全ての該アルキル基及びアシル基は、12〜20個の炭素原子を含むものである。
【0053】
本発明の組成物において使用できるアニオン性界面活性剤のもう一つの群は、アシル基が8〜20個の炭素原子を含む、アシルラクチレート系のアニオン性界面活性剤群である。
さらに、同様に列挙できるものは、アルキル-D-ガラクトシドウロン酸(galactosiduronic acid)及びその塩、及びポリオキシアルキレン化(C6-24アルキル)エーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C6-24アルキル) (C6-24アリール)エーテルカルボン酸及びポリオキシアルキレン化(C6-24アルキル)アミドエーテルカルボン酸及びその塩、特に2〜50個のエチレンオキシド単位を含むもの、並びにこれらの混合物である。
アルキル硫酸及びアルキルエーテル硫酸、並びにこれらの混合物を、特にアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、又はアミノアルコール塩としてのこれらを、使用することが好ましい。
好ましくは、本発明の組成物は、該組成物全体に対して、0.5〜50質量%なる範囲、及びより好ましくは4〜20質量%なる範囲の量で、アニオン性界面活性剤を含む。
【0054】
本発明の組成物は、また一種又はそれ以上の両性又は双性イオン性界面活性剤をも含む。
本発明において使用できる、両性又は双性イオン性界面活性剤は、特に脂肪族第二又は第三アミン誘導体であり得、そこで該脂肪族基は、炭素原子数8〜22の直鎖又は分岐鎖であり、また少なくとも一つのアニオン性の基、例えばカルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート基を含む。同様に列挙できるものは、(C8-C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C8-C20)アルキルアミド(C6-C8)アルキルベタイン、又は(C8-C20)アルキルアミド(C6-C8)アルキルスルホベタインである。
該アミン誘導体として例示できるものは、特許US 2,528,378及びUS 2,781,354に記載されているような、ミラノール(MiranolTM)なる名称の下で市販され、またCTFA辞典(CTFA Dictionary),第3版, 1982において、アンホカルボキシグリシネート(Amphocarboxy-glycinate)及びアンホカルボキシプロピオネート(Amphocarboxy-propionate)として分類されている製品であって、夫々以下の式(I)及び(II)で示される構造を持つものである:
【0055】
Ra-CONHCH2CH2-N(Rb)(Rc)(CH2COO-) (I)
ここで、
Raは、加水分解されたココナッツオイル中に存在する酸:Ra-COOH由来のアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を表し、
Rbは、β-ヒドロキシエチル基を表し、また
Rcは、カルボキシメチル基を表す;及び
Ra'-CONHCH2CH2-N(B)(B') (II)
ここで、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
B'は、-(CH2)z-Y' (z=1又は2)を表し、
X'は、-CH2CH2-COOH基又は水素原子を表し、
Y'は、-COOH又はCH2-CHOH-SO3H基を表し、
Ra'は、ココナッツオイル中に、又は加水分解された亜麻仁油中に存在する酸:Ra'-COOH由来のアルキル基、特にC17アルキル基及びそのイソ型、不飽和C17アルキル基等のアルキル基を表す。
【0056】
これらの化合物は、CTFA辞典(CTFA Dictionary),第5版, 1993において、二ナトリウムココアンホジアセテート、二ナトリウムラウロアンホジアセテート、二ナトリウムカプリルアンホジアセテート、二ナトリウムココアンホジプロピオネート、二ナトリウムラウロアンホジプロピオネート、二ナトリウムカプリルアンホジプロピオネート、二ナトリウムカプリロアンホジプロピオネート、ラウロアンホジプロピオン酸、ココアンホジプロピオン酸なる名称の下に分類されている。
ミラノール(MiranolTM) C2M濃厚液なる商品名の下で、ロディア(Rhodia)社によって市販されている、ココアンホジアセテートを例として挙げることができる。
本発明において使用することが好ましい、上記の両性又は双性イオン性界面活性剤としては、(C8-C20アルキル)ベタイン及び(C8-C20アルキル)アミド(C6-C8アルキル)ベタイン、又はこれらの混合物を挙げることができる。
該両性又は双性イオン性界面活性剤の使用量は、該組成物の全質量に対して、0.1〜10質量%なる範囲、及びより一層好ましくは0.5〜8質量%なる範囲とすることが好ましい。
【0057】
好ましくは、一方で該両性又は双性イオン性界面活性剤の濃度と、他方で該アニオン性界面活性剤の濃度との間の質量比は、0.1〜0.5なる範囲内にある。
該オイルが、一種又はそれ以上のアミノシリコーンからなる場合には、一方で該オイルの量と、他方での該両性又は双性イオン性界面活性剤及び該アニオン性界面活性剤の、オキシエチレン化ソルビタンエステルの全量との間の質量比は、好ましくは0.01〜0.2なる範囲、及びより好ましくは0.02〜0.1なる範囲内にある。
該オイルが、一種又はそれ以上の脂肪エステルからなる場合、一方で該オイルの量と、他方での該アニオン性界面活性剤及び該両性又は双性イオン性界面活性剤の、オキシエチレン化ソルビタンエステルの全量との間の質量比は、好ましくは0.02〜0.4なる範囲、及びより好ましくは0.04〜0.2なる範囲内にある。
本発明の組成物は、また該オキシエチレン化ソルビタンエステル以外に、一種又はそれ以上の、上記エステル以外の、他の追加のノニオン性界面活性剤を含むこともできる。
【0058】
本発明の組成物において使用できる、追加のノニオン性界面活性剤の例は、例えばM.R. ポーター(Porter),「ハンドブックオブサーファクタンツ(Handbook of Surfactants)」ブラッキー&サンズ(Blackie & Son)(グラスゴー及びロンドン)刊, 1991, pp. 116-178に記載されている。これらは、特にポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化脂肪酸、(C1-C20)アルキルフェノール、例えば炭素原子数8〜18の脂肪鎖を持つα-ジオール又はアルコールから選択され、そのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数を、特に2〜50なる範囲とし、またグリセロール基の数を、特に2〜30なる範囲とすることができる。
同様に列挙できる例は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドと、脂肪アルコールとの縮合物;好ましくは2〜30個のエチレンオキシド単位を含む、ポリエトキシル化脂肪アミド平均1〜5なる範囲、及び特に1.5〜4なる範囲内のグリセロール基を含む、ポリグリセロール化脂肪アミド;スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、(C6-24アルキル)ポリグリコシド、N-(C6-24アルキル)グルカミン誘導体、アミンオキシド、例えば(C10-C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10-14アシル)アミノプロピルモルホリンオキシド等である。
該追加の界面活性剤が存在する場合、これらの量は、好ましくは該組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%なる範囲、及びより好ましくは0.05〜5質量%なる範囲内にある。
【0059】
本発明の組成物は、少なくとも一つのカチオン性界面活性剤を含むこともできる。
特に例示することのできるカチオン性界面活性剤の例は、場合によりポリオキシアルキレン化された、一級、二級又は三級脂肪アミン;四級アンモニウム塩、例えばテトラアルキルアンモニウム、アルキルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウム、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウム、又はアルキルピリジニウムクロリド又はブロミド;イミダゾリン誘導体;又はカチオン性のアミンオキシドを包含する。
カチオン性界面活性剤が存在する場合、その量は、好ましくは該化粧料組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%なる範囲、より好ましくは0.05〜5質量%なる範囲及びより一層好ましくは0.3〜3質量%なる範囲内にある。
【0060】
本発明の組成物は、少なくとも1種のカチオン性ポリマーをも含むことができる。
この用語「カチオン性ポリマー」とは、カチオン性の基及び/又はイオン化してカチオン性の基とすることのできる基を含む、任意のポリマーを意味する。
本発明に従って使用することのできる該カチオン性のポリマーは、毛髪の化粧学的な諸特性を改善するものとして、それ自体既に公知のあらゆるもの、即ち特に特許出願EP-A-0,337,354及びフランス特許出願FR-A-2,270,846、2,383,660、2,598,611、2,470,596及び2,519,863に記載されているものから選択することができる。
好ましい、該カチオン性ポリマーは、各々主ポリマー鎖の一部を形成することのできる、あるいは主ポリマー鎖に直接結合した、側部置換基に含めることのできる一級、二級、三級及び/又は四級アミノ基を含有する、単位を含むものから選択される。
使用するカチオン性ポリマーは、一般に105を越える、好ましくは106を越える、及びより好ましくは106〜108なる範囲の、重量平均分子量を持つ。
【0061】
列挙することのできる該カチオン性ポリマーとしては、より具体的にはポリアミン、ポリアミノアミド及びポリ四級アンモニウム型のポリマーである。これらは公知の製品である。
本発明の組成物において使用することのできる該ポリアミン、ポリアミノアミド及びポリ四級アンモニウム型の該ポリマーは、フランス特許2,505,348号及び同第2,542,997号に記載されているものである。これらのポリマーとしては、以下に列挙するものを例示できる:
(1) 少なくとも一つの以下の式で表される単位を含む、アミン官能基を持つ、アクリル又はメタクリルエステル又はアミドから誘導されるホモポリマー又はコポリマー:
【0062】
【化10】

【0063】
ここで、
R1及びR2は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基、及び好ましくはメチル又はエチル基を表し;
R3は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は基:CH3を表し;
記号Aは同一又は異なっていてもよく、1〜6個、好ましくは2又は3個の炭素原子を持つ直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは1〜4個の炭素原子を持つヒドロキシアルキル基を表し;
R4、R5及びR6は同一又は異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を含むアルキル基、又はベンジル基、及び好ましくは1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を表し;
X-は、無機又は有機酸から誘導されたアニオン、例えばメトサルフェートアニオン又はハライドイオン、例えば塩素又は臭素イオンを表す。
【0064】
上記群(1)のコポリマーは、またアクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素原子において(C1-C4)低級アルキル基、アクリル酸又はメタクリル酸又はそのエステルから誘導される基で置換されている、アクリルアミド及びメタクリルアミド、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム、あるいはビニルエステルを含む群から選択することのできる、コモノマーから誘導される、一種又はそれ以上の単位を含むことも可能である。
かくして、特に例示することのできる上記群(1)のコポリマーは、以下に列挙するものである:
− ジメチル硫酸又はジメチルハライドで四級化されている、ジメチルアミノエチルメタクリレート及びアクリルアミドのコポリマー;
− 例えば、特許出願EP-A-080,976に記載されている、アクリルアミド及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー;
− アクリルアミド及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートのコポリマー;
− 四級化されている、又は四級化されていない、ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマー;これらのポリマーは、フランス特許第2,077,143号及び同第2,393,573号に記載されており;
− ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー;
− ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンコポリマー;及び
・四級化ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー。
【0065】
(2) 四級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体であって、フランス特許第1,492,597号に記載されており、また特にユニオンカーバイド社(Union Carbide Corporation)によって、「JR(例えば、JR400、JR125、JR30M)」又は「LR(例えば、LR400、LR30M)」なる名称の下で市販されているポリマー。これらポリマーは、また上記CTFA辞典において、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応させた、ヒドロキシエチルセルロース四級アンモニウムとして定義されている。
(3) カチオン性セルロース誘導体、例えば、特に特許US 4,131,576に記載されている水溶性四級アンモニウムモノマーでグラフトした、セルロース又はセルロース誘導体のコポリマー、例えば、特にメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトした、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-、又はヒドロキシプロピル-セルロース等のヒドロキシアルキルセルロース。
この定義に従う、市販の製品は、より具体的には、ナショナルスターチ(National Starch)社によって、セルカット(CelquatTM) L200及びセルカットH100なる名称の下で市販されている製品である。
【0066】
(4) より具体的には、特許US 3,589,578号及び同4,031,307号に記載されている、カチオン性多糖類、例えばトリアルキルアンモニウムカチオン性基を含むグアーガム。例えば、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えば、塩化物)で変性したグアーガムを使用する。
このような製品は、とりわけメイホール(Meyhall)社によって、ジャガー(JaguarTM) C13S、ジャガーC15、ジャガーC17、及びジャガーC162なる商品名の下で市販されている。
(5) ピペラジン単位及び直鎖又は分岐鎖を含み、場合により酸素、硫黄又は窒素原子で分断された、又は芳香族又はヘテロ環式リングで分断された、二価のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基からなるポリマー、及びこれらポリマーの酸化及び/又は四級化生成物。このようなポリマーは、特にフランス特許第2,162,025号及び同第2,280,361号に記載されている。
【0067】
(6) 特に、酸性化合物とポリアミンとの重縮合によって製造した、水溶性のポリアミノアミド。これらポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジエポキシド、ジ-無水物、不飽和ジ-無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライドで架橋し、あるいはまたビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライド、エピハロヒドリン、ジエポキシド、又はビス-不飽和誘導体と反応性の、二官能性化合物の反応の結果得られるオリゴマーで架橋することができる。該架橋剤は、該ポリアミノアミドのアミノ基当たり、0.025〜0.35モルなる範囲内の割合で使用する。これらポリアミノアミドは、アルキル化することができ、またこれらが一種又はそれ以上の第三アミン官能基を持つ場合には、これらは、四級化することができる。
このようなポリマーは、特にフランス特許第2,252,840号及び同第2,368,508号に記載されている。
【0068】
(7) ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸との縮合、及びその後の二官能性試薬によるアルキル化によって得られる、ポリアミノアミド誘導体。例えば、アジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキル/ジアルキレントリアミンポリマーを例示することができ、ここで該アルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、また好ましくはメチル、エチル又はプロピル基を表し、また該アルキレン基は、1〜4個の炭素原子を含み、好ましくはエチレン基を表す。このようなポリマーは、フランス特許第1,583,363号に記載されている。
より具体的には、これらの誘導体として、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピル/ジエチレントリアミンポリマーを挙げることができる。
【0069】
(8) 2つの第一アミノ基及び少なくとも一つの第二アミノ基を含む、ポリアルキレンポリアミンと、ジグリコール酸及び3〜8個の炭素原子を含む飽和脂肪族ジカルボン酸との反応によって得られるポリマー。該ポリアルキレンポリアミンと、該ジカルボン酸との間のモル比は、0.8:1〜1.4:1なる範囲にあり、これによって得られるポリアミノアミドを、0.5:1〜1.8:1なる範囲の、該ポリアミノアミドの該第二アミノ基に対する、エピクロルヒドリンのモル比において、エピクロルヒドリンと反応させる。このようなポリマーは、特にUS特許第3,227,615号及び同第2,961,347号に記載されている。
(9) アルキルジアリルアミン又はジアルキルジアリルアンモニウムの環式ポリマー、例えば鎖の主成分として、以下の式(Va)又は(Vb)に相当する単位を含有する、ホモポリマー又はコポリマー:
【0070】
【化11】

【0071】
ここで、k及びtは、0又は1に等しく、これらの和(k+t)は、0又は1に等しく、R12は、水素原子又はメチル基であり、R10及びR11は、夫々独立に1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、C1-5ヒドロキシアルキル基、低級(C1-C4)アミドアルキル基を表し、あるいはR10及びR11は、これらが結合している窒素原子と共に、ヘテロ環式基、例えばピペリジル又はモルホリニル基を表すことができ、Y-は、アニオン、例えば臭素、塩素、アセテート、ボレート、シトレート、タルタレート、ビスルフェート、ビスルフィット、サルフェート又はホスフェートイオンである。これらのポリマーは、特にフランス特許第2,080,759号及び追加の特許証(Certificate of Addition)第2,190,406号に記載されている。
R10及びR11は、好ましくは夫々独立に1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表す。
上に定義したポリマーとしては、特にカルゴン(Calgon)社によってマーカット(MerquatTM) 100なる名称の下で市販されている、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー(及びその低重量平均分子量を持つ類似体)及びマーカット550なる名称の下で市販されている、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドと、アクリルアミドとのコポリマーを挙げることができる。
【0072】
(10) 以下の式(VI)に相当する単位を含む、四級ジアンモニウムポリマー:
【化12】

【0073】
ここで、
R13、R14、R15及びR16は同一又は異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族基又は低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表し、あるいはまたR13、R14、R15及びR16は、これらが結合している窒素原子と共に、又は別々に、場合により窒素原子以外の第二のヘテロ原子を含むヘテロ環を構成し、あるいはまたR13、R14、R15及びR16は、ニトリル、エステル、アシル又はアミド基で置換された、直鎖又は分岐したC1-6アルキル基、又は基:-CO-O-R17-E又はCO-NH-R17-E(ここで、R17はアルキレン基であり、またEは四級アンモニウム基である)を表し;
A1及びB1は、2〜20個の炭素原子を含むポリメチレン基を表し、これらの基は、直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和基であり得、またその主鎖に結合し又は挿入された状態で、一種又はそれ以上の芳香族リング又は一種又はそれ以上の酸素又は硫黄原子、又はスルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシ、四級アンモニウム、ウレイド、アミド又はエステル基を含むことができ、及び
【0074】
X-は、無機又は有機酸由来のアニオンを表す。
A1、R13及びR15は、これらが結合している2つの窒素原子と共に、ピペラジンリングを形成することができ、またA1が直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和アルキレン又はヒドロキシアルキレン基を表す場合、B1は、また以下の基:
-(CH2)n-CO-E'-OC-(CH2)n-
ここで、E'は、
a) 式:-O-Z-O-で表されるグリコール残基、但しZは、直鎖又は分岐した炭化水素を基本とする基又は以下の式で表される基の何れか一つを表す:
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-; -[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
ここで、x及びyは、規定された、固有の重合度を表す、1〜4なる範囲内の整数であり、あるいは平均重合度を表す、1〜4なる範囲内の任意の数であり;
b) ビス-第二ジアミノ基、例えばピペラジン誘導体;
c) 式:-NH-Y-NH-(ここで、Yは、直鎖又は分岐した炭化水素を基本とする基、あるいは二価の基:-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-を表す)のビス−第一ジアミノ残基;
d) 式:-NH-CO-NH-で表されるウレイレン基、
を表す。
好ましくは、X-は、アニオン、例えば塩素又は臭素アニオンである。
この型のポリマーは、特にフランス特許第2,320,330号、同第2,270,846号、同第2,316,271号、同第2,336,434号及び同第2,413,907号及びUS特許第2,273,780号、同第2,375,853号、同第2,388,614号、同第2,454,547号、同第3,206,462号、同第2,261,002号、同第2,271,378号、同第3,874,870号、同第4,001,432号、同第3,929,990号、同第3,966,904号、同第4,005,193号、同第4,025,617号、同第4,025,627号、同第4,025,653号、同第4,026,945号及び同第4,027,020号に記載されている。
より具体的には、以下の式(VII)に相当する繰返し単位からなるポリマーを使用することも可能である:
【0075】
【化13】

【0076】
ここで、同一又は異なっていても良いR13、R14、R15及びR16は、約1〜4個の炭素原子を含む、アルキル又はヒドロキシアルキル基を表し、n及びpは、約2〜20なる範囲の整数を表し、またX-は、無機又は有機酸由来のアニオンを表す。
(11) 以下の式(VIII)で示される単位からなる、ポリ四級アンモニウムポリマー:
【0077】
【化14】

【0078】
ここで、
R18、R19、R20及びR21は同一又は異なっていてもよく、水素原子又はメチル、エチル、プロピル、β-ヒドロキシエチル、β-ヒドロキシプロピル又はCH2CH2(OCH2CH2)pOH基(ここで、pは、0又は1〜6なる範囲内の整数である)を表し、但しR18、R19、R20及びR21は、同時に水素原子を表すことはなく、
r及びsは同一又は異なっていてもよく、1〜6なる範囲内の整数であり、
qは、0又は1〜34なる範囲内の整数であり、
X-は、ハライドイオン等のアニオンを表し、
Aは、ジハライド基を表すか、又は好ましくは-CH2-CH2-O-CH2-CH2-を表す。
このような化合物は、特に特許出願EP-A-122,324に記載されている。
(12) ビニルピロリドン及びビニルイミダゾールの四級ポリマー。
【0079】
(13) 架橋されたメタクリロイルオキシ(C1-4)アルキルトリ(C1-4)アルキルアンモニウム塩のポリマー、例えば塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートのホモ重合により、あるいはアクリルアミドと、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合によって得られるポリマーであり、これらのホモ重合又は共重合は、オレフィン系の不飽和を含む化合物、特にメチレンビスアクリルアミドによる架橋を伴う。
本発明の趣旨において使用することのできる他のカチオン性ポリマーは、カチオン性タンパク質又はカチオン性タンパク質水解物、ポリアルキレンイミン、特にポリエチレンイミン、ビニルピリジン又はビニルピリジニウム単位を含むポリマー、ポリアミンとエピクロルヒドリンとの縮合物、四級ポリウレイレン及びカチオン性キチン誘導体である。
【0080】
本発明の趣旨において使用できる、上記全てのカチオン性ポリマーとしては、ユニオンカーバイド社によって、JR400なる名称の下で市販されている製品、カチオン性環式ポリマー、特にカルゴン(Calgon)社によってマーカット(MerquatTM) 100、マーカット550及びマーカットSなる名称の下で市販されている、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー又はコポリマー、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウム塩で変性したグアーガム、及びビニルピロリドン及びビニルイミダゾールの四級化ポリマーを使用することが好ましい。
該カチオン性ポリマーが存在する場合、本発明の組成物は、該組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%なる範囲、より好ましくは0.1〜5質量%なる範囲及びより一層好ましくは0.1〜2質量%なる範囲の量のカチオン性ポリマーを含有する。
【0081】
本発明の組成物は、また少なくとも1種のふけ取り剤を含むこともできる。使用できるふけ取り剤の例は、ピロクトンオラミン(piroctone olamine)、亜鉛ピリチオン(zinc pyrithione)、サリチル酸及び二硫化セレン、及びこれらの混合物等の化合物を包含する。
従って、本発明による組成物は、該組成物の全質量に対して、0.001〜10質量%なる範囲、好ましくは0.1〜5質量%なる範囲及びより一層好ましくは0.2〜2質量%なる範囲の量でふけ取り剤を含む。
本発明による組成物のpHは、一般に8.5未満であり、また好ましくは4〜7なる範囲内にある。
本発明による組成物は、また当分野において周知の、一種又はそれ以上の公知の添加物、例えば脱毛防止剤、酸化剤、セラミド及び擬似セラミド、ビタミン類及びパンテノールを包含するプロビタミン類、植物、動物、鉱物又は合成オイル、ワックス、サンスクリーン、有色又は無色の無機又は有機顔料、染料、金属イオン封鎖剤、可塑剤、可溶化剤、酸性化剤、塩基性化剤、無機又は有機増粘剤、酸化防止剤、ヒドロキシ酸、香料及び保存剤を含むこともできる。
【0082】
使用できる増粘剤は、特にセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、又はヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、スクレロ(硬)グルカン、ザンタンガム、少なくとも1種の脂肪鎖を含む両親媒性ポリマー、及び脂肪アミド、例えばココナッツ酸(ヤシ油脂肪酸)モノエタノールアミド又はココナッツ酸モノイソプロパノールアミドを包含する。
当業者は、これらの随意の添加物及びその量を、本発明の組成物の諸特性を害することの無いように注意を払って、選択するであろう。
これら添加剤は、一般に本発明の組成物中に、該組成物の全質量に対して、0〜20質量%なる範囲の量で存在する。
本発明の組成物は、またシャワーゲル、シャンプー、又はシャンプー処理の前後に適用される組成物の形状であり得る。
【0083】
本発明の組成物は、特にケラチン物質、例えば毛髪又は皮膚を処置し又はケアするための化粧料組成物として使用することができる。特に、これはシャワーゲル又はシャンプーとして、及び好ましくはシャンプーとして使用することができる。
本発明のもう一つの課題は、ケラチン物質、好ましくは毛髪を処理する化粧学的方法、例えば毛髪を洗浄する方法である。この方法は、上記のような化粧料組成物の有効量を、該ケラチン物質に適用する工程を含む。
好ましい態様によれば、このような方法は、該化粧料組成物の有効量を、該ケラチン物質に適用し、場合により随意の放置時間の経過後に、これを洗い流す工程からなる。
【0084】
以下の例は、本発明を例示するものとして与えられ、本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。

以下に列挙する例において、全ての量は、特に述べない限り、該組成物の全質量に対する、活性物質の質量%として表されている。
例1
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表1】

【0085】
この組成物は、以下のような方法に従って製造した:
ポリクォータニウム-10を、攪拌しつつ水中に分散させ、次いで該ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを添加し、攪拌しながら溶解させる。予め該保存剤及び香料と混合し、70℃に加熱した、該PEG-5カルボン酸ラウリルエーテルを、次に添加する。
次いで、以下のものを順次この混合物に添加し、攪拌しつつ溶解させる:該アモジメチコン、該20 OEでオキシエチレン化したソルビタンモノラウレート、該4 OEでオキシエチレン化したソルビタンモノラウレート及び最後にラウリルベタイン。
この混合物に、水を補充する(100質量%とするのに十分な量)。
【0086】
例2
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表2】

この組成物は、例1の組成物を製造した方法と同様な方法で製造する。
【0087】
例3
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表3】

この組成物は、例1の組成物を製造した方法と同様な方法で製造する。
【0088】
例4
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表4】

この組成物は、例1の組成物を製造した方法と同様な方法で製造する。
【0089】
例5
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表5】

この組成物は、例1の組成物を製造した方法と同様な方法で製造する。
【0090】
例6
本発明によるシャンプー組成物を、以下の表に示す成分を用いて製造した。
【表6】

【0091】
この組成物は、例1の組成物を製造した方法と同様な方法で製造する。
上記例1〜6に従って製造した組成物は、頭皮に対して優れた許容度を持つことが立証された。
さらに、これらの組成物は、極めて穏やかであり、また優れた目に対する許容度を持つものである。
最後に、これらの組成物は、柔軟性、絡み合いの解除性、毛髪の滑らかさ、スタイリング性及び軽快さに関する、注目すべき化粧学的な諸特性を有している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
− 水、
− 少なくとも1種のオキシエチレン化ソルビタンエステル、
− オキシエチレン化ソルビタンエステル以外の脂肪エステル、及びアミノシリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種のオイル、
− 少なくとも1種のアニオン性界面活性剤、及び
− 少なくとも1種の両性又は双性イオン性界面活性剤
を含むマイクロエマルションからなることを特徴とする、ケラチン物質を洗浄するための、化粧料組成物。
【請求項2】
式:RaCOORb(ここで、Raは、3〜30個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、場合によりヒドロキシル化された、飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基を表し、またRbは1〜30個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和炭化水素を基本とする鎖を表す)で表される少なくとも1種の脂肪エステルを含む、請求項1記載の化粧料組成物。
【請求項3】
C4-C22ジ-又はトリ-カルボン酸と、C1-C22アルコールとのエステル及びモノ-、ジ-又はトリ-カルボン酸と、C2-C26ジ-、トリ-、テトラ-又はペンタ-ヒドロキシアルコールとのエステルからなる群から選択される、少なくとも1種の脂肪エステルを含む、請求項1又は2記載の化粧料組成物。
【請求項4】
a) 以下の式(A)に相当するポリシロキサン:
【化1】

ここで、x'及びy'は、一般的に重量平均分子量を、5,000〜500,000なる範囲とするような、分子量に依存する整数であり、
b) 以下の式(B)に相当するアミノシリコーン:
R'aG3-a-Si(OSiG2)n-(OSiGbR'2-b)m-O-SiG3-a-R'a (B)
ここで、
Gは同一又は異なっていてもよく、水素原子又はフェニル基、OH、C1-C8アルキル基又はC1-C8アルコキシ基を表し、
aは同一又は異なっていてもよく、数値0又は1〜3なる範囲の整数を表し、
bは、0又は1を表し、
m及びnは、これらの和(n+m)が、特に1〜2000なる範囲にあり、とりわけ50〜150なる範囲にあるような数値であり、可能ならば、nは0〜1999なる範囲の数値及び特に49〜149なる範囲の数値を表し、またmは、可能ならば、1〜2000なる範囲の数値及び特に1〜10なる範囲の数値を表し、
R'は同一又は異なっていてもよく、式:-CqH2qL(ここで、qは、2〜8なる範囲の数値であり、Lは、以下に列挙する基からなる群から選択される、場合により4級化されたアミノ基であり:
-NR”-Q-N(R”)2
-N(R”)2
-N+(R”)3A-;
-N+H(R”)2A-;
-N+H2(R”)A-;
-N(R”)-Q-N+R”-H2A-;
-NR”-Q-N+(R”)2HA-;
-NR”-Q-N+(R”)3A-
ここで、R"は、水素原子、フェニル、ベンジル、又は飽和で一価の炭化水素を基本とする基を表し、Qは、式:CrH2r(ここで、rは、2〜6なる範囲、好ましくは2〜4なる範囲の整数である)で表される、直鎖又は分岐した基を表し、またA-は、ハライドイオンを表し、
c) 以下の式(H)に相当するアミノシリコーン:
【化2】

ここで、
R5は、1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基を表し、
R6は、SiC結合を介して、Siと結合した、二価の炭化水素を基本とする基を表し、
Q-は、ハライドイオン又は有機酸塩等のアニオンであり、
rは、2〜20なる範囲の平均統計値であり、
sは20〜200なる範囲の平均統計値であり、
d) 以下の式(I)で表される四級アンモニウムシリコーン:
【化3】

ここで、
R7は同一又は異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基を表し、
R6は、SiC結合を介して、Siと結合した、二価の炭化水素を基本とする基を表し、
R8は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は1〜18個の炭素原子を含む、一価の炭化水素を基本とする基を表し、
X-は、ハライドイオン又は有機酸塩等のアニオンであり、
rは、2〜200なる範囲の平均統計値であり、
e) 以下の式(J)で表されるアミノシリコーン:
【化4】

ここで、
R1、R2、R3及びR4は同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基又はフェニル基を表し、
R5は、C1-C4アルキル基又はヒドロキシル基を表し、
nは、1〜5なる範囲の整数であり、
mは、1〜5なる範囲の整数であり、
またここで、xは、アミノ価を、0.01〜1meq./gとするように選択され、
f) (XY)i型のポリオキシアルキレン化アミノシリコーン;ここでXは、ポリシロキサンブロックであり、またYは、少なくとも1つのアミノ基を含むポリオキシアルキレンブロックであり、これは好ましくは以下の一般式(K)で表される繰返し単位からなり:
[SiMe2-O-(SiMe2O)xSiMe2-R-N(H)-R'-O-(C2H4O)a-(C3H6O)b-R'-N(H)-R-] (K)
ここで、
aは、1あるいはそれ以上の整数、好ましくは5〜200なる範囲、及びより一層具体的には5〜100なる範囲の整数であり、
bは、0〜200なる範囲、好ましくは4〜200及びより一層具体的には5〜100なる範囲の整数であり、
xは、1〜10,000なる範囲、及びより一層具体的には10〜5,000なる範囲内の整数であり、
Rは同一又は異なっていてもよく、炭素-珪素結合を介して隣接する珪素原子及び窒素原子と結合した二価の有機基を表し、
R'は同一又は異なっていてもよく、炭素-酸素結合を介して隣接する酸素原子及び窒素原子と結合した二価の有機基を表す、
から選択される少なくとも1種のアミノシリコーンを含む、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
【請求項5】
1〜50個のエチレンオキシド単位を含む、C8-C30脂肪酸モノエステル及びソルビタンのポリエステルのオキシエチレン化誘導体から選択される、少なくとも1種のオキシエチレン化ソルビタンエステルを含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
【請求項6】
4 OEでオキシエチレン化されている、ソルビタンモノラウレートを含む、請求項1〜5の何れか1項に記載の組成物。
【請求項7】
4 OEでオキシエチレン化されている、ソルビタンモノラウレートと、20 OEでオキシエチレン化されている、ソルビタンモノラウレートとの混合物を含む、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
【請求項8】
以下の型の塩:アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルアミドエーテル硫酸、アルキルアリールポリエーテル硫酸、硫酸モノグリセライド、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、アシルザルコシネート、及びアシルグルタメートから選択される、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含み、これら化合物全てのアルキル及びアシル基は、6〜24個の炭素原子を含み、また該アリール基は、好ましくはフェニル基又はベンジル基を表す、請求項1〜7の何れか1項に記載の組成物。
【請求項9】
少なくとも1種の、以下に列挙する両性又は双性イオン性界面活性剤を含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物:
− 二級又は三級脂肪族アミン誘導体、ここで該脂肪族基は、8〜22個の炭素原子を含み、かつ少なくとも一つのアニオン性の基、例えばカルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネート基を含む、直鎖状又は分岐した鎖である、及び
− (C8-C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C8-C20アルキル)アミド(C6-C8アルキル)ベタイン又は(C8-C20アルキル)アミド(C6-C8アルキル)スルホベタイン。
【請求項10】
ケラチン物質に、有効量の請求項1〜9の何れか1項に記載の組成物を適用する工程を含むことを特徴とする、該ケラチン物質を処置するための化粧学的方法。

【公開番号】特開2007−297394(P2007−297394A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−142514(P2007−142514)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】