説明

ケーブル収納ボックス

【課題】 一般家庭向きの余長ケーブルを収納するのに適したボックスを提供するが、使用しない時は通常に使用し得るボックスにもなるという課題を解決する。
【解決手段】方法1 ケーブルを出入りさせるための「切り欠き部」を上端にもった同形のボックスを2つ用意し、ひとつはケーブル収納ボックスとして使用し、他方は蓋として、収納ボックスの上に上端を合わせるように底を上にして、上端同士を接合状態にして合体させて使用する。 方法2 ケーブルがボックスの外にでないように収納した後、ボックスを引っくり返して使用する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源コード、同軸ケーブル、LANケーブルなど、ケーブル類の余長を収納するためのボックス(箱)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
余分に長くてじゃまになる余長ケーブルをボックスに収納して整理するものの中で、家庭用に手軽に使用できるものが少ないので選択肢を広げる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実案 第3060940号公報
【特許文献2】特開2000ー133970号公報
【特許文献3】特開2001ー326476号公報
【特許文献4】特開2008−214096号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】(カタログ) バッファローコクヨサプライ「ケーブルボックス 電源タップ&ケーブル収容」 型番 BSTB01LWH
【非特許文献2】(カタログ)Blue Lounge 「ケーブルボックス」 型番 BLD-CB-WT BSTB01LWH
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的な家庭においては、テレビ回りやパソコン回りでケーブルの余長が発生するが、この余長ケーブルをテーブル等でうまく隠せればよいが、そうでないと雑然とした外観をつくりだす。 また、思いがけない事故の発生のもとともなる。
この余長ケーブルを整理収納する簡単な方法は、上面が開放されたボックスにケーブルの余長分を詰め込んでしまえばよい。
これだけでもケーブルの余長分が1か所にまとめられ、ある程度の整理はできるが、この状態では、ボックスの中のケーブルの雑然さが見えて具合が悪い。
【0006】
それを解決すべくボックスに平らな板などで蓋をすると、ケーブルがじゃまして、板が傾き具合が悪いし、板が平らな状態で安定してれば、テレビ、LAN、インターネット関連の機器類などを上に置くなどの利用もはかれる。 そこで、余長ケーブルを収納するのに適したボックスであるとともに、収納ボックスとして使用しない時は、一般家庭で普通に使用し得るボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上面が開放されたボックスの上端部の一部に「切り欠き部」を形成することにより、ボックスに出入りするケーブルをここにまとめれば、乱雑なケーブルを隠す蓋として、板なども平らに置くことができて外観的にもよい。 この蓋をする機能を2つの方法で解決する。
【0008】
1 ケーブルを出入りさせるための「切り欠き部」を上端にもつ、同形のボックスを2つ用意し、ひとつはケーブル収納ボックスとして使用し、他方は蓋として収納ボックスの上に底を上にして上端同士を合わせるように接合状態にして、2つのボックスを合体させて使用する。
2 ボックスの「切り欠き部」に入れたケーブルが「切り欠き部」から外にでないように構造的に解決収納して板などを安定的に置いて使用するか、またはボックスの底を上にして引っくり返して使用する。
【発明の効果】
【0009】
一般家庭で余長ケーブルを整理することは、それほどの逼迫的事項でない場合が多いので、わざわざ専用の整理箱を購入するには抵抗感がある。 図1、2のような一般的に使用できる2つの同形のボックスを合体させてケーブルの収納ボックスとすることにより、収納ボックスとして使用しないときの、無駄感をもたなくてすむ。
【0010】
図1や図4のようにフランジを形成することにより、ボックスの合体が用意になる。 また図4の孔(7)は、ボックスの対向側のクリップ体支え部(4a)に、孔(7)の代わりに該孔に合う突起を形成して、孔と突起の嵌合によるフランジ同士の接合もできる。 図3の挟持体(6)を使用する接合は、該挟持体の形状を変化させることにより巾広く対応できる。
【0011】
図6のクリップ体(5c)は、横から挿し込むようになっているが、これはボックスの持ち手としてより強度を上げるため、横向きになっている。 上から押しこむ形にも変形可能。
【0012】
図10の切り欠き部カバー体(9)は、切り欠き部を補強できるので、切り欠き部を大きくできる。またインデックス機能を付与した時、その書き換えには前記切り欠き部カバー体のみを取り外すことでできるので便利。 前記切り欠き部カバー体の取り付けは外的美観の向上にも役立つ。
【0013】
家庭で使用される小物入れは、保存、運搬上からテーパー状の容器が多いが、本発明の容器もテーパー状である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ケーブル収納ボックスの一実施を示す斜視図
【図2】ボックス端部接合の一実施を示す原理断面図
【図3】ボックス端部接合の一実施を示す原理断面図
【図4】ボックス端部接合の一実施を示す説明的斜視図
【図5】ボックス端部接合の一実施を示す説明的斜視図
【図6】ケーブル収納ボックスの一実施を示す斜視図
【図7】ボックス端部接合の一実施を示す説明的断面図
【図8】ケーブル導入口の一実施の斜視図
【図9】ケーブル収納ボックスの一実施を示す斜視図
【図10】ケーブル収納ボックスの一実施を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の一実施例の斜視図である。 上部が開放された収納ボックス(2)の上端に、ケーブル(1)の出入り口である切り欠き部(3)(3)を形成し、また前記上端の一部にフランジ部であるクリップ体支え部(4)を形成し、ここに、可撓性材質からなるクリップ体(5)を着脱自在に取り付ける。
【0017】
この収納ボックス(2)の使用方法は、余長分のケーブル(1)をボックスに入れた後、切り欠き部(3)にケーブルをまとめて出入りさせる。 しかるのちクリップ体(5)を外した後、収納ボックス(2)と同形の別のボックスを、2つのボックスの上端同士を合わせるように合体させて蓋とする。 その蓋をした状態の説明的断面図が、図2であるが、はずしたクリップ体(5)で収納ボックス(2)(2)を合体的に接合状態にする。

【0018】
図1の収納ボックス(2)の切り欠き部(3)の形成は1か所でもよいが、図のように対面した部位に2か所に形成することで、一方から入ったケーブルを他方から出したいなどの使用場面に対応できる。
【0019】
収納ボックス(2)の上端を折り返し、逆U字形にしてフランジ部を形成すれば、フランジ部自体がクリップ体支え部(4)となるので、クリップ体はフランジ部のいずれの場所でも2つのボックスを接合状態にできる。
【0020】
図3はクリップ体2個を上下に使用して接合した挟持体(6)を使用して収納ボックス(2)(2)を接合状態にする方法の説明図であるが、この方法は、ボックス端部がフランジの形成がない時でも挟持部分を変更することにより、ボックス同士を接合状態にできる。
【0021】
クリップ体(5)を使用しないで接合状態にする実施例が図4であるが、フランジ形成体のクリップ体支え部(4a)に、孔(7)を開け、他方のボックスの孔と合わせ、この孔を利用してネジやボルト、ひもや針金などを使って接合状態にすることができる。 孔(7)に替えて、欠き部(8)(8)を形成することにより、他方のボックスの欠き部と合わせて、ゴム輪やひもなどを回して接合状態にすることもできる。
【0022】
図5の収納ボックス(2b)は、ボックス上面端部が山形になっているので、上面端部同士を合わすことが出来ない。 図3の挟持体を使用して、挟持部分を狭くするとともに、形状を工夫することで接合状態にすることもできるが、またの方法として、山形の一方を他方の山形の上から被せて合わせるということもできる。 かぶせる部分は山形の一部のみ可能であるが、少なくとも山形部分は可撓性材質であることが必要である。
【0023】
収納ボックスについて、一般的に、ボックスを垂直方向に切った断面形状が下に狭いテーパー状に形成すれば、ボックス同士の重ね積みが可能であり、収納や運搬に便利である。

【実施例2】
【0024】
図6の実施例の、ケーブル出入口(14)と、それに続くケーブル導入口(13)の構成は、図1の切り欠き部(3)の変形とみることができるが、クリップ体(5a)をフランジ部である持ち手(12)に着脱自在に取り付けた点がこの実施例の特徴である。 クリップ体(5a)は持ち手(12)を補強するとともに、把手の機能をもたせることができ、また、ケーブル(1)が収納ボックス(2)の外に出るのを防ぐ。 それにより、収納ボックス(2c)を底を上にして逆さまにして使用することができるが、これは、箱の中のケーブルが見えないので外観がよく、また平らな底部分が上になることで、電子機器などの置き場として活用できる。
【0025】
この収納ボックス(2c)も同形のボックスを2つ用意して片方を蓋として使用できるが、その様子が、図7の断面図に示してある。
【0026】
図8は、図6のケーブル導入口(13)が切り込み巾をもたない場合のケーブル導入口(13d)であるが、ケーブルを通す時は持ち手(12d)を指で押し開いてすき間をつくり、ケーブル出入り口(14d)にケーブルを導く。
【実施例3】
【0027】
図9は、手提げ(15)によりケーブル(1)が収納ボックス(2e)から外に出るのを防いでいるが、 実施例2と同じく収納ボックス(2e)の底を上にして逆さまにして使用することができる。
【実施例4】
【0028】
図10は、切り欠き部カバー体(9)を、切り欠き部(3f)を覆うように収納ボックス(2f)に取り付け使用するが、この状態ではあたかも、切り欠き部がないボックスのように使用できる。 このボックスをケーブル収納ボックスとして使用する時は、前記切り欠き部カバー体をとりはずす。 前記切り欠き部カバー体の大きさは、切り欠き部(3f)より小さく形成することもある。
【符号の説明】
【0029】
1 ケーブル
2 収納ボックス
3 切り欠き部
4 クリップ体支え部
5 クリップ体
6 挟持体
7 孔
8 欠き部
9 切り欠き部カバー体
10 インデックス
12 持ち手
13 ケーブル導入口
14 ケーブル出入口
15 手提げ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開放されており、かつ上面端部の一部にケーブルの出入り口である切り欠きをいれたボックスを2つ用意し、ひとつは余長ケーブルを収納するボックスとして使用し、他方は前記ボックスの蓋として上面端部同士を接合状態にして、または、上面端部同士をかぶせ状態にして合体させた、ケーブル収納ボックス。
【請求項2】
ボックスの上端にフランジ部を形成し、フランジ部同士を接合状態にして合体させる請求項1記載のケーブル収納ボックス。
【請求項3】
ボックスの上面端部同士を、挟持機能をもつ部材にて挟持接合状態にして合体させる請求項1記載のケーブル収納ボックス。
【請求項4】
ボックスの端部に形成した切り欠き部に、該切り欠きを部覆う部材を取り付けた請求項1、2または3記載のケーブル収納ボックス。
【請求項5】
上部が開いたボックスの側面にケーブルの束が出入りできる孔を開け、該孔とボックス上端の間にケーブルを導入するための切り込みを入れ、該切り込み部を覆うカバーを着脱可能に取り付けたケーブル収納ボックス。
【請求項6】
上部が開いたボックスの上端にケーブルの束が出入りできる切り欠き部を形成し、該切り欠き部の上部にボックスの手提げ用の棒材により、前記切り欠き部が結果として、閉じた切り欠き部となるケーブル収納ボックス。
【請求項7】
上部が開いたボックスの上端にケーブルの束が出入りできる切り欠き部を形成し、該切り欠き部を塞ぐ部材を、該切り欠き部に着脱可能に取り付けたケーブル収納ボックス。
【請求項8】
上部が開いたボックスの断面形状が、上部に比して下部が狭いテーパー状のボックスである請求項1、2、3、4、5、6または7記載のケーブル収納ボックス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−229076(P2012−229076A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97410(P2011−97410)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(595041198)
【出願人】(511103915)
【Fターム(参考)】