説明

ケーブル型二次電池

本発明は、ケーブル型二次電池に関するものであって、さらに詳しくは、所定形状の横断面を有し長手方向に延長されイオンの通路になる第1電解質層が外面に形成された1以上の負極と、所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の正極と、これら正極及び負極をすべて平行に配置し、共通して囲んで充填された、イオンの通路になる第2電解質層と、上記第2電解質層の周りに配置される保護被覆と、を含むケーブル型二次電池に関するものである。このようなケーブル型二次電池は、線型構造を有すると同時に可撓性を持っていて変形自在である。電極に追加的に電解質層を導入することで、短絡を防止できる。複数本の正極及び負極を備えることで接触面積が増加するので、高い電池レートを有する。また、負極及び正極の本数を調節することで、電極の容量バランスの調整が容易である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形自在なケーブル型二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年2月1日出願の韓国特許出願第10‐2010‐0009050号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書および図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【0003】
二次電池とは、外部の電気エネルギーを化学エネルギーの形態に変えて貯蔵しておき、必要時に電気を作り出す装置をいう。数回充電できるという意味で「充電式電池」という名称も使われる。よく使われる二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム(Ni‐Cd)電池、ニッケル・水素(Ni‐MH)蓄電池、リチウムイオン(Li‐ion)電池、リチウムイオンポリマー(Li‐ion polymer)電池がある。二次電池は、使い捨ての一次電池に比べて経済的な利点及び環境的な利点を共に提供する。
【0004】
二次電池は現在低い電力を使用する所に使われる。言わば、自動車の始動を助ける機器、携帯用装置、道具、無停電電源装置が挙げられる。最近、無線通信技術の発展は携帯用装置の大衆化を主導しており、従来の多くの種類の装置を無線化する傾向もあって、二次電池に対する需要が急増している。また、環境汚染などの防止のため、ハイブリッド自動車、電気自動車が実用化されており、これら次世代自動車は二次電池を使用して価格と重さを減らし、寿命を伸ばす技術を採用している。
【0005】
一般に、二次電池は、円筒型、角型またはポーチ型の電池が殆どである。これは、二次電池は、負極、正極及び分離膜からなる電極組立体を円筒型または角型の金属缶、またはアルミニウムラミネートシートからなるポーチ型ケースの内部に装着し、上記電極組立体に電解質を注入して製造するからである。したがって、二次電池を装着するための一定の空間が必ず求められるので、このような二次電池の円筒型、角型またはポーチ型の形態は多様な形態の携帯用装置の開発に対する制約として作用する問題点がある。従って、形態の変形が容易であり、新規な形態の二次電池が求められている。
【0006】
これに応じるために、断面積直径に対して長さの比が非常に大きい電池である線型電池が提案された。特許文献1は、内部電極、電解質及び外部電極からなる糸形態の可変型電池を開示しているが、一つの負極と正極を備えていることから容量バランスが良くない。特許文献2は、負極と正極との間に分離膜が介された複数の負極と正極からなる線型電池を開示しており、特許文献3は、糸形態の正極糸と負極糸とからなる可変型電池を開示しているが、追加的な電解質層の構成を有さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許公開第10‐2005‐0099903号公報
【特許文献2】韓国特許登録第10‐0804411号公報
【特許文献3】韓国特許登録第10‐0742739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、変形が容易でありながらも、二次電池の安定性及び優れた性能を維持できる新規な線型構造の二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の横断面を有し長手方向に延長された1以上の負極と、前記負極を囲い、イオンの通路になる第1電解質層と、所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の正極と、これら負極及び正極を平行に配置し、共通して上記負極及び正極を囲む、イオンの通路になる第2電解質層と、上記第2電解質層の周りに配置される保護被覆と、を含み、さらに正極に電解質層が形成され得る。
【0010】
また、本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の横断面を有し長手方向に延長され1以上の正極と、前記正極を囲い、イオンの通路になる第1電解質層と、所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の負極と、これら正極及び負極を平行に配置し、共通して上記正極及び負極を囲む、イオンの通路になる第2電解質層と、上記第2電解質層の周りに配置される保護被覆と、を含み、さらに負極に電解質層が形成され得る。
【0011】
負極または正極の断面は、円形または多角形であり得、円形は幾何学的に完全な対称形の円形と非対称形の楕円形構造であり得、多角形は三角形、四角形、五角形または六角形であり得る。
【0012】
負極または正極は、集電体及び上記集電体の外面に活物質層を備えることが望ましい。
【0013】
集電体としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅、もしくはステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理したもの、アルミニウム‐カドミウム合金、導電材で表面処理した非伝導性高分子、もしくは伝導性高分子を使用して製造されたものが望ましい。このような導電材としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄(poly(sulfur nitride))、酸化インジウムスズ(ITO、Indum Thin Oxide)、銀、パラジウム、ニッケル、及び銅などが使用でき、伝導性高分子としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄などが使用できる。
【0014】
活物質層は、負極活物質層としては、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);上記金属類(Me)の合金類;上記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び上記金属類(Me)と炭素との複合体などが使用できる。また、正極活物質層としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は、互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg、及びMoからなる群より選択された何れか一つであり、x、y及びzは、酸化物組成元素の原子分率であって0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)などが使用できる。
【0015】
第1電解質層及び第2電解質層としては、PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質、もしくは、PEO、ポリフェニレンオキシド(PPO、polypropylene oxide)、ポリエーテルイミド(PEI、polyethylene imine)、ポリエーテルスルホン(PES、polyethyle sulphide)またはPVAc(polyvinyl acetate)を使用した固体高分子電解質などが使用できる。
【0016】
本発明のケーブル型二次電池において、第1電解質層及び第2電解質層は、リチウム塩をさらに含むことができる。リチウム塩としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及び4フェニルホウ酸リチウムなどが使用できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のケーブル型二次電池は、線型構造を有すると同時に可撓性を持っていて変形自在であるので、多様な形態の携帯用装置に適用可能である。電極を電解質層でコーティングすることで、電極と電極間の直接的な接触を防止して短絡を予防することができ、相対的な表面積の増加により高いレート特性を達成することができる。また、本発明は複数本の負極及び正極を備えることで接触面積が増加するので、高い電池レートを有し、負極及び正極の本数を調節することで、電極の容量バランスの調整が容易である。複数本の電極を備えることで、繰り返し使用による断線問題も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本明細書に添付される下記の図面は本発明の望ましい実施例を例示するものであって、発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項にのみ限定されて解釈されてはいけない。
【図1】一実施例による円形のケーブル型二次電池の断面図である。
【図2】一実施例による楕円形のケーブル型二次電池の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を図面を参照しながら詳しく説明する。本明細書に記載の図面に示された構成は本発明の最も望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的思想の全てを代弁するものではないため、本出願時点においてこれらに代替できる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0020】
図1及び図2は、本発明による二次電池の一実施例を概略的に示している。各図面において、同一の符号は同一または同等な構成要素を示している。
【0021】
図1及び図2を参照すれば分かるように、本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の横断面を有し長手方向に延長されイオンの通路になる第1電解質層31が外面に形成された1以上の負極10、11と、所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の正極20、21と、これら負極及び正極をすべて平行に配置し、共通して囲んで充填された、イオンの通路になる第2電解質層32と、上記第2電解質層32の周りに配置される保護被覆40と、を含み、さらに正極20、21に電解質層が形成され得る。
【0022】
また、本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の横断面を有し長手方向に延長されイオンの通路になる第1電解質層31が外面に形成された1以上の正極10、11と、所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の負極20、21と、これら正極及び負極をすべて平行に配置し、共通して囲んで充填された、イオンの通路になる第2電解質層32と、上記第2電解質層32の周りに配置される保護被覆40と、を含み、さらに負極20、21に電解質層が形成され得る。ここで、「所定形状」という表現は、特に形状を制限しないという意味であって、本発明の本質を損なわない限り、いずれの形状でも可能であるという意味である。
【0023】
本発明のケーブル型二次電池は、所定形状の横断面を有し、横断面に対する長手方向に長く延びる線形構造を有し、可撓性を持つので、変形自在である。図1のケーブル型二次電池は完全な対称形の円形構造を有する場合であり、図2のケーブル型二次電池は非対称形の楕円形構造を有する場合であって、多様な形態が可能である。
【0024】
本発明は、負極または正極を備えており、負極及び正極は集電体10、20に活物質11、21が塗布された構造が一般的であるが、活物質そのものが集電体の役割を果たす場合には集電体が必須ではない。負極と正極の断面は円形または多角形であり得、円形は幾何学的に完全な対称形の円形と非対称形の楕円形構造である。多角形は2次元のシート型ではない構造であれば特に制限しないが、このような多角形構造の非制限的な例としては、三角形、四角形、五角形または六角形であり得る。
【0025】
本発明は、正極または負極のうち少なくとも一つの電極に第1電解質層31がコーティングされたことを特徴としており、これは、電極と電極間の直接的な接触を妨害して短絡を防止する。第2電解質層32が1次的に電極の短絡を防止するが、繰り返し使用による第2電解質層32の亀裂や製造工程での問題などによる負極と正極間の直接的な接触可能性があるので、第1電解質層31を導入することによって、電極の短絡を防止できる。第2電解質層32は平行に配置された負極及び正極を有し、これらの電極が直線状に並んで配置された場合だけでなく、複数の負極及び正極が互いに捩れている場合も含む。このような第1電解質層31及び第2電解質層32としては、PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質;もしくは、PEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質などが使用できる。
【0026】
固体電解質のマトリックス(matrix)は、高分子またはセラミックスガラスを基本骨格にすることが望ましい。一般的な高分子電解質の場合には、イオン伝導度が充分であっても反応速度面においてイオンが非常に遅く移動する恐れがあるので、固体である場合よりは、イオンの移動が容易なゲル型高分子電解質を使用することが望ましい。ゲル型高分子電解質は機械的特性に優れていないので、これを補うために気孔構造の支持体または架橋高分子を含み得る。本発明の電解質層は分離膜としての役割が可能であるので、別途の分離膜を使用しなくても良い。
【0027】
本発明の第1電解質層31及び第2電解質層32は、リチウム塩をさらに含み得る。リチウム塩はイオン伝導度及び反応速度を向上させることができるが、これらの非制限的な例としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及び4フェニルホウ酸リチウムを使用できる。
【0028】
また、本発明のケーブル型二次電池は、複数本の負極及び正極を備えることができる。図1のケーブル型二次電池は全部で9本の負極及び正極を有し、図2のケーブル型二次電池は全部で5本の負極及び正極を有する場合である。複数の電極を使用する場合には、反対電極と接する表面積が増加するので、高い電池レートを有し、優れた電池性能の確保が可能である。また、変形自在なケーブル型二次電池の特性上、繰り返し使用によって電極に断線が発生する恐れがあるが、複数の電極を使用する場合には、一つの電極に断線が発生しても電池の作動が可能になる。そして、正極活物質に比べて体積当たりの容量が小さい負極活物質を使用する場合、電池容量のバランスを維持するためには、使用される正極活物質よりも多くの負極活物質を使用しなければならないが、本発明では負極及び正極の本数が調整可能であることから、容量バランスの調節が容易である。
【0029】
本発明の負極及び正極は、集電体10、20及び集電体の外面に活物質層11、21を備えることが望ましい。活物質11、21は、集電体10、20の表面に塗布され、集電体を通じてイオンを移動させる作用をし、これらイオンの移動は電解質層31,32からのイオンの吸蔵及び電解質層へのイオンの放出を通じた相互作用による。
【0030】
集電体10、20としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅、もしくはステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理したもの、アルミニウム‐カドミウム合金、導電材で表面処理した非伝導性高分子、もしくは伝導性高分子を使用して製造されたものが望ましい。
【0031】
集電体とは、活物質の電気化学反応により生成された電子を集めるか、電気化学反応に必要な電子を供給する役割をするものであって、一般的に銅やアルミニウムなどの金属を使用する。特に、導電材で表面処理した非伝導性高分子または伝導性高分子からなった高分子伝導体を使用する場合には、銅やアルミニウムのような金属を使用した場合よりも、相対的に可撓性に優れている。本発明のケーブル型二次電池は、複数本の電極を備えることができることから複数本の集電体が使われるので、各集電体の可撓性の僅かな差も全体二次電池の可撓性に大きい影響を及ぼすことになる。また、金属集電体の代わりに高分子集電体を使用して電池の軽量化を達成できる。
【0032】
このような導電材としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ITO、銀、パラジウム、ニッケル、及び銅などが使用でき、伝導性高分子としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄などが使用できる。但し、集電体に使われる非伝導性高分子は、特に種類を限定しない。
【0033】
負極活物質層の非制限的な例としては、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);上記金属類(Me)の合金類;上記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び上記金属類(Me)と炭素との複合体;などからなるものが使用できる。
【0034】
正極活物質層の非制限的な例としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は、互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg、及びMoからなる群より選択された何れか一つであり、x、y及びzは、酸化物組成元素の原子分率であって0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)などからなるものが使用できる。
【0035】
本発明の保護被覆40は、絶縁体であって、空気中の水分及び外部衝撃から電極を保護するために第2電解質層32の外面に形成する。保護被覆40としては通常の高分子樹脂を使うことができ、一例として、PVC、HDPEまたはエポキシ樹脂を使うことができる。
【0036】
以下、上述した構造のケーブル型二次電池の製造方法を概略的に説明する。
【0037】
負極または正極としては、集電体10、20に活物質11、21が塗布されたものを使うことができ、このような塗布方法としては、一般的なコーティング方法が適用可能であり、具体的には、電気メッキ(electroplating)または陽極酸化処理(anodic oxidation process)方法が使用可能であるが、活物質を含む電極スラリーを押出機を通じて押出コーティングする方法を使用して製造することが望ましい。
【0038】
製造された負極または正極に第1電解質層31をコーティングした後、負極及び正極電極をすべて囲むように第2電解質層32でコーティングするか、第2電解質層32に挿入する工程を通じて製造することができ、その後、第2電解質層32の外面に保護被覆40を形成する方法で製造することができる。また、第2電解質層32及び保護被覆40を形成した後、第2電解質層32に負極及び正極を挿入して製造する方法も使用できる。
【符号の説明】
【0039】
10…集電体
11…活物質層
20…集電体
21…活物質層
31…第1電解質層
32…第2電解質層
40…保護被覆

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の横断面を有し長手方向に延長された1以上の負極と、
前記負極を囲い、イオンの通路になる第1電解質層と、
所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の正極と、
これら負極及び正極を平行に配置し、共通して上記負極及び正極を囲む、イオンの通路になる第2電解質層と、
上記第2電解質層の周りに配置される保護被覆と、を含むケーブル型二次電池。
【請求項2】
上記正極を囲う電解質層をさらに含む請求項1に記載のケーブル型二次電池。
【請求項3】
所定形状の横断面を有し長手方向に延長された1以上の正極と、
前記正極を囲い、イオンの通路になる第1電解質層と、
所定形状の横断面を有し長手方向に延長される1以上の負極と、
これら正極及び負極を平行に配置し、共通して上記正極及び負極を囲む、イオンの通路になる第2電解質層と、
上記第2電解質層の周りに配置される保護被覆と、を含むケーブル型二次電池。
【請求項4】
上記負極を囲う電解質層をさらに含む請求項3に記載のケーブル型二次電池。
【請求項5】
上記負極の断面は、円形または多角形であることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項6】
上記正極の断面は、円形または多角形であることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項7】
上記負極は、集電体及び上記集電体の外面に負極活物質層を備えることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項8】
上記集電体は、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅;ステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理したもの;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理した非伝導性高分子;もしくは伝導性高分子;によって製造されたことを特徴とする請求項7に記載のケーブル型二次電池。
【請求項9】
上記導電材は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、パラジウム、ニッケル、及び銅のうち選択された1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項8に記載のケーブル型二次電池。
【請求項10】
上記伝導性高分子は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄のうち選択された1種の化合物または2種以上の混合物の高分子であることを特徴とする請求項8に記載のケーブル型二次電池。
【請求項11】
上記負極活物質層は、炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);上記金属類(Me)の合金類;上記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び上記金属類(Me)と炭素との複合体;からなる群より選択された何れか一つの活物質粒子またはこれらの中で2種以上の混合物を含む活物質から形成されることを特徴とする請求項7に記載のケーブル型二次電池。
【請求項12】
上記正極は、集電体及び上記集電体の内面に正極活物質層を備えることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項13】
上記集電体は、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅;ステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理したもの;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理した非伝導性高分子;もしくは伝導性高分子;から製造されたことを特徴とする請求項12に記載のケーブル型二次電池。
【請求項14】
上記導電材は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、パラジウム、ニッケル、及び銅のうち選択された1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項13に記載のケーブル型二次電池。
【請求項15】
上記伝導性高分子は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ窒化硫黄のうち選択された1種の化合物または2種以上の混合物の高分子であることを特徴とする請求項13に記載のケーブル型二次電池。
【請求項16】
上記正極活物質層は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2z2(M1及びM2は、互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg、及びMoからなる群より選択された何れか一つであり、x、y及びzは、酸化物組成元素の原子分率であって0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択された何れか一つの活物質粒子またはこれらの中で2種以上の混合物を含む活物質から形成されることを特徴とする請求項12に記載のケーブル型二次電池。
【請求項17】
上記第1電解質層及び第2電解質層は、互いに独立して、それぞれ、PEO、PVdF、PMMA、PANまたはPVACを使用したゲル型高分子電解質;もしくは、硫化物系、LiPONまたは酸化物系の固体電解質;のうち選択された電解質からなることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項18】
上記第1電解質層及び第2電解質層は、互いに独立して、それぞれ、リチウム塩をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のうち何れかに記載のケーブル型二次電池。
【請求項19】
上記リチウム塩は、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及び4フェニルホウ酸リチウムのうち選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項18に記載のケーブル型二次電池。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2013−504855(P2013−504855A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528760(P2012−528760)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際出願番号】PCT/KR2011/000582
【国際公開番号】WO2011/093660
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】