説明

ゲートバルブ

【課題】弁体を冷却するための熱交換器を設け、該熱交換器内の冷却水通路と主ロッドの内部の冷却水供給路とを、相対的に変位可能な方法によって簡単にしかも液漏れを生じないように連結する。
【解決手段】開口部2を開閉する弁体5と、弁体5を開口部2に接離させる開閉シリンダ6と、弁体5を開口部2に対向する位置と非対向の位置とに変位させる主シリンダ7と、弁体5を冷却する熱交換器8とを有し、主シリンダ7の主ロッド13の先端に開閉シリンダ6を取り付け、開閉シリンダ6の開閉ロッド25に熱交換器8を取り付け、熱交換器8に弁体5を取り付け、熱交換器8内の冷却水通路48の冷却水入口48a及び冷却水出口48bと、主ロッド13の内部の冷却水供給路50及び冷却水排出路51とを、伸縮自在で液密性を有する供給用及び排出用のベローズ継手52a,52bで接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置等においてプロセスチャンバの開口部を開閉するために使用するゲートバルブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体製造装置においては、プロセスチャンバに通じる開口部の開閉にゲートバルブが使用される。このゲートバルブは、一般に、前記開口部を有する弁箱内に弁体を収容し、該弁体は主ロッドの先端部に取り付け、該主ロッドを主シリンダで昇降操作すると共にカム等を用いた傾動機構で傾動操作することにより、前記弁体を前記開口部の回りの弁シート部に接離させて該開口部を開閉するように構成されている。
しかし、このように主ロッドを傾動させて開口部を開閉するタイプのゲートバルブは、弁体全体が弁シート部に均等に接触しにくいため、シールが不均一になり易く、特に開口部の上下幅が大きい場合にその傾向が強くなる。
【0003】
このため、前記傾動機構の代わりに開閉シリンダを使用し、該開閉シリンダを前記主ロッドの先端に取り付けると共に、該開閉シリンダの開閉ロッドに前記弁体を取り付け、該開閉ロッドで前記弁体を前記開口部に向けて進退動させることにより該開口部を開閉するタイプのゲートバルブ(特許文献1参照)も提案されている。このタイプのゲートバルブは、弁体を弁シート部に均等に接触させることができるため、全体的に均一なシール力を得ることができ、開口部が大きい場合でもシール性に勝れるという利点がある。
【0004】
一方で、プロセスチャンバの開口部が大きい場合には、該プロセスチャンバ内のワークからの輻射熱によって弁体が加熱され、温度が上昇し易いという問題がある。このため、該弁体の温度上昇を一定限度以下(例えば120℃以下)に抑える必要がある。
この問題は、弁体用の冷却機構を設け、該弁体を冷却水で冷却することによって解決することができるが、そのためには、前記弁体の内部に冷却水通路を形成し、該冷却水通路に、前記主ロッドの内部に形成した冷却水供給路を通じて冷却水を供給するようにしなければならない。
【0005】
ところが、このような冷却機構を設ける場合、ゲートバルブが、主ロッドを傾動させて開口部を開閉するタイプのものである場合は、弁体が該主ロッドに直接取り付られているため、前記冷却水通路と冷却水供給路とを直接連通させることができるから特別な問題はないが、開閉シリンダで弁体を進退動させて開口部を開閉するタイプのゲートバルブである場合には、主ロッドと弁体とが相対的に変位するため、前記冷却水通路と冷却水供給路とを直接連通させることができない。このため、前記冷却水通路と冷却水供給路とを、相対的に変位可能な何らかの方法によって簡単にしかも液漏れを生じないように連結することが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−148635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明の目的は、弁体を開閉シリンダで開閉操作するタイプのゲートバルブにおいて、前記弁体を冷却するための冷却機構を設けると共に、弁体側に形成した冷却水通路と主ロッドの内部に形成した冷却水供給路とを、相対的に変位可能な方法によって簡単にしかも液漏れを生じないように連結することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため本発明のゲートバルブは、プロセスチャンバに通じる開口部を開閉する弁体と、該弁体を前記開口部の回りの弁シート部に接離させる開閉シリンダと、前記弁体を前記開口部に対向する位置と非対向の位置とに変位させる主シリンダと、前記弁体を冷却する熱交換器とを有している。
前記主シリンダは、空気圧の作用により進退動する主ロッドを有し、該主ロッドの先端の弁体取付部に前記開閉シリンダが取り付けられており、前記開閉シリンダは、空気圧の作用により進退動する開閉ロッドを有し、該開閉ロッドに前記熱交換器が取り付けられると共に、該熱交換器に前記弁体が取り付けられており、前記熱交換器は、冷却水が流れる冷却水通路と、該冷却水通路の一端に通じる冷却水入口及び他端に通じる冷却水出口とを有しており、前記主ロッドの内部には冷却水供給路及び冷却水排出路が設けられ、該主ロッドの前記弁体取付部には、前記冷却水供給路からの冷却水を前記冷却水入口に向けて送り出すための供給用接続口が開口すると共に、前記冷却水出口からの冷却水を前記冷却水排出路に戻すために受け入れる排出用接続口が開口し、前記熱交換器の冷却水入口及び冷却水出口と、前記弁体取付部の供給用接続口及び排出用接続口とが、伸縮自在で液密性を有する供給用及び排出用のベローズ継手でそれぞれ接続されている。
【0009】
本発明において好ましくは、前記供給用及び排出用のベローズ継手は、前記主ロッドの弁体取付部における前記開閉シリンダが取り付けられている位置より主シリンダ側に寄った位置に並列に配設されていることである。
【0010】
また、本発明において、前記供給用及び排出用のベローズ継手の一端は、一つの継手接続部材を介して前記弁体取付部に接続され、該継手接続部材には、各ベローズ継手に通じる供給用及び排出用の中継孔が設けられ、該継手接続部材と前記弁体取付部とが当接する当接部には、前記供給用及び排出用の中継孔と前記供給用及び排出用の接続口とが接続される部分の回りを個別に取り囲む2つの内側シール部材と、該2つの内側シール部材の回りをまとめて取り囲む外側シール部材とが介設され、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間の領域は、前記主ロッドの内部の排液通路を通じて外部に開放されていても良い。
【0011】
本発明において好ましくは、前記開閉シリンダが、空気圧と復帰ばねとによってピストン及び開閉ロッドが進退動するスプリングリターン型の単動シリンダであり、前記ピストンの一側の圧力作用室は、前記主ロッドの内部のエア供給通路に連通し、前記ピストンの他側の前記復帰ばねが配設されたばね室は、前記主ロッドの内部の大気開放通路を通じて大気に開放されていることである。
この場合に好ましくは、前記排液通路を主ロッドの内部において前記大気開放通路に連通させることにより、該大気開放通路に前記排液通路の一部を兼備させることである。
【0012】
本発明においては、前記主ロッドが円筒状をなし、該主ロッドの内部には、前記冷却水供給路を形成する冷却水供給配管、冷却水排出路を形成する冷却水排出配管、エア供給通路を形成するエア供給配管、及び大気開放通路を形成する大気開放配管が収容されていることが望ましい。
【0013】
また、本発明においては、前記主ロッドの弁体取付部の前記弁体が取り付けられている側と反対の側に、前記プロセスチャンバに隣接する別のチャンバからの熱を遮断する熱遮断板が固定され、該熱遮断板は、冷却水が流れる第2の冷却水通路を内部に有していても良い。
【0014】
前記熱遮断板は、前記第2の冷却水通路に通じる第2の冷却水入口及び第2の冷却水出口を有し、前記第2の冷却水入口が弁体取付部の前記排出用接続口に接続されると共に、前記第2の冷却水出口が前記冷却水排出路に接続されることにより、該第2の冷却水通路が前記熱交換器の冷却水通路に直列に接続されていてることが望ましい。
【0015】
また、前記熱遮断板と弁体取付部とが当接する当接部には、前記第2の冷却水入口と前記排出用接続口とが接続される接続部、及び前記第2の冷却水出口と前記冷却水排出路とが接続される接続部に、各接続部の回りを個別に取り囲む2つの内側シール部材と、該2つの内側シール部材の回りをまとめて取り囲む外側シール部材とが介設され、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間の領域は、前記主ロッドの内部の第2の排液通路を通じて前記大気開放通路に連通されていても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、弁体に熱交換器を取り付け、該熱交換器を開閉シリンダで弁体と一緒に進退動させるようにしたことにより、該弁体を前記熱交換器で確実に冷却することができて温度上昇を抑えることができ、しかも、前記熱交換器の冷却水通路と主ロッドの内部の冷却水供給路及び冷却水排出路とをベローズ継手を介して相互に接続したことにより、該熱交換器が弁体と一緒に主ロッドに対して相対的に変位しても、前記ベローズ継手の伸縮によって前記冷却水通路と冷却水供給路及び冷却水排出路とを確実にしかも液漏れを生じないように整然と連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るゲートバルブの第1実施形態において、弁体が開口部と非対向の位置に変位した状態を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の下面図である。
【図4】図1のIV−IV線での拡大断面図である。
【図5】図1のV−V線での断面図である。
【図6】図2の部分拡大図である。
【図7】図6のVII−VII線での拡大断面図である。
【図8】図4のVIII−VIII線での断面図である。
【図9】本発明に係るゲートバルブの第2実施形態を示す部分破断側面図である。
【図10】図9のゲートバルブの斜視図である。
【図11】図10のゲートバルブを、熱遮断板を分離して示す斜視図である。
【図12】図11のゲートバルブを反対側から見た斜視図である。
【図13】図9のXIII−XIII線での拡大断面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1−図8は本発明に係るゲートバルブの第1実施形態を示すもので、この第1実施形態のゲートバルブAは、図1−図3から分かるように、半導体製造装置のプロセスチャンバ1Aに接続され、該プロセスチャンバ1Aに通じる開口部2を開閉するものである。
前記ゲートバルブAは、前記プロセスチャンバ1Aと弁箱3との間に介設されて前記開口部2を有するシートプレート4と、前記弁箱3内において該シートプレート4に接離することにより前記開口部2を開閉する弁体5と、該弁体5を前記シートプレート4に接離させる開閉シリンダ6と、前記弁体5を前記開口部2に対向する位置と非対向の位置とに変位させる主シリンダ7と、前記弁体5を冷却する熱交換器8とを有している。
【0019】
前記弁箱3は、四角い箱形をしていて、相対する前後一方の壁に、前記プロセスチャンバ1Aに通じる矩形の開口3aを有し、前記シートプレート4を介して前記プロセスチャンバ1Aに接続されるものである。また、該弁箱3の他方の壁には、前記プロセスチャンバ1Aに隣接する別のチャンバ1Bに通じる開口3bを有し、該開口3bを通じて該チャンバ1Bにも接続される。このチャンバ1Bの内部は通常は常温である。
【0020】
前記シートプレート4は、正面視形状が矩形をなし、前記プロセスチャンバ1Aに取り付けるための大径の取付枠4aと、弁シート部4cを形成するための小径のシート枠4bとからなり、内部に該シートプレート4を貫通する前記開口部2を有している。該開口部2は、矩形の四隅を円弧形に丸めたような形をしている。そして、弁箱3内に位置する前記シート枠4bの端面に、開口部2を取り囲む前記弁シート部4cが形成されている。
【0021】
前記シートプレート4の内部には、冷却用流路(不図示)が前記開口部2を取り巻くように形成されると共に、該冷却用流路に通じる液入口と液出口とが前記取付枠4aの外周面の一つ(図では下面)に開口し、該液入口と液出口とに冷却水供給管10と冷却水排出管11とが接続されている。そして、該冷却水供給管10から供給される冷却水が前記冷却用流路を流れて冷却水排出管11から排出される間に前記シートプレート4が冷却されるようになっている。
【0022】
前記弁体5は、正面視形状が矩形のプレート状をなすもので、金属などの耐熱性のある素材により形成され、図4及び図5に示すように、該弁体5の前面(シートプレート4の弁シート部4cに対向する面)の外周部に、前記弁シート部4cに接離するシール部材12が取り付けられ、該シール部材12が前記弁シート部4cに接離することにより、該弁体5で前記開口部2が開閉されるようになっている。
なお、図4においては、説明の都合上、シートプレート4が、非対向位置に下降している弁体5と向かい合う位置に仮想線で描かれている。
【0023】
前記弁体5は、前記主シリンダ7から上向きに延出する主ロッド13の上端の弁体取付部14に、前記開閉シリンダ6及び熱交換器8を介して取り付けられている。この点について以下に詳述する。なお、図示した実施形態においては、前記弁体5を上向きにした姿勢でゲートバルブAが配設されているため、便宜上、前記弁体5がある方を上、その逆を下として説明されているが、該ゲートバルブAは、弁体5を下向きや横向きにした姿勢で配設されることもある。
【0024】
図1及び図2に示すように、前記弁箱3の下端に取り付けられるシリンダ取付部材17の下面には、縦向きに配設された前記主シリンダ7の上端が固定されている。この主シリンダ7は、前記主ロッド13が軸線L1方向の両側即ち上下両方向に延出する両ロッド型のエアシリンダであり、図示しないポートを通じて該エアシリンダの内部に圧縮空気を給排することにより、内蔵するピストン(不図示)が上下動して前記主ロッド13が上下方向に進退動するものである。
図2中の符号17aは、前記主ロッド13の外周とシリンダ取付部材17の内周との間をシールするOリング等のシール部材である。
【0025】
前記主ロッド13は円筒状をなし、該主ロッド13の下端に取り付けられたロッドプレート18には、前記軸線L1と平行に延びるガイドロッド19が取り付けられている。このガイドロッド19は、前記主シリンダ7の下端のシリンダプレート20を摺動自在に貫通し、上部が該シリンダプレート20の上方に延出しており、このガイドロッド19によって前記主ロッド13の回転防止と昇降の案内とが行われるようになっている。
【0026】
前記主ロッド13の上端部には、柱状部材21が取り付けられている。この柱状部材21は、円柱状をした基端部21aと、半円柱状をした先端部21bとを有する部材で、前記基端部21aが主ロッド13の上端に溶接部22によって一体に連結され、半円柱状をした前記先端部21bに前記弁体取付部14が形成され、該弁体取付部14の前面の平坦な取付面14aに前記開閉シリンダ6が固定されている。
【0027】
前記開閉シリンダ6は、図4及び図5に示すように、空気圧と復帰ばね23とによってピストン24及び開閉ロッド25が進退動するスプリングリターン型の単動シリンダである。該開閉シリンダ6は、一端が開放する凹状のシリンダ孔26を内部に有する矩形のボディ本体27aと、前記シリンダ孔26の開放端を塞ぐ矩形の端板27bとからなるシリンダボディ27を有し、前記端板27bを前記弁体取付部14の取付面14aに当接させた姿勢で、該弁体取付部14に複数のボルト28により固定されている。
【0028】
前記ピストン24は、前記シリンダ孔26の内部に、主シリンダ7の軸線L1と直交する第2の軸線L2に沿って変位自在なるように収容されている。該ピストン24の一側(受圧面24a側)には、該ピストン24と前記端板27bとの間に圧力作用室29が形成され、該ピストン24の他側(背面24b側)には、該ピストン24と前記シリンダ孔26の底部との間にばね室30が形成され、該ばね室30内には、前記シリンダ孔26の底部に凹状のばね座31が形成され、該ばね座31と前記ピストン24との間に複数の前記復帰ばね23が介設されている。図4中の符号33は、前記ピストン24の外周に取り付けられたシール部材、また符号34は、前記ピストン24の受圧面24aに取り付けられたダンパーである。
【0029】
前記圧力作用室29は、前記主ロッド13の弁体取付部14の内部に形成されたエア供給通路37に連通し、前記ばね室30は、前記弁体取付部14の内部に形成された大気開放通路38に連通している。そして、前記エア供給通路37は、前記主ロッド13の内部に収容されたエア供給配管37aを通じて図示しない圧縮エア源に接続され、前記大気開放通路38は、前記主ロッド13の内部に収容された大気開放配管38aを通じて大気に開放されている。
【0030】
前記ピストン24の背面24bの中央には、前記開閉ロッド25が取り付けられ、該開閉ロッド25は、前記シリンダボディ27を摺動自在かつ気密に貫通して該シリンダボディ27の外部に延出し、先端が前記熱交換器8の背面中央に連結されている。
また、前記シリンダボディ27には、前記開閉ロッド25を挟んで左右対称をなす位置に、2つのガイド孔40が前記開閉ロッド25と平行に形成され、該ガイド孔40内に、前記熱交換器8の背面から延出する2本のガイド軸41が摺動自在に嵌合し、該ガイド軸41によって前記熱交換器8の回転防止と進退動の案内とが行われるようになっている。
【0031】
前記開閉シリンダ6において、図4の状態から前記圧力作用室29内にエア供給通路37を通じて圧縮空気が供給されると、前記ピストン24が復帰ばね23を圧縮しながら図の左方向に前進し、該ピストン24と一緒に前進する開閉ロッド25によって前記熱交換器8が図の左方向に前進させられるため、弁体5のシール部材12がシートプレート4の弁シート部4cに当接して開口部2が閉鎖される。
前記圧力作用室29への圧縮空気の供給が停止されて該圧力作用室29が大気に開放されると、前記復帰ばね23によってピストン24及び開閉ロッド25が図4の位置に復帰するため、前記熱交換器8及び弁体5も一緒に復帰し、該弁体5がシートプレート4から離間して前記開口部2が開放される。
【0032】
前記熱交換器8は、前面視形状が矩形をなすもので、前記弁体5に連結された伝熱性に勝れる本体プレート45と、該本体プレート45の背面に複数のボルト47で固定された蓋プレート46とからなり、該本体プレート45と蓋プレート46との間に冷却水通路48を有し、該冷却水通路48を流れる冷却水によって前記弁体5を冷却するものである。
【0033】
前記冷却水通路48は、図1から分かるように、四角い熱交換器8の四つの辺に平行な直線状の通路部分が、該熱交換器8の中心側から外周側に向けて次第に長さを増しながら渦巻きのように連なった形をなしており、前記本体プレート45の背面に形成された溝によって該冷却水通路48が形成されている。しかし、該冷却水通路48は、渦巻き状に形成することもできる。
図6−図8も参照して、前記熱交換器8の背面には、前記開閉シリンダ6より下方の位置に、前記冷却水通路48の一端に通じる冷却水入口48aと、該冷却水通路48の他端に通じる冷却水出口48bとが、互いに近接した状態で左右に並設されている。
【0034】
一方、前記冷却水通路48に冷却水を流すため、前記主ロッド13の内部には、不図示の冷却水源に通じる冷却水供給路50と、不図示の排水タンク等に通じる冷却水排出路51とが設けられている。
【0035】
前記冷却水供給路50は、前記主ロッド13の内部に収容された冷却水供給配管50aと、前記柱状部材21の内部に形成されて該冷却水供給配管50aに接続された冷却水供給通孔50bとで構成され、該冷却水供給通孔50bは、前記弁体取付部14の前面の平坦な流路接続面14bに開口する供給用の接続口50cに連通している。
【0036】
また、前記冷却水排出路51は、前記主ロッド13の内部に収容された冷却水排出配管51aと、前記柱状部材21の内部に形成されて該冷却水排出配管51aに接続された冷却水排出通孔51bとで構成され、該冷却水排出通孔51bは、前記流路接続面14bの前記供給用接続口50cと左右隣り合う位置に開口する排出用の接続口51cに連通している。
【0037】
前記流路接続面14bは、前記弁体取付部14の前記開閉シリンダ6が取り付けられている取付面14aより下方の位置、即ち主シリンダ7寄りの位置に形成されている。
【0038】
そして、前記冷却水入口48aと供給用接続口50cとが、供給用のベローズ継手52aにより接続され、前記冷却水出口48bと排出用接続口51cとが、排出用のベローズ継手52bにより接続されている。
2つの前記ベローズ継手52a,52bは、伸縮自在であると同時に液密性を有するもので、前記主ロッド13に開閉シリンダ6が取り付けられている位置より下方寄りの位置に左右並列に配置され、各ベローズ継手52a,52bの一端は、前記熱交換器8に蝋付け等の方法で液密に固定され、他端は、共通の継手接続部材53及び取付金具54を介して前記弁体取付部14に取り外し可能に取り付けられている。
【0039】
前記ベローズ継手52a,52bをこのように配置したことにより、前記冷却水入口48a及び冷却水出口48bと前記供給用接続口50c及び排出用接続口51cとを、屈伸するチューブ等で接続した場合に比べ、小さい占有スペースで整然と接続することができる。
【0040】
前記継手接続部材53は、前記弁体取付部14の流路接続面14bの横幅より横に細長いプレート状の部材で、前記2つのベローズ継手52a,52bの内部に個別に通じる供給用及び排出用の2つの中継孔56a,56bを有し、該継手接続部材53に、前記ベローズ継手52a,52bの端部が蝋付け等の方法で液密に固定されている。
【0041】
また、前記取付金具54は、円弧状に湾曲する本体部54aと、該本体部54aの両端から延出する平坦な取付部54bとからなるもので、前記本体部54aを弁体取付部14の円弧状の外周面に当接させた状態で、前記取付部54bに前記継手接続部材53がねじ57で固定されており、それによって該継手接続部材53が、該継手接続部材53と取付金具54との間に前記弁体取付部14を挟持した状態で、前記流路接続面14bに圧接された状態に取り付けられている。
【0042】
前記継手接続部材53と前記弁体取付部14の流路接続面14bとが当接する当接部には、前記供給用の中継孔56aと供給用の接続口50cとが連通する部分の回りを取り囲む供給用の内側シール部材58aと、前記排出用の中継孔56bと排出用の接続口51cとが連通する部分の回りを取り囲む排出用の内側シール部材58bとが介設されると共に、該供給用及び排出用の2つの内側シール部材58a,58bの外側の位置に、該2つの内側シール部材58a,58bの回りをまとめて取り囲む1つの外側シール部材59が介設されている。そして、前記2つの内側シール部材58a,58bと外側シール部材59とで囲まれた領域は、前記主ロッド13の内部に形成された排液通路60を通じて外部に開放されている。
前記内側シール部材58a,58b及び外側シール部材59は、前記継手接続部材53に形成された溝内に嵌め込まれている。
また、前記排液通路60は、柱状部材21の内部で前記大気開放通路38に接続されており、これによって該大気開放通路38が、前記排液通路60の一部を兼ねている。
【0043】
このように、前記ベローズ継手52a,52bによる前記冷却水通路48と前記冷却水供給路50及び冷却水排出路51との接続部を二重シール構造とし、内側シール部材58a,58bと外側シール部材59との間の領域を排液通路60を通じて外部に開放させたことにより、前記内側シール部材58a,58bから万一液漏れが生じた場合でも、漏れた液を前記排液通路60から外部に逃がすことができ、その結果、漏れた液がプロセスチャンバ1A内やチャンバ1B内に流入するのを確実に防止することができる。
【0044】
前記構成を有するゲートバルブAにおいて、図1及び図2は、主シリンダ7の主ロッド13が下降して弁体5がシートプレート4の開口部2と非対向の位置を占めている状態を示している。この状態から前記開口部2を閉鎖するときは、前記主シリンダ7の作動により主ロッド13が上昇し、前記弁体5が、図2に鎖線で示すように開口部2との対向位置に移動する。この状態は図4にも示されている。
【0045】
次に、図4において、主ロッド13の内部のエア供給通路37を通じて開閉シリンダ6の圧力作用室29内に圧縮空気が供給されると、ピストン24と開閉ロッド25とが左方に前進し、熱交換器8及び弁体5を左方に移動させるため、該弁体5のシール部材12がシートプレート4の弁シート部4cに当接して開口部2が閉鎖される。
前記圧力作用室29への圧縮空気の供給が停止されると、前記復帰ばね23によってピストン24及び開閉ロッド25が図7の位置に復帰し、それと一緒に前記熱交換器8及び弁体5も復帰するため、該弁体5がシートプレート4から離間して前記開口部2が開放される。
【0046】
このとき、前記熱交換器8の内部の冷却水通路48には、主ロッド13の内部の冷却水供給路50及び接続口50cから、供給用のベローズ継手52a及び冷却水入口48aを通じて冷却水が供給され、この冷却水との熱交換によって前記弁体5が冷却され、その温度上昇が一定限度以下に抑えられる。前記冷却水通路48内を一巡した冷却水は、冷却水出口48bから排出用のベローズ継手52bを通じて主ロッド13の接続口51cに還流し、該接続口51cから冷却水排出路51に戻されたあと、外部に排出される。
また、前記シートプレート4の内部の冷却用流路にも冷却水供給管10から冷却水が供給され、該シートプレート4も同時に冷却される。
【0047】
ここで、前記弁体5による開口部2の開閉に伴い、該弁体5と前記熱交換器8とは上記主ロッド13に対して相対的に変位するが、その変位に伴って前記ベローズ継手52a,52bが伸縮してその変位を吸収するため、弁体5の開閉動作も冷却水の供給も円滑に行われ、相互に影響を及ぼし合うことがない。
また、前記熱交換器8の冷却水通路48と主ロッド13の内部の冷却水供給路50及び冷却水排出路51との接続を、例えば、流路孔を備えた複数の部材をシール部材を介して伸縮自在に連結することにより行う場合に比べ、シール部材を介して相互に摺動し合う部分がないため、構成が簡単で摺動抵抗もなく、液漏れを生じる心配もない。
【0048】
更に、前記主ロッド13を円筒状に形成し、該主ロッド13の内部に、前記エア供給通路37を形成するエア供給配管37a、大気開放通路38を形成する大気開放配管38a、冷却水供給路50を形成する冷却水供給配管50a、及び冷却水排出路51を形成する冷却水排出配管51aを4本並行に収容したことにより、前記配管37a、38a、50a、51aを主ロッド13の外部に配置し、弁箱3を通して開閉シリンダ6及び熱交換器8に個々に接続する場合に比べ、各配管の配置や相互間距離の調整等が簡単であるだけでなく、各配管37a、38a、50a、51aと弁箱3や開閉シリンダ6及び熱交換器8との接続部分をシール部材で個々にシールする必要がないため、シール構造も簡単になって信頼性が向上する。
【0049】
なお、図示した実施形態では、シートプレート4が弁箱3と別体に形成されているが、該シートプレート4を弁箱3と一体に形成することもでき、この場合には、弁箱3に前記開口部2及び弁シート部4cが直接形成されることになる。
【0050】
図9−図14は本発明の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態のゲートバルブBが前記第1実施形態のゲートバルブAと相違する点は、プロセスチャンバ1Aに隣接する別のチャンバ1Bからの熱を遮断する熱遮断板70を有する点である。
前記チャンバ1Bは、加熱処理用のチャンバで、その内部は前記プロセスチャンバ1Aと同様に高温である。該チャンバ1Bは、冷却用流路を内部に有するシートプレート71を介して弁箱3に接続され、該弁箱3の開口3bに通じる開口部72を有し、該開口部72からの熱が弁体5に作用する。
【0051】
前記第2実施形態のゲートバルブBの構成についてこれから説明するが、その構成のうち、前記熱遮断板70に関連すること以外は前記第1実施形態のゲートバルブAと実質的に同じであるから、主として該熱遮断板70に関連する構成について説明し、前記ゲートバルブAと同一の構成部分については、該ゲートバルブAの説明で用いたものと同じ名称及び符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
【0052】
図9に示すように、主ロッド13の弁体取付部14には、前記弁体5が取り付けられている側と反対の側に、前記熱遮断板70が固定されている。この熱遮断板70は、図10−図12からも分かるように、正面視形状が矩形の板状をなすもので、前記弁体5がシートプレート4の開口部2を閉鎖するとき前記弁箱3の開口3bに対面する厚みの大きい平らな本体プレート70aと、該本体プレート70aの背面にねじ74で固定された厚みの小さい平らな蓋プレート70bとからなっている。該熱遮断板70の縦及び横の寸法は前記弁体5とほぼ同じであるが、全体の厚みは該弁体5の厚みよりやや大きい。また、前記本体プレート70a及び蓋プレート70bは、金属などの耐熱性のある素材で形成されている。
【0053】
前記熱遮断板70は、前記弁体5が開口部2を閉鎖したときでも、前記弁箱3に当接することなく、従って前記開口3bを完全には閉鎖することなく、図9に示すように、前記弁箱3から僅かに離間した状態を維持し、その状態で前記チャンバ1Bからの熱を遮断するものである。
【0054】
前記熱遮断板70を取り付けるため、前記弁体取付部14の背面即ち取付面14aと反対側の面には、平らな第2の取付面14cが形成され、該第2の取付面14cに前記熱遮断板70の蓋プレート70bを当接させた状態で、該熱遮断板70のねじ取付孔内に本体プレート70a側から挿入した複数のボルト75を前記第2の取付面14cのねじ孔76にねじ込むことにより、該熱遮断板70が前記弁体取付部14に固定されている。
【0055】
また、図13から分かるように、2つのベローズ継手52a,52bの一端が固定された継手接続部材53は、平面視形状がコ字状をなすもので、前記弁体取付部14の左右に互いに平行に位置する2つの連結部53aを有し、該連結部53aの前記熱遮断板70が当接する端面にはねじ孔77が形成され、該ねじ孔77に、前記熱遮断板70のねじ挿入孔に本体プレート70a側から挿入した複数のボルト78をねじ込むことにより、該継手接続部材53が、前記弁体取付部14の流路接続面14bに圧接された状態で該弁体取付部14に固定されている。
【0056】
前記熱遮断板70の内部には、図11に示すように、冷却水が流れる第2の冷却水通路80が形成されている。該第2の冷却水通路80は、前記本体プレート70aに形成した凹溝によって該本体プレート70aと前記蓋プレート70bとの間に形成されたもので、前記熱遮断板70の裏面即ち蓋プレート70bの外面には、図11、図13及び図14からも分かるように、前記第2の冷却水通路80の一端と他端とに通じる第2の冷却水入口80aと第2の冷却水出口80bとが、上下に並べて開設されている。
【0057】
これに対し、前記弁体取付部14の第2の取付面14cには、図12及び図13から明らかなように、前記第2の冷却水入口80aに対応する位置に、排出用のベローズ継手52bに通じる前記排出用接続口51cが、前記弁体取付部14を取付面14a側から第2の取付面14c側に向けて貫通した状態に開口すると共に、前記第2の冷却水出口80bに対応する位置に、冷却水排出路51に通じる排出路口51dが開口している。前記排出用接続口51cは、前記冷却水排出路51に直接連通していない。
【0058】
そして、前記熱遮断板70を前記第2の取付面14cに固定することにより、前記第2の冷却水入口80aと排出用接続口51cとが接続されると共に、前記第2の冷却水出口80bと排出路口51dとが接続され、それによって前記第2の冷却水通路80が、前記熱交換器8の冷却水通路48に直列に接続されている。このように、熱交換器8の冷却水通路48と熱遮断板70の第2の冷却水通路80とを直列に接続することにより、各々の冷却水通路48,80に冷却水を別々の配管を通じて給排する場合に比べ、配管数を少なくして構造の簡略化と小型化とを図ることができる。
【0059】
また、前記熱遮断板70と第2の取付面14cとが当接する当接部には、図11、図13及び図14に示すように、前記第2の冷却水入口80aと前記排出用接続口51cとが接続される接続部、及び前記第2の冷却水出口80bと前記冷却水排出路51の排出路口51dとが接続される接続部に、各接続部の回りを個別に取り囲む2つの内側シール部材81a,81bと、該2つの内側シール部材81a,81bの回りをまとめて取り囲む1つの外側シール部材82とが介設され、前記内側シール部材81a,81bと前記外側シール部材82との間の領域は、弁体取付部14の内部に形成された第2の排液通路83を通じて前記大気開放通路38に連通されている。
前記内側シール部材81a,81b及び外側シール部材82は、前記熱遮断板70の蓋プレート70bに形成された溝内に嵌合している。
【0060】
このように、前記第2の冷却水入口80aと排出用接続口51cとの接続部、及び前記第2の冷却水出口80bと排出路口51dとの接続部を二重シール構造とすると共に、内側シール部材81a,81bと外側シール部材82との間の領域を第2の排液通路83を通じて外部に開放させたことにより、万一液漏れが生じた場合でも漏れた液を外部に逃がすことができる。
【0061】
前記第2実施形態のゲートバルブBはこのように構成されているから、図9において、弁体5がシートプレート4の開口部2を閉鎖しているとき、主ロッド13の内部の冷却水供給路50から弁体取付部14の接続口50c、供給用のベローズ継手52a、及び冷却水入口48aを通じて前記熱交換器8の内部の冷却水通路48に供給された冷却水は、該冷却水通路48内を一巡したあと、冷却水出口48bから排出用のベローズ継手52bを通じて前記弁体取付部14の接続口51cに還流し、該接続口51cから熱遮断板70の第2の冷却水入口80aを通じて第2の冷却水通路80内に流入する。そして、該第2の冷却水通路80内を一巡したあと、前記第2の冷却水出口80bから前記弁体取付部14の排出路口51dを通じて主ロッド13の冷却水排出路51内に戻され、外部に排出される。
【0062】
従って、この第2実施形態のゲートバルブBにおいて、前記熱交換器8に供給されて弁体5を冷却した前記冷却水は、前記接続口51c内に還流したあと、該接続口51cから前記冷却水排出路51内に直接戻されることなく、前記熱遮断板70の第2の冷却水通路80を経由して該冷却水排出路51内に戻されることになる。
この第2実施形態のゲートバルブBの前記以外の構成及び作用は、前記第1実施形態のゲートバルブAと実質的に同じである。
【0063】
なお、前記熱遮断板70の第2の冷却水通路80は、前記熱交換器8の冷却水通路48と並列に接続することも可能である。この場合、前記冷却水通路48の冷却水入口48aと第2の冷却水通路80の第2の冷却水入口80aとが、前記冷却水供給路50に共に接続され、前記冷却水通路48の冷却水出口48bと第2の冷却水通路80の第2の冷却水出口80bとが、前記冷却水排出路51に共に接続される。
【符号の説明】
【0064】
A,B ゲートバルブ
1A プロセスチャンバ
1B チャンバ
2 開口部
4c 弁シート部
5 弁体
6 開閉シリンダ
7 主シリンダ
8 熱交換器
13 主ロッド
14 弁体取付部
23 復帰ばね
24 ピストン
25 開閉ロッド
29 圧力作用室
30 ばね室
37 エア供給通路
37a エア供給配管
38 大気開放通路
38a 大気開放配管
48 冷却水通路
48a 冷却水入口
48b 冷却水出口
50 冷却水供給路
50a 冷却水供給配管
50c 供給用接続口
51 冷却水排出路
51a 冷却水排出配管
51c 排出用接続口
52a,52b ベローズ継手
53 継手接続部材
56a,56b 中継孔
58a,58b,81a,81b 内側シール部材
59,82 外側シール部材
60 排液通路
70 熱遮断板
80 第2の冷却水通路
80a 第2の冷却水入口
80b 第2の冷却水出口
83 第2の排液通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバに通じる開口部を開閉する弁体と、該弁体を前記開口部の回りの弁シート部に接離させる開閉シリンダと、前記弁体を前記開口部に対向する位置と非対向の位置とに変位させる主シリンダと、前記弁体を冷却する熱交換器とを有し、
前記主シリンダは、空気圧の作用により進退動する主ロッドを有し、該主ロッドの先端の弁体取付部に前記開閉シリンダが取り付けられ、
前記開閉シリンダは、空気圧の作用により進退動する開閉ロッドを有し、該開閉ロッドに前記熱交換器が取り付けられると共に、該熱交換器に前記弁体が取り付けられ、
前記熱交換器は、冷却水が流れる冷却水通路と、該冷却水通路の一端に通じる冷却水入口及び他端に通じる冷却水出口とを有し、
前記主ロッドの内部には冷却水供給路及び冷却水排出路が設けられ、該主ロッドの前記弁体取付部には、前記冷却水供給路からの冷却水を前記冷却水入口に向けて送り出すための供給用接続口が開口すると共に、前記冷却水出口からの冷却水を前記冷却水排出路に戻すために受け入れる排出用接続口が開口し、
前記熱交換器の冷却水入口及び冷却水出口と、前記弁体取付部の供給用接続口及び排出用接続口とが、伸縮自在で液密性を有する供給用及び排出用のベローズ継手でそれぞれ接続されている、
ことを特徴とするゲートバルブ。
【請求項2】
前記供給用及び排出用のベローズ継手は、前記主ロッドの弁体取付部における前記開閉シリンダが取り付けられている位置より主シリンダ側に寄った位置に並列に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のゲートバルブ。
【請求項3】
前記供給用及び排出用のベローズ継手の一端は、一つの継手接続部材を介して前記弁体取付部に接続され、該継手接続部材には、各ベローズ継手に通じる供給用及び排出用の中継孔が設けられ、該継手接続部材と前記弁体取付部とが当接する当接部には、前記供給用及び排出用の中継孔と前記供給用及び排出用の接続口とが接続される部分の回りを個別に取り囲む2つの内側シール部材と、該2つの内側シール部材の回りをまとめて取り囲む外側シール部材とが介設され、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間の領域は、前記主ロッドの内部の排液通路を通じて外部に開放されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲートバルブ。
【請求項4】
前記開閉シリンダは、空気圧と復帰ばねとによってピストン及び開閉ロッドが進退動するスプリングリターン型の単動シリンダであり、前記ピストンの一側の圧力作用室は、前記主ロッドの内部のエア供給通路に連通し、前記ピストンの他側の前記復帰ばねが配設されたばね室は、前記主ロッドの内部の大気開放通路を通じて大気に開放されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のゲートバルブ。
【請求項5】
前記排液通路を主ロッドの内部で前記大気開放通路に連通させることにより、該大気開放通路に前記排液通路の一部を兼備させたことを特徴とする請求項3に従属する請求項4に記載のゲートバルブ。
【請求項6】
前記主ロッドは円筒状をなし、該主ロッドの内部には、前記冷却水供給路を形成する冷却水供給配管、冷却水排出路を形成する冷却水排出配管、エア供給通路を形成するエア供給配管、及び大気開放通路を形成する大気開放配管が収容されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のゲートバルブ。
【請求項7】
前記主ロッドの弁体取付部には、前記弁体が取り付けられている側と反対の側に、前記プロセスチャンバに隣接する別のチャンバからの熱を遮断する熱遮断板が固定され、該熱遮断板は、冷却水が流れる第2の冷却水通路を内部に有することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のゲートバルブ。
【請求項8】
前記熱遮断板は、前記第2の冷却水通路に通じる第2の冷却水入口及び第2の冷却水出口を有し、前記第2の冷却水入口が弁体取付部の前記排出用接続口に接続されると共に、前記第2の冷却水出口が前記冷却水排出路に接続されることにより、該第2の冷却水通路が前記熱交換器の冷却水通路に直列に接続されていることを特徴とする請求項7に記載のゲートバルブ。
【請求項9】
前記熱遮断板と弁体取付部とが当接する当接部には、前記第2の冷却水入口と前記排出用接続口とが接続される接続部、及び前記第2の冷却水出口と前記冷却水排出路とが接続される接続部に、各接続部の回りを個別に取り囲む2つの内側シール部材と、該2つの内側シール部材の回りをまとめて取り囲む外側シール部材とが介設され、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間の領域は、前記主ロッドの内部の第2の排液通路を通じて前記大気開放通路に連通されていることを特徴とする請求項8に記載のゲートバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−233564(P2012−233564A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123782(P2011−123782)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000102511)SMC株式会社 (344)
【Fターム(参考)】