説明

ゲームシステム及びゲーム方法

【課題】 遊技場のスペースに制約を受けることなく、プレイヤーの参加人数を自在に設定することができるゲームシステム及びゲーム方法を提供する。
【解決手段】 ゲームシステム1は、ディーラーMによりゲームが行われゲームサーバ31を有する遊技台3と、遊技台3のゲームサーバ31にネットワークで接続された複数のステーション2とを備える。複数のステーション2のCPU51は、プレイヤーからゲームの開始操作を受付けたことを条件にベット情報をゲームサーバ31へ送信すると共に、ゲームサーバ31から配信された、カメラ17により動画撮影された画像情報及びセンサ18により識別されたカード情報等を受信する。また、複数のステーション2のCPU51は、受信した画像情報に基づき液晶ディスプレイ10にディーラーM等の画像を表示すると共に、受信したカード情報等に基づくゲームの勝敗結果に従って勝者側のプレイヤーに配当を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カジノなどの遊技場で行われるポーカーやブラックジャック、バカラ等のカードゲーム等を複数のプレイヤーで遊技するテーブルゲームが知られている。このテーブルゲームは、実際にベッティングチップを使用し、プレイヤーとディーラーとの間でゲームのやり取りをすることが一種のゲームの醍醐味となっている。
【0003】
従来のテーブルゲームには、実在のディーラーをプレイヤーの相手にするライブタイプのテーブルゲームと、ビデオディスプレイ上に表示された仮想的なディーラーをプレイヤーの相手にするビデオタイプのテーブルタイプとがある。このビデオタイプのテーブルゲームでは、ビデオディスプレイにカードの配布、チップの受け渡し動作をする仮想的なディーラーの画像を表示させて、あたかも実在のディーラーとの間でカードゲームを行っているようにゲームプログラムを処理して展開していくゲームシステムである。
【0004】
特許文献1は従来のビデオタイプのテーブルゲームが示されている。特許文献1に示す従来のテーブルゲームは、仮想的なディーラーとゲームカードとを表示するビデオディスプレイと、プレイヤーからベット等のゲームの開始操作を受付けると共にディーラーテーブルの周りを囲むようディーラーテーブルに一体的に設けられた複数のプレイヤーステーションと備え、実在のディーラーからディーラーテーブルにカードが配布されるように、ビデオディスプレイに仮想的なディーラーを画像で表示しながらコンピューターにより自動的にシャッフルされたカードを表示し、複数のプレイヤーステーションにいる複数のプレイヤーに対してカードゲームを行うことが開示されている。
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0035548号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のゲームシステムにおいては、遊技場のスペース的な面を考慮すると、遊技台に対してプレイヤーステーションの数を多く設置することができなかった。このため、遊技台で行われるゲームに参加できるプレイヤーの人数は限られていた。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定することができるゲームシステム及びゲーム方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、ゲームを行うための遊技台と、前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受け付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記ゲームの結果とを受信し、該受信したゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備える。
【0009】
本発明によれば、複数のステーションが遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーが遊技するステーションは、遊技場以外の遠隔地等にも自在に増設することができる。このため、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。
【0010】
本発明に係るゲームシステムは、ディーラーと対戦し、ゲームを行うための遊技台と、前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、前記ディーラーを撮影するカメラと、前記複数のステーションに設けられ、前記ゲームに関する画像を表示するディスプレイと、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記カメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報を受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディスプレイに前記ディーラーの画像を表示し、前記ゲームの進行状況に基づいて前記ゲームを進行し、該進行した前記ゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備える。
【0011】
本発明によれば、複数のステーションが、実在のディーラーと対戦しゲームを行う遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーはステーションを介して実在のディーラーとゲームを対戦することができると共に、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。また、複数のステーションに設けられたディスプレイには、遊技台のカメラにより撮影されたディーラーの画像がリアルタイムにライブ中継で表示されるため、プレイヤーは、遊技台でゲームを進行するディーラーを見ながら遊技を行うことができる。このため、ゲームに対するプレイヤーの趣向性は向上する。
【0012】
本発明に係るゲームシステムは、ディーラーと対戦し、カードゲームを行うための遊技台と、前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記カードゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、前記ディーラーを撮影するカメラと、前記遊技台上に配布されたカードを識別するセンサと、前記複数のステーションに設けられ、前記カードゲームに関する画像を表示するディスプレイと、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記カードゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記カードゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記カードゲームの進行状況および前記センサにより識別された前記カードの情報と、前記カメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報とを受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディスプレイに前記ディーラーの画像を表示し、前記カードの情報に基づいて前記カードゲームを行い、当該カードゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備える。
【0013】
本発明によれば、複数のステーションが、実在のディーラーと対戦してカードゲームを行う遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーはステーションを介して実在のディーラーとカードゲームを対戦することができると共に、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるカードゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。また、ディーラーにより遊技台上に配布されたカードは、遊技台に設けられたセンサにより識別され、カード情報として複数のステーションに配信されるため、カードゲームの進行を効率的に行うことができると共に、ゲームに対するプレイヤーの信頼性を向上させることができる。さらに、複数のステーションに設けられたディスプレイには、遊技台のカメラにより撮影されたディーラーの画像がリアルタイムにライブ中継で表示されるため、プレイヤーは、遊技台でゲームを進行するディーラーを見ながら遊技を行うことができる。このため、カードゲームに対するプレイヤーの趣向性は向上する。
【0014】
前記遊技台に対して一体的に設けられ、プレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションを更に備える。本発明によれば、複数のステーションが遊技台にも設けられているため、プレイヤーの参加人数を増大させることができる。
【0015】
本発明に係るゲーム方法は、ゲームを行うための遊技台に対してネットワークで接続される複数のステーションが該各ステーションを操作する複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付け、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受け付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記遊技台で行われた前記ゲームの結果を受信し、該受信したゲームの結果に基づいて配当を付与する。
【0016】
本発明によれば、複数のステーションが遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーが遊技するステーションは、遊技場以外の遠隔地等にも自在に増設することができる。このため、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。
【0017】
本発明に係るゲーム方法は、ディーラーと対戦しゲームを行うための遊技台にネットワークで接続される複数のステーションから前記ゲームに対する開始操作を受付け、前記複数のステーションに設けられ、前記ゲームに関する画像を表示するディスプレイと、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況およびカメラにより撮影されたディーラーの画像情報を受信し、前記ディーラーの画像をディスプレイに表示し、前記ゲームの進行状況に基づいて前記ゲームを進行し、該進行した前記ゲームの結果に基づいて配当を付与する。
【0018】
本発明によれば、複数のステーションが、実在のディーラーと対戦してゲームを行う遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーはステーションを介して実在のディーラーとゲームを対戦することができると共に、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。また、複数のステーションに設けられたディスプレイには、遊技台のカメラにより撮影されたディーラーの画像がリアルタイムにライブ中継で表示されるため、プレイヤーは、遊技台でゲームを進行するディーラーを見ながら遊技を行うことができる。このため、ゲームに対するプレイヤーの趣向性は向上する。
【0019】
本発明に係るゲーム方法は、ディーラーと対戦しカードゲームを行うための遊技台に対してネットワークで接続される複数のステーションを介して前記複数のステーションを操作する複数のプレイヤーから前記カードゲームに対する開始操作を受付け、前記ディーラーを撮影するカメラと、前記遊技台上に配布されたカードを識別するセンサと、前記複数のステーションに設けられ、前記カードゲームに関する画像を表示するディスプレイと、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記カードゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記カードゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記カードゲームの進行状況および前記遊技台上に配布されたカードを認識するセンサにより識別されたカードの情報と、ディーラーを撮影するカメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報とを受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディーラーの画像を前記ディスプレイに表示し、前記カードの情報に基づいて前記カードゲームを行い、当該カードゲームの結果に基づいて配当を付与する。
【0020】
本発明によれば、複数のステーションが、実在のディーラーと対戦してカードゲームを行う遊技台に対してネットワークで接続されているため、プレイヤーはステーションを介して実在のディーラーとカードゲームを対戦することができると共に、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるカードゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定できる。また、ディーラーにより遊技台上に配布されたカードは、遊技台に設けられたセンサにより識別され、カード情報として複数のステーションに配信されるため、カードゲームの進行を効率的に行うことができると共に、カードゲームに対するプレイヤーの信頼性を向上させることができる。さらに、複数のステーションに設けられたディスプレイには、遊技台のカメラにより撮影されたディーラーの画像がリアルタイムにライブ中継で表示されるため、プレイヤーは、遊技台でカードゲームを進行するディーラーを見ながら遊技を行うことができる。このため、ゲームに対するプレイヤーの趣向性は向上する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、遊技場のスペースに制約を受けることなく、遊技台で行われるゲームに参加するプレイヤーの参加人数を自在に設定することができるゲームシステム及びゲーム方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0023】
(ゲームシステムの全体説明)
本実施形態に係るゲームシステム1は、多人数参加型のゲーム機であり、実在のディーラーMによりカードゲームが行われゲームサーバ31を有する遊技台3と、遊技台3のゲームサーバ31に対してネットワーク100を介して接続され液晶ディスプレイ10を有する複数のステーション2A〜2Eとを備える。また、遊技台3は、プレイヤーの対戦相手としてのディーラーMを動画撮影するカメラ17と、ディーラーMにより遊技台3上に配布された各カードCの種類を識別するセンサ18とを有する。複数のステーション2A〜2EはCPU51などを備えている。
【0024】
複数のステーション2A〜2EのCPU51は、プレイヤーからゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、ベット情報(ベット対象とベット額とを含む)をゲームサーバ31に対して送信すると共に、ゲームサーバ31から配信された、カメラ17により動画撮影されたディーラーM等の画像情報及びセンサ18により識別された各カードCのカード情報、ゲーム進行情報等を受信する。
【0025】
また、複数のステーション2A〜2EのCPU51は、遊技台3のゲームサーバ31から受信したディーラーM等の画像情報に基づいて液晶ディスプレイ10にディーラーM等の画像を表示すると共に、受信したカード情報等に基づくカードゲームの勝敗結果に従って勝者側のプレイヤーに対して配当を付与する。
【0026】
(ゲームシステムの構成)
ゲームシステム1の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態によるゲームシステムの全体外観図である。
【0027】
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のプレイヤーが遊技操作等を行うための複数(5台)のステーション2A〜2Eと、実在のディーラーMが各プレイヤーの対戦相手としてカードゲームを行うための遊技台3とを備える。尚、ゲームシステム1全体の制御は後述する遊技台3内のゲームサーバ31により行われる。
【0028】
ステーション2A〜2Eと遊技台3は、ネットワーク100を介して接続されており、ステーション2A〜2Eと遊技台3とを同じ遊技場(カジノホール等)に設置しても良く、また、遊技台3を遊技場に設置し、ステーション2A〜2Eを遊技場とは別の遊技場又は別の場所(例えば、ホテルのロビー又は部屋、バーのカウンタ、自室等)に設置しても良い。さらに、ステーション2A〜2Eのそれぞれを別々の場所に設置することも可能である。遊技を行う各プレイヤーは、遠隔地等に設置されたステーション2A〜2Eを介して、遊技場等に設置された遊技台3で行われるライブゲームに参加することができる。
【0029】
ゲームシステム1は、“バカラ”と呼ばれるカードゲームを行う多人数参加型のバカラゲーム機である。このゲームシステム1は、各プレイヤーが、ステーション2A〜2Eを介して、遊技台3で行われるカードゲームの勝敗を予測し、ベット対象である「プレイヤ役」と「バンカ役」等のいずれかに対してチップ等のベットを行い、ディーラーMにより遊技台3上の図示しない「PLAYER」と「BANKER」とに順に複数(2枚又は3枚)のカードが配布され、配布されたカードの数字の合計が“9”に近い方が勝ちとなるゲームを行う。そして、ゲームシステム1は、「プレイヤ役」と「バンカ役」のどちらかの勝者側にベットを賭けていた各プレイヤーに対して、ステーション2A〜2Eを介して、遊技台3で行われたゲームの勝敗結果に基づいて配当(例えば、ベット額の2倍)を付与する。
【0030】
尚、ベットは、チップ、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)の他、メダル、トークン、電子マネー、チケット等により行われる。
【0031】
ステーション2A〜2Eは、遊技台3に対してネットワーク100を介して接続されており、各ステーション2A〜2Eは略扇状に配置されている。
【0032】
ここで、ステーション2A〜2Eの詳細について図2を用いて詳述する。図2は本発明の実施形態に係るステーションを示した外観図である。図2に示すように、ステーション2A〜2Eは、液晶ディスプレイ(ディスプレイ)10と、タッチパネル11と、複数の操作ボタン12と、コイン投入口13と、紙幣投入口14と、コイン払出口15と、スピーカー16等を備える。
【0033】
液晶ディスプレイ10は、後述するディーラー表示領域やカード表示領域、ベット操作領域等で構成された画面(図5参照)を有する。タッチパネル11は、液晶ディスプレイ10のベット操作領域に表示される「プレイヤ役」と「バンカ役」等のベット対象の選択やベット額の設定の際に、液晶ディスプレイ10上に表示されるボタンの選択に用いられる。プレイヤーがタッチパネル11を介して液晶ディスプレイ上のベット操作領域を操作することにより、ステーション2A〜2Eが各プレイヤーからゲームに対する開始操作を受付ける。
【0034】
尚、「開始操作を受付ける」とは、ベット対象にベット額が遊技に賭けられることをいう。例えば、コイン投入口13に投入されたコインが、直接遊技に賭けられる場合には、コイン投入口13へコインの投入口が、ベット操作の受付けに相当する。また、以下に説明するように、コイン投入口13へコインが投入されると、一旦クレジットされ、ベット領域のBETボタン又は最大BETボタンが操作されることによってクレジットされたコインが遊技に賭けられる場合には、クレジットされたコインが遊技に賭けられることが、ベット操作の受付けに相当する。
【0035】
複数の操作ボタン12は、プレイヤーが払い出し操作等を行うものである。コイン投入口13はプレイヤーがコインやメダルを投入する箇所であり、紙幣投入口14はプレイヤーが紙幣を投入する箇所である。コイン払出口15は、払い出し操作が行われた際に貯留されているクレジットに対応するコインやメダルをプレイヤーに対して払い出す。スピーカー16は効果音や音楽等を出力する。
【0036】
再び図1に戻り、遊技台3について説明すると、遊技台3は、カードゲームを進行するディーラーMがカードCの配布やチップTの配布を行うテーブルを構成しており、カメラ17と、センサ18と、マイク19等を備えている。遊技台3は、ステーション2A〜2Eから賭けられたベット対象とベット額を含むベット情報、ゲームに参加する各プレイヤーの情報等を表示すると共に、ディーラーMによりゲームの勝敗結果等を入力操作可能なディスプレイ(図示省略)等を更に備えることが好ましい。
【0037】
カードCは、複数種(英数字、絵柄等)のカードで構成されたトランプカードあり、トランプカードの各カードCは、カード情報が記録されたICタグが埋め込まれている。また、チップTの受け渡しは、臨場感を演出するようディーラーMにより行われ、このチップTは、遊技台3の「PLAYER」用のサークルと「BANKER」用のサークルのいずれかに配置される。
【0038】
カメラ17は、動画撮影可能なビデオカメラであり、遊技台3に配設された可動式の脚部17Aに取付けられている。このカメラ17は、遊技台3でカードゲームを行うディーラーM及び遊技台3に配布されたカードC、チップT、遊技台3周辺の環境等を撮影するものである。このカメラ17は、脚部17Aがカードゲームの進行状況に応じて可動するため、ディーラーM及びカードC等を様々な角度で撮影可能である。このカメラ17により撮影したディーラーM等の動画の映像は、ディーラーM等の画像情報として各ステーション2A〜2Eの液晶ディスプレイ10に表示されるようネットワーク100を介してステーション2A〜2Eにライブ中継で配信される。尚、カメラ17の数と配置場所は種々変更可能である。
【0039】
センサ18は、ICタグ等の記録情報を読取可能なセンサであり、ディーラーMがカードを配布する遊技台3の「PLAYER」と「BANKER」との箇所の近傍に配設されている。このセンサ18は、遊技台3上に配布されたカードCのICタグ等に記録されたカード情報を読み取る。このカード情報によって各カードCの種類を識別するのに用いられる。このセンサ18により識別された各カードCのカード情報は、ネットワーク100を介してステーション2A〜2Eに配信される。このカード情報は、ゲームの結果情報等として用いられる。
【0040】
マイク19は、遊技台3のカメラ17の脚部17Aとは反対の片隅に配設され、ディーラーがゲーム中に発する音声やディーラーがカードCを捌く音、チップTを置く音、遊技場で流れる音楽及び効果音、遊技場の観客の音声等を抽出する。このマイク19により抽出された音は、各ステーション2A〜2Eのスピーカー16に出力されるようネットワーク100を介してステーション2A〜2Eに配信される。
【0041】
次に、ゲームシステム1の制御系に係る構成を図3に基づき説明する。図3は本発明の実施形態によるゲームシステムの制御系を模式的に示すブロック図である。
【0042】
図3に示すように、ゲームシステム1は、遊技台3に備えられたゲームサーバ31(図1参照)と、このゲームサーバ31との間でデータを送受信可能にネットワーク接続されたステーション2A〜2E及び各種の周辺機器とを備えている。
【0043】
ゲームサーバ31は、マイクロコンピュータ45を核として構成されており、マイクロコンピュータ45は、CPU41と、RAM42と、ROM43と、CPU41とRAM42とROM43の相互間のデータ転送を行うためのバス44等を備える。また、ゲームサーバ31は、画像処理回路47と、センサ回路48と、音声回路49と、通信インターフェース50とを備える。この画像処理回路47と、センサ回路48と、音声回路49と、通信インターフェース50は、I/Oインターフェース46を介してCPU41に接続されている。
【0044】
CPU41は、所定のゲームシステムプログラムに従い作動すると共に、I/Oインターフェース46を介して、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームサーバ31全体の動作制御を行う。
【0045】
RAM42は、CPU41で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。ROM43は、ゲームシステム1の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等を格納している。
【0046】
画像処理回路47は、カメラ17に接続されており、カメラ17で撮影したディーラーM等の映像を画像処理する。センサ回路48は、センサ18に接続されており、センサ18で読取ったカードCのカード情報を処理する。音声回路49は、マイク19に接続されており、マイク19で抽出した音声等を音声処理する。
【0047】
通信インターフェース50は、ネットワーク100を介してステーション2A〜2Eに接続されており、CPU41の指示に従い、ゲームサーバ31とステーション2A〜2Eとの間でデータを送受信する。
【0048】
以上の制御系の構成により、ゲームサーバ31のCPU41は、ネットワーク100を介して、画像処理回路47で処理されたディーラーM等の画像情報、センサ回路48で処理されたカード情報、音声回路49で処理された音声情報、カードゲームの進行状況及びゲーム結果情報等のゲームに関する情報を各ステーション2A〜2Eに対してライブ中継で配信する。ここで、ゲーム結果情報とは、ゲームサーバ31のCPU41がセンサ18により読取られたカード情報に基づいて、カードCの種類から「バンカ役」と「プレイヤ役」のいずれかを勝者として特定したゲームの勝敗結果情報である。
【0049】
次に、ステーション2A〜2Eの制御系に係る構成について図4に基づき説明する。図4は本発明の実施形態に係る各ステーションの制御系を模式的に示すブロック図である。
【0050】
図4に示すように、ステーション2A〜2Eは、マイクロコンピュータ55を核として構成されており、このマイクロコンピュータ55は、コントローラとしてのCPU51と、RAM52と、ROM53と、CPU51とRAM52とROM53の相互間のデータ転送を行うバス54等を備える。また、ステーション2A〜2Eは、液晶パネル駆動回路57と、タッチパネル駆動回路58と、ホッパー駆動回路59と、払出完了信号回路60と、音声回路61と、通信インターフェース62とを備える。この液晶パネル駆動回路57と、タッチパネル駆動回路58、ホッパー駆動回路59、払出完了信号回路60、音声回路61、通信インターフェース62は、I/Oインターフェース56を介してCPU51に接続されている。
【0051】
CPU41は、所定のプログラムに従い作動すると共に、I/Oインターフェース56を介して、他の構成要素との信号の入出力を行い、ステーション2全体の動作制御を行う。
【0052】
RAM52は、ステーション2に貯留されているクレジット数、プレイヤーがベットを行ったベット対象(「バンカ役」又は「プレイヤ役」等)とベット額、配当倍率、CPU51で演算された各種データ等を一時的に記憶しておくメモリである。ROM53は、ステーションの制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等を格納している。
【0053】
液晶パネル駆動回路57は、液晶ディスプレイ10に接続されており、タッチパネル駆動回路58はタッチパネル11に接続され、ホッパー駆動回路59はホッパー63に接続され、払出完了信号回路60はコイン検出部64に接続され、音声回路61はスピーカー16に接続されている。
【0054】
通信インターフェース62は、ゲームサーバ31とネットワーク接続されており、CPU51の指示に従い、各ステーション2A〜2Eとゲームサーバ31との間でデータを送受信する。
【0055】
以上の制御系の構成により、ステーション2A〜2EのCPU51は、タッチパネル11から出力される操作情報に基づいて、プレイヤーがベットを行ったベット対象(「バンカ役」又は「プレイヤ役」)とベット額(クレジット数)を算出する。そして、ステーション2A〜2EのCPU51は、算出されたベット対象とベット額を含むベット情報をRAM52のベット情報格納領域に格納すると共に遊技台3のゲームサーバ31に送信する。このCPU51の動作により、各プレイヤーは、ステーション2A〜2Eを介して、遊技台3で行われているカードゲームに参加することができる。
【0056】
また、ステーション2A〜2EのCPU51は、ネットワーク100を介して、遊技台3のゲームサーバ31から配信された、カメラ17により動画撮影されたディーラーM等の画像情報、センサ18により識別されたカード情報、マイク19により抽出された音楽等の音声情報、ゲーム進行状況やゲーム結果等のゲームに関する情報等を受信する。そして、ステーション2A〜2EのCPU51は、遊技台3のゲームサーバ31から受信したディーラーM等の画像情報に基づき液晶ディスプレイ10にディーラーM等の画像信号を出力すると共に、受信した音声情報に基づきスピーカー16に遊技台3で発する音楽等の音声信号を出力する制御を行う。
【0057】
さらに、ステーション2A〜2EのCPU51は、遊技台3のゲームサーバ31から受信したカード情報(ディーラーのカード情報)とプレイヤーのベット情報、カード情報に基づいて、カードゲームを進行し、該進行したカードゲームの結果に基づいて配当を付与する配当処理を行う。ここで、配当処理は、CPU51によりホッパー63及びコイン検出部64によるコイン払出口15からのコインの払出制御が行われる。尚、ステーション2A〜2EのCPU51は、遊技台3のゲームサーバ31から受信したカード情報に基づいて各カードCの画像信号を液晶ディスプレイ10に出力する。
【0058】
次に、ステーション2A〜2Eの各液晶ディスプレイ10に表示される画面70の構成について図5に基づき説明する。図5は本発明の実施形態に係るステーションの液晶ディスプレイに表示される画面を示した模式図である。
【0059】
図5に示すように、液晶ディスプレイ10には、ディーラー表示領域70Aと、カード表示領域70Bと、ベット操作領域70C等からなる画面70が表示される。
【0060】
ディーラー表示領域70Aは、遊技台3に設けられたカメラ17により動画撮影されたディーラーMやカードC等の画像がリアルタイムにライブ中継で表示される。プレイヤーは、液晶ディスプレイ10のディーラー表示領域70Aを通して、遊技台3でカードゲームを進行するディーラーMの表情や、遊技台3上にカードCを配布するディーラーMの手捌き等を見ながらカードゲームを行うことができる。また、このディーラー表示領域70Aは、遊技台3のカメラ17の撮影位置がカードゲームの進行状況に応じて自動的に変更されるため、様々な角度で撮影されたディーラーM等の画像が表示される。尚、ステーション2A〜2Eには、遊技台3のカメラ17の撮影位置を変更可能な操作部を設けても良く、この操作部をプレイヤーが操作することによりプレイヤーの好みの視点で撮影したディーラーM等の画像をディーラー表示領域70Aに表示することも可能である。
【0061】
カード表示領域70Bは、「BANKER」表示部と「PLAYER」表示部で構成されており、遊技台3に設けられたセンサ18により識別された各カードCの画像がリアルタイムにライブ中継で表示される。プレイヤーは、カード表示領域70Bを通して、ディーラーMにより遊技台3の「PLAYER」と「BANKER」の箇所に配布された各カードCの種類を認識することができる。このカード表示領域70Bは、CPU51が遊技台3のゲームサーバ31から配信されたカード情報に基づいてRAM52に予め格納された各カードデータを参照することにより、各カードCの画像が表示される。尚、カード表示領域70Bは、遊技台3のカメラ17により撮影した遊技台3上の各カードCの画像を直接、拡大表示することも可能である。
【0062】
ベット操作領域70Cは、プレイヤーがベットを行うことができるベット対象やベット額等が表示されるメイン表示部71と、ベット期間の残り時間を示すタイマ表示部72と、各ベット対象にベットされたクレジットの差額や案内文等が表示されるコメント表示部73と、現在の遊技状況や遊技結果等が表示される情報表示部74等から構成される。
【0063】
メイン表示部71は、プレイヤーがベット対象を決定するためのエリアボタン81、82と、プレイヤーがベット対象にベットするベット額を決定するためのベットボタン83〜87とを有している。このエリアボタン81、82とベットボタン83〜87は、プレイヤーがタッチパネル11を介して操作することができる。エリアボタン81は、ベット対象を「バンカ役」に設定するためのものであり、エリアボタン82はベット対象を「プレイヤ役」に設定するためのものである。ベットボタン83〜87は、ベット対象に対して1,5,10,25,100クレジットを加算してベットするためのものである。尚、エリアボタン81,82の右側には、配当倍率が表示されており、プレイヤーのベットしたベット対象が勝利した場合には、ベットされたベット額と配当倍率を乗じた額のコインが払い出される。
【0064】
尚、コメント表示部73には、ベット期間終了時点で各ステーション2A〜2Eにおいて「バンカ役」にベットされているベット額(クレジット数)の合計と「プレイヤ役」にベットされているベット額(クレジット数)の合計の差額が具体的な数値で表示される。また、コメント表示部73には、例えば、差額がゲーム開始条件である200クレジット以下を上回っている場合には、プレイヤーにベット操作の変更を促す「ベット対象又はベット額を変更してください」との案内文が表示される。
【0065】
尚、上述の画面70は、各プレイヤーの操作等により、ディーラー表示領域70Aと、カード表示領域70Bと、ベット操作領域70Cの配置場所や表示態様を変更することが可能である。例えば、画面70には、カード表示領域70Bとベット操作領域70Cを表示することなくディーラー表示領域70Aを拡大して表示することも可能である。また、画面70には、ディーラー表示領域70Aと、カード表示領域70Bと、ベット操作領域70Cの他に、ゲームのルールを説明するルール領域や各ステーション2からゲームに参加するプレイヤーの画像や情報を表示する参加プレイヤー領域等を更に有していても良い。
【0066】
(ゲームシステムの動作内容)
以下、上述したゲームシステム1の制御処理について図6を参照しながら説明する。図6は本発明の実施形態に係るゲームシステムの動作手順を示すフローチャートである。以下のゲームシステム1の処理は、遊技台3のゲームサーバ31のCPU41がROM43に格納されたプログラム等を実行すると共に、ステーション2A〜2EのCPU51がROM53に格納されたプログラム等を実行することで行われる。
【0067】
(ゲームサーバの動作手順)
まず、ゲームサーバ31のCPU41が実行する動作手順について図6に基づき説明する。ステップS1において、ゲームサーバ31のCPU41は、各プレイヤーによるベット操作の受付を行うベット期間の開始指示を、各ステーション2A〜2Eに対して送信する。
【0068】
次に、ステップS2で、CPU41は、各ステーション2A〜2Eから送信されたベット情報を受信する。ここで、ベット情報とは、各プレイヤーがベットしたベット対象(「バンカ役」又は「プレイヤ役」)と、そのベット対象にベットされたベット額(クレジット数)の情報を含む。
【0069】
次に、ステップS3で、CPU41は、ゲーム開始の条件が満たされているか判定する。ここで、ゲーム開始の条件とは、各ステーション2A〜2Eの少なくとも1つ以上からベット情報を受信し、かつ、ベット期間が終了していることである。そして、CPU41は、ゲーム開始の条件が満たされていないと判定された場合(ステップS3:NO)は、ステップS1へ戻り継続してベット期間の開始指示の送信を行い、ゲーム開始の条件が満たされていると判定された場合(ステップS3:YES)には、ステップS4へ進む。
【0070】
次に、ステップS4で、CPU41は、ゲーム開始処理を実行する。ここで、ゲーム開始処理は、ディーラーMにゲームの開始指示の表示又は音楽等をディスプレイやスピーカー等に出力することを含む。尚、ゲーム開始の指示が出ると、ディーラーMは、各プレイヤーからベットされたベット額のチップを遊技台3のベット対象のサークルに演出でセットする。
【0071】
次に、ステップS5で、CPU41は、カメラ17によるディーラーM等の動画撮影とマイク19による音声等の抽出を開始する。
【0072】
次に、ステップS6で、CPU41は、カメラ17により撮影したディーラーM等の画像情報とマイク19により抽出した音声情報、遊技台3で行われているゲームの進行情報等とを各ステーション2A〜2Eに対して送信し続ける。
【0073】
次に、ステップS7で、CPU41は、ディーラーMにより遊技台3の「BANKER」、「PLAYER」に配布された各カードCの種類をセンサ18により識別するよう制御する。ここで、センサ18による識別は、各カードCに付されたICタグ等を読み取ることで行われる。
【0074】
次に、ステップS8で、CPU41は、センサ18により読取られた各カードCのカード情報を各ステーション2A〜2Eに対して送信する。
【0075】
次に、ステップS9で、CPU41は、ゲーム終了処理を実行する。ここで、ゲーム終了処理は、ディーラーMにゲームの終了指示の表示又は音楽等をディスプレイやスピーカー等に出力又は停止することを含む。また、ゲーム終了処理は、カメラ17によるディーラーM等の動画撮影とマイク19による音声等の抽出を停止することを含む。尚、ゲーム終了の指示が出ると、ディーラーMは、特定された勝者側にベットしたプレイヤーに対して、配当として所定額のチップを遊技台3のベット対象のサークルに演出でセットする。
【0076】
(ステーションの動作手順)
次に、ステーション2A〜2Eの各CPU51が実行する動作手順について図6に基づき説明する。ステップS101において、ステーション2A〜2Eの各CPU51は、遊技台3のゲームサーバ31からベット期間の開始指示を受信する。
【0077】
次に、ステップS102で、各CPU51は、各プレイヤーからベット操作の受付を開始する。ここで、ベット操作の受付は、ベット操作領域70Cを液晶ディスプレイ10に表示し、タッチパネル11からの操作情報に基づいてプレイヤーがベットを行ったベット対象(「バンカ役」又は「プレイヤ役))と、ベット対象にベットされたベット額(クレジット額)を特定する。
【0078】
次に、ステップS103で、各CPU51は、ベット期間が終了したか否か判定する。具体的には、ステップS102でベット操作の受付が開始されてから予め定められた所定時間(例えば200sec)が経過したか否かが判定される。そして、このステップS103で、各CPU51は、ベット期間が終了していないと判定された場合(ステップS103:NO)には、ステップS102に戻り継続してベット操作の受付を行い、ベット期間が終了したと判定された場合(ステップS103:YES)には、ステップS104へ進む。
【0079】
次に、ステップS104で、各CPU51は、ベット対象とベット額を含むベット情報をRAM52のベット情報格納領域に格納する。
【0080】
次に、ステップS105で、各CPU51は、RAM52のベット情報格納領域に格納したベット情報を遊技台3のゲームサーバ31に対して送信する。
【0081】
次に、ステップS106で、各CPU51は、遊技台3のゲームサーバ31からカメラ17により動画撮影されたディーラーM等の画像情報と、マイク19により抽出された音声情報と、遊技台3で行われているゲームの進行情報等を受信する。
【0082】
次に、ステップS107で、各CPU51は、受信したディーラーM等の画像情報に基づいて液晶ディスプレイ10のディーラー表示領域70A等にディーラーM等の動画の画像を表示する。また、各CPU51は、受信した音声情報に基づく音楽等をスピーカー16等に出力し、受信したゲーム進行情報等に基づく現在の遊技状況等を液晶ディスプレイ10の情報表示部74に表示する。
【0083】
次に、ステップS108で、各CPU51は、遊技台3のゲームサーバ31からセンサ18により読取られた各カードCのカード情報を受信する。
【0084】
次に、ステップS109で、各CPU51は、遊技台3のゲームサーバ31から受信したカード情報(ディーラーのカード情報)とプレイヤーのベット情報、カード情報に基づいてカードゲームを進行する。ここで、各CPU51は、カード情報に基づいて液晶ディスプレイ10のカード表示領域70Bの「BANKER」表示部と「PLAYER」表示部にディーラーMにより遊技台3に配布された各カードCの画像を表示する。
【0085】
そして、ステップS110で、各CPU51は、ステップS109で進行したカードゲームの結果に基づいて配当処理を行う。この配当処理では、特定された勝者側にベットを行っていたプレイヤーに対して配当として所定額のクレジットを付与する。尚、配当としての所定額のクレジットとは、勝者側のベット対象にベットしたベット額(クレジット数)と配当倍率に基づいたクレジット額である。
【0086】
上述の実施形態では、遊技台3に対して5台のステーション2A〜2Eを接続した例について説明したが、ステーションの数は任意に増減することが可能である。また、ステーションの数は、例えば、図7に示すように増設することもできる。図7は本発明の別の実施形態に係るゲームシステムの全体外観図である。ステーションは、遠隔地に設置された5台のステーション2A〜2Eと、遊技台3に一体的に設けた5台のステーション2F〜2Jとを備えることも可能である。これによりプレイヤーの参加人数は更に増大させることができる。
【0087】
尚、上述の実施形態では、ステーション2A〜2Eが、各プレイヤーの遊技する箇所であることを説明したが、本発明はこれに限定されることなく、各プレイヤーの遊技する箇所は、ステーション2A〜2Eの他に、通常のテーブルゲーム同様に、遊技台3上であっても良い。
【0088】
さらに、上述の実施形態によるステーション2では、複数のプレイヤーからゲームに対する開始操作を受付ける条件として、プレイヤーが液晶ディスプレイ10とタッチパネル11を介してベット対象とベット額の設定を行うことを説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、複数のステーション2に別に設けられたゲーム開始操作ボタンが操作される場合や、複数のステーション2に赤外線センサを設け、この赤外線センサがステーション前にいるプレイヤーを一定時間検出した場合等を、ゲームに対する開始操作を受付ける条件とすることも可能である。
【0089】
また、上述の実施形態によるゲームシステム1では、“バカラ”と呼ばれるカードゲームを行うバカラゲーム機について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、ポーカーやブラックジャック等を行うカードゲーム機であっても良い。また、ゲームシステム1は、カードゲームに限定されることなく、ディーラー等が存在しないゲームを行うものであっても良く、例えば、遊技台3をルーレットで構成し、複数のプレイヤーが複数のステーション2を介してルーレットのゲームを行うものであっても良い。
【0090】
さらに、上述の実施形態によるゲームシステム1では、遊技台3にディーラーMを撮影するカメラ17やカードCに付されたICタグ等を読取るセンサ18を設けたが、本発明はこれに限定されることなく、遊技台3にカメラ17やセンサ18を設けないゲームシステムを構成することができる。例えば、ディーラーとカードが、実在のディーラーMとカードCでなく、遊技台3と一体で設けられたディスプレイ上に表示されるビデオ表示のディーラーとカードである場合には、遊技台3にカメラ17やセンサ18を設けないで構成することができる。ゲームシステム1にセンサ18を設けない場合には、ゲームの勝敗結果等はディーラーM等がディスプレイの操作ボタン等を操作することにより、各ステーションに配信することが好ましい。
【0091】
加えて、上述の実施形態によるゲームシステム1では、ディーラーMが実在の人間であることを前提に説明したが、本発明はこれに限定されることなく、ディーラーMが、ロボットで構成された機械的なディーラーであっても良い。
【0092】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係るゲームシステム及びゲーム方法は上述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体外観図である。
【図2】ステーションを示した外観図である。
【図3】ゲームシステムの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図4】ステーションの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図5】ステーションの液晶ディスプレイに表示される画面を示した模式図である。
【図6】ゲームシステムの動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の別の実施形態に係るゲームシステムの全体外観図である。
【符号の説明】
【0094】
1 ゲームシステム
2 複数のステーション2(2A〜2E)
3 遊技台
10 液晶ディスプレイ(ディスプレイ)
11 タッチパネル
12 複数の操作ボタン
13 コイン投入口
14 紙幣投入口
15 コイン払出口
16 スピーカー
17 カメラ
17A 脚部
18 センサ
19 マイク
31 ゲームサーバ
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 バス
45 マイクロコンピュータ
46 I/Oインターフェース
47 画像処理回路
48 センサ回路
49 音声回路
50 通信インターフェース
51 CPU(コントローラ)
52 RAM
53 ROM
54 バス
55 マイクロコンピュータ
56 I/Oインターフェース
57 液晶パネル駆動回路
58 タッチパネル駆動回路
59 ホッパー駆動回路
60 払出完了信号回路
61 音声回路
62 通信インターフェース
70 画面
70A ディーラー表示領域
70B カード表示領域
70C ベット操作領域
71 メイン表示部
72 タイマ表示部
73 コメント表示部
74 情報表示部
81、82 エリアボタン
83〜87 ベットボタン
M ディーラー
C カード
T チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを行うための遊技台と、
前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受け付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記ゲームの結果とを受信し、該受信したゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
ディーラーと対戦し、ゲームを行うための遊技台と、
前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、
前記ディーラーを撮影するカメラと、
前記複数のステーションに設けられ、前記ゲームに関する画像を表示するディスプレイと、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記カメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報を受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディスプレイに前記ディーラーの画像を表示し、前記ゲームの進行状況に基づいて前記ゲームを進行し、該進行した前記ゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
ディーラーと対戦し、カードゲームを行うための遊技台と、
前記遊技台に対してネットワークで接続されると共に、複数のプレイヤーから前記カードゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションと、
前記ディーラーを撮影するカメラと、
前記遊技台上に配布されたカードを識別するセンサと、
前記複数のステーションに設けられ、前記カードゲームに関する画像を表示するディスプレイと、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記カードゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記カードゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記カードゲームの進行状況および前記センサにより識別された前記カードの情報と、前記カメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報とを受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディスプレイに前記ディーラーの画像を表示し、前記カードの情報に基づいて前記カードゲームを行い、当該カードゲームの結果に基づいて配当を付与するように制御を行うコントローラと、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
前記遊技台に対して一体的に設けられ、プレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付ける複数のステーションを更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
ゲームを行うための遊技台に対してネットワークで接続される複数のステーションが該各ステーションを操作する複数のプレイヤーから前記ゲームに対する開始操作を受付け、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受け付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況および前記遊技台で行われた前記ゲームの結果を受信し、該受信したゲームの結果に基づいて配当を付与するゲーム方法。
【請求項6】
ディーラーと対戦しゲームを行うための遊技台にネットワークで接続される複数のステーションから前記ゲームに対する開始操作を受付け、
前記複数のステーションに設けられ、前記ゲームに関する画像を表示するディスプレイと、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記ゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記ゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記ゲームの進行状況およびカメラにより撮影されたディーラーの画像情報を受信し、前記ディーラーの画像をディスプレイに表示し、前記ゲームの進行状況に基づいて前記ゲームを進行し、該進行した前記ゲームの結果に基づいて配当を付与するゲーム方法。
【請求項7】
ディーラーと対戦しカードゲームを行うための遊技台に対してネットワークで接続される複数のステーションを介して前記複数のステーションを操作する複数のプレイヤーから前記カードゲームに対する開始操作を受付け、
前記ディーラーを撮影するカメラと、
前記遊技台上に配布されたカードを識別するセンサと、
前記複数のステーションに設けられ、前記カードゲームに関する画像を表示するディスプレイと、
前記複数のステーションのうちの少なくとも1つが前記カードゲームに対する開始操作を受付けたことを条件に、前記プレイヤーが前記ステーションを介して前記遊技台で行われている前記カードゲームに参加すると共に、前記遊技台で行われている前記カードゲームの進行状況および前記遊技台上に配布されたカードを認識するセンサにより識別されたカードの情報と、ディーラーを撮影するカメラにより撮影された前記ディーラーの画像情報とを受信し、前記ディーラーの画像情報に基づいて前記ディーラーの画像を前記ディスプレイに表示し、前記カードの情報に基づいて前記カードゲームを行い、当該カードゲームの結果に基づいて配当を付与するゲーム方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−220431(P2008−220431A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−59106(P2007−59106)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】