説明

コネクタセット

【課題】アクティブコネクタの誤実装を防止することのできるコネクタセットを提供する。
【解決手段】コネクタセットは、装置に設けられている信号出力端に適用される送信型アクティブコネクタと、信号入力端に適用される受信型アクティブコネクタとからなる。送信型コネクタ、受信型コネクタは、それぞれ、少なくとも一つの能動素子を内蔵するコネクタ基部、伝送線路と電気的に結合される外部ポート、装置内部の回路と電気的に結合される内部ポートを含む。送信型コネクタのコネクタ基部から突出する第1の固定部材は、装置の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターンと、装置の受信型コネクタ実装面に形成された、第1の穴パターンと異なる第2の穴パターンのうち、第1の穴パターンにのみ適合する。受信型コネクタのコネクタ基部から突出する第2の固定部材は、第1の穴パターン及び第2の穴パターンのうち第2の穴パターンにのみ適合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコネクタセットに関し、特に、装置に設けられた信号出力端及び信号入力端にそれぞれ適用される、送信型アクティブコネクタ及び受信型アクティブコネクタを含む、コネクタセットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
信号を送信あるいは受信する装置と伝送線路の間で信号は、装置の出力端あるいは入力端に設けられたコネクタを介して伝送されている。このような信号伝達方式においては、ほとんどの場合、物理インターフェースがあらかじめ規格として定められていることが多い。代表的な物理インターフェースとしては、コネクタの機械的な構造や寸法、信号振幅やインピーダンス、周波数特性、損失などがある。
【0003】
最近では、高精細度テレビジョン(High Definition TeleVision;HDTV)信号を使用する放送技術の実用化が進展するにつれて、高速・広帯域なパルス信号列を装置と伝送線路間で伝送する例が増加している。このような高速・広帯域なパルス信号列を伝送する際には、周波数特性や信号レベル、さらには反射損失などの電気的な特性の確保に十分に注意する必要がある。
【0004】
従来、コネクタは、装置内部の回路と伝送線路間を接続する受動部品として、信号がコネクタを通過するときに如何に劣化を発生させないようにするかという観点から、コネクタ自体を4端子回路網と見なして、周波数特性や反射特性の改善を図ってきた。
【0005】
ところで、コネクタは基本的には受動回路であるため、伝送線路に信号を送る場合には、コネクタは、装置内部の駆動回路の電気的影響を受ける。逆に伝送線路からの信号を受ける場合には、コネクタは、コネクタの負荷である装置内部の回路の電気的な影響を受ける。また、コネクタが、装置内部の回路とコネクタ間を接続する装置内部の別の伝送線路(内部配線)の影響も受けることも想定される。
【0006】
このように、如何にコネクタ自体が4端子回路網として優れた特性を有していたとしても、コネクタに電気的に結合される装置内部の回路及び伝送線路の影響を受けることから、装置内部の設計をするときは、コネクタを含めた設計を要することになる。しかしながら、高速・広帯域のパルス信号は寄生素子の影響を敏感に受けることから、装置内部の設計には、部品の実装法やパターン等に関するノウハウが必要とされていた。このため、同一の回路図に従い装置が設計され、組み立てられたにもかかわらず、装置の性能が設計者に依存して大幅に異なることがあった。
【0007】
上記したように、従来のコネクタでは、入力側及び出力側のインピーダンス特性や伝達特性は、入力側及び出力側に電気的に結合された回路(伝送線路を含む)の影響を受ける。このため、コネクタ自体の性能を向上させたとしても、外部回路の影響により、システム全体としての性能向上が必ずしも得られない。したがって、設計者は、例えば高速・広帯域のパルス信号伝送用の装置設計において、装置の性能を向上させ、あるいは高い要求特性を満たすために、コネクタの前後の回路の相互の影響を慎重に考慮して、部品実装法やパターン等を注意深く設計する必要があり、そのための特別な設計上のノウハウを必要としていた。
【0008】
このような問題を解決するために、出願人は、信号を送信あるいは受信する装置の出力端あるいは入力端に適用されるアクティブコネクタを提案した(特許文献1:特開2010−102910号公報)。このアクティブコネクタは、第1の接続端子、及び第2の接続端子を有するコネクタ基部と、第1の接続端子に入力される入力信号が供給される第1の整合回路と、第2の接続端子に出力信号を供給する第2の整合回路と、第1の整合回路及び第2の整合回路の間に設けられた、入力信号と出力信号間の相互の影響を阻止するバッファ回路とを備えている。そして、第1の整合回路、第2の整合回路、及びバッファ回路は、コネクタ基部に収納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−102910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のコネクタは受動素子であるため、コネクタを通過する信号の方向性に対して無関係に使用することができる。これに対し、アクティブコネクタは、一般に、トランジスタ等の半導体素子を含む能動素子を内蔵し、それを送信側に使用するか受信側に使用するかによって、異なる機能を提供するよう設計されている。したがって、信号出力端や信号入力端を備える装置にアクティブコネクタを使用するときは、信号の方向性に合致するように、送信側のコネクタと受信側のコネクタを正しく使用しなければならない。例えば、送信側のコネクタとして設計されているアクティブコネクタを、誤って装置の信号入力端に使用した場合、誤使用された送信側のコネクタが、受信側のコネクタが提供するはずであった所望の機能を提供することはない。
【0011】
ところで、製造現場では、一般に、部品を回路基板上に実装する工程、部品をハウジング、表面パネル、裏面パネル、内部支持部材に固定する工程を経て、装置が組み立てられている。しかるに、これらの様々な部品は、外観形状が似ている部品も多々含むことから、部品の誤実装が問題となっている。アクティブコネクタは、寸法形状が同様に設計されたコネクタ基部に内蔵される能動素子を変更することにより、送信側のコネクタ又は受信側のコネクタのいずれにも構成することができる。他方で、アクティブコネクタは、外部ポートに伝送線路を着脱するのに十分な機械的強度と寸法を有している必要があり小型化になじまない。したがって、アクティブコネクタの実装は、作業者が手作業で行うことが想定されており、作業者が、本来実装すべきコネクタとは異なるコネクタを誤実装する可能性が危惧されている。
【0012】
したがって、本発明は、上記した問題点を解決し、アクティブコネクタの誤実装を防止することのできるコネクタセットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した課題を解決するために、本発明は、少なくとも一つの能動素子を内蔵するコネクタ基部、伝送線路と電気的に結合される外部ポート、装置内部の回路と電気的に結合される内部ポートを含み、前記装置に設けられている信号出力端に適用される、送信型アクティブコネクタと、少なくとも一つの能動素子を内蔵するコネクタ基部、伝送線路と電気的に結合される外部ポート、装置内部の回路と電気的に結合される内部ポートを含み、前記装置に設けられている信号入力端に適用される、受信型アクティブコネクタとからなり、前記送信型コネクタは、前記コネクタ基部から突出する第1の固定部材を含み、前記第1の固定部材は、前記装置の送信型コネクタ実装面に形成された複数の穴からなる第1の穴パターンと、前記装置の受信型コネクタ実装面に形成された、前記第1の穴パターンと異なる複数の穴からなる第2の穴パターンのうち、前記第1の穴パターンにのみ適合し、前記受信型コネクタは、前記コネクタ基部から突出する第2の固定部材を含み、前記第2の固定部材は、前記第1の穴パターン及び第2の穴パターンのうち前記第2の穴パターンにのみ適合することを特徴とするコネクタセットを提供する。
【0014】
本発明に係るコネクタセットの好ましい実施の形態において、前記第1の固定部材及び第2の固定部材の各々が、前記内部ポートを構成している複数の接続端子と、前記コネクタ基部に設けられた少なくとも1の凸部を含み、前記第1の固定部材の前記複数の接続端子及び前記凸部は、前記第2の固定部材の前記複数の接続端子及び前記凸部がとる配置の形とは異なる配置の形をとるよう構成されていると良い。
【0015】
また、本発明に係るコネクタ装置の好ましい実施の形態において、前記凸部が、前記コネクタ基部に設けられた接地ラグを含むと良い。さらに、本発明に係るコネクタの好ましい実施の形態において、前記凸部が、前記コネクタ基部に設けられた位置決めボスをさらに含むと良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るコネクタセットは、送信型コネクタのコネクタ基部から突出する第1の固定部材は、装置の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターンにのみ適合し、受信型コネクタのコネクタ基部から突出する第2の固定部材は、装置の受信型コネクタ実装面に形成された、第1の穴パターンと異なる第2の穴パターンにのみ適合する。したがって、本発明によれば、固定部材の構成が互いに相違することによって、送信型コネクタが受信型コネクタ実装面に実装され、それとは逆に、受信型コネクタが送信型コネクタ実装面に実装されるとき、物理的に無理が生じるため、作業者による誤実装を有効に回避することができる。
【0017】
上記した本発明の目的および利点並びに他の目的および利点は、以下の実施の形態の説明を通じてより明確に理解される。もっとも、以下に記述する実施の形態は例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図2】同送信型アクティブコネクタの正面図である。
【図3】同送信型アクティブコネクタの左側面図である。
【図4】同送信型アクティブコネクタの右側面図である。
【図5】同送信型アクティブコネクタの底面図である。
【図6】基板上の同送信型アクティブコネクタ実装面を示す平面図である。
【図7】第1の固定部材の配置寸法を示す、図5と同様の図である。
【図8】第1の穴パターンの配置寸法を示す、図6と同様の図である。
【図9】本発明の第1の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図10】同受信型アクティブコネクタの正面図である。
【図11】同受信型アクティブコネクタの左側面図である。
【図12】同受信型アクティブコネクタの右側面図である。
【図13】同受信型アクティブコネクタの底面図である。
【図14】基板上の同受信型アクティブコネクタ実装面を示す平面図である。
【図15】第2の固定部材の配置寸法を示す、図5と同様の図である。
【図16】第2の穴パターンの配置寸法を示す、図6と同様の図である。
【図17】本発明の第2の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す底面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す底面図である。
【図19】本発明の第3の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す左側面図である。
【図20】本発明の第3の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す左側面図である。
【図21】本発明の第4の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す底面図である。
【図22】本発明の第4の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す底面図である。
【図23】本発明の第5の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図24】本発明の第5の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図25】本発明の第6の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図26】本発明の第6の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図27】本発明の第7の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図28】同送信型アクティブコネクタの左側面図である。
【図29】同送信型アクティブコネクタの底面図である。
【図30】同送信型アクティブコネクタの正面図である。
【図31】同送信型アクティブコネクタの右側面図である。
【図32】基板の同送信型アクティブコネクタ実装面を示す平面図である。
【図33】第1の固定部材の配置寸法を示す、図30と同様の図である。
【図34】第1の固定部材の配置寸法を示す、図31と同様の図である。
【図35】第1の穴パターンの配置寸法を示す、図32と同様の図である。
【図36】本発明の第7の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す平面図である。
【図37】同受信型アクティブコネクタの左側面図である。
【図38】同受信型アクティブコネクタの底面図である。
【図39】同受信型アクティブコネクタの正面図である。
【図40】同受信型アクティブコネクタの右側面図である。
【図41】基板の同受信型アクティブコネクタ実装面を示す平面図である。
【図42】第2の固定部材の配置寸法を示す、図39と同様の図である。
【図43】第2の固定部材の配置寸法を示す、図40と同様の図である。
【図44】第2の穴パターンの配置寸法を示す、図41と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。本発明によるコネクタセットは、装置に設けられている信号出力端に適用される、送信型アクティブコネクタ(以下、「送信型コネクタ」ということがある。)と、装置に設けられている信号入力端に適用される、受信型アクティブコネクタ(以下、「送信型コネクタ」ということがある。)とから構成されている。
【0020】
第1の実施形態によるコネクタセットは、コネクタ軸に対して垂直にターミナルピンが形成されているライトアングル型の送信型コネクタと受信型コネクタに、本発明を適用した例である。まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1の実施形態によるコネクタセットの、送信型コネクタを説明する。図1は、同送信型コネクタの一例を示す平面図、図2は、同送信型コネクタの正面図、図3は、同送信型コネクタの左側面図、図4は、同送信型コネクタの右側面図、そして、図5は、同送信型コネクタの底面図である。本実施形態を含め、以下に説明する複数の実施形態は、伝送線路としての50Ωあるいは75Ωの同軸ケーブルを、装置に電気的に結合するためのBNC形式のコネクタ(以下、「BNCコネクタ」ということがある。)に適用した例である。しかしながら、BNCコネクタは一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
図1〜図5を参照して、送信型コネクタ10は、コネクタ基部1、コネクタ基部1の一側面から前方に延びるBNC形式のジャックあるいはレセプタクルを成す外部ポート3、コネクタ基部1の底面から突出する内部ポート5、位置決めボス7、接地ラグ9を含む。コネクタ基部1には、底面に一致して正面側に延びる水平フランジ11が形成されており、水平フランジ11には、送信型コネクタ10を水平基板(図6参照)にネジで固定するための取り付け穴13が形成されている。また、コネクタ基部1には、一側面に一致して正面側に延びる垂直フランジ15が形成されており、垂直フランジ15には、送信型コネクタ10をパネル(図示せず)にネジ止めするための別の取り付け穴17が形成されている。コネクタ基部1にはさらに、一側面に一致して底面側にリッジ状に突出するフロントストッパ19が形成されている。
【0022】
送信型コネクタ10のコネクタ基部1は、少なくとも一つの能動素子(図示せず)を内蔵する。能動素子は、トランジスタ等の半導体素子を含み、かかる半導体素子は、電源(図示せず)から内部ポート5のうちの後述する電源供給用のターミナルピンを通じて供給される直流電圧Vccにより駆動される。送信型コネクタ10のコネクタ基部1が内蔵する、能動素子を使用する回路の好ましい具体例は、特許文献1に記載されている。すなわち、コネクタ基部1は、内部ポート5側の整合回路、外部ポート3側の整合回路、及び両整合回路の間に設けられるバッファ回路を内蔵することができる。バッファ回路は、電源供給用のターミナルピンを通じて供給される直流電圧Vccにより駆動される、少なくとも一つの能動素子を含むことができる。内部ポート5側の整合回路には、装置内部の回路(図示せず)から入力信号が供給される。他方、外部ポート3側の整合回路は、出力信号を外部ポート3に供給する。例えば、送信型コネクタ10が、差動信号形式のHD−SDI(High Definition Serial Digital Interface)信号を送る出力端に適用される場合、バッファ回路は、直流電圧Vccにより駆動されるCML(Current Mode Logic)回路で構成することができる。そして、バッファ回路は、装置内部の回路からマイクロストリップ・ラインを通して供給される入力信号と、同軸ケーブルに送出する出力信号との相互の影響を阻止する機能を有する。
【0023】
図3〜図5を参照して、外部ポート3は、中心コンタクト31、外部コンタクト33、両コンタクトを電気的に絶縁する絶縁スペーサ35を含む。他方、内部ポート5は、ターミナルピン51、52、53、54を含む。本実施形態において、ターミナルピン51は、接地用の端子、ターミナルピン52、53は、信号用の端子、ターミナルピン54は、直流電圧Vcc供給用の端子として用いることができる。また、コネクタ基部1の他の側面側に設けられた接地ラグ9は、一対の接地ラグピン91、92を含む。ターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92は、送信用コネクタ10のコネクタ基部1の底面側から突出する第1の固定部材に相当する。
【0024】
図6は、水平基板100の送信型コネクタ実装面を示す図である。水平基板100の送信型コネクタ実装面には、送信型コネクタ用ボス穴107、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154、及び接地ラグ穴191、193が形成されている。なお、取り付け穴113は、送信型コネクタ1の水平フランジ11に形成された取り付け穴13にネジを固定するとき、ネジ軸が貫通する穴である。送信型コネクタ用ボス穴107、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154、及び接地ラグ穴191、193を含む複数の穴の配置は、水平基板100の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターンに相当する。
【0025】
図7及び図8を参照して、送信型コネクタ10におけるコネクタ軸と直交し、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と、位置決めボス7の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d1は、基板100の送信型コネクタ実装面に形成された、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154の中心を通る直線と、送信型コネクタ用ボス穴107の中心を通る直線との距離と等しくなるよう設定されており、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と接地ラグピン91、92の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d2は、基板100の送信型コネクタ実装面に形成された、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154の中心を通る直線と接地ラグ穴191、193の中心を通る直線との距離と等しくなるよう設定されている。したがって、送信型コネクタ10から突出する第1の固定部材は、水平基板100の送信型コネクタ実装面に形成された、第1の穴パターンに適合する。他方で、第1の固定部材は、水平基板の受信型コネクタ実装面に形成された、後述する第2の穴パターン(図6、図8参照)には適合しない。
【0026】
次に、図9〜図16を参照して、本発明の第1の実施形態によるコネクタセットの、受信型コネクタを説明する。ここで、図9は、同受信型コネクタの一例を示す平面図、図10は、同受信型コネクタの正面図、図11は、同受信型コネクタの左側面図、図12は、同受信型コネクタの右側面図、そして、図13は、同受信型コネクタの底面図である。これらの図において、図1〜図5に示した送信型コネクタの各部分と同様の部分には同一の符号を用いている。
【0027】
受信型コネクタ20は、コネクタ基部1、コネクタ基部1の一側面から延びる外部ポート3、コネクタ基部1の底面から突出する内部ポート5、位置決めボス7、接地ラグ9を含む。コネクタ基部1には、底面に一致して正面側に延びる水平フランジ11が形成されており、水平フランジ11には、送信型コネクタ10を水平基板(図14参照)にネジ止めするための取り付け穴13が形成されている。また、コネクタ基部1には、一側面に一致して正面側に延びる垂直フランジ15が形成されており、垂直フランジ15には、送信型コネクタ10をパネル(図示せず)にネジ止めするための別の取り付け穴17が形成されている。コネクタ基部1にはさらに、一側面に一致して底面側にリッジ状に突出するフロントストッパ19が形成されている。以上の受信型コネクタの基本的構成は、送信型コネクタの基本的構成と同様である。
【0028】
また、受信型コネクタ20のコネクタ基部1は、送信型コネクタ10のコネクタ基部1と同様に、少なくとも一つの能動素子(図示せず)を内蔵する。能動素子は、トランジスタ等の半導体素子を含み、かかる半導体素子は、電源(図示せず)から内部ポート5のうちの後述する電源供給用のターミナルピンを通じて供給される直流電圧Vccにより駆動される。受信型コネクタ20のコネクタ基部1が内蔵する、能動素子を使用する回路の好ましい具体例もまた、特許文献1に記載されている。すなわち、コネクタ基部1は、内部ポート5側の整合回路、外部ポート3側の整合回路、及び両整合回路の間に設けられるバッファ回路を内蔵することができる。ただし、受信型コネクタ20に用いられるバッファ回路は、外部ポート3側から信号を入力し、バッファ回路で処理した信号を内部ポート5側に出力するように設計されており、送信型コネクタ10に用いられるバッファ回路とは、入力/出力される信号の方向が本質的に異なっている。
【0029】
図11〜図13を参照して、外部ポート3は、中心コンタクト31、外部コンタクト33、両コンタクトを電気的に絶縁する絶縁スペーサ35を含む。他方、内部ポート5は、ターミナルピン51、52、53、54を含む。本実施形態において、ターミナルピン51は、接地用の端子、ターミナルピン52、53は、信号用の端子、ターミナルピン54は、直流電圧Vcc供給用の端子として用いることができる。また、コネクタ基部1の他の側面側に設けられた接地ラグ9は、一対の接地ラグピン91、92を含む。ターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92は、送信用コネクタ10のコネクタ基部1の底面側から突出する第2の固定部材に相当する。
【0030】
上記の受信型コネクタ20の外部ポート3、内部ポート5、接地ラグ9の具体的構成は、送信型コネクタ10のそれらと同様である。ただし、後述するように、ターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92がとる配置の形に関する相違がある。
【0031】
図14は、水平基板100の受信型コネクタ実装面を示す図である。なお、水平基板100は、送信型コネクタ実装面を有する水平基板と同一の基板または別の基板のいずれでも良い。基板100の受信型コネクタ実装面には、受信型コネクタ用ボス穴207、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254、及び接地ラグ穴291、293が形成されている。なお、取り付け穴213は、受信型コネクタ1の水平フランジ11に形成された取り付け穴13にネジを固定するとき、ネジ軸が貫通する穴である。受信型コネクタ用ボス穴207、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254、及び接地ラグ穴291、293を含む複数の穴の配置は、水平基板200の受信型コネクタ実装面に形成された第2の穴パターンに相当する。
【0032】
図15及び図16を参照して、受信型コネクタ20におけるコネクタ軸と直交し、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と、位置決めボス7の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d3(ただし、d3<d1)は、水平基板100の受信型コネクタ実装面に形成された、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254の中心を通る直線と、受信型コネクタ用ボス穴207の中心を通る直線との距離と等しくなるよう設定されており、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と接地ラグピン91、92の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d4(ただし、d4>d2)は、水平基板100の受信型コネクタ実装面に形成された、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254と接地ラグ穴291、293との距離と等しくなるよう設定されている。したがって、受信型コネクタ20から突出する第2の固定部材は、水平基板100の受信型コネクタ実装面に形成された、第2の穴パターンに適合する。他方で、第2の固定部材は、既に説明した水平基板100の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターン(図6、図8参照)には適合しない。
【0033】
以上のように構成された本実施形態によるコネクタセットによれば、送信型コネクタ10のコネクタ基部1の底面から突出する第1の固定部材は、基板100の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターンと、基板100の受信型コネクタ実装面に形成された第2の穴パターンのうち、第1の穴パターンにのみ適合し、受信型コネクタ20のコネクタ基部1の底面から突出する第2の固定部材は、第2の穴パターンにのみ適合する。したがって、部品を装置の回路基板上に実装する工程において、作業者が、送信型コネクタ10を受信型コネクタ実装面に実装しようとすると(これとは逆に、受信型コネクタ20を送信型コネクタ実装面に実装しようとすると)、一部のピンが実装面に形成された穴に一致しないことによって実装作業に物理的に無理が生じる。これにより、作業者に、実装すべき部品を取り違えていることに容易に気づかせることができる。よって、本実施形態によれば、外観がほぼ同様であるがタイプの異なるアクティブコネクタ同士で誤実装が発生するのを、有効に防止することができる。
【0034】
次に、第2の実施形態によるコネクタセットを、図17及び図18を参照して説明する。図17は、本発明の第2の実施形態によるコネクタセットの、送信型アクティブコネクタの一例を示す底面図、図18は、本発明の第2の実施形態によるコネクタセットの、受信型アクティブコネクタの一例を示す底面図である。図5に示した第1の実施形態における送信型コネクタの各部分と同様の部分には同一の符号を用いている。
【0035】
本実施形態において、送信型コネクタ30の底面から突出するターミナルピン51、52、53、54と、受信型コネクタ40の底面から突出するターミナルピン51、52、53、54は、コネクタ軸と直交し位置決めボス7の中心を通る直線から所定の軸方向距離にある直線上に位置している点で共通するものの、前者のターミナルピンがコネクタの正面側(図面上側)にシフトして設けられている一方、後者のターミナルピンがコネクタの背面側(図面下側)にシフトして設けられている点で相違する。つまり、送信型コネクタ30のターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92(これらは、第1の固定部材に相当する)がとる配置の形と、受信型コネクタ40のターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92(これらは、第2の固定部材に相当する)がとる配置の形とは、互いに異なっている。したがって、送信型コネクタ30の第1の固定部材を、基板の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターン(図示せず)にのみ適合するよう構成し、受信型コネクタ40の第2の固定部材を、基板の受信型コネクタ実装面に形成された第2の穴パターン(図示せず)にのみ適合するよう構成することができ、第1の実施形態のコネクタセットの場合と同様の誤装着防止効果を達成することができる。
【0036】
第1の実施形態及び第2の実施形態において、送信型コネクタのターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92がとる配置の形と、受信型コネクタのターミナルピン51、52、53、54、位置決めボス7、及び接地ラグピン91、92がとる配置の形とを互いに異ならせることに加えて、コネクタ同士を互いに外観で識別するための互いに異なる識別部を設けた場合、作業者がタイプの異なるアクティブコネクタを識別することが容易となる。かかる実施形態の具体例を、図19〜図26を参照して以下説明する。
【0037】
図19及び図20は、本発明の第3の実施形態によるコネクタセットの一例を示しており、第1の実施形態によるコネクタセットと同様の部分には同一符号を用いている。この第3の実施形態において、図19に示す送信型コネクタ10は、白色の絶縁スペーサ35を有するのに対して、図20に示す受信型コネクタ20は、黒色の絶縁スペーサ35Aを有している。つまり、外部ポートの絶縁スペーサに、互いに異なる色の絶縁体を用いることによって、アクティブコネクタの識別部を構成している。本実施形態によると、配線作業者は、外部ポートの絶縁スペーサの色に基づいて、アクティブコネクタが送信型か受信型かを確認することができ、配線作業時の誤配線を防止する効果も期待することができる。
【0038】
図21及び図22は、本発明の第4の実施形態によるコネクタセットの一例を示しており、第1の実施形態によるコネクタセットと同様の部分には同一符号を用いている。この第4の実施形態において、図21に示す送信型コネクタ10は、赤色の絶縁支持部55を有するのに対して、図22に示す受信型コネクタ20は、黒色の絶縁支持部55Aを有している。つまり、コネクタ基部の底面から突出するターミナルピン51、52、53、54を支持する絶縁支持部に、互いに異なる色の絶縁体を用いることによって、アクティブコネクタの識別部を構成している。
【0039】
図23及び図24は、本発明の第5の実施形態によるコネクタセットの一例を示しており、第1の実施形態によるコネクタセットと同様の部分には、同一符号を用いている。この第5の実施形態において、図23に示す送信型コネクタ10のコネクタ基部1の平面側に、赤色のラベル65が貼付されているに対して、図24に示す受信型コネクタ20のコネクタ基部1の同じ位置には、黒色のラベル65Aが貼付されている。つまり、コネクタに互いに異なる色のラベルを貼付することによって、アクティブコネクタの識別部を構成している。なお、ラベルには、型式やシリアル番号等を表す数字や記号、これらの組み合わせが印刷ないし刻印されていても良い。
【0040】
図25及び図26は、本発明の第6の実施形態によるコネクタセットの一例を示しており、第1の実施形態によるコネクタセットと同様の部分には、同一符号を用いている。この第6の実施形態において、図25に示す送信型コネクタ10の外部ポート3には、コネクタ軸に対して直交し、かつコネクタ基部1の底面に平行な直線上に位置するように、外部ポート3の外部コンタクトから周方向に突出する一対のスタッド4が形成されているのに対して、図26に示す受信型コネクタ20の外部ポート3には、送信型コネクタ10のスタッド4の形成位置から、コネクタ軸周りに90度回転した位置に、一対のスタッド4Aが形成されている。つまり、外部ポートの外部コンタクトの周面の互いに異なる位置にスタッドを形成することによって、アクティブコネクタの識別部を構成している。本実施形態の場合も、配線作業者は、外部ポートに形成されたスタッドの方向に基づいて、アクティブコネクタが送信型か受信型かを確認することができ、第3の実施形態と同様、配線作業時の誤配線を防止する効果も期待することができる。
【0041】
次に、図27〜図44を参照し、第7の実施形態によるコネクタセットを説明する。第7の実施形態によるコネクタセットは、コネクタ軸に対して平行にターミナルピンが形成されているストレート型の送信型コネクタと受信型コネクタに、本発明を適用した例である。
【0042】
図27は、送信型コネクタの一例を示す平面図、図28は、同送信型コネクタの左側面図、図29は、同送信型コネクタの底面図、図30は、同送信型コネクタの正面図、そして、図31は、同送信型コネクタの右側面図である。また、図32は、垂直基板200の送信型コネクタ実装面を示す平面図である。なお、図1〜図6に示した第1の実施形態と同様の部分には、同一の符号を用いている。
【0043】
本実施形態の送信型コネクタ50は、上記の通りストレート型の送信型コネクタであり、コネクタ基部1の他の側面から突出する内部ポート5、接地ラグ9を含む。そして、内部ポート5は、ターミナルピン51、52、53、54を含み、接地ラグ9は、一対の接地ラグピン91、92を含む。ターミナルピン51、52、53、54、及び接地ラグピン91、92は、送信型コネクタ50のコネクタ基部1の他の側面側から突出する第1の固定部材に相当する。なお、送信型コネクタ50のコネクタ基部1は、第1の実施形態における送信型コネクタ10のコネクタ基部と同様に、少なくとも一つの能動素子(図示せず)を内蔵する。
【0044】
図32を参照して、垂直基板200の送信型コネクタ実装面には、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154、及び接地ラグ穴191、193が形成されている。これらの複数の穴の配置は、垂直基板200の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターンに相当する。
【0045】
図33〜図35を参照して、送信型コネクタ50におけるコネクタ軸と直交し、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と接地ラグピン91、92の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d5は、基板200の送信型コネクタ実装面に形成された、送信型コネクタ用内部ポート穴151、152、153、154の中心を通る直線と接地ラグ穴191、193の中心を通る直線との距離と等しくなるよう設定されている。したがって、送信型コネクタ50から突出する第1の固定部材は、垂直基板200の送信型コネクタ実装面に形成された、第1の穴パターンに適合する。他方で、第1の固定部材は、垂直基板の受信型コネクタ実装面に形成された、後述する第2の穴パターン(図42、図44参照)には適合しない。
【0046】
次に、図36〜図44を参照して、第7の実施形態によるコネクタセットの、受信型コネクタを説明する。ここで、図36は、同受信型コネクタの一例を示す平面図、図37は、同受信型コネクタの左側面図、図38は、同受信型コネクタの底面図、図39は、同受信型コネクタの正面図、そして、図40は、同受信型コネクタの右側面図である。また、図41は、垂直基板200の受信型コネクタ実装面を示す平面図である。なお、図27〜図32に示した構成部分と同様の部分には、同一の符号を用いている。
【0047】
本実施形態の受信型コネクタ60は、送信型コネクタ50と同様、コネクタ基部1の他の側面から突出する内部ポート5、接地ラグ9を含む。そして、内部ポート5は、ターミナルピン51、52、53、54を含み、接地ラグ9は、一対の接地ラグピン91、92を含む。ターミナルピン51、52、53、54、及び接地ラグピン91、92は、受信型コネクタ60のコネクタ基部1の他の側面側から突出する第2の固定部材に相当する。なお、送信型コネクタ60のコネクタ基部1は、第1の実施形態における受信型コネクタ20のコネクタ基部と同様に、少なくとも一つの能動素子(図示せず)を内蔵する。
【0048】
図41を参照して、垂直基板200の受信型コネクタ実装面には、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254、及び接地ラグ穴291、293が形成されている。これらの複数の穴の配置は、垂直基板200の送信型コネクタ実装面に形成された第2の穴パターンに相当する。
【0049】
図42〜図44を参照して、受信型コネクタ60におけるコネクタ軸と直交し、ターミナルピン51、52、53、54の中心を通る直線と接地ラグピン91、92の中心を通る直線とのコネクタ軸方向距離d6(ただし、d6<d5)は、基板200の受信型コネクタ実装面に形成された、受信型コネクタ用内部ポート穴251、252、253、254の中心を通る直線と接地ラグ穴291、293の中心を通る直線との距離と等しくなるよう設定されている。したがって、受信型コネクタ60から突出する第2の固定部材は、垂直基板200の受信型コネクタ実装面に形成された、第2の穴パターンに適合する。他方で、第2の固定部材は、垂直基板の送信型コネクタ実装面に形成された第1の穴パターン(図32、図35参照)には適合しない。したがって、第1の実施形態の場合と同様に、外観がほぼ同様であるがタイプの異なるアクティブコネクタ同士で誤実装が発生するのを、有効に防止することができる。
【0050】
なお、第7の実施形態によるストレート型のコネクタセットにおいても、第3の実施形態ないし第6の実施形態により説明したのと同様の、コネクタ同士を互いに外観で識別するための互いに異なる識別部をさらに設けた場合、作業者がタイプの異なるアクティブコネクタを識別することが容易となることは、当業者にとり明らかである。
【0051】
上記した複数の実施形態の説明において、HD−SDI信号を伝送する物理インターフェースに適合可能な具体例として、伝送線路としての同軸ケーブルと装置(送信装置あるいは受信装置)との間を結合するBNCコネクタに本発明を適用する例を説明したが、これらは一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、その他の信号形式の信号を伝送するための様々な規格の物理インターフェース、すなわち、他の形式の伝送線路を使用して伝送する様々な装置(放送機器、映像・音響機器、パーソナルコンピュータ、信号送信端末、信号受信端末、中継装置など)の入力端あるいは出力端に使用される各種形式のコネクタに適用することができることはいうまでもない。例えば、本発明によるコネクタセットの送信型コネクタ及び受信型コネクタは、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)規格に適合するドライバを搭載している送信側装置の出力端、及び同規格に適合するレシーバを搭載している受信側装置の入力端に、それぞれ使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、外部伝送線路と装置内部の回路の間、あるいは装置内部の伝送線路と外部回路の間の信号伝送に供される装置の入力端あるいは出力端に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 コネクタ基部
3 外部ポート
5 内部ポート
7 位置決めボス
9 接地ラグ
11 水平フランジ
13 取り付け穴
15 垂直フランジ
17 取り付け穴
19 フロントストッパ
10、30、50 送信型コネクタ
20、40、60 受信型コネクタ
31 中心コンタクト
33 外部コンタクト
35、35A 絶縁スペーサ
51、52、53、54 ターミナルピン
55、55A 絶縁支持部
91、93 接地ラグピン
100 水平基板
107 送信型コネクタ用ボス穴
113 取り付け穴
151、152、153、154 送信型コネクタ用内部ポート穴
191、193 送信型コネクタ用接地ラグ穴
200 垂直基板
207 受信型コネクタ用ボス穴
251、252、253、254 受信型コネクタ用内部ポート穴
291、293 受信型コネクタ用接地ラグ穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの能動素子を内蔵するコネクタ基部、伝送線路と電気的に結合される外部ポート、装置内部の回路と電気的に結合される内部ポートを含み、前記装置に設けられた信号出力端に適用される、送信型アクティブコネクタと、
少なくとも一つの能動素子を内蔵するコネクタ基部、伝送線路と電気的に結合される外部ポート、装置内部の回路と電気的に結合される内部ポートを含み、前記装置に設けられた信号入力端に適用される、受信型アクティブコネクタとからなり、
前記送信型コネクタは、前記コネクタ基部から突出する第1の固定部材を含み、前記第1の固定部材は、前記装置の送信型コネクタ実装面に形成された複数の穴からなる第1の穴パターンと、前記装置の受信型コネクタ実装面に形成された、前記第1の穴パターンと異なる複数の穴からなる第2の穴パターンのうち、前記第1の穴パターンにのみ適合し、
前記受信型コネクタは、前記コネクタ基部から突出する第2の固定部材を含み、前記第2の固定部材は、前記第1の穴パターン及び第2の穴パターンのうち前記第2の穴パターンにのみ適合すること
を特徴とするコネクタセット。
【請求項2】
前記第1の固定部材及び第2の固定部材の各々が、前記内部ポートを構成している複数の接続端子と、前記コネクタ基部に設けられた少なくとも1の凸部を含み、
前記第1の固定部材の前記複数の接続端子及び前記凸部は、前記第2の固定部材の前記複数の接続端子及び前記凸部がとる配置の形とは異なる配置の形をとるよう構成されている、
請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項3】
前記凸部が、前記コネクタ基部に設けられた接地ラグを含む、
請求項2に記載のコネクタセット。
【請求項4】
前記凸部が、前記コネクタ基部に設けられた位置決めボスをさらに含む、
請求項3に記載のコネクタセット。
【請求項5】
前記外部ポートが、前記コネクタ基部の一側面から前方に延びるBNC形式のジャックあるいはレセプタクルを成し、
前記内部ポートが、前記コネクタ基部の底面または他の側面から突出している前記複数の接続端子である、
請求項2から4のいずれかに記載のコネクタセット。
【請求項6】
前記送信型コネクタ及び受信型コネクタがさらに、コネクタ同士を互いに外観で識別するための互いに異なる識別部を備える、
請求項2から5のいずれかに記載のコネクタセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2012−54030(P2012−54030A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194149(P2010−194149)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(591181229)カナレ電気株式会社 (9)
【Fターム(参考)】