説明

コネクタ

【課題】構造が簡単で、コンタクトの組み付け性に優れ、安定した接続圧力を得ることができるコネクタの提供を目的とする。
【解決手段】絶縁層に複数の貫通孔を形成して、この貫通孔内に上下に接点部を有するコンタクトを備えたコネクタにおいて、コンタクトは、ベース部と、ベース部の上下方向にそれぞれ延在させた一対の接点部と、ベース部に連結した鍔部と、係止部とを備え、
絶縁層の貫通孔内には、コンタクトを鍔部で収納保持するガイド溝部と、コンタクトの係止部と干渉してコンタクトの抜けを防止したストッパー部を備え、コンタクトを絶縁層の厚み上下方向において、移動自在に収納保持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LGA(Land Grid Array)タイプの電子部品とプリント基板とを、あるいはプリント基板同士を合わせるようにして接続する際に、それらの間に押圧挟持されることで互いの電極間の導通を行うコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LGAタイプの電子部品として、LSI(Large Scale Integration)やIC(Integreted Circuit)と、プリント基板などの電極端子を互いに接続するためのコネクタとして、図11、図12に示すものがある。
図11に示すタイプは、図11(イ)に示すように、コネクタ110を電子部品101、102間に挟み、電子部品101、102を互いに近づけ、図11(ロ)に示すように、両部品の複数の電極101a、102aを、コネクタ110の接点部132a、132bに押圧接触させることで、導体であるコンタクト130を介して両部品間を電気的に接続するものである。
コネクタ110は、略C型形状のコンタクト130がバネ先端部に配置された凸部120aにて保持され、接点部132a、132bが上下に弾性変形する構造となっている。
しかし、コンタクト130は、凸部120aによって貫通孔121内に保持しているため、図11(ロ)に示すように接続時にバネ先端部132c、132dがこの凸部120aに干渉してしまう。
このことから、バネの反発力は一定とならず、接点部の接触圧力の安定化が難しいという問題があった。
特開平5−226043号公報にはΩ形状の二重構造からなる接触体をハウジング内に入れ、上下内壁(チャンバー内壁)間で保持する技術を開示するが、この場合にも、接触体及び上下内壁間隔にバラツキがあることから複数の接点間では接触圧がばらつく問題があった。
また、図12に示すタイプでは、図12(ロ)にコンタクト140を貫通孔150へ挿し込む状態を示し、図12(イ)にコンタクトを装着した状態の溝部付近の縦断面図を示すように、コンタクト140に鍔部141を設け、貫通孔150内の溝部151にこの鍔部141を圧入している。
しかし、このように鍔部141の圧入挟持によるコンタクト140の固定構造では圧入位置が安定せず、絶縁体120の厚み方向におけるコンタクトの固定位置にバラツキが生じる結果、複数ある接点部142aと142bとでは接触圧力が安定化しないという問題があった。
また、コンタクト140の形状が圧入方向の関係で上下対称でなく、複数のコンタクトをそれぞれ貫通孔150内に実装する際には1個1個方向を定めてから圧入する必要があり、生産性が非常に悪かった。
【0003】
【特許文献1】特開平5−226043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術的課題に鑑みて、構造が簡単で、コンタクトの組み付け性に優れ、安定した接続力を得ることができるコネクタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的要旨は、絶縁層に複数の貫通孔を形成して、この貫通孔内に上下に接点部を有するコンタクトを備えたコネクタにおいて、コンタクトは、ベース部と、ベース部の上下方向にそれぞれ延在させた一対の接点部と、ベース部に連結した鍔部と、係止部とを備え、絶縁層の貫通孔内には、コンタクトを鍔部で収納保持するガイド溝部と、コンタクトの係止部と干渉してコンタクトの抜けを防止したストッパー部を備え、コンタクトを絶縁層の厚み上下方向において、移動自在に収納保持したことを特徴とする。
【0006】
このコネクタは、積み重ねるように接続する接続対象の電子部品と電子部品との間、例えばLGAタイプのLSIやICとプリント基板、プリント基板とプリント基板との間に配置して、押圧挟持される。
この種のコネクタとして、例えばLGAソケット等も含む。
電子部品間にコネクタが押圧挟持されるに際し、電子部品の対向する電極同士が、導体であるコンタクトの接点部を対向して押圧変形し導通する。
このコンタクトは絶縁層を厚み方向に貫通して複数形成した、貫通孔(収納孔)内に収納する。
ストッパー部は、コンタクトが貫通孔内をガイド溝部に沿って移動する際に、コンタクトの係止部に係り抜け止めとなるように貫通孔内壁に設ける。
これによりコンタクトはストッパー部とガイド溝部により貫通孔内に保持でき、絶縁層の厚み上下方向において、移動自在に収納保持することになる。
この場合に、ガイド溝の底部側に突き当て部を形成し、絶縁層の貫通孔内壁であってガイド溝の開口部側よりにストッパー部を形成すると、コンタクトは、その鍔部端部がガイド溝に形成した突き当て部に当たるか、あるいはコンタクトの係止部がストッパー部に当たるその範囲にて移動自在になる。
このように、コンタクトを絶縁層に所定範囲の遊び部分を備えて装着することで、押え接続時にはコンタクトが上下に動き、コネクタ両面側の電子部品電極への接触圧力を自動的に均一に調整する。
また、このようにコンタクトの接触圧力が自動調整されるため、コネクタに複数設けた各コネクタの接触圧力も均一化する。
【0007】
なお、コンタクトを絶縁層の貫通孔内に挿入組み付けする際には、コンタクトに形成した係止部が貫通孔内のストッパー部を乗り越えるように挿入することになるが、絶縁層の貫通孔内に備えたストッパー部に、コンタクトの挿入方向に沿って傾斜部(絶縁層の貫通孔の開口面積が外から内側に向けて狭くなる方向に傾斜)を形成すると、この傾斜部に沿って、挿入すれば良くコンタクトの組み付け性が良くなる。
さらには、ガイド溝部に、コンタクト挿入時にコンタクトの係止部がストッパー部を乗り越える際に生じる鍔部の弾性変形に対する逃げ部を形成すると、下記のように作用してコンタクトの組み付け性を改善しつつ、コンタクトのガタツキを防止する。
コンタクトのベース部の両側に設けた鍔部をガイド溝に沿って挿入するように貫通孔内にコンタクトを挿入する場合に、コンタクトのベース部から突出した係止部は貫通孔内に形成したストッパー部を乗り越えなければならず、その際にベース部がたわみ、それに伴い鍔部も弾性変形するが、この変形量に対応してガイド溝に逃げ部を設けたことによりコンタクトの組み付け性がよくなる。
【0008】
コンタクトを上下左右方向に対称形状とすると、絶縁層の貫通孔内への挿入方向に制限がなくなり、コンタクトの絶縁層への装着は複数のコンタクトを振込機等で治具上に整列させた上で一括で行うことが出来る。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るコネクタにおいては、コンタクトを、従来のコネクタのように圧入による固定ではなく、コンタクトを鍔部で収納保持するガイド溝部と、コンタクトの係止部と干渉してコンタクトの抜けを防止したストッパー部により保持する。
そしてコンタクトは絶縁層の厚み方向において、移動自在である。
よって電子部品同士の接続時に相互の電子部品電極への接触圧力が、コンタクトが移動することで均一化し、安定させることが出来る。
これにより、コネクタの各コンタクトと電子部品電極との接触圧力も一様に均一化して良好な接続状態が得られる。
また、接点部は貫通孔内壁と干渉することはなく、スムーズに弾性変形することから、長いストロークにおいて安定したバネ圧力が得られ、様々な寸法の絶縁体に対応出来る。
絶縁層の貫通孔内に備えたストッパー部に、コンタクトの挿入方向に沿って傾斜部を形成すると、この傾斜部に沿って、挿入すれば良くコンタクトの組み付け性が良くなり、コンタクトの鍔部を収納保持するガイド溝部にコンタクトの挿入組み付け時における変位分だけ幅を拡げた逃げ部をガイド溝部に形成すると、コンタクトを貫通孔へスムーズに挿入出来、ストッパー部のコンタクトへ向けた突出量を大きくして、コンタクトの装着保持力と位置決め性を向上出来る。
また、コンタクトは上下左右方向に対称形状にすると、ケース等に収納した状態から振込機で整列させて、一括して絶縁体に組み付け可能であるため非常に生産性が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図5に本発明に係るコネクタの実施例を示す。
図5(イ)が上面図を示し、図5(ロ)が下面図を示し、図5(ハ)が側面図を示す。
コネクタ10は複数のコンタクト30を絶縁層20の面方向に配置している。
このコネクタ10は、例えば、LGAソケットとして図5(ロ)に示す一面にLGAタイプのLSIを装着しプリント基板との接続を行う。
図1(イ)はコネクタ10のコンタクト30付近を拡大した縦断面の模式図を示し、図1(ロ)はA−A線断面図を示し、図1(ハ)はB視要部図を示す。
又、図2に貫通孔21とコンタクト30を絶縁層20を透視して描いた要部斜視図を示す。
コネクタ10は、平板状の絶縁層20の厚み方向に絶縁層20を貫通するように貫通孔21を設け、貫通孔21内にコンタクト30を備えている。
コンタクト30は、図1(ハ)において略T字状の貫通孔21の壁面21b側に、絶縁層の面方向と直角方向になるように板状のベース部31を配置している。
そして、一対の鍔部34をベース部31の両側から延出させている。
また、接点部32a、32bをベース部31の絶縁層20厚み方向側の両側に連結して設け、貫通孔21外側へ延在させている。
この接点部32a、32bはベース部31と対向する壁面21a側まで延伸させている。
また、ベース部31には突起状の係止部33をベース部側の壁面21bへ向けて突出させて設けている。
そして、貫通孔21には、そのベース部31側の壁面21bに、ストッパー部22を突出させて設け、コンタクトの係止部33が干渉することで移動を規制し、コンタクトの抜けを防止している。

ている。
このストッパー部22と係止部33との間には、所定距離の隙間t0を備えている。
これにより、コンタクト30の貫通孔21の開口部21e側への移動を所定範囲t0の遊び分を残して規制している。
また、図1(ハ)における壁面21c、21dは、図3に示すコンタクトを貫通孔に装着する状態の説明図において、ガイド溝部23を対向させて設けている。
このガイド溝部23は一方は開口部23bを設け、もう一方は鍔部端部34aが突き当たる突き当て部23aを設けている。
このガイド溝部23は絶縁層厚み方向の溝で、図1(ロ)、図2に示すように鍔部34を嵌入する。
そして、鍔部34とガイド溝部23を構成する壁面との間には幅t1、t2,t3で示す隙間を設けている。
コンタクト30の絶縁層20厚み方向の移動範囲は一方の鍔部端部34aをガイド溝部突き当て部23aに突き当たるか、あるいは、コンタクトの係止部33がストッパー部22により規制される所定範囲を移動可能になっている。
コンタクト30はガイド溝部23壁面との間に隙間t1、t2、t3を設けることでスムーズに移動可能になっている。
【0011】
コンタクトの貫通孔への装着について図3を参考に説明する。
コンタクト30の貫通孔21内への収納は、図3(イ)に示すように開口部21e側から鍔部34をガイド溝部23に嵌るように挿し入れる。
すると、図3(ロ)に縦断面の模式図を示すように係止部33とストッパー部22とが干渉するがさらに押し込む。
この場合に、ストッパー部22に、コンタクトの挿入方向に沿って傾斜部22aを形成しているので、この傾斜部に沿って係止部33またはストッパー部22が弾性変形し、係止部33がストッパー部22を乗り越える。
そして、図1、図2に示す鍔部端部34aがガイド溝部突き当て部23aに突き当たり、ストッパー部22で係止部23がスナップ係止された状態となる。
このようにコンタクト30は、絶縁層厚み方向の位置は、係止部33とストッパー部22により移動規制される位置から、鍔部端部34aがガイド溝部突き当て部23aにより移動規制される範囲内を移動可能となる。
コンタクト30の絶縁層20の面方向の位置決めはガイド溝部23に鍔部34を嵌めることで行っている。
コンタクト30は絶縁層20の図1(イ)の上下方向である厚み方向と、図1(ロ)における左右方向の面方向に上下左右対称形状となっている。
これにより、絶縁層へのコンタクトの組み付けに際して、コンタクトをケース等にバラ状に収納した状態から振込機で治具上に整列させ、治具上に絶縁層を載せて組付機で一括組付可能となるため生産性が良い。
【0012】
次に本発明のコネクタを用いた電子部品同士の接続について説明する。
図4(イ)は接続前の状態の縦断面の模式図を示し、図4(ロ)は接続時における縦断面の模式図を示す。
コネクタ10は図4(イ)に示すように、積み重ねるように接続する接続対象のLSI1とプリント基板2との間に配置し、図4(ロ)に示すようにLSI1とプリント基板2との間に押圧挟持する。
これにより、対向位置のランド(電極)1a、2aは、コネクタ10の接点部32a、32bを両側から互いに押圧して弾性変形させ、コンタクト30を介して互いに導通する。
その際に、コンタクト30はストッパー部22とガイド溝部突き当て部23aにより規制されガイド溝部23によりガイドされる所定範囲内を上下移動可能であることから、LSI1のランド1aと接点部32a間の接触圧力と、プリント基板2のランド2aと接点部32b間の接触圧力は、双方が同等となる様にコンタクト30が移動して調整し、安定化する。
そして、接点部32a、32bは弾性変形する際の曲げストローク範囲内において貫通孔21の壁面と干渉することはなく安定した接触圧力で電極1a、2aに接触する。
これにより、図5に示すようにコネクタ10に複数設けた各コンタクトは、それぞれ一様に良好な接続を行う。
【0013】
図6に本発明に係るコネクタの他の実施例を示す。
なお、図1の実施例と共通する部分は、同じ符号を用いた。
図6(イ)はコネクタ10のコンタクト30付近を拡大した縦断面の模式図を示し、図6(ロ)は絶縁層20を透視した要部斜視図を示し、図6(ハ)はB視要部図を示す。
又、図7に鍔部34部分で絶縁層20を切断した図6のA視要部図を示す。
図6(イ)の縦断面図はわかりやすくするためにコンタクト30は外観を描いている。
コネクタ10は、平板状の絶縁層20の厚み方向に絶縁層20を貫通するように貫通孔21を設け、貫通孔21内にコンタクト30を備えている。
コンタクト30は、図6(ハ)に示すように略T字状に開口させて形成した貫通孔21のガイド溝部23側に、絶縁層20の面方向と直角方向になるように板状のベース部31を配置し、このベース部31の両側からは一対の鍔部34を延出させている。
また、接点部32a、32bをベース部31の絶縁層20厚み方向側の両側に連結して設け、貫通孔21外側へ延在させている。
この接点部32a、32bはベース部31と対向する壁面21a側まで延伸させている。
また、ベース部31には突起状の係止部33をベース部側の壁面21bへ向けて突出させて設けている。
貫通孔21のコンタクトのベース部31側壁面21bに、ストッパー部22を突出させて設け、コンタクトの係止部と干渉することでコンタクトの抜けを防止している。
【0014】
このガイド溝部23には一方に開口部23bを設け、他方に鍔部端部34aが突き当たる突き当て部23aを設けている。
図10にガイド溝部23付近の拡大図を示す。
このガイド溝部23は絶縁層厚み方向の溝で、ストッパー部22側の壁面23cは開口部23bから突き当て部23aに向けて幅を狭める案内面23iとテーパー面23eを形成している。
ガイド溝部23はテーパー面23eが傾斜することで、鍔部34とテーパー面23eの間に隙間を形成して逃げ部23hを形成している。
【0015】
コンタクトの貫通孔への装着について図8を参考に説明する。
コンタクト30の貫通孔21内への収納は、図8(イ)に示すように開口部21e側から鍔部34をガイド溝部23に嵌るように挿し入れる。
すると、図8(ロ)に縦断面の模式図を示すように係止部33とストッパー部22とが干渉するがさらに押し込む。
この場合に、ストッパー部22が傾斜部22aを形成しているので、この傾斜部22aに沿って係止部33が凹むように弾性変形してストッパー部22上に乗り上がる。
図9(イ)に係止部がストッパー部へ乗り上がった状態のB視説明図を示し、C−C線断面の説明図を図9(ロ)に示す。
図9は分かりやすくするため鍔部34の変位量を大きく描き、又、ガイド溝23の幅を広く、鍔部34の厚さを薄く描いている。
係止部33が凹むように変形することで、図9に示すように係止部33部分から両側の鍔部34がストッパー部22側に向けて弧を描くように反り返る。
ガイド溝部23には、鍔部34の弾性変形に対して干渉しないように逃げ部23hを形成し、鍔部34の変形をガイド溝部23内にとどめている。
よって、鍔部34がガイド溝部23の案内部23iからテーパー面23eにかけての壁面23cと干渉することを防止している。
これにより鍔部34がガイド溝部壁面23cを削ってゴミを発生させたり、鍔部34が壁面23cに食い込んでしまいその取り付け位置がずれて、コンタクト30の取り付け不良となることを防止している。
係止部33がストッパー部22を乗り越えると鍔部34はテーパー面23eに案内されて突き当て部23a付近まで挿入される。
このようにガイド溝部壁面23cと鍔部34との間の間隔を広くするようにテーパー面23eを形成することで、例え鍔部34の端部34a、縁部34bが鋭く壁面23cに食い込み易い場合であっても、コンタクトの貫通孔への装着をスムーズにしている。
そして、このように挿入するコンタクト30とガイド溝部23との抵抗を減らした構造とすることで、ストッパー部22への係止部33への乗り上がりが容易になることから、図6(イ)に示すコンタクト30の装着状態においてコンタクトベース部31にほぼ接する位置までストッパー部22を突出させることが出来る。
これによりベース部31をガタツキ無く位置決めし、係止部33への抜け止め性を高めることが出来る。
図10に示す突き当て部23aの付近の拡大図において、突き当て部23a部分のガイド溝部23の壁面23f、23g間の溝はコンタクトの保持溝部23jとして幅は比較的狭く鍔部34の厚さとほぼ同等に形成し、コンタクトの上下動作を可能にしながら鍔部を充分に位置決め可能な幅としている。
このため、鍔部34はストッパー部22と保持溝部23jでガタツキは無く精度良く位置決めされる。
コンタクト30は、絶縁層厚み方向の位置は、係止部33とストッパー部22により移動規制される位置から、鍔部端部34aがガイド溝部突き当て部23aにより移動規制される範囲内を移動可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】コンタクト部分の拡大図で、(イ)は縦断面の模式図を示し、(ロ)はA−A線断面図を示し、(ハ)はB視要部図を示す。
【図2】コンタクト部分の要部斜視図を示す。
【図3】コンタクトの貫通孔への挿入状態の説明図を示す。
【図4】電子部品同士をコネクタを用いて接続する状態の説明図を示す。
【図5】本発明に係るコネクタの実施例を示す。
【図6】本発明に係るコネクタの他の実施例を示す。
【図7】図6のA視要部図を示す。
【図8】コンタクトの貫通孔への挿入状態の説明図を示す。
【図9】鍔部の変形状態の説明図を示す。
【図10】ガイド溝部付近の拡大図を示す。
【図11】従来のコネクタ例を示す。
【図12】従来のコネクタ例を示す。
【符号の説明】
【0017】
1 LGAタイプのLSI(電子部品)
1a LGAタイプのLSIランド(電子部品電極)
2 プリント基板(電子部品)
2a プリント基板ランド(電子部品電極)
10 押え接続型コネクタ(LGAソケット)
20 絶縁層
21 貫通孔
21a、21b、21c、21d 貫通孔壁面
21e、21f 貫通孔開口部
22 ストッパー部
22a ストッパー部の傾斜部
23 ガイド溝部
23a ガイド溝部突き当て部
23b ガイド溝部開口部
23e ガイド溝部テーパー面
23h 逃げ部
23i 案内面
23j 保持溝部
30 コンタクト
31 コンタクトベース部
32a、32b コンタクト接点部
33 コンタクト係止部
34 コンタクト鍔部
34a コンタクト鍔部端部
34b コンタクト鍔部縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層に複数の貫通孔を形成して、この貫通孔内に上下に接点部を有するコンタクトを備えたコネクタにおいて、
コンタクトは、ベース部と、ベース部の上下方向にそれぞれ延在させた一対の接点部と、ベース部に連結した鍔部と、係止部とを備え、
絶縁層の貫通孔内には、コンタクトを鍔部で収納保持するガイド溝部と、コンタクトの係止部と干渉してコンタクトの抜けを防止したストッパー部を備え、コンタクトを絶縁層の厚み上下方向において、移動自在に収納保持したことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
絶縁層の貫通孔内に備えたストッパー部には、コンタクトの挿入方向に沿って傾斜部を形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
ガイド溝部は、コンタクト挿入時にコンタクトの係止部がストッパー部を乗り越える際に生じる鍔部の弾性変形に対する逃げ部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
コンタクトは、その鍔部端部がガイド溝に形成した突き当て部に当たるか、あるいはコンタクトの係止部がストッパー部に当たるその範囲を移動自在にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項5】
コンタクトを上下左右対称形状にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−86109(P2006−86109A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193264(P2005−193264)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】