コネクタ
【課題】少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ10は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子4と、基板1及び端子4が取り付けられた合成樹脂製のハウジング5と、により構成されている。また、電子部品3と端子4とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1に電気接続されている。このコネクタ10は、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されている。また、基板1及び電子部品3は、ハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれている。
【解決手段】コネクタ10は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子4と、基板1及び端子4が取り付けられた合成樹脂製のハウジング5と、により構成されている。また、電子部品3と端子4とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1に電気接続されている。このコネクタ10は、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されている。また、基板1及び電子部品3は、ハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジング内に基板が取り付けられた基板内臓型のコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に示されるように、合成樹脂製のハウジング内に基板が組み付けられたコネクタが知られている。この種の基板内蔵型のコネクタは、ハウジングと基板とが別々に製造された後にハウジング内に基板が挿入されて製造されていた。また、ハウジング内には、基板挿入時に基板の縁に押し潰されることでこの基板を固定するクラッシュリブが設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−5168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1などに示された従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板をハウジング内に組み付ける組み付け工程が発生するので、製造コストがかかるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板が、クラッシュリブを押し潰すようにハウジング内に挿入されて組み付けられるので、基板挿入時に基板に大きなストレスがかかるとともに、基板組み付け後も基板に応力がかかり続けるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、ハウジングと基板の間に隙間ができるので、使用環境によっては防水性、耐久性に劣る場合があり、これらを解決するために前記ハウジングの隙間が樹脂封止されることもあるが、これには材料費や加工費がかかるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板に電子部品や端子を搭載する際に鉛を主成分としたはんだが使用されていたが、地球環境保護の観点から、環境負荷物質である鉛を主成分としたはんだを使用することは好ましくなかった。
【0005】
したがって、本発明は、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されていることを特徴とするコネクタである。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記端子が前記基板と一体に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された発明において、前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のうち1項に記載された発明において、前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載された発明は、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されていることを特徴とするコネクタである。
【0011】
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載されたコネクタにおいて、前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された発明によれば、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されているので、基板をハウジングに組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、基板にストレスがかかることを防止することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0013】
請求項2に記載された発明によれば、前記端子が前記基板と一体に設けられているので、端子を基板に電気接続する工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0014】
請求項3に記載された発明によれば、前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられているので、スペース効率が高く、かつ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0015】
請求項4に記載された発明によれば、前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されているので、環境に負荷をかけず、かつ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、鉛を主成分としたはんだと比較して鉛フリーはんだは融点が高いことから、ハウジングの金型内に基板が挿入されることによるインサート成型時に溶融状態の合成樹脂の熱により鉛フリーはんだの再溶融が起こることを防止でき、電子部品が基板から外れることを防止できる。
【0016】
請求項5に記載された発明によれば、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されているので、基板をハウジングに組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、基板にストレスがかかることを防止することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。さらに、安価な工法である液状硬化性樹脂のコーティングによって、厳しい環境(温度、湿度、振動、高電位、等)に対応でき、信頼性、防水性、耐腐食性に優れた基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0017】
請求項6に記載された発明によれば、前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあるので、厳しい環境下で使用される際のハウジングと基板との間に生じる熱収縮時の応力を緩和させることができ、より信頼性、防水性、耐腐食性に優れた基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図2】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、基板に鉛フリーはんだが塗布された状態を示す図である。
【図3】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図2に示された基板に電子部品がセットされた状態を示す図である。
【図4】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図3に示された基板に端子がセットされた状態を示す図である。
【図5】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図4に示された基板が位置決めリフロー治具にセットされた状態を示す図である。
【図6】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図5に示された基板にリフローはんだ付けによって電子部品及び端子が電気接続された状態を示す図である。
【図7】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図6に示された基板がハウジングの射出成型金型内にセットされた状態を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図9】図8に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、端子一体型の基板に鉛フリーはんだが塗布された状態を示す図である。
【図10】図8に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図9に示された端子一体型の基板に電子部品がセットされた状態を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図13】図12に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、基板に搭載された電子部品及び該電子部品と基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るコネクタを、図1ないし図7に基づいて説明する。図1に示す本発明のコネクタ10は、高周波通信の中継用のアクティブスターカプラーを構成する。このコネクタ10は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子4と、基板1及び端子4が取り付けられた合成樹脂製のハウジング5と、により構成されている。
【0020】
上記基板1は、絶縁性合成樹脂で構成された板の表面に導電性の回路パターンが印刷されたプリント基板である。
【0021】
上記端子4は、金属で構成されており、基板1を挟持することが可能な挟持部4aと、挟持部4aから棒状に延び、相手側端子に電気接続される相手側端子接続部4bと、が設けられた構成である。
【0022】
また、図1においては、電子部品3と端子4とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ10は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子4とにより構成されている。また、基板1に取り付けられる複数の端子4の各相手側端子接続部4bの向きは、全て同一方向に揃えられている。しかしながら本発明においては、基板1に取り付けられる複数の端子4の各相手側端子接続部4bの向きが全て同一方向に揃えられていなくても良い。
【0023】
また、複数の端子4の各挟持部4aと複数の電子部品3とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。また、鉛フリーはんだ2は、環境負荷物質である鉛を使用していないはんだである。
【0024】
上記ハウジング5は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ10は、電子部品3が搭載されかつ端子4が電気接続された基板1がハウジング5にインサート成型されて製造されている。さらに、基板1及び電子部品3はハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれており、端子4は、挟持部4aがハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれかつ相手側端子接続部4bがハウジング5外に突出している。
【0025】
続いて、上述した構成のコネクタ10の製造方法について説明する。まず、図2に示すように、基板1の回路パターンと電子部品3及び端子4との接続箇所に、ディスペンサによってクリーム状の鉛フリーはんだ2を塗布する。また、本発明では、鉛フリーはんだ2を基板1にスクリーン印刷しても良い。
【0026】
次に、図3に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所に、マウンタによって電子部品3をセットする。即ち仮付けする。
【0027】
次に、図4に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所を端子4の挟持部4aで挟むようにして端子4をセットする。即ち仮付けする。この際、必要に応じて鉛フリーはんだ2を補充しても良い。
【0028】
次に、図5に示すように、電子部品3及び端子4がセットされた基板1を位置決めリフロー治具6にセットして端子4と基板1とを位置決めする。そして、この位置決めリフロー治具6ごと基板1をリフロー炉に投入し、加熱により溶融した鉛フリーはんだ2を硬化させることによって電子部品3及び端子4を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。また、本発明では、位置決めリフロー治具6から取り出した基板1を単体でリフロー炉に投入するようにしても良い。
【0029】
次に、電子部品3が搭載されかつ端子4が電気接続された図6に示す基板1を、図7に示すように、ハウジング5の射出成型金型7のキャビティ7a内にセットし、このキャビティ7a内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング5を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する。こうして図1に示すコネクタ10が製造される。
【0030】
このように、本発明のコネクタ10は、基板1をハウジング5に組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。また、本発明のコネクタ10は、基板1をハウジング5に組み付ける必要がないので、基板1にストレスがかかることを防止することができる。さらに、本発明のコネクタ10は、基板1及び基板1に搭載された電子部品3がハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれているので、基板1及び電子部品3に対する防水性、防塵性、防振性を高めることができる。
【0031】
また、本発明のコネクタ10は、鉛を主成分としたはんだよりも融点が高い鉛フリーはんだ2を用いて電子部品3及び端子4を基板1に取り付けているので、基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する際に、溶融状態の合成樹脂の熱により鉛フリーはんだ2の再溶融が起こることを防止でき、電子部品3及び端子4が基板1から外れることを防止できる。
【0032】
また、本実施形態においては、前記「鉛フリーはんだ2」として、「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金からなる、鉛不使用のはんだを用いている。このはんだの融点は、220℃程度である。また、本実施形態においては、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」として、PP(ポリプロピレン)を用いている。このPPが射出成型時において射出成型金型7のキャビティ7a内へ射出される際の温度は、185〜200℃程度である。
【0033】
また、本発明においては、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」として、上述したPPの他に、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることも可能である。このPBTが射出成型時において射出成型金型7のキャビティ7a内へ射出される際の温度は、250〜265℃程度である。この場合に用いる「鉛フリーはんだ2」としては、融点が265℃よりも高いはんだを用いることが好ましい。具体的には、前述した「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金に、銅粉あるいは多元系金属粒子が混合された鉛不使用のはんだを用いることが好ましい。また、これ以外に、「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」としてPBTを用いる場合、前述した「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金からなる鉛フリーはんだ2を用いて電子部品3及び端子4を基板1にはんだ付けし、この鉛フリーはんだ2の表面をエポキシ樹脂でコーティングすることにより、ハウジング5の射出成型時に、溶融状態のPBTの熱が前記鉛フリーはんだ2に伝わることを防止でき、この鉛フリーはんだ2の再溶融が起こることを防止できる。
【0034】
また、本発明においては、前記「基板1」としてガラスエポキシ基板を用い、そして、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」としてPBTを用いる場合、グラスファイバーを30重量%程度含むPBT材料を用いることが特に好ましい。こうすることで、基板1とハウジング5との熱膨張率を同等とすることができ、熱変動に対してハウジング5が変形したり割れたりすることを防止できる。
【0035】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るコネクタを、図8ないし図10に基づいて説明する。また、図8ないし図10において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
図8に示す本発明のコネクタ20は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に一体に設けられた端子24と、基板1及び端子24が取り付けられた合成樹脂製のハウジング25と、により構成されている。
【0037】
上記端子24は、基板1の外縁から棒状に突出した突出部分、即ち合成樹脂部分、の表面が金属箔で覆われることにより、基板1に一体に設けられている。また、前記金属箔は、基板1の回路パターンに接触しており、この回路パターンに電気接続されている。
【0038】
また、図8においては、電子部品3と端子24とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ20は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子24とにより構成されている。
【0039】
また、複数の電子部品3は、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。
【0040】
上記ハウジング25は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ20は、電子部品3が搭載されかつ端子24が一体で設けられた基板1がハウジング25にインサート成型されて製造されている。さらに、基板1及び電子部品3はハウジング25の合成樹脂中に埋め込まれており、端子24は、基板1寄りの基端部がハウジング25の合成樹脂中に埋め込まれかつ基板1から離れた先端部がハウジング25外に突出している。
【0041】
続いて、上述した構成のコネクタ20の製造方法について説明する。まず、図9に示すように、端子24が一体で設けられた基板1の回路パターンと電子部品3との接続箇所に、ディスペンサによってクリーム状の鉛フリーはんだ2を塗布する。
【0042】
次に、図10に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所に、マウンタによって電子部品3をセットする。即ち仮付けする。
【0043】
次に、電子部品3がセットされた基板1をリフロー炉に投入し、加熱により溶融した鉛フリーはんだ2を硬化させることによって電子部品3を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。
【0044】
次に、電子部品3が搭載された基板1を、ハウジング25の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング25を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子24をハウジング25にインサート成型する。こうして図8に示すコネクタ20が製造される。
【0045】
このように、本発明のコネクタ20は、端子24が基板1に一体に設けられているので、端子24を基板1の回路パターンに電気接続する工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。
【0046】
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態に係るコネクタを、図11に基づいて説明する。また、図11において、前述した第1,2の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
図11に示す本発明のコネクタ30は、FPC(フレキシブルプリント基板)8に電気接続されるコネクタである。このコネクタ30は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子34と、第2の端子38と、基板1及び端子34が取り付けられた基板取付部36と第2の端子38が取付けられた端子取付部37とが一体で設けられた合成樹脂製のハウジング35と、により構成されている。
【0048】
上記端子34は、金属で構成されており、基板1に電気接続される棒状の基板接続部34aと、基板接続部34aの端部から該基板接続部34aに対して直角に棒状に延び、FPC8に電気接続されるFPC接続部34bと、が設けられた構成である。また、端子34は、L字状に形成されている。
【0049】
また、図11においては、電子部品3と端子34とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ30は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子34とにより構成されている。
【0050】
また、複数の端子34の各基板接続部34aと複数の電子部品3とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。
【0051】
上記第2の端子38は、金属で構成されており、棒状に形成され、基板1と別の基板に設けられた相手側コネクタ9に電気接続される相手側コネクタ接続部38aと、相手側コネクタ接続部38aの端部から該相手側コネクタ接続部38aに対して直角に棒状に延び、FPC8に電気接続されるFPC接続部38bと、が設けられた構成である。また、第2の端子38は、L字状に形成されている。
【0052】
上記ハウジング35は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ30は、電子部品3が搭載されかつ端子34が電気接続された基板1と第2の端子38とがハウジング35にインサート成型されて製造されている。
【0053】
さらに、基板1及び電子部品3はハウジング35の基板取付部36中に埋め込まれており、即ち合成樹脂中に埋め込まれており、端子34は、基板接続部34aが基板取付部36中、即ち合成樹脂中、に埋め込まれかつFPC接続部34bが基板取付部36外、即ちハウジング35外、に突出している。
【0054】
また、上記ハウジング35の上記端子取付部37は、基板取付部36に連なり、かつ、上記相手側コネクタ9を受け入れることが可能な有底筒状に形成されている。また、第2の端子38は、相手側コネクタ接続部38aが端子取付部37内の空間に位置付けられており、FPC接続部38bが端子取付部37外、即ちハウジング35外、に突出している。
【0055】
上述した構成のコネクタ30は、以下のようにして製造される。まず、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって、電子部品3及び端子34の基板接続部34aを基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。次に、電子部品3が搭載されかつ端子34が電気接続された基板1と第2の端子38とを、ハウジング35の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング35を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子34、第2の端子38をハウジング35にインサート成型する。こうして図11に示すコネクタ30が製造される。その後、コネクタ30はFPC8に電気接続される。
【0056】
このように、本発明のコネクタ30は、基板1及び第2の端子38をハウジング35に組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。また、本発明のコネクタ30は、ハウジング35に、基板1及び端子34が取り付けられた基板取付部36と第2の端子38が取付けられた端子取付部37とが一体で設けられているので、本コネクタ30が搭載される電装品のスペース効率を向上させることができる。
【0057】
(第4の実施形態)
続いて、本発明の第4の実施形態に係るコネクタを、図12,図13に基づいて説明する。また、図12,図13において、前述した第1〜3の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
図12に示す本発明のコネクタ40は、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂11でコーティングされた後、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されていること以外は、第1の実施形態で説明したコネクタ10と同一の構成である。また、符号2は鉛フリーはんだを表している。
【0059】
上記液状硬化性樹脂11は、一般的に「アンダーフィル」と呼ばれているエポキシ系の熱硬化性樹脂である。また、この液状硬化性樹脂11は、その線膨張係数が、基板1を構成する合成樹脂の線膨張係数よりも大きく、かつ、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数よりも小さい。
【0060】
また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあることが好ましく、最も好ましくは、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との平均値近傍にあることである。このような液状硬化性樹脂11を使用することにより、厳しい環境下でコネクタ40が使用される際のハウジング5と基板1との間に生じる熱収縮時の応力を緩和させることができ、信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にない場合であっても、湿度及び振動に対応できるため、信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。
【0061】
上述した構成のコネクタ40は、以下のようにして製造される。まず、第1の実施形態のコネクタ10と同様に、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって、電子部品3及び端子4を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。次に、図13に示すように、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部にディスペンサ等によって液状硬化性樹脂11を塗布する。続いて、前記液状硬化性樹脂11が塗布された基板1を乾燥オーブンに所定時間投入し、液状硬化性樹脂11を硬化させる。こうして、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部を液状硬化性樹脂11でコーティングする。そして、この基板1を、ハウジング5の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング5を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する。こうして図12に示すコネクタ40が製造される。
【0062】
このように、本発明のコネクタ40は、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂11でコーティングされた後、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されているので、より厳しい環境(温度、湿度、振動、高電位、等)に対応でき、安価な工法によって前述したコネクタ10,20,30よりも信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。
【0063】
また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」として、上述したエポキシ系の熱硬化性樹脂の他に、基板防湿剤として用いられるポリオレフィン系やアクリル系のコーティング剤を用いることも可能である。その場合、前述した乾燥オーブンに基板1を投入する工程を省くことができる。
【0064】
また、上述した実施形態では、ハウジング35に、基板に設けられたコネクタ9とFPC8とを互いに接続する第2の端子38を取り付けた端子取付部37が設けられていたが、本発明では、前記第2の端子が電線と電線とを互いに接続する構成であっても良い。即ち、前記第2の端子が電線の端末に取り付けられ、かつ、当該第2の端子の接続相手が電線の端末に取り付けられたコネクタであっても良い。
【0065】
また、上述した実施形態では、電子部品3及び端子4,34を、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けにより基板1に取り付けていたが、本発明はこれに限らず、導電性の接着剤を用いてこれらを接着しても良いし、超音波接合により接合しても良い。
【0066】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 基板
2 鉛フリーはんだ
3 電子部品
4,24,34 端子
5,25,35 ハウジング
37 端子取付部
38 第2の端子
10,20,30,40 コネクタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジング内に基板が取り付けられた基板内臓型のコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に示されるように、合成樹脂製のハウジング内に基板が組み付けられたコネクタが知られている。この種の基板内蔵型のコネクタは、ハウジングと基板とが別々に製造された後にハウジング内に基板が挿入されて製造されていた。また、ハウジング内には、基板挿入時に基板の縁に押し潰されることでこの基板を固定するクラッシュリブが設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−5168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1などに示された従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板をハウジング内に組み付ける組み付け工程が発生するので、製造コストがかかるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板が、クラッシュリブを押し潰すようにハウジング内に挿入されて組み付けられるので、基板挿入時に基板に大きなストレスがかかるとともに、基板組み付け後も基板に応力がかかり続けるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、ハウジングと基板の間に隙間ができるので、使用環境によっては防水性、耐久性に劣る場合があり、これらを解決するために前記ハウジングの隙間が樹脂封止されることもあるが、これには材料費や加工費がかかるという問題があった。また、従来の基板内臓型のコネクタにおいては、基板に電子部品や端子を搭載する際に鉛を主成分としたはんだが使用されていたが、地球環境保護の観点から、環境負荷物質である鉛を主成分としたはんだを使用することは好ましくなかった。
【0005】
したがって、本発明は、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されていることを特徴とするコネクタである。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記端子が前記基板と一体に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された発明において、前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のうち1項に記載された発明において、前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載された発明は、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されていることを特徴とするコネクタである。
【0011】
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載されたコネクタにおいて、前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された発明によれば、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されているので、基板をハウジングに組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、基板にストレスがかかることを防止することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0013】
請求項2に記載された発明によれば、前記端子が前記基板と一体に設けられているので、端子を基板に電気接続する工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0014】
請求項3に記載された発明によれば、前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられているので、スペース効率が高く、かつ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0015】
請求項4に記載された発明によれば、前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されているので、環境に負荷をかけず、かつ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、鉛を主成分としたはんだと比較して鉛フリーはんだは融点が高いことから、ハウジングの金型内に基板が挿入されることによるインサート成型時に溶融状態の合成樹脂の熱により鉛フリーはんだの再溶融が起こることを防止でき、電子部品が基板から外れることを防止できる。
【0016】
請求項5に記載された発明によれば、電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されているので、基板をハウジングに組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。また、基板にストレスがかかることを防止することができる基板内臓型のコネクタを提供することができる。さらに、安価な工法である液状硬化性樹脂のコーティングによって、厳しい環境(温度、湿度、振動、高電位、等)に対応でき、信頼性、防水性、耐腐食性に優れた基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【0017】
請求項6に記載された発明によれば、前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあるので、厳しい環境下で使用される際のハウジングと基板との間に生じる熱収縮時の応力を緩和させることができ、より信頼性、防水性、耐腐食性に優れた基板内臓型のコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図2】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、基板に鉛フリーはんだが塗布された状態を示す図である。
【図3】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図2に示された基板に電子部品がセットされた状態を示す図である。
【図4】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図3に示された基板に端子がセットされた状態を示す図である。
【図5】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図4に示された基板が位置決めリフロー治具にセットされた状態を示す図である。
【図6】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図5に示された基板にリフローはんだ付けによって電子部品及び端子が電気接続された状態を示す図である。
【図7】図1に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図6に示された基板がハウジングの射出成型金型内にセットされた状態を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図9】図8に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、端子一体型の基板に鉛フリーはんだが塗布された状態を示す図である。
【図10】図8に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、図9に示された端子一体型の基板に電子部品がセットされた状態を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係るコネクタの概略を示す概略図である。
【図13】図12に示されたコネクタの製造方法を説明する説明図であり、基板に搭載された電子部品及び該電子部品と基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るコネクタを、図1ないし図7に基づいて説明する。図1に示す本発明のコネクタ10は、高周波通信の中継用のアクティブスターカプラーを構成する。このコネクタ10は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子4と、基板1及び端子4が取り付けられた合成樹脂製のハウジング5と、により構成されている。
【0020】
上記基板1は、絶縁性合成樹脂で構成された板の表面に導電性の回路パターンが印刷されたプリント基板である。
【0021】
上記端子4は、金属で構成されており、基板1を挟持することが可能な挟持部4aと、挟持部4aから棒状に延び、相手側端子に電気接続される相手側端子接続部4bと、が設けられた構成である。
【0022】
また、図1においては、電子部品3と端子4とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ10は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子4とにより構成されている。また、基板1に取り付けられる複数の端子4の各相手側端子接続部4bの向きは、全て同一方向に揃えられている。しかしながら本発明においては、基板1に取り付けられる複数の端子4の各相手側端子接続部4bの向きが全て同一方向に揃えられていなくても良い。
【0023】
また、複数の端子4の各挟持部4aと複数の電子部品3とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。また、鉛フリーはんだ2は、環境負荷物質である鉛を使用していないはんだである。
【0024】
上記ハウジング5は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ10は、電子部品3が搭載されかつ端子4が電気接続された基板1がハウジング5にインサート成型されて製造されている。さらに、基板1及び電子部品3はハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれており、端子4は、挟持部4aがハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれかつ相手側端子接続部4bがハウジング5外に突出している。
【0025】
続いて、上述した構成のコネクタ10の製造方法について説明する。まず、図2に示すように、基板1の回路パターンと電子部品3及び端子4との接続箇所に、ディスペンサによってクリーム状の鉛フリーはんだ2を塗布する。また、本発明では、鉛フリーはんだ2を基板1にスクリーン印刷しても良い。
【0026】
次に、図3に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所に、マウンタによって電子部品3をセットする。即ち仮付けする。
【0027】
次に、図4に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所を端子4の挟持部4aで挟むようにして端子4をセットする。即ち仮付けする。この際、必要に応じて鉛フリーはんだ2を補充しても良い。
【0028】
次に、図5に示すように、電子部品3及び端子4がセットされた基板1を位置決めリフロー治具6にセットして端子4と基板1とを位置決めする。そして、この位置決めリフロー治具6ごと基板1をリフロー炉に投入し、加熱により溶融した鉛フリーはんだ2を硬化させることによって電子部品3及び端子4を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。また、本発明では、位置決めリフロー治具6から取り出した基板1を単体でリフロー炉に投入するようにしても良い。
【0029】
次に、電子部品3が搭載されかつ端子4が電気接続された図6に示す基板1を、図7に示すように、ハウジング5の射出成型金型7のキャビティ7a内にセットし、このキャビティ7a内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング5を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する。こうして図1に示すコネクタ10が製造される。
【0030】
このように、本発明のコネクタ10は、基板1をハウジング5に組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。また、本発明のコネクタ10は、基板1をハウジング5に組み付ける必要がないので、基板1にストレスがかかることを防止することができる。さらに、本発明のコネクタ10は、基板1及び基板1に搭載された電子部品3がハウジング5の合成樹脂中に埋め込まれているので、基板1及び電子部品3に対する防水性、防塵性、防振性を高めることができる。
【0031】
また、本発明のコネクタ10は、鉛を主成分としたはんだよりも融点が高い鉛フリーはんだ2を用いて電子部品3及び端子4を基板1に取り付けているので、基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する際に、溶融状態の合成樹脂の熱により鉛フリーはんだ2の再溶融が起こることを防止でき、電子部品3及び端子4が基板1から外れることを防止できる。
【0032】
また、本実施形態においては、前記「鉛フリーはんだ2」として、「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金からなる、鉛不使用のはんだを用いている。このはんだの融点は、220℃程度である。また、本実施形態においては、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」として、PP(ポリプロピレン)を用いている。このPPが射出成型時において射出成型金型7のキャビティ7a内へ射出される際の温度は、185〜200℃程度である。
【0033】
また、本発明においては、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」として、上述したPPの他に、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることも可能である。このPBTが射出成型時において射出成型金型7のキャビティ7a内へ射出される際の温度は、250〜265℃程度である。この場合に用いる「鉛フリーはんだ2」としては、融点が265℃よりも高いはんだを用いることが好ましい。具体的には、前述した「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金に、銅粉あるいは多元系金属粒子が混合された鉛不使用のはんだを用いることが好ましい。また、これ以外に、「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」としてPBTを用いる場合、前述した「Ag(銀)3.0重量%、Cu(銅)0.5重量%、残部Sn(錫)」の組成を有する合金からなる鉛フリーはんだ2を用いて電子部品3及び端子4を基板1にはんだ付けし、この鉛フリーはんだ2の表面をエポキシ樹脂でコーティングすることにより、ハウジング5の射出成型時に、溶融状態のPBTの熱が前記鉛フリーはんだ2に伝わることを防止でき、この鉛フリーはんだ2の再溶融が起こることを防止できる。
【0034】
また、本発明においては、前記「基板1」としてガラスエポキシ基板を用い、そして、前記「ハウジング5を構成する熱可塑性樹脂」としてPBTを用いる場合、グラスファイバーを30重量%程度含むPBT材料を用いることが特に好ましい。こうすることで、基板1とハウジング5との熱膨張率を同等とすることができ、熱変動に対してハウジング5が変形したり割れたりすることを防止できる。
【0035】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るコネクタを、図8ないし図10に基づいて説明する。また、図8ないし図10において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
図8に示す本発明のコネクタ20は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に一体に設けられた端子24と、基板1及び端子24が取り付けられた合成樹脂製のハウジング25と、により構成されている。
【0037】
上記端子24は、基板1の外縁から棒状に突出した突出部分、即ち合成樹脂部分、の表面が金属箔で覆われることにより、基板1に一体に設けられている。また、前記金属箔は、基板1の回路パターンに接触しており、この回路パターンに電気接続されている。
【0038】
また、図8においては、電子部品3と端子24とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ20は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子24とにより構成されている。
【0039】
また、複数の電子部品3は、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。
【0040】
上記ハウジング25は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ20は、電子部品3が搭載されかつ端子24が一体で設けられた基板1がハウジング25にインサート成型されて製造されている。さらに、基板1及び電子部品3はハウジング25の合成樹脂中に埋め込まれており、端子24は、基板1寄りの基端部がハウジング25の合成樹脂中に埋め込まれかつ基板1から離れた先端部がハウジング25外に突出している。
【0041】
続いて、上述した構成のコネクタ20の製造方法について説明する。まず、図9に示すように、端子24が一体で設けられた基板1の回路パターンと電子部品3との接続箇所に、ディスペンサによってクリーム状の鉛フリーはんだ2を塗布する。
【0042】
次に、図10に示すように、基板1の鉛フリーはんだ2が塗布された箇所に、マウンタによって電子部品3をセットする。即ち仮付けする。
【0043】
次に、電子部品3がセットされた基板1をリフロー炉に投入し、加熱により溶融した鉛フリーはんだ2を硬化させることによって電子部品3を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。
【0044】
次に、電子部品3が搭載された基板1を、ハウジング25の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング25を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子24をハウジング25にインサート成型する。こうして図8に示すコネクタ20が製造される。
【0045】
このように、本発明のコネクタ20は、端子24が基板1に一体に設けられているので、端子24を基板1の回路パターンに電気接続する工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。
【0046】
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態に係るコネクタを、図11に基づいて説明する。また、図11において、前述した第1,2の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
図11に示す本発明のコネクタ30は、FPC(フレキシブルプリント基板)8に電気接続されるコネクタである。このコネクタ30は、電子部品3が搭載された基板1と、基板1に電気接続された端子34と、第2の端子38と、基板1及び端子34が取り付けられた基板取付部36と第2の端子38が取付けられた端子取付部37とが一体で設けられた合成樹脂製のハウジング35と、により構成されている。
【0048】
上記端子34は、金属で構成されており、基板1に電気接続される棒状の基板接続部34aと、基板接続部34aの端部から該基板接続部34aに対して直角に棒状に延び、FPC8に電気接続されるFPC接続部34bと、が設けられた構成である。また、端子34は、L字状に形成されている。
【0049】
また、図11においては、電子部品3と端子34とが1つずつ示されているが、本発明のコネクタ30は、実際には、複数の電子部品3と複数の端子34とにより構成されている。
【0050】
また、複数の端子34の各基板接続部34aと複数の電子部品3とは、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって基板1の回路パターンに電気接続されている。
【0051】
上記第2の端子38は、金属で構成されており、棒状に形成され、基板1と別の基板に設けられた相手側コネクタ9に電気接続される相手側コネクタ接続部38aと、相手側コネクタ接続部38aの端部から該相手側コネクタ接続部38aに対して直角に棒状に延び、FPC8に電気接続されるFPC接続部38bと、が設けられた構成である。また、第2の端子38は、L字状に形成されている。
【0052】
上記ハウジング35は、熱可塑性樹脂で構成されており、射出成型によって得られるものである。また、本発明のコネクタ30は、電子部品3が搭載されかつ端子34が電気接続された基板1と第2の端子38とがハウジング35にインサート成型されて製造されている。
【0053】
さらに、基板1及び電子部品3はハウジング35の基板取付部36中に埋め込まれており、即ち合成樹脂中に埋め込まれており、端子34は、基板接続部34aが基板取付部36中、即ち合成樹脂中、に埋め込まれかつFPC接続部34bが基板取付部36外、即ちハウジング35外、に突出している。
【0054】
また、上記ハウジング35の上記端子取付部37は、基板取付部36に連なり、かつ、上記相手側コネクタ9を受け入れることが可能な有底筒状に形成されている。また、第2の端子38は、相手側コネクタ接続部38aが端子取付部37内の空間に位置付けられており、FPC接続部38bが端子取付部37外、即ちハウジング35外、に突出している。
【0055】
上述した構成のコネクタ30は、以下のようにして製造される。まず、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって、電子部品3及び端子34の基板接続部34aを基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。次に、電子部品3が搭載されかつ端子34が電気接続された基板1と第2の端子38とを、ハウジング35の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング35を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子34、第2の端子38をハウジング35にインサート成型する。こうして図11に示すコネクタ30が製造される。その後、コネクタ30はFPC8に電気接続される。
【0056】
このように、本発明のコネクタ30は、基板1及び第2の端子38をハウジング35に組み付ける工程を省くことができ、少ない作業工程でコストをかけずに製造することができる。また、本発明のコネクタ30は、ハウジング35に、基板1及び端子34が取り付けられた基板取付部36と第2の端子38が取付けられた端子取付部37とが一体で設けられているので、本コネクタ30が搭載される電装品のスペース効率を向上させることができる。
【0057】
(第4の実施形態)
続いて、本発明の第4の実施形態に係るコネクタを、図12,図13に基づいて説明する。また、図12,図13において、前述した第1〜3の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
図12に示す本発明のコネクタ40は、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂11でコーティングされた後、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されていること以外は、第1の実施形態で説明したコネクタ10と同一の構成である。また、符号2は鉛フリーはんだを表している。
【0059】
上記液状硬化性樹脂11は、一般的に「アンダーフィル」と呼ばれているエポキシ系の熱硬化性樹脂である。また、この液状硬化性樹脂11は、その線膨張係数が、基板1を構成する合成樹脂の線膨張係数よりも大きく、かつ、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数よりも小さい。
【0060】
また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にあることが好ましく、最も好ましくは、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との平均値近傍にあることである。このような液状硬化性樹脂11を使用することにより、厳しい環境下でコネクタ40が使用される際のハウジング5と基板1との間に生じる熱収縮時の応力を緩和させることができ、信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」の線膨張係数が、基板1を構成する材料の線膨張係数と、ハウジング5を構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にない場合であっても、湿度及び振動に対応できるため、信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。
【0061】
上述した構成のコネクタ40は、以下のようにして製造される。まず、第1の実施形態のコネクタ10と同様に、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けによって、電子部品3及び端子4を基板1の回路パターンに電気接続するとともに基板1に固定する。次に、図13に示すように、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部にディスペンサ等によって液状硬化性樹脂11を塗布する。続いて、前記液状硬化性樹脂11が塗布された基板1を乾燥オーブンに所定時間投入し、液状硬化性樹脂11を硬化させる。こうして、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部を液状硬化性樹脂11でコーティングする。そして、この基板1を、ハウジング5の射出成型金型のキャビティ内にセットし、このキャビティ内に溶融状態の合成樹脂を射出してハウジング5を成型する。即ち基板1、電子部品3、端子4をハウジング5にインサート成型する。こうして図12に示すコネクタ40が製造される。
【0062】
このように、本発明のコネクタ40は、基板1に搭載された電子部品3及び該電子部品3と基板1とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂11でコーティングされた後、基板1及び端子4がハウジング5にインサート成型されて製造されているので、より厳しい環境(温度、湿度、振動、高電位、等)に対応でき、安価な工法によって前述したコネクタ10,20,30よりも信頼性、防水性、耐腐食性を向上させることができる。
【0063】
また、本発明においては、前記「液状硬化性樹脂11」として、上述したエポキシ系の熱硬化性樹脂の他に、基板防湿剤として用いられるポリオレフィン系やアクリル系のコーティング剤を用いることも可能である。その場合、前述した乾燥オーブンに基板1を投入する工程を省くことができる。
【0064】
また、上述した実施形態では、ハウジング35に、基板に設けられたコネクタ9とFPC8とを互いに接続する第2の端子38を取り付けた端子取付部37が設けられていたが、本発明では、前記第2の端子が電線と電線とを互いに接続する構成であっても良い。即ち、前記第2の端子が電線の端末に取り付けられ、かつ、当該第2の端子の接続相手が電線の端末に取り付けられたコネクタであっても良い。
【0065】
また、上述した実施形態では、電子部品3及び端子4,34を、鉛フリーはんだ2を用いたリフローはんだ付けにより基板1に取り付けていたが、本発明はこれに限らず、導電性の接着剤を用いてこれらを接着しても良いし、超音波接合により接合しても良い。
【0066】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 基板
2 鉛フリーはんだ
3 電子部品
4,24,34 端子
5,25,35 ハウジング
37 端子取付部
38 第2の端子
10,20,30,40 コネクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、
前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されている
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記端子が前記基板と一体に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、
前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されている
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項6】
前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にある
ことを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
【請求項1】
電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、
前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されている
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記端子が前記基板と一体に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ハウジングに、前記基板と別の部品に電気接続される第2の端子を取り付ける端子取付部が一体で設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記電子部品が鉛フリーはんだによって前記基板に電気接続されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
電子部品が搭載された基板と、前記基板に電気接続された端子と、前記基板及び前記端子が取り付けられた合成樹脂製のハウジングと、により構成されるコネクタであって、
前記基板に搭載された前記電子部品、及び、該電子部品と前記基板とのはんだ接合部が液状硬化性樹脂でコーティングされた後、前記基板及び前記端子が前記ハウジングにインサート成型されて製造されている
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項6】
前記液状硬化性樹脂の線膨張係数が、前記基板を構成する材料の線膨張係数と、前記ハウジングを構成する合成樹脂の線膨張係数との中間にある
ことを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−100718(P2011−100718A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201792(P2010−201792)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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