説明

コネクタ

【課題】今まで流通してきた標準タイプの相手側コネクタを嵌合させることができるのは勿論、それとは別に、新たに開発した新タイプの相手側コネクタを嵌合させることもできる、互換性を高めたコネクタを提供する。
【解決手段】形状の異なる複数種類の相手側プラグコネクタを共通の嵌合凹部4に対して選択的に嵌合可能なレセプタクルコネクタ1であり、相手側のプラグコネクタが嵌合されたときに該プラグコネクタの被ロック部と係合して離脱を阻止するロック部21、22が、相手側プラグコネクタの種類ごとに互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の相手側コネクタを嵌合させることのできるコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11及び図12は特許文献1に記載された従来のレセプタクルコネクタの構成を示す図、図13はそのレセプタクルコネクタの嵌合相手であるプラグコネクタの構成を示す図である。
【0003】
図11及び図12に示すレセプタクルコネクタ101は、図13に示すプラグコネクタと1対1で嵌合する構造のものであり、インシュレータ102と、インシュレータ102に保持された複数のコンタクト103と、インシュレータ102の周囲を覆う金属製のシェル110とからなる。レセプタクルコネクタ101には、コンタクト103が配列された嵌合凹部(嵌合箇所)104が設けられ、この嵌合凹部104に、プラグコネクタ150に設けられた嵌合凸部151が嵌まることで、レセプタクルコネクタ101のコンタクト103とプラグコネクタ150のコンタクト153とが電気接続されるようになっている。
【0004】
また、レセプタクルコネクタ101の嵌合凹部104の両端には、プラグコネクタ150側のガイド部152が挿入されるガイド凹部112が設けられており、このガイド凹部112の内壁の一部を構成するシェル110の内板113に、相手側プラグコネクタ150が挿入されたときに相手側プラグコネクタ150のシェル160から延びるロックスプリングの係合凸部(弾性凸部、被ロック部)165と係合することで、プラグコネクタ150の離脱を阻止する係合孔(係合凹部、ロック部)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4522144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のレセプタクルコネクタ101は、嵌合相手であるプラグコネクタが1種類の標準タイプのものに限定されており、それ以外のプラグコネクタをコストダウン等を目的として新規に開発したとしても、それには対応できず、互換性がなかった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、今まで流通してきた標準タイプの相手側コネクタを嵌合させることができるのは勿論、それとは別に、新たに開発した新タイプの相手側コネクタを嵌合させることもできる、互換性を高めたコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 形状の異なる複数種類の相手側コネクタを共通の嵌合箇所に対して選択的に嵌合可能なコネクタであって、
前記相手側コネクタが嵌合されたときに該相手側コネクタの被ロック部と係合して該相手側コネクタの離脱を阻止するロック部が、前記相手側コネクタの種類ごとに互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。
(2) 上記(1)の構成のコネクタにおいて、
シールド機能を発揮する金属製シェルに囲まれた領域に、前記嵌合箇所が設けられると共に前記ロック部が配された凹所が設けられており、前記ロック部が、前記金属製シェルの前記凹所に臨む内面のうち、相手側コネクタの嵌合方向に平行な内面に設けられていること。
(3) 上記(2)の構成のコネクタにおいて、
前記ロック部として、2種類の相手側コネクタの被ロック部に対応した第1のロック部と第2のロック部が設けられており、これら第1のロック部と第2のロック部が、前記金属製シェルの相手側コネクタの嵌合方向に平行な内面のうち、互いに直交する関係にある内面にそれぞれ配置されていること。
(4) 上記(3)の構成のコネクタにおいて、
前記共通の嵌合箇所が左右方向に長く形成され、その嵌合箇所に多数のコンタクトが左右方向に配列され、その嵌合箇所の両端に前記ロック部が配された凹所が設けられており、前記第1のロック部として、弾性凸部よりなる前記被ロック部に対して係合可能な係合凹部が、前記金属製シェルの左右内側面に一対設けられ、前記第2のロック部として、係合凹部よりなる前記被ロック部に対して係合可能な弾性凸部が、前記金属製シェルの内下面または内上面に左右一対設けられていること。
【0009】
上記(1)の構成のコネクタによれば、種類の異なる相手側コネクタを選択的に共通の嵌合箇所に嵌合することができ、ロック部により抜け止めロックすることができる。その場合、相手側コネクタの種類ごとに互いに異なる位置にロック部を配置しているので、相手側コネクタの形態に応じた適切なタイプのロック部を設けることができる。
上記(2)の構成のコネクタによれば、金属製シェルにロック部を設けているので、インシュレータにロック部を設ける場合と比べて、ロック強度を高めることができる。また、相手側コネクタの嵌合方向に平行なシェルの内面にロック部を設けているので、相手側コネクタをスムーズに嵌合できる上、ロック部が邪魔にならず、ぶつけたりして損傷することもない。
上記(3)の構成のコネクタによれば、ロック部を金属製シェルの内面のうち互いに直交する内面に設けているので、例えば、高さの大きいあるいは厚さの大きい相手側コネクタに対しては、金属製シェルの内側面に設けたロック部を使用するようにし、高さの小さいあるいは厚さの小さい相手側コネクタに対しては、金属製シェルの内下面あるいは内上面に設けたロック部を使用するように構成することで、相手側コネクタの被ロック部を無理のない形態や配置で設けることができ、その結果、高さあるいは厚さの異なる相手側コネクタに対する互換性を楽に持たせることができる。
上記(4)の構成のコネクタによれば、寸法的な余裕を確保しやすい金属製シェルの内下面または内上面にロック部として弾性凸部を設けたことにより、相手側コネクタの対応面に形成する被ロック部を、配置スペースの小さくて済む係合凹部とすることができるので、そのロック部を使用する相手側コネクタを、高さまたは厚さの小さいものとすることができる。つまり、厚さの小さいカード型の相手側コネクタの場合であっても、カードの上面や下面に小さい係合凹部を設けるだけで、ロックを成立させることができる。従って、厚さ(高さ)の大きい第1の相手側コネクタについては、金属製シェルの内側面に設けた第1のロック部(係合凹部)を使用し、厚さ(高さ)の小さい第2の相手側コネクタについては、金属製シェルの内下面あるいは内上面に設けた第2のロック部(弾性凸部)を使用することができ、ロック部を使い分けることで適切なロックを行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のコネクタによれば、種類の異なる相手側コネクタを選択的に共通の嵌合箇所に嵌合することができ、ロック部により抜け止めロックすることができる。また、相手側コネクタの種類ごとに互いに異なる位置にロック部を配置しているので、相手側コネクタの形態に応じた適切なタイプのロック部を設けることができる。従って、例えば、今まで流通してきた標準タイプの相手側コネクタを嵌合させることができるのは勿論、それとは別に、新たに開発した新タイプの相手側コネクタを嵌合させることもでき、互換性を高めることができる。
【0011】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態のレセプタクルコネクタの前方から見た斜視図である。
【図2】図1のレセプタクルコネクタに嵌合する標準タイプのプラグコネクタの前方から見た斜視図である。
【図3】図1のレセプタクルコネクタに嵌合する新規タイプのカード型のプラグコネクタの構成図で、(a)は表側の構成を示す斜視図、(b)は裏側の構成を示す斜視図である。
【図4】図1のレセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合前の状態を示す水平断面図である。
【図5】図1のレセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合途中の状態を示す水平断面図及びその要部拡大図である。
【図6】図1のレセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合後の状態を示す水平断面図及びその要部拡大図である。
【図7】図1のレセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の各状態を示す側断面図で、(a)は嵌合させる前の状態を示す側断面図、(b)は嵌合後の状態を示す側断面図である。
【図8】図1のレセプタクルコネクタに図3の新規タイプのカード型のプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合前の状態を示す水平断面図である。
【図9】図1のレセプタクルコネクタに図3の新規タイプのカード型のプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合後の状態を示す水平断面図である。
【図10】図1のレセプタクルコネクタに図3の新規タイプのカード型のプラグコネクタを嵌合させる場合の各状態を示す側断面図で、(a)は嵌合させる前の状態を示す側断面図、(b)は嵌合途中の状態を示す側断面図、(c)は嵌合後の状態を示す側断面図である。
【図11】従来のレセプタクルコネクタの構成を示す斜視図である。
【図12】同コネクタの分解斜視図である。
【図13】従来のレセプタクルコネクタに嵌合する標準タイプのプラグコネクタの後方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態のレセプタクルコネクタの前方から見た斜視図、図2は同レセプタクルコネクタに嵌合する標準タイプのプラグコネクタの前方から見た斜視図、図3は同レセプタクルコネクタに嵌合する新規タイプのカード型のプラグコネクタの構成図で、(a)は表側の構成を示す斜視図、(b)は裏側の構成を示す斜視図である。また、図4〜図6は、同レセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合前、嵌合途中、嵌合後の各状態をそれぞれ示す水平断面図、図7は同レセプタクルコネクタに図2の標準タイプのプラグコネクタを嵌合させる場合の各状態を示す側断面図で、(a)は嵌合前の状態を示す側断面図、(b)は嵌合後の状態を示す側断面図である。さらに、図8及び図9は、同レセプタクルコネクタに図3の新規タイプのカード型のプラグコネクタを嵌合させる場合の嵌合前の状態と嵌合後の状態をそれぞれ示す水平断面図である。
【0014】
図1に示すレセプタクルコネクタ1は、形状の異なる2種類の相手側コネクタである図2の標準タイプのプラグコネクタ150と、図3の新規タイプのカード型のプラグコネクタ50とを、共通の嵌合箇所に対して選択的に嵌合可能なものである。ここで、標準タイプのプラグコネクタ150は、図13に示した従来のプラグコネクタのことであり、新規タイプのカード型のプラグコネクタ50は、標準タイプよりも簡素でコンパクトな構成にしてコストダウンを図ったものである。
【0015】
先にプラグコネクタ150、50側の構成について述べると、図2及び図4〜図6に示すように、標準タイプのプラグコネクタ150は、左右方向に長い嵌合凸部151に多数のコンタクト153を左右方向に配列したもので、嵌合凸部151の左右方向の両端部に設けたガイド部152に、被ロック部としての弾性凸部165を備えている。この弾性凸部165は、シェル160から延びるロックスプリング161(図4〜図6参照。)の自由端に設けられており、プラグコネクタ150の左右方向に撓み可能となっている。
【0016】
また、新規タイプのプラグコネクタ50は、図3に示すように、厚さの小さい矩形のカード状のインシュレータ51の左右幅方向に多数のコンタクト52を配列したもので、多数のコンタクト52の配列方向と直交する差し込み方向Aにおける前端部が、レセプタクルコネクタ1に対する差し込み部53となっている。そして、その差し込み部53の裏面側の左右幅方向の両端部に、被ロック部としての一対の係合凹部55が設けられている。ここで、標準タイプのプラグコネクタ150と新規タイプのプラグコネクタ50の幅は等しく設定されている。
【0017】
一方、レセプタクルコネクタ1は、標準タイプのプラグコネクタ150の嵌合凸部151や新規タイプのプラグコネクタ50の差し込み部53が選択的に嵌合される左右幅方向に長い共通の嵌合凹部(嵌合箇所)4を有しており、この嵌合凹部4に、プラグコネクタ150、50の嵌合凸部151や差し込み部53が嵌合されることで、レセプタクルコネクタ101のコンタクト103とプラグコネクタ150、50のコンタクト153、52とが電気接続されるようになっている。
【0018】
レセプタクルコネクタ1は、インシュレータ2と、インシュレータ2に保持された複数のコンタクト3と、インシュレータ2の周囲を覆う金属製のシェル10とからなるもので、嵌合凹部4に左右方向に沿って多数のコンタクト3が配列されている。嵌合凹部4は、シールド機能を発揮する金属製のシェル10に囲まれた領域の中央部に配置され、嵌合凹部4の左右両側に、後述するロック部21、22が配された凹所12が設けられている。図1及び図4〜図10に示すように、ロック部21、22は、相手側コネクタであるプラグコネクタ150、50が嵌合されたときにプラグコネクタ150、50の被ロック部である弾性凸部165や係合凹部55と係合して、プラグコネクタ150、50の離脱を阻止するもので、2つのプラグコネクタ150、50の種類ごとに互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。
【0019】
2種類のロック部21、22は、金属製のシェル10の凹所12に臨む内面13のうち、プラグコネクタ150、50の嵌合方向に平行な内面に設けられている。特に第1のロック部21及び第2のロック部22は、シェル10のプラグコネクタ150、50の嵌合方向に平行な内面のうち、互いに直交する関係にある内側面と内下面にそれぞれ配置されている。第1のロック部21としては、標準タイプのプラグコネクタ150の弾性凸部165に対して係合可能な係合凹部(係合孔)がシェル10の左右内側面に一対設けられている。また、第2のロック部22としては、新規タイプのプラグコネクタ50の係合凹部55に対して係合可能な弾性凸部がシェルの内下面に左右一対設けられている。なお、第2のロック部22としての弾性凸部は、図7に示すように、クリップバネの自由端に引っ掛かり部として設けられている。この第2のロック部22としての弾性凸部は、標準タイプのプラグコネクタ150の嵌合凸部151が嵌合凹部4内に進入してきたとき、押圧変形させられることで嵌合凸部151の進入を邪魔しないように構成されている。
【0020】
次に作用を述べる。
まず、標準タイプのプラグコネクタ150を嵌合する場合は、図4〜図6に示すように、レセプタクルコネクタ1の嵌合凹部4(図1参照)にプラグコネクタ150の嵌合凸部151を挿入する。そうすると、プラグコネクタ150の弾性凸部165がレセプタクルコネクタ1の第1のロック部21である係合凹部(係合孔)に係合し、ロックが成立する。その際、図7に示すように、第2のロック部22(弾性凸部)は押圧変形させられることで、プラグコネクタ150の嵌合を邪魔をしない。
【0021】
一方、新規タイプのカード型のプラグコネクタ50を嵌合する場合は、図8〜図10に示すように、レセプタクルコネクタ1の嵌合凹部4(図1参照)にプラグコネクタ50の差し込み部53を挿入する。そうすると、プラグコネクタ50の係合凹部55がレセプタクルコネクタ1の第2のロック部22である弾性凸部に係合し、ロックが成立する。その際、第2のロック部22である係合凹部を設けたシェルの内面13に沿ってプラグコネクタ50が挿入されるので、第2のロック部22は嵌合の邪魔とならない。
【0022】
このように、このレセプタクルコネクタ1は、標準タイプと新規タイプという形状の違う2種類のプラグコネクタ150、50を選択的に嵌合することができ、ロック部21、22により抜け止めロックすることができる。従って、互換性を高めることができる。特に、プラグコネクタ150、50の種類ごとに互いに異なる位置にロック部21、22を配置しているので、プラグコネクタ150、50の形態に応じた適切なタイプのロック部21、22を設けることができる。
【0023】
また、金属製シェル10にロック部21、22を設けているので、インシュレータ2にロック部を設ける場合と比べて、ロック強度を高めることができる。また、プラグコネクタ150、50の嵌合方向に平行なシェルの内面13にロック部21、22を設けているので、プラグコネクタ150、50をスムーズに嵌合できる上、ロック部21、22が邪魔にならず、ぶつけたりして損傷することもない。
【0024】
また、ロック部21、22を金属製シェルの内面のうち互いに直交する内面13に設けているので、例えば、高さの大きいあるいは厚さの大きい標準タイプのプラグコネクタ150に対しては、金属製シェル10の内側面に設けた第1のロック部21を使用するようにし、高さの小さいあるいは厚さの小さい新規タイプのプラグコネクタ50に対しては、金属製シェル10の内下面に設けた第2のロック部22を使用するように構成しているので、プラグコネクタ150、50の被ロック部(弾性凸部165や係合凹部55)を無理のない形態や配置で設けることができ、その結果、高さあるいは厚さの異なるプラグコネクタ150、50に対する互換性を楽に持たせることができる。
【0025】
また、寸法的な余裕を確保しやすい金属製シェル10の内下面に第2のロック部22として弾性凸部を設けていることにより、相手側のプラグコネクタ50の対応面に形成する被ロック部を、配置スペースの小さくて済む係合凹部55とすることができるので、その第2のロック部22を使用するプラグコネクタ50を、高さまたは厚さの小さいものとすることができる。つまり、厚さの小さいカード型のプラグコネクタ50の場合であっても、カードの上面や下面に小さい係合凹部55を設けるだけで、ロックを成立させることができる。従って、厚さ(高さ)の大きい標準タイプのプラグコネクタ150については、金属製シェル10の内側面に設けた第1のロック部(係合凹部)21を使用し、厚さ(高さ)の小さい新規タイプのプラグコネクタ50については、金属製シェル10の内下面に設けた第2のロック部(弾性凸部)22を使用することができ、ロック部21、22を使い分けることで適切なロックを行うことができる。
【0026】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0027】
例えば、上記実施形態では、第2のロック部22をシェル10の内下面に設けているが、内上面に設けてもよい。
【0028】
また、上記実施形態では、標準タイプのプラグコネクタ150の他に1種類の新規タイプのプラグコネクタ50が選択的に嵌合可能な場合を示したが、より他種類のタイプの新規タイプのプラグコネクタを嵌合できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 レセプタクルコネクタ
4 嵌合凹部(嵌合箇所)
10 シェル
12 凹所
13 内面
21 第1のロック部
22 第2のロック部
50 新規タイプのプラグコネクタ
55 係合凹部(被ロック部)
150 標準タイプのプラグコネクタ
165 弾性凸部(被ロック部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状の異なる複数種類の相手側コネクタを共通の嵌合箇所に対して選択的に嵌合可能なコネクタであって、
前記相手側コネクタが嵌合されたときに該相手側コネクタの被ロック部と係合して該相手側コネクタの離脱を阻止するロック部が、前記相手側コネクタの種類ごとに互いに異なる位置にそれぞれ配置されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
シールド機能を発揮する金属製シェルに囲まれた領域に、前記嵌合箇所が設けられると共に前記ロック部が配された凹所が設けられており、前記ロック部が、前記金属製シェルの前記凹所に臨む内面のうち、相手側コネクタの嵌合方向に平行な内面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載したコネクタ。
【請求項3】
前記ロック部として、2種類の相手側コネクタの被ロック部に対応した第1のロック部と第2のロック部が設けられており、これら第1のロック部と第2のロック部が、前記金属製シェルの相手側コネクタの嵌合方向に平行な内面のうち、互いに直交する関係にある内面にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2に記載したコネクタ。
【請求項4】
前記共通の嵌合箇所が左右方向に長く形成され、その嵌合箇所に多数のコンタクトが左右方向に配列され、その嵌合箇所の両端に前記ロック部が配された凹所が設けられており、前記第1のロック部として、弾性凸部よりなる前記被ロック部に対して係合可能な係合凹部が、前記金属製シェルの左右内側面に一対設けられ、前記第2のロック部として、係合凹部よりなる前記被ロック部に対して係合可能な弾性凸部が、前記金属製シェルの内下面または内上面に左右一対設けられていることを特徴とする請求項3に記載したコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−59464(P2012−59464A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200169(P2010−200169)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】