説明

コラーゲン上での疎水性物質の共有結合グラフト化

本発明は、疎水性グラフト化コラーゲン、その製造方法、およびその使用、詳細には治療での使用に関する。本発明において、疎水性物質または分子は、コラーゲン分子の反応性アミノ酸残基に共有結合によってグラフトしている。化学結合は、コラーゲンおよび/またはその誘導体の物理化学的および生物学的性質を変更するのに役立つ。詳細には、疎水性残基の導入によって、コラーゲンの親水性を調節し、細胞の接着および増殖に関与するその走化性を変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、疎水性グラフト化コラーゲン、その製造方法およびその使用、詳細には治療のための使用に関する。本発明において、疎水性の物質または分子は、コラーゲン分子の反応性アミノ酸残基に共有結合することによってグラフトする。これらの化学結合は、コラーゲンおよび/またはその誘導体の物理化学的および生物学的性質を変更するものである。詳細には、疎水性残基の付加によって、コラーゲンの親水性を調節し、細胞接着および増殖に関与するその走化性を変更できる。
【0002】
従来技術では、細胞接着の向上を目的としたコラーゲンへの接着ペプチドのグラフト化を除けば、コラーゲンへのグラフト化についてはほとんど、または全く知られていない。この場合のグラフト化は、特別な化学的方法を用いて実現される[1]。一部の著者らは、生成物およびその適用に特異性の高い方法を用いて、ポリウレタンのような不活性物質へのコラーゲンのグラフト化も報告している[2]。また、コラーゲンと脂肪酸の混合物も存在するが、特に共有結合による脂肪酸のコラーゲンへのグラフト化は、前記文献には報告されていない。
【0003】
コラーゲン分子は、細胞外マトリックスに存在する動物性タンパク質であり、その構造には一個以上の三重らせんのドメインを有する。この三重らせんは三本のα鎖であって、それぞれは、1050アミノ酸からなるものの会合によって得られる。鎖の末端における約40アミノ酸の非らせん部分によって、コラーゲン繊維が互いに結合することができる。これらはテロペプチドである。これらのタンパク質は、そのグリシン含量が高いこと(33%)と、約30%のプロリンおよびヒドロキシプロリンが存在することを特徴としている。
【0004】
生体材料を作成し生産するには、数種類の異なる構造段階のコラーゲンを以下の周知の方法によって供給源組織から抽出する:
組織(三重らせんおよびテロペプチド)において取り入れられる全構造が抽出時に保存される場合には、コラーゲンは天然のものであるといわれ、
コラーゲンは、テロペプチドにおいて酵素的または化学的に開裂することができ、すなわち、この場合にはコラーゲンはアテロコラーゲンと呼ばれ、
三重らせんの三本のα鎖が変性によって(例えば、加熱によって)分離する場合には、コラーゲンは変性しているといわれ、
ゼラチンに関しては、これはコラーゲンの変性およびα鎖のペプチド断片への(化学的または熱)加水分解を特徴としている。
【0005】
様々な種類のコラーゲンは明らかにされており、いくつかは単離されて、工業的に生産されている(原則、I型およびIV型)。
【0006】
コラーゲンは、様々な物理化学的性質および生物学的性質を有し、生体材料を生産するための材料として選択される。例えば、これは特異的な流動的特性、低抗原性を有し、細胞増殖および分化において一つの役割を果たしており、強い止血特性を有している。様々な医学の分野、とりわけ外科の分野において、生体材料が非常に頻繁に用いられる。一般に、これは細胞接着および統合(integration)を行うのに必要とされる。しかしながら、近年は、細胞接着を低下させる材料の開発に重点が置かれている。手術につきまとう結果である癒着の他に、生体材料への術後癒着が起こることがある。癒着現象を減少させ、または排除することができるシステムを開発する目的で、多くの研究がなされている。
【0007】
従来技術によれば、生体材料への細胞接着は、これらの材料の表面特性を変えることによって低下させることができる。表面電荷、粗さ、ある種の化学構造の暴露、および疎水性は、細胞接着の調節における重要な要因である。負に帯電した表面は、同様に負に帯電した細胞の反発を誘発し[3,4]、細胞接着を低下させる。滑らかな表面は接着防止性であるため、接着基面(substrate)の粗さも重要な役割を担う[5,6]。細胞接着は、細胞と材料との相互作用中に起こる分子事象に直接的影響を有する化学的または生化学的構造をグラフトすることによって制御することもできる。
【0008】
従って、細胞接着は、コラーゲン[7]、ヒドロキシアパタイト[5]、ポリリシン[4]、ヒドロキシル化ポリマー、または接着表面ペプチド[8]のような接着促進特性について知られている材料をグラフトさせることによって向上させることができる。
【0009】
同様に、細胞接着を低下させるには、以下の三つの主要な方法がある:
細胞接着に必要な細胞再編成に直接影響するヘパリンまたはサプシガルジン(thapsigargin)のような接着防止特性を有する生物活性分子の不活性ポリマーへのグラフト化[9,10]、
テフロン[11]、ポリビニルピロリドン、またはポリアクリルアミド[12]のような疎水性物質の、最も一般的にはPMMAへの、グラフト化、
さらに、疎水性である合成ポリマーは細胞接着の低下を誘導することが示されているため[3,6,13,14]、任意の手段を用いる表面疎水性の改質。
【0010】
コラーゲンは、その接着促進特性について知られており、また用いられているが、本発明による対象は、接着防止特性を有し、出発物質であるコラーゲンと同様の生体適合性である、疎水性コラーゲンを包含し、細胞接着および増殖に対するその作用を除くコラーゲンの他の生物学的および流動的性質の本質的部分を含む新規生成物である。グラフト化疎水性物質は、好ましくは飽和または不飽和の脂肪酸である。このグラフト化に用いられる脂肪酸の選択により、本発明によるグラフト化コラーゲンは、病理学的反応を示さない物質として、人体によって完全に認識される物質に分解される。
【発明の概要】
【0011】
従って、本発明は、共有結合によってコラーゲンにグラフトされた脂肪酸を含んでなる、グラフト化疎水性コラーゲンに関する。好ましくは、脂肪酸がコラーゲンα鎖の遊離アミン残基、詳細にはコラーゲンα鎖のリシル残基の遊離アミンにグラフトする。
【0012】
コラーゲンα鎖の遊離アミン残基に対する脂肪酸の割合は、1-100%の範囲内であり、好ましくは約10%より高く、かつ約85%より低い。本発明の好ましい一つの態様では、脂肪酸の割合は15-50%の範囲内であり、さらに好ましくは20-30%の範囲内である。
【0013】
本発明によるグラフト化コラーゲンは、任意の起源のコラーゲンであり、詳細には天然コラーゲン、天然もしくは変性アテロコラーゲン、またはゼラチンである。グラフト化コラーゲンは、哺乳類起源の、好ましくはブタのコラーゲンであって、好ましくは病原体を破壊するための適当な予防治療を受けたものが有利である。
【0014】
本発明は、また上記および下記に記載されているようなグラフト化疎水性コラーゲンの製造方法であって、適当量の活性化脂肪酸を適当な反応媒質中でコラーゲンと反応させることを特徴とする、方法に関する。
【発明の具体的説明】
【0015】
このグラフト化法では、脂肪酸のカルボキシル官能基の活性化は、好ましくは活性化エステル結合またはイミダゾリドを形成することによって得られる。活性化脂肪酸は、コラーゲンα鎖のリシンε残基の脱プロトン化アミンと反応する。活性化脂肪酸は、結晶化させることができ、または一時的に溶液状に調製することもできる。
【0016】
活性化脂肪酸は、ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルスルホキシド(DMSO)中で脂肪酸に対するカルボニルジイミダゾール(CDI)の化学量論的反応によって得ることができる。活性化反応をDMF中で行う場合には、活性化生成物が結晶化し、単離され、次いでグラフト化するコラーゲン溶液に固形形態で添加される。活性化脂肪酸をDMSO中で調製する場合には、これは溶液状でコラーゲンに添加される。DMF中で活性化脂肪酸を調製して、C12-C22の全ての脂肪酸を合成することができる。とりわけ、後者についても、活性化はDMSO中で可能である。活性化反応の収率は95%を上回り、活性化脂肪酸は、4℃で18ヶ月間保管後も活性はほとんど損失しない。活性化脂肪酸(イミダゾリド)の化学式は、下記式Iで表すことができる:
【化1】

(上記式中、Rは、脂肪酸の炭化水素鎖を表す)。
【0017】
脂肪酸の活性化は、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはジイソプロピルカルボジイミドのようなカルボジイミドを用いる活性化によって、先行した脂肪酸に対するN-ヒドロキシスクシンイミドの反応によって行うこともできる。このようにして単離された活性化脂肪酸は、コラーゲンについて先に記載したのと同様の方法でグラフトさせることができる。活性化脂肪酸(スクシンイミジル)の化学式は、下記式IIで表すことができる:
【化2】

(上記式中、Rは、脂肪酸の炭化水素鎖を表す)。
【0018】
本発明による方法において、一旦活性化した脂肪酸は、グラフト化反応を行う前に反応媒質から単離されることも、またはされないこともある。
【0019】
全ての脂肪酸は、上記の手段を用いて活性化することができ、本発明による疎水性グラフト化コラーゲンで用いることができ、そしてその製造方法に用いることができる。
【0020】
脂肪酸は、当業者に周知である。脂肪酸は、様々な長さの炭化水素鎖とカルボキシル基(-COOH)を有する脂肪族カルボン酸である。炭化水素鎖は、6を上回る炭素原子、一般的には6-25個の炭素原子、さらに好ましくは10-22個の炭素原子を有する。脂肪酸は、飽和または一個以上の不飽和を含む不飽和脂肪酸であってもよい。それらは、直鎖状または分岐状であってもよい。それらは、一個以上の官能基、特に一個以上の酸素、硫黄、若しくは窒素原子、または一個以上のハロゲン原子を含む官能基によって置換されていてもよい。主要な直鎖状の脂肪酸の中でも、特にラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、オレイン酸(C18、不飽和)、およびリノール酸(C18、ポリ不飽和)、またはリノレン酸を挙げることができる。ラウリン酸は、ヤシ油(45-50%)およびパーム油(45-55%)の主成分である。ナツメグバターは、ミリスチン酸の含量が高く、その脂肪酸含量の60-75%を占める。パルミチン酸は、ほとんどの動物性脂肪だけでなく植物性脂肪の20-30%を構成する。ステアリン酸は、動物性または植物性脂肪由来の長鎖の天然脂肪酸の最もよく知られるものである。最後に、オレイン酸は最も多量に存在する天然の不飽和脂肪酸である。
【0021】
本発明による前記脂肪酸は、単体または混合物のいずれでもコラーゲンにグラフトすることができる。
【0022】
脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸、ならびに任意の割合でのそれらの混合物から選択されるのが好ましい。
【0023】
様々な制御可能な量の脂肪酸が、タンパク質のリシン残基に対する活性化脂肪酸の反応によって付加される。コラーゲン鎖は、理論的には三十個のリシン残基を含んでいる。従って、コラーゲンα鎖当たり0-30分子の脂肪酸をグラフトすることが可能であり、すなわちグラフト化率は0-100%である。
【0024】
グラフト化は、任意の種類のコラーゲンについてその構造とは無関係に、すなわち天然コラーゲン、天然もしくは変性アテロコラーゲン、またはゼラチンについて行うことができる。しかしながら、最大グラフト化率は、検討を行っているコラーゲンのリシン含量、およびリシン残基の試薬への接近可能性に関して、詳細には非変性コラーゲンについて変化することがある。グラフト化を行うコラーゲンの構造段階に関して、メタノール、ジオキサン、DMSO、または様々な比率での溶媒の混合物のような様々な溶媒が用いられる。
【0025】
グラフト化率およびグラフトされた脂肪酸とは無関係に、非変性コラーゲンにグラフト化する場合には、メタノールの溶液中またはジメチルホルムアミド(DMF)の懸濁液中でコラーゲンへグラフト化を行うのが好ましい。前記のように予め活性化し、好ましくは結晶化した脂肪酸を、例えばDMF/トリエチルアミン混合物のような適当な溶媒中のコラーゲンに溶液状で加える。反応後、グラフト化コラーゲンを沈澱させ、得られる沈澱を適当な溶媒、詳細には無水アセトンで洗浄し、通常の方法を用いて、例えば減圧下で乾燥させる。
【0026】
変性コラーゲンへのグラフト化の場合には、グラフト化率およびグラフトされた脂肪酸とは無関係に、コラーゲンを減圧下で一晩乾燥し、ジメチルスルホキシド(DMSO)に70℃で溶解し、変性する。望ましいグラフト化率に関しては、活性化脂肪酸を、弱塩基、好ましくはトリエチルアミンまたはイミダゾールの存在下にて化学量論的条件下でコラーゲン溶液に加え、約1.2 mEq H+/gコラーゲンを中和し、リシン残基のNH2官能基を脱プロトン化する。溶液を60℃まで加熱して、結晶化した活性化脂肪酸を溶解させる。グラフト化反応は、室温で16時間行う。次に、グラフト化コラーゲン溶液を酸性水pH2-3に対して透析し、DMSOおよび塩基を除去する。得られるグラフト化コラーゲンゲルを3倍容の乾燥アセトンで粉砕した後、減圧下で乾燥するか、または60℃で融解させ、室温にて乾燥し、酢酸エチルで洗浄して、反応していない残留脂肪酸を除去する。
【0027】
それぞれのコラーゲンについて、グラフト化率を、出発コラーゲン中の遊離アミンの割合とグラフト化コラーゲン中の遊離アミンの割合との差によって計算する。この分析方法は、Kakadeら[15]によって報告されている研究に由来するものである。遊離アミンの量は、2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸の反応によって決定される。
【0028】
グラフト化コラーゲンを、水、水/エタノール混合物(様々な比率)、または酢酸に可溶化させる。用いる溶媒は、脂肪酸の種類およびグラフト化率によって変化する。このコラーゲンを架橋することが望まれる場合には、架橋剤をグラフト化コラーゲン溶液に水溶液で加える。
【0029】
本発明によるグラフト化コラーゲンは、詳細には生細胞に関して接着防止特性を有する材料を生産する目的で、架橋していることも、または架橋していないこともある。この架橋は、通常の架橋剤(ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなど)、詳細には一価試薬、二価試薬、または多官能価試薬、および特に酸化された分岐状多糖類(例えば、酸化グリコーゲンおよび/または酸化アミロペクチン)を用いることができる。
【0030】
酸化多糖類を用いる架橋の場合には、グラフト化コラーゲンの架橋は酸化グリコーゲンまたは酸化アミロペクチンのアルデヒド基とコラーゲンにグラフト化後に残っているリシン残基のアミンとの反応によって得られる。多糖類のCHO/コラーゲンNH2の比を0.1から6まで変化させることによって、様々な架橋率を得ることができる。架橋は、グラフト化コラーゲンと酸化多糖類をpH 9で混合した後に得られる材料をインキュベーションした後、残っているアルデヒド基と形成したイミン結合を還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウム)を用いて還元することによって起こる。
【0031】
本発明による方法によれば、接着防止特性を有する疎水性材料を容易に得ることができ、またこれは目的とする用途に従って任意の適切な形態を容易に与えることができる。さらに、用いる脂肪酸およびそれらの割合を選択することによって、この生成物の接着防止特性を調節することができる。その文献には、例えば、増殖に対する遊離脂肪酸の阻害活性が、ミリスチン酸およびパルミチン酸[16,17]よりもステアリン酸[18-20]を用いる場合の方が大きいことが報告されている。
【0032】
グラフト化コラーゲンの間接毒性が全く存在しないことを確かめた後、細胞接着および増殖に対するそれらの活性の研究を、繊維芽細胞MRC5連続細胞系で行った。脂肪酸単体に対して確かめられた増殖についての同じ阻害活性が、脂肪酸が遊離でないグラフト化コラーゲンで見られた。この活性も、パルミチン酸およびミリスチン酸(65%阻害)についてよりもステアリン酸(85%阻害)について一層顕著であった。細胞増殖に対するこの阻害作用は、脂肪酸とは無関係にグラフト化率が1%に達するとすぐに発現される。接着の阻害に関しては、阻害活性は、脂肪酸とは無関係にグラフト化率1%以降でも観察され、これは20-30%のグラフト化率で最大に達した。
【0033】
本発明は、また上記および下記のような本発明によるグラフト化疎水性コラーゲンを含む医薬または化粧組成物、詳細には接着防止組成物に関する。
【0034】
脂肪酸およびグラフト化率には関係なく、本発明によるグラフト化コラーゲンは、粉末、溶液、架橋しているまたはしていないゲル、スポンジ、顆粒、フィルム、ヤーン(yarns)を生産する目的で形成させることができる。
【0035】
本発明は、また上記および下記のような本発明によるグラフト化疎水性コラーゲンを含む接着防止材料に関する。
【0036】
これらの組成物、形態、または材料の組成は、0.1-100%のグラフト化コラーゲンで変化することがある。グラフト化コラーゲンと他のバイオポリマーとの混合物は、例えばコラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、グルコースアミノグリカン、同一脂肪酸と様々なグラフト化率でグラフトしたコラーゲン、様々な脂肪酸とグラフトしたコラーゲンを用いて調製し、様々な物理化学的および生物学的性質を有する生成物を得ることができる。
【0037】
グラフト化コラーゲンから架橋した、または架橋していない材料を生産する場合には、可塑剤を乾燥物含量の10%まで加えることができる。可塑剤は、好ましくはグリコールであるが、乳酸のような他の生成物を用いることもできる。
【0038】
単体でまたは混合物で用いられる本発明によるグラフト化コラーゲンは、特に下記を用いることができる:
脂肪酸の共有結合グラフト化によって修飾されたコラーゲンから完全に、または部分的になる材料を製造し、
グルタルアルデヒドおよびホルムアルデヒドのような通常の架橋剤を用いて架橋したグラフト化コラーゲンの材料、スポンジ、ゲル、ヤーン、顆粒、または透明フィルムを製造し、
酸化多糖類を用いて架橋したグラフト化コラーゲンの材料、スポンジ、ゲル、ヤーン、顆粒、または透明フィルムを製造し、
20-200umの範囲の厚みを有するフィルムを製造し、
架橋した二層フィルムであって、一方の層が修飾されていない架橋構造の度合いとは関係なくコラーゲンからなり、かつ他方の層がグラフト化コラーゲンまたはグラフト化および非グラフト化コラーゲンの混合物からなるフィルムを製造し、グラフト化コラーゲンも架橋してもよく、
複合材料であって、一方の側がグラフト化または非グラフト化コラーゲンのスポンジからなり、かつ一方の側がグラフト化コラーゲンまたはグラフト化および非グラフト化コラーゲンの混合物のフィルムから形成されている複合材料を製造し、
細胞接着を低下させる非細胞傷害性の生体適合性材料を製造し、
グラフト化コラーゲンまたはグラフト化および非グラフト化コラーゲンの混合物の多孔性または非多孔性層で浸漬した不活性ポリマー(例えば、ポリエステル、ポリウレタン)の格子からなる複合材料を製造することができる。
【0039】
脂肪酸をグラフトすることによって修飾した上記コラーゲンを用いて、細胞接着が低いことが望まれる任意の生体材料を製造し、詳細には術後癒着を防止する材料、血管の人工器官(prosthesis)、または眼内レンズなどを製造することができる。
【0040】
従って、本発明は、詳細にはグラフト化コラーゲン、またはグラフト化および非グラフト化コラーゲンの混合物を用いて、術後癒着を防止する材料を形成することに関する。従って、本発明によるグラフト化コラーゲンは、単体でまたは他のコラーゲン、詳細にはグラフト化コラーゲンとの混合物を用いて、単層フィルムまたは二層フィルムを生成することができる。本発明は、またグラフト化コラーゲン、またはグラフト化および非グラフト化コラーゲンの混合物と、例えば、腹壁の補強を目的とするポリマー格子のような既成材料との組み合せに関する。本発明によるコラーゲンは、単体でまたは混合物で用いて、それらの材料を含浸させることもできる。
【0041】
本発明は、また本発明によるコラーゲンを格子に含浸させて得た単層フィルムまたは二層フィルムに関する。
【0042】
従って、本発明は、また上記および下記のような接着防止材料を含む外科用人工器官、詳細には血管の人工器官に関する。本発明は、また本発明による上記接着防止材料を含む、眼内レンズに関する。
【0043】
最後に、本発明は、上記および下記のような疎水性コラーゲンの治療上の使用に関する。
【実施例】
【0044】
以下に示す態様の実施例により、本発明を説明する。特に断らない限り、以下に示す実施例の実施に関する知見、詳細には本発明によるグラフト化コラーゲンの製造方法の実施に関する知見は、全ての前記グラフト化コラーゲンに拡張することができる。
【0045】
グラフト化反応に用いられる変性コラーゲンは、上記の方法[21]を用いて抽出され、好ましくはブタ組織から抽出される。精製の際に、コラーゲンの化学構造および生物学的性質をほとんど変更することなく、コラーゲンを1M水酸化ナトリウム水溶液で20℃で1時間処理することができる。この処理は、通常および通常ではない病原体を破壊する上で推奨される[22]。
【0046】
架橋剤、さらに詳細には酸化グリコーゲンまたは酸化アミロペクチンは、Rousseauら[21]によって改良されたAbdel-Akherら[23]の方法によって水性媒質中で多糖類の過ヨウ素酸酸化によって得られる。酸化の程度は、Zhaoら[24]が着想した方法を用いて測定される。
【0047】
実施例1:結晶化したステアロイルイミダゾリドの調製
ステアロイルイミダゾリド約2.4gを調製するため、ステアリン酸2gを無水ジメチルホルムアミド12mLに加熱下(40℃)にて溶解させる。反応は化学量論的であるが、5%過剰量に相当するカルボニルジイミダゾールの量、この反応では1.34gを加える。実際には、最初にCDIの半量を溶液に加える。ステアロイルイミダゾリド結晶を沈澱させる。それらは、加熱下(40℃)で溶解性である。再溶解後、残りのCDIを加える。室温で2時間後、ステアロイルイミダゾリド結晶を、反応媒質を0℃に3時間保持することによって沈澱させる。沈澱を濾過により集めた後、冷DMF 24mLおよびエタノール12mLで洗浄し、乾燥する。得られる分子の分子量は、334.5g/molである。その化学式は、下記の通りである。
【化3】

【0048】
実施例2:脂肪酸のN-ヒドロキシスクシンイミドによる活性化
10-20%脂肪酸をジオキサンに20℃で溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.3当量/当量脂肪酸)を溶解させ、シクロヘキシルカルボジイミド(0.98当量/当量脂肪酸)を加える。20℃で2-3時間反応を行った後、反応によって生成した尿素を濾過により除去し、濾液を蒸発させて、DMF中で再結晶した活性化エステルを得る。
【0049】
実施例3:活性化脂肪酸の変性コラーゲンへのグラフト化:変性アテロコラーゲンへの結晶性ミリストイルイミダゾリドのグラフト化の例、理論上のグラフト化率20%
1.6mmolリシン残基を含む無水アテロコラーゲン5gを、60℃で無水DMSO 50mLに溶解させる。反応させるコラーゲンリシンの20%に相当するミリストイルイミダゾリド(分子量306.5g/mol)0.322mmol(99mg)をコラーゲン溶液に加え、混合物を60℃に加熱して、活性化脂肪酸の結晶を溶解させる。トリエチルアミン6mmolを加えてリシンのε-アミン官能基を脱プロトン化し、媒質を20℃で16時間攪拌する。反応終了後、反応媒質を水に対して透析し、トリエチルアミンとDMSOを完全に除去する。透析中に形成したゲルを60℃で融解し、得られる溶液を乾燥気流下で脱水してフィルムを得る。これらを酢酸エチルで洗浄して、反応しなかった脂肪酸を活性化の有無に関わらず抽出する。この収率は、90-99%の範囲内である。グラフト化率は、残っているリシンのε-アミン官能基の分析によって決定される。
【0050】
透析中に形成したゲルは3倍容の乾燥アセトンで粉砕することもでき、次いでグラフト化コラーゲンは粉末形態で得られる。
【0051】
実施例4:活性化脂肪酸の変性コラーゲンへのグラフト化:パルミトイルイミダゾリドを単離しないこのイミダゾリドの変性アテロコラーゲンへのグラフト化、理論上のグラフト化率40%
3.2mmolリシン残基を含むアテロコラーゲン10gを、無水DMSO 100mLに60℃で溶解させる。パルミチン酸 450mgを1.7%無水DMSOに60℃で溶解させる。CDI 1.4mmolを脂肪酸溶液に加える。活性化反応を2時間行う。パルミトイルイミダゾリドの結晶生成物(320.5g/mol)を60℃で可溶化し、パルミトイルイミダゾリド1.28mmolに相当する容積をコラーゲン溶液に加える。溶液を60℃まで加熱して、活性化脂肪酸の結晶を溶解させる。トリエチルアミン12mmolを加えて、リシンのε-アミン官能基を脱プロトン化し、媒質を20℃で16時間攪拌する。反応終了後、反応媒質を水に対して透析し、トリエチルアミンとDMSOを完全に除去する。透析中に形成したゲルを60℃で融解し、得られる溶液を乾燥気流下で脱水してフィルムを得る。これらを酢酸エチルで洗浄して、反応しなかった脂肪酸を活性化の有無に関わらず除去する。この収率は、90-99%の範囲内である。グラフト化率は、残っているリシンのε-アミン官能基の分析によって決定される。
【0052】
透析中に形成したゲルは3倍容の乾燥アセトンで粉砕することもでき、次いでグラフト化コラーゲンは粉末形態で得られる。
【0053】
実施例5:様々な濃度のステアリン酸、ミリスチン酸、およびパルミチン酸を用いるグラフト化コラーゲンの可溶化
ステアリン酸、ミリスチン酸、およびパルミチン酸をグラフトした全ての変性コラーゲン(グラフト化率が98%を上回るものを除く)は、水/エタノール混合物(75:25)中で熱溶解性(60℃)である。1-2%溶液を調製するため、コラーゲンを水/エタノール混合物(50:50)に最終容積が50%となるように溶解する。混合物を60℃に加熱する。コラーゲン溶解後、溶媒を水で1.5倍に希釈する。
【0054】
脂肪酸のグラフト化率が98%である変性コラーゲンについては、純酢酸にのみ溶解が可能である。
【0055】
一方、グラフト化が30%以下のものについては、変性コラーゲンは水溶性である。
【0056】
実施例6:脂肪酸をグラフトした変性アテロコラーゲンを含む材料の調製、酸化グリコーゲンによるアテロコラーゲンの架橋の例
a)接着試験用の培養プレートにおけるフィルムの作成例
水/エタノール混合物(25:75)に1-2%の濃度範囲のグラフト化コラーゲンを溶解したものを酸化グリコーゲン0.8molCHO/mol糖類と混合することによって溶液を調製し、2CHO酸化グリコーゲン/1NH2コラーゲンの比を得る[21]。コラーゲン溶液は、60℃に加熱してグラフト化コラーゲンを溶解させることによって得られる。冷却後、酸化グリコーゲンの溶液を加え、次いでグリセロール乾燥分に対して10%の比で加える。得られる最終溶液1.5mLを、6穴の培養プレートのウェルの底に移す。溶液を、通常の周知のフィルム製造方法により制御された気流下で蒸発させる。0.1M炭酸ナトリウム、pH9の緩衝液槽にフィルムを浸漬することによって架橋される。フィルムを蒸留水で洗浄し、400mg/Lの水素化ホウ素ナトリウムの還元性溶液に浸漬し、蒸留水で洗浄し、PBSに浸漬した後、制御された気流下にて乾燥させる。
【0057】
b)ステアリン酸で20%グラフトし、0.4モルCHO/NH2モルの比の酸化グリコーゲンで架橋したコラーゲンフィルムの作成例
厚みが45μmである12cm x 12cmのフィルムを得るために、ステアリン酸で20%グラフトしたコラーゲンの1.75%水溶液を調製する。冷却後、酸化グリコーゲンを、溶液中で0.4CHO/NH2の比で加える。グリセロールを次に加える。最終溶液を、144cm3のポリスチレン製培養皿に移す。ゲル化後、溶液を制御された気流下で蒸発させる。一旦乾燥した後、フィルムを0.1M 炭酸塩緩衝液、pH9に45分間浸漬し、蒸留水で洗浄し、400mg/Lの水素化ホウ素ナトリウムの溶液で還元し、蒸留水で洗浄し、PBSに浸漬した後、制御された気流下で乾燥する。これらのフィルムを、β線照射またはγ線照射により滅菌することができる。
【0058】
実施例7:ステアリン酸で30%グラフトし、グルタルアルデヒドで架橋したコラーゲンフィルムの作成例
厚みが45μmである12cm x 12cmのフィルムを得るために、ステアリン酸で30%グラフトしたコラーゲンの1.75%水溶液を調製する。グリセロールを、10%コラーゲン乾燥分の比で加える。最終溶液を、144cm3のポリスチレン製皿に移す。ゲル化した後、溶液を制御された気流下で蒸発させる。次に、乾燥フィルムを0.5%グルタルアルデヒド溶液、pH7に18時間浸漬後、トリス溶液に浸漬し、PBSに浸漬後、乾燥する。このフィルムを、β線照射またはγ線照射により滅菌することができる。
【0059】
実施例8:パルミチン酸で13%グラフトしたコラーゲンの凍結乾燥したスポンジの作成
8%パルミチン酸でグラフトした水中で1-2%の濃度のコラーゲンの水溶液を、60℃で1時間加熱することによって得る。次に、溶液を金属鉢に移し、-70℃に冷凍する。48時間凍結乾燥した後、スポンジを得る。平均細孔度は、コラーゲン濃度および凍結温度によって変化する。
【0060】
実施例9:移植可能な生体材料の作成に対するグラフト化コラーゲンの応用
a)イン・ビトロ細胞傷害性研究
架橋ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸のような脂肪酸でグラフトしたコラーゲンフィルムの試料を、繊維芽細胞に関するそれらの細胞傷害性について試験する。
【0061】
様々な脂肪酸のグラフト化率に関係なく、間接的細胞傷害性は見られなかった。
【0062】
b)細胞増殖に関するイン・ビトロ研究
架橋ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸のような脂肪酸でグラフトしたコラーゲンフィルムの試料を、接触させた場合の繊維芽細胞の増殖について試験する。フィルムと接触させて5日間細胞増殖した後、細胞をトリプシンを用いて分離し、細胞生育力をMTTとの反応によって測定する。
【0063】
グラフト化率には関係なく、パルミチン酸とミリスチン酸とでグラフトしたコラーゲンから作成したフィルムについて、細胞増殖は平均して約65%だけ低下する。
【0064】
グラフト化率には関係なく、ステアリン酸でグラフトしたコラーゲンから作成したフィルムについて、細胞増殖は平均して約85%だけ低下する。
【0065】
c)細胞接着に関するイン・ビトロ研究
架橋ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸のような脂肪酸でグラフトしたコラーゲンフィルムの試料を、接触させた場合の繊維芽細胞の接着について試験する。トリプシンを用いる動的分離を行った。それぞれの抽出物において、細胞生育力はMTTとの反応によって測定した。
【0066】
グラフト化率およびグラフト化脂肪酸には関係なく、細胞接着は低下する。細胞接着の最大の低下は、25-30%のグラフト化率の範囲内で見られる。
【0067】
d)生物分解に関するイン・ビボ研究
架橋ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸のような脂肪酸でグラフトしたコラーゲンフィルムの試料をマウスの皮下に注入する。
【0068】
架橋率に関する材料の生物分解を検討する。組織学的検討を用いて、宿主の反応を特定する。
【0069】
架橋およびグラフト化率には関係なく、病理学的反応は観察されなかった。免疫系細胞の移行は正常である。繊維外被は移植片の周りには見られなかった。
【0070】
e)免疫原性に関するイン・ビボ研究
ステアリン酸で26%グラフトした粉砕コラーゲンを用いて、ウサギについての免疫化プロトコールを決定した。
【0071】
90日間の免疫化の後、グラフト化コラーゲンに対する抗体の産生は立証されなかった。
【0072】
実施例10:非変性アテロコラーゲンに対するステアリン酸のグラフト化
a)メタノール中
アテロコラーゲン500mg (0.16mmolリシン)を無水メタノール30mLに均質に溶解したものに、ステアロイルイミダゾール(100mg, 0.3mmol)を、トリエチルアミン150μL(1.1mmol)を含むジオキサン5mLに溶解したものを加える。得られるゲルを細かく分散させ、懸濁液を20°で24時間攪拌する。沈澱を吸引乾燥し、アセトンで洗浄した後、減圧乾燥する。
【0073】
b)DMF中
微細粉末状のコラーゲン1g(0.32mmolリシン)をDMF 20mLに懸濁させたものに、ステアロイルイミダゾール200mg(0.6mmol)およびトリエチルアミン300μL(2.2mmol)を含むジオキサン20mLを加える。30°で48時間の反応時間の後、コラーゲンを濾過によって集め、無水アセトンで洗浄し、減圧乾燥する。
【0074】
参考文献




【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有結合によってコラーゲンにグラフトされた脂肪酸を含んでなる、グラフト化疎水性コラーゲン。
【請求項2】
前記脂肪酸がコラーゲンα鎖の遊離アミン残基にグラフトされてなることを特徴とする、請求項1に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項3】
前記コラーゲンα鎖の遊離アミン残基に対する脂肪酸の割合が1-100%であり、好ましくは約10%より高く、かつ約85%より低いことを特徴とする、請求項1または2に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項4】
前記脂肪酸の割合が15-50%の範囲内であり、さらに好ましくは20-30%の範囲内であることを特徴とする、請求項3に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項5】
前記脂肪酸が、ステアリン酸、パルミチン酸、およびミリスチン酸、ならびに任意の比率でのそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1-4のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項6】
前記コラーゲンが、天然コラーゲン、天然アテロコラーゲン、変性コラーゲン、若しくはアテロコラーゲン、またはゼラチンから選択されるものであることを特徴とする、請求項1-5のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項7】
前記グラフトされたコラーゲンが架橋していることを特徴とする、請求項1-6のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項8】
前記グラフトされたコラーゲンが、(詳細には酸化グリコーゲンおよび酸化アミロペクチンから選択される)分岐した酸化多糖類と架橋していることを特徴とする、請求項7に記載の疎水性コラーゲン。
【請求項9】
請求項1-8のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲンを含んでなる、医薬または化粧組成物。
【請求項10】
請求項1-8のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲンを含んでなる、接着防止材料。
【請求項11】
治療における、詳細には手術後の癒着を防止するための治療における、請求項1-8のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲンの使用。
【請求項12】
請求項10に記載の接着防止材料を含んでなる、外科用の人工器官、詳細には血管の人工器官。
【請求項13】
請求項10に記載の接着防止材料を含んでなる、眼内レンズ。
【請求項14】
請求項10に記載の接着防止材料を含んでなる、単層または二層フィルム。
【請求項15】
請求項10に記載の材料が含浸されてなることを特徴とする、腹壁の補強のための格子。
【請求項16】
適当量の活性化脂肪酸を適当な反応媒質中でコラーゲンと反応させることを特徴とする、請求項1-8のいずれか一項に記載の疎水性コラーゲンの製造方法。
【請求項17】
前記脂肪酸をイミダゾリドまたはスクシンイミドの形態で活性化することを特徴とする、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2008−515848(P2008−515848A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535149(P2007−535149)
【出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/054972
【国際公開番号】WO2006/037770
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(507111195)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUT NATIONAL DES SCIENCES APPLIQUEES DE LYON
【Fターム(参考)】