説明

コンクリート型枠保持具

【課題】熟練を要さずとも簡単容易な作業で型枠に鋼管を保持させることができると共に、型枠を再利用することができるコンクリート型枠保持具を提供することを目的としている。
【解決手段】型枠2幅方向の上面側を覆うように掛止される型枠掛止部10と、前記型枠2側面部に配設される鋼管3を内包するように当該鋼管3の外周面に当接される鋼管支持部11とを有し、前記型枠掛止部10の鋼管3側の端部10aと前記鋼管支持部11の型枠2側の端部11bとは連接されてなることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート打設現場で組立施工されるコンクリート型枠を保持するコンクリート型枠保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート型枠を保持するコンクリート型枠保持具として、図6及び図7に示すものが知られている。図6は、従来のコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てた状態の一部を示す斜視図、図7は図6の縦断面図である。
【0003】
図6及び図7に示すように、コンクリート型枠は、合板型枠100の側面部に、当該合板型枠100の変形を防止するための中空状の角鋼管101が配設され、その角鋼管101の外周側面部に、その配置を固定するためのコンクリート型枠保持具102が設けられている。なお、図示ではコンクリート型枠保持具102を一つしか設けていないが、このコンクリート型枠保持具102は、上記角鋼管101の長手方向に所要間隔を置いて、複数個設けられている。
【0004】
合板型枠100は、矩形状の堰板100aを有し、その堰板100aの一方の側面部所要箇所に、上記堰板100aを補強する桟木100bが立設固定されている。そして、その桟木100bの側面部には、上記堰板100aに沿うように角鋼管101が配設されている。なお、図示はしないが、上記堰板100aの他方の側面部側の空間にはコンクリートが打設される。
【0005】
一方、コンクリート型枠保持具102は、図7に示すように、堰板100aにドリル等で穴あけ加工されているセパレータ挿入孔100cに挿入される略T字形のセパレータ102aを有している。そして、そのセパレータ102aの軸部には、プラスチック等で形成されている円錐台形状のピーコン102bが挿通され、上記堰板100aの他方の側面部に当接されている。また、上記セパレータ102aの先端部には、その先端部に設けられている雄ねじ部102a1にフォームタイ(登録商標)102cの一端部が螺合連結されている。そして、そのフォームタイ102cの上面部には、角鋼管101が載置され、その位置をフォームタイ102cに設けられている当板102dにて保持されている。
【0006】
この当板102dは、上記角鋼管101の外周面に当接されている略コ字状のコ字枠102d1と、一端面が上記堰板100aの一方の側面部に当接されている略L字状のL字枠102d2とが一体形成されて構成されているものである。
【0007】
そのコ字枠102d1の下部側には、フォームタイ102cを挿入可能なフォームタイ挿入孔102d3が穿設され、この穿設されたフォームタイ挿入孔102d3に、フォームタイ102cが挿通されている。これにより、フォームタイ102cの所要位置に当板102dが設けられることとなる。またその所要位置を固定させるために、当板102dの側面側に設けられているフォームタイ102cのスリット状の孔102c1に楔102eが打ち込まれている。これにより、コンクリート型枠が組み立てられることとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記詳述した従来のコンクリート型枠保持具には次のような問題があった。すなわち、第1に、型枠に鋼管を保持させる作業が非常に多いため、作業に多大な手間及び時間を要する上に、その作業を習熟するのに時間と労力を要するという問題があった。第2に、型枠に鋼管を保持させる際、型枠にドリル等で穴あけ加工を行う必要があるため型枠を再利用することができないという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記事情に鑑み、熟練を要さずとも簡単容易な作業で型枠に鋼管を保持させることができると共に、型枠を再利用することができるコンクリート型枠保持具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るコンクリート型枠保持具を、図面の参照符号を付して示せば、型枠2幅方向の上面側を覆うように掛止される型枠掛止部10,51と、前記型枠2側面部に配設される鋼管3,4を内包するように当該鋼管3,4の外周面に当接される鋼管支持部11,31とを有し、前記型枠掛止部10,51の鋼管3,4側の端部10a,51aと前記鋼管支持部11,31の型枠2側の端部11b,31bとは連接されてなることを特徴としている。
【0011】
一方、請求項2に係るコンクリート型枠保持具は、上記請求項1に記載のコンクリート型枠保持具において、前記型枠掛止部51はコ字状に形成されてなることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に係るコンクリート型枠保持具は、上記請求項1又は2に記載のコンクリート型枠保持具において、前記型枠掛止部10,51の型枠2側の端部10a,51aを外方向に折り曲げ形成してなることを特徴としている。
【0013】
さらに、請求項4に係るコンクリート型枠保持具は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート型枠保持具において、前記鋼管支持部11,31の鋼管3,4側の端部11a,31aを外方向に折り曲げ形成してなることを特徴としている。
【0014】
そして、請求項5に係るコンクリート型枠保持具は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート型枠保持具において、前記型枠掛止部10,51には、所要箇所に、釘等が挿通可能な挿通孔10b,51bが設けられてなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明にかかるコンクリート型枠保持具では、型枠2の幅方向上面側が、型枠掛止部10,51によって、その上面側を覆うように掛止され、さらに、上記型枠2の側面部に配設される鋼管3,4が、鋼管支持部11,31によって、その鋼管3,4を内包するように当該鋼管3,4の外周面に当接される。そして、上記型枠掛止部10,51の鋼管3,4側の端部10a,51aと上記鋼管支持部11,31の型枠2側の端部11b,31bとは連接されている。
【0016】
それゆえ、本発明によれば、鋼管支持部11,31と連接されている上記型枠掛止部10,51を型枠2の幅方向上面側を覆うように掛止し、その型枠掛止部10,51と連接されている鋼管支持部11,31を、鋼管3,4を内包するように当該鋼管3,4の外周面に当接させれば、型枠2に鋼管3,4を保持させることができるから、熟練を要さずとも簡単容易な作業で型枠2に鋼管3,4を保持させることができる。
【0017】
さらに、本発明によれば、従来のように、型枠2にドリル等で穴あけ加工をせずとも、型枠2に鋼管3,4を保持させることができるため、型枠を再利用することができる。
【0018】
一方、請求項2の発明にかかるコンクリート保持具では、上記型枠掛止部51はコ字状に形成されているから、その型枠掛止部51を用いて型枠2の幅方向上面側を覆うように掛止させるには、型枠2の上面部より下方側に鋼管3,4を配設させることとなる。それゆえ、型枠2の上面部と鋼管3,4の上面部とは段差が生じることとなるから、従来のコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てる際に用いられている型枠を支持する桟木や単管パイプ等の支柱部材を利用することができる。したがって、より強固なコンクリート型枠を組み立てることができる。
【0019】
他方、請求項3の発明にかかるコンクリート保持具では、上記型枠掛止部10,51の型枠2側の端部10a,51aを外方向に折り曲げ形成しているから、上記型枠掛止部10,51を型枠2の幅方向の上面側を覆うように掛止させる際、その端部10a,51aが型枠2の上面部に引っ掛かって、型枠2の上面部に上記型枠掛止部10,51を掛止するのを妨げるという事態を低減させることができる。それゆえ、本発明によれば、上記型枠掛止部10,51を型枠2の幅方向の上面側を覆うように掛止する際、掛止し易いという効果を奏する。
【0020】
また、請求項4の発明にかかるコンクリート保持具では、上記鋼管支持部11,31の鋼管3,4側の端部11a,31aを外方向に折り曲げ形成しているから、上記鋼管支持部11,31を鋼管3,4の外周面に当接させる際、その端部11a,31aが鋼管3,4の外周面に引っ掛かって、鋼管3,4の外周面を内包するように上記鋼管支持部11,31を当接するのを妨げるという事態を低減させることができる。それゆえ、本発明によれば、上記鋼管支持部11,31を鋼管3,4の外周面に当接させる際、当接させ易いという効果を奏する。
【0021】
さらに、請求項5の発明によれば、上記型枠掛止部10,51には、所要箇所に、釘等が挿通可能な挿通孔10b,51bが設けられているから、型枠2の上面側に型枠掛止部10,51をより確実に掛止させることができる。それゆえ、コンクリート型枠保持具の位置を強固に固定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係るコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てた状態の一部を示す斜視図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】(a)〜(b)は、同実施形態に係るコンクリート型枠保持具を型枠及び鋼管に保持させる手順を示した説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てた状態の一部を示す縦断面である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てた状態の一部を示す縦断面である。
【図6】従来のコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てた状態の一部を示す斜視図である。
【図7】図6の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1実施形態>
以下、本発明に係る第1実施形態について、図1〜図3を参照して具体的に説明する。
【0024】
本実施形態に係るコンクリート型枠保持具1は、図1及び図2に示すようなコンクリート型枠を組み立てる際に用いられる。すなわち、合板型枠2の側面部に当該合板型枠2の変形を防止するための中空状の角鋼管3が、上記合板型枠2の上面部と当該角鋼管3の上面部とがほぼ面一となるように配設され、その配置を固定するために、合板型枠2及び角鋼管3の外周部にコンクリート型枠保持具1が設けられることで図1及び図2に示すコンクリート型枠が組み立てられている。なお、図示では、コンクリート型枠保持具1を一つしか設けていないが、このコンクリート型枠保持具1は、上記角鋼管3の長手方向に所要間隔を置いて、複数個設けられている。
【0025】
コンクリート型枠保持具1は、図1及び図2に示すように、合板型枠2の幅方向の上面側を覆うように掛止されるL字形の型枠掛止部10と、角鋼管3を内包するように当該角鋼管3の外周面に当接されるL字形の鋼管支持部11とで構成されている。この合板型枠2は、矩形状の堰板2aを有し、その堰板2aの一方の側面部所要箇所に、上記堰板2aを補強する横桟木2b及び縦桟木2cからなる桟木2dが立設固定されている。そして、その桟木2dの側面部には、上記堰板2aに沿うように角鋼管3が配設されている。なお、図示はしないが、上記堰板2aの他方の側面部側の空間にはコンクリートが打設される。
【0026】
このように構成される合板型枠2の堰板2a及び横桟木2bの上面部には、型枠掛止部10が掛止されている。この型枠掛止部10は、図1及び図2に示すように、合板型枠2側の端部10aが外方向に折り曲げ形成され、横桟木2bが当接されている所要箇所に釘等が挿通される挿通孔10bが穿設されている。このように、釘等が挿通される挿通孔10bを設けることにより、合板型枠2の上面側に型枠掛止部10をより確実に掛止させることができる。それゆえ、コンクリート型枠保持具の位置をより強固に固定させることできる。なお、本実施形態において例示した挿通孔は、垂直に穿設させているが傾斜させて穿設させても良い。また、合成型枠2に釘等が打ち込める位置であれば、どのような位置であっても良い。
【0027】
一方、鋼管支持部11は、L字形に形成され、角鋼管3側の端部11aが外方向に折り曲げ形成されている。そして、合板型枠2側の端部11bと上記型枠掛止部10の角鋼管3側の端部10cとは、一体形成されている。
【0028】
次に、このように構成されるコンクリート型枠保持具1を、角鋼管3の外周面に当接させ、なお且つ、合板型枠2の幅方向の上面側に掛止される方法を、図3を参照して具体的に説明する。
【0029】
まず、図3(a)に示すように、合板型枠2の側面部に角鋼管3を配設させた状態で、コンクリート型枠保持具1に関する鋼管支持部11の角鋼管3側の端部11aを、角鋼管3下面周縁部に当接させる。そしてその当接後、コンクリート型枠保持具1を矢印P1方向に移動させる。その際、上記端部11aが外方向に折り曲げ形成されているから、その端部11aが角鋼管3の下面部に引っ掛かって、その移動の妨げとなる事態を低減させることができる。それゆえ、角鋼管3の外周面に鋼管支持部11bを当接させ易くなる。
【0030】
このように、コンクリート型枠保持具1を矢印P1方向に移動させると、コンクリート型枠保持具1に関する型枠掛止部10の型枠2側の端部10aが、図3(b)に示すように、堰板2aの上面周縁部に当接される。そしてこの当接後、コンクリート型枠保持具1を矢印P2方向に移動させれば、図2に示すように、コンクリート型枠保持具1を、角鋼管3の外周面に当接させ、なお且つ、合板型枠2の幅方向の上面側に掛止させることができる。なお、矢印P2方向への移動の際、上記端部10aが外方向に折り曲げ形成されているから、その端部10aが堰板2aの上面周縁部に引っ掛かってその移動の妨げとなる事態を低減させることができる。それゆえ、型枠掛止部10を合板型枠2の上面側に掛止させ易くなる。
【0031】
しかして、本実施形態によれば、合板型枠2の幅方向上面側は、型枠掛止部10によって、その上面側を覆うように掛止され、さらに、上記合板型枠2の側面部に配設される角鋼管3は、鋼管支持部11によって、その角鋼管3を内包するように当該角鋼管3の外周面に当接される。そして、上記型枠掛止部10の角鋼管3側の端部10aと上記鋼管支持部11の合板型枠2側の端部11bとは一体形成されている。
【0032】
それゆえ、本実施形態によれば、鋼管支持部11と一体形成されている上記型枠掛止部10を合板型枠2の幅方向上面側を覆うように掛止し、その型枠掛止部10と一体形成されている鋼管支持部11を、角鋼管3を内包するように当該角鋼管3の外周面に当接させれば、合板型枠2に角鋼管3を保持させることができるから、熟練を要さずとも簡単容易な作業で合板型枠2に角鋼管3を保持させることができる。さらに、従来のように、合板型枠2にドリル等で穴あけ加工をせずとも、合板型枠2に角鋼管3を保持させることができるため、合板型枠2を再利用することができる。
【0033】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4を参照して具体的に説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0034】
本実施形態に係るコンクリート型枠保持具30は、図4に示すようなコンクリート型枠を組み立てる際に用いられる。すなわち、合板型枠2の側面部に中空状の丸鋼管4が、当該丸鋼管4の上面部が当該型枠2の上面部に沿うように配設され、その配置を固定するために、合板型枠2及び丸鋼管4の外周部にコンクリート型枠保持具30が設けられることで図4に示すコンクリート型枠が組み立てられている。
【0035】
コンクリート型枠保持具30は、合板型枠2の幅方向の上面側を覆うように掛止されるL字形の型枠掛止部10と、丸鋼管4を内包するように当該丸鋼管4の外周面に当接されるU字形の鋼管支持部31とで構成されている。この鋼管支持部31は、丸鋼管4側の端部31aが外方向に折り曲げ形成され、他端側である合板型枠2側の端部31bが、上記型枠掛止部10の丸鋼管4側の端部10cと一体形成されている。
【0036】
しかして、本実施形態によれば、第1実施形態と異なり丸鋼管4を使用しているため、その丸鋼管4に合わせた形状に第1実施形態に係る鋼管支持部11の形状を本実施形態に係る鋼管支持部31の形状に変更している。その変更点のみが、本実施形態に係るコンクリート型枠保持具30と第1実施形態で示したコンクリート型枠保持具1との相違点である。それゆえ、本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0037】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態について、図5を参照して具体的に説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0038】
本実施形態に係るコンクリート型枠保持具50は、図5に示すようなコンクリート型枠を組み立てる際に用いられる。すなわち、合板型枠2の側面部に当該合板型枠2の上面部よりも下方側に角鋼管3を配設させている。その配置を固定するために、合板型枠2及び角鋼管3の外周部にコンクリート型枠保持具50が設けられることで図5に示すコンクリート型枠が組み立てられている。
【0039】
コンクリート型枠保持具50は、合板型枠2の幅方向の上面側を覆うように掛止されるコ字状の型枠掛止部51と、角鋼管3を内包するように当該角鋼管3の外周面に当接されるL字形の鋼管支持部11とで構成されている。この型枠掛止部51は、合板型枠2側の端部51aが外方向に折り曲げ形成され、横桟木2bが当接されている所要箇所に釘等が挿通される挿通孔51bが穿設されている。そしてさらに、上記端部51aの他端側である角鋼管3側の端部51cが、上記鋼管支持部11の合板型枠2側の端部11bと一体形成されている。
【0040】
しかして、本実施形態によれば、第1実施形態と異なり合板型枠2の側面部に当該合板型枠2の上面部よりも下方側に角鋼管3を配設させている。そのため、その配置に合わせた形状に第1実施形態に係る型枠掛止部10の形状を本実施形態に係る型枠掛止部51の形状に変更している。その変更点のみが、本実施形態に係るコンクリート型枠保持具50と第1実施形態で示したコンクリート型枠保持具1との相違点である。それゆえ、本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0041】
さらに、本実施形態によれば、上記型枠掛止部51はコ字状に形成されているため、合板型枠2の幅方向上面側を覆うように上記型枠掛止部51を用いて掛止させるには、合板型枠2の上面部より下方側に角鋼管3を配設させることとなる。それゆえ、合板型枠2の上面部と角鋼管3の上面部とは段差が生じることとなるから、従来のコンクリート型枠保持具を用いてコンクリート型枠を組み立てる際に用いられている型枠を支持する桟木や単管パイプ等の支柱部材を利用することができる。したがって、本実施形態によれば、より強固なコンクリート型枠を組み立てることができる。なお、本実施形態では、角鋼管3を用いているが、丸鋼管4を用いても良いことは言うまでもない。その際、鋼管支持部11の形状は第2実施形態で示した鋼管支持部31の形状に変更される。
【0042】
ところで、上記第1〜第3実施形態においては、型枠として合板型枠を用いた例を示したが合板型枠に限定されるものではなく、種々様々な合板に適用可能である。
【0043】
また、上記第1〜第3実施形態においては、型枠掛止部の鋼管側の端部と鋼管支持部の型枠側の端部とが一体形成されている例を示したが、一体形成されていなくとも連接されていれば良い。
【0044】
さらに、上記第1〜第3実施形態においては、鋼管として中空状の鋼管を用いた例を示したが、中実状の鋼管を用いても良い。
【符号の説明】
【0045】
1,30,50 コンクリート保持具
2 合板型枠(型枠)
3 角鋼管(鋼管)
4 丸鋼管(鋼管)
10,51 型枠掛止部
11,31 鋼管支持部
10a,51a (型枠掛止部の)型枠側の端部
10b,51b 挿通孔
10c,51c (型枠掛止部の)鋼管側の端部
11a,31a (鋼管支持部の)鋼管側の端部
11b,31b (型枠掛止部の)型枠側の端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠幅方向の上面側を覆うように掛止される型枠掛止部と、前記型枠側面部に配設される鋼管を内包するように当該鋼管の外周面に当接される鋼管支持部とを有し、
前記型枠掛止部の鋼管側の端部と前記鋼管支持部の型枠側の端部とは連接されてなることを特徴とするコンクリート型枠保持具。
【請求項2】
前記型枠掛止部はコ字状に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート型枠保持具。
【請求項3】
前記型枠掛止部の型枠側の端部を外方向に折り曲げ形成してなることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート型枠保持具。
【請求項4】
前記鋼管支持部の鋼管側の端部を外方向に折り曲げ形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート型枠保持具。
【請求項5】
前記型枠掛止部には、所要箇所に、釘等が挿通可能な挿通孔が設けられてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート型枠保持具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−17617(P2012−17617A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156392(P2010−156392)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(510190587)
【Fターム(参考)】