説明

コンクリート杭及びそれを使用した基礎用杭、基礎用杭の建込方法

【課題】
木杭の上部にコンクリート杭をねじ込んで一体化した状態で設けることができ、更に、その一体化した状態で木杭を振動工法や打撃工法等によって地盤に建て込めるようにしたコンクリート杭及びそれを使用した基礎用杭、基礎用杭の建込方法を提供する。
【解決手段】
コンクリート杭1は杭本体10を有している。杭本体10の上面101には、表面が上面101と面一にしてナット11が埋設されている。また、杭本体10の内部には螺旋体12が下面102から突出するよう埋設されている。杭本体10のナット11には、回転用ボルト13かまたは埋設ボルト14が取り付けられる。回転用ボルト13にはナット130が取り付けてある。埋設ボルト14の頭部には、地盤上に配筋される鉄筋Tに番線等で縛って固定する連結鉄筋140が固着してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリート杭及びそれを使用した基礎用杭、基礎用杭の建込方法に関する。更に詳しくは、木杭の上部にコンクリート杭をねじ込んで一体化した状態で、例えば、振動工法や打撃工法等によって木杭を回転させずに地盤に建て込めるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
基礎用杭は、建築物を建設する際に重量を地盤中や地盤中の深部で分散して支えるために施工される。基礎用杭としては、例えば、木杭の上部にコンクリート杭を設けて構成したものがある。このような基礎用杭は、木杭の上部にコンクリート杭を載せて設けただけで通常一体化されていない。そのため例えば地盤が歪んで基礎に偏荷重がかかり、基礎用杭に浮き上がらせる力がかかった場合では、コンクリート杭と木杭が離れることが予想される。つまり、上記した基礎用杭は、沈下方向への耐力は備えるが、引き抜き方向への耐力は十分でなかった。
【0003】
本発明者は、このような課題を解決すべく、特許文献1に開示された発明を完成させた。この基礎用杭は、木杭と、ねじ込み手段を備えたコンクリート杭を備えており、ねじ込み手段を木杭の上部にねじ込むことでコンクリート杭と一体化するものである。これにより基礎用杭に浮き上がらせる力がかかった場合でも、コンクリート杭と木杭が離れず、引き抜き方向に対しても十分な耐力を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−321834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した発明は、木杭とコンクリート杭とを一体化すべく繋いで引き抜き方向に対して十分な耐力を備えるようにした点で相応の評価を得ていた。しかし、本発明者は更に研究を進めるにしたがい、次の点が解決できればより好ましい基礎用杭ができることを知見した。
【0006】
基礎用杭を振動工法や打撃工法で建て込んだ場合では、施工現場の周囲に振動や騒音等を発生させてしまう。そのため上記した基礎用杭では、ねじ込み手段を木杭の上部にねじ込み、そのままコンクリート杭と共に木杭も同時に回転させて建て込んでいた。ところで木杭は、外周面に節などによる自然な凹凸が形成されており、これが地盤中での摩擦抵抗となり沈下方向への耐力を生み出す理由のひとつとされている。
【0007】
しかし、木杭を地盤中で回転させながら建て込めば、確認はできないが、樹皮が剥がれ節目も削られて外周面がぼろぼろになり、表面に凹凸がなくなった状態になることも考えられる。外周面がこのような状態になった木杭は、摩擦抵抗が低下し、沈下し易くなる可能性が否定できない。従って、場合によっては周囲に振動や騒音を発生させるが、木杭に限っては振動工法や打撃工法で建て込むほうが好ましい。
【0008】
上記した基礎用杭を構成するコンクリート杭の上部には、外部からの回転力をコンクリート杭に伝えるためのリブが設けてある。このリブはコンクリート杭を回転させて木杭にねじ込むために必要なものである。
【0009】
しかし、コンクリート杭と木杭とを一体化した後に、振動工法や打撃工法で建て込む場合では、このリブが邪魔になって上部を保持したり叩いたりすることが難しく、うまく建て込めないことがあった。つまり、従来の基礎用杭は振動工法や打撃工法で建て込むのは困難であった。
【0010】
本発明の目的は、木杭の上部にコンクリート杭をねじ込んで一体化した状態で、例えば、振動工法や打撃工法等によって木杭を回転させずに地盤に建て込めるようにしたコンクリート杭及びそれを使用した基礎用杭、基礎用杭の建込方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
木杭の上部に設けて基礎用杭を構成するコンクリート杭であって、
杭本体の上部に設けてある取付手段と、
杭本体の下面から突出して設けてあり、木杭にねじ込んで繋ぐためのねじ込み手段と、
上記取付手段に取り付け可能であり、外部からの回転力を受けて上記ねじ込み手段を木杭にねじ込むべく回転させる回転力伝達手段と、
を備えており、
上記回転力伝達手段は、杭本体を木杭と繋いだ後に上記取付手段から取り外すことができるようにしたことを特徴とする、
コンクリート杭である。
【0012】
第2の発明にあっては、
杭本体の上面は平面状または実質的に平面状に形成してあり、取付手段は当該上面より突出しないまたは実質的に突出しないよう埋設してあることを特徴とする、
第1の発明に係るコンクリート杭である。
【0013】
第3の発明にあっては、
回転力伝達手段を取り外した後の取付手段に取り付け可能であり、建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とが直接的または間接的に一体化できる固定手段を備えたことを特徴とする、
第1または第2の発明に係るコンクリート杭である。
【0014】
第4の発明にあっては、
木杭の上部にコンクリート杭を設けて構成する基礎用杭であって、
木杭と、
第1,第2または第3の発明に係るコンクリート杭と、
を備えたことを特徴とする、
基礎用杭である。
【0015】
第5の発明にあっては、
木杭の上部にコンクリート杭を設けて構成する基礎用杭の建込方法であって、
コンクリート杭の下面から突出して設けてあるねじ込み手段を木杭の上部にねじ込んで、木杭とコンクリート杭を接合するステップ、
木杭とコンクリート杭を接合した状態で当該木杭及びコンクリート杭を押圧工法、振動工法または打撃工法によって地盤中に建て込むステップ、
を含むことを特徴とする、
基礎用杭の建込方法である。
【0016】
第6の発明にあっては、
地盤中に建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とを直接的または間接的に一体化するステップを含むことを特徴とする、
第5の発明に係る基礎用杭の建込方法である。
【0017】
取付手段は、杭本体の上面に設けることもできるし、杭本体の上側の外周面に設けることもできる。また、上面と面一になるよう設けることもできるし、上面から凹んだ位置に設けることもできる。
【0018】
コンクリート杭の下面から突出して設けてあるねじ込み手段は、木杭を地盤中に建て込んだ状態でコンクリート杭を回転させて木杭の上部にねじ込むこともできるし、建て込まない状態で木杭またはコンクリート杭を回転させて木杭の上部にねじ込むこともできる。
【0019】
(作 用)
本発明によれば、取付手段に回転力伝達手段を取り付けることで外部から回転力を受けることができ、これによりねじ込み手段を木杭の上部にねじ込んでコンクリート杭がを木杭に一体に繋ぐことができる。また、回転力伝達手段は木杭と繋いだ後に取付手段から取り外すことができ、これにより例えば、押圧工法、振動工法または打撃工法によって地盤に建て込む際に邪魔にならないようにでき、木杭をこれらの工法で建て込むことも可能になる。
【0020】
固定手段を備えたものは、回転力伝達手段を取り外した後の取付手段に取り付けて、建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とを直接的または間接的に一体化することができる。
【発明の効果】
【0021】
(a)本発明によれば、木杭の上部にコンクリート杭をねじ込んで一体に繋いだ状態で、例えば、押圧工法、振動工法または打撃工法によって木杭を回転させずに地盤に建て込むことができる。従って、木杭を回転させて建て込んだ場合よりも外周面の損傷が軽減でき、基礎用杭は引き抜き方向へ十分な耐力を備えるようにできる。
【0022】
(b)地盤中に建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とを直接的または間接的に一体化するようにしたものは、例えば、地盤の緩み等によって建築物の重みが基礎の所要部分に偏ってかかり、一部に上方へ浮き上がる力が作用した場合でも、鉄筋とコンクリート杭が外れたり、コンクリート杭と木杭が離れたりしない。このような構造体は、浮き上がらせる力の抵抗となることができ、傾き防止を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係るコンクリート杭の一実施の形態を示す斜視説明図である。
符号1はコンクリート杭を示している。コンクリート杭1は、木杭2(後述)の上面と同じ程度の直径を有する円柱形状に成形された杭本体10を有している。
【0024】
杭本体10の上面101には、表面が上面101と面一または実質的に面一になるようにして取付手段であるナット11が埋設されている。また、杭本体10の内部には、上端をナット11の下部と溶接して固着したねじ込み手段である螺旋体12が、下面102から所要長さ突出するよう埋設されている。
【0025】
杭本体10に埋設してあるナット11には、回転力伝達手段である回転用ボルト13か、または固定手段である埋設ボルト14が取り付けられる(螺合される)。
【0026】
回転用ボルト13は六角頭付きボルトを使用して構成されており、これには予めナット130が取り付けられている。回転用ボルト13は、コンクリート杭1に埋設されたナット11に回転が停止するまでねじ込まれ、そして、ナット130を下降させてナット11を押圧するように締めて固定した状態で取り付けられる。
【0027】
埋設ボルト14も六角頭付きボルトを使用して構成されており、その頭部には、地盤上に配筋される鉄筋Tに番線等で縛って固定する連結鉄筋140が固着してある。本実施の形態で示す埋設ボルト14では、二本の連結鉄筋が固着してあるが、この本数は特に限定するものではない。埋設ボルト14は、ナット11にねじ込んだ状態で鉄筋Tに固定できるよう連結鉄筋を曲げたりして使用される(想像線参照)。
【0028】
本実施の形態でコンクリート杭1は、長さが1.4mで、直径が約20cmのものを使用したが、長さや径の大きさは地盤の特性等によって適宜設定されるものなので、特に限定するものではない。
【0029】
また、螺旋体12は、所要幅を有する平鋼を、一端側をやや残して、長さ方向を軸方向とする周方向にねじって(スパイラル状に)形成してある。本実施の形態で螺旋体12は、ねじってある状態での長さが約1.6mのものを使用した。しかし、螺旋体12の長さ、太さ(径の大きさ)、螺旋のピッチ等は特に限定するものではなく、木杭や地盤の特性等によって適宜設定される。また、形状も平鋼をねじったもの以外に、例えば、軸棒の周りに羽根部材を螺旋状に設けたようなものを使用することができる。
【0030】
(作 用)
図2は地盤に建て込んだ木杭の上面に螺旋体案内孔を形成した状態を表す断面説明図、
図3はコンクリート杭を回して螺旋体を木杭にねじ込んでいる状態を表す断面説明図、
図4は木杭とコンクリート杭を一体化した基礎用杭を振動工法により地盤に建て込んでいる状態を表す断面説明図、
図5は地盤上に配筋した鉄筋と建て込んだ基礎用杭をコンクリートで埋めた状態を示す断面説明図である。
【0031】
図1ないし図5を参照し、コンクリート杭1を使用した基礎用杭Kの施工手順及びその作用を説明する。なお、基礎用杭Kは、木杭2の上部にコンクリート杭1を設けて構成される。
【0032】
ここで木杭2について説明する。
木杭2は、所要長さを有し、上面201が径大で下部側にいくにつれて徐々に径小になる形状を有している。木杭2の外周面には、節などによる自然な凹凸部が形成されている。また、木杭2の下端部は、地盤に建て込み易いように削って尖らせてある。
【0033】
(1) 先部を下に向けた状態で木杭2を地盤上に立て、バックホー等の作業機(図示省略)により下方に押し込んで地盤中に鉛直方向に建て込む(図2参照)。木杭2は、通常、押圧工法、振動工法または打撃工法によって建て込まれる。木杭2は上部側がやや地上に残った状態になるまで建て込まれる。
【0034】
木杭2は上部側へ向けて次第に直径が大きくなっており、しかも、表面には多数の凹凸部があるので、荷重がかかった場合も摩擦抵抗が大きく効果的に沈下が防止できる。
【0035】
(2) 木杭2の上面(木口面)から螺旋体案内孔20を長さ方向に所要深さ形成する。螺旋体案内孔20は、コンクリート杭1が備える螺旋体12を案内するためのものであり、内径が螺旋体12を形成する平鋼の幅長より小さく形成してある。螺旋体案内孔20はドリル等で形成する。なお、螺旋体案内孔20は、螺旋体12をねじ込み易くするためのものなので、ねじ込みに支障がなければ設けなくても良い。
【0036】
(3) コンクリート杭1を木杭2にねじ込む際には、回転用ボルト13が使用される。回転用ボルト13は、ナット11に回転が停止するまでねじ込み、ナット130を下降させてナット11を押圧するように締め、回転用ボルト13が外れないよう固定した状態で取り付けられる。
【0037】
(4) 先部に輪部を形成したワイヤーYをコンクリート杭1の上部に掛けて、輪部を締め上げながらコンクリート杭1を吊り上げ、下面102から突出した螺旋体12の先端を螺旋体案内孔20に合わせる(図3参照)。そして、ワイヤーYを緩めてコンクリート杭1の重量が螺旋体12を介して螺旋体案内孔20の周りの上面に載った状態にする。このときワイヤーYはコンクリート杭1から外さず、ワイヤーYによってコンクリート杭1が倒れないよう支えられた状態にしておく。
【0038】
(5) 回転用ボルト13の頭部に外部から回転力を与えるラチェット15を被せ、これを水平方向に手動で動かしてコンクリート杭1をゆっくりと回転させる。コンクリート杭1は相当の重量を有するので、回転することにより螺旋体12が螺旋体案内孔20に案内されながら木杭2にねじ込まれる。コンクリート杭1は下面102が木杭2の上面201と接するまでねじ込まれる。
こうしてコンクリート杭1を木杭2の上部に繋ぐことで基礎用杭Kが構成される。
【0039】
(6) コンクリート杭1を木杭2に接合した後、ワイヤーYを外して、ナット11にねじ込まれていた回転用ボルト13も取り外す。こうしてコンクリート杭1の上面101を平面な状態にする。
【0040】
(7) 基礎用杭Kの上部に、バックホー等の作業機(図示省略)に設けた建て込み用の装置を取り付ける(図4参照)。そして、基礎用杭Kを押圧工法、振動工法または打撃工法によって地盤に押し込む。基礎用杭Kはコンクリート杭1の上部側がやや地上に残った状態になるまで建て込まれる。
【0041】
(8) 基礎用杭Kを建て込んだ地盤上に鉄筋Tを配筋する。鉄筋Tは地盤の表面とと略平行な状態で各種の方向に所要間隔を設けて多数配筋してある。
【0042】
(9) コンクリート杭1のナット11に埋設ボルト14を螺合し、頭部に設けられた連結鉄筋140を曲げたりして、地盤上に配筋してある鉄筋Tと番線Sで縛って固定する。なお、連結鉄筋140と鉄筋Tの固定は溶接で行っても良い。そして、基礎用杭K及び鉄筋Tが埋め込まれるよう地盤上に生コンクリートを流す。生コンクリートは所要期間養生されて固化される。
基礎用杭Kは、以上の工程により形成される。
【0043】
コンクリート杭1と木杭2は、螺旋体12が木杭2内にねじ込んであるので抜けないよう一体化された状態となる。また、基礎用杭Kとべた基礎となるコンクリートCも、鉄筋Tと連結鉄筋140を固定した状態でコンクリートに埋設されているので一体化された状態となる。つまり、木杭2とコンクリート杭1と鉄筋TとコンクリートCは一体化された状態となる。
【0044】
上記したように木杭2とコンクリート杭1と鉄筋TとコンクリートCが一体になっているので、例えば、地盤の緩み等によって建築物の重みが基礎の所要部分に偏ってかかり、一部に上方へ浮き上がる力が作用した場合でも、鉄筋Tとコンクリート杭1が外れたり、コンクリート杭1と木杭2が離れたりしない。このような構造体は、浮き上がらせる力の抵抗となることができ、傾き防止を図ることができる。
【0045】
基礎用杭Kは、回転用ボルト13がコンクリート杭1に取り付け取り外し可能に設けてあるので、取り付けてラチェット15を操作することでコンクリート杭1を回転させて螺旋体12を木杭2にねじ込んで一体に繋ぐことができる。また、取り外すことでコンクリート杭1の上面101を平面な状態にして、建て込む際に邪魔になるものがない状態にできる。従って、基礎用杭Kは、コンクリート杭1を木杭2に繋いだ後に回転用ボルト13を外すことにより、押圧工法、振動工法または打撃工法によって回転させずに建て込むことができる。この場合、木杭は、回転させた場合よりも外周面の損傷が軽減でき、基礎用杭は引き抜き方向へ十分な耐力を備えるようにできる。
【0046】
本実施の形態で木杭2は、長さが約4m、上面の直径が約20cm、先部側(尖らせた部分を除く)の直径が約10cmのものを使用した(図では長さを途中省略している)。しかし、木杭2は、地盤の特性等によって使用するものが異なるので、長さや径の大きさは特に限定するものではない。
【0047】
本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係るコンクリート杭の一実施の形態を示す斜視説明図。
【図2】地盤に建て込んだ木杭の上面に螺旋体案内孔を形成した状態を表す断面説明図。
【図3】コンクリート杭を回して螺旋体を木杭にねじ込んでいる状態を表す断面説明図。
【図4】木杭とコンクリート杭を一体化した基礎用杭を振動工法により地盤に建て込んでいる状態を表す断面説明図。
【図5】地盤上に配筋した鉄筋と建て込んだ基礎用杭をコンクリートで埋めた状態を示す断面説明図。
【符号の説明】
【0049】
K 基礎用杭
C コンクリート
S 番線
T 鉄筋
Y ワイヤー
1 コンクリート杭
10 杭本体
101 上面
102 下面
11 ナット
12 螺旋体
13 回転用ボルト
130 ナット
14 埋設ボルト
140 連結鉄筋
15 ラチェット
2 木杭
20 螺旋体案内孔
201 上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木杭の上部に設けて基礎用杭を構成するコンクリート杭であって、
杭本体の上部に設けてある取付手段と、
杭本体の下面から突出して設けてあり、木杭にねじ込んで繋ぐためのねじ込み手段と、
上記取付手段に取り付け可能であり、外部からの回転力を受けて上記ねじ込み手段を木杭にねじ込むべく回転させる回転力伝達手段と、
を備えており、
上記回転力伝達手段は、杭本体を木杭と繋いだ後に上記取付手段から取り外すことができるようにしたことを特徴とする、
コンクリート杭。
【請求項2】
杭本体の上面は平面状または実質的に平面状に形成してあり、取付手段は当該上面より突出しないまたは実質的に突出しないよう埋設してあることを特徴とする、
請求項1記載のコンクリート杭。
【請求項3】
回転力伝達手段を取り外した後の取付手段に取り付け可能であり、建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とが直接的または間接的に一体化できる固定手段を備えたことを特徴とする、
請求項1または2記載のコンクリート杭。
【請求項4】
木杭の上部にコンクリート杭を設けて構成する基礎用杭であって、
木杭と、
請求項1,2または3記載のコンクリート杭と、
を備えたことを特徴とする、
基礎用杭。
【請求項5】
木杭の上部にコンクリート杭を設けて構成する基礎用杭の建込方法であって、
コンクリート杭の下面から突出して設けてあるねじ込み手段を木杭の上部にねじ込んで、木杭とコンクリート杭を接合するステップ、
木杭とコンクリート杭を接合した状態で当該木杭及びコンクリート杭を押圧工法、振動工法または打撃工法によって地盤中に建て込むステップ、
を含むことを特徴とする、
基礎用杭の建込方法。
【請求項6】
地盤中に建て込んだ状態のコンクリート杭と地盤上に配筋される鉄筋とを直接的または間接的に一体化するステップを含むことを特徴とする、
請求項5記載の基礎用杭の建込方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−132243(P2006−132243A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−324181(P2004−324181)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(395001600)
【Fターム(参考)】