説明

コンクリート製品の製造方法、および吊る方法

【課題】擁壁用コンクリートブロックなどのコンクリート製品を脱型する際に吊り上げるためのツールおよび方法を提供する。
【解決手段】内型枠31に、円錐台状の支持部51と、その先にフックがかかるような形状のヘッド部55とを備えた吊り用のツール50を内型枠31にセットし、L型のコンクリートブロック10を製造する。吊り装置のフック61をツール50のヘッド部55に掛けて、コンクリートブロック10を吊り上げ、型枠30から脱型する。その後、ツール50は、コンクリートブロック10から取り外し、再利用することが可能である。また、コンクリートブロック10には、ツール50を挿入できる貫通孔20が成形されるので、ツール50を用いて吊り上げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製品を吊り上げ、あるいは吊り下げるための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
L型擁壁用のコンクリートブロック、側溝用のコンクリートブロック、コンクリートパネルなどのコンクリート製品は、工場でプレハブされ、施工する現場あるいは組み立て現場に搬入される。このようなコンクリート製品を吊る(釣る)機会は多い。例えば、コンクリート製品を製造(プレハブ)する工場では、コンクリート製品をクレーンなどにより、型枠から吊り上げて脱型している。コンクリート製品を保管する場所においても、クレーンあるいはホイストによりコンクリート製品を吊って移動することが多い。また、保管場所から現場へコンクリート製品を移動するために、運搬車両にコンクリート製品を載せたり降ろしたりする際も、コンクリート製品を吊り上げたり吊り下げたりすることが多い。さらに、現場において、所定の場所にコンクリート製品を設置する際も、コンクリート製品を吊った状態で移動することが多い。
【0003】
軽い製品は、バキュームパットを用いて吊り上げることができる。しかしながら、重い製品については、製造する際に予め製品にアンカーを埋め込み、それに吊具を取り付け、吊り上げている。
【0004】
アンカーの形態は様々である。アンカーの1つはΩ状に曲げた鉄筋を、上部が製品から現れるようにセットして、製品の中に埋め込むものである。中空で内部にメスねじを備えたインサートをアンカーとしてコンクリート製品に埋設することも行われている。
【0005】
特許文献1には、丸棒状の軸部の先端に抜け止めとして働く大径円板部を設けたアンカー、吊り具を挿通する通孔を備えたアンカーなどが開示されている。
【特許文献1】特開2002−316309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらのアンカーは、プレハブ(プレキャスト)されたコンクリート製品を製造し、保管し、運搬し、コンクリート製品により構造物を施工する際に重要なものである。その一方で、施工された後に、アンカーが有効に利用されることは殆どない。逆に、通常、アンカーが強度などの点から鉄製であり、それによりコンクリート製品を吊るためにアンカーの少なくとも一部は、コンクリート製品から露出する。したがって、地上の構造物であれば、化粧材などにより隠れてしまう場合を除けば、露出したアンカーは、切断するなどの処理が必要となる。さらに、雨に晒されるような環境であると、アンカーは錆が発生する要因となる。
【0007】
地中の構造物においては、アンカーは土中に隠れるので切断などの処理が不用であるとしても、土中に埋められているアンカーには錆が発生し、膨張により、コンクリートを一部破壊する可能性がある。インサートあるいは特許文献1に開示されているようなタイプの埋設方法を採用するアンカーは、アンカーとしての機能をコンクリート製品の窪みの中に実現できるので、上記の問題を解決するためにモルタルなどにより埋める処理を行うことができる。
【0008】
アンカーの他の問題は、製品に埋め込こまれて、出荷されるので、消耗品となることである。吊り用のアンカーは、鉄筋などの構造部材と同様に、コンクリート製品においては必須の消耗品であると考えられており、製造コストに含まれる。したがって、引き抜き強度などは、安全な範囲で最小のアンカーが選択される。例えば、2トン程度の製品を吊り上げるアンカーの底面の直径は25mm程度である。アンカーの直径を60mm程度にすれば、数倍の引き抜き強度がえられるが、極めて高価となってしまうため、そのような選択がされることは殆どない。
【0009】
アンカーの引き抜き強度は、型枠を用いて製造する際に、コンクリート製品を引き抜くタイミングにも影響を与える。すなわち、コンクリートの強度が少ない状態で脱型すると、吊り上げたとき、アンカーが抜けて、脱落することがある。したがって、製造効率を向上するために、早いタイミングで脱型しようとすると、コストアップを前提として引き抜き強度の高いアンカーを使用するか、吊り上げる以外の方法で脱型する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、プレハブされたコンクリート製品を、取り外し可能なツールを用いて吊る方法である。コンクリート製品には、当該コンクリート製品を貫通するように直線的に延びた貫通孔が形成され、貫通孔の一方の開口の近傍は、一方の開口の方向に内径が縮小されたテーパー状である。吊り用のツールは、貫通孔のテーパー状の部分に内接する形状の円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、吊り装置にワイヤまたは治具を介して連結可能な形状を備えるヘッド部とを有する。吊り装置は、クレーン、ホイスト、リフトなどである。ヘッド部は、それらにより巻き上げられるフックを直に掛けられるように突き出た形状であっても良いし、ワイヤを装着できるアイボルトなどの吊り金具などと称されるような形状であっても良い。さらに、ヘッド部は、吊り金具などの吊り用の治具を取り付けられる形状、例えば、雌ねじなどの形状であっても良い。
【0011】
そして、この方法は、以下の工程を含む。
a1.貫通孔にツールを挿入し、このツールのヘッド部が貫通孔の一方の開口から現れた状態にする工程。
a2.吊り装置とツールのヘッド部とを連結し、コンクリート製品を吊る工程。
a3.吊り装置とツールのヘッド部との連結を解除し、貫通孔の他方の開口から、ツールを排出する工程。
【0012】
この方法では、コンクリート製品を吊る際に、ツールを貫通孔にセットし、吊る作業が終了したら、ツールをコンクリート製品から外す。したがって、施工後にツールがコンクリート製品に残ることはなく、構造物の外観上の問題、錆の発生を防止できる。
【0013】
貫通孔の一例は、一方の開口の直径が50mmあるいはそれ以下、他方の開口の直径が100mmあるいはそれ以下のものである。また、ツールは、支持部の縮小側の直径が50mmあるいはそれ以下、反対側の直径が100mmあるいはそれ以下のものである。
【0014】
さらに、この方法で使用するツールは再利用が可能であり、コンクリート製品の製造コストに対する影響を小さくできる。このため、十分な余裕を含む引き抜き強度を備えたツールを使用してコンクリート製品を吊ることが可能となり、コンクリート製品を吊る作業の安全性を向上できる。さらに、運搬する際に引き抜き強度の高いツールを使用できるので、そのツールを用いてコンクリート製品を脱型する際に吊り上げることができる。すなわち、ツールは再利用できるので、コンクリート製品を脱型する条件に合わせてツールを選択しても、製造コストに対する影響は少なく、その製品を他の用途でコンクリート製品を吊るために、同じサイズ(仕様)のツールを用いることができる。
【0015】
したがって、本発明の他の態様は、型枠を用いてコンクリート製品を製造する方法である。コンクリート製品は、型枠により製造される際に、製造時の下面が型枠に面し、製造時の上面がコンクリートを打ち込む面となる第1の部分を含む。この製造方法は、以下の工程を含む。
b1.コンクリート製品の第1の部分の製造時の下面が面する型枠の所定の位置に、脱型後に取り外し可能な少なくとも1つのツールをセットする工程。ツールは、円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、ワイヤまたは治具を介して吊り装置を連結可能な形状を備えるヘッド部とを含む。このツールをセットする工程では、ヘッド部が、コンクリート製品の第1の部分の製造時の上面から露出するようにセットされる。
b2.型枠からコンクリート製品を脱型する際に、吊り装置とツールのヘッド部とを連結し、コンクリート製品を吊る工程。
b3.脱型した後に、吊り装置との連結を解除し、コンクリート製品の第1の部分の製造時の下面から、ツールを排出する工程。
【0016】
ツールを利用して、コンクリート製品を吊り上げたときに、コンクリート製品の姿勢が大きく変化しないことが望ましい。また、吊り用のツールの支持部とヘッド部との間に大きな応力が加わらないことが望ましい。したがって、複数の貫通孔に複数のツールをセットして吊る場合は、複数の貫通孔は、コンクリート製品の重心に対してほぼ対称な位置に配置されていることが望ましい。また、製造方法において、型枠に複数のツールをセットする際は、コンクリート製品の重心に対してほぼ対称な位置となる、型枠の複数の所定の位置に複数のツールをセットすることが望ましい。
【0017】
1つのツールによりコンクリート製品を吊る場合は、貫通孔を、コンクリート製品の重心あるいはその近傍を貫通するように、または、重心のほぼ直上になるように設けることが望ましい。製造方法において、ツールをセットする際は、コンクリート製品の重心あるいはその近傍、または、重心のほぼ直上となる、型枠の所定の位置にツールをセットすることが望ましい。
【0018】
本発明のさらに他の態様は、コンクリート製品を吊るための、取り外し可能なツールである。このツールは、貫通孔のテーパー状の部分に内接する形状の円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、ワイヤまたは治具を介して吊り装置に連結可能な形状を備えるヘッド部とを有する。ヘッド部は、吊り装置のフックを掛けることが可能な形状、または、フックを掛けるための治具を装着可能な形状を備えている。例えば、ヘッド部は、支持部の縮小側の面から、突き出た(縮小側に向かってさらに延びた)形状であって、吊り装置のフックを掛けるために広がった部分を備えた形状、アイボルトのような横孔を備えた形状であっても良い。または、ヘッド部は、フックを掛けるための治具を装着可能なねじ(雄ねじまたは雌ねじ)を含む形状を備えていても良い。
【0019】
本発明のさらに異なる他の態様は、プレハブされたコンクリート製品である。このコンクリート製品は、取り外し可能な吊り用のツールを装着するための貫通孔を有する。貫通孔は、当該コンクリート製品を貫通するように直線的に延び、貫通孔の一方の開口の近傍は、一方の開口の方向に内径が縮小されたテーパー状の部分である。ツールを貫通孔に挿入すると、支持部がテーパー状の部分に接し、ツールのヘッド部が貫通孔の一方の開口から現れた状態になる。このため、吊り装置とツールのヘッド部とを連結し、コンクリート製品を吊ることができる。
【0020】
コンクリート製品は、その重心に対してほぼ対称な位置に配置された複数の貫通孔を含む。あるいは、コンクリート製品は、コンクリート製品の重心あるいはその近傍を貫通するように設けられた貫通孔、または、重心のほぼ直上になるように設けられた貫通孔を含む。
【0021】
コンクリート製品の一例は、基礎部と壁部とを含み、断面がほぼL字の壁体ブロックであり、基礎部が上になるように型枠を用いて製造される。貫通孔は、基礎部を、その内側の面の基礎部と壁部とが交差する部分の近傍から、反対側の面に向かって貫通するように設けられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1および図2に、本発明の一実施形態にかかる擁壁用のコンクリートブロックの概要を示している。また、図3に、このコンクリートブロックの構造を断面により示している。この擁壁用コンクリートブロック10は、水平方向に延びた基礎部11と、この基礎部11の一方の端から上方に立ち上った壁部12とを含み、断面がほぼL字の壁体ブロックである。この擁壁用コンクリートブロック10は、型枠を用いて工場においてプレハブ(プレキャスト)されるコンクリート製品である。
【0023】
このコンクリートブロック10の基礎部11には、基礎部11を上下に貫通する貫通孔20が形成されている。貫通孔20は、基礎部11の長手方向Lのほぼ中央で、短い方向Sにおいては、基礎部11の内側の面(上面)11aの、基礎部11と壁部12とが交差する部分(ハンチ部分)13の近傍から、基礎部11の反対側の面(下面)11bに向かって、基礎部11を貫通するように設けられている。さらに具体的には、このコンクリートブロック10の基礎部11と壁部12とが交差する部分13の内面13aは、凹状に湾曲した滑らかな面になっており、貫通孔20は、この滑らかな面13aが基礎部11の平坦な上面11aに繋がる部分からほぼ垂直に基礎部11を貫通している。
【0024】
貫通孔20は、基礎部11を貫通するように直線的に延びている。貫通孔20は、その一方の開口(下面11bに開いた開口)21が他方の開口(上面11aに開いた開口)22よりも小さく、貫通孔20の内周面23は全体が一方の開口21の方向に内径が縮小されたテーパー状に成形されている。さらに、基礎部11の上面11aに開いた開口22の表面近傍の部分24は、内周面23に対してさらに大きく拡張されるように角度が異なる環状の部分となっている。
【0025】
このコンクリートブロック10の壁部12には、壁部12を前後に貫通する水抜き孔19が形成されている。この水抜き孔19は、壁部12の長手方向Lのほぼ中央に設けられている。したがって、水抜き孔19および貫通孔20は、長手方向Lに対しては同じ位置に設けられており、コンクリートブロック10の内部に含まれる不図示の鉄筋は、これら水抜き孔19および貫通孔20を避けて配置されている。
【0026】
図4から図7に、このコンクリートブロック10を製造する過程を示している。このコンクリートブロック10は、基礎部11が上になるように型枠30を用いて製造される。図4は、型枠30の所定の位置35にツール50をセットする工程を示している。この図に示すように、製造用の型枠30は鉄製であり、コンクリートブロック10の内側の面を成形するための内型枠31と、外側の面を成形するための外型枠32とを含む。これら内型枠31と外型枠32との組み合わせにより逆L字型の空間33が形成され、この空間33にコンクリートを注入することにより、製品であるコンクリートブロック10が製造される。内型枠31の上方の面34は、コンクリートブロック10の基礎部11(第1の部分)の上面11aが製造時には下面となって接する(面する)部分である。一方、基礎部11の下面11bは、製造時の上面となり、コンクリートを打ち込む面となる。
【0027】
本実施形態のコンクリートブロック10を製造する際は、型枠30の空間33にコンクリートを注入する前に、基礎部11の製造時の下面(上面)11aが面する内型枠31の上面34の所定の位置35に、脱型後に取り外し可能なツール50をセットする。コンクリートブロック10を製造する際は、ツール50は、貫通孔20を製造するための補助型枠として機能する。したがって、ツール50をセットするための所定の位置35は、上述したコンクリートブロック10の貫通孔20の位置であり、基礎部11と壁部12とが交差する部分の内側である。
【0028】
図8にツール50を示している。図8(a)は、ツール50の側面図であり、図8(b)は平面図、図8(c)は底面図である。ツール50は鉄製で、円錐台状の支持部51と、その円錐台状の支持部51の縮小側52から突き出たヘッド部55とを備えている。ヘッド部55は、棒状の部分56と、その先端で棒状の部分56より広がった部分57とを備えており、全体の断面形状はほぼT字状である。先端の広がった部分57の外径は、支持部51の縮小側52の面(上面)52aの外径と同じあるいは小さく、後に説明するように、ツール50を引き抜くときにコンクリートブロック10と干渉しないようになっている。支持部51の拡大側(拡張側)53の面(底面または下面)53aには、中央部分に円形の凹み54が設けられている。
【0029】
支持部51の縮小側52の直径は50mm程度、拡大側53の直径は100mm程度である。なお、支持部51の具体的なサイズはこの例に限定されない。しかしながら、多くのケースでは、これらの寸法と同じあるいは小径のもので対応が可能である。このツール50により形成される、吊り用の貫通孔20のサイズはツール50に対応した径を備えたものになる。したがって、貫通孔20を小さくするためには、ツール50は細いタイプのものであることが望ましい。
【0030】
このツール50は支持部51が円錐台状で、平面でみると円形であるので、方向性がない。したがって、型枠にセットする際、また、貫通孔20に装着する際も、セットする方向を考える必要はなく好ましい。支持部が角錐台状であっても良い。
【0031】
図9に、ツール50を内型枠31の所定の位置35にセットする様子を、断面を用いて拡大して示している。このツール50は、断面図に示すように、支持部51を構成するパーツと、ヘッド部55を構成するパーツに分かれている。ヘッド部55を構成するパーツは、支持部51を構成するパーツにねじ込まれている。ツール50を一体成形することも可能である。
【0032】
ツール50をセットする位置35には、ツール50の拡大側の面(下面)53aより若干大きな支持台36と、支持台36から上方に突き出た凸部37とが設けられている。凸部37は、ツール50の拡大側53の凹み54に挿入される大きさの円盤状の部分であって、その中央に磁石38が埋設されている。したがって、ツール50の下面53aを支持台36に設置すると、支持台36の凸部37がツール50の下面53aの凹み54に入り、ツール50が内型枠31の所定の位置にセットされる。さらに、支持台36の凸部37に埋め込まれた磁石38が磁力により鉄製のツール50を支持台36の上に保持する。
【0033】
ツール50を型枠にセットし、コンクリートを注入した後にバイブレーターで振動を加える。したがって、この段階で、ツール50が移動してしまうことは好ましくない。したがって、ツール50をセットしたときに、その下側に突起物37を設けた。さらに、ツール50の底部(拡張側)53を磁石38により吸着し、強い振動を加えられても、ツール50の跳ね上がりを防止し、ツール50が移動してしまうことを防止している。
【0034】
ツール50をセットする位置35は、内型枠31において、基礎部11の上面(製造時の下面)11aと、交差部13の内側の湾曲した面13aとの境界部分あるいは若干湾曲した面13aに寄った位置である。したがって、これらの面13aおよび11aを成形するための型枠31の面から若干突出するような支持台36を設けて、支持台36の上面36aを平面(水平な面)としている。このため、ツール50の下面53aが平面であっても、内型枠31との間に隙間を開けずにツール50を設置することができ、ツール50は貫通孔20を成形するための補助型枠として機能する。ツール50の下面53aを湾曲した面13aに合わせて加工することも可能である。しかしながら、下面53aが平面である方が、ツール50の汎用性は大きくなり、他のコンクリート製品を製造し、あるいは後述するように吊り上げる際に利用できる。一方、コンクリートブロック10においては、貫通孔20の他方の開口22には、環状の広がった部分24が、支持台36により成形される。
【0035】
支持台36は、鉄製の薄い円錐台状の平たい部材であり、コンクリートブロックの湾曲した面13aを形成するように湾曲した内型枠31に溶接39により固定されている。したがって、この支持台36も汎用性があり、型枠の平坦な部分に取り付けることも可能である。支持台36の上の凸部37は、鉄製のキャップ状の部材であり、支持台36に対して、その中央に設けられた孔36hを介して予め溶接39により固定されている。
【0036】
図5に、型枠30の所定の位置35にツール50をセットし、コンクリート9を注入した状態を示している。ツール50は、ヘッド部55がコンクリートブロック10の基礎部11の製造時の上面、すなわち下面11bから露出するようにセットされる。図5では、ツール50の縮小側の面52aと、基礎部11の下面11bとがほぼ一致している。ツール50の縮小側の面52aが、下面11bから突き出ていても良い。ツール50のヘッド部55が、コンクリートブロック10の下面11bから、フック61などを掛けて吊れる状態で露出していれば良い。
【0037】
なお、水抜き孔19を形成するためのパイプ29も合わせて型枠30の所定の位置に設置される。このパイプ29は例えば塩ビ製の中空の配管であり、脱型後に取り出されず、壁部12に埋設されて一体になり、壁部12を貫通する水抜き孔となる。
【0038】
図6は、コンクリートブロック10を、型枠30から脱型する工程を示している。断面が略T字型のヘッド部55は、デーハーアンカーと称される埋設タイプのアンカーの頭部と共通した形状である。したがって、デーハーアンカーを吊り上げるためのフック61をヘッド部55に掛けることができる。このため、ツール50のヘッド部55と、ホイストあるいはクレーンなどの吊り装置60とを、そのフック61およびフック61に繋がったロープ62とを介して連結できる。その後、吊り装置60によりロープ62を巻き上げることにより、コンクリートブロック10を上方へ吊り上げて、型枠30からコンクリートブロック10を脱型することができる。この工程では、ツール50は、吊り用治具として機能する。
【0039】
図7は、吊り装置60との連結を解除し、ツール50を排出する工程を示している。コンクリートブロック10を吊り装置60により吊り上げて脱型した後、保管などを目的とした適当な場所69に搬送し、コンクリートブロック10を吊り下げる。ツール50のヘッド部55からフック61を外すと、ツール50の支持部51は円錐台状なので、下面53の側に引き抜く、あるいは押し出すことが可能である。ツール50をコンクリートブロック10から排出することにより、コンクリートブロック10に貫通孔20が現れる。また、このツール50は、次のコンクリートブロック10を製造するために使用できる。さらに、ツール50を貫通孔20にセットすることにより、上記と同様に、コンクリートブロック10を吊り装置60で吊り上げて、他の場所に搬送することができる。
【0040】
すなわち、この方法で製造された製品であるコンクリートブロック10には、コンクリートブロック10を貫通するように直線的に延びた貫通孔20が形成されている。この貫通孔20の一方の開口21の近傍は、一方の開口21の方向に内径が縮小されたテーパー状となる。したがって、ツール50を吊り用治具としてコンクリートブロック10を吊り上げ、または吊り下げ、搬送することができる。このブロック10を吊る方法は、まず、図6に示すように、貫通孔20にツール50を挿入し、このツール50のヘッド部55が貫通孔20の一方の開口21から現れた状態にする工程を含む。吊り装置60をツール50のヘッド部55を用いて連結し、コンクリートブロック10を吊り上げ、および/または吊り下げる工程を含む。さらに、図7に示すように、吊り装置60との連結を解除し、貫通孔20の他方の開口22から、ツール50を排出する工程を含む。工場でプレキャストされたコンクリートブロック10を、保管場所へ移動したり、保管場所から施工現場へ移動したり、施工現場の所定の場所に移動したりするときにこの方法を用いることができる。
【0041】
このコンクリートブロック10は、1トン程度あるいはそれ以下であり、1つのツール50で吊ることができる。その場合、吊り上げたときに、コンクリートブロック10がそれほど回転あるいは傾斜しないようにすることが望ましい。脱型するときであれば、コンクリートブロック10をほぼ垂直に吊り上げることにより、製品が型枠30に衝突するのを防止でき、その衝撃により製品が破損したりすることを未然に防止できる。また、吊り装置60に衝撃が加わるのを防止したり、安全に搬送するために、吊り上げるときも、コンクリートブロック10ができるだけ回転しないことが望ましい。
【0042】
このため、コンクリートブロック10においては、貫通孔20は、コンクリートブロック10の重心のほぼ直上になるように設けられている。すなわち、製造する際に、重心のほぼ直上となる、型枠31の所定の位置35にツール50がセットされている。重心が製品の内部にあるようなものであれば、ツール50をコンクリート製品の重心あるいはその近傍にセットし、コンクリート製品の重心あるいはその近傍を貫通する貫通孔20を設けることができる。コンクリート製品が立方体であれば、長辺および短辺のセンターが重心となる。したがって、その位置にツール50をセットすることにより、作業員が手で若干押さえたりする程度で姿勢が安定した状態で垂直に脱型できる。
【0043】
この実施形態におけるコンクリートブロック10のようなL型擁壁においては、重心は長手方向Lの中央で、短い方向Sでは、交差部(ハンチ部分)13の終わりの部分となる場合が多い。したがって、この位置に貫通孔20を設け、ツール50をセットできるようにしている。この部分にツール50を装着して吊り上げると、基礎部11の底面11bがほぼ水平のままで脱型できる。このため、コンクリートブロック10が、型枠30に接触することが少なく、破損を防止できる。
【0044】
さらに、このL型擁壁用ブロック10には水抜き孔19が長手方向Lのセンターに配置されており、この場所は鉄筋が避けて配列されている。したがって、その延長線上に貫通孔20を設けることは、鉄筋との干渉を避ける点でも好ましい。この例では、コンクリートブロック10に1つの貫通孔20を設けているが、複数の貫通孔を設けても良い。例えば、水抜き孔19が左右の対称な位置に2つ設けられているコンクリートブロック10においては、鉄筋との干渉を考えると、長手方向Lでは2つの水抜き孔19と同じ位置に2つ貫通孔20をそれぞれ配置する構成は好適な例の1つである。これら2つの貫通孔20は、コンクリートブロック10の重心を挟んで対称な位置に配置される。また、複数の貫通孔20には、複数のツール50がそれぞれセットされるので、1つのツール50のサイズを小さくすることができる。このため、貫通孔20の開口も小さくすることが可能となる。
【0045】
図10に、異なる実施形態に係るコンクリート製品を示している。また、図11に、そのコンクリート製品の断面を示している。このコンクリート製品は、コンクリート製のパネル(プレキャストコンクリートパネル、PCパネル)70である。このPCパネル70には4箇所に、貫通孔20が設けられており、図10は、それぞれの貫通孔20にツール50がセットされた状態を示している。これら複数の貫通孔20は、PCパネル70が平坦な状態で置かれたときに、その重心に対してほぼ対称な位置に配置されている。それぞれの貫通孔20は内周面がテーパー状であり、ツール50を挿入すると、ツール50のヘッド部55が、PCパネル70の上面71に開いた貫通孔20の縮小側の一方の開口21から現れる。したがって、ヘッド部55にフック61を掛けて吊り上げて移動することができる。移動が終了すると、フック61との連結を解除し、PCパネル70の下面72に開いた貫通孔20の他方の開口22から、ツール50を排出することができる。
【0046】
図12に、それぞれの貫通孔20にセットされたツール50のヘッド部55にフック61を掛けて吊り上げた状態を示している。ツール50は、貫通孔20に対応して、PCパネル70の重心に対してほぼ対称な位置にセットされる。したがって、これらのツール50に掛けられたフック61を、ワイヤ62で接続し、クレーンなどの吊り装置60によりワイヤ62を纏めて巻き上げることにより、PCパネル70を平行な状態で吊り上げ、または吊り下げることができる。
【0047】
図13に、PCパネル70を、型枠75を用いて製造する様子を示している。型枠75には、PCパネル70の重心に対してほぼ対称な4箇所の所定の位置76に、支持台36と凸部(不図示)との組合せが配置されている。コンクリート9を注入する前に、それらの所定の位置76にツール50をそれぞれセットする。コンクリート9を注入した後に、適当な強度になるまで養生する。その後、ツール50のヘッド部55を用いてPCパネル70を型枠75から垂直に吊り上げて、脱型する。脱型した後に、PCパネル70からツール50を除去する。例えば、PCパネル70を枕木などに乗せた状態で、ヘッド部55を押すことによりツール50は簡単にPCパネル70から取り外すことができ、次のPCパネル70を製造するために使用できる。
【0048】
このように、ツール50は、コンクリートブロック10あるいはPCパネル70などを含むコンクリート製品に着脱できる。したがって、ツール50は再利用可能であり、基本的には消耗品ではない。このため、コンクリート製品に埋設され、消耗品となる吊り用のアンカーと異なり、引き抜き強度に十分に余裕を持ったツール50を用いてコンクリート製品を吊り上げることができる。例えば、上述したように、2トン程度の製品を吊り上げるアンカーの底面の直径は25mm程度である。アンカーの直径を60mm程度にすれば、数倍の引き抜き強度が得られる。これに対し、ツール50は底面の直径が100mm程度であり、1トン程度の製品を吊り上げるためには過分な余裕を備えている。したがって、脱型する際のコンクリート製品が乾燥あるいは養生が完全に終了しておらず、設計通りの強度が出ていない状態であっても、その状態のコンクリート製品を、ツール50を用い、十分な余裕を持って引き上げることができる。このため、ツール50は、コンクリート製品を製造する際の脱型を含めて、コンクリート製品を吊り上げるのに適している。
【0049】
図14および図15に、吊り用および脱型用のツールの幾つかの異なる例を示している。図14(a)に示したツール80は、支持部51の底面53aの中央に、下方に突出した棒状の突起81が設けられている。また、内型枠31に取り付けられた支持台36の中央に、突起81が入るサイズの孔82が設けられている。したがって、このツール80は、突起81を支持台36の孔82に挿入することにより所定の位置に装着できる。
【0050】
図14(b)に示したツール85は、突起81に加えて、底面53aにリング状の磁石86が埋設されている。したがって、ツール85は、支持台36の孔82に突起81を挿入することにより内型枠31の所定の位置にセットされ、磁石86の吸引力によりツール85の位置および姿勢が保持される。
【0051】
図15(a)に示したツール90は、円錐台状の支持部51の縮小側の面52aの中央に雌ねじ91が形成されており、ワイヤを通すための横穴92が形成されたアイボルト93を装着できるようになっている。このツール90においては、支持部51の縮小側の面52aに現れた雌ねじ91がヘッド部55に相当する。ツール90を、貫通孔20の他方の開口22に差し込んで、コンクリート製品の反対側の一方の開口21から現れた雌ねじ91にアイボルト93を装着することにより、コンクリート製品を吊り上げできる状態になる。
【0052】
図15(b)に示したツール95は、アイボルト93に相当する構造を備えたヘッド部55を有する。このツール95をコンクリート製品の貫通孔20の他方の開口22に差し込み、反対側の一方の開口21から現れたヘッド部55を利用することにより、コンクリート製品を吊り上げることができる。
【0053】
図15(c)に示したツール96は、全体が三角錐状であり、頂点に近い部分にワイヤを掛けることが可能な横穴92が形成されている。したがって、頂点に近い部分がヘッド部55となり、その下の部分が支持部51となる。
【0054】
上記に示したツールは本発明に含まれるツールの幾つかの例に過ぎない。また、L型擁壁ブロックおよびPCパネルもコンクリート製品の幾つかの例に過ぎず、他の形状のコンクリート製品であっても、貫通孔を設けることにより、本発明に含まれるツールを用いて脱型でき、また吊り上げることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施形態に係る擁壁用のコンクリートブロックの概要を示す斜視図である。
【図2】図1に示すコンクリートブロックを異なる方向からみた斜視図である。
【図3】図1に示すコンクリートブロックの断面図である。
【図4】図1に示すコンクリートブロックを製造する型枠の概略構成を示す断面図である。
【図5】図4に示す型枠を用いてコンクリートブロックを成形する様子を示す断面図である。
【図6】型枠から脱型するためにコンクリートブロックを吊り上げている状態を示す斜視図である。
【図7】脱型したコンクリートブロックを下ろした状態を示す斜視図である。
【図8】ツールの外観を示す図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は平面図、図8(c)は底面図を示す。
【図9】ツールを型枠にセットする構成を示す断面図である。
【図10】本発明の異なる実施形態に係るPCパネルの概要を示す斜視図である。
【図11】図10に示すPCパネルの構成を示す断面図である。
【図12】図10に示すPCパネルを吊り上げている状態を示す斜視図である。
【図13】図10に示すPCパネルを、型枠を用いて製造する様子を示す断面図である。
【図14】吊り用および脱型用のツールの幾つかの異なる例を示す図である。
【図15】吊り用および脱型用のツールのさらに異なる幾つかの例を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
10 擁壁用のコンクリートブロック
11 基礎部、 12 壁部、 13 交差部(ハンチ)
20 貫通孔、 21 縮小側の開口、 22 拡大(拡張)側の開口
30 型枠、 31 内型枠、 32 外型枠
35 ツールをセットする所定の位置、 36 支持台
37 凸部、 38 磁石
50 ツール、 51 支持部、 55 ヘッド部
60 吊り装置、 61 フック、 62 ワイヤ
70 PCパネル、 75 PCパネル製造用型枠
80、85、90、95、96 ツール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレハブされたコンクリート製品を、取り外し可能なツールを用いて吊る方法であって、
前記コンクリート製品には、当該コンクリート製品を貫通するように直線的に延びた貫通孔が形成され、前記貫通孔の一方の開口の近傍は、前記一方の開口の方向に内径が縮小されたテーパー状であり、
前記ツールは、前記貫通孔のテーパー状の部分に内接する形状の円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、吊り装置に対しワイヤまたは治具を介して連結可能な形状を備えるヘッド部とを有し、
当該方法は、
前記貫通孔に前記ツールを挿入し、このツールの前記ヘッド部が前記貫通孔の前記一方の開口から現れた状態にする工程と、
前記吊り装置と前記ツールの前記ヘッド部とを連結し、前記コンクリート製品を吊る工程と、
前記吊り装置と前記ツールの前記ヘッド部との連結を解除し、前記貫通孔の他方の開口から、前記ツールを排出する工程とを含む。
【請求項2】
請求項1において、前記コンクリート製品の重心に対してほぼ対称な位置に配置された複数の前記貫通孔を含む、方法。
【請求項3】
請求項1において、前記貫通孔は、前記コンクリート製品の重心あるいはその近傍を貫通するように、または、前記重心のほぼ直上になるように設けられており、
前記吊る工程は、1つの前記ツールにより前記コンクリート製品を吊ることを含む、方法。
【請求項4】
型枠を用いてコンクリート製品を製造する方法であって、
前記コンクリート製品は、前記型枠により製造される際に、製造時の下面が前記型枠に面し、製造時の上面がコンクリートを打ち込む面となる第1の部分を含み、
当該方法は、
前記コンクリート製品の前記第1の部分の製造時の下面が面する前記型枠の所定の位置に、脱型後に取り外し可能な少なくとも1つのツールをセットする工程を含み、前記ツールは、円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、吊り装置に対しワイヤまたは治具を介して連結可能な形状と備えるヘッド部とを備えており、当該ツールをセットする工程では、前記ヘッド部が、前記コンクリート製品の前記第1の部分の製造時の上面から露出するようにセットされ、さらに、
当該方法は、
前記型枠から前記コンクリート製品を脱型する際に、前記吊り装置と前記ツールの前記ヘッド部とを連結し、前記コンクリート製品を吊る工程と、
脱型した後に、前記吊り装置との連結を解除し、前記コンクリート製品の前記第1の部分の製造時の下面から、前記ツールを排出する工程とを含む。
【請求項5】
請求項4において、前記ツールをセットする工程は、前記コンクリート製品の重心に対してほぼ対称な位置となる、前記型枠の複数の所定の位置に複数の前記ツールをセットすることを含む、方法。
【請求項6】
請求項4において、前記ツールをセットする工程は、前記コンクリート製品の重心あるいはその近傍、または、前記重心のほぼ直上となる、前記型枠の前記所定の位置に前記ツールをセットすることを含み、
前記吊る工程は、1つの前記ツールにより前記コンクリート製品を吊ることを含む、方法。
【請求項7】
コンクリート製品を吊るための、取り外し可能なツールであって、
貫通孔のテーパー状の部分に内接する形状の円錐台状の支持部と、
その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、吊り装置に対しワイヤまたは治具を介して連結可能な形状を備えるヘッド部とを有するツール。
【請求項8】
請求項7において、前記ヘッド部は、前記吊り装置のフックを掛けることが可能な形状、または、フックを掛けるための治具を装着可能な形状を備えている、ツール。
【請求項9】
請求項7において、前記ヘッド部は、前記吊り装置のフックを掛けるための広がり形状、横穴、または、フックを掛けるための治具を装着可能なねじを備えている、ツール。
【請求項10】
プレハブされたコンクリート製品であって、取り外し可能な吊り用のツールを装着するための貫通孔を有し、
前記ツールは、円錐台状の支持部と、その円錐台状の支持部の縮小側に現れたヘッド部であって、吊り装置に対しワイヤまたは治具を介して連結可能な形状を備えるヘッド部とを有し、
前記貫通孔は、当該コンクリート製品を貫通するように直線的に延びた貫通孔であって、前記貫通孔の一方の開口の近傍は、前記一方の開口の方向に内径が縮小されたテーパー状の部分であり、
前記ツールを前記貫通孔に挿入すると、前記支持部が前記テーパー状の部分に接し、前記ツールの前記ヘッド部が前記貫通孔の前記一方の開口から現れた状態になり、前記吊り装置と前記ツールの前記ヘッド部とを連結し、当該コンクリート製品を吊ることができる、コンクリート製品。
【請求項11】
請求項10において、当該コンクリート製品の重心に対してほぼ対称な位置に配置された複数の前記貫通孔を含む、コンクリート製品。
【請求項12】
請求項10において、前記貫通孔は、当該コンクリート製品の重心あるいはその近傍を貫通するように、または、前記重心のほぼ直上になるように設けられている、コンクリート製品。
【請求項13】
請求項10において、当該コンクリート製品は、基礎部と壁部とを含み、断面がほぼL字の壁体ブロックであり、前記基礎部が上になるように型枠を用いて製造され、
前記貫通孔は、前記基礎部を、その内側の面の、前記基礎部と前記壁部とが交差する部分の近傍から、反対側の面に向かって貫通するように設けられている、コンクリート製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−25166(P2008−25166A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197731(P2006−197731)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(592136635)株式会社オーイケ (28)
【Fターム(参考)】