説明

サイドロック装置

【課題】
ノブの操作により一対のロッドを追随性よく動作させて、リッドの開閉ロック操作をスムーズに行うことができるサイドロック装置を提供する。
【解決手段】
このサイドロック装置10は、リテーナ30と、リテーナ30に回動可能に軸支されたロータ70と、ロータ70の軸中心に対して点対称な位置に基端部93をそれぞれ係合され、開口部周縁に係脱できるように、先端部92をリッドの両側からそれぞれ出没可能に支持された一対のロッド90,91と、リテーナ30に対して押し引き可能に支持されたノブ50と、ロータ70に装着されたリターンスプリング100とを備えている。そして、ノブ50を引くと、ノブ50の押圧子53がロータ70の受け部76を押圧するので、リターンスプリング100の付勢力に抗してロータ70を回動させて、ロッド90,91がリッド内に引き込むようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車の開口部に設けられたリッドを閉じた状態にロックし、或いは、ロックを解除してリッドを開くためのサイドロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のインストルメントパネルの助手席側には、グローブボックスが設けられている。このグローブボックスのリッドは、インストルメントパネルの開口部に開閉可能に取り付けられており、更に、リッドを閉じた状態にロックし、ロックを解除してリッドを開くためのロック装置が設けられている。
【0003】
この種のロック装置としては、センタロック式とサイドロック式とが知られている。サイドロック式としては、下記特許文献1に、ケースと、このケースに回動可能に装着されたノブと、ケースに水平方向に摺動可能となるように支持された一対の摺動部材と、各摺動部材にそれぞれ取付けられ、リッドの左右両側から出没可能とされた一対のロッドとを有するサイドロック装置が開示されている。また、一対の摺動部材にはそれぞれラック溝が形成され、このラック溝に一つのピニオンギヤが介装されており、ノブを回動操作して一方の摺動部材を摺動させると、連動して他方の摺動部材も摺動し、ノブの操作によって一対のロッドをリッドの両側から出没可能となっている。
【特許文献1】特開2004−211383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のサイドロック装置の場合、ピニオンギヤを介して、一方の摺動部材の摺動に連動させて、他方の摺動部材を摺動させるようにしているため、リッドの開閉操作がスムーズになされない場合があった。また、ラック溝とピニオンギヤとの間に遊びやガタツキがあると、一対のロッドの作動ストロークに差異が生じ、この場合もリッドの開閉操作に問題が生じる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、ノブの操作により一対のロッドを追随性よく動作させて、リッドの開閉ロック操作をスムーズに行うことができるサイドロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、車体の開口部を開閉可能なリッドの裏側に回動可能に軸支されたロータと、
前記ロータの軸中心に対して点対称な位置に基端部をそれぞれ係合され、前記開口部周縁に係脱できるように、先端部を前記リッドの両側からそれぞれ出没可能に支持された一対のロッドと、
前記リッドの表側に押し引き可能に取付けられて、該押し引き操作によって前記ロータを回動させるノブと、
前記ロータに装着され、前記ロッドが前記リッドの両側から突出する方向に、常時回動付勢するリターンスプリングとを備え、
前記ノブを押し引き操作することにより、前記ロータが前記リターンスプリングに抗して回動し、前記ロッドが前記リッド内に引き込むように構成されていることを特徴とするサイドロック装置を提供するものである。
【0007】
上記第1の発明によれば、リッドを閉じたとき、リターンスプリングの付勢力によってロッドの先端部がリッドの両側から突出して、開口部周縁に係合することにより、リッドを閉じた状態に保持することができる。また、リッドの表側に配置されたノブを押し引き操作することにより、リターンスプリングの付勢力に抗してロータを回動させ、ロッドをリッド内に引き込ませることにより、開口部周縁との係合を解除してリッドを開かせることができる。
【0008】
このようにノブの押し引き操作によってリッドを開くことができるので、操作しやすくなる。また、ロッドの基端部がロータに係合していて、ロータの回動により一対のロッドが追随性よく同時に作動し、かつ、各ロッドの作動ストロークに差異が生じないので、ノブを操作したときの遊びやガタ付きがなく、リッドの開閉操作をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0009】
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記ノブは押圧子を有し、前記ロータには受け部が設けられ、前記押圧子又は前記受け部が、前記リッドの開口を通るように延出されて、両者が互いに当接しており、前記ノブを押し引き操作することによって、前記押圧子が前記受け部を押して前記ロータが回動するように構成されたサイドロック装置を提供するものである。
【0010】
上記第2の発明によれば、ノブに設けられた押圧子が、ロータの受け部に当接するようになっているので、ノブからの押し引き操作の力が、効果的にロータに伝達されて、ロッドの動作及びリッドの開閉操作がよりスムーズになされる。
【0011】
本発明の第3は、前記第2の発明において、前記ノブは前記リッドに対してほぼ平行な支軸を介して回動可能に支持され、前記ノブに設けられた押圧子が前記ロータに設けられた受け部に当接し、前記ノブを引くことによりにより、前記押圧子が前記受け部を押して前記ロータを回動させるように構成されており、前記ノブの押圧子と前記ロータの受け部との各接触面の少なくとも一方は、円弧形状をなしているサイドロック装置を提供するものである。
【0012】
上記第3の発明によれば、ノブの押圧子と前記ロータの受け部との各接触面の少なくとも一方が円弧形状をなしているので、ノブの操作に伴ってロータが回転しても、その円弧面での接触位置が変化することにより、接触面での摺動を少なくして摩擦抵抗を軽減でき、軽い操作感で滑らかに動作させることができる。
【0013】
本発明の第4は、前記第3の発明において、前記ノブの押圧子と前記ロータの受け部との各接触面の両方が、円弧形状をなしており、かつ、両者の接触面の曲率半径が同一となるように構成されているサイドロック装置を提供するものである。
【0014】
上記第4の発明によれば、ノブの押圧子とロータの受け部との各接触面の両方が、円弧形状をなし、かつ、両者の接触面の曲率半径が同一となるように構成されているので、ノブの操作に伴ってロータが回動しても、各接触面の間に滑りが生じず、ころがり接触をしながら、ノブの押圧子がロータの受け部を押圧するようになるので、摩擦抵抗をより少なくして軽く操作することができる。しかも、ノブの押圧子及びロータの受け部の磨耗が少なくなるので、耐久性が向上する。
【0015】
本発明の第5は、前記第1〜4の発明のいずれか1つにおいて、前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されているサイドロック装置を提供するものである。
【0016】
上記第5の発明によれば、リテーナに、ロータとノブとを予め組付けておき、リテーナをリッドの裏側に固定するだけで、ロータとノブとを装着することができるので、サイドロック装置の取付け作業性が向上する。
【0017】
本発明の第6は、前記第1〜5の発明のいずれか1つにおいて、前記ロータの前記リッドとは反対側の面に、前記ロッドの基端部が係合する係合部が設けられているサイドロック装置を提供するものである。
【0018】
上記第6の発明によれば、ロータのリッドとは反対側の面に、ロッドの係合部が設けられているので、ロータ回転動作の際に、ノブ等の他部材に干渉しにくくなると共に、サイドロック装置の取付け高さをなるべく低くして小型化を図れる。
【0019】
本発明の第7は、前記第1〜6の発明のいずれか1つにおいて、前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されており、
前記ロータは、その外周の対向する部分から半径方向外方へ延出された一対の延出部を有しており、
この延出部と前記リテーナとの接触面のいずれか一方に、前記ロータの回動中心を中心とする円弧状の突条が設けられており、
前記延出部の前記リテーナとは反対側の面には、前記ロッドの係合部が設けられている記載のサイドロック装置を提供するものである。
【0020】
上記第7の発明によれば、ロータの延出部とリテーナとの接触面のいずれか一方に、ロータの回動中心を中心とする円弧状の突条が設けられているので、ロータとリテーナとの接触面積を小さくしてロータの回動に対する摩擦抵抗を小さし、回転動作をスムーズにすることができる。また、ロータの延出部のリテーナとは反対側の面にロッドの係合部が設けられているので、ロータの傾きを抑制してロッドを安定して支持することができる。
【0021】
本発明の第8は、前記第1〜7の発明のいずれか1つにおいて、前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されており、
前記ロータは、その周縁部の少なくとも一箇所に切欠き部を有し、前記リテーナには、前記ロータの外方に位置して前記ロータの厚さを超える長さで延出され、その先端に前記ロータの裏面側に係合する爪部を有する立壁が設けられ、前記ロータを前記リテーナに装着する際には前記切欠き部を通して前記爪部を前記ロータの裏面側に突出させ、その状態で前記ロータを回転させることにより、前記ロータの周縁に前記爪部が係合して前記ロータが抜け止めされるように構成されており、
前記リテーナと前記ロータとの間には、前記ロータを前記リテーナに装着して回転させたときに、前記ロータの切欠き部が前記リテーナの爪部に戻らないようにし、かつ、前記ロッドの前記リッド両側からの出没を可能とする所定の角度範囲で回動を許容する回動規制手段が設けられているサイドロック装置を提供するものである。
【0022】
上記第8の発明によれば、リテーナに形成された立壁の爪部に、ロータの切欠き部を整合させて、リテーナのロータ回動支持部にロータを押し込んで装着した後、ロータを回転させることにより、ロータを抜け止めして保持することができるので、ロータのリテーナへの装着作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明のサイドロック装置によれば、リッドを閉じると、ロッドの先端部がリッドの両側から突出し開口部周縁に係合して、リッドを閉じた状態に保持でき、ノブを押し引き操作することにより、ロータを回動させロッドをリッド内に引き込んで、開口部周縁との係合を解除してリッドを開かせることができる。
【0024】
このようにノブの押し引き操作によってリッドを開くことができるので、操作しやすくなる。また、ロッドの基端部がロータに係合し、ロータの回動により一対のロッドが追随性よく同時に作動し、かつ、各ロッドの作動ストロークに差異が生じないので、ノブを操作したときの遊びやガタ付きがなく、リッドの開閉操作をスムーズかつ確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図1〜11を参照して、本発明のサイドロック装置の一実施形態について説明する。
【0026】
このサイドロック装置は、例えば、自動車のインストルメントパネルの開口部に設けられた、箱型をなしたグローブボックス1のリッド2に適用される(図2(a),(b)参照)。このグローブボックス1の両側下方には、図示しない支軸等が突設されており、これがインストルメントパネルの開口部6(図9,10参照)の両側下方に設けられた図示しない軸孔等に挿入されて、開口部6に対してグローブボックス1のリッド2が開閉可能とされている。このリッド2の所定箇所には、リッド2を貫通する取付け開口部3が設けられ、この取付け開口部3に、本発明のサイドロック装置10が取付けられている。
【0027】
なお、この実施形態の場合、物品を収容可能な箱形状をなしたグローブボックスのリッドに適用されているが、例えば、インストルメントパネルや側壁等の被取付け面に、物品を収容する凹所が形成され、この凹所を閉塞する蓋体のようなリッドに適用してもよい。
【0028】
図1及び図2(a),(b)を併せて参照すると、本発明のサイドロック装置10は、リッド2の裏側に固定されるリテーナ30と、このリテーナ30に押し引き可能に支持されると共に、リッド2の表側に配置されるノブ50と、リテーナ30のノブ50とは反対側の面に回動可能に軸支されるロータ70と、ロータ70の軸中心に対し点対称に係合される一対のロッド90,91と、ロータ70に装着されてロッド90,91をリッド2の両側から突出する方向に、回動付勢するリターンスプリング100とを有している。
【0029】
図3(a)を併せて参照すると、リテーナ30は、その表側に、ノブ50を掴み易くするための把持用凹部32が形成された基部31を有している。なお、便宜上、ノブ50が装着される側をリテーナ30の表側とする。また、基部31の側部には、大小2つの取付け孔33aを有する、複数の取付け部33が設けられており、リッド2裏側に固定可能とされている。
【0030】
基部31の長さ方向の所定箇所には、図1に示すような、長孔形状をなした押圧子移動孔34が、基部31を貫通して設けられている。更に、この押圧子移動孔34を挟んで、基部31の幅方向両側には、一対のノブ回動支持部35,35が設けられている。このノブ回動支持部35,35は、基部31から立設する支持片35a,35aと、各支持片35aの外側から突出する支軸35b,35bとを有しており、支軸35b,35bが、後述するノブ50の軸孔52,52に挿入されて、ノブ50が回動可能に軸支される。このとき、ノブ50の押圧子53は押圧子移動孔34に挿入される。なお、支軸35bの上方には、テーパ面35cが設けられており、ノブ50の軸孔52への挿入性を高めている。
【0031】
また、図3(a)に示すように、一方のノブ回動支持部35の内側に隣接した位置には透孔36aが設けられ、この透孔36a周縁から、L字状に屈曲した形状をなしたガタツキ抑制爪36が突設されている。このガタツキ抑制爪36には、後述するノブ50のガタツキ抑制突起56が当接して、ノブ50のガタツキを抑制する(図8参照)。なお、ノブ50の引き戻し時には、ガタツキ抑制爪36は下方に撓むようになるので、ノブ50の押し引き操作を可能としている。
【0032】
図3(b)に示すように、リテーナ30の裏側であって、前記押圧子移動孔34に隣接した箇所には、後述するロータ70の軸孔72及び回動筒部74に挿入される部分となる、円筒状のロータ回動支持部37が突設されている。なお、便宜上、ロータ70が装着される側をリテーナ30の裏側とする。
【0033】
上記ロータ回動支持部37を中心として、その外周であって、基部31の幅方向両側に近接した位置には、円弧状をなした突条38が対向して設けられ、更に、この突条38に対して90度ずれた位置に、立壁39,39が対向して設けられている。この立壁39,39は、後述するロータ70の基板71の外側面より外方に位置すると共に、ロータ70の厚さを超える長さで延出しており、更に、各立壁39の先端には、ロータ回動支持部37に向かって、爪部40,40が突出している。
【0034】
前述した円弧状の突条38にはロータ70の表面が当接し、一方、爪部40は、ロータ70の切欠き部81を通り抜けて、ロータ70をリテーナ30に対して押し込み可能とすると共に、ロータ70の裏面側に係合するようになっている。
【0035】
なお、立壁39の一方は、ロータ70の必要以上の回動を規制するために、基部31の側端部から立設した回転規制壁41と一体に形成されている(図3(b)及び図7参照)。これにより、図6の矢印D方向における、ロータ70の回動規制を図っている。また、立壁39の他方は、台座部42に一体形成され、この台座部42の上方にリターンスプリング100の脚部102を引き掛けるための突起43が設けられている(図7参照)。
【0036】
更に、ロータ回動支持部37の押圧子移動孔34とは反対側の外周には、コ字状のスリット44を介して回動規制爪45が突設されており、この回動規制爪45の基部31への連結部側には、テーパ面46が形成されている。この回動規制爪45は、ロータ70を押し込んだ当初は、後述するロータ70の凹部80に挿入され、ロータ70回動時に、弾性変形して後述する円弧状溝部79に移動して、図6の矢印C,D方向における、ロータ70の回動規制を図っている。
【0037】
図4(a),(b)に示すように、リテーナ30の表側に装着されるノブ50は、リッド2の取付け開口部3に収容可能な大きさで形成されており、その先端部の両側には、軸孔52が形成された支持片51,51が突設され、前述したリテーナ30の支軸35b,35bに回動可能に装着されるようになっている。
【0038】
また、一方の支持片51の内側に近接した箇所には、後述するロータ70の受け部76に当接する押圧子53が突設されている。この押圧子53は、ノブ50の先端側が補強リブ54により補強され、その反対側に円弧状をなした接触面55が形成されており、これが後述する受け部76の円弧状の接触面78に接触するようになっている。この押圧子53の接触面55は、図11(a)に示すように、中心O1に対して曲率半径R1で形成され、前記受け部76の接触面78の曲率半径R2と同一となるように設定されている。
【0039】
そして、押圧子53は、リテーナ30にノブ50を装着したときに、リテーナ30の押圧子移動孔34の前方に位置すると共に、その接触面55が内側になるように挿入され、ノブ50を図8の矢印A方向に引き戻すと、押圧子53が押圧子移動孔34の前方から後方に移動するようになっている。
【0040】
また、他方の支持片51の内側に近接した箇所には、ガタツキ抑制突起56が突設されており、これが前述したリテーナ30のガタツキ抑制爪36に当接して、ノブ50が押し込まれた状態におけるガタツキを抑制している(図8参照)。
【0041】
図5(a)に示すように、リテーナ30の裏側に回動可能に支持されるロータ70は、中央に軸孔72が形成された円形状の基板71と、この基板71外周の対向する部分から、半径方向外方に延出された一対の延出部73,73とを有している。また、図5(b)に示すように、基板71の裏側には、軸孔72周縁から円筒状の回動筒部74が突設されている。そして、軸孔72及び回動筒部74内に、リテーナ30のロータ回動支持部37が挿入されて、リテーナ30に対しロータ70が回動可能に軸支される。なお、回動筒部74の上方には、リターンスプリング100のコイル部101の抜け止めとなる、突起75が設けられている。
【0042】
また、軸孔72の外周の所定箇所には、前述したノブ50の押圧子53と当接する受け部76が突設されている。この受け部76は補強リブ77により補強され、その反対側に円弧状の接触面78が形成され、これが押圧子53の接触面55に接触する部分となる。また、受け部76の接触面78は、図11(a)に示すように、中心O2に対して曲率半径R2で形成され、押圧子53の接触面55の曲率半径R1と同一とされている。
【0043】
軸孔72外周の前記受け部76に対向する位置には、円弧状をなした円弧状溝部79が形成され、この円弧状溝部79の円弧形状に沿って、円弧状溝部79から所定間隔を空けて凹部80が形成されている。また、基板71の外周縁部には、軸孔72を中心として対向した箇所に、リテーナ30の爪部40を通過可能な切欠き部81,81が設けられており、更に、基板71の片側外周は、リターンスプリング100の鍵状脚部103を引き掛けるための引き掛け部82が形成されている。
【0044】
そして、ロータ70を組み付けるべく、切欠き部81,81をリテーナ30の爪部40に整合させてロータ70を押し込むと、回動規制爪45が凹部80に挿入され、更にロータ70を図6の矢印D方向に回動させると、回動規制爪45が円弧状溝部79に移動すると共に、爪部40がロータ70の裏面に係合して、ロータ70が回動可能に軸支される。このとき、ロータ70の受け部76は、その接触面78を、リテーナ30の押圧子移動孔34の前方側に向けた状態で、押圧子移動孔34内に挿入配置される(図8参照)。
【0045】
また、ロータ70の裏側であって、延出部73,73からは、一対の係合部83,83が突設されている。この係合部83は、延出部73から立設する支柱84と、この支柱84の上端から球状に膨出した球状部85とを有しており、下記ロッド90,91の基端部93に係合するようになっている。
【0046】
ロッド90,91は、図1に示すように、その先端部92がインストルメントパネルの開口部6(図9,10参照)の周縁に係脱されるようになっており、基端部93がロータ70の係合部83に係合するようになっている。なお、この実施形態の場合、ロッド91の方がロッド90よりも短く形成されている。また、先端部92の一方の側面には、テーパ面92aが形成されている。
【0047】
基端部93は、上方が開口し、前述したロータ70の球状部85が挿入可能な大きさとされた枠形状をなしており、更にその前端面には、前記球状部85よりもやや小さな内径で略円形状に切欠かれた切欠き部93aが設けられている。そして、基端部93に挿入されたロータ70の球状部85が、切欠き部93a周縁に当接することにより、係合部83にロッド90,91が係合されるようになっている。
【0048】
リターンスプリング100は、ロータ70の回動筒部74に装着されるコイル部101と、コイル部101の一端から延出し、リテーナ30の突起43に引き掛けられる脚部102と、コイル部101の他端から延出し、ロータ70の引き掛け部82に引き掛けられる鍵状脚部103とから形成されている。このリターンスプリング100を、前述したロータ70に装着することにより、ロータ70を図6の矢印C方向に回動付勢して、ロッド90,91の各先端部92を、リッド2の両側から突出させるようになる。このとき、ロータ70の受け部76は、押圧子移動孔34前方に向かって付勢されて、ノブ50の押圧子53に弾性的に当接した状態となる。
【0049】
次に、本発明のサイドロック装置10の作用効果について説明する。
【0050】
このサイドロック装置10は、例えば、次のようにして組み付けられる。なお、この組み付け順序は、下記の順序に限定されるものではない。
【0051】
まず、ロータ70の切欠き部81,81を、リテーナ30の爪部40,40に整合させて、図6に示すようにリテーナ30の裏側からロータ70を押し込んで、ロータ70の軸孔72及び回動筒部74にロータ回動支持部37を挿入し、爪部40,40をロータ70の裏面側に突出させる。このとき、ロータ70表側の凹部80に、リテーナ30の回動規制爪45が挿入される。この状態でロータ70を矢印D方向に回動させると、テーパ面46が凹部80に押圧されて回動規制爪45が下方に撓み、回動規制爪45が凹部80を乗り越えると、回動規制爪45が弾性復帰して円弧状溝部79内に挿入されると共に、爪部40,40がロータ70の裏面側周縁に係合するようになる(図7参照)。
【0052】
このように、リテーナ30に形成された立壁39の爪部40に、ロータ70の切欠き部81を整合させ、リテーナ30のロータ回動支持部37に、ロータ70を押し込んで装着した後、ロータ70を回転させることにより、ロータ70を抜け止めして保持することができるので、ロータ70のリテーナ30への装着作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【0053】
このとき、ロータ70を矢印C方向へ回動させると、その最大回動時に、回動規制爪45に形成された立壁面47が、円弧状溝部79の端部内周に当接するので、ロータ70の矢印C方向への回動範囲を規制することができる。一方、ロータ70を矢印D方向へ回動させると、その最大回動時に、ロータ70の延出部73の一方が、リテーナ30の回転規制壁41に当接するので、ロータ70の矢印D方向への回動範囲を規制できる。
【0054】
次いで、受け部76を、リテーナ30の押圧子移動孔34の後方になるようにロータ70を回動させ、この状態でリテーナ30の表側から、ノブ50の軸孔52,52にノブ回動支持部35の支軸35b,35bを挿入して、リテーナ30にノブ50を回動可能に装着する。そして、リターンスプリング100のコイル部101を、ロータ70の回動筒部74に挿入し、脚部102をリテーナ30の突起43に引き掛け、鍵状脚部103をロータ70の引き掛け部82に引き掛けることにより、ロータ70にリターンスプリング100を装着して、ロータ70を矢印C方向に回動付勢させる。
【0055】
この状態で、取付け部33の取付け孔33aに雄ネジ等を挿入し、図示しないリッド2裏側の雌ネジ孔等に螺着させて、リッド2裏側の取付け開口部3周縁に、取付け部33を介してリテーナ30を固定する。このとき、リッド2を表側から見ると、取付け開口部3内に、ノブ50が収容された状態となっている。そして、ロータ70の係合部83の球状部85を、ロッド90,91の基端部93に挿入することにより、図7に示すように、一対のロッド90,91の基端部93が、ロータ70の軸中心に対して点対称な位置に係合されるようになる。その後、リッド2の裏側に、内カバー4及び外カバー5が装着されて、サイドロック装置10の取付けが完了する(図2参照)。
【0056】
このように、本発明のサイドロック装置10においては、リテーナ30に、ロータ70とノブ50とを予め組付けておき、リテーナ30をリッド2の裏側に固定するだけで、ロータ70とノブ50とを装着することができるので、サイドロック装置10の取付け作業性を向上させることが可能となる。
【0057】
また、ロータ70の裏側、すなわち、リッド2とは反対側の面に、ロッド90,91の係合部83が設けられているので、ロータ70の回転動作の際に、ノブ50等の他部材に干渉しにくくなると共に、サイドロック装置10自体の取付け高さをなるべく低くして小型化を図れるようになる。
【0058】
こうして、リッド2に取付けられたサイドロック装置10は、常時は、リターンスプリング100の弾性付勢力により、図2に示すように、グローブボックス1両側の挿出口5aから、ロッド90,91の先端部92が突出するようになっている。
【0059】
そして、インストルメントパネルの開口部6を閉じるべく、リッド2を押し込むと、開口部6周縁にロッド90,91のテーパ面92aが押圧されて、ロッド90,91の先端部92がリッド2の内側に引き込まれ、先端部92が開口部6を通過すると、ロッド90,91が弾性復帰し、先端部92が再度押し出されて、開口部6の裏側周縁に係合するので、リッド2を閉じた状態にロックすることができる(図9参照)。
【0060】
このロック状態で、図8の矢印A方向にノブ50を引き起こすと、ノブ50の押圧子53が、押圧子移動孔34の前方から後方に移動すると共に、ロータ70の受け部76を押圧するようになるので、リターンスプリング100の付勢力に抗して、図9の矢印E方向にロータ70を回動させることができる。その結果、図10に示すように、ロッド90,91をリッド2の内側に引き込ませて、開口部6周縁とのロッド90,91の先端部92との係合を解除して、リッド2を開口部6から開かせることができる。
【0061】
なお、ノブ50の引き起こし操作を終えると、リターンスプリング100の付勢力により、ロータ70が図10の矢印F方向に回動し、受け部76が押圧子移動孔34の後方から前方に移動して、ノブ50の押圧子53を押圧するようになるので、ノブ50は図8の矢印B方向に自然と押し込まれるようになると共に、ロッド90,91の先端部92が、再度、リッド2の両側から突出するようになる。
【0062】
このように、ノブ50を引き起こしたり、押し込まれたりする押し引き操作によって、リッド2を開閉させることができるので、回転操作によりリッドを開閉するロック装置に比べて、操作しやすくなる。また、ロッド90,91の基端部93がロータ70に係合していて、ロータ70の回動により一対のロッド90,91が追随性よく同時に作動し、かつ、各ロッド90,91の作動ストロークに差異が生じないので、ノブ50を操作したときの遊びやガタ付きがなく、リッド2の開閉操作をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0063】
また、本発明のサイドロック装置10においては、ノブ50の裏側から突出した押圧子53が、ロータ70の受け部76に当接するようになっているので、ノブ50からの押し引き操作の力が、効果的にロータ70に伝達されて、ロッド90,91の動作及びリッド2の開閉操作がよりスムーズになされる。
【0064】
更に、本発明のサイドロック装置10においては、図11(a)に示すように、ノブ50の押圧子53の接触面55と、ロータ70の受け部76の接触面78との両方が円弧形状をなしていると共に、接触面55の曲率半径R1と、接触面78の曲率半径R2とが、同一となるように構成されている。そして、リッド2のロック状態においては、押圧子53は、受け部76の接触面78に、部分的に接触した状態となっている。
【0065】
この状態でノブ50を引き起こすと、押圧子53が図11(a)の矢印G方向に移動し、これに伴って受け部76は、押圧子53の接触面55に常に接触しながら押圧される。すなわち、受け部76は押圧子53の接触面55に対し、ころがり接触をしながら押圧されて、図11(b)に示すようにロータ70が回動するようになる。
【0066】
このように、押し引き操作に伴ってロータ70が回転しても、接触面55,78の間に滑りが生じず、ころがり接触をしながら、ノブ50の押圧子53がロータ70の受け部76を押圧するようになるので、摩擦抵抗が極めて少なく、ノブ50を軽く操作することができる。しかも、ノブ50の押圧子53、及び、ロータ70の受け部76の磨耗が少なくなるので、耐久性を向上させる。
【0067】
また、本発明のサイドロック装置10においては、リテーナ30の裏側に、ロータ70の回動中心を中心として、円弧状の突条38,38が設けられている。これによれば、ロータ70とリテーナ30との接触面積を小さくして、ロータ70の回動に対する摩擦抵抗を小さくすることができるので、ロータ70の回転動作をスムーズにすることが可能となる。また、ロータ70の延出部73,73のリテーナ30とは反対側の面に、ロッド90,91の係合部83が設けられているので、ロータ70の傾きを抑制して、ロッド90,91を安定して支持することができる。
【0068】
なお、上記実施形態においては、リテーナ30に支軸35bが形成されていて、これがノブ50の軸孔52に挿入されてノブ50を軸支しているが、リテーナ30に軸孔等を形成し、ノブ50に支軸等を形成して、ロータ70を軸支するようにしてもよい。同様に、ロータ70に支軸を突設させておき、リテーナ30に軸孔を形成して、ロータ70を軸支するようにしてもよい。また、支軸及び軸孔の組み合わせにより、対象物を軸支するのではなく、ノブ50及びロータ70を回動可能に支持することが可能であれば、その他の手段を用いてもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、リテーナ30に設けた回動規制爪45、及び、ロータ70の円弧状溝部79が、本発明における回動規制手段をなしている。
【0070】
図12には、本発明のサイドロック装置の他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明を省略する。
【0071】
図12には、その要部のみが示されているが、この実施形態においては、ロータ70aの回動手段が、前記実施形態のように、リテーナ30に対して回動可能に軸支されるノブではなく、押し込み式のノブである点が相違する。なお、ロータ70aには、便宜上、ロッド90,91への係合部が省略されている。
【0072】
すなわち、この実施形態における円形状のロータ70aには、その外周縁に沿って、円弧状のスリット86が形成されており、このスリット86の一端には、ロータ70aの厚さ方向下端から上端に向かって次第に傾斜するテーパ面87が形成されている。また、押し込みノブ60は、略矩形状の基板61と、この基板61の裏側から突設する押圧子62とを有し、押圧子62の一側は、斜め上方に切り掛かれてテーパ形状をなした押圧面63が形成されている。また、押し込みノブ60は、図示しない支持部材により、ロータ70aに対して垂直方向に近接離反可能に支持されており、更に、図示しないスプリング等により、常時はロータ70aから離反するように弾性付勢されている。
【0073】
そして、図示しないスプリングの付勢力に抗して、図12の矢印H方向に押し込みノブ60を押し込むと、押圧子62の押圧面63により、ロータ70aのテーパ面が徐々に押圧されるので、ロータ70aを矢印I方向に回転させることができ、これによりロッド90,91をリッド2の内側に引き込むことが可能となる。押し込み後はスプリングの付勢力により、押し込みノブ60がロータ70aから離反するように引き戻されて、この実施形態においても、押し引き動作がなされるようになっている。
【0074】
なお、この実施形態においては、テーパ面87が本発明における受け部をなしている。
【0075】
また、図1〜11に示す実施形態、及び、図12に示す実施形態においては、押圧子53,62は、ノブの裏側からほぼ垂直に突設した突起形状をなしているが、ノブの押し引き操作により、対応する受け部を押圧することが可能であれば、その形状は特に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明のサイドロック装置の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同サイドロック装置が取付けられるグローブボックスを示しており、(a)はその斜視図、(b)は(a)の背面から見た場合の一部切欠き斜視図である。
【図3】同サイドロック装置のリテーナを示しており、(a)はその斜視図、(b)は(a)の底面から見た場合の斜視図である。
【図4】同サイドロック装置のノブを示しており、(a)はその斜視図、(b)は(a)の底面から見た場合の斜視図である。
【図5】同サイドロック装置のロータを示しており、(a)はその斜視図、(b)は(a)の底面から見た場合の斜視図である。
【図6】リテーナに、ロータを組付ける際の手順を説明する斜視図である。
【図7】同サイドロック装置の要部拡大斜視図である。
【図8】同サイドロック装置の要部断面図である。
【図9】リッドがロックされた状態を、リッドの内側から見た場合の説明図である。
【図10】リッドのロックが解除された状態を、リッドの内側から見た場合の説明図である。
【図11】同サイドロック装置における、ノブの押圧子と、ロータの受け部との動作を示しており、(a)はリッドのロック状態における説明図、(b)はリッドのロックが解除された状態における説明図である。
【図12】本発明のサイドロック装置の他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0077】
1 グローブボックス
2 リッド
10 サイドロック装置
30 リテーナ
34 押圧子移動孔
35 ノブ回動支持部
37 ロータ回動支持部
38 突条
39 立壁
40 爪部
45 回動規制爪
50 ノブ
53 押圧子
55 接触面
60 ノブ
62 押圧子
70 ロータ
73 延出部
76 受け部
78 接触面
81 切欠き部
83 係合部
90,91 ロッド
92 先端部
93 基端部
100 リターンスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の開口部を開閉可能なリッドの裏側に回動可能に軸支されたロータと、
前記ロータの軸中心に対して点対称な位置に基端部をそれぞれ係合され、前記開口部周縁に係脱できるように、先端部を前記リッドの両側からそれぞれ出没可能に支持された一対のロッドと、
前記リッドの表側に押し引き可能に取付けられて、該押し引き操作によって前記ロータを回動させるノブと、
前記ロータに装着され、前記ロッドが前記リッドの両側から突出する方向に、常時回動付勢するリターンスプリングとを備え、
前記ノブを押し引き操作することにより、前記ロータが前記リターンスプリングに抗して回動し、前記ロッドが前記リッド内に引き込むように構成されていることを特徴とするサイドロック装置。
【請求項2】
前記ノブは押圧子を有し、前記ロータには受け部が設けられ、
前記押圧子又は前記受け部が、前記リッドの開口を通るように延出されて、両者が互いに当接しており、
前記ノブを押し引き操作することによって、前記押圧子が前記受け部を押して前記ロータが回動するように構成された請求項1記載のサイドロック装置。
【請求項3】
前記ノブは前記リッドに対してほぼ平行な支軸を介して回動可能に支持され、前記ノブに設けられた押圧子が前記ロータに設けられた受け部に当接し、前記ノブを引くことによりにより、前記押圧子が前記受け部を押して前記ロータを回動させるように構成されており、前記ノブの押圧子と前記ロータの受け部との各接触面の少なくとも一方は、円弧形状をなしている請求項2記載のサイドロック装置。
【請求項4】
前記ノブの押圧子と前記ロータの受け部との各接触面の両方が、円弧形状をなしており、かつ、両者の接触面の曲率半径が同一となるように構成されている請求項3記載のサイドロック装置。
【請求項5】
前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されている請求項1〜4のいずれか1つに記載のサイドロック装置。
【請求項6】
前記ロータの前記リッドとは反対側の面に、前記ロッドの基端部が係合する係合部が設けられている請求項1〜5のいずれか1つに記載のサイドロック装置。
【請求項7】
前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されており、
前記ロータは、その外周の対向する部分から半径方向外方へ延出された一対の延出部を有しており、
この延出部と前記リテーナとの接触面のいずれか一方に、前記ロータの回動中心を中心とする円弧状の突条が設けられており、
前記延出部の前記リテーナとは反対側の面には、前記ロッドの係合部が設けられている請求項1〜6のいずれか1つに記載のサイドロック装置。
【請求項8】
前記リッドの裏側に固定される取付け部と、前記ノブを回動可能に支持するノブ回動支持部と、前記ロータを回動可能に支持するロータ回動支持部とを有するリテーナが設けられ、このリテーナに前記ノブと前記ロータとが装着されており、
前記ロータは、その周縁部の少なくとも一箇所に切欠き部を有し、前記リテーナには、前記ロータの外方に位置して前記ロータの厚さを超える長さで延出され、その先端に前記ロータの裏面側に係合する爪部を有する立壁が設けられ、前記ロータを前記リテーナに装着する際には前記切欠き部を通して前記爪部を前記ロータの裏面側に突出させ、その状態で前記ロータを回転させることにより、前記ロータの周縁に前記爪部が係合して前記ロータが抜け止めされるように構成されており、
前記リテーナと前記ロータとの間には、前記ロータを前記リテーナに装着して回転させたときに、前記ロータの切欠き部が前記リテーナの爪部に戻らないようにし、かつ、前記ロッドの前記リッド両側からの出没を可能とする所定の角度範囲で回動を許容する回動規制手段が設けられている請求項1〜7のいずれか1つに記載のサイドロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−100343(P2007−100343A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−289959(P2005−289959)
【出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(000124096)株式会社パイオラックス (331)
【Fターム(参考)】