説明

シグナリングデータをネットワーク移行ユニットおよび制御ユニット並びに所属のユニットに転送するための方法

【課題】簡単なシグナリング方法を提供する。
【解決手段】制御ユニットからH.248ADD.reqをネットワーク移行ユニットに伝送し、ネットワーク移行ユニットからH.248ADD.respを制御ユニットに伝送し、制御ユニットからH.248ADD.reqをネットワーク移行ユニットに伝送し、ネットワーク移行ユニットからH.248ADD.respを制御ユニットに伝送し、ネットワーク移行ユニットの側において、H.223マルチプレックスレベルの取り決めを実施し、制御ユニットからH.248MOD.reqをネットワーク移行ユニットに伝送し、ネットワーク移行ユニットからH.248MOD.respを制御ユニットに伝送し、制御ユニットからH.248MOD.reqをネットワーク移行ユニットに伝送し、ネットワーク移行ユニットからH.248MOD.respを制御ユニットに伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はとりわけ、次のステップを有している、シグナリングデータをネットワーク移行ユニットに転送するための方法に関する:
− ネットワーク移行ユニットもしくはゲートウェイにおいて第1のデータ伝送ネットワーク(CS)から、2つの端末装置(MS1,MS2)または端末装置グループ間のデータ伝送サービスに対してシグナリングデータおよび有効データが伝送されるデータ伝送コネクションを介してもしくはトランスポートコネクションを介してデータを受信する、ここでネットワーク移行ユニットは第1のシグナリング方法に従ってシグナリングされる第1のデータ伝送ネットワーク(CS)と、第2のシグナリング方法に従ってシグナリングされる第2のデータ伝送ネットワーク(IMS)との間で有効データを伝送し、ここで第1のシグナリング方法は第2のシグナリング方法とは相異している。
【背景技術】
【0002】
第3世代のパートナーシップ・プロジェクト(3GPP=3rd Generation Partnerchip Project)をベースとしている移動無線ネットワークの所謂「回線交換ドメイン」(Circuit Switched(=CS) Domain)の他に、音声およびビデオ電話に対する所謂IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem=IMS)も利用することができ、かついわゆる該当するサービスの所謂「インターワーキング」、すなわち使用のシグナリングおよびデータの使用のトランスポートフォーマットの適当な変換を用いた、IMSとCSドメインとの間でのサービスの接続が必要である。IMSは3GPP"Global System for Mobile Communications"(=GSM)および"Universal Mobile Telecommunications System"(=UMTS)アクセスネットワークの他に、別のアクセスネットワーク、例えば"Wireless Local Area Network"(=WLAN)および"Digital Subscriber Line"(=DSL)に対しても使用される。まさにこのようなシナリオにおいてまず、音声およびビデオ電話がIMSを介して行われることを期待できる。ビデオ電話は公衆電話網、すなわち所謂"Public Switched Telephone Network"(PSTN)においても利用することができ、その際ここでは通例、トランスポートおよびシグナリングに対して、3GPP CSドメインの場合のように同じ帯域内(イン・バンド(=In−band))ビデオ電話固有のプロトコルが利用される。PSTNの場合にも、IMSに対するインターワーキングが必要である。
【0003】
これまではIMSとCSドメインまたはPSTN間のインターワーキングは音声電話に対してのみ標準において記述されているにすぎない。本発明は、別のサービスに対する、殊にマルチメディアサービス、例えばビデオ電話に対する相応のインターワーキングに関する。この必要性は予測できる。というのは、3GPP CSドメインにおいてもIMS、ここではWLANまたはDSLのようなアクセスネットワーク、もしくは新たに成っているネットワークアクセスオプション(例えば Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)に対して特別に、ビデオ電話は重要な意味を持ってきているからである。
【0004】
IMSおよびCSネットワーク間、つまりPSTNまたは3GPP CSドメイン間のインターワーキングは、3GPP Release6以降、3GPP TS 29.163において音声電話に対してのみ規定されている。TS 29.163に従って、所謂「コール・コントロール」("Call-Control")シグナリングのインターワーキングが所謂「メディア・ゲートウェイ・コントロール機能」("Media Gateway Control Function"(=MGCF))において行われる。ペイロード・コネクションのインターワーキング、つまり有効もしくはペイロードデータの先送りもしくはトランスファおよび再パッキング並びに必要とあればコード変換もしくはトランスコーディングが所謂「インターネットマルチメディア−マルチメディア・ゲートウェイ」("Internet Multimedia - Multimedia Gateway"=IM−MGW)において行われる。MGCFはIM−MGWをITUE−Tによって標準化されたH.248プロトコルを用いて、3GPP TS 29.332において後で説明するように、所謂"Mn"インタフェースを介してコントロールする。
【0005】
CSネットワークにおいて、ベアラ・インディペンダント・コール・コントロール(Bearer Independent Call Control=BICC)(ITU−T=International Telecommunication Union - Telecommunication Standardization Sector)Q.1902.XまたはISDNユーザ・パート(ISUP=ISDN User Part)(ITU−TQ761ff参照)が「アウト・オブ・バンド」("out-of-band")コール・コントロール・シグナリングのために使用される。コール・コントロール・シグナリングがトランスポートコネクションから分離してガイドされる場合、この方法は"out-of-band"シグナリングとも称される。成り行きにおいては、トランスポートコネクション内で、"in-band"シグナリングと称されるシグナリングメッセージを交換する可能性もある。ISUPの場合、時分割多重(Time Division Multiplex=TDM)がCSネットワークにおけるトランスポートとして利用され、かつBICCの場合、インターネット・プロトコル(Internet Protocol=IP)または非同期転送モード(Asynchron Tranfer Modus=ATM)を用いてパケットトランスポートが利用される。純然たる音声電話が使用されるかビデオ電話が使用されるかの取り決めは、ISUPに対して、コール・コントロールの間、会話を確立するためのシグナリングは所謂ISUP「UDI フォールバック」("UDI Fallback")プロシージャを用いて行うことができる。BICCに対してこの取り決めは、3GPP TS23.172において標準化された「サービス・チェンジおよびUDI フォールバック」("Service Change and UDI Fallback"=SCUDIF)を用いて行うことができる。これは会話の期間に、音声電話とビデオ電話との切換を可能にするものである。"UDI Fallback"もSCUDIFもアウト・オブ・バンドシグナリングを利用する。その他に、BICCのようなISUPに対して、上述したプロシージャを使用せず、かつコールの確立をビデオ電話に対してのみ試行し、かつビデオ電話が支援されない場合には、コールの確立を中断することもできる。音声とビデオとの選択的な取り決めとは異なって、ビデオ電話に対して使用される音声およびビデオのCODECの取り決めは、既にその前にビデオ電話が選択されかつ相応のトランスポートコネクション(英語「ベアラ」("Bearer"))が確立された後では、"in-band"で行われる。ビデオ電話に対してCSネットワークにおいて、64kbyte/s帯域幅を有する所謂BS30データコネクションが使用される。このデータコネクション内に、ITU−Tによって標準化されたプロトコルスイーツH.324が使用され、その際3GPP CSドメインにおいて、移動無線に整合された変形形態H.324Mが選択される。この場合データコネクションの確立後、マルチメディア・コネクションのコンフィギュレーションはイン・バンドで、ITU−Tによって標準化されたH.245プロトコルを介して取り決められる。特別に、使用されるビデオCODECおよび音声CODECおよびそれぞれのCODECコンフィギュレーションの詳細。音声およびビデオ並びにシグナリングデータはH.223プロトコルを用いて同一のトランスポートコネクションにおいて多重化もしくはマルチプレキシングされる。3GPP CSドメインに対して、TS26.110はプロトコルスイーツもしくはプロトコルシリーズH.324の使用を更に記述し、その際殊に、所謂H.324Mコンフィギュレーションが選択される。
【0006】
3G−324Mコネクションの確立の際(英語「セッション」("session")に最も重要なシーケンスは次の通りである:
1. ISUPまたはBICC呼び確立シグナリングのスタートの後、所望の"Bearer"に対して必要とされる必要なリソースのリザーブおよびそれからトランスポートコネクションの確立が行われる。
2. "in-band"取り決めのスタート。まず、このトランスポートコネクションに対してどのH.223「マルチプレクサ・レベル」("Multiplexer Level")を使用できるかの取り決め。
3. 必要の場合に、H.245取り決めを用いてマルチストリーム・コネクションを開始するリード端末装置の識別。この機能は、双方向の論理チャネル(=logical channel)の開放の際にコンフリクトを来たす場合にだけ必要である。この機能は「マスターまたはスレーブ決定」("Master or Slave determination=MSD")と称される。
4. 所謂「ターミナル・ケイパビリティ・セット("Terminal Capability Set")H.245通信を用いて、通信を送信する端末装置の能力もしくはケイパビリティが伝送される。この種のメッセージは2つの端末装置に無関係に送信される。これらの記述されたケイパビリティは次の情報を含んでいる:オーディオおよびビデオCODECおよびその固有の特性もしくはそのバリエーション。マルチプレクサの機能範囲、詳細にはいずれの適合レイヤが支援されるか(例えば"simple"(=単一)または"nested"(=交錯形成されている)およびその移動固有の拡張。
5. H.245シグナリングを用いたメディアストリーム毎の「論理」("logische")チャネルの確立。この時点から、MSDのあるなしに関わりなく、端末装置もしくはIM−MGWは、"logical channel"を開放して、音声データおよび/またはビデオ有効データの交換が可能になるように用意する。双方向の"logical channel"の形成の際に、チャネル番号(=channel number)および最終的に使用されるべき「メディア・ケイパビリティ」(=media capabilities)が確定される。
6. H.245を用いたマルチプレクス特性の定義。
7. ビデオ、オーディオ/音声またはデータの伝送のスタート。
【0007】
IMSにおいて、所謂「セッション記述プロトコル」"Session Description Protocol=SDP"、所謂"Session Initiation Protocol=SIP"、IETF RFC 3261を用いて搬送されるIETF(Internet Engineering Task Force)RFC(Request for Comment)2327を用いて、"out-of-band"で行われる。この場合、音声電話が使用されるか、ビデオ電話が使用されるかの取り決めは、使用のCODECの取り決めに結び付いており、かつベアラの確立の前またはその期間に行われる。RFC3264に従った所謂SDP「オファー・アンサー」("offer-answer")メカニズムが使用される。この場合提供側はSDP「オファー」("offer")通信において支援されたCODECのリストを送信する。この通信を受け取ると、応答側はSDP「応答」("answer")通信を送信する。この通信には、このサイドも支援しておりかつ利用しようとする、リストからのCODECが含まれている。応答側は、SDP「オファー」("offer")のリストに含まれていなかったCODECを提供することは許されない。CSドメインとは異なって、音声およびビデオに対して、それぞれ所謂「リアル・タイム・トランスポート・プロトコル」("Real Time transport Protocol=RTP")を使用する2つの別個のトランスポートコネクション(英語"Bearer")が利用される。ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(General Packet Radio Service=GPRS)アクセスネットワークを介する3GPP IMSに対して、3GPP TS26.235はビデオ電話に対して使用されるべきCODECを記述する。
【0008】
以下に、CSドメインのサイドおよびIMSのサイドにおいてビデオ電話に対して使用されるプロトコルおよびCODECについてもう一度まとめる:
CSネットワーク(殊に3GPP CSドメイン):
コール・コントロール:BICCまたはISUP
純然たる音声電話とビデオ電話との取り決めはISUPに対して"UDI Fallback"を用いておよびBICCに対して"SCUDIF"を用いて行うことができる。
マルチメディア・プロトコルスイーツ:ITU−T H.324M(ITU−T Annex C):
CODEC取り決め:64kbit/s(毎秒につきキロビット)を有する確立されたCSベアラを介するITU−T H.245イン・バンドの取り決め。
ビデオCODEC:H.263の支援が規定されている
ITU−T H.261 選択的
MP4V−ES(シンプル・ビデオ・プロファイル・レベル0) 選択的
音声CODEC:NB−AMR(Narrow Band Adaptive MultiRate)の支援が規定されている
WB−AMR(Wide Band AMR) 選択的
ITU−T G.723.1 推奨
トランスポート:ITU−T H.223 Annex A+Bに従ったベアラにおける音声およびビデオの多重化
IMS(GPRS(General Packet Radio Service)アクセスネットワークに対するCODEC):
コール・コントロール:SIP
純然たる音声電話とビデオ電話の間の取り決め、並びにCODEC取り決めを含んでいる。
CODEC取り決め:ベアラの確立の前に、SIPにおいて搬送されるSDPを用いてアウト・オブ・バンドで
ビデオCODEC:H.263の支援が規定されている
ITU−T H.264 選択的、
MP4V−ES(シンプル・ビデオ・プロファイル・レベル0) 選択的
音声CODEC:NB−AMRおよびWB−AMRの支援が規定されている。
トランスポート:次のものを使用した音声およびビデオに対する2つの分離されたRTPベアラ
種々の所謂RTP"Payload"
フォーマット:
音声:NB−AMR+WB−AMR: IETF RFC 3267
ビデオ:H.263: IETF RFC 2429
H.264(AVC): IETF RFC 3984
MPEG−4: IETF RFC 3016
並列なRTPメディアストリームの同期は、「リアル・タイム・コントロール・プロトコル」("Real Time Control Protocol=RTCP")(IETF RFC 3550参照)によって取り決められる所謂RTP「タイムスタンプ」("timestamp")を用いて行われる。
【0009】
しかしここに挙げたCODECの他にまたはそれに代わって、CS端末装置がPSTNに存在しているまたはIMS端末装置アクセスネットワークとしてGPRSを利用しないとき殊に、別のCODECも端末装置によって支援されるようにすることができる。
【0010】
音声電話のみの場合のインターワーキングの際に、2つのネットワークにおいて1つのアウト・オブ・バンドシグナリングが利用される。これにより、2つのデータ伝送ネットワークの境界でのシグナリングプロトコルの変換を比較的に簡単に行うことができる。その理由は、すべてのシグナリング通信は簡単な形式で1つのユニットにまとめることができるからである。これに対してCSにおいてもしくはビデオ電話の場合、IM−MWGによって受信されるイン・バンドシグナリングが使用され、一方IMSにおいて、MGCFによって受信されるアウト・オブ・バンドシグナリングが使用される。
【0011】
しかし別のマルチメディアサービスまたは別のサービスにおいても、2つのデータ伝送ネットワーク間でシグナリングを合併するという問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、2つの異なっているデータ伝送ネットワーク間のシグナリングの簡単な方法を提供することである。殊に本発明の課題は、第1のデータ伝送ネットワークにおいて、シグナリングはイン・バンドで、2つの端末装置間または端末装置グループの間のデータ伝送サービスに配属されているトランスポートコネクションにおいてネットワーク移行ユニット(例えばIM−MGW)によって受信されるまたは送信され、一方第2の伝送ネットワークにおけるシグナリングはアウト・オブ・バンドで、第1のネットワークユニットと通信を交換する制御ユニット(例えばMGCF)において受信されるまたは送信されるという、2つの異なったデータ伝送ネットワーク間のシグナリングをインターワーキングするための簡単な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題は、方法が以下のステップ、すなわち、
1.前記制御ユニット(MGCF)から第1のH.248 ADD.reqメッセージ(H.248 : ADD.req [C=?, T=?, stream=1])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第1のステップに基づいて、
2.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第1のH.248 ADD.respメッセージ(H.248 : ADD.resp [C=C1, T=T1])を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第2のステップに基づいて、
3.前記制御ユニット(MGCF)から第2のH.248 ADD.reqメッセージ(H.248 : ADD.req [C=C1, T=?, stream=2])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第3のステップに基づいて、
4.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第2のH.248 ADD.respメッセージ(H.248 : ADD.resp [C=C1, T=T2])を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第4のステップに基づいて、
5.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)の側において、H.223マルチプレックスレベルの取り決め(H.223 Multiplexing Level Negotiation [Level 2])を実施するステップ、該第5のステップに基づいて、
6.前記制御ユニット(MGCF)から第1のH.248 MOD.reqメッセージ(H.248 : MOD.req [C=C1, T=T2;])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第6のステップに基づいて、
7.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第1のH.248 MOD.respメッセージ(H.248 : MOD.resp)を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第7のステップに基づいて、
8.前記制御ユニット(MGCF)から第2のH.248 MOD.reqメッセージ(H.248 : MOD.req [C=C1, T=T2, stream=3])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第8のステップに基づいて、
9.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第2のH.248 MOD.respメッセージ(H.248 : MOD.resp)を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、
を有することによって解決される。
【0014】
有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0015】
本発明の方法は冒頭に述べたステップに対して付加的に次のステップを含んでいる:
− ネットワーク移行ユニットにおいて有利には受信されたデータの値を用いてシグナリングデータおよび有効データを分離し、
− 受信されたシグナリングデータを変化されていない形においてネットワーク移行ユニットから制御ユニットに転送し、
− 制御ユニット(MGCF)において選択的に、シグナリングデータによって、第1のシグナリング方法に従って確定されたシグナリング通信に基づいて、少なくとも1つのシグナリング通信を第2のシグナリング方法に従って生成し、かつ
− ネットワーク移行ユニットにおいて有効データを第1のデータ伝送ネットワークから第2のデータ伝送ネットワークに転送する。
【0016】
殊に、シグナリング通信の値に基づいた自動的な分離によって、転送のための簡単な決定を行うことができる。このことは、2つのデータ伝送ネットワーク間の境界でのシグナリングに対して影響を及ぼすための多数の形態に対する前提である。シグナリング通信を変化せずに転送することにより、殊に外部の制御ユニットを使用することができる多数の新しい用途が可能になる。
【0017】
データ伝送コネクションは発展形態において、物理的なデータ伝送に対するプロトコル層の上に存在するプロトコルレベル上でのコネクションである。データ伝送コネクションは次の発展形態においてシグナリング通信を用いて確立されかつ再び解除される。その際データ伝送コネクションに固有の識別符号が割り当てられる。例えばデータ伝送コネクションは論理チャネル、すなわちより上位のプロトコルレベル上でのコネクションである。
【0018】
発展形態において、データ伝送コネクションは少なくとも2つの異なった種類の有効データ、殊に音声データおよびビデオデータを伝送するために用いられる。この関係においてマルチメディアについても同じことが言える。
【0019】
分離は発展形態において受信されたデータの値を用いて、殊にこれらデータの読み出しおよび引き続く、参照データとの比較によって実施される。
【0020】
本発明の方法の発展形態において第1のシグナリング方法は、シグナリングデータおよび有効データが同じ伝送区間を介して伝送されるシグナリング方法、すなわち所謂イン・バンド法である。これに対して第2のシグナリング方法は、シグナリングデータが有効データとは別の伝送区間を介して伝送されるシグナリング方法、すなわちアウト・オブ・バンド法である。にも拘わらず、これら発展形態により、シグナリングデータは2つのデータ伝送ネットワーク間で転送することができる。
【0021】
本発明の方法の別の発展形態において第1のデータ伝送ネットワークは回線交換式データ伝送ネットワーク、IP(Internet Protokoll)に従ったデータ伝送が行われるデータ伝送ネットワークまたはATM(Asynchronous Transfer Mode)伝送ネットワークである。回線交換式データ伝送ネットワークは例えば、PSTN(Public Switching Telefone Network)、ISDN(Integrated Services )、PLMN(GSM(Global System for Mobile Communications)Public Land Mobile Network)または3GPP CS ドメインである。これに対して第2のデータ伝送ネットワークは、インターネット・プロトコルに従って動作する、すなわちIETF(Internet Engineering Task Force)のインターネット・プロトコルに従って有効データが伝送されかつ殊にSIPに従ってシグナリングされるデータ伝送ネットワーク、例えばIMSである。
【0022】
本発明の方法の発展形態において、シグナリングデータはシグナリングデータパケットにおいて伝送されかつ有効データは有効データ・パケットにおいて伝送される。分離は、データ伝送コネクションを介してもしくはトランスポートコネクションを介して伝送される部分データ流を指示しているH.223マルチプレックスコード識別符号に基づいて実施される。シグナリングに対しては、H.223に従って、値0を有するマルチプレックスコードが使用される。
【0023】
本発明の方法の次の発展形態において次のステップが実施される:
− シグナリングデータを外部伝送区間を介して制御ユニットに転送し、かつ
− 該制御ユニットにおいて第2のシグナリング方法に従ってシグナリング通信を生成する。
これによりネットワーク移行ユニットおよび制御ユニットは相互に別個に製造することができる。所在地の選択の際にも、ネットワーク移行ユニットおよび制御ユニットが例えば同じケーシングに収容されておりかつ同じ電源部によって電流が供給される実施形態に比べて比較的大きな自由度が生じる。
【0024】
別の発展形態において、制御ユニットはBICCまたはISUPに従ったシグナリング通信を有するシグナリングデータも処理する。これにより制御ユニットは複数のシグナリングプロトコルの処理に対して適しておりかつ一層ユニバーサルに使用可能である。
【0025】
別の発展形態において、制御ユニットとネットワーク移行ユニットとの間で、標準ITU−T H.248もしくはMEGACOに従ったまたはIETFのMGCP(Media Gateway Control Protocol)に従ったシグナリング通信が伝送される。しかし、異なっている製造業者のユニットの協働を可能にする別のプロトコルも適している。
【0026】
本発明の方法の発展形態において次のステップが実施される:
− 制御ユニットにより転送もしくは分離が行われるようにする。
これにより自動的におよび選択的に分離が行われるようにすることができ、その場合に種々のコンフィギュレーションも調整設定可能である。
【0027】
制御ユニットは1つの発展形態において、転送されるべきであることを指示する識別符号(例えば H245Signalling)を含んでいるH.248通信の送信により転送が行われるようにする。識別符号は殊にH.248イベント識別符号、例えば"H2455Signalling"のようなイベント名もしくは出来事名である。別の発展形態において、ネットワーク移行ユニットは、転送されるべきシグナリング通信をパラメータとして含んでいるH.248通知リクエスト(Notify-Request)通信を備えたシグナリング通信を転送する。このパラメータは1つの発展形態において、識別符号(例えば H245Signalling)が、通信は転送されることを指示しているH.248イベントのパラメータである。これによりこの段落でまず述べたH.248通信の場合と同じ識別符号が使用される。これら通信の使用により、H.248標準は僅かに拡張されればよくかつ僅かなシグナリング通信だけが必要である。
【0028】
本発明ではシグナリングデータはネットワーク移行ユニットにより変更されずに制御ユニットに転送され、このことはトンネルもしくはカプセル化とも言われる。殊にネットワーク移行ユニットは、分離のために必要である読み出し過程を除けば、シグナリングデータを評価しない。ネットワーク移行ユニットは、それがシグナリングデータであるか否かだけを検査する。しかしネットワーク移行ユニットはどんなシグナリング通信であるかは求めない。
【0029】
発展形態においてまず、制御ユニット(MGCF)は第1のシグナリング方法に従ったシグナリングを終了し、すなわち制御ユニットはシグナリングを終え、ここで1形態においては第2のシグナリング方法に従ったシグナリング通信も送信され、または制御ユニットは第1のシグナリング方法に従ったシグナリングを、例えば第2のシグナリング方法に従って受信されたシグナリング通信に基づいて開始する。
【0030】
制御ユニットはネットワーク移行ユニットに別の発展形態において第1のシグナリング方法に従ったシグナリング通信をパラメータとして通信、例えばH.248通信における、殊にH.248修正リクエスト(Modify Request)通信において伝送し、その際H.248通信は、第1のシグナリング方法に従った通信がパラメータとして先送りもしくはトランスファされることを指示する識別符号(例えば、H245Message)を含んでいる。先送りされた通信は別の発展形態においてネットワーク移行ユニットから変化されずに第1のデータ伝送ネットワークにおける端末装置の側へ伝送される。この手法により、既に標準化された通信は殆ど変更される必要がない。
【0031】
次の発展形態において、シグナリングデータおよび有効データはマルチプレックス方法に従って、殊に標準ITU−T H.223に規定されている方法に従ってネットワーク移行ユニットに伝送される。この種のマルチプレックス方法はマルチメディアデータ伝送に特別適しており、かつこれにより、個々のマルチメディアチャネルにおけるそれぞれのデータ量に整合されている伝送が可能になる。つまり、有効データ伝送の前のみならず、その期間にもマルチプレキシングを変更するためにシグナリングデータを伝送することができる。有効データは殊に、音声データ、画像データ、ビデオデータ、テキストデータ、プログラムデータなどである。
【0032】
制御ユニットはネットワーク移行ユニットを制御して、1発展形態において、H.223マルチプレックスレベルの取り決めが、有利には、マルチプレックスの取り決めが開始されるべきであるということを指示しているH.248信号識別符号(例えば、H223MultiplexingLevelNegotiation)を含んでいるH.248通信の送信によって開始されるようにする。
【0033】
次の発展形態において制御ユニットはネットワーク移行ユニットを制御して制御ユニットに、取り決められたマルチプレックスレベルの値が指示されている通信が、殊にマルチプレックスレベルの値が制御ユニットに伝送されるべきであることを指示している識別符号(例えば、H223Establishment)、殊にH.248イベント識別符号を含んでいるH.248通信の送信により送信されるようにする。マルチプレックスレベルの値はマルチプレックス方法の複雑さに対する尺度である。別の発展形態において、ネットワーク移行ユニットは制御ユニットにH.223マルチプレックスレベルの取り決め後に、マルチプレックスレベルの値をH.248通信において、殊にH.248ノティファイ・リクエスト通信において伝送する。制御ユニットは1つの実施形態において取り決められたマルチプレックスレベルの値を有する通信の受信に基づいてもしくはこの種の通信の不在に基づいて、マルチメディア・コネクションが実現されているか、殊にビデオ電話コネクションが実現されているかどうかを検出する。
【0034】
択一的にまたは付加的に、第1のシグナリング方法は、特別大幅に拡張されているプロトコルITU−T H.245に従った方法である。しかし別の適当な方法も使用される。第2のシグナリング方法は1つの発展形態において、SIPシグナリング方法または同価のシグナリング方法である。
【0035】
発展形態において、制御ユニットは第1のシグナリングプロトコルに従ったシグナリング通信の生成の際に、有利にはH.245に従った TerminalCapabilitySet 通信の生成の際にネットワーク移行ユニットの特性を考慮する。これにより、ネットワーク境界での有効データ伝送を最適に調整設定することができることになる。
【0036】
次の発展形態において次のステップが実施される:
− ネットワーク移行ユニットにおいて、第1のデータ伝送ネットワークと第2のデータ伝送ネットワークとの間の境界で制御ユニットから第1の伝送区間を介して到来するシグナリングデータを受信し、
− ネットワーク移行ユニットにおいて、第2の伝送区間を介する第2のデータ伝送ネットワークからの有効データを受信し、ここで有効データはシグナリングデータに関連しており、
− ネットワーク移行ユニットにおいて、受信したシグナリングデータおよび受信された有効データを同じ伝送区間を介して、殊に同じデータ伝送コネクションにおいて送信する。
こうしてネットワーク移行ユニットは、シグナリングデータの、別の伝送方向での転送のためにも効果的に利用される。
【0037】
本発明は第2の観点において更に、次のステップを有している、シグナリングデータを制御ユニットに転送するための方法に関する:
− 第1のシグナリング方法による第1のデータ伝送ネットワーク(CS)と第2のシグナリング方法による第2のデータ伝送ネットワークとの間でシグナリングデータを伝送するために用いられる制御ユニットにおいて、第1のシグナリング方法に従ってシグナリングデータを受信し、ここで第1のシグナリング方法は、2つの端末装置(MS1,MS2)間または端末装置グループ間のデータ伝送サービスに対して第1のシグナリング方法に従ったシグナリングデータおよび有効データが伝送されるシグナリング方法であり、かつ第2のシグナリング方法は、シグナリングデータおよび有効データが相互に異なっている伝送区間を介して伝送されるシグナリング方法であり、
− 有利には、シグナリングデータにより確定された、第1のシグナリング方法によるシグナリング通信に基づいて、第2のシグナリング方法に従って1つのシグナリング通信または第2のシグナリング方法に従って複数のシグナリング通信を制御ユニットにおいて生成する。
第2の観点によるこの方法は第1の観点による方法と密接に関連しているので、上述した利点が同様に得られる。
【0038】
第2の観点による方法の発展形態において次のステップが実施される:
− 制御ユニットによりネットワーク移行ユニットからシグナリングデータが送信されるようにし、ここでネットワーク移行ユニットはシグナリング通信に関する有効データを第1のデータ伝送ネットワークおよび第2のデータ伝送ネットワーク間で転送する。ここでも上に述べた利点、殊に制御ユニットによるネットワーク移行ユニットのフレキシブルな制御を指摘しておく。
【0039】
第2の観点による方法の別の発展形態において次のステップが実施される:
− 制御ユニットにおいて、第2のシグナリング方法によりシグナリングデータを受信し、
− 受信されたシグナリングデータにより第2のシグナリング方法により確定されたシグナリング通信に基づいて、第1のシグナリング方法に従ってシグナリング通信を生成する。これにより制御ユニットは2つの伝送方向において動作しかつ制御ユニットにおける回路ユニットは多重に利用される。
【0040】
本発明は更に、第1の観点またはその発展形態の1つに従って方法を実施するのに殊に適しているネットワーク移行ユニットに関する。従って上述の技術的作用は本発明のネットワーク移行ユニットに対しても当てはまる。
【0041】
本発明は更に、第1の、だが殊に第2の観点に従って方法を実施するのに殊に適している制御ユニットに適しており、同様に上に挙げた技術的な作用が当てはまる。
【0042】
以下では本発明の実施例を概略的な図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】典型的なネットワークコンフィギュレーションを示す。
【図2】制御ユニットおよびネットワーク移行ユニットに対するブロック線図を示す。
【図3】制御ユニットおよびネットワーク移行ユニットのシグナリング通信を示す。
【図4】ビデオ電話通話に対するコンテキストを示す。
【0044】
例えば、CSサイドにおいておよびIMSにおいて同じビデオCODECおよび可能ならば同じCODECを使用して、トランスコーディングが回避されるようにすることが望ましい。殊にビデオCODECの、また比較的僅かな範囲とはいえ音声CODECのトランスコーディングにはIM−MGWにおいて著しい計算出力とリソースが必要になってくる。更に伝送は遅延されかつ画像もしくは音声の品質は劣化される。CSドメインサイドおよびIMSにおいてCODECに対して必要なバンド幅が異なっているとき、一方のサイドにおいて、これにより画像または音声品質が改善されることなく、付加的なバンド幅が使用されることになる。
【0045】
このために例えば、MGCFおよびIM−MGWが適当な情報を交換することが必要である:
− 例えば、H.245およびSIP/SDPを用いた音声およびビデオCODECの取り決めに関するおよびH.223を用いたトランスポートコネクションの確立に関する情報。
【0046】
例えばH.245を用いた音声およびビデオCODECの取り決めおよびMGCFおよびIM−MGW間の例えばH.223を用いたトランスポートコネクションの確立に関する適当な情報を交換するための方法が本発明の実施例の対象である。これにより、例えばビデオ電話に対するトランスコーディングが大幅に回避される。MGCFおよびIM−MGWはCSネットワークを、つまり例えばPSTNまたは3GPP CSドメイン、並びにCODECを取り決めるためにSIPおよびSDPを使用するIPネットワーク、つまり例えばIMSを結合する。しかし別の実施例においてトランスコーディングは実施される。
【0047】
所謂"H.245 Client"、つまりH.245プロトコルを終端する機能ユニットがMGCFに存在している。このことは有利である。というのは、H.245 Client はこれにより簡単に内部インタフェースを介してCODECの選択および呼び確立のシーケンスに関する情報をいわゆる「コール・コントロール」("Call Control")を行う機能構成要素によって、有利にはIMSのサイドでSIPおよびSDPの処理を行う単数または複数の機能的な構成要素によって交換することができるからである。
【0048】
実施例の中心思想は、CSネットワークから受信されたH.245通信がIM−MGWによってH.223プロトコルから取り出されかつそれからIM−MGWにおいてトランスペアレントに、すなわち変えられずにしかも内容の必要な解釈なしに、H.248プロトコルに挿入されてMnインタフェースを介して先送りされることである。同様に、H.245通信はMGCFにおいて生成されかつH.248プロトコルに挿入されてIM−MGWに送信される。IM−MGWはこの通信をH.248プロトコルから取り出しかつそれを今度はトランスペアレントにH.223プロトコル内に挿入する。
【0049】
呼び確立の際に、MGCFはIM−MGWを、それがH.245通信を受信しかつ受信されたH.245通信を処理せずに先送りするもしくはカプセル化するようにコンフィギュレーションする。有利にはIM−MGWはこのために、新たに標準化されるべき、所謂H.248「イベント」("Event")を利用する。これはMGCFに、MGCFがマルチプレックスされたH.223プロトコルの処理を権限を持って行う所謂「ターミネーション」("Termination")をセットアップするときに、指示もしくは指定する。IM−MGWが次いで1つまたは複数のH.245通信を受信するとき、IM−MGWは本発明によれば所謂H.248「通知もしくはノティファイ」("Notify")通信を利用する。ここにおいて、IM−MGWは新たに定義された「イベント」("Event")を指示しかつイベントのパラメータとしてH.245通信を指示する。
【0050】
1つまたは複数のH.245通信をIM−MGWに送信するために、MGCFは有利には所謂H.248「修正もしくはモディファイ」("Modify")通信を利用し、ここにMGCFは有利には新たに標準化されるべき所謂H.248「シグナル」("Signal")を挿入しかつこの信号のパラメータとしてH.245通信を指示する。
【0051】
MGCFがコール・コントロール・シグナリジングから、CSサイドでH.324に従ったビデオ電話が所望されていることを識別するまたは推定するとき、MGCFはIM−MGWにまず、H.223プロトコルを処理するための所謂"Termination"をコンフィギュレーションする。"Termination"の詳細な意味に関しては、H.248が参照される。MGCFはIM−MGWに、所謂「マルチプレックスレベル」("Multiplex Level")のH.223処理を独自に実行しかつそれに処理の終了後に取り決められたレベルを通報することを指示する。MGCFは一方において得られた情報を利用して、続いて、MGCFによって生成されたH.245「ターミナル・ケイパビリティ・セット」("Terminal Capability Set")通信において具体的な指示が行われるようにする。他方において、MGCFは通報が行われなければ、CS側のトランスポートコネクションがビデオ電話に対して利用されないまたはまだ利用されずかつこれに基づいてコール・コントロール・シグナリジングにおいて、例えば音声電話またはコネクションの終了の場合とは別のサービスに呼びを再コンフィギュレーションによって応答する。
【0052】
有利には、MGCFはH.24「アド」("Add")または「モディファイ」("Modify")通信内の新たに標準化されるべき所謂H.248「シグナル」("Signal")を利用して、IM−MGWが"Multiplex Level"のH.223処理を開始するように要求する。有利にはIM−MGWは同じ通信内の新たに標準化されるべき所謂H.248「イベント」を利用して、MGCFに、"Multiplex Level"に関する通報を行うように要求する。IM−MGWが次いでレベルを取り決めたとき、IM−MGWは、所謂H.248"Notify"通信を利用する。ここにおいてIM−MGW1は新たに定義された「イベント」を指示しかつイベントのパラメータとしてレベルを指示する。
【0053】
"Multiplex Level"の処理が成功裡に終了した後、H.223プロトコルデータが送信されるようにすることができる。H.245コマンドメッセージおよびコントロールメッセージをこの初期の時点で固有のデータ・パケットにおいて伝送されるようにすることができる。このためにH.245メッセージは例えば所謂「ナンバード・シンプル・リトランスミッション・プロトコル」("Numbered Simple Retransmission Protocol"=NSRP)に挿入される。H.324によるNSRP仕様によれば、最後に送信されたNSRPメッセージに対する応答(英語「アクノリッジメント」("Acknowledgement")が受信されなかった場合、新たなH.245メッセージが送信されることは許されない。Mnインタフェースを介してH.245プロトコルがNSRPに挿入されてトランスポートされ、かつMGCFにおける"H.245 Client"がMSRPの終端をも責任を持って行うようにすると、有利である。
【0054】
呼びの確立がCSネットワークのサイドからIMSの方向における行われる場合、IMSから別のMGCFへのコネクション確立が転送されるようにすることができる。この場合、MGCFがIM−MGWを、それが例えば所謂「クリアモード」("Clearmode")CODEC、IETF RFC 4040を使用してBS30データサービスをトランスペアレントに先送りするように、コンフィギュレーションすると有利である。MGCFは別のMGCFと交換されるSIP/SDPシグナリングを用いてデータサービスのトランスペアレントなトランスポートを取り決める。1つの実施例において、MGCFは最初、BS30サービスに対してのみIM−MGWをコンフィギュレーションし、かつデータコネクションをまだスルーコネクションしない。MGCFがIMSのサイドから、選択されたCODECに関するシグナリングを受けるや否や、MGCFは、それがビデオ電話であるかどうかを識別することができ、かつこの場合にはIM−MGWを、それがイン・バンドH.223取り決めをスタートするようにコンフィギュレーションする。これに対してトランスペアレントなトランスポートが選択される場合、IM−MGWの再コンフィギュレーションは必要ない。
【0055】
H.245標準に従って、MGCFは"H.245 Client"として、所謂H.245「ターミナル・ケイパビリティ・セット」("Terminal Capability Set")通信を生成しなければならない。これら通信は、IM−MGWおよびMGCFにおけるH.324エンド・ポイントで支援される、H.324プロトコルの機能を記述する。これには次の情報の少なくとも1つが含まれている:
・ オーディオおよびビデオCODECおよびその固有の特性もしくはそのバリエーション
・ マルチプレクサの機能範囲、詳細にはいずれの適応層が支援されるか(例えばマルチプレキシングのネスティング深度、すなわち所謂「シンプル」("simple")または「ネスト化されたマルチプレキシング」("nested Multiplexing")およびその移動固有の拡張。
【0056】
MGCFはこれらの情報を用意するために、IM−MGWの能力を、つまり例えばどのH.223プロトコルオプション(例えばマルチプレキシングに対するネスティング深度)およびいずれのCODECがIM−MGWを支援するかを考慮しなければならない。MGCFはこれら能力に関するコンフィギュレーションされた知識を有しているか、またはこれはこの能力を所謂H.248"AuditCapabilities"通信を用いてIM−MGWに質問する。MGCFは有利には、"Terminal Capability Set"において指示された能力の選択の際に、殊に指示されたCODECを考慮して、SIP/SDPシグナリングからの情報も考慮する。有利にはMGCFは、MGCFによってもIMSのサイドにおいても支援されて、トランスコーディングが回避されるようにするCODECを選択する。
【0057】
MGCFが、受信されたH.245"Terminal Capability Set"通信に含まれている、CODECに関する情報をSIP/SDPシグナリングにおいて先送りするようにすれば有利である。
【0058】
MGCFが送信または受信する所謂H.245「オープン・ロジカル・チャネル」("Open logical Channel")通信を用いて、CODECおよびメディア流、例えばオーディオおよびビデオメディア流に対する論理H.245チャネルが確定されるや否や、MGCFは本発明によれば、IM−MGWを、それがメディア流をCSネットワークのサイドとIMSのサイドの間に差し出すようにコンフィギュレーションする。MGCFは両サイドに対して、いずれのCODECが選択されたかを指示する。両サイドにおいて同一のコンフィギュレーションにおける同一のCODECが選択されたとき、IM−MGWはトランスコーダを使用する必要はない。
【0059】
図1において、データ伝送ネットワーク40の典型的なネットワークコンフィギュレーションが示されている。このコンフィギュレーションでは、3GPP CSドメインに接続されている移動端末装置MS1がIMSに接続されている移動端末装置MS2とコミュニケーションすることができるのを可能にする。CSドメインは"Media Gateway Control Function"(=MGCF)もしくは制御ユニットMGCFおよびIMSメディア・ゲートウェイ(IM−MGW)もしくはネットワーク移行ユニットIM−MGWを用いてIMSに接続されている。MGCFはIM−MGWをITUE−Tによって標準化されたH.248プロトコルを用いて所謂"Mn"インタフェースを介してIM−MGWをコントロールする。CSドメインのサイドにおいてコアネットワークにおいて所謂「移動スイッチングセンター(MSC)サーバ("Mobile Switching Center"=MSC)」もしくは交換ユニットMSCが存在している。これらはBICCシグナリングを介して相互に(インタフェースNc参照)およびMGCFと(インタフェースMC参照)コミュニケーションする。これらはそれぞれCS MGWをコントロールする。CS MGWは相互におよび所謂"Nb"インタフェースを介してIM−MGWに接続されている。ビデオ電話に対して所謂"BS30"データトランスポートサービス((英語では"Bearer Service")が使用される。MS1は所謂無線アクセスネットワーク、例えばUTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)を用いて、CS MGWのMSCサーバと接続されている。IMSのサイドで、MGCFはインタフェースMgを介してSIP コール・コントロール・プロトコルを用いて所謂"call session control functions"(CSCF)もしくは制御ユニットCSCFとコミュニケーションする。制御ユニットはインタフェースGmおよびゲートウェイ"GPRS support node"(GGSN)もしくはネットワークノードGGSNおよび無線アクセスネットワーク、例えばUTRANを介してシグナリングを移動端末装置MS2に先送りする。データはIMSメディア・ゲートウェイからMbインタフェースを介してGGSNにトランスポートされ、GGSNはデータを同様にラジオアクセスネットワークを介してMSに先送りする。
【0060】
図2には、MGCFおよびIM−MGWにおけるブロック線図もしくは機能的なキー構成要素が図示されている。所謂H.245 Client 50,つまりH.245プロトコルを終端する機能ユニットはMGCFに存在しておりかつ内部のインタフェースを介してCODECおよび呼び確立のシーケンスに関する情報を所謂「コール・コントロール」("Call Control")を行うことになっている機能的な構成要素もしくは呼び制御ユニット52と、有利にはIMSのサイドにおいてSIPおよびSDPの処理を行うことになっている単数または複数の機能的な構成要素と交換する。CSサイドからH.223プロトコル内で受信されたH.245通信は、IM−MGWにおけるH.223マルチプレクサ/デマルチプレクサ60から、トランスポートに対する通信をH.248プロトコルを用いてパッケージにする、IM−MGWにおけるH.245カプセル化/カプセル解除ユニット、およびMnインタフェースを介してH.245 Client 50に先送りされる。
【0061】
H.245 Client 50はH223プロトコルに関する情報もH.223マルチプレクサ/デマルチプレクサ60と交換する。IM−MGWにおいて、オーディオおよびビデオに対する所謂"Media streams"が分離されて処理される。IMSサイドおよびCSサイドで選択されたオーディオおよびビデオCODECおよびこれらネットワークにおけるそのトランスポートフォーマットの詳細に依存して、選択的に、データのトランスペアレントな先送り、所謂「再フレーム化」("Re-Framing")、すなわちトランスポートフォーマットの簡単な変更であるが所謂トランスコーダを用いた異なっているCODEC間のデータの完全な変換が必要になる可能性がある。ここで説明する方法により、トランスコーディングはビデオCODECに対しては特に大幅に回避されることになる。
【0062】
MGCFは更に次のものを含んでいる:
− ISUP/BICCに従ってCSネットワークに対してシグナリングしかつ呼び制御部52と、例えば所有者プロトコルに従ってシグナリング通信を交換する呼び制御部70。その場合例えば呼び制御部52はプロトコル変換を実施し、すなわち一方のシグナリングプロトコルの個々のシグナリング通信の、別のシグナリングプロトコルのシグナリング通信での伝送を実施する
− IMSに対して、TCP(Transmission Control Protocol)もしくはUDP(User Datagram Protocol)に従ったシグナリング通信を送信ないし受信する送受信ユニット72。
【0063】
IM−MGWは更に次のものを含んでいる:
− IMSに対して、IMSに対して、TCP(Transmission Control Protocol)もしくはUDP(User Datagram Protocol)に従った有効データを送信ないし受信する送受信ユニット80。
【0064】
図3は、方法のステップと制御ユニットMGCFおよびネットワーク移行ユニットIM−MWGのシグナリング通信とが略示されている。端末装置MS1および端末装置MS2間のビデオ電話コネクションの確立に対するシグナリングステップは詳細には次の通りである:
1. MGCFは、CSサイドにおいてビデオ電話に対するH.324コネクションをセットアップすることを決定する。まず、MGCFはCSネットワークのサイドで物理的な所謂"Termination"をコンフィギュレーションする。パケットトランスポートに対してMGCFはこのために、新しいターミネイションを所謂H.248「コンテキスト」("context")にH.248「アド」("Add")命令を用いて生成する。TDMトランスポート(Time Division Multiplexing)に対してMGCFはこれに代わって、物理的な線路における固定のタイムスロットを表している既存のターミネイションをシフトすることができる。ターミネイションは所謂H.248"stream"を割り当てられて得、ここでは例えば値1を有するストリームを得る。
2. IM−MGWはターミネイションを相応にセットアップしかつターミネイションに対する識別子T1およびコンテキストに対する識別子C1を返送する。
3. CSサイドのトランスポートコネクションが確立される。
4. MGCFは既存のH.248.1およびH.248.20(Gateway control protocol: The use of local and remote descriptors with H.221 and H.223 multiplexing)標準に従って同じコンテキストC1におけるマルチプレキシングを記述するための固有の論理H.248ターミネイションをセットアップしかつ所謂"Mux"パラメータにより、マルチプレキシングがターミネイションT1において記述されかつH.223標準に従って行われることを表現する。MGCFは、値0を有する所謂「ロジカル・チャネル・ナンバー」("logical channel number")を割り当てられて得る固有の"streams"を用いてH.245シグナリングのために使用されるべきであるH.223プロトコルの倫理チャネルを記述する。MGCFはIM−MGWに、所謂"MultiplexingLevel"のH.223処理を開始する、有利にはここでは"H223MultiplexingLevelNegotiation"と称される新しい所謂H.248"signals"が用いられる。MGCFはIM−MGWに、所謂"MultiplexingLevel"のH.223処理が、有利にはここでは"H223Establishment"と呼ばれる所謂「マルチプレックスレベル」のH.223処理が終了するや否や、MGCFに取り決められたマルチプレキシング・レベルを有する通信を送信するように指示する。MGCFはIM−MGWに、IM−MGWがH.245通信を受信する場合には、MSCFに受信されたH.245シグナリングを有する通信を送信するように指示する。有利に亜hMGCFはこのために、ここでは"H2455Signalling"と称される新しい所謂H.248"event"を利用する。
5. IM−MGWは新しいターミネイションを相応にセットアップしかつ識別子T2を返送する。
6. IM−MGWはH.223コネクションをセットアップしかつCSサイドの端末装置、すなわちMS1とここでは例えば値2を有するマルチプレキシング・レベルを取り決める。
7. IM−MGWはMGCFに、H223マルチプレキシング・レベルの取り決めが完了しておりかつどのレベルが選択されたかを通報する。MGCFは次いでこれらの情報を、所謂H.245"Terminal Capability Set"通信において相応の能力を指示するために必要とする。有利にはIM−MGWは、ここでは"MultiplexingLevel"と称される適当なパラメータを取り決められたマルチプレキシング・レベル(MultiplexingLevel)を指示するために含んでいる新しいイベント"H223Establishment"を備えた所謂H.248"Notify"通信を利用する。
8. MGCFは"Notify"通信を得たことを確認する。
9. IM−MGWはCSサイドの端末装置MS1から、所謂「マスタ・スレーブ決定」("Master-Slave Determination")H.245通信と組み合わせることができる所謂「ターミナル・ケイパビリティ・セット」("Terminal Capability Set")H.245通信を得る。
10. IM−MGWは得られた単数のH.245通信または複数の通信をトランスペアレントに、すなわち変化せずに先送りする。有利にはIM−MGWはこのために、H.245シグナリングを指示するための適当なパラメータを含んでいる新しいイベント"H245Signalling"を備えた所謂H.248"Notify"通信を利用する。
11. MGCFはH.248に従った"Notify"通信を得たことを確認する。
12. H.245によれば、"Terminal Capability Set"H.245通信および"Master-Slave Determination"H.245通信は確認を要求する。MGCFはH.245シグナリングを終端するので、MGCFは、必要なH.245通信"Terminal Capability Set Ack"および"Master-Slave Determination Ack"をIM−MGWを介してH.245コネクションに送信することを決定する。MGCFはH.245通信を生成し、通信をIM−MGWに転送しかつIM−MGWに、H.223コネクション内部で通信を先送りするように指示する。有利にはIM−MGWはこのために、ここでは"H245Message"と称されかつここでは"Information"と表される適当なパラメータをH.245シグナリングを指示するために含んでおりかつ"stream"2に、つまり通信4においてH.245シグナリングに対する論理H.223チャネルに指定された"stream"に関連付けられている新しい所謂信号を備えている所謂H.248"Modify"を利用している。
13. IM−MGWは得られたH.245通信をトランスペアレントにH.223コネクションにおいてCSネットワークのサイドに先送りする。
14. IM−MGWは"Modify"通信12を確認する。
15. MGCFは、H.245通信をIM−MGWを介してH.245コネクションにおいて送信することを決定する。これは例えば、所謂"Master-Slave Determination"H.245通信と組み合わせることができる所謂"Capability Set"H.245通信である。H.245通信"Terminal Capability Set"通信においてMGCFは取り決められたマルチプレキシング・レベル並びにIM−MGWの能力を、例えばどのH.223プロトコルオプション(例えばマルチプレキシングに対するネスティング深度)およびいずれのCODECがIM−MGWを支援するかを考慮しなければならない。MGCFはこれら能力に関するコンフィギュレーションされた知識を有しているか、またはこれはこの能力を所謂H.248"AuditCapabilities"通信を用いてIM−MGWに質問する。MGCFは有利には、"Terminal Capability Set"において指示された能力の選択の際に、殊に指示されたCODECを考慮して、SIP/SDPシグナリングからの情報も考慮する。有利にはMGCFは有利には、トランスコーディングを回避するためにIMS並びにCSネットワークのサイドにおいて支援されるCODECを選択する。MGCFはH.245通信を生成し、通信をIM−MGWに転送しかつ、通信12において既に説明したように、H.245コネクション内で通信を先送りするようにIM−MGWに指示する。
16および17. 通信13および14と類似しており、すなわちH.245通信の、CSサイドへの転送およびIM−MGWによるMGCFに対する確認。
18. IM−MGWはMS1から、所謂「マスタ・スレーブ決定肯定応答」("Master-Slave Determination Ack")H.245通信と組み合わせることができる所謂「ターミナル・ケイパビリティ・セット肯定応答」("Terminal Capability Set Ack")H.245通信を得る。
19および20. 通信10および11と類似。
21. MGCFはビデオ電話に対するCODECを選択し、その際MGCFはIMSサイドにおけるSIP/SDPシグナリングからの情報並びに"Terminal Capability Set"H.245通信9を考慮する。有利にはMGCFは、トランスコーディングを回避するためにIMS並びにCSネットワークのサイドにおいて、支援されるCODECを選択する。殊に、MGCFは選択された音声またはビデオCODECに相応する所謂H.223"logical channel number"(LCN)も"Terminal Capability Set"245通信9または16から取り出す。MGCFは所謂"open logical schannel"245通信を生成しかつその中に選択されたCODECのLCNを指示する。MGCFはH.245通信を生成し、通信をIM−MGWに転送しかつ、通信12において既に説明したように、通信をH.245コネクション内で通信を先送りするようにIM−MGWに指示する。
ここに図示されていない例において、MGCFがIM−MGWを介してCSネットワークから「オープン・ロジカル・チャネル」("Open Logical Channel")H.245通信を得るようにすることもできる。この場合CSネットワークにおいて"Terminal Capability Set"通信16において提供された能力から選択される。
22および23. 通信13および14と類似、すなわちIM−MGWによる転送および確認。
24. IM−MGWはCSサイドから所謂「オープン・ロジカル・チャネル・アクノリッジ」("Open Logical Channel Ack")H.245通信を受け取る。
25および26. 通信10および11に類似、すなわちH.245通信の、IM−MGWからMGCFへの転送およびこの通信の受信の、MGCFによるIM−MGWに対する確認。
27. MGCFはIM−MGWに、通信21乃至26を用いて既にH.245シグナリングを介して取り決められた論理H.223チャネルをセットアップするように指示する。このためにIM−MGWはマルチプレキシング・ターミネイションT2に関するH.248"Modify"通信を送信し、該通信においてIM−MGWは新しい"stream 3"を記述し、ここでIM−MGWは通信21の場合のようにLCNおよびCODECを指示する。
28. IM−MGWは"Modify"通信を確認する。
29. MGCFはIM−MGWに、IMSのサイドにおいて stream 3 と接続されるようにするターミネイションをセットアップするように指示し、その結果IM−MGWはIMSまたはCSネットワークのサイドで受信された stream 3 に配属されているデータをその都度別のサイドに先送りする。このためにIM−MGWはコンテキストC1に関するH.248"Add"通信を送信し、かつその中で、"stream 3"が推奨されるものであることおよびこのためのいずれのCODECを使用することができるかを指示する。通信27および29において同じCODECが指示されているとき、IM−MGWは、トランスコーディングが必要ではないことを認識する。
30. IM−MGWは"Modify"通信を確認する。
31. ステップ21乃至30に類似したステップが実施されて、音声のトランスポートのためのベアラに対する"stream 4"およびターミネイションT4に対する相応の音声CODECがコンフィギュレーションされるようにする。
【0065】
類似のステップは端末装置MS1と端末装置MS2との間のビデオ電話コネクションの解除の際にも実施される。
【0066】
図4はビデオ・コールに対するコンテキストを示し、その際次のことが当てはまる:
Termination:
− T1:CSドメイン(H.245コントロール、音声およびビデオに対するCSベアラ(BS30))、
− T2:マルチプレキシング(H.245コントロール、音声およびビデオ)、
− T3:独自のRTPベアラを有するビデオ、および
− T4:独自のRTPベアラを有する音声。
Stream:
− Stream1:データ(H.245コントロール、音声およびビデオ)を有するT1およびT2間、
− Stream2:H245コントロール情報を以てT2で終端されている、
− Stream3:ビデオデータを有するT2およびT3の間、および
− Stream4:音声データを有するT2およびT4の間。
【0067】
別の実施例において、ビデオ電話とは別のサービス、例えば音声電話およびテキストメッセージに関連している。上述したプロトコルに代わって、別の実施例において別のプロトコルも使用される。
【0068】
別の実施例において、IM−MGWおよびMGCFの機能はユニットによって、殊にデータ処理ユニットによって行われるので、その場合IM−MGWとMGCFとの間に外部の伝送区間は存在していない。
【0069】
別の実施例において図1に示されているものとは別のネットワークコンフィギュレーションが使用される。例えば、別のアクセスネットワークを介して、例えばDSLまたはWLANまたはWiMAXを介して接続されている、IMSにおけるIPターミナルに対して。IMSの代わりに、一般に、SIPを使用する別のネットワークも使用することができる。同様に、CSネットワークにおいて別の端末装置、例えば固定網電話を利用することもできる。択一的に2つのネットワークにおいて、図1に示されているものとは別の端末装置が使用される。
【符号の説明】
【0070】
1〜31 メッセージ、 40 データ伝送ネットワーク、 CS 回線交換式データ伝送ネットワーク、 IMS インターネット、 MS1,MS2 端末装置、 MGCF,CSCF 制御ユニット、 IMS−MGW,CS MGW ネットワーク移行ユニット、 MSC 交換ユニット、 Mc,Mc,Nb,Nc,Mg,Gm インタフェース、 GGSN ネットワークノード、 50 H.245 Client、 52,70 呼び制御ユニット、 60 マルチプレクサ/デマルチプレクサ、 62 カプセル化/カプセル解除ユニット、 72,80 送受信ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御ユニット(MGCF)とネットワーク移行ユニット(IM−MGW)との間において、シグナリングメッセージを用いてシグナリングする方法において、
以下のステップ、すなわち、
1.前記制御ユニット(MGCF)から第1のH.248 ADD.reqメッセージ(H.248 : ADD.req [C=?, T=?, stream=1])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第1のステップに基づいて、
2.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第1のH.248 ADD.respメッセージ(H.248 : ADD.resp [C=C1, T=T1])を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第2のステップに基づいて、
3.前記制御ユニット(MGCF)から第2のH.248 ADD.reqメッセージ(H.248 : ADD.req [C=C1, T=?, stream=2])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第3のステップに基づいて、
4.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第2のH.248 ADD.respメッセージ(H.248 : ADD.resp [C=C1, T=T2])を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第4のステップに基づいて、
5.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)の側において、H.223マルチプレックスレベルの取り決め(H.223 Multiplexing Level Negotiation [Level 2])を実施するステップ、該第5のステップに基づいて、
6.前記制御ユニット(MGCF)から第1のH.248 MOD.reqメッセージ(H.248 : MOD.req [C=C1, T=T2;])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第6のステップに基づいて、
7.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第1のH.248 MOD.respメッセージ(H.248 : MOD.resp)を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、該第7のステップに基づいて、
8.前記制御ユニット(MGCF)から第2のH.248 MOD.reqメッセージ(H.248 : MOD.req [C=C1, T=T2, stream=3])を前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)に伝送するステップ、該第8のステップに基づいて、
9.前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)から第2のH.248 MOD.respメッセージ(H.248 : MOD.resp)を前記制御ユニット(MGCF)に伝送するステップ、
を有することを特徴とする、シグナリングメッセージを用いてシグナリングする方法。
【請求項2】
前記第2のステップまたは前記第4のステップに従い、前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)の側において、トランスポートコネクション(ベアラの確立)を実施する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第5のステップに従い、前記ネットワーク移行ユニット(IM−MGW)の側において、または、前記制御ユニット(MGCF)の側において、以下のアクション、すなわち、
H.245 : ターミナル・ケイパビリティ・セット、マスタ・スレーブ決定、
H.245 : ターミナル・ケイパビリティ・セット肯定応答、マスタ・スレーブ決定肯定応答、
H.245 : オープン・ロジカル・チャネル(H.245 : Open Logical Channel[H245 logical Channel=LC1])
H.245 : オープン・ロジカル・チャネル肯定応答
のうちの1つまたは複数のアクションを実施する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記ステップをビデオ電話コネクションの確立に使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記ステップを第1の端末装置(MS1)と第2の端末装置(MS2)との間のコネクションの確立に使用する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
ビデオ・コールに対するコンテキストにおいて、
ターミネーション:
T1:CSドメイン(H.245コントロール、音声およびビデオに対するCSベアラ(BS30))、
T2:マルチプレキシング(H.245コントロール、音声およびビデオ)、
T3:独自のRTPベアラを有するビデオ、
を含むことを特徴とする、コンテキスト。
【請求項7】
ストリーム:
ストリーム1:データ(H.245コントロール、音声およびビデオ)を有するT1およびT2間、
ストリーム2:H245コントロール情報を以てT2で終端されている、
ストリーム3:ビデオデータを有するT2およびT3の間、
を含む、請求項6記載のコンテキスト。
【請求項8】
別のターミネーション、
T4:独自のRTPベアラを有する音声、
を含む、請求項6または7記載のコンテキスト。
【請求項9】
別のストリーム、
ストリーム4:音声データを有するT2およびT4の間、
を含む、請求項8記載のコンテキスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−155645(P2011−155645A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2241(P2011−2241)
【出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【分割の表示】特願2008−535993(P2008−535993)の分割
【原出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WiMAX
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】