説明

シリコーン複合材料を含む口腔ケア組成物

多孔質架橋ポリマーに収着させたシリコーン化合物を含む複合材料。この組成物を口腔ケア組成物に含有させて口腔表面への細菌付着を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の引照
[0001] 本出願は、米国仮特許出願No.60/796,383(2006年5月1日出願)に基づく優先権を主張し、これを本明細書に援用する。
【0002】
発明の背景
[0002] 歯垢または歯垢バイオフィルムは、口腔表面、たとえば組織や歯の表面に生成する軟質沈着物であり、細菌および唾液ならびに食物副生物、デンプン、タンパク質およびタンパク性物質の堆積物の複雑な混合物を含む。したがって、バイオフィルムの生長の阻害には、既存のタンパク性物質の堆積物を分散させることが伴うだけでなく、それらが歯の表面に再付着するのを防止し、最小限に抑えることも要求される。歯垢は不規則部または不連続部(たとえば歯石の粗面、歯肉線、舌の表面および歯肉溝など)に強く粘着する。歯垢は見苦しいほか、歯肉炎その他の形の歯周疾患の発症に関係することが指摘されている。
【0003】
[0003] 細菌は舌の上で増殖する。大部分について、細菌はほとんどの処置に対して自らを本質的に抵抗性にする防御バイオフィルムの一部である。50%もの口内細菌が舌の上にいることが示されているにもかかわらず、ブラッシング後に舌を清浄にする者はほとんどいない。さらに、咽頭反射(催吐反射、gag reflex)のため、多くの者にとって舌のブラッシングまたは掻き取りは難しい。したがって、非機械的に舌を清浄にすることは、機械的器具でそれを行なうことができない者にとってきわめて望ましい。
【0004】
[0004] 当技術分野でさまざまな薬剤が歯垢形成ならびに歯垢形成関連の口腔感染症および歯科疾患を抑制すると示唆されている。抗菌歯みがき剤および関連の口腔処置用組成物に関連する製品が多数あるにもかかわらず、細菌の付着を防ぐ特性を増強した製品がなお求められている。
【0005】
発明の概要
[0005] 多孔質架橋ポリマーに収着したシリコーン化合物を含む複合材料。
発明の詳細な記述
[0006] 本明細書全体において、範囲はその範囲内のそれぞれの数値すべてを記載するための略記として用いられる。その範囲内のいずれかの数値をその範囲の境界として選択することができる。
【0006】
[0007] 本発明は、口腔ケア組成物、およびヒトもしくは他の動物対象に投与もしくは適用するための方法、またはそれらにおける使用を提供する。本発明の口腔ケア組成物はシリコーン化合物、たとえばシリコーン接着剤およびシリコーン液(silicone fluid)を口腔表面へ送達する。多様な態様において、本発明組成物は細菌の付着防止特性または粘着防止特性を備えている。
【0007】
[0008] 本明細書中で述べる”口腔ケア組成物”は、ヒトまたは他の動物対象の口腔に対象の健康、衛生または外観を改善するために投与もしくは適用するのに適切ないずれかの組成物であり、ある態様においては生理的状態または障害の予防または治療などの効果をもたらし、感覚、装飾または審美上の効果、およびその組合わせをもたらす。
【0008】
[0009] 本発明は、粘着防止/付着防止剤を含有する口腔ケア組成物を含む。付着防止剤を放出する口腔ケア組成物を用いて口腔表面への細菌の粘着を阻止するための送達系または組成物を提供する態様が含まれる。多様な態様において、組成物は、シリコーン化合物および多孔質架橋ポリマーを含有するシリコーン複合材料を口腔用として許容できるキャリヤー中で混合したものを含む。
【0009】
[0010] 多様な態様において、本発明は1種類以上のシリコーン化合物を含有するシリコーン複合材料を含む組成物を提供する。ある態様において、シリコーン複合材料は口腔ケア組成物中に約0.5〜約99%の濃度で存在し、場合により多様な態様において約1〜約50%、約5〜約30%、約7〜約20%、または約8〜約15%の量で存在できる。シリコーン複合材料は、以下にさらに詳述するように、たとえばシリコーン接着剤およびシリコーン液を含有することができる。
【0010】
[0011] シリコーン複合材料に含有させるのに有用なシリコーン化合物には、シリコーンポリマー、シリコーン接着剤、シリコーンゴム、シリコーンワックス、シリコーンエラストマー、シリコーン液、シリコーン樹脂、シリコーン粉末、およびその混合物が含まれるが、これらに限定されない。複合材料がシリコーン接着剤およびシリコーン液を含む場合、シリコーン接着剤は組成物全体の約0.01〜約99重量%、約1〜約50重量%、約5〜約30重量%、約7〜約20重量%、または約8〜約15重量%の量で存在できる。シリコーン液は、(組成物全体の)約0.01〜約99重量%、約0.1〜約1重量%、または約0.5〜約0.7重量%の量で存在できる。
【0011】
[0012] 1態様において、複合材料のシリコーン化合物はアミン適合性シリコーン接着剤または感圧接着剤(PSA)組成物を含み、これには当業者に周知のものが含まれる。一般にシリコーンベースのPSAは、シリコーン樹脂とオルガノシロキサン、たとえばポリジオルガノシロキサンを縮合させることにより製造される。適切なシリコーンポリマーにはコポリマー生成物、すなわちシラノール末端基付きポリジオルガノシロキサン、たとえばポリジメチルシロキサンと、シラノール含有シリコーン樹脂を混合し、これによりポリジオルガノシロキサンのシラノール基がシリコーン樹脂のシラノール基と縮合反応し、その結果ポリジオルガノシロキサンがシリコーン樹脂によって軽度に架橋して(すなわち、ポリジオルガノシロキサン鎖が樹脂分子により互いに結合して、鎖の枝分かれ、およびからみ合い、および/またはわずかな網状構造性が得られる)シリコーン感圧接着剤を形成したものが含まれる。触媒、たとえばアルカリ性物質、たとえばアンモニア、水酸化アンモニウムまたは炭酸アンモニウムを、シラノール末端基付きポリジオルガノシロキサンおよびシリコーン樹脂と混合して、この架橋反応を促進することができる。シリコーン樹脂とシラノール末端基付きポリジオルガノシロキサンを共重合させることにより、軟質エラストマーマトリックスの粘着性および凝集性が得られる。この感圧接着剤のシリコーン樹脂とポリジオルガノシロキサンの比率を調節することにより、口腔ケア組成物の粘着力が調節される。たとえば、PSAはDow−Corning Corporationから商標名BIO−PSA(商標)で入手できる。
【0012】
[0013] 本発明に有用なシリコーンゴムには、25℃で約500,000〜約50,000,000cSの粘度をもつ高分子量ポリジオルガノシロキサンが含まれる。そのようなシリコーンゴムには、500,000を超える重量平均分子量をもつポリジオルガノシロキサンが含まれる。本発明に用いるポリシロキサンゴムは線状または環状、および分枝鎖または非分枝鎖であってもよい。置換基は、得られるポリシロキサンが疎水性であり、口腔に適用した際に刺激性、毒性でなく、または他の形でも有害でなく、かつ組成物の他の成分と適合性である限り、いかなる構造をもつこともできる。シロキサンゴムの具体例には、ポリジメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン、コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン、ジフェニル、メチルビニルシロキサン)コポリマー、およびその混合物が含まれる。シリコーンゴムには、General Electricが販売する市販のものが含まれる。シリコーンワックスには、化粧用ワックスおよびシルキーワックス(silky waxe)が含まれる。
【0013】
[0014] 本発明に有用なポリシロキサン液には、25℃で約1cStk〜約1000cS、または約2〜約500cS、または約20〜約400cSの粘度をもつものが含まれる。本発明に用いるポリシロキサン液は、線状または環状であってよく、多様な置換基(前記のものを含む)で置換されていてもよい。ある態様において、置換基にはメチル、エチルおよびフェニル置換基が含まれる。適切なポリシロキサン液には、線状ポリシロキサンポリマー、たとえばジメチコーン(dimethicone)、およびポリシロキサン材料の他の低粘度類似体、ある態様においては25℃で200cS以下の粘度をもつもの、またはシクロメチコーン(cyclomethicone)、およびたとえば25℃で200cS以下の粘度をもつ他の環状シロキサンが含まれる。他の液には、ポリシロキサンポリエーテルコポリマーおよびヒドロキシ末端基付きポリジメチル−シロキサン液(たとえばDow Corning ST−DIMETHICONOL(商標)40,Dow Corning SGM36,SGM3)が含まれる。本発明に用いるのに適切な材料の市販例には、Dow−Corning Corporationが販売するDC200シリーズ液、およびWacker−Chemie GmbH(ドイツ、ミュンヘン)が販売するAK Fluidシリーズが含まれる。高分子シリコーン樹脂とポリシロキサンのブレンドも使用でき、これにはたとえば粉末状トリメチルシロキシシリケート、たとえばDow Corning 593液、Wacker Belsil TMS 803が含まれる。
【0014】
[0015] 約1〜約15μmの粒度をもつ適切なエラストマーシリコーン粉末、たとえばジメチコーン/ビニルジメチコーン架橋ポリマーを使用できる。さらに、ある態様においては、30%のジメチコーンを含有する非イオン性エマルジョンを使用できる。
【0015】
[0016] 本発明の口腔用組成物は、多孔質架橋ポリマーを含有する。本明細書で述べる”多孔質架橋ポリマー”は、シリコーン化合物を収着する作用をもつ粒状ポリマー材料である。用語”収着する(sorb)”は、ポリマー粒子が吸着、吸収、複合体形成その他の形でシリコーン化合物を保持する”収着性(sorptive)”(または”収着(sorption)”)能力を表わす。本明細書中で用いる”多孔質”は、架橋ポリマー間に空隙または細隙が存在し、このためポリマーの全表面積が単なる周囲測定値より増大することを表わす。本発明の機構、機能または有用性を限定するわけではないが、ある態様において、複合材料は平滑でない表面および不規則なポリマーマトリックスをもつポリマー粒子を含み、これにシリコーン化合物が保持されると解釈される。粒子のこの化学的および物理的特性のためポリマー粒子からのシリコーン化合物の放出が妨げられ、ある態様においてはシリコーン化合物の持続放出が得られる。多様な態様において、ポリマーは約0.05〜約0.3cc/g、場合により約0.1〜約0.2cc/g、場合により約0.14〜約0.16cc/gのBET多孔率(pore volume)(Brunauer、EmmettおよびTeller法)をもつ多孔質粒子を含む。ある態様において、シリコーン複合材料はシリコーン複合材料の約50〜約95重量%、約70〜約95重量%、または約70〜約90重量%の量のシリコーン化合物を含む。
【0016】
[0017] 1態様において、架橋ポリマーは、少なくとも2つの不飽和結合をもつモノマー(以下において”多価不飽和”モノマーと呼ぶ)少なくとも1種類、他の態様においては少なくとも2種類の重合生成物である;これらのモノマーを、全モノマー重量の約40重量%を超えない、他の態様においては約9重量%未満の一価不飽和コモノマーと共に重合させる。多価不飽和モノマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイタコネートおよびその混合物から選択される。下記のもののポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリイタコネートが含まれる:エチレングリコール、プロピレングリコール;ジ−、トリ−、テトラ−またはポリ−エチレングリコールおよびプロピレングリコール;トリメチロールプロパン、グリセリン、エリトリトール、キシリトール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール、グルコース、スクロース、セルロース、ヒドロキシセルロース、メチルセルロース、1,2または1,3プロパンジオール、1,3または1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、1,8オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサントリオール、およびその混合物。ビス(アクリルアミドまたはメタクリルアミド)化合物も使用できる。これらの化合物は、たとえばメチレンビス(アクリルまたはメタクリル)アミド、1,2ジヒドロキシエチレンビス(アクリルまたはメタクリル)アミド、ヘキサメチレンビス(アクリルまたはメタクリル)アミドである。1態様において、多価不飽和モノマーはポリメタクリレートである。
【0017】
[0018] 他のグループの有用なモノマーには、ジまたはポリビニルエステル、たとえばジビニルプロピレン尿素、シュウ酸−、マロン酸−、コハク酸−、グルタミン酸−、アジピン酸−、セバシン酸−、マレイン酸−、フマル酸−、シトラコン酸−およびメサコン酸−ジビニルが含まれる。他の適切な多価不飽和モノマーには下記のものが含まれる:ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、酒石酸ジアリル、ピルビン酸アリル、マレイン酸アリル、酒石酸ジビニル、トリアリルメラミン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、グリセリンジメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、マレイン酸ジアリル、ジビニルエーテル、ジアリルモノエチレングリコールシトレート、エチレングリコールビニルアリルシトレート、アリルビニルマレエート、イタコン酸ジアリル、イタコン酸エチレングリコールジエステル、ジビニルスルホン、ヘキサヒドロ1,3,5−トリアクリルトリアジン、亜リン酸トリアリル、ベンゼンスルホン酸ジアリルエーテル、無水マレイン酸トリエチレングリコールポリエステル、ポリアリルスクロース、ポリアリルグルコース、スクロースジアクリレート、グルコースジメタクリレート、ペンタエリトリトール ジ−、トリ−およびテトラ−アクリレートまたはメタクリレート、トリメチロールプロパン ジ−およびトリ−アクリレートまたはメタクリレート、ソルビトールジメタクリレート、2−(1−アジリジニル)−エチルメタクリレート、トリ−エタノールアミンジアクリレートまたはジメタクリレート、トリエタノールアミントリアクリレートまたはトリメタクリレート、酒石酸ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ビス−ヒドロキシエチルアセトアミドのジメタクリレート、およびその混合物。
【0018】
[0019] 他の適切なポリエチレン性不飽和架橋モノマーには、下記のものが含まれる:エチレングリコールジアクリレート、フタル酸ジアリル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、下記のもののポリビニルおよびポリアリルエーテル:エチレングリコール、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジエチレングリコール、グリコールのモノチオ−およびジチオ−誘導体、ならびにレゾルシノール;ジビニルケトン、ジビニルスルフィド、アクリル酸アリル、フマル酸ジアリル、コハク酸ジアリル、炭酸ジアリル、マロン酸ジアリル、シュウ酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、セバシン酸ジアリル、酒石酸ジアリル、ケイ酸ジアリル、トリカルバリル酸トリアリル、アコニット酸トリアリル、クエン酸トリアリル、リン酸トリアリル、ジビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン;ベンゼン核上に置換した炭素原子1〜2個のアルキル基1〜4個をもつアルキルジビニルベンゼン;ベンゼン核上に置換した炭素原子1〜2個のアルキル基1〜3個をもつアルキルトリビニルベンゼン;トリビニルナフタレン類、ポリビニルアントラセン類、ならびにその混合物。さらに、アクリルまたはメタクリルキャップ付きシロキサンおよびポリシロキサン、メタクリロイル末端キャップ付きウレタン類、ポリシロキサンアルコールのウレタンアクリレート、およびビスフェノールAビスメタクリレート、およびエトキシル化ビスフェノールAビスメタクリレートも、多価不飽和モノマーとして適切である。
【0019】
[0020] さらに他のグループのモノマーは下記のものである:エチレン、プロピレン、ブチレンなどのジまたはポリビニルエーテル;グリコール類、グリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビトール;ジまたはポリアリル化合物、たとえばグリコール類、グリセリンなどをベースとするもの;またはビニルアリルもしくはビニルアクリロイル化合物、たとえばメタクリル酸ビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル、メタクリル酸メタリルもしくはアクリル酸メタリルの組合わせ。さらに、芳香族、脂環式および複素環式化合物が本発明に適切である。これらの化合物には、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルジフェニル、ジビニルシクロヘキサン、トリビニルベンゼン、ジビニルピリジンおよびジビニルピペリジンが含まれる。さらに、ジビニルエチレンまたはジビニルプロピレン尿素および類似化合物を使用できる;たとえばU.S.Pat.3,759,880;3,992,562;および4,013,825に記載のもの。アクリロイル−またはメタクリロイル末端キャップ付きシロキサンおよびポリシロキサン、たとえばU.S.Pat.Nos.4,276,402(ドイツ特許公開No.30 34 505に相当);4,341,889;および4,277,595(フランス特許2,465,236に相当)に記載のものが本発明に適切である。メタクリロイル末端キャップ付きウレタン類、たとえばU.S.Pat.Nos.4,224,427;4,250,322;4,423,099;および4,038,257(ドイツ特許公開No.25 42 314に相当)、ドイツ特許公開No.23 65 631、特開昭60−233,110;61−009,424および61−030,566、ならびに英国特許公開No.1,443,715に記載のものが本発明に適切である。U.S.Pat.4,543,398および4,136,250に記載されるポリシロキサンアルコールのウレタンアクリレート、ならびにビスフェノールAビスメタクリレートおよびエトキシル化ビスフェノールAビスメタクリレートも、本発明に適切なモノマーである。前記に挙げたそれぞれの特許を本明細書に援用する。
【0020】
[0021] モノマーの全重量を基準として最高約40重量%、他の態様においては約9重量%を超えない量のモノエチレン性不飽和モノマーも、ポリマー微粒子の製造に適切であり、これには下記のものが含まれる:エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、スチレン、ビニルピリジンエチルビニルベンゼン、ビニルトルエン、およびジシクロペンタジエン;下記を含むアクリル酸およびメタクリル酸のエステル:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、ヘキシル、オクチル、エチルヘキシル、デシル、ドデシル、シクロヘキシル、イソボルニル、フェニル、ベンジル、アルキルフェニル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポキシメチル、プロポキシエチル、プロポキシプロピル、エトキシフェニル、エトキシベンジル、およびエトキシシクロヘキシルエステル;下記を含むビニルエステル:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルおよびラウリン酸ビニル;下記を含むビニルケトン:ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロピルケトン、およびメチルイソプロペニルケトン;下記を含むビニルエーテル:ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、およびビニルイソブチルエーテルなど。
【0021】
[0022] 本発明に従ってモノマー溶液中のモノマーの全重量を基準として最高約40重量%またはそれ未満、他の態様においては約25重量%を超えない量、他の態様においては約9重量%を超えない量で使用できる他の一価不飽和モノマー材料には、アルファ、ベータ不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、たとえばアクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸またはメタクリル酸ヒドロキシプロピルなどが含まれる。アクリル酸またはメタクリル酸の前記に述べたエステル以外の多数の誘導体も、本発明の不飽和ポリマー微粒子の形成に用いるための出発一価不飽和モノマー材料として適切である。これらには下記のモノマーが含まれるが、これらに限定されない:メタクリリルグリコール酸、グリコール、グリセロールおよび他の多価アルコールのモノメタクリレート、ジアルキレングリコールおよびポリアルキレングリコールのモノメタクリレートなど。メタクリレートの代わりにそれぞれに対応するアクリレートを使用できる。例には下記のものが含まれる:アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジエチレングリコールアクリレートまたはメタクリレート、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸またはメタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、テトラエチレングリコールアクリレートまたはメタクリレート、ペンタエリトリトールアクリレートまたはメタクリレート、ジプロピレングリコールアクリレートまたはメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドメチロールアクリルアミドメチロールメタクリルアミド、および炭素原子1〜30個、またはある態様においては炭素原子5〜18個の直鎖または分枝鎖アルキル基1個以上をもついずれかのアクリレートまたはメタクリレートなど。他の適切な例には下記のものが含まれる:メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ステアル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸シクロネキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸t−ブチルアミノエチル、2−アクリルアミノプロパンスルホン酸、メタクリル酸2−エチルエキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリルおよびメタクリル酸メトキシエチル。
【0022】
[0023] 官能基としてカルボン酸基を含み、本発明による出発物質として用いるのに適切な一価不飽和モノマーの例には、下記のものが含まれる:アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アコニット酸、ケイ皮酸、クロトン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸など。
【0023】
[0024] 前記酸の部分エステルも、本発明に従って用いる一価不飽和モノマーとして適切である。そのようなエステルの例には下記のものが含まれる:アコニット酸モノ−2−ヒドロキシプロピル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシエチル、フマル酸モノ−2−ヒドロキシプロピル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸のモノメチルセロソルブエステル、マレイン酸のモノメチルセロソルブエステルなど。
【0024】
[0025] 官能基としてアミノ基を含む適切な一価不飽和モノマーの例には、下記のものが含まれる:アクリル酸またはメタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸またはメタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸またはメタクリル酸モノエチルアミノエチル、メタクリル酸tert−ブチルアミノエチル、パラ−アミノスチレン、オルト−アミノスチレン、2−アミノ−4−ビニルスチレン、メタクリル酸ピペリジノエチル、メタクリル酸モルホリノエチル、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−エチル−5−ビニルピリジン、アクリル酸およびメタクリル酸ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルスルフィド、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、アミノエチルビニルエーテル、メタクリル酸2−ピロリジノエチル、3−ジメチルアミノエチル−2−ヒドロキシ−プロピルアクリレートまたはメタクリレート、アクリル酸またはメタクリル酸2−アミノエチル、イソプロピルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミドまたはメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミドまたはメタクリルアミド、1−メタクリロイル−2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウムクロリドまたはスルホメチレート、2−(1−アジリジニル)−エチルメタクリレートなど。1つの不飽和基しかもたないけれども普通に作用する多価エチレン性不飽和モノマー、たとえばイソプロペン、ブタジエンおよびクロロプレンは、多価不飽和モノマーの一部としてではなく、一価エチレン性不飽和モノマー含量として計算すべきである。
【0025】
[0026] 1態様においては、2種類の多価不飽和モノマーが重合したものを用いる。エチレングリコールジメタクリレートと重合したメタクリル酸アリルは、シリコーン化合物を捕捉してシリコーン複合材料を形成するのに特に適切である。そのような態様において、二価不飽和モノマーは架橋剤としても機能する。この特定の重合生成物は、粉末に見える多孔質ポリマー球体である。
【0026】
[0027] 1態様において、本発明に有用なポリマー粒子は下記を含む方法により製造される:
a)少なくとも1種類、他の態様においては少なくとも2種類の多価不飽和モノマーを、ある態様においては有効量の有機重合開始剤と共に、水−非混和性シリコーン液溶媒に溶解して、モノマー混合物を得る;
b)溶解したモノマーおよびシリコーン溶媒を低速撹拌する;
c)シリコーン液中のモノマーの重合に際して低速撹拌を続けると、微孔質ポリマー微粒子およびその凝集体(agglomerate)が生成する;
d)微孔質ポリマー微粒子およびその凝集体をシリコーン溶媒から分離して、球状の微孔質ポリマー微粒子およびその集合体(aggregate)を得る。
【0027】
[0028] 多様な態様において、球状凝集体および球状集合体は約500ミクロン未満、他の態様においては約100ミクロン未満、または他の態様においては約80ミクロン未満の直径をもつ。
【0028】
[0029] 本発明に有用な多孔質架橋ポリマーは、U.S.Pat.Nos.5,955,552および6,387,995に開示されている。そのようなポリマーには、たとえば下記の市販品が含まれる:MICROSPONGE(商標)5640、A.P.Pharmaが販売、米国カリフォルニア州レッドウッドシティー;POLYTRAP(商標)6603およびPOLY−PORE(商標)200シリーズ、Amcol International Corpが販売、米国イリノイ州アーリントンハイツ;ならびにDSPCS−12シリーズおよびSPCAT−12シリーズ、Kobo Products,Inc.が販売、米国ニュージャージー州サウスプレインフィールド。前記に挙げた特許をそれぞれ本明細書に援用する。
【0029】
[0030] 本発明は、口腔用として許容できるキャリヤーまたは歯みがき剤ビヒクルを含む組成物を提供する。本明細書中で用いる”口腔用として許容できるキャリヤー”は、本発明組成物中に使用するのに安全であり、妥当な損益比に相応し、それとシリコーン複合材料が有意の有効性を保持した状態で会合することができる物質、または物質の組合わせを表わす。ある態様において、キャリヤーはシリコーン複合材料の有効性を実質的に低下させないことが望ましい。具体的なキャリヤー成分の選択は、歯みがき剤、リンス、ゲルおよびペイントを含めた目的製品の形態に依存する。多様な態様において、キャリヤーは、歯科用トレー、マウスピース、テープ、またはこれらに類する器具を併用せずに、組成物が投与される口腔内の表面にシリコーン複合材料を十分に粘着させる作用をもつ。多様な態様において、キャリヤーはテープ、トレー、マウスピース、またはこれらに類する器具と共に使用できる。キャリヤーは水相または非水相であってもよい。ある態様において、水相キャリヤーは保湿剤を含有する。ある態様において、保湿剤は、約200〜約1,000の重量平均分子量をもつグリセリン、ソルビトール、キシリトールおよび/またはプロピレングリコールである。保湿剤の濃度は、合計して一般に口腔用組成物の約5〜約70%である。多様な態様において、キャリヤーは非水相である。
【0030】
[0031] キャリヤー中に使用できる物質には、後記に述べる接着性物質、増粘剤、粘度調節剤、希釈剤、界面活性剤、起泡調節剤、保湿剤、pH調節剤、口当たり改善剤、矯味矯臭剤、甘味剤、および他の任意成分、たとえば増白剤、研摩剤、抗う食(齲食)薬などが含まれる。前記カテゴリーの物質それぞれの全般的な作用は異なるが、ある共通の作用をもつ場合もあり、いずれか特定の物質が2以上のそのような物質カテゴリー内の複数の目的で用いられる可能性があると解釈される。一般にそのようなキャリヤー物質は、シリコーン複合材料または組成物の他の成分との適合性が得られるように選択される。
【0031】
[0032] 多様な態様において、キャリヤーは接着性物質を含む。本明細書中で述べる接着性物質は、組成物が適用される口腔表面におけるシリコーン複合材料の保持を増強する物質、または物質の組合わせである。そのような接着性物質には、接着剤、フィルム形成材料、増粘剤、およびその組合わせが含まれる。そのような材料には、親水性有機ポリマー、疎水性有機ポリマー、シリコーンゴム、シリカ、およびその組合わせが含まれる。
【0032】
[0033] 本発明に有用な親水性有機ポリマーには、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドの非イオン性ポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー、カルボキシメチレンポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、およびその混合物が含まれる。ある態様において本発明の実施に有用な非水性の親水性ポリマーは、組成物に約10,000〜約600,000mPas(cps)の粘度を付与する。
【0033】
[0034] 親水性ポリマーには、下記の一般式をもつポリエチレングリコールとエチレンオキシドのポリマーも含まれる:HOCH(CHOCHOH;式中のnはオキシエチレン基の平均数である。Dow Chemical(ミシガン州ミッドランド)から入手できるポリエチレングリコールは、200、300、400、600、2000などの数字で表示され、これらはポリマーのおおまかな重量平均分子量を表わす。プロピレングリコール200、300、400および600は室温において透明で粘稠な液体であり、本発明のある態様に用いられる。
【0034】
[0035] 本発明に有用な他の親水性ポリマーは、次式をもつ水溶性、非イオン性の、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーである:HO(CO)(CO)(CO)H。ある態様において、このブロックコポリマーは、エチレンオキシド成分がコポリマー分子の約65〜約75重量%を構成しかつコポリマーが約2,000〜約15,000の重量平均分子量をもつように選択され(a、bおよびcに関して)、このコポリマーは口腔ケア組成物が室温(23℃)で液体となる濃度で組成物中に存在する。
【0035】
[0036] 本発明に有用なブロックコポリマーはBASF Corporation のPLURAFLO(商標)L1220であり、これは約9,800の重量平均分子量をもつ。親水性ポリ(エチレンオキシド)ブロックは、平均してポリマーの約65重量%となる。
【0036】
[0037] 接着増強剤として有用な有機ポリマーには、親水性ポリマー、たとえばカルボマー、たとえばカルボキシメチレンポリマー、たとえばアクリル酸ポリマーおよびアクリル酸コポリマーが含まれる。カルボキシポリメチレンは、活性カルボキシ基をもつわずかに酸性のビニルポリマーである。カルボキシポリメチレンは、Noveon, Inc.(米国オハイオ州クリーブランド)が販売するCARBOPOL(商標)974である。
【0037】
[0038] 本発明を実施する際に接着増強剤として有用な疎水性有機物質には、下記の疎水性物質が含まれる:ろう、たとえば密ろう、鉱油、鉱油とポリエチレンのブレンド、ワセリン、白色ワセリン、流動パラフィン、ブタン/エチレン/スチレン水素化コポリマーブレンド(VERSAGEL(商標)、Penrecoが販売、米国テキサス州ヒューストン)、アクリレートおよび酢酸ビニルのポリマーおよびコポリマー、ポリエチレンろう、本明細書に詳述するシリコーンポリマー、ならびにポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーなど。疎水性ポリマーを含有する本発明の態様において、それらは組成物の約1〜約85重量%の量で存在できる。
【0038】
[0039] 接着剤には、無機物質も含まれる。そのような無機物質には、増粘剤として機能するケイ素ポリマー、たとえば非晶質シリカ化合物が含まれる(CAB−O−SIL(商標)ヒュームドシリカ、Cabot Corporationが製造、米国マサチュセッツ州ボストン;およびSYLOX(商標)15、SYLODENT(商標)15としても知られる、W.R. Grace & Co.のDavison Chemical Divisionが販売、米国メリーランド州コロンビア)。
【0039】
[0040] 本発明に有用な増粘剤には、下記のものが含まれる:カルボキシビニルポリマー、カラギーナン(アイリッシュモス、さらにイオタ−カラギーナンとしても知られる)、セルロース系ポリマー、たとえばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(カルメロース)およびその塩類(たとえばカルメロースナトリウム)、天然ガム、たとえばカラヤガム、キサンタンガム、アラビアゴムおよびトラガント、コロイド状ケイ酸アルミニウムマグネシウム、コロイドシリカなど。場合により1種類以上の増粘剤が組成物の約0.01〜約15重量%、たとえば約0.1〜約10重量%、または約0.2〜約5重量%の全量で存在できる。
【0040】
[0041] 本発明に有用な粘度調節剤には、鉱油、ワセリン、クレーおよび有機改質クレー、シリカなどが含まれる。多様な態様において、そのような粘度調節剤は成分の硬化または分離を阻止し、あるいは液体組成物を撹拌した際の再分散性を促進する作用をもつ。場合により1種類以上の粘度調節剤が約0.01〜約10%、たとえば約0.1〜約5%の全量で存在できる。
【0041】
[0042] 本発明に有用な希釈剤には、組成物の他の成分を可溶化および/または懸濁する作用をもつ物質、または物質の組合わせが含まれる。多様な態様において、希釈剤は、場合により粘度調節剤(本明細書に述べたもの)および他の組成物成分と併せて、組成物の粘度を調整する作用をもつ。多様な態様において、組成物は非水性であり、すなわち認めうる量の化学的に結合していない水を含有しない。希釈剤にはグリセリンおよび無水アルコールが含まれる。希釈剤は場合により本発明の非水性液体増白組成物中に約0.1〜約90%の量で存在し、場合により、多様な態様において約0.5〜約70%、約0.5〜約50%、または約0.5〜約35%の量で存在できる。
【0042】
[0043] 本発明の多様な態様は、場合により界面活性物質を含み、これは界面活性剤、乳化剤および/または起泡調節剤として機能することができる。界面活性物質または界面活性剤は、多様な口腔ケア配合物中に慣用され、存在する他の成分、特に香油を可溶化、分散、乳化および湿潤させる。界面活性物質は一般に、フィルム全体に、ある場合にはフィルムの溶解に伴って口腔全体に有効薬剤成分を十分に分散させることにより、予防作用の増強を達成する。さらに、界面活性成分はフィルム組成物の美的外観を改善することができる。適切な界面活性物質および乳化剤は広いpH範囲にわたって妥当な程度に安定なものであり、非セッケン系のアニオン、非イオン、双性イオンおよび両性の有機合成洗浄剤が含まれる。ある態様においては、1種類以上の界面活性剤が本発明の口腔用フィルム組成物の接着剤層中に約0.01〜約10%、約0.1〜約5%、または約0.5〜約2%の量で存在する。
【0043】
[0044] 本発明組成物中に使用できる非イオン界面活性剤には、アルキレンオキシド(特にエチレンオキシド)と有機疎水性化合物(脂肪族またはアルキル芳香族性のものであってもよい)の縮合により製造される化合物が含まれる。1グループの界面活性剤は”エトキサマー(ethoxamer)”として知られる。これらには、エチレンオキシドと脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪アミド、多価アルコール(たとえばソルビタンモノステアレート)などとの縮合物が含まれる。”ポリソルベート”は、ソルビタン−脂肪酸エステルの遊離ヒドロキシルをエトキシル化することにより製造されたあるクラスの非イオン界面活性剤に与えられた名称である。それらは、たとえばICI,US Inc.のTWEEN(商標)界面活性剤として市販されている。限定ではないが、例にはたとえばPolysorbate 20(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノラウレート、TWEEN(商標)20)およびPolysorbate 80(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート、TWEEN(商標)80)が含まれる。ある態様において、ポリソルベートにはソルビタンエステルのモル当たり約20〜60モルのエチレンオキシドを含むものが含まれる。非イオン界面活性剤は、本発明の態様において場合により約0.01〜約1%の量で存在する。
【0044】
[0045] 他の適切な非イオン界面活性剤には、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブロックコポリマー、特に2ブロックのポリ(オキシエチレン)および1ブロックのポリ(オキシプロピレン)を含む、このタイプのトリブロックコポリマーが含まれる。そのようなコポリマーは商業的にポロキサマーという非商品名で知られており、この名称は各コポリマーの個々の識別を表わす添数と併せて用いられる。ポロキサマーは多様な含量のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを含むことができ、広範な化学構造および分子量が得られる。1態様において、ポロキサマーはポロキサマー407である。それはたとえばBASF Corporationの商標名PLURONIC(商標)F127で広く入手できる。
【0045】
[0046] 限定ではないが、適切な非イオン界面活性剤の他の適切な例には、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドおよびエチレンジアミン、長鎖第三級アミンオキシド、長鎖第三級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシドなどの反応生成物との縮合により得られる生成物が含まれる。
【0046】
[0047] 本発明の多様な態様に有用なさらに他の界面活性剤には、双性イオン合成界面活性剤が含まれる。これらのうちあるものは、広義には脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体と記載することができる;これらにおいて、脂肪族基は直鎖または分枝鎖であってもよく、1以上の脂肪族置換基が8〜18個の炭素原子を含み、1つはアニオン性の水可溶化基、たとえばカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェートまたはホスホネートを含む。適切な双性イオン界面活性剤の一例は、4−(N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ)−ブタン−1−カルボキシレートである。
【0047】
[0048] 他の適切な双性イオン界面活性剤には、U.S.Pat.5,180,577に開示されるものが含まれる。一般的なアルキルジメチルベタインには、デシルベタイン2−(N−デシル−N,N−ジメチルアンモニオ)アセテート、ココベタイン、ミリスチルベタイン、パルミチルベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタインなどが含まれる。アミドベタインは、たとえばココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなどである。特に有用なベタイン系界面活性剤には、ココアミドプロピルベタインおよびラウラミドプロピルベタインが含まれる。
【0048】
[0049] アニオン界面活性剤の適切な例は、高級脂肪酸モノグリセリドモノスルフェートの水溶性塩類、たとえば水素化ヤシ油脂肪酸のモノスルフェート化モノグリセリドのナトリウム塩、高級アルキルスルフェート、たとえばラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、アルキルアリールスルホネート、たとえばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、高級アルキルスルホアセテート、1,2−ジヒドロキシプロパンスルホネートの高級脂肪酸エステル、および低級脂肪族アミノカルボン酸化合物の実質的に飽和の高級脂肪族アシルアミド、たとえば脂肪酸、アルキルまたはアシル基中に12〜16個の炭素をもつものなどである。最後に挙げたアミドの例は、N−ラウロイルサルコシン、ならびにN−ラウロイル、N−ミリストイルまたはN−パルミトイルサルコシンのナトリウム塩、カリウム塩およびエタノールアミン塩であり、これらはある態様においてはセッケンまたはこれに類する高級脂肪酸物質を実質的に含有しない。
【0049】
[0050] 本発明に有用な起泡調節剤には、撹拌した際に組成物(たとえば歯みがき剤組成物)が発生する泡の量、濃度または安定性を高める物質が含まれる。口腔用として許容できる起泡調節剤を使用でき、これにはポリエチレングリコール(PEG)が含まれ、これはポリオキシエチレンとしても知られている。高分子量PEGが適切であり、約200,000〜約7,000,000、たとえば約500,000〜約5,000,000、または約1,000,000〜約2,500,000の重量平均分子量をもつものが含まれる。場合により1種類以上のPEGが約0.1〜約10%、たとえば約0.2〜約5%、または約0.25〜約2%の全量で存在できる。
【0050】
[0051] 本発明に有用な保湿剤には、多価アルコール、たとえばグリセリン、ソルビトール、キシリトールまたは低分子量PEGが含まれる。多様な態様において、保湿剤はペースト状またはゲル状の組成物が空気に曝された際に硬化するのを防止する作用をする。多様な態様において、保湿剤は甘味剤としても機能する。場合により1種類以上の保湿剤が約1〜約50%、たとえば約2〜約25%、または約5〜約15%の全量で存在できる。
【0051】
[0052] 本発明に有用なpH調節剤には、pHを低下させる酸性化剤、pHを高める塩基性化剤、およびpHを目的範囲内に制御する緩衝剤が含まれる。たとえば、酸性化剤、塩基性化剤および緩衝剤から選択される1種類以上の化合物を含有させて、約2〜約10のpH、または多様な態様において約2〜約8、約3〜約9、約4〜約8、約5〜約7、約6〜約10、約7〜約9などのpHにすることができる。口腔用として許容できるいずれかのpH調節剤を使用でき、これには下記のものが含まれるが、これらに限定されない:カルボン酸、リン酸およびスルホン酸、酸塩(たとえばクエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、リンゴ酸一ナトリウムなど)、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウム、カーボネート、たとえば炭酸ナトリウム、バイカーボネート、セスキカーボネート、ボレート、シリケート、ホスフェート(たとえばリン酸一ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸塩など)、イミダゾールなど。場合により1種類以上のpH調節剤が、組成物を口腔用として許容できるpH範囲に保持するのに有効な全量で存在できる。
【0052】
[0053] 口当たり改善剤には、組成物の使用中に望ましいテキスチャーまたは他の感触を付与する物質が含まれる。そのような物質には、炭酸水素塩が含まれ、多様な態様においてこれらは発泡および二酸化炭素放出により歯および歯肉に”清浄感”を与える。口腔用として許容できるいずれかの炭酸水素塩を使用でき、これにはアルカリ金属炭酸水素塩、たとえば炭酸水素ナトリウムおよびカリウム、炭酸水素アンモニウムなどが含まれるが、これらに限定されない。場合により1種類以上の炭酸水素塩が約0.1〜約50%、たとえば約1〜約20%の全量で存在できる。
【0053】
[0054] 本発明に有用な矯味矯臭剤には、組成物の味覚を増強する作用をもついずれかの物質、または物質の混合物が含まれる。口腔用として許容できるいずれかの天然または合成矯味矯臭剤、たとえば香油、芳香性アルデヒド、エステル、アルコール類、これらに類する物質、およびその組合わせを使用できる。これらの矯味矯臭剤は、合成の香油および芳香性物質および/または油、オレオ樹脂、ならびに植物、葉、花、果実などからの抽出物、ならびにその組合わせであってもよい。ある態様において矯味矯臭剤は、香味を付与する精油、エキス、または芳香性アルデヒド、ケトン、エステルもしくはアルコール類であり、スペアミント、ペパーミント、ウインターグリーン、サッサフラス、チョウジ、セージ、ユーカリ、マヨラマ、ニッケイ、レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジ、リンゴ、ナシ、モモ、イチゴ、サクランボ、アンズ、スイカ、バナナ、コーヒー、ココア、コーラ、miswak(ナチュラルブラシ)、メントール、カルボン(carvone)、アネトール、およびその組合わせよりなる群から選択される。代表的な香油には、スペアミント油、ニッケイ油、ペパーミント油、チョウジ油、ベイ油、タイム油、ニオイヒバ油、ニクズク油、セージ油、およびビター-アーモンド油が含まれる。人工、天然または合成の果実フレーバー、たとえばバニラ、チョコレート、コーヒー、ココア、ならびに柑橘油(レモン、オレンジ、ブドウ、ライムおよびグレープフルーツを含む)、および果実エッセンス(リンゴ、ナシ、モモ、イチゴ、ラズベリー、サクランボ、プラム、パイナップル、アンズを含む)なども有用である。これらの矯味矯臭剤を個別に、または組み合わせて使用できる。
【0054】
[0055] 一般に用いられる矯味矯臭剤には、ミント類、たとえばペパーミント、ウインターグリーン、スペアミント、カバ、アニス、および果実フレーバー、たとえばサクランボ、レモン−ライム、オレンジ、ブドウ、人工バニラ、ニッケイ誘導体、その他が含まれ、個別に、または組み合わせて用いられる。酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド(ケイ皮アルデヒド)、シトラール、ジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアニソールを含めたアルデヒドおよびエステルなどの矯味矯臭剤も使用できる。アルデヒド系矯味矯臭剤の他の例には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:アセトアルデヒド(リンゴ);ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド);ケイ皮アルデヒド(ニッケイ);シトラール、すなわちアルファシトラール(レモン、ライム);ネラール、すなわちベータシトラール(レモン、ライム);デカナール(オレンジ、レモン);エチルバニリン(バニラ、クリーム);ヘリオトロピン、すなわちピペロナール(バニラ、クリーム);バニリン(バニラ、クリーム);アルファ−アミルシンナムアルデヒド(香味のきいた果実様フレーバー);ブチルアルデヒド(バター、チーズ);バレルアルデヒド(バター、チーズ);シトロネラール(調節剤、多数のタイプ);デカナール(柑橘類);アルデヒドC−8(柑橘類);アルデヒドC−9(柑橘類);アルデヒドC−12(柑橘類);2−エチルブチルアルデヒド(ベリー果実);ヘキセナール、すなわちtrans−2(ベリー果実);トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド);ベラトルアルデヒド(veratraldehyde)(バニラ);2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、すなわちメロナール(メロン);2−6−ジメチルオクタナール(グリーンフルーツ、green fruit);および2−ドデカナール(柑橘類、マンダリン);サクランボ;ブドウ;その混合物など。一般に矯味矯臭剤は約1〜約10重量%の量で本発明に含有させることができる。他の態様において、矯味矯臭剤は約2〜約8%の量で存在する。1態様において、矯味矯臭剤は約1%の量で存在するクリスタルブランクフレーバー(crystal blanc flavor)である。
【0055】
[0056] 本発明に有用な甘味剤には、口腔用として許容できる天然または人工の、栄養性または非栄養性甘味剤が含まれる。そのような甘味剤には、デキストロース、ポリデキストロース、ショ糖、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、マンノース、キシロース、リボース、フルクトース、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ(高フルクトースコーンシロップおよびコーンシロップの固体を含む)、部分水解デンプン、水素化デンプン水解物、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、イソマルト(isomalt)、アスパルテーム、ネオテーム(neotame)、サッカリンおよびその塩類、スクラロース(sucralose)、ジペプチドベースの強力甘味剤、シクラメート類、ジヒドロカルコン(dihydrochalcone)類などが含まれる。多様な態様において、ナトリウムサッカリンが甘味剤として用いられる。場合により1種類以上の甘味剤が、選択する特定の甘味剤に強く依存した全量で、ただし一般に約0.005〜約5%、たとえば約0.01〜約1%の量で存在できる。
【0056】
[0057] 本発明に有用な着色剤には、顔料、色素、レーキ、および特定の光沢や反射能を付与する物質、たとえば真珠光沢剤(pearling agent)が含まれる。多様な態様において、着色剤は白色または淡色のコーティングを歯の表面に付与し、本発明組成物が効果的に接触している歯の表面位置の指標として作用し、かつ/あるいは組成物の外観、特に色および/または乳白度を改善して消費者に対する魅力を高めることができる。口腔用として許容できるいずれかの着色剤を使用でき、これにはタルク、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛、赤色、黄色、褐色および黒色の鉄酸化物、フェロシアン化アンモニウム鉄(III)、マンガンバイオレット、ウルトラマリーン、チタン化雲母、オキシ塩化ビスマスなどが含まれる。場合により1種類以上の着色剤が約0.001〜約20%、たとえば約0.01〜約10%、または約0.1〜約5%の全量で存在できる。
【0057】
[0058] 本発明組成物は、場合により有効物質を含むことができ、これは生理的障害もしくは状態を予防もしくは治療する作用をもち、または審美効果をもたらす。多様な態様において、有効物質は口腔内の障害もしくは状態を予防もしくは治療する作用をもち、または審美効果をもたらす(たとえば歯、歯肉、または口腔内の他の硬もしくは軟組織に)”口腔ケア”有効薬剤である。限定ではないが、本発明に有用なこれらの口腔ケア有効物質の例には下記のものが含まれる:抗歯石薬、抗歯垢薬、抗菌薬、抗微生物薬、抗う食(齲食)薬、抗歯肉炎薬、抗ウイルス薬、抗炎症薬、抗酸化剤、適合性の増白剤、減感薬、遮蔽剤(occluding agent)、ビタミン、栄養素、天然エキスおよび精油、適合性の酵素、歯周薬、呼気清涼剤、口臭抑制薬、唾液刺激薬、pH調節剤、鎮痛薬、ならびにその組合わせおよび混合物。本発明に有用な有効物質は、U.S.Pat.Nos.6,290,933および6,685,921にも開示されており、これらの特許それぞれを本明細書に援用する。
【0058】
[0059] 本発明組成物は、口腔ケア組成物中に慣用される、または望ましい、他のいずれかの物質、たとえば抗歯垢薬、歯垢分散剤、抗菌薬、抗炎症薬、研摩剤、増白剤、酵素、抗歯石薬、抗う食(齲食)薬、スズ(II)イオン源、酸化防止剤、唾液刺激薬、呼気清涼剤、Hアンタゴニスト、減感薬、栄養素を含有することができる。
【0059】
[0060] 本発明組成物は、成分を適切な容器、たとえばミキサー付きステンレス鋼タンクに添加して混合することにより調製される。1態様においては、組成物の成分を混合容器に下記の順序で添加する:液体成分、増粘剤成分、シリコーン複合材料、およびいずれかの矯味矯臭剤、着色剤または甘味剤。厳密な混合順序は決まっていないが、ある態様においてはシリコーン複合材料は多成分組成物に添加する最後の成分のひとつである。次いで成分を混合して均一な分散液/溶液を調製する。
【0060】
[0061] 本発明は、本発明による組成物を用いて口腔表面の付着防止性を増強するための方法を提供する。本明細書中で用いる”歯(tooth)”または”歯(teeth)”は、天然の歯、義歯、義歯床、充填材、キャップ、歯冠、ブリッジ、インプラント材など、および口腔に永久的または一時的に固定される硬質表面をもつ他のいずれかの歯科補綴物を表わす。本明細書中で用いる付着防止性には、生体物質、化学物質、微生物、細菌および食品を含む歯垢形成物質が口腔表面に結合または粘着または付着するのを予防し、遮断し、または少なくとも阻害することが含まれる。
【0061】
[0062] したがって本発明は、歯など口腔表面への細菌の付着を抑制するための方法であって、シリコーン化合物および多孔質架橋ポリマーを含む安全かつ有効な量のシリコーン複合材料を表面に適用することを含む方法を提供する。ある態様において本発明方法は、歯の表面に歯垢バイオフィルムを形成する可能性のある微生物の粘着および付着を予防し、または実質的に阻害する。多様な態様において、本発明は歯垢形成を阻害するための方法を提供する。ある態様においてそのような方法は、さらに前記に述べた少なくとも1種類の抗歯垢薬および歯石抑制薬を含む本発明組成物を投与することを含む。多様な方法において、そのような組成物を歯肉炎または歯周炎の治療または予防のために使用する。多様な態様において、そのような方法は下記のものを含む組成物を適用することを含む:付着防止剤および多孔質架橋ポリマーを含む複合材料;ならびにフィルム形成材料を含む非水性キャリヤー。本発明方法は、複合材料を適切な口腔用キャリヤーと共に適用することを含む。
【0062】
[0063] 本明細書中で述べる”適用”は、シリコーン複合材料を口腔表面と接触させるいずれかの方法を表わす。多様な態様においてそのような方法は、複合材料を含む組成物をすすぎ、塗布およびブラッシングなどの方法で直接適用することを含む。多様な態様において複合材料の適用は、付着防止効果の付与に十分な時間、組成物が歯の表面に接触した状態に維持されるのを補助する適用器具の使用を含む。
【0063】
実施例
[0064] 以下の例は本発明の説明であって、本発明の精神および範囲から逸脱しない多数の改変が可能であるので、本発明の限定と解釈すべきではない。限定ではない口腔ケア組成物の例を次表に挙げた成分により調製する。
【0064】
【表1】

【0065】
[0065] 比較例1は、架橋ポリマーを用いない一般的な歯みがき剤組成物を示す。例2〜4は、POLY−PORE(商標)を用いて調製したシリコーン複合材料を含有する。例4は非水性組成物である。歯みがき剤組成物は、一般に下記の方法で調製される。CMCおよびTSPPをグリセリンに分散させ、続いてCHITOGLYCAN(商標)溶液を添加する。ナトリウムMFPおよびナトリウムサッカリンを水に溶解し、前記溶液に添加する。ジメチコーンによりシリコーン接着剤をその濃度の50%に希釈する。23%のPOLY−PORE(商標)を希釈シリコーン接着剤と混合することにより、シリコーン接着剤POLY−PORE(商標)複合材を調製する。リン酸二カルシウムを添加し、均一に分散させる。この溶液にシリコーン接着剤/POLY−PORE(商標)複合材を添加し、均一に分散させ、続いて矯味矯臭剤およびラウリル硫酸ナトリウムを添加する。例2〜4は、例1と比較して60%を超える細菌付着低下を示す。たとえば、例2の1:2(水:練り歯みがき)スラリーをHAPディスクに施したところ、水処理ディスクと比較して75%の低下が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質架橋ポリマーに収着したシリコーン化合物を含む複合材料。
【請求項2】
ポリマーが、アクリレートおよびメタクリレートから選択される少なくとも1種類の重合した多価不飽和モノマーを含む、請求項1の組成物。
【請求項3】
ポリマーがポリイタコネートを含む、請求項1の組成物。
【請求項4】
ポリマーが約0.1〜約0.3cc/gのBET多孔率を有する、請求項1の組成物。
【請求項5】
シリコーン複合材料が、複合材料の約70〜約90重量%の量で架橋ポリマーに収着したシリコーン化合物を含む、請求項1の組成物。
【請求項6】
シリコーン化合物が、ジメチコーン中に最高約40%のシリコーン接着剤を含む、請求項1の組成物。
【請求項7】
さらにキャリヤーを含む、請求項1の組成物。
【請求項8】
キャリヤーが非水性キャリヤーである、請求項7の組成物。
【請求項9】
キャリヤーが親水性ポリマーを含む、請求項7の組成物。
【請求項10】
親水性ポリマーが、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドの非イオン性ポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー、カルボキシメチレンポリマー、およびポリビニルピロリドンから選択される少なくとも1種類のポリマーである、請求項9の組成物。
【請求項11】
さらに、抗歯石薬、抗歯垢薬および歯周薬から選択される少なくとも1種類の有効物質を含む、請求項7の組成物。
【請求項12】
ポリマーが、アクリレートおよびメタクリレートから選択される少なくとも1種類の重合した多価不飽和モノマーを含む、請求項7の組成物。
【請求項13】
ポリマーがポリイタコネートを含む、請求項7の組成物。
【請求項14】
ポリマーが約0.1〜約0.3cc/gのBET多孔率を有する、請求項7の組成物。
【請求項15】
シリコーン複合材料が、複合材料の約70〜約90重量%の量で架橋ポリマーに収着したシリコーン化合物を含む、請求項7の組成物。
【請求項16】
シリコーン化合物が、ジメチコーン中に最高約40%のシリコーン接着剤を含む、請求項7の組成物。
【請求項17】
シリコーン複合材料が、組成物中に約5〜約30重量%の量で存在する、請求項7の組成物。
【請求項18】
口腔表面に、安全かつ有効な量の請求項1の組成物を適用することを含む方法。
【請求項19】
口腔表面に、安全かつ有効な量の請求項7の組成物を適用することを含む方法。
【請求項20】
方法が下記のうち1以上を行なう、請求項19の方法:
口腔表面への細菌の付着を阻害する、
歯垢形成を阻害する、
歯肉炎を予防する、
歯肉炎を治療する、
歯周炎を予防する、および
歯周炎を治療する。

【公表番号】特表2009−535491(P2009−535491A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509950(P2009−509950)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/067300
【国際公開番号】WO2007/130816
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(590002611)コルゲート・パーモリブ・カンパニー (147)
【氏名又は名称原語表記】COLGATE−PALMOLIVE COMPANY
【Fターム(参考)】