説明

シルク検査装置

【課題】基板に印刷されたシルク印刷パターンを高い精度で検査することができるようにする。
【解決手段】基板の画像を取得する画像取得部と、画像取得部が取得した基板の画像からシルク印刷パターンの画像を切り出すシルク領域切り出し部と、シルク領域切り出し部が切り出したシルク印刷パターンの画像を保存する切り出し画像格納部と、シルク印刷パターンのCAD画像を読み込むCAD画像データ読み込み部と、CAD画像データ読み込み部が読み込んだCAD画像と、シルク印刷パターンの画像とをずらしながら一致度合いを集計する手段と、ずらした座標に対して一致度合いの集計結果を格納する照合結果格納部と、照合結果格納部に格納された集計結果からシルク印刷パターンのずれ量を判定する位置ずれ判定部と、位置ずれ判定部が判定したシルク印刷パターンのずれ量に基づいてシルク印刷パターンの不良を判定する不良判定部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シルク検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板等の基板には、表面に銅等の導電性金属による配線パターンが印刷メッキ等の方法で形成され、その上部に絶縁保護用ソルダレジスト、さらに、電子部品のシンボルや回路記号等の文字や線を示すシルク印刷パターン等が重ねて印刷されている。そして、電子部品の小型化に伴い、配線や印刷も微細化されている。そこで、これらのパターンが正確に形成され、印刷されているか否かを製品の製造後になんらかの方法で検査する必要がある。
【0003】
近年、基板の外観検査は、検査の高精度化と検査時間の短縮のため、目視検査から画像処理装置を利用する検査装置による検査へと移行し、大量の基板の外観検査を短時間で行うことができるようになってきた。しかし、従来の検査装置の検査性能は、検査精度が十分に高くはなく、また、誤認識、すなわち、虚報の発生が完全に解消されず、検査装置のメーカは、検出精度を上げながら虚報を減らすという非常に困難な開発に時間をかけているのが現実である(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0004】
一般的な基板の製造工程において、ソルダレジスト、パッド、スルーホール等は、基準に合わせて製造されるため、製造誤差が非常に小さくなっている。これに対し、シルク印刷では基準の精度がそれほど高くないので、各基板毎に印刷パターンのずれが大きくなってしまい、比較的良い状態の基板、すなわち、ゴールデンボードを検査のマスターデータとすることが困難である。そのため、シルク印刷パターンの検査は、高精度な検査をすることができず、検査精度が低くなっている。
【0005】
また、色によってシルク印刷パターンを抽出し、該シルク印刷パターンのずれに対しては、許容範囲の検査精度を落として検査する技術も提案されている。
【特許文献1】特開2002−158413号公報
【特許文献2】特開2003−86919号公報
【特許文献3】特開平11−337498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の検査装置では、シルク印刷パターンを高い精度で検査することができず、検査精度が低下してしまう。
【0007】
本発明は、前記従来の問題点を解決して、基板に印刷されたシルク印刷パターンの画像とシルク印刷パターンのCAD(Computer Aided Design)画像とのずれ量に基づいて、基板に印刷されたシルク印刷パターンの良不良を判定するようにして、基板に印刷されたシルク印刷パターンを高い精度で検査することができるシルク検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明のシルク検査装置においては、基板の画像を取得する画像取得部と、該画像取得部が取得した基板の画像からシルク印刷パターンの画像を切り出すシルク領域切り出し部と、該シルク領域切り出し部が切り出したシルク印刷パターンの画像を保存する切り出し画像格納部と、前記シルク印刷パターンのCAD画像を読み込むCAD画像データ読み込み部と、該CAD画像データ読み込み部が読み込んだCAD画像と、前記シルク印刷パターンの画像とをずらしながら一致度合いを集計する手段と、ずらした座標に対して一致度合いの集計結果を格納する照合結果格納部と、該照合結果格納部に格納された集計結果からシルク印刷パターンのずれ量を判定する位置ずれ判定部と、該位置ずれ判定部が判定したシルク印刷パターンのずれ量に基づいてシルク印刷パターンの不良を判定する不良判定部とを有する。
【0009】
本発明の他のシルク検査装置においては、さらに、前記CAD画像の連結成分を抽出する連結成分抽出部と、該連結成分抽出部が抽出した連結成分を複数のグループに分けるグループ作成部と、グループ毎にずらしてシルク印刷パターンの画像とCAD画像との一致度合いを計算する一致率集計部とを有する。
【0010】
本発明の更に他のシルク検査装置においては、さらに、前記シルク印刷パターンの画像を二値化する二値化部と、二値画像の縦方向画素ヒストグラムを作成する縦方向画素ヒストグラム作成部と、前記二値画像の横方向画素ヒストグラムを作成する横方向画素ヒストグラム作成部と、前記CAD画像の縦方向画素ヒストグラムを作成するCAD縦方向画素ヒストグラム作成部と、前記CAD画像の横方向画素ヒストグラムを作成するCAD横方向画素ヒストグラム作成部と、前記シルク印刷パターンの画像及びCAD画像の各々から作成した画素ヒストグラム同士をずらしながら一致度合いを計算する照合部とを有する。
【0011】
本発明の更に他のシルク検査装置においては、さらに、前記CAD画像の連結成分を抽出する連結成分抽出部と、該連結成分抽出部が抽出した連結成分を複数のグループに分けるグループ作成部と、前記CAD画像のグループ毎に縦方向画素ヒストグラムを作成するCAD縦方向画素ヒストグラム作成部と、前記CAD画像のグループ毎に横方向画素ヒストグラムを作成するCAD横方向画素ヒストグラム作成部と、前記シルク印刷パターンの画像を二値化する二値化部と、前記シルク印刷パターンの二値画像の縦方向画素ヒストグラムを作成する縦方向画素ヒストグラム作成部と、前記二値画像の横方向画素ヒストグラムを作成する横方向画素ヒストグラム作成部と、前記シルク印刷パターンの画像及びCAD画像の各々から作成した画素ヒストグラム同士をずらしながら一致度合いを計算する照合部とを有する。
【0012】
本発明の更に他のシルク検査装置においては、さらに、前記一致率集計部は、前記シルク印刷パターンの画像を二値化した二値画像と前記CAD画像の二値画像とを重ね合わせたときに互いに共通する画素同士において、互いに黒である画素又は互いに白である画素を一致している画素として一致率を集計する。
【0013】
本発明の更に他のシルク検査装置においては、さらに、前記一致率集計部は、前記シルク印刷パターンの画像とCAD画像との画素同士の特徴値の差異を閾(しきい)値と比較し、一致しているか否かを集計する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、シルク検査装置は、基板に印刷されたシルク印刷パターンの画像とシルク印刷パターンのCAD画像とのずれ量に基づいて、基板に印刷されたシルク印刷パターンの良不良を判定するようになっている。これにより、基板に印刷されたシルク印刷パターンを高い精度で検査することができることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【0017】
図において、11は検査の対象となるプリント回路基板等の基板である。該基板11は、樹脂、セラミクス等から成り、その片面又は両面に銅等の導電性金属による図示されない配線パターンが形成されている。そして、前記基板11の片面又は両面には、各種部品がはんだ付けによって接続されて実装されるが、ここでは、前記基板11は部品が実装される前の状態にあるものとする。なお、前記部品は、例えば、コンデンサ、抵抗、フィルタ、半導体、IC(Integrated Circuit)等の電気部品又は電子部品であるが、いかなる種類の部品であってもよい。また、前記基板11の片面又は両面には、絶縁保護用ソルダレジストが塗布され、さらに、部品のシンボルや回路記号等の文字や線を示すシルク印刷パターンが印刷されている。
【0018】
そして、12は画像取得部であり、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子、レンズ等の光学素子を備える撮像装置によって撮像された前記基板11の画像を取得する。なお、本実施の形態においては、RGB(Red Green Blue)のカラー画像を取得するものとする。
【0019】
また、13はシルク領域切り出し部であり、切り出し特徴格納部29に格納されている特徴データを用いて、前記画像取得部12が取得した基板11の画像から、シルク印刷パターンの切り出しを行う。そして、14は切り出し画像格納部であり、シルク領域切り出し部13が切り出したシルク印刷パターンの画像を格納する。
【0020】
さらに、20はCADデータベースであり、ソルダレジストパターン、シルク印刷パターン、各銅層のパターン、基板11の外形等のCADデータが格納されている。そして、21はシルクCADデータ取得部であり、前記CADデータベース20からシルク印刷パターンのCADデータを取得する。また、22はCAD画像データ変換部であり、前記シルクCADデータ取得部21が取得したシルク印刷パターンのCADデータをCAD画像、すなわち、シルクCAD画像のデータに変換する。
【0021】
また、23はCAD画像データ格納部であり、前記CAD画像データ変換部22によって変換されたシルク印刷パターンのCAD画像、すなわち、シルクCAD画像のデータを格納する。そして、24は連結成分抽出部であり、前記CAD画像データ変換部22によって変換されたシルクCAD画像のデータからシルク印刷パターンの塊、すなわち、連結成分を取得し、取得した各連結成分にラベル(番号)を付ける。
【0022】
さらに、15は位置合わせ部であり、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されているシルクCAD画像のデータのずらし範囲に従って、切り出し画像格納部14に格納されているシルク印刷パターンの画像と当該印刷パターンのシルクCAD画像との位置合わせを行う。
【0023】
なお、本実施の形態においては、ずらし範囲をX軸に3及びY軸に3とする、すなわち、3×3の範囲でずらすものとする。そして、3×3の左上(X=1、Y=1)を始めの点として、X方向に移動しながら右下(X=3、Y=3)までの9箇所にずらすものとする。また、ずらした座標の番号として、左上(X=1、Y=1)を「1」とし、右下(X=3、Y=3)を「9」とする。
【0024】
さらに、16は照合部であり、位置合わせ部15の座標に合わせて、切り出し画像格納部14に格納されているシルク印刷パターンの画像と当該印刷パターンのシルクCAD画像とを重ね合わせる。そして、17は一致率集計部であり、照合部16が重ね合わせた画像において、シルク印刷パターンが重なっている度合い、すなわち、重なり度合いを計算して集計する。例えば、該重なり度合いは、シルク印刷パターンが重なっている部分の画素数を画像の全画素数で除算した数で表すことができる。
【0025】
また、18は照合結果格納部であり、一致率集計部17が集計した結果を、ずらした座標の番号P1の配列と照合した結果を格納する。さらに、19は照合座標変更部であり、ずらした座標を左上(X=1、Y=1)から1つX方向に移動した点(X=2、Y=1)に変更する。
【0026】
そして、前記位置合わせ部15、照合部16、一致率集計部17、照合結果格納部18及び照合座標変更部19が、前述の処理を、ずらし範囲である9箇所について終了するまで繰り返して行い、前記9箇所についての処理が終了した後に、以降の処理である位置ずれ判定部25からの処理を行う。
【0027】
ここで、該位置ずれ判定部25は、照合結果格納部18に格納されているずらした座標9箇所の結果のうちで最も一致度合いの高い箇所を、シルク印刷パターンの画像と当該シルク印刷パターンのCAD画像とのずれ量であると判定する。
【0028】
また、26は不良判定部であり、前記位置ずれ判定部25が判定したずれ箇所の一致度合いを閾値と比較し、シルク印刷パターンに不良があるか否かを判定する。さらに、27は判定結果格納部であり、不良判定部26の判定結果を格納する。そして、28は結果出力部であり、判定結果格納部27に格納されている判定結果をファイルに出力したり、画面に表示したりする。
【0029】
次に、前記構成のシルク検査装置の動作について説明する。
【0030】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるシルク印刷パターンの画像とCAD画像とを示す図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるずらし範囲を示す図である。
【0031】
まず、画像取得部12は、撮像装置によって撮像された基板11のカラー画像を取得する。そして、シルク領域切り出し部13は、あらかじめ切り出し特徴格納部29に格納されているシルク印刷パターンの特徴データを用い、前記画像取得部12が取得した基板11の画像からシルク印刷パターンの切り出しを行い、切り出し画像格納部14に図2(a)に示されるようなシルク印刷パターン画像40を格納する。
【0032】
また、シルクCADデータ取得部21は、CADデータベース20からシルク印刷パターンのCADデータを取得する。そして、CAD画像データ変換部22は、シルク印刷パターンのCADデータを画像データに変換し、変換した図2(b)に示されるようなシルクCAD画像41のデータをCAD画像データ格納部23に格納する。また、連結成分抽出部24は、CAD画像データ格納部23に格納されたシルクCAD画像41について、シルク印刷パターンの塊、すなわち、連結成分を取得し、取得した各連結成分にラベル(番号)を付ける。
【0033】
続いて、位置合わせ部15は、前記シルク印刷パターン画像40及びシルクCAD画像41を入力し、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されている、図3に示されるようなシルク印刷パターンのCAD画像のデータのずらし範囲44の番号「1」から「9」に従って、シルクCAD画像41のデータをずらす。本実施の形態においては、ずらし範囲44をX軸に3及びY軸に3とする、すなわち、3×3の範囲でずらすものとする。そして、3×3の左上「1」(X=1、Y=1)を始めの点として、X方向に移動しながら右下「9」(X=3、Y=3)までの9箇所にずらすものとする。また、ずらした座標の番号として、左上(X=1、Y=1)を「1」とし、右下(X=3、Y=3)を「9」とする。なお、本実施の形態において、ずらし範囲44の1ブロックは1画素に相当する。
【0034】
次に、シルク印刷パターン画像40の画素42とシルクCAD画像41の画素43を例にして位置合わせ部15の動作を説明をする。
【0035】
図4は本発明の第1の実施の形態における位置合わせ部の動作を説明する図、図5は本発明の第1の実施の形態における位置合わせ部及び照合部の動作を説明する図、図6は本発明の第1の実施の形態における照合結果を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における不良判定部の動作を説明する図である。
【0036】
ここで、シルク印刷パターン画像40の画素42がずらし範囲44の「5」の位置にあるとしたときが図4に示される画素48であり、シルクCAD画像41の画素43をずらし範囲44の「1」の位置に合わせたときが図4に示される画素47である。このときの画像が、図5に示されるシルクCAD画像50及びシルク印刷パターン画像51である。
【0037】
まず、最初に、位置合わせ部15は図5(a)に示される位置に合わせ、照合部16は、シルク印刷パターン画像51の画素とシルクCAD画像50の画素とが一致している部分の画素数を一致率集計部17に出力する。すると、該一致率集計部17ではシルクCAD画像41における画素の総数を分母として一致している部分の画素数を分子とし、一致率を計算する。そして、照合結果格納部18に、ずらし範囲44の番号「1」(X=1、Y=1)の配列に格納する。
【0038】
続いて、データが照合結果格納部18に格納されると、照合座標変更部19は、ずらし範囲44の「2」の位置に相当する座標値に変更する。そして、位置合わせ部15がシルクCAD画像41の画素43をずらし範囲44の「2」の座標に合わせた画像が図5(b)に示されるシルクCAD画像52である。続いて、照合部16及び一致率集計部17が前述の動作を繰り返し、照合結果格納部18に、ずらし範囲44の番号「2」(X=2、Y=1)の配列にデータを格納する。
【0039】
以降、前記位置合わせ部15、照合部16、一致率集計部17、照合結果格納部18及び照合座標変更部19が、前述の処理を、ずらし範囲44の「9」(画像54)が終了するまで行う。そして、「1」から「9」までの9箇所についての処理が終了した後に、以降の処理である位置ずれ判定部25からの処理が行われる。なお、「1」から「9」までの9箇所についてのずらした座標の結果は、図6に示される表のように、前記照合結果格納部18に格納される。
【0040】
そして、位置ずれ判定部25は、照合結果格納部18に格納されているずらし座標9箇所の結果に基づき、最も一致率が高い箇所である番号「5」(X=2、Y=2)がシルク印刷パターン画像40とシルクCAD画像41とがシルク印刷パターンのずれ補正をした位置であると判定する。続いて、不良判定部26は、番号「5」の一致率をあらかじめ設定された閾値と比較し、前記一致率が閾値以上ならば不良ではないと判定し、閾値未満ならば不良であると判定する。例えば、図6に示される例においては、番号「5」の一致率が100〔%〕であるので、不良判定部26は、不良ではないと判定する。そして、不良判定部26が判定した結果は判定結果格納部27に格納される。また、結果出力部28は、判定結果格納部27に格納された結果をファイル出力したり、画面に表示したりする。
【0041】
このように、本実施の形態においては、基板11の画像からシルク印刷パターン画像40を切り出し、該シルク印刷パターン画像40に対してシルクCAD画像41を特定範囲内においてずらしながらシルク印刷パターンのずれを補正し、補正後に検査を実施するようになっている。これにより、従来困難であったシルクのパターンマッチングによる検査を行うことができ、印刷ずれが大きく高精度に検査することが困難であったシルク印刷パターンの検査を、パターンマッチングによって高精度で実現することができる。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0043】
図8は本発明の第2の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【0044】
本実施の形態におけるシルク検査装置は、図に示されるように、グループ作成部30を有する。該グループ作成部30は、連結成分抽出部24が取得したシルク印刷パターンの塊、すなわち、連結成分毎のラベル(番号)について、1つの基板11の全シルク印刷パターンを、例えば、5つのグループにする場合に、5つのグループになるように近くにあるラベル同士をまとめてグループ番号(この場合は、「1」から「5」のいずれかの番号)を付ける。
【0045】
また、位置合わせ部15は、グループ作成部30によって作成されたグループに対して、前記第1の実施の形態と同様に、グループ毎にずらし範囲に従って画像の位置合わせを行う。さらに、照合結果格納部18は、グループ番号とずらし番号の2次元配列に結果を格納する。
【0046】
そして、位置合わせ部15、照合部16、一致率集計部17、照合結果格納部18及び照合座標変更部19は、各々の処理をずらし範囲である9箇所について終了するまで行い、9箇所についての処理が終了した後に、以降の処理である位置ずれ判定部25からの処理を行う。
【0047】
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0048】
次に、本実施の形態におけるシルク検査装置の動作について説明する。
【0049】
図9は本発明の第2の実施の形態における画像を重ね合わせる動作を示す第1の図、図10は本発明の第2の実施の形態における画像を重ね合わせる動作を示す第2の図、図11は本発明の第2の実施の形態における照合結果を示す図である。
【0050】
前記第1の実施の形態においては、画像のずれを高い精度で補正することができない場合がある。例えば、シルク印刷パターンの画像及びシルクCAD画像が、それぞれ、図9(a)に示されるような60及び図9(b)に示されるような63であって、広い範囲に亘(わた)って第1パターン61及び64と第2パターン62及び65とが、それぞれ、分布しているような場合である。この場合、シルク印刷パターン画像60とシルクCAD画像63との一致率を判定するために、シルクCAD画像63の第1パターン64及び第2パターン65を同一条件でずらしていくと、シルク印刷パターン画像60の第1パターン61とシルクCAD画像63の第1パターン64とが一致しても、シルク印刷パターン画像60の第2パターン62とシルクCAD画像63の第2パターン65とが一致しないことがある。すなわち、図9(c)に示されるように、重ね合わせ画像66において、第1パターン67は一致したものとなっても、第2パターン68はずれたものとなってしまうことがある。これは、シルク印刷パターンが均等にずれていないためである。本実施の形態においては、このような問題を解消するために、グループ作成部30が設けられている。
【0051】
そして、該グループ作成部30は、図10に示されるように、シルクCAD画像73に対して、基準点79a及び79bの2点から近いパターンを2つのグループに分けるとすると、グループ74及び75の2つに分けることができる。そして、グループ74とグループ75のそれぞれについて、前記第1の本実施の形態と同様に、位置合わせ部15、照合部16、一致率集計部17、照合結果格納部18及び照合座標変更部19が処理を行う。ただし、照合結果格納部18には、各グループ74及び75毎にずらし範囲44の「1」から「9」までの9箇所の照合結果が格納される。
【0052】
ここで、照合結果格納部18に格納されているグループ74及び75毎のずらし座標9箇所の結果が、図11に示される表80のようになっているものとする。この場合、位置ずれ判定部25は、表80の結果に基づき、グループ74のずらし座標9箇所のうちで最も一致率が高い箇所である番号「5」(X=2、Y=2)がシルク印刷パターン画像70のパターン71とシルクCAD画像73のグループ74がシルク印刷パターンとのずれを補正した位置であると判定する。また、グループ75のずらし座標9箇所のうちで最も一致率が高い箇所である番号「8」(X=2、Y=3)がシルク印刷パターン画像70のパターン71とシルクCAD画像73のグループ74とがシルク印刷パターンのずれを補正した位置であると判定される。その結果、重ね合わせ画像76におけるパターン77及び78が示すように、シルク印刷パターン画像70とシルクCAD画像73とを一致させることが可能となる。
【0053】
そして、不良判定部26は、前記第1の実施の形態と同様に、一致率と閾値とを比較して閾値以上ならば不良ではないとし、閾値未満ならば不良であるとする。例えば、図11に示される表80のグループ74及び75の場合、グループ74の番号「5」の一致率が100〔%〕であるので、不良判定部26は、不良ではないと判定する。そして、不良判定部26が判定した結果は判定結果格納部27に格納される。また、結果出力部28は、判定結果格納部27に格納された結果をファイル出力したり、画面に表示したりする。
【0054】
このように、本実施の形態においては、シルクCAD画像73をいくつかのグループに分け、グループ毎にシルクCAD画像73を特定範囲内でずらしながらシルク印刷パターンのずれを補正するようになっている。そのため、部分的なシルク印刷パターンのずれに対しても高精度なずれ補正を行うことができ、ずれ補正後に検査を実行することによって、高精度なシルク印刷パターンの検査を行うことができる。
【0055】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0056】
図12は本発明の第3の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【0057】
本実施の形態におけるシルク検査装置は、図に示されるように、二値化部31、縦方向画素ヒストグラム作成部32、横方向画素ヒストグラム作成部33、CAD縦方向画素ヒストグラム作成部34及びCAD横方向画素ヒストグラム作成部35を有する。なお、一致率集計部17及び連結成分抽出部24は省略されている。
【0058】
そして、前記二値化部31は、シルク領域切り出し部13によって切り出されたシルク印刷パターンの画像を二値化する。また、縦方向画素ヒストグラム作成部32は、切り出し画像格納部14に格納されているシルク印刷パターンの二値画像について、縦方向に画素を累積してヒストグラムを作成する。一方、横方向画素ヒストグラム作成部33は、切り出し画像格納部14に格納されているシルク印刷パターンの二値画像について、横方向に画素を累積してヒストグラムを作成する。
【0059】
また、CAD縦方向画素ヒストグラム作成部34は、CAD画像データ格納部23に格納されているシルクCAD画像のデータについて、縦方向に画素を累積してヒストグラムを作成する。さらに、CAD横方向画素ヒストグラム作成部35は、CAD画像データ格納部23に格納されているシルクCAD画像のデータについて、横方向に画素を累積してヒストグラムを作成する。
【0060】
そして、位置合わせ部15は、照合座標格納部15aに格納されているずらし範囲に従い、縦方向画素ヒストグラム作成部32によって作成されたヒストグラムとCAD縦方向画素ヒストグラム作成部34によって作成されたヒストグラムとの位置合わせを行う。なお、本実施の形態においては、ずらしの範囲を横に3とする。
【0061】
また、位置合わせ部15は、照合座標格納部15aに格納されているずらし範囲に従い、横方向画素ヒストグラム作成部33によって作成されたヒストグラムとCAD横方向画素ヒストグラム作成部35によって作成されたヒストグラムとの位置合わせを行う。なお、本実施の形態においては、ずらしの範囲を縦に3とする。
【0062】
さらに、照合部16は、前記位置合わせ部15の座標に合わせて、縦方向画素ヒストグラム作成部32によって作成されたヒストグラムと、CAD縦方向画素ヒストグラム作成部34によって作成されたヒストグラムとの照合を行う。また、照合部16は、横方向画素ヒストグラム作成部33によって作成されたヒストグラムと、CAD横方向画素ヒストグラム作成部35によって作成されたヒストグラムとの照合を行う。なお、本実施の形態においては、照合方法をヒストグラムの相関性で表すものとし、縦方向画素ヒストグラムの相関性を縦方向ヒストグラム相関結果とし、横方向画素ヒストグラムの相関性を横方向ヒストグラム相関結果とする。
【0063】
そして、照合座標変更部19は、CAD縦方向画素ヒストグラムに対してはずらし座標を横方向に1つ移動させ、CAD横方向画素ヒストグラムに対してはずらし座標を縦方向に1つ移動させる。
【0064】
また、位置ずれ判定部25は、照合結果格納部18に格納されているずらし座標の縦方向ヒストグラム相関結果及び横方向ヒストグラム相関結果のそれぞれに対して最も相関性が高い座標を、シルク印刷パターン画像とシルクCAD画像とのずれ量であると判定する。
【0065】
さらに、不良判定部26は、前記位置ずれ判定部25によって判定されたずれ箇所に対して、シルク印刷パターン画像とシルクCAD画像との一致度合いを計算し、シルク印刷パターンに不良があるか否かを判断する。
【0066】
また、判定結果格納部27は、前記不良判定部26の判定結果を格納する。そして、結果出力部28は、前記判定結果格納部27に格納されている結果をファイルに出力したり画面に表示したりする。
【0067】
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0068】
次に、本実施の形態におけるシルク検査装置の動作について説明する。
【0069】
図13は本発明の第3の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムを示す図、図14は本発明の第3の実施の形態におけるシルクCAD画像のヒストグラムを示す図、図15は本発明の第3の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムとシルクCAD画像のヒストグラムとの相関性を示す図である。
【0070】
まず、二値化部31は、シルク領域切り出し部13によって切り出されたシルク印刷パターンの画像を二値化し、切り出し画像格納部14に格納する。そして、縦方向画素ヒストグラム作成部32は、切り出し画像格納部14に格納されている図13に示されるような二値画像81について、縦方向画素ヒストグラム82を作成する。この場合、二値化された黒画素(二値画像81の部分)の画素数を矢印87で示される方向、すなわち、縦方向に累積して縦方向画素ヒストグラム82を作成する。また、横方向画素ヒストグラム作成部33は、切り出し画像格納部14に格納されている図13に示されるような二値画像81について、横方向画素ヒストグラム83を作成する。この場合、二値化された黒画素(二値画像81の部分)の画素数を矢印88で示される方向、すなわち、横方向に累積して横方向画素ヒストグラム83を作成する。
【0071】
同様に、CAD縦方向画素ヒストグラム作成部34は、CAD画像データ格納部23に格納されている図14に示されるようなシルクCAD画像84について、CAD縦方向画素ヒストグラム85を作成する。この場合、二値化された黒画素(シルクCAD画像84の部分)の画素数を縦方向に累積してCAD縦方向画素ヒストグラム85を作成する。また、CAD横方向画素ヒストグラム作成部35は、CAD画像データ格納部23に格納されている図14に示されるようなシルクCAD画像84について、CAD横方向画素ヒストグラム86を作成する。この場合、二値化された黒画素(シルクCAD画像84の部分)の画素数を横方向に累積してCAD横方向画素ヒストグラム86を作成する。
【0072】
続いて、位置合わせ部15は、縦方向画素ヒストグラム82及びCAD縦方向画素ヒストグラム85について、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されているシルクCAD画像のデータのずらし範囲に対してずらしながら、相関性を計算する。この場合、図15(a)〜(c)に示されるように、CAD縦方向画素ヒストグラム85を線91、94及び96の位置にずらしながら相関性を計算する。
【0073】
同様に、横方向画素ヒストグラム83及びCAD横方向画素ヒストグラム86について、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されているシルクCAD画像のデータのずらし範囲に対してずらしながら、相関性を計算する。この場合、図15(d)〜(f)に示されるように、CAD横方向画素ヒストグラム86を線98、100及び102の位置にずらしながら相関性を計算する。
【0074】
続いて、位置ずれ判定部25は、図15(a)〜(c)のうちで最も相関性が高い結果である図15(b)を横方向のずれと判定し、また、図15(d)〜(f)のうちで最も相関性が高い結果である図15(e)を縦方向のずれと判定する。
【0075】
そして、不良判定部26は、位置ずれ判定部25によって判定されたずれに対して、シルク印刷パターンとシルクCAD画像との一致率を前記第1の実施の形態と同様に計算し、判定結果を判定結果格納部27に格納する。また、結果出力部28は、判定結果格納部27に格納された結果をファイル出力したり、画面に表示したりする。
【0076】
このように、本実施の形態においては、縦方向のヒストグラムと横方向のヒストグラムとを用いて、シルク印刷パターンとシルクCAD画像とのずれ量を検出するようになっている。そのため、シルク印刷パターンとシルクCAD画像とのずれ量を高速で検出することができ、ずれ補正後に検査を実行することによって、高精度なシルク印刷パターンの検査を行うことができる。
【0077】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0078】
図16は本発明の第4の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【0079】
本実施の形態におけるシルク検査装置は、前記第1〜第3の実施の形態を組み合わせた構成を有するものであるので、各部の説明を省略する。
【0080】
次に、本実施の形態におけるシルク検査装置の動作について説明する。
【0081】
図17は本発明の第4の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムを示す図、図18は本発明の第4の実施の形態におけるシルクCAD画像のヒストグラムを示す図である。
【0082】
まず、二値化部31は、シルク領域切り出し部13によって切り出されたシルク印刷パターンの画像を二値化し、切り出し画像格納部14に格納する。そして、縦方向画素ヒストグラム作成部32は、切り出し画像格納部14に格納されている図17に示されるような二値画像105について、縦方向画素ヒストグラム110を作成する。この場合、二値化された黒画素(二値画像105の部分)の画素数を矢印87で示される方向、すなわち、縦方向に累積して縦方向画素ヒストグラム110を作成する。また、横方向画素ヒストグラム作成部33は、切り出し画像格納部14に格納されている図17に示されるような二値画像105について、横方向画素ヒストグラム111を作成する。この場合、二値化された黒画素(二値画像105の部分)の画素数を矢印88で示される方向、すなわち、横方向に累積して縦方向画素ヒストグラム111を作成する。
【0083】
また、グループ作成部30は、図18に示されるように、シルクCAD画像73に対して、基準点79a及び79bの2点から近いパターンを2つのグループに分けるとすると、グループ74及び75の2つに分けることができる。そして、グループ74とグループ75のそれぞれについて、前記第1の本実施の形態と同様に、位置合わせ部15、照合部16、一致率集計部17、照合結果格納部18及び照合座標変更部19が処理を行う。
【0084】
続いて、CAD縦方向画素ヒストグラム作成部34は、CAD画像データ格納部23に格納されているシルクCAD画像73のグループ74及びグループ75のそれぞれについて、CAD縦方向画素ヒストグラム115及び116を作成する。この場合、二値化された黒画素(シルクCAD画像データの部分)の画素数を縦方向に累積してCAD縦方向画素ヒストグラム115及び116を作成する。また、CAD横方向画素ヒストグラム作成部35は、CAD画像データ格納部23に格納されているシルクCAD画像73のグループ74及びグループ75のそれぞれについて、CAD横方向画素ヒストグラム117及び118を作成する。この場合、二値化された黒画素(シルクCAD画像73の部分)の画素数を横方向に累積してCAD横方向画素ヒストグラム117及び118を作成する。
【0085】
続いて、位置合わせ部15は、縦方向画素ヒストグラム110及びグループ74のCAD縦方向画素ヒストグラム115について、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されているシルクCAD画像のデータのずらし範囲に対してずらしながら、相関性を計算する。同様に、縦方向画素ヒストグラム110及びグループ75のCAD縦方向画素ヒストグラム116について、相関性を計算する。
【0086】
また、位置合わせ部15は、横方向画素ヒストグラム111及びグループ74のCAD横方向画素ヒストグラム117について、あらかじめ照合座標格納部15aに格納されているシルクCAD画像のデータのずらし範囲に対してずらしながら、相関性を計算する。同様に、横方向画素ヒストグラム111及びグループ75のCAD横方向画素ヒストグラム118について、相関性を計算する。
【0087】
なお、相関性の計算は、前記第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。また、以降の動作も前記第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。ただし、本実施の形態においては、グループ74及び75毎に相関性の高い結果の位置をずれと判定し、判定されたずれに対して、シルク印刷パターンとシルクCAD画像との一致率を前記第1の実施の形態と同様に計算し、判定結果を判定結果格納部27に格納する。そして、結果出力部28は、判定結果格納部27に格納された結果をファイル出力したり、画面に表示したりする。
【0088】
このように、本実施の形態においては、シルクCAD画像73をいくつかのグループに分け、グループ毎にシルクCAD画像73の縦方向画素ヒストグラム115及び116と横方向画素ヒストグラム117及び118とを特定範囲内でずらしながらシルク印刷パターンのずれを補正するようになっている。そのため、部分的なシルク印刷パターンのずれに対しても、高速かつ高精度なシルクずれ補正を行うことができ、シルクずれ補正後に検査を実行することによって、高精度なシルク印刷パターンの検査を実現することができる。
【0089】
なお、本発明の第1〜第4の実施の形態においては、ずらし範囲を1画素として説明したが、それに限定されるものではない。また、シルク印刷パターンの切り出しを行う特徴としてRGBを用いて説明したが、色相、彩度などを用いることでも実現することができる。
【0090】
また、前記第3及び第4の実施の形態においては、ヒストグラムの一致度合いの検出に相関性を用いたが、差分を特徴としても実現することができる。
【0091】
さらに、前記第2及び第4の実施の形態においては、グループ作成部30の基準を角点としたが、それに限定されるものではなく、例えば、中心を基準にしたり、画像左上角点を基準にしたりすることができ、基準は自由に設定することができる。
【0092】
さらに、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるシルク印刷パターンの画像とCAD画像とを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるずらし範囲を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における位置合わせ部の動作を説明する図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における位置合わせ部及び照合部の動作を説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における照合結果を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における不良判定部の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における画像を重ね合わせる動作を示す第1の図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における画像を重ね合わせる動作を示す第2の図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における照合結果を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムを示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるシルクCAD画像のヒストグラムを示す図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムとシルクCAD画像のヒストグラムとの相関性を示す図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるシルク検査装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるシルク印刷パターンのヒストグラムを示す図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態におけるシルクCAD画像のヒストグラムを示す図である。
【符号の説明】
【0094】
11 基板
12 画像取得部
13 シルク領域切り出し部
14 切り出し画像格納部
16 照合部
17 一致率集計部
18 照合結果格納部
24 連結成分抽出部
25 位置ずれ判定部
26 不良判定部
30 グループ作成部
31 二値化部
32 縦方向画素ヒストグラム作成部
33 横方向画素ヒストグラム作成部
34 CAD縦方向画素ヒストグラム作成部
35 CAD横方向画素ヒストグラム作成部
40、51、60、70 シルク印刷パターン画像
41、50、52、53、63、73、84 シルクCAD画像
54 画像
74、75 グループ
81、105 二値画像
82、110 縦方向画素ヒストグラム
83、111 横方向画素ヒストグラム
85、115、116 CAD縦方向画素ヒストグラム
86、117、118 CAD横方向画素ヒストグラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)基板の画像を取得する画像取得部と、
(b)該画像取得部が取得した基板の画像からシルク印刷パターンの画像を切り出すシルク領域切り出し部と、
(c)該シルク領域切り出し部が切り出したシルク印刷パターンの画像を保存する切り出し画像格納部と、
(d)前記シルク印刷パターンのCAD画像を読み込むCAD画像データ読み込み部と、
(e)該CAD画像データ読み込み部が読み込んだCAD画像と、前記シルク印刷パターンの画像とをずらしながら一致度合いを集計する手段と、
(f)ずらした座標に対して一致度合いの集計結果を格納する照合結果格納部と、
(g)該照合結果格納部に格納された集計結果からシルク印刷パターンのずれ量を判定する位置ずれ判定部と、
(h)該位置ずれ判定部が判定したシルク印刷パターンのずれ量に基づいてシルク印刷パターンの不良を判定する不良判定部とを有することを特徴とするシルク検査装置。
【請求項2】
(a)前記CAD画像の連結成分を抽出する連結成分抽出部と、
(b)該連結成分抽出部が抽出した連結成分を複数のグループに分けるグループ作成部と、
(c)グループ毎にずらしてシルク印刷パターンの画像とCAD画像との一致度合いを計算する一致率集計部とを有する請求項1に記載のシルク検査装置。
【請求項3】
(a)前記シルク印刷パターンの画像を二値化する二値化部と、
(b)二値画像の縦方向画素ヒストグラムを作成する縦方向画素ヒストグラム作成部と、
(c)前記二値画像の横方向画素ヒストグラムを作成する横方向画素ヒストグラム作成部と、
(d)前記CAD画像の縦方向画素ヒストグラムを作成するCAD縦方向画素ヒストグラム作成部と、
(e)前記CAD画像の横方向画素ヒストグラムを作成するCAD横方向画素ヒストグラム作成部と、
(f)前記シルク印刷パターンの画像及びCAD画像の各々から作成した画素ヒストグラム同士をずらしながら一致度合いを計算する照合部とを有する請求項1に記載のシルク検査装置。
【請求項4】
(a)前記CAD画像の連結成分を抽出する連結成分抽出部と、
(b)該連結成分抽出部が抽出した連結成分を複数のグループに分けるグループ作成部と、
(c)前記CAD画像のグループ毎に縦方向画素ヒストグラムを作成するCAD縦方向画素ヒストグラム作成部と、
(d)前記CAD画像のグループ毎に横方向画素ヒストグラムを作成するCAD横方向画素ヒストグラム作成部と、
(e)前記シルク印刷パターンの画像を二値化する二値化部と、
(f)前記シルク印刷パターンの二値画像の縦方向画素ヒストグラムを作成する縦方向画素ヒストグラム作成部と、
(g)前記二値画像の横方向画素ヒストグラムを作成する横方向画素ヒストグラム作成部と、
(h)前記シルク印刷パターンの画像及びCAD画像の各々から作成した画素ヒストグラム同士をずらしながら一致度合いを計算する照合部とを有する請求項1に記載のシルク検査装置。
【請求項5】
前記一致率集計部は、前記シルク印刷パターンの画像を二値化した二値画像と前記CAD画像の二値画像とを重ね合わせたときに互いに共通する画素同士において、互いに黒である画素又は互いに白である画素を一致している画素として一致率を集計する請求項2に記載のシルク検査装置。
【請求項6】
前記一致率集計部は、前記シルク印刷パターンの画像とCAD画像との画素同士の特徴値の差異を閾値と比較し、一致しているか否かを集計する請求項2に記載のシルク検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−322354(P2007−322354A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155790(P2006−155790)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】