説明

ジャイレース阻害剤

インダゾリル基及びチアゾリル基を含んでなる化合物、好ましくは、インダゾリル基及びチアゾリル基がそれぞれ独立して随意に置換される、7−置換3−(チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール化合物は、細菌感染症の哺乳動物における治療又は予防に有用である。本化合物は、ジャイレースBを阻害することによって機能すると考えられる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
背景技術
発明の分野
本発明は、抗菌化合物と、細菌感染症を治療するためにそれらを使用する方法に関する。
【0002】
関連技術の記載
細菌の薬剤抵抗性により、細菌がまだ抵抗性を発現していない新しい抗菌剤への不断のニーズが促進されている。DNAジャイレースは、多くのグラム陽性及びグラム陰性菌に見出される酵素である。DNAジャイレースは、DNAのATP依存性の負の超らせん化を触媒することによって、DNA複製の前に起こるDNA二重らせんのアンフォールディングに参画すると考えられている。DNAジャイレースは、ジャイレースA及びBと呼ばれ、A活性酵素複合体を形成する二量体サブユニットの複合体を含有すると考えられている。さらに、Aサブユニットは、DNAの結合、切断、及び再結合を行い、一方、Bサブユニットは、ATPアーゼ活性に仲介すると考えられている。
【0003】
Aサブユニットを標的とする、キノロンのような抗菌剤は、今や、臨床的に重要な細菌病原体の間で高まる抵抗性に直面している。その代わりにジャイレースのBサブユニットを阻害する試みは、完全には成功していない。BサブユニットによるATP加水分解の触媒作用を阻害する薬剤(例、ノボビオシンのようなクマリンと、シクロチアリジン)は、低い抗微生物活性と好ましくない毒性プロフィール(作用機序に関連しない)を有することが見出されている。米国特許第6,608,087号及び6,632,809号は、他のジャイレース阻害剤について記載する。米国特許第5,140,034号;5,208,248号、及び6,555,539号は、チアゾリルインダゾールと治療薬剤としてのその使用を開示するが、これらの化合物は、ジャイレースのBサブユニットを阻害するのに有用であるとは知られていない。
【0004】
故に、新しい抗菌化合物、そして特に、既存の阻害剤の欠点を克服する一方で、細菌DNAジャイレースのBサブユニットを標的にするものへのニーズが存在する。
【0005】
発明の要約
本発明は、インダゾリル基とチアゾリル基を含んでなる化合物、好ましくは、7−置換3−(チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール化合物(ここで、インダゾリル基とチアゾリル基は、それぞれ独立して、随意に置換される)を提供する。好ましい態様において、本化合物は、細菌感染症の哺乳動物における治療又は予防に有用である。
【0006】
好ましい態様は、インダゾリル基及びチアゾリル基を含んでなり、構造:
【0007】
【化1】

【0008】
[式中、R7は、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択され;そしてここでC〜C炭化水素、インダゾリル基、及びチアゾリル基は、炭素上で随意に置換される]により表される化合物;又はその医薬的に許容される塩、エステル、溶媒和物又はプロドラッグを提供する。好ましくは、式(I)の化合物を合成的に生成する。単離、精製された形態の式(I)の化合物が好ましい。
【0009】
別の態様は、請求項1の化合物と医薬的に許容される担体を含んでなる組成物を提供する。
別の好ましい態様は、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防する方法を提供し、該方法は、式(I)の化合物又はその組成物の有効量を哺乳動物へ投与することを含んでなる。
【0010】
別の好ましい態様は、式(I)の化合物を作製する方法を提供し、該方法は、式:
【0011】
【化2】

【0012】
[式中、R7は、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択され;ここでC〜C炭化水素は随意に置換され;そして、式中、LGは、脱離基を表す]により表される随意に置換されるインダゾールをシアン化塩で処理して、式:
【0013】
【化3】

【0014】
により表される随意に置換されるインダゾールニトリルを生成することを含んでなる。
上記や他の態様について、以下により詳しく記載する。
【0015】
好ましい態様の詳細な説明
定義
本明細書に使用する技術用語は、他に述べなければ、「マクグローヒル科学技術用語辞典(McGraw-Hill Dictionary of Scientific and Technical Terms)」第6版、マクグローヒル、ニューヨーク(2003)においてそれらへ与えられる意味を有する。
【0016】
本明細書に使用する「炭化水素」には、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、及びこれらの組合せが含まれる。
「アルコキシ」又は「アルコキシル」は、元の構造へ酸素原子を介して付く炭化水素基を意味する。「低級アルコキシ」は、1〜4の炭素原子を含有する基を意味する。
【0017】
「アリール」は、1以上の置換基を随意に担う、単環系5若しくは6員、二環系9若しくは10員、及び三環系13若しくは14員の芳香族炭素環式環を意味する。そのような環の非限定的な例には、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、及びフルオレンが含まれ、好適な置換基(の非限定的な例)には、ハロゲン、−R、−OR、−OH、−SH、−SR、保護化OH(アシルオキシのような)、随意に置換されるフェニル(Ph)、随意に置換される複素環、−NO、−CN、随意に置換されるアミノ基、随意に置換されるカルボキサミド基、−NHCONHR、−NHCONR、−NRCOR、−NHCO、−CO、−COH、−COR、−CONHR、−CONR、−S(O)、−SONH、−S(O)R、−S(O)NHR、及び−NHSOが含まれ、ここでRとRは、随意に置換される脂肪族基である。
【0018】
「ヘテロアリール」は、3つまでのN、O、及び/又はSヘテロ原子を含有するアリール基を意味する。非限定的な例には、イミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピラノン、チアゾール、チアジアゾール、フラン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール、及びピラゾールが含まれる。
【0019】
「複素環」は、1〜3の炭素原子がN、O、及び/又はSヘテロ原子に置き換わっているシクロアルキル又はアリール基を意味する。窒素及びイオウのヘテロ原子は、随意に酸化されてよく、窒素ヘテロ原子は、随意に四級化されても、R、COR、SO、及びCOのような置換基で置換されてもよい(ここでRは、随意に置換される脂肪族基である)。上記に列挙したヘテロアリール基に加えて、複素環の例には、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピロリジン、ピロール、ピリダジン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、及びフェノチアジンが含まれる。
【0020】
例えば、アルキルや他の基に関連した「置換」は、その基のH原子が以下の1以上に置き換わることを意味する:低級アルキル;アリル;ハロゲン;ハロアルキル;ヒドロキシ;低級アルコキシ;ヒドロキシ低級アルキル;カルボキシ;カルボアルコキシ(アルコキシカルボニルとも呼ばれる);カルボキシアルコキシ;カルボキサミド(アルキルアミノカルボニルとも呼ばれる);シアノ;ホルミル;アシル;ニトロ;アミノ;アルキルアミノ;ジアルキルアミノ;アニリノ;メルカプト;アルキルチオ;スルホキシド;スルホン;アシルアミノ;アミジノ;フェニル;ベンジル;ヘテロアリール;複素環;フェノキシ;ベンゾイル;アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、メチル、又はハロで置換されたベンゾイル;ベンジルオキシ、及びヘテロアリールオキシ。置換される基がアルキル部分を含有するとき、同じ炭素原子上の2つの水素原子は、オキソ(=O)により置き換えられる場合がある。複素環式環上の置換可能な窒素原子は、R、COR、SO、及びCOのような置換基で随意に置換されてよい(ここでRは、脂肪族基、又は置換される脂肪族基である)。
【0021】
「合成的に生成する」は、天然に存在するプロセスを介して in vivo で産生することに対して、実験室又は製造の方法において生成することを意味する。
本明細書に使用する「脂肪族」は、飽和であれ不飽和であれ、直鎖、分岐鎖、又は環式のC〜C12炭化水素を意味する。脂肪族基の非限定的な例には、置換又は未置換の直鎖、分岐鎖、又は環式アルキル、アルケニル、アルキニル基と、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、又は(シクロアルキル)アルケニルのような、それらの混成体が含まれる。
【0022】
本明細書に使用する「医薬的に許容される塩」は、健全な医学的判断の範囲内において、不当な毒性、刺激、アレルギー応答、等を伴わずにヒトや下等動物の組織との接触における使用に適していて、妥当な利益/リスク比と釣り合っている塩を意味する。医薬的に許容される塩は、当該技術分野でよく知られている。例えば、S. M. Berge, et al. は、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66: 1-19 において医薬的に許容される塩について詳しく記載している。この塩は、以下に記載するように、式(I)の化合物の最終の単離及び精製の間に in situ 製造しても、フリー塩基の好適な有機酸との反応により別々に製造してもよい。代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリル酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、等が含まれる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、等、並びに無毒のアンモニウム、四級アンモニウム、及びアミンカチオンが含まれ、限定されないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、等が含まれる。
【0023】
本明細書に使用する「医薬的に許容されるエステル」は、in vivo で加水分解するエステルを意味し、ヒトの体内で容易に分解して親化合物又はその塩を残すものが含まれる。好適なエステル基には、例えば、医薬的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン、アルケン、シクロアルカン、及びアルカンジオン(alkanedioic)酸より誘導されるものが含まれ、ここで各アルキル又はアルケニル部分は、有利には、6以下の炭素原子を有する。特別なエステルの例には、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、アクリレート、及びエチルスクシネートが含まれる。
【0024】
本明細書に使用する「医薬的に許容される溶媒和物」は、式(I)の化合物のような、1以上の溶質の分子を1以上の溶媒の分子とともに含む集合体を意味する。溶媒が水であるとき、生じる溶媒和物は、「水和物」と呼ばれる場合がある。
【0025】
本明細書に使用する「医薬的に許容される担体」は、本発明の化合物と一緒に患者へ投与することができて、該化合物の薬理活性に悪影響を及ぼさない、無毒の担体を意味する。
【0026】
本明細書に使用する「プロドラッグ」は、in vivo で変換されて、以下の式(I)の化合物又はその塩又は代謝物を生じる化合物を意味する。この変換は、血中での加水分解によるといった、様々な機序により起こる場合がある。プロドラッグの使用についての考察は、T. Higuchi and W. Stella,「新規送達系としてのプロドラッグ(Pro-drugs as Novel Delivery Systems)」A.C.S.シンポジウム・シリーズ、第14巻と「薬物設計における生可逆性の担体(Bioreversible Carriers in Drug Design)」Edward B. Roche 監修、米国製薬協会及びペルガモンプレス(1987)により提供される。
【0027】
例えば、式(I)の化合物がカルボン酸官能基を含有するならば、プロドラッグは、この酸基の水素原子を(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジN,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(b−ジメチルアミノエチルのような)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキル、及びピペリジノ、ピロリジノ又はモルホリノ(C〜C)アルキルのような基で置き換えることにより形成されるエステルを含み得る。
【0028】
同様に、式(I)の化合物がアルコール官能基を含むならば、アルコール基の水素原子を(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C))アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカノイル、アリールアシル、及びα−アミノアシル、又はα−アミノアシル−a−アミノアシル{ここで、各α−アミノアシル基は、天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)、又はグリコシル(炭水化物のヘミアセタール型のヒドロキシル基の除去より生じる残基)より独立して選択される}のような基で置き換えることによってプロドラッグを形成することができる。
【0029】
式(I)の化合物がアミン官能基を含むならば、アミン基の水素原子を、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニルのような基で置き換えることによってプロドラッグを形成することができて、ここでRとR’は、それぞれ独立して、(C〜C10)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ベンジルであるか、又はR−カルボニルは、天然α−アミノアシル又は天然α−アミノアシル−天然α−アミノアシル、−C(OH)C(O)OY(ここでYは、H、(C〜C)アルキル、又はベンジルである)、−C(OY)Y(ここでYは(C〜C)アルキルであり、Yは、(C〜C)アルキル、カルボキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、又はモノN若しくはジN,N−(C〜C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(ここでYは、H又はメチルであり、Yは、モノN若しくはジN,N−(C〜C)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イル、又はピロリジン−1−イルである)である。
【0030】
化合物及び組成物
好ましい態様は、インダゾリル基及びチアゾリル基を含んでなる、式(I):
【0031】
【化4】

【0032】
の化合物を提供する。
式(I)において、R7は、好ましくは、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択される。より好ましくは、R7は、メチル、エチル、プロピル、アリル、F、Cl、及びBrからなる群より選択される。C〜C炭化水素、インダゾリル基、及びチアゾリル基は、随意に置換され、好ましくは炭素で置換される。インダゾリル基は、好ましくは、随意に置換されるC〜C炭化水素(例、メチル、エチル、プロピル、アリル、メチルシクロプロピル)、低級アルコキシ、随意に置換される複素環、CN、NO、ハロゲン(例、F、Cl、Br、I)、CF、及びOCFからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う。好ましくは、置換基は、窒素原子ではなく、インダゾリル基の炭素原子へ付く。
【0033】
チアゾリル基は、好ましくは、随意に置換されるC〜C10炭化水素(例、メチル、エチル)、随意に置換されるC〜C10複素環、随意に置換されるカルボキサミド、随意に置換されるアミノカルボキシ、随意に置換されるC〜Cアルコキシ、随意に置換されるC〜Cアルコキシカルボニル(例、COOCH、COOCHCH)、OH、COOH、COOR、及びCONRからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担い;ここでRは、随意に置換される複素環と複素環により置換されるC〜Cアルキルからなる群より選択され;ここでRとRは、H、随意に置換される複素環、及び随意に置換されるC〜C炭化水素からなる群より独立して選択され;ここでRとRは、一緒に、RとRが付くN原子が含まれる4、5、又は6員の随意に置換される複素環式環を形成してよく;そして、ここで前記の環では、1〜3の炭素原子を、N、O、及びSからなる群より選択される原子にそれぞれ独立して随意に置き換えてよい。このように、置換基の例には、メチル、エチル、OH、フェニル、COOH、COOCH、COOCHCH、及びN(CH)(CHCH)が含まれる。好ましい態様において、チアゾリル基は、
【0034】
【化5】

【0035】
からなる群より選択される構造により表される少なくとも1つの置換基のカルボニル炭素へ付く。
チアゾリル基がフェニル置換基を担う式(I)の化合物では、該フェニルは、OH、OCH、F、Cl、Br、随意に置換されるピペラジン−1−イル、及び随意に置換されるモルホリン−4−イルからなる群より選択される少なくとも1つ置換基で随意に置換される。フェニル基の例には、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−フルオロ−3−ヒドロキシ−フェニル、3,4−ジフルオロ−フェニル、3,5−ジフルオロフェニル、4−ブロモ−3−メトキシフェニル、4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル、及び4−(モルホリン−4−イル)−フェニルが含まれる。チアゾリル基がピリジル置換基を担う式(I)の化合物では、該ピリジルは、C〜Cアルキル、F、Cl、Br、I、CF、3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル、及びモルホリン−4−イルからなる群より選択される少なくとも1つの置換基で随意に置換される。ピリジル基の例には、ピリジン−3−イル、6−メチル−ピリジン−3−イル、6−クロロ−ピリジン−3−イル、及び6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イルが含まれる。
【0036】
上記より、チアゾリル基が2つの置換基を随意に担ってよいことが明らかである。好ましくは、チアゾリル基の2つの置換基のそれぞれは、随意に置換されるC〜C10炭化水素、COOH、随意に置換されるC〜Cアルコキシカルボニル、OH、COOR、及びCONRからなる群より独立して選択され、ここでRは、随意に置換される複素環と複素環により置換されるC〜Cアルキルからなる群より選択され;ここでRとRは、H、随意に置換される複素環、及び随意に置換されるC〜C炭化水素からなる群より独立して選択され;ここでRとRは、一緒に、RとRが付くN原子が含まれる4、5、又は6員の随意に置換される複素環式環を形成してよく;そしてここで前記の環では、1〜3の炭素原子を、N、O、及びSからなる群より選択される原子にそれぞれ独立して随意に置き換えてよい。
【0037】
当業者は、式(I)のある化合物が互変異性型で存在する場合があり、そのような形態の化合物もすべて本発明の範囲内にあることを認めるだろう。他に述べなければ、本明細書に図示する構造には、各不斉中心についてのR及びS配置が含まれる、構造のすべての立体化学型も含まれる。故に、本化合物の単一の立体化学異性体だけでなく、そのエナンチオマー及びジアステレオマーの混合物も本発明の範囲内にある。式(I)の好ましい化合物は、以下に記載する合成法に従って、合成的に生成されて、単離された、実質的に純粋な形態を提供する。
【0038】
当業者は、式(I)の化合物の投与より生じる in vivo 効果が、化合物そのものからではなく、代謝プロセスによるような、分解の1以上の産物により生じる場合があることを理解されよう。従って、当業者は、本明細書における式(I)の化合物への言及には、生体変換を受けて活性薬物を産生する、薬理学的に許容されるエステル、アミド、塩(例、金属塩)、水和物、及びその他の誘導体(当該技術分野では「プロドラッグ」として知られる)が含まれることを理解されよう。プロドラッグについては、例えば、「治療薬の薬理学的基礎(Pharmacological Basis of Therapeutics)」第8版、監修マクグローヒル社(1992年)、13〜15頁中、Goodman and Gilman の「薬物の生体変換(Biotransformation of Drugs)」に概ね記載されている。特に好ましい誘導体又はプロドラッグは、元の分子種に比べて、哺乳動物へ投与されるときに式(I)の化合物のバイオアベイラビリティを増加させる(例えば、経口投与される化合物が血中へより容易に吸収されるようにすることによって)か、又は親化合物の生物学的コンパートメント(例、脳又はリンパ系)への送達を高めるものである。
【0039】
好ましい態様は、式(I)の化合物と医薬的に許容される担体を含んでなる組成物を提供する。上記組成物に有用な医薬的に許容される担体には、限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンのような血清タンパク質、リン酸塩のような緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩のような塩又は電解質、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロック重合体、羊毛脂、及びa−トコフェロール、ポリエチレングリコール1000スクシネート、又は他の類似の高分子送達マトリックスのような自己乳化性薬物送達系(SEDDS)が含まれる。
【0040】
式(I)のある化合物は、酸性又は塩基性の基を保有するので、医薬的に許容されるカチオン又はアニオンと塩を形成する場合がある。そのような医薬的に許容される塩がすべて本発明に考慮される。医薬的に許容されるカチオン及びアニオンの自己特性(identities)は当該技術分野でよく知られていて、「医師必携(Physician's Desk Reference)」第56版、メディカル・エコノミクス・カンパニー社、ニュージャージー州モントバーレ(2002年度)のような便覧に載っている。本化合物は、水和物を形成しても、実質的に無水型で存在してもよい。
【0041】
静脈内注射によるような、非経口投与用の医薬組成物は、好ましくは、例えば、注射水と緩衝液のような医薬的に許容される液体担体に溶けた可溶性の塩として、式(I)の化合物の医薬的に許容される量を含有して、例えば、約3.5〜6のpHを有する好適に緩衝化された等張溶液剤を提供する。好適な緩衝剤には、例えば、オルトリン酸三ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、N−メチルグルカミン、L(+)−リジン、及びL(+)−アルギニンが含まれる。一般に、式(I)の化合物は、約1mg/mL〜約400mg/mLの溶液の範囲にある医薬的に許容される注射可能濃度を提供するのに十分な量で担体に溶ける。生じる液体の医薬組成物は、細菌に対して有効な投与量が得られるように投与する。
【0042】
式(I)の好ましい化合物の非限定的な例には:
1−[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−2−(1−メチル−ピペラジン−4−イル)−エタノン;
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[5−(3−メトキシ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[5−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノンである;
(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノン;
(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン;
[2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(4−ピリジン−4−イル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン;
[5−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[5−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[5−(3−フルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[5−(4−フルオロ−3−ヒドロキシ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[5−(4−フルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−(4−フルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[5−(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
[5−[6−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
{4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−フェニル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
1−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボニル]−ピペリジン−4−カルボン酸;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−オール;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−アミド;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸(2−ジメチル−アミノ−エチル)−アミド;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸(2−メトキシ−エチル)−アミド;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸シクロプロピルメチル−アミド;
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(4−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(7−エチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸2−モルホリン−4−イルエチルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸エチル−メチル−アミド;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸1−メチル−ピペリジン−4−イルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸1−メチル−ピロリジン−3−イルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミド;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−ジエチルアミノ−エチル)−アミド;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル;
2−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−フェノール;
2−ブロモ−5−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−4−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノール;
2−ヒドロキシ−5−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−メチル−チアゾール−4−イル]−安息香酸;
3−(4,5−ジフェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−エチル−5−フェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−エチル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−ナフタレン−2−イル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−フェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−p−トリル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−ピリジン−2−イル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(4−ピリジン−3−イル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(5−フェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−(5−フェニル−チアゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
3−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−4−メチル−チアゾール−5−イル]−フェノール;
3−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−4−メチル−チアゾール−5−イル]−フェノール;
3−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−安息香酸;
3−[2−(7−クロロ−1H−インダゾール−3−イル)−4−メチル−チアゾール−5−イル]−フェノール;
3−[4−(2,5−ジメチル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(2−フルオロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(2−メトキシ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(3−ブロモ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(3−フルオロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(3−メトキシ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(4−メタンスルホニル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[4−メチル−5−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[5−(3−メトキシ−フェニル)−4−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[5−(3−メトキシ−フェニル)−4−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[5−(4−ブロモ−3−メトキシ−フェニル)−4−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−[5−(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−4−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
3−{4−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−チアゾール−2−イル}−1H−インダゾール;
4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−安息香酸メチルエステル;
4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−安息香酸;
4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−ベンゾニトリル;
5−(3−フルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
5−(4−フルオロ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル;
5−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
5−(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル;
7−クロロ−3−[5−(3−メトキシ−ベンジル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
7−クロロ−3−[5−(3−メトキシ−ベンジル)−4−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール;
ジエチル−{4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−フェニル}−アミン;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−3−[2−(1H−インダゾール−3−イル)−チアゾール−4−イル]−ベンズアミドが含まれる。
【0043】
化合物及び組成物を作製する方法
式(I)の化合物は、好ましくは、以下の反応スキームに従って製造する:
アセチル化
アセチル化は、好ましくは、アリールアミンをハロゲン化アセチルと反応させて、式(II):
【0044】
【化6】

【0045】
[式中、R7は、好ましくは、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択され;ここでC〜C炭化水素とアリールアミドのアリール環は、随意に置換される]により表される、随意に置換されるアリールアミドを形成することを含む。アセチル化を以下により例示する:アニリン(82.5ミリモル)のようなアリールアミンを400mLのジクロロメタンに溶かして、0℃へ冷やす。この溶液へ塩化アセチル(71mL,1モル)に続いてトリエチルアミン(140mL,1モル)の200mL溶液を滴下する。反応が完了するまで、この溶液を撹拌する。生じる固形物を濾過して除き、濾液を塩水へ注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、乾燥濾過し、濃縮して、アセチル化アミンを得る。
【0046】
環化
環化は、好ましくは、随意に置換されるアリールアミドを酸の存在下に亜硝酸アルキルと反応させて、式(III)により表される、随意に置換されるインダゾールを生成することを含む:
【0047】
【化7】

【0048】
環化を以下により例示する:N−(2,6−ジメチルフェニル)−アセトアミド(1当量)のようなアセチル化アミンをジクロロエタンに溶かす。この溶液へ酢酸(1.1当量)を加え、亜硝酸イソアミル(1.1当量)の滴下を続ける。次いで、この反応物を加熱して一晩還流させ、水へ注ぎ、ジクロロメタンでさらに2回抽出する。抽出物を合わせ、飽和重炭酸塩、次いで塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムフィルターで乾燥させた後で、濃縮して固形物とする。収率は、典型的には80%。
【0049】
ヨウ素化
ヨウ素化は、好ましくは、随意に置換されるインダゾールを塩基の存在下にヨウ素と反応させて、式(IV)により表される、随意に置換されるヨウ素化インダゾールを生成することを含む:
【0050】
【化8】

【0051】
ヨウ素化を以下により例示する:式(III)により表される随意に置換されるインダゾール(1当量)をDMF(0.5M)に溶かし、この溶液へヨウ素結晶(3当量)とKOHペレット剤(5当量)を加える。この反応物を、室温で薄層クロマトグラフィー(TLC)により完了するまで、ほぼ3時間撹拌し続ける。この溶液を約1/3の容量まで濃縮してから、5% NaHSO溶液へ注ぎ、エーテルで3回抽出する。このエーテル抽出物を水に続いて飽和塩水溶液で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させる。乾燥剤を濾過により除去し、エーテル溶液を橙色の固形物になるまで濃縮して、3−ヨードーインダゾールの定量的な収率とする。
【0052】
当業者は、式(IV)により表される化合物において、ヨウ素が脱離基(LG)であること、そしてヨウ素の代わりに他の脱離基も使用してよく、それによって式(V)により表される化合物を生成することを理解されよう:
【0053】
【化9】

【0054】
式(V)により表される化合物では、LGが脱離基を表す。好ましい脱離基には、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメタンスルホネート、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、及びトリフルオロアセテートが含まれる。ヨードがきわめて好ましい脱離基である。
【0055】
ニトリル置換
ニトリル置換は、好ましくは、随意に置換されるヨウ素化インダゾールをシアン化塩と反応させて、式(VI)により表される、随意に置換されるインダゾールニトリルを生成することを含む:
【0056】
【化10】

【0057】
ニトリル置換を以下により例示する:随意に置換されるヨウ素化インダゾールを無水N−メチルピロリジノン(0.5M)に溶かす。この溶液へシアン化ナトリウム(2当量)とシアン化銅(I)(3当量)を加える。この溶液を135℃まで6時間、又はTLC又はHPLCにより完了するまで加熱する。次いで、この溶液を1/3容量まで濃縮して、エーテルと水の間に分画する。生じる懸濁液を珪藻土に通して濾過する。濾液を分離し、さらに2分量のエーテルで抽出する。合わせた抽出物を水と塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮してオフホワイトの固形物とする(収率50%)。
【0058】
当業者は、ヨウ素が脱離基の1例であること、従って、ニトリル置換は、式(V)の化合物を使用する類似のやり方で行ってもよいことを理解されよう。
チオアミド生成
チオアミド生成は、好ましくは、随意に置換されるインダゾールニトリルを塩基の存在下に硫化水素と反応させて、式(VII)により表される、随意に置換されるインダゾールチオアミドを生成することを含む:
【0059】
【化11】

【0060】
チオアミド生成を以下により例示する:随意に置換されるインダゾールニトリルをピリジン中20%トリエチルアミンに溶かして、0℃へ冷やす。次いで、この溶液を硫化水素ガスで10分間飽和させる。反応器を密封して、室温まで温めながら、撹拌し続ける。3時間後、又はこの反応がTLCにより完了したとき、軽い真空で脱気させて、その後濃縮して黄色い固形物とする。この固形物をヘキサンに懸濁させて、真空で濾過する。次いで、この固形物を、高真空下にPで乾燥させて、一定重量になるまで乾燥させる。
【0061】
環化
環化は、好ましくは、随意に置換されるインダゾールチオアミドをカルボニル化合物と反応させて、式(I)の化合物を生成することを含む。好ましくは、カルボニル化合物は、カルボニルに対するα位において脱離基で置換する。好ましいカルボニル化合物には、随意に置換されるα−LGアルデヒド、随意に置換されるα−LGケトン、及び随意に置換されるα−LGエステルが含まれる。環化を以下の実施例3〜4に例示する。
【0062】
当業者には、上記に概説した合成スキームにおいて示したものに加えて、又はそれに代わって、追加又は代替の化学反応又は方法工程を利用してよいことが理解されよう。従って、当業者の知識を本明細書に提供する教示と組み合わせて、式(I)の多種多様な化合物を製造することができる。例えば、表1は、本明細書に記載の方法に従って製造される式(I)の様々な好ましい化合物の名称及び構造を提供する。
【0063】
表1
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
【表3】

【0067】
【表4】

【0068】
【表5】

【0069】
【表6】

【0070】
【表7】

【0071】
【表8】

【0072】
【表9】

【0073】
【表10】

【0074】
【表11】

【0075】
【表12】

【0076】
【表13】

【0077】
【表14】

【0078】
【表15】

【0079】
【表16】

【0080】
【表17】

【0081】
【表18】

【0082】
【表19】

【0083】
【表20】

【0084】
【表21】

【0085】
【表22】

【0086】
【表23】

【0087】
【表24】

【0088】
【表25】

【0089】
【表26】

【0090】
【表27】

【0091】
【表28】

【0092】
【表29】

【0093】
【表30】

【0094】
【表31】

【0095】
【表32】

【0096】
【表33】

【0097】
【表34】

【0098】
【表35】

【0099】
【表36】

【0100】
【表37】

【0101】
【表38】

【0102】
【表39】

【0103】
【表40】

【0104】
【表41】

【0105】
【表42】

【0106】
【表43】

【0107】
【表44】

【0108】
化合物及び組成物を使用する方法
式(I)の好ましい化合物は、多様な病原体に対する抗微生物活性を明示する。本発明は、どの作業仮説にも束縛されないが、式(I)の化合物は、その抗微生物作用を標的細菌中のジャイレースBを in vivo 及び in vitro で阻害することによって発揮すると考えられる。
【0109】
好ましい態様は、式(I)の化合物の治療有効量を哺乳動物へ投与することを含んでなる、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防する方法を提供する。式(I)の化合物の使用への本明細書における言及には、その医薬組成物、並びにその医薬的に許容される塩、エステル、溶媒和物、及び/又はプロドラッグへの言及が含まれると理解される。細菌感染症の治療における本発明の化合物の予防又は治療用量は、感染症の重症度と、経口、局所、経皮、及び/又は非経口といった、薬物を投与する経路に応じて変動するものである。本発明の化合物は、有利には、固体又は液体のいずれかの剤形において経口投与され、用量、そしておそらくは投薬頻度は、個々の患者の年齢、体重、及び応答に従って変動する。一般に、70kgのヒトへの本化合物の1日全体の用量範囲は、単回又は分割投薬で約1mg〜約2000mgであるが、当業者は、適正な用量を標準法により容易に決定することができる。
【0110】
式(I)の好ましい化合物は、多様な微生物に抗する有用な活性を有する。本化合物の活性は、「承認標準:好気的に増殖する細菌の抗微生物感受性希釈試験法(Approved Standard. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grows Aerobically)」第3版、国立臨床検査標準委員会(米国ペンシルヴェニア州ビラノーバ)により出版(1993年)に記載される、寒天希釈法による最小阻止濃度(MIC)の決定のような標準検査法によって評価することができる。表1に示す式(I)のいくつかの化合物は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性ぶどう球菌(Streptococcus pyogenes)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、モラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)及びインフルエンザ菌(H. influenzae)のような1以上の病原菌に抗する活性を明示する。例えば、表2は、以下に記載するように実施例25〜154において実施したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌アッセイにおいて約10μM以下のMICを有することが見出された、式(I)の化合物の名称及び構造を提供する。
【0111】
実施例
一般化学法。 プロトンNMRスペクトルは、Bruker Avance 300分光計を用いて300MHzで実施して、化学シフトは、内部標準としてのテトラメチルシランからの百万分率(δ)下方磁場で報告する。大気圧イオン化エレクトロスプレー質量スペクトルとLCMSをAgilent 100 Series HPLC System装備のAgilent 1100 Series LC/MSD−SL 1964 D分光計で記録した。EM Science製のシリカゲル60(230〜400メッシュ)をカラムクロマトグラフィーに使用して、EM Science Kieselgel 60 F254プレートを使用して、分析用又は分取用の薄層クロマトグラフィーを実施した。分析用HPLC分析には、Agilent Zorbax Eclipse XDB−C8(4.6x150mm)逆相カラム付きのAgilent 1100 Series HPLCを使用した。分取用RP−HPLCは、MataSil AQUEOUS 10m C18カラム付きのGilson機器で実施した。溶出緩衝液は、A/B勾配液(A=HO−0.01%トリフルオロ酢酸、B=CHCN−0.1%トリフルオロ酢酸)であった。生成物は、H−NMR、LC、及び/又はLC−MSにより概ね特性決定した。
【0112】
無水条件下に実施する反応では、ガラス容器をオーブン又は火炎で乾燥させて、窒素の陽圧下で反応を行った。無水溶媒は、市販の供給源より購入して使用した。注記する場合を除いて、試薬は市販の供給源より購入して、さらに精製せずに使用した。報告する収率は、精製した材料の実際の単離収率であり、最適化してはいない。
【0113】
以下の実施例1〜11は、様々な特定化合物の製法について記載して、式(I)の化合物の合成に利用することができる様々な材料及び技術を例示する。実施例12〜24は、式(I)の特別な化合物の合成における様々な工程について記載する。表1は、本明細書に記載の方法に従って製造する式(I)の様々な好ましい化合物の名称及び構造を提供する。実施例25〜154は、表2に示す化合物の活性を決定するために使用するメチシリン耐性黄色ブドウ球菌アッセイについて記載する。
【0114】
実施例1
ジメチルアニリン(100g,82.5ミリモル;スキーム1)を400mLのジクロロメタンに溶かして、0℃へ冷やした。この溶液へ塩化アセチル(71mL,1モル)に続いてトリエチルアミン(140mL,1モル)の200mL溶液を滴下した。この溶液を完了するまで撹拌した。固形物を濾過して除き、濾液を塩水へ注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、乾燥濾過し、濃縮して、127.3g(収率95%)のアセチル化アミンを黄褐色の固形物として得た。7−メチルインダゾール群のNMRデータ(300 MHz, CDCl3):7−メチルインダゾール:8.14 (s, 1H); 7.62 (d, 1H, J=8.8 Hz); 7.18 (m, 1H); 7.09 (m, 2H); 2.6 (s, 3H);3−ヨード−7−メチルインダゾール:7.36 (d, 1H, J=8.8 Hz); 7.24 (dd, 1H, J=1 Hz, 6.7 Hz); 2.55 (s, 3H);3−シアノ−7−メチルインダゾール:11 (bs, 1H); 7.7 (m, 1H), 7.3 (m, 2H); 2.6 (s, 3H)。
【0115】
スキーム1.3−シアノインダゾールの合成
【0116】
【化12】

【0117】
スキーム2.置換チアゾリルインダゾールの合成
【0118】
【化13】

【0119】
実施例2
代表的なチオアミドの製法
1H−インダゾール−3−カルボキシミドチオ酸(16,R=R=H;スキーム2). 1H−インダゾール−3−カルボニトリル(11,R=R=H)(0.150g,1.05ミリモル)の20% EtN/ピリジン(10mL)溶液を−78℃へ冷やした。次いで、これにHSガスを20分間泡立てて通してから、容器を密封して、室温まで温めて、一晩撹拌し続けた。残余のHSを真空で除去して、この混合物を濃縮した。生じるアイボリー色の固形物をヘキサンに懸濁させ、濾過により採取し、乾燥させて、0.178g(95%)の生成物(16)を得た。
【0120】
実施例3〜4
代表的なチアゾールの製法
3−[4−(4−ブロモ−フェニル)−5−メチル−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール(17a,R=R=H,R=CH,Ar=ブロモフェニル;スキーム2). 乾燥MeOH(10mL)中の1H−インダゾール−3−カルボキシミドチオ酸(16,R=R=H)(354mg,2ミリモル)及び2,4’−ジブロモプロピオフェノン(584mg,2ミリモル)の混合物を50℃で20時間加熱した。この反応混合物を濾過し、固形物をMeOHで洗浄し、乾燥させて、430mg(58%)の生成物(17a)を黄褐色の固形物として得た。
【0121】
2−(1H−インダゾール−3−イル)−5−フェニル−チアゾール−4−オール(18,R=R=H;スキーム2). 同様に、1H−インダゾール−3−カルボキシミドチオ酸(16,R=R=H)(0.150g,0.85ミリモル)、α−ブロモフェニル酢酸メチル(0.195g,0.85ミリモル)、及びNaHCO(0.142g,1.7ミリモル)を乾燥メタノールに溶かして、一晩撹拌した。この溶液を濃縮し、残渣を分取用RP−HPLCにより精製して、12mg(5%)の所望される生成物(18)を橙色の固形物として得た。
【0122】
実施例5〜6
代表的なパラジウム仲介アリールアミノ化
スキーム3
【0123】
【化14】

【0124】
3−{5−メチル−4−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−チアゾール−2−イル}−1H−インダゾール(19a,R=R=H,R=R=シクロ−CHCHN(CH)CHCH;スキーム3). オーブン乾燥した丸底フラスコに3−[4−(4−ブロモ−フェニル)−5−メチル−チアゾール−2−イル]−1−1H−インダゾール(17,R=R=H,R=CH)(37mg,0.1ミリモル)、1−メチルピペラジン(67μL,0.6ミリモル)、NaOBu(14mg,0.14ミリモル)、及び無水ジメチルエーテル(2mL)を入れた。この反応混合物を真空にして、Nで数回戻し充填(backfilled)した。触媒、Pd(dba)(9mg,0.01ミリモル)とリガンド、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(14mg,0.04ミリモル)を加えた。この反応混合物を再び真空にして、Nで戻し充填してから、還流で一晩加熱すると、その後でHPLC分析は、出発材料の完全な消費を示した。この混合物を真空で濃縮し、EtOAc(20mL)に溶かし、HO(2x5mL)、塩水(1x5mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の除去により粗生成物を得て、これをRP−HPLCにより精製して、10mg(25%)の生成物(19a)を淡黄色の固形物として得た。
【0125】
3−[5−メチル−4−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−チアゾール−2−イル]−1H−インダゾール(19b,R=R=H,R=R=シクロ−CHCHOCHCH;スキーム3). オーブン乾燥した丸底フラスコに(17,R=R=H,R=CH)(37mg,0.1ミリモル)、モルホリン(52μL,0.6ミリモル)、NaOBu(14mg,0.14ミリモル)、及び無水トルエン(2mL)を入れた。この反応混合物を真空にして、Nで数回戻し充填した。触媒、Pd(dba)(9mg,0.01ミリモル)とリガンド、BINAP(18mg,0.03ミリモル)を加えた。この反応混合物を再び真空にして、Nで戻し充填してから、還流で一晩加熱すると、その後でHPLC分析は、出発材料の完全な消費を示した。この混合物を真空で濃縮し、EtOAc(20mL)に溶かし、HO(2x5mL)、塩水(1x5mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の除去により粗生成物(19b)を得て、これをRP−HPLCにより精製した。
【0126】
スキーム4
【0127】
【化15】

【0128】
実施例7
2−ヒドロキシ−3−ピリジン−3−イル−アクリル酸メチルエステル(スキーム4). 乾燥エタノール(0.2mL)及びエーテル(20mL)の混合物へNaH(オイル中60%分散液、800mg,20ミリモル)を0℃で加え、10分間静置させた。その後で、N,N−ジメチルグリシンメチルエステル(3.5g,30ミリモル)と3−ピリジンカルボキシアルデヒド(944μL,10ミリモル)を加えた。この反応混合物をはじめに0℃で、後に室温で一晩撹拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈して、水で洗浄した。有機層を1N HClと混合して、よく振り混ぜた。飽和NaHCO溶液を加えて水層を中和して、生成物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を濃縮して固形の塊を得てから、これを最少量の酢酸エチルで処理し、濾過して、生成物、2−ヒドロキシ−3−ピリジン−3−イル−アクリル酸メチルエステルを得た。
【0129】
実施例8
3−ブロモ−2−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオン酸メチルエステル臭化水素酸塩(スキーム4). 30mLのTHF中の2−ヒドロキシ−3−ピリジン−3−イル−アクリル酸メチルエステル(579mg,3ミリモル、1当量)の溶液へTHF中の臭素(154μL,3ミリモル、1当量)を滴下し、メタノールの添加を続けて、沈殿を溶かした。この反応混合物を室温で0.5時間撹拌し続けて、THF及び酢酸エチルで2、3回の摩砕とともに室温で濃縮した。次いで、生成物の3−ブロモ−2−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオン酸メチルエステル臭化水素酸塩を高真空で乾燥させて、さらに精製せずに使用した。
【0130】
実施例9
2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(スキーム4). 3−ブロモ−2−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオン酸メチルエステル臭化水素酸塩(上記で入手、353mg,1ミリモル、2当量)と5mLの無水メタノールを入れた丸底フラスコへ0℃でコリジン(158μL,1.2ミリモル、2.4当量)に続いてチオアミド(112mg,0.5ミリモル、1当量)を加えた。次いで、この反応混合物を50℃へ移し、2時間撹拌した。LC−MSは、チオアミドの完全な消費と環化した中間体の形成を(脱水前に)示した。この時点で、エタンスルホン酸(98μL,1.2ミリモル、2.4当量)を加え、この反応混合物を50℃で一晩撹拌した。この反応混合物を濃縮して、残渣をRP−HPLCにより精製するか、又は次の工程(加水分解)に使用した。
【0131】
実施例10
2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(スキーム4). 上記で入手したエステル(2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル)を1N NaOHの存在下、還流メタノールにおいて加水分解した。次いで、この反応混合物を濃縮して、水で希釈した。次いでHClを加えて、この溶液を酸性化した。沈殿を濾過し、水により洗浄した。固形物を高真空で乾燥させた。最終的に、生成物をRP−HPLCにより精製した。
【0132】
実施例11
[2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノン塩酸塩. DMF中の酸、2−(6−クロロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(1当量)、トリエチルアミン(3当量)、アミン(5〜10当量)の混合物へO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩(1.4当量)を加えた。この反応は、通常、数分以内に完了した。生成物をRP−HPLCにより精製した。このトリフルオロ酢酸塩を塩酸塩へ変換した。
【0133】
スキーム5
【0134】
【化16】

【0135】
【化17】

【0136】
実施例12
N−(2,4,6−トリメチル−フェニル)−アセトアミド(スキーム5,工程1). 2,4,6−トリメチル−フェニルアミン(1)(50g,370ミリモル)のCHCl(500mL)溶液を0℃(氷水浴)へ冷やした。これへ塩化アセチル(29.8g,27mL,380ミリモル)を5分の間滴下漏斗より加え、これに続けてEtN(38.5g,53mL,380ミリモル)を少量ずつ添加した。氷水浴を外し、この溶液を室温まで温めて、2時間撹拌した。生じるアイボリー色の固形物を濾過により採取して、真空で乾燥させた。残余のEtN・HClを除去するために、この固形物をHO(600mL)に懸濁させて0.5時間撹拌し、濾過により採取して、乾燥させて一定の重量とした。元の有機濾液をHO(3X100mL)と塩水(1X100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、濃縮して、追加の生成物を得た。水溶液より採取した材料と合わせて、60.2g(収率99%)の所望されるアセトアミドを得た。RP−HPLCの方法:2分間で2〜100% B。
【0137】
実施例13
5,7−ジメチル−1H−インダゾール(2)(スキーム5,工程2). N−(2,4,6−トリメチル−フェニル)−アセトアミド(23.8g,133ミリモル)(実施例12に記載のように製造した)をトルエン(30mL)及び氷酢酸(10.4g,173ミリモル、1.3当量)の混合物に溶かしてから、亜硝酸イソアミル(20.3g,23.2mL,173ミリモル、1.3当量)でゆっくり処理した。この混合物を還流で一晩、又はすべての出発材料がTLC(30% EtOAc−ヘキサン)により判定されるように消費されるまで加熱した。次いで、この溶液をHO(1.3L)へ注ぎ、EtOAc(2X300mL)で抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を飽和NaHCO水溶液(2X200mL)と塩水(1X100mL)で洗浄した。この抽出物を乾燥(MgSO)させ、濾過し、濃縮して、19.5gの5,7−ジメチル−1H−インダゾール(2)を赤いロウ状の固形物として得た。この材料をさらに精製することなく持ち越した。RP−HPLCの方法:2分間で2〜100% B。
【0138】
実施例14
3−ヨード−5,7−ジメチル−1H−インダゾール(3)(スキーム5,工程3). DMF(500mL)中のインダゾール(2)(27.2g,186ミリモル)をヨウ素結晶(143.9g,567ミリモル、3当量)とKOH(52.9g,945ミリモル、5当量)で処理した。この混合物を室温で2時間、又はTLC(30% EtOAc−ヘキサン)により完了が示されるまで撹拌した。この溶液を濃縮して半量として、5% NHSO水溶液(250mL)へ注ぎ、EtO(3X250mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、HO(2X200mL)と塩水(1X200mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過して、濃縮した。生じる黒ずんだ固形物を温EtOAc(300mL)に懸濁させ、ヘキサン(600mL)で処理してから、2時間冷やした。固形物を濾過により採取して、17.50gの収穫物(1)を得た。濾液を濃縮して、収穫物(2)をシリカゲルプラグ濾過(20% EtOAc−ヘキサン)より単離した。適切な「濾過グラフィー(filtography)」分画の濃縮により9.5gの材料を得て、これを収穫物(1)と合わせて、全部で27g(アセトアニリドから53%の全体収率)の3−ヨード−5,7−ジメチル−1H−インダゾール(3)を得た。RP−HPLCの方法:2分間で2〜100% B。
【0139】
実施例15
5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−カルボニトリル(4)(スキーム5,工程4). ヨウ化物(3)(20g,74.0ミリモル)を無水NMP(300mL)に溶かした。この溶液へCuCN(19.9g,222ミリモル,3当量)とNaCN(7.25g,148ミリモル、2当量)を加え、この混合物を130℃で18時間、不活性気体下に加熱した。次いで、この溶液を0.25M KHPO(1.5L)へ注ぎ、EtO(750mL)とCelite(約100g)を加えた。この懸濁液を0.5時間激しく撹拌してから、焼結ガラス漏斗に通して濾過した。相を分離させて、水層をEtO(3X200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をHO(2X200mL)、塩水(1X200mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過して、濃縮して、8.3g(収率65%)の5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−カルボニトリル(4)を得た。このニトリルをそのまま次の反応に使用した。RP−HPLCの方法:2分間で2〜100% B。
【0140】
実施例16
5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−カルボキシミドチオ酸:A(5)(スキーム5,工程5). ニトリル(4)(3.90g,22.0ミリモル)の20% EtN−ピリジン(v/v,50mL)溶液を0℃(氷水浴)へ冷やしてから、HSガスを5分間泡立てて通すことによってHSで飽和させた。反応容器を栓とパラフィルムで密封して、冷却浴より取り出し、1.5時間、又は出発材料の消費がTLC(50% EtOAc−ヘキサン)により示されるように完了するまで撹拌した。完了後すぐに、この溶液を真空で撹拌して、過剰なHSを除去してから濃縮すると、茶褐色の固形物が残った。この粗生成物をヘキサン(250〜300mL)に懸濁させ、真空濾過により採取して、真空においてPで乾燥させて、4.2g(収率93%)のA(5)を黄色い固形物として得た。RP−HPLCの方法:4.5分間で30〜95% B。
【0141】
実施例17
2−ヒドロキシ−3−ピリジン−3−イル−アクリル酸エチルエステル(8)(スキーム5,工程6). 乾燥した1L丸底フラスコに無水EtO(500mL)を入れて、0℃(氷水浴)へ冷やした。ヘキサンで濯いだ後で、NaH(鉱油中60%(w/w)懸濁液、16g,400ミリモル、2当量、濯ぐ前の重量)に続いて、無水EtOH(23.2mL,400モル、2当量)を加えた。10分後、3−ピリジンカルボキサルデヒド(18.8mL,200ミリモル、1当量)及びN,N−ジメチルグリシンエチルエステル(84.8mL,3当量)(N,N−ジメチルグリシンメチルエステルもこの製法において満足のいくように機能する)の混合物を1分の間に加えた。この混合物を室温で一晩撹拌し、30℃で1時間加熱してから、2Lの分離漏斗へ移した。この混合物をEtOAc(500mL)とHO(500mL)で希釈して、有機相をビーカーへ移し、1N HCl(500mL)とともに室温で10分間撹拌した。この混合物をチェックしてpH=1であることを確認してから、相を分離させた。水層を保持して、固体NaHCOの添加によりゆっくり中和した。この溶液をEtOAc(3X300mL)で抽出し、合わせた抽出物を乾燥(NaSO)させ、濾過し、濃縮して黄色い固形物とした。EtOAc−ヘキサン(4:1)からの結晶化により、20.0g(収率52%)の薄黄色の(8)を得た。RP−HPLCの方法:2〜100% B。
【0142】
実施例18
3−ブロモ−2−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオン酸エチルエステル臭化水素酸塩:B(9)(スキーム5,工程7). ピルベート(8)(19.3g,100ミリモル)の乾燥THF(400mL)溶液へ臭素(5.12mL,100.0ミリモル)を滴下して、続いてメタノール(約10mL)を加えて、均質性を維持した。この反応混合物を室温で30分間撹拌してから、25℃以下の浴温で真空において濃縮した。生じる固形物をTHF(50mL)とEtOAc(50mL)で3回摩砕した。生じるブロモピルビン酸臭化水素酸塩を、高真空での乾燥後、定量的な収率で黄色いフォームとして単離した。この固形物をさらに精製せずに使用した。(場合によっては、この粗製のブロモピルビン酸生成物を乾燥させて、粘っこいゴムとする。この場合、この材料を可能な限り徹底的に乾燥させて、MeOH(0.5ミリモル/mL)に溶かして、そのまま次の工程に使用する。)RP−HPLCの方法:8分間で30〜95% B。
【0143】
実施例19
3−ブロモ−2−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオン酸エチルエステル(10)(スキーム5,工程11). 2首丸底フラスコに入れたチオアミド:A(5)(4.5g,22.0ミリモル)の乾燥MeOH(100mL)懸濁液を50℃で加熱した。別に、ブロモ−ピルビン酸:B(9)(15.5g,44.0ミリモル)の無水MeOH(88mL)溶液を0℃にコリジン(10.2mL,77.0ミリモル)で処理した。このブロモピルビン酸/コリジン溶液を、50℃に維持した先のチオアミド懸濁液へ滴下した。この混合物は、ブロモ−ピルビン酸溶液の添加の間に均質になり、50℃で2時間、又はチオアミドの消費がRP−HPLC−MSにより判定される(縮合した非脱水中間体が観察可能である;予測質量+18)ように完了するまで加熱する。この時間の後で、EtSOH酸(6.3mL,77.0ミリモル)を加え、50℃で一晩加熱を続けた。この混合物を濃縮して、油状の残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(約100mL)で処理した。生じる固形物を真空濾過により採取し、水(2X30mL)で濯ぎ、真空で乾燥させた。この固形物をシリカゲル−プラグ濾過により精製する:100% CHClの最初の溶出液により、あらゆる生成ニトリル(4)(典型的には、1〜3%)が除去されて、2〜5% MeOH−CHClでの後続の溶出により、メチル及びエチルエステル混合物を得る。RP−HPLCの方法:非脱水中間体では、8分間で30〜95% B。脱水した最終生成物では、8分間で10〜95% B。
【0144】
実施例20
2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(11)(スキーム5,工程12). エステル(10)(8g,約22ミリモル)のメタノール(100mL)及び1N NaOH(50mL)溶液を還流で2時間加熱した。この混合物を濃縮し、1N HCl(100mL)で酸性化し、生じる固形物を真空濾過により採取した。この固形物をHO(3X20mL)で濯ぎ、高真空で乾燥させて、7.9gを得た(チオアミド(5)より51%の全体収率)。RP−HPLCの方法:8分間で10〜95% B。
【0145】
実施例21
メタンスルホン酸1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イルエステル(12)(スキーム5,工程8). 1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−オール(15.0g,62.7ミリモル)の乾燥CHCl(1mL)溶液へ0℃(氷水浴)で窒素下に乾燥EtN(25mL,94.0ミリモル)を加えた。次いで、これへ塩化メタンスルホニル(5.8mL,75.2ミリモル)の乾燥CHCl(50mL)溶液を均圧滴下漏斗より滴下した。滴下の完了後、冷却浴を外して、この混合物を2時間撹拌した。不均質の混合物をHO(70mL)で処理し、層を分離させて、水層をCHCl(2X100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO)させ、濾過し、濃縮すると、無色澄明のオイルが残った。ヘキサン(100mL)の添加後すぐに、この粘稠なオイル生成物は固化し、真空濾過により採取した。高真空での乾燥によって、19.7g(収率100%)の(12)を無色の固形物として得た。
【0146】
実施例22
1−(1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イル)−4−メチル−ピペラジン(13)(スキーム5,工程9). メタンスルホン酸1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イルエステル(12)(18g,56.7ミリモル)のt−BuOH(150mL)懸濁液へ1−メチルピペラジン(17.04g,18.8mL,170.1ミリモル)を不活性気体下に加えた。還流温度で12時間加熱後、この混合物を濃縮乾固させ、飽和NaHCO(250mL)で処理して、EtOAc(3X250mL)で抽出した。合わせた有機層をHO(1X250mL)と塩水(1X250mL)で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。濾過と溶媒の除去によりオイルが残り、これをシリカゲル(約300g)濾過(はじめにEtOAcで、次いで100%アンモニア含有CHCl−5% MeOH/アンモニア含有CHClで洗浄する)により精製して、7.6g(42%)の(13)を無色でロウ状の固形物として得た。アンモニア含有CHClは、以下のように調製する:濃NHOH(100mL)をCHCl(1X500mL)で抽出し、層を分離させ、CHCl層を乾燥させて、無水KCO上で保存する。
【0147】
実施例23
1−アゼチジン−3−イル−4−メチル−ピペラジン二塩酸塩:C(14)(スキーム5,工程10). 1−(1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イル)−4−メチル−ピペラジン(13)(1.13g,3.5ミリモル)、湿20% Pd(OH)/C(0.6g)又は湿10% Pd/Cデグッサ型(0.22g)、MeOH(50mL)、及びMeOH中4.0N HCl溶液(1.8ml,7.0ミリモル)の混合物をH気体(50p.s.i.g)下に12時間振り混ぜた。触媒をCeliteでの濾過により除去し、濾床をMeOH(3X10mL)で濯ぎ、濾液を蒸発乾固させ、残渣をEtO(2mL)及びヘキサン(10mL)の混合物で濯いで、ジフェニルメタンを除去した。生成物:C(14)は、静置時に結晶化して、0.77g(収率96%)の無色で吸湿性の材料をもたらし、これをそのまま後続の工程に使用した。
【0148】
実施例24
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−アゼチジン−1−イル]−メタノン(15)(スキーム5,工程13). 乾燥DMF(20mL)中の酸(11)(1.04g,3.07ミリモル)及びアゼチジン二塩酸塩:C(14)(0.77g,3.37ミリモル)の混合物を不活性気体下に乾燥EtN(2.14mL,15.34ミリモル)で処理した。次いで、これへHATU(1.46g,3.84ミリモル)を1分量で加えた。PyBop((11)に基づいて、1.4当量)もカップリング剤として使用して、効率的なカップリングを実施した。0.25時間撹拌後、RP−HPLCは、完全な反応を示した。この混合物を撹拌中の濃NHOH(400mL)へ移し、生じる黄褐色の固形物を真空濾過により採取した。HO(2X10mL)での濯ぎと真空乾燥によって、0.64g(収率44%)の(15)をフリー塩基として得た。濾液を濃縮し、濃NHOH(7mL)に再懸濁させて、真空濾過により採取することによって、さらに90mgの(15)を得た。
【0149】
実施例25〜154
生物学的アッセイ
ATPアーゼ酵素アッセイ:DNAジャイレースB活性は、ジャイレースB依存性のATP加水分解からの無機リン酸放出と7−メチル−6−チオグアノシン/ホスホリラーゼの使用を介した後続の検出という分光光学アッセイに従って決定した。アッセイは、25mM Tris−HCl緩衝液(pH7.6)、2mM MgCl、及び125mM NaCl,0.2mM 7−メチル−6−チオグアノシン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(1単位/mL)、0.4mM ATPとMeSOにおいて調製した様々な濃度の阻害化合物において実施した。各反応における最終のMeSO濃度は、2.5%であった。表1に示す式(I)の化合物を、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性ぶどう球菌(Streptococcus pyogenes)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、モラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)及びインフルエンザ菌(H. influenzae)の1以上に対してアッセイした。アッセイにおける酵素濃度は、E. faecalis の全長ジャイレースBでの65nMから H. influenzae の全長ジャイレースBでの1μMに及んだ。ATPの添加で反応を開始して、室温で30分間、360nmでモニタリングした。
【0150】
阻害剤の濃度が酵素のそれを超えなければ、緊密結合速度論解析(tight-binding kinetic analysis)(Morrison, J. F. Biochim. Biophys. Acta 1969, 185, 269-286)を使用してKを決定した。
【0151】
抗微生物活性アッセイ(MIC定量)
細菌の調製:一晩の細菌コロニーを0.9% NaClに懸濁させて、MacFarland標準品にほぼ匹敵する濁度とした。ウェル懸濁標準品を使用して、分光計をブランクとした(600nm)。キュベットへ0.5mLの細菌懸濁液を入れて、吸光度を測定した。このキュベットへ0.9% NaCl溶液を加えて、混合して、吸光度が0になるまで測定した。これより、ストック細菌溶液についての希釈倍率(0の吸光度を達成する)を計算した。細菌のこの希釈での溶液を1x10細菌/mLのストックとして定義する。ウェルあたり5x10細菌の最終濃度をMIC定量に使用した。
【0152】
化合物調製:式(I)の試験化合物について、濃度を各工程で半分に落とす系列希釈を使用して、広範囲の濃度にわたりアッセイした。対照には、薬物を含有しないウェル(増殖を阻害しない対照)、添加物のない対照(血清等がない)、そして汚染の対照(添加物はあるが、薬物や細菌はない)を含めた。
【0153】
表1に示す式(I)の化合物は、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、化膿性ぶどう球菌、エンテロコッカス・フェカーリス、モラクセラ・カタラーリス、及びインフルエンザ菌の1以上に抗する活性を明示することが見出された。表2は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌アッセイにおいて約10μM以下のMICを有することが見出された式(I)の化合物の名称及び構造を提供する。
【0154】
当業者には、上記に記載の方法に対して本発明の範囲より逸脱することなく様々な省略、追加、及び修飾を行うことができて、すべてのそのような修飾及び変更が付帯の特許請求項により定義される本発明の範囲内に該当すると企図されることが理解されよう。
【0155】
表2
【0156】
【表45】

【0157】
【表46】

【0158】
【表47】

【0159】
【表48】

【0160】
【表49】

【0161】
【表50】

【0162】
【表51】

【0163】
【表52】

【0164】
【表53】

【0165】
【表54】

【0166】
【表55】

【0167】
【表56】

【0168】
【表57】

【0169】
【表58】

【0170】
【表59】

【0171】
【表60】

【0172】
【表61】

【0173】
【表62】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インダゾリル基及びチアゾリル基を含んでなり、構造:
【化1】

[式中、R7は、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択され;そして
ここでC〜C炭化水素、インダゾリル基、及びチアゾリル基は、炭素上で置換されていてもよい]により表される化合物、又はその医薬的に許容される塩、エステル、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項2】
R7が、メチル、エチル、プロピル、アリル、F、Cl、及びBrからなる群より選択される、請求項1の化合物。
【請求項3】
プロピルがシクロプロピルである、請求項2の化合物。
【請求項4】
R7が、メチル、エチル、F、及びClからなる群より選択される、請求項2の化合物。
【請求項5】
R7がメチルである、請求項4の化合物。
【請求項6】
インダゾリル基が、置換されていてもよいC〜C炭化水素、置換されていてもよい複素環、低級アルコキシ、CN、NO、F、Cl、Br、CF、及びOCFからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項1の化合物。
【請求項7】
インダゾリルが、置換されていてもよいC〜C炭化水素、F、及びClからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項6の化合物。
【請求項8】
インダゾリル基が、メチル、エチル、プロピル、アリル、メチルシクロプロピル、F、及びClからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項7の化合物。
【請求項9】
インダゾリル基が、メチル、エチル、F、及びClからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項8の化合物。
【請求項10】
チアゾリル基が、置換されていてもよいC〜C10炭化水素、置換されていてもよいC〜C10複素環、置換されていてもよいカルボキサミド、置換されていてもよいアミノカルボキシ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、OH、及びCOOHからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項1の化合物。
【請求項11】
チアゾリル基が、メチル、エチル、OH、COOH、COOCH、及びCOOCHCHからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担う、請求項10の化合物。
【請求項12】
チアゾリル基が、置換されていてもよいC〜C10炭化水素、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、COOH、OH、COOR、及びCONRからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を担い、
ここでRは、置換されていてもよい複素環と複素環により置換されるC〜Cアルキルからなる群より選択され;
ここでRとRは、H、置換されていてもよい複素環、及び置換されていてもよいC〜C炭化水素からなる群より独立して選択され;
ここでRとRは、一緒に、RとRが付くN原子が含まれる4、5、又は6員の置換されていてもよい複素環式環を形成してよく;そして
ここで前記の環では、1〜3の炭素原子を、N、O、及びSからなる群より選択される原子にそれぞれ独立して置き換えてもよい、請求項10の化合物。
【請求項13】
チアゾリル基が2つの置換基を担い、そのそれぞれが、置換されていてもよいC〜C10炭化水素、COOH、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、OH、COOR、及びCONRからなる群より独立して選択され、
ここでRは、置換されていてもよい複素環と複素環により置換されるC〜Cアルキルからなる群より選択され;
ここでRとRは、H、置換されていてもよい複素環、及び置換されていてもよいC〜C炭化水素からなる群より独立して選択され;
ここでRとRは、一緒に、RとRが付くN原子が含まれる4、5、又は6員の置換されていてもよい複素環式環を形成してもよく;そして
ここで前記の環では、1〜3の炭素原子を、N、O、及びSからなる群より選択される原子にそれぞれ独立して置き換えてもよい、請求項10の化合物。
【請求項14】
置換基が、メチル、エチル、OH、フェニル、COOH、COOCH、COOCHCH、及びN(CH)(CHCH)からなる群より選択される、請求項12の化合物。
【請求項15】
チアゾリル基が、
【化2】

からなる群より選択される構造により表される少なくとも1つの置換基のカルボニル炭素へ付く、請求項12の化合物。
【請求項16】
置換基が、フェニル及びピリジルからなる群より選択され、
ここで該フェニルは、OH、OCH、F、Cl、Br、置換されていてもよいピペラジン−1−イル、及び置換されていてもよいモルホリン−4−イルからなる群より選択される少なくとも1つの第二の置換基で置換されていてもよく;そして
ここで該ピリジルは、C〜Cアルキル、F、Cl、Br、I、CF、3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル、及びモルホリン−4−イルからなる群より選択される少なくとも1つの第三の置換基で置換されていてもよい、請求項10の化合物。
【請求項17】
置換されていてもよいフェニルが、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−フルオロ−3−ヒドロキシ−フェニル、3,4−ジフルオロ−フェニル、3,5−ジフルオロフェニル、4−ブロモ−3−メトキシフェニル、4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル、及び4−(モルホリン−4−イル)−フェニルからなる群より選択される、請求項16の化合物。
【請求項18】
ピリジルが、ピリジン−3−イル、6−メチル−ピリジン−3−イル、6−クロロ−ピリジン−3−イル、及び6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イルからなる群より選択される、請求項16の化合物。
【請求項19】
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項20】
(3−(S)−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項21】
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項22】
(3−(S)−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項23】
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−メタノンであり、ここでピリジルはメチル置換される、請求項1の化合物。
【請求項24】
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項25】
(3−(S)−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項26】
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項27】
(3−(S)−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−[2−(6−フルオロ−7−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−チアゾール−4−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項28】
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項29】
1−[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−2−(1−メチル−ピペラジン−4−イル)−エタノンである、請求項1の化合物。
【請求項30】
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−アゼチジン−1−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項31】
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−(3−モルホリン−4−イル−アゼチジン−1−イル)−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項32】
[2−(5,7−ジメチル−1H−インダゾール−3−イル)−5−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−[3−(エチル−メチル−アミノ)−アゼチジン−1−イル]−メタノンである、請求項1の化合物。
【請求項33】
合成的に生成される、請求項1の化合物。
【請求項34】
単離、精製された請求項1の化合物。
【請求項35】
請求項1の化合物と医薬的に許容される担体を含んでなる組成物。
【請求項36】
請求項35の組成物の有効量を哺乳動物へ投与することを含んでなる、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防する方法。
【請求項37】
請求項1の化合物の有効量を哺乳動物へ投与することを含んでなる、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防する方法。
【請求項38】
細菌感染症に罹患している哺乳動物を同定することを含んでなる、請求項37の方法。
【請求項39】
請求項1の化合物を製造する方法であって:
式:
【化3】

[式中、R7は、C〜C炭化水素、低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、CN、NO、ハロゲン、CF、及びOCFからなる群より選択され;
ここでC〜C炭化水素は置換されていてもよく;そして
式中、LGは、脱離基を表す]により表される置換されていてもよいインダゾールをシアン化塩で処理して、式:
【化4】

により表される置換されていてもよいインダゾールニトリルを生成することを含んでなる、前記方法。
【請求項40】
脱離基が、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメタンスルホネート、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、及びトリフルオロアセテートからなる群より選択される、請求項39の方法。
【請求項41】
脱離基がヨードである、請求項40の方法。
【請求項42】
請求項1の化合物の、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防するための医薬品の製造における使用。
【請求項43】
請求項35の組成物の、細菌感染症を哺乳動物において治療するか又は予防するための医薬品の製造における使用。

【公表番号】特表2007−504224(P2007−504224A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525318(P2006−525318)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/019174
【国際公開番号】WO2005/026162
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】