説明

スパッタリングターゲット及びその製造方法

【課題】 機械加工性に優れ、主としてCu,Gaを含有する化合物膜が成膜可能なスパッタリングターゲット及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のスパッタリングターゲットは、Ga:20〜40at%、Sb:0.1〜3at%、残部がCu及び不可避不純物からなる成分組成を有する。このスパッタリングターゲットの製造方法は、少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として粉末とした原料粉末を作製する工程と、前記原料粉末を真空、不活性雰囲気、または還元性雰囲気で熱間加工する工程を有し、前記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてCu,Gaを含有する化合物膜を形成するときに使用するスパッタリングターゲット及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、CuGaターゲットは、いわゆるセレン(Se)化法によるCu−In−Ga−Se四元系合金膜(いわゆるCIGS膜)を光吸収層に用いた太陽電池を製造するために、必須な材料である。なお、セレン化法とは、例えばCuGaを約500nmスパッタし、その上にInを約500nmスパッタした積層膜を、500℃のHSeガス中で加熱し、SeをCuGaInに拡散させ、CuInGaSeの化合物膜を形成する方法である(特許文献1参照)。
【0003】
一方、Cu−In−Ga−Se四元系合金膜からなる光吸収層の発電効率を向上させるため、この光吸収層へのNaの添加が要求されている。例えば、非特許文献1では、プリカーサー膜(Cu−In−Ga−Se四元系合金膜)中のNa含有量を0.1%程度とすることが一般的であると提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3249408号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】A.Romeo、「Development of Thin-film Cu(In,Ga)Se2 and CdTe Solar Cells」、Prog. Photovolt: Res. Appl. 2004; 12:93-111 (DOI: 10.1002/pip.527
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、高密度で高Ga含有量のCuGaターゲットは、非常に硬くかつ延性が乏しいため、切削での表面加工が困難であり、研削加工を使用せざるを得ないという不都合があった。このため、ターゲットの加工速度が遅く、かつ複雑形状の加工が非常に困難であった。また、CuGaにNaをドープしたターゲットにおいても、上記同様な課題がある。
【0007】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、機械加工性に優れ、主としてCu,Gaを含有する化合物膜が成膜可能なスパッタリングターゲット及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、主としてCu,Gaを含有する化合物膜用のスパッタリングターゲットを製造するべく研究を行った。その結果、Sbを少量添加すれば、機械加工性を改善可能であることを突き止めた。
したがって、本発明は、上記知見から得られたものであり、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明のスパッタリングターゲットは、Ga:20〜40at%、Sb:0.1〜3at%、残部がCu及び不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする。
この第1の発明では、Sb:0.1〜3at%を含有しているので、高い密度であっても高い被切削性を有することができる。
【0009】
なお、Sbの添加量を上記範囲内に設定した理由は、0.1at%未満であると機械加工性の向上効果が得られず、3at%を超えると、スパッタリングターゲットが脆化し、切削加工時に割れや欠けが生じやすくなる。
【0010】
また、第2の発明では、第1の発明に係るスパッタリングターゲットにおいて、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒内またはその粒界に、Sb単体またはSbとCuとを含む化合物を含む組織を有することを特徴とする。
すなわち、第2の発明では、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒中またはその粒界(以下、粒界等と略記する場合がある)に、Sb単体またはSbとCuとを含む化合物を含む組織を有するので、粒界等にあるSb単体またはSbとCuとを含む化合物によって快削性を発揮することができ、被切削性を向上させることができる。
【0011】
また、第3の発明は、第1または第2の発明にかかるスパッタリングターゲットにおいて、さらにスパッタリングターゲット素地中のGaがCu−Ga二元合金の形態で含有されていることを特徴とする。
本発明者らは、Sbを添加した場合、スパッタリングターゲット素地中のGa単体の存在は、スパッタリングターゲットの被切削性に影響を与えることを発見した。すなわち、Gaが単体でスパッタリングターゲットに含まれると、Sbを含有したCu−Gaスパッタリングターゲットは焼結後の機械加工の際に、チッピングや欠け等が発生しやすくなることが判った。
これを解決すべく、本発明のスパッタリングターゲットでは、スパッタリングターゲット素地中のGaがCu−Ga二元合金の形態で含有されていることを特徴とする。すなわち、GaをCu−Gaの固溶体又は金属間化合物とすることにより、焼結後、切削加工中において、チッピング、欠けを生ずることなく、スパッタに適した加工表面を実現することができる。
また、スパッタリングターゲット中のGaは、CuGa合金および部分的にGaSb合金として含まれる。
【0012】
また、第4の発明は、第1から第3の発明に係るスパッタリングターゲットにおいて、さらに、Naが、NaF化合物、NaS化合物またはNaSe化合物として含有され、スパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、Naが0.05〜2at%含有されていることを特徴とする。
すなわち、第4の発明は、さらに、Naが、NaF化合物、NaS化合物またはNaSe化合物の状態で、スパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、0.05〜2at%含有しているので、発電効率の向上に有効なNaを含有したCu−Ga膜を成膜することができる。なお、このNaを含有したCu−Ga膜におけるF(フッ素)、硫黄(S)は、太陽電池の光吸収層の特性に特に影響を及ぼさない。
ここで、Naの含有量を上記範囲に設定した理由は、Na添加量が2at%を超えると、下地となるMo電極への密着力が低下し、その後のセレン化プロセス中に膜剥がれが発生するためである。一方、Na添加量が0.05at%より少ないと、発電効率の向上効果が得られないためである。なお、Naの好ましい量は、0.1at%〜0.5at%である。
【0013】
第5の発明は、第1から第4の発明のいずれか一つに係るスパッタリングターゲットを作製する方法であって、少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として粉末とした原料粉末を作製する工程と、前記原料粉末を真空、不活性雰囲気、または還元性雰囲気で熱間加工する工程を含み、前記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることを特徴とする。
すなわち、第5の発明では、原料粉末として、GaをCuGa合金またはGaSb合金として含有するので、金属Gaのみで原料粉末に添加する場合よりも、焼結体組織中のGaを確実に合金化することができ、Cu,Ga,Sbからなる焼結体の切削加工性を向上することができる。
【0014】
第6の発明は、第4の発明に係るスパッタリングターゲットを作製する方法であって、少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として金属粉末とし、前記金属粉末にNaF粉末、NaS粉末またはNaSe粉末を混合して原料粉末を作製する工程と、前記原料粉末を真空、不活性雰囲気、または還元性雰囲気で熱間加工する工程を有し、前記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることを特徴とする。
すなわち、第6の発明では、原料粉末中で、GaをCuGa合金またはGaSb合金として含有するので、金属Gaのみで原料粉末に添加する場合よりも、焼結体組織中のGaを確実に合金化することができ、Cu,Ga,Sbからなる焼結体の切削加工性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るスパッタリングターゲット及びその製造方法によれば、Sb:0.1〜3at%を含有するので、高い密度であっても高い被削性を有することができる。したがって、本発明のスパッタリングターゲットでは、切削での表面加工が容易であり、スパッタリングターゲットの加工速度が早く、かつ複雑形状の加工も容易となる。また、本発明のスパッタリングターゲットを用いることで、スパッタ法によりSb含有Cu−Ga膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るスパッタリングターゲットおよびその製造方法の実施例において、加工後のターゲット表面を示す写真である。
【図2】本発明に係るスパッタリングターゲットおよびその製造方法の比較例において、加工後のターゲット表面を示す写真である。
【図3】本発明に係る実施例において、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による組成像(COMP像)、Cuの元素マッピング像、Gaの元素マッピング像およびSbの元素マッピング像を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るスパッタリングターゲット及びその製造方法の一実施形態を説明する。
【0018】
本実施形態のスパッタリングターゲットは、スパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、Ga:20〜40at%を含有し、さらに、Sb:0.1〜3at%を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなる成分組成を有している。
また、本実施形態のスパッタリングターゲットは、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒内または粒界に、Sb単体またはSbとCuとを含む化合物を含む組織を有している。さらにこのSb単体またはSbとCuとを含む化合物が、例えば200μm×150μmの範囲において粒径(内接円相当径)0.5μm以上の当該相が3個以上存在することが好ましい。なお、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒内または粒界に介在したSb単体またはSbとCuとを含む化合物およびその粒径は、例えば電子線マイクロアナライザ(EPMA)によるCu、Ga、Sb元素マッピング像により測定できる。
【0019】
さらに、本実施形態のスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット素地中のGaはCu−Ga二元合金の形態で含有されている。
すなわち、スパッタリングターゲット素地中に、Ga単体の存在がなくなることで、スパッタリングターゲットの切削性が向上する。Ga単体の有無の判定及びCuGa合金の有無は、例えばスパッタリングターゲットのX線回折(XRD)測定にて判定できる。すなわち、これらのスパッタリングターゲットの表面を研磨後(Ra:5μm以下)、XRD測定を行い、Ga単体に属するθ=15.24°(方位111)付近、22.77°(113)付近、23.27°(202)付近のピークにより、Ga単体の存在を判定できる。CuGa合金の有無は、同様な方法にてXRD測定を行い、標準回折曲線のカードにて判定できる。スパッタリングターゲット素地中のGa合金の形成方法としては、スパッタリングターゲットの原料とするGaを原料粉末中にCuGaの合金または金属間化合物、GaSbの合金または金属間化合物として添加する方法、または原料となるCu、Ga、Sbを一緒に溶解し合金にする方法等がある。
【0020】
なお、本実施形態のスパッタリングターゲットに、NaをNaF化合物、NaS化合物またはNaSe化合物の状態でスパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、Naとして0.05〜2at%含有させても構わない。
上記各金属元素の組成評価は、スパッタリングターゲットを粉砕し、ICP法(高周波誘導結合プラズマ法)を用いて含有量を定量分析する。
【0021】
上記本実施形態のスパッタリングターゲットを作製する方法は、少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として粉末とした原料粉末を作製する工程と、原料粉末を真空、不活性ガス雰囲気、または還元性雰囲気中でホットプレス(HP)、熱間静水圧プレス(HIP)による焼結等の熱間加工する工程を有し、または、作製した原料粉末を加圧成形後、真空または気圧0.01kgf/cm〜10kgf/cmの不活性ガス雰囲気、または還元性雰囲気中にて非加圧状態で焼結する等の熱間加工する工程を有している。なお、上記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることが好ましい。
【0022】
なお、上記ホットプレス法を用いての焼結は、ホットプレス温度(ホットプレス時の保持温度)が500℃〜650℃の範囲内で行われることが好ましい。ホットプレス温度を上記範囲に設定した理由は、500℃未満であると、焼結体の密度が低く、切削加工時にチッピングが発生しやすく、650℃を超えると、ホットプレス中にSbが溶け出し、焼結体中の組成ずれの原因となるためである。金属Sbの融点は630℃付近にあるが、本出願の発明者の研究成果によると、本出願のSb添加量では、ホットプレスの場合、ホットプレス温度650℃以下ではSbの溶出が発生しない。
また、上記HIP法を用いての焼結は、HIP温度(HIP時の保持温度)が400℃〜620℃の範囲内で行われることが好ましい。HIP温度を上記範囲に設定した理由は、400℃未満であると、焼結体の密度が低く、切削加工時にチッピングが発生しやすく、620℃を超えると、HIP中にSbが溶け出し、焼結体中の組成ずれの原因となるためである。
原料粉末を加圧成形後、成形体を真空、不活性雰囲気または還元性雰囲気にて焼結する方法を用いる焼結は、焼結温度(焼結時の保持温度)が550℃〜650℃の範囲内で行われることが好ましい。なお、焼結温度を上記範囲に設定した理由は、550℃未満であると、焼結体の密度が低く、切削加工時にチッピングが発生しやすく、650℃を超えると、焼結中にSbが溶け出し、焼結体中の組成ずれの原因となるためである。金属Sbの融点は630℃付近にあるが、本出願の発明者の研究成果によると、本発明のSb添加量では、上記方法を用いて焼成する場合、焼成温度650℃以下ではSbの溶出が発生しない。
【0023】
この熱間加工を行うための原料粉末の製造は、例えば以下の(a)〜(d)のいずれかの方法で行う。
(a)アトマイズ装置により、所定量のCuGaSb全量をCuGaSbアトマイズ粉として製造し、原料粉末とする。なお、Naを添加する場合、所定量のNaF、NaSまたはNaSeの粉末を上記原料粉末に混合する。
(b)アトマイズ装置により、所定量のCuGa全量をCuGaアトマイズ粉として製造し、さらに、Sb粉末をこのCuGaアトマイズ粉と混合し、所定組成の原料粉末を作る。なお、Naを添加する場合、所定量のNaF、NaSまたはNaSeの粉末を上記原料粉末に混合する。
(c)アトマイズ装置により、CuGaSbアトマイズ粉を作製し、さらにCuGa粉,Cu粉またはSb粉をこのCuGaSbアトマイズ粉に添加し、所定組成の混合粉末を作る。なお、Naを添加する場合、所定量のNaF、NaSまたはNaSeの粉末を上記原料粉末に混合する。
(d)所定量のCuGaSb全量を溶解し、鋳造したインゴットを粉砕し、その粉末を原料粉末として用いる。なお、Naを添加する場合、所定量のNaF、NaSまたはNaSeの粉末を上記原料粉末に混合する。
【0024】
次に、上記(a)〜(d)のいずれかの方法で作製した原料粉末をホットプレスやHIP(熱間静水圧プレス)、または原料粉末を加圧成形後、成形体を焼結する等の方法で熱間加工する。なお、これらの熱間加工の際は、Cu−Ga合金またはCuの酸化防止のため、真空、不活性ガス雰囲気または還元性ガス雰囲気中で行う。ホットプレスやHIPの圧力がスパッタリングターゲット焼結体の密度に大きな影響を及ぼすので、ホットプレスにおける好ましい圧力は100〜500kgf/cmとする。HIP時の好ましい圧力は500〜1500kgf/cmとする。また、加圧は、焼結昇温開始前から行ってもよいし、一定な温度に到達してから行ってもよい。
【0025】
次に、上記熱間加工で焼結したSb含有Cu−Ga焼結体(またはSb,Na含有Cu−Ga焼結体)は、機械加工性に優れているので、切削工法を用いて、スパッタリングターゲットの指定形状に加工する。そして、この加工後のスパッタリングターゲットをInを用いて、CuまたはCu合金からなるバッキングプレートにボンディングし、スパッタに供する。
なお、加工済みのスパッタリングターゲットの酸化、吸湿を防止するため、スパッタリングターゲット全体を真空パックまたは不活性ガス置換したパックにて保管することが好ましい。
【0026】
このように作製した本実施形態のスパッタリングターゲットを用いたスパッタは、直流(DC)マグネトロンスパッタ法にて、Arガス中で行う。このときの直流スパッタでは、パルス電圧を付加するパルス重畳電源を用いてもよいし、パルスなしのDC電源でもよい。
【0027】
このように本実施形態のスパッタリングターゲットでは、Sb:0.1〜3at%を含有しているので、高い密度であっても高い切削性を有する。特に、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒子中またはその粒界に、Sb単体またはSbとCuとを含む化合物を含む組織を有するので、粒界等にあるSb単体またはSbとCuとを含む化合物によって結晶粒間の強度が低下し、より切削性を向上させることができる。
ターゲット素地中のGaはCu−Ga二元合金の形態で含有される。即ち、GaをCu−Gaの固溶体又は金属間化合物とすることにより、焼結後、切削加工中において、チッピング、欠けを生ずることなく、スパッタに適した加工表面を実現することができる。また、スパッタリングターゲット中のGaは、CuGa合金および部分的にGaSb合金として含まれる。
【0028】
また、Naを、NaF化合物、NaS化合物またはNaSe化合物の状態でスパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、Naとして0.05〜2at%含有された場合には、スパッタ法により、発電効率の向上に有効なNaを含有したCu−Ga膜を成膜することができる。なお、このNaを含有したCu−Ga膜におけるF(フッ素)、硫黄(S)は、太陽電池の光吸収層の特性に特に影響を及ぼさない。
また、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法では、原料粉末として、粉末中に含まれるGaはCuGa合金またはGaSb合金状態であるので、Ga単相を原料粉末に添加する場合よりもスパッタリングターゲットの切削加工性が向上される。
【実施例】
【0029】
次に、本発明に係るスパッタリングターゲット及びその製造方法を、上記実施形態に基づき実際に作製した実施例により、評価した結果を説明する。
【0030】
(原料粉末の作成)
まず、実施例1から6の原料粉末としては、表1の組成になるように、Cu,Sb,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製した。
実施例7の原料粉末としては、表1の組成になるように、Sb,Gaの全量およびCuの半量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製した。次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下のCu粉末を投入し、乾式ボールミル(直径:5mmのZrOボール、ボール対金属粉重量比=3:1)にて4時間混合して、所定の組成になるCu,Ga,Sb混合粉を作製した。なお、実施例・比較例でも乾式ボールミルはすべて同様の条件を用いている。
【0031】
実施例8の原料粉末としては、表1の組成になるように、Cu,Sb,Gaの全量を真空溶解炉に装入し、1150℃に昇温後、金属が全部溶湯になっていることを確認してから、水冷鋳型に出湯し、CuGaSbからなるインゴットを作製した。次に、得られたCuGaSbインゴットを、平均粒径5μm以下に粉砕し、所定の組成になるCu,Ga,Sb混合粉を作製した。
実施例9の原料粉末としては、まずCu57Ga40 Sb(at%)になるように、Cu,Ga,Sbをアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCu57Ga40 Sb(at%)のアトマイズ粉末を作製した。次に、Cu67Ga30 Sb (at%)になるように、Cu,Ga,Sbをアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCu67Ga30 Sb (at%)のアトマイズ粉末を作製した。さらに、表1の組成になるように、得られた2組成のCuGaSbアトマイズ粉を乾式ボールミルにて4時間混合して、表1の所定の組成となるCu,Ga,Sb混合粉を作製した。
【0032】
実施例10、11、12の原料粉末としては、Cu74Ga25.5Sb0.5(at%)となるように、まずCu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下に粉砕したSb粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して、表1のCu,Ga,Sb混合粉を作製した。
実施例13の原料粉末としては、Cu68.5Ga30Sb0.5Na0.50.5(at%)となるように、Cu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下に粉砕したSb粉末、および平均粒径1μm以下のNaF粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して表1の混合粉末を作製した。
【0033】
実施例14の原料粉末としては、Cu78.5Ga20Sb0.5Na0.50.5(at%)となるように、Cu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下に粉砕したSb粉末、および平均粒径1μm以下のNaF粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して表1の混合粉末を作製した。
実施例15の原料粉末としては、Cu63。5Ga35Sb0.5Na0.50.5(at%)となるようにCu,Ga,Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaF粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して表1の混合粉末を作製した。
【0034】
実施例16の原料粉末としては、Cu63。5Ga35Sb0.5Na0.50.5(at%)となるようにCuの半量,Ga,Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下のCu粉及び平均粒径1μm以下のNaF粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して表1の混合粉末を作製した。
実施例17の原料粉末としては、Cu63.75Ga35Sb0.5Na0.50.25(at%)となるようにCu,Ga,Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaS粉末を投入し、乾式ボールミルにて4時間混合して表1の混合粉末を作製した。
実施例18の原料粉末としては、Cu63.75Ga35Sb0.5Na0.5Se0.25(at%)となるようにCu,Ga,Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaSe粉末を投入し、乾式ボールミルにて4時間混合して表1の混合粉末を作製した。
【0035】
「比較例」
本発明の比較例1の原料粉末としては、Cu75Ga25(at%)となるようにCu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことで表2のCuGaアトマイズ粉末を作製した。
本発明の比較例2の原料粉末としては、まずCu55Ga45(at%)になるように、Cu,Ga金属をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCu55Ga45(at%)アトマイズ粉末を作製した。次に、同様な方法にてCu85Ga15(at%)アトマイズ粉末を作製した。さらに、上記Cu55Ga45(at%)アトマイズ粉とCu85Ga15(at%)アトマイズ粉の混合粉がCu75Ga25(at%)になるように秤量し、二種類のアトマイズ粉を乾式ボールミルにて4時間混合して表2の混合粉末を作製した。
【0036】
本発明の比較例3の原料粉末としては、まずCu55Ga45(at%)となるように、Cu,Ga金属をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCu55Ga45(at%)アトマイズ粉末を作製した。次に、上記Cu55Ga45(at%)アトマイズ粉と純Cu粉(平均粒径2μm)の混合粉がCu75Ga25(at%)になるように秤量し、二種類の粉末を乾式ボールミルにて4時間混合して表2の混合粉末を作製した。
比較例4は、表2のCu75Ga25(at%)になるようにCu,Ga金属の全量を真空溶解装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、黒鉛製鋳型に出湯し、インゴットを作製した。得られたインゴットをさらに窒素中で800℃まで加熱、1時間保持後に、圧下率5%/パス、合計4パスの圧延を行った。
比較例5の原料粉末としては、Cu69.98Ga30Sb0.02(at%)となるようにCu,Sb,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことで表2のCuGaSbアトマイズ粉末を作製した。
【0037】
比較例6の原料粉末としては、Cu69.98Ga30Sb0.02(at%)となるように、まずCu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製した。次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下に粉砕したSb粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して、表2の混合粉末を作製した。
比較例7は、表2のCu69.98Ga30Sb0.02(at%)となるようにCu,Ga、Sb金属の全量を真空溶解装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、黒鉛製鋳型に出湯し、インゴットを作製した。得られたインゴットをさらに窒素中で600℃まで加熱、1時間保持後に、圧下率5%/パス、合計4パスの圧延を行った。
比較例8の原料粉末としては、Cu60Ga35Sb(at%)となるようにCu,Sb,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことで表2のCuGaSbアトマイズ粉末を作製した。
【0038】
比較例9の原料粉末としては、Cu73Ga20Sb5Na1.01.0(at%)となるようにCu,Ga、Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製し、次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaF粉末を投入し、乾式ボールミルにて8時間混合して表2の混合粉末を作製した。
比較例10の原料粉末としては、Cu61.5Ga35Sb3.5(at%)となるように、まずCu,Sb金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuSbアトマイズ粉末を作製し、同時に、20℃以下の低温にて、Gaインゴットを粉砕し、目開き0.5mmの篩で振り分けて、0.5mm以下のGa粉末を作製した。次に、得られたCuSbアトマイズ粉に、前記Ga粉末を投入し、乾式ボールミルにて15℃以下の温度で1時間混合して、表2の混合粉末を作製した。
【0039】
比較例11の原料粉末としては、まずCu66Ga32Sb2.0(at%)になるようにCu,Ga,Sb金属の全量とをアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaSbアトマイズ粉末を作製した。同時に、20℃以下の低温にて、Gaインゴットを粉砕し、目の開き0.5mmの篩で振り分けて、0.5mm以下のGa粉末を作製した。次に、得られたCuGaSbアトマイズ粉に、平均粒径2μm以下に粉砕したSb粉末と、前記Ga粉末を投入し、乾式ボールミルにて15℃以下の温度で1時間混合して、表2の混合粉末を作製した。
比較例12の原料粉末としては、Cu63。5Ga35Na1.00.5(at%)になるようにCu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製した。次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaS粉末を投入し、乾式ボールミルにて4時間混合して表2の混合粉末を作製した。
比較例13の原料粉末としては、Cu63。5Ga35Na1.0Se0.5(at%)になるようにCu,Ga金属の全量をアトマイズ装置に装入し、1150℃に昇温し、金属が全部溶湯になっていることを確認して、アトマイズを行うことでCuGaアトマイズ粉末を作製した。次に、得られたCuGaアトマイズ粉に、平均粒径1μm以下のNaSe粉末を投入し、乾式ボールミルにて4時間混合して表2の混合粉末を作製した。
【0040】
(スパッタリングターゲットの作製、評価)
このように作製した実施例および比較例の原料粉末を用いて、表3および表4に示す真空ホットプレス法、HIP法または加圧成形後の雰囲気焼結法(焼結時の雰囲気は2気圧の20%水素と80%窒素の混合ガスを使用)、または鋳造法などの方法にて、直径200mm厚み6mmのスパッタリングターゲットを作製した。得られたターゲットの寸法密度を算出し、理論密度比として計算した結果を表3と表4に記載した。
さらに、ターゲットの組織観察およびX線回折測定を行い、また、ICP法(高周波誘導結合プラズマ法)によるターゲット中の金属成分であるGa、Sb、Naの定量分析を行った。また、ターゲットの加工性および切削効果の評価として加工後チッピングの有無および面粗さ(Ra:算術平均粗さ,Rz:十点平均粗さ)をそれぞれ測定して評価した。その結果を表5および表6に示す。
【0041】
尚、ターゲット素地中におけるGa単体の存在は、焼結済みターゲットのXRDチャートを用い、Ga単体として同定した。すなわち、これらの焼結体の表面を研磨後(Ra:5μm以下)、X線回折(XRD)を行い、Ga単相に属するθ=15.24°(方位111)付近、22.77°(113)付近、23.27°(202)付近のピークにより、Ga単相の存在を同定した。
スパッタリングターゲットの組織観察は、焼結したスパッタリングターゲットの破片を樹脂で埋め、平坦な面になるように湿式研磨後、EPMA(電子線マイクロアナライザ:JEOL製 JXA−8500F)にてCu,Ga,Sbの各元素の面分布(MAPPING)測定にて行った。観察条件は、加速電圧15kV、照射電流50nA、スキャンタイプ:片方向、ピクセル(X,Y)240,180、スポットサイズ(X,Y)0.2μm,0.2μm、測定時間10mSとした。また、観察倍率を2000倍とし、200×150μmの範囲を数回に分けて元素分布(マッピング)を測定した。得られたマッピングイメージより、Sb単体およびSbとCuとを含む化合物の少なくとも一方が存在する組織(以下介在Sb相という)が、Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒内または粒界での存在の有無を確認した。さらに、Sbの組成分布図中、介在Sb相が内接円相当径0.5μm以上の箇所の数を計測した。以上の結果を表5、表6に記載した。
【0042】
また、加工性および切削効果の評価方法は、まず森精機製作所製旋盤:MS850Gを用いて、実施例または比較例の焼結したCuGa焼結体またはCuGaSb焼結体を乾式加工した。焼結体サイズは直径:φ80mm、厚み:6mmとした。また、加工時の回転速度は140rpm、切削工具の切り込み量は0.3mm、送り速度は0.097mm/revとした。使用した加工用バイド(三菱マテリアル製)は形状型番:STFER1616H16、インサート形状型番:TEGX160302L、材種はHTi10とした。そして、各焼結体の表面から0.5mm厚みを切削した後の焼結体表面を評価した。すなわち、この加工された焼結体の中心部より20mmはなれた箇所で、表面粗さ測定と表面の加工チッピング有無の確認とを行った。なお、表面粗さの測定装置は、ミツトヨ製surftest SV−3000を使用し、評価長さは4mmとした。また、チッピング有無の判定は、低倍率光学顕微鏡にて2cmの範囲を写真撮影し、内接円相当径0.3mm以上のチッピングの有無にて判断した。
【0043】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【0044】
これらの評価結果からSbが添加されていないまたは本発明の含有量より少ない比較例1〜7、比較例12、13では、加工後チッピングが多数発生していると共に面粗さRaが1.2以上、Rzが10.1以上と大きいのに対し、Sbを有効な含有量で添加している本発明の実施例1〜5では、いずれも加工後チッピングが無く、面粗さRaが0.85以下、Rzが8.1以下と小さく優れた被切削性が得られている。なお、一例としてCu69Ga30Sb(at%)とした本発明の実施例とCu69.9Ga30Sb0.01(at%)とした本発明の比較例との加工後におけるターゲット表面の写真を図1および図2に示す。
【0045】
また、組織観察結果より、本発明の実施例1〜18は、いずれも介在Sb相の個数が6以上であり、組織中に分散していることが判る。なお、一例としてCu64Ga35Sb(at%)とした本発明の実施例について、EPMAによる元素分布マッピング像を図3に示す。このEPMAの画像は、いずれも元画像がカラー像であるが、グレースケールによる白黒画像に変換して記載しており、明度が高い程、含有量が高い傾向にある。
なお、本発明の実施例は、いずれもターゲットは95%以上の高密度が得られている。
【0046】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Ga:20〜40at%、Sb:0.1〜3at%、残部がCu及び不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とするスパッタリングターゲット。
【請求項2】
請求項1に記載のスパッタリングターゲットにおいて、
Cu−Ga合金を主とする合金相の結晶粒内または粒界に、Sb単体またはSbとCuとを含む化合物の少なくとも一方を含む組織を有することを特徴とするスパッタリングターゲット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスパッタリングターゲットにおいて、
スパッタリングターゲット素地中のGaがCu−Ga二元合金の形態で含有されていることを特徴とするスパッタリングターゲット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットにおいて、
さらに、Naが、NaF化合物、NaS化合物またはNaSe化合物として含有され、スパッタリングターゲット中の全金属元素に対し、Naが0.05〜2at%含有されていることを特徴とするスパッタリングターゲット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットを作製する方法であって、
少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として粉末とした原料粉末を作製する工程と、
前記原料粉末を真空、不活性雰囲気、または還元性雰囲気で熱間加工する工程を含み、
前記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
【請求項6】
請求項4に記載のスパッタリングターゲットを作製する方法であって、
少なくともCu,GaおよびSbの各元素を単体またはこれらのうち2種以上の元素を含む合金として金属粉末とし、前記金属粉末にNaF粉末、NaS粉末またはNaSe粉末を混合して原料粉末を作製する工程と、
前記原料粉末を真空、不活性雰囲気、または還元性雰囲気で熱間加工する工程を含み、
前記原料粉末に含まれるGaがCuGa合金またはGaSb合金として含有されていることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−229454(P2012−229454A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96591(P2011−96591)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【出願人】(000186913)昭和シェル石油株式会社 (322)
【Fターム(参考)】