説明

スート限界処理量を増大させると共にコストを減少させるためにフィルタに被着された白金族金属の部分被膜

【課題】ディーゼルパティキュレートフィルタ(PDF)のスート限界処理量を増大させると共にコストを軽減する。
【解決手段】ディーゼルパティキュレートフィルタ(42)は、上流側の入口か下流側の出口かのいずれかに設けられたウォッシュコート処理フィルタ材料(50)の薄いバンド(55)を有する。ウォッシュコートは、DPFの表面及び細孔構造体につけられた白金族金属(PGM)、例えばPtやPdによって得られたものである。このようなPDFは、同等な又は向上した能動再生相互間距離をもたらすと共に/或いは能動DPF再生中にHC/COスリップを阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的には、内燃エンジン、特に排気系を通る排気ガスを処理するための排気ガス処理装置を備えたディーゼルエンジンによって動力が供給される自動車、例えばトラックに関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンの排気系を通る排気ガスを処理する公知のシステムは、炭化水素(HC)を酸化してこれをCO2及びH2Oにするディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル粒子状物質(DPM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を有する。DPMは、スート(すす状物質)又は炭素、可溶性有機フラクション(SOF)及びアッシュ(即ち、潤滑油添加剤等)を含む。DPFは、排気ガスの流れ中でDOCの下流側に設けられている。これら2つの排気ガス処理装置の組み合わせにより、相当な量の汚染物、例えば炭化水素、一酸化炭素、スート、SOF及びアッシュが大気中に放出されないようになる。DPFによるDPMの捕集により、黒煙が車両の排気管(エキゾーストパイプ)から放出されるのが阻止される。
【0003】
DOCは、炭化水素(HC)を酸化すると共にNOをNO2に変換する。DPF内の捕集状態のDPMの有機成分、即ち炭素及びSOFは、DOCにより生じたNO2によりDPF内で酸化されてCO2及びH2Oを生じ、これらは次に、排気管を出て大気中に放出可能である。
【0004】
CO2への捕集炭素の酸化速度は、NO2又はO2の濃度だけでなく、温度によっても制御される。具体的に説明すると、DPFに関しては、3つの重要な温度パラメータが存在する。
【0005】
第1の温度パラメータは、触媒の活性度が低すぎてHCを酸化させることができなくなるようにする下限としての酸化触媒の「着火」温度である。着火温度は、典型的には、約180〜200℃である。
【0006】
第2の温度パラメータは、NO2へのNOの変換率を制御する。このNO変換温度は、40%以上のNO変換が達成される最低温度と最高温度として定められた下限と上限の両方を有する温度範囲にわたる。これら2つの限度により定められる変換温度窓は、約250℃から約450℃に及ぶ。
【0007】
第3の温度パラメータは、フィルタ内での炭素の酸化速度に関連している。関連文献における参照箇所は、この温度「バランスポイント温度(Balance Point Temperature)」(又はBPT)と呼んでいる。この温度は、DPF再生速度とも呼ばれる場合のあるパティキュレートの酸化速度がパティキュレートの堆積速度に等しい温度である。BPTは、ディーゼルエンジンが予想テールパイプエミッションに対する法律及び/又は規則に適合することができるようにするDPFの性能又は能力を定めるパラメータのうちの1つである。
【0008】
典型的には、ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと比較して比較的リーン且つ比較的低温で稼働する。このため、BPTの自然な成り行きでの達成は、問題となる。
【0009】
したがって、DPFは、パティキュレート捕集効率を維持するために時々再生を必要とする。再生は、捕集されたパティキュレートを燃やし尽くす条件の存在を必要とし、もしそうでなければ、パティキュレートの抑制されない堆積により、DPFの有効性が損なわれる。「再生」がDPMを燃やし尽くす一般的プロセスを意味しているが、2つの特定の再生形式が、自動車エンジンに現時点で適用されるものとして再生技術に精通している当業者に認識されている。
【0010】
「受動再生」は、一般に、エンジン制御システムにおけるアルゴリズムによって具体化された特定の再生方式を開始しないでDPMを燃やし尽くす条件下でエンジンが作動しているときにはいつでも起こることができる再生を意味しているものと理解される。「能動再生」は、一般に、DPFに入る排気ガスの温度を捕集状態のパティキュレートの燃焼を開始させたり維持したりするのに適した範囲に高める目的で、エンジン制御システムによりそれ自体のイニシアチブによるか運転手がエンジン制御システムによりプログラムされた再生方式を開始させるかのいずれかにより意図的に開始される再生を意味しているものと理解される。
【0011】
能動再生は、再生がエンジン制御システムそれ自体によって指令される程度までDPFにDPMが溜まった状態になる前であっても開始可能である。その程度を越えてDPMが溜まったことがエンジン制御システムに分かると、制御システムは、能動再生を強制的に行わせ、これは、単に強制再生と呼ばれる場合がある。
【0012】
強制的であるにせよそうでないにせよ、能動再生を開始させてこれを続行させる条件が生じるには、一般に、DPFに入る排気ガスの温度を適当に高い温度まで上昇させることが必要である。
【0013】
DPFの強制再生を開始させ、例えばDPFに入る排気ガス温度を上昇させる一方で、捕集状態の粒子状物質を燃やすための過剰酸素を依然として残しておくためにディーゼル燃料の主燃料噴射又はポスト噴射の開始を遅らせる方法は、数通りある。ポスト噴射が、能動DPF再生に必要な比較的高い温度まで排気ガス温度を上昇させる他の手順及び/又は装置と関連して用いられる場合がある。
【0014】
これら方法は、触媒の温度を触媒の「着火」温度を超える温度まで上昇させ、触媒により酸化可能な過剰HCを生じさせるのに十分に排気ガス温度を高めることができる。このようなHC酸化により、DPF中の温度をBPTを越える温度まで上昇させるのに必要な熱が得られる。
【0015】
しかしながら、このような短期間のリッチ作動中、排気ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)濃度が高くなる一方で、排気ガス中の酸素濃度は、劇的に減少する。
【0016】
リッチ作動中にエンジンが発生させるHC及びCOの量は、典型的には、触媒により還元させられるべきNOxの理論量を超える。この還元体の過剰は、高いNOx還元効率にとって必要ではあるが、DOC出口のところでHC及びCOのブレークスルー(“HC/COスリップ”)を招き、この場合、HC/COスリップを酸化してCO2及びH2Oにすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従来の被覆DPFは、HC/COスリップ及びエミッションの増加を阻止するためにフィルタ全体にわたってウォッシュコート(washcoat)を備えている。しかしながら、被覆DPFは、能動再生中に生じる高い床温度に起因する触媒の非活性化を阻止するためにスート限界処理量が低くなっている。
【0018】
非被覆DPFは、DOCと関連して用いられ、受動方式(非能動フィルタ再生状態)で作動され、或いは、能動再生に用いられる場合、被覆フィルタと比較して受動再生速度が低く又はHC/COスリップの恐れが増大する。能動フィルタ再生相互間の経過時間は、受動スート酸化速度が低い結果として、短くなる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
開示される本発明の実施形態は、上流側の入口か下流側の出口かのいずれかに設けられたウォッシュコート処理フィルタ材料の薄いバンドを有するDPFを提供する。ウォッシュコートは、DPFの表面及び細孔構造体につけられた白金族金属(PGM)、例えばPtやPdによって得られたものである。このようなPDFは、同等な又は向上した能動再生相互間距離をもたらすと共に/或いは能動DPF再生中にHC/COスリップを阻止するはずである。本発明の実施形態は又、フィルタに被着されるPGMを最小限に抑えることにより後処理システムのコストを減少させるはずである。後処理システムは、能動再生相互間の間隔を増大させる場合があるが、完全被覆DPFと同一の仕方で作動すると共に機能するはずであり、或いは、変形例として、フィルタのサイズを減少させることができる。
【0020】
第1の実施形態によれば、白金族金属(PGM)、例えばPt及びPdの被膜を上流側でDPF濾過材の入口部分内において濾過材の比較的薄いバンドの表面及び細孔構造体に被着させる。被膜の存在により、追加のNO2を生成することができ、従って、このような追加のNO2は、受動再生速度を増大させる。さらに、被膜がフィルタの前側部分にのみ被着されるので、被膜は、能動再生中、DOCからのHC/COスリップを燃やすことができる一方で、フィルタに付着している堆積すすの燃焼と結びついたHC/COスリップの燃焼に起因した発熱にさらされない。DPF内の温度上昇分が前側とは対照的にDPFの後側寄りのほうが大きいということが知られている。この発熱は、再生が開始されるが、迅速に中断される状況(例えば、ドロップ・ツー・アイドル(drop-to-idle))では顕著になる。被覆をフィルタの前側にのみ設けることにより、HC/COスリップを最小限に抑え、受動再生を維持し、そしてフィルタのスート限界処理量を増大させることが可能となる。
【0021】
第2の実施形態によれば、白金族金属(PGM)、例えばPt及びPdの被膜が下流側でPDF濾過材の出口部分内で濾過材の比較的薄いバンドの表面及び細孔構造体に被着させる。これは、DOCに起因する受動再生速度以外の受動再生速度を増大させないが、これにより、能動再生中におけるHC/COスリップ軽減が可能になる。被膜は、下流側に存在するので、HC/COは、これがフィルタ壁を横切って入口に向かって進む場合であっても、触媒と接触関係をなす。また、被膜は、スートと直接的な接触関係をなさないので、例えばドロップ・ツー・アイドルのような条件の間、スートの燃焼が加速されることはない。これにより、ピーク床温度が最小限に抑えられると共に被膜がスートと接触関係をなして上流側に存在していたとしたら生じる恐れのあるリングの亀裂、孔食又は溶融が阻止される。この形態は、被膜が上流側でDPFの入口に設けられる場合よりも高いピーク温度にさらされるが、影響は、それほど大きくはない。というのは、この形態は、受動再生を実施し、促進し又は助長するうえで被膜に依存していないからである。この形態におけるウォッシュコートの機能は、能動再生中、HC/COスリップを燃やすことにある。
【0022】
本発明の多くの他の利点及び特徴は、本発明及びその実施形態の以下の詳細な説明、特許請求の範囲の記載及び添付の図面から容易に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】排気ガス後処理装置を備えた代表的なディーゼルエンジン及び制御装置の略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態としてのDPFの概略断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態としてのDPFの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、多くの互いに異なる形態で実施可能であるが、この開示内容は、本発明の原理の例示として考えられるべきであって、本発明を図示の特定の実施形態に限定するものではないという理解の下に、本発明の特定の実施形態が示されており、本明細書においてこれらについて詳細に説明する。
【0025】
図1は、自動車を駆動する例示のディーゼルエンジン20の略図である。エンジン20は、プロセッサを利用したエンジン制御システム22を有し、この制御システムは、種々の源からのデータを処理してエンジン作動の種々の観点を制御する種々の制御データを生じさせる。制御システム22により処理されるデータは、外部源、例えばセンサからものでも良く、且つ/或いは内部で生じたデータでも良い。
【0026】
制御システム22は、燃料をエンジンシリンダブロック28内の燃焼室内に噴射する電動式燃料噴射装置26の動作を制御する噴射装置ドライバーモジュール24を有している。燃料噴射装置26は、それぞれシリンダと関連しており、このような燃料噴射装置は、エンジンに取り付けられた本体を有すると共に燃料を対応のエンジンシリンダ内に噴射するようこれを通すノズルを備えている。エンジン制御システム22のプロセッサは、燃料供給のタイミングと量の両方を設定するよう噴射装置の作動のタイミングと持続時間をリアルタイムで計算するほど十分迅速にデータを処理することができる。
【0027】
エンジン20は、ブロック28に取り付けられた吸気マニホルド30を備えた吸気系を更に有している。ターボチャージャ36のインタークーラ32及びコンプレッサ34は、マニホルド30の上流側に設けられている。コンプレッサ34は、インタークーラ32を通って空気を引き込み、それにより、給気を生じさせ、給気は、対応の吸気弁を経てマニホルド30から各エンジンシリンダに流入し、吸気弁は、エンジンサイクル中、適当な時期に開閉する。
【0028】
エンジン20は、排気系を更に有し、エンジンシリンダ内で燃焼により生じた排気ガスは、排気系を通って、エンジンから大気中に流れることができる。排気系は、ブロック28に取り付けられた排気マニホルド38を有する。排気ガスは、それぞれの排気弁を経て各シリンダからマニホルド38内に流入し、排気弁は、エンジンサイクル中、適当な時期に開閉する。
【0029】
エンジン20のターボ過給は、ターボチャージャ36によって達成され、このターボチャージャは、排気系と関連し、シャフトを介してコンプレッサ(comp)34に結合されたタービン40を更に有している。高温排気ガスがタービン40に作用することにより、タービンは、コンプレッサ34を作動させて給気を生じさせ、給気は、エンジン20のためのブーストをもたらす。
【0030】
排気系は、タービン40の下流側に設けられ、排気ガスが排気管44を通って大気中に流れる前に排気ガスを処理するDOC41及びDPF42を更に有している。DOC41及びDPF42は、別々のコンポーネントとして示されているが、DOC41及びDPF42が共通のハウジングを共有することも可能である。
【0031】
DPF42は、これを通る排気ガス中の高い割合のDPMを物理的に捕集し、捕集したDPMが大気中に流れるのを阻止する。DOC41内に設けられている酸化触媒46が到来ガス中の炭化水素(HC)を酸化してこれをCO2及びH2Oにすると共にNOをNO2に変換する。次に、NO2を用いてDPF42内に捕集された炭素パティキュレートを還元する。
【0032】
上述の受動再生及び能動再生に関し、米国特許第6,829,890号明細書並びに米国特許出願公開第2008/0184696号明細書及び同第2008/0093153号明細書は、再生を行うシステム及び方法を記載している。これら米国特許及び米国特許出願公開を援用し、これらの記載内容を本明細書の一部とする。
【0033】
第1の実施形態としてのDPF42が図2に示されている。DPFは、入口48及び出口49を備えたハウジング47を有し、ハウジング47内全体にわたって、濾過材又はフィルタ材料が収納されている。濾過材は、コージライト、炭化珪素、チタン化アルミニウム、ムライト若しくは他の多孔質セラミック材料又は金網若しくはセラミック繊維で構成されている(しかしながら、これらには限定されない)。
【0034】
ディーゼルパティキュレートフィルタ用のセラミック材料又は耐火物が米国特許第6,942,708号明細書、同第4,510,265号明細書及び同第4,758,272号明細書に記載されており、これら米国特許を参照により引用し、これらの記載内容を本明細書の一部とする。
【0035】
白金族金属(PGM)、例えばPt及びPdの被膜を、DPF42の上流側部分で、DPF濾過材の入口部分内において濾過材50の比較的薄いバンド55の表面及び細孔構造体に被着させる。比較的薄いバンド55は、濾過材50の長さの約25%までであるのが良い。
【0036】
PGMの存在に起因して、追加のNO2を生じさせることができ、従って、このような追加のNO2は、DPF42内での受動再生速度を増大させる。さらに、被膜54がDPF42の前側部分にのみ被着されるので、被膜は、フィルタに付着している堆積すすの燃焼と結びついたHC/COスリップの燃焼に起因した発熱にさらされないままの状態で能動再生中、DOCからのHC/COスリップを燃やすことができる。DPF内の温度上昇分が前側とは対照的にDPFの後側寄りのほうが大きいということが知られている。この発熱は、再生が開始されるが、迅速に中断される状況(例えば、ドロップ・ツー・アイドル)では顕著になる。被覆をフィルタの前側にのみ設けることにより、HC/COスリップを最小限に抑え、受動再生を維持し、そしてフィルタのスート限界処理量を増大させることが可能となる。
【0037】
最高床温度は、PGMが過度に焼結しないよう制限されるべきである。また、ウォッシュコートとフィルタ材料の相互作用により、熱的事象(ピーク床温度、軸方向/半径方向熱勾配)に対する許容度が低くなる場合がある。過度のPGM焼結又はウォッシュコートとフィルタ材料の相互作用に起因して引き起こされるフィルタ破損を阻止するため、能動DPF再生事象を頻繁に指令してフィルタの等価堆積が得られるようスート限界処理量(SML)を低下させることができる。
【0038】
第2の実施形態としてのDPF42aが図3に示されている。白金族金属(PGM)、例えばPt及びPdのウォッシュコート64をDPF42の下流側でDPF濾過材の出口部分内において濾過材50の比較的薄いバンド65の表面及び細孔構造体に被着させる。比較的薄いバンド65は、濾過材50の長さの約25%までであるのが良い。これは、受動再生速度をDOCに起因する受動再生速度よりも高く増大させることはないが、これにより、能動再生中におけるHC/COスリップ軽減が可能になる。被膜は、下流側に存在するので、HC/COは、これがフィルタ壁を横切って入口に向かって進む場合であっても、触媒と接触関係をなす。
【0039】
また、被膜64は、スートと直接的な接触関係をなさないので、例えばドロップ・ツー・アイドルのような条件の間、スートの燃焼が加速されることはない。これにより、ピーク床温度が最小限に抑えられると共に被膜がスートと接触関係をなして上流側に存在していたとしたら生じる恐れのあるリングの亀裂、孔食又は溶融が阻止されるはずである。この実施形態の被膜は、このような被膜が上流側でDPFの入口に設けられる場合よりも高いピーク温度にさらされるが、これは、有害とはならないはずである。というのは、この被膜は、受動再生を実施し、促進し又は助長するようにはなっていないからである。この形態におけるウォッシュコートの機能は、能動再生中、HC/COスリップを燃やすことにある。
【0040】
上述のことから、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく多くの変形例及び改造例を想到できる。本明細書において説明した特定の装置への本発明の限定は意図されておらず、又、推定されるべきではない。
【符号の説明】
【0041】
20 ディーゼルエンジン
22 制御システム
24 噴射装置ドライバーモジュール
26 電動式燃料噴射装置
28 エンジンシリンダブロック
42 ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
47 DPFハウジング
50 フィルタ材料又は濾過材
54 被膜又はウォッシュコート
55,65 バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディーゼルパティキュレートフィルタであって、入口及び出口を有すると共にディーゼルパティキュレートフィルタ材料を収納したハウジングを有し、前記フィルタ材料のバンドが、前記フィルタ材料の表面及び細孔構造体につけられた白金族金属により得られるウォッシュコート(washcoat)を備えている、
ことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィルタ。
【請求項2】
前記バンドは、前記入口に隣接して設けられている、
請求項1記載のディーゼルパティキュレートフィルタ。
【請求項3】
前記バンドは、前記出口に隣接して設けられている、
請求項1記載のディーゼルパティキュレートフィルタ。
【請求項4】
前記白金族金属は、Pt及びPdから選択された少なくとも1種類の金属から成る、
請求項1記載のディーゼルパティキュレートフィルタ。
【請求項5】
ディーゼルエンジン用の排気ガス後処理システムであって、
排気ガスの流路を定める収納具と、
前記流路中に配置されたディーゼル酸化触媒ユニットと、
前記ディーゼル酸化触媒ユニットの下流側で、前記流路中に配置されたディーゼルパティキュレートフィルタユニットとを有し、
前記ディーゼルパティキュレートフィルタは、入口及び出口を有すると共にディーゼルパティキュレートフィルタ材料を収納したハウジングを有し、前記フィルタ材料のバンドが、前記フィルタの表面及び細孔構造体につけられた白金族金属により得られるウォッシュコート(washcoat)を含む、
ことを特徴とする排気ガス後処理システム。
【請求項6】
前記バンドは、前記入口に隣接して設けられている、
請求項5記載の排気ガス後処理システム。
【請求項7】
前記白金族金属は、Pt及びPdから選択された少なくとも1種類の金属から成る、
請求項6記載の排気ガス後処理システム。
【請求項8】
前記バンドは、前記出口に隣接して設けられている、
請求項5記載の排気ガス後処理システム。
【請求項9】
前記白金族金属は、Pt及びPdから選択された少なくとも1種類の金属から成る、
請求項8記載の排気ガス後処理システム。
【請求項10】
前記白金族金属は、Pt及びPdから選択された少なくとも1種類の金属から成る、
請求項5記載の排気ガス後処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−47405(P2011−47405A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187854(P2010−187854)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(501402947)インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー (69)
【Fターム(参考)】